説明

防水テープ用熱風溶着機

【課題】天幕や雨着、スキー服、帽子、特殊服など防水布で製作した製品の縫線部位に合成樹脂テープを熱溶着して縫線部位を完全防水する防水テープ用熱風溶着機を提供する。
【解決手段】防水テープ用熱風溶着機は支持台の先端に平ローラ部とテーパーローラ部が区分形成された下部ローラ体と;その下部ローラ体を回転させるための駆動手段と;平ローラ部またはテーパーローラ部の選択使用のための下部ローラ体が装着された支持台の回転手段と;これらの下部ローラ体と駆動手段及び回転手段と連係して作動する熱風発生手段及び上部ローラを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は天幕や雨着、ジャンバー、帽子、スキー服など防水布で製作した製品の縫線部位に合成樹脂テープを熱溶着して縫線部位を完全防水する合成樹脂用熱風溶着機に関するもので、特に防水布用テープ熱溶着機において、上部ローラと、その上部ローラと対向する下部ローラ体を転換可能な平ローラとテーパーローラでそれぞれ構成することによって、上部ローラと対向する平ローラまたはテーパーローラの選択的な使用を通じて直線形状の熱溶着部または円弧状の熱溶着部を兼用して製造できる合成樹脂用熱風溶着機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に天幕や雨着、ジャンバー、帽子、スキー服など、防水を要する物品の場合、その防水布は完全防水が可能であるが、これを裁縫する過程で縫線に沿って針穴が穿孔される。したがって穿孔部分に対する防水のためにその縫線部位に合成樹脂テープを熱溶着させることによって完全防水処理を行う。
【0003】
この時、製品の特性や縫線の幅によって合成樹脂テープが広いものを使用するか、または狭いものを使用することができる。また、これに対応して支えローラもやはりその幅が広いものと狭いもののうち、いずれかを選択して使用することが、製品に対する完壁な防水処理のために必要である。
【0004】
従来のテープ熱溶着機は支えローラを合成樹脂テープの幅によって広い支えローラや狭い支えローラに入替え使用することができないため、そのまま使用する実情である。また、広い支えローラを有するテープ熱溶着機、または狭い支えローラを有するテープ熱溶着機など、合成樹脂テープの幅によって別のテープ熱溶着機を備えなければならない。これによって、合成樹脂テープの幅に無関係に一種類のテープ熱溶着機を使用する場合には製品の不良率が高くなって、合成樹脂テープの幅によってそれぞれテープ熱溶着機を備える時は、それによる経済的な損失が増大するなど、多様な問題点がある。
【0005】
しかし、従来の一般的な合成樹脂用熱風溶着機は上部ローラと下部ローラが平ローラになって、直線形状の裁縫部だけを防水テープで熱溶着できる。したがって、平ローラの特性上、直線形状の移送だけ可能であるので、防水原反で製作した各種製品の裁縫部に直線形状になった防水テープだけの熱溶着が可能である。したがって、首部位や肩、胸、袖など多様な曲線形状を有する裁縫部に防水テープを熱溶着する過程で作業上色々な制約がある。特に天幕や雨着、ジャンバー、帽子、スキー服などのように曲面形状の合成樹脂の防水シートで製作された製品を生産するためには作業者が強制的に当該曲率に沿って製品を回転状態で強制投入して製作する。これによって、製品原反または防水テープが重なることにより防水テープ溶着部にシワが発生して、外観が低下すると共に、商品性が低下する原因になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は上部ローラと対応する下部ローラ体を平ローラ部とテーパーローラ部に区分して形成し、その下部ローラ体が結合された支持台を回動させて、上部ローラの下部に下部ローラ体の平ローラ部またはテーパーローラ部を対応して位置させることによって、被防水物の形態や形状または防水作業区間の形状に従って平ローラ部による直線区間の防水作業はもちろん、テーパーローラ部による円弧区間の防水作業を選択的に転換し、連続して作業を行うことができる防水テープ用熱風溶着機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するための本発明の防水テープ用熱風溶着機は、支持台の先端に装着され、平ローラ部とテーパーローラ部に区分して形成された下部ローラ体と;下部ローラ体を回転させるための駆動手段と;平ローラ部またはテーパーローラ部の選択的な使用のために下部ローラ体が装着された支持台を回動させる回動手段と;これらの下部ローラ体と駆動手段及び回動手段と連係して作動する熱風発生手段と、下部ローラ体の上部に配置される上部ローラを含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明の防水用テープ熱風溶着機によれば、防水テープを熱溶着しようとする区間の形状によって単一の上部ローラに対して平ローラとテーパーローラを選択的に使用することができるので、必要によって直線形状の熱溶着または円弧状の熱溶着を選択的に転換して使用することができて非常に効率的である。また、円弧状になった自然な曲線形状の熱溶着部を得ることができるので、多様な曲線になった天幕や雨着、スキー服、帽子、特殊服など防水布で製作した製品の防水作業が可能であると共に、防水テープのしわや重複が発生しないので、優れた水密効果があり、滑らかな外観を有する高品質の溶着部を形成できる。
【0009】
また、本発明の防水テープ用熱風溶着機によれば、直線区間または円弧区間が反復したり連続する場合も、平ローラ部またはテーパーローラ部の選択的な適用を通じて当該区間の早くて安定した溶着作業が可能であるので、生産性が向上し、より優れた溶着品質の防水テープを安定的に維持できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。
【0011】
図1は本発明に係る防水テープ用熱風溶着機の全体を示す正面図である。
【0012】
本発明に係る合成樹脂用熱風溶着機の構成を見ると、平板状の作業台101を有する本体100と、その本体100上に装着される上部ローラ111と、その上部ローラ111に対向して下部に装着される下部ローラ体10と、上部ローラ111と共に作業台101の上方に装着される熱風発生手段110を含む。
【0013】
上部ローラ111の下部には作業台101上の支持台20の先端に固設される下部ローラ体10が位置する。本発明においては下部ローラ体10の多様な実施形態を通じて防水作業を行う対象物の形態や形状に従って直線区間の防水作業及び円弧区間の防水作業を単一の熱風溶着機で行うことができるようにする。また、下部ローラ体10が装着された支持台20を回動させることによって、上部ローラ111の下部に下部ローラ体10の平ローラ部10aまたはテーパーローラ部10bを選択的に配置して使用する。したがって、直線区間と円弧区間を有する防水テープの連続的な溶着作業が可能になる。
【実施例1】
【0014】
図2は本発明の実施例1に係る防水テープ熱風溶着機の下部ローラ体及び駆動部を拡大して示す斜視図であり、図3は図2に示した下部ローラ体及び駆動部の組立状態を示す断面図である。
【0015】
本実施形態においては下部ローラ体10を平ローラ11とテーパーローラ12にそれぞれ区分して形成し、これらローラを支持台20の先端両側にそれぞれ結合する。平ローラ11の平ローラ部10aは上部ローラ111と対応して回転する場合、両端部の回転速度が均一であるので、防水作業を行う対象物を直線方向に移動させる役割をする。
【0016】
テーパーローラ12のテーパーローラ部10bは上部ローラ111と対応して回転する場合、両端の回転速度が互いに異なるので、防水作業を行う対象物がテーパーローラ部10bのテーパー量に比例して円弧状に移動するようになる。したがって、上部ローラ111と対応する下部ローラ体10を平ローラ11またはテーパーローラ12のうち一つを選択して作業を行う場合、直線区間の作業または円弧区間の作業が可能である。
【0017】
この時、テーパーローラ12と平ローラ11が装着された軸は、図3に示すように、本体100内の駆動モータ112からチェーン116により動力が伝達されて回転する。これらのテーパーローラ12と平ローラ11の回転により作業中である防水原反製品の移送が可能であり、その防水製品の移送過程で縫線に密着して投入される防水テープが熱風発生手段110から発生する熱により加熱及び溶融しながら防水テープが縫線に溶着されて完全な水密状態を維持することができる。
【0018】
このようなテーパーローラ12及び平ローラ11は、作業者の選択的な位置変更を通じて上部ローラ111の下側にそれぞれ個別的に配置できる。このような位置変更作用は回動手段30により作動する支持台20の角度を調節することによって可能になる。
【0019】
すなわち、支持台20の下段は作業台101の底面に装着された案内ブロック34が結合されおり、案内ブロック34の両側に形成されたスリット孔31には案内ピン32が挿入されている。したがって、支持台20から突出した案内ピン32が案内ブロック34のスリット孔31に流動可能に挿入されて、支持台20の角度変更が可能である。
【0020】
この時、案内ピン32が案内ブロック34のスリット孔31内の一側に位置する場合には上部ローラ111の下側にテーパーローラ12が対向に位置され、案内ピン32が案内ブロック34のスリット孔31内の他側に位置する場合には上部ローラ111の下側に平ローラ11が対向に位置される。
【0021】
支持台20の下段には案内ブロック34の内側に稼動ブロック33が挿入されており、その稼動ブロック33の両側から案内ピン32が突出している。稼動ブロック33には作業台101の底面に装着されたアクチュエータ102の端部がヒンジにより結合されているので、そのアクチュエータ102の駆動により稼動ブロック33が左右方向に回動できる。
【0022】
また、テーパーローラ12と平ローラ11を回転させるために、支持台20の内部にチェーン116が設けられており、このチェーン116の下部は駆動モータ112から引き出された動力伝達軸113に巻かれている。その動力伝達軸113の端部には所定の角度範囲内で動力伝達が可能なユニバーサルジョイント114のようなカップリング手段を通じて回転軸115が連結されている。したがって、稼動ブロック33を貫通してチェーン116を回転させる回転軸115は、稼動ブロック33が回転する途中や角度を調節する途中にもジョイント114により円滑な動力伝達が持続的に行われるようになる。
【0023】
したがって、直線形状の裁縫部に防水テープを熱溶着させる場合には、図4に示すようにアクチュエータ102を後進させる。それによって案内ブロック34内の稼動ブロック33が後退しながら、その稼動ブロック33の案内ピン32がスリット孔31の一側に移動して止めると共に、稼動ブロック33の後退による回転作用で支持台20は垂直状態になる。このような支持台20の垂直状態では上部ローラ111の下側に平ローラ11が位置するようになる。
【0024】
この状態で、本体100内部の駆動モータ112を作動させて熱風発生手段110を作動させると、防水製品の直線形状の裁縫部に防水テープが熱溶着される。このように、上部ローラ111と下部ローラ体を構成する平ローラ11が互いに平行状態で維持されるので、これらのローラの間を通過する防水製品及び防水テープは、直線形状に移動しながら直線の熱溶着部が形成される。
【0025】
一方、防水テープの熱溶着部を曲線形状に形成する場合、本体100の作業台101の底面に装着されたアクチュエータ102を前進移動させると、その端部に結合された稼動ブロック33が前進する。したがって、稼動ブロック33の案内ピン32は傾斜状のスリット孔31に沿って移動するようになって、スリット孔31の傾斜角によって稼動ブロック33及びその支持台20は傾斜状態を維持するようになる。
【0026】
図5に示すように、このような傾斜状態では上部ローラ111の下部に下部ローラ体を構成するテーパーローラ12が位置するようになる。したがって、テーパーローラ12の回転により防水製品と防水テープが密着状態で移動すると、テーパーローラ12と防水製品及び防水テープとの接触摩擦部分における干渉により、防水製品と防水テープはテーパーローラ12のテーパーローラ部10bのテーパーに沿って曲線形状に移動するようになる。
【0027】
したがって、曲線形状の防水テープ熱溶着部を形成する場合、前述したように下部ローラ体をテーパーローラ12に転換して作業すると、そのテーパーローラ12のテーパーにより防水製品及び防水テープが曲線形状に移動するようになるので、結局曲線形状の裁縫部にはテーパーローラ12のテーパーに沿ってなだらかな曲線形状の防水テープ溶着部が形成される。
【0028】
この時、テーパーローラ12はそのテーパー量を多様に可変的に規定した後、必要時にこのローラを入れ替えて使用することによって、そのテーパー量に沿ってより多様な曲線を有する防水テープ熱溶着部を形成することが可能である。すなわち、製作しようとする雨着、ジャンバー、帽子、スキー服などの防水部位や縫線の形状に合う適切な形状のテーパーローラ12を結合して使用すると、縫線の形状に合う曲線形状の熱溶着部を得ることができる。
【0029】
したがって、作業者の必要により、または作業内容によりテーパーローラ12と平ローラ11を選択的に使用することによって、直線形状の熱溶着部または曲線形状の熱溶着部をそれぞれ形成できるので、より経済的で効果的に利用できる。
【実施例2】
【0030】
図6は本発明の実施例2に係る防水テープ用熱風溶着機の下部ローラ体及び駆動部を示す分離斜視図であり、図7は図6に示した下部ローラ体及び駆動部の組立状態を示す斜視図である。
【0031】
図面に示すように、本発明の防水用テープ熱風溶着機は、本体100の作業台101上に熱風発生手段110と上部ローラ111が装着されている。その上部ローラ111の下側には作業台101の上側に突出した第1及び第2支持台20a、20bによって平ローラ11とテーパーローラ12がそれぞれ分離して配置されている。
【0032】
この時、平ローラ部10aを有する平ローラ11とテーパーローラ部10bを有するテーパーローラ12はそれぞれ別の第1支持台20aと第2支持台20bの上段に回転可能に装着されている。第1支持台20a及び第2支持台20bの下段は別の流動台33上にヒンジにより回動可能に結合されている。
【0033】
また、第1支持台20aと第2支持台20bの下部両側には、これらの支持台を回転させるための作動手段40、40’がそれぞれ結合されている。その作動手段40、40'は図に示したような油圧モータ41あるいは油圧シリンダーなどを使用することが好ましい。作動手段40、40'としての油圧モータ41は、その回転軸42にそれぞれ支持台20a、20bの下段が結合されている。この状態で油圧モータ41を作動させると、図8に示すように第1支持台20aまたは第2支持台20bは流動台33でほぼ直角に回動する。
【0034】
したがって、図9に示すように、平ローラ11を使用しようとする場合には平ローラ11を有する第1支持台20aを垂直に立設して上部ローラ111の下側に位置させる一方、テーパーローラ12が装着された第2支持台20bを水平方向に回動させることによって、平ローラ11とテーパーローラ12との間の相互干渉を避けることができる。反対に、テーパーローラ12を使用しようとする場合には図10に示すように、第2支持台20bを垂直に立設してテーパーローラ31を上部ローラ111の下側に位置させる一方、平ローラ11が装着された第1支持台20aを水平方向に回動させることによって、やはり平ローラ11とテーパーローラ12との間の相互干渉を避けることができる。
【0035】
この時、前述したように、平ローラ11とテーパーローラ12はそれぞれ分離して離隔され、単純な回転時上部ローラ111の下側に正確に面接触することができないため、これらの第1支持台20aと第2支持台20bが結合されている流動台33を左右方向に回動させる。これを通じて上部ローラ111の下側には選択的に平ローラ11とテーパーローラ12が正確に面接触する位置に配置できる。
【0036】
このような流動台33の左右回動は、本体100の作業台101の底面に装着されたアクチュエータ102の駆動により行う。作業台101の底面には両側にスリット孔31が穿孔された案内ブロック34が装着されており、その案内ブロック34の内側にはスリット孔31に挟まれる案内ピン32を有する流動台33が装着されている。流動台33の一側にアクチュエータ102をヒンジにより結合すると、アクチュエータ112の駆動によって流動台33が案内ブロック34のスリット孔31に沿って流動するようになる。これによって、上部の平ローラ11またはテーパーローラ12の位置変更が可能になる。
【0037】
また、本体100の内側には平ローラ11及びテーパーローラ12を回転させるための駆動モータ112が内蔵されている。駆動モータ112の動力は第1支持台20aと第2支持台20bの下段に横方向に貫設されている動力伝達軸115(図8)に伝達され、その動力伝達軸115は平ローラ11及びテーパーローラ12とチェーン52により連結されている。したがって、駆動モータ112が作動すると、動力伝達軸115及びチェーン116により平ローラ11及びテーパーローラ12が共に回転する。
【0038】
これによって防水布で製作した各種製品の縫線を防水処理しようとする場合、防水テープによる熱溶着部の形状、すなわち直線区間または円弧区間によって平ローラ11またはテーパーローラ12を選択し、これを垂直に立設する。次に、下部流動台33を利用してこれらのローラの位置を調整して上部ローラ111の下側に平ローラ11またはテーパーローラ12を正確に面接触させる。この状態で駆動モータ112を作動させると、これらの上部ローラ111と下側のローラとの間に移動する防水原反と防水テープは熱風発生手段110から放出する高温の熱により防水テープが鎔融されながら互いにかたく熱溶着される。
【0039】
また、本発明において、テーパーローラ12が装着された第2支持台20bの上段一側には、図11に示すように、別の補助ローラ60が装着されている。テーパーローラ12により円弧区間の熱溶着を行う場合、製品を円弧方向に位置させながら供給しなければならない。この時、単一のテーパーローラ12のみで当該製品を支えながら供給する場合、製品の垂れ下がりや引き伸ばしによりシワが発生し得る。これを防止するために、テーパーローラ12の近辺に補助ローラ60を設置することによって、各種製品の供給方向に沿ってその製品を弾力的に支えてより円滑で安定的に溶着作業を行うことができる。
【0040】
補助ローラ60はテーパーローラ12の傾斜角と一致する傾斜角を有しており、補助ローラ60の両端にはその補助ローラ60を支持するための昇降ピン61が結合されている。これらの昇降ピン61は作業製品によって上下に移動できるように、第2支持台20bの上段一側に結合されている。
【0041】
また、昇降ピン61にはスプリング62が挿入されている。このスプリング62により昇降ピン61は上方に付勢された状態で設けられる。したがって、製品の重量が補助ローラ60及び昇降ピン61を介して伝えられる場合、昇降ピン61が製品の重量により押されるが、この時スプリング62の弾性力によって補助ローラ60を上方に付勢することによって、常に一定の位置で作業が行われるようにする。
【0042】
特に、昇降ピン61の下部には別の調整ナット63が螺合されていて、これを通じて補助ローラ60と昇降ピン61が必要以上に上昇することを防止すると共に、上昇状態の高さを調節できる。
【実施例3】
【0043】
図12は本発明の実施例3に係る防水テープ用熱風溶着機を示す分離斜視図であり、図13は図12に示した下部ローラ体及び駆動部の組立状態を示す断面図である。
【0044】
実施例3を詳細に説明すれば、本実施形態に係る下部ローラ体10は両端が回転可能に装着された形状の長方形楕円体になっている。下部ローラ体10の中央部には水平形状の平ローラ部10aが形成され、平ローラ部10aの両側には中心点Cが同一なテーパー状のテーパーローラ部10bが形成されている。
【0045】
この時、下部ローラ体10は本体100の作業台101底面に位置した駆動モータ112から伝えられる動力を受けて回転する。ローラ支持台20の内側には垂直方向にチェーン116が設けられており、これを介して駆動モータ112の動力を下部ローラ体10に伝達する。チェーン116の上段は回転軸117'に固定された第1スプロケット117に巻かれており、下段は回転軸119'に固定された第2スプロケット119に 巻かれている。回転軸117'の一端にはチェーン116を介して伝えられるモータの回転力を下部ローラ体10に伝達するための駆動歯車118'が固定され、この駆動歯車118’は下部ローラ体10の一端に固定された従動歯車118と噛合されている。
【0046】
また、チェーン116の下段が巻き掛けられた第2スプロケット119が固定された回転軸119'は、ユニバーサルジョイント114を介して駆動モータ112の動力軸113に連結されている。ユニバーサルジョイント114は駆動モータ112の動力軸113を介して伝えられるモータの回転力を回転軸119’を介して第2スプロケット119に伝達する役割をする。
【0047】
したがって、駆動モータ112の回転力は動力軸113、ユニバーサルジョイント114、第2スプロケット119、チェーン116、第1スプロケット117、及び伝達歯車118‘、118を介して順々に伝えられることによって、最終的に下部ローラ体10を回転させるようになる。
【0048】
特に、ローラ支持台20は左右方向に回動する場合がある。このような回動状態でもモータの回転力を下部ローラ体10に持続的に伝えなければならない。このために、所定の範囲内で角度が変化しても動力伝達が可能な長方形スリット構造のユニバーサルジョイント114を採用した。したがって、角度及び長さが変化する所定範囲内で連続的にモータからの回転力を下部ローラ体10に伝達して連続作業が可能である。
【0049】
前述したように、下部ローラ体10は平ローラ部10aと、平ローラ部10aの両側に形成されたテーパーローラ部10bとからなり、これらの選択的な使用を通じて直線区間または円弧区間の熱溶着が可能になる。これらの平ローラ部10aとテーパーローラ部10bは下部ローラ体10を支持しているローラ支持台20の回動を通じて使用位置にシフトできる。
【0050】
このために、ローラ支持台20は下部ローラ体10の中心点Cを基準に左右方向に回動できる。ローラ支持台20の両側に突出したガイドピン83、83’は案内板81に形成された案内孔82、82’に従って移動しながらローラ支持台20が下部ローラ体10の中心点Cを基準に左右に回動される。
【0051】
これをより詳細に説明すれば、ローラ支持台20の両側には作業台101の底面に固定される案内板81が立設されており、その案内板81には上下に一定の間隔をおいて貫通された案内孔82、82’が形成されている。この案内孔82、82’には、それぞれローラ支持台20の両側に突出したガイドピン83、83’が挿入される。
【0052】
また、少なくとも一つの案内板81には二つのリ―ドスクリュー86、86'が上下に所定の間隔をおいて配置され、これらのリ―ドスクリュー86、86'にはスクリューガイド84、84'が螺合されている。組立時に、ガイドピン83、83’はこれらのスクリューガイド84、84'を貫通した後、案内孔82、82'に挿入される。ガイドピン83、83’はヒンジなどの要素によってスクリューガイド84、84と結合することが好ましい。第1リ―ドスクリュー86と第2リ―ドスクリュー86'が回転すると、スクリューガイド84、84’は螺合されているリ―ドスクリュー86、86’に沿って左右に移動するようになる。これによって、ガイドピン83、83’もリ―ドスクリュー86、86'によって案内孔82、82'の軌跡に沿って左右に移動する。これによって、ガイドピン83、83’と一体になったローラ支持台20が左右に回動する。
【0053】
第1リ―ドスクリュー86と第2リ―ドスクリュー86'は多数の歯車を介して正逆モータ85に作動的に連結されている。これらの第1リ―ドスクリュー86と第2リ―ドスクリュー86'の一端には多数の伝達歯車87、87'が結合される。正逆モータ85の回転力は、これらの伝達歯車87、87'を介して第1及び第2リ―ドスクリュー86、86'に伝えられる。
【0054】
したがって、正逆モータ85が回転すると、モータの回転力は伝達歯車87、87'を介して第1及び第2リ―ドスクリュー86、86'に伝えられた後、これらの第1及び第2リ―ドスクリュー86、86'に螺合されているスクリューガイド84、84'とガイドピン83、83’を介してローラ支持台20に伝えられる。この時、第1及び2リ―ドスクリュー86、86’はそれぞれ他の回転速度を有するように、伝達歯車87、87'の歯車比を調節する必要がある。
【0055】
すなわち、第1リ―ドスクリュー86により作動する上部のガイドピン83と、第2リ―ドスクリュー86'により作動する下部のガイドピン83'は、下部ローラ体10のテーパーローラ部10bの中心点Cと互いに異なる長さを有しているため、ローラ支持台20の回動時に、これらのそれぞれのガイドピン83、83’は互いに異なる速度で回転しなければ、その中心点Cの位置が変わるようになる。このように伝達歯車87、87'の回転比を調節することによって、リ―ドスクリューの回転速度を互いに異なるように構成できる。これによって、ローラ支持台20が中心点Cの変化なく自然に中心点Cを基準に左右に回動できるようになる。
【0056】
このようにローラ支持台20が回動すると、上部ローラ111の下側には図14〜図16に示すように、平ローラ部10aまたはその両側のテーパーローラ部10bのうち、いずれか一つが上下に対応して位置するようになる。すなわち、正逆モータ85の正回転または逆回転によって平ローラ部10aまたは両側のテーパーローラ部10bのうち、いずれか一つが上部ローラ111の下側に位置する。
【0057】
この状態で、上部ローラ111と下部ローラ体10の平ローラ部10aが対応して位置すると、原反及び各種製品の直線区間の熱溶着作業を進行でき、上部ローラ111の下側に下部ローラ体10の両側のテーパーローラ部10bのうち、いずれか一つが対応して位置すると、円弧区間の熱溶着作業を進行できる。
【0058】
すなわち、テーパーローラ部10bは実質的にテーパーローラのような役割をするようになる。テーパーローラ部10bが上部ローラ111と対応して位置した状態で原反や製品が移動する場合、下部ローラ体10の回転中心から外側に向けて順次縮小した直径を有するテーパーローラ部10bはその中心部と端部側の回転速度が互いに異なる。したがって、その回転速度の差により原反や製品が円弧状に移動するようになって、結局、円弧状の裁縫部を効果的に防水処理できる。
【0059】
したがって、単純直線区間または円弧区間の防水処理はもちろん、直線区間と円弧区間が連続する場合にもローラ支持台20を対応して回転させ、これを効率的に簡易に防水処理することができる。
【実施例4】
【0060】
図17は本発明の他の実施形態に係る熱風溶着機の下部ローラ体駆動体を示した図面で、他の回動手段が図示されている。下部ローラ体10の回動のために、ローラ支持台20の少なくとも一側には作業台101に垂直に案内板81を固定し、その案内板81には上下に所定間隔をおいて円弧状の案内孔82、82’を貫通形成した後、ローラ支持台20に突出したガイドピン83、83’を案内孔82、82'に嵌め込む。ローラ支持台20の回動軌跡はローラ支持台の長さに比例して増大するので、上部ガイドピン83に比べて下部ガイドピン83'の回動範囲が大きい。したがって、上部ガイドピン83が挿入される上部案内孔82に比べて、下部ガイドピン83が挿入される下部案内孔82'の長さが長く形成されている。
【0061】
案内板81の一側には上下に離隔した第1案内棒88と第2案内棒88’が形成され、これらの第1及び第2案内棒88、88'の外周部には上部及び下部遊動体89、89'を嵌め込む。上部遊動体89は上部ガイドピン83が上向き開放状態で設けられるスライドガイド90を備え、遊動体89とガイドピン83は互いにヒンジ結合されている。これらの上部及び下部遊動体89、89’は連結リンク91により互いに連結され、連結リンク91の中間地点にはアクチュエータ92のロード93がヒンジにより結合されている。
【0062】
作動時に、アクチュエータ92の作動によりロード93が前進すると、前進力はロード93及び連結リンク91を介して上部及び下部遊動体89、89'に伝達され、上部及び下部遊動体89、89’は第1案内棒88及び第2案内棒88’によって摺動しながら前進する。
【0063】
この時、上部遊動体89はスライドガイド90を介してローラ支持台20の上部ガイドピン83と結合されているので、上部遊動体89が前進すると、スライドガイド90により上部ガイドピン83は円弧状の上部案内孔82に沿って移動する。これと共に、下部ガイドピン83'は円弧状の下部案内孔82’に沿って摺動するようになって、ローラ支持台20はより安定的に左右に回動する。
【0064】
また、アクチュエータ92が後進作動する場合も、前述したように、アクチュエータ92の後進力がロード93及び連結リンク91を介して伝えられ上部及び下部遊動体89、89'に伝達されて、これらを後進させると共に、上部案内棒88に沿って摺動する上部遊動体89はスライドガイド90を介して上部ガイドピン83を後進させる。それと共に、下部ガイドピン83'は下部案内孔82’に従って摺動することによって、ローラ支持台20は前述したような方向と反対の方向に回動できる。
【実施例5】
【0065】
実施例5において、作業台101の上方には図18に示すように、絶縁板材でなったカバー70を被せ、そのカバー70の内部空間で第1支持台20a及び第2支持台20bが回動できるように構成することができる。カバー70は回転及び駆動される支持台から作業者の身体や製品の接触を防止しながら、移動する製品との干渉や妨害を防止して、より早くて安定した作業を行うことができる。そのカバー70の上面には垂直に位置する平ローラ11またはテーパーローラ12が干渉なしに左右に流動できる程度の長方形開口部71が形成されている。したがって、前記実施例2で示したように、平ローラ部10aを有する平ローラ11とテーパーローラ部10bを有するテーパーローラ12を、それぞれ別の支持台の上段に回転可能に装着することなどにより、かかる開口部71を通じて平ローラ11またはテーパーローラ12のいずれか一方を単独で上方に突出することができる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明によれば、直線区間または円弧区間が反復する場合または連続する場合も、平ローラ部またはテーパーローラ部の選択的な適用を通じて当該区間の早くて安定した溶着作業が可能である。従って、本発明の産業利用性はきわめて高いものといえる。
【0067】
一方、本明細書内で本発明をいくつかの好ましい実施形態によって記述したが、当業者ならば、添付の特許請求の範囲に開示した本発明の範囲及び思想から外れずに、多くの変形及び修正がなされ得ることがわかるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明に係る防水テープ用熱風溶着機の全体を示す正面図である。
【図2】本発明の実施例1に係る防水テープ熱風溶着機の下部ローラ体及び駆動部を拡大して示す斜視図である。
【図3】図2に示した下部ローラ体及び駆動部の組立状態を示す断面図である。
【図4】図4は図3に示した熱風溶着機により直線区間の溶着作業を行う状態を示す断面図である。
【図5】図3に示した熱風溶着機により円弧区間の溶着作業を行う状態を示す断面図である。
【図6】本発明の実施例2に係る防水テープ用熱風溶着機の下部ローラ体及び駆動部を示す分離斜視図である。
【図7】図6に示した下部ローラ体及び駆動部の組立状態を示す斜視図である。
【図8】図8は図6に示した下部ローラ体及び駆動部の組立状態を示す断面図である。
【図9】図6に示した熱風溶着機により直線区間の溶着作業を行う状態を示す断面図である。
【図10】図6に示した熱風溶着機により円弧区間の溶着作業を行う状態を示す断面図である。
【図11】図6に示した熱風溶着機に備えられた補助ローラの作動状態を示す側面図である。
【図12】本発明の実施例3に係る防水テープ用熱風溶着機を示す分離斜視図である。
【図13】図12に示した下部ローラ体及び駆動部の組立状態を示す断面図である。
【図14】図12に示した熱風溶着機により直線区間の溶着作業を行う状態を示す断面図である。
【図15】図12に示した熱風溶着機により一側円弧区間の溶着作業を行う状態を示す断面図である。
【図16】図12に示した熱風溶着機により他側円弧区間の溶着作業を行う状態を示す断面図である。
【図17】本発明の他の実施形態に係る防水テープ用熱風溶着機の支持台回動手段を示す断面図である。
【図18】本発明の他の実施形態によって作業台上に装着されたカバーを備える防水テープ用熱風溶着機を示す断面図である。
【符号の説明】
【0069】
10 下部ローラ体
20 支持台
30 回転手段
40、40' 作動手段
60 補助ローラ
70 カバー
100 本体
110 熱風発生手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板状の作業台101を有する本体100と、作業台101の上方に装着される熱風発生手段110及び上部ローラ111と、前記上部ローラ111と対向して下部に配置される下部ローラ10と、前記本体100の作業台101に装着され、上段には前記下部ローラ10が回転可能に装着されるローラ支持台20を含む防水テープ用熱風溶着機において、
下部ローラ体10は、1回転時両端の回動距離が均一な平ローラ部10aと、両端の回動距離が異なるテーパーローラ部10bに区分して形成され、回動手段30により駆動される支持台20の回動によって平ローラ部10aまたはテーパーローラ部10bのうち、いずれか一つが上部ローラ111の下方に対応して位置され、
前記支持台20の回転によって上部ローラ111の下方に対応して位置される平ローラ部10aにより直線形状の溶着部を形成し、上部ローラ111の下方に対応して位置されるテーパーローラ部10bにより円弧状の溶着部を形成することを特徴とする防水テープ用熱風溶着機。
【請求項2】
平ローラ部10aを有する平ローラ11と、テーパー状のテーパーローラ部10bを有するテーパーローラ12に区分形成された下部ローラ体10は、作業台に立設された単一の支持台20の先端の両側に装着され、回動手段30の駆動により支持台20が回転することによって、平ローラ11またはテーパーローラ12を上部ローラ111の下方に対応して位置させることを特徴とする請求項1に記載の熱風溶着機。
【請求項3】
平ローラ部10aを有する平ローラ11と、テーパー状のテーパーローラ部10bを有するテーパーローラ12に区分形成された下部ローラ体10は、作業台に立設された二つの第1支持台20a及び第2支持台20bの先端にそれぞれ装着され、回動手段30の駆動により支持台20a、20bが回転することによって、平ローラ11またはテーパーローラ12を上部ローラ111の下方に対応して位置させることを特徴とする請求項1に記載の熱風溶着機。
【請求項4】
下部ローラ体10は中央部に平ローラ部10aが形成され、平ローラ部10aの両側にテーパーローラ部10bが一体に形成され、回動手段30の駆動により支持台20が回転することによって、単一の下部ローラ体10に形成された平ローラ部10aまたはテーパーローラ部10bを上部ローラ111の下方に対応して位置させることを特徴とする請求項1に記載の熱風溶着機。
【請求項5】
下部ローラ体10は本体100内の駆動モータ112から動力が伝達されて回転し、上部ローラ111と下部ローラ体10の間に供給される原反を移送させることを特徴とする請求項1に記載の熱風溶着機。
【請求項6】
本体100内に設置された駆動モータ112に連結された動力伝達軸113の端部にはジョイント114により回転軸115が結合され、その回転軸115の端部には前記下部ローラ体10に巻かれているチェーン116が連結され、前記駆動モータ112の駆動力を前記回転軸115とチェーン116を通じて前記下部ローラ体10に伝達してこれを回転させることを特徴とする請求項5に記載の熱風溶着機。
【請求項7】
下部ローラ体10が固定されたローラ軸の一端には従動歯車118が設けられ、支持台20の内部に垂直に位置するチェーン116の上段が巻かれる第1スプロケット117が固定された回転軸117'の一端には従動歯車118と噛み合う駆動歯車118’が設けられていて、チェーン116により駆動モータ112から伝達された動力はこれらの歯車118’、118によって前記下部ローラ体10に伝達され、
回転軸119'の一端には前記チェーン116の下段が巻かれる第2スプロケット119が固定されていて、動力伝達軸113を介して伝えられた駆動モータ112の駆動力を、チェーン116を通じて回転軸117‘に伝達することを特徴とする請求項5に記載の熱風溶着機。
【請求項8】
第2スプロケット119の回転軸119'の端部と駆動モータ112の動力伝達軸113の端部は、所定の角度及び長さの範囲内で動力伝達が可能にユニバーサルジョイント114により互いに連結されることを特徴とする請求項7に記載の熱風溶着機。
【請求項9】
支持台20を回動させるための回動手段30は、本体100内に装着されたアクチュエータ102を含み、アクチュエータ102の端部は支持台20の下段にヒンジ結合され、アクチュエータ102の作動により支持台20を回動させて前記下部ローラ体10の角度を調節することを特徴とする請求項1に記載の熱風溶着機。
【請求項10】
支持台20を回動させるための回動手段30は、
両側に傾斜状のスリット孔31を有する案内ブロック34を作業台101の下部に装着し、前記スリット孔31に挿入される案内ピン32を有する稼動ブロック33を前記案内ブロック34の内側に挿入し、前記稼動ブロック33の一側は本体100内に装着されたアクチュエータ102に連結することによって、前記アクチュエータ102の作動によって前記稼動ブロック33は案内ブロック34のスリット孔31に沿って流動しながら、前記稼動ブロック33に結合された支持台20の角度を調節することを特徴とする請求項1に記載の熱風溶着機。
【請求項11】
前記案内ピン32が案内ブロック34のスリット孔31内の一側に位置する場合、下部ローラ体10の平ローラ10aが上部ローラ111の下側に対向して位置され、前記案内ピン32が案内ブロック34のスリット孔31内の他側に位置する場合、下部ローラ体10のテーパーローラ10bが上部ローラ111の下側に対向して位置することを特徴とする請求項10に記載の熱風溶着機。
【請求項12】
前記支持台20は第1支持台20a及び第2支持台20bで構成され、これらの支持台20a、20bは作動手段40、40’によって個別的に回動し、前記第1支持台20aの上段には平ローラ10aを有する平ローラ11が装着され、前記第2支持台20bの上段にはテーパーローラ部10bを有するテーパーローラ12が装着されることを特徴とする請求項3に記載の熱風溶着機。
【請求項13】
作動手段40、40’は、稼動ブロック33上に結合された油圧モータ41を含み、その油圧モータ41のモータ回転軸42は前記第1支持台20a及び第2支持台20bにそれぞれ結合され、油圧モータ41の回転を通じて第1支持台20a及び第2支持台20bを個別的に回転させることを特徴とする請求項12に記載の熱風溶着機。
【請求項14】
前記第2支持台20bの上部一側には湾曲状のブラケット64により上下に移動可能な補助ローラ60が装着され、前記補助ローラ60の下部に配置される昇降ピン61は前記第2支持台20bのブラケット64に設置されたスプリング62によって弾性的に支持され、スプリング62の弾性力により補助ローラ60を上方に付勢し、昇降ピン61の下段には高さ調節が可能な調整ナット63が螺合されることを特徴とする請求項12に記載の熱風溶着機。
【請求項15】
作業台101の上方には絶縁板材のカバー70を装着し、上部ローラ111の下側に垂直位置する平ローラ部10aまたはテーパーローラ部10bのうち、いずれか一つをカバー70上部の開口部71を通じて単独で露出させることを特徴とする請求項1に記載の熱風溶着機。
【請求項16】
下部ローラ体10に形成された両側のテーパーローラ部10bは曲面体状を有し、これらの両側のテーパーローラ部10bは互いに同一な位置の円中心Cを有し、その円中心Cは下部ローラ体10の垂直中央線上に位置することを特徴とする請求項4に記載の熱風溶着機。
【請求項17】
支持台20を回動させるための回動手段30は、
支持台20の少なくとも一側で作業台101に垂設され、上下に所定間隔をおいて円弧状に形成された案内孔82、82’を有する案内板81と、
一端は前記支持台20に固定され、他端は前記案内孔82、82'に摺動可能に挿入されるガイドピン83、83’と、
作業台101の下面に付着された正逆モータ85と、
多数の歯車によって前記正逆モータ85の動力を分割して伝達を受けるように前記一側の案内板に設けられる第1及び第2リ―ドスクリュー86、86'と、
前記第1及び第2リ―ドスクリュー86、86'に螺合され、前記ガイドピン83、83’の中間部分が結合される遊動体84,84’を含み、
前記正逆モータ85の回転によって第1及び第2リ―ドスクリュー86、86'が同時に回転すると、第1及び第2リ―ドスクリュー86、86'上に装着された遊動体84,84’が移動しながらガイドピン83、83’を移動させて前記支持台20を回動させることを特徴とする請求項1に記載の熱風溶着機。
【請求項18】
前記第1、2リ―ドスクリュー86、86'の一端は正逆モータ85の駆動歯車と噛合された従動歯車87、87'を備え、これらの歯車87、87’は支持台20の回動時に第1、2リ―ドスクリュー86、86'を互いに異なる速度で回転させることによって、下部ローラ体10の平ローラ部10aとテーパーローラ部10bが上部ローラ111の下部にずれることなく対応して位置する歯車比を持つことを特徴とする請求項17に記載の熱風溶着機。
【請求項19】
ローラ支持台20を回動させるための回動手段30は、
ローラ支持台20の少なくとも一側で作業台101に垂設され、上下に所定間隔をおいて円弧状に形成された案内孔82、82’を有する案内板81と、
一端は前記ローラ支持台20に固定されて他端は前記案内孔82、82'に摺動可能に挿入されるガイドピン83、83’と、
前記案内孔82、82'と対応して案内板81に上下に所定間隔をおいて配置される第1及び第2案内棒88、88'と、
前記第1案内棒88に摺動可能に装着され、前記ガイドピン83の中間部分が結合される上向き開放状態のスライドガイド90を備える上部遊動体89及び前記第2案内棒88'に摺動可能に装着され、前記ガイドピン83'の中間部分が結合される下部遊動体89'と、
前記上部及び下部遊動体89、89'を互いに連結する連結リンク91と、
ロード93を介して前記連結リンク91の中間地点にヒンジ結合され、前記ロード93の前進及び後進によって前記連結リンク91及び前記上部及び下部遊動体89、89'を摺動させて前記ローラ支持台20を回動させるアクチュエータ92を含む請求項1に記載の熱風溶着機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−307883(P2008−307883A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−319887(P2007−319887)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(507406286)
【Fターム(参考)】