説明

防白蟻システム

【課題】安価で、湿気が多くて白蟻に襲われ易い部域を再処理できる、建造物の下張り床部域を防白蟻するためのパイプシステムを提供する。
【解決手段】(a)通常は建物の周囲部又はその周囲部に隣接して配置されるチューブ(単数又は複数)を含む第一チューブシステム、(b)一つのペネトレーションに隣接したチューブ(単数又は複数)を含む第二チューブシステム、及び(c)第一及び第二チューブシステムの両システムに殺虫剤を装填するための手段を含むパイプシステムで、複数個の開口部が設けられたチューブを含み、開口部は殺虫剤がその開口部を通じて流出し、隣接地中に注ぎ込まれるような寸法及び間隔になっている。ペネトレーションは、配管パイプラインの形態をとるか、あるいは懸架式スラブ又は床の、負荷支承部材の形態をとる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、隣接地中に殺白蟻剤を注入するパイプシステムを採用した、建物の下張り床部域を白蟻から防御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
オーストラリア特許第583405号に於て、本発明者等はコンクリートの基礎と、この基礎の下に位置し且つ基礎に隣接した地面の上に位置するプラスチック製の防水シートとを有する建物を白蟻から防御する、特に効果的な方法及びシステムについて述べている。この防白蟻法は、二つのチューブサブシステムを含むパイプシステムにより実施される。第一チューブサブシステムは、床部域全体にわたり一定間隔で位置するチューブのネットワークを含み、チューブの少なくとも一部は、建物の基礎に隣接して且つプラスチック製の防水シートの下に位置する。第二チューブサブシステムは、基礎の周囲部の近傍に位置する。地面の上方から容易に接近でき、且つ着脱可能な閉止キャップにより閉止された端部を有する、少なくとも一つのチューブ延長部により、これらチューブサブシステムの両方へ容易に接近できる。液状殺白蟻剤は、このようにして初期処理のために、また必要とされる如何なる再処理のためにも、チューブサブシステム内へ容易に注入できる。両チューブサブシステムのチューブには、それらの全長に沿って離間された複数個の開口部が設けられ、その開口部は、殺白蟻剤が地面上方のチューブ延長部を通じて(好ましくは高容積、低圧で)注入されるとき、開口部を通じて流出し、建物の基礎に隣接する地面へ注ぎ込まれるような寸法及び間隔になっている。
【0003】
このシステムは確実な効果を有するが、その比較的高いコストが経済的なハウジング開発に関して欠点となっている。より安価な代替物で、しかも特に重要な部域(即ち地中の白蟻に最も襲われ易い部域)を再処理することができる代替物が必要である。オーストラリア基準(その内容は本明細書に参照文献3660,1−1995として取り入れられる)で推奨されるように、重要部域とは、例えばバスルーム、化粧室及びキッチンの如き「湿気の多い」部域、周辺縁部及び打ち継目である。
【0004】
ある状況に於ては、本発明の防白蟻システムは、初期化学バリヤを付与するために、また必要とされる再処理のためにも使用することができるが、このシステムは単に再処理のためだけに使用することが一般に推奨される。ほとんどの状況に於ては、殺白蟻剤の手動噴霧の如き従来手段により初期化学バリヤを付与することが必要であろう。
【0005】
現在、オーストラリアで使用する殺白蟻剤は、農芸化学者全国登録局(National Registration Authority for Agricultural Chemists) により登録されている。かかる殺白蟻剤は、3年ないし10年毎に危険度の高い部域を再処理するために使用される。今後の化学の発展によるも、これら重要部域への殺白蟻剤の再付与は、多かれ少なかれ必要とされるであろう。
【特許文献1】実開平2−134106号公報
【特許文献2】実開昭62−83478号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
下張り床部域又はその隣接部域の、白蟻の有意一掃のための処理又は再処理の、便利且つ比較的安価な方法を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的のため、本発明は、少なくとも一つのペネトレーションが貫入した基礎を有する建造物の下張り床部域を防白蟻するためのパイプシステムであって、
(a)建物の周囲部又はその周囲部に隣接した位置に主に配置される少なくとも一つのチューブを含む第一チューブシステム、
(b)少なくとも一つのペネトレーションに隣接した少なくとも一つのチューブを含む第二チューブシステム、及び
(c)第一及び第二チューブシステムの両システムに殺虫剤を装填するための手段を含み、
これらのチューブシステムは、複数個の開口部がほぼ全長に沿って設けられたチューブを含み、前記開口部は、殺虫剤がその開口部を通じて流出し、隣接地中に注ぎ込まれるような寸法及び間隔になっているパイプシステムを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
ペネトレーションは、典型的には配管パイプラインの形態をとるが、懸架式スラブ又は木製床建造物又は同類物に於ける、負荷支承部材又はピアの形態をとることもできる。
【0009】
装填手段は、着脱可能な閉止キャップにより閉止された端部を有する第一チューブシステム及び第二チューブシステムのうちの少なくとも一つのシステムに連通したチューブ延長部を含むことができる。好ましくは、第一及び第二チューブシステムは、両システムへ殺虫剤を提供する単一のチューブ延長部に相互接続される。チューブ延長部の端部は、好ましくは地面の上方から容易に接近でき、また閉止キャップは、隣接地中に殺白蟻剤を注入することを可能ならしめるのに十分なチューブシステム内の圧力を維持するものである。殺白蟻剤はチューブ延長部内へ注入又はポンプ注入され、最終的にはパイプシステムを通じて地中へ注入することができる。
【0010】
殺虫剤は、好ましくは、例えば10ないし40kPaの圧力で装填手段を通じてシステム内へポンプ注入される。特に、処理及び洗浄にとって好ましい圧力は、40mmのパイプでは14ないし16kPaであり、一方、15mmのパイプでは27ないし30kPaである。
【0011】
第一チューブシステムは、通常は建物の基礎の周囲部を画成するチューブを含むことができる。チューブとしては、基礎の内方縁にほぼ隣接して内方周囲パイプ及び/又は基礎の外部周囲にほぼ隣接して外部周囲パイプを設けることができる。インフィル/フーチング基礎の場合、好ましくは両方ともに設けられる。一体式スラブの場合、内方周囲チューブは省略できる。周囲パイプ(単数又は複数)は、基礎の周囲部に対してほぼ平行に配置できる。米国及び日本で一般に使用される他の基礎形式は、本発明により防白蟻加工できるであろう。
【0012】
第二チューブシステムは、少なくともペネトレーションに隣接した少なくとも1のチューブを含む。但し、各ペネトレーションは、第一チューブシステム(内部又は外部)の一部を形成する周囲チューブから、あるいは装填手段と連通し且つ各種ペネトレーション又は建造物の「湿気の多い」部域へ殺白蟻剤を送出する多岐管又は共通供給源から殺白蟻剤が供給される、グリッドシステム形態のチューブ(単数又は複数)により少なくとも実質的に包囲されること、より好ましくは完全に包囲されることが一般に好ましい。任意の多岐管又は供給源は、建物あるいは建造物のほぼ中央に配置することができるが、これは強制的ではない。第二チューブシステムは、内方又は外方周囲チューブから薬剤が供給され、第二チューブシステムは、周囲チューブへ直接接続されているのが便利である。第二チューブシステムは、装填手段と一体化されているのが最も便利で、各「湿気の多い」部域を防御する各チューブシステムが別個の装填手段により別々に装填されることは望ましくない。共通の供給源が好ましい。本システムの主な利点は、少なくとも各ペネトレーション又は「湿気の多い」部域の防御に関する限り、その一体的特性にある。
【0013】
本発明のパイプシステムは、その本質に於て、採用された特定形式の基礎構造、コンクリートその他に限定されるものではない。またそれは他の白蟻一掃手段を含む防白蟻対策の一部を成すこともできる。本発明は、好ましくは、複雑な再設計及びパイプレイアウトの調節をすることなしに、建物構造の各種形式に容易に適合し、且つ費用の点で有利なチューブ製造用のPVCの如きプラスチック材料の使用を含む。
【0014】
他面に於ては、本発明は、一又はそれ以上の配管パイプラインが貫入したコンクリート基礎と、基礎の下に位置し且つ基礎に隣接した地面を覆う防水シートとを有する建物の下張り床部域を白蟻から防御する手段であって、
(a)建物の周囲部に又はその周囲部に隣接して配置された少なくとも一つのチューブを含む第一チューブシステムと、
(b)前記配管パイプライン(単数又は複数)のうちの一つに隣接し、且つ防水シートの下に位置する少なくとも一つのチューブを含む第二チューブシステムとを含み、
前記第一チューブシステム及び前記第二チューブシステムは、それぞれ地面の上方から容易に接近でき、且つ着脱可能な閉止キャップにより閉止された端部を有するチューブ延長部へ接合され、また前記チューブには、その全長に沿って複数個の開口部が設けられ、前記開口部は液状殺虫剤が前記チューブ延長部を通じて注入されるとき、前記開口部を通じて流出し、隣接地中に注ぎ込むような寸法及び間隔になっている。
【0015】
本発明に代わる同様の処理又は再処理システムは、任意のタイル、スレート、大理石等を含むスラブに穴を開けて殺白蟻剤を注入することにより、建物を破壊する如きものであろう。かかる手順は費用がかかり、厄介であり、大掛かりであり、危険なものである。
【実施例】
【0016】
本発明を本発明の特定の実施例に関して以下に詳述する。この実施例は本発明を例示するものであって、本発明を制限するものではなく、またこの実施例は、添付図面に関して以下に記載される。
【0017】
まず、第1図に関連し、建物はコンクリートの基礎10及び外部壁11を有する。コンクリートとは、基礎を構成するための、一般的に同様の性質を有し且つ同等に有用な任意の材料を意味する。各外部壁は、内部煉瓦積み又はスタッド壁12と外部煉瓦積み13とを含むが、これらの壁は他の材料、例えば木材から作ることもできる。基礎10は、内部壁を支持する小さい基礎部分(図示せず)と、水を流すための外部通路14とを含む。基礎10はスラブコンクリート床に対して周辺にある。しかしながら、スラブは簡単化のため図示されていない。
【0018】
防白蟻システムのチューブ材料は、好ましくは上述のようなコスト及び構造的利点を有する、PVCのような適当なプラスチックから形成される。
【0019】
主に配管パイプライン16とスラブとの間の穴又はクラックを通じて白蟻が建物へ進入するのを防ぐように設計された第二チューブシステムは、図示の実施例に於て、グリッドシステム80(単数又は複数)の形態で湿気の多い全部域の回りに据え付けられており、よって殺白蟻剤を注入すると全配管ペネトレーション又はパイプラインの回りに化学的バリヤが形成される。この実施例に於て、20mmの有孔パイプ15は、配管パイプライン16(単数又は複数)の回りに長方形区画形状で構成される。この構成は、再処理時にこれらの重要部域に殺虫剤を均等配送するのに有利である。但し、包囲パイプの他の形状、例えば円形状も採用できる。防白蟻がこれらの部域で有効であることは特に重要であり、各グリッドシステム80は、理想的には各配管パイプライン16を完全に包囲するチューブを含む。中間有孔チューブ17は、処理されるべき地中部域を通じての殺白蟻剤の注入における、配管パイプライン16による如何なる「日陰作用」をも帳消しにするのに要求されることもある。殺白蟻剤は、有孔パイプ15及び17へ多岐管18を経て低圧で送られ、多岐管18はクロスオーバ20又はT継手21を介して無孔フィーダパイプ19へ接続される。
【0020】
もし配管パイプ16が内部周囲チューブ22に接近し過ぎていて、第1図に示す囲いのグリッドシステム80を配置する余地がないならば、第3図に示すキャップ付「脚」システムを代わりに使用できる。好ましくは、有孔チューブ15又は17は、各配管パイプ16の400mm以内に、好ましくは150mm以内に配置するべきである。
【0021】
基礎10のほぼ中央に位置する多岐管18は、各グリッドシステム80へ殺白蟻剤を送る共通供給源であり、これは一つの装填手段と、充填ポイント組立体25及び連結チューブ延長部28を用いて建物を素早く効率的に処理及び再処理可能にする有利な構造様式であることが理解されよう。
【0022】
基礎の周囲部を通じて白蟻が接近するのを防ぐように設計された第一チューブシステムを以下に述べる。この説明は第2図に関連して行われる。
【0023】
内方周囲パイプ22は、好ましくは20mmの有孔パイプ製品から形成され、これは基礎10の内方縁から150mm以内に配置される。外部周囲パイプ23は、基礎10の外方縁から150mm以内に配置され、やはり好ましくは20mmの有孔パイプ製品から形成される。
【0024】
内方周囲パイプ22は、防水シート(水蒸気膜)の下に、予め準備された(締め固められた)土壌床に配置される。防水シートは、通常は適当なプラスチック材料、例えばPVCから形成される。この内方周囲チューブが、特に一体式スラブ構造の場合、省略できることに注目することは重要である。
【0025】
外方周囲パイプ23は、同様に、特定用途向けに作られた溝に配置され、「パーミカバー」のような農業用土止めシート24で覆われる。
【0026】
殺虫剤は、チューブ延長部28を通じて充填ポイント組立体25と連通した第一及び第二チューブシステムの両システムへ注入され、これは逆止弁を組み込み、殺白蟻剤、特に好ましくはクロピリフォス(clorpyrifos) 又はビフェンシリン(bifenthrin)をシステムへ装填するのを容易ならしめる。充填ポイント組立体25は、好ましくは外部通路14の近傍に配置される。安全上の理由から、充填ポイント組立体はチャイルドプルーフ(子供の安全を配慮した)トラップ26内に包被すべきである。チャイルドプルーフトラップは、土壌内に配置されて、トラップの蓋の高さが使用される舗装面の仕上がり高さと同じになるように締め固められる。これにより第一及び第二チューブシステムに殺白蟻剤を注入するために充填ポイント組立体へ容易に接近できるようになる。防白蟻再処理を容易に実施できるが、一方で、子供の安全性が脅かされることはない。充填ポイント組立体は壁に装着して回りを煉瓦で囲うことができる。
【0027】
第一チューブシステムに関しては、殺虫剤は多岐管18及びクロスオーバ20又はT継手21を経て第二チューブシステム(内部及び外部周囲チューブ)へ配送される。
【0028】
第1図及び第2図は、チューブ延長部28が多岐管18及びフィーダパイプ19の共通供給源を用いて第一及び第二チューブシステムの両システムに連通した状態を示すが、各システムが別個のチューブ延長部を通じて装填できることは理解されるはずである。しかしながら、図示の構成は高度に一体化されており、これは多くの状況に於て有利である。
【0029】
インフィル/フーチングスラブ用の他の供給源の構成は第4図で示され、ここでペネトレーション164を保護するグリッドシステム804には通常通り殺虫剤が供給されるが、供給源の共通手段は内方周囲パイプ224の形態をとり、パイプ224を省略できることは想起される。内方周囲パイプ224は、グリッドシステム804へクロスオーバ204により直接接続される。内方周囲パイプ224及び外方周囲パイプ234は、充填ポイント組立体254に相対向する点でキャップ304を被嵌されることは注目べきである。フィーダパイプ194は一般に開口部を有しない。多岐管18は省略される。
【0030】
一体式スラブ構造に適した更に他の構成が第5図に示され、ここでは内方周囲パイプ及び多岐管18が省略される。外方周囲パイプ235は、フィーダライン195(通常は開口部を設けられていない)によりグリッド805に薬剤を供給する。外方周囲パイプ235は、フィーダライン195によりグリッド805に直接接続される。更にまた外方周囲パイプ235は、充填ポイント組立体255の反対側の点でキャップ305を被嵌される。
【0031】
要約すれば、本発明の防白蟻手段は比較的安価な手段でありながら、建物の重要部域を再処理するのに効果的な手段を提供する。前記重要部域とは、即ち、配管パイプラインペネトレーション、スラブの内方縁、及び基礎の周囲部を有する湿気の多い部域である。
【0032】
発明の他の側面に於ては、スラブペネトレーションは特に保護されない。防白蟻の唯一の手段は、基礎の縁部を包囲する外方周囲パイプ23の形態をとる。この外方周囲パイプの構造は、充填ポイント組立体25により殺虫剤が同様に装填される。
【0033】
本発明は、本発明がより良く容易に理解されるように好適実施例に就いて述べてきたが、各種改変例を本発明の原理から逸脱することなしに実施できることは理解されよう。故に本発明はかかる全ての改変例をその範囲内で含むことは理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の防白蟻システムを示す平面図である。
【図2】内部及び外部周囲チューブを含む第二チューブシステムの構成を示す。
【図3】第一チューブシステムの有孔チューブの他の構成を示す。
【図4】本発明の防白蟻システムの他の構成の平面図である。
【図5】一体式スラブ構造に適した、更に他の構成を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのペネトレーションが貫入された基礎を有する建造物の下張り床部域を白蟻から防御するためのパイプシステムであって、
(a)建物の周囲部又はその周囲部に隣接した位置に主に配置される少なくとも一つのチューブを含む第一チューブシステム、
(b)少なくとも一つの配管パイプラインを含むペネトレーションを実質的に包囲する少なくとも一つのチューブを含む第二チューブシステム、及び
(c)第一及び第二チューブシステムの両システムに殺虫剤を装填するための装填手段を含み、
これらのチューブシステムは地中に配置されるシステムであり、ほぼ全長に沿って複数個の開口部が設けられたチューブを含み、前記開口部は、殺虫剤がその開口部を通じて流出し、隣接地中に注ぎ込まれるような寸法及び間隔になっており、
前記装填手段は、前記第一及び第二チューブシステムのうちの少なくとも一つのシステムに低圧で殺虫剤を装填するものであって、チャイルドプルーフトラップによって包被されていることを特徴とする
パイプシステム。
【請求項2】
前記第一及び第二チューブシステムが相互接続される、請求項1記載のパイプシステム。
【請求項3】
複数のペネトレーションが複数のグリッドシステムにより保護され、各グリッドシステムへ殺虫剤を送出する殺虫剤共通供給手段から前記複数のグリッドシステムに殺虫剤が供給される、請求項1記載のパイプシステム。
【請求項4】
前記第一及び第二チューブシステムが、この第一及び第二チューブシステムのうちの少なくとも一つのシステムと連通したチューブ延長部を通じて殺虫剤を装填される、請求項1〜3の何れか一項記載のパイプシステム。
【請求項5】
前記チューブ延長部の端部が、地面の上に配置され、着脱可能な閉止キャップを被嵌される、請求項4記載のパイプシステム。
【請求項6】
前記第一チューブシステムが、基礎の内方縁を画成する内方周囲パイプと基礎の外方縁を画成する外方周囲パイプとを含む、請求項1〜4の何れか一項記載のパイプシステム。
【請求項7】
前記第一チューブシステムが、基礎の外方縁を画成する外方周囲パイプを含む、請求項1〜4の何れか一項記載のシステム。
【請求項8】
前記第二チューブシステムが、前記内方周囲パイプ及び前記外方周囲パイプのうちの一方の周囲パイプに直接接続される、請求項6記載のシステム。
【請求項9】
前記第二チューブシステムが、前記外方周囲パイプに直接接続される、請求項7記載のシステム。
【請求項10】
一又はそれ以上の配管パイプラインが貫入したコンクリート基礎と、この基礎の下に位置し且つ基礎に隣接した地面を覆う防水シートとを有する建物の下張り床部域を白蟻から防御するパイプシステムであって、
(a)建物の周囲部に又はその周囲部に隣接して配置された少なくとも一つのチューブを含む第一チューブシステムと;
(b)前記配管パイプラインのうちの一つを実質的に包囲し、且つ前記防水シートの下に位置する少なくとも一つのチューブを含む第二チューブシステム、及び
(c)第一及び第二チューブシステムの両システムに殺虫剤を装填するための装填手段を含み、
前記第一チューブシステム及び前記第二チューブシステムは地中に配置され、地面の上方から容易に接近でき、且つ着脱可能な閉止キャップにより閉止された端部を有するチューブ延長部へそれぞれ接合され、また前記チューブには、その全長に沿って複数個の開口部が設けられ、この開口部は、液状殺虫剤が前記チューブ延長部を通じて注入されるときに、この開口部を通じて流出し、隣接地中に注ぎ込むような寸法及び間隔になされており、
前記装填手段は、前記第一及び第二チューブシステムのうちの少なくとも一つのシステムに低圧で殺虫剤を装填するものであって、チャイルドプルーフトラップによって包被されていることを特徴とする
パイプシステム。
【請求項11】
基礎の縁部を包囲する周囲パイプと、該パイプ内に殺虫剤を装填する装填手段とを含む、構築物を白蟻から防御するパイプシステムであって、
前記装填手段は、前記パイプに低圧で殺虫剤を装填するものであって、チャイルドプルーフトラップによって包被され、
前記パイプは地中に配置され、前記装填手段を通じて殺虫剤が装填されたとき、殺虫剤を隣接地面に注入可能ならしめるのに適当な寸法及び間隔の開口部を有し、前記周囲パイプが本防白蟻システムの唯一のパイプであるパイプシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−29104(P2007−29104A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−280773(P2006−280773)
【出願日】平成18年10月13日(2006.10.13)
【分割の表示】特願平9−221319の分割
【原出願日】平成9年8月18日(1997.8.18)
【出願人】(597117455)タームガード プロプライアタリ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】