説明

酢酸リカルバゼピンを含む経口剤形

酢酸リカルバゼピン、特に、酢酸エスリカルバゼピンを、適当な賦形剤、特に、結合剤及び崩壊剤と組合せて含む医薬組成物。また、該医薬組成物を製造する造粒法、特に、湿式造粒法を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
本発明は、医薬組成物及びその製造方法に関する。より具体的には、本発明は、酢酸リカルバゼピン、特に、酢酸エスリカルバゼピンを含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
酢酸エスリカルバゼピンは、例えば、てんかん、感情障害、及び神経因性疼痛を治療するための、抗けいれん薬として使用するのに適した、電位開口型ナトリウムチャネル(VGSC)遮断薬である。
【化1】

(S)-(-)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(酢酸エスリカルバゼピン)
【0003】
この分子は、カルバマゼピン及びオクスカルバゼピンと構造的に関連しているが、毒性代謝物(エポキシドなど)の生成を低減するように、かつ薬理活性を失うことなく、鏡像異性の不純物、並びに代謝物及び複合体の鏡像異性体又はジアステレオ異性体の不必要な生成を回避するように、特別に設計されている。該分子は、カルバマゼピン及びオクスカルバゼピンと、5-カルボキサミド置換基を有するジベンザゼピン核を共通して有するが、10、11位が異なっている。この分子の差異が、代謝の違いをもたらし、カルバマゼピン-10,11エポキシドのような毒性のエポキシド代謝物の形成を阻止する。
【発明の概要】
【0004】
(発明の概要)
本発明は、全体として、酢酸リカルバゼピン、好ましくは、酢酸エスリカルバゼピンを、少なくとも1つの医薬として許容し得る賦形剤と組合せて含む、医薬組成物に関する。また、本発明は、酢酸リカルバゼピン、好ましくは、酢酸エスリカルバゼピンを含む、医薬組成物の製造方法にも関する。少なくとも1つの賦形剤には、例えば、1つ以上の希釈剤/充填剤、結合剤、崩壊剤、流動促進剤(glidant)、及び潤滑剤などの従来の賦形剤を挙げることができる。本明細書中で使用される用語「組成物」は、用語「製剤(formulation)」と互換的に使用され、錠剤又はカプセル剤などの最終的な経口剤形を意味することが意図されている。
【0005】
本発明の一態様により、医薬組成物を提供する。該組成物は、酢酸リカルバゼピン、好ましくは、酢酸エスリカルバゼピンを、結合剤及び崩壊剤と組合せて含み、該組成物は、酢酸リカルバゼピンの顆粒を含み、該崩壊剤の少なくとも一部分が、顆粒中(顆粒内)に存在しており、かつ該崩壊剤の少なくとも一部が、顆粒外に存在している。
【0006】
別の態様により、本発明は、酢酸リカルバゼピン、好ましくは、酢酸エスリカルバゼピンを含む経口剤形の医薬組成物を提供する。該組成物は、いずれの充填剤も含まない。
本発明の別の態様により、酢酸リカルバゼピン、好ましくは、酢酸エスリカルバゼピンを、少なくとも1つの医薬として許容し得る賦形剤と組合せて含む、医薬組成物を提供する。該組成物は、湿潤剤を含まない(すなわち、該組成物中に湿潤剤は全く存在しない。)。
【0007】
本発明は、結果的にかさ密度の大幅な増加をもたらす(例えば、造粒前のAPI中約0.28g/mLから、例えば、錠剤形成のための圧縮によって、又はカプセル充填によって、最終的な剤形を形成する前の、薬剤と賦形剤との混合物(すなわち、製剤(preparation))中でおよそ0.6g/mLに至る)。従って、本発明の別の態様は、酢酸リカルバゼピン、好ましくは、酢酸エスリカルバゼピンを、結合剤及び崩壊剤と組合せて含み、製剤のかさ密度が、少なくとも約0.3g/mLである、医薬製剤を提供する。該製剤において、好ましくは、酢酸リカルバゼピン及び崩壊剤の一部は、顆粒中に存在しており、一方、該崩壊剤の残部は、顆粒外に存在している。該製剤は、顆粒外の潤滑剤を更に含むことができる。また、下記の詳細な説明に記載するように、他の賦形剤も存在し得る。
【0008】
好ましくは、該製剤は、例えば、圧縮して錠剤を形成することによって、経口剤形に形成される。
好ましくは、該製剤のかさ密度は、少なくとも約0.35g/mL、より好ましくは、約0.40g/mL、更により好ましくは、約0.45g/mL、更により好ましくは、約0.50g/mL、更により好ましくは、約0.55g/mLである。最も好ましくは、該製剤のかさ密度は、少なくとも約0.60g/mLである。
該製剤を使用して、医薬組成物を形成することができる。いくつかの実施態様において、該医薬組成物は、錠剤又はカプセル剤などの、固形の経口剤形の形態とすることができる。
【0009】
本発明の別の態様は、カプセルに含まれた上記製剤を含むカプセル製剤を提供する。また、本発明は、錠剤形態に圧縮された上記製剤を含む錠剤製剤も提供する。
かさ密度の改善の結果、本発明者らは、錠剤のような圧縮製剤の大きさ及び見掛け密度を低下させることを成し遂げた。本発明の別の態様により、圧縮製剤、好ましくは、錠剤を提供する。該製剤は、酢酸リカルバゼピン、好ましくは、酢酸エスリカルバゼピンを、結合剤及び崩壊剤と組合せて含み、該製剤は、約0.5〜約1.5g/mLの見掛け密度を有する。
【0010】
好ましくは、該製剤の見掛け密度は、約0.6〜約1.4g/mL、より好ましくは、約0.7〜約1.3g/mL、最も好ましくは、約0.8〜約1.2g/mLである。
好ましくは、該製剤は顆粒を含み、ここで、該酢酸リカルバゼピンは、顆粒内に存在している。また、好ましくは、該製剤は、崩壊剤及び結合剤も含む。より好ましくは、該崩壊剤の一部は、該顆粒中に存在しており、その残部は、顆粒外に存在している。また、下記の詳細な説明に記載するように、他の賦形剤も存在し得る。
【0011】
また、直接圧縮法よりも造粒法を使用して本発明の医薬組成物を製造することが、結果として、酢酸リカルバゼピンの流動及び圧縮特性を改善することが見出されている。湿式及び乾式のどちらの造粒法も圧縮率を改善した。しかし、予想外なことに、該造粒法が工業規模に拡大される場合、乾式造粒法を使用したときには、酢酸リカルバゼピンの流動性は、不十分なものとなり;湿式造粒法だけが、流動性を改善した。
【0012】
従って、本発明の別の態様により、医薬組成物、好ましくは、経口剤形の製造方法を提供する。該方法は、下記の工程:酢酸リカルバゼピン、好ましくは、酢酸エスリカルバゼピンを、医薬として許容し得る造粒液と、任意に、1つ以上の賦形剤と混合する工程;該酢酸エスリカルバゼピンと該造粒液とを顆粒にする工程;任意に、該顆粒を1つ以上の適当な賦形剤と混合して、製剤を形成する工程;及び経口剤形を形成する工程を含む。
【0013】
任意の賦形剤は、結合剤、充填剤/希釈剤、崩壊剤、潤滑剤、及び流動促進剤から、1つ以上を選択することができる。
好ましい実施態様において、該造粒工程は、酢酸リカルバゼピンと造粒液との混合物を乾燥させる工程も含む。
【0014】
湿式造粒法は、直接圧縮に関連する流動性の問題を解決するのに有効であるが、該方法が工業規模に拡大される場合に、結合に関する問題が生じる恐れがある。これらの問題は、結合剤の一部が、例えば、粉末形態の酢酸リカルバゼピンと混合され、かつその残部が、造粒液中に存在する、湿式造粒法を使用することによって、解決し得ることが見出されている。
【0015】
従って、本発明の別の態様は、医薬組成物、好ましくは、経口剤形の製造方法を提供する。該方法は、次の工程:酢酸リカルバゼピン、好ましくは、酢酸エスリカルバゼピンを、結合剤の総量の一部を含む少なくとも1つの賦形剤と混合する工程;造粒液を提供する工程;該結合剤の総量の残留部分を造粒液に溶解又は分散する工程;溶解又は分散工程で製造された造粒液を使用する混合工程から得られる混合物を造粒して、顆粒を製造する工程;及び任意に、経口剤形を形成する工程を含む。
該方法は、例えば、経口剤形を形成する前に、該顆粒を1つ以上の適当な賦形剤と接触させることを含む更なる工程を含むことができる。
【0016】
好ましくは、酢酸リカルバゼピンは、(組成物の総重量に対して)約20〜約80wt%の結合剤、より好ましくは、約20〜約80wt%の結合剤、更により好ましくは、約40〜約70wt%の結合剤、最も好ましくは、約30〜約70wt%の結合剤と混合されるが、該結合剤の残部は、造粒液に溶解又は分散され、例えば、該結合剤の総重量の約20〜約80wt%は、造粒液中に存在し得る。
【0017】
好ましくは、酢酸リカルバゼピンと混合される結合剤は、粉末、好ましくは、乾燥粉末の形態である。本明細書中で使用される乾燥粉末とは、約15%未満の液体(例えば、水)量を有する。
好ましくは、1つ以上の適当な賦形剤を挙げると、崩壊剤がある。好ましくは、1つ以上の賦形剤を挙げると、潤滑剤がある。更なる賦形剤には、1つ以上の希釈剤/充填剤、流動促進剤、甘味剤、及び着香剤を含んでもよい。
より好ましい実施態様において、崩壊剤の一部は、造粒工程の前に、酢酸リカルバゼピンと混合され、かつその残部は、該剤形形成の前に、顆粒と接触される。
【0018】
甘味剤を使用する場合、該甘味剤は、造粒液と混合する前に、酢酸リカルバゼピンと混合されることが好ましい(すなわち、該甘味剤は、顆粒内に存在することが意図されている。)。
着香剤を使用する場合、該着香剤は、造粒工程で形成された酢酸リカルバゼピン顆粒と混合されることが好ましい(すなわち、該着香剤は、顆粒外に存在することが意図されている。)。
適当な造粒液を挙げると、水、エタノールなどの低級アルコール、又はそれらの混合物がある。
【0019】
好ましくは、該方法は、乾燥工程を更に含み、特に、造粒工程に続いて顆粒を乾燥することができる。また、該乾燥工程の後に、例えば、大きさ又は形状によって顆粒を選別する、選別工程が続いてもよい。
好ましくは、該経口剤形は、錠剤である。この実施態様において、該経口剤形の形成は、顆粒と賦形剤との混合物を圧縮することを含む。
あるいは、該経口剤形は、カプセルの形態であり、該形成工程は、適当なカプセルに該顆粒及び/又は賦形剤を充填することを含む。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(発明の詳細な説明)
物性に関して、酢酸エスリカルバゼピンは、カルバマゼピン及びオクスカルバゼピンとは著しい相違を示し、その結果、生薬化学者に別の課題をもたらす。例えば、オクスカルバゼピン、カルバマゼピン、及び酢酸エスリカルバゼピンは、異なる結晶形を有し、事実、カルバマゼピン及びオクスカルバゼピンのそれぞれは、いくつかの異なる結晶形を示す。異なる結晶形を有する薬剤は、溶解、粒子径、かさ密度、及び流動特性が相違し、これらの全ての特性は、製剤方法に影響を及ぼす。例えば、薬剤の結晶形状及び薬剤の粒子径の差異は、薬剤の相対的溶解度及び溶解速度に影響を及ぼし、特に製剤の崩壊に関して、製剤化学者に新たな問題を提示する。また、結晶形及び粒子径は、粒子の接着性にも影響を及ぼし、同様に錠剤の形成及び造粒間の粒子の結合にも影響を与える。
【0021】
酢酸リカルバゼピンは、光学活性があり、2つの鏡像異性の形態で存在している。本明細書において、「酢酸リカルバゼピン」という表現は、それぞれのR-及びS-異性体、該異性体のラセミ混合物、及びR-及びS-異性体の任意の割合の非ラセミ混合物も包含する。本明細書において、「R-酢酸リカルバゼピン」は、実質的に純粋な形態、すなわち、少なくとも約90%純度、好ましくは、少なくとも約95%純度、より好ましくは、少なくとも約98%純度、及び最も好ましくは、少なくとも約99%純度のR-異性体を意味する。本明細書において、「酢酸エスリカルバゼピン」又は「S-酢酸リカルバゼピン」は、実質的に純粋な形態、すなわち、少なくとも約90%純度、好ましくは、少なくとも約95%純度、より好ましくは、少なくとも約98%純度、及び最も好ましくは、少なくとも約99%純度のS-異性体を意味する。
【0022】
酢酸リカルバゼピンの特定の物性は、大規模でのその製剤、特に、錠剤製剤の形成に問題を引き起こす。該錠剤製剤は、投与及び用量制御が容易であるという理由で好ましい。該化合物は、極端に小さなかさ密度(約0.3g/mL未満)を有する。この小さなかさ密度は、該化合物が、低流動性であることを示しており、従って、特に工業規模での取扱いが困難となる恐れがあることを意味する。更に、該化合物は、圧縮が困難であり、結果として、非常に大きな錠剤のサイズとなり得る。該錠剤はまた、著しい溶解不良を表す恐れがある。
【0023】
本発明者らは、該酢酸エスリカルバゼピンを造粒する前に、崩壊剤を添加することによって、実験室規模での溶解を改善することができた。しかし、驚くべきことに、本発明者らは、造粒後の混合物に崩壊剤の一部を添加した場合に、該溶解が改善されることを発見した。
錠剤のサイズを縮小するために、充填剤の量を減らす、又は除去することができる。充填剤として作用する物質は、多くの場合、結合などの別の効果を有しているので、これによって、不十分な結合及び結果として生じる硬度又は摩損度などの低技術特性がもたらされることもある。
【0024】
一般的に、結合剤は、液剤又は分散剤として使用する場合に、より効果的に機能する。しかし、発明者らは、特に結合剤の一部が造粒液に溶解又は分散し、かつ該結合剤の残部が、酢酸リカルバゼピンとともに粉体として添加される、湿式造粒法を使用して錠剤を製造することによって、上記問題が解決できることを見出した。驚くべきことに、この混合物から製造された顆粒のかさ密度は、造粒前の薬剤原料のかさ密度の2倍以上であった。
加えて、別の態様において、本発明は、顆粒内及び顆粒外に崩壊剤の一部を含有することが、溶解を改善させたことを開示している。
【0025】
(剤形)
好ましくは、該組成物は、経口剤形、より好ましくは、カプセル剤又は錠剤などの固形の経口剤形である。好ましくは、該固形の経口剤形は、錠剤である。該錠剤は、被覆することができる。
【0026】
(崩壊剤)
崩壊剤は、摂取後に組成物が崩壊するのを助ける物質である。好ましくは、該組成物の総重量は、約0.5〜約70wt%の崩壊剤、より好ましくは、約0.5〜約20wt%の崩壊剤、より好ましくは、約3〜約15wt%の崩壊剤、約2〜約15wt%、又は約2〜約8wt%を含む。
【0027】
該崩壊剤の総量の約0〜約100wt%が、顆粒中に存在し得る。より好ましくは、該崩壊剤の総量の約20〜約80wt%が、顆粒中に存在している。より好ましくは、該崩壊剤の総量の約30〜約70wt%が、顆粒中に存在している。より好ましくは、該崩壊剤の総量の約40〜約60wt%が、顆粒中に存在している。より好ましくは、該崩壊剤の総量の約45〜約55wt%が、顆粒中に存在している。最も好ましくは、該崩壊剤の総量の約50wt%が、顆粒中に存在している。好ましくは、該崩壊剤の残部は、顆粒外に存在している。
最も好ましい態様において、該崩壊剤は、顆粒中及び顆粒外の両方に存在している。
【0028】
適当な崩壊剤を挙げると、アルギン酸(Kelacid(商標)、Protacid(商標)、Satialgine H8(商標))、三塩基リン酸カルシウム(Tri-Cafos(商標)、TRI-CAL WG(商標)、TRI-TAB(商標))、カルボキシメチルセルロースカルシウム(ECG 505(商標)、Nymcel ZSC(商標))、カルボキシメチルセルロースナトリウム(Akucell(商標)、Aquasorb(商標)、Blanose(商標)、Finnfix(商標)、Nymcel Tylose CB(商標))、コロイド状二酸化ケイ素(Aerosil(商標)、Cab-O-Sil(商標)、Cab-O-Sil M-5P(商標)、Wacker HDK(商標))、クロスカルメロースナトリウム(Ac-Di-SoI(商標)、Explocel(商標)、Nymcel ZSX(商標)、Pharmacel XL(商標)、Primellose(商標)、Solutab(商標)、Vivasol(商標))、クロスポビドン(Kollidon CL(商標)、Kollidon CL-M(商標)、Polyplasdone XL(商標)、Polyplasdone XL-IO(商標))、ドクサートナトリウム、グアーガム(Galactosol(商標)、Meprogat(商標)、Meyprodor(商標)、Meyprofin(商標)、Meyproguar(商標))、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Carrisorb(商標)、Gelsorb(商標)、Magnabite(商標)、Neusilin(商標)、Pharmsorb(商標)、Veegum(商標))、メチルセルロース(Benecel(商標)、Culminal MC(商標)、Methocel(商標)、Metolose(商標))、結晶セルロース(Avicel PH(商標)、Celex(商標)、Celphere(商標)、Ceolus KG(商標)、Emcoel(商標)、Ethispheres(商標)、Fibrocel(商標)、Pharmacel(商標)、Tabulose(商標)、Vivapur(商標))、ポビドン(Kollidon(商標)、Plasdone(商標))、アルギン酸ナトリウム(Kelcosol(商標)、Keltone(商標)、Protanal(商標))、デンプングリコール酸ナトリウム(Explotab(商標)、Primojel(商標)、Vivastar P(商標))、ポラクリリンカリウム(Amberlite IRP88(商標))、ケイ化結晶セルロース(ProSolv(商標))、デンプン(Aytex P(商標)、Fluftex W(商標)、Instant Pure-Cote(商標)、Melojel(商標)、Meritena(商標)、Paygel 55(商標)、Perfectamyl D6PH(商標)、Pure-Bind(商標)、Pure-Cote(商標)、Pure-Dent(商標)、Pure-Gel(商標)、Pure-Set(商標)、Purity 21(商標)、Purity 826(商標)、Tablet White(商標))、若しくはアルファ化デンプン(Instanstarch(商標)、Lycatab C(商標)、Lycatab PGS(商標)、Merigel(商標)、National 78-1551(商標)、Pharma-Gel(商標)、Prejel(商標)、Sepistab ST 200(商標)、Spress B82O(商標)、Starch 1500 G(商標)、Tablitz(商標)、Unipure LD(商標)、及びUnipure WG220(商標))、又はそれらの混合物がある。
【0029】
好ましい崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、及びデンプングリコール酸ナトリウムなどの超崩壊剤である。特に適当な崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムである。崩壊剤が、クロスカルメロースナトリウムである場合、該組成物の総重量は、好ましくは、約0.5〜約20wt%、より好ましくは、約2〜約15wt%、最も好ましくは、約3〜約15wt%の崩壊剤を含む。
【0030】
(結合剤)
結合剤は、組成物の成分を、所要の組成物形態に、同時に保持する物質である。
好ましくは、該組成物の総重量は、約0.5〜約70wt%の結合剤、より好ましくは、約0.5〜約20wt%、より好ましくは、約1〜約14wt%、更により好ましくは、約5〜約9wt%の結合剤を含む。
【0031】
本発明の組成物の含有物に適した結合剤を挙げると、アカシア、アルギン酸(Kelacid(商標)、Protacid(商標)、Satialgine H8(商標))、カルボマー(Acritamer(商標)、Carbopol(商標)、Pemulen(商標)、Ultrez(商標))、カルボキシメチルセルロースナトリウム(Akucell(商標)、Aquasorb(商標)、Blanose(商標)、Finnfix(商標)、Nymcel(商標)、Tylose(商標))、セラトニア(Meyprofleur(商標))、綿実油、デキストリン(Avedex(商標)、Caloreen(商標)、Crystal Gum(商標)、Primogran W(商標))、ブドウ糖(Caridex(商標)、Dextrofm(商標)、Lycedex PF(商標)、Roferose(商標)、Tabfme D-IOO(商標))、ゼラチン(Cryogel(商標)、Instagel(商標)、Solugel(商標))、グアーガム(Galactosol(商標)、Meprogat(商標)、Meyprodor(商標)、Meyprofm(商標)、Meyproguar(商標))、水素化植物油I型(Akofine(商標)、Lubritab(商標)、Sterotex(商標)、Dynasan P[omicron]O(商標)、Softisan 154(商標)、Hydrocote(商標)、Lipovol(商標)、HS-K(商標)、Sterotex HM(商標))、ヒドロキシエチルセルロース(Alcoramnosan(商標)、Cellosize(商標)、Idroramnosan(商標)、Liporamnosan(商標)、Natrosol(商標)、Tylose PHA(商標))、ヒドロキシエチルメチルセルロース(Culminal(商標)、Tylopur MH(商標)、Tylopur MHB(商標)、Tylose MB(商標)、Tylose MH(商標)、Tylose MHB(商標))、ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel(商標)、Methocel(商標)、Nisso HPC(商標))、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース(Benecel MHPC(商標)、Methocel(商標)、Metolose(商標)、Pharmacoat(商標)、Spectracel 6(商標)、Spectracel 15(商標)、Tylopur(商標))、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Carrisorb(商標)、Gelsorb(商標)、Magnabite(商標)、Neusilin(商標)、Pharmsorb(商標)、Veegum(商標))、マルトデキストリン(CDry MD(商標)、Glucidex(商標)、Glucodry(商標)、Lycatab DSH(商標)、Maldex(商標)、Maltagran(商標)、Maltrin(商標)、Maltrin QD(商標)、Paselli MD 10 PH(商標)、Star-Dri(商標))、マルトース(Advantose 100(商標))、メチルセルロース(Benecel(商標)、Culminal MC(商標)、Methocel(商標)、Metolose(商標))、結晶セルロース(Avicel PH(商標)、Celex(商標)、Celphere(商標)、Ceolus KG(商標)、Emcocel(商標)、Ethispheres(商標)、Fibrocel(商標)、Pharmacel(商標)、Tabulose(商標)、Vivapur(商標))、ポリデキストロース(Litesse(商標))、ポリエチレンオキシド(Polyox(商標))、ポリメタクリラート(Eastacryl 30D(商標)、Eudragit(商標)、Kollicoat MAE 30D(商標)、Kollicoat MAE 30DP(商標))、ポビドン(Kollidon(商標)、Plasdone(商標))、アルギン酸ナトリウム(Kelcosol(商標)、Keltone(商標)、Protanal(商標))、デンプン(Aytex P(商標)、Fluftex W(商標)、Instant Pure-Cote(商標)、Melojel(商標)、Meritena Paygel 55(商標)、Perfectamyl D6PH(商標)、Pure-Bind(商標)、Pure-Cote(商標)、Pure-Dent(商標)、Pure-Gel(商標)、Pure-Set(商標)、Purity 21(商標)、Purity 826(商標)、Tablet White(商標))、アルファ化デンプン(Instastarch(商標)、Lycatab C(商標)、Lycatab PGS(商標)、Merigel(商標)、National 78-1551(商標)、Pharma-Gel(商標)、Prejel(商標)、Sepistab ST 200(商標)、Spress B820(商標)、Starch 1500 G(商標)、Tablitz(商標)、Unipure LD(商標)、Unipure WG 220(商標))、ステアリン酸(Crodacid(商標)、Emersol Hystrene(商標)、Industrene(商標)、Kortacid 1895(商標)、Pristerene(商標))、スクロース及びゼイン、又はそれらの混合物がある。
【0032】
好ましい結合剤を挙げると、ポビドン、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、アルファ化トウモロコシデンプン、及びゼラチンがある。最も好ましい結合剤は、ポビドンである。結合剤がポビドンである場合、該組成物の総重量は、好ましくは、約0.5〜約14wt%の結合剤、好ましくは、約5〜約9wt%の結合剤を含む。
【0033】
(潤滑剤)
潤滑剤は、打錠過程を改善するので、組成物が錠剤である場合に、潤滑剤が存在することが特に好ましい。潤滑剤は、組成物成分が、互いに凝集すること、及び打錠パンチ又はカプセル充填機に付着することを防止し、組成物混合物の流動性を改善させる。従って、該組成物の総重量はまた、好ましくは、約0.1〜約10wt%の潤滑剤、より好ましくは、約1〜約3wt%の潤滑剤を含む。
【0034】
適当な潤滑剤を挙げると、ステアリン酸カルシウム(HyQual(商標))、モノステアリン酸グリセリン(Capmul GMS-50(商標)、Cutina GMS(商標)、Imwitor(商標)191及び900、Kessco GMS5(商標)、Lipo GMS(商標)410、450及び600、Myvaplex 600P(商標)、Myvatex(商標)、Protachem GMS-450(商標)、Rita GMS(商標)、Stepan GMS(商標)、Tegin(商標)、Tegin(商標)503及び515、Tegin 4100(商標)、Tegin M(商標)、Unimate GMS(商標))、ベヘン酸グリセリル(Compritol 888 ATO(商標))、パルミトステアリン酸グリセリル(Precirol ATO 5(商標))、水素化ヒマシ油(Castorwax(商標)、Castorwax MP 70(商標)、Castorwax MP 80(商標)、Croduret(商標)、Cutina HR(商標)、Fancol(商標)、Simulsol 1293(商標))、水素化植物油I型(Akofine(商標)、Lubritab(商標)、Sterotex(商標)、Dynasan P60(商標)、Softisan 154(商標)、Hydrocote(商標)、Lipovol HS-K(商標)、Sterotex HM(商標))、ラウリル硫酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、中鎖トリグリセリド(Captex 300(商標)、Captex 355(商標)、Crodamol GTC/C(商標)、Labrafac CC(商標)、Miglyol 810(商標)、Miglyol 812(商標)、Myritol(商標)、Neobee M5(商標)、Nesatol(商標)、Waglinol 3/9280(商標))、ポロキサマー(Lutrol(商標)、Monolan(商標)、Pluronic(商標)、Synperonic(商標))、ポリエチレングリコール(Carbowax(商標)、Carbowax Sentry(商標)、Lipo(商標)、Lipoxol(商標)、Lutrol E(商標)、Pluriol E(商標))、安息香酸ナトリウム(Antimol(商標))、塩化ナトリウム(Alberger(商標))、ラウリル硫酸ナトリウム(Elfan 240(商標)、Texapon Kl 2P(商標))、フマル酸ステアリルナトリウム(Pruv(商標))、ステアリン酸(Crodacid E570(商標)、Emersol(商標)、Hystrene(商標)、Industrene(商標)、Kortacid 1895(商標)、Pristerene(商標))、タルク(Altaic(商標)、Luzenac(商標)、Luzenac Pharma(商標)、Magsil Osmanthus(商標)、Magsil Star(商標)、Superiore(商標))、ステアリン酸スクロース(Surfhope SE Pharma D-1803 F(商標))及びステアリン酸亜鉛(HyQual(商標))、又はそれらの混合物がある。
好ましい潤滑剤を挙げると、ステアリン酸マグネシウム及び/又はラウリル硫酸ナトリウムがある。最も好ましい実施態様によると、潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウムである。
【0035】
(流動促進剤)
流動促進剤は、組成物の流動性を改善する。該組成物はまた、該流動促進剤を含むこともできる。好ましくは、該組成物の総重量は、約0〜約10wt%の流動促進剤を含む。
【0036】
適当な流動促進剤を挙げると、三塩基性リン酸カルシウム(Tri-Cafos(商標)、TRI-CAL(商標)、TRI-TAB(商標))、ケイ酸カルシウム、粉末セルロール(Arbocel(商標)、Elcema(商標)、Sanacel(商標)、Solka-Floc(商標))、コロイド状二酸化ケイ素(Aerosil(商標)、Cab-O-Sil(商標)、Cab-O-Sil M-5P(商標)、Wacker HDK(商標))、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、デンプン(Aytex P(商標)、Fluftex W(商標)、Instant Pure-Cote(商標)、Melojel(商標)、Meritena(商標)、Paygel 55(商標)、Perfectamyl D6PH(商標)、Pure-Bind(商標)、Pure-Cote(商標)、Pure-Dent(商標)、Pure-Gel(商標)、Pure-Set(商標)、Purity 21(商標)、Purity 826(商標)、Tablet White(商標))、及びタルク(Altaic(商標)、Luzenac(商標)、Luzenac Pharma(商標)、Magsil Osmanthus(商標)、Magsil Star(商標)、Superiore(商標))、又はそれらの混合物である。
好ましい流動促進剤は、コロイド状二酸化ケイ素及び/又はタルクである。
【0037】
(希釈剤/充填剤)
用語「充填剤」及び用語「希釈剤」は、本明細書中において、互換的に使用される。一般に、用語「充填剤」は、カプセル製剤の構成成分に使用され、用語「希釈剤」は、錠剤製剤において使用されることが公知である。充填剤は組成物の大きさを膨らませ、製造に実用的で、かつ使用する消費者に便利なものにさせる。
該組成物は、希釈剤/充填剤を含むことができ、これらは、最大で該組成物の総重量の約70wt%まで存在し得る。
【0038】
該組成物中に存在する場合の適当な充填剤を挙げると、例えば、炭酸カルシウム(Barcroft(商標)、Cal-Carb(商標)、CalciPure(商標)、Destab(商標)、MagGran(商標)、Millicarb(商標)、Pharma-Carb(商標)、Precarb(商標)、Sturcal(商標)、Vivapres Ca(商標))、二塩基性リン酸カルシウム無水物(A-TAB(商標)、Di-Cafos A-N(商標)、Emcompress Anhydrous(商標)、Fujicalin(商標))、二塩基性リン酸カルシウム二水和物(Cafos(商標)、Calipharm(商標)、Calstar(商標)、Di-Cafos(商標)、Emcompress(商標))、三塩基性リン酸カルシウム(Tri-Cafos(商標)、TRI-CAL WG(商標)、TRI-TAB(商標))、硫酸カルシウム(Destab(商標)、Drierite(商標)、Snow White(商標)、Cal-Tab(商標)、Compactrol(商標)、USG Terra Alba(商標))、粉末セルロース(Arbocel(商標)、Elcema(商標)、Sanacel(商標)、Solka-Floc(商標))、ケイ化結晶セルロース(ProSolv(商標))、酢酸セルロース、圧縮糖(compressible sugar)(Di-Pac(商標))、粉糖、デキストラン(Candex(商標)、Emdex(商標))、デキストリン(Avedex(商標)、Caloreen(商標)、Crystal Gum(商標)、Primogran W(商標))、ブドウ糖(Caridex(商標)、Dextrofin(商標)、Lycadex PF(商標)、Roferose(商標)、Tab fine D-IOO(商標))、フルクトース(Advantose(商標)、Fructamyl(商標)、Fructofin(商標)、Krystar(商標))、カオリン(Lion(商標)、Sim 90(商標))、ラクチトール(Finlac ACX(商標)、Finlac DC(商標)、Finlac MCX(商標))、ラクトース(Aero Flo 20(商標)、Aero Flo 65(商標)、Anhydrox(商標)、CapsuLac(商標)、Fast-Flo(商標)、FlowLac(商標)、GranuLac(商標)、InhaLac(商標)、Lactochem(商標)、Lactohale(商標)、Lactopress(商標)、Microfine(商標)、Microtose(商標)、Pharmatose(商標)、Prisma Lac(商標)、Respitose(商標)、SacheLac(商標)、SorboLac(商標)、Super-Tab(商標)、Tablettose(商標)、Wyndale(商標)、Zeparox(商標))、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム(MagGran MO(商標))、マルトデキストリン(CDry MD(商標)、Glucidex(商標)、Glucodry(商標)、Lycatab DSH(商標)、Maldex(商標)、Maltagran(商標)、Maltrin(商標)、Maltrin QD(商標)、Paselli MD 10 PH(商標)、Star-Dri(商標))、マルトース(Advantose 100(商標)、マンニトール(Mannogem(商標)、Pearlitol(商標))、結晶セルロース(Avicel PH(商標)、Celex(商標)、Celphere(商標)、Ceolus KG(商標)、Emcocel(商標)、Ethispheres(商標)、Fibrocel(商標)、Pharmacel(商標)、Tabulose(商標)、Vivapur(商標))、ポリデキストロース(Litesse(商標))、シメチコン(Dow Corning Q7-2243 LVA(商標)、Cow Corning Q7-2587(商標)、Sentry Simethicone(商標))、アルギン酸ナトリウム(Kelcosol(商標)、Keltone(商標)、Protanal(商標))、塩化ナトリウム(Alberger(商標))、ソルビトール(Liponec 70-NC(商標)、Liponic 76-NCv、Meritol(商標)、Neosorb(商標)、Sorbifin(商標)、Sorbitol Instant(商標)、Sorbogem(商標))、デンプン(Aytex P(商標)、Fluftex W(商標)、Instant Pure-Cote(商標)、Melojel(商標)、Meritena Paygel 55(商標)、Perfectamyl D6PH(商標)、Pure-Bind(商標)、Pure-Cote(商標)、Pure-Dent(商標)、Pure-Gel(商標)、Pure-Set(商標)、Purity 21(商標)、Purity 826(商標)、Tablet White(商標))、アルファ化デンプン(Instastarch(商標)、Lycatab C(商標)、Lycatab PGS(商標)、Merigel(商標)、National 78-1551(商標)、Pharma-Gel(商標)、Prejel(商標)、Sepistab ST 200(商標)、Spress B820(商標)、Starch 1500 G(商標)、Tablitz(商標)、Unipure LD(商標)、Unipure WG220(商標))、スクロース、トレハロース及びキシリトール(Klinit(商標)、Xylifm(商標)、Xylitab(商標)、Xylisorb(商標)、Xylitolo(商標))、又はそれらの混合物がある。
【0039】
好ましくは、該希釈剤/充填剤は、二塩基性リン酸カルシウム無水、結晶セルロース、又はラクトースから選択される。あるいは、任意の適当な希釈剤/充填剤を使用することができる。
しかし、最も好ましい実施態様において、該組成物は、いかなる充填剤/希釈剤も含まない。
【0040】
(着香剤/甘味剤)
一実施態様において、該組成物は、着香剤及び/又は甘味剤を更に含み、これらのそれぞれは、該組成物の総重量の約0.1〜約2wt%の量で存在し得る。
これらの賦形剤の存在は、小児用の組成物に特に望ましい。適当な着香剤を挙げると、チョコレート、バブルガム、ココア、コーヒー、フルーツフレーバー(セイヨウミザクラ、バナナ、ブドウ、モモ、及びキイチゴなど)、ペパーミント油、スペアミント油、オレンジ油、ミントフレーバー、アニスフレーバー、ハチミツフレーバー、バニラフレーバー、ティーフレーバー及びバーベナフレーバー、並びに様々なフルーツ酸、例えば、クエン酸、アスコルビン酸及び酒石酸など、又はそれらの混合物がある。
【0041】
キイチゴフレーバー及びバナナフレーバーは、特に口当たりの良い製品をもたらすことが見出されている。着香剤がバナナフレーバーである場合、該組成物の総重量は、約0.1〜約3wt%の着香剤を含む。
好ましくは、該着香剤の総量の約30〜約100wt%、より好ましくは、約60〜約100wt%、更により好ましくは、約80〜約100wt%が、顆粒外に存在している。着香剤の残部は、顆粒内に存在している。好ましくは、該着香剤の全て又は大部分(少なくとも約50wt%)のいずれかが、顆粒外に存在している。
【0042】
適当な甘味剤は、グルコナート、アスパルテーム、シクラマート、サッカリンナトリウム、キシリトール及びマルチトール、又はそれらの混合物から選択される。好ましくは、該甘味剤は、アスパルテーム又はサッカリンナトリウムである。該甘味剤がサッカリンナトリウムである場合、該組成物の総重量は、約0.1〜約5wt%の甘味剤を含む。
好ましくは、該甘味剤の総量の約20〜約100wt%が、顆粒内に存在している。より好ましくは、該甘味剤の総量の約50〜約100wt%が、顆粒内に存在している。最も好ましくは、該甘味剤の総量の約80〜約100wt%が、顆粒内に存在している。該甘味剤の残部は、顆粒外に存在している。好ましくは、該香味料(着香剤)の全て又は大部分(少なくとも約50wt%)のいずれかが、顆粒内に存在している。
【0043】
(湿潤剤)
湿潤剤は、液体媒体中の固体粒子の接触角を低下させる賦形剤であり、これによって、固体製剤における薬剤の溶解性及び溶解を改善する。
場合によって、該組成物は、湿潤剤を更に含むことができる。しかし、好ましい実施態様において、該組成物は、いずれの湿潤剤も含まない。特に、該組成物は、ラウリル硫酸ナトリウムを含まない。
【0044】
該組成物中に存在する場合の適当な湿潤剤を挙げると、例えば、ゼラチン、カゼイン、レシチン(ホスファチド)、ガムアカシア、コレステロール、トラガント、ステアリン酸、塩化ベンザルコニウム、ステアリン酸カルシウム、モノステアリン酸グリセロール、セトステアリルアルコール、セトマクロゴール乳化ワックス、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えば、セトマクロゴール1000などのマクロゴールエーテル)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルバートとしても公知)(例えば、TWEEN(商標))、ポリエチレングリコール、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ホスファート、ラウリル硫酸ナトリウム、ポロキサマー、ドデシル硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシルプロピルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、非結晶セルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、トリエタノールアミン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン(PVPとしても公知)、イルオキサポール(yloxapol)(スペリノン又はトリトンとしても公知)、及びそれらの組合せがある。
【0045】
一般に、造粒の前にリカルバゼピンと混合された賦形剤は、顆粒内に存在し、かつ1つ以上の希釈剤/充填剤、崩壊剤、甘味剤、着香剤、及び結合剤を含むことができる。一般に、経口剤形形成の前に、顆粒と接触された(すなわち、造粒後に添加される)それらの賦形剤は、顆粒外に存在し、かつ1つ以上の充填剤/希釈剤、崩壊剤、潤滑剤、着香剤、甘味剤、及び流動促進剤を含む。このようにして、賦形剤は、顆粒外及び/又は顆粒内に存在することができる。
【0046】
(密度)
好ましくは、該製剤のかさ密度は、少なくとも約0.35g/mL、より好ましくは、少なくとも約0.40g/mL、更により好ましくは、少なくとも約0.45g/mL、更により好ましくは、少なくとも約0.50g/mL、更により好ましくは、少なくとも約0.55g/mLである。最も好ましくは、該製剤のかさ密度は、少なくとも約0.60g/mLである。
該製剤のかさ密度を測定するのに適した方法は、例えば、欧州薬局方第6版(European Pharmacopeia edition 6)、試験2.9.15「見掛け容積」、285-286ページ、EDQM(2007)、又はUSP31、第1巻試験<616>231-232ページ、米国薬局方協会(The United States Pharmacopeia Convention)(2008)が当業者に公知であろう。圧縮製剤の見掛け密度は、製剤の質量及び容積によって測定され、十分に当業者が実現できる範囲内にある。
【0047】
適当な方法を以下に記載する。
(装置)
高さ3±0.2mmから1分間に250±15回のタップを行うことができる落下装置。ホルダーを備えるメスシリンダー用支持台は、450±5gの質量を有する。
質量220±40gの250mlメスシリンダー(目盛間隔2ml)。
【0048】
(方法)
乾いたシリンダーに100.0g(m g)の試験物質を圧密することなく導入する。該シリンダーをそのホルダーに固定する。ゆるみ状態での見掛け容積(V0)をミリリッター単位まで読み取る。10回、500回及び1250回のタップを行い、対応する容積V10、V500、V1250をミリリッター単位まで読み取る。V500とV1250との差が2mlを超える場合は、更に1250回タップを行う。
あるいは、100gを選択することができない場合には、任意の質量であるが、容積が50ml〜250mlの試験試料を選択し、その見掛け容積、上記V0を測定し、かつ該試料を秤量し、該質量を結果の項目に記入する。
【0049】
次いで、次の式を用いて、かさ密度/見掛け密度をg/mlで決定することができる。
m/V0
式中、mは質量(グラム)であり、V0はゆるみ状態での見掛け容積である。本発明の各態様の好ましい特徴及び実施態様は、別途要求がない限り、他の態様のそれぞれに関して準用される。例えば、好ましい特徴の大部分は、錠剤及びカプセル剤の両方に適用可能である。
【実施例】
【0050】
本発明は、下記の実施例を参照して更に説明される。
(例示的組成物)
(実施例1)
酢酸エスリカルバゼピン 55〜60%
希釈剤 30〜40%
結合剤 4〜6%
崩壊剤 6〜8%
潤滑剤 0.5〜1.5%
【0051】
(実施例2)
酢酸エスリカルバゼピン 70〜75%
希釈剤 12〜16%
結合剤 4〜6%
崩壊剤 5〜7%
潤滑剤1 0.5〜1.5%
潤滑剤2 0.5〜1.5%
【0052】
(実施例3)
酢酸エスリカルバゼピン 82〜89%
結合剤 7〜9%
崩壊剤 5〜7%
着香剤 0.4〜0.6%
甘味剤 0.6〜0.9%
潤滑剤 0.5〜1.5%
【0053】
(実施例4)
酢酸エスリカルバゼピン 82〜89%
結合剤 5〜8%
崩壊剤 5〜8%
潤滑剤 1〜3%
【0054】
(具体的実施例)
(実施例5−乾式造粒製剤)
酢酸エスリカルバゼピン 35〜45wt%
結晶セルロース 40〜60wt%
クロスカルメロースナトリウム(顆粒内) 5〜15wt%
ステアリン酸マグネシウム 0.3〜2.0wt%
タルク 1.0〜5wt%
ステアリン酸マグネシウム 0.1〜2.0wt%
【0055】
(実施例6−湿式造粒製剤(i))
酢酸エスリカルバゼピン(顆粒内) 5〜70wt%
Emcompress(登録商標)(顆粒内) 20〜85wt%
ポビドン 1〜10wt%
クロスカルメロースナトリウム(1/2 顆粒内 / 1/2 顆粒外) 1〜10wt%
エタノール96% q.ad.
ステアリン酸マグネシウム(顆粒外) 0.1〜2.5wt%
【0056】
(実施例7−湿式造粒製剤(ii))
酢酸エスリカルバゼピン(顆粒内) 65〜85wt%
Emcompress(登録商標)(顆粒内) 10〜30wt%
ポビドン(1/2 粉体 / 1/2 分散) 1〜10wt%
クロスカルメロースナトリウム(1/2 顆粒内 / 1/2 顆粒外) 1〜10wt%
エタノール96% q.ad.
ステアリン酸マグネシウム(顆粒外) 0.1〜2.5wt%
ラウリル硫酸ナトリウム(顆粒外) 0.1〜2.5wt%
【0057】
(実施例8−湿式造粒製剤(iii))
酢酸エスリカルバゼピン(顆粒内) 65〜85wt%
Emcompress(登録商標)(顆粒内) 5〜30wt%
結晶セルロース(顆粒内) 5〜70wt%
ポビドン(100% 粉体) 1〜10wt%
クロスカルメロースナトリウム(1/2 顆粒内 / 1/2 顆粒外) 1〜10wt%
エタノール96% q.ad.
ステアリン酸マグネシウム(顆粒外) 0.1〜2.5wt%
【0058】
(実施例9−着香剤及び甘味剤を含む製剤)
酢酸エスリカルバゼピン(顆粒内) 70〜90wt%
ポビドン(1/2 粉体 / 1/2 分散) 2〜15wt%
クロスカルメロースナトリウム(1/2 顆粒内 / 1/2 顆粒外) 2〜15wt%
エタノール96% q.ad.
ステアリン酸マグネシウム(顆粒外) 0.1〜2.5wt%
バナナフレーバー(顆粒外) 0.1〜2.0wt%
サッカリンナトリウム(顆粒内) 0.1〜2.0wt%
【0059】
(実施例10)
酢酸エスリカルバゼピン(顆粒内) 80〜90wt%
ポビドン(1/2 粉体 / 1/2 分散) 3〜10wt%
クロスカルメロースナトリウム(1/2 顆粒内 / 1/2 顆粒外) 3〜10wt%
精製水 q.ad.
ステアリン酸マグネシウム(顆粒外) 0.1〜3.0wt%
【0060】
下記のように小規模及び工業規模の両方で、錠剤を製造した。
(小規模/準工業規模)
酢酸エスリカルバゼピンを、結合剤(ポビドン)の半分、及び崩壊剤(クロスカルメロースナトリウム)の半分と、ブレンダー中で10分間混合した。残り半分のポビドンを精製水に分散させた。次いで、酢酸エスリカルバゼピン、ポビドン-崩壊剤混合物を、精製水で湿らせた後、造粒した(φ1.6mm)。該顆粒を含水率1.0〜3.0%まで、50℃で抽出しながらトレー乾燥機で乾燥させた。次いで、該顆粒を調整した。該調整した顆粒を、もう半分のクロスカルメロースナトリウムに添加し、ブレンダー中で10分間混合した。潤滑剤(ステアリン酸マグネシウム)を添加し、最終混合物を5分間混合した後、錠剤に圧縮した。
【0061】
(工業規模)
酢酸エスリカルバゼピン、結合剤(ポビドン)の半分、及び崩壊剤(クロスカルメロースナトリウム)の半分を、高せん断ミキサー/造粒機に添加した。残りのポビドンを顆粒用液(水)に分散させ、湿式造粒用の造粒機に添加した。形成した顆粒を取出さず、含水率1.0〜3.0%まで流動床乾燥機中66℃で該顆粒を乾燥させた。次いで、乾燥した顆粒を調整した(φ1.0mm)。該調整した顆粒を、もう半分のクロスカルメロースナトリウムに添加し、ブレンダー中で10分間混合した。潤滑剤(ステアリン酸マグネシウム)を添加し、最終混合物を5分間混合した後、錠剤に圧縮した。
【0062】
(湿式及び乾式造粒後の錠剤特性の比較)
【表1】

【0063】
(結果)
【表2】


これらの結果は、乾式よりも湿式の造粒を用いることによって、特に、流動性、圧縮性領域、及び錠剤特性における優位性が得られることを示している。
【0064】
(実験室規模及び工業規模での顆粒特性における結合剤添加の効果)
【表3】

これらの結果は、結合剤の添加方法は、実験室規模では大きな影響を持たないが、一方、工業規模では流動性及び密度の双方を大きく改善することを示している。
【0065】
本明細書中に記載される本発明への様々な改良は、本発明の範囲内にある。熟練した化学者には、請求項の範囲内で本発明の成果達成するために、賦形剤の特性をどのように調整するかが理解されるであろう。特定の実施態様だけを説明してきたが、添付の特許請求の範囲に規定される精神及び範囲を逸脱することなく、これらに対して形態及び密度における様々な変更を行えることが、当業者には理解されるであろう。本明細書に具体的に記載した特定の実施態様の多くの等価物が、当業者には、理解される、又は通常の実験を使用して確認することができるであろう。そのような等価物は、添付の特許請求の範囲に包含されることが意図されている。
【0066】
本明細書中に記載される全ての参考文献は、参照によってその全体が本明細書中に組込まれている。本明細書中で使用される全ての技術的及び科学的用語は、別途定義がない限り、当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有することが意図されている。本明細書中で用いられる技術への言及は、当該分野で一般に理解される技術を意味することが意図されており、これら技術の変化、又は等価物若しくは当業者には明らかな後発技術への代用を含む。
【0067】
本明細書中に使用される、数値範囲の記載は、該範囲の境界を含む範囲内のどの値を使用しても、実施態様を実行できることを示唆するように意図されている。該変数は該範囲の複数の値をとることができ、記載範囲内のどの部分範囲の値も含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酢酸リカルバゼピンを、結合剤及び崩壊剤と組合せて含む、経口剤形の医薬組成物であって、該組成物が、該酢酸リカルバゼピンの顆粒を含み、かつ該崩壊剤の少なくとも一部が、顆粒内に存在しており、かつ該崩壊剤の少なくとも一部が、顆粒外に存在している、前記医薬組成物。
【請求項2】
0.5〜70wt%の崩壊剤の総量を含む、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
崩壊剤の総量の20〜80wt%が、顆粒中に存在している、請求項1又は2記載の医薬組成物。
【請求項4】
組成物中に存在する崩壊剤の総量の30〜70wt%が、顆粒中に存在している、請求項3記載の医薬組成物。
【請求項5】
組成物中に存在する崩壊剤の総量の40〜60wt%が、顆粒中に存在している、請求項4記載の医薬組成物。
【請求項6】
組成物中に存在する崩壊剤の総量の45〜55wt%が、顆粒中に存在している、請求項5記載の医薬組成物。
【請求項7】
組成物中に存在する崩壊剤の総量の50wt%が、顆粒中に存在している、請求項6記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記顆粒中に存在していない崩壊剤部分が、顆粒外に存在している、請求項3〜7のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記崩壊剤が、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、又はそれらの1つ以上の混合物である、請求項1〜8のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記崩壊剤が、クロスカルメロースナトリウムである、請求項9記載の医薬組成物。
【請求項11】
0.5〜70wt%の結合剤を含む、請求項1〜10のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記結合剤が、ポビドン、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、アルファ化トウモロコシデンプン若しくはゼラチン、又はそれらの1つ以上の混合物である、請求項1〜11のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項13】
前記結合剤が、ポビドンである、請求項12記載の医薬組成物。
【請求項14】
潤滑剤を更に含む、請求項1〜13のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項15】
流動促進剤を更に含む、請求項1〜14のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項16】
充填剤/希釈剤を更に含む、請求項1〜15のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項17】
充填剤/希釈剤を含まない、請求項1〜15のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項18】
着香剤を更に含む、請求項1〜17のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項19】
前記着香剤の一部が、顆粒内に存在しており、かつその残部が、顆粒外に存在している、請求項18記載の医薬組成物。
【請求項20】
前記着香剤の少なくとも約50wt%が、顆粒外に存在している、請求項18又は19記載の医薬組成物。
【請求項21】
甘味剤を更に含む、請求項1〜20のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項22】
前記甘味剤の一部が、顆粒内に存在しており、かつ該甘味剤の残部が、顆粒外に存在している、請求項21記載の医薬組成物。
【請求項23】
前記甘味剤の少なくとも50wt%が、顆粒中に存在している、請求項21又は22記載の医薬組成物。
【請求項24】
前記経口剤形が、錠剤である、請求項1〜23のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項25】
前記酢酸リカルバゼピンが、酢酸エスリカルバゼピンである、請求項1〜24のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項26】
0.5〜1.5g/mLの見掛け密度を有する、請求項24又は25記載の医薬組成物。
【請求項27】
0.6〜1.4g/mLの見掛け密度を有する、請求項26記載の医薬組成物。
【請求項28】
0.7〜1.3g/mLの見掛け密度を有する、請求項27記載の医薬組成物。
【請求項29】
0.8〜1.2g/mLの見掛け密度を有する、請求項28記載の医薬組成物。
【請求項30】
酢酸リカルバゼピンを、結合剤及び崩壊剤と組合せて含み、少なくとも0.3g/mLのかさ密度を有する、医薬製剤。
【請求項31】
少なくとも0.35g/mLのかさ密度を有する、請求項30記載の医薬製剤。
【請求項32】
少なくとも0.40g/mLのかさ密度を有する、請求項31記載の医薬製剤。
【請求項33】
少なくとも0.45g/mLのかさ密度を有する、請求項32記載の医薬製剤。
【請求項34】
少なくとも0.50g/mLのかさ密度を有する、請求項33記載の医薬製剤。
【請求項35】
少なくとも0.55g/mLのかさ密度を有する、請求項34記載の医薬製剤。
【請求項36】
少なくとも0.60g/mLのかさ密度を有する、請求項35記載の医薬製剤。
【請求項37】
前記酢酸リカルバゼピンが、顆粒中に存在している、請求項30〜36のいずれか一項記載の医薬製剤。
【請求項38】
前記酢酸リカルバゼピンが、酢酸エスリカルバゼピンである、請求項30〜37のいずれか一項記載の医薬製剤。
【請求項39】
請求項30〜38のいずれか一項記載の製剤から製造される、医薬組成物。
【請求項40】
前記崩壊剤の一部が、顆粒中に存在しており、かつ該崩壊剤の残部が、顆粒外に存在している、請求項39記載の医薬組成物。
【請求項41】
前記崩壊剤が、クロスカルメロースナトリウムである、請求項39又は40記載の医薬組成物。
【請求項42】
前記結合剤が、ポビドンである、請求項39〜41のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項43】
カプセル剤である、請求項39〜42のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項44】
錠剤である、請求項39〜42のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項45】
0.5〜1.5g/mLの見掛け密度を有する、請求項44記載の医薬組成物。
【請求項46】
0.6〜1.4g/mLの見掛け密度を有する、請求項45記載の医薬組成物。
【請求項47】
0.7〜1.3g/mLの見掛け密度を有する、請求項46記載の医薬組成物。
【請求項48】
0.8〜1.2g/mLの見掛け密度を有する、請求項47記載の医薬組成物。
【請求項49】
医薬品の経口剤形の製造方法であって、下記の工程:
酢酸リカルバゼピンを医薬として許容し得る造粒液と混合する工程;
該酢酸リカルバゼピン及び該造粒液から顆粒を形成する工程;
任意に、該顆粒を1つ以上の医薬として適当な賦形剤と混合して、製剤を形成する工程;及び
経口剤形を形成する工程を含む、前記製造方法。
【請求項50】
1つ以上の医薬として適当な賦形剤を、前記造粒液と混合する前に、前記酢酸リカルバゼピンと組合せる、請求項49記載の方法。
【請求項51】
前記酢酸リカルバゼピンが、顆粒形成工程の前に、0.25〜0.4g/mLのかさ密度を有し、かつ、前記製剤が、経口剤形を形成する前に、少なくとも0.4g/mLのかさ密度を有する、請求項49又は50記載の方法。
【請求項52】
前記経口剤形が、錠剤である、請求項49〜51のいずれか一項記載の方法。
【請求項53】
前記経口剤形が、0.5〜1.5g/mLの見掛け密度を有する、請求項52記載の方法。
【請求項54】
前記経口剤形が、0.6〜1.4g/mLの見掛け密度を有する、請求項53記載の方法。
【請求項55】
前記経口剤形が、0.7〜1.3g/mLの見掛け密度を有する、請求項54記載の方法。
【請求項56】
前記経口剤形が、0.8〜1.2g/mLの見掛け密度を有する、請求項55記載の方法。
【請求項57】
医薬品の経口剤形の製造方法であって、下記の工程:
酢酸リカルバゼピンを、結合剤の総量の一部を含有する、少なくとも1つの賦形剤と混合する工程;
該結合剤の総量の残部を、適当な造粒液に溶解又は分散する工程;
該溶解又は分散する工程で製造された造粒液を用いて、前記混合工程から得られた混合物を造粒して、顆粒を製造する工程;
任意に、該顆粒を少なくとも1つの賦形剤と接触させて、製剤を形成する工程;及び
任意に、経口剤形を形成する工程を含む、前記製造方法。
【請求項58】
前記酢酸リカルバゼピンが、結合剤の総量の20〜80wt%と混合される、請求項57記載の方法。
【請求項59】
前記酢酸リカルバゼピンが、結合剤の総量の30〜75wt%と混合される、請求項58記載の方法。
【請求項60】
前記酢酸リカルバゼピンが、結合剤の総量の40〜70wt%と混合される、請求項59記載の方法。
【請求項61】
前記酢酸リカルバゼピンと混合される結合剤が、粉体である、請求項57〜60のいずれか一項記載の方法。
【請求項62】
前記少なくとも1つの賦形剤が、崩壊剤である、請求項57〜61のいずれか一項記載の方法。
【請求項63】
前記崩壊剤の一部を、酢酸リカルバゼピンと混合し、かつその残部を、前記顆粒と接触させる、請求項62記載の方法。
【請求項64】
前記方法が、顆粒を乾燥させる工程を更に含む、請求項57〜63のいずれか一項記載の方法。
【請求項65】
前記酢酸リカルバゼピンが、造粒工程の前に、0.25g/mL〜0.4g/mLのかさ密度を有し、かつ前記製剤が、経口剤形を形成する前に、少なくとも0.4g/mLのかさ密度を有する、請求項57〜64のいずれか一項記載の方法。
【請求項66】
前記経口剤形が、カプセル剤であり、かつ前記形成工程が、カプセルに前記顆粒又は製剤を充填することを含む、請求項57〜65のいずれか一項記載の方法。
【請求項67】
前記経口剤形が、錠剤であり、かつ前記形成工程が、圧縮を含む、請求項57〜65のいずれか一項記載の方法。
【請求項68】
前記錠剤が、0.5〜1.5g/mLの見掛け密度を有する、請求項67記載の方法。
【請求項69】
前記錠剤が、0.6〜1.4g/mLの見掛け密度を有する、請求項68記載の方法。
【請求項70】
前記錠剤が、0.7〜1.3g/mLの見掛け密度を有する、請求項69記載の方法。
【請求項71】
前記錠剤が、0.8〜1.2g/mLの見掛け密度を有する、請求項70記載の方法。
【請求項72】
酢酸リカルバゼピンが、酢酸エスリカルバゼピンである、請求項49〜71のいずれか一項記載の方法。
【請求項72】
請求項49〜72のいずれか一項記載の方法によって得られる、医薬組成物。

【公表番号】特表2011−500797(P2011−500797A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−530951(P2010−530951)
【出願日】平成20年10月24日(2008.10.24)
【国際出願番号】PCT/PT2008/000043
【国際公開番号】WO2009/054743
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(596095518)バイアル−ポルテラ アンド シーエー,エス.エー. (25)
【Fターム(参考)】