電力供給装置、および受信装置
【課題】DiSEqC機器との間で安定した双方通信を実行する。
【解決手段】本開示の電力供給装置は、DiSEqC(Digital Satellite Equipment Control)規格に準拠したLNB(Low Noise Block down converter)に対し、電力ラインを介してLNB駆動電力を供給する電源部と、DiSEqC機器に対する制御コマンドを前記電力ラインを介して送信する送信部と、前記制御コマンドに対応する前記DiSEqC機器からの応答を前記電力ラインを介して受信する受信部と、前記制御コマンドを送信するTXモードと前記応答を受信するRXモードとを切替える切替え部の切替えに応じて発生するノイズのレベルを抑制する抑制部とを備える。本開示は、デジタルテレビジョン放送の受信装置に適用できる。
【解決手段】本開示の電力供給装置は、DiSEqC(Digital Satellite Equipment Control)規格に準拠したLNB(Low Noise Block down converter)に対し、電力ラインを介してLNB駆動電力を供給する電源部と、DiSEqC機器に対する制御コマンドを前記電力ラインを介して送信する送信部と、前記制御コマンドに対応する前記DiSEqC機器からの応答を前記電力ラインを介して受信する受信部と、前記制御コマンドを送信するTXモードと前記応答を受信するRXモードとを切替える切替え部の切替えに応じて発生するノイズのレベルを抑制する抑制部とを備える。本開示は、デジタルテレビジョン放送の受信装置に適用できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電力供給装置、および受信装置に関し、特に、例えばDiSEqC(Digital Satellite Equipment Control)Ver.2.0規格に準拠したパラボラアンテナのLNB(Low Noise Block down converter)に対して電力を供給する場合に用いて好適な電力供給装置、および受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、衛星を介したデジタルテレビジョン放送が世界各地で普及している、または普及しつつある。
【0003】
特に欧州においては、デジタルテレビジョン放送用の異なる複数の衛星が打ち上げられており、異なる衛星それぞれを介して放送される複数のデジタルテレビジョン信号を同一地点において受信可能な状況にある。このため、欧州では一般消費者家庭においても、受信対象とする衛星(からのデジタルテレビジョン信号)を受信装置側から選択的に切替えてテレビジョン番組を受信することが行われている。
【0004】
具体的には、DiSEqC Ver.2.0規格に準拠した受信装置側により、複数のパラボラアンテナにそれぞれ備えられたLNBを選択的に切替えるDiSEqC規格のRFセレクト機器(以下、DiSEqC機器と称する)などと制御信号を双方向に通信して受信対象とする衛星を切替えるようになされている。
【0005】
また、DiSEqC Ver.2.0規格に準拠した受信装置側は、パラボラアンテナのLNBに対してLNB駆動電力も供給する。
【0006】
図1は、DiSEqC Ver.2.0規格に準拠した従来の受信装置の構成の一例を示している。この受信装置10は、単体として存在する他に、テレビジョン受像機やビデオレコーダなどにも搭載されている。
【0007】
この受信装置10は、主にチューナ11、MPEG-2復号部18、映像信号処理部19、およびDC電源部20から構成される。
【0008】
チューナ11は、アンテナI/F12、高周波用チョークコイル13、コンデンサ14、増幅器15、ゼロIF変換部16、およびPSK(Phase Shift Keying)復調部17を有する。
【0009】
アンテナI/F12は、アンテナケーブルによりパラボラアンテナ1のLNB2と接続されており、パラボラアンテナ1で反射収束され、LNB2にて12GHz帯のRF信号(デジタルテレビジョン信号)から変換された1乃至2GHzのSat-IF信号をチューナ11に入力する。また、アンテナI/F12は、DC電源部20から高周波チョークコイル13を介して供給されるLNB駆動電力をLNB2に出力する。
【0010】
高周波チョークコイル13は、アンテナI/F12からチューナ11に入力されたSat-IF信号のDC電源部20側への流出を防止する。コンデンサ14は、Sat-IF信号の直流成分を除去して増幅器15に出力する。増幅器15は、直流成分が除去されたSat-IF信号を増幅してゼロIF変換部16に出力する。
【0011】
ゼロIF変換部16は、内蔵するPLLシンセサイザよりなる選局用のディジタル・チューニング回路を用いて、Sat-IF信号をベースバンドのIQ直交信号に周波数変換してPSK復調部17に出力する。PSK復調部17は、IQ直交信号に対して誤り訂正を含むPSK復調を行い、この結果得られるMPEG2フォーマットのTS(トランスポートストリーム)をMPEG-2復号部18に出力する。
【0012】
MPEG-2復号部18は、TSをデコードし、その結果得られる映像信号を映像信号処理部19に出力する。映像信号処理部19は、入力された映像信号に対して所定の信号処理を行って後段(ディスプレイ等)に出力する。なお、MPEG-2復号部18のデコード結果には、音声信号も含まれ、これは所定の信号処理後に後段(スピーカ等)に出力されるが、その図示は省略する。
【0013】
DC電源部20は、パラボラアンテナ1のLNB2が水平偏波を受信するに際しては電圧18V、垂直偏波を受信するに際しては電圧13Vの直流のLNB駆動電力を、チューナ11を介してLNB2に供給する。また、DC電源部20は、DiSEqC 機器(不図示)に対するDiSEqCコマンド信号(TX)をチューナ11を介して送信するとともに、DiSEqC 機器からチューナ11を介して返信されるDiSEqCコマンド信号(RX)を受信する。
【0014】
図2は、DC電源部20の詳細な構成の一例を示している。DC電源部20は、電源部31、トーン変調部32、チョーク部33、バイパススイッチ34、復調部35、および制御部36から構成される。
【0015】
電源部31は、チューナ11と接続されている電源ラインに電圧18Vまたは13Vの直流のLNB駆動電力を出力する。トーン変調部32は、DiSEqCコマンド信号(TX)としての22kHzトーン信号を発生し、22kHzトーン信号によりLNB駆動電力を変調する。
【0016】
チョーク部33は、DiSEqC規格に準拠したコイル(22μH)と抵抗(15Ω)との並列接続からなる。バイパススイッチ34は、制御部36により、DiSEqC 機器に対するDiSEqCコマンド信号(TX)を送信する時にはオン状態とされ、DiSEqC 機器からのDiSEqCコマンド信号(RX)を受信する時にはオフ状態とされる。これにより、送信されるDiSEqCコマンド信号(TX)としての22kHzトーン信号は、バイパススイッチ34を通ってチューナ11に出力されることになる。また、受信されるDiSEqCコマンド信号(RX)としての22kHzトーン信号は、チョーク部33により電源部31側への流入が阻止されて復調部35に入力されることになる。
【0017】
復調部35は、受信されるDiSEqCコマンド信号(RX)を復調して制御部36に出力する。制御部36は、DC電源部20の各部を制御する。例えば、制御部36は、TXモード(送信モード)と、RXモード(受信モード)を切替えるためのTX/RXモード切り替え信号をバイパススイッチ34に出力する。
【0018】
図3は、DiSEqC用制御データの波形の一例を示している。
【0019】
トーン変調部32においては、各種コマンドを構成する制御データとしてのバイナリデータに奇数パリティを追加し、これをパルス幅0.5ms(バイナリデータの1に相等)または1.0ms(バイナリデータの0に相等)にPWM(Pulse Width Modulation)変調することにより22kHzトーン信号を生成している。
【0020】
例えば、16進数のE2h=1110 0010bの1バイトの制御データを送信する場合には図示するような波形のトーン信号が送信される。
【0021】
図4は、DiSEqC Ver.2.0規格における双方向通信のタイミングを示している。
【0022】
DiSEqC 機器としてのRFセレクト機器をリセットする場合、DC電源部20では、バイパススイッチ34をオン状態(TXモード)として、E2h,14h,01hからなる3バイトの制御データを22kHzトーン信号として送信する。この後、直ちにRXモードに切換えるために、バイパススイッチ34をオフ状態とし、リセット完了を意味する返答である1バイトの22hの制御データが22kHzトーン信号としてセレクタ機器からの送信されるまで待機することになる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0023】
【非特許文献1】DiSEqC TEST TOOL USER MANUAL, JUNE30,2006
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
ところで、上述したようにTXモード(送信モード)からRXモード(受信モード)に切替えるために、バイパススイッチ34をオン状態からオフ状態に一瞬で切替えた場合、TXモードにおいてバイパススイッチ34を通っていたLNB駆動電力がチョーク部33のコイル(220μH)に流入するため、このコイルに流れる電流値をIとし、その微分変化量をdI/dtとすれば、このコイルの両端には電流増加量220[μH]×dI/dtに比例した逆起電力が電源ライン上に発生することになる。この逆起電力について具体的に説明する。
【0025】
図5は、バイパススイッチ34に着目したDC電源部20の等価回路の構成例を示している。
【0026】
同図においては、FET T1がバイパススイッチ34に相当する。FET T1のシリーズ抵抗R4を300mΩ、チョーク部33をなすコイルL1の残留抵抗分R2を600mΩと仮定した場合、TXモードにおいてはFET T1に約150mAのLNB駆動電力が流れており、RXモードに切り替わると、これがコイルL1に流入して、図6に示されるように、約1Vppのスパイク状の逆起電力(グリッジノイズ)として発生する。
【0027】
このグリッジノイズは22kHzトーン信号を送信した直後に発生するため、DiSEqC機器の22kHzトーン信号を受信する性能によっては、このグリッジノイズを650mVpp±250mVの規格値に収まる22kHzトーン信号の一部として解釈してしまい、DC電源部20からの22kHzトーン信号の送信がこの後も継続するものとして受信処理を継続してしまう。
【0028】
一方、通信相手のDC電源部20では、既に22kHzトーン信号の送信を終了しているので、受信処理を継続しているLNB2では、所定の時間が経過した後、このグリッジノイズをエラーとして処理してしまい、それ以前に受信した22kHzトーン信号によるコマンドも正規に処理しないことが起こり得る。すなわち、グリッジノイズの発生タイミングによっては、最悪の場合、DC電源部20とLNB2との双方向通信が成立しないことが発生し得てしまう。
【0029】
本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、DiSEqC機器との間で双方通信を安定して実行できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0030】
本開示の第1の側面である電力供給装置は、DiSEqC規格に準拠したLNBに対し、電力ラインを介してLNB駆動電力を供給する電源部と、DiSEqC機器に対する制御コマンドを前記電力ラインを介して送信する送信部と、前記制御コマンドに対応する前記DiSEqC機器からの応答を前記電力ラインを介して受信する受信部と、前記制御コマンドを送信するTXモードと前記応答を受信するRXモードとを切替える切替え部の切替えに応じて発生し得るノイズのレベルを抑制する抑制部とを備える。
【0031】
本開示の第1の側面である電力供給装置は、前記電源ラインを介する前記DiSEqC機器からの前記応答の減衰を抑止するチョークコイルをさらに備えることができ、前記ノイズは、前記切替え部が前記TXモードから前記RXモードに切替えられたとき、前記LNB駆動電力が前記チョークコイルに流入することにより発生し得る逆起電力とすることができる。
【0032】
本開示の第1の側面である電力供給装置は、前記切替え部に対する切替え信号を出力する制御部をさらに備え、前記抑制部は、前記制御部から出力された前記切替え信号を積分遅延して前記切替え部に供給することにより、前記TXモードから前記RXモードに徐々に切り替えさせることができる。
【0033】
前記切替え部は、複数のスイッチから構成することができ、前記抑制部は、前記複数のスイッチを所定の時間差でスイッチングさせることにより、前記TXモードから前記RXモードに段階的に切り替えさせることができる。
【0034】
本開示の第2の側面である受信装置は、DiSEqC規格に準拠したLNBに対し、電力ラインを介してLNB駆動電力を供給する電源部と、パラボラアンテナにより反射収束され、前記LNBによりRF信号から変換されたIF信号を入力とするチューナと、DiSEqC機器に対する制御コマンドを前記電力ラインを介して送信する送信部と、前記制御コマンドに対応する前記DiSEqC機器からの応答を前記電力ラインを介して受信する受信部と、前記制御コマンドを送信するTXモードと前記応答を受信するRXモードとを切替える切替え部の切替えに応じて発生し得るノイズのレベルを抑制する抑制部とを備える。
【0035】
本開示の第1および第2の側面においては、制御コマンドを送信するTXモードと応答を受信するRXモードとを切替える切替え部の切替えに応じて発生し得るノイズのレベルが抑制される。
【発明の効果】
【0036】
本開示の第1の側面によれば、発生し得るノイズのレベルを抑制することができる。
【0037】
本開示の第2の側面によれば、DiSEqC機器との間で双方通信を安定して実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】従来の受信装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図1のDC電源部の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】DiSEqC用制御データの送信波形の一例を示す図である。
【図4】DiSEqC Ver.2.0規格における双方向通信のタイミングを示す図である。
【図5】従来の、バイパススイッチに着目したDC電源部の等価回路の構成の一例を示す回路図である。
【図6】図5の等価回路に発生し得るグリッジノイズ等を示す図である。
【図7】実施の形態であるDC電源部の第1の構成例を示す回路図である。
【図8】図7のDC電源部から発生し得るグリッジノイズ等を示す図である。
【図9】実施の形態であるDC電源部の第2の構成例を示す回路図である。
【図10】図9のDC電源部から発生し得るグリッジノイズ等を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本開示を実施するための最良の形態(以下、実施の形態と称する)について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0040】
<1.実施の形態>
[DC電源部の第1の構成例]
図7は、実施の形態であるDC電源部の第1の構成例を示す回路図である。このDC電源部40は、図5に等価回路が示されたDC電源部20に代えて受信装置10に用いるものである。
【0041】
このDC電源部40は、図5のDC電源部20に対して、バイパススイッチ34に相当するFET T1のゲート端子とGNDの間に、破線31で示す容量10nFのコンデンサC1が追加されている。その他の構成については図5と同一であるので、その説明は省略する。
【0042】
図8は、図7に示されたDC電源部40から発生し得るグリッジノイズ等を示している。
【0043】
DC電源部40においては、コンデンサC1が追加されたことにより、制御部36からのTX/RXモード切替信号が積分遅延される。この遅延によりFET T1のオンからオフへの切替え動作が緩やかになって、チョーク部33をなすコイルL1へのLNB駆動電力の流入速度を緩めることができる。したがって、コイルL1に流れる電流値Iの微分変化量dI/dtが小さくなり、コイルL1の両端に発生する逆起電力220[μH]×dI/dtが低減する。
【0044】
具体的には、図8に示されたDC電源部40の等価回路の場合、LNB駆動電力に発生するスパイク状のグリッジノイズが、22kHzトーン信号の下限規格値400mVpp以下の250mVppに抑えられることになるので、DiSEqC機器にて22kHzトーン信号の一部として解釈され得ない程度のグリッジノイズに抑えることができる。
【0045】
[DC電源部の第2の構成例]
図9は、実施の形態であるDC電源部の第2の構成例を示している。このDC電源部50は、図5に等価回路が示されたDC電源部20に代えて受信装置10に用いるものである。DC電源部50は、図5のDC電源部20に対し、破線41で囲まれているFET T3等を追加したものであり、その他は図5と同一であるので、その説明は省略する。
【0046】
図10は、図9に示されたDC電源部50から発生し得るグリッジノイズ等を示している。
【0047】
DC電源部50においては、並列接続されたFET T1,FET T2がバイパススイッチ34に相当する。FET T3は切替えパルスRX/TXdに従い、FET T1が切替えパルスRX/TXに従ってオフされるタイミングから300msだけ遅延してオフされるようになされている。例えば、LNB駆動電力の約70%の電流がFET T1に流れ、約30%の電流がFET T3に流れるようにLNB駆動電力を分配するには、FET T3のシリーズ抵抗R9を4Ωとすればよい。
【0048】
DC電源部50の場合、TXモードからRXモードに切替えられても、チョーク部33をなすコイルL1に対して急激にLNB駆動電力が流入することはない。よって、電力ライン上に発生するスパイク状のグリッジノイズを、22kHzトーン信号の下限規格値400mVpp以下の250mVpp程度のスパイク・ノイズ成分に抑え込むことができる。すなわち、DiSEqC機器にて、22kHzトーン信号の一部として解釈され得ない程度のグリッジノイズに抑えることができる。
【0049】
また、DC電源部50の場合、FET T1に対する切替えパルスTX/RXを一般的なラッチ回路により遅延させるだけでFET T3に対する切替えパルスTX/RXdを得ることができるので、DC電源部50の全体の回路規模を小容量化することができる。
【0050】
なお、DC電源部50においては、バイパススイッチを2段のFETで実現したが、より多段のFETにより実現するようにしてもよい。
【0051】
以上に説明したDC電源部40または50によれば、TXモードからRXモードに切り替えたときに生じ得るグリッジノイズを22kHzトーン信号の下限規格値400mVpp以下に抑えることができる。
【0052】
したがって、DC電源部40または50を、デジタルテレビジョン放送の受信装置に採用すれば、受信装置とDiSEqC機器との間で安定した双方通信を実現することが可能となる。
【符号の説明】
【0053】
1 パラボラアンテナ, 2 LNB, 10 受信装置, 11 チューナ, 20 DC電源部, 35 バイパススイッチ, 40,50 DC電源部
【技術分野】
【0001】
本開示は、電力供給装置、および受信装置に関し、特に、例えばDiSEqC(Digital Satellite Equipment Control)Ver.2.0規格に準拠したパラボラアンテナのLNB(Low Noise Block down converter)に対して電力を供給する場合に用いて好適な電力供給装置、および受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、衛星を介したデジタルテレビジョン放送が世界各地で普及している、または普及しつつある。
【0003】
特に欧州においては、デジタルテレビジョン放送用の異なる複数の衛星が打ち上げられており、異なる衛星それぞれを介して放送される複数のデジタルテレビジョン信号を同一地点において受信可能な状況にある。このため、欧州では一般消費者家庭においても、受信対象とする衛星(からのデジタルテレビジョン信号)を受信装置側から選択的に切替えてテレビジョン番組を受信することが行われている。
【0004】
具体的には、DiSEqC Ver.2.0規格に準拠した受信装置側により、複数のパラボラアンテナにそれぞれ備えられたLNBを選択的に切替えるDiSEqC規格のRFセレクト機器(以下、DiSEqC機器と称する)などと制御信号を双方向に通信して受信対象とする衛星を切替えるようになされている。
【0005】
また、DiSEqC Ver.2.0規格に準拠した受信装置側は、パラボラアンテナのLNBに対してLNB駆動電力も供給する。
【0006】
図1は、DiSEqC Ver.2.0規格に準拠した従来の受信装置の構成の一例を示している。この受信装置10は、単体として存在する他に、テレビジョン受像機やビデオレコーダなどにも搭載されている。
【0007】
この受信装置10は、主にチューナ11、MPEG-2復号部18、映像信号処理部19、およびDC電源部20から構成される。
【0008】
チューナ11は、アンテナI/F12、高周波用チョークコイル13、コンデンサ14、増幅器15、ゼロIF変換部16、およびPSK(Phase Shift Keying)復調部17を有する。
【0009】
アンテナI/F12は、アンテナケーブルによりパラボラアンテナ1のLNB2と接続されており、パラボラアンテナ1で反射収束され、LNB2にて12GHz帯のRF信号(デジタルテレビジョン信号)から変換された1乃至2GHzのSat-IF信号をチューナ11に入力する。また、アンテナI/F12は、DC電源部20から高周波チョークコイル13を介して供給されるLNB駆動電力をLNB2に出力する。
【0010】
高周波チョークコイル13は、アンテナI/F12からチューナ11に入力されたSat-IF信号のDC電源部20側への流出を防止する。コンデンサ14は、Sat-IF信号の直流成分を除去して増幅器15に出力する。増幅器15は、直流成分が除去されたSat-IF信号を増幅してゼロIF変換部16に出力する。
【0011】
ゼロIF変換部16は、内蔵するPLLシンセサイザよりなる選局用のディジタル・チューニング回路を用いて、Sat-IF信号をベースバンドのIQ直交信号に周波数変換してPSK復調部17に出力する。PSK復調部17は、IQ直交信号に対して誤り訂正を含むPSK復調を行い、この結果得られるMPEG2フォーマットのTS(トランスポートストリーム)をMPEG-2復号部18に出力する。
【0012】
MPEG-2復号部18は、TSをデコードし、その結果得られる映像信号を映像信号処理部19に出力する。映像信号処理部19は、入力された映像信号に対して所定の信号処理を行って後段(ディスプレイ等)に出力する。なお、MPEG-2復号部18のデコード結果には、音声信号も含まれ、これは所定の信号処理後に後段(スピーカ等)に出力されるが、その図示は省略する。
【0013】
DC電源部20は、パラボラアンテナ1のLNB2が水平偏波を受信するに際しては電圧18V、垂直偏波を受信するに際しては電圧13Vの直流のLNB駆動電力を、チューナ11を介してLNB2に供給する。また、DC電源部20は、DiSEqC 機器(不図示)に対するDiSEqCコマンド信号(TX)をチューナ11を介して送信するとともに、DiSEqC 機器からチューナ11を介して返信されるDiSEqCコマンド信号(RX)を受信する。
【0014】
図2は、DC電源部20の詳細な構成の一例を示している。DC電源部20は、電源部31、トーン変調部32、チョーク部33、バイパススイッチ34、復調部35、および制御部36から構成される。
【0015】
電源部31は、チューナ11と接続されている電源ラインに電圧18Vまたは13Vの直流のLNB駆動電力を出力する。トーン変調部32は、DiSEqCコマンド信号(TX)としての22kHzトーン信号を発生し、22kHzトーン信号によりLNB駆動電力を変調する。
【0016】
チョーク部33は、DiSEqC規格に準拠したコイル(22μH)と抵抗(15Ω)との並列接続からなる。バイパススイッチ34は、制御部36により、DiSEqC 機器に対するDiSEqCコマンド信号(TX)を送信する時にはオン状態とされ、DiSEqC 機器からのDiSEqCコマンド信号(RX)を受信する時にはオフ状態とされる。これにより、送信されるDiSEqCコマンド信号(TX)としての22kHzトーン信号は、バイパススイッチ34を通ってチューナ11に出力されることになる。また、受信されるDiSEqCコマンド信号(RX)としての22kHzトーン信号は、チョーク部33により電源部31側への流入が阻止されて復調部35に入力されることになる。
【0017】
復調部35は、受信されるDiSEqCコマンド信号(RX)を復調して制御部36に出力する。制御部36は、DC電源部20の各部を制御する。例えば、制御部36は、TXモード(送信モード)と、RXモード(受信モード)を切替えるためのTX/RXモード切り替え信号をバイパススイッチ34に出力する。
【0018】
図3は、DiSEqC用制御データの波形の一例を示している。
【0019】
トーン変調部32においては、各種コマンドを構成する制御データとしてのバイナリデータに奇数パリティを追加し、これをパルス幅0.5ms(バイナリデータの1に相等)または1.0ms(バイナリデータの0に相等)にPWM(Pulse Width Modulation)変調することにより22kHzトーン信号を生成している。
【0020】
例えば、16進数のE2h=1110 0010bの1バイトの制御データを送信する場合には図示するような波形のトーン信号が送信される。
【0021】
図4は、DiSEqC Ver.2.0規格における双方向通信のタイミングを示している。
【0022】
DiSEqC 機器としてのRFセレクト機器をリセットする場合、DC電源部20では、バイパススイッチ34をオン状態(TXモード)として、E2h,14h,01hからなる3バイトの制御データを22kHzトーン信号として送信する。この後、直ちにRXモードに切換えるために、バイパススイッチ34をオフ状態とし、リセット完了を意味する返答である1バイトの22hの制御データが22kHzトーン信号としてセレクタ機器からの送信されるまで待機することになる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0023】
【非特許文献1】DiSEqC TEST TOOL USER MANUAL, JUNE30,2006
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
ところで、上述したようにTXモード(送信モード)からRXモード(受信モード)に切替えるために、バイパススイッチ34をオン状態からオフ状態に一瞬で切替えた場合、TXモードにおいてバイパススイッチ34を通っていたLNB駆動電力がチョーク部33のコイル(220μH)に流入するため、このコイルに流れる電流値をIとし、その微分変化量をdI/dtとすれば、このコイルの両端には電流増加量220[μH]×dI/dtに比例した逆起電力が電源ライン上に発生することになる。この逆起電力について具体的に説明する。
【0025】
図5は、バイパススイッチ34に着目したDC電源部20の等価回路の構成例を示している。
【0026】
同図においては、FET T1がバイパススイッチ34に相当する。FET T1のシリーズ抵抗R4を300mΩ、チョーク部33をなすコイルL1の残留抵抗分R2を600mΩと仮定した場合、TXモードにおいてはFET T1に約150mAのLNB駆動電力が流れており、RXモードに切り替わると、これがコイルL1に流入して、図6に示されるように、約1Vppのスパイク状の逆起電力(グリッジノイズ)として発生する。
【0027】
このグリッジノイズは22kHzトーン信号を送信した直後に発生するため、DiSEqC機器の22kHzトーン信号を受信する性能によっては、このグリッジノイズを650mVpp±250mVの規格値に収まる22kHzトーン信号の一部として解釈してしまい、DC電源部20からの22kHzトーン信号の送信がこの後も継続するものとして受信処理を継続してしまう。
【0028】
一方、通信相手のDC電源部20では、既に22kHzトーン信号の送信を終了しているので、受信処理を継続しているLNB2では、所定の時間が経過した後、このグリッジノイズをエラーとして処理してしまい、それ以前に受信した22kHzトーン信号によるコマンドも正規に処理しないことが起こり得る。すなわち、グリッジノイズの発生タイミングによっては、最悪の場合、DC電源部20とLNB2との双方向通信が成立しないことが発生し得てしまう。
【0029】
本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、DiSEqC機器との間で双方通信を安定して実行できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0030】
本開示の第1の側面である電力供給装置は、DiSEqC規格に準拠したLNBに対し、電力ラインを介してLNB駆動電力を供給する電源部と、DiSEqC機器に対する制御コマンドを前記電力ラインを介して送信する送信部と、前記制御コマンドに対応する前記DiSEqC機器からの応答を前記電力ラインを介して受信する受信部と、前記制御コマンドを送信するTXモードと前記応答を受信するRXモードとを切替える切替え部の切替えに応じて発生し得るノイズのレベルを抑制する抑制部とを備える。
【0031】
本開示の第1の側面である電力供給装置は、前記電源ラインを介する前記DiSEqC機器からの前記応答の減衰を抑止するチョークコイルをさらに備えることができ、前記ノイズは、前記切替え部が前記TXモードから前記RXモードに切替えられたとき、前記LNB駆動電力が前記チョークコイルに流入することにより発生し得る逆起電力とすることができる。
【0032】
本開示の第1の側面である電力供給装置は、前記切替え部に対する切替え信号を出力する制御部をさらに備え、前記抑制部は、前記制御部から出力された前記切替え信号を積分遅延して前記切替え部に供給することにより、前記TXモードから前記RXモードに徐々に切り替えさせることができる。
【0033】
前記切替え部は、複数のスイッチから構成することができ、前記抑制部は、前記複数のスイッチを所定の時間差でスイッチングさせることにより、前記TXモードから前記RXモードに段階的に切り替えさせることができる。
【0034】
本開示の第2の側面である受信装置は、DiSEqC規格に準拠したLNBに対し、電力ラインを介してLNB駆動電力を供給する電源部と、パラボラアンテナにより反射収束され、前記LNBによりRF信号から変換されたIF信号を入力とするチューナと、DiSEqC機器に対する制御コマンドを前記電力ラインを介して送信する送信部と、前記制御コマンドに対応する前記DiSEqC機器からの応答を前記電力ラインを介して受信する受信部と、前記制御コマンドを送信するTXモードと前記応答を受信するRXモードとを切替える切替え部の切替えに応じて発生し得るノイズのレベルを抑制する抑制部とを備える。
【0035】
本開示の第1および第2の側面においては、制御コマンドを送信するTXモードと応答を受信するRXモードとを切替える切替え部の切替えに応じて発生し得るノイズのレベルが抑制される。
【発明の効果】
【0036】
本開示の第1の側面によれば、発生し得るノイズのレベルを抑制することができる。
【0037】
本開示の第2の側面によれば、DiSEqC機器との間で双方通信を安定して実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】従来の受信装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図1のDC電源部の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】DiSEqC用制御データの送信波形の一例を示す図である。
【図4】DiSEqC Ver.2.0規格における双方向通信のタイミングを示す図である。
【図5】従来の、バイパススイッチに着目したDC電源部の等価回路の構成の一例を示す回路図である。
【図6】図5の等価回路に発生し得るグリッジノイズ等を示す図である。
【図7】実施の形態であるDC電源部の第1の構成例を示す回路図である。
【図8】図7のDC電源部から発生し得るグリッジノイズ等を示す図である。
【図9】実施の形態であるDC電源部の第2の構成例を示す回路図である。
【図10】図9のDC電源部から発生し得るグリッジノイズ等を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本開示を実施するための最良の形態(以下、実施の形態と称する)について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0040】
<1.実施の形態>
[DC電源部の第1の構成例]
図7は、実施の形態であるDC電源部の第1の構成例を示す回路図である。このDC電源部40は、図5に等価回路が示されたDC電源部20に代えて受信装置10に用いるものである。
【0041】
このDC電源部40は、図5のDC電源部20に対して、バイパススイッチ34に相当するFET T1のゲート端子とGNDの間に、破線31で示す容量10nFのコンデンサC1が追加されている。その他の構成については図5と同一であるので、その説明は省略する。
【0042】
図8は、図7に示されたDC電源部40から発生し得るグリッジノイズ等を示している。
【0043】
DC電源部40においては、コンデンサC1が追加されたことにより、制御部36からのTX/RXモード切替信号が積分遅延される。この遅延によりFET T1のオンからオフへの切替え動作が緩やかになって、チョーク部33をなすコイルL1へのLNB駆動電力の流入速度を緩めることができる。したがって、コイルL1に流れる電流値Iの微分変化量dI/dtが小さくなり、コイルL1の両端に発生する逆起電力220[μH]×dI/dtが低減する。
【0044】
具体的には、図8に示されたDC電源部40の等価回路の場合、LNB駆動電力に発生するスパイク状のグリッジノイズが、22kHzトーン信号の下限規格値400mVpp以下の250mVppに抑えられることになるので、DiSEqC機器にて22kHzトーン信号の一部として解釈され得ない程度のグリッジノイズに抑えることができる。
【0045】
[DC電源部の第2の構成例]
図9は、実施の形態であるDC電源部の第2の構成例を示している。このDC電源部50は、図5に等価回路が示されたDC電源部20に代えて受信装置10に用いるものである。DC電源部50は、図5のDC電源部20に対し、破線41で囲まれているFET T3等を追加したものであり、その他は図5と同一であるので、その説明は省略する。
【0046】
図10は、図9に示されたDC電源部50から発生し得るグリッジノイズ等を示している。
【0047】
DC電源部50においては、並列接続されたFET T1,FET T2がバイパススイッチ34に相当する。FET T3は切替えパルスRX/TXdに従い、FET T1が切替えパルスRX/TXに従ってオフされるタイミングから300msだけ遅延してオフされるようになされている。例えば、LNB駆動電力の約70%の電流がFET T1に流れ、約30%の電流がFET T3に流れるようにLNB駆動電力を分配するには、FET T3のシリーズ抵抗R9を4Ωとすればよい。
【0048】
DC電源部50の場合、TXモードからRXモードに切替えられても、チョーク部33をなすコイルL1に対して急激にLNB駆動電力が流入することはない。よって、電力ライン上に発生するスパイク状のグリッジノイズを、22kHzトーン信号の下限規格値400mVpp以下の250mVpp程度のスパイク・ノイズ成分に抑え込むことができる。すなわち、DiSEqC機器にて、22kHzトーン信号の一部として解釈され得ない程度のグリッジノイズに抑えることができる。
【0049】
また、DC電源部50の場合、FET T1に対する切替えパルスTX/RXを一般的なラッチ回路により遅延させるだけでFET T3に対する切替えパルスTX/RXdを得ることができるので、DC電源部50の全体の回路規模を小容量化することができる。
【0050】
なお、DC電源部50においては、バイパススイッチを2段のFETで実現したが、より多段のFETにより実現するようにしてもよい。
【0051】
以上に説明したDC電源部40または50によれば、TXモードからRXモードに切り替えたときに生じ得るグリッジノイズを22kHzトーン信号の下限規格値400mVpp以下に抑えることができる。
【0052】
したがって、DC電源部40または50を、デジタルテレビジョン放送の受信装置に採用すれば、受信装置とDiSEqC機器との間で安定した双方通信を実現することが可能となる。
【符号の説明】
【0053】
1 パラボラアンテナ, 2 LNB, 10 受信装置, 11 チューナ, 20 DC電源部, 35 バイパススイッチ, 40,50 DC電源部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
DiSEqC(Digital Satellite Equipment Control)規格に準拠したLNB(Low Noise Block down converter)に対し、電力ラインを介してLNB駆動電力を供給する電源部と、
DiSEqC機器に対する制御コマンドを前記電力ラインを介して送信する送信部と、
前記制御コマンドに対応する前記DiSEqC機器からの応答を前記電力ラインを介して受信する受信部と、
前記制御コマンドを送信するTXモードと前記応答を受信するRXモードとを切替える切替え部の切替えに応じて発生し得るノイズのレベルを抑制する抑制部と
を備える電力供給装置。
【請求項2】
前記電源ラインを介する前記DiSEqC機器からの前記応答の減衰を抑止するチョークコイルをさらに備え、
前記ノイズは、前記切替え部が前記TXモードから前記RXモードに切替えられたとき、前記LNB駆動電力が前記チョークコイルに流入することにより発生し得る逆起電力である
請求項1に記載の電力供給装置。
【請求項3】
前記切替え部に対する切替え信号を出力する制御部を
さらに備え、
前記抑制部は、前記制御部から出力された前記切替え信号を積分遅延して前記切替え部に供給することにより、前記TXモードから前記RXモードに徐々に切り替えさせる
請求項2に記載の電力供給装置。
【請求項4】
前記切替え部は、複数のスイッチから構成され、
前記抑制部は、前記複数のスイッチを所定の時間差でスイッチングさせることにより、前記TXモードから前記RXモードに段階的に切り替えさせる
請求項2に記載の電力供給装置。
【請求項5】
DiSEqC(Digital Satellite Equipment Control)規格に準拠したLNB(Low Noise Block down converter)に対し、電力ラインを介してLNB駆動電力を供給する電源部と、
パラボラアンテナにより反射収束され、前記LNBによりRF信号から変換されたIF信号を入力とするチューナと、
DiSEqC機器に対する制御コマンドを前記電力ラインを介して送信する送信部と、
前記制御コマンドに対応する前記DiSEqC機器からの応答を前記電力ラインを介して受信する受信部と、
前記制御コマンドを送信するTXモードと前記応答を受信するRXモードとを切替える切替え部の切替えに応じて発生し得るノイズのレベルを抑制する抑制部と
を備える受信装置。
【請求項1】
DiSEqC(Digital Satellite Equipment Control)規格に準拠したLNB(Low Noise Block down converter)に対し、電力ラインを介してLNB駆動電力を供給する電源部と、
DiSEqC機器に対する制御コマンドを前記電力ラインを介して送信する送信部と、
前記制御コマンドに対応する前記DiSEqC機器からの応答を前記電力ラインを介して受信する受信部と、
前記制御コマンドを送信するTXモードと前記応答を受信するRXモードとを切替える切替え部の切替えに応じて発生し得るノイズのレベルを抑制する抑制部と
を備える電力供給装置。
【請求項2】
前記電源ラインを介する前記DiSEqC機器からの前記応答の減衰を抑止するチョークコイルをさらに備え、
前記ノイズは、前記切替え部が前記TXモードから前記RXモードに切替えられたとき、前記LNB駆動電力が前記チョークコイルに流入することにより発生し得る逆起電力である
請求項1に記載の電力供給装置。
【請求項3】
前記切替え部に対する切替え信号を出力する制御部を
さらに備え、
前記抑制部は、前記制御部から出力された前記切替え信号を積分遅延して前記切替え部に供給することにより、前記TXモードから前記RXモードに徐々に切り替えさせる
請求項2に記載の電力供給装置。
【請求項4】
前記切替え部は、複数のスイッチから構成され、
前記抑制部は、前記複数のスイッチを所定の時間差でスイッチングさせることにより、前記TXモードから前記RXモードに段階的に切り替えさせる
請求項2に記載の電力供給装置。
【請求項5】
DiSEqC(Digital Satellite Equipment Control)規格に準拠したLNB(Low Noise Block down converter)に対し、電力ラインを介してLNB駆動電力を供給する電源部と、
パラボラアンテナにより反射収束され、前記LNBによりRF信号から変換されたIF信号を入力とするチューナと、
DiSEqC機器に対する制御コマンドを前記電力ラインを介して送信する送信部と、
前記制御コマンドに対応する前記DiSEqC機器からの応答を前記電力ラインを介して受信する受信部と、
前記制御コマンドを送信するTXモードと前記応答を受信するRXモードとを切替える切替え部の切替えに応じて発生し得るノイズのレベルを抑制する抑制部と
を備える受信装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2013−51461(P2013−51461A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186746(P2011−186746)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]