説明

配管支持具の防振構造

【目的】剛構造に限らず、柔構造・免震構造或いは制振構造の如き様々な構造の建物に対応可能な配管支持具の防振構造を提供する。
【構成】配管軸方向又は配管軸直交方向で、配管を天井・壁・床等の取付面に斜め支持具によって斜めから支持する配管支持具の防振構造であって、
前記斜め支持具の一端である配管に対する支持個所と、前記斜め支持具の他端である天井・壁・床等の取付面に対する支持個所の一方又は両方が枢支取付部であることを特徴とする配管支持具の防振構造である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は配管支持具の防振構造に関し、詳しくは天井・壁・床等の取付面に、水道管、ガス管、冷・暖房管等の各種配管を防振状態で支持する防振構造に関する。
【背景技術】
【0002】
天井・壁・床等の取付面に吊りボルト等の支持部材による吊下支持や立上支持に加えて、配管軸直交方向の両側の斜め支持具を付加することによって配管を3点支持する構成が知られており、かかる3点支持とすることで、配管軸方向や配管軸直交方向への揺れを防止する防振構造とすることができる。
【0003】
当該構成を有する技術について本願出願人も例えば特許文献1及び2に示す提案を既に行っている。
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第2524340号
【特許文献2】特開2004−150452
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、配管支持具本体の配管抱持部に穿設された被掛止部に防振杆係合板が掛止され、該防振杆係合板に天井・壁・床等の取付面に一端が固着された2本の防振杆の他端が係合する構成を有することで、配管軸直交方向への揺れを防止する構成となっている。
【0006】
特許文献2は、吊下げられた配管支持具のタンバックルに装着した板状部材に天井・壁・床等の取付面に一端が固着された2本の防振杆の他端が係合する構成を有することで、配管軸直交方向への揺れを防止する構成となっている。
【0007】
上記の3点支持による防振構造は、剛構造のように強固な構造の建物に用いられた場合は、地震による揺れに対しても建物躯体に固定されることで該建物躯体に対しては相対的に不動の固定状態となるので、当該剛構造の建物に用いるに適した構成となっている。
【0008】
しかし、柔構造や免震構造或いは制振構造の建物のように、地震による揺れを許容したり或いは吸収する構造の建物に用いられた場合、上記3点支持による防振構造による配管支持では建物躯体の歪みや撓みを吸収することができず、建物躯体との取付部分や配管支持部分に歪みや撓みによる応力が集中してしまい、これらの部分が破損する可能性があることが判った。
【0009】
そこで本発明の課題は、剛構造に限らず、柔構造・免震構造或いは制振構造の如き様々な構造の建物に対応可能な配管支持具の防振構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する本発明は下記構成を有する。
【0011】
1.配管軸方向又は配管軸直交方向で、配管を天井・壁・床等の取付面に斜め支持具によって斜めから支持する配管支持具の防振構造であって、
前記斜め支持具の一端である配管に対する支持個所と、前記斜め支持具の他端である天井・壁・床等の取付面に対する支持個所の一方又は両方が枢支取付部であることを特徴とする配管支持具の防振構造。
【0012】
2.前記斜め支持具による斜めからの配管支持が、配管軸方向であることを特徴とする上記1に記載の配管支持具の防振構造。
【0013】
3.前記斜め支持具による斜めからの配管支持が、配管軸直交方向の片側であることを特徴とする上記1に記載の配管支持具の防振構造。
【0014】
4.前記斜め支持具による斜めからの配管支持が、配管軸直交方向の一方側と他方側であり、一方側に配設した斜め支持具と他方側に配設した斜め支持具が各々単独で前記配管を支持する構成であることを特徴とする上記1に記載の配管支持具の防振構造。
【0015】
5.前記斜め支持具による斜めからの配管支持が、配管軸直交方向の両側であり、両側に配設した一対の斜め支持具により前記配管を対称状態で支持する構成であることを特徴とする上記1に記載の配管支持具の防振構造。
【0016】
6.前記枢支取付部の枢支回動方向が、配管軸方向及び/又は配管軸直交方向であることを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の配管支持具の防振構造。
【0017】
7.前記斜め支持具が、長尺杆と、該長尺杆の少なくとも一方の端部を挟着固定する長尺杆固定部とを有し、
該長尺杆固定部が前記枢支取付部に枢支回動可能に固定された構成であることを特徴とする上記1〜6のいずれかに記載の配管支持具の防振構造。
【0018】
8.前記長尺杆が管状部材であり、前記長尺杆固定部が管状部材である前記長尺杆の内周面と外周面を挟着して固定する構成であることを特徴とする上記7に記載の配管支持具の防振構造。
【0019】
9.前記長尺杆が一方又は両方の少なくとも端部に雄螺子又は雌螺子が形成された管状部材であり、前記長尺杆固定部が管状部材である前記長尺杆の端部に形成された雄螺子又は雌螺子に螺合して固定する雌螺子又は雄螺子である構成であることを特徴とする上記7に記載の配管支持具の防振構造。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に示す発明によれば、剛構造に限らず、柔構造・免震構造或いは制振構造の如き様々な構造の建物に対応可能な配管支持具の防振構造及び防振工法を提供することができる。
【0021】
特に、従来の3点支持による防振構造では不得手であった柔構造や免震構造或いは制振構造の建物のように地震による揺れを許容したり或いは吸収する構造の建物に用いた場合であっても、地震の揺れによって建物躯体に歪みや撓みが生じても、これらの歪みや撓みを、建物躯体との取付部に対する支持個所や配管に対する支持個所で吸収することができる。従って、部分的な応力集中による破損の発生を抑制することができる。
【0022】
請求項2に示す発明によれば、地震による揺れ、特に配管軸方向への揺れに対して、当該揺れによる建物躯体の歪みや撓みを吸収しながらの防振支持が可能である。
【0023】
請求項3〜5に示す発明によれば、地震による揺れ、特に配管軸直交方向への揺れに対して、当該揺れによる建物躯体の歪みや撓みを吸収しながらの防振支持が可能であり、要求支持剛度に応じて、請求項3〜5の各々に示す構成とすることができる。即ち、請求項3〜5に示す構成の内、請求項3に示す構成が最も歪みや撓みに対する吸収度が高く、請求項5に示す構成が最も剛度が高く、請求項4に示す構成が両者の中間である。
【0024】
請求項6に示す発明によれば、枢支回動方向を配管軸方向とした構成とすることで該方向への揺れを吸収する防振支持が可能となり、枢支回動方向を配管軸直交方向とした構成とすることで該方向への揺れを吸収する防振支持が可能となり、枢支回動方向を配管軸方向と配管軸直交方向の両方とした構成とすることで該両方向への揺れを吸収する防振支持が可能となる。
【0025】
請求項7に示す発明によれば、長尺杆と枢支取付部が長尺杆固定部を介して挟着固定により容易に固定することができるので、枢支取付けが極めて容易である。
【0026】
請求項8に示す発明によれば、長尺杆として管状部材、即ち、一般的なパイプ材を利用することができるので低コスト且つ極めて容易に調達可能である。また、固定に際しても長尺杆のの内周面と外周面を長尺杆固定部により挟着するだけでよいので施工作業が極めて容易である。また、取り外す際も挟着を解除するだけで取外し可能である。
【0027】
請求項9に示す発明によれば、長尺杆として管状部材、即ち、一般的なパイプ材を利用することができるので低コスト且つ極めて容易に調達可能である。また、固定に際しても長尺杆と長尺杆固定部とを螺合するだけでよいので施工作業が極めて容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明に係る配管支持具の防振構造の詳細について、添付の図面に基づき説明する。
【0029】
図1は本発明に係る配管支持具の防振構造の第1実施例を示す正面図、図2は図1のII方向から見た側面図、図3は取付部に対する支持個所の枢支部の一部切欠拡大部、図4は配管に対する支持個所の枢支部の一部切欠拡大図、図5は本発明に係る配管支持具の防振構造の第2実施例を示す側面図、図6は図5のVI方向から見た正面図、図7は配管に対する支持個所の枢支部の拡大図、図8は配管に対する支持個所の枢支部の他の実施例の拡大図、図9は本発明に係る配管支持具の防振構造の第3実施例を示す側面図、図10は図9のX方向から見た正面図、図11は本発明に係る配管支持具の防振構造の第4実施例を示す側面図、図12は図11のXII方向から見た正面図、図13は長尺杆及び長尺杆固定部の他の実施例を示す一部切欠拡大図である。
【0030】
先ず、本発明に係る配管支持具の防振構造(以下、単に防振構造ということもある。)の第1実施例について図1〜図4に基き説明する。
【0031】
防振構造1は、図1及び図2に示すように、配管軸方向で、配管Pを天井・壁・床等の取付面(以下、単に取付面ということもある。)2に斜め支持具10によって斜めから支持する構成であって、前記斜め支持具10の一端である配管Pに対する支持個所(矢符Aで示す個所)と、前記斜め支持具10の他端である取付面2に対する支持個所(矢符Bで示す個所)が枢支取付部3となっている。尚、配管Pに対する支持個所Aは、公知公用の配管支持バンド等の一般的な配管支持具4によって抱持支持されている。
【0032】
斜め支持具10は、長尺杆11と、該長尺杆11の端部を挟着固定する長尺杆固定部12とを有し、該長尺杆固定部12が前記枢支取付部3に枢支回動可能に固定された構成となっている。
【0033】
長尺杆11は、配管支持具の分野で用いられる長尺状の部材を用いることが部材コストや調達容易性の点から好ましく、かかる部材としては、角バー、L形鋼、断面コ字状のファイリング材やチャンネル材、パイプ材等が挙げられ、中でも、一般的なパイプ材等の管状部材が特に好ましい。
【0034】
長尺杆固定部12による長尺杆11の挟着固定は、図3及び図4に示す本実施例のように、長尺杆11が管状部材である場合、該長尺杆11の内周面と外周面を挟着して固定する構成であることが好ましく、挟着固定の維持は、ボルト等の固定手段13により緊締することで行われることが好ましい。
【0035】
枢支取付部3は、取付面2に対する支持個所Bに用いられるものを図3に示し、配管Pに対する支持個所Aに用いられるものを図4に示す。
【0036】
図3に示すように、取付面2に対する支持個所Bに用いられる枢支取付部3は、アンカー等の固定部材31により取付面2に取付固定される。該枢支取付部3に枢支取付された斜め支持具10(長尺杆11及び長尺杆固定部12)は枢支軸32を回動軸として矢符X方向に枢支回動する。
【0037】
図4に示すように、配管Pに対する支持個所Aに用いられる枢支取付部3は、斜め支持具10の長尺杆11を挟着固定する長尺杆固定部12が連設された部分が枢支取付部3を構成し、該枢支取付部3が配管Pを抱持支持する配管支持具4のバンド端部41に枢支軸となるボルト42を回動軸として矢符Y方向に枢支回動する。
【0038】
支持個所A・Bに用いられる枢支取付部3・3は共に、枢支回動方向が配管軸方向であるため、配管Pを斜めから支持することで配管軸方向での揺れを吸収しながら該配管Pを防振支持することができる。従って、剛構造の建物は勿論のこと、柔構造や免震構造或いは制振構造の建物のように地震による揺れを許容したり或いは吸収する構造の建物に用いた場合であっても、地震の揺れによって建物躯体に歪みや撓みが生じても、これらの歪みや撓みを、建物躯体との取付部に対する支持個所Bや配管Pに対する支持個所Aで吸収することができるので、部分的な応力集中による破損の発生を抑制することができる。
【0039】
次に、本発明に係る配管支持具の防振構造の第2実施例について図5〜図8に基き説明する。
【0040】
防振構造1は、図5及び図6に示すように、配管軸直交方向の片側で、配管Pを取付面2に斜め支持具10によって斜めから支持する構成であって、前記斜め支持具10の一端である配管Pに対する支持個所Cと、前記斜め支持具10の他端である取付面2に対する支持個所Dが枢支取付部3となっている。尚、配管Pに対する支持個所Cは、前記第1実施例の支持個所Aと同様に公知公用の配管支持バンド等の一般的な配管支持具4によって抱持支持されている。
【0041】
本第2実施例は、上述した第1実施例と斜め支持方向が異なること、特に配管Pに対する支持個所Cでの枢支回動方向が前記第1実施例とは90度異なるため、枢支取付部3を前記第1実施例の支持個所Aに用いたもの(図3参照)ではなく、支持個所Bに用いたもの(図4参照)を用いた以外の他の構成については前記第1実施例と基本的に同様の部材によって構成される。
【0042】
支持個所Cでの枢支取付構成は、図7に示すように枢支取付部3を配管支持具4のバンド端部41にボルト42及びナット43により緊締固定される。枢支取付部3と斜め支持具10との固定は、前記実施例1と同様に挟着固定される。
【0043】
支持個所Dでの枢支取付構成は、前記実施例1の支持個所Bで用いた構成と同様の構成を配管軸方向から配管軸直交方向に変更した以外は同様の構成である。
【0044】
以上の構成によって、支持個所C及び支持個所Dにおいて枢支取付けされた配管Pは、枢支回動方向が配管軸直交方向であるため、配管Pを斜めから支持することで配管軸直交方向での揺れを吸収しながら該配管Pを防振支持することができる。従って、剛構造の建物は勿論のこと、柔構造や免震構造或いは制振構造の建物のように地震による揺れを許容したり或いは吸収する構造の建物に用いた場合であっても、地震の揺れによって建物躯体に歪みや撓みが生じても、これらの歪みや撓みを、建物躯体との取付部に対する支持個所Dや配管Pに対する支持個所Cで吸収することができるので、部分的な応力集中による破損の発生を抑制することができる。
【0045】
尚、本第2実施例では、支持個所Cでの枢支取付構成は、図7に示すように枢支取付部3を配管支持具4のバンド端部41にボルト42及びナット43により緊締固定しているが、図8に示すように、枢支取付部3を配管支持具4のバンド端部41に間隙44・44を設けるようにボルト42及びナット43・43・43により固定することで、この固定部分においてもボルト42を枢支軸として枢支回動するように構成してもよい。このバンド端部41での固定部分を枢支回動することにより、該枢支回動は配管軸方向であるため、かかる構成によれば、支持個所Cでは配管軸直交方向と配管軸方向の両方向での揺れを吸収しながらの防振支持が可能となる。
【0046】
次に、本発明に係る配管支持具の防振構造の第3実施例について図9及び図10に基き説明する。
【0047】
防振構造1は、図9及び図10に示すように、配管軸直交方向の一方側と他方側であり、一方側に配設した斜め支持具10と、他方側に配設した斜め支持具10が各々単独で配管Pを取付面2に斜めから支持する構成であって、各々の斜め支持具10・10の一端である配管Pに対する支持個所E1・E2と、各々の斜め支持具10・10の他端である取付面2に対する支持個所F1・F2が枢支取付部3・3・3・3となっている。
【0048】
即ち、本第3実施例は、配管軸直交方向の一方側は前記第2実施例の構成と同様の防振構造2とし、配管軸直交方向の他方側は前記第2実施例の構成と配管軸を対称軸とする線対称に構成した防振構造2としたものとなっている。
【0049】
尚、配管Pに対する支持個所E1・E2は、前記第1実施例の支持個所A及び第2実施例の支持個所Cと同様に公知公用の配管支持バンド等の一般的な配管支持具4によって抱持支持されている。
【0050】
以上の構成によって、支持個所E1・E2及び支持個所F1・F2において枢支取付けされた配管Pは、枢支回動方向が配管軸直交方向であるため、配管Pを斜めから支持することで配管軸直交方向での揺れを吸収しながら該配管Pを防振支持することができる。従って、剛構造の建物は勿論のこと、柔構造や免震構造或いは制振構造の建物のように地震による揺れを許容したり或いは吸収する構造の建物に用いた場合であっても、地震の揺れによって建物躯体に歪みや撓みが生じても、これらの歪みや撓みを、建物躯体との取付部に対する支持個所F1・F2や配管Pに対する支持個所E1・E2で吸収することができるので、部分的な応力集中による破損の発生を抑制することができる。特に剛度の点では、前記実施例2よりも高い剛度を得ることができる。
【0051】
次に、本発明に係る配管支持具の防振構造の第4実施例について図11及び図12に基き説明する。
【0052】
防振構造1は、図11及び図12に示すように、配管軸直交方向の両方であり、両側に配設した一対の斜め支持具10・10により配管Pを対称状態で取付面2に斜めから支持する構成であって、各々の斜め支持具10・10の一端である配管Pに対する支持個所G1・G2と、各々の斜め支持具10・10の他端である取付面2に対する支持個所H1・H2が枢支取付部3・3・3・3となっている。
【0053】
尚、配管Pに対する支持個所G1・G2は、配管Pの配管軸直交方向両側にバンド端部41・41が形成された構成である公知公用の配管支持バンド等の配管支持具4によって抱持支持されている。
【0054】
以上の構成によって、支持個所G1・G2及び支持個所H1・H2において枢支取付けされた配管Pは、枢支回動方向が配管軸直交方向であるため、配管Pを斜めから支持することで配管軸直交方向での揺れを吸収しながら該配管Pを防振支持することができる。従って、剛構造の建物は勿論のこと、柔構造や免震構造或いは制振構造の建物のように地震による揺れを許容したり或いは吸収する構造の建物に用いた場合であっても、地震の揺れによって建物躯体に歪みや撓みが生じても、これらの歪みや撓みを、建物躯体との取付部に対する支持個所H1・H2や配管Pに対する支持個所G1・G2で吸収することができるので、部分的な応力集中による破損の発生を抑制することができる。特に剛度の点では、前記実施例2及び3よりも高い剛度を得ることができる。
【0055】
以上、本発明に係る配管支持具の防振構造は、上記した第1実施例〜第4実施例に挙げた態様に限定されず、本発明の範囲内において他の態様を採ることができる。
【0056】
例えば、枢支取付構成は取付面に対する支持個所と配管に対する支持個所の両方であることに限定されず、いずれか一方のみでもよい。
【0057】
また、斜め支持具10についても上記した実施例に限定されず、例えば、図13に示すように、管状部材である長尺杆11の端部に雄螺子11Aを形成し、該雄螺子11Aが螺合する雌螺子12Aを長尺杆固定部12に形成することで、長尺杆11を長尺杆固定部12に固定する構成とすることもできる。尚、本態様においては、長尺杆固定部12に雄螺子を形成し、該雄螺子に螺合する雌螺子を長尺杆11に形成した態様であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明に係る配管支持具の防振構造の第1実施例を示す正面図
【図2】図1のII方向から見た側面図
【図3】取付部に対する支持個所の枢支部の一部切欠拡大部
【図4】配管に対する支持個所の枢支部の一部切欠拡大図
【図5】本発明に係る配管支持具の防振構造の第2実施例を示す側面図
【図6】図5のVI方向から見た正面図
【図7】配管に対する支持個所の枢支部の拡大図
【図8】配管に対する支持個所の枢支部の他の実施例の拡大図
【図9】本発明に係る配管支持具の防振構造の第3実施例を示す側面図
【図10】図9のX方向から見た正面図
【図11】本発明に係る配管支持具の防振構造の第4実施例を示す側面図
【図12】図11のXII方向から見た正面図
【図13】長尺杆及び長尺杆固定部の他の実施例を示す一部切欠拡大図
【符号の説明】
【0059】
1 防振構造
10 斜め支持具
11 長尺杆
12 長尺杆固定部
13 固定手段
2 取付面
3 枢支取付部
31 固定部材
32 枢支軸
4 配管支持具
41 バンド端部
42 枢支軸となるボルト
43 ナット
44 間隙
A,C,E1・E2,G1・G2 配管に対する支持個所
B,D,F1・F2,H1・H2 取付面に対する支持個所
P 配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管軸方向又は配管軸直交方向で、配管を天井・壁・床等の取付面に斜め支持具によって斜めから支持する配管支持具の防振構造であって、
前記斜め支持具の一端である配管に対する支持個所と、前記斜め支持具の他端である天井・壁・床等の取付面に対する支持個所の一方又は両方が枢支取付部であることを特徴とする配管支持具の防振構造。
【請求項2】
前記斜め支持具による斜めからの配管支持が、配管軸方向であることを特徴とする請求項1に記載の配管支持具の防振構造。
【請求項3】
前記斜め支持具による斜めからの配管支持が、配管軸直交方向の片側であることを特徴とする請求項1に記載の配管支持具の防振構造。
【請求項4】
前記斜め支持具による斜めからの配管支持が、配管軸直交方向の一方側と他方側であり、一方側に配設した斜め支持具と他方側に配設した斜め支持具が各々単独で前記配管を支持する構成であることを特徴とする請求項1に記載の配管支持具の防振構造。
【請求項5】
前記斜め支持具による斜めからの配管支持が、配管軸直交方向の両側であり、両側に配設した一対の斜め支持具により前記配管を対称状態で支持する構成であることを特徴とする請求項1に記載の配管支持具の防振構造。
【請求項6】
前記枢支取付部の枢支回動方向が、配管軸方向及び/又は配管軸直交方向であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の配管支持具の防振構造。
【請求項7】
前記斜め支持具が、長尺杆と、該長尺杆の少なくとも一方の端部を挟着固定する長尺杆固定部とを有し、
該長尺杆固定部が前記枢支取付部に枢支回動可能に固定された構成であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の配管支持具の防振構造。
【請求項8】
前記長尺杆が管状部材であり、前記長尺杆固定部が管状部材である前記長尺杆の内周面と外周面を挟着して固定する構成であることを特徴とする請求項7に記載の配管支持具の防振構造。
【請求項9】
前記長尺杆が一方又は両方の少なくとも端部に雄螺子又は雌螺子が形成された管状部材であり、前記長尺杆固定部が管状部材である前記長尺杆の端部に形成された雄螺子又は雌螺子に螺合して固定する雌螺子又は雄螺子である構成であることを特徴とする請求項7に記載の配管支持具の防振構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−36281(P2009−36281A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−200377(P2007−200377)
【出願日】平成19年8月1日(2007.8.1)
【出願人】(591021958)株式会社アカギ (14)
【Fターム(参考)】