説明

録画装置及び録画代行装置

ユーザが直接に録画指示を与える録画装置が有する録画能力に制限されずに、多様な録画指示を与えることが可能な録画装置を提供することを目的とし、録画装置は、ユーザから受け付けた録画指示に指定された録画処理内容を自装置で実行可能かを判定し(ステップS300)、実行不可能と判定した場合に、予め収集した外部装置の録画能力の情報に基づいて、録画指示を実行可能な外部装置を選択して(ステップS302)、その外部装置に対して録画指示を転送する(ステップS303)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送される番組を受信して記録する録画装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のデジタル技術の発展や、ハードディスクドライブやDVDなどの記憶メディアの大容量化に伴って、放送番組を録画して蓄積する装置が普及してきている。また、このような装置に加えて、録画装置の故障などによって放送番組の録画を失敗するような不測の事態を回避するために、多様な録画代行システムが開発されている。
録画代行システムとは、第三者がユーザや録画装置からの録画指示に従って放送番組を受信録画して、その後、録画した番組をユーザに提供するシステムである。例えば、ユーザが外出先から録画指示することが可能な録画代行システムや、録画装置の故障を検知し自動的に録画代行を録画代行センター局に依頼する録画代行システムが提案されている。
【0003】
また、昨今MPEG(Moving Picture Experts Group)に代表される映像圧縮技術や、映像の自動インデクシング(索引付け)技術などといった録画に関する技術が進歩してきているため、それらの技術を用いた様々な録画方式を、録画目的に合わせて利用したいというニーズがある。
例えば、ニュースを録画する場合は映像に索引をつけて録画し、科学番組を録画する場合は高画質なMPEG2(Moving Picture Experts Group phase 2)で録画し、さらには携帯電話で放送番組を視聴できるようにMPEG4(Moving Picture Experts Group phase 4)規格で録画する、といった利用の仕方が考えられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このように録画方式に関するニーズが多様化した結果、ユーザが所有する録画装置や録画センター局の録画装置が、使用者の求める録画方式で録画するための能力を有していないために、ユーザが望む録画結果を得ることが出来ないという事態が起こり得る。このような場合、使用者は目的の方式で録画可能な別の録画装置に対して新たに録画指示を出しなおす必要があり、煩雑な手間がかかるという問題点があった。
【0005】
そこで本発明は上記のような問題点を鑑みてなされたものであり、煩雑な手間をかけることなく、ユーザの多様な録画要求に応じることができるような、録画装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成する録画装置は、放送番組の録画の処理内容を指定する録画指示をユーザから受け付ける受付手段と、1又は複数の外部装置の録画能力に関する情報である第2能力情報を収集する収集手段と、予め記憶されている、自装置の録画能力に関する情報である第1能力情報を参照して、前記受付手段で受付けた録画指示で指定された録画の処理内容を自装置で実行可能か否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定が肯定的である場合に、前記録画指示で指定された放送番組を受信して録画する録画手段と、前記判定手段による判定が否定的である場合に、前記収集手段で収集した第2能力情報に基づいて、指定された前記処理内容に対応して録画処理できる能力を有する外部装置を選ぶ選択手段と、前記選択手段で選ばれた外部装置に対し前記録画指示を伝える通信手段とを備える。
【0007】
これにより、ユーザから録画指示を受けた録画装置は、指示に従って録画することができない場合に、代わりにその指示を達成できる最適な録画装置を探索しその録画装置に対してユーザの録画指示を転送するので、ユーザは直接に録画指示を与える録画装置が有する録画能力に制限されずに多様な録画処理内容を指定して録画指示を与えることが可能になる。
【0008】
ここで、前記処理内容は、録画画質を指定する情報を含んだものであって、前記第1能力情報は、自装置が対応して録画処理が可能な録画画質の情報を含んだものであって、前記第2能力情報は、外部装置が対応して録画処理が可能な録画画質の情報を含んだものであって、前記判定手段は、前記第1能力情報を参照して、前記処理内容で指定された録画画質で録画可能か否かを判定し、前記選択手段は、前記判定手段による判定が否定的である場合に、前記収集手段で収集した第2能力情報に基づいて、前記指定された録画画質に対応して録画処理できる能力を有する外部装置を選ぶこととしてもよい。
【0009】
これにより、ユーザが録画指示を与えようとしている録画装置が対応して録画することが出来ない録画画質であっても、ネットワークで接続された外部の録画装置がその録画画質を対応して録画する能力を有していれば、その録画画質に対応して録画するように指示を与えることが可能になり、録画装置単体に与えることができる録画指示に比べて、より多様な録画指示を与えることが可能になる。
【0010】
ここで、前記処理内容は、録画内容に付加するデータを指定する情報を含んだものであって、前記第1能力情報は、自装置が付加して録画処理が可能なデータの情報を含んだものであって、前記第2能力情報は、外部装置が付加して録画処理が可能なデータの情報を含んだものであって、前記判定手段は、前記第1能力情報を参照して、前記指定されたデータを付加して録画可能か否かを判定し、前記選択手段は、前記判定手段による判定が否定的である場合に、前記第2能力情報に基づいて、前記指定されたデータを付加して録画処理できる能力を有する外部装置を選ぶこととしてもよい。
【0011】
これにより、ユーザが録画指示を与えようとしている録画装置が録画データに付与することが出来ない付加データであっても、ネットワークで接続された外部の録画装置がその付加データを付与することが可能であれば、その付加データを付与するように指定した録画指示を与えることが可能になり、録画装置単体に与えることができる録画指示に比べて、より多様な録画指示を与えることが可能になる。
【0012】
ここで、前記処理内容は、録画する放送番組を指定する情報を含んだものであって、前記第1能力情報は、自装置が受信することが可能な放送番組を示す情報を含んだものであって、前記第2能力情報は、1又は複数の外部装置が受信することが可能な放送番組を示す情報を含んだものであって、前記判定手段は、前記第1能力情報を参照して、前記処理内容で指定された放送番組を受信可能か否かを判定し、前記選択手段は、前記判定手段による判定が否定的である場合に、前記第2能力情報に基づいて、前記指定された放送番組を受信して録画処理できる能力を有する外部装置を選ぶこととしてもよい。
【0013】
これにより、ユーザが録画指示を与えようとしている録画装置が受信することが出来ない放送番組であっても、ネットワークで接続された外部の録画装置がその放送番組を受信することが可能であれば、その放送番組を指定した録画指示を与えることが可能になり、録画装置単体に与えることができる録画指示に比べて、より多様な録画指示を与えることが可能になる。
【0014】
ここで、前記処理内容は、録画する放送番組の放送時刻を指定する情報を含んだものであって、前記第1能力情報は、自装置が前記指定された放送番組の放送時刻に録画が可能かを判断するのに用いる情報を含んだものであって、前記第2能力情報は、外部装置が前記指定された放送番組の放送時刻に録画が可能かを判断するのに用いる情報を含んだものであって、前記判定手段は、前記第1能力情報を参照して、前記処理内容で指定された放送番組の放送時刻に録画が可能か否かを判定し、前記選択手段は、前記判定手段による判定が否定的である場合に、前記第2能力情報に基づいて、前記指定された放送番組の放送時刻に録画処理できる能力を有する外部装置を選ぶこととしてもよい。
【0015】
これにより、ユーザが録画指示を与えようとしている録画装置が同時刻に録画が可能な数に制限されて録画することが出来ないような放送番組であっても、ネットワークで接続された外部の録画装置がその放送番組を録画することが可能であれば、その放送番組を指定した録画指示を与えることが可能になり、録画装置単体に与えることができる録画指示に比べて、より多様な録画指示を与えることが可能になる。
【0016】
ここで、前記録画装置は、更に、前記通信手段が録画指示を伝えた外部装置に対して、録画した放送番組を送信するよう要求する要求手段と、前記要求に応じて前記外部装置から送信される放送番組を受信し、記録媒体に記録する第2記録手段とを備えるとしてもよい。
これにより、ユーザが与えた録画指示の結果生成された録画データをユーザが取得することが可能になり、録画指示を出した録画装置では得ることが出来ない録画内容の録画データをユーザは得ることができる。
【0017】
ここで、前記録画装置は、更に、外部装置に前記第1能力情報を伝える機能開示手段と、前記外部装置から放送番組の処理内容を指定する録画指示を受付ける代行受付手段と、前記外部装置から受け付けた前記録画指示に応じて放送番組を受信して記録媒体に録画する代行録画手段とを備えるとしてもよい。
これにより、例えば家庭内ネットワークに録画能力の異なる録画代行機能付録画装置が複数接続されているような場合に、ユーザがどの装置に対して録画指示を行ったかに関わらず、必要な録画機能を録画代行機能付録画装置で提供し合い録画データを作成することが可能となる。
また、前記録画装置は、更に、前記判定手段による判定が否定的である場合であって、かつ、前記処理内容を実行できる能力を有する外部装置が存在しない場合に、前記第1及び第2能力情報を参照して、前記指定された処理内容により近い能力で録画処理できる自装置又は1又は複数の外部装置を選択する録画実行手段を備えるとしてもよい。
【0018】
前記目的を達成する録画代行装置は、外部装置に自装置の録画能力に関する能力情報を開示する開示手段と、前記外部装置から放送番組の処理内容を指定する録画指示を受付ける代行受付手段と、前記録画指示に応じて放送番組を受信して記録媒体に録画する録画代行手段とを備える。
これにより、外部装置は、録画代行装置の録画能力に関する情報を取得することができるので、取得した情報に基づいて、録画代行装置が、所望の録画処理内容で録画可能かどうかを判定することができる。そして所望の録画処理内容で録画可能であると判定した外部装置が、録画代行装置に、当該録画処理内容を指定した録画指示を送信すれば、録画代行装置は、その録画指示を受け付けて、受け付けた録画指示に応じた録画を行うことができる。
【0019】
ここで、前記能力情報は、自装置が録画処理可能な録画画質を示す情報を含んだものであって、前記処理内容は、録画画質を指定する情報を含んだものであって、前記録画代行手段は、前記処理内容で指定される録画画質で録画を行うとしてもよい。
ここで、前記代行能力情報は、自装置が録画処理可能なデータの情報を含んだものであって、前記処理内容は、当該処理内容に付加する付加データを指定する情報を含んだものであって、前記録画代行手段は、前記指定されるデータを録画内容に付加して録画を行うとしてもよい。
ここで、前記能力情報は、自装置が受信することが可能な放送番組を示す情報を含んだものであって、前記処理内容は、録画する放送番組を指定する情報を含んだものであって、前記録画代行手段は、前記指定される放送番組を受信して録画を行うとしてもよい。
【0020】
ここで、前記処理内容は、録画する放送番組の放送時刻を指定する情報を含んだものであって、前記能力情報は、自装置が前記録画指示で指定された放送番組の放送時刻に録画が可能かを判断するのに用いる情報を含んだものであって、前記録画代行手段は、前記処理内容で指定される放送時刻に録画を行うとしてもよい。
ここで、前記録画代行装置は、更に、前記記録媒体に録画した放送番組を、録画指示した外部装置に送信する送信手段を備えるとしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
<実施の形態1>
<構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る録画代行システム103の概略構成図である。なお、同図には録画代行システム103の他に放送波を発する放送局105及び放送波の中継をする放送中継局106をも示している。
【0022】
録画代行システム103は、各家庭等に設置された録画装置100と、録画代行装置101および102とがインターネット等の通信網104により接続されて構成され、録画装置100のユーザに対して、録画装置100で録画できないような録画予約内容であっても、録画代行装置101および102において、録画予約した番組の録画・蓄積を可能にするためのシステムである。
【0023】
本実施の形態では、放送局105は、例えば国際標準化機構(ISO)/国際電気標準会議(IEC)13818−1規格や、社団法人電波産業会(ARIB)によるARIB STD−B10規格に準拠してデジタル放送を送信する放送局であると仮定する。映像、音声等からなる放送番組は、EIT(Event InformationTable)等の番組配列情報(SI:Service Information)と多重化されて送信され、番組配列情報には電子番組ガイド(EPG:Electric Program Guide)が含まれていてもよい。ユーザはこのEPGを参照して、放送番組の録画予約を行うこと等ができる。
【0024】
放送中継局106は、放送局105と、録画装置100及び録画代行装置101および102との間で放送波の中継を行う機能を備える。
録画装置100は、放送中継局106から送信される放送番組を受信する機能と、ユーザからの録画指示に従って、受信した番組を記録媒体に保存する録画機能を備える。
録画代行装置101および102は、放送中継局106から送信される放送番組を受信する機能と、受信した番組を記録媒体に保存する録画機能を備え、録画装置100からの録画指示に従って放送番組を録画し、録画データを依頼元に提供する機能を備える。
【0025】
録画代行装置106は録画装置105と、例えばインターネットのような広域ネットワークや、WAN(Wide Area Network)や、家庭内ネットワークのようなLAN(Local Area Network)等の通信網104で相互接続されている。これらの通信網104における通信プロトコルとしてTCP/IPが用いられてもよく、その場合は、録画装置と録画代行装置との間は、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)に従うリクエスト及び応答、FTP(File Transfer Protocol)に従うファイル転送、SMTP/POP3(Simple Mail Transfer Protocol/Post Office Protocol)に従うメール送受信などが可能である。また、録画装置100及び録画代行装置101及び102はそれぞれ、互いに装置を一意に識別するための機器IDを保持しており、相手を特定した通信や、データの処理が可能である。
【0026】
なお、図1において、録画代行システム103は、説明を簡単にするために最小限の構成を示しているが、実際のシステムでは、録画装置100、録画代行装置101および102と略同じ構成の録画装置及び録画代行装置が通信網104に接続される。
図2は、録画装置100の機能構成図を示し、図3は録画代行装置101および102の機能構成図を示したものである。
【0027】
<録画装置100の構成>
まず、図2を用いて録画装置100について説明する。録画装置100は、メモリ、CPU、チューナ、トランスポートストリーム(TS)デコーダ、MPEGデコーダ、MPEGエンコーダー等を含むいわゆるセットトップボックス(STB:Set Top Box)に、ハードディスクドライブのような大容量記録媒体を内蔵して録画機能を付加したものであり、ユーザの操作に応じて、放送番組を受信、録画する基本的な機能を有する。
【0028】
同図に示すように、録画装置100は機能構成要素として、放送受信部201、録画処理部202、録画制御部203、ネットワーク接続部204、録画データ蓄積部205、録画判定部206、録画代行依頼管理部208、指示受付制御部210、表示制御部209、及び予約記憶部207を備える。
ここで、放送受信部201はチューナ、TSデコーダ、MPEGデコーダで構成され、選局し、変調して送信されるデジタル放送をアンテナ200を介して受信し復調して、その結果得られるトランスポートストリームから、特定の映像、音声のストリームデータや番組配列情報を分離抽出し、圧縮されている映像、音声のストリームデータをMPEGデコーダを用いて伸張処理を施し、得られる音声信号、映像信号を録画処理部202に送る機能を有する。また、放送受信部201は、分離した番組配列情報を録画判定部206及び表示制御部209に伝える機能を有する。
【0029】
録画処理部202は、録画制御部203の制御を受けて、放送受信部201から出力される映像信号、音声信号について、MPEGエンコーダーを用いて圧縮処理を施し、その結果得られる映像、音声のストリームデータを録画データ蓄積部205に記録する機能を有する。また、ネットワーク接続部204から録画データが伝えられた場合には、これらを録画データ蓄積部205に記録する機能を有する。さらに録画処理部202は、付加データ付与部215を備え、付加データ付与部215は、後で詳しく説明するように、録画制御部203より指示されるデータを録画データに付与する。付加データを録画データに付与するタイミングは、録画中であってもよいし、録画後であってもよい。
【0030】
なお、放送受信部201と録画処理部202においては、放送受信部201が圧縮映像、音声ストリームデータをデコードして録画処理部202に送り、録画処理部202が音声、映像信号を圧縮して録画データ蓄積部205に記憶しているが、次のようにしてもよい。すなわち、放送受信部201は、トランスポートストリームから抽出した圧縮映像音声ストリームデータを、デコードせずに録画処理部202に送り、録画処理部202は、圧縮映像音声ストリームデータをそのまま録画データ蓄積部205に記録する。
【0031】
録画制御部203は、予約記憶部207に蓄積された録画予約情報に基づいて、放送番組の録画指示を放送受信部201及び録画処理部202に伝える機能を有し、また、ネットワーク接続部を介して録画データを受け取った場合には、録画処理部202に録画の指示を伝える機能を有する。
録画データ蓄積部205は、ハードディスクであり、放送番組の映像、音声のストリームデータを保存するために用いられる。
【0032】
ネットワーク接続部204はIEEE1394コネクタなどを含むLAN接続ユニットであり、LANケーブルを介してデータ通信制御装置を接続されており、ネットワークを通じて接続された録画代行装置101との間で通信を行う機能を有する。
録画判定部206は、後で詳しく説明するように、指示受付制御部210から伝えられた録画予約の内容を判定し、判定に応じて、録画代行依頼管理部208に録画指示を伝える機能を有する。また、録画予約の内容を予約記憶部207に記録する機能を有し、指示に応じて予約記憶部207の内容を更新する機能を有する。また、放送受信部201から受け取った番組配列情報を蓄積しておく機能を有し、さらに、録画代行依頼管理部208から伝えられる録画代行装置101の録画機能に関するデータを格納する機能を持つ。ただし録画機能に関するデータについては後で詳しく説明する。
【0033】
録画判定部206は以下に説明する、次の4つの判定部を含む。それらは、録画画質判定部212、同時録画可能数判定部214、放送受信可否判定部211、付加データ付与可否判定部213である。
録画画質判定部212は、受付けられた録画予約に録画画質が指定されていた場合、その指定画質で録画することが可能かを判定する機能を有する。
【0034】
同時録画可能数判定部214は、受付けられた録画予約を実行する場合に、自装置100が同時刻に録画が可能な数の上限を超えずに録画することが可能かを判定する機能を有する。
放送受信可否判定部211は、受付けられた録画予約で指定された放送番組を受信することが可能かを判定する機能を有する。
【0035】
付加データ付与可否判定部213は、受付けられた録画予約で付与するように指定されたデータを付加して録画することが可能かを判定する機能を有する。
指示受付制御部210はユーザからの入力操作を受付けるユーザインターフェースの一部であり、例えばユーザからの赤外線のリモコン217による遠隔指示操作を受付ける機能を備え、その指示内容に従い、録画判定部206、表示制御部209の各部に指示を伝えて、各処理を実行させる機能を有する。
【0036】
EPG表示の指示がユーザによりなされた場合は、放送受信部201からEIT(Event InformationTable)等の番組配列情報(SI)を取得してEPGを表示するための処理を行うように表示制御部209に指示する機能を有する。
表示制御部209は指示受付制御部210、録画判定部206、放送受信部201から伝えられた情報をもとに、現在の設定内容やEPGを表示するよう、表示部216を制御する機能を有する。表示部216はユーザインターフェースの一部でありLED(液晶ディスプレイ)インジケータやモニタで構成される。
【0037】
予約記憶部207は、録画すべき番組を示す情報を記憶するためのメモリ領域である。
録画代行依頼管理部208は、録画判定部206から伝えられた録画指示に基づいて、録画代行装置101に対して録画指示するための信号を送受信する機能を有する。また、録画代行装置101に対して、録画済データの送信を要求し、取得する機能を有する。さらに、録画代行装置101から録画代行装置101の録画機能に関するデータを収集して、録画判定部206に伝える機能を有する。
【0038】
なお、録画判定部206、録画制御部203、録画代行依頼管理部208、表示制御部209、録画処理部202はソフトウェアで実現される機能部としてもよく、即ちメモリに格納された制御用プログラムをCPUが実行することによりその機能が実現されるてもよい。
また、録画判定部206、録画制御部203、録画代行依頼管理部208、録画制御部203等の各機能ブロックは、典型的には、LSIとして実現される。これらは個別にLSI化されてもよいし、一部又はすべてを含んだシステムLSIとして実現してもよい。例えば、図2に示すように、破線の囲み部分220に含まれる録画判定部206、録画制御部203、録画処理部202を1つのLSI230としてもよい。
【0039】
ここではLSIと称しているが、集積度の違いによりIC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法は、LSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。また、半導体技術の進歩または派生する別技術により、LSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。例えば、バイオ技術の適応等が可能性としてあり得る。
【0040】
<録画代行装置101の構成>
次に、図3を用いて録画代行装置101について説明する。録画代行装置101はメモリ、CPU、チューナ、トランスポートストリーム(TS)デコーダ、MPEGデコーダ、MPEGエンコーダー等を含むいわゆるセットトップボックス(STB:Set Top Box)に、ハードディスクドライブのような大容量記録媒体を内蔵し録画機能を付加したものであり、放送番組を受信、録画する基本機能を有する。
【0041】
同図に示すように、録画代行装置101は、放送受信部301、録画処理部302、録画制御部303、ネットワーク接続部304、録画データ蓄積部305、録画判定部307、録画代行受付部308、及び録画代行管理部306を備える。
ここで、放送受信部301はチューナ、TSデコーダ、MPEGデコーダで構成され、選局し、変調して送信されるデジタル放送をアンテナ300を介して受信し復調して、その結果得られるトランスポートストリームから、特定の映像、音声のストリームデータや番組配列情報を分離抽出し、圧縮されている映像、音声のストリームデータをMPEGデコーダを用いて伸張処理を施し、得られる音声信号、映像信号を録画処理部302に送る機能を有する。さらに放送受信部301は、分離した番組配列情報を録画判定部307に伝える機能を有する。
【0042】
録画処理部302は、録画制御部303の制御を受けて、放送受信部301から出力される映像信号及び音声信号について、MPEGエンコーダーを用いて圧縮処理を施し、その結果得られる映像、音声のストリームデータを録画データ蓄積部305に記録する機能を有する。また、ネットワーク接続部304から録画データが伝えられた場合には、これらを録画データ蓄積部305に記録する機能を有する。さらに録画処理部302は、付加データ付与部310を備え、付加データ付与部310は、後で詳しく説明するように録画制御部303より指示されるデータを録画データに付与する。付加データを録画データに付与するタイミングは、録画中であってもよいし、録画後であってもよい。
【0043】
なお、放送受信部301と録画処理部302においては、放送受信部301が圧縮映像、音声ストリームデータをデコードして録画処理部302に送り、録画処理部302が音声、映像信号を圧縮して録画データ蓄積部305に記憶しているが、次のようにしてもよい。すなわち、放送受信部301は、トランスポートストリームから抽出した圧縮映像音声ストリームデータを、デコードせずに録画処理部302に送り、録画処理部302は、圧縮映像音声ストリームデータをそのまま録画データ蓄積部305に記録する。
【0044】
録画制御部303は、録画代行管理部306に蓄積された録画代行の予約情報に基づいて、放送番組の録画指示を放送受信部301及び録画処理部302に伝える機能を有する。
録画データ蓄積部305は、ハードディスクであり、放送番組の映像、音声のストリームデータを保存するために用いられる。
【0045】
ネットワーク接続部304はIEEE1394コネクタなどを含むLAN接続ユニットであり、LANケーブルを介してデータ通信制御装置を接続されており、ネットワークを通じて接続された録画装置100との間で通信を行う機能を有する。
録画判定部307は、後で詳しく説明するように、録画代行受付部308から伝えられた録画指示の内容を判定し、判定に応じて、録画代行管理部306に録画代行の内容を伝える、あるいは録画装置100から受けた録画指示を拒否する信号を、録画装置100に伝える機能を有する。また、放送受信部301から受け取ったEPGを蓄積する機能を有する。
【0046】
録画判定部307は同時録画可能数判定部309を含む。同時録画可能数判定部309は、録画代行受付部306から伝えられた録画指示を実行する場合に、自装置101が同時刻に録画が可能数な数の上限を超えずに録画することが可能かを判定する機能を有する。
録画代行受付部308は、録画装置100からの録画の指示を受付けて、その内容を録画判定部307に伝える機能を有する。
【0047】
録画代行管理部306は、録画装置100に録画機能に関するデータを送信する機能を有し、また録画判定部307から伝えられた録画指示の内容を蓄積する機能を有し、さらに、録画装置100からの要求に応じて録画済データが格納されているアドレスに関する情報を録画装置100に送信する機能を有する。
なお、録画判定部307、録画代行受付部308、録画制御部303、録画処理部302、録画代行管理部306はソフトウェアで実現される機能部であり、即ちメモリに格納された制御用プログラムをCPUが実行することによりその機能が実現されるものである。
【0048】
<データ>
<録画装置100のデータ>
以下、上述した録画装置100において扱われる主なデータについて説明する。
図4は録画判定部206に格納される番組表テーブル400の構成及び内容例を示す図である。同図に示すように、番組表テーブル400は、番組ID401、グローバルチャネルID402、開始日時403、終了日時404を含んで構成されている。ここで、番組ID401は多数の放送番組の中で1つの放送番組を一意に示す符号であり、公知技術であるGコードであってもよい。グローバルチャネルID402は多数の放送チャネルの中で1つ放送のチャネルを一意に示す符号である。この符号は、図5のチャネル情報テーブル500に示すような、公知技術である放送地域を表す地域IDとその放送地域で受信可能なチャネル番号で構成されてもよい。図5の例では、放送地域の地域IDが「47」の地区および地域IDが「89」での受信可能チャネル群(501及び503)と、そのチャネルのグローバルチャネルID(502及び504)を示している。これらの情報は、多数の放送番組中から1つの放送番組を特定するために必要な情報であり、EPGなどを通じて放送受信部201より入手され録画判定部206に格納される。
【0049】
開始日時及403及び終了日時404は、番組ID401で示される放送番組が開始される日時及び、終了する日時を表している。
図6は録画判定部206に格納される録画能力テーブル600の構成と内容例を示したものである。このテーブルの情報は、録画装置100が、録画に関する一連の処理において、どのような能力を有しているかを示す録画機能に関するデータであり、工場出荷時に設定された情報である。
【0050】
同図に示すように、録画能力テーブル600は、画質能力テーブル601、受信可能能力テーブル602、同時録画能力テーブル603、付加データ付与能力テーブル604を含んで構成される。
画質能力テーブル601は、録画装置が対応して録画処理を行うことが出来る利用可能画質605を示した情報であり、この例ではMPEG2 VBR(Moving Picture Experts Group phase2 Variable Bit Rate)又はMPEG2 CBR(Moving Picture Experts Group phase2 Constant Bit Rate)の2つの画質で録画する能力を持つことを示している。
【0051】
ただしこれらの利用可能画質605は例えば図9の画質分類マスタテーブル900に示すように、録画装置100及び録画代行装置101の双方で一意に特定される符号901と画質の分類902で管理されているものであり、この画質分類マスタテーブル900は録画判定部206に格納されている。
受信可能能力テーブル602は、録画装置100が受信することが出来るチャネルの地域ID606(前述)を示す。この例では、録画装置100が、チャネルの地域IDが89のチャネル群を受信する能力を持つことを示している。
【0052】
同時録画能力テーブル603は、録画装置100が同時刻に同時に録画することが可能な放送番組数である同時録画可能数607を示す。同時録画可能数607は主に、録画装置100に搭載されるチューナの数で制限されるものである。この例では、同時録画可能数607は1であることを示している。
付加データ付加能力テーブル604は、放送番組を録画する際、録画データに付加することが可能なデータを示した情報である。本実施例では付加する情報として、コーナーインデックス608とテロップ認識609を例にあげた。コーナーインデックス608とは、放送番組中のコーナーが切り替わるシーンを検出してそのシーンを映像の索引に用いる技術であり、動画像解析の基本的な処理として知られている。映像からのコーナーインデックスの検出は、その検出力の違いで例えば、「簡易」、「高精度」、あるいは「なし」等に分類することが可能である。同図の例では、録画装置100は、「なし」または「簡易」のコーナーインデックス検出力を用いてコーナーインデックスを付与することが可能であることを示している。
【0053】
ただしこれらのコーナーインデックス608は例えば図7のコーナーインデックス分類マスタテーブル700に示すような、録画装置100及び録画代行装置101の双方で一意に特定される符号701とコーナーインデックスの分類702で管理されているものであり、このコーナーインデックス分類マスタテーブル700は録画判定部206に格納されている。
【0054】
また、テロップ認識609とは放送番組中に画面に表示される文字情報を認識して抽出し、その文字情報を映像の索引に用いる技術であり、従来公知の技術である。映像からの文字情報の認識は、その認識力の違いで例えば、「簡易」、「高精度」、あるいは「なし」に分類することが可能である。同図の例では、「なし」と記録されているので、録画装置100は、テロップ認識の能力を持たないことを示している。
【0055】
ただしこれらのテロップ認識609は例えば図8のテロップ認識分類マスタテーブル800に示すような、録画装置100及び録画代行装置101の双方で一意に特定される符号801とテロップ認識の分類802で管理されているものであり、このテロップ認識分類マスタテーブル800は録画判定部206に格納されている。
図10は録画代行依頼管理部208に格納される、録画代行能力一覧テーブル1000の構成と内容例を示したものである。録画代行能力一覧テーブル1000は、後で示す録画代行能力テーブル1500を各録画代行装置101から収集して、録画代行装置101ごとの機器ID(同図において1001、1003)で識別できるように蓄積した情報である。同図の例では機器IDが「22360679」の録画代行装置の録画代行能力テーブル1002と、機器IDが「01200121」の録画代行装置の録画代行能力テーブル1004を示している。
【0056】
図11はユーザが番組の録画予約の指示を行った場合に、指示受付処理部210から録画判定部206に送られる録画予約内容1100の構成と内容例を示したものである。録画予約内容1100は、番組を特定する情報である番組ID1101、録画画質を指定する録画画質1102、録画データに付加するデータを表す、コーナーインデックス1103、テロップ認識1104を含んで構成されている。同図の例では、ユーザが、番組IDが「021230089022000」、録画画質が「MPEG2 CBR」、コーナーインデックスが「簡易」、テロップ認識が「なし」を指定して録画予約したデータであることを示している。
【0057】
図12は予約記憶部207に格納される録画予約リスト1200の構成と内容例を示したものである。録画予約リスト1200は、番組ID1201、録画画質1202、録画データに付加するデータを表す、コーナーインデックス1203、テロップ認識1204を含んで構成されるデータであって、録画装置100で録画を行う録画予約の内容を示す情報であって録画予約内容1100から生成され蓄積されたものである。同図の例では、例えば番組ID1201が「021230089022000」、録画画質1202が「MPEG2 CBR」、コーナーインデックス1203が「簡易」、テロップ認識1204が「なし」の録画予約が蓄積されていることを表している。
【0058】
図13は録画代行依頼管理部208に格納される代行依頼済み録画予約リスト1300の構成と内容例を示したものである。代行済み録画予約リスト1300は、番組ID1301、代行管理ID1302、録画代行装置の機器ID1303、録画画質1304、コーナーインデックス1305、テロップ認識1306を含んで構成されるデータであって、録画代行装置101への録画指示の処理が終了した録画予約の内容を示す情報が蓄積されたものである。ただし代行管理ID1302とは、録画装置と個々の録画指示の内容を特定するために、録画代行装置101において一意に割り振られる識別子である。また、録画代行装置の機器ID1303とは、録画指示を受付けて受理した録画代行装置101の機器IDを示している。
【0059】
図14は録画代行依頼管理部208に格納される録画データ取得リスト1400の構成と内容例を示したものである。録画データ取得リスト1400は、番組ID1401、代行管理ID1402、録画代行装置の機器ID1403、録画画質1404、コーナーインデックス1405、テロップ認識1406を含んで構成され、番組ID1401で示される番組IDの放送番組が終了した際に録画代行依頼管理部によって生成されるデータであり、録画装置100はこのデータに基づいて、録画代行装置101に対して録画データの取得要求の処理を行う。
【0060】
<録画代行装置101のデータ>
次に、録画代行装置101において扱われる主なデータについて説明する。
録画判定部307には、録画装置100の録画判定部206に格納される番組表テーブル400と同じ番組表テーブル400がEPGなどを通じて放送受信部301より入手されて格納されており、録画装置100、録画代行装置101の双方で互いに番組を一意に特定することが可能である。
【0061】
図15は録画判定部307に格納される録画代行能力テーブル1500の構成と内容例を示している。このテーブルは録画代行装置101の録画機能に関するデータを示している。録画代行能力テーブル1500は、画質能力テーブル1501、受信可能能力テーブル1502、同時録画能力テーブル1503、付加データ付与能力テーブル1504を含んで構成され、工場出荷時に設定される情報である。この構成は前述の、録画装置100の録画判定部206に格納される録画能力テーブル600と同じ構成であるのでここでは説明を省く。また、録画判定部307は、前述の画質分類マスタテーブル902、コーナーインデックス分類マスタテーブル702、テロップ認識マスタテーブル802を格納しており、録画能力を示す情報を、録画装置100と録画代行装置101の双方で一意に特定することが可能である。
【0062】
図16は録画代行管理部306に格納される、録画代行依頼管理テーブル1600の構成と内容例を示している。録画代行依頼管理テーブル1600は、代行管理ID1601、録画装置の機器ID1602、番組ID1603、録画画質1604、録画データに付加するデータを表す、コーナーインデックス1605、テロップ認識1606を含んで構成されるデータであって、録画代行装置101が録画指示を受付けるごとに生成される情報であり、録画を指示した録画装置100とその指示内容を示している。ただし、録画装置の機器ID1602とは、録画装置100から、録画指示に関する情報に伴って伝えられるものである。また、代行管理ID1601は録画装置と個々の録画指示の内容を特定するために、録画代行管理部306が一意に割り振る識別子であって、このテーブルの主キーとなっている。
【0063】
図17は録画代行受付部308に格納される、ユーザ管理テーブル1703の構成と内容例を示している。ユーザ管理テーブル1703は、録画装置の機器ID1700、契約内容1701、代行履歴情報1702を含んで構成されるデータであって、録画装置毎に、録画代行システムを利用する際の利用時間、回数、データ量の上限を定めた契約内容、及び録画代行システムの利用状況を示した情報を示す。これらの情報は、例えば、録画代行装置101の提供者によってネットワーク104を介して録画代行受付部308に蓄積されるものである。このうち代行履歴情報1702は、録画代行装置100が録画指示にかかる録画を行う毎に更新されるデータである。
【0064】
また、契約内容1701は、例えば図18に示すような契約内容マスタテーブル1800で定義されたデータが登録されており、代行履歴情報1702と併せて、録画代行装置100の利用の制限や課金に用いることもできる。
契約内容マスタテーブル1800は、コース1801、利用限度1802、コース内容1803を含んで構成される。コース1801は、録画代行装置101の提供者が決定する録画代行装置101の利用方法の分類であり、利用限度1802は録画装置100のユーザが録画代行装置101を利用する限度を利用時間、利用回数、番組のデータ量の上限で表し、コース内容1803はその内容を詳しく説明しているものであり、例えば、録画代行装置101の提供者によってネットワーク104を介して録画代行受付部308に蓄積される情報である。
【0065】
図19は録画代行管理部306に格納される録画データ管理テーブル1900の構成と内容例を示している。録画データ管理テーブル1900は、録画データ管理名1901、保存先アドレス1906、番組ID1902、録画画質1903、録画データに付加するデータを表す、コーナーインデックス1904、テロップ認識1905を含んで構成される。これらデータは、録画が終了したとき、録画代行管理部306によってその録画内容ごとに追加・更新される。ここで、録画データ管理名1901は、これら録画データの内容を一意に特定することが可能な名称であって、例えば同図に示した、録画データ管理名「021230089062000_M2V_C2_T0.mpg」が示す録画データは番組IDが「021230089062000」、録画画質が「MPEG2 VBR」、コーナーインデックスが「高精度」、テロップ認識が「なし」で録画された、拡張子が「mpg」のファイルであることを示している。また、保存先アドレス1906は録画済の録画データが保存されているネットワーク上の位置を示している。
【0066】
図20は録画代行管理部306に格納される録画データ取得可能リスト2000の構成と内容例を示している。録画データ取得可能リスト2000は、録画データ管理名2001、代行管理ID2001、録画装置の機器ID2003を含んで構成され、上述の録画データ管理テーブル1900と、上述の録画代行依頼管理テーブル1600の、番組ID、画質、コーナーインデックス、テロップ認識をキーにして生成されるデータであり、生成した録画データと、その録画を指示した録画装置100を関連付けるリストである。
【0067】
<動作>
<録画装置100の全体的動作>
以下、上述した録画装置100及び録画代行装置101の動作について説明する。
図22は、録画装置100の全体的動作を示すフローチャートである。
録画装置100は、録画装置100の操作パネル、或いは、いわゆるリモコン217等のユーザインターフェースを通じてユーザによりなされる入力を受付けて(ステップS100)、その内容に応じて処理を行い(ステップS101〜S104)、また自装置で録画するように予約されている番組については放送された時に録画し(ステップS105)、録画代行装置101に取得可能な録画データがある場合にはそのデータを取得して録画データ蓄積部205に記録し(ステップS106)、定期的または電源投入時など所定のタイミングで録画代行装置101の録画代行能力テーブル1500を収集する(ステップS107)という一連の手順を繰り返し行う。図22にはEPG表示の動作と、録画予約処理の動作を示したが、この他にも録画装置100は一般のセットトップボックスの行う、ユーザ入力に呼応する動作を行うことが出来る。
【0068】
以下、録画装置100の全体的動作を詳しく説明する。録画装置100の指示受付制御部210は、ユーザからの入力を受付ければ(ステップS100)、その入力に応じた処理を行う。例えば、リモコン217のEPG表示用ボタンの選択等により、ユーザによってEPG表示の指示がなされた場合には(ステップS101)、指示受付制御部210は、表示制御部209にEPG表示の指示を伝え、これを受けた表示制御部209は、放送受信部201よりEITを受信し、それに基づいてEPGを示す画像を生成して表示部216に表示させるべく出力する(ステップS102)。これにより、EPGが表示部216に表示される。
【0069】
また、例えば表示部216に表示されたEPGのうち1つの番組を選択してリモコン217の録画予約ボタンが選択される等により、ユーザにより番組の録画予約の指示がなされた場合には(ステップS103)、指示受付制御部210は、その録画予約で指示された録画予約内容1100を、録画判定部206に伝え、これを受けて録画判定部206は後述する録画予約処理を行う(ステップS104)。
【0070】
ここで、上記のユーザによる録画予約指示の動作例を具体的に図を用いて説明しておく。図21は表示部216に表示されるGUI(Graphical User Interface)の例を示したものである。上記のように、ユーザがリモコン217のEPG表示ボタンを押下するなどしてEPG表示の指示を出し、それに応じて表示部216にEPGが表示された状態で、ユーザがある番組を選択してリモコン217の録画予約設定ボタンを押下した際の画面表示例が2100である。このように選択した番組の上部に画質、コーナーインデックス、テロップ認識を設定するための表示がなされ、そのうちの何れかの項目を選択してリモコン217の決定ボタンを押下するなどして、それぞれの設定項目において選択できる候補が挙げられる様子を画面表示例2101〜2103に示す。ここで、それぞれの設定において選択できる候補は、前述の録画能力テーブル600と録画代行能力一覧テーブル1000に登録されている録画装置100及び録画代行装置101が有する録画に関する能力の全てを表示したものである。なお、候補を表示する際には、録画装置100が備える能力の候補とそれ以外の能力の候補の表示部分の色を異ならせて表示してもよく、ユーザが視覚的に区別できるよう録画装置100の能力の候補を他の候補よりも強調させて表示してもよい。
【0071】
次に、画面表示例2104に示すようにユーザが全ての設定項目を設定した後に、ユーザがリモコン217の決定ボタンを押下するなどして予約を決定すると、指示受付制御部210は、ユーザが設定し決定した録画予約の処理内容を示す録画予約内容1100を生成し、録画判定部206に伝える。画面表示例2104では、ユーザは20時から21時までの番組を、画質を「MPEG4」、コーナーインデックスを「高精度」、テロップ認識を「なし」で予約を決定した例を示している。
【0072】
以上のようなユーザによる指示に対応する処理を行った後、録画装置100の録画制御部203は、録画予約リスト1200に示される番組が放送される日時になった時、放送受信部201を制御してその番組を構成する映像、音声の受信及び録画を開始させ、その番組の放送が終了した時には受信及び録画を停止させる(ステップS105)。なお、録画が完了した時に録画制御部203は、その録画が完了した番組についての録画予約リスト1200の情報を削除する。
【0073】
なおステップS100で指示受付がなされなかった場合は、上述のステップS105に処理を移す。
録画代行依頼管理部208は、後述するように代行依頼済み録画予約リスト1300の中に放送済みの番組がある場合に、その番組の録画データを取得するための信号を録画代行装置101に伝え、これに対応して、録画代行装置101から録画データのネットワーク上の保存先アドレスを示す情報が通信網を通じて伝えられた場合には、録画代行依頼管理部208は、そのアドレス情報を録画制御部203に伝える。これを受けた録画制御部203は、ネットワーク接続部204を介して例えばHTTPやFTPプロトコルを用いて録画データを取得し、取得した録画データを録画データ蓄積部205に記録するべく録画処理部202に指示を伝える。その結果、録画データが録画データ蓄積部205に蓄積される(ステップS106)。
【0074】
また、録画代行依頼管理部208は、電源投入時、又は定期的など所定のタイミングで、録画代行装置101に、録画代行能力テーブル1500の取得の要求を伝える(ステップS107)。それに応えて録画代行能力テーブル1500が送られてきた場合には、録画代行依頼管理部208はその録画代行能力テーブル1500を録画代行能力一覧テーブル1000に登録して格納する。
【0075】
<録画代行装置101の全体的動作>
次に、録画代行装置101の全体的な動作について説明する。
図23は、録画代行装置101の全体的動作を示すフローチャートである。
録画代行装置101は、各録画装置100から送られる指示を受けてこれに基づいて処理を行う。即ち、録画代行受付部308が録画指示を録画装置100から受信すると、録画代行装置101は後述の録画指示対応処理を行い(ステップS203)、その指示の内容に応じて各部を制御し録画のための処理を行う。
【0076】
録画代行受付部308は、録画装置100から録画代行能力テーブル1500取得の要求を録画装置100から受信すると、録画判定部307から録画代行能力テーブル1500を取得して、録画装置100に伝える(ステップS201)。
また録画代行管理部306が録画データの取得要求を録画装置100から受信すると、後述の録画データ取得要求対応処理を行う(ステップS205)。
【0077】
以上のような、処理を行った後、録画代行装置101の録画制御部303は、録画代行管理部306に格納されている録画代行依頼管理テーブル1600で示される番組が放送される日時になったとき、後述の録画処理を行う(ステップS206)。
また録画データ取得終了の信号を録画装置100から受信したときは、その信号に応じて後述の録画データ削除処理を行う(ステップS207)
以下、録画装置100と録画代行装置101の詳細な動作について、録画装置100における録画予約処理(ステップS104)と、録画代行装置101における録画指示対応処理(ステップS203)と録画処理(ステップS206)と、録画装置100における録画データ取得の処理(ステップS106)、そして録画代行装置101における録画データ取得要求対応処理(ステップS203)と録画データ削除処理(ステップS207)、とを順に説明する。
【0078】
<録画装置100における録画予約処理>
図24は、録画装置100によりなされる録画予約処理(ステップS104)を示すフローチャートである。録画判定部206は、指示受付制御部210から録画予約内容1100を伝えられるとまず、その内容に対応して録画処理を行う能力が自装置にあるか否かを判定する(ステップS300)。
【0079】
ここで、この判定について図25を用いて詳しく説明しておく。録画判定は、同図に示すように、放送受信可否判定部211による判定(ステップS401)、同時録画可能数判定部214による判定(ステップS402)、付加データ付与可否判定部213による判定(ステップS403)、録画画質判定部212による判定(ステップS404)、の4つの判定ステップで構成される。これらの判定は、録画能力テーブル600と録画予約内容1100及び、予約記憶部207に格納された録画予約リスト1200を照らし合わせることによりなされる判定である。
【0080】
放送受信可否判定部211は、録画予約内容1100で指定された番組ID1101と、番組表テーブル400及びチャネル情報テーブル500より、指定された番組が放送される放送地域の地域IDを割り出し、その地域IDが録画能力テーブル600の受信可能能力テーブル602に登録されているか否かをもって、指定された番組を自装置で受信して録画できるか否かを判定する(ステップS401)。
【0081】
同時録画可能数判定部214は、録画予約内容1100で指定された番組ID1101と、番組表テーブル400から、指定された番組の放送時間帯を取得し、さらに予約記憶部207に格納されている録画予約リスト1200の番組のうち、番組ID1101の放送時間帯と放送時間帯が重なる番組の数を取得する。そしてその数に録画予約数1を加算した値が、録画能力テーブル600の同時録画能力テーブル603に示された同時録画可能数の値を超えないか否かをもって、指定された番組を自装置で録画できるか否かを判定する(ステップS402)。
【0082】
付加データ付与可否判定部213は、録画予約内容1100の、コーナーインデックス1103、テロップ認識1104で指定された付加データを付与して録画する能力を自装置が持つか否かを、録画能力テーブル600の付加データ付与能力テーブル604を参照して判定する(ステップS403)。すなわち、録画予約内容1100のコーナーインデックス1103及び、テロップ認識1104で指定された付加データが、録画能力テーブル600の付加データ付与能力テーブル604に登録されているか否かをもって、指定された付加データを付与して自装置で録画できるか否かを判定する(ステップS403)。
【0083】
録画画質判定部212は、録画予約内容1100の録画画質1102で指定された画質で録画することが可能か否かを、録画能力テーブル600の画質能力テーブル601を参照して判定する(ステップS404)。すなわち、録画予約内容1100の録画画質1102で指定された画質が、録画能力テーブル600の画質能力テーブル601に登録されているか否かをもって、自装置で、指定された画質で録画できるか否かを判定する(ステップS404)。
【0084】
前記すべての判定で、録画可能と判定された場合(ステップS405)、録画判定部206は、録画予約リスト1200に録画予約内容1100を格納する(ステップS301)。また、S401〜S404の何れかの判定で録画不可能と判定された場合(ステップS406)、録画判定部206は録画代行依頼管理部208に録画予約内容1100を伝え、外部の録画代行装置に録画するように指示を伝える。指示を伝えられた録画代行依頼管理部208は、ステップS302に処理を進めて、録画代行装置101に録画指示する等の処理を行う(ステップS302)。
【0085】
録画判定部206から外部の録画代行装置に録画指示するように録画予約内容1100を伝えられた録画代行依頼管理部208は、録画代行能力一覧テーブル1000を読み込み、その中から録画予約内容1100で指定されている全ての条件に対応して録画処理できる能力を持つ録画代行装置101を1つ選択する(ステップS302)。そしてその録画代行装置101に対し通信網104を介して、録画予約内容1100と自装置の機器IDとを含んだ録画指示を送信する(ステップS303)。ただしここで、録画予約内容1100で指定されている全ての条件に対応して録画処理できる能力を持つ録画代行装置101を選択できなかった場合は(ステップS302でNO)、録画代行依頼管理部208はユーザに対して、指定された録画予約は受付けることが不可能である旨を告知するべく表示制御部209に指示を出し、表示部216に表示させる(ステップS304)。
【0086】
録画指示の信号を受信した録画代行装置101は、後述の録画指示対応処理(ステップS203)を行い、処理の結果に応じた信号を録画装置100に返信し、その信号に対応して録画装置100の録画代行依頼管理部208は以下ような処理を行う。
録画代行依頼管理部208は、録画代行装置101から録画指示を受理しなかった旨を示す信号を受け取った場合(ステップS305でNO)、表示制御部209に、録画指示が受理されなかった旨の情報をその理由と共に表示部216に表示させるべく出力する(ステップS304)。
【0087】
なおここで、録画予約内容1100で指定されている全ての条件に対応して録画処理できる能力を持つ録画代行装置101が複数ある場合には、1つずつ順番に録画指示を送信し、その録画指示を最初に受理した録画代行装置101に代行録画させることとする。録画処理できる能力を持つ録画代行装置101が複数ある場合に、それらのうちの1つを選択する方法は、上記に限らず、他の方法でもよい。
【0088】
録画代行依頼管理部208が、録画代行装置101から録画指示を受理する旨を示す信号を受け取った場合は(ステップS305でYES)、録画代行依頼管理部208は代行依頼済み録画予約リスト1300に録画指示内容に関する情報を、録画予約内容1100と録画代行装置101から受け取った代行管理ID、録画代行装置の機器IDと共に追加し、予約記憶部207に格納する(ステップS306)。
【0089】
<録画代行装置101における録画指示対応処理>
以下、録画代行装置101における、録画装置100からの録画の指示に対応する録画指示対応処理(ステップS203)について説明する。図26は録画代行装置101によってなされる録画指示対応処理(ステップS203)を示すフローチャートである。まず、録画代行装置101の録画代行受付部308は録画装置101から伝えられた録画指示の信号に含まれる録画装置の機器IDがユーザ管理テーブル1703の録画装置の機器ID1700に格納されているか否かをもって、録画装置100を認証するか否かを判定する(ステップS500)。格納されていない場合は、認証に失敗し(ステップS500でNO)、録画代行装置の機器IDと受理しなかった理由と共に受理しなかった旨のエラー応答値を録画装置100に伝えて(ステップS505)、録画指示対応処理を終了する。
【0090】
録画装置100の機器IDがユーザ管理テーブル1703の録画装置100の機器ID1700に格納されている場合は(ステップS500でYES)、録画代行受付部308は次に、ユーザ管理テーブル1703の契約内容1701と代行履歴情報1702を参照して、伝えられた録画予約内容1100で指示された録画を行うことによって契約内容1701で制限された利用の限度を超えないかを確認する(ステップS501)。例えば、時間制限コースのように録画の時間が制限されている場合は、録画予約内容1100で示される放送番組の放送時間を番組表テーブル400から割り出して、その放送時間を、代行履歴情報1702の時間に加算し、加算結果が契約内容1701で制限された制限時間を超えないかを確認する。制限時間を超える場合は(ステップS501でNO)、録画代行受付部308は、自装置の機器IDと受理しなかった理由と共に受理しなかった旨のエラー応答値を録画装置に伝えて(ステップS505)、録画指示対応処理を終了する。
【0091】
また、例えばデータ量制限コースのように録画のデータ量が制限されている場合は、録画予約内容1100で示される放送番組の放送時間を番組表テーブル400から割り出し、その放送時間の間指定された画質で録画した場合のデータの量を予測して、その値を代行履歴情報1702のデータ量に加算した加算結果が契約内容1701で制限されたデータ量を超えないかを確認する。制限データ量を超える場合は(ステップS501でNO)、録画代行受付部308は、自装置の機器IDと受理しなかった理由と共に受理しなかった旨のエラー応答値を録画装置100に伝えて(ステップS505)、録画指示対応処理を終了する。
【0092】
さらに、例えば回数制限コースのように録画の回数が制限されている場合は、代行履歴情報1702の回数に1を加算した値が契約内容1701で制限された制限回数を超えないかを確認する。制限回数を超える場合は(ステップS501でNO)、録画代行受付部308は、自装置の機器IDと受理しなかった理由と共に受理しなかった旨のエラー応答値を録画装置100に伝えて(ステップS505)、録画指示対応処理を終了する。
【0093】
上記、録画装置100の機器IDとユーザ管理テーブル1703を参照した認証が成功すると(ステップS501でYES)、録画代行受付部308は録画予約内容1100を録画判定部307に伝え、その情報を伝えられた録画判定部307は、録画予約内容1100の録画が自装置で可能であるかどうかを判定する(ステップS502)。
詳しくは、録画判定部307は、録画予約内容1100の番組ID1101と、番組表テーブル400から、指定された番組の放送時間帯を取得し、さらに録画代行管理部306の録画代行依頼管理テーブル1600に格納されている録画予約のうち、同放送時間帯内に録画される数を取得する。そして、得られた数に、受付けようとしている録画指示の1を加算した値が、録画代行能力テーブル1500の同時録画能力テーブル1503に示された同時録画可能数の値を超えないかどうかを判定する(ステップS502)。ここで同時録画可能数の値を超える場合は(ステップS502でNO)、録画代行管理部306は録画代行受付部308にその情報を伝えて、それに応えた録画代行受付部308は、自装置の機器IDと受理しなかった理由と共に受理しなかった旨のエラー応答値を録画装置100に伝えて(ステップS505)、録画指示対応処理を終了する。
【0094】
ステップS502で録画予約内容1100が、録画可能であると判定された場合(ステップS502でYES)、録画代行管理部306は、録画予約内容1100にその録画指示を発した録画装置100の機器IDをつけ加え、代行管理ID1601を割り振って、録画代行依頼管理テーブル1600に追加する(ステップS503)。さらに、割り振った代行管理ID1601と、自装置の機器IDと共に受理した旨の正常応答値を録画装置100に伝えて(ステップS504)、録画指示対応処理を終了する。
【0095】
<録画代行装置101における録画処理>
以下、録画代行装置101における録画処理(ステップS206)について説明する。図27は、録画代行装置101によりなされる録画処理を示すフローチャートである。録画代行装置101の録画制御部303は、録画代行管理部306に格納されている録画代行依頼管理テーブル1600中に示される番組について、番組表テーブル400を参照して、その放送される日時が到来しているものがあるかを調べる(ステップS600)。放送される日時が到来している番組があれば(ステップS601でYES)、放送受信部301を制御してその番組を受信させ、録画代行依頼管理テーブル1600に示される、画質1604、コーナーインデックス1605、テロップ認識1606に対応して録画するように録画指示を録画処理部302に伝え、それに応えて録画処理部302は録画を行い、指示された付加データを付与した録画データを録画データ蓄積部305に蓄積する(ステップS602)。放送時間が終了し録画が完了すると、録画制御部303は、録画が終了したことを録画代行管理部306に伝え、それに応えて録画代行管理部306は、録画データ蓄積部305に蓄積された録画データの録画内容を特定する録画データ管理名を割り振り、録画データ管理テーブル1900に、割り振った録画データ管理名1901、録画内容(1902〜1905)及び、録画データの保存先アドレス1906を書き込み、さらに、録画データ取得可能リスト2000に上記録画データ管理名2001と、録画装置と個々の録画指示の内容を特定する代行管理ID2002とさらに、その録画を指示した録画装置の機器ID2003とに関するデータを追加し更新する。さらに、ユーザ管理テーブル1703の代行履歴情報1702に今回の録画にかかった時間、回数及び録画に要した録画データ蓄積部305のデータ容量、を加算して更新する(ステップS603)。また、録画制御部303は、ステップS601において放送される日時が到来している番組がないと判定した場合には録画処理を終了する(ステップS601でNO)。
【0096】
<録画装置100における録画データ取得処理>
以下、録画装置100における録画データ取得処理(ステップS106)について説明する。図28は、録画装置100によりなされる録画データ取得処理を示すフローチャートである。録画代行依頼管理部208は、代行依頼済み録画予約リスト1300と番組表リスト400を参照して、代行依頼済み録画予約リスト1300の予約のうち、放送が終了した番組があるかを調べる(ステップS900)。放送が終了した番組がなければ(ステップS900でNO)、ステップS902に処理を移し、放送が終了した番組があれば(ステップS900でYES)、ステップS901に処理を移す。そして録画代行依頼管理部208は、録画データ取得リスト1400に、放送が終了した番組に対応する代行依頼済み録画予約リスト1300の情報を追加する(ステップS901)。次に、録画代行依頼管理部208は、録画データ取得リスト1400を参照して、データがあれば(ステップS902)、録画データを同時に取得可能な最大数分のデータを選択して、そのデータの代行管理ID1402及び自装置の機器IDを含んだ録画データ取得要求の信号を録画代行装置機器ID1403で指定される録画代行装置101に発信する(ステップS903)。ただしここで、録画データを同時に取得可能な最大数とは、あらかじめ録画装置100が接続されている通信網104の回線の速度を測定しておくことにより動的に録画装置100が決定する数でもよいし、ユーザにより指定される数としてもよい。
【0097】
録画代行依頼管理部208は、ステップS904で録画代行装置101から録画データの保存先アドレスを受け取れば(ステップS904でYES)、録画制御部203にそのアドレスを伝え、それに応じて録画制御部203は受け取った保存先アドレスで示される録画データの取得を開始し、録画処理部202が録画データ蓄積部205に録画データを蓄積していく(ステップS905)。この録画データの取得には、例えば、HTTPやFTPなどのプロトコルが利用される。録画データの取得が完了すると(ステップS906でYES)、録画代行依頼管理部208は自装置の機器IDと代行管理ID1402を含んだ録画データ取得完了の信号を録画代行装置101に伝えて(ステップS908)録画データ取得処理を終了する。また、ステップS904で録画データを取得できない旨を示す信号を受け取れば(ステップS904でNO)、ユーザにその旨を例えば表示部216を介して告知して(ステップS907)録画データ取得処理を終了する。
【0098】
<録画代行装置101における録画データ取得要求対応処理>
以下、録画代行装置101における録画データ取得要求対応処理(ステップS205)について説明する。図29は、録画代行装置101によりなされる録画データ取得要求対応処理を示すフローチャートである。録画装置100から、録画装置100の機器IDと代行管理ID1402を含んだ録画データ取得要求の信号を受け取ると、録画代行管理部306は、録画データ取得可能リスト2000に、受け取った機器IDと代行管理ID1402と同じ代行管理ID2002を持つデータが登録されているか否かを確認する(ステップS700)。登録されていない場合(ステップS700でNO)、録画代行管理部306は、録画装置100に録画データを取得できない旨を示す信号を伝え(ステップS703)、録画データ取得要求対応処理を終了する。登録されている場合(ステップS700でYES)録画が終了して録画データが生成されていることを示しているため、録画代行管理部306は、録画データ管理名2001を元に録画データ管理テーブル1900を参照して、録画データの保存先アドレス1906を取得し、録画装置100にその保存先アドレス1906を通知して(ステップS702)、録画データ取得要求対応処理を終了する。
【0099】
<録画代行装置101における録画データ削除処理>
以下、録画代行装置101における録画データ削除処理(ステップS207)について説明する。図30は、録画代行装置101によりなされる録画データ削除処理を示すフローチャートである。録画装置100から録画装置100の機器IDと代行管理ID1402を含んだ録画データ取得完了の信号を受け取ると(ステップS801でYES)、録画代行管理部306は、録画データ取得可能リスト2000内に、受け取った録画装置100の機器IDと代行管理ID1402で指定される録画データ管理名2001と同じ録画データ管理名2001を持つデータが他にあるか否かを、すなわち、他の録画装置が同じ録画内容で録画代行装置101に録画指示を出していて、まだその録画データを取得していないかどうかを検索し、他になければ(ステップS802でYES)その録画データに対してのデータ取得は全て終わったことを示しているため、録画管理テーブル1900の保存先アドレス1906を読み込み、録画データの削除を行う(ステップS803)。さらに、録画装置より受け取った代行管理ID1402で指定されるデータを録画データ取得可能リスト2000より消去する(ステップS804)。また、他にも同じ録画データ管理名を持つデータが存在する場合(ステップS802でNO)は、録画データの削除を行わず、録画装置より受け取った代行管理ID1402で指定されるデータを、録画データ取得可能リスト2000から削除して(ステップS804)、録画データ削除処理を終了する。
【0100】
<録画装置100と録画代行装置101との間の通信内容例>
以下、上述した録画装置100及び録画代行装置101の動作を、両装置間での通信がなされる順序に即して簡単に説明する。なお、ここでは正常系の処理について説明することとする。図31は、録画装置100と録画代行装置101との間のデータ通信のシーケンスを示す図である。
【0101】
まず、録画装置101は電源入力時や定期的など所定のタイミングで、録画代行装置101に対して録画代行能力テーブル1500を取得するためのメッセージを伝え(P01)、それに応えた録画代行装置101は録画装置100に対して、録画代行能力テーブル1500を伝える(P02)。その後、録画装置100のユーザが録画装置100に対して例えば番組Aの録画予約をした場合には(P03)、録画装置100はその録画予約内容1100に応じて、録画代行装置101に対して録画指示のメッセージを伝える(P04)。そのメッセージを受け取った録画代行装置101は、録画することが可能かどうかを判定し、可能な場合録画装置100に対して録画指示を受理したメッセージを伝える(P05)。録画指示を受理した録画代行装置101は、番組Aの放送開始から終了まで番組Aを受信し録画する(P06)。
【0102】
次に、番組Aの放送時間が終了すると、録画装置100は録画代行装置101に対して録画データの取得を要求する信号を伝える(P07)。これを受けて録画代行装置101は録画装置100に対して番組Aの動画データの保存先アドレスを返信し(P08)、録画装置100はその保存先アドレスから、例えばHTTPやFTPのようなプロトコルを用いて番組Aの録画データを取得する(P09)ことが可能になる。録画装置100は番組Aの録画データの取得が完了すると、録画代行装置101に対して録画データ取得完了のメッセージを送り(P10)、これに応じて録画代行装置101は番組Aの録画データを削除する(P11)。
【0103】
<実施の形態2>
以下、本発明の実施の形態2に係る録画代行機能付録画装置について説明する。
<構成>実施の形態2に係る録画代行機能付録画装置3200は、図32に示すように構成されており、実施の形態1において詳細に説明した録画装置100と、録画代行装置101の双方の機能構成を備えた構成となっており、ユーザからの録画予約を受付けて、その録画予約内容に応じて外部の録画代行装置101に録画の指示を発するのみならず、外部の録画装置100からの録画の指示を受けることをも可能にする。
【0104】
録画制御部3201は、実施例1で説明した録画制御部203と録画制御部303の両方の機能を備え、また、録画判定部3202は、実施例1で説明した録画判定部206と録画判定部307の両方の機能を備える。他、図32に示した機能構成要素のうち、実施の形態1で示した録画装置100及び、録画代行装置101の機能構成要素と同一のものについては、図2及び図3と同一の符号を用いており、それらの機能構成要素についてはここでの詳しい説明を省略する。
【0105】
<データ>
録画代行機能付録画装置3200が取り扱うデータのデータ構造については、実施の形態1において図4〜図20を用いて説明したものと同様である。
<動作>
録画代行機能付録画装置3200の各機能部の詳細な動作は、実施の形態1に示した録画装置100、録画代行装置101の各機能部における動作と同等である。
【0106】
<補足>
以上、本発明に係る録画装置及び録画代行装置について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限られないことは勿論である。即ち、
(1)本発明を実現する上では、放送番組送信の形態は地上波、衛星波、無線、有線のいずれの形態であってもよいし、またデジタル放送、アナロク放送の区別を問わない。
【0107】
(2)本発明を実現する上では、録画装置100及び録画代行装置101は放送番組の録画装置ではなく、ラジオ放送の録音装置であるとしてもよい。
(3)図1において、放送中継局106を介さないで、放送局105から録画装置100及び録画代行装置101および102に直接放送波の送信が行われる形態でもよい。
(4)図1では、2基の録画代行装置と1基の録画装置を示したが、これらの数に限りはなく、それぞれ無数に存在するとしてもよい。
【0108】
(5)本実施例では、録画データに付与する付加データとして、コーナーインデックスとテロップ認識を挙げたが、この他に録画データに付与できる付加データとしては、例えば音声を自動認識して抽出しそれを索引に用いたデータや、映像中の人物の顔を抽出して人物を特定する顔認識データ、または、番組のダイジェスト映像などであってもよい。
(6)図21で示すユーザによる録画内容の設定時に、録画画質、コーナーインデックス、テロップ認識のそれぞれの設定項目において、ユーザが選択肢を選択しなかった場合、予め定められた所定の内容が選択され設定されるものとしてもよい。
【0109】
(7)ステップS501でユーザ管理テーブル1703と契約内容マスタテーブル1800を用いて、録画代行装置101の利用に制限を加えることが出来ることを説明したが、これらの判定は行わずに無制限に利用させてもよい。
(8)録画装置100による録画データの取得の際に、取得する録画データ毎にユーザの入力等により優先順位を設定して、その優先順位に従って取得順を決定して録画データを取得してもよい。
【0110】
(9)録画代行装置101は録画装置100から録画指示された番組を録画するとしたが、録画代行装置101が全ての番組の録画を行い、録画装置100から録画指示されなかった番組を削除するとしてもよい。
(10)実施の形態1で示した録画代行装置101が持つ機能を、図33に示すような、録画代行管理部306と、録画判定部307と、録画代行受付部308と、ネットワーク接続部304から成る録画代行管理装置3300と、放送受信部301、録画データ蓄積部305、録画処理部302、録画制御部303、ネットワーク接続部304から成る複数の録画代行端末装置(3301及び3302)が実現するとしてもよい。
【0111】
図33に示した機能構成要素は、実施の形態1で示した録画装置100及び、録画代行装置101の機能構成要素と同一のものについて、図2及び図3と同一の符号を用いており、それらの機能構成要素についてはここでは詳しい説明を省略する。
(11)本発明は、上記に示す方法 であるとしてもよい。また、これらの方法 をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
【0112】
(12)実施の形態1又は2に示した録画装置100、録画代行装置101及び録画代行機能付録画装置3200における処理手順(図22〜図31、に示した手順等)を、コンピュータ或いはプログラム実行機能を有するセットトップボックスに実行させるためのコンピュータプログラムを、記録媒体に記録し又は各種通信路等を介して、流通させ頒布することもできる。このような記録媒体には、ICカード、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM等がある。流通、頒布されたコンピュータプログラムはコンピュータ又はセットトップボックスにインストール等されることにより利用に供され、コンピュータ又はセットトップボックスはそのコンピュータプログラムを実行して両実施の形態で示したような録画装置100、録画代行装置101及び録画代行機能付録画装置3200の機能を実現する。
【0113】
(13)図24のステップS302でNOの場合及びステップS305でNOの場合には、録画装置100は、ユーザに警告を表示して録画予約を行わない構成となっているが、以下のようにしてもよい。
すなわち、ステップS302又はステップS305でNOと判定した場合、録画予約内容1100で指定されている条件を部分的に変更し、再度、ステップS300又はステップS302の判定を行う。こうすることにより、判定結果に応じて、条件変更後の録画予約内容で録画する能力を有する自装置又は録画代行装置101に録画予約されることとなる。
【0114】
ここで録画予約内容1100で指定されている条件を部分的に変更する方法としては、例えば、(1)録画画質、コーナーインデックス及びテロップ認識の3項目のうち、1項目を条件から除外する、(2)録画画質、コーナーインデックス又はテロップ認識のレベルを低い方に変更する(つまり画質を落とす、高精度から簡易に変更する等)、などが考えられる。条件を少しずつ変更させながら、録画可能な装置が見つかるまでステップS300又はステップS302の判定を繰り返してもよい。要するに、録画予約内容1100に指定される条件とより近い条件で、録画することのできる自装置又は録画代行装置101を見つけ出して録画予約できればよい。
【0115】
あるいは、録画装置100は、ステップS302又はステップS305でNOと判定した場合、録画能力テーブル600及び録画代行能力一覧テーブル1000を参照して、録画予約内容1100で指定される条件により近い録画能力を持つ自装置又は録画代行装置101を見つけ出し、見つけ出した各装置の処理能力をリストにして表示し、リストの中から1つをユーザに選択させ、選択された処理能力にかかる装置に録画予約するよう構成してもよい。
(14)本発明は、上述の実施の形態及び変形例を組み合わせたものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明は、放送を受信して、ハードディスクドライブやDVDなどの記録媒体に録画する録画装置に用いて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の実施の形態1に係る、録画装置100と録画代行装置101および102から構成される録画代行システム103の概略構成図である。
【図2】録画装置100の機能構成図である。
【図3】録画代行装置101の機能構成図である。
【図4】録画装置100の録画判定部206及び録画代行装置101の録画判定部307に格納される番組表テーブル400のデータ構成及び内容例を示す図である。
【図5】録画装置100の録画判定部206及び録画代行装置101の録画判定部307に格納されるチャネル情報テーブル500のデータ構成及び内容例を示す図である。
【図6】録画装置100の録画判定部206に格納される録画能力テーブル600のデータ構成及び内容例を示す図である。
【図7】録画装置100の録画判定部206及び録画代行装置101の録画判定部307に格納されるコーナーインデックス分類マスタテーブル700の構成及び内容例を示す図である。
【図8】録画装置100の録画判定部206及び録画代行装置101の録画判定部307に格納されるテロップ認識分類マスタテーブル800の構成及び内容例を示す図である。
【図9】録画装置100の録画判定部206及び録画代行装置101の録画判定部307に格納される画質分類マスタテーブル900の構成及び内容例を示す図である。
【図10】録画装置100の録画代行依頼管理部208に格納される録画代行能力一覧テーブル1000の構成及び内容例を示す図である。
【図11】ユーザからの録画指示を受付けた際に録画装置100の指示受付制御部210で生成される録画予約内容1100の構成及び内容例を示す図である。
【図12】録画装置100の予約記憶部207に格納される録画予約リスト1200の構成及び内容例を示す図である。
【図13】録画装置100の録画代行依頼管理部208に格納される代行依頼済み録画予約リスト1300の構成及び内容例を示す図である。
【図14】録画装置100の録画代行依頼管理部208に格納される録画データ取得リスト1400の構成及び内容例を示す図である。
【図15】録画代行装置101の録画判定部307に格納される録画代行能力テーブル1500の構成及び内容例を示す図である。
【図16】録画代行装置101の録画代行管理部306に格納される、録画代行依頼管理テーブル1600の構成及び内容例を示す図である。
【図17】録画代行装置101の録画代行受付部308に格納される、ユーザ管理テーブル1703の構成及び内容例を示す図である。
【図18】録画代行装置101の録画代行受付部308に格納される、契約内容マスタテーブル1800の構成及び内容例を示す図である。
【図19】録画代行装置101の録画代行管理部306に格納される、録画データ管理テーブル1900の構成及び内容例を示す図である。
【図20】録画代行装置101の録画代行管理部306に格納される録画データ取得可能リスト2000の構成及び内容例を示す図である。
【図21】表示部216に表示されるGUI(Graphical User Interface)の例を示す図である。
【図22】録画装置100の全体的動作を示すフローチャートである。
【図23】録画代行装置101の全体的動作を示すフローチャートである。
【図24】録画装置100によりなされる録画予約処理を示すフローチャートである。
【図25】録画装置100によりなされる録画判定処理を示すフローチャートである。
【図26】録画代行装置101によりなされる録画指示対応処理を示すフローチャートである。
【図27】録画代行装置101によりなされる録画処理を示すフローチャートである。
【図28】録画装置100によりなされる録画データ取得処理を示すフローチャートである。
【図29】録画代行装置101によりなされる録画データ取得要求対応処理を示すフローチャートである。
【図30】録画代行装置101によりなされる録画データ削除処理を示すフローチャートである。
【図31】録画装置100と録画代行装置101との間のデータ通信のシーケンスを示す図である。
【図32】実施の形態2に係る録画代行機能付録画装置3200の機能構成図である。
【図33】録画代行装置101の機能構成の変形例を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送番組の録画の処理内容を指定する録画指示をユーザから受け付ける受付手段と、
1又は複数の外部装置の録画能力に関する情報である第2能力情報を収集する収集手段と、
予め記憶されている、自装置の録画能力に関する情報である第1能力情報を参照して、前記受付手段で受付けた録画指示で指定された録画の処理内容を自装置で実行可能か否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定が肯定的である場合に、前記録画指示で指定された放送番組を受信して録画する録画手段と、
前記判定手段による判定が否定的である場合に、前記収集手段で収集した第2能力情報に基づいて、指定された前記処理内容に対応して録画処理できる能力を有する外部装置を選ぶ選択手段と、
前記選択手段で選ばれた外部装置に対し前記録画指示を伝える通信手段とを備える
ことを特徴とする録画装置。
【請求項2】
前記処理内容は、録画画質を指定する情報を含んだものであって、
前記第1能力情報は、自装置が対応して録画処理が可能な録画画質の情報を含んだものであって、
前記第2能力情報は、外部装置が対応して録画処理が可能な録画画質の情報を含んだものであって、
前記判定手段は、前記第1能力情報を参照して、前記処理内容で指定された録画画質で録画可能か否かを判定し、
前記選択手段は、前記判定手段による判定が否定的である場合に、前記収集手段で収集した第2能力情報に基づいて、前記指定された録画画質に対応して録画処理できる能力を有する外部装置を選ぶ
ことを特徴とする請求項1記載の録画装置。
【請求項3】
前記処理内容は、録画内容に付加するデータを指定する情報を含んだものであって、
前記第1能力情報は、自装置が付加して録画処理が可能なデータの情報を含んだものであって、
前記第2能力情報は、外部装置が付加して録画処理が可能なデータの情報を含んだものであって、
前記判定手段は、前記第1能力情報を参照して、前記指定されたデータを付加して録画可能か否かを判定し、
前記選択手段は、前記判定手段による判定が否定的である場合に、前記第2能力情報に基づいて、前記指定されたデータを付加して録画処理できる能力を有する外部装置を選ぶ
ことを特徴とする請求項1記載の録画装置。
【請求項4】
前記処理内容は、録画する放送番組を指定する情報を含んだものであって、
前記第1能力情報は、自装置が受信することが可能な放送番組を示す情報を含んだものであって、
前記第2能力情報は、1又は複数の外部装置が受信することが可能な放送番組を示す情報を含んだものであって、
前記判定手段は、前記第1能力情報を参照して、前記処理内容で指定された放送番組を受信可能か否かを判定し、
前記選択手段は、前記判定手段による判定が否定的である場合に、前記第2能力情報に基づいて、前記指定された放送番組を受信して録画処理できる能力を有する外部装置を選ぶ
ことを特徴とする請求項1記載の録画装置。
【請求項5】
前記処理内容は、録画する放送番組の放送時刻を指定する情報を含んだものであって、
前記第1能力情報は、自装置が前記指定された放送番組の放送時刻に録画が可能かを判断するのに用いる情報を含んだものであって、
前記第2能力情報は、外部装置が前記指定された放送番組の放送時刻に録画が可能かを判断するのに用いる情報を含んだものであって、
前記判定手段は、前記第1能力情報を参照して、前記処理内容で指定された放送番組の放送時刻に録画が可能か否かを判定し、
前記選択手段は、前記判定手段による判定が否定的である場合に、前記第2能力情報に基づいて、前記指定された放送番組の放送時刻に録画処理できる能力を有する外部装置を選ぶ
ことを特徴とする請求項1記載の録画装置。
【請求項6】
前記録画装置は、更に、
前記通信手段が録画指示を伝えた外部装置に対して、録画した放送番組を送信するよう要求する要求手段と、
前記要求に応じて前記外部装置から送信される放送番組を受信し、記録媒体に記録する第2記録手段とを備える
ことを特徴とする請求項1記載の録画装置。
【請求項7】
前記録画装置は、更に、
外部装置に前記第1能力情報を伝える機能開示手段と、
前記外部装置から放送番組の処理内容を指定する録画指示を受付ける代行受付手段と、
前記外部装置から受け付けた前記録画指示に応じて放送番組を受信して記録媒体に録画する代行録画手段とを備える
ことを特徴とする請求項1記載の録画装置。
【請求項8】
前記録画装置は、更に、
前記判定手段による判定が否定的である場合であって、かつ、前記処理内容を実行できる能力を有する外部装置が存在しない場合に、前記第1及び第2能力情報を参照して、前記指定された処理内容により近い能力で録画処理できる自装置又は1又は複数の外部装置を選択する録画実行手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の録画装置。
【請求項9】
外部装置に自装置の録画能力に関する能力情報を開示する開示手段と、
前記外部装置から放送番組の処理内容を指定する録画指示を受付ける代行受付手段と、
前記録画指示に応じて放送番組を受信して記録媒体に録画する録画代行手段とを備える
ことを特徴とする録画代行装置。
【請求項10】
前記能力情報は、自装置が録画処理可能な録画画質を示す情報を含んだものであって、
前記処理内容は、録画画質を指定する情報を含んだものであって、
前記録画代行手段は、前記処理内容で指定される録画画質で録画を行う
ことを特徴とする請求項9記載の録画代行装置。
【請求項11】
前記能力情報は、自装置が録画処理可能な付加データの情報を含んだものであって、
前記処理内容は、当該処理内容に付加する付加データを指定する情報を含んだものであって、
前記録画代行手段は、前記指定されるデータを録画内容に付加して録画を行う
ことを特徴とする請求項9記載の録画代行装置。
【請求項12】
前記能力情報は、自装置が受信することが可能な放送番組を示す情報を含んだものであって、
前記処理内容は、録画する放送番組を指定する情報を含んだものであって、
前記録画代行手段は、前記指定される放送番組を受信して録画を行う
ことを特徴とする請求項9記載の録画代行装置。
【請求項13】
前記処理内容は、録画する放送番組の放送時刻を指定する情報を含んだものであって、
前記能力情報は、自装置が前記録画指示で指定された放送番組の放送時刻に録画が可能かを判断するのに用いる情報を含んだものであって、
前記録画代行手段は、前記処理内容で指定される放送時刻に録画を行う
ことを特徴とする請求項9記載の録画代行装置。
【請求項14】
前記録画代行装置は、更に、
前記記録媒体に録画した放送番組を、録画指示した外部装置に送信する送信手段を備える
ことを特徴とする請求項9記載の録画代行装置。
【請求項15】
録画装置に用いられる録画方法であって、
放送番組の録画の処理内容を指定する録画指示を受付けるステップと、
1又は複数の外部装置の録画能力に関する情報である第2能力情報を収集するステップと、
自装置の録画能力に関する情報である第1能力情報を参照して、前記指定された処理内容を自装置で実行可能か否かを判定するステップと、
前記判定が肯定的である場合に、前記録画指示で指定された放送番組を受信して録画するステップと、
前記判定が否定的である場合に、前記収集した第2能力情報に基づいて、前記録画指示で指定された処理内容に対応して録画処理できる能力を有する外部装置を選択するステップと、
前記選択された外部装置に対し前記録画指示を伝えるステップとを含む
ことを特徴とする録画方法。
【請求項16】
録画代行装置に用いられる録画代行方法であって、
外部装置に自装置の録画能力に関する情報を伝えるステップと、
前記外部装置から放送番組の録画の指示を受け付けるステップと、
前記指示に応じて放送番組を受信して記録媒体に録画するステップとを含む
ことを特徴とする録画代行方法。
【請求項17】
CPUを備える装置に放送番組を受信して録画させるためのコンピュータプログラムであって、
放送番組の録画の処理内容を指定する録画指示を受け付けるステップと、
1又は複数の外部装置の録画能力に関する情報である第2能力情報を収集するステップと、
予め記憶されている、自装置の録画能力に関する情報である第1能力情報を参照して、前記処理内容を自装置で実行可能か否かを判定するステップと、
前記判定が肯定的である場合に、前記録画指示で指定された放送番組を受信して録画するステップと、
前記判定が否定的である場合に、前記第2能力情報に基づいて、前記処理内容に対応して録画処理できる能力を有する外部装置を選択するステップと、
前記選択された外部装置に対し録画指示を伝えるステップとを含む
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項18】
CPUを備える装置に、外部装置からの録画の指示を受付けて放送番組を受信し録画させるためのコンピュータプログラムであって、
外部装置に前記装置の録画能力に関する情報を伝えるステップと、
前記外部装置から放送番組の録画の指示を受け付けるステップと、
前記指示に応じて放送番組を受信して記録媒体に録画するステップとを含む
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項19】
放送番組を受信して録画する録画装置に含まれる集積回路であって、
放送番組の録画の処理内容を指定する録画指示をユーザから受け付ける受付手段と、
1又は複数の外部装置の録画能力に関する情報である第2能力情報を収集する収集手段と、
予め記憶されている、自装置の録画能力に関する情報である第1能力情報を参照して、前記受付手段で受付けた録画指示で指定された録画の処理内容を自装置で実行可能か否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定が肯定的である場合に、前記録画指示で指定された放送番組を受信して録画する録画手段と、
前記判定手段による判定が否定的である場合に、前記収集手段で収集した第2能力情報に基づいて、指定された前記処理内容に対応して録画処理できる能力を有する外部装置を選ぶ選択手段と、
前記選択手段で選ばれた外部装置に対し前記録画指示を伝える通信手段とを備える
ことを特徴とする集積回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公表番号】特表2007−521734(P2007−521734A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516833(P2006−516833)
【出願日】平成16年6月7日(2004.6.7)
【国際出願番号】PCT/JP2004/008247
【国際公開番号】WO2004/114302
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】