説明

雪避け装置

【課題】降雪した雪が、積雪しないようにする事が出来る安全な雪避け装置を提供する。
【解決手段】送風機構より送風された空気が、誘導管を通じて排出管のエアー噴出機構より噴射されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送風機構より送風されたエアーを、排出管に連続して設けたエアー噴出機構から、エアーを放射状に連続噴射することにより、任意の方向に降雪を吹き飛ばして積雪を防ぐ事が出来ることを特徴とする雪避け装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、すでに積雪した雪を除雪する為に、スコップ等を使用した人力による除雪や、長いアームの先端に除雪バケットを有したショベルカーなど重機で除雪したり、融雪装置で積雪を溶かしたりして除雪していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
それゆえに次のような問題点があつた。
従来より、屋根などに積雪した雪を除雪するには、屋根に上がってスコップ等の除雪具を使用して、人力で雪下ろしをせざるを得なかった。
その際、危険を承知で行動しなければならず、同時に多大な労力も必要とした。
【0004】
また、長いアームの先端に除雪バケットなどを有したショベルカーなどの重機で除雪したり、融雪装置で積雪を溶かしたり、積雪の自然落下の方法もあるが、人力による長時間の労働や、重機による屋根材等の破損など作業性の他、除雪者の落下事故や重機の転倒事故、並びに積雪の自然落下の際の生き埋め事故などの危険性、及び、毎年幾度にも渡り除雪しなければならないため、人件費や機械損料など経済効率の点でも問題があった。
本発明は、これらの欠点を除くために発明されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
送風機構と、該送風機構に接続された誘導管と、該誘導管から分岐接続された複数の排出管と、該排出管に設けられたエアー噴出機構とにより構成され、該エアー噴出機構は拡散状にエアー噴射するように設けられたノズルやスリット、あるいは、穴等でできており、前記排出管並びにエアー噴出機構は、任意の特定方向へ雪やホコリを排除する方向に配置形成されて構成される。
【0006】
降雪時には、スイッチ機構を操作する事により、前記の送風機構から送風された高圧エアーが誘導管を通じて排出管まで導かれ、それが該排出管のエアー噴出機構より勢い良く放射状に連続噴射されることにより、着雪前の降雪を任意の方向に連続的に吹き飛ばして積雪を防ぐことを特徴とする。
本発明は、以上のような構成よりなる雪避け装置である。
【発明の効果】
【0007】
したがって、次の効果を呈する。
建物の屋根や橋の鉄骨天端等に積雪した雪を除雪する時、危険な高所作業と多大な労力を費やしていたが、この発明により積雪しないので除雪する必要も無くなった。
屋根や橋の鉄骨天端等から積雪した雪の自然落下による事故もなくなるので安全である。
積雪した雪の重みによる家屋や雨樋の他、工作物等の倒壊等による悲惨な事故もなくなるので安心である。
雪崩が予測される危険箇所に設置する事により、積雪が無いので雪崩等の雪害を予防出来る。
【0008】
鉄道線路の積雪も防ぐ事が可能になり、除雪が不要になるばかりで無く、脱線事故や列車が不通になるなど予測出来る事態も予防出来る。
【0009】
積雪はその地域では死活問題であり、除雪には個人的にも公共的にも多額な予算が毎年必要であるが、前記のような多種の雪避け装置を、個々に設置するよりも、図30に示すように、電力やガスの供給システムのように、公共的な供給システムを設ける事で、安全で充実した生活が期待出来る。
【実施例1】
【0010】
以下、本発明の実施例について説明する。
本発明は図1に示すように、送風機構(2)と、該送風機構(2)に接続された誘導管(3)と、該誘導管(3)から分岐接続された複数の排出管(4)と、図3に示すように、該排出管(4)に設けられ拡散状にエアー噴射するようにできたノズル(7)やスリット(8)、あるいは、穴(9)等のエアー噴出機構(5)とにより構成されている。
【0011】
前記送風機構(2)は、送風機(10)とそれに附随する装備機器類一式を含むもので、前記送風機(10)は、低公害で、故障しにくく、低エネルギーで長期間使用出来、降雪時には、降雪が着雪する前に降雪を吹き飛ばす事が出来るだけの風量と風圧を確保出来る性能を有していて、屋根等に積雪させる事が無く、かつ、エアータンク(11)が設定圧力になったら自動的に運転停止したり、設定圧力未満の時は自動的に運転再開する機能も合わせもつもので、図2に示すように、スイッチ機構(6)を有しており、電動式やエンジン駆動式などで連続高速運転して大風量と適度な風圧を得られるエアーコンプレッサーなどが最適である。
【0012】
前記スイッチ機構(6)は、図2に示すように、コンピューター制御の自動式やタイマー式・手動式スイッチの他安全装置を含む機器・及びそれらを保護収納する収納BOXよりなり、操作しやすい任意の位置に設けられている。
そして、前記送風機構(2)やスイッチ機構(6)を設置するには、それらを屋根や壁等で囲むなどして、降雪時にも運転可能な環境下に堅固に設置する。
【0013】
また、送風時の風量と風圧力を一定に保つには、図2に示すように、前記送風機(10)と誘導管(3)との間にエアータンク(11)を設けると良い。
【0014】
前記エアータンク(11)は、劣化しにくく長期間使用出来、かつ、送風機構(2)が送風する圧力に十分耐えられるもので、エアー噴出機構(5)からの送風量と送風圧力を必要量確保出来る性能を有するものとする。
【0015】
前記送風機(10)とエアータンク(11)と誘導管(3)はジョイント機構(12)により連結されている。
【0016】
前記ジョイント機構(12)は、容易に破損あるいは、劣化しにくい素材よりなり、パッキン(13)やシール等を有して、ワンタッチ式やネジ込等で堅固な構造になっており、前記送風機(10)とエアータンク(11)・及び誘導管(3)や排出管(4)等との接続が容易に接続できるようになっている。
【0017】
また、前記送風機(10)からエアータンク(11)へ、さらに、エアータンク(11)から前記誘導管(3)へ圧縮空気等を、送気したり止めたりするためには送気ハンドル(14)を設けると良い。
【0018】
前記送気ハンドル(14)は、容易に破損あるいは、劣化しにくい素材よりなり、パッキン(13)を有して、ネジ込等で堅固な構造になっており、開閉式やワンタッチ式に出来ていて、操作しやすい任意の位置に適当数設けられている。
【0019】
前記誘導管(3)は、図1に示すように、前記送風機構(2)からの圧縮空気をエアー噴出機構(5)まで確実に導く目的で設けられており、金属製やホース製等でパイプ状になっていて、軽量で、長期間外部に設置されていても劣化しにくく、強風や環境による変形や崩壊しにくい充分な強度を有して、前記エアータンク(11)や排出管(4)と容易にジョイント出来るようになっている。
【0020】
さらに、図1に示すように、該誘導管(3)は排水勾配を有していて、適当な操作しやすい任意の位置に、水抜き装置(15)が適当数設けられている。
【0021】
前記水抜き装置(15)は、図5に示すように、パッキンやシール等を施した排水コック(16)を有して貯水ポケット(17)型になっており、前記排出管(4)に設けたエァー噴出機構(5)のノズル(7)やスリット(8)、あるいは穴(9)等からの浸入水が、前記排水管(4)を通じて前記誘導管(3)等の貯水ポケット(17)内に溜ってきたら、排水コック(16)を解放して排水し、その後は排水コック(16)を閉鎖し、送風時にはエアー漏れの無いようにしておく。
【0022】
前記排出管(4)は、金属製やホース製等でパイプ状になっていて、軽量で、長期間外部に設置されていても劣化しにくく、強風や環境による変形や崩壊しにくい充分な強度を有して、図6に示すように、等間隔に連続配置されたエァー噴出機構(5)が設けてあって、図1に示すように、一端は前記誘導管(3)とジョイント機構(12)により必要数、複数連続分岐接続されており、他端は切断してフタをされた状態、あるいは、ジョイント機構(12)により、他の排出管(4)の一端に接続管(18)で接続されている。
前記接続管(18)は、排出管(4)と同材よりなり、連続して配置された前記排出管(4)と他の複数の排出管(4)とを接続する目的で設けてあるが、前記排出管(4)の用途をも兼ねる事が出来るようになっている。
【0023】
前記エアー噴出機構(5)は、図6に示すように、前記排出管(4)に設けられており、拡散状にエアー噴射するように出来たノズル(7)スリット(8)、あるいは穴(9)等が適度な間隔で連続して配置され、降雪やホコリを任意の特定方向へ排除出来るようになっている。
【0024】
前記スリット(8)や穴(9)は、図3に示すように、拡散状にエアー噴射するように前記排出管(4)に直接切り込みや穴開けされている。
前記ノズル(7)は、図7に示すように、軽量で、容易に破損、あるいは、長期間外部に設置されていても劣化しにくく、強風や環境による変形や崩壊しにくい充分な強度を有した素材よりなり、パイプ状で、ノズル本体(19)は、直線あるいは、くの字型に出来て適度の勾配で上向きにした一端にエアー噴射口(20)を設け、他端はスカートリングを有して前記排出管(4)のノズル取付端(21)にパッキン(13)を施してナット止めされており、ノズル(7)の方向を特定方向に固定出来るようになっている。
【0025】
前記ノズル取付端(21)は、前記排出管(4)と同様な素材よりなり、パイプ状で、一端をネジ切りされていて、他端は前記排出管(4)に溶接、または一体成形されており、適度な間隔で適当数設けられている。
あるいは、ノズルソケット(22)に溶接、または一体成形されている。
【0026】
前記ノズルソケット(22)は、図8に示すように、前記排出管(4)と同様な素材よりなり、パイプ状で、内径の両端がネジ切りして有り、中央部にはノズル取付端(21)が前記と同様に設けられており、両端に適度の長さにカットした前記排出管(4)を接続可能になっている。
【0027】
そして、図1に示すように、該排出管(4)は、任意の位置に適度の間隔で連続して設けられ、屋根等の外装材(23)や取付下地材(24)に取付金物(25)等で堅固に固定されている。
【0028】
前記取付金物(25)は、図10に示すように、任意の形状になっていて、軽量で、長期間外部に設置されていても劣化しにくく、強風や環境による変形や崩壊しにくい充分な強度を有した素材よりなり、取付基材金物(26)に押え金物(27)をボルト、あるいはビス止めで固定出来るようになっており、該取付金物(25)は押え金物(27)とルーズホールや調整ネジにより外装材(23)の厚みに適応できるようになっている。
【0029】
前記取付基材金物(26)の取付は、該取付基材金物(26)の差込み辺を瓦やスレート、あるいは金属板、もしくはその他の外装材(23)の重ね部の隙間に挿入し、押え金物(27)にて挟み込み、さらに、調整ネジで外装材(23)と堅固にかつ簡単に固定出来るようになっている。
【0030】
または、図11に示すように、外装材(23)に直接ボルト止め、あるいは、ビス止めで取付出来るようになっている。
また、前記取付基材金物(26)は上部半分を直角にひねり、ルーズホールが設けられている。そして、該取付基材金物(26)の上部に、排出管受金物(29)を緊結出来るようになっている。
【0031】
前記排出管受金物(29)は、図10に示すように、前記取付基材金物(26)と同様な素材よりなり、前記排出管(4)の任意な位置を挟み込んで固定可能に出来ており、ルーズホールを有してボルト止めまたは、ビス止めにて前記取付基材金物(26)に容易に固定出来るようになっている。
【0032】
そして、図12に示すように、前記エアー噴出機構(5)を有した前記排出管(4)を、降雪やホコリ、枯葉等の飛来物を任意の特定方向へ排除出来るように配置して、前記外装材(23)に確実に取付けた前記取付金物(25)の前記排出管受金物(29)に、堅固に固定する。
【0033】
さらに応用として、図13に示すように、屋根の外装材(23)の桟木と、桟木取付金物(30)と、エアー噴出機構(5)を有した排出管(4)とを組合せて一体化し、これを屋根全体に連続して敷き詰めたり、図15に示すように、屋根の縦桟と排出管(4)とが一体型になったエアー噴出機構付き縦桟(31)を、外装材(23)と組合せて任意の方向に降雪を排除することも一案である。
【0034】
また、図16に示すように、ソーラーシステムや外装材(23)の任意部分に、任意な形状で出来た噴射装置収納機構(32)を設け、前記送風機構(2)の故障等によるもしもの積雪等により、前記排出管(4)や前記エアー噴出機構(5)が破損されないように、該排出管収納機構(32)内に、前記排出管(4)を図17に示すような、取付バンド(33)等で堅固にして設ける。
あるいは、ソーラーシステムの枠組や桟木に組込んで一体型にして設置する方法も名案である。
【0035】
総合的に、外装材(23)の形状やその他の状況により、前記のそれぞれを適宜組合せる事でさらに良い効果も期待出来る。
【0036】
本発明は以上のような構造で、これを使用するときは、図1に示すように、送風機構(2)のスイッチを入れて前記送風機(10)を始動させ、エアータンク(11)内に十分な量の空気を前もって充填させておく。
降雪が始まったら、送気ハンドル(14)を開放してエアータンク(11)から誘導管(3)へ送気を開始する。
この時、送風機構(2)は運転しておいて、エアータンク(11)内に常に空気を追加充填する。
【0037】
前記により、エアータンク(11)から誘導管(3)を通じて排出管(4)へ送気された圧縮空気は、図12に示すように、排出管(4)に設けられたエアー噴出機構(5)から連続して勢い良く放射状に噴射されはじめる。
そして、図6に示すように、降雪している雪を、着雪する前に任意の特定方向へ順次送るように吹き飛ばして積雪を防止する。
【0038】
以上のように本発明は、任意の対象面全体に、排出管(4)のエアー噴出機構(5)からエアーが勢い良く放射状に連続噴射されることにより、図6に示すように、任意の部分からエァー噴出機構(5)により飛ばされた雪が、次の前方にあるエアー噴出機構(5)でさらに前方に飛ばされるというように、降雪が着雪する前に任意方向へ順次飛ばされ屋根表面等への積雪を防止する仕組みで、任意の対象面への積雪を防ぐことが出来ることを特徴とする雪避け装置(1)である。
【実施例2】
【0039】
以下、本発明の実施例2について説明する。
本発明は、前記実施例1と同等な素材と機能よりなる送風機構(2)と、誘導管(3)と、排出管(4)、及び任意方向へ方向調整する方向調整手段を備えたエアー噴出機構(5)とより構成される。
【0040】
前記任意方向へ方向調整する方向調整手段は、図18に示すように、前記ノズル(7)を回転式ノズル(34)にする事で可能である。
【0041】
前記回転式ノズル(34)は、回転ノズル基材(35)と回転ノズル(36)とよりなっている。
【0042】
前記回転ノズル基材(35)はパイプ状で、上部は、回転ノズル(36)がスムーズに回転できるように回転軸になっており、かつ、エアー排気口(37)を有しながら回転時でもエアー漏れが無いようにOリング等のパッキン材(13)を任意の位置に適当数設ける。
【0043】
そして、前記排出管(4)やノズルソケット(22)の前記ノズル取付端(21)に該回転ノズル基材(35)をネジ止めし、該回転ノズル基材(35)の上部より回転ノズル(36)を差込みし、パッキン(13)を有してナットキャップ(38)止めしてある。
【0044】
前記回転ノズル(36)は、回転軸受け(39)と、ノズル本体(19)、エアー噴射口(20)及び風受け羽根(40)で構成されている。
【0045】
前記回転軸受け(39)は、前記回転ノズル基材(35)の回転軸に適した大きさと回転性を重視したスリーブ状で、エアー排気口(37)からのエアーをスムーズに回転ノズル(36)へ導く為に凹型部分とエアー吸気口(41)を設け、該回転ノズル基材(35)のエアー排気口(37)の位置に、回転ノズル基材(35)に対して直角方向に回転ノズル(36)が接続されている。
【0046】
さらに、前記回転ノズル(36)には、風向き検知手段を具備しており、図19に示すように、風力により回転ノズル(36)が風下に向けて自由に回転するようにノズル本体(19)に風受け羽根(40)を設け、風向により噴射方向を任意に変え、常に風下方向に降雪を吹き飛ばすように出来ている。
【0047】
前記風受け羽根(40)は、前記ノズル本体(19)と同等な素材よりなり、薄い羽型をした任意の形状で、回転するノズル本体(19)の任意の位置に一体化して設けてあり、変化する風向きに順応してノズル本体(19)を風下側に自由に回転させ、エアー噴出口(20)から放射状に噴射されるエアーを随時風下方向へ向け、降雪を風下方向へ導いて排除する目的で設けられている。
【0048】
また、前記回転式ノズル(34)には、エアー噴射方向を、手動やコンピューター制御で任意に変える事も出来るようにしたものもあったり、風向きに順応して噴射角度を自由にかえる事ができるようにする事も可能である。
【実施例3】
【0049】
以下、本発明の実施例3について説明する。
本発明は、前記本発明の実施例1と同等な素材で、送風機構(2)と、誘導管(3)と、排出管(4)と、実施例1、及び実施例2のエアー噴出機構(5)と、空間構造体(42)より構成される。
【0050】
前記空間構造体(42)は、軽量で、容易に破損、あるいは、長期間外部に設置されていても劣化しにくく、強風や環境による変形や崩壊しにくい充分な強度を有した素材よりなり、溶接接合やボルト接合などによる堅固な構造になって任意な形状で出来ていて、建物等の屋根本体に、直接前記排出管(4)を設置する事が難しい場合や、直接前記排出管(4)を設置するよりも上部全体を覆う架空の空間構造体(42)を設置した方が効率が良い場合等、前記空間構造体(42)を構築して、該空間構造体(42)に前記排出管(4)を設置する方法もある。
【0051】
図20に示すように、ビルの屋上のような平坦な屋根には、屋根勾配が無いため、通常勾配のある屋根に比べて上方から下方へ降雪を導く効率が悪くなるので、任意の勾配を有した架空の屋根構築物を設けた方がより効果的な場合、前記のような空間構造体(42)を設けて空間雪避け装置(43)とすると良い。
【0052】
また、図21に示すように、構造体に直接誘導管(3)や排出管(4)を設置するのに、構造体の形状や強度その他が不適な場合、前記と同様な空間構造体(42)を設けると良く、ビニールハウス等には最も効果的である。
【0053】
さらに、前記空間構造体(42)を排出管(4)として兼用する事も可能である。
前記空間構造体(42)を排出管(4)として兼用する場合は、空間構造体(42)の基材がパイプ状で、かつ、充分な強度を有していて構造的に問題が無く、該工法が適していると判断される場合、前記空間構造体(42)を排出管(4)と兼用して排出管兼用空間雪避け装置(44)としても良い。
特に、変形の多い空間構造体(42)には最適である。
【0054】
前記変形の多い空間構造体は、図22に示すように、雪崩が起きやすい崖地や急勾配の場所に、排出管(4)と空間構造体(42)を兼用した排出管兼用空間雪避け装置(44)を地形に応じて、すみやかに設置すると良い。
【0055】
上記排出管兼用空間雪避け装置(44)は、道路や線路の上空に設けると雪害を防止する事にも効果的である。
【0056】
また、前記のような空間構造体(42)を使用しなくても、図23に示すような橋や、図24に示すように、信号機などの工作物の天端に、直接排出管(4)を設ける事も可能で良案である。
【0057】
図26に示すように、線路のレール間に直接排出管(4)を設置する事で、路線上の積雪を防止する事も可能である。
【0058】
線路のレール間に直接排出管(4)を設置する方法として、線路外に降雪を排除出来るように排出管(4)を配置して、まくら木等に図11に示すような前記T型排出管取付金物(28)を堅固に設置し、この上部に前記排出管(4)を排出管受金物(29)にて設置する。
【0059】
図28に示すように、車庫の屋根などにも利用すると、積雪の重みによる崩壊も防止する事ができる。
【0060】
図29に示すように、前記排出管(4)を任意の枠組みにしてこれを連続して接続設置して、対象面に敷き詰めてユニット型雪避け装置(45)とするのも一案である。
【0061】
前記ユニット型雪避け装置(45)は、枠組み内に一定した適度の間隔で連続して排出管(4)を配置し、該排出管(4)の両端を枠組みの2辺に接続して1組のユニットとして、任意の対象面全体に前記ユニットを前記取付金物(25)にて屋根等の外装材(23)に堅固に連続接続設置する。
【0062】
また、枠組みは、誘導管(3)と排出管(4)を兼用してもよい。
図30に示すように、電力やガスの供給システムのように、任意の特定地域全体に高圧エアーを供給可能な送風機構(2)を備えて統括管理する施設を設けて集中管理センター(46)とし、前記集中管理センター(46)より、大容量の誘導管(3)でその地域が望む以上のエアー供給設備を完備し、利用者(47)が必要時に利用者(47)の意志で自由に送気ハンドル(14)を解放して、前記の様々な雪避け装置を使用可能になっている公共的な供給システムを設ける事で、任意の特定地域全体が安全で充実した生活が期待出来、未来にむけた公共事業の実現も可能であり社会に貢献出来る。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】実施例1の斜視図である。
【図2】実施例1の縦断面図である。
【図3】実施例1の斜視図 である。
【図4】実施例1の断面図である。
【図5】実施例1の立面図である。
【図6】実施例1の縦断面図である。
【図7】実施例1の断面図である。
【図8】実施例1の分解斜視図である。
【図9】実施例1の断面図である。
【図10】実施例1の分解斜視図である。
【図11】実施例1の分解斜視図である。
【図12】実施例1の平面図である。
【図13】実施例1の断面図である。
【図14】実施例1の分解斜視図である。
【図15】実施例1の断面図である。
【図16】実施例1の断面図である。
【図17】実施例1の分解斜視図である。
【図18】実施例2の断面図である。
【図19】実施例2の斜視図である。
【図20】実施例2の縦断面図である。
【図21】実施例3の縦断面図である。
【図22】実施例3の縦断面図である。
【図23】実施例3の縦断面図である。
【図24】実施例3の側面図である。
【図25】実施例3の平面図である。
【図26】実施例3の縦断面図である。
【図27】実施例3の平面図である。
【図28】実施例3の断面図である。
【図29】実施例3の平面図である。
【図30】実施例3の体系図である。
【符号の説明】
【0064】
1 雪避け装置
2 送風機構
3 誘導管
4 排出管
5 エアー噴出機構
6 スイッチ機構
7 ノズル
8 スリット
9 穴
10 送風機
11 エアータンク
12 ジョイント機構
13 パッキン
14 送気ハンドル
15 水抜き装置
16 排水コック
17 貯水ポケット
18 接続管
19 ノズル本体
20 エアー噴射口
21 ノズル取付端
22 ノズルソケット
23 外装材
24 取付下地材
25 取付金物
26 取付基材金物
27 押え金物
28 T型取付金物
29 排出管受け金物
30 桟木取付金物
31 エアー噴出機構付き縦桟
32 噴射装置収納機構
33 取付バンド
34 回転式ノズル
35 回転ノズル基材
36 回転ノズル
37 エアー排気口
38 ナットキャップ
39 回転軸受
40 風受け羽根
41 エアー吸気口
42 空間構造体
43 空間雪避け装置
44 排出管兼用空間雪避け装置
45 ユニット型雪避け装置
46 集中管理センター
47 利用者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送風機構と、該送風機構に接続された誘導管と、該誘導管から分岐接続された複数の排出管と、該排出管に設けられたエアー噴出機構とよりなり、前記排出管並びにエアー噴出機構は、任意の特定方向へ雪やホコリを排除する方向に配置形成されたことを特徴とする雪避け装置。
【請求項2】
エアー噴出機構に、任意方向へ方向調整する方向調整手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の雪避け装置。
【請求項3】
方向調整手段は風向き検知手段を具備し、該検知手段に連動して方向調整するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の雪避け装置。
【請求項4】
任意の形状を有した屋根の外装材と、エアー噴出機構を組合せて一体化したことを特徴とする請求項1、2又は3記載の雪避け装置。
【請求項5】
任意の形状を有した空間構造体を備え、該空間構造体にエアー噴出機構を設けたことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の雪避け装置。
【請求項6】
任意の形状を有した空間構造体と、エアー噴出機構を兼用した事を特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の雪避け装置。
【請求項7】
任意の形状を有した枠組構造体と、エアー噴出機構を兼用した事を特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の雪避け装置。
【請求項8】
任意の地域に必要量のエアーを供給可能な送風機構を備え、かつ、該送風機構を管理する施設と、該施設に接続された誘導管を任意の地域まで設け、利用者に公共的エアー供給システムとした事を特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の雪避け装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate


【公開番号】特開2008−190136(P2008−190136A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−22724(P2007−22724)
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(597032815)
【Fターム(参考)】