説明

鋸波生成回路及び直流−直流コンバータ

【課題】 波形になまりの少ない鋸波生成回路を提供する。
【解決手段】 鋸波生成回路1は、抵抗R1と、この抵抗R1に直列に接続された第1のコンデンサC1と、抵抗R1と第1のコンデンサC1との直列回路に接続された定電流源CIと、第1のコンデンサC1に並列に接続されたスイッチング素子SW1と、第1の抵抗R1に並行に接続された第2のコンデンサC2とを備え、直列回路R1,C1と定電流源CIとの出力ノードN1の電圧を出力する。スイッチング素子SW1をオン・オフすることで、コンデンサC1の充電と放電が繰り返され、鋸波が生成される。スイッチング素子SW1がオンすると、分布寄生容量Cpの充電電荷がコンデンサC2とスイッチング素子SW1を介して短時間で放電し、出力波形に影響を与えない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋸波生成回路に関し、特に、なまりの小さい鋸波を出力する鋸波生成回路に関する。
また、本発明は、この鋸波生成回路を有する直流−直流コンバータに関し、より詳細には、基準電圧を、対応する他の電圧を有する直流出力電圧に、より正確に変換して出力する直流−直流コンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
鋸波生成回路は、電子回路の様々な場面で使用されている。例えば、鋸波生成回路は、直流−直流コンバータで、基準電圧に対応する電圧を有する直流出力電圧に変換する際に使用される。
【0003】
特許文献1の図1及び図2には、鋸波生成回路の一例が示されている。これらの鋸波生成回路が出力する鋸波信号は、その図3に例示されているように、0Vとピーク電圧との間で変化する。
【0004】
この鋸波回路の出力信号にバイアス電圧をかける場合には、例えば、図5に示す構成の鋸波生成回路50を使用できる。この鋸波生成回路50は、抵抗Rと、抵抗Rに直列に接続されたコンデンサCと、抵抗RとコンデンサCとの直列回路に接続され、この直列回路に定電流iを流す定電流源Iと、定電流源Iを動作させるための直流電源Eと、コンデンサCに並列に接続されたスイッチング素子SWと、から構成されている。コンデンサCと抵抗Rとの接続ノードNに出力端子Toutが接続されている。
なお、この鋸波生成回路の回路上には、寄生容量が必然的に分布している。図5では、この分布寄生容量を符号Cpでモデル化して示す。
【特許文献1】特開平1−220513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図5の鋸波生成回路50では、スイッチング素子SWがオンすると、分布寄生容量Cpに蓄えられた電荷が抵抗Rを介して放電する。この放電電流により抵抗Rに電圧降下が生じ、コンデンサCの充電電圧で生成される鋸波電圧に重畳する。
このため、図6(a)に示す理想的な鋸波波形に比較して、図6(b)に示すように、立ち下がり部分に「なまり」が生じてしまう。
【0006】
鋸波生成回路50の出力信号を用いて出力電圧を制御する直流−直流コンバータでは、入力される鋸波の立ち下がり波形になまりがあるため、基準電圧を、対応する直流出力電圧に変換する際に誤差が生じてしまう。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、なまりの少ない鋸波を出力することが出来る鋸波生成回路を提供することを目的とする。
また、基準電圧を所望の直流出力電圧により正確に変換することが可能な直流−直流コンバータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る鋸波生成回路は、
鋸波電圧を出力する鋸波生成回路であって、
第1の抵抗と、
前記第1の抵抗に直列に接続された第1のコンデンサと、
前記第1の抵抗と前記第1のコンデンサとの直列回路に接続され、該直列回路に電流を流す電流源と、
前記第1のコンデンサの電極間に接続され、オン・オフし、オンの時に該第1のコンデンサを放電させる第1のスイッチング素子と、
前記第1の抵抗の両端間に接続された第2のコンデンサと、
を備え
前記直列回路と前記電流源との接続ノードの電圧を出力する。
【0009】
例えば、前記第1の抵抗は、電流路の一端が出力ノードに接続され、前記電流路の他端が前記第1のコンデンサに接続され、制御端にパルスを入力し、オン・オフする第1のトランジスタから構成される。
【0010】
また、例えば、前記第1の抵抗は、抵抗領域で動作する半導体素子から構成されている。
【0011】
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の観点に係る直流−直流コンバータは、
上述の鋸波生成回路と、
基準電圧と当該直流−直流コンバータの出力電圧に比例する電圧信号との差分を増幅する誤差増幅器と、
前記鋸波生成回路の出力電圧と前記誤差増幅器の出力電圧とを比較し、比較結果に対応するレベルの信号を生成するコンパレータと、
前記コンパレータの出力信号に応答して、直流電圧を生成するスイッチング回路と、
から構成される。
【発明の効果】
【0012】
このような構成を採用したことにより、出力波形になまりの少ない鋸波生成回路を提供することができる。
【0013】
また、基準電圧を対応する電圧に正確に変換する直流−直流コンバータを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る鋸波生成回路を説明する。
【0015】
本実施形態の鋸波生成回路1は、図1に示すように、抵抗R1と、コンデンサC1と、定電流源CIと、直流電源E1と、スイッチング素子SW1と、抵抗R1の両端間に接続されたコンデンサC2と、出力端子Tout1と、から構成されている。
【0016】
抵抗R1は、出力波形にバイアスを与えるためのものであり、その一端が出力ノードN1に接続されている。
コンデンサC1は、鋸波を形成するためのものであり、抵抗R1の他端に一端が接続され、他端が接地されている。
【0017】
定電流源CIは、電流流出端が出力ノードN1を介して抵抗R1の一端に接続され、直流電源E1から供給される直流電圧により動作し、抵抗R1とコンデンサC1との直列回路に定電流icを流す。
直流電源E1は、定電流源CIに動作電圧を供給する。
【0018】
スイッチング素子SW1は、半導体スイッチなどから構成され、コンデンサC1の両端間に接続され、制御端に所定周期のパルス信号が印加され、このパルス信号に応答してオン・オフし、オンのときにコンデンサC1を放電させる。
【0019】
コンデンサC2は、抵抗R1の両端間に接続された高周波バイパス用のコンデンサである。
【0020】
出力端子Tout1は、出力ノードN1に接続され、この鋸波生成回路1の出力電圧信号である鋸波信号を外部に出力する。
【0021】
この鋸波生成回路1の回路上には、寄生容量が分布している。図1では、この分布寄生容量を符号Cpでモデル化して示す。
【0022】
次に、この鋸波生成回路1の動作を図2(a)〜(c)のタイミングチャートを参照して説明する。
【0023】
スイッチング素子SW1の制御端には、図2(a)に示すような、所定周期のパルス信号が供給される。このパルス信号がローレベルのとき、図2(b)に示すように、スイッチング素子SW1はオフし、定電流源CIから抵抗R1を介して供給される定電流icによりコンデンサC1が充電される。
【0024】
このため、コンデンサC1の充電電圧がほぼ直線的に上昇し、さらに、抵抗R1での電圧降下R1・icが重畳して、図2(c)に示すように、出力端子Tout1の電圧Vsawは直線的に上昇する。
この間、分布寄生容量Cpも充電され、充電電圧の最大値は出力電圧Vsawの最大電圧とほぼ等しくなる。
【0025】
続いて、図2(a)に示すパルス信号がハイレベルになると、図2(b)に示すようにスイッチング素子SW1はオンする。すると、コンデンサC1の両端が短絡され、コンデンサC1に充電された電荷が放電し、コンデンサC1の充電電圧(電極間電圧)は瞬間的に低下し、図2(c)に示すように、出力電圧Vsawも瞬間的に低下する。ただし、抵抗R1には、定電流源CIからの定電流icが流れ続けるため、出力電圧Vsawはバイアス電圧(Vbias=R1・ic)までしか低下しない。
【0026】
一方、分布寄生容量Cpは、スイッチング素子SW1がオンされる直前まで比較的高電圧で充電されており、スイッチング素子SW1がオンしたことにより、充電電荷を放電する。この放電電流は、過渡電流であり、高周波成分を多量に含み、コンデンサC2とコンデンサC1の直列回路を介して流れ、抵抗R1による遅延又は時定数による影響を受けず、短時間で減衰する。
【0027】
従って、出力ノードN1の電圧、即ち、出力電圧Vsawは、スイッチング素子SW1のオンとほぼ同時に低下する。従って、図5の従来の鋸波生成回路50で、分布寄生容量Cpの放電により発生していた出力電圧の「なまり」がほとんど生じない。
【0028】
続いて、パルス信号がローレベルにたち下がると、スイッチング素子SW1がオフし、前述の説明と同様に、コンデンサC1と分布寄生容量Cpが充電され、出力電圧Vsawが徐々に上昇する。
【0029】
以後、同様の動作を繰り返すことにより、出力端子Tout1には、図2(c)に示すような立ち下がりの時間の短い鋸波電圧Vsawが生成される。
【0030】
なお、一連の動作中、コンデンサC2には、直流電圧ic・R1が常時印加されており、直流的には安定状態を維持する。
【0031】
以上説明したように、本実施の形態の鋸波生成回路1は、分布寄生容量Cpの充電電荷を、スイッチング素子SW1のオン時に、抵抗R1を介さずに、バイパス用のコンデンサC2とスイッチング素子SW1とを介して、短時間で放電する。従って、ピークまで達した出力電圧Vsawを短時間でバイアス電圧まで、引き下げることが可能であり、なまりの少ない鋸波Vsawを生成することができる。
【0032】
図1の鋸波生成回路1において、抵抗R1を、通常の抵抗を用いて構成することも可能であるが、例えば、抵抗領域で動作するトランジスタ(バイポーラトランジスタ、FET(Field Effect Transistor))等から構成してもよい。
【0033】
図3は、図1の抵抗R1を、バイポーラトランジスタTrと直流電源E2とから構成した例を示す。図3において、バイポーラトランジスタTrは、そのコレクタ−エミッタパスが出力ノードN1とコンデンサC1との間に接続され、直流電源E2は、バイポーラトランジスタTrを抵抗領域で動作させるベース電圧をそのベースに印加する。このような構成によれば、バイポーラトランジスタTrの抵抗値を適宜変更して、出力電圧のバイアス電圧Vbiasを任意に設定することができる。
【0034】
また、スイッチング素子SW1は、半導体スイッチ、例えば、バイポーラトランジスタやMOSFETに限らず、リレー、サイリスタなどから構成してもよい。
【0035】
また、出力波形である鋸波Vsawの傾きを適宜調整できるようにしてもよい。この場合には、例えば、定電流源CIの電流値を適宜設定できる可変型の定電流回路を使用すればよい。ただし、定電流icの変化により、バイアス電圧も変化するので、バイアス電圧は、例えば、図3に示す電源E2により調整する。
【0036】
(第2の実施形態)
上記実施の形態の鋸波生成回路の応用分野は任意であり、出力波形のなまりが小さいという特性を有効に活用できることが望ましく、例えば、直流−直流コンバータに用いて好適である。
【0037】
以下、上記鋸波生成回路1を用いたDC−DC(直流−直流)コンバータの例を図4を参照して説明する。
【0038】
このDC−DCコンバータ41は、図4に示すように、図1(図3でも良い)に示す鋸波生成回路1と、基準電圧発生器42と、誤差増幅器43と、PWMコンパレータ44と、制御回路45と、スイッチング素子であるP型MOSトランジスタSW2と、スイッチング素子であるN型MOSトランジスタSW3と、チョークコイルLと平滑用コンデンサC3で構成される平滑化回路46と、分圧回路47と、直流電源E3とから構成され、基準電圧Vrefを対応する直流出力電圧Voutに変換して出力する回路である。
【0039】
基準電圧発生器42は、DC−DC変換の基準となる電圧Vrefを出力する。
【0040】
誤差増幅器43は、その非反転入力端子(+)に基準電圧Vrefが印加され、分圧回路47からの帰還電圧Vbackが反転入力端子(−)に印加され、両入力電圧の差分(Vref−Vback)を増幅率αで増幅する。
【0041】
PWMコンパレータ44の反転入力端子(−)には、誤差増幅器43の出力電圧(α(Vref−Vback))が印加され、非反転入力端子(+)には、鋸波生成回路1の出力電圧Vsawが印加され、誤差増幅器43の出力電圧(α(Vref−Vback))よりも、鋸波生成回路1の出力電圧Vsawが高いときにハイレベルとなるPWM(Pulse Width Modulation)信号を出力する。
【0042】
制御回路45は、PWMコンパレータ44の出力するPWM信号に応答して、スイッチング素子SW2とスイッチング素子SW3とを、相補的にオン・オフする。具体的には、制御回路45は、PWM信号がローレベルのときに、スイッチング素子SW2をオンして、スイッチング素子SW3をオフし、PWM信号がハイレベルのときに、スイッチング素子SW2をオフして、スイッチング素子SW3をオンする。
【0043】
P型MOSトランジスタSW2とN型MOSトランジスタSW3とは、互いのドレインが接続され、P型MOSトランジスタSW2のソースは直流電源E3に接続され、N型MOSトランジスタSW3のソースは設置されている。P型MOSトランジスタSW2とN型MOSトランジスタSW3のゲートは、制御回路45に接続され、それぞれ、オン・オフ制御信号が供給される。
【0044】
平滑回路46は、チョークコイルLとコンデンサC3とから構成されている。チョークコイルLの一端は、P型MOSトランジスタSW2とN型MOSトランジスタSW3の接続点に接続され、他端は出力端子Tout2に接続されている。コンデンサC3は、チョークコイルLの他端と接地点との間に接続されている。
【0045】
P型MOSトランジスタSW2がオンし、N型MOSトランジスタSW3がオフすると、平滑回路46のチョークコイルLと出力端子Tout2を介して外部の負荷に直流電源E3から電流が流れる。続いて、P型MOSトランジスタSW2がオフし、N型MOSトランジスタSW3がオンすると、チョークコイルLに蓄えられていたエネルギーが放出され、そのエネルギーにより出力端子Tout2とN型MOSトランジスタSW3とを介して電流が流れる。コンデンサC3は、出力電圧を平滑化する。
【0046】
分圧回路47は、出力端子Toutと接地点との間に直列に接続された抵抗R2と抵抗R3とから構成されている。抵抗R2と抵抗R3とは、出力電圧Voutを分圧し、帰還電圧Vbackを生成し、誤差増幅器43に供給する。
【0047】
なお、前記スイッチング素子SW2とスイッチング素子SW3とは、他のスイッチング素子を用いて構成してもよい。
【0048】
次に、上記構成のDC−DCコンバータ41の動作を説明する。
誤差増幅器43は、基準電圧発生器42から供給される基準電圧VrefとこのDC−DCコンバータ41の出力電圧に比例する帰還電圧Vbackとの誤差を増幅する。
【0049】
PWMコンパレータ44は、誤差増幅器43の出力と鋸波生成回路1の出力を比較し、鋸波の電圧Vsawが誤差増幅器43の出力電圧よりも高ければハイレベルの信号を出力し、逆に、鋸波の電圧Vsawが誤差増幅器43の出力電圧よりも低ければローレベルの信号を出力する。
従って、出力電圧Voutが高くなるに従って、パルス幅が狭くなり、出力電圧Voutが低くなるに従って、パルス幅が広くなる、PWM信号が得られる。
【0050】
この比較の際、誤差増幅器43の出力と比較する鋸波の立ち下がり波形になまりが少ないことで、的確なパルス幅を有するPWMパルスを得ることができる。
【0051】
制御回路45は、PWM信号に応答し、PWM信号がローレベルの時、P型MOSトランジスタSW2をオンし、N型MOSトランジスタSW3をオフする。このとき、直流電源E3から、チョークコイルL、平滑用コンデンサC3及び出力端子Toutを介して外部負荷に電流が流れ、チョークコイルL、平滑用コンデンサC1にはエネルギーが蓄えられる。出力電圧Voutは、抵抗R2、R3によって分圧され、帰還電圧Vbackとして誤差増幅器43に送られる。
【0052】
続いて、PWMコンパレータ44の出力がハイレベルになると、制御回路45は、P型MOSトランジスタSW2をオフし、N型MOSトランジスタSW3をオンする。このとき、直流電源E3は、回路から切り離され、直流電源E3による電流は流れなくなる。しかしエネルギーを蓄えたチョークコイルLと、コンデンサC3により平滑化された電流がオンしたスイッチング素子SW3を介して流れ続けるため、直流出力電圧Voutを安定して得られる。
【0053】
出力電圧Voutが所望の電圧よりも高くなると、帰還電圧Vbackが大きくなり、誤差増幅器43の出力は小さくなる。その結果、パルス幅が広くなり、スイッチング素子SW2のオン時間が短く、スイッチング素子SW3のオフ時間が長くなる。一方、出力電圧Voutが所望の電圧よりも低くなると、帰還電圧Vbackが小さくなり、誤差増幅器43の出力は大きくなる。その結果、パルス幅が狭くなり、スイッチング素子SW2のオン時間が長くなり、スイッチング素子SW3のオフ時間が短くなる。
【0054】
このDC−DCコンバータ41は、このような動作を繰り返して、帰還電圧Vbackを基準電圧Vrefに一致させるように、出力電圧Voutを制御することにより、所望の直流出力電圧Voutを出力する。
【0055】
このDC−DCコンバータ41では、鋸波の電圧Vsawの波形になまりが少なく、その結果、正確なパルス幅のPWMパルスが得られる、スイッチング素子SW3及びSW4のオン・オフのタイミングが的確に制御される。従って、基準電圧Vrefに正確に対応する出力電圧Voutが得られる。
【0056】
この発明は上記実施の形態に限定されず種々の変形及び応用が可能である。例えば、回路構成やタイミングチャートは、同様の機能を実現できるならば、他の構成でもよい。例えば、DC−DCコンバータ41のスイッチング素子SW2、SW3は、電界効果トランジスタに限らず、他のスイッチング素子を用いて構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る鋸波生成回路の回路図である。
【図2】図1に示す鋸波生成回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図3】鋸波生成回路の変形例の回路図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るDC−DCコンバータの回路図である。
【図5】従来の鋸波生成回路の回路図である。
【図6】図5に示す従来の鋸波生成回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0058】
E1、E2、E3 直流電源
CI 定電流源
R1,R2,R3 抵抗
C1,C2,C3 コンデンサ
SW1,SW2、SW3 スイッチング素子
Tr バイポーラトランジスタ
L チョークコイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋸波電圧を出力する鋸波生成回路であって、
第1の抵抗と、
前記第1の抵抗に直列に接続された第1のコンデンサと、
前記第1の抵抗と前記第1のコンデンサとの直列回路に接続され、該直列回路に電流を流す電流源と、
前記第1のコンデンサの電極間に接続され、オン・オフし、オンの時に該第1のコンデンサを放電させる第1のスイッチング素子と、
前記第1の抵抗の両端間に接続された第2のコンデンサと、
を備え
前記直列回路と前記電流源との接続ノードの電圧を出力する
ことを特徴とする鋸波生成回路。
【請求項2】
前記第1の抵抗は、電流路の一端が出力ノードに接続され、前記電流路の他端が前記第1のコンデンサに接続され、制御端にパルスを入力し、オン・オフする第1のトランジスタから構成される請求項1に記載の鋸波生成回路。
【請求項3】
前記第1の抵抗は、抵抗領域で動作する半導体素子から構成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の鋸波生成回路。
【請求項4】
直流−直流コンバータであって、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の鋸波生成回路と、
基準電圧と当該直流−直流コンバータの出力電圧に比例する電圧信号との差分を増幅する誤差増幅器と、
前記鋸波生成回路の出力電圧と前記誤差増幅器の出力電圧とを比較し、比較結果に対応するレベルの信号を生成するコンパレータと、
前記コンパレータの出力信号に応答して、直流電圧を生成するスイッチング回路と、
を備える直流−直流コンバータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−67508(P2007−67508A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−247569(P2005−247569)
【出願日】平成17年8月29日(2005.8.29)
【出願人】(390009667)セイコーNPC株式会社 (161)
【Fターム(参考)】