説明

釣銭補充回収システム

【課題】複数の釣銭機について、効率よく、補充回収処理を行うことができる釣銭補充回収システムを提供すること。
【解決手段】釣銭補充回収システムは、複数の釣銭機20a,20b,20cと、複数の釣銭機20a,20b,20cの何れにもに着脱自在となり、該釣銭機20a,20b,20c内に貨幣を補充する、または、該釣銭機20a,20b,20cから貨幣を回収する補充回収カセット10と、を備えている。補充回収カセット10は、補充回収対象である釣銭機20a,20b,20cを識別する識別情報と、各釣銭機20a,20b,20cにおける補充回収に関する金種別情報を記憶するカセット記憶部11とを有している。釣銭機20a,20b,20cは、補充回収カセット10が装着されたときに、該補充回収カセット10が装着されたことを検出する検出部30を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣銭機と、この釣銭機内に貨幣を補充したり釣銭機から貨幣を回収したりする補充回収カセットと、を備えた釣銭補充回収システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、釣銭機と、この釣銭機内に貨幣を補充したり釣銭機から貨幣を回収したりする補充回収カセットと、を備えた釣銭補充回収システムが知られている。しかしながら、従来の釣銭補充回収システムでは、釣銭機内の貨幣の量が少なくなったときや、逆に釣銭機内の貨幣の量が多くなったときには、キャッシャーなどの操作者が、出納室の管理者に連絡して貨幣の補充回収を要求する必要がある。
【0003】
このため、操作者の要求のたびに、出納室からわざわざ補充回収カセットを持ち出して、釣銭機内に貨幣を補充したり釣銭機から貨幣を回収したりする必要があり、釣銭機が複数台ある場合には、何度も出納室から補充回収カセットを持ち運ばなくてはならなくなるので、作業効率が非常に悪い。
【0004】
他方、このように操作者が出納室に連絡して貨幣の補充回収を要求しない場合には、補充回収処理を定期的に行う必要がある。しかしながら、釣銭機が複数台ある場合には、一度に複数個の補充回収カセットを持ち運ぶ必要があるので、補充回収カセットの運搬が非常に不便である。
【0005】
なお、本願とは技術分野が異なるものではあるが、ATMに関する貨幣補充回収システムとして、特許文献1や特許文献2などが知られている。
【0006】
特許文献1には、銀行などの金融機関における窓口、自動化コーナーなどで使用される一線機械と、この一線機械に対して、金融機関の内部、元方側で使用される元方側機械と、一線機械、及び元方側機械で共用され、これら一線機械及び元方側機械のいずれにおいても貨幣の入出金処理が可能なカセット(補充回収カセット)とを有する貨幣補充回収システムが開示されている。そして、この特許文献1において、一線機械は、一線機械の1日に取り扱いを開始する始業時において予め一線機械内に収納させておく金種別の貨幣の収納枚数を残置基準データとして記憶する残置基準データ記憶手段と、一線機械およびカセット内に実際に収納されている貨幣の枚数を現収納量データとして金種別に記憶する現収納量データ記憶手段と、一線機械が必要としている貨幣の補充データ及び/または不要としている貨幣の回収データを残置基準データおよび現収納量データの差から算出する補充回収データ算出手段を有している。また、カセットは、一線機械の補充回収データ算出手段によって算出された補充データ及び/または回収データを記憶する補充回収データ記憶手段を有し、元方側機械は、カセットの補充回収データ記憶手段を介して補充データを受け取った際に、この補充データに基づき、カセットに対し貨幣の補充を行なわせ、カセットの補充回収データ記憶手段を介して回収データを受け取った際に、この回収データに基づき、カセットより貨幣を回収させる補充回収制御手段を有している。
【0007】
他方、特許文献2には、現金を伴う取引を行う複数の取引装置と、現金の回収処理および補充処理を行うための現金処理装置と、現金を補充するために取引装置へ装填される補充カセットと、現金を回収するために取引装置に装填される回収カセットと、で構成される現金補充システムが開示されている。そして、この特許文献2において、現金処理装置は、回収カセットや補充カセットの収納している現金の量を表示するとともに、補充カセットへの現金の装填量を指定すべく操作される操作表示部と、回収カセットを受け入れ、回収カセットに収納された現金を計数するための現金回収部と、補充カセットを受け入れ、補充カセットへ現金を供給するための現金補充部と、現金回収部および現金供給部を結合し、扱う現金を供給するための現金を搬送する現金搬送部と、計数された現金を現金補充部へ供給し、現金補充部にて補充カセットへ収納すべく、現金搬送部の制御を行う現金処理制御部と、を備えている。
【0008】
しかしながら、これら特許文献1および特許文献2のいずれも、各補充回収カセットと一線機械は、1対1の関係にあり、補充回収カセットを複数の一線機械で共通に使用することを想定しているものではない。
【特許文献1】特許第2728337号
【特許文献2】特開2006−85346号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、複数の釣銭機について、効率よく、補充回収処理を行うことができる釣銭補充回収システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による釣銭補充回収システムは、
複数の釣銭機と、
前記複数の釣銭機の何れにも着脱自在となり、該釣銭機内に貨幣を補充する、または、該釣銭機から貨幣を回収する補充回収カセットと、を備え、
前記補充回収カセットは、補充回収対象である釣銭機を識別する識別情報と、各釣銭機における補充回収に関する金種別情報を記憶するカセット記憶部を有し、
前記釣銭機は、前記補充回収カセットが装着されたときに、該補充回収カセットが装着されたことを検出する検出部を有している。
【0011】
本発明による釣銭補充回収システムにおいて、
前記釣銭機は、金種別の過不足情報に基づいて、前記補充回収カセットによって、該釣銭機内に貨幣を補充、または、該釣銭機から貨幣を回収させ、
前記カセット記憶部は、補充回収した釣銭機の識別情報と、各釣銭機の金種別の補充回収枚数を記憶することが好ましい。
【0012】
本発明による釣銭補充回収システムにおいて、
前記カセット記憶部は、補充回収する予定の釣銭機の識別情報と、各釣銭機の金種別の補充回収枚数を記憶し、
前記釣銭機は、前記カセット記憶部に記憶された釣銭機の識別情報と各釣銭機の金種別の補充回収枚数に基づいて、前記補充回収カセットによって、前記釣銭機内に貨幣を補充、または、該釣銭機から貨幣を回収させることが好ましい。
【0013】
本発明による釣銭補充回収システムにおいて、
前記カセット記憶部は、前記釣銭機内に貨幣を補充した、または、該釣銭機から貨幣を回収した補充回収時間を記憶することが好ましい。
【0014】
本発明による釣銭補充回収システムにおいて、
前記補充回収カセットは、収容されている貨幣の在高と金種別枚数を表示するカセット表示部を有することが好ましい。
【0015】
本発明による釣銭補充回収システムにおいて、
前記釣銭機は、金種別に貨幣を収納する金種別収納庫と、該金種別収納庫から貨幣を回収する回収カセットと、該回収カセットが装着される回収カセット挿入部と、該回収カセット挿入部とは別に設けられ、前記補充回収カセットが装着される補充回収カセット挿入部とを有することが好ましい。
【0016】
本発明による釣銭補充回収システムにおいて、
前記補充回収カセットを管理するカセット管理装置をさらに備えたことが好ましい。
【0017】
本発明によるカセット管理装置を備えた釣銭補充回収システムにおいて、
前記カセット管理装置は、前記補充回収カセットが持ち出されるときに所定の条件を満たすことを要求し、該所定の条件が満たされることによって該補充回収カセットを持ち出し可能とすることが好ましい。
【0018】
本発明によるカセット管理装置を備えた釣銭補充回収システムにおいて、
前記カセット管理装置は、補充回収カセットが持ち出されたときの時間を記憶することが好ましい。
【0019】
本発明によるカセット管理装置を備えた釣銭補充回収システムにおいて、
前記カセット管理装置は、複数の補充回収カセットを管理することができ、補充回収カセットが持ち出されたときに、各補充回収カセットの識別情報を記憶することが好ましい。
【0020】
本発明によるカセット管理装置を備えた釣銭補充回収システムにおいて、
前記カセット管理装置は、前記補充回収カセット内に収容されている金種情報を表示する表示部を有することが好ましい。
【0021】
本発明によるカセット管理装置を備えた釣銭補充回収システムにおいて、
前記カセット管理装置は、補充回収する予定の釣銭機の識別情報と各釣銭機の金種別の補充回収枚数を入力可能な入力部を有し、該入力部からの入力を受けて、前記カセット記憶部に、補充回収する予定の釣銭機の識別情報と各釣銭機の金種別の補充回収枚数を記憶させることが好ましい。
【0022】
本発明による釣銭補充回収システムにおいて、
前記補充回収カセット内に貨幣を補充、または、該補充回収カセットから貨幣を回収する補充回収装置をさらに備えたことが好ましい。
【0023】
本発明による補充回収装置を備えた釣銭補充回収システムにおいて、
前記補充回収カセットを管理するカセット管理装置をさらに備え、
前記補充回収装置は、前記カセット管理装置から前記カセット記憶部に記憶された補充回収した釣銭機の識別情報と各釣銭機の金種別の補充回収枚数を受信し、これら釣銭機の識別情報と金種別の補充回収枚数を記憶することが好ましい。
【0024】
本発明による補充回収装置を備えた釣銭補充回収システムにおいて、
前記補充回収カセットを管理するカセット管理装置をさらに備え、
前記補充回収装置は、前記カセット管理装置に、補充回収する予定の釣銭機の識別情報と各釣銭機の金種別の補充回収枚数を送信し、
前記カセット管理装置は、前記カセット記憶部に、前記補充回収装置から受信した補充回収する予定の釣銭機の識別情報と各釣銭機の金種別の補充回収枚数を記憶させることが好ましい。
【0025】
本発明による釣銭補充回収システムにおいて、
前記カセット記憶部は、補充回収した釣銭機の識別情報と、各釣銭機内に残っている貨幣の金種別枚数を記憶することが好ましい。
【0026】
このような釣銭補充回収システムにおいて、
前記補充回収カセットを管理するカセット管理装置と、
前記補充回収カセット内に貨幣を補充、または、該補充回収カセットから貨幣を回収する補充回収装置と、をさらに備え、
前記補充回収装置は、前記カセット管理装置から前記カセット記憶部に記憶された補充回収した釣銭機の識別情報と各釣銭機内に残っている貨幣の金種別枚数を受信し、これら釣銭機の識別情報と各釣銭機内に残っている貨幣の金種別枚数を記憶することが好ましい。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、補充回収カセットのカセット記憶部が、補充回収対象である釣銭機を識別する識別情報と各釣銭機における補充回収に関する金種別情報を記憶しているので、一台の補充回収カセットによって、複数の釣銭機について適切に貨幣を補充回収することができる。このため、複数の釣銭機について、効率よく、補充回収処理を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
第1の実施の形態
以下、本発明に係る釣銭補充回収システムの第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1乃至図9は本発明の第1の実施の形態を示す図である。
【0029】
図1に示すように、釣銭補充回収システムは、硬貨を処理する硬貨釣銭機40a,40b,40cと、紙幣を処理する紙幣釣銭機20a,20b,20cと、複数の紙幣釣銭機20a,20b,20cに着脱自在となり、複数の紙幣釣銭機20a,20b,20c内に紙幣を補充する、または、複数の紙幣釣銭機20a,20b,20cから紙幣を回収する補充回収カセット10と、を備えている。なお、本願において、貨幣とは硬貨と紙幣の両方を意味するが、本実施の形態では、紙幣を用いて説明する。
【0030】
また、図1に示すように、硬貨釣銭機40a,40b,40cには、硬貨釣銭機40a,40b,40cと通信可能なPOSレジスタ(外部装置)45a,45b,45cが接続されている。ところで、本実施の形態では、上述のように紙幣を用いて説明することから、紙幣釣銭機20a,20b,20cに、補充回収カセット10によって補充回収する態様を用いて説明することとするが、これに限られることはなく、硬貨釣銭機40a,40b,40cに、補充回収カセット10によって補充回収する態様を用いてもよい。
【0031】
また、図1および図2(a)に示すように、補充回収カセット10は、補充回収対象である紙幣釣銭機20a,20b,20cを識別する識別情報と、各紙幣釣銭機20a,20b,20cにおける補充回収に関する金種別情報を記憶するカセット記憶部11を有している。より具体的には、カセット記憶部11は、補充回収した紙幣釣銭機20a,20b,20cの識別番号(識別情報)と、各紙幣釣銭機20a,20b,20cの金種別の補充回収済み枚数(補充回収枚数)および補充回収日時(補充回収時間)と、各紙幣釣銭機20a,20b,20c内に残っている紙幣の金種別枚数(残枚数)と、を記憶する(図3参照)。
【0032】
また、カセット記憶部11は、補充回収カセット10内に残っている紙幣の金種別枚数(残枚数)も記憶する(図3参照)。そして、補充回収カセット10は、図4に示すように、収容されている紙幣の在高と、金種別枚数を表示するカセット表示部12を有している(図1および図2(a)参照)。
【0033】
また、図1および図5に示すように、紙幣釣銭機20a,20b,20cは、補充回収カセット10が装着されたときに、補充回収カセット10が装着されたことを検出する検出部30と、金種別の過不足情報を記憶する釣銭機記憶部31と、検出部30、釣銭機記憶部31、搬送機構23、識別部25(後述)およびセンサS(後述)に接続され、これらを制御する釣銭機制御部35と、を有している。
【0034】
なお、本実施の形態において、釣銭機制御部35は、釣銭機記憶部31に記憶された金種別の過不足情報に基づいて、補充回収カセット10に、紙幣釣銭機20a,20b,20c内に紙幣を補充させたり、紙幣釣銭機20a,20b,20cから紙幣を回収させたりする。
【0035】
また、図5に示すように、紙幣釣銭機20a,20b,20cは、紙幣を受け付ける入金投入部21と、入金投入部21に連結され、入金投入部21に受け付けられた紙幣を搬送する搬送機構23と、搬送機構23に設けられ、搬送機構23上を搬送される紙幣を識別する識別部25と、搬送機構23の端部に連結され、識別部25による識別結果に基づいて金種別に紙幣を収納する金種別収納庫24a,24b,24cと、を有している。また、搬送機構23の所定の箇所には、紙幣が正常に通過したかを検知するためのセンサSが配置されている。
【0036】
また、図5に示すように、搬送機構23の別の端部には、出金時に紙幣が搬送される出金投出部27が設けられ、この出金投出部27の隣には、出金時に異常があると判断された紙幣が搬送されて集積される出金リジェクト部26が連結されている。なお、入金時に異常があると判断された紙幣は、出金投出部27へ搬送されるよう構成されている。
【0037】
ところで、本願で「異常」とは識別異常や搬送異常のことを意味する。そして、識別異常とは、識別部25によって識別された情報が予め記憶された情報と一致しない場合のことを意味している。このような識別異常としては、例えば、汚損紙幣などで金種を識別することができなかったときなどを挙げることができる。また、搬送異常とは、搬送機構23によって紙幣を搬送する際の異常を意味している。このような搬送異常としては、例えば、紙幣が斜めに搬送されている場合(斜行)や、複数の紙幣が重なって搬送されている場合(重送)や、複数の紙幣が所定の間隔を隔てないで搬送されている場合(連鎖)などを挙げることができる。
【0038】
また、図5に示すように、紙幣釣銭機20a,20b,20cは、金種別収納庫24a,24b,24cに収納された紙幣を回収する際に用いられる回収カセット29と、この回収カセット29が装着される回収カセット挿入部29aとを有している。なお、本実施の形態では、補充回収カセット10は、この回収カセット挿入部29aに装着可能となっており、回収カセット挿入部29aが補充回収カセット挿入部28aとしての機能も有している。
【0039】
ところで、補充回収カセット10の形状は、回収カセット29と同形状からなってもよいが、図6に示すように、補充回収カセット挿入部28a(回収カセット挿入部29a)に先端のみが装着される形状からなってもよい。このように、補充回収カセット10が、その先端のみが補充回収カセット挿入部28aに装着される形状からなる場合には、補充回収カセット10の大きさを大きくすることができる。このため、補充回収カセット10内に大量の紙幣を収容することができ、一度に大量の紙幣を持ち運ぶことができる。この結果、一度により多くの紙幣釣銭機20a,20b,20cに対して補充回収処理を行うことができることとなり、より効率よく補充回収処理を行うことができる。
【0040】
ところで、本実施の形態では、回収カセット挿入部29aに補充回収カセット10が装着される態様を用いて説明するが、これに限られることなく、図7に示すように、回収カセット挿入部29aとは別に、補充回収カセット10が装着される補充回収カセット挿入部28aが設けられていてもよい。
【0041】
また、図1および図2(a)に示すように、釣銭補充回収システムは、補充回収カセット10を管理するカセット管理装置60もさらに備えている。このカセット管理装置60は、図2(a)に示すように、補充回収カセット10を収納するカセット収納空間60cと、このカセット収納空間60cに連通されたカセット挿入部60aとを有している。また、カセット管理装置60は、収納された補充回収カセット10が持ち出されるときに、パスワードの入力やIDカードによる認識などの所定の条件を満たすことを要求し、所定の条件が満たされることによって補充回収カセット10を持ち出し可能とするように構成されている。
【0042】
また、図8(b)に示すように、カセット管理装置60は、収納された補充回収カセット10内に収容されている金種情報、より具体的には、補充回収カセット10内に収容されている紙幣の在高(¥34,500)と金種別枚数(10,000円紙幣が15枚、5,000円紙幣が27枚、1,000円紙幣が60枚)、を表示する第一表示部(表示部)62を有している(図1および図2(a)参照)。
【0043】
また、本実施の形態において、カセット管理装置60は、複数の補充回収カセット10を収納して管理することができるように構成されている。そして、カセット管理装置60は、補充回収カセット10が持ち出されたときに、持ち出された補充回収カセット10の識別番号と、持ち出された日時を記憶する第一記憶部61を有している(図1参照)。なお、カセット管理装置60は、所定の時間が経過しても補充回収カセット10が返却されなかった場合には、アラーム音で通知したり、第一表示部62が点滅信号を表示したりするなどして、そのことを通知するように構成されている。
【0044】
ところで、第一表示部62には、図8(a)に示すように、第一記憶部61に記憶された補充回収カセット10の識別番号と持ち出された日時も表示される。そして、補充回収カセット10の識別番号および持ち出された日時の表示と、補充回収カセット10内に収容されている紙幣の在高および金種別枚数との表示は、切り換えて表示することができるようになっている。
【0045】
また、図1に示すように、カセット管理装置60は、カセット記憶部11に記憶された情報を読み出して、第一記憶部61に記憶させる第一制御部65も有している。
【0046】
また、図1および図2(b)に示すように、釣銭補充回収システムは、出納室などに配置され、カセット管理装置60と通信可能となり、補充回収カセット10内に紙幣を補充、または、補充回収カセット10から紙幣を回収する補充回収装置70もさらに備えている。この補充回収装置70は、カセット管理装置60の第一制御部65から、カセット記憶部11に記憶された補充回収した紙幣釣銭機20a,20b,20cの識別番号と、各紙幣釣銭機20a,20b,20cの金種別の補充回収済み枚数および補充回収日時と、各紙幣釣銭機20a,20b,20c内に残っている紙幣の金種別枚数(残枚数)と、補充回収カセット10内に残っている紙幣の金種別枚数(残枚数)を受信する第二制御部75と、これらの情報を記憶する第二記憶部71とを有している。
【0047】
また、補充回収装置70は、図8(b)に示すように、収納された補充回収カセット10内に収容されている金種情報、より具体的には、補充回収カセット10内に収容されている紙幣の在高(¥345,000)と金種別枚数(10,000円紙幣が15枚、5,000円紙幣が27枚、1,000円紙幣が60枚)を表示する第二表示部72を有している(図1および図2(b)参照)。なお、この第二表示部72は、第一表示部62と同様に、補充回収カセット10の識別番号と持ち出された日時も表示することができる(図8(a)参照)。
【0048】
また、図2(b)に示すように、補充回収装置70は、補充回収カセット10を投入するための投入口70a,70bと、投入された補充回収カセット10に補充または回収する金種別の枚数を指示する第二入力部74を有している。そして、このような補充回収装置70によれば、第二入力部74からの指示により、投入された補充回収カセット10に指示された金種の枚数を補充したり回収したりした後、投入口70a、70bから抜き取ることができる。投入口はひとつでもよいが、本実施の形態では複数あるので、予備の補充回収カセットを準備することにより、事前に補充回収を行っておくことができ、効率的に運用できる。
【0049】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
【0050】
まず、カセット管理装置60から収納された補充回収カセット10が持ち出される(図1および図2(a)参照)(図9の符号81)。このとき、カセット管理装置60によって、パスワードの入力やIDカードによる認識などの所定の条件を満たすことが要求され、所定の条件が満たされることによって、始めて、補充回収カセット10が持ち出し可能となる。このため、カセット管理装置60から、権限のないものによって不正に、補充回収カセット10が持ち出されることを防止することができる。
【0051】
なお、このとき、第一記憶部61によって、持ち出された補充回収カセット10の識別番号と、持ち出された日時とが記憶される(図8(a)参照)。そして、所定の時間が経過しても補充回収カセット10が返却されなかった場合には、長時間にわたって返却されていないことが通知される。このため、管理者は、補充回収カセット10が長時間にわたって持ち出されていることを容易に把握することができ、補充回収員(補充回収処理を行う者)によって補充回収カセット10が持ち逃げされることを防止することができる。
【0052】
次に、補充回収カセット10が、一の紙幣釣銭機20a(識別番号0001)の補充回収カセット挿入部28aに装着される(図1および図2(a)参照)(図9の符号82)。このとき、紙幣釣銭機20aの検出部30によって、補充回収カセット10が装着されたことが検出され(図1参照)(図9の符号82)、紙幣釣銭機20aの釣銭機制御部35は回収カセット29ではなく補充回収カセット10が装着されたことを認識することができる。
【0053】
次に、釣銭機制御部35によって、補充回収カセット10内に収容されている金種別枚数が確認される(図9の符号83)。このように補充回収カセット10内の金種別枚数を確認することによって、釣銭機制御部35は、各金種について補充可能な枚数を認識することができる。
【0054】
次に、釣銭機制御部35は、釣銭機記憶部31内に記憶された過不足情報に基づいて、補充回収カセット10から金種別収納庫24a,24b,24c内に紙幣を補充させたり、金種別収納庫24a,24b,24cから補充回収カセット10内に紙幣を回収させたりする(図5参照)(図9の符号84)。より具体的には、紙幣釣銭機20aにおいて、10,000円紙幣が10枚回収され、5,000円紙幣が5枚回収され、1,000円紙幣が43枚補充される。この結果、紙幣釣銭機20aの金種別収納庫24a,24b,24cには、10,000円紙幣が5枚、5,000円紙幣が15枚、1,000円紙幣が60枚残されることとなる(図3参照)。
【0055】
このとき、釣銭機制御部35によって、カセット記憶部11に、紙幣釣銭機20aの識別番号(0001)、補充回収済み枚数、紙幣釣銭機20a内に残っている金種別枚数(残枚数)、補充回収日時(08.07.03 10:23:15)、および、補充回収カセット10内に残っている金種別枚数(残枚数)が書き込まれることとなる(図3参照)(図9の符号85)。
【0056】
そして、補充回収カセット10が、紙幣釣銭機20aの補充回収カセット挿入部28aから取り出し可能となる(図1参照)(図9の符号86)。
【0057】
このように取り外された補充回収カセット10は、続けて、次の紙幣釣銭機20b(識別番号0002)の補充回収カセット挿入部28aに装着され(図1参照)、上述したのと同様の工程が行われる。
【0058】
その後さらに、補充回収カセット10は、次の紙幣釣銭機20c(識別番号0005)の補充回収カセット挿入部28aに装着され(図1参照)、上述したのと同様の工程が行われる。
【0059】
なお、本実施の形態では、紙幣釣銭機20c(識別番号0005)の補充回収処理が終了した時点で、補充回収カセット10内には、10,000円紙幣が35枚、5,000円紙幣が7枚、1,000円紙幣が10枚残っている(図3参照)。
【0060】
補充回収処理が終了した補充回収カセット10はカセット管理装置60に持ち帰られ、このカセット管理装置60内に収納(装着)され、第一制御部65によって検出される(図1および図2(a)参照)(図9の符号87)。そして、カセット記憶部11に記憶された情報は、カセット管理装置60の第一制御部65によって読み出され、第一記憶部61に記憶される(図9の符号88)。
【0061】
次に、このように第一制御部65によって読み出されたカセット記憶部11に記憶された情報は、補充回収装置70の第二制御部75に送られ(図1参照)、補充回収装置70の第二記憶部71に記憶される(図9の符号89)。
【0062】
このように、本実施の形態によれば、一台の補充回収カセット10によって、一度に連続して複数の紙幣釣銭機20a,20b,20cの補充回収処理を行うことができる。このため、複数の紙幣釣銭機20a,20b,20cについて、効率よく、補充回収処理を行うことができる。
【0063】
また、釣銭機記憶部31内に記憶された過不足情報に基づいて補充回収処理が行われるので、実際に必要な紙幣を補充させ、実際に余分な紙幣を回収させることができるので、紙幣釣銭機20a,20b,20cの金種別収納庫24a,24b,24c内に収納されている紙幣の残量を適切なものにすることができる。
【0064】
また、カセット記憶部11には、各紙幣釣銭機20a,20b,20c内に残っている金種別枚数(残枚数)が記憶され、これらの情報がカセット管理装置60の第一記憶部61および補充回収装置70の第二記憶部71に記憶される。このため、管理者は、各紙幣釣銭機20a,20b,20cの紙幣の収納状況を確実に把握することができる。
【0065】
また、カセット記憶部11に各紙幣釣銭機20a,20b,20cに対応した補充回収済み枚数が記憶されるので、管理者は、どの紙幣釣銭機20a,20b,20cに対してどのような補充回収処理を行ったか(各金種について、何枚補充し何枚回収したか)を容易かつ確実に把握することができる。
【0066】
また、カセット記憶部11には、各紙幣釣銭機20a,20b,20cに対応した補充回収日時が記憶されている。このため、管理者が補充回収員の回収状況を把握することができ、補充回収員が不正を働くことを予防することができる。
【0067】
ところで、本実施の形態では、カセット管理装置60によって複数の補充回収カセット10が管理されているので、複数の補充回収カセット10を用いて同時に紙幣釣銭機20a,20b,20cの補充回収処理を行うことができる。このため、より効率よく、補充回収処理を行うことができる。
【0068】
第2の実施の形態
次に、図10乃至図12により、本発明の第2の実施の形態について説明する。図10乃至図12に示す第2の実施の形態は、紙幣釣銭機20a,20b,20cの釣銭機記憶部31内に記憶された過不足情報に基づいて補充回収カセット10による補充回収処理が行われる代わりに、補充回収カセット10のカセット記憶部11内の情報に基づいて補充回収処理が行われるものであり、その他の構成は図1乃至図9に示す第1の実施の形態と略同一である。
【0069】
図10乃至図12に示す第2の実施の形態において、図1乃至図9に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0070】
図10に示すように、カセット記憶部11は、補充回収する予定の紙幣釣銭機20a,20b,20cの識別番号と、各紙幣釣銭機20a,20b,20cの金種別の補充回収予定枚数(補充回収枚数)を記憶している。そして、紙幣釣銭機20a,20b,20cの釣銭機制御部35は、カセット記憶部11に記憶された紙幣釣銭機20a,20b,20cの識別番号と各紙幣釣銭機20a,20b,20cの金種別の補充回収予定枚数とに基づいて、補充回収カセット10から金種別収納庫24a,24b,24c内に紙幣を補充させたり、金種別収納庫24a,24b,24cから補充回収カセット10内へ貨幣を回収させたりする(図1および図5参照)。
【0071】
なお、図1に示すように、カセット管理装置60は、補充回収する予定の紙幣釣銭機20a,20b,20cの識別番号と、各紙幣釣銭機20a,20b,20cの金種別の補充回収予定枚数とを入力可能な第一入力部(入力部)64を有している。また、図1に示すように、補充回収装置70は、補充回収する予定の紙幣釣銭機20a,20b,20cの識別番号と、各紙幣釣銭機20a,20b,20cの金種別の補充回収予定枚数とを入力する第二入力部74を有している。
【0072】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
【0073】
まず、カセット管理装置60の第一入力部64によって、補充回収する予定の紙幣釣銭機20a,20b,20cの識別番号と、各紙幣釣銭機20a,20b,20cの金種別の補充回収予定枚数が入力される(図1参照)(図12の符号90a)。このことによって、カセット記憶部11に、補充回収する予定の紙幣釣銭機20a,20b,20cの識別番号と、各紙幣釣銭機20a,20b,20cの金種別の補充回収予定枚数が記憶される。
【0074】
なお、補充回収する予定の紙幣釣銭機20a,20b,20cの識別番号と、各紙幣釣銭機20a,20b,20cの金種別の補充回収予定枚数が、カセット管理装置60の第一入力部64によって入力される代わりに、補充回収装置70の第二入力部74によって入力されてもよい(図1参照)(図12の符号90b)。この場合には、第二入力部74によって入力された補充回収する予定の紙幣釣銭機20a,20b,20cの識別番号と、各紙幣釣銭機20a,20b,20cの金種別の補充回収予定枚数は、補充回収装置70の第二制御部75からカセット管理装置60の第一制御部65へと送られ、この第一制御部65によって補充回収カセット10のカセット記憶部11に記憶されることとなる。
【0075】
次に、カセット管理装置60から収納された補充回収カセット10が持ち出される(図1および図2(a)参照)(図12の符号81)。このとき、カセット管理装置60によって、パスワードの入力やIDカードによる認識などの所定の条件を満たすことが要求され、所定の条件が満たされることによって、始めて、補充回収カセット10が持ち出し可能となる。
【0076】
次に、補充回収カセット10が、一の紙幣釣銭機20a(識別番号0001)の補充回収カセット挿入部28aに装着される(図1および図2(a)参照)(図12の符号82)。このとき、紙幣釣銭機20aの検出部30によって、補充回収カセット10が装着されたことが検出されるとともに、補充回収カセット10のカセット記憶部11に記憶された識別情報と金種別情報とに基づいて、紙幣釣銭機20aにおける補充回収に関する金種別情報が検出される(図1参照)(図12の符号82)。
【0077】
次に、紙幣釣銭機20aの釣銭機制御部35によって、カセット記憶部11に記憶された紙幣釣銭機20aの識別番号(0001)と各紙幣釣銭機20aの金種別の補充回収予定枚数が読み出される(図1および図5参照)。そして、読み出された紙幣釣銭機20aに対応した金種別の補充回収予定枚数に応じて、釣銭機制御部35が、補充回収カセット10から金種別収納庫24a,24b,24c内に紙幣を補充させたり、金種別収納庫24a,24b,24cから補充回収カセット10内へ貨幣を回収させたりする(図12の符号94)。より具体的には、紙幣釣銭機20aにおいて、10,000円紙幣が18枚回収され、5,000円紙幣が5枚補充され、1,000円紙幣が28枚補充される(図10参照)。この結果、紙幣釣銭機20aの金種別収納庫24a,24b,24cには、10,000円紙幣が5枚、5,000円紙幣が15枚、1,000円紙幣が60枚残されることとなる(図11参照)。
【0078】
このとき、釣銭機制御部35によって、カセット記憶部11に、紙幣釣銭機20aの識別番号(0001)、紙幣釣銭機20a内に残っている金種別枚数(残枚数)、および、補充回収日時(08.07.03 10:23:15)が書き込まれる(図11参照)(図12の符号95)。
【0079】
そして、補充回収カセット10が、紙幣釣銭機20aの補充回収カセット挿入部28aから取り出し可能となる(図1参照)(図12の符号86)。
【0080】
このように取り外された補充回収カセット10は、続けて、次の紙幣釣銭機20b(識別番号0002)の補充回収カセット挿入部28aに装着され(図1参照)、上述したのと同様の工程が行われる。
【0081】
その後さらに、補充回収カセット10は、次の紙幣釣銭機20c(識別番号0005)の補充回収カセット挿入部28aに装着され(図1参照)、上述したのと同様の工程が行われる。
【0082】
補充回収処理が終了した補充回収カセット10はカセット管理装置60に持ち帰られ、このカセット管理装置60内に収納(装着)され、第一制御部65によって検出される(図1および図2(a)参照)(図12の符号87)。そして、カセット記憶部11に記憶された情報は、カセット管理装置60の第一制御部65によって読み出され、第一記憶部61に記憶される(図12の符号88)。
【0083】
次に、このように第一制御部65によって読み出されたカセット記憶部11に記憶された情報は、補充回収装置70の第二制御部75に送られ(図1参照)、補充回収装置70の第二記憶部71に記憶される(図12の符号89)。
【0084】
このように、本実施の形態によっても、一台の補充回収カセット10によって、一度に連続して複数の紙幣釣銭機20a,20b,20cの補充回収処理を行うことができる。このため、複数の紙幣釣銭機20a,20b,20cについて、効率よく、補充回収処理を行うことができる。
【0085】
また、カセット記憶部11には、各紙幣釣銭機20a,20b,20c内に残っている金種別枚数(残枚数)が記憶され、これらの情報がカセット管理装置60の第一記憶部61および補充回収装置70の第二記憶部71に記憶される。このため、管理者は、各紙幣釣銭機20a,20b,20cの紙幣の収納状況を確実に把握することができる。この結果、次回以降の紙幣釣銭機20a,20b,20cの補充回収処理について、各紙幣釣銭機20a,20b,20cの金種別の補充回収予定枚数を適切に決定することができる。
【0086】
また、予め定められた予定に基づいて、各紙幣釣銭機20a,20b,20cの金種別の補充回収処理を行うことができるので、補充回収カセット10内に余分な紙幣を収容する必要がなくなり、補充回収カセット10の持ち運びを容易にすることができる。より具体的には、本実施の形態では、紙幣釣銭機20a,20b,20c(識別番号0005)の補充回収処理が終了した時点で、補充回収カセット10内には、10,000円紙幣が29枚残っているだけで、5,000円紙幣および1,000円紙幣は全く残っておらず(図11参照)、補充回収カセット10を容易に持ち運ぶことができる。
【0087】
なお、補充回収カセット10内に余分な紙幣を収容する必要をなくすために、処理する紙幣釣銭機20a,20b,20cの順番をカセット記憶部11に記憶させるとともに、カセット表示部12に表示させてもよい。
【0088】
また、カセット記憶部11には、各紙幣釣銭機20a,20b,20cに対応した補充回収日時が記憶されている。このため、管理者が補充回収員の回収状況を把握することができ、補充回収員が不正を働くことを予防することができる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の第1の実施の形態による釣銭補充回収システムの構成を示す概略図。
【図2】本発明の第1の実施の形態による釣銭補充回収システムのうちの一部を示す斜視図。
【図3】本発明の第1の実施の形態による釣銭補充回収システムのカセット記憶部内に記憶されている情報を示す図。
【図4】本発明の第1の実施の形態による釣銭補充回収システムのカセット表示部での表示態様を示す図。
【図5】本発明の第1の実施の形態による釣銭補充回収システムの紙幣釣銭機の構成を示す概略図。
【図6】本発明の第1の実施の形態の変形例による釣銭補充回収システムの紙幣釣銭機の構成を示す概略図。
【図7】本発明の第1の実施の形態のさらに別の変形例による釣銭補充回収システムの紙幣釣銭機の構成を示す概略図。
【図8】本発明の第1の実施の形態による釣銭補充回収システムの第一表示部および第二表示部での表示態様を示す図。
【図9】本発明の第1の実施の形態による釣銭補充回収システムを用いた釣銭機補充回収時のフロー図。
【図10】本発明の第2の実施の形態による釣銭補充回収システムのカセット記憶部に、カセット管理装置または補充回収装置によって記憶される情報を示す図。
【図11】本発明の第2の実施の形態による釣銭補充回収システムのカセット記憶部に、釣銭機制御部によって記憶される情報を示す図。
【図12】本発明の第2の実施の形態による釣銭補充回収システムを用いた釣銭機補充回収時のフロー図。
【符号の説明】
【0090】
10 補充回収カセット
11 カセット記憶部
12 カセット表示部
20a,20b,20c 紙幣釣銭機
28a 補充回収カセット挿入部
29 回収カセット
29a 回収カセット挿入部
30 検出部
31 釣銭機記憶部
35 釣銭機制御部
40a,40b,40c 硬貨釣銭機
60 カセット管理装置
60c カセット収納空間
60a カセット挿入部
61 第一記憶部
62 第一表示部(表示部)
64 第一入力部(入力部)
65 第一制御部
70 補充回収装置
71 第二記憶部
72 第二表示部
74 第二入力部
75 第二制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の釣銭機と、
前記複数の釣銭機の何れにも着脱自在となり、該釣銭機内に貨幣を補充する、または、該釣銭機から貨幣を回収する補充回収カセットと、を備え、
前記補充回収カセットは、補充回収対象である釣銭機を識別する識別情報と、各釣銭機における補充回収に関する金種別情報を記憶するカセット記憶部を有し、
前記釣銭機は、前記補充回収カセットが装着されたときに、該補充回収カセットが装着されたことを検出する検出部を有することを特徴とする釣銭補充回収システム。
【請求項2】
前記釣銭機は、金種別の過不足情報に基づいて、前記補充回収カセットによって、該釣銭機内に貨幣を補充、または、該釣銭機から貨幣を回収させ、
前記カセット記憶部は、補充回収した釣銭機の識別情報と、各釣銭機の金種別の補充回収枚数を記憶することを特徴とする請求項1に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項3】
前記カセット記憶部は、補充回収する予定の釣銭機の識別情報と、各釣銭機の金種別の補充回収枚数を記憶し、
前記釣銭機は、前記カセット記憶部に記憶された釣銭機の識別情報と各釣銭機の金種別の補充回収枚数に基づいて、前記補充回収カセットによって、前記釣銭機内に貨幣を補充、または、該釣銭機から貨幣を回収させることを特徴とする請求項1に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項4】
前記カセット記憶部は、前記釣銭機内に貨幣を補充した、または、該釣銭機から貨幣を回収した補充回収時間を記憶することを特徴とする請求項1に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項5】
前記補充回収カセットは、収容されている貨幣の在高と金種別枚数を表示するカセット表示部を有することを特徴とする請求項1に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項6】
前記釣銭機は、金種別に貨幣を収納する金種別収納庫と、該金種別収納庫から貨幣を回収する回収カセットと、該回収カセットが装着される回収カセット挿入部と、該回収カセット挿入部とは別に設けられ、前記補充回収カセットが装着される補充回収カセット挿入部とを有することを特徴とする請求項1に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項7】
前記補充回収カセットを管理するカセット管理装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項8】
前記カセット管理装置は、前記補充回収カセットが持ち出されるときに所定の条件を満たすことを要求し、該所定の条件が満たされることによって該補充回収カセットを持ち出し可能とすることを特徴とする請求項7に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項9】
前記カセット管理装置は、補充回収カセットが持ち出されたときの時間を記憶することを特徴とする請求項7に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項10】
前記カセット管理装置は、複数の補充回収カセットを管理することができ、補充回収カセットが持ち出されたときに、各補充回収カセットの識別情報を記憶することを特徴とする請求項7に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項11】
前記カセット管理装置は、前記補充回収カセット内に収容されている金種情報を表示する表示部を有することを特徴とする請求項7に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項12】
前記カセット管理装置は、補充回収する予定の釣銭機の識別情報と各釣銭機の金種別の補充回収枚数を入力可能な入力部を有し、該入力部からの入力を受けて、前記カセット記憶部に、補充回収する予定の釣銭機の識別情報と各釣銭機の金種別の補充回収枚数を記憶させることを特徴とする請求項7に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項13】
前記補充回収カセット内に貨幣を補充、または、該補充回収カセットから貨幣を回収する補充回収装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項14】
前記補充回収カセットを管理するカセット管理装置をさらに備え、
前記補充回収装置は、前記カセット管理装置から前記カセット記憶部に記憶された補充回収した釣銭機の識別情報と各釣銭機の金種別の補充回収枚数を受信し、これら釣銭機の識別情報と金種別の補充回収枚数を記憶することを特徴とする請求項13に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項15】
前記補充回収カセットを管理するカセット管理装置をさらに備え、
前記補充回収装置は、前記カセット管理装置に、補充回収する予定の釣銭機の識別情報と各釣銭機の金種別の補充回収枚数を送信し、
前記カセット管理装置は、前記カセット記憶部に、前記補充回収装置から受信した補充回収する予定の釣銭機の識別情報と各釣銭機の金種別の補充回収枚数を記憶させることを特徴とする請求項13に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項16】
前記カセット記憶部は、補充回収した釣銭機の識別情報と、各釣銭機内に残っている貨幣の金種別枚数を記憶することを特徴とする請求項1に記載の釣銭補充回収システム。
【請求項17】
前記補充回収カセットを管理するカセット管理装置と、
前記補充回収カセット内に貨幣を補充、または、該補充回収カセットから貨幣を回収する補充回収装置と、をさらに備え、
前記補充回収装置は、前記カセット管理装置から前記カセット記憶部に記憶された補充回収した釣銭機の識別情報と各釣銭機内に残っている貨幣の金種別枚数を受信し、これら釣銭機の識別情報と各釣銭機内に残っている貨幣の金種別枚数を記憶することを特徴とする請求項16に記載の釣銭補充回収システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−39828(P2010−39828A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−203020(P2008−203020)
【出願日】平成20年8月6日(2008.8.6)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】