説明

除湿機

【課題】本発明は静電霧化手段を備えた除湿装置に関するもので、静電霧化手段による帯電微粒子水の発生量をより向上させることができるのである。
【解決手段】そしてこの目的を達成するために本発明は、静電霧化手段19は、第1の連通口22と第2の連通口23とを有するケース部21と、このケース部21内に設けられる静電霧化発生部20とから形成し、この静電霧化発生部20は、放電電極24と、この放電電極24に対向して配置された対向電極25と、これらの対向電極25と放電電極24間に高電圧を印加する高電圧印加部26と、放電電極24を冷却する冷却部27と、この冷却部27の熱を放熱する放熱フィン28とから形成し、静電霧化手段が、第2送風手段の送風経路において除湿ロータと吸気口との間に位置する除湿装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除湿ロータを用いた除湿機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種除湿機の構造は、以下のようになっていた。
【0003】
すなわち、吸気口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けられるとともに、吸湿部と放湿部を有する除湿ロータと、前記本体ケースの吸気口から吸込んだ空気を、第1の送風路により、前記除湿ロータの吸湿部を通過後、前記排気口から本体ケース外に排気する第1の送風手段と、前記本体ケース内に設けられた吸湿経路とを備え、前記吸湿経路は、前記除湿ロータの放湿部と、この放湿部の風上側に設けたヒータと、この放湿部の風下側に設けた熱交換器と、この吸湿経路内の空気を循環させる第2の送風手段とを有し、前記本体ケース内に、前記本体ケースの吸気口から吸込んだ空気を、前記吸湿経路の熱交換器を通過後、前記排気口から本体ケース外に排気する第2の送風路と、前記吸湿経路の熱交換器をバイパス後、前記排気口から本体ケース外に排気する第3の送風路とを設け、第1の送風手段内に静電霧化手段を設けた構成となっていた(例えば下記特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−274183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来例における課題は、静電霧化手段による帯電微粒子水の発生量をより向上させるということであった。
【0006】
すなわち、静電霧化手段は、放電電極を冷却する冷却部と、この冷却部の熱を放熱する放熱フィンとを備えており、この冷却部によって、放電電極部分が冷却されることで、放電電極で結露し、帯電微粒子水が発生するものである。ここで、第1の送風手段内に静電霧化手段を設けた構成となっていたので、放熱フィンも第1の送風手段内に位置するものであった。つまり、第1の送風手段によって放熱フィンに流れる空気は、除湿ロータの吸湿部、または熱交換器で加熱された空気が放熱フィンに流れるものであった。よって、放電電極の冷却が抑制されるものであった。
【0007】
そこで本発明は、静電霧化手段による帯電微粒子水の発生量をより向上させることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そしてこの目的を達成するために本発明は、吸気口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けられるとともに、吸湿部と放湿部を有する除湿ロータと、前記本体ケースの吸気口から吸い込んだ空気を、第1の送風路により、前記除湿ロータの吸湿部を通過後、前記排気口から本体ケース外に排気する第1の送風手段と、前記本体ケース内に設けられた吸湿経路とを備え、この吸湿経路は、前記除湿ロータの放湿部と、この放湿部の風上側に設けたヒータと、この放湿部の風下側に設けた熱交換器と、この吸湿経路内の空気を循環させる第2の送風手段とを有し、前記第1の送風手段は、スクロール形状のケーシングと、前記ケーシング内に設けられた羽根と、この羽根を回転させる電動機とから形成し、前記ケーシングには負圧発生孔を備え、前記負圧発生孔と静電霧化手段とを連通する連通風路を設け、前記静電霧化手段は、第1の連通口と第2の連通口とを有するケース部と、このケース部内に設けられる静電霧化発生部とから形成し、この静電霧化発生部は、放電電極と、この放電電極に対向して配置された対向電極と、これらの対向電極と放電電極間に高電圧を印加する高電圧印部と、前記放電電極を冷却する冷却部と、この冷却部の熱を放熱する放熱フィンとから形成し、前記第1の連通口が、前記連通風路と連通し、前記静電霧化手段が第1の送風手段の送風経路において前記除湿ロータと前記吸気口との間に位置する構成とし、これにより初期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0009】
以上のように本発明は、吸気口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けられるとともに、吸湿部と放湿部を有する除湿ロータと、前記本体ケースの吸気口から吸い込んだ空気を、第1の送風路により、前記除湿ロータの吸湿部を通過後、前記排気口から本体ケース外に排気する第1の送風手段と、前記本体ケース内に設けられた吸湿経路とを備え、この吸湿経路は、前記除湿ロータの放湿部と、この放湿部の風上側に設けたヒータと、この放湿部の風下側に設けた熱交換器と、この吸湿経路内の空気を循環させる第2の送風手段とを有し、前記第1の送風手段は、スクロール形状のケーシングと、前記ケーシング内に設けられた羽根と、この羽根を回転させる電動機とから形成し、前記ケーシングには負圧発生孔を備え、前記負圧発生孔と静電霧化手段とを連通する連通風路を設け、前記静電霧化手段は、第1の連通口と第2の連通口とを有するケース部と、このケース部内に設けられる静電霧化発生部とから形成し、この静電霧化発生部は、放電電極と、この放電電極に対向して配置された対向電極と、これらの対向電極と放電電極間に高電圧を印加する高電圧印部と、前記放電電極を冷却する冷却部と、この冷却部の熱を放熱する放熱フィンとから形成し、前記第1の連通口が、前記連通風路と連通し、前記静電霧化手段が第1の送風手段の送風経路において前記除湿ロータと前記吸気口との間に位置する構成とし、静電霧化手段による帯電微粒子水の発生量をより向上させることを目的とするものである。
【0010】
すなわち、本発明においては、静電霧化手段が第2送風手段の送風経路において除湿ロータと吸気口との間に位置するもので、第1の送風手段によって、室内の空気が、除湿ロータの吸湿部、または熱交換器で加熱されず、吸気口から放熱フィンに流れるもことになる。
【0011】
このため、静電霧化手段による帯電微粒子水の発生量をより向上させることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態を示す平面断面図
【図2】同分解斜視図
【図3】同静電霧化手段を示す正面図
【図4】同静電霧化手段を示す概略図
【図5】同静電霧化手段を示す概略図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
(実施の形態)
図1において、1は吸気口2と排気口3とを有する縦長箱形状の本体ケースである。この本体ケース1は、背面側には略四角形状の吸気口2を備え、前面上方には略横長四角形状の排気口3を有し、前面の下方には、受皿4が出没自在に設けられている。
【0015】
また、この本体ケース1内には、吸気口2に対向して、吸湿部5と放湿部6を有する円板形状の除湿ロータ7が回転自在に配置されており、その回転駆動はモータ8によって行われるようになっている。除湿ロータ7の回転軸方向は、本体ケース1における前後方向である。
【0016】
さらに、この本体ケース1内の前方には、図1の矢印Aのごとく、本体ケース1の吸気口2から吸込んだ室内空気を、除湿ロータ7の吸湿部5を通過後、前記排気口3から本体ケース1外に排気する第1の送風手段9を設けている。
【0017】
この第1の送風手段9は、図2に示す背面側の吸気部10と、上方の排気部11を有するケーシング12と、このケーシング12内に設けた羽根13と、この羽根13を駆動する電動機18とを有し、除湿ロータ7の吸湿部5を通過後の室内空気は、吸気部10からケーシング12内に流入し、羽根13で加圧され、図2のごとく排気部11と、排気口3を介して本体ケース1外に排気される。
【0018】
また、本体ケース1内には、図1に示すように吸湿経路14が設けられており、この吸湿経路14は、除湿ロータ7の放湿部6と、この放湿部6の風上側に設けたヒータ15と、この放湿部6の風下側に設けた熱交換器16と、この吸湿経路14内の空気を循環させる第2の送風手段17とを有している。なお、この吸湿経路14は本体ケース1内の通気路としては独立している。
【0019】
ヒータ15は、除湿ロータ7の放湿部6に対向すると共に、除湿ロータ7の放湿部6の本体ケース1における前面側に位置するものである。熱交換器16は、本体ケース1における左右方向の一方側で、除湿ロータ7の隣に位置し、除湿ロータ7の放湿部6は、本体ケース1における左右方向の他方側に位置するものである。つまり、除湿ロータ7の吸湿部5の一部は、熱交換器16と除湿ロータ7の放湿部6との間に位置するものである。
【0020】
さらに、この本体ケース1内には図1の矢印Bに示すごとく、第1の送風手段9によって吸気口2から本体ケース1内に吸込んだ室内空気を、吸湿経路14の熱交換器16を通過後、第1の送風手段9を経由し、排気口3から本体ケース1外に排気する第1の送風路が形成されている。
【0021】
ただし、矢印Bの室内空気は、熱交換器16内を通過する吸湿経路14の空気とは、この熱交換器16を構成する熱伝導面を介して熱交換されるだけで、この熱交換器16部分で混合されることはない。
【0022】
ここで、吸湿経路14の動作について説明すると、ヒータ15で加熱された、吸湿経路14の空気は、放湿部6(除湿ロータ7の吸湿部5が回転してこの放出部6)において、湿気を放出させ、この高温、過湿状態の空気が、風下側の熱交換器16に送られる。
【0023】
この熱交換器16には上述のごとく、矢印Bに示すごとく、第1の送風手段9によって室内空気が送風されているので、前記高温、過湿状態の空気は冷却され、これにより結露し、これが受皿4内に溜められる。
【0024】
除湿ロータ7の吸湿部5は、矢印Aで示すごとく室内空気が通過するごとに、湿気を吸着し、これが除湿ロータ7の回転により、次に上述した放湿部6となって、吸湿経路14内に湿気を放出させ、このような循環により室内空気の除湿が行われる。
【0025】
さて、本実施形態における特徴は、静電霧化手段19が第1の送風手段9の送風経路において除湿ロータ7と吸気口2との間に位置する点である。
【0026】
具体的には、静電霧化手段19は、図3、4、5に示すように、第1の連通口22と第2の連通口23とを有するケース部21と、このケース部21内に設けられる静電霧化発生部20とから形成している。この静電霧化発生部20は、放電電極24と、この放電電極24に対向して配置された対向電極25と、これらの対向電極25と放電電極24間に高電圧を印加する高電圧印加部26と、放電電極24を冷却する冷却部27と、この冷却部27の熱を放熱する放熱フィン28とから形成している。
【0027】
第1の送風手段9は、スクロール形状のケーシング12と、ケーシング12内に設けられた羽根13と、この羽根13を回転させる電動機18とから形成している。ケーシング12には負圧発生孔29を備え、この負圧発生孔と静電霧化手段とを連通する連通風路30を設けている。
【0028】
そして、第1の連通口が、連通風路30連通し、静電霧化手段が第1の送風手段9の送風経路において除湿ロータ7と吸気口2との間に位置するものである。
【0029】
すなわち、本発明においては、静電霧化手段19が第1の送風手段9の送風経路において除湿ロータ7と吸気口2との間に位置するもので、第1の送風手段9によって、室内の空気が、除湿ロータ7の吸湿部5、または熱交換器16で加熱されず、吸気口2から放熱フィン28に流れることになる。つまり、除湿ロータ7の吸湿部5、または熱交換器16で加熱されることなく進んだ室内空気が、放電電極24部分で冷却されることで、結露すると、帯電微粒子水が発生することになる。
【0030】
このため、静電霧化手段19による帯電微粒子水の発生量をより向上させることができるのである。この帯電微粒子水が、次に、乾燥空気とともに、排気口3から本体ケース1外に排気され、帯電微粒子水中のヒドロキシルラジカルが洗濯物の生乾き特有の臭いと反応し、それを酸化させることで、臭いの発生を抑制することができるのである。
【0031】
また、放熱フィン28は、ケース部21から吸気口2側へ突出したものである。具体的には、この静電霧化手段19は、放電電極24と、この放電電極24に対向して配置された対向電極25と、これらの対向電極25と放電電極24間に高電圧(この実施形態では−5KV)を印加する高電圧印加部26と、放電電極24を冷却する冷却部27として配置したペルチェ素子31と、このペルチェ素子31の熱を放熱する放熱フィン28とを備えている。ペルチェ素子31は0.75V〜2.8V程度の電圧を印加するものであり、この実施形態では、放電電極24側を低温に、放熱フィン28側を高温にする。
【0032】
すなわち、ペルチェ素子31の熱を放熱する放熱フィン28が、吸気口2に対向したものである。これにより、第1の送風手段9によって、室内の空気が、除湿ロータ7の吸湿部5、または熱交換器16で加熱されず、吸気口2から直接放熱フィン28に流れることになる。
【0033】
また、静電霧化手段19は、除湿ロータ7の回転方向において、ヒータ15に対して除湿ロータ7の回転方向の下流側へ半周以上離した構成としたものである。具体的には、図4に示すように、除湿ロータ7は、本体ケース1の背面側から見て、時計の針と同じ方向に回転する。本体ケース1の背面側から見て、本体ケース1における右上側である、除湿ロータ7の右上には、再生チャンバー32が位置している。この再生チャンバー32は、除湿ロータ7の放湿部6に対向している。そして、ヒータ15は、除湿ロータ7の本体ケース1における前面側の放湿部6に対向している。すなわち、ヒータ15は本体ケース1の背面側から見ると、本体ケース1における右上側であり、除湿ロータ7の右上に位置するものである。熱交換器16は、本体ケース1の背面側から見て、本体ケース1における左側に位置するものである。そして、静電霧化手段19は、熱交換器16と除湿ロータ7の放湿部6との間に位置する除湿ロータ7の左上に位置するものである。
【0034】
すなわち、静電霧化手段19は、吸湿部5の一部に対向しているが、除湿ロータの回転方向において、ヒータ15に対して除湿ロータの回転方向の下流側へ半周以上離したので、除湿ロータ7から受ける輻射熱を抑制できる。
【0035】
また、静電霧化手段19と再生チャンバー32との間の空間は、静電霧化手段19と熱交換器16との間の空間より大きいものである。すなわち、熱交換器16より温度の高い再生チャンバー32との間の空間が大きいので、再生チャンバー32および熱交換器16からの熱の影響を低減できる。
【0036】
また、図5に示すように、第2の連通口23は、ケース部21の上面に位置する構成としたものである。具体的には、静電霧化手段19は、第1の連通口22と第2の連通口23とを有する略縦長箱形状のケース部21と、このケース部21内に設けられる静電霧化発生部20とから形成している。ケース部21は、ケース部21の上面には、第2の連通口23を備え、除湿ロータ7側の側面には、第1の連通口22を備えたものである。第2の連通口23は、ケース部21の内部と、除湿ロータ7と吸気口2との間の空間とを連通する開口であり、第1の連通口22は、ケーシング12に設けた負圧発生孔29に連通する連通風路30と連通する開口である。負圧発生孔29は、ケーシング12に設けた開口であり、ケーシング12内に設けた羽根13が回転することにより、負圧発生孔29が負圧となる。つまり、ケーシング12内に設けた羽根13が回転することにより、吸気口2から本体ケース1内に吸込んだ室内空気を、吸湿経路14の熱交換器16または、除湿ロータ7の吸湿部5を通過後、第1の送風手段9を経由し、除湿空気として排気口3から本体ケース1外に排気される。これと共に、負圧発生孔29が負圧となるので、吸気口2から本体ケース1内に吸込んだ室内空気は、第2の連通口23、ケース部21、第1の連通口22、および連通風路30を介して、負圧発生孔29からケーシング12内に流れ、除湿空気と共に排気口3から本体ケース1外に排気される。ここで、静電霧化発生部20で発生した帯電微粒子水は、ケース部21内を第2の連通口23から第1の連通口22へ流れる気流に乗り、除湿空気と共に排気口3から本体ケース1外に排気される。
【0037】
すなわち、第2の連通口23は、ケース部21の上面に位置するので、除湿ロータ7の輻射熱によって加熱された空気が、第2の連通口からケース部内に入り難いので、ケース部内の空気の温度上昇を抑制できる。これにより、放電電極24部分で結露し、発生する帯電微粒子水の量が低減することを抑制できる。
【0038】
また、第2の連通口23から第1の連通口22へ流れる気流は、静電霧化発生部20とケース部21の除湿ロータ7側の側面部との間を流れると共に、除湿ロータ7より外方を流れる構成としたものである。具体的には、第2の連通口23は、ケース部21の上面の除湿ロータ7側に位置し、第1の連通口22は、除湿ロータ7側の側面に位置するものである。これにより、第2の連通口23から第1の連通口22へ流れる気流は、ケース部の除湿ロータ7側の側面に沿って流れる。ここで、第1の連通口22と第2の連通口23は共に、除湿ロータ7より外方に位置し、第2の連通口23から第1の連通口22へ流れる流路も、除湿ロータ7より外方に位置するものである。
【0039】
すなわち、ケース部21の除湿ロータ7側の側面に沿って流れているが、第2の連通口23から第1の連通口22へ流れる気流は、除湿ロータ7の外方を流れるので、除湿ロータ7の輻射熱の影響を受け難いものである。これにより、放電電極24部分で結露し、発生する帯電微粒子水の量が低減することを抑制できる。
【0040】
また、ケース部21内を第2の連通口23から第1の連通口22へ流れる気流に対して、静電霧化手段19の放電電極24が対向しているので、放電電極24部分を冷却させることで発生する帯電微粒子水が、ケース部21内を第2の連通口23から第1の連通口22へ流れる気流に誘引され易いことになる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
以上のように本発明は、吸気口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けられるとともに、吸湿部と放湿部を有する除湿ロータと、前記本体ケースの吸気口から吸い込んだ空気を、第1の送風路により、前記除湿ロータの吸湿部を通過後、前記排気口から本体ケース外に排気する第1の送風手段と、前記本体ケース内に設けられた吸湿経路とを備え、この吸湿経路は、前記除湿ロータの放湿部と、この放湿部の風上側に設けたヒータと、この放湿部の風下側に設けた熱交換器と、この吸湿経路内の空気を循環させる第2の送風手段とを有し、前記第1の送風手段は、スクロール形状のケーシングと、前記ケーシング内に設けられた羽根と、この羽根を回転させる電動機とから形成し、前記ケーシングには負圧発生孔を備え、前記負圧発生孔と静電霧化手段とを連通する連通風路を設け、前記静電霧化手段は、第1の連通口と第2の連通口とを有するケース部と、このケース部内に設けられる静電霧化発生部とから形成し、この静電霧化発生部は、放電電極と、この放電電極に対向して配置された対向電極と、これらの対向電極と放電電極間に高電圧を印加する高電圧印部と、前記放電電極を冷却する冷却部と、この冷却部の熱を放熱する放熱フィンとから形成し、前記第1の連通口が、前記連通風路と連通し、前記静電霧化手段が第1の送風手段の送風経路において前記除湿ロータと前記吸気口との間に位置する構成とし、静電霧化手段による帯電微粒子水の発生量をより向上させることを目的とするものである。
【0042】
すなわち、本発明においては、静電霧化手段が第2送風手段の送風経路において除湿ロータと吸気口との間に位置するもので、第1の送風手段によって、室内の空気が、除湿ロータの吸湿部、または熱交換器で加熱されず、吸気口から放熱フィンに流れるもことになる。
【0043】
このため、静電霧化手段による帯電微粒子水の発生量をより向上させることができるのである。
【符号の説明】
【0044】
1 本体ケース
2 吸気口
3 排気口
4 受皿
5 吸湿部
6 放湿部
7 除湿ロータ
8 モータ
9 第1の送風手段
10 吸気部
11 排気部
12 ケーシング
13 羽根
14 吸湿経路
15 ヒータ
16 熱交換器
17 第2の送風手段
18 電動機
19 静電霧化手段
20 静電霧化発生部
21 ケース部
22 第1の連通口
23 第2の連通口
24 放電電極
25 対向電極
26 高電圧印加部
27 冷却部
28 放熱フィン
29 負圧発生孔
30 連通風路
31 ペルチェ素子
32 再生チャンバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けられるとともに、吸湿部と放湿部を有する除湿ロータと、前記本体ケースの吸気口から吸い込んだ空気を、第1の送風路により、前記除湿ロータの吸湿部を通過後、前記排気口から本体ケース外に排気する第1の送風手段と、前記本体ケース内に設けられた吸湿経路とを備え、この吸湿経路は、前記除湿ロータの放湿部と、この放湿部の風上側に設けたヒータと、この放湿部の風下側に設けた熱交換器と、この吸湿経路内の空気を循環させる第2の送風手段とを有し、前記第1の送風手段は、スクロール形状のケーシングと、前記ケーシング内に設けられた羽根と、この羽根を回転させる電動機とから形成し、前記ケーシングには負圧発生孔を備え、前記負圧発生孔と静電霧化手段とを連通する連通風路を設け、前記静電霧化手段は、第1の連通口と第2の連通口とを有するケース部と、このケース部内に設けられる静電霧化発生部とから形成し、この静電霧化発生部は、放電電極と、この放電電極に対向して配置された対向電極と、これらの対向電極と放電電極間に高電圧を印加する高電圧印部と、前記放電電極を冷却する冷却部と、この冷却部の熱を放熱する放熱フィンとから形成し、前記第1の連通口が、前記連通風路と連通し、前記静電霧化手段が第1の送風手段の送風経路において前記除湿ロータと前記吸気口との間に位置する構成とした除湿装置。
【請求項2】
前記放熱フィンは、前記ケース部から前記吸気口側へ突出した請求項1記載の除湿装置。
【請求項3】
前記静電霧化手段は、前記除湿ロータの回転方向において、前記ヒータに対して前記除湿ロータの回転方向の下流側へ半周以上離した構成とした請求項1または2記載の除湿装置。
【請求項4】
前記第2の連通口は、前記ケース部の上面に位置する構成とした請求項1〜3のいずれかに記載の除湿装置。
【請求項5】
前記第2の連通口から前記第1の連通口へ流れる気流は、前記静電霧化発生部と前記ケース部の前記除湿ロータ側の側面部との間を流れると共に前記除湿ロータより外方を流れる構成とした請求項4記載の除湿装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−166164(P2012−166164A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−30492(P2011−30492)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】