説明

間隔保持具

【課題】歪調整治具と共に使用した場合に小型化も可能な間隔保持具を提供する。
【解決手段】上柱に設けた上側エレクションピース1aと、下柱に設けた下側エレクションピース2aとの間に配置され間隔を保持する間隔保持具38であって、下側エレクションピース上面2cと面接触する下部支持具39と、上下動可能に連結され、上側エレクションピース下面1cと面接触し、下面に支持具側傾斜面40bを有する上部支持具40と、ボルト46の操作によって下部支持具上面39bに沿って水平方向に移動可能に配置された高さ調整部材41とを備え、この高さ調整部材41の上面には上記支持具側傾斜面40bと同一方向に向かって傾斜すると共に、この支持具側傾斜面40bに常時当接する傾斜面41aを設け、上記ボルト46の操作による高さ調整部材41の水平方向への移動に伴いこの傾斜面41aに沿って上部支持具40が上下方向へ移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄骨柱の建て入れ調整や、鉄骨柱と鉄骨梁とを接合した鉄骨架構の歪み直し調整、或いは橋梁の組立てなどの歪み調整時に用いる歪調整治具と共に使用する間隔保持具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の歪調整治具のうち、重量部材である鉄骨柱と鉄骨梁とをボルトで仮止めした鉄骨架構を、相手部材である既設の鉄骨柱に溶接で接合する場合に使用する歪調整治具としては、特許文献1に示すものを例示することができる。
【0003】
この歪調整治具は、いわゆる、柱建入調整治具と言われるものであって、以下に説明する構造のもとに取り付けられるものである。
【0004】
すなわち、図8に示すように、所定の隙間dを空けて対向した鉄骨架構5の両側の鉄骨柱51及び両側の鉄骨柱6(いずれも片側のみ図示)に、それぞれ別体のプレート53,53を互いに適宜な間隔を空けて取り付け、これらのプレート53,53の片面側又は両面側に短冊状の接合板54を当てて、プレート53,53と接合板54とをボルト55(1個のみ図示)及びナットで、一定の締め付け力となるように接合する。
【0005】
これによって、鉄骨架構5と鉄骨柱6とを一定以上の力で移動自在に仮止め固定する。このとき、接合板54のボルト孔56は、片方のプレート53に対応する部分を丸孔にし、他方のプレート53に対応する部分を長孔にしておく。
【0006】
また、上記プレート53,53の一部を側方に突出させていわゆるエレクションピースE1,E1を設け、これらのエレクションピースE1,E1間に上記柱建入調整治具7を取り付ける。
【0007】
この柱建入調整治具7は、図9に示すように、上下端部に二股状のブラケットB1,B2を有しており、これらのブラケットB1,B2がエレクションピースE1,E2に連結ピンなどの連結具Cで着脱自在に取り付けられている。
【0008】
柱建入調整治具7の本体部分は、図10に示すように、シリンタ体71と、このシリンダ体71に対して出没可能なロッド体72とを有する油圧シリンダ構造を有している。シリンダ体71には、上述のブラケットB1が設けられ、ロッド体72にはブラケットB2が設けられている。
【0009】
また、シリンダ体71の側部には、図8に示すように、柱建入調整治具7を運搬するときに使用するハンドルHが設けられている。このハンドルH内には、油を貯めるタンクTが形成されている。
【0010】
このシリンダ体71は、図10に示すように、その内部に圧力室R1及び背圧室R2が設けられている。これらの圧力室R1及び背圧室R2は、摺動可能なピストン73によって区画されている。このピストン73は、ロッド体72に連設されている。
【0011】
また、シリンダ体71には、油圧給排機構74が一体的に設けられている。この油圧給排機構74は、圧力室R1又は背圧室R2の何れか一方に対して、選択的に油圧を供給又は排出するようになっている。
【0012】
油圧給排機構74は、シリンダ体71に連設されているハンドルH内に形成されているタンクTと、このタンクTからの油圧をシリンダ体71内の圧力室R1及び背圧室R2に供給するポンプPとを有している。ポンプPは、外部からの人力操作でポンピング作用をするようになっている。
【0013】
また、この油圧給排機構74においては、ポンプPからの油圧をシリンダ体71内の圧力室R1に供給し、又は圧力室R1の油を排出する圧力室制御弁75と、ポンプPからの油圧をシリンダ体71の背圧室R2に供給し、又は背圧室R2内の油を排出する背圧室制御弁76を有している。
【0014】
この油圧給排機構74は、図11に示すように、ポンプPからの油圧が、ポンプPの下流側でタンクTに連通するドレン通路D中に接続されたリリーフ弁77で設定される。また、圧力室制御弁75及び背圧室制御弁76は、それぞれ外部操作で切り替わる供給ポジション75a,76aと、排出ポジション75b,76bとを有している。
【0015】
供給ポジション75a,76aは、ポンプPからの油圧を圧力室R1又は背圧室R2に供給できるように設定されている。排出ポジション75b,76bは、ポンプPからの油圧が圧力室R1又は背圧室R2側に流れる油圧を阻止するチェック弁75c,76cと、これらのチェック弁75c,76cに並列していて、圧力室R1又は背圧室R2からの油圧がタンクTに流出するのを許容する可変絞り75d,76dを有している。
【0016】
また、ポンプPとタンクTとの間には、チェック弁C1が接続され、ポンプPからの油圧がタンクT側に流れるのを阻止している。
【0017】
さらには、ポンプPと圧力室制御弁75及び背圧室制御弁76との間にチェック弁C2が接続され、各制御弁75,76からの油圧がポンプPに逆流するのを阻止している。
【0018】
このように構成された柱建入調整治具7の作用を説明する。
【0019】
上記鉄骨架構5の鉄骨柱6に対する相対的な歪みを修正する場合には、両方の柱建入調整治具7を作動させるが、その作動方向は、鉄骨架構5の歪みを修正したと想定したときに、隙間dが拡大される側の柱建入調整治具7を伸長させ、隙間dが縮小される方の柱建入調整治具7を縮小させる。
【0020】
すなわち、図8に示す左側の柱建入調整治具7を所定の寸法だけ伸長させると共に、図示しない右側の柱建入調整治具7を所定の寸法だけ縮小させることにより、鉄骨架構5の上部側が右に所定量だけ旋回して、鉄骨柱6に対する相対的な歪みが修正される。
【0021】
上記した柱建入調整治具7を伸長させる場合は、図11に示すように、圧力室制御弁75を供給ポジション75aの状態に維持すると共に、背圧室制御弁76を排出ポジション76bの状態に維持する。そして、この状態のまま、ポンプPを人力で操作して、ポンピング作用を行わせる。
【0022】
柱建入調整治具7を縮小する場合には、圧力室制御弁75を排出ポジション75bに切り替えると共に、背圧室制御弁76を供給ポジション76aに切り替えた後、ポンプPのポンピング作用を行う。
【0023】
これによって、タンクTからの油圧が供給ポジション76aにある背圧室制御弁76介して、シリンダ体71内の背圧室R2に供給され、背圧室R2が膨張する。
【0024】
このとき、シリンダ体1内の圧力室R1における油は、排出ポジション75bにある圧力室制御弁75介して、すなわち、可変絞り75dを介してタンクTに排出され、圧力室R1が収縮する。この結果、伸縮手段7が収縮する。
【0025】
そして、伸縮手段7が修正に必要な量だけ収縮した後、ポンプPにおけるポンピング作用を停止し、圧力室制御弁75を供給ポジション75aに切り替える。背圧室制御弁76は、供給ポジション76aのまま維持する。
【0026】
このようにして、鉄骨架構5の鉄骨柱6に対する相対的な歪みを修正した後、プレート53,53と接合板54とをボルト55で強固に締結し、鉄骨架構5の鉄骨柱51と鉄骨柱6の接合部を溶接すれば、上記鉄骨架構5と鉄骨柱6とが歪を修正された状態で接合されることになる。
【特許文献1】特開2003−27748号公報(図1〜図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0027】
上記のように構成された柱建入調整治具7は、特に問題がある訳ではないが、以下に示す使い方をする場合、更なる課題が発生する。
【0028】
すなわち、この建入調整治具7を用いて歪調整を行った後、鉄骨架構5の鉄骨柱51と鉄骨柱6の接合部を溶接する前に、この縦入調整治具7を取り外して他の柱の歪調整作業に使用する場合がある。この場合には、上下一対のエレクションピースE1,E2間にクサビ81と呼ばれる間隔保持具を挿入し、それらの間隔を保持している。
【0029】
上記クサビ81は図12に示すように、上面に上側エレクションピースE2の下面84に当接する傾斜面82を備えると共に、下面に下側エレクションピースE1の上面85に当接する平坦面を備えた平板状に形成されている。
【0030】
そして、このクサビ81を上下一対のエレクションピースE1,E2間に図 に矢印Xで示す水平方向から挿入し、同じく水平方向からハンマー等を用いて打ち込むことで、上記傾斜面82を上側エレクションピースの下面84に圧接させ、その摩擦力でクザビ81を上下一対のエレクションピースE1,E2間に配置して上記した間隔を保持している。
【0031】
ところが、このクサビ81を使用する場合には、以下のような課題が発生する。
【0032】
すなわち、クサビ81は上下一対のエレクションピースE1,E2間に水平方向から挿入された後、同じく水平方向からハンマー等を用いて打ち込まれるので、これらエレクションピースE1,E2間に建入調整治具7が取り付けられている状態では、上記したハンマー等を用いた打ち込み作業は、他部材との干渉を考慮しながらの作業となるので、作業性が悪い。
【0033】
また、ハンマー等を用いて打ち込むので、その打込音が騒音となり、作業者に不快感を与え、作業効率が低下する。
【0034】
さらには、クサビ81と上側エレクションピースE2とは、クサビ81の上記傾斜面82と、上側エレクションピースE2の下面84の端部との線接触による摩擦抵抗で位置固定されているので、片当りによる面圧増大によって接触部分にヘタリが発生し易い。
【0035】
ところで、片当りによるヘタリを低減するためには、上記傾斜面82の角度を小さくすることが考えられるが、その際には、クザビ81自体が長尺状となって重くなり、作業性を損ねる。
【0036】
そこで、本発明の目的は、歪調整治具と共に使用した場合に、騒音を発生することなく作業ができて作業性が向上するばかりでなく、小型化も可能な間隔保持具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0037】
上記の目的を達成するため、上方部材に設けた上側エレクションピースと、下方部材に設けた下側エレクションピースとの間に配置されて両エレクションピース間の間隔を保持する間隔保持具であって、下面が下側エレクションピースの上面と面接触する下部支持具と、この下部支持具に対して上下動可能に連結されると共に、上面が上側エレクションピースの下面と面接触し、下面に支持具側傾斜面を有する上部支持具と、これら上部及び下部支持具間に配置されると共に、移動部材の操作によって下部支持具の上面に沿って水平方向に移動可能に配置された高さ調整部材とを備え、この高さ調整部材の上面には上記支持具側傾斜面と同一方向に向かって傾斜すると共に、この支持具側傾斜面に常時当接する傾斜面を設け、上記移動部材の操作による高さ調整部材の水平方向への移動に伴いこの傾斜面に沿って上部支持具が上下方向へ移動することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、上下一対のエレクションピース間に間隔保持具を挿入して移動部材を操作すれば、高さ調整部材が水平方向に移動すると共に、その移動に伴って上部支持具が上下方向に移動し、上側エレクションピースの下面に当接することで間隔保持がなされる。
【0039】
このため、従来のクサビを打ち込む作業に比べ、他部材との干渉を考慮しながらの作業を不要にすることができると共に、クサビを打ち込む打込音が騒音となって作業者に不快な思いを与え、作業効率を低下させることがないので、大変、作業性が良い。
【0040】
また、上側エレクションピースと上部支持具とは、上部支持具が上方へ並行移動できるので、面接触状態を常に維持することでき、これらの接触部分に従来例で示したような片当りに起因するヘタリの発生が防止できる。
【0041】
したがって、従来例のように、間隔保持具自体を大型化させる必要がないので、間隔保持具を必要最小限にコンパクト化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下に、本発明を、建築物の一方部材である鉄骨上柱を他方部材である既設の鉄骨下柱に溶接で接合する場合に用いる歪調整治具と共に使用する間隔保持具に具体化した実施例ついて図面に基づいて説明する。
【0043】
先ず、歪調整治具について説明すると、図3に示すように、この歪調整治具3は、いわゆる柱建入調整治具と言われるものであって、上記上柱1に溶接により形成された上側エレクションピース1aが挿入される上側挿入孔4と、下柱2に溶接により形成された下側エレクションピース2aが挿入される下側挿入孔5と、上記上側挿入孔4と同一径で一体的に形成された連通孔(符示なし)及びジャッキ取付孔7とを備えた治具本体8と、このジャッキ取付孔7に着脱可能に取り付けられると共に、上記連通孔を介して上側エレクションピース1aに当接し、その上下方向の位置調整を行うジャッキ部材9とから構成され、上側挿入孔4には、上記ジャッキ部材9と相俟って治具本体8に対する上側エレクションピース1aの上下方向の位置決め固定を行う一方側上下方向位置決め部材と、同じく治具本体8に対する上側エレクションピース1aの左右方向の位置決め固定を行う左右一対の側部ボルト12,13とが設けられ、下側挿入孔5には、この挿入孔5の内壁と相俟って治具本体8に対する下側エレクションピース2aの上下方向の位置決め固定を行う他方側上下方向位置決め部材と、治具本体8に対して下側エレクションピース2aを固定する下側側部ボルト21とが設けられている。
【0044】
また、上記ジャッキ部材9は、図4、5に示すように、ラム26の先端部が上記一方部材のエレクションピース1aに当接してその上下位置を調整するラムシリンダ27と、このラムシリンダ27に作動油を供給する作動油供給部18と、この作動油供給部18の略中央部から突出して上記ラムシリンダ27に連結すると共に、作動油供給部18からの作動油を上記ラムシリンダ27に供給する供給路19aを備えた連結部19とから構成されており、上記作動油供給部18は、シリンダ29と、このシリンダ29内のタンク室32を挟んで配置されると共に、シリンダ29内において相対回転不能で上下動可能な上下一対のピストン部30,31と、先端が操作部33としてシリンダ29から突出すると共に、上記一対のピストン部30,31に対して螺合されたロッド体34とを備え、このロッド体34と、上記一対のピストン部30,31とはロッド体34の一方向への回動によって互いに近接し、他方向への回動によって互いに離間するようねじ部が形成されている。
【0045】
次に、この歪調整治具3と共に使用される間隔保持具について説明すると、図1に示すように、この間隔保持具38は、下面39aが下側エレクションピース2aの上面2cと面接触する下部支持具39と、この下部支持具39に対して上下動可能に連結されると共に、上面40aが上側エレクションピース1aの下面1cと面接触し、下面に支持具側傾斜面40bを有する上部支持具40と、これら上部及び下部支持具間39,40に配置されると共に、移動部材の操作によって下部支持具39の上面39bに沿って水平方向に移動可能に配置された高さ調整部材41とを備え、この高さ調整部材41の上面には上記支持具側傾斜面40bと同一方向に向かって傾斜すると共に、この支持具側傾斜面40bに常時当接する傾斜面41aを設け、上記移動部材の操作による高さ調整部材41の水平方向への移動に伴いこの傾斜面41aに沿って上部支持具40が上下方向へ移動するようになっている。
【0046】
以下、更に詳述すると、上記上側挿入孔4に設けられた上側上下方向位置決め部材は、図4に示すように、上記治具本体8の上部から上側挿入孔4内に螺入された上部ボルト11であり、この上部ボルト11の捻じ込み量を調整することで、上部ボルト11の先端を上側挿入孔内4へ侵入又は退出させ、上側エレクションピース1aの上面に当接して後述するジャッキ部材9と相俟って治具本体8に対する上下方向の相対位置が調整可能となっている。
【0047】
上側挿入孔4に設けられた左右方向位置決め部材は、図5に示すように、治具本体8の側部から上側挿入孔4内に螺入された左右一対の側部ボルト12,13であり、右側部ボルト12の先端に設けた連結ピン12aが左側部ボルト13に設けられた連結孔13a内に挿入可能となっている。
【0048】
したがって、上側挿入孔4内に上側エレクションピース1aを挿入し、この上側エレクションピース1aに穿設された長孔1bを介して右側部ボルト12の連結ピン12aを左側部ボルト13の連結孔13a内に挿入して挟持することで、上側エレクションピース1aの上側挿入孔4からの抜け止めがなされるようになっている。
【0049】
このとき、右側部又は左側部ボルト12,13の治具本体8に対する捻じ込み量を調整することで、左右一対の側部ボルト12,13で挟持された上側エレクションピース1aの治具本体8に対する左右方向の相対位置が調整可能となっているため、上記上柱1をセットしたときの下柱2との芯ずれを修正することができるようになっている。
【0050】
上記ジャッキ部材9は、図6,7に示すように、ラムシリンダ27と、連結部19と、シリンダ29が一体的に形成され、シリンダ29内のタンク室32は連結部19の供給路19aを介してラムシリンダ27の下部からその油室27aに連通すると共に、ラムシリンダ27の開口端には軸封部材28が図示しないねじ等によって固定されている。
【0051】
シリンダ29内のタンク室32を挟んで配置された上下一対のピストン部30,31は、その外周に縦溝30a,31aが形成されると共に、シリンダ29内周には上記縦溝30a,31a内に嵌合される固定ピン36が設けられている。
【0052】
したがって、上記縦溝30a,31a内に固定ピン36が嵌合するようにシリンダ29内に上下一対のピストン部30,31を挿入すると、これらのピストン部30,31がシリンダ29に対して相対回転不能で上下動可能に配置されるようになっている。
【0053】
上下一対のピストン部30,31に対して螺合されたロッド体34は、図6,7中上側となる上部ピストン部30に対して螺合する上部螺合部34aに右ねじが形成され、同じく下側となる下部ピストン部31に対して螺合する下部螺合部34bに左ねじが形成されており、上記ロッド体34と上下ピストン部30,31とは、操作部33の一方向への回動によって互いに近接し、他方向への回動によって互いに離間するようになっている。
【0054】
したがって、上下一対のピストン部30,31が互いに近接する場合には、図6に示すように、タンク室32の容積が縮小されることで作動油がラムシリンダの油室27aに送られてラム26を上昇させると共に、上下一対のピストン部30,31が互いに離間する場合には、図7に示すように、タンク室32の容積が拡大されることで上記油室27a内の作動油がタンク室32に戻されて上記ラム26を下降させるようになっている。
【0055】
また、上記ねじ部のピッチを変更することで、上記ラム26の上昇速度や、操作部33の操作力を任意に変更することができる。
【0056】
そして、このようなラム26の上下動によって、ラム26が上記上側エレクションピース1aの下面に当接し、治具本体8に対する上下方向の相対位置が調整されるようになっている。
【0057】
また、作動油供給部が棒状のシリンダ29で形成されており、上記柱建入調整治具を持ち運ぶ際の把持部の役割を果たすと共に、その中央部にラムシリンダ27への連結部19が設けられているので、治具本体8からの張り出しを少なくでき、作業現場等を持ち運ぶ際、上記シリンダ29が他の部材に引っ掛かることが防止されるようになっている。
【0058】
なお、上下一対のピストン部30,31には、その外周面にシリンダ内周面との間をシールする複数のシール部材(符示なし)が設けられている。
【0059】
また、図5に示すように、上記治具本体8の両側部から上記ジャッキ取付孔7内に螺入する左右一対の固定ボルト14を設けると共に、この固定ボルト14のジャッキ部材9側面に対する圧接により、上記ジャッキ部材9が治具本体8に着脱可能に取り付けられている。
【0060】
また、上記下側側部ボルト21は、治具本体8の一側部から下側挿入孔5内に螺入されており、下側側部ボルト21の先端に設けられた連結ピン21aが反対側の本体治具8に設けられた連結孔23内に挿入可能となっている。
【0061】
したがって、下側挿入孔5内に下側エレクションピース2aを挿入し、この下側エレクションピース2aに穿設された長孔2bを介して下側側部ボルト21の連結ピン21aを上記連結孔23内に挿入することで、下側挿入孔5から下側エレクションピース2aが抜け止め保持されるようになっている。
【0062】
そして、上記下側側部ボルト21は、連結ピン21aが突出形成されているねじ部の端面21bが大径状に形成されており、この端面21bを下側エレクションピース2aの側面に当接させるようにしているので、安定した状態で固定することができる。
【0063】
なお、上記左右一対の側部ボルト12,13も、連結ピン12aが突出形成されている右側ボルト12のねじ部の端面12bと、連結孔13aが形成された左側ボルト13の端面13bが大径状に形成されており、上記と同様に上側エレクションピース1aを安定した状態で固定することができるようになっている。
【0064】
上記下側挿入孔4に設けられた下側上下方向位置決め部材は、上記治具本体8の下部から下側挿入孔4内に螺入された下部ボルト22であり、この下部ボルト22の捻じ込み量を調整することで、下部ボルト22の先端を下側エレクションピース2aの下面に当接させ、下側挿入孔5の上面側内壁との間で下側エレクションピース2aを挟持して上下方向の位置決め固定を行うようになっている。
【0065】
上記治具本体8における上側及び下側挿入孔のエレクションピース挿入側4,5とは反対となる開口端部には、図3に示すように、各エレクションピース1a,2a挿入時に先端が当接する位置決めプレート24が設けられており、各エレクションピース1a,2aの長孔1b、2bと、左右一対の側部ボルト12,13及び下側側部ボルト21との位置決めが容易に行えるようになっている。
【0066】
上記下部支持具39は図1に示すように、基端(図1における左側を言う)に下部軸受け部42が突設されており、この下部軸受け部42には上下方向に伸びる長孔42aが設けられている。
【0067】
上記下部軸受け部42には、上部支持具40の基端に設けた二股状をなす上部軸受け部43が嵌合されており、上部軸受け部43間に掛け渡された連結ピン43aが上記長孔42a内に挿入されることで、上部支持具40が下部支持具39に対して上下方向へ移動可能で且つ、この連結ピン43aを回動中心にして回動可能となっている。
【0068】
上記下部支持具39の下面略中央部には、ストッパ部44が形成されており、このストッパ部44が下側エレクションピース2aの側面に当接することで、間隔保持具38自体の下側エレクションピース2aに対する位置決めがなされるようになっている。
【0069】
下部支持具39の先端(図1における左側を示す)には、取付部45が突設されており、この取付部45には長尺状をなす移動部材としてのボルト46がそのボルト側操作部46aが基端側(図1における右側を示す)となるように螺入されている。
【0070】
上記ボルト46の先端部には上記高さ調整部材41が固定されており、ボルト側操作部46aを回動させることで、高さ調整部材41を下部支持具39の上面39bに沿って水平方向(図1における左右方向を言う)に移動可能となっている。
【0071】
したがって、高さ調整部材41を下部支持具39に沿って水平方向に移動させると、高さ調整部材41の上面に設けた傾斜面41aに沿ってこの傾斜面41aに当接した上部支持具40が上下方向へ移動するようになっている。
【0072】
なお、上記下部支持具39の下面39a及び上面39b、上部支持具40の支持具側傾斜面40b及び上面40a、さらには高さ調整部材41の下面及び傾斜面41aにはショットブラスト加工が施されて表面に微少な凹凸(図示なし)が形成されており、本実施の形態では、この微少な凹凸による摩擦係数を0.4以上とすることで、これらの境界面で滑りが発生しないようになっている。
【0073】
また、上部支持具40の柱側となる上部角部と、下部支持具39の柱側となる下部角部とにはそれぞれ面取り部47が形成されており、上側及び下側エレクションピース1a,2aを上柱1及び下柱2に溶接したときの溶接ビード48との干渉を避けるようになっている。
【0074】
以上のように構成された歪調整治具3の作用を説明する。
【0075】
先ず、図3に示すように、治具本体8に設けられた上側及び下側挿入孔4,5内に、上側及び下側エレクションピース1a,1bを挿入し、その先端部分を上記位置決めプレート24に当接させる。
【0076】
この状態では、図4、5に示すように、各エレクションピース1a,2aの長孔1b,2bと、左右一対の側部ボルト12,13及び下側側部ボルト21との位置決めがなされているので、先ず、治具本体8に螺入された下側側部ボルト21を捻じ込む。
【0077】
このとき、上記連結ピン21aが下側エレクションピース2aの長孔2bを介して上記連結孔23内に挿入されると共に、ねじ部の大径の端面21bが下側エレクションピース2aの側面に当接する。
【0078】
同時に、上記下部ボルト22の捻じ込み量を調整することで、下部ボルト22の先端を下側エレクションピース2aの下面に当接させて下側挿入孔5の上面側内壁との間で下側エレクションピース2aを挟持して治具本体8に対する上下方向の位置決め固定をする。
【0079】
一般に、建入調整をする際には、下側エレクションピース2aが治具本体8に対して確実に固定される必要があるため、これらの捻じ込みを強固に行うことで、下側エレクションピース2aを治具本体8に対して安定した状態で抜け止め固定する。
【0080】
次いで、治具本体8に螺入された上記左右一対の側部ボルト12,13を捻じ込むと、その連結ピン12aが上側エレクションピース1aの長孔1bを介して左側ボルト13の連結孔13a内に挿入される。
【0081】
このとき、上記連結ピン12aが上側エレクションピース1aの長孔1bを介して上記連結孔13a内に挿入されると共に、右側ボルト12のねじ部の大径の端面12bと、左側ボルト13の挿入孔13aを有する端面13bが上側エレクションピース1aの側面に当接する。
【0082】
しかしながら、建入調整時には、上記シャッキ部材9のロッド体16の当接によって上側エレクションピース1aが治具本体8に対して上下方向に相対移動しなければならないため、上記左右一対の側部ボルト12,13による上側エレクションピース1aの締め付け力は、この上側エレクションピース1aが相対移動可能となる程度の力とする。
【0083】
この状態で、図6、7に示すように、上記ジャッキ部材9の操作部33を回動させてラムシリンダ27からラム16を出没させることで、このラム16が下面に当接する上側エレクションピース1aの治具本体8に対する上下方向の位置調整を行い、建入調整する。
【0084】
次いで、上記上部ボルト11を捻じ込み、上部ボルト11の先端を上側エレクションピース1aの上面に当接させ、上記ロッド体16と相俟って治具本体8に対する上下方向の位置決めを行う。したがって、上記上部ボルト11は上記建入調整時には、上側エレクションピース1aに接触しない上側挿入孔4の上面内壁部分に退避させてある。
【0085】
その後、上記左右一対の側部ボルト12,13の治具本体8に対する捻じ込み量を調整し、治具本体8に対する上側エレクションピース1aの左右方向の位置決め固定を行うことで、上記上柱1をセットしたときの下柱2との芯ずれを修正する。
【0086】
さらに、上記歪調整治具3のうち、ジャッキ部材9だけを治具本体8から取外し、別の治具本体8に取り付けることで、別の柱に対する建入調整を行うには、以下のようにして行う。
【0087】
すなわち、図1、2に示すように、上下一対のエレクションピース1a、2a間に歪調整治具3が取り付けられた状態のこれらエレクションピース1a、2a間に横方向から上記間隔保持具38を挿入する。
【0088】
このとき、下部支持具39の下面39aに設けたストッパ部44が、下側エレクションピース2aの側面に当接することで、下部支持具39の下側エレクションピース2aに対する位置決めがなされる。
【0089】
その後、上記操作部46aを回動させることで、高さ調整部材41を下部支持具39の上面39bに沿って水平方向へ移動させ、高さ調整部材41の傾斜面41aに沿って上部支持具40の支持具側傾斜面40bを移動させることで、上記上部支持具40を上下方向に移動させる。
【0090】
この操作によって、上部支持具40の上面40aが上側エレクションピース1aの下面1cに当接したら、この間隔保持具38によって上側エレクションピース1aと下側エレクションピース2aとの間隔が位置決め保持される。
【0091】
したがって、上記固定ボルト14を緩めることで、上記ジャッキ部材9を治具本体8から取り外すことができ、別の治具本体8に取り付けることで、他の柱の歪調整治具として使用する。
【0092】
以上、詳述したように、本実施の形態によれば、上下一対のエレクションピース1a、2a間に間隔保持具38を挿入してボルト側操作部46aを回動させれば、高さ調整部材41が水平方向に移動し、その移動に伴って上部支持具40が上下方向に移動して上側エレクションピース1aの下面1cに当接することで上記間隔保持がなされるので、従来のクサビを打ち込む作業を不要にできる。このため、他部材との干渉を考慮しながらの作業が必要なくなるので、その分、大変、作業性が良い。
【0093】
また、ハンマー等を用いて打ち込むのではないので、その打込音が騒音となり、作業者に不快な思いを与え、作業効率が低下すると言ったこともない。
【0094】
さらには、上側エレクションピース1aと上部支持具40とは、上部支持具40が上方へ並行移動できるので、面接触状態を常に維持できるので、これらの接触部分に従来例で示したような片当りに起因するヘタリの発生が防止できる。
【0095】
したがって、従来例のように、間隔保持具自体38を大型化させる必要がないので、間隔保持具38を必要最小限にコンパクト化することができる。
【0096】
また、上部支持具40の柱側となる上部角部及び下部支持具39の柱側となる下部角部に面取り部47を形成することで、上側及び下側エレクションピース1a、2aを上柱1及び下柱2に溶接したときの溶接ビード48との干渉を避けることができるので、上部支持具40及び下部支持具39との片当りを防止して間隔保持具38を安定した状態で取り付けることができる。
【0097】
また、上記下部支持具39の下面39a及び上面39b、上部支持具40の支持具側傾斜面40b及び上面40a、さらには高さ調整部材41の下面及び傾斜面41aにはショットブラスト加工を施すことで、微少な凹凸を形成して摩擦係数を大きくしたので、これらの境界面で滑りが発生しすることを防止して確実に間隔保持具38を取り付けることができる。
【0098】
上記ジャッキ部材9が固定ボルト14によって治具本体8から着脱可能となっているので、例えば、ジャッキ部材9のみを取り外して間隔保持具38と治具本体8をセットにして残すことができる。
【0099】
こうすると、間隔保持具38で上側及び下側エレクションピース1a、2a間の間隔が保持できるのは勿論、治具本体8で上側及び下側エレクションピース1a、2aが互いに離間する方向へ移動することも防止できるので、浮き上がり防止や、転倒防止効果も発揮できる。
【0100】
また、上記ジャッキ部材9が固定ボルト14によって治具本体8から着脱可能となっているので、例えば、ジャッキ部分の故障に対しても、このジャッキ部材9のみを取り外して修理することができるため、柱建入調整治具としてのメンテナンス性を向上させ、その費用を削減することができる。
【0101】
また、作動油供給部18を棒状のシリンダ29で形成して上記柱建入調整治具を持ち運ぶ際の把持部とすると共に、その中央部にラムシリンダ27への連結部19を設けたので、重量バランスが良くて運び易いばかりでなく、治具本体8からの張り出しを少なくでき、作業現場等を持ち運ぶ際、上記シリンダ29が他の部材に引っ掛かることを防止できる。
【0102】
また、治具本体8に設けた上側挿入孔1aに、上記ジャッキ部材9と相俟って上側エレクションピース1aの上下方向の位置決め固定を行う上部ボルト11と、治具本体8に対する上側エレクションピース1aの左右方向の位置決め固定を行う左右一対の側部ボルト12,13とを設けると共に、下側挿入孔5には、この挿入孔5の内壁と相俟って治具本体8に対する下側エレクションピース2aの上下方向の位置決め固定を行う下部ボルト22と、治具本体8に対して下側エレクションピース2aを固定する下側側部ボルト21を設けたので、従来例で示したような、柱建入調整治具以外に、エレクションピースの片面側又は両面側に短冊状の接合板を当ててエレクションピースと接合板とをボルト及びナットで接合することを不要にでき、その分、部品点数を減らして、コストを削減することができる。
【0103】
また、治具本体8の側部から上側挿入孔4内に螺入された左右一対の側部ボルト12,13で上側エレクションピース1aを挟持するようにしたので、これら左右一対の側部ボルト12,13の治具本体8に対する捻じ込み量を調整することで、治具本体8に対する上側エレクションピース1aの左右位置が調整可能となり、上記上柱1をセットしたときの下柱2との芯ずれも容易に修正することができる。
【0104】
なお、本実施の形態では、上側及び下側のエレクションピース1a,2aに対して長孔1b,2bを設け、この長孔1b,2b内に左右一対の側部ボルト12,13や、固定ボルト14を挿入して抜け止めを兼ねた固定を行っているが、必ずしも長孔1b,2bである必要はなく、長溝でも良く、場合によっては、この長孔1b,2bや長溝がなくても良い。
【0105】
また、本実施の形態では、歪調整治具3によって建入調整を行ったが、本間隔保持具38のみを用いて建入調整を行っても良い。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本発明の間隔保持具を示す正面図である。
【図2】図1の間隔保持具を示す側面図である。
【図3】本発明の間隔保持具と共に使用する歪調整治具を示す側面図である。
【図4】図3の歪調整治具の縦断面図である。
【図5】図3のA−A線断面図である。
【図6】図3のジャッキ部材において、一対のピストン部が互いに近接した状態を示す断面図である。
【図7】図1のジャッキ部材において、一対のピストン部が互いに離間した状態を示す断面図である。
【図8】従来例の歪調整治具を示す側面図である。
【図9】図8の歪調整治具の斜視図である。
【図10】図8の歪調整治具の断面図である。
【図11】図8の歪調整治具の油圧回路図である。
【図12】従来例の間隔保持具を示す正面図である。
【符号の説明】
【0107】
1 鉄骨上柱(上方部材)
1a 上側エレクションピース
1c 下面
2 鉄骨下柱(下方部材)
2a 下側エレクションピース
2c 上面
38 間隔保持具
39 下部支持具
39a 下面
39b 上面
40 上部支持具
40a 上面
40b 支持具側傾斜面
41 高さ調整部材
41a 傾斜面
42 下部軸受け部
42a 長孔
43 上部軸受け部
43a 連結ピン
44 ストッパ部
45 取付部
46 ボルト(移動部材)
46a ボルト側操作部
47 面取り部
48 溶接ビード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方部材に設けた上側エレクションピースと、下方部材に設けた下側エレクションピースとの間に配置されて両エレクションピース間の間隔を保持する間隔保持具であって、下面が下側エレクションピースの上面と面接触する下部支持具と、この下部支持具に対して上下動可能に連結されると共に、上面が上側エレクションピースの下面と面接触し、下面に支持具側傾斜面を有する上部支持具と、これら上部及び下部支持具間に配置されると共に、移動部材の操作によって下部支持具の上面に沿って水平方向に移動可能に配置された高さ調整部材とを備え、この高さ調整部材の上面には上記支持具側傾斜面と同一方向に向かって傾斜すると共に、この支持具側傾斜面に常時当接する傾斜面を設け、上記移動部材の操作による高さ調整部材の水平方向への移動に伴いこの傾斜面に沿って上部支持具が上下方向へ移動することを特徴とする間隔保持具。
【請求項2】
上記下部支持具の下面略中央部には、下側エレクションピースの側面に当接する位置決め用のストッパ部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の間隔保持具。
【請求項3】
下部支持具の先端に取付部が突設され、この取付部には長尺状をなすボルトがそのボルト側操作部が基端側となるように螺入されると共に、このボルトの先端部には上記高さ調整部材が固定され、ボルト側操作部を回動させることで、高さ調整部材を下部支持具の上面に沿って水平方向に移動することを特徴とする請求項1記載の間隔保持具。
【請求項4】
上記下部支持具の基端に下部軸受け部が突設されており、この下部軸受け部には上下方向に伸びる長孔が設けられると共に、上側支持具の基端に設けた二股状をなす上部軸受け部が嵌合されており、上部軸受け部間に掛け渡された連結ピンが上記長孔内に挿入されることで、上部支持具が下部支持具に対して上下方向へ移動し、且つ、この連結ピンを回転中心にして回動することを特徴とする請求項1記載の間隔保持具。
【請求項5】
上記下部支持具の下面及び上面、上部支持具の支持具側傾斜面及び上面、さらには高さ調整部材の下面及び傾斜面にはショットブラスト加工が施されて表面に微少な凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1記載の間隔保持具。
【請求項6】
上部支持具の上方部材側となる上部角部と、下部支持具の下方部材側となる下部角部には、上側及び下側エレクションピースを上方及び下方部材に溶接したときの溶接ビードとの干渉を避けるための面取り部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の間隔保持具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−138571(P2010−138571A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−314171(P2008−314171)
【出願日】平成20年12月10日(2008.12.10)
【出願人】(304039065)カヤバ システム マシナリー株式会社 (185)
【Fターム(参考)】