説明

酸化防止剤を添加することによる櫛型ポリマーの製造方法の改良、得られるポリマー、およびこれらの用途

本発明は、最終ポリマーのグラフト化度を向上させるために、ポリオキシアルキル側基での乾燥状態の(メタ)アクリル酸ポリマーの官能化のための反応中に酸化防止剤を使用することに存する。結果として生ずるポリマーは、本発明のもう1つの主題であり、これらを含有する水性配合物ももう1つの主題である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリオキシアルキル化側基が付いている(メタ)アクリル系主鎖を有する、櫛型ポリマーを合成するための方法の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
このようなポリマーが、流動性、作業性またはこれらの含水量低減の点で有益な特性を、特に水硬結合剤に基づく組成物にもたらすことは、公知である。
【0003】
長年にわたって、当業者は、このようなポリマーを調製するために4つの方法に頼ってきた。最も古いものは、オキシアルキル化側鎖をグラフトさせる、有機溶剤(例えば、トルエンまたはメチルエチルケトン(methylethylceton))の存在下での無水マレイン酸と別の疎水性モノマーとのコポリマーの作成から成る(例えば、文献WO 97/39037参照)。しかし、有機溶剤は、廃棄することが難しい有害物質として残る。
【0004】
第二の合成方法は、(メタ)アクリル酸モノマーとメタクリル酸ポリエーテルマクロモノマーとの溶剤または水性媒質中での共重合から成る(文献US 2001 001797およびFR 2,861,399参照)。この場合、初期(メタ)アクリル酸マクロモノマーの高価格が、このような方法の実施の障害となる。
【0005】
第三の合成方法は、オキシアルキル化鎖が吊り下がっているビニル系マクロモノマーと(メタ)アクリル酸モノマーとの溶剤または水性媒体中での共重合から成る(文献US 2004/235687参照)。前と同様、初期マクロモノマーの価格が当業者にとって障害となる。
【0006】
溶剤媒質(文献EP 1,016,638参照)または水性媒質(文献FR 2,776,285参照)中でのアルコキシポリオキシアルキレングリコールを使用する(メタ)アクリル酸のホモまたはコポリマーのエステル化から成る第四の合成方法がある。しかし、この方法は、満足な結果をもたらさない。
【0007】
それ故、文献FR 2,900,930によると、有害溶剤または高価なマクロモノマーを実行する合成技術の欠点を改善する、および水性媒質中でのエステル化によって得られるものより高い生産高をもたらす、これらの櫛型ポリマーの新規製造方法が開発された。
【0008】
この方法の新規性は、乾燥状態での(メタ)アクリル酸のホモまたはコポリマーのエステル化反応の実施から成る。具体的には、官能化を果たすために役立つ基を含有する溶融媒質に(メタ)アクリル酸のホモまたはコポリマーを乾燥状態で導入する:この合成反応は、100℃より上の温度で行われる。従って、(所与の転化率をもたらす)反応時間は、水性媒質中で行われる同じ合成と比較して、一般に低減される。
【0009】
文献FR 2,900,930において、転化率は、カルボン酸官能基の滴定による酸価によって測定される:与えられるカルボン酸官能基は、反応しなかった官能基である。この文献は、乾燥ポリマーにグラフトするというまさにこの概念を、アルコキシポリオキシアルキレンアミンでのアミド化反応およびアルキレンオキシドでのエトキシル化に拡大している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開第97/39037号
【特許文献2】米国特許出願公開第2001/001797号明細書
【特許文献3】仏国特許第2,861,399号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2004/235687号明細書
【特許文献5】欧州特許第1,016,638号明細書
【特許文献6】仏国特許第2,776,285号明細書
【特許文献7】仏国特許第2,900,930号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
文献FR 2,900,930に示した発明に基づいて、本出願人は、メトキシポリエチレングリコールによってポリメタクリル酸をエステル化するとき、反応しなかったメトキシ基の量を与えるために、GPCを使用した。本出願の試験#1および#2によって実証されるように、得られる値は、初期メトキシポリエチレングリコールの20重量%に相当するので、高い。しかし、このカルボン酸基滴定方法は、酸性官能基の完全消失を示す:これは、エステル化反応が完全でなかったことを明らかに示している。
【0012】
矛盾しているように見えるこのような結果を説明しようとして、本出願人は、このような方法における以前には知られていなかった技術的問題、即ち、二次反応の存在を特定することができた。これらの二次反応は、高い反応温度によって触媒されるようであり、吊り下がっているメトキシ鎖の遊離をもたらす。このような欠点を改善するために、その後、先行技術によって提案された技術を改良するための方法の設計に成功した。
【0013】
この改良は、GPCによって判定して、反応しなかった官能基の量を減少させることを可能にする、官能化段階前および/または後の、少なくとも1つの酸化防止剤の実行から成る。従って、吊り下がっている鎖の遊離をもたらす二次酸化反応の数を非常に有意に制限しようと努めた:結果としてこの反応の生産高が大きく向上される。酸化防止剤は、分子の開裂および/または遊離ラジカルの伝搬を制限する能力を有する物質を指す。
【0014】
この酸化防止剤の実行に関連した非常に注目すべき技術的効果に加えて、本発明の発明性は、既知の方法において以前に知られていない技術的問題、即ち、温度の影響下での櫛型ポリマーからの吊り下がっている鎖の遊離に関する問題の更新にさらに関する。この問題を解決し、次に、本出願人は、当分野の基本的方法の改良に成功した。この改良によって、当業者は、有害な技術(溶剤)および/または高価なもの(初期マクロモノマー)を回避できるようなるからである。従って、当業者は、ポリオキシアルキル化側基が付いている(メタ)アクリル系主鎖を有する櫛型ポリマーを、低コストで、溶媒を用いず、迅速に、および高い生産高で、生産する選択肢を有する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
従って、本発明の第一の目的は、(メタ)アクリル系主鎖とポリオキシアルキル化側基とを有する櫛型ポリマーの製造方法から成り、この方法は、
a)(メタ)アクリル酸の、少なくとも1つのホモポリマーおよび/または少なくとも1つの他のモノマーとのコポリマーを含有する溶液を生成する段階、
b)(メタ)アクリル酸の、ホモポリマーおよび/または少なくとも1つの他のモノマーとのコポリマーを乾燥状態で得ることを見込んで、段階a)で得た溶液を乾燥させる段階、
c)段階b)に従って得た乾燥状態の生成物と、溶融状態の少なくとも1つのアルコキシポリオキシアルキレングリコール、および/または溶融状態の少なくとも1つのアルコキシポリオキシアルキレンアミン、および/または液体もしくは気体状態の少なくとも1つのアルキレンオキシドとを混合物する段階、
d)(メタ)アクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーを、
少なくとも1つのアルコキシポリオキシアルキレングリコールでエステル化すること、および/または
少なくとも1つのアルコキシポリオキシアルキレンアミンでアミド化すること、または
少なくとも1つのアルキレンオキシドでエトキシル化すること
によって官能化する段階
から成り、ならびに
段階a)および/または段階b)および/または段階c)中に酸化防止剤を添加することを特徴とする。
【0016】
本発明の第一の好適な変形によると、酸化防止剤は、アルキル鎖によって置換されている少なくとも1つの芳香族基、好適には2つの芳香族基(これらのうちの少なくとも一方は、3から9個の炭素原子を有するアルキル鎖によって置換されている。)を有するアミンであり、および非常に好適には、CAS番号が68411−46−1である化合物ある。CIBA(商標)社によって販売されているIrganox(商標)5057は、このような化合物の市販の例である。
【0017】
本発明の第二の好適な変形によると、酸化防止剤は、有機リン酸化合物、好適には芳香族および/または脂肪族亜リン酸塩であり、ならびに非常に好適には、CAS番号が25550−98−5および101−02−0である化合物の中から選択される。DOVER(商標)によって販売されているDoverphos(商標)7およびDoverphos(商標)10は、このような化合物の市販の例である。
【0018】
これら2つの好適な変形の発明性は、Irganox(商標)5057ならびにDoverphos(商標)7および10が、非常に遠い分野においてそれぞれポリウレタンフォームおよびポリエステルを安定させるためにしか今まで使用されていないことによって特に支持されることを、本出願人は強調する。
【0019】
本発明の方法は、段階c)が、150℃と250℃の間、好適には180℃と220℃の間の温度で行われることをさらに特徴とする。
【0020】
本発明の方法は、段階c)が、触媒の存在下で行われ、前記触媒が、好適にはp−トルエンスルホン酸および水酸化リチウムの間で選択されることをさらに特徴とする。
【0021】
本発明の方法は、アルコキシポリオキシアルキレングリコールが、メトキシポリオキシアルキレングコール、および好適にはメトキシポリオキシエチレングリコールであることをさらに特徴とする。
【0022】
本発明の方法は、アルコキシポリオキシアルキレンアミンが、メトキシポリオキシアルキレンアミン、および好適にはメトキシポリオキシエチレンアミンであることをさらに特徴とする。
【0023】
本発明の方法は、アルキレンオキシドが、エチレンオキシド、もしくはプロピレンオキシド、またはこれらの混合物であることをさらに特徴とする。
【0024】
本発明の方法は、(メタ)アクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーが、溶液での、正もしくは逆エマルジョンでの、適切な溶媒中の懸濁または沈殿での、触媒系および移動剤の存在下でのラジカル重合法によって、または制御されたラジカル重合プロセスによって、好適には、ニトロキシド媒介(NMP)もしくはコバルト−オキシム媒介重合によって、原子移動ラジカル重合(ATRP)によって、または硫化誘導体媒介ラジカル重合(前記誘導体は、カルバマート、ジチオエステルもしくはトリチオカルボナート(RAFT)またはキサンタートの中から選択される。)によって得られることをさらに特徴とする。
【0025】
本発明の方法は、(メタ)アクリル酸のコポリマーの他のモノマーが、
モノカルボン酸官能基(好適には、アクリルもしくはメタクリル酸、またはこれらの混合物である。)を有する、少なくとも1つのエチレン性不飽和アニオン性モノマー、
ジカルボン酸官能基(好適には、クロトン酸、イタコン酸もしくはマレイン酸の中から、または無水カルボン酸から選択される、および好適には、無水マレイン酸である。)を有する少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーの中から選択される、またはスルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選択される、および好適には、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸、ビニルスルホン酸、もしくはアリルエーテルスルホン酸、スチレンスルホン酸の塩の中から選択される、またはリン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選択される、および好適には、ビニルリン酸、エチレングリコールメタクリラート・ホスファート、プロピレングリコールメタクリラート・ホスファート、エチレングリコールアクリラート・ホスファート、プロピレングリコールアクリラート・ホスファート、およびこれらのエトキシラートの中から選択される、またはホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選択される、および好適には、ビニルホスホン酸である、またはビニルカプロラクトンもしくはビニルピロリドンまたはこれらの混合物の中から選択される、少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマー、
少なくとも1つの水不溶モノマー、例えば、アルキルアクリラートもしくはメタクリラートまたはこれらの混合物、
またはこれらのモノマーの混合物
の中から選択されることをさらに特徴とする。
【0026】
本発明の方法は、段階b)に従って行われる(メタ)アクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーの乾燥が、乾燥機の中で霧化によって行われることをさらに特徴とする。しかし、当業者は、段階b)中にホモポリマーおよび/またはコポリマーを駆動するために、当業者に周知のあらゆる乾燥技術を用いることができる。
【0027】
本発明の方法は、段階b)に従って行われる(メタ)アクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーの乾燥が、名称HR83でMETTLER−TOLEDO(商標)社によって販売されているハロゲン水分計によって測定して、前記ホモポリマーおよび/または前記コポリマーの重量の80%より高い、好適には90%より高い、および非常に好適には95%より高い固体含有レベルが達成されるまで行われることをさらに特徴とし、測定は、150℃での乾燥によって30秒間に1mg未満の質量損失が達成されるまで行われる。
【0028】
本発明の方法は、段階d)の終了時に得た生成物を水溶液に入れること、その後、1つ以上の中和剤を使用して前記生成物を場合によっては完全にまたは不完全に中和することから成る、段階d)後に行われる可能性のある段階e)を含むことをさらに特徴とする。
【0029】
本発明の方法は、中和剤が、一価中和官能基を有するものの中から選択され、および好適には、アルカリカチオンの中から選択され、ならびに非常に好適には、ナトリウム、カリウム、リチウムおよびアンモニウムの中から選択され、または好適には、第一級、第二級もしく第三級脂肪族および/もしくは環式アミンの中から選択され、ならびに非常に好適には、ステアリルアミン、エタノールアミン(モノ−、ジ−トリエタノールアミン)、モノ−およびジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、アミノ−メチルプロパノール、およびモルホリンの中から選択され、または二価中和官能基を有する中和剤の中から選択され、ならびに好適には、二価アルカリ土類カチオンの中から選択され、ならびに非常に好適には、マグネシウム、カルシウムおよび亜鉛の中から選択され、または三価中和官能基を有するおよび好適にはアルミニウムから成る中和剤の中から選択され、または三価より大きい価の中和官能基を有する中和剤の中から選択され、またはこれらの混合物の中から選択されることをさらに特徴とする。
【0030】
本発明の第二の目的は、GPCによって測定して、70%より高い、好適には80%より高い、および非常に好適には90%より高いグラフト率を示すことを特徴とする、(メタ)アクリル系主鎖とグラフトされたポリオキシアルキル化側基とを有する、乾燥状態の、櫛型ポリマーに存する。当然ながら、これらのポリマーは、上で説明した方法によって(当然ながら、これらを水溶液に入れる任意の段階e)を実行せずに)得られるものである。
【0031】
乾燥状態でのこれらの櫛型ポリマーは、名称HR83でMETTLER−TOLEDO(商標)社によって販売されているハロゲン水分計によって測定して(150℃での乾燥によって30秒間に1mg未満の質量損失が達成されるまで測定を行う。)、これらの重量の80%より高い、好適には85%より高い、非常に好適には90%より高い、および極めて好適には95%より高い乾燥固体率を示すことをさらに特徴とする。
【0032】
本発明の第三の目的は、GPCによって測定して、70%より高い、好適には80%より高い、および非常に好適には90%より高いグラフト率を示すことを特徴とする、(メタ)アクリル系主鎖とグラフトされたポリオキシアルキル化側基とを有する、水溶液中の、櫛型ポリマーに存する。当然ながら、これらのポリマーは、これらを水溶液に入れる段階e)の実行を含む、上で説明した方法によって得られるものである。
【0033】
本発明の第四の目的は、本発明の少なくとも1つの櫛型ポリマーを含有することを特徴とする、無機または有機材料を含有する配合物に存する。
【0034】
これらの配合物は、分散剤および/もしくは粉砕助剤および/もしくは沈殿防止剤および/もしくは増粘剤を場合によっては含有する、無機または有機材料の水性分散液または懸濁液の中から選択される、無機または有機材料を含有する水性配合物、または水硬結合剤に基づく水性組成物である、および好適には、コンクリート、モルタル、スラグ、グラウト、プラスター、または紙用塗料、またはペイント、または化粧用もしくは洗剤配合物、または織物用配合物、またはセラミック配合物、または掘削泥水であることをさらに特徴とする。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下の実施例は、本発明の範囲を限定しないが、本発明の内容をより良く理解できるようにする。
【0036】
実施例
本出願の実施例のすべてにおいて、エステル化率は、(文献FR 2,900,930に記載されている方法に従って)反応していない酸性官能基の割合の決定を可能にする酸価の追跡によって計算される。
【0037】
製造した櫛型ポリマーの分子量、ならびにグラフトされていないメトキシポリエチレングリコールの含有量を、次の方法を用いてGPCによって決定する。
【0038】
クロマトグラフシステムは、Waters(商標)717オートサンプラー、ERC 3112インライン脱気装置、Waters 515 HPLCポンプ、カラムオーブン、Waters(商標)2410屈折計、Viscotek(商標)T60 A光散乱粘度検出器、Ultrahydrogel Waters(商標)ガードカラム、リニアWaters(商標)Ultrahydrogelカラム+2本のWaters Ultrahydrogel 120カラム(長さ30cm;直径7.8mm)およびコンピュータシステムとTriSEC 3.0ソフトウェアから成る。移動相は、0.1μmで濾過した硫酸ナトリウムの666mM 親溶液から調製する。この溶液10%を、水酸化ナトリウムでpH9に中和したACN qsp超純水5%と混合する。流量は、0.8mL/分であり、カラムおよび屈折計の温度は、30℃であり、屈折計の感度および目盛係数は、それぞれ4および20に相当する。この試料は移動相の生成物/mlの4つの乾燥mg sec(4 dry mg sec)を保有する。これらを注入前に0.2μmで濾過する。注入量は、100μLであり、分析時間は、50分である。PEO 21k Viscotek(商標)マスターを用いて較正を行い、負の水ピークおよびT70Kデキストランで流量を補正する。
【実施例1】
【0039】
この実施例は、文献FR 2,900,930に記載されているような先行技術の方法であっていずれの酸化防止剤も実行しない方法を、例証するものである。
【0040】
30質量%水溶液でのメタクリル酸のホモポリマーの溶液を得ることによって開始する。この溶液は、名称TP941でCOATEX(商標)社によって販売されている。その後、この溶液を乾燥させる。85℃の温度の予熱チャンバーにこれを添加する。この生成物を、ノズルを使用して、60バールの圧力で、乾燥霧化装置(dryer−atomizer)の霧化チャンバーに注入する。300℃の熱空気もこの霧化チャンバーに注入し、それによってポリマー溶液の水をフラッシュ蒸発させる。この乾燥の生産高は、99%より高く、これは、乾燥後に得られる乾燥ポリマーの質量が、出発水溶液に含有されていたポリマーの質量の99%に少なくとも相当することを意味する。
【0041】
産出ポリマーの温度は、50℃に相当する。
【0042】
この乾燥操作は、数秒しか続かないので、極めて速い。その後、ポリマーを乾燥粉末の形態で回収する。
【0043】
試験番号1
次に、攪拌機および電気ヒーターを装備したガラス製0.25リットル反応器の中で、以下のものを混合する:
溶融形態での、Polyglykol(商標)M 2000の名でCLARIANT(商標)社によって販売されている、2,000g/モルに相当する分子量のメトキシポリエチレングリコール80g(または0.04モル)、
水酸化リチウム0.24g、
上で説明した乾燥方法によって得た乾燥メタクリル酸のホモポリマー13.8g(またはメタクリル酸0.16モル)。
【0044】
その後、メトキシポリエチレングリコールによるメタクリル酸のホモポリマーのエスエル化反応を行う。その後、アセンブリー全体を20分間、窒素流によって脱気する。その後、攪拌しながら、温度を190℃に徐々に上昇させ、アセンブリー全体を真空(水銀20mm)下に置く。この温度上昇には60分かかる。その後、この混合物を120分間、190℃で加熱する。その後、アセンブリー全体を冷却し、水78.3gで希釈し、その後、50%水酸化ナトリウムでpH8.4に中和する。
【0045】
エステル化前、この混合物の酸価(IA)は、生成物のグラムあたり炭酸カリウム83mgに相当する。エステル化後、この値(IA)は、生成物のグラムあたり炭酸カリウム34mgに相当する。この結果は、付加されるアルコール官能基の総消費量である。155,600g/モルの分子量が結果として生ずる。未反応メトキシポリエチレングリコール含有量は、初期メトキシの20重量%に相当し、または実際にグラフトされた算出メトキシ生産量は、初期メトキシの57重量%に相当する。
【0046】
試験番号2
次に、攪拌機および電気ヒーターを装備したガラス製0.25リットル反応器の中で、以下のものを混合する:
溶融形態でのPolyglykol(商標)M 2000 80g(または0.04モル)、
p−トルエンスルホン酸1.9g、
上で説明した乾燥方法によって得た乾燥メタクリル酸のホモポリマー13.8g(またはメタクリル酸0.16モル)。
【0047】
その後、メトキシポリエチレングリコールによるメタクリル酸のホモポリマーのエスエル化反応を行う。その後、アセンブリー全体を20分間、窒素流によって脱気する。その後、攪拌しながら、温度を190℃に徐々に上昇させ、アセンブリー全体を真空(水銀20mm)下に置く。この温度上昇には60分かかる。その後、この混合物を120分間、190℃で加熱する。その後、アセンブリー全体を冷却し、水78.3gで希釈し、その後、50%水酸化ナトリウムでpH8.4に中和する。
【0048】
エステル化前、この混合物の酸価(IA)は、生成物のグラムあたり炭酸カリウム83mgに相当する。エステル化後、これは、生成物のグラムあたり炭酸カリウム35mgに相当する。この結果は、付加されるアルコール官能基の総消費量である。201,100g/モルの分子量が結果として生ずる。未反応メトキシポリエチレングリコール含有量は、初期メトキシの20.5重量%に相当し、または実際にグラフトされた算出メトキシ生産量は、初期メトキシの55.5重量%に相当する。
【0049】
これらの結果は、この酸官能基の消失を考えると高い生産高でメタクリル系ポリ酸の高温直接エステル化が果たされることを明確に示している。一方、遊離グリコールポリエチレンの高い含有量は、メトキシがこれらの温度について安定でないことを明示しており、これらの温度は、吊り下がっている鎖の遊離を生じさせる熱分解をもたらす。
【実施例2】
【0050】
この実施例は、本発明(文献FR 2,900,930に記載されているような方法であって、酸化防止剤を実行する方法を意味する。)を例証するものである。
【0051】
試験#3から#9のそれぞれは、試験1および2と同じプロトコルで、本発明の方法の段階a)およびb)に従って、メタクリル酸のホモポリマーの溶液を得てこれを乾燥させることによって開始する。
【0052】
試験番号3
本発明の方法の段階c)に従って、攪拌機および電気ヒーターを装備した0.25リットルガラス製反応器の中で、以下のものを混合する。
【0053】
Polyglykol(商標)M 2000 80g、
水酸化リチウム0.24g、
上で説明した乾燥方法によって得た乾燥メタクリル酸のホモポリマー13.8g(またはメタクリル酸0.16モル)、
CIBA(商標)社によって販売されているIrganox(商標)5057 0.20g。
【0054】
その後、本発明の段階d)に従って、エステル化反応を行う。その後、アセンブリー全体を20分間、窒素流によって脱気する。その後、攪拌しながら、温度を190℃に徐々に上昇させ、アセンブリー全体を真空(水銀20mm)下に置く。この温度上昇には60分かかる。その後、この混合物を120分間、190℃で加熱する。その後、アセンブリー全体を冷却し、水128gで希釈し、その後、50%水酸化ナトリウムでpH8.4に中和する。
【0055】
試験番号4
本発明の方法の段階c)に従って、攪拌機および電気ヒーターを装備した0.25リットルガラス製反応器の中で、以下のものを混合する。
【0056】
溶融形態でのPolyglykol(商標)M 2000 36.1g、
水酸化リチウム0.24g、
上で説明した乾燥方法によって得た乾燥メタクリル酸のホモポリマー15.68g、
Irganox(商標)5057 0.18g。
【0057】
その後、本発明の段階d)に従って、エステル化反応を行う。その後、アセンブリー全体を20分間、窒素流によって脱気する。その後、攪拌しながら、温度を210℃に徐々に上昇させ、アセンブリー全体を真空(水銀20mm)下に置く。この温度上昇には60分かかる。その後、この混合物を30分間、210℃で加熱する。その後、アセンブリー全体を冷却し、水78.3gで希釈し、その後、50%水酸化ナトリウムでpH8.4に中和する。
【0058】
試験番号5
本発明の方法の段階c)に従って、攪拌機および電気ヒーターを装備した0.25リットルガラス製反応器の中で、以下のものを混合する。
【0059】
溶融形態でのPolyglykol(商標)M 2000 52.1g、
水酸化リチウム0.24g、
上で説明した乾燥方法によって得た乾燥メタクリル酸のホモポリマー15g、
Irganox(商標)5057 0.2g。
【0060】
その後、本発明の段階d)に従って、エステル化反応を行う。その後、アセンブリー全体を20分間、窒素流によって脱気する。その後、攪拌しながら、温度を210℃に徐々に上昇させ、アセンブリー全体を真空(水銀20mm)下に置く。この温度上昇には45分かかる。その後、この混合物を30分間、210℃で加熱する。その後、アセンブリー全体を冷却し、水105gで希釈し、その後、50%水酸化ナトリウムでpH8.4に中和する。
【0061】
試験番号6
本発明の方法の段階c)に従って、攪拌機および電気ヒーターを装備した0.25リットルガラス製反応器の中で、以下のものを混合する。
【0062】
溶融形態でのPolyglykol(商標)M 2000 44.1g、
水酸化リチウム0.24g、
上で説明した乾燥方法によって得た乾燥メタクリル酸のホモポリマー15.34g、
Irganox(商標)5057 0.2g。
【0063】
その後、本発明の段階d)に従って、エステル化反応を行う。その後、アセンブリー全体を20分間、窒素流によって脱気する。その後、攪拌しながら、温度を210℃に徐々に上昇させ、アセンブリー全体を真空(水銀20mm)下に置く。この温度上昇には45分かかる。その後、この混合物を60分間、210℃で加熱する。その後、アセンブリー全体を冷却し、水89.8gで希釈し、その後、50%水酸化ナトリウムでpH8.4に中和する。
【0064】
試験番号7
本発明の方法の段階c)に従って、攪拌機および電気ヒーターを装備した0.25リットルガラス製反応器の中で、以下のものを混合する。
【0065】
溶融形態でのPolyglykol(商標)M 2000 80g、
p−トルエンスルホン酸1.9g、
上で説明した乾燥方法によって得た乾燥メタクリル酸のホモポリマー13.8g、
Irganox(商標)5057 0.20g。
【0066】
その後、本発明の段階d)に従って、エステル化反応を行う。その後、アセンブリー全体を20分間、窒素流によって脱気する。その後、攪拌しながら、温度を190℃に徐々に上昇させ、アセンブリー全体を真空(水銀20mm)下に置く。この温度上昇には60分かかる。その後、この混合物を120分間、190℃で加熱する。その後、アセンブリー全体を冷却し、水128gで希釈し、その後、50%水酸化ナトリウムでpH8.4に中和する。
【0067】
試験番号8
本発明の方法の段階c)に従って、攪拌機および電気ヒーターを装備した0.25リットルガラス製反応器の中で、以下のものを混合する。
【0068】
溶融形態でのPolyglykol(商標)M 2000 80g、
水酸化リチウム0.24g、
上で説明した乾燥方法によって得た乾燥メタクリル酸のホモポリマー13.8g、
DOVER CHEMICAL(商標)社によって販売されているDoverphos(商標)7 0.20g。
【0069】
その後、本発明の段階d)に従って、エステル化反応を行う。その後、アセンブリー全体を20分間、窒素流によって脱気する。その後、攪拌しながら、温度を210℃に徐々に上昇させ、アセンブリー全体を真空(水銀20mm)下に置く。この温度上昇には60分かかる。その後、この混合物を30分間、210℃で加熱する。その後、アセンブリー全体を冷却し、水128gで希釈し、その後、50%水酸化ナトリウムでpH8.4に中和する。
【0070】
試験番号9
本発明の方法の段階c)に従って、攪拌機および電気ヒーターを装備した0.25リットルガラス製反応器の中で、以下のものを混合する。
【0071】
溶融形態での、CLARIANT(商標)社によって販売されているPolyglykol(商標)M 2000 80g、
水酸化リチウム0.24g、
上で説明した乾燥方法によって得た乾燥メタクリル酸のホモポリマー13.8g、
DOVER CHEMICAL(商標)社によって販売されているDoverphos(商標)10 0.20g。
【0072】
その後、本発明の段階d)に従って、エステル化反応を行う。その後、アセンブリー全体を20分間、窒素流によって脱気する。その後、攪拌しながら、温度を210℃に徐々に上昇させ、アセンブリー全体を真空(水銀20mm)下に置く。この温度上昇には60分かかる。その後、この混合物を30分間、210℃で加熱する。その後、アセンブリー全体を冷却し、水128gで希釈し、その後、50%水酸化ナトリウムでpH8.4に中和する。
【0073】
得られた結果は、表1に載っている。
【0074】
【表1】

【0075】
これらの結果は、この酸官能基の消失を考えると高い産出量でメタクリル系ポリ酸の高温直接エステル化が果たされることを明確に示している。一方、遊離ポリオキシエチレン基の高い含有量は、最終ポリマーの高い分子量に関しても同様に、ポリメタクリル酸が官能化する温度でメトキシポリオキシエチレン基が安定でないことを明示している。この温度は、櫛型ポリマーの熱分解をもたらし、それによって吊り下がっているポリオキシエチレン鎖の遊離が生じる。
【0076】
対照的に、酸化防止剤の実行によって、カルボン酸官能基のレベルと同じ置換度を保ちながら、分子量がより低い、および試験1および3より低いポリオキシエチレン基の含有量を有する、グラフトポリマーを得ることができる:従って、先行技術の方法の産出量を大きく向上させる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)(メタ)アクリル酸の、少なくとも1つのホモポリマーおよび/または少なくとも1つの他のモノマーとのコポリマーを含有する溶液を生成する段階、
b)(メタ)アクリル酸の、ホモポリマーおよび/または少なくとも1つの他のモノマーとのコポリマーを乾燥状態で得ることを見込んで、段階a)で得た溶液を乾燥させる段階、
c)段階b)に従って得た乾燥状態の生成物と、溶融状態の少なくとも1つのアルコキシポリオキシアルキレングリコール、および/または溶融状態の少なくとも1つのアルコキシポリオキシアルキレンアミン、および/または液体もしくは気体状態の少なくとも1つのアルキレンオキシドとを混合物する段階、
d)(メタ)アクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーを、
少なくとも1つのアルコキシポリオキシアルキレングリコールでエステル化すること、および/または
少なくとも1つのアルコキシポリオキシアルキレンアミンでアミド化すること、または
少なくとも1つのアルキレンオキシドでエトキシル化すること
によって官能化する段階
から成り、ならびに
段階a)および/または段階b)および/または段階c)中に酸化防止剤を添加することを特徴とする、
(メタ)アクリル系主鎖とポリオキシアルキル化側基とを有する櫛型ポリマーの製造方法。
【請求項2】
酸化防止剤が、アルキル鎖によって置換されている少なくとも1つの芳香族基、好適には2つの芳香族基(これらのうちの少なくとも一方は、3から9個の炭素原子を有するアルキル鎖によって置換されている。)を有するアミンであり、および非常に好適には、CAS番号が68411−46−1である化合物(compount)であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
酸化防止剤が、有機リン酸化合物、好適には芳香族および/または脂肪族亜リン酸塩であり、ならびに非常に好適には、CAS番号が25550−98−5および101−02−0である化合物の中から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
段階c)が、150℃と250℃の間、好適には180℃と220℃の間の温度で行われることを特徴とする、請求項1から3の一項に記載の方法。
【請求項5】
段階c)が、触媒の存在下で行われ、前記触媒が、好適にはp−トルエンスルホン酸および水酸化リチウムの間で選択されることを特徴とする、請求項1から4の一項に記載の方法。
【請求項6】
アルコキシポリオキシアルキレングリコールが、メトキシポリオキシアルキレングコール、および好適にはメトキシポリオキシエチレングリコールであることを特徴とする、請求項1から5の一項に記載の方法。
【請求項7】
アルコキシポリオキシアルキレンアミンが、メトキシポリオキシアルキレンアミン、および好適にはメトキシポリオキシエチレンアミンであることを特徴とする、請求項1から5の一項に記載の方法。
【請求項8】
アルキレンオキシドが、エチレンオキシド、もしくはプロピレンオキシド、またはこれらの混合物であることを特徴とする、請求項1から5の一項に記載の方法。
【請求項9】
(メタ)アクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーが、溶液での、正エマルジョンでの、触媒系および移動剤の存在下でのラジカル重合法によって、または制御されたラジカル重合プロセスによって、好適には、ニトロキシド媒介もしくはコバルト−オキシム媒介重合(NMP)によって、原子移動ラジカル重合(ATRP)によって、または硫化誘導体媒介ラジカル重合(前記誘導体は、カルバマート、ジチオエステルもしくはトリチオカルボナート(RAFT)またはキサンタートの中から選択される。)によって得られることを特徴とする、請求項1から8の一項に記載の方法。
【請求項10】
(メタ)アクリル酸のコポリマーの他のモノマーが、
モノカルボン酸官能基(好適には、アクリルもしくはメタクリル酸、またはこれらの混合物である。)を有する、少なくとも1つのエチレン性不飽和アニオン性モノマー、
ジカルボン酸官能基(好適には、クロトン酸、イタコン酸もしくはマレイン酸の中から、または無水カルボン酸から選択される、および好適には、無水マレイン酸である。)を有する少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーの中から選択される、またはスルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選択される、および好適には、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸、ビニルスルホン酸、もしくはアリルエーテルスルホン酸、スチレンスルホン酸の塩の中から選択される、またはリン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選択される、および好適には、ビニルリン酸、エチレングリコールメタクリラート・ホスファート、プロピレングリコールメタクリラート・ホスファート、エチレングリコールアクリラート・ホスファート、プロピレングリコールアクリラート・ホスファート、およびこれらのエトキシラートの中から選択される、またはホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選択される、および好適には、ビニルホスホン酸である、またはビニルカプロラクトンもしくはビニルピロリドンまたはこれらの混合物の中から選択される、少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマー、
少なくとも1つの水不溶モノマー、例えば、アルキルアクリラートもしくはメタクリラートまたはこれらの混合物、
またはこれらのモノマーの混合物
の中から選択されることを特徴とする、請求項1から9の一項に記載の方法。
【請求項11】
段階b)に従って行われる(メタ)アクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーの乾燥が、乾燥機の中で霧化によって行われることを特徴とする、請求項1から10の一項に記載の方法。
【請求項12】
段階b)に従って行われる(メタ)アクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーの乾燥が、名称HR83でMETTLER−TOLEDO(商標)社によって販売されているハロゲン水分計によって測定して(150℃での乾燥によって30秒間に1mg未満の質量損失が達成されるまで測定を行う。)、前記ホモポリマーおよび/または前記コポリマーの重量の80%より高い、好適には90%、および非常に好適には95%より高い固体含有レベルが達成されるまで行われることを特徴とする、請求項1から11の一項に記載の方法。
【請求項13】
段階d)終了時に得た生成物を水溶液に入れること、その後、1つ以上の中和剤を使用して前記生成物を場合によっては完全にまたは不完全に中和することから成る、段階d)後に行われる可能性のある段階e)を含むことを特徴とする、請求項1から12の一項に記載の方法。
【請求項14】
中和剤が、一価中和官能基を有するものの中から選択され、および好適には、アルカリカチオンの中から選択され、ならびに非常に好適には、ナトリウム、カリウム、リチウムおよびアンモニウムの中から選択され、または好適には、第一級、第二級もしく第三級脂肪族および/もしくは環式アミンの中から選択され、ならびに非常に好適には、ステアリルアミン、エタノールアミン(モノ−、ジ−トリエタノールアミン)、モノ−およびジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、アミノ−メチルプロパノール、およびモルホリンの中から選択され、または二価中和官能基を有する中和剤の中から選択され、ならびに好適には、二価アルカリ土類カチオンの中から選択され、ならびに非常に好適には、マグネシウム、カルシウムおよび亜鉛の中から選択され、または三価中和官能基を有するおよび好適にはアルミニウムから成る中和剤の中から選択され、または三価より大きい価の中和官能基を有する中和剤の中から選択され、またはこれらの混合物の中から選択されることをさらに特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
GPCによって測定して、70%より高い、好適には80%より高い、および非常に好適には90%より高いグラフト率を示すことを特徴とする、(メタ)アクリル系主鎖とグラフトされたポリオキシアルキル化側基とを有する、請求項1から12の一項に記載の方法によって得られる、櫛型ポリマー。
【請求項16】
名称HR83でMETTLER−TOLEDO(商標)社によって販売されているハロゲン水分計によって測定して(150℃での乾燥によって30秒間に1mg未満の質量損失が達成されるまで測定を行う。)、これらの重量の80%より高い、好適には85%より高い、非常に好適には90%より高い、および極めて好適には95%より高い乾燥固体率を示すことを特徴とする、請求項15に記載の、乾燥状態の、櫛型ポリマー。
【請求項17】
GPCによって測定して、70%より高い、好適には80%より高い、および非常に好適には90%より高いグラフト率を示すことを特徴とする、(メタ)アクリル系主鎖とグラフトされたポリオキシアルキル化側基とを有する、水溶液中の、請求項1から14の一項に記載の方法によって得られる、櫛型ポリマー。
【請求項18】
請求項15から17の一項に記載の少なくとも1つの櫛型ポリマーを含有することを特徴とする、無機または有機材料を含有する配合物。
【請求項19】
分散剤および/もしくは粉砕助剤および/もしくは沈殿防止剤および/もしくは増粘剤を場合によっては含有する、無機または有機材料の水性分散液または懸濁液の中から選択される、無機または有機材料を含有する水性配合物、または水硬結合剤に基づく水性組成物である、および好適には、コンクリート、モルタル、スラグ、グラウト、プラスター、または紙用塗料、またはペイント、または化粧用もしくは洗剤配合物、または織物用配合物、またはセラミック配合物、または掘削泥水であることを特徴とする、請求項18に記載の配合物。

【公表番号】特表2011−510129(P2011−510129A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542697(P2010−542697)
【出願日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際出願番号】PCT/IB2008/003478
【国際公開番号】WO2009/090471
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(398051154)コアテツクス・エス・アー・エス (35)
【Fターム(参考)】