説明

防犯装置

【課題】
賊がトイレの窓から屋内に侵入する前に、この賊を検知・威嚇できる防犯装置を提供すること。
【解決手段】
トイレ室10の窓14を照準するセンサー44により、前記窓14から侵入せんとする賊を検知して警報を発する防犯装置を提供する。前記センサー44は、前記トイレ室10に設置された便器20上に装着された温水洗浄便座装置30を作動させるために前記トイレ室10の壁面12に設置されたリモコン装置40に内蔵されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防犯装置に関し、特にトイレ室の窓からの侵入を防止する防犯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に開示された防犯装置は、トイレの窓近傍の屋内側に設けた検知領域において賊(侵入者)の有無を検出する侵入警戒センサーと、トイレの天井に設置される照明器具と、人体から放射される熱線を検出することにより照明器具の照明エリアにおける人の存否を検出する人感センサーと、警報音を発生する警報音発生部と、侵入警戒センサー及び人感センサーの検出結果に基づいて照明器具及び警報音発生部の動作を制御する制御部とを備える。そして、制御部は、侵入警戒センサーが賊を検出すると、照明器具を点灯させるとともに警報音発生部から警報音を発生させ、光と音とで賊を威嚇するようになっている。
【特許文献1】特開2003−16542号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
確かに特許文献1に開示された防犯装置は、侵入警戒センサーが賊を検出すると、照明器具を点灯させるとともに警報音発生部から警報音を発生させ、光と音とで賊を威嚇するものであり、しかも、従来、盲点であったトイレへの侵入防止に着目した点では、賞賛に値するものと言わねばならない。しかしながら、照明器具を点灯させるとともに警報音発生部から警報音を発生させて、光と音による賊への威嚇がなされるのは、侵入警戒センサーが、屋内に入った賊を検出した時点であるので、威嚇の時点が遅すぎるという不具合がある。
【0004】
それ故に、本発明は、トイレ内への侵入前に賊を威嚇できる防犯装置を提供することを、その技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために講じた技術的手段は、請求項1に記載のように、
「トイレ室の窓を照準するセンサーにより、前記窓から侵入せんとする侵入者を検知して警報を発する防犯装置において、前記センサーは、前記トイレ室に設置された便器上に装着された温水洗浄便座装置を作動させるために前記トイレ室の壁面に設置されたリモコン装置に内蔵されていることを特徴とする防犯装置」
を構成したことである。
【0006】
また、上記の課題を解決するために講じた技術的手段は、請求項2に記載のように、
「トイレ室の窓を照準するセンサーと、該センサーにより検知された検知情報に基づいて前記窓から侵入する侵入者の有無を判断する判断手段と、該判断手段によって前記窓から侵入する侵入者がいるものと判断されたときに警報音を発する警報装置とを具備することを特徴とする防犯装置」
を構成したことである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1及び2に記載の発明によれば、トイレ室の窓を照準するセンサーにより、前記窓から侵入せんとする侵入者を検知するので、侵入者のトイレ室内に侵入前に威嚇することができる。
【0008】
特に、請求項1に記載の発明によれば、トイレ室に設置された便器上に装着された温水洗浄便座装置を作動させるためにトイレ室の壁面に設置されたリモコン装置に、侵入者検知用のセンサーを内蔵するので、当該センサーの設置位置の腐心、設置工事から解放され、また、警報装置の主要部を、リモコン装置内に組み込むことが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を基に説明する。
【0010】
図1及び図2において、トイレ室10内には、便器20が設置されており、この便器20の上には、温水洗浄便座装置30が装着されている。温水洗浄便座装置30は、周知のように、リモコン装置40の発光部42から照射された赤外線信号を受光部32で受けて、その信号内容に応じて、所定の作動(例:肛門洗浄・ビデ洗浄・温風乾燥等)を行う。リモコン装置40は、トイレ室10の壁面12にフックの態様で吊架されている。
【0011】
トイレ室10の壁面12にフックの態様で吊架されているとき、リモコン装置40のセンサー部44は、トイレ室の窓ガラス14を照準する。センサー部44の発光部44aからは、常時、赤外線が照射されており、この赤外線は、窓ガラス14に反射して、センサー部44の受光部44bにて検知される。
【0012】
センサー部44の受光部44bにて検知されなくなると、リモコン装置40内のCPU50は、窓ガラス14が破られてトイレ室10内への侵入を企てる賊(侵入者)がいると判断し、リモコン装置40内の警報装置52を作動させて、警報音を発し、周囲に警報を発すると共に賊を威嚇するようになっている。
【0013】
尚、センサー部44の発光部44aは可動式となっており、窓18の位置に対応して、赤外線の発光方向を変更できるようにしている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】: 本発明の実施形態に係る防犯装置の概観斜視図である。
【図2】: 本発明の実施形態に係る防犯装置のブロック回路図である。
【符号の説明】
【0015】
10:トイレ室
12:壁面
18:窓
20:便器
30:温水洗浄便座装置
40:リモコン装置
44:センサー部
50:CPU(判断手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレ室の窓を照準するセンサーにより、前記窓から侵入せんとする侵入者を検知して警報を発する防犯装置において、前記センサーは、前記トイレ室に設置された便器上に装着された温水洗浄便座装置を作動させるために前記トイレ室の壁面に設置されたリモコン装置に内蔵されていることを特徴とする防犯装置。
【請求項2】
トイレ室の窓を照準するセンサーと、該センサーにより検知された検知情報に基づいて前記窓から侵入する侵入者の有無を判断する判断手段と、該判断手段によって前記窓から侵入する侵入者がいるものと判断されたときに警報音を発する警報装置とを具備することを特徴とする防犯装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−39757(P2006−39757A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−216164(P2004−216164)
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】