説明

難燃性不織布およびそれを用いた難燃性マットレス

【課題】本発明は、従来の難燃性不織布では解決が困難であった課題、すなわち、加工性や風合い、触感が良好で意匠性が高く、米国タバコ試験16CFR part1632に合格するマットレス、さらには、米国タバコ試験16CFR part1632と共に米国カリフォルニア州燃焼試験TB603に合格するマットレスを得る。
【解決手段】不織布を構成する繊維が、ハロゲン含有繊維(A)40〜90重量%、及びポリエステル系繊維(B)10〜60重量%からなる難燃性不織布、あるいは、ハロゲン含有繊維(A)40〜90重量%、ポリエステル系繊維(B)10〜60重量%、及び難燃セルロース系繊維(C)0〜50重量%を含有する難燃性不織布を、マットレスの内部構造体を保護するために用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高度な難燃性の必要なベッド、マットレス等の寝具製品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、衣食住の安全性確保の要求が強まり、難燃素材の必要性が高まってきている。そのような中で、マットレス等の寝具に使用される素材への難燃性付与が強く要望されている。
【0003】
米国におけるマットレスの難燃規格に、タバコ試験16CFR part1632がある。
【0004】
汎用的なマットレスにおいては使用時の快適さのために、マットレスを構成する内部構造体としてウレタンフォームなどの易燃性素材が用いられており、また、内部構造体と側地の間には、嵩高性を持たせるために、汎用的な素材であるポリエステルをメイン素材として用いた不織布が用いられている。
【0005】
ポリエステルからなる不織布を用いたマットレスはタバコ試験16CFR part1632を実施した際、タバコ熱により容易にポリエステルが溶融することで、内部構造体である易燃性のウレタンフォーム熱の伝わりを妨げることにより合格するが、ポリエステル自体は易燃性であるため、防炎性に劣るという問題があった。マットレスの防炎には、側地および不織布から内部構造体である前記易燃性素材への着炎を長時間に渉り防止することが重要である。また、その側地や不織布の防炎素材は、家具や寝具の快適さや嵩高性といった要件を損なわないものでなければならない。
【0006】
過去様々な難燃繊維や防災薬剤が検討されてきたが、前記タバコ試験と防炎性を併せもち、且つ、家具、寝具用素材の要件を充分に兼ね備えた難燃性側地や難燃性不織布は未だ現れていない。
【0007】
例えば、難燃繊維としてハロゲン含有繊維を単独で不織布として用いたマットレスは、熱源であるタバコの温度を下げる効果があるため、米国タバコ試験16CFR part1632に合格するが、不織布の加工方法が限定される他、充分な嵩高性に劣る等の問題があった。
【0008】
さらに最近、マットレスに関する難燃規格として、米国カリフォルニア州燃焼試験TB603が発足された。この規格はマットレスにバーナー炎を一定時間放射した際、マットレスの燃焼により発生する熱量を規定値以内に収めるといった規格である。要求される不織布の性質としては、着火したマットレスの延燃を防ぐ防炎性能の他、バーナーの炎がマットレス内部構造体である木綿やウレタンフォームなどの易燃性素材に直接あたるのを防ぐ、不織布の炭化膜形成性能が求められる。このため、汎用的な素材であるポリエステルをメイン素材として用いた場合には、ポリエステルは炭化成分となりえないため、強制燃焼させた場合には溶融、燃焼により穴が空き、構造を維持することが出来ず、前述のマットレスに用いられる木綿やウレタンフォームへの着炎を防ぐ耐火性能は全く不充分であった。
【0009】
これら寝具用素材の欠点を改良し、一般的な特性として要求される、優れた風合、吸湿性、触感を有し、かつ、安定した難燃性を有する素材として、難燃剤を大量に添加した高度に難燃化した含ハロゲン繊維と、難燃化していない他の繊維とを組み合わせた難燃繊維複合体によるインテリア繊維製品(特許文献1)や寝具用繊維製品(特許文献2)が提案されているが、これら寝具製品を用いて米国タバコ試験16CFR part1632を実施すると、試験に合格しないケースが発生する為、米国タバコ試験16CFR part1632及び米国カリフォルニア州燃焼試験TB603の両方の試験を満足するものとは言い難い技術であった。また、本質的に難燃性である繊維と含ハロゲン繊維から嵩高さを有する難燃性不織布(特許文献3)やハロゲン含有ポリアクリロニトリル繊維と燃焼時にそれをサポートする繊維からなる難燃性不織布(特許文献4)、難燃性レーヨン繊維や難燃性アクリル繊維や難燃性メラミン繊維からなる難燃性不織布(特許文献5)が提案されているが、これらの方法では高度に難燃化したハロゲン繊維は燃焼により繊維形態を維持できず燃焼時の炭化膜強度が不充分となり、マットレス、とりわけピロートップ型マットレスにおいてはマットレスの自重にボーダー部分の炭化膜が破壊され燃焼を食い止めることが困難であった。また、燃焼時に繊維形態を維持するために用いられる有機耐熱繊維や本質的に難燃性である繊維は一般的に高価でありコスト的に不利であるという問題点があった。
【特許文献1】特開平05−106132号公報
【特許文献2】特開平05−093330号公報
【特許文献3】WO03/023108
【特許文献4】US2004/0062912A1
【特許文献5】US2004/0097156A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、従来の難燃性不織布では解決が困難であった課題、すなわち、加工性や風合い、触感が良好で意匠性が高く、米国タバコ試験16CFR part1632に合格するマットレス、さらには、米国タバコ試験16CFR part1632と共に米国カリフォルニア州燃焼試験TB603に合格するマットレス、を得るためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、前記問題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、マットレスに用いる不織布の繊維構成を、1)ハロゲン含有繊維(A)40〜90重量%、及びポリエステル系繊維(B)10〜60重量%、あるいは2)ハロゲン含有繊維(A)40〜90重量%、ポリエステル系繊維(B)10〜60重量%、及び難燃セルロース系繊維(C)0〜50重量%とすることで、米国タバコ試験16CFR part1632に基づく方法でタバコ試験を実施した際、タバコの燃焼温度を下げ、内部構造体であるウレタンフォームへの熱の伝わりを抑え、米国タバコ試験16CFR part1632に合格できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明は、ハロゲン含有繊維(A)40〜90重量%、及びポリエステル系繊維(B)10〜60重量%からなる難燃性不織布を用いたマットレスであって、マットレスの上にタバコを15cm以上の間隔で合計18本置き、タバコが燃え尽きた後に炭化範囲が2インチ以内である事を特徴とするマットレス(請求項1)、ハロゲン含有繊維(A)40〜90重量%、ポリエステル系繊維(B)10〜60重量%、及び難燃セルロース系繊維(C)0〜50重量%を含有する難燃性不織布を用いた請求項1記載のマットレス(請求項2)、ハロゲン含有繊維(A)にアンチモン化合物を4重量%以下を含有する難燃性不織布を用いた請求項2記載のマットレス(請求項3)、ハロゲン含有繊維(A)40〜60重量%、ポリエステル系繊維(B)10〜25重量%、及び難燃セルロース系繊維(C)30〜50重量%、且つ前記3成分の合計が100重量%であり、且つ(A)の重量%≧(C)の重量%であるような難燃性不織布を用いた請求項2または請求項3記載のマットレス(請求項4)、ハロゲン含有繊維(A)40〜60重量%、ポリエステル系繊維(B)10〜25重量%、及び難燃セルロース系繊維(C)30〜50重量%、且つ前記3成分の合計が100重量%であり、且つ25≧(A)−(C)の重量%≧0であるような難燃性不織布を用いたマットレスであって、マットレスの側面から42mmの所に垂直にT字型のバーナー、マットレスの上面から39mmの所に水平にT字型のバーナーをセットし、燃焼ガスとしてプロパンガスを使用し、ガス圧力は101KPaで上面はガス流量12.9L/分、側面は6.6L/分、着炎時間が側面50秒間および上面70秒間で、計30分間の観察時間における最大熱放出量が200Kw未満であり、かつ初めの10分間の積算熱放出量が25MJ未満である事を特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のマットレス(請求項5)、難燃性不織布の目付けが250〜400g/m2であることを特徴とする請求項1記載のマットレス(請求項6)、難燃性不織布の目付けが300〜400g/m2であることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のマットレス(請求項7)、ハロゲン含有繊維(A)が、アクリロニトリル30〜70重量%、ハロゲン含有ビニルおよび/またはハロゲン含有ビニリデン単量体70〜30重量%、およびこれらと共重合可能なビニル系単量体0〜10重量%からなるアクリル系重合体100重量部に対し、アンチモン化合物が0〜4重量部含有してなる請求項1〜7記載のマットレス(請求項8)、ポリエステル系繊維(B)が、融点が200℃を超えるポリエステル繊維、低融点バインダー繊維よりなる群から選ばれた少なくとも1つの繊維である請求項1〜8のいずれかに記載のマットレス(請求項9)、ポリエステル系繊維(B)の低融点バインダー繊維が低融点ポリエステル単一成分よりなる繊維、融点が200℃を超えるポリエステルと低融点ポリエステルの複合よりなる繊維、融点が200℃を超えるポリエステルと低融点ポリオレフィンの複合よりなる繊維よりなる群から選ばれた少なくとも1つの繊維である請求項1〜9記載のマットレス(請求項10)、難燃セルロース系繊維(C)がリン酸エステル系化合物、含ハロゲンリン酸エステル系化合物、縮合リン酸エステル系化合物、ポリリン酸塩系化合物、赤リン、アミン化合物、ホウ酸、ハロゲン化合物、臭化物、尿素―ホルムアルデヒド化合物、リン酸塩―尿素化合物、硫酸アンモニウムの群から選ばれる難燃剤を、木綿、麻、レーヨン、ポリノジック、キュプラ、アセテートおよびトリアセテートよりなる群から選ばれたセルロース系繊維に対して6〜25重量%添付した繊維である請求項1〜10のいずれかに記載のマットレス(請求項11)、難燃セルロース系繊維(C)が珪酸、または珪酸アルミニウムから選ばれる難燃剤を20〜50重量%含有するレーヨン繊維である請求項1〜11記載のマットレス(請求項12)に関する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の難燃性不織布を用いたマットレスは、米国タバコ試験16CFR part1632において、タバコの燃焼温度を下げることで、マットレス内部への熱の伝わりを抑制し、内部構造体であるウレタンフォームの燃焼を妨げ高度な難燃性を有することを可能とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のマットレスは、難燃性不織布を用いたマットレスに関する。
【0015】
ここで言う難燃性不織布とは、1)ハロゲン含有繊維(A)40〜90重量%、及びポリエステル系繊維(B)10〜60重量%からなる難燃性不織布、あるいは2)ハロゲン含有繊維(A)40〜90重量%、ポリエステル系繊維(B)10〜60重量%、及び難燃セルロース系繊維(C)0〜50重量%を含有する難燃性不織布であり、この不織布を用いたマットレスを米国タバコ試験16CFR part1632に基づき、タバコ試験を実施した際、タバコの温度を下げ、内部構造体であるウレタンフォームへの熱の伝わりを抑え、米国タバコ試験16CFR part1632に合格するものである。さらには、ハロゲン含有繊維(A)40〜60重量%、ポリエステル系繊維(B)30〜50重量%、及び難燃セルロース系繊維(C)10〜25重量%、且つ前記3成分の合計が100重量%であり、且つ25≧(A)−(C)の重量%≧0であるような難燃性不織布とすることで、前記タバコ試験に加え、不織布が炎に晒された際に不織布が繊維の形態を維持したまま炭化することで炎を遮蔽し、米国カリフォルニア州燃焼試験TB603に合格するものである。
【0016】
本発明に用いるハロゲン含有繊維(A)は、不織布の難燃性向上のために使用される成分であり、燃焼時に酸素欠乏ガスを発生すること炎の自己消火を助ける効果がある成分である。本発明に用いられるハロゲン含有繊維(A)としては、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン含有モノマーの単独重合体や共重合体、これらのハロゲン含有モノマーと共重合可能なモノマー、例えばアクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステルなどとの共重合体、またはハロゲン含有モノマーがPVA系ポリマーにグラフトした形のグラフト重合体などからなる繊維があげられるが、これらに限定されるものではない。これらハロゲン含有繊維(A)としては、ハロゲン含有モノマーとアクリロニトリルの共重合体からなる繊維であるモダアクリル繊維が挙げられる。
【0017】
前記モダアクリル繊維には、中綿の難燃性を強化するために難燃剤が添加されていることが好ましく、難燃剤の具体例としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸、オキシ塩化アンチモンなどのアンチモン化合物、酸化第二スズ、メタスズ酸、オキシハロゲン化第一スズ、オキシハロゲン化第二スズ、水酸化第一スズ、四塩化スズなどのSn系化合物、酸化亜鉛などのZn化合物、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムなどのMg系化合物、酸化モリブデンなどのMo系化合物、酸化チタン、チタン酸バリウムなどのTi系化合物、硫酸メラミン、スルファミン酸グアニジンなどのN系化合物、ポリ燐酸アンモニウム、ジブチルアミノフォスフェートなどのP系化合物、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、珪酸アルミニウムなどのAl系化合物、酸化ジルコニウムなどのZr系化合物、シリケート、ガラス等のSi系化合物、カオリン、ゼオライト、モンモリロナイト、タルク、パーライト、ベントナイト、バーミキュライト、珪藻土、黒鉛等の天然もしくは合成鉱産物系化合物、塩化パラフィン、ヘキサブロモベンセン、ヘキサブロモシクロドデカンなどのハロゲン化合物が挙げられる。また、錫酸マグネシウム、錫酸亜鉛、錫酸ジルコニウムなどの複合化合物を使用しても良い。これらについては、単独で使用しても良く、2種以上組み合わせても良い。モダアクリルの具体例としては株式会社カネカ製のカネカロンやソルーシア(Solutia)社のエスイーエフ(SEF)があげられるがこれらに限定されるものではない。
【0018】
本発明に用いるポリエステル系繊維(B)は、本発明の中綿に優れた嵩高性、耐久性を与えるための成分であると同時に、燃焼時に溶融することで、その溶融物が炭化膜を覆うことにより出来上がった炭化膜の強度を向上させる効果がある。ポリエステル系繊維(B)の具体例としては、汎用的な融点が200℃を超えるポリエステル繊維、低融点バインダー繊維、難燃性ポリエステル繊維があげられ、これらは単独使用しても良く、2種類以上組み合わせて使用しても良い。低融点バインダー繊維としては低融点ポリエステル単一成分よりなる繊維、通常のポリエステルと低融点ポリエステルの複合よりなる繊維、通常のポリエステルと低融点ポリオレフィンの複合よりなる繊維よりなる群から選ばれた少なくとも1つの繊維であるのが好ましい。一般的に低融点ポリエステルの融点は概ね110〜200℃、低融点ポリプロピレンの融点は概ね140〜160℃、低融点ポリエチレンの融点は概ね95〜130℃であり、概ね110〜200℃程度で融解接着能力を有するものであれば特に限定はない。低融点バインダー繊維としては、例えば東レ(株)製のサフメット(4.4dtex×51mm、溶融温度110℃)、があげられるがこれに限定されるものではない。
【0019】
本発明に用いる難燃性セルロース系繊維(C)とは、難燃剤を用いて後加工等により難燃化した難燃剤を添付したセルロース系繊維や、セルロース系繊維に難燃剤として珪酸または/および珪酸アルミニウムを含有した珪酸含有セルロース系繊維が使用される。本発明に用いる難燃性セルロース系繊維は、炎遮蔽性不織布の難燃性向上、強度維持のために使用される成分であり、優れた風合や吸湿性などの快適性を与えるとともに、燃焼時に炭化膜を形成するのに効果がある、強固な炭化膜を形成する際の主成分である。難燃性セルロース系繊維はセルロース系繊維に対して、自身が難燃性であるために燃焼による損失が少なく残存する炭化成分がセルロース系繊維に比べて多くなるために、強固な炭化膜を形成する際に必須となる成分である。
【0020】
難燃性セルロース系繊維の基質であるセルロース系繊維の具体例としては、木綿、麻、レーヨン、ポリノジック、キュプラ、アセテートおよびトリアセテートがあげられ、これらは単独使用しても良く、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0021】
前記難燃剤を添付したセルロース系繊維に用いられるセルロース系繊維を後加工等により難燃化する際に用いられる難燃剤としてはトリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ジメチルメチルホスフェート、トリアリルホスフェート(レオフォス)、芳香族リン酸エステル、ホスホノカルボン酸アミド誘導体、テトラキス・ヒドロキシメチルホスホニウム誘導体、N−メチロールジメチルホスホノプロピオンアミドなどのリン酸エステル系化合物、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェート、トリス−β−クロロプロピルホスフェート、クロロアルキルホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチルホスフェート、トリス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェートなどの含ハロゲンリン酸エステル系化合物、芳香族縮合リン酸エステル、含ハロゲン縮合リン酸エステルなどの縮合リン酸エステル系化合物、ポリリン酸アンモニウム・アミド、ポリクロロホスフォネートなどのポリリン酸塩系化合物、ポリリン酸カルバメートなどのポリリン酸エステル系化合物、赤リン、アミン化合物、ホウ酸、ハロゲン化合物、臭化物、尿素―ホルムアルデヒド化合物、含リンアミノプラストなどのリン酸塩―尿素化合物、硫酸アンモニウム、グアニジン系縮合物等があげられ、これらについては単独で使用しても良く、2種以上組み合わせても良い。これら難燃剤はセルロース系繊維に添付するがその添付量としては、炎遮蔽性不織布の難燃性を維持するために、セルロース系繊維に対しては6〜25重量%で、炎遮蔽性不織布全体に対して3重量%以上になるように添付し、また、炎遮蔽性不織布の風合いを損なわないという観点から炎遮蔽性不織布全体に対して35重量%以下になるように添付する。
【0022】
前記珪酸含有セルロース系繊維は、難燃剤として珪酸または/および珪酸アルミニウムを繊維中に20〜50%含有するセルロース繊維であり、通常、1.7〜8dtex程度の繊度、38〜128mm程度のカット長を有しており、その具体例としては、例えば珪酸を繊維中に約30%含有したサテリ(Sateri)社のヴィジル(Visil)が、また珪酸アルミニウムを繊維中に約33%含有したサテリ(Sateri)社のヴィジルAP(Visil AP)があげられるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
本発明において、米国タバコ試験16CFR part1632に合格し、且つ、防炎性能に優れ、且つ、難燃性不織布の加工性を高めるには、マットレスに用いる難燃性不織布においてハロゲン含有繊維(A)およびポリエステル系繊維(B)および/または難燃セルロース系繊維(C)を得る。ハロゲン含有繊維(A)およびポリエステル繊維(B)および/または難燃セルロース系繊維(C)の割合は、前記タバコ試験合格範囲、防炎性能、及び難燃性不織布の加工性、且つマットレス用素材の要件である、嵩高性、吸湿性により決定されるが、好ましくはハロゲン含有繊維(A)40〜90重量%、およびポリエステル系繊維(B)10〜60重量%および/または難燃セルロース系繊維(C)0〜50重量%である。ハロゲン含有繊維(A)は自己消火性を示し、マットレスの防炎性能を付与する主要成分であり、さらには米国タバコ試験16CFR part1632を実施した際、ハロゲン含有繊維(A)から発生するHClによりタバコが不完全燃焼を起こし、タバコの温度を下げ、タバコ熱が内部構造体であるウレタンフォームなどの易燃性素材に伝わり燃え広がるのを防ぐ働きがあるが、難燃性不織布におけるハロゲン含有繊維(A)が90重量%を超えると、不織布の充分な嵩高性を得ることができず、また、汎用的な不織布の製造方法であるサーマルボンド法により難燃性不織布を作成することが困難となるの好ましくない。また、難燃性不織布におけるハロゲン含有繊維(A)が40重量%未満であると、充分な防炎性能を得ることができないので好ましくない。ポリエステル系繊維(B)は難燃性不織布に嵩高性を与える主要成分であるが、難燃性不織布におけるポリエステル系繊維(B)の割合が60重量%を超えると、充分な防炎性能が得られないので好ましくない。また、難燃性不織布におけるポリエステル系繊維(B)の割合が10重量%未満であると、不織布の充分な嵩高性を得ることができず、また、汎用的な不織布の製造方法であるサーマルボンド法により難燃性不織布を作成することが困難となるの好ましくない。難燃セルロース系繊維(C)は燃焼時、炭化膜を形成する為、優れた防炎性能を発揮するが、難燃性不織布における難燃セルロース系繊維(C)が50重量%を超えると、難燃性不織布におけるハロゲン含有繊維(A)の割合が40重量%未満となるため、前記タバコ試験において、タバコの温度が充分に下がらず、タバコの熱が内部構造体であるウレタンフォームなどの易燃性素材に伝わり、燃え広がることにより、タバコ試験に合格しないケースが出てくるので好ましくない。難燃性不織布が、ハロゲン含有繊維(A)40〜90重量%、ポリエステル系繊維(B)10〜60重量%、及び難燃セルロース系繊維(C)0〜50重量%からなる場合、ハロゲン含有繊維(A)に含まれるアンチモン化合物の割合は、4重量%以下であることが好ましい。ハロゲン含有繊維(A)に含まれるアンチモン化合物の割合が4重量%を超えると、マットレスの内部構造体が汎用ウレタンフォームである場合、タバコの熱によりハロゲン含有繊維(A)から発生するアンチモン化合物と難燃セルロース系繊維(C)から発生する水の影響によりウレタンフォームの分解が促進され、米国タバコ試験16CFR part1632に合格しない場合があるので好ましくない。難燃性不織布における前記3成分の割合が、ハロゲン含有繊維(A)40〜60重量%、ポリエステル系繊維(B)10〜25重量%、および難燃セルロース系繊維(C)30〜50重量%、且つ前記3成分の合計が100重量%であり、且つ25≧(A)−(C)の重量%≧0であれば、米国タバコ試験16CFR part1632に合格し、且つ、防炎性能に優れ、且つ、難燃性不織布の加工性を高め、さらには米国カリフォルニア州燃焼試験TB603に合格するので望ましい。(A)−(C)の重量%≧25であると、米国カリフォルニア州燃焼試験TB603試験を実施した際、難燃セルロース系繊維(C)による炭化膜形成が充分でなくなり、内部構造体であるウレタンフォームなどの易燃性素材に着炎し、試験に合格しないケースがあるので好ましくない。また、(A)−(C)の重量%≦0であると、前記タバコ試験において、タバコの温度が充分に下がらず、タバコの熱が内部構造体であるウレタンフォームなどの易燃性素材に伝わり、燃え広がることにより、タバコ試験に合格しないケースが出てくるので好ましくない。難燃性不織布が、ハロゲン含有繊維(A)40〜90重量%、及びポリエステル系繊維(B)10〜60重量%からなる場合、難燃性不織布の目付けは250〜400g/m2であることが望ましい。難燃性不織布の目付けが250g/m2未満であると、前記タバコ試験において、充分な難燃性能を示さないケースがでてくるので好ましくない。また、難燃性不織布の目付けが400g/m2以上であると、高い難燃性能を発揮するが、経済的な目付けとは言い難い。難燃性不織布が、ハロゲン含有繊維(A)40〜90重量%、及びポリエステル系繊維(B)10〜60重量%、および難燃性セルロース系繊維(C)0〜50重量%からなる場合、難燃性不織布の目付けは300〜400g/m2であることが望ましい。難燃性不織布の目付けが300g/m2未満であると、前記タバコ試験において、充分な難燃性能を示さないケースがでてくるので好ましくない。また、難燃性不織布の目付けが400g/m2以上であると、高い難燃性能を発揮するが、経済的な目付けとは言い難い。
【0024】
本発明の難燃性不織布を用いてマットレスを製造すると、本発明の難燃性不織布が有する優れた特性、すなわち米国タバコ試験16CFR part1632に合格し、且つ防炎性能に優れ、且つ不織布の加工性に優れ、さらにはマットレス用素材の要件である、嵩高性を有するマットレスが得られる。
【実施例】
【0025】
以下、実施をあげて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
(ハロゲン含有繊維(A)の製造例1〜5)
アクリロニトリル51重量%、塩化ビニリデン48重量%およびp−スチレンスルホン酸ソーダ1重量%よりなる共重合体(ハロゲン含有量:35重量%)をアセトンに樹脂濃度が30%になるように溶解させ、得られた樹脂溶解中の樹脂成分100重量部に対して三酸化アンチモンを表1に示す割合で添加し、紡糸原液とした。三酸化アンチモンを含んだ紡糸原液をノズル孔径0.10mmおよび孔数1000ホールのノズルを用い、40%アセトン水溶液中へ押し出し、水洗した後120℃で乾燥し、ついで150℃で3倍に延伸した後、160℃で1分間熱処理し、さらにカット長64mmに切断することでハロゲン含有繊維(A)を得た。
【0026】
【表1】

(難燃性評価試験用不織布の作成方法)
ハロゲン含有繊維(A)の製造例1〜5で作成したハロゲン含有繊維(A)、ポリエステル系繊維(B)として汎用的なポリエステル繊維である東レ(TORAY)社製のテトロンR(繊度6dtex、カット長51mm)および/または熱融着ポリエステル繊維(B)である東レ(TORAY)社製のサフメット(繊度4.4dtex、カット長51mm、融点110℃)、難燃セルロース系繊維(C)には、サテリ社(Sateri)社製のヴィジル(Visil)、(繊度3.5dtex、カット長50mm)あるいはレンチング社(Lenzing A.G)のレンチングFR(Lenzing FR)を使用し、表2の割合で混合した繊維をカードにより開繊した後、通常の熱融着方式により所定の目付の不織布を作成した。作成した不織布は実際の目付を測定し、正確な値を使用した。
【0027】
【表2】

(難燃性評価用簡易マットレスの作成方法)
難燃性マットレスの難燃性は簡易マットレスを以下の方法で試料を作成して評価を実施した。簡易マットレスの構造を図1および図2に示す。縦30cm×横45cm×厚さ1.9cm、密度22kg/m3のポリウレタンフォーム(東洋ゴム工業(株)製タイプ360S)(1)を2枚、縦30cm×横45cm×厚さ1.27cm、密度22kg/m3のポリウレタンフォーム(東洋ゴム工業(株)製タイプ360S)(2)を1枚、難燃性評価試験用不織布の作成方法により作成した不織布(3)を1枚、外層の表面生地(4)としてポリエステル製織布(目付け120g/cm2)を1枚、図2のように重ねた構造物をナイロン糸(5)を用いキルティングした。キルティング間隔は20cmとした。この構造物をヘム(6)の間隔が9cmとなるようにカタン糸で縫製し、コの字構造の炎遮蔽物を作成した。炎遮蔽物は45cmの長さに切断し、ウレタンフォームに巻きつけ、難燃性評価用簡易マットレスを作成した。
(難燃性評価方法)
実施例における炎遮蔽性不織布の難燃性能は難燃性評価用簡易マットレスの作成の手順において作成した簡易マットレスを使用し、米国タバコ試験16CFR part1632及び米国カリフォルニア州のベッドの燃焼試験方法Technical Bulletin 603(以下TB603)に基づいて実施した。米国タバコ試験16CFR part1632試験方法を簡単に説明すると、マットレスの上にタバコを15cm以上の間隔で合計18本置き、タバコが燃え尽きた後に炭化範囲が2インチ以内であれば合格である。米国カリフォルニア州のTB603燃焼試験方法を簡単に説明すると、ベッドの側面から42mmの所に垂直にT字型のバーナーを、ベッドの上面から39mmの所に水平にT字型のバーナーをセットし、燃焼ガスはプロパンガスを使用し、ガス圧力は101KPaで上面はガス流量12.9L/分、側面は6.6L/分で、着炎時間は上面は70秒間、側面は50秒間着炎し、観察時間はトータルで30分間である。最大熱放出量が200Kw未満であり、かつ初めの10分間の積算熱放出量が25MJ未満であれば合格である。
【0028】
本発明における難燃性評価の判定基準としては、難燃性評価用簡易マットレスの作成の手順において作成した簡易マットレスのキルティングの溝部に両切りのタバコ(PALL MALL)を4箇所置き、米国タバコ試験16CFR part1632に基づく方法により試験を実施したとき、1箇所でも内部構造体へ延焼し、炭化範囲が2インチ以上となれば×、それ以外を○とした。また、TB603に基づく方法により試験したとき、内部構造体へ延焼し、強制消火しなければならなかった時、あるいは内部のウレタンへの着炎の有無にかかわらず、試験用簡易マットレスの上面に着炎した炎が側面まで移動し、なおも自己消火しなかった場合は×、それ以外を○とした。
(防炎性評価方法)
難燃性不織布の防炎性評価は、所定の割合で混合した繊維をカードにより開繊した後、コヨリ状にしてJIS L1091 A−4(垂直法)に基づき実施した。酸素指数試験器のホルダーで、試料が5cm燃え続けるのに必要な最小酸素濃度を測定し、これをLOI値とした。防炎性の基準としては、LOI値が25未満であるものを×、それ以外を○とした。
(実施例1〜13)
難燃性評価試験用不織布の作成方法で作成した不織布を用いて、難燃性評価用簡易マットレスの作成方法に基づきマットレスを作成し、難燃性評価方法および防炎性評価方法に従って、難燃性評価および防炎性評価を実施した。結果を表3に示す。
【0029】
【表3】

(比較例1〜7)
表2に示す割合で各種繊維を混合し、実施例1〜13と同様な方法で難燃性評価用簡易マットレスを作成し、難燃性評価方法および防炎性評価方法に従って、難燃性評価および防炎性評価を実施した。結果を表3に示す。
【0030】
実施例1〜13では、何れの場合においても、米国タバコ試験16CFR part1632に基づく方法により難燃性評価試験を実施したとき、内部構造体への延焼が殆どなく、炭化範囲が2インチ以内となり、充分な難燃性能を得ることができた。また、LOI値は25以上であり、防炎性能は良好であった。さらに実施例4〜11では、米国タバコ試験16CFR part1632に基づく難燃性評価試験に合格する上、さらに米国カリフォルニア州のベッドの燃焼試験方法Technical Bulletin 603(以下TB603)に基づいて難燃性評価を実施すると、難燃性試験結果が良好であった。
【0031】
比較例1では、米国タバコ試験16CFR part1632に基づく方法により難燃性評価試験を実施したとき、ハロゲン含有繊維(A)に含まれるアンチモン化合物が15重量%を超えるため、前期タバコ試験において、タバコの熱によりハロゲン含有繊維(A)から発生するアンチモン化合物により、内部構造体であるウレタンフォームの分解が促進され、炭化範囲が2インチ以上となり、充分な難燃性を得ることができなかった。
【0032】
比較例2では、米国タバコ試験16CFR part1632に基づく方法により難燃性評価試験を実施したとき、難燃性評価試験用不織布の目付が小さいため、タバコの熱が内部構造体である汎用ウレタンフォームに伝わり易く、その結果、炭化範囲が2インチ以上となり、充分な難燃性を得ることができなかった。
【0033】
比較例3および4では、米国タバコ試験16CFR part1632に基づく方法により難燃性評価試験を実施したとき、内部構造体への延焼が殆どなく、炭化範囲が2インチ以内となり、前記タバコ試験に対する充分な難燃性を得ることができたが、難燃性不織布中におけるハロゲン含有繊維(A)の割合が40重量%未満であるため、LOI値が25未満となり、充分な防炎性能を得ることができなかった。
【0034】
比較例5〜7では、米国タバコ試験16CFR part1632に基づく方法により難燃性評価試験を実施したとき、難燃性不織布におけるハロゲン含有繊維(A)の割合が難燃セルロース系繊維(C)の割合よりも小さいため、タバコの温度が充分に下がらず、タバコの熱が内部構造体であるウレタンフォームなどの易燃性素材に伝わり易く、その結果、炭化範囲が2インチ以上となり、充分な難燃性を得ることができなかった。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】難燃性評価用簡易マットレスの構造(全体図)
【図2】難燃性評価用簡易マットレスの構造(側面図)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハロゲン含有繊維(A)40〜90重量%、及びポリエステル系繊維(B)10〜60重量%からなる難燃性不織布を用いたマットレスであって、マットレスの上にタバコを15cm以上の間隔で合計18本置き、タバコが燃え尽きた後に炭化範囲が2インチ以内である事を特徴とするマットレス。
【請求項2】
ハロゲン含有繊維(A)40〜90重量%、ポリエステル系繊維(B)10〜60重量%、及び難燃セルロース系繊維(C)0〜50重量%を含有する難燃性不織布を用いた請求項1記載のマットレス。
【請求項3】
ハロゲン含有繊維(A)にアンチモン化合物を4重量%以下を含有する難燃性不織布を用いた請求項2記載のマットレス。
【請求項4】
ハロゲン含有繊維(A)40〜60重量%、ポリエステル系繊維(B)10〜25重量%、及び難燃セルロース系繊維(C)30〜50重量%、且つ前記3成分の合計が100重量%であり、且つ(A)の重量%≧(C)の重量%であるような難燃性不織布を用いた請求項2または請求項3記載のマットレス。
【請求項5】
ハロゲン含有繊維(A)40〜60重量%、ポリエステル系繊維(B)10〜25重量%、及び難燃セルロース系繊維(C)30〜50重量%、且つ前記3成分の合計が100重量%であり、且つ25≧(A)−(C)の重量%≧0であるような難燃性不織布を用いたマットレスであって、マットレスの側面から42mmの所に垂直にT字型のバーナー、マットレスの上面から39mmの所に水平にT字型のバーナーをセットし、燃焼ガスとしてプロパンガスを使用し、ガス圧力は101KPaで上面はガス流量12.9L/分、側面は6.6L/分、着炎時間が側面50秒間および上面70秒間で、計30分間の観察時間における最大熱放出量が200Kw未満であり、かつ初めの10分間の積算熱放出量が25MJ未満である事を特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のマットレス。
【請求項6】
難燃性不織布の目付けが250〜400g/m2であることを特徴とする請求項1記載のマットレス。
【請求項7】
難燃性不織布の目付けが300〜400g/m2であることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のマットレス。
【請求項8】
ハロゲン含有繊維(A)が、アクリロニトリル30〜70重量%、ハロゲン含有ビニルおよび/またはハロゲン含有ビニリデン単量体70〜30重量%、およびこれらと共重合可能なビニル系単量体0〜10重量%からなるアクリル系重合体100重量部に対し、アンチモン化合物が0〜4重量部含有してなる請求項1〜7記載のマットレス。
【請求項9】
ポリエステル系繊維(B)が、融点が200℃を超えるポリエステル繊維、低融点バインダー繊維よりなる群から選ばれた少なくとも1つの繊維である請求項1〜8のいずれかに記載のマットレス。
【請求項10】
ポリエステル系繊維(B)の低融点バインダー繊維が低融点ポリエステル単一成分よりなる繊維、融点が200℃を超えるポリエステルと低融点ポリエステルの複合よりなる繊維、融点が200℃を超えるポリエステルと低融点ポリオレフィンの複合よりなる繊維よりなる群から選ばれた少なくとも1つの繊維である請求項1〜9記載のマットレス。
【請求項11】
難燃セルロース系繊維(C)がリン酸エステル系化合物、含ハロゲンリン酸エステル系化合物、縮合リン酸エステル系化合物、ポリリン酸塩系化合物、赤リン、アミン化合物、ホウ酸、ハロゲン化合物、臭化物、尿素―ホルムアルデヒド化合物、リン酸塩―尿素化合物、硫酸アンモニウムの群から選ばれる難燃剤を、木綿、麻、レーヨン、ポリノジック、キュプラ、アセテートおよびトリアセテートよりなる群から選ばれたセルロース系繊維に対して6〜25重量%添付した繊維である請求項1〜10のいずれかに記載のマットレス。
【請求項12】
難燃セルロース系繊維(C)が珪酸、または珪酸アルミニウムから選ばれる難燃剤を20〜50重量%含有するレーヨン繊維である請求項1〜11記載のマットレス。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−105403(P2007−105403A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−302216(P2005−302216)
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)
【Fターム(参考)】