開閉具およびウッドデッキ
【課題】ウッドデッキへの採用においては、隣接するデッキ材の対向間隙内に全体が納まる体裁のよい安全性に優れた取付け状態とした上で、デッキ材を上方に回動させる簡単な操作により落下物の回収用空間を形成することができる開閉具を提供することである。
【解決手段】隣接するデッキ材21の対向側面のそれぞれにヒンジ受け具60を取付ける。ヒンジ受け具60のそれぞれに形成されたガイド凹部65内にヒンジ70の開閉可能な一対のヒンジ片71のそれぞれをスライド自在に挿入して、デッキ材21の対向面間に形成された間隙内にヒンジ70の全体が収容される状態でも、一方のデッキ材21を他方のデッキ材21の上面に重なる位置まで回動させることができるようにする。
【解決手段】隣接するデッキ材21の対向側面のそれぞれにヒンジ受け具60を取付ける。ヒンジ受け具60のそれぞれに形成されたガイド凹部65内にヒンジ70の開閉可能な一対のヒンジ片71のそれぞれをスライド自在に挿入して、デッキ材21の対向面間に形成された間隙内にヒンジ70の全体が収容される状態でも、一方のデッキ材21を他方のデッキ材21の上面に重なる位置まで回動させることができるようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一対の部材を相対的に回動自在に連結する開閉具およびその開閉具を用いたウッドデッキに関する。
【背景技術】
【0002】
屋外に設けられるウッドデッキは、普通、図12および図13に示すように、地面等の基礎面上に設けられた根太受け1により根太11を高さ調整可能に支持し、その根太11の複数を平行に配置して床下地を形成し、その床下地上に、上記根太11に対して交差方向に長く延びる多数のデッキ材21を、隣接するデッキ材21間に間隔をおいて平行に配置し、隣接するデッキ材21の対向側面に形成された溝22に跨るようにして組込まれた複数の押え金具31のそれぞれを、隣接するデッキ材21間に形成された直線溝状の間隙上から根太11にねじ込まれるねじ41の締め付けにより根太11に固定して、デッキ材21のそれぞれを長さ方向および幅方向に非可動の支持としている。
【0003】
ここで、根太受け1は、座板2にスタッドボルト3を突設し、そのスタッドボルト3にねじ込まれたナット4によって支持板5を支持し、上記ナット4の回転により支持板5を高さ調整し得るようにしている。
【0004】
また、根太11としては種々のものが存在するが、ここでは、ウェブ12の両側に下向きの対向一対の側板13を設け、各側板13の下縁にフランジ14を外向きに設けたものが用いられている。この根太11はフランジ14が根太受け1の支持板5で支持されて、ねじの締め付けにより、支持板5に固定されている。
【0005】
さらに、押え金具31も種々のものが存在するが、ここでは、隣接するデッキ材21の対向下部間に挿入される断面コの字折曲げ部32の上端にデッキ材21の溝22の下面を押える押え板部33を設け、その押え板部33の両側に上向きの折曲げ片部34を設けたものが採用されており、上記コの字折曲げ部32がねじ41の締め付けによって根太11のウェブ12に固定されている。
【0006】
上記の構成からなるウッドデッキにおいては、隣接するデッキ材21間の間隙が広く成り過ぎると、歩行の際にデッキ材21の上面両側のエッジにつまずいて転倒する危険があるため、その間隙は約5mm程度とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記ウッドデッキにおいては、隣接するデッキ材21の対向間隙が約5mm程度であるため、その対向間隙に万一お金等の貴重品を落した場合、デッキ材21をウッドデッキ上に取外して、デッキ材21の幅に対応する回収用空間を形成する必要が生じる。このとき、取外しの対象となるデッキ材21の両側の複数の押え金具31を全て取外す必要があるため、回収用空間の形成に非常に手間がかかるという不都合があった。
【0008】
ここで、隣接する一対のデッキ材21を蝶番によって開閉自在に連結することにより、デッキ材21の片側に位置する押え金具31を取外すことにより、一方のデッキ材21を他方のデッキ材21の上面に向けて回転させることによって回収用空間を簡単に形成することができるため、上記の不都合を解消する上において極めて有効であるが、蝶番は、ヒンジ軸部側の側部をウッドデッキの上面より上側に位置するよう突出させて取付ける必要があるため、ウッドデッキ上での歩行の際に、ヒンジ軸部の側部につまずいて転倒する危険がある。
【0009】
この発明の課題は、ウッドデッキへの採用においては、隣接するデッキ材の対向間隙内に全体が納まる体裁のよい安全性に優れた取付け状態とした上で、デッキ材を上方に回動させる簡単な操作により落下物の回収用空間を形成することができる開閉具およびその開閉具を用いたウッドデッキを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、この発明に係る開閉具においては、一対のヒンジ受け具と、その一対のヒンジ受け具に支持されるヒンジとからなり、前記一対のヒンジ受け具およびヒンジを下記の構成としたのである。
【0011】
すなわち、ヒンジ受け具においては、帯状の支持板部の長さ方向の両端部に、その支持板部の片面側に向けて折曲げられて、前記支持板部の片面側にガイド凹部を形成する一対の折曲げ片を設け、その折曲げ片のそれぞれ端部から外側方に向けて取付片部を設けた構成としたのである。
【0012】
一方、ヒンジにおいては、ヒンジ受け具の支持板部の片面側に形成されたガイド凹部にスライド自在に挿入される一対の板状のヒンジ片を有し、その一対のヒンジ片をヒンジ軸を中心に開閉自在に連結した構成としたのである。
【0013】
この場合、ヒンジは、扁平な筒体内に挿入された2本のヒンジ軸を有し、一方のヒンジ軸が一方のヒンジ片の一側縁部に保持され、他方のヒンジ軸が他方のヒンジ片の一側縁部に保持された2軸ヒンジからなるものであってもよく、あるいは、一対のヒンジ片が共通のヒンジ軸を中心にして開閉自在とされた1軸ヒンジからなるものであってもよい。
【0014】
上記の構成からなる開閉具は、床下収納庫の蓋体や天井点検口の蓋体等を開閉自在に支持する場合に用いることができる。例えば、床下収納庫の蓋体を開閉自在に支持する場合は、床板に形成された開口の内周と、その開口を開閉する蓋体の外周の対向面それぞれにヒンジ受け具を固定し、その一対のヒンジ受け具のガイド凹部にヒンジ片をスライド自在に挿入して、開閉具の全体が開口の内周と蓋体の外周間に形成された間隙内に納まる取付けとする。
【0015】
上記のような蓋体の支持において、蓋体を上方に回動すると、蓋体の外周側面の上部が開口の内周面の上部に当接し、その当接状態から蓋体をさらに同方向に回動させると、一対のヒンジ片がヒンジ受け具のガイド凹部内でスライドし、蓋体を床板の上面に重なる位置まで開放させることができる。
【0016】
このように、ヒンジの一対のヒンジ片はヒンジ受け具のガイド凹部においてスライド自在とされているため、開閉具の全体が開口の内周と蓋体の外周間に納まって歩行の障害となることのない安全で体裁のよい取付けでありながらも、蓋体を床板の上面に重なる位置まで開放させることができる。
【0017】
ここで、支持板部の片面側に切り起こし抜止め片を設け、ヒンジ片には、その抜止め片が挿入される窓を形成し、その窓の上記抜止め片の先端と対向する内周一面が抜止め片の先端に当接する範囲内でヒンジ片をスライド自在とすることにより、ヒンジ片がガイド凹部から抜け出るのを防止することができ、一対のヒンジ受け具とヒンジを組付け状態に確実に保持することができる。
【0018】
上記の課題を解決するために、この発明に係るウッドデッキにおいては、複数の根太を平行に配置して床下地を形成し、その床下地上に、前記根太に対して交差方向に長く延びる多数のデッキ材を、隣接するデッキ材間に間隔をおいて配置し、デッキ材のそれぞれ側部を前記根太に着脱自在に取付けたウッドデッキにおいて、前記隣接するデッキ材の対向部間に、上述の開閉具を、折り畳み状態とされたヒンジのヒンジ軸が上位に位置し、ヒンジの全体がデッキ材の上面から下方に位置するよう組込んで、一方のヒンジ受け具を一方のデッキ材の側面にねじ止めし、他方のヒンジ受け具を他方のデッキ材の側面にねじ止めした構成を採用したのである。
【0019】
上記の構成からなるウッドデッキにおいては、デッキ材の一側部の固定を解除し、隣接するデッキ材の上面に向けて回動させることにより、そのデッキ材を隣接するデッキ材の上面に重なる位置まで開放させることができ、ウッドデッキの一部にデッキ材の幅寸法にほぼ対応する大きさの回収用空間を簡単に形成することができる。
【発明の効果】
【0020】
上記のように、この発明に係る開閉具においては、ヒンジにおける一対のヒンジ片のそれぞれをヒンジ受け具のガイド凹部においてスライド自在としたことにより、ウッドデッキへの採用においては、隣接するデッキ材の対向間隙内に全体が納まって歩行の障害となることのない安全で体裁のよい取付けでありながらも、デッキ材を上方に回動させる簡単な操作により落下物の回収用空間を形成することができる。
【0021】
また、床下収納庫の蓋体の開閉支持に際しては、開閉具の全体が床板に形成された開口の内周と蓋体の外周間に納まって歩行の障害となることのない安全で体裁のよい取付けでありながらも、蓋体を床板の上面に重なる位置まで開放させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】この発明に係る開閉具を用いてウッドデッキのデッキ材を開閉自在に支持した状態の縦断正面図
【図2】図1の一部を拡大して示す断面図
【図3】図1のIII−III線に沿った断面図
【図4】図3のIV−IV線に沿った断面図
【図5】デッキ材の開放状態を示す斜視図
【図6】図5の正面図
【図7】図6のVII−VII線に沿った断面図
【図8】図6のVIII−VIII線に沿った断面図
【図9】ヒンジの他の例を示す縦断正面図
【図10】図9に示すデッキ材の開放状態を示す断面図
【図11】図9に示すヒンジの正面図
【図12】ウッドデッキの縦断正面図
【図13】図12のXIII−XIII線に沿った断面図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る開閉具50を用いて、図12に示すウッドデッキにデッキ材21を開閉自在に支持した状態を示す。
【0024】
このため、図12に示すウッドデッキと同一の部品には同一の符号を付して説明を省略する。
【0025】
図1に示すように、隣接するデッキ材21の対向側部は根太11で支持されて図12に示す押え金具31の取付けが省略されており、図に示されていない外側部においては、図12に示す場合と同様に、押え金具31により根太11に押さえ込まれて非可動の支持とされている。
【0026】
隣接するデッキ材11の対向部間に組込まれた開閉具50は、一対のヒンジ受け具60と、その一対のヒンジ受け具に支持されるヒンジ70とからなっている。
【0027】
図3および図5に示すように、ヒンジ受け具60は、帯状の支持板部61の長さ方向の両端部に、その支持板部61の片面側に向く一対の折曲げ片62を設け、各折曲げ片62のそれぞれ端部に外向きの取付片部63を設け、その取付片部63のそれぞれ下端に傾斜状の位置決め片部64を設けた構成とされ、上記折曲げ片62の形成によって支持板部61の片面側にガイド凹部65が設けられている。
【0028】
実施の形態では、厚さ1mm程度の金属板をプレス成形してヒンジ受け具60を形成しており、ガイド凹部65の深さは、1.1mm程度とされている。
【0029】
上記のヒンジ受け具60は、取付片部63に形成されたビス挿入孔66に挿入するビス67の締付けによって一対のデッキ材21の側面に取付けられている。このとき、一対のヒンジ受け具60は、位置決め片部64がデッキ材21の側面に形成された溝22の傾斜状の上面23に衝合する取付けとされる。また、一対のヒンジ受け具60は、互いに対向する取付けとされ、その取付け状態において、一対のヒンジ受け具60は一対のデッキ材21の対向面間に形成された間隙内に全体が収容する取付けとされている。
【0030】
支持板部61には上向きコの字形切込み溝68の内側部分を支持板部61の片面側に折り曲げる切り起こし抜止め片69が形成されている。
【0031】
図1乃至図5に示すように、ヒンジ70は、2枚のヒンジ片71のそれぞれ一側部に180°の折曲げ部72を形成して、その折曲げ部72でヒンジ軸73を保持し、上記折曲げ部72に複数の切欠部74を形成し、それぞれの切欠部74に収容された扁平な筒体75内に2本のヒンジ軸73のそれぞれを挿通して、その2本のヒンジ軸73を連結し、上記ヒンジ軸73のそれぞれを中心にして2枚のヒンジ片71を互いに重なる折り畳み状態と扁平に展開した状態との間で開閉自在とした2軸ヒンジからなっている。
【0032】
ここで、ヒンジ片71は、厚さ1mm程度の扁平な金属板からなり、その金属板の片面一側部に両端に至る深さ0.5mm程度の溝の形成によって薄肉部76と、その薄肉部76を長さ方向に複数に分断する複数の角孔とを形成し、上記薄肉部76からの180°の折曲げによってφ1mmのヒンジ軸73を保持し、上記角孔によって切欠部74を形成しており、上記ヒンジ片71の折曲げ部での厚みは2mm程度とされている。
【0033】
上記の構成からなるヒンジ70は、ヒンジ受け具60のガイド凹部65内にヒンジ片71をスライド自在に嵌合する組付けとされ、その組付け状態において、ヒンジ片71のそれぞれに形成された窓77内にヒンジ受け具60の切り起こし抜止め片69が挿入され、その切り起こし抜止め片69の先端に対して窓77の内周一辺が当接する範囲においてヒンジ片71はスライド自在とされ、かつ、抜止めされている。
【0034】
また、ヒンジ70は、上部に配置されるヒンジ軸部がデッキ材21の上面より下方に位置する組付けとされて、ウッドデッキ上での歩行の際につまずくことのない組付けとされている。
【0035】
上記の構成からなる開閉具50を図12に示すウッドデッキに採用する場合は、複数のデッキ材21を2枚1組とし、その組と成る2枚のデッキ材21の内側面部を開閉具50で連結し、各デッキ材21の外側部を押え金具31によって根太11に固定する。
【0036】
上記のような開閉具50の取付け状態において、隣接するデッキ材21の対向部間に形成された間隙から貴重品等が落下し、その貴重品等の落下物の回収に際しては、押え金具31の取外しによってデッキ材21の外側部の固定を解除した後、組となる一対のデッキ材21の一方を他方のデッキ材21の上面に重なる位置に向けて回動する。
【0037】
いま、一方のデッキ材21を上方に向けて回動すると、ヒンジ70のヒンジ軸73側の側部がデッキ材21の上面より下方に配置されているため、一方のデッキ材21が所定の角度まで回動されると、その一方のデッキ材21の側面上部が他方のデッキ材21の側面上部に当接する。
【0038】
その当接状態から一方のデッキ材21をさらに同方向に回動すると、一方のヒンジ片71に引上げ力が負荷される。このとき、ヒンジ片71のそれぞれはヒンジ受け具60のそれぞれのガイド凹部65内にスライド自在に挿入されているため、ヒンジ片71のそれぞれが、ガイド凹部65内でスライドし、図5乃至図7に示すように、一方のデッキ材21を他方のデッキ材21の上面に重なる位置まで回動させることができ、ウッドデッキにデッキ材21の幅寸法に対応する回収空間を形成することができる。
【0039】
このように、デッキ材21の固定用の押え金具31を取外し、一方のデッキ材21を上方向に回動させる簡単な操作によって回収用空間を形成することができる。
【0040】
また、開閉具50は、図1に示すように、その全体が一対のデッキ材21の対向面間に形成された間隙内に納まる取付けであるため、ウッドデッキ上での歩行の障害になるようなことはない。
【0041】
なお、開放状態の一方のデッキ材21を、その上面が他方のデッキ材21の上面と同一面を形成する位置まで復帰回動させると、ヒンジ70は自重により下降して、図1に示すように、全体がデッキ材21の対向部に形成される間隙内に収容される状態に戻る。
【0042】
図1乃至図7では、ヒンジ70として、ヒンジ軸73が2本とされた2軸ヒンジを示したが、ヒンジ70は2軸ヒンジに限定されるものではない。例えば、図9乃至図11に示すように、一側部に複数の円筒部82を有する2枚のヒンジ片81を、上記円筒部82が直線に配置されるよう組み合わせ、その直線状配置の円筒部82内にヒンジ軸83を挿通して2枚のヒンジ片81を開閉自在に連結した1軸ヒンジであってもよい。
【0043】
上記1軸ヒンジ70の採用においても、ヒンジ受け具60のガイド凹部65内にスライド自在に挿入されるヒンジ片81のそれぞれに、切り起こし抜止め片69が挿入される窓77を形成しておくようにする。
【0044】
ここで、図9は、1軸ヒンジ70によって、一対のデッキ材21を開閉自在に連結した状態を示し、図10は、一方のデッキ材21を他方のデッキ材21の上面に重なる位置まで回動させた状態を示す。
【0045】
実施の形態においては、開閉可能なデッキ材21の一側部(回動側の一側部)を押え金具31により固定するようにしたが、その回動側の側部下面に永久磁石を埋め込み、一方、根太11の上面に磁性金属板を固定し、もしくは、根太そのものを金属製として、上記永久磁石の吸着により、デッキ材21の回動側の側部を根太11に対して着脱自在の取付けとしてもよい。また、回動中心側の側部下面にも永久磁石を埋め込み、その永久磁石の吸着により、デッキ材21の回動中心側の側部も根太11に対して着脱自在の取付けとしてもよい。
【0046】
また、実施の形態においては、この発明に係る開閉具50をウッドデッキのデッキ材21の開閉用として使用したが、開閉具50の使用はウッドデッキに限定されるものではない。例えば、床下収納庫の開口を開閉する蓋体の開閉支持用として、あるいは、天井点検口の点検蓋の支持用として用いるようにしてもよい。
【0047】
床下収納庫の蓋体の支持に際しては、床板に形成された開口の内周と、その開口を開閉する蓋体の外周の対向面それぞれにヒンジ受け具60を固定し、その一対のヒンジ受け具60のガイド凹部65にヒンジ70のヒンジ片71をスライド自在に挿入して、開閉具50の全体が開口の内周と蓋体の外周間に納まる取付けとする。
【符号の説明】
【0048】
11 根太
21 デッキ材
31 押え金具
60 ヒンジ受け具
61 支持板部
62 折曲げ片
63 取付片部
65 ガイド凹部
69 切り起こし抜止め片
70 ヒンジ
71 ヒンジ片
73 ヒンジ軸
75 筒体
77 窓
81 ヒンジ片
83 ヒンジ軸
【技術分野】
【0001】
この発明は、一対の部材を相対的に回動自在に連結する開閉具およびその開閉具を用いたウッドデッキに関する。
【背景技術】
【0002】
屋外に設けられるウッドデッキは、普通、図12および図13に示すように、地面等の基礎面上に設けられた根太受け1により根太11を高さ調整可能に支持し、その根太11の複数を平行に配置して床下地を形成し、その床下地上に、上記根太11に対して交差方向に長く延びる多数のデッキ材21を、隣接するデッキ材21間に間隔をおいて平行に配置し、隣接するデッキ材21の対向側面に形成された溝22に跨るようにして組込まれた複数の押え金具31のそれぞれを、隣接するデッキ材21間に形成された直線溝状の間隙上から根太11にねじ込まれるねじ41の締め付けにより根太11に固定して、デッキ材21のそれぞれを長さ方向および幅方向に非可動の支持としている。
【0003】
ここで、根太受け1は、座板2にスタッドボルト3を突設し、そのスタッドボルト3にねじ込まれたナット4によって支持板5を支持し、上記ナット4の回転により支持板5を高さ調整し得るようにしている。
【0004】
また、根太11としては種々のものが存在するが、ここでは、ウェブ12の両側に下向きの対向一対の側板13を設け、各側板13の下縁にフランジ14を外向きに設けたものが用いられている。この根太11はフランジ14が根太受け1の支持板5で支持されて、ねじの締め付けにより、支持板5に固定されている。
【0005】
さらに、押え金具31も種々のものが存在するが、ここでは、隣接するデッキ材21の対向下部間に挿入される断面コの字折曲げ部32の上端にデッキ材21の溝22の下面を押える押え板部33を設け、その押え板部33の両側に上向きの折曲げ片部34を設けたものが採用されており、上記コの字折曲げ部32がねじ41の締め付けによって根太11のウェブ12に固定されている。
【0006】
上記の構成からなるウッドデッキにおいては、隣接するデッキ材21間の間隙が広く成り過ぎると、歩行の際にデッキ材21の上面両側のエッジにつまずいて転倒する危険があるため、その間隙は約5mm程度とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記ウッドデッキにおいては、隣接するデッキ材21の対向間隙が約5mm程度であるため、その対向間隙に万一お金等の貴重品を落した場合、デッキ材21をウッドデッキ上に取外して、デッキ材21の幅に対応する回収用空間を形成する必要が生じる。このとき、取外しの対象となるデッキ材21の両側の複数の押え金具31を全て取外す必要があるため、回収用空間の形成に非常に手間がかかるという不都合があった。
【0008】
ここで、隣接する一対のデッキ材21を蝶番によって開閉自在に連結することにより、デッキ材21の片側に位置する押え金具31を取外すことにより、一方のデッキ材21を他方のデッキ材21の上面に向けて回転させることによって回収用空間を簡単に形成することができるため、上記の不都合を解消する上において極めて有効であるが、蝶番は、ヒンジ軸部側の側部をウッドデッキの上面より上側に位置するよう突出させて取付ける必要があるため、ウッドデッキ上での歩行の際に、ヒンジ軸部の側部につまずいて転倒する危険がある。
【0009】
この発明の課題は、ウッドデッキへの採用においては、隣接するデッキ材の対向間隙内に全体が納まる体裁のよい安全性に優れた取付け状態とした上で、デッキ材を上方に回動させる簡単な操作により落下物の回収用空間を形成することができる開閉具およびその開閉具を用いたウッドデッキを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、この発明に係る開閉具においては、一対のヒンジ受け具と、その一対のヒンジ受け具に支持されるヒンジとからなり、前記一対のヒンジ受け具およびヒンジを下記の構成としたのである。
【0011】
すなわち、ヒンジ受け具においては、帯状の支持板部の長さ方向の両端部に、その支持板部の片面側に向けて折曲げられて、前記支持板部の片面側にガイド凹部を形成する一対の折曲げ片を設け、その折曲げ片のそれぞれ端部から外側方に向けて取付片部を設けた構成としたのである。
【0012】
一方、ヒンジにおいては、ヒンジ受け具の支持板部の片面側に形成されたガイド凹部にスライド自在に挿入される一対の板状のヒンジ片を有し、その一対のヒンジ片をヒンジ軸を中心に開閉自在に連結した構成としたのである。
【0013】
この場合、ヒンジは、扁平な筒体内に挿入された2本のヒンジ軸を有し、一方のヒンジ軸が一方のヒンジ片の一側縁部に保持され、他方のヒンジ軸が他方のヒンジ片の一側縁部に保持された2軸ヒンジからなるものであってもよく、あるいは、一対のヒンジ片が共通のヒンジ軸を中心にして開閉自在とされた1軸ヒンジからなるものであってもよい。
【0014】
上記の構成からなる開閉具は、床下収納庫の蓋体や天井点検口の蓋体等を開閉自在に支持する場合に用いることができる。例えば、床下収納庫の蓋体を開閉自在に支持する場合は、床板に形成された開口の内周と、その開口を開閉する蓋体の外周の対向面それぞれにヒンジ受け具を固定し、その一対のヒンジ受け具のガイド凹部にヒンジ片をスライド自在に挿入して、開閉具の全体が開口の内周と蓋体の外周間に形成された間隙内に納まる取付けとする。
【0015】
上記のような蓋体の支持において、蓋体を上方に回動すると、蓋体の外周側面の上部が開口の内周面の上部に当接し、その当接状態から蓋体をさらに同方向に回動させると、一対のヒンジ片がヒンジ受け具のガイド凹部内でスライドし、蓋体を床板の上面に重なる位置まで開放させることができる。
【0016】
このように、ヒンジの一対のヒンジ片はヒンジ受け具のガイド凹部においてスライド自在とされているため、開閉具の全体が開口の内周と蓋体の外周間に納まって歩行の障害となることのない安全で体裁のよい取付けでありながらも、蓋体を床板の上面に重なる位置まで開放させることができる。
【0017】
ここで、支持板部の片面側に切り起こし抜止め片を設け、ヒンジ片には、その抜止め片が挿入される窓を形成し、その窓の上記抜止め片の先端と対向する内周一面が抜止め片の先端に当接する範囲内でヒンジ片をスライド自在とすることにより、ヒンジ片がガイド凹部から抜け出るのを防止することができ、一対のヒンジ受け具とヒンジを組付け状態に確実に保持することができる。
【0018】
上記の課題を解決するために、この発明に係るウッドデッキにおいては、複数の根太を平行に配置して床下地を形成し、その床下地上に、前記根太に対して交差方向に長く延びる多数のデッキ材を、隣接するデッキ材間に間隔をおいて配置し、デッキ材のそれぞれ側部を前記根太に着脱自在に取付けたウッドデッキにおいて、前記隣接するデッキ材の対向部間に、上述の開閉具を、折り畳み状態とされたヒンジのヒンジ軸が上位に位置し、ヒンジの全体がデッキ材の上面から下方に位置するよう組込んで、一方のヒンジ受け具を一方のデッキ材の側面にねじ止めし、他方のヒンジ受け具を他方のデッキ材の側面にねじ止めした構成を採用したのである。
【0019】
上記の構成からなるウッドデッキにおいては、デッキ材の一側部の固定を解除し、隣接するデッキ材の上面に向けて回動させることにより、そのデッキ材を隣接するデッキ材の上面に重なる位置まで開放させることができ、ウッドデッキの一部にデッキ材の幅寸法にほぼ対応する大きさの回収用空間を簡単に形成することができる。
【発明の効果】
【0020】
上記のように、この発明に係る開閉具においては、ヒンジにおける一対のヒンジ片のそれぞれをヒンジ受け具のガイド凹部においてスライド自在としたことにより、ウッドデッキへの採用においては、隣接するデッキ材の対向間隙内に全体が納まって歩行の障害となることのない安全で体裁のよい取付けでありながらも、デッキ材を上方に回動させる簡単な操作により落下物の回収用空間を形成することができる。
【0021】
また、床下収納庫の蓋体の開閉支持に際しては、開閉具の全体が床板に形成された開口の内周と蓋体の外周間に納まって歩行の障害となることのない安全で体裁のよい取付けでありながらも、蓋体を床板の上面に重なる位置まで開放させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】この発明に係る開閉具を用いてウッドデッキのデッキ材を開閉自在に支持した状態の縦断正面図
【図2】図1の一部を拡大して示す断面図
【図3】図1のIII−III線に沿った断面図
【図4】図3のIV−IV線に沿った断面図
【図5】デッキ材の開放状態を示す斜視図
【図6】図5の正面図
【図7】図6のVII−VII線に沿った断面図
【図8】図6のVIII−VIII線に沿った断面図
【図9】ヒンジの他の例を示す縦断正面図
【図10】図9に示すデッキ材の開放状態を示す断面図
【図11】図9に示すヒンジの正面図
【図12】ウッドデッキの縦断正面図
【図13】図12のXIII−XIII線に沿った断面図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る開閉具50を用いて、図12に示すウッドデッキにデッキ材21を開閉自在に支持した状態を示す。
【0024】
このため、図12に示すウッドデッキと同一の部品には同一の符号を付して説明を省略する。
【0025】
図1に示すように、隣接するデッキ材21の対向側部は根太11で支持されて図12に示す押え金具31の取付けが省略されており、図に示されていない外側部においては、図12に示す場合と同様に、押え金具31により根太11に押さえ込まれて非可動の支持とされている。
【0026】
隣接するデッキ材11の対向部間に組込まれた開閉具50は、一対のヒンジ受け具60と、その一対のヒンジ受け具に支持されるヒンジ70とからなっている。
【0027】
図3および図5に示すように、ヒンジ受け具60は、帯状の支持板部61の長さ方向の両端部に、その支持板部61の片面側に向く一対の折曲げ片62を設け、各折曲げ片62のそれぞれ端部に外向きの取付片部63を設け、その取付片部63のそれぞれ下端に傾斜状の位置決め片部64を設けた構成とされ、上記折曲げ片62の形成によって支持板部61の片面側にガイド凹部65が設けられている。
【0028】
実施の形態では、厚さ1mm程度の金属板をプレス成形してヒンジ受け具60を形成しており、ガイド凹部65の深さは、1.1mm程度とされている。
【0029】
上記のヒンジ受け具60は、取付片部63に形成されたビス挿入孔66に挿入するビス67の締付けによって一対のデッキ材21の側面に取付けられている。このとき、一対のヒンジ受け具60は、位置決め片部64がデッキ材21の側面に形成された溝22の傾斜状の上面23に衝合する取付けとされる。また、一対のヒンジ受け具60は、互いに対向する取付けとされ、その取付け状態において、一対のヒンジ受け具60は一対のデッキ材21の対向面間に形成された間隙内に全体が収容する取付けとされている。
【0030】
支持板部61には上向きコの字形切込み溝68の内側部分を支持板部61の片面側に折り曲げる切り起こし抜止め片69が形成されている。
【0031】
図1乃至図5に示すように、ヒンジ70は、2枚のヒンジ片71のそれぞれ一側部に180°の折曲げ部72を形成して、その折曲げ部72でヒンジ軸73を保持し、上記折曲げ部72に複数の切欠部74を形成し、それぞれの切欠部74に収容された扁平な筒体75内に2本のヒンジ軸73のそれぞれを挿通して、その2本のヒンジ軸73を連結し、上記ヒンジ軸73のそれぞれを中心にして2枚のヒンジ片71を互いに重なる折り畳み状態と扁平に展開した状態との間で開閉自在とした2軸ヒンジからなっている。
【0032】
ここで、ヒンジ片71は、厚さ1mm程度の扁平な金属板からなり、その金属板の片面一側部に両端に至る深さ0.5mm程度の溝の形成によって薄肉部76と、その薄肉部76を長さ方向に複数に分断する複数の角孔とを形成し、上記薄肉部76からの180°の折曲げによってφ1mmのヒンジ軸73を保持し、上記角孔によって切欠部74を形成しており、上記ヒンジ片71の折曲げ部での厚みは2mm程度とされている。
【0033】
上記の構成からなるヒンジ70は、ヒンジ受け具60のガイド凹部65内にヒンジ片71をスライド自在に嵌合する組付けとされ、その組付け状態において、ヒンジ片71のそれぞれに形成された窓77内にヒンジ受け具60の切り起こし抜止め片69が挿入され、その切り起こし抜止め片69の先端に対して窓77の内周一辺が当接する範囲においてヒンジ片71はスライド自在とされ、かつ、抜止めされている。
【0034】
また、ヒンジ70は、上部に配置されるヒンジ軸部がデッキ材21の上面より下方に位置する組付けとされて、ウッドデッキ上での歩行の際につまずくことのない組付けとされている。
【0035】
上記の構成からなる開閉具50を図12に示すウッドデッキに採用する場合は、複数のデッキ材21を2枚1組とし、その組と成る2枚のデッキ材21の内側面部を開閉具50で連結し、各デッキ材21の外側部を押え金具31によって根太11に固定する。
【0036】
上記のような開閉具50の取付け状態において、隣接するデッキ材21の対向部間に形成された間隙から貴重品等が落下し、その貴重品等の落下物の回収に際しては、押え金具31の取外しによってデッキ材21の外側部の固定を解除した後、組となる一対のデッキ材21の一方を他方のデッキ材21の上面に重なる位置に向けて回動する。
【0037】
いま、一方のデッキ材21を上方に向けて回動すると、ヒンジ70のヒンジ軸73側の側部がデッキ材21の上面より下方に配置されているため、一方のデッキ材21が所定の角度まで回動されると、その一方のデッキ材21の側面上部が他方のデッキ材21の側面上部に当接する。
【0038】
その当接状態から一方のデッキ材21をさらに同方向に回動すると、一方のヒンジ片71に引上げ力が負荷される。このとき、ヒンジ片71のそれぞれはヒンジ受け具60のそれぞれのガイド凹部65内にスライド自在に挿入されているため、ヒンジ片71のそれぞれが、ガイド凹部65内でスライドし、図5乃至図7に示すように、一方のデッキ材21を他方のデッキ材21の上面に重なる位置まで回動させることができ、ウッドデッキにデッキ材21の幅寸法に対応する回収空間を形成することができる。
【0039】
このように、デッキ材21の固定用の押え金具31を取外し、一方のデッキ材21を上方向に回動させる簡単な操作によって回収用空間を形成することができる。
【0040】
また、開閉具50は、図1に示すように、その全体が一対のデッキ材21の対向面間に形成された間隙内に納まる取付けであるため、ウッドデッキ上での歩行の障害になるようなことはない。
【0041】
なお、開放状態の一方のデッキ材21を、その上面が他方のデッキ材21の上面と同一面を形成する位置まで復帰回動させると、ヒンジ70は自重により下降して、図1に示すように、全体がデッキ材21の対向部に形成される間隙内に収容される状態に戻る。
【0042】
図1乃至図7では、ヒンジ70として、ヒンジ軸73が2本とされた2軸ヒンジを示したが、ヒンジ70は2軸ヒンジに限定されるものではない。例えば、図9乃至図11に示すように、一側部に複数の円筒部82を有する2枚のヒンジ片81を、上記円筒部82が直線に配置されるよう組み合わせ、その直線状配置の円筒部82内にヒンジ軸83を挿通して2枚のヒンジ片81を開閉自在に連結した1軸ヒンジであってもよい。
【0043】
上記1軸ヒンジ70の採用においても、ヒンジ受け具60のガイド凹部65内にスライド自在に挿入されるヒンジ片81のそれぞれに、切り起こし抜止め片69が挿入される窓77を形成しておくようにする。
【0044】
ここで、図9は、1軸ヒンジ70によって、一対のデッキ材21を開閉自在に連結した状態を示し、図10は、一方のデッキ材21を他方のデッキ材21の上面に重なる位置まで回動させた状態を示す。
【0045】
実施の形態においては、開閉可能なデッキ材21の一側部(回動側の一側部)を押え金具31により固定するようにしたが、その回動側の側部下面に永久磁石を埋め込み、一方、根太11の上面に磁性金属板を固定し、もしくは、根太そのものを金属製として、上記永久磁石の吸着により、デッキ材21の回動側の側部を根太11に対して着脱自在の取付けとしてもよい。また、回動中心側の側部下面にも永久磁石を埋め込み、その永久磁石の吸着により、デッキ材21の回動中心側の側部も根太11に対して着脱自在の取付けとしてもよい。
【0046】
また、実施の形態においては、この発明に係る開閉具50をウッドデッキのデッキ材21の開閉用として使用したが、開閉具50の使用はウッドデッキに限定されるものではない。例えば、床下収納庫の開口を開閉する蓋体の開閉支持用として、あるいは、天井点検口の点検蓋の支持用として用いるようにしてもよい。
【0047】
床下収納庫の蓋体の支持に際しては、床板に形成された開口の内周と、その開口を開閉する蓋体の外周の対向面それぞれにヒンジ受け具60を固定し、その一対のヒンジ受け具60のガイド凹部65にヒンジ70のヒンジ片71をスライド自在に挿入して、開閉具50の全体が開口の内周と蓋体の外周間に納まる取付けとする。
【符号の説明】
【0048】
11 根太
21 デッキ材
31 押え金具
60 ヒンジ受け具
61 支持板部
62 折曲げ片
63 取付片部
65 ガイド凹部
69 切り起こし抜止め片
70 ヒンジ
71 ヒンジ片
73 ヒンジ軸
75 筒体
77 窓
81 ヒンジ片
83 ヒンジ軸
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のヒンジ受け具と、その一対のヒンジ受け具に支持されるヒンジとからなり、前記一対のヒンジ受け具のそれぞれが、帯状の支持板部の長さ方向の両端部に、その支持板部の片面側に向けて折曲げられて、前記支持板部の片面側にガイド凹部を形成する一対の折曲げ片を設け、その折曲げ片のそれぞれ端部から外側方に向けて取付片部を設けた構成とされ、前記ヒンジが、前記ヒンジ受け具の支持板部の片面側に形成されたガイド凹部にスライド自在に挿入される一対の板状のヒンジ片を有し、その一対のヒンジ片をヒンジ軸を中心に開閉自在に連結した構成とされた開閉具。
【請求項2】
前記ヒンジが、扁平な筒体内に挿入された2本のヒンジ軸を有し、一方のヒンジ軸が一方のヒンジ片の一側縁部に保持され、他方のヒンジ軸が他方のヒンジ片の一側縁部に保持された2軸ヒンジからなる請求項1に記載の開閉具。
【請求項3】
前記ヒンジが、一対のヒンジ片が共通のヒンジ軸を中心にして開閉自在とされた1軸ヒンジからなる請求項1に記載の開閉具。
【請求項4】
前記支持板部の片面側に切り起こし抜止め片を設け、ヒンジ片には、その抜止め片が挿入される窓を形成し、その窓の前記抜止め片の先端と対向する内周一面が抜止め片の先端に当接する範囲内でヒンジ片をスライド自在とした請求項1乃至3のいずれかの項に記載の開閉具。
【請求項5】
複数の根太を平行に配置して床下地を形成し、その床下地上に、前記根太に対して交差方向に長く延びる多数のデッキ材を、隣接するデッキ材間に間隔をおいて配置し、デッキ材のそれぞれ側部を前記根太に着脱自在に取付けたウッドデッキにおいて、
前記隣接するデッキ材の対向部間に、請求項1乃至4のいずれかの項に記載の開閉具を、折り畳み状態とされたヒンジのヒンジ軸が上位に位置し、ヒンジの全体がデッキ材の上面から下方に位置するよう組込んで、一方のヒンジ受け具を一方のデッキ材の側面にねじ止めし、他方のヒンジ受け具を他方のデッキ材の側面にねじ止めしたことを特徴とするウッドデッキ。
【請求項1】
一対のヒンジ受け具と、その一対のヒンジ受け具に支持されるヒンジとからなり、前記一対のヒンジ受け具のそれぞれが、帯状の支持板部の長さ方向の両端部に、その支持板部の片面側に向けて折曲げられて、前記支持板部の片面側にガイド凹部を形成する一対の折曲げ片を設け、その折曲げ片のそれぞれ端部から外側方に向けて取付片部を設けた構成とされ、前記ヒンジが、前記ヒンジ受け具の支持板部の片面側に形成されたガイド凹部にスライド自在に挿入される一対の板状のヒンジ片を有し、その一対のヒンジ片をヒンジ軸を中心に開閉自在に連結した構成とされた開閉具。
【請求項2】
前記ヒンジが、扁平な筒体内に挿入された2本のヒンジ軸を有し、一方のヒンジ軸が一方のヒンジ片の一側縁部に保持され、他方のヒンジ軸が他方のヒンジ片の一側縁部に保持された2軸ヒンジからなる請求項1に記載の開閉具。
【請求項3】
前記ヒンジが、一対のヒンジ片が共通のヒンジ軸を中心にして開閉自在とされた1軸ヒンジからなる請求項1に記載の開閉具。
【請求項4】
前記支持板部の片面側に切り起こし抜止め片を設け、ヒンジ片には、その抜止め片が挿入される窓を形成し、その窓の前記抜止め片の先端と対向する内周一面が抜止め片の先端に当接する範囲内でヒンジ片をスライド自在とした請求項1乃至3のいずれかの項に記載の開閉具。
【請求項5】
複数の根太を平行に配置して床下地を形成し、その床下地上に、前記根太に対して交差方向に長く延びる多数のデッキ材を、隣接するデッキ材間に間隔をおいて配置し、デッキ材のそれぞれ側部を前記根太に着脱自在に取付けたウッドデッキにおいて、
前記隣接するデッキ材の対向部間に、請求項1乃至4のいずれかの項に記載の開閉具を、折り畳み状態とされたヒンジのヒンジ軸が上位に位置し、ヒンジの全体がデッキ材の上面から下方に位置するよう組込んで、一方のヒンジ受け具を一方のデッキ材の側面にねじ止めし、他方のヒンジ受け具を他方のデッキ材の側面にねじ止めしたことを特徴とするウッドデッキ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−12400(P2011−12400A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−155217(P2009−155217)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【出願人】(592166126)株式会社中尾製作所 (31)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【出願人】(592166126)株式会社中尾製作所 (31)
【Fターム(参考)】
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