説明

開閉カバーロック機構及びそれを備えた画像形成装置

【課題】本発明は、複数の複雑な取り付け作業と高い部品精度とを要求することなく、組立性の向上を図ることができる開閉カバーロック機構を提供することを課題とする
【解決手段】本発明にかかる開閉カバーロック機構は、装置本体に開閉自在に設けられた開閉カバー100と、開閉カバー100に回転自在に設けられ、少なくとも一つ以上の角部を有するシャフト部材と、シャフト部材の両端に設けられ、開閉カバーを装置本体に固定するロック部材とを備え、ロック部材は、シャフト部材の回転軸と垂直方向の断面形状に対応した形状のシャフト受け部と、装置本体と係合するフック部と、シャフト受け部と対向する面に配置される軸受部と、開閉カバーに当接する当接部とを備え、開閉カバーは、軸受け部を回転自在に支持する支持部を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回動自在に取り付けられる開閉カバーの閉塞状態を保持または解除する開閉カバーロック機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の複写機、プリンタ等の画像形成装置は、画像形成装置の内部本体を開放ないし閉塞するために回動自在に取り付けられる開閉カバーと、その開閉カバーの閉塞状態を保持ないし解除するための開閉カバーロック部材とからなる開閉カバーロック機構を備えている。
【0003】
そして、その開閉カバーロック部材は、下記特許文献1に開示されるように、開閉カバーの背面側に回動自在に軸支される円筒状のシャフト部材と、そのシャフト部材の両端側に取り付けられて、画像形成装置の内部本体側に設けられた係合部に係合するロック部材とから構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−275922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、シャフト部材に取り付けられるロック部材には、がたつきがなく、かつ、円滑に係合部と係合・離間できることが要求される。よって、従来技術においては、前記要求に対し、ロック部材を円筒状のシャフト部材に対して、回転しないように、かつ、がたつきないように、固定させるという複雑な組み立て作業が必要であった。
【0006】
そこで、本発明は、前記問題に鑑み、両端のフック部やシャフト部材、ピン等の部品に対する複数の複雑な取り付け作業と高い部品精度とを要求することなく、組立性の向上を図ることができる開閉カバーロック機構を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明に係る開閉カバーロック機構は、装置本体に開閉自在に設けられた開閉カバーと、前記開閉カバーに回転自在に設けられ、少なくとも一つ以上の角部を有するシャフト部材と、前記シャフト部材の両端に設けられ、前記開閉カバーを前記装置本体に固定するロック部材とを備え、前記ロック部材は、前記シャフト部材の回転軸と垂直方向の断面形状に対応した形状のシャフト受け部と、前記装置本体と係合するフック部と、前記シャフト受け部と対向する面に配置される軸受部と、前記開閉カバーに当接する当接部とを備え、前記開閉カバーは、前記支持部を回転自在に支持する支持部を備えることを特徴とする。
【0008】
前記する発明によれば、シャフト部材が角部を有するため、ロック部材に形成されたシャフト受け部に挿入して結合させると、容易に組み立てることができ、かつ、シャフト部材の角部がシャフト受け部内で角部が係止し、シャフト部材に対してロック部材が、回動するおそれがない。また、そのロック部材は、所定以上回動すると開閉カバーに当接する当接部を有するため、ロック部材に形成されたフック部が装置本体と適切に係合することができる。
したがって、シャフト部材に対して、ロック部材を所定の角度差を持たせてピンを圧入するという複雑な作業を回避することができる。
また、前記する発明によれば、シャフト部材の両端側に設けられたロック部材には、支持部が形成されており、かつ、その支持部を回転自在に支持する支持部が設けられているため、支持部を支持部に嵌合させるだけで、ロック部材を備えたシャフト部材を開閉カバーに所定位置に取り付けることが可能となる。
したがって、ロック部材を備えたシャフト部材を開閉カバーに所定位置に取り付けるためにピンを圧入するという複雑な作業を回避することができる。
また、前記するシャフト部材等は、比較的簡単に成形可能な部材であって、高い部品精度が要求されるものでない。
【発明の効果】
【0009】
以上、本発明によれば、両端のフック部やシャフト部材等の部品に対して複数の複雑な取り付け作業と高い部品精度とを要求することなく、組立性が向上した開閉カバーロック機構を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施形態における画像形成装置を示す全体斜視図である。
【図2】第1実施形態における開閉カバーの正面側を示す正面側視面図である。
【図3】第1実施形態における開閉カバーロック部材を備えた開閉カバーの背面側を示す背面側視面図である。
【図4】第1実施形態における開閉カバーロック部材を示す視面図である。
【図5】第1実施形態における開閉カバーロック部材を示す視面図である。
【図6】第1実施形態におけるシャフト部材の右側先端と、その右側先端と接合するロック部材を示す一部拡大図である。
【図7】図6におけるシャフト部材の右側先端とロック部材をC―C線で切った場合における、シャフト部材の右側先端と、その右側先端と接合するロック部材を示す一部断面図である。
【図8】第1実施形態における開閉カバーの背面側に取り付けられた一対の支持部を示す斜視図である。
【図9】図3における開閉カバーロック機構をA−A線で切った場合において、両端に一対のロック部材を備えたシャフト部材を開閉カバーの背面に取り付け過程を示す平面視断面図である。
【図10】図3における開閉カバーロック機構をA−A線で切った場合において、両端に一対のロック部材を備えたシャフト部材を開閉カバーの背面に取り付けられた状態を示す平面視断面図である。
【図11】図3における開閉カバーロック機構をB−B線で切った場合において、回動作業の工程を示す側面視断面図である。
【図12】図3における開閉カバーロック機構をB−B線で切った場合において、回動後のロック部材の当接部が延出部に当接する状態を示す断面図である。
【図13】図9の開閉カバーロック機構をG−G線できった場合における突出部と軸受け部との接合状態を示す断面図である。
【図14】第1実施形態における開閉カバーの開放方法を示す側面断面図である。
【図15】第1実施形態における開閉カバーの閉塞方法を示す側面断面図である。
【図16】第1実施形態における突出部とロック部材の接合状態等を示す側面視断面図である。
【図17】第2実施形態における画像形成装置を示す全体斜視図である。
【図18】第2実施形態における開閉カバーロック部材を示す視面図である。
【図19】第2実施形態の開閉カバーロック部材を備えた画像形成装置の使用状態を示す側面断面図である。
【図20】第2実施形態の開閉カバーロック部材を備えた画像形成装置の使用状態を示す側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施形態)
次に、第1実施形態における画像形成装置について、図1〜図16を用いて説明する。画像形成装置1は、記録用紙等の媒体に画像を形成する装置であり、図1に示すように、画像形成装置1に回動自在に取り付けられた開閉カバー100と、開閉カバー100の閉塞状態を保持または解除する開閉カバーロック部材200(図3参照)とを少なくとも備えている。なお、本発明における開閉カバーロック機構とは、この開閉カバー100と開閉カバーロック部材200とから構成されている。また、図示しないが、画像形成装置1の内部本体には、記録用紙に転写する画像を形成する現像ユニットと、記録用紙の搬送を行う搬送部等を備えている。
【0012】
図2に示す開閉カバー100は、図示しない回転軸によって回動自在に、画像形成装置1に取り付けられている。ここで、開閉カバー100の閉塞状態とは、開閉カバー100を画像形成装置1の本体側に回動させて、図1に示すように画像形成装置1の内部本体を閉塞している状態をいう。
【0013】
開閉カバー100の背面側は、図3に示すように、開閉カバー100の背面から本体側に向かって突出する凸部110と、開閉カバーロック部材200を収納する開閉カバーロック部材収納部120と、後記するバネ240の一端側を収納するバネ収納部130と、開閉カバー100の背面から延出して後記する当接部232L、232Rと当接する延出部140とを備えている。
【0014】
図3に示す凸部110は、開閉カバー100が本体内部を閉塞した際に、画像形成装置1の内部本体側に備え付けられて、押圧されることによって開閉カバー100の閉塞状態を検出する検出センサ(図示せず)を押圧するための部材である。
【0015】
図3に示す開閉カバーロック部材収納部120は、開閉カバーロック部材200を収納するための空間である。
ここで、開閉カバーロック部材収納部120と凸部110とが離れて開閉カバー100の背面に形成された場合、その開閉カバー100が湾曲すると、開閉カバーロック部材収納部120に収納された開閉カバーロック部材200におけるフック部231L、231Rが係合部500(図14参照)と係合していないにもかかわらず、凸部110が検出センサ(図示せず)を押圧するという誤検出が発生するおそれがある。したがって、開閉カバーロック部材収納部120は、凸部110の近傍に設けられることが望ましい。
【0016】
バネ収納部130は、図3に示すように、開閉カバーロック部材200を構成するバネ240の一端側が収納されており、バネ240の一端が係止している。
また、図3に示す延出部140は、開閉カバー100の背面側から延出してなる部材であるが、後記する一対のロック部材230L、230Rのフック部231L、231Rが係合部500と係止可能な程度に回動した場合に、一対のロック部材230L、230Rに設けられた当接部232L、232Rと当接できる程度延出している必要がある。
【0017】
開閉カバーロック部材200は、図3に示すように、開閉カバー100の背面側に取り付けられて、開閉カバー100が画像形成装置1の内部本体を閉塞した場合に、開閉カバー100の閉塞状態の保持ないし解除を行う部材である。
そして、開閉カバーロック部材200は、図4、図5に示すように、画像形成装置1の外部に露出し(図1参照)、操作者に押圧されるプッシュボタン210と、そのプッシュボタン210と当接し、プッシュボタン210が押圧されることによって回動するシャフト部材220と、シャフト部材220の両端側に取り付けられている一対のロック部材230L、230Rと、シャフト部材220を、プッシュボタン210に押圧されて回動する方向と逆向きに回動するように付勢するバネ(付勢部材)240と、開閉カバーの背面側に取り付けられて、シャフト部材220の両端に取り付けられた一対のロック部材を回転自在に軸支する支持部250L、250R(図4参照)とを備えている。
【0018】
図4、図5に示すシャフト部材220は、左右方向に延出して、二つの角部を有する断面視略コの字状(図6、図7参照)のコ字部材である。また、シャフト部材220は、板状の金属板をコの字状に成形してなる部材である。
ここで、シャフト部材220の角部は、シャフト部材220の両端側に接合する一対のロック部材230L、230Rが周方向の回動した場合に、シャフト部材220の角部が一対のロック部材のシャフト受け部233L、233R(図6、図7参照)内で係止するための部位である。これによって、一対のロック部材230L、230Rが、シャフト部材220に対して回動することなく、固定することができる。
また、シャフト部材220には、少なくとも一つ以上の角部が形成されれば、シャフト部材220と一対のロック部材230L、230Rとの周方向の回動に対して、シャフト部材220の角部と一対のロック部材のシャフト受け部233L、233Rとが係止するため、本発明におけるシャフト部材220の形状は、少なくとも一つ以上の角部を有すればよく、二つの角部を有する断面視略コの字状のコ字部材に限られるものではない。
【0019】
また、シャフト部材220には、図4、図5に示すように、コ字部材の略中央から延出してプッシュボタン210と当接する板状部材221を有している。
また、シャフト部材220は、図6、図7に示すように、コ字部材の両端に形成された第1嵌合部222と、その第1嵌合部222よりもコ字部材の中央側に形成された第2嵌合部223と、その第2嵌合部223よりもコ字部材の中央側に形成されたストッパ224とを有する。
【0020】
ここで、図6に示す第1嵌合部222と第2嵌合部223は、後記するロック部材230L、230Rのシャフト受け部233L、233Rに挿入されて嵌合する部材であって、図7(a)に示すように、第1嵌合部222の幅lと第2嵌合部223の幅lは、シャフト受け部233L、233Rの第1底部236L、236Rの幅Lと第2底部237L、237Rの幅Lと同等な長さに形成されている。
また、図6に示すストッパ224は、シャフト部材220の両端がロック部材230Rのシャフト受け部233Rに必要以上に進入することを防止するための突起部分(図7(b)参照)であって、図7(a)に示すように、ストッパ224の幅lは、ロック部材230L、230Rの端面に係止するように、第2嵌合部223の幅lよりも幅が長く形成されている。なお、ここでいう第1嵌合部222と第2嵌合部223は、特許請求の範囲に記載される「第1の断面形状」と「第2の断面形状」に相当するものである。
【0021】
一対のロック部材230L、230Rは、図4、図5に示すようにシャフト部材220の両端に嵌合されて、シャフト部材220の回動に伴って回動するとともに、内部本体側の係合部500に係合して、開閉カバー100の閉塞状態を保持する部材である。なお、ロック部材230Rは、画像形成装置1の内部本体側から視て、シャフト部材220の右側に、ロック部材230Lは、シャフト部材220の左側に嵌合する部材である。
【0022】
図4、図5に示すロック部材230L、230Rは、略円筒状の部材であって、その外周面から外側に延出しているフック部231L、231Rと、そのフック部231L、231Rの中央辺りから周方向に延出している当接部232L、232Rと、シャフト部材220に対向する面側に形成されたシャフト受け部233L、233R(図6参照)と、後記する支持部250と対向する面側に形成された軸受部234L、234Rとを有している。
【0023】
フック部231L、231Rは、係合部500に係合して、開閉カバー100の閉塞状態を保持するための部材であって、本実施形態において、フック部231L、231Rの形状について特に限定されるものではない。また、当接部232L、232Rは、フック部231L、231Rからロック方向に向かって延出してなる。
また、当接部232L、232Rは、一定の角度でロック部材230L、230Rの回動を制止させるための部材であり、第1実施形態の当接部232L、232Rは、フック部231L、231Rが係合部500に係合可能な程度にロック部材230L、230Rが回動する場合に、当接部232L、232Rの端面が、開閉カバー100の背面側に形成された延出部140に当接するように形成されている。なお、ロック部材230L、230Rの回転角度は、例えば、開閉カバー100の操作性やフック部231L,231Rの係合部500との係合量などから決定される。
【0024】
シャフト受け部233L、233Rは、図6に示すように、シャフト部材220に対向する対向面に形成されている矩形の孔である。
また、シャフト受け部233L、233Rには、図7に示すように、幅が異なる第1底部236L、236Rと第2底部237L、237Rとが形成されており、第1底部236L、236Rの幅Lは、第2底部237L、237Rの幅Lよりも短く形成されている。
また、第1底部236の幅Lと第2底部237の幅Lは、それぞれ、シャフト部材220の両端側に形成された第1嵌合部222と第2嵌合部223の幅lと幅lと同じ幅になるように形成されている。
そして、シャフト受け部233L、233Rがシャフト部材220の両端が挿入されて、図7(b)に示すように第1嵌合部222と第1底部236Rとが嵌合し、第2嵌合部223と第2底部237Rとが嵌合することによって、シャフト部材220とロック部材230L、230Rとが接合されている。なお、なお、ここでいう第1底部236L、236Rと第2底部237L、237Rは、特許請求の範囲に記載される「第1の孔形状」と「第2の孔形状」に相当するものである。
【0025】
図5(b)に示す軸受部234L(234R)は、支持部250(図8参照)に対向する面に形成されており、回転可能に軸支される。また、軸受部234L(234R)は、支持部250に形成された突出部251L(251R)と略同一径の円状の孔である内周円筒部238L、238Rが形成されている。
【0026】
また、軸受部234Lの方にのみ、図5(b)に示すように支持部250と対向する面側に切り欠き部235が形成されている。図5(b)に示す切り欠き部235は、ロック部材230Lの左側の下側面を切り欠いだ部分であって、その切り欠きの幅lは、支持部250Lの突出部の上下端面の幅Lよりも長くなるように形成されている。
【0027】
バネ(付勢部材)240は、図4、図5に示すように、シャフト部材220を常時ロック方向に回動するように付勢する付勢部材であり、バネ240の一端側は開閉カバー100のバネ収納部130に係合しており、他端側は、シャフト部材220のコ字内部に係合している。
【0028】
図4に示す支持部250L、250Rは、図8に示すように、開閉カバー100の開閉カバーロック部材収納部120の左右両端側に備え付けられており、ロック部材230L、230Rを軸支するための突出部251L、251Rを有している。
また、図8(b)に示す突出部251Rは、ロック部材230Rの軸受部234と同一径の円柱状である。一方で、図8(a)に示す突出部251Lは、断面視上端面と下端面は断面視で水平に面取りされた面取り部252を有する。また、面取り部252の上端面と下端に面を結ぶ左右端面は断面視で円弧となっており、その上下端面の幅Lは、ロック部材230Lに形成された切り欠き部235の幅l(図5(b)参照)よりも短くなるように形成されている。
【0029】
つぎに、開閉カバーロック機構の組み立て作業工程について、図9〜図12を用いて説明する。なお、開閉カバーロック機構の組み立て作業工程は、両端にロック部材230L、230Rを備え付けたシャフト部材220を開閉カバー100に取り付ける取付作業と、取り付け後にシャフト部材220を所定の位置まで回動させる回動作業に分かれ、前記作業は、図9と図10を用いて、後記作業は図11と図12を用いて説明する。併せて、図13を用いて、組み立て作業における、支持部250Lの突出部251Lとロック部材230Lの切り欠き部235との接合状態について説明する。
【0030】
取付作業工程は、まず、図9に示すように、支持部250L、250Rを開閉カバー100の所定の位置に取り付けることから行う。そして、両端に一対のロック部材230L、230Rが取り付けられたシャフト部材220を傾けて、ロック部材230Rの軸受部234R内に支持部250Rの突出部251Rを挿入する。つぎに、ロック部材230Lの切り欠き部235が支持部250L側を向くように回動させて、図9の矢印Dの方向にシャフト部材220を動かす。これによって、図10に示すように、開閉カバーロック部材200が開閉カバー100内に収容することができる。
【0031】
つぎに、開閉カバーロック部材200の回動作業について説明するが、図11(a)は、開閉カバーロック部材200が開閉カバー100内に収容された状態の側面断面図を示す図であり、開閉カバーロック部材200を、突出部251Lを回転軸として、図11(b)の矢印Eの示す方向に回動させる。ここで、回動量は、フック部231Lが、本体側を向くまで回動させる必要がある。
【0032】
そして、開閉カバーロック部材200の回動後は、図12に示すように、シャフト部材220に一端側が係合するばね240の他端側が、バネ収納部130に収容されて、係合する。そして、このバネ240は、シャフト部材220をロック方向に付勢することとなり、ロック部材230Lは、ロック方向に回動する。
ここで、回動するロック部材230L、230Rの当接部232L、232Rは、図12に示すように、開閉カバー100に形成された延出部140に当接し回動が制限される。また、当接部232L、232Rが延出部140に当接することで、ロック部材の軸受け部と、そのロック部材を支持する支持部250L、250Rとの間に隙間分だけ、本体側にシャフト部材220が移動し、所謂ガタ寄せされることとなる。
【0033】
つぎに、図13を用いて、組立作業における、支持部250Lの突出部251Lとロック部材230Lの切り欠き部235について説明する。
まず、図13(a)に示すように、ロック部材230Lの切り欠き部235の幅lは、支持部250Lの突出部251Lの幅Lよりも小さい。よって、支持部250Lの突出部251Lを、ロック部材230Lの切り欠き部235を通すことができ、図13(b)に示すように、突出部251Lを支持部250L内に収容することができる。
そして、つぎで説明する開閉カバーロック部材200の回動作業によって、ロック部材230Lに設けられた切り欠き部235の向きも、図13(b)〜(d)に示すように変化し、最終的には、図13(d)に示すように下向きとなる。
そして、切り欠き部235が下向きとなった場合、前記したように、本体側にシャフト部材220がガタ寄せされるため(図12参照)、ロック部材230Lも本体側に移動することとなる。
【0034】
つぎに、実施形態に係る画像形成装置1の開閉カバー100の閉塞方法について図14を用いて説明する。
画像形成装置1の内部本体を閉塞する場合、まず、図14(a)に示すように、操作者は開閉カバー100を画像形成装置1の本体側に向かって押圧する。ここで、開閉カバー100を押圧すると、ロック部材230L、230Rのフック部231L,231Rの先端側が係合部500に摺接して、上に持ち上がるように回動する。
そして、さらに、操作者は開閉カバー100を画像形成装置1の本体側に向かって押圧し、フック部231L,231Rが係合部500の端部を越すと、フック部231L,231Rは、係合部500に当接せずに、バネ(図示せず)の付勢力によって、図14(b)に示すようにロック方向に回動して、係合部500とフック部231L,231Rとは、開閉カバー100の開放方向に対して係合するため、開閉カバー100は画像形成装置の本体内部を閉塞することが可能となる。
また、バネ(図示せず)によってロック方向に回動するロック部材230L、230Rは、ロック部材に形成された当接部232L、232Rが、図15に示すように、開閉カバー100に形成された延出部140に当接し回動が制限されるため、フック部231L、231Rが所定量以上に回動するおそれがない。
【0035】
つぎに、実施形態に係る画像形成装置1の開閉カバー100の開放方法について図15を用いて説明する。
画像形成装置1の内部本体を開放する場合、まず、操作者はプッシュボタン210を押圧する。ここで、プッシュボタン210を押圧すると、図15(a)に示すように、プッシュボタン210に当接しているシャフト部材220の板状部材221を押圧し、シャフト部材は220が解除方向に回動することとなる。
そして、シャフト部材は220が解除方向に回動すると、図15(b)に示すように、ロック部材230L,230Rのフック部231L、231Rも解除方向に回動し、画像形成装置1の内部本体側に形成された係合部500と係合しなくなる。
よって、開閉カバー100を開放する方向に回動すれば、画像形成装置1の内部本体を開放することができる。
【0036】
以上、第1実施形態に係る画像形成装置1について説明したが、本実施形態係る開閉カバーロック機構によれば、シャフト部材の両端にロック部材の軸受部を向けて挿入して嵌合させるだけで、シャフト部材とロック部材を容易に組み立てることができる。また、そのシャフト部材には角部が形成されているため、両端に取り付けられたロック部材が回動するおそれもない。よって、ロック部材をシャフト部材に対して、回転しないように、かつ、がたつきないように、シャフト部材にピンを圧入するという複雑な作業を回避することができ、組立性を向上させることができる。
また、切り欠き部を有するロック部材と、その切り欠きの幅以下の幅である突出部を有する支持部とを備えるため、簡易に開閉カバー100に開閉カバーロック部材200を簡易に取り付けることができる。つまり、係合部とロック部材に所定の角度差を持たせて、シャフト部材の外周表面に、垂直にピンを圧入するという複雑な作業を回避して、組立性を向上させることができる。
その他、実施形態のシャフト部材220の形状によれば、断面視コ字状(図6参照)であるため、板状部材を折り曲げることによって容易に製造できるものであり、組立性の向上を図ることができる。
【0037】
つぎに、実施形態に係る画像形成装置1の比較例として、従来の開閉カバーロック機構における組立作業を挙げ、併せて実施形態係る開閉カバーロック機構が優れている点を述べる。
従来の開閉カバーロック機構として、シャフト部材の端部の外周面一部を平面に形成された、いわゆるDカット形のシャフト部材に、そのDカット状に対応した孔が形成されたロック部材を取り付けたものがある。しかし、この構成によれば、シャフト部材とロック部材をがたつきなく取り付けるためには、ロック部材に形成されたDカット状に対応した孔と、シャフト部材のDカット状の端部が、対応するように加工することが求められ、高い加工技術と加工精度が必要となる。
【0038】
また、シャフト部材の端面側からタップによりネジ孔を形成し、ロック部材をネジ止めしたものがあげられ、このような構成であるとネジ止めによりがたつきが少なくなるものの、タップ切りやネジ止め等の複雑な作業が必要となる。
【0039】
また、開閉カバーが、ロック部材が取り付けられたシャフト部材を、円滑な回転が可能なように支持するために、開閉カバーに別部品を取り付ける方法がある。つまり、軸方向にがた(隙間)を持つように孔形状が形成されたシャフト部材を、まず、シャフト部材の一端側に形成された孔形状を、開閉カバーに取り付けられた別部材に嵌め合わせて、つぎに、シャフト部材の他端側を取り付ける方法である。しかしならが、この構造には、別部材に対して、シャフト部材を軸方向のがたつきをなくすために、例えば、E型リングなのどの止め輪で位置決めを行うという煩雑な作業が必要となる。
【0040】
また、軸受け部が形成された開閉カバーに弾性を持たせ、その開閉カバーを撓ませて、ロック部材が取り付けられたシャフト部材を取り付けることも可能であるものの、当該構成によれば、開閉カバーを撓ませた場合に軸受け部が破損する可能性があるため、組み立て時に、軸受け部を破損させないように、慎重に撓ませるという作業が要求される。しかも、軸受け部の剛性を確保できないという問題もある。
【0041】
以上、従来における開閉カバーロック機構について説明したが、実施形態に係る開閉カバーロック機構によれば、上記する作業に問題がないため、組立作業が容易である。つまり、本願発明に係る開閉カバーロック機構は、従来技術にくらべ優れた作用効果を有するものである。
【0042】
以上、実施形態に係る開閉カバーロック機構が組立性の向上を図ることができることを説明したが、つぎに実施形態に係る開閉カバーロック機構が、ロック部材が係合部に対して、がたつきが発生することなく、適切に係合することを説明する。
【0043】
実施形態係る開閉カバーロック機構は、ロック方向と解除方向に回動するシャフト部材220は角部を有するコ字部状部材であり、かつ、シャフト部材220が挿入して嵌合するロック部材230L、230Rのシャフト受け部の形状は、矩形状である。したがって、シャフト部材220の回動運動に対応してロック部材230L、230Rが回動するとともに、シャフト部材220に接合するロック部材230L、230Rが、シャフト部材220に対してロック方向や解除方向に回動するおそれがない。
つまり、本実施形態によれば、シャフト部材220とロック部材230L、230Rとの接合において、回動方向のずれがないため、がたつくことなく開閉カバー100の閉塞状態を保持することができる。
【0044】
また、バネ240の付勢力により、ロック方向に回動するシャフト部材220とともにロック部材230L、230Rはロック方向に回動することとなるが、本実施形態によれば、ロック部材230L、230Rのフック部231L、231Rが係合部500と係合可能な程度にロック方向に回動した場合に、ロック部材230L、230Rに設けられた当接部232L、232Rが、開閉カバー100の延出部140に当接することとなる。
したがって、ロック部材230L、230Rは、フック部231L、231Rが係合部500に係合後に、さらにバネ240のロック方向における付勢力によって、フック部231L、231Rが持ち上がることを回避することができる。
よって、本実施形態によれば、ロック部材230L、230Rの回動を制限することによって、開閉カバーが持ち上がることによるがたつきを回避することができる。
【0045】
つぎに、図13(e)に示すように、第1実施形態の変形例としてロック部材230Aの端面に突出部251Aが形成され、支持部250A側に切り欠き部235Aを有する軸受け234Aが形成されて場合を例として挙げて、本実施形態の画像形成装置1のロック部材230Lと支持部250Lとの接合において、がたつきが少なく、かつ、ロック部材230Lから支持部250Lが脱落するというおそれを回避することができることを説明する。
【0046】
図13(e)に示す第1実施形態の変形例は、ロック部材230Aの端面に突出部251Aが形成され、支持部250A側に切り欠き部235Aを有する軸受け234Aが形成されており、ロック部材230Aに形成された突出部251Aを支持部250A側の切り込み部235Aに向かって移動させ(図13(e)参照)、突出部251Aを軸受け軸受部234A内に収納させる(図13(f)参照)。そして、シャフト部材側である突出部251Aを回動させて(図13(g)参照)、シャフト部材を所定の向きに配置する(図13(h)参照)。
つぎに、第1実施形態の変形例における支持部250Aとロック部材230Aにおいて、開閉カバー100の開放方向に力が加わった場合について図16を用いて説明する。
図16(a)に示すように、支持部250Aに設けられた切り欠き235Aが閉塞方向を向いており、かつ、ロック部材230Aの突出部251Aは左右端面が水平で上下端面が円弧状面である。このような場合において、開閉カバー100の開放方向の移動させた場合、突出部251Aの上下端面が、図16(b)に示すように、ロック部材230Aの軸受部234Aの内周面を開口するように(図16(b)に示す矢印Fの方向)押し広げるため、支持部250Aに設けられた切り欠き部235Aからロック部材230Lの突出部251Lが脱落するおそれがある。
【0047】
一方で、本実施形態によれば、図16(c)に示すように、そのロック部材230Lと支持部250Lにおいて、ロック部材230Lの軸受部234Lの開放方向及び閉塞方向の内周面は、支持部250Lの突出部251Lの円弧状の面と当接している。
そして、開閉カバー100に開放方向に移動する力が加わった場合に、開閉カバー100に開放方向への移動にともなって、開閉カバー100の背面に取り付けられた支持部250Lの突出部251Lも開放方向に移動することとなるが、ここで、実施形態の構成によれば、図16(d)に示すように、ロック部材230L、230Rは、軸受部の内周面でその力を受けることとなる。つまり、本実施形態の画像形成装置1によれば、ロック部材230Lから突出部251Lが脱落するおそれがなく、かつ、開閉カバー100の移動によるがたつきがすくない開閉カバーロック機構を提供することができる。
【0048】
そのほか、本実施形態によれば、一対のロック部材230L、230Rに形成されたシャフト受け部は、開口口から奥にある第1底部236の方が、開口口の手前にある第2底部237よりも、断面積が小さいため、一対のロック部材230L、230Rを、樹脂を射出成型することによって形成する場合において、成型から離型しやすくするためのいわゆる抜き勾配が形成されるという効果が得られる。
また、一対のロック部材230L、230Rに抜き勾配が形成された場合であっても、本実施形態によれば、シャフト部材220の両端側には、抜き勾配に併せた第1嵌合部222と第2嵌合部223が形成されているため、シャフト部材220と一対のロック部材230L、230Rとの接合においてがたつきが生じない。
【0049】
以上、実施形態に係る画像形成装置1について説明したが、本実施形態の開閉カバーロック機構によれば、がたつきを抑えつつ、組立性の向上が図ることができるものである。
なお、実施形態によれば、開閉カバーロック部材200を開閉カバー100の背面側に備え付けた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、開閉カバー100の背面側に係合部500を設けて、これに対向する画像形成装置1の内部本体側に、開閉カバーロック部材200を設けてもよい。
【0050】
(第2実施形態)
つぎに、第2実施形態に係る画像形成装置600について、図17〜図20を用いて説明する。図17に示す第2実施形態に係る画像形成装置600は、開閉カバー610と開閉カバーロック部材400と(図18参照)を備えている。
以下において、第2実施形態の開閉カバーロック部材400と開閉カバー610との構成について、第1実施形態の開閉カバーロック部材200と開閉カバー100との構成との相違点についてのみ説明する。
【0051】
開閉カバーロック部材400は、図18に示すように、ロック部材430R、430Lとバネ440を備えてなるが、このロック部材430R、430Lとバネ440が、第1実施形態の開閉カバーロック部材200と相違している。
具体的に、バネ440は、図19(a)に示すように、一端がシャフト部材420に係止しており、他端側は、係合部510側に向かって突出する突出部441と、その突出部441よりも端部側に形成された当接部442を有している。
また、ロック部材430R、430Lには、図18と図20(a)に示すように、上側に延出する平面部材である操作部443L、443Rが形成されている点において、第1実施形態の開閉カバーロック部材200と相違している。なお、画像形成装置600には、この操作部443L、443Rを外部から操作するための孔である操作部孔605R(605L)が形成されている。
【0052】
また、開閉カバー610は、図19に示すように、シャフト部材420が解除方向に回動した場合に、前記したバネ440の当接部442が係止する被係止部611が形成されている点において、第1実施形態の開閉カバー100と相違する。なお、この被係止部611は、シャフト部材420が解除方向に回動した場合に、バネ440の当接部442が係止して、シャフト部材420の回動の制限を行っている。なお、当接部442が被係止部611に係止している場合における、バネ440に設定される付勢力を第1の付勢力とする。
【0053】
つぎに第2実施形態における画像形成装置600について、使用方法を説明する。
図20(a)は、開閉カバー610が開放している状態を示す図であるが、操作者が画像形成装置600の内部本体を閉塞させる場合は、まず、操作部443を本体側であるロック方向に引っ張る必要がある。そして、この動作に伴って、開閉カバー610は、本体側に移動するとともに、シャフト部材420は、支持部430を回転軸として、ロック方向に回動する。そして、図20(b)に示すように、フック部431が係合部510に係合して、画像形成装置600の内部本体を閉塞することができる。
【0054】
また、図19(a)に示すように、操作部443のロック方向への回動操作に伴い、シャフト部材420に係止するバネ440もロック方向に回動することとなるが、この場合、被係止部611に係止していた当接部442は、ロック方向に移動することとなる。
そして、図19(b)に示すように、バネ440の突出部441が係合部510に当接しながら、フック部431が係合部510に係合することとなる。この場合、突出部441は、係合部510に当接して開閉カバー610側に押圧されることとなり、バネ440には、画像形成装置600の内部本体側に向かう付勢力(以下、「第2の付勢力」という。)が設定されることとなる。
【0055】
一方で、塞閉状態の開閉カバー610の開放させる場合において、操作者は、図20(b)に示す状態の操作部443を解除方向に回動させる。これによって、フック部431は係合部510と係合が解除されて、開閉カバー610が開放可能となる。
【0056】
以上、第2実施形態に係る画像形成装置600について説明したが、第2実施形態の画像形成装置600によれば、開閉カバー610の閉塞操作において、バネ440の突出部441が、図19(a)に示すように、開閉カバー610の被係止部611に係止することがない。つまり、ロック方向に回動動作を行う操作者は、バネ440の付勢力を受けずに、容易に、開閉カバー610を閉塞することができる。
【0057】
一方で、フック部431が係合部510に係合した状態において、図19(b)に示すように、バネ440には、画像形成装置600の内部本体側に向かう第2の付勢力が設定されている。つまり、フック部431の端面には、バネ440の第2の付勢力が働くため、係合部510とより強い力で係合することができる。よって、第2実施形態に係る画像形成装置600によれば、開閉カバー610が、より安定した閉塞状態を保持することが可能となる。
【0058】
また、第2実施形態における画像形成装置600は、開放または閉塞する開閉カバー610の移動方向と、同一方向に操作する操作部443を備えるため、操作者の開放ないし閉塞操作を容易とすることが可能である。
【0059】
そのほか、第2実施形態の画像形成装置600によれば、第1実施形態の画像形成装置1にくらべ、プッシュボタン210やそのプッシュボタンを所定の位置に付勢するバネが、不要となる。また、プッシュボタン210が不要であるため、シャフト部材220に板状部材221を形成する必要がない。
よって、第2実施形態に係る画像形成装置600によれば、第1実施形態の画像形成装置1に比べ、部品点数が少ない画像形成装置を提供することができる。
なお、上記説明した第2実施形態に係る画像形成装置600の変更点は、第2実施形態に係る画像形成装置600が、第1実施形態の画像形成装置1が発揮する作用効果と同等な作用効果を発揮することを妨げるものではないことはいうまでもない。
【0060】
そのほか、画像形成装置によっては、少なからず電磁波(ノイズ)を放射するものがあり、このノイズが金属で形成されるシャフト部材に入射することがある。このような場合において、第2実施形態にかかる画像形成装置600の係合部510を接地した金属部品とすることによって、特別な部材を追加することなく、バネ440を介してシャフト部材を接地することができる。
【符号の説明】
【0061】
1、600 画像形成装置
100、610 開閉カバー
110 凸部
120 開閉カバーロック部材収納部
130 バネ収納部
140 当接部
200、400 開閉カバーロック部材
210 プッシュボタン
220 シャフト部材
221 板状部材
222 第1嵌合部
223 第2嵌合部
224 ストッパ
230L、230R、430L、430R、 ロック部材
231L、231R、431 フック部
232L、232R 当接部
233L、233R シャフト受け部
234L、234R 軸受部
235 切り欠き部
236L、236R 第1底部
237L、237R 第2底部
238L、238R 内周円筒部
240、440 バネ
250L、250R、430 支持部
251L、251R 突出部
252 面取り部
330L、330R ロック部材
334L 軸受部
351L 突出部
441 突出部
442 当接部
443L、443R 操作部材
500 510 係合部
605R 操作部孔
610 開閉カバー
611 被係止部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に開閉自在に設けられた開閉カバーと、
前記開閉カバーに回転自在に設けられ、少なくとも一つ以上の角部を有するシャフト部材と、
前記シャフト部材の両端に設けられ、前記開閉カバーを前記装置本体に固定するロック部材とを備え、
前記ロック部材は、
前記シャフト部材の回転軸と垂直方向の断面形状に対応した形状のシャフト受け部と、前記装置本体と係合するフック部と、前記シャフト受け部と対向する面に配置される軸受部と、前記開閉カバーに当接する当接部とを備え、
前記開閉カバーは、
前記軸受け部を回転自在に支持する支持部を備えることを特徴とする開閉カバーロック機構。
【請求項2】
前記シャフト部材は、
前記断面形状が略コの字型に成形されることを特徴とする請求項1に記載の開閉カバーロック機構。
【請求項3】
前記シャフト部材は、
板状の金属から成形されることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の開閉カバーロック機構。
【請求項4】
前記シャフト部材は、
前記開閉カバーの背面に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の開閉カバーロック機構。
【請求項5】
前記シャフト部材は、
開閉カバーの左右側に延出してなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の開閉カバーロック機構。
【請求項6】
前記シャフト部材は、
前記シャフト部材の端部近傍に前記回転軸方向に延在する第1の断面形状と、
前記回転軸方向端部に前記第1の断面形状より大きい第2の断面形状とを備え、
前記ロック部材の前記シャフト受け部は、
前記シャフト部の前記第1の断面形状に対応する第1の孔形状と、
前記第2の断面形状に対応する第2の孔形状とを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の開閉カバーロック機構。
【請求項7】
前記シャフト部材の第1の断面形状と前記ロック部材の前記シャフト受け部の第1の孔形状とが嵌合し、かつ、
前記シャフト部材の第2の断面形状と前記ロック部材の前記シャフト受け部の第2の孔形状とが嵌合して、前記シャフト部材と前記ロック部材とが一体に結合していることを特徴とする請求項6に記載の開閉カバーロック機構。
【請求項8】
前記当接部は、前記シャフト部がロック方向へ所定角度回動すると、前記開閉カバーに当接することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の開閉カバーロック機構。


【請求項9】
前記軸受け部は、
内周が円筒形状である内周円筒部と、
一端から他端へ所定の幅の切り欠き部とを備え、
前記支持部は、
前記軸け部の内周円筒部に対応する形状の外周が円筒状の突出部を備え、
前記切り欠き部を備えた前記シャフト部材の一端に対応する前記支持部の突出部は、前記軸受け部の前記切り欠き部に対応した面取り部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の開閉カバーロック機構。
【請求項10】
前記面取り部が設けられている前記支持部の突出部は、上端面と下端面は断面視で水平で、その上端面と下端に面を結ぶ左右端面は断面視で円弧になっており、
前記軸受け部が備える切り欠き部の所定の幅は、前記突出部の上端面と下端面方向の幅以上であることを特徴とする請求項9に記載の開閉カバーロック機構。
【請求項11】
一端側が前記シャフト部材に係合する付勢部材を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の開閉カバーロック機構。
【請求項12】
前記付勢手段は、バネ部材であり、
前記バネ部材の一端は、前記シャフト部材と係止し、他端は前記開閉カバーに接離可能に備えられることを特徴とする請求項11のいずれかに記載の開閉カバーロック機構。
【請求項13】
前記付勢手段は、
前記開閉カバーが開放状態にあるときの第1の付勢力と、
前記開閉カバーが閉塞状態にあるときは、前記装置本体とフック部とが係合することで、前記第1の付勢力より圧縮された状態である前記第1の付勢力より強い第2の付勢力が設定されることを特徴とする請求項12に記載の開閉カバーロック機構。
【請求項14】
前記付勢手段の一端は、前記シャフト部材と係合し、
他端は、端部近傍に開閉カバーより突出し前記開閉カバーを閉じる前記装置本体に当接する突出部と、前記開閉カバーの開放時に前記開閉カバーと当接する当接部とを備えることを特徴とする請求項12に記載の開閉カバーロック機構。
【請求項15】
前記ロック部材は、前記ロック部材を操作するための操作部を更に備ることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の開閉カバーロック機構。
【請求項16】
前記操作部は、前記操作により回動する方向が前記シャフト部材の回動方向と同じ方向であることを特徴とする請求項15項に記載の開閉カバーロック機構。
【請求項17】
前記請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の開閉カバーロック機構を備えた画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−199175(P2010−199175A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−40333(P2009−40333)
【出願日】平成21年2月24日(2009.2.24)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】