説明

防振装置

【課題】設置面の振動状態に応じてばね定数が設定でき、横方向の振動を効果的に除去できる測定装置の防振装置を提供する。
【解決手段】防振装置1は、振動する設置面6上に固定された円筒形の収納部10内に、複数枚の弾性体12と剛性板13を交互に重ねて設置し、その上に皿形の受け部15を置いたもので、受け部上に測定装置の支持部7を載せる。予想される振動モードに合せて弾性体12の種類と枚数を選択すれば、効果的に振動を減衰し、振動モードの変化にも対応できる。支持部及び受け部の横方向の移動は、収納部内に収められることにより両者の隙間分のみ許容され、効果的に抑制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設置面上に支持部を介して設置された測定装置等の産業用機器の前記支持部に設けられ、設置面の振動を減衰して前記産業用機器の振動を防止する防振装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種産業用機器類、例えば測定装置においては、必要とされる測定精度を確保するために振動を極力押さえる必要がある。ところが、その設置面である床面上には、他の産業用機器類も設置されており、床面に有害な振動を生じる場合も少なくない。そのような場合には、当該測定装置の揺れによる測定精度の低下を防止するために、床面からの振動がなるべく測定装置に伝わらないようにしなければならない。
【0003】
図4は、上述したような目的で床面上に設置される測定装置等の支持部100に設けられる従来の防振装置を示す断面図である。この防振装置は、複数枚の金属板101及びゴム板102を交互に重ねて加硫接着し、又は接着剤により接着して一体化した防振複合体を形成し、これを床面200上に固定された基板105の上に設置したものであり、測定装置はその支持部100を防振複合体の最上位の金属板106の上に載せて使用する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の防振装置では、防振装置の本体である複数枚の金属板101及びゴム板102は互いに接着剤により固定されて防振複合体として分離できない単一の部品として構成されているため、設置面たる床面200に生じる振動のモードに合せて全体としてのばね定数を変更することができなかった。従って、床面200に生じる振動モードに合せて予め数種類の防振複合体を製造しておき、床面200に生じる振動モードに合せてその中から選択するか、又は振動モードが判明した時点で、これに適合するばね定数のものを新規に設計・製造する必要があった。
【0005】
例えば、プリント基板の実装ラインにおいては、プリント基板上のはんだの高さからはんだの体積を測定する測定装置を使用する場合があるが、かかる実装ラインでは搬送コンベアと前記測定装置は互いに隣接して同一床面上に設置されるとともに、前記搬送コンベアと測定装置のコンベアとの隙間はプリント基板の乗り写りの便宜のためにプリント基板のサイズに応じて相応に狭く設定される場合がある。従って、このような実装ラインで上記従来の防振装置を測定装置の支持部に設けることとした場合において、床面に生じる低周波の振動を防止するためにばね定数の小さい防振装置を採用すると、防振複合体の横方向の揺れが大きいために測定装置に大きな水平方向の揺れが生じてしまい、隣接する搬送コンベアと測定装置のコンベアとが接触してしまうおそれがあった。
【0006】
そこで本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、測定装置等の産業用機器を設置する設置面に生じる振動の状態に応じて任意にばね定数の設定をすることが可能で、かつ設置面に対する横方向の振動を効果的に除去できる防振装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
請求項1に記載された防振装置1,1aは、設置面6上に支持部7を介して支持された産業用機器(測定装置3)の前記支持部7に設けられる防振装置1,1aにおいて、
前記設置面6の振動による前記支持部7の横方向への変位を規制する側部8,8aと該側部8,8aの内方に設けられた収納空間14とを備えて前記設置面6上に固定された収納部10,10aと、
前記収納部10,10aの前記収納空間14内に重ねて設けられた2以上の弾性体12と、
前記収納部10,10aの前記収納空間14内で前記各弾性体12の間に設けられた剛性板13と、
前記収納部10,10aの前記側部8,8aとの間に隙間が生じるように前記収納空間14内で最も上に設けられた前記弾性体12の上に載置されて前記支持部7が上面に載置される受け部15と、
を具備することを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載された防振装置1,1aは、請求項1記載の防振装置1,1aにおいて、前記横方向についての前記剛性板13の断面形状の外形は前記弾性体12の断面形状の外形よりも大きく、前記横方向についての前記受け部15の断面形状の外形は前記剛性板13の断面形状の外形と同じかこれよりも大きく、前記横方向についての前記収納空間14の断面形状の内形は前記受け部15の断面形状の外形よりも大きいことを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載された防振装置1,1aは、請求項2記載の防振装置1,1aにおいて、前記横方向についての前記収納空間14の断面形状の内形が円形であり、
前記受け部15が、前記支持部7を支持する円形の底面部16と、前記側部8,8aに対面するように前記底面部16から縦方向に立ち上がる側面部17とを備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載された防振装置1,1aは、請求項1乃至3記載の防振装置1,1aにおいて、前記各弾性体12が、前記設置面6の振動特性に応じて、ばね定数の異なる複数の弾性体12から任意に選択されたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載された防振装置によれば、設置面の振動のモードに応じて、収納部の収納空間内に収納して重ねる弾性体のばね定数と数を適宜に選択することができ、横方向の振動を効果的に減衰して産業用機器の横揺れを効果的に防止することができる。設置面の振動モードが変わった場合にも、弾性体のばね定数と数を変更するだけで容易に対応することができる。また、縦方向の振動は、収納部の収納空間内に収納されて産業用機器の支持部が載せられた受け部が、収納部に対して縦方向に移動可能となることにより、選択されたばね定数及び数の弾性体の伸縮で吸収することができる。さらに、弾性体が劣化した場合には、弾性体と剛性板が接着されていないので、それぞれ別々に廃棄することができる。
【0012】
請求項2に記載された防振装置によれば、請求項1記載の防振装置の効果において、さらに弾性体が収納空間内で変形する寸法的余裕が確保される。また、本防振装置が支持している産業用機器と隣接のコンベア等との隙間よりも、収納部の側部と受け部の隙間を小さくする構成をとることにより、産業用機器と隣接のコンベア等が接触するような有害な横方向の揺れを防止しつつ、支持部が載置された受け部の収納部内での上下動を許容して縦方向の振動も効果的に減衰する構成とすることができる。
【0013】
請求項3に記載された防振装置によれば、請求項2記載の防振装置の効果において、横方向についての収納空間の断面形状の内形及び受け部の外形が円形であるので、水平面内におけるすべての横方向の揺れについて上記効果を均等かつ効果的に発揮することができる。また、受け部の側面部と収納部の側部が縦方向の変位について案内構造となるので、縦方向の揺れを安定して減衰することができる。
【0014】
請求項4に記載された防振装置によれば、請求項1乃至3記載の防振装置の効果において、ばね定数の異なる複数の弾性体を予め用意しておくことにより、設置面の振動特性に応じてこれら複数の弾性体から任意に選択するだけで、所望の防振性能を直ちに実現できる効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る防振装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は本発明による防振装置の実施形態の第1例を備えたプリント基板の実装ラインを示す平面図、同図(b)は同正面図、図2(a)は本発明による防振装置の実施形態の第1例を示す平面図、同図(b)は同例の一部を断面とした正面図、図3(a)は他の実施形態の平面図、同図(b)は同図(a)のb−b切断線における断面図、同図(c)は同図(a)のc矢視図、図4(a)は従来の防振装置の平面図、同図(b)は同防振装置の一部を断面とした正面図である。
【0016】
(1)第1の実施形態(図1、図2)
図1は、本例の防振装置1が適用される産業用機器を備えた設備の一例として、種々の装置がワークの搬送ラインに沿って配置されたプリント基板2の実装ラインを示している。この実装ラインは、プリント基板2上の所定位置にあるはんだの体積を計測する測定装置3と、この測定装置3にプリント基板2を搬入し又は搬出するプリント基板2の搬送コンベア4と、搬出されたプリント基板2に電子部品等を実装するマウント装置5等を備えている。
【0017】
前記測定装置3は、前段の搬送コンベア4によって搬送されたプリント基板2を受け入れてコンベアで搬送しながら、プリント基板2上のはんだの高さ(縦方向の位置)を光学測定手段により縦方向の変位として測定し、その結果からはんだの体積を計測するものである。この測定装置3で検査されたプリント基板2は、後段の搬送コンベア4によって搬出され、さらに後段に配置されたマウント装置5に搬入される。
【0018】
前後段の2つの搬送コンベア4,4と前記測定装置3は互いに隣接して同一設置面6上に設置されるとともに、前記両搬送コンベア4,4と測定装置3のコンベアとの隙間は、プリント基板2の乗り写りが過誤なく行われるように狭く設定されており、例えば3〜5mm程度とされている。
【0019】
そして、この測定装置3は、上述したようにプリント基板2上のはんだの位置における縦方向の変位を光学測定手段により測定するものであるから、設置面6の振動によって測定中のプリント基板2が共振し、光学測定手段とプリント基板2との間隔が位置によって変化してしまうと、縦方向の変位測定における繰り返し精度が悪化し、測定結果の信頼性が低下してしまう。そのため、この測定装置3においては、設置面の振動を測定装置3の本体に可及的に伝えないようにするための手段として、支持部7に本発明の実施形態の要部に係る後述するような防振装置1を設けている。
【0020】
図1に示すように、本例の防振装置1は、この測定装置3の筐体3aの下面に設けられた支持脚である支持部7の下端に設けられ、測定装置3を設置面6上に支持している。図2に拡大して示す本例の防振装置1は、上面及び下面が開放された円筒形の周壁状の側部8の下面側に矩形の基板9を含んでなる金属製の収納部10を有しており、この基板9の四隅は固定ボルト等の固定手段11を介して設置面6に固定されている。この収納部10の側部8は設置面6の振動による支持部7の横方向への変位を規制する規制部材であるとともに、後述する弾性体等を内部に収納するための収納空間を区画する区画部材としての機能を有する。
【0021】
前記収納部10の収納空間14内には、少なくとも2枚以上の円形の弾性体12と、この弾性体12の数よりも1枚少なく寸法は弾性体12よりも大きい円形の金属製の剛性板13とが、交互に重ねて設けられている。図2に示す例では、3枚の弾性体12の間に2枚の剛性板13が挟み込まれている。弾性体12はゴム、ゲル材料、その他のばね材料等からなり、予想される設置面6の振動モードの多様性に対応できるばね定数に対応できるように、材質や厚さが様々に設定された複数種類のものが用意され、その中から任意に選択できるようになっている。弾性体12と剛性板13の直径は、収納空間14の内径よりも小さく設定されており、使用時に測定装置3の重量によって弾性体12が圧縮された場合に、潰れた弾性体12の側面が収納体の側部8の内面に接触せず、所望のばね定数が実現されるように構成されている。
【0022】
前記収納部10の収納空間14内には、収納空間14内で最も上にある弾性体12の上に受け部15が載置されている。受け部15は、その外径が前記弾性体12の外径よりも大きく収納空間14の内径よりも小さい円形の底面部16と、該底面部16から縦方向に立ち上がる周状の側面部17とを備えた皿状の金属製部材であり、側面部17内の底面部16の上には底面部16と略同一外径の支持部7が収納載置される。この受け部15を収納部10内に入れると、受け部15の側面部17の外周面と収納部10の側部8の内周面は、間に小さな隙間(本例では例えば0.5mm)をおいて対面するので、この隙間の寸法を限度として受け部15は収納部10内で水平面内の全ての横方向に変位することが許容される。また、弾性体12が伸縮して受け部15が収納部10に対して上下動した場合、受け部15の側面部17の高さの限度において、受け部15は収納部10に対してガイドされるので、受け部15が収納部10から外れてしまうことはない。
【0023】
以上の構成によれば、測定装置3が設置されている設置面6に予め予想された周波数特性の振動が生じても、その周波数特性に合せて選定された複数の弾性体12を重ねた本例の防振装置1により効果的に振動は減衰される。特に、本例の弾性体12を積層した構造が減衰の効果を有効に発揮するので、接地面6の振動の周波数の広い範囲で一定の減衰率を得ることができる。
【0024】
また、この測定装置3は、収納部10と受け部15の隙間(本例では0.5mm)の寸法しか変位しえないが、この寸法は隣接する搬送コンベア4との間隔(本例では3〜5mm)よりも小さいので、横方向の揺れは十分に小さく、コンベア間の基板9の乗り継ぎの便宜のためにコンベア間隔を小さく設定してあるにも係わらず、測定装置3のコンベアは隣接する搬送コンベア4と接触しない。なお、収納部10の収納空間14及び受け部15等は円形なので、横揺れの方向は水平面内であれば、いずれの向きであっても同等に振動を減衰する効果が得られる。
【0025】
また、縦方向の振動についても、収納部10の収納空間14内に収納されて測定装置3の支持部7が載せられた受け部15の側面部17が、収納部10の側部8にガイドされて縦方向に移動可能であり、受け部15の側面部17が収納部10の側部8に対する抜け止めの機能を果たすので、選択されたばね定数及び数の弾性体12の伸縮で効果的に縦方向の振動を吸収して弊害を解消し、測定装置3の光学測定手段によるはんだの高さ方向の変位測定も所期の精度で行うことができる。
【0026】
また、設置面6の振動のモードが変わった場合には、収納部10内に重ねて設ける弾性体12の数や組み合わせを変えて、新たな周波数特性に対応することができる。そして、長期間の使用によって弾性体12が劣化した場合には、弾性体12と剛性板13が接着されていないので、それぞれ別々に分けて廃棄することができ、環境に与える負荷が少ないという点でも産業上格別の効果がある。
【0027】
(2)第2の実施形態(図3)
以下の説明及び図3の記載においては、第1の例と共通する部分については第1の例と同一の符号を付し、一部説明を省略する。
図3に示す本例の防振装置1aは第1の例と同様に産業用機器の支持部7と設置面6の間に設けることができる。図3に示すように、本例の防振装置1aは、周壁状の側部8aを備え、上面が開放されて下面が閉止された金属製の円筒体からなる収納部10aを有している。この収納部10aの内部である円柱形の収納空間14内には、第1の例と同様の構成の弾性体12及び剛性板13が重ねて収納・載置されている。なお、本例では、2枚の弾性体12の間に1枚の剛性板13が挟まれた構成となっており、これらの構成による防振面での作用・効果乃至機能は第1の例と実質的に同一である。
【0028】
本例では、収納部10aの側部8aの外面の一箇所に、L字形のアングル材からなる固定具20の一方の片部20aがねじ等の固定手段で固定され、さらに他方の片部20bが設置面6上にアンカーボルト等の固定手段21で固定されている。
この固定具20によれば、第1の例のように基板9の四隅を固定する構造と異なり、1本の固定手段21(アンカーボルト)で簡単に設置面6上に固定できる便利さがある。
【0029】
また本例では、収納部10の側部8の外面において、固定具20とは反対側の他箇所に、測定装置3の支持部7が収納部10から外れないように押さえるための移動抑止具30が取り付けられている。この移動抑止具30は、L字形のアングル材からなり、その取付け部30aには縦方向に離れた2箇所に縦長の長孔31がそれぞれ形成され、ボルト等の固定手段を介して収納部10の側部8の外面に位置調整可能に取り付けられている。また、移動抑止具30の押さえ部30bには開口したスリット32が設けられて二股状とされており、このスリット32に支持部7の支持脚7aが挿入されて支持部7の真上に所定の間隔(本例では例えば2mm)をおいて押さえ部30bが位置するようになっている。
【0030】
この移動抑止具30によれば、設置面6の振動によって測定装置3の支持部7に受け部15から浮き上がる方向の力が加わっても、支持部7は押さえ部30bと支持部7の隙間の寸法だけは移動可能であるが、それ以上は押さえ部30bによって上方への移動が阻止される。従って、支持部7が受け部15から外れることはなく、受け部15の下に重ねて配置した弾性体12の働きによって縦方向の振動を効果的に減衰することができる。なお、押さえ部30bと支持部7の隙間は、取付け部30aの固定手段を緩め、長孔31に沿って移動抑止具30を全体として上下動させ、所望の位置で固定手段を再度効かせれば新たな寸法に設定することができる。
【0031】
以上説明した2つの例においては、収納部10,10aが円筒形であったが、収納部の形状は内部に弾性体を重ねて収納可能な収納空間を区画し得るものであれば、四角筒形他の多角筒形でもよい。さらに筒形に限らず、少なくとも一部分に側部を備えることにより重ねた複数枚の弾性体をずれないように保持し得るものであればよく、例えば側部を構成する壁部材を複数枚、設置面上に配置して内部に弾性体を収納可能な収納空間を構成するものとしてもよい。
【0032】
以上説明した各例においては、設置面6としての床面上に防振装置1,1aを介して測定装置3を設置する場合を示したが、設置面6は必ずしも床面だけでなく、床面上に設置した何らかの装置の筐体等の上に、本例の防振装置1,1aを介して他の機器類を設置することもできる。すなわち、床面以外に、装置の上面等も機器の設置面となりうる。この場合、床面上に本例の防振装置1,1aを介して前記装置を設置すれば、前記他の機器類は、2箇所において間接又は直接に防振装置1,1aで支えられるので、防振の効果はさらに高まる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1(a)は本発明による防振装置の実施形態の第1例を備えたプリント基板の実装ラインを示す平面図、同図(b)は同正面図である。
【図2】図2(a)は本発明による防振装置の実施形態の第1例を示す平面図、同図(b)は同例の一部を断面とした正面図である。
【図3】図3(a)は他の実施形態の平面図、同図(b)は同図(a)のb−b切断線における断面図、同図(c)は同図(a)のc矢視図である。
【図4】図4(a)は従来の防振装置の平面図、同図(b)は同防振装置1の一部を断面とした正面図である。
【符号の説明】
【0034】
1,1a…防振装置
3…産業用機器としての測定装置
4…産業用機器としての搬送コンベア
6…設置面
7…支持部
8,8a…側部
10,10a…収納部
12…弾性体
13…剛性板
14…収納空間
15…受け部
16…底面部
17…側面部
20…固定具
30…移動抑止具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面(6)上に支持部(7)を介して支持された産業用機器(3)の前記支持部に設けられる防振装置(1,1a)において、
前記設置面の振動による前記支持部の横方向への変位を規制する側部(8,8a)と該側部の内方に設けられた収納空間(14)とを備えて前記設置面上に固定された収納部(10,10a)と、
前記収納部の前記収納空間内に設けられた2以上の弾性体(12)と、
前記収納部の前記収納空間内で前記各弾性体の間に設けられた剛性板(13)と、
前記収納部の前記側部との間に隙間が生じるように前記収納空間内で最も上に設けられた前記弾性体の上に載置されて前記支持部が上面に載置される受け部(15)と、
を具備することを特徴とする防振装置(1,1a)。
【請求項2】
前記横方向についての前記剛性板(13)の断面形状の外形は前記弾性体(12)の断面形状の外形よりも大きく、前記横方向についての前記受け部(15)の断面形状の外形は前記剛性板の断面形状の外形と同じかこれよりも大きく、前記横方向についての前記収納空間(14)の断面形状の内形は前記受け部の断面形状の外形よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の防振装置(1,1a)。
【請求項3】
前記横方向についての前記収納空間(14)の断面形状の内形が円形であり、
前記受け部(15)が、前記支持部(7)を支持する円形の底面部(16)と、前記側部(8,8a)に対面するように前記底面部から縦方向に立ち上がる側面部(17)とを備えたことを特徴とする請求項2記載の防振装置(1,1a)。
【請求項4】
前記各弾性体(12)が、前記設置面(6)の振動特性に応じて、ばね定数の異なる複数の弾性体から任意に選択されたことを特徴とする請求項1乃至3記載の防振装置(1,1a)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−234142(P2006−234142A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−53602(P2005−53602)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(000000572)アンリツ株式会社 (838)
【Fターム(参考)】