説明

電力増幅回路及び液体噴射装置及び液体噴射型印刷装置

【課題】信号ライン数やA/Dコンバータの数を低減して回路規模やコストの低減を可能とする電力増幅回路及び液体噴射装置及び液体噴射型印刷装置を提供する。
【解決手段】駆動波形信号発生回路25からの信号を変調回路26でパルス変調し、その変調信号PWMをデジタル電力増幅回路28で電力増幅し、その電力増幅変調信号APWMを平滑フィルタ29で平滑化して駆動信号COMとする場合、補償器32で、駆動信号COMの位相を進めると共にデジタル電力増幅回路28の電源電圧VDDを分圧して重畳信号SPPSを出力し、分離器33で、重畳信号SPPSを電源電圧信号VDDSと負帰還信号CPSTSに分離し、加減算器31で、駆動波形信号WCOMと負帰還信号CPSTSとの差分信号WCOMdefを変調回路26への入力信号とし、変調回路26は、電源電圧信号VDDSに応じて変調信号PWMを補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力信号を電力増幅する電力増幅回路に関し、例えば液体を噴射するアクチュエータへの駆動信号を電力増幅する液体噴射装置や、微小な液体を液体噴射ヘッドのノズルから噴射して、微粒子(ドット)を印刷媒体上に形成することにより、文字や画像等を印刷するようにした液体噴射型印刷装置に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
液体噴射型印刷装置では、液体噴射ヘッドのノズルから液体を噴射するために、圧電素子などのアクチュエータが設けられ、このアクチュエータに所定の駆動信号を印加しなければならない。この駆動信号は、比較的電圧の高いものなので、駆動信号の基準となる駆動波形信号を電力増幅回路で電力増幅しなければならない。そこで、下記特許文献1では、アナログ電力増幅回路に比べて、電力損失が極めて小さく、小型化が可能なデジタル電力増幅回路を用い、駆動波形信号を変調回路でパルス変調して変調信号とし、その変調信号をデジタル電力増幅回路で電力増幅して電力増幅変調信号とし、その電力増幅変調信号を平滑フィルタで平滑化して、駆動信号としている。
【0003】
一方、アクチュエータが圧電素子などの容量性負荷の場合、平滑フィルタ及びアクチュエータで構成されるフィルタの静電容量が、駆動されるアクチュエータの数によって変化してしまい、フィルタの静電容量が変化すると周波数特性が変化し、駆動信号の波形が変化してしまう。そこで、下記特許文献2では、2重の帰還回路を設け、駆動されるアクチュエータの数の変化に伴う駆動信号の波形の変化を抑制防止するようにしている。
これらに加え、下記特許文献3では、デジタル電力増幅回路でアクチュエータへの駆動信号を電力増幅する際、デジタル電力増幅回路への電源電圧の変動が駆動信号の電圧変動に影響することを考慮し、このデジタル電力増幅回路への電源電圧に応じて変調信号を補正するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−168172号公報
【特許文献2】特開2009−153272号公報
【特許文献3】特開2008−132765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記特許文献2に記載される液体噴射装置のような駆動信号、即ち出力信号の帰還信号を用いた補償と、電源電圧に応じた分圧信号を用いた補償とを行おうとする場合、通常は、それらを個別に取出す信号ラインが複数必要となり、デジタル化して処理を行う場合には、各信号ラインにA/Dコンバータが必要となるため、回路規模やコストの増大につながる。
本発明は、これらの諸問題に着目して開発されたものであり、信号ライン数やA/Dコンバータの数を低減して回路規模やコストの低減を可能とする電力増幅回路及び液体噴射装置及び液体噴射型印刷装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記諸問題を解決するため、本発明の電力増幅回路は、変調回路でパルス変調された変調信号を電力増幅して電力増幅変調信号とするデジタル電力増幅回路と、前記電力増幅変調信号を平滑化して、出力信号を負荷に印加する平滑フィルタと、前記平滑フィルタの出力信号の位相を進めた負帰還信号と前記デジタル電力増幅回路の電源電圧を分圧した電源電圧信号が重畳された重畳信号とする補償器と、前記重畳信号を前記電源電圧信号と前記負帰還信号に分離する分離器と、入力信号と前記負帰還信号との差分信号を前記変調回路に入力する差分補償器とを備え、前記分離器は、前記電源電圧信号を前記変調回路に入力することによって、前記変調回路が変調する前記変調信号を補正させることを特徴とするものである。
【0007】
この電力増幅回路によれば、負帰還信号による補償と電源電圧に応じた補償とを行う場合であっても、電源電圧信号と負帰還信号が重畳された重畳信号を用いることで信号ライン数やA/Dコンバータの数を低減することができ、もって回路規模やコストの低減を可能とし、この重畳信号を電源電圧信号と負帰還信号に分離し、入力信号と負帰還信号との差分信号を変調回路に入力すると共に、電源電圧信号に応じて変調信号を補正することで、負帰還信号による補償と電源電圧に応じた補償とを適正に行うことができる。
【0008】
また、前記分離器は、前記重畳信号から前記電源電圧信号を出力する第2の平滑フィルタと、前記重畳信号から前記負帰還信号を出力するハイパスフィルタとを備えたことを特徴とするものである。
この電力増幅回路によれば、重畳信号からローパスフィルタを通過して出力される電源電圧信号とハイパスフィルタを通過して出力される負帰還信号を確実に分離することができる。
【0009】
また、前記分離器は、前記重畳信号から前記電源電圧信号を出力する第2の平滑フィルタと、前記重畳信号と前記電源電圧信号との差分信号を出力することによって、前記負帰還信号を出力する差分器とを備えたことを特徴とするものである。
この電力増幅回路によれば、ハイパスフィルタを用いて重畳信号から負帰還信号を分離する場合に比して、ハイパスフィルタによる位相進みがないことから、負帰還信号の位相進みを回避することができる。
【0010】
また、本発明の液体噴射装置は、アクチュエータを駆動することに用いる駆動波形信号をパルス変調して変調信号とする変調回路と、前記変調信号を電力増幅して電力増幅変調信号とするデジタル電力増幅回路と、前記電力増幅変調信号を平滑化して前記アクチュエータの駆動信号とする平滑フィルタと、前記駆動信号の位相を進めた負帰還信号と前記デジタル電力増幅回路の電源電圧を分圧した電源電圧信号とが重畳された重畳信号とする補償器と、前記重畳信号を前記電源電圧信号と前記負帰還信号に分離する分離器と、前記駆動波形信号と前記負帰還信号との差分信号を前記変調回路への入力信号とする差分補償器とを備え、前記変調回路は、前記電源電圧信号に応じて前記変調信号を補正することを特徴とするものである。
【0011】
この液体噴射装置によれば、負帰還信号による補償と電源電圧に応じた補償とを行う場合であっても、電源電圧信号と負帰還信号が重畳された重畳信号を用いることで信号ライン数やA/Dコンバータの数を低減することができ、もって回路規模やコストの低減を可能とし、この重畳信号を電源電圧信号と負帰還信号に分離し、駆動波形信号と負帰還信号との差分信号を変調回路への入力信号とすると共に、電源電圧信号に応じて変調信号を補正することで、負帰還信号による補償と電源電圧に応じた補償とを適正に行うことができる。
また、本発明の液体噴射型印刷装置は、前記液体噴射装置を用いたことを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の電力増幅回路及び液体噴射装置を用いた液体噴射型印刷装置の一実施形態を示す概略構成正面図である。
【図2】図1の液体噴射型印刷装置に用いられる液体噴射ヘッド近傍の平面図である。
【図3】図1の液体噴射型印刷装置の制御装置のブロック図である。
【図4】各液体噴射ヘッド内のアクチュエータを駆動する駆動信号の説明図である。
【図5】スイッチングコントローラのブロック図である。
【図6】アクチュエータの駆動回路の一例を示すブロック図である。
【図7】図6の変調回路のブロック図である。
【図8】図6のデジタル電力増幅回路のブロック図である。
【図9】図6の平滑フィルタのブロック図である。
【図10】図6の補償器のブロック図である。
【図11】図6の分離器のブロック図である
【図12】従来のアクチュエータ駆動回路で負帰還信号による補償と電源電圧に応じた補償とを行う場合のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の電力増幅回路及び液体噴射装置の一実施形態として、液体噴射型印刷装置に用いられたものについて説明する。
図1は、本実施形態の液体噴射型印刷装置の概略構成図であり、図1において、印刷媒体1は、図の左から右に向けて矢印方向に搬送され、その搬送途中の印刷領域で印刷される、ラインヘッド型印刷装置である。
【0014】
図1中の符号2は、印刷媒体1の搬送ライン上方に設けられた複数の液体噴射ヘッドであり、印刷媒体搬送方向に2列になるように且つ印刷媒体搬送方向と交差する方向に並べて配設されて、夫々、ヘッド固定プレート11に固定されている。各液体噴射ヘッド2の最下面には、多数のノズルが形成されており、この面がノズル面と呼ばれている。ノズルは、図2に示すように、噴射する液体の色毎に、印刷媒体搬送方向と交差する方向に列状に配設されており、その列をノズル列と呼んだり、その列方向をノズル列方向と呼んだりする。そして、印刷媒体搬送方向と交差する方向に配設された全ての液体噴射ヘッド2のノズル列によって、印刷媒体1の搬送方向と交差する方向の幅全長に及ぶラインヘッドが形成されている。印刷媒体1は、これらの液体噴射ヘッド2のノズル面の下方を通過するときに、ノズル面に形成されている多数のノズルから液体が噴射され、印刷が行われる。
【0015】
液体噴射ヘッド2には、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクなどの液体が、図示しない液体タンクから液体供給チューブを介して供給される。そして、液体噴射ヘッド2に形成されているノズルから同時に必要箇所に必要量の液体を噴射することにより、印刷媒体1上に微小なドットを形成する。これを各色毎に行うことにより、搬送部4で搬送される印刷媒体1を一度通過させるだけで、1パスによる印刷を行うことができる。
【0016】
液体噴射ヘッド2のノズルから液体を噴射する方法としては、静電方式、ピエゾ方式、膜沸騰液体噴射方式などがあり、本実施形態ではピエゾ方式を用いた。ピエゾ方式は、アクチュエータである圧電素子に駆動信号を与えると、キャビティ内の振動板が変位してキャビティ内に圧力変化を生じ、その圧力変化によって液体がノズルから噴射されるというものである。そして、駆動信号の波高値や電圧増減傾きを調整することで液体の噴射量を調整することが可能となる。なお、本発明は、ピエゾ方式以外の液体噴射方法にも、同様に適用可能である。
【0017】
液体噴射ヘッド2の下方には、印刷媒体1を搬送方向に搬送するための搬送部4が設けられている。搬送部4は、駆動ローラ8及び従動ローラ9に搬送ベルト6を巻回して構成され、駆動ローラ8には図示しない電動モータが接続されている。また、搬送ベルト6の内側には、当該搬送ベルト6の表面に印刷媒体1を吸着するための図示しない吸着装置が設けられている。この吸着装置には、例えば負圧によって印刷媒体1を搬送ベルト6に吸着する空気吸引装置や、静電気力で印刷媒体1を搬送ベルト6に吸着する静電吸着装置などが用いられる。従って、給紙ローラ5によって給紙部3から印刷媒体1を一枚だけ搬送ベルト6上に送給し、電動モータによって駆動ローラ8を回転駆動すると、搬送ベルト6が印刷媒体搬送方向に回転され、吸着装置によって搬送ベルト6に印刷媒体1が吸着されて搬送される。この印刷媒体1の搬送中に、液体噴射ヘッド2から液体を噴射して印刷を行う。印刷の終了した印刷媒体1は、搬送方向下流側の排紙部10に排紙される。なお、前記搬送ベルト6には、例えばリニアエンコーダなどで構成される印刷基準信号出力装置が取付けられている。この印刷基準信号出力装置は、搬送ベルト6とそれに吸着されて搬送される印刷媒体1とが同期して移動されることに着目し、印刷媒体1が搬送経路中の所定位置を通過した後は、搬送ベルト6の移動に伴って要求される印刷解像度相当のパルス信号を出力し、このパルス信号に応じて、後述する駆動回路から駆動信号をアクチュエータ22に出力することで印刷媒体1上の所定位置に所定の色の液体を噴射し、そのドットによって印刷媒体1上に所定の画像を描画する。
【0018】
本実施形態の液体噴射装置を用いた液体噴射型印刷装置内には、液体噴射型印刷装置を制御するための制御装置が設けられている。この制御装置は、図3に示すように、ホストコンピュータ60から入力された印刷データ読込むための入力インタフェース61と、この入力インタフェース61から入力された印刷データに基づいて印刷処理等の演算処理を実行するマイクロコンピュータで構成される制御部62と、前記給紙ローラ5に接続されている給紙ローラモータ17を駆動制御する給紙ローラモータドライバ63と、液体噴射ヘッド2を駆動制御するヘッドドライバ65と、前記駆動ローラ8に接続されている電動モータ7を駆動制御する電動モータドライバ66と、給紙ローラモータドライバ63、ヘッドドライバ65、電動モータドライバ66と給紙ローラモータ17、液体噴射ヘッド2、電動モータ7とを接続するインタフェース67とを備えて構成される。
【0019】
制御部62は、印刷処理等の各種処理を実行するCPU(Central Processing Unit)62aと、入力インタフェース61を介して入力された印刷データ或いは当該印刷データ印刷処理等を実行する際の各種データを一時的に格納し、或いは印刷処理等のプログラムを一時的に展開するRAM(Random Access Memory)62cと、CPU62aで実行する制御プログラム等を格納する不揮発性半導体メモリで構成されるROM(Read-Only Memory)62dを備えている。この制御部62は、入力インタフェース61を介してホストコンピュータ60から印刷データ(画像データ)を入手すると、CPU62aが、この印刷データに所定の処理を実行して、何れのノズルから液体を噴射するか或いはどの程度の液体を噴射するかというノズル選択データ(駆動パルス選択データ)を算出し、この印刷データや駆動パルス選択データ及び各種センサからの入力データに基づいて、給紙ローラモータドライバ63、ヘッドドライバ65、電動モータドライバ66に駆動信号及び制御信号を出力する。これらの駆動信号及び制御信号により、給紙ローラモータ17、電動モータ7、液体噴射ヘッド2内のアクチュエータ22などが夫々作動して、印刷媒体1の給紙及び搬送及び排紙、並びに印刷媒体1への印刷処理が実行される。なお、制御部62内の各構成要素は、図示しないバスを介して電気的に接続されている。
【0020】
図4には、本実施形態の液体噴射装置を用いた液体噴射型印刷装置の制御装置から液体噴射ヘッド2に供給され、圧電素子からなるアクチュエータ22を駆動するための駆動信号COMの一例を示す。本実施形態では、中間電圧を中心に電圧が変化する信号とした。この駆動信号COMは、アクチュエータ22を駆動して液体を噴射する単位駆動信号としての駆動パルスPCOMを時系列的に接続したものであり、駆動パルスPCOMの立上がり部分がノズルに連通するキャビティ(圧力室)の容積を拡大して液体を引込む(液体の噴射面を考えればメニスカスを引き込むとも言える)段階であり、駆動パルスPCOMの立下がり部分がキャビティの容積を縮小して液体を押出す(液体の噴射面を考えればメニスカスを押出すとも言える)段階であり、液体を押出した結果、液体がノズルから噴射される。
【0021】
この電圧台形波からなる駆動パルスPCOMの電圧増減傾きや波高値を種々に変更することにより、液体の引込量や引込速度、液体の押出量や押出速度を変化させることができ、これにより液体の噴射量を変化させて異なる大きさのドットを得ることができる。従って、複数の駆動パルスPCOMを時系列的に連結する場合でも、そのうちから単独の駆動パルスPCOMを選択してアクチュエータ22に供給し、液体を噴射したり、複数の駆動パルスPCOMを選択してアクチュエータ22に供給し、液体を複数回噴射したりすることで種々の大きさのドットを得ることができる。即ち、液体が乾かないうちに複数の液体を同じ位置に着弾すると、実質的に大きな液体を噴射するのと同じことになり、ドットの大きさを大きくすることができるのである。このような技術の組合せによって多階調化を図ることが可能となる。なお、図4の左端の駆動パルスPCOM1は、液体を引込むだけで押出していない。これは、微振動と呼ばれ、液体を噴射せずに、ノズルの増粘を抑制防止したりするのに用いられる。
【0022】
液体噴射ヘッド2には、前記駆動信号COMの他、前記図3の制御装置から制御信号として、印刷データに基づいて噴射するノズルを選択すると共に圧電素子などのアクチュエータ22の駆動信号COMへの接続タイミングを決定する駆動パルス選択データSI&SP、全ノズルにノズル選択データが入力された後に、駆動パルス選択データSI&SPに基づいて駆動信号COMと液体噴射ヘッド2のアクチュエータ22とを接続させるラッチ信号LAT及びチャンネル信号CH、駆動パルス選択データSI&SPをシリアル信号として液体噴射ヘッド2に送信するためのクロック信号SCKが入力されている。なお、これ以後、アクチュエータ22を駆動する駆動信号の最小単位を駆動パルスPCOMとし、駆動パルスPCOMが時系列的に連結された信号全体を駆動信号COMと記す。即ち、ラッチ信号LATで一連の駆動信号COMが出力され始め、チャンネル信号CH毎に駆動パルスPCOMが出力されることになる。また、駆動パルス選択データSI&SPのうち、駆動パルス選択特定データSIは、前述した駆動パルスPCOMのうち、どの駆動パルスPCOMを選択するかを示す2bitのデータであり、SPは、選択された駆動パルスPCOMのタイミングに合わせて後述の選択スイッチをオンオフ制御するための16bitの選択スイッチ制御データである。
【0023】
図5には、駆動信号COM(駆動パルスPCOM)をアクチュエータ22に供給するために液体噴射ヘッド2内に構築されたスイッチングコントローラの具体的な構成を示す。このスイッチングコントローラは、液体を噴射させるノズルに対応した圧電素子などのアクチュエータ22を指定するための駆動パルス選択データSI&SPを保存するレジスタ211と、レジスタ211のデータを一時的に保存するラッチ回路212と、ラッチ回路212の出力をレベル変換して選択スイッチ201に供給することにより、駆動信号COM(駆動パルスPCOM)をピエゾ素子などのアクチュエータ22に接続するレベルシフタ213を備えて構成されている。
【0024】
レジスタ211には、クロック信号SCKの入力パルスに応じて駆動パルス選択データ信号SI&SPが入力され、そのうちの選択スイッチ制御データSPが所定のアドレスに記憶される。ラッチ回路212は、全アクチュエータ数分の選択スイッチ制御データSPがレジスタ211に格納された後、入力されるラッチ信号LATによってレジスタ211の各出力信号をラッチする。ラッチ回路212に保存された信号は、レベルシフタ213によって次段の選択スイッチ201をオンオフできる電圧レベルに変換される。これは、駆動信号COM(駆動パルスPCOM)が、ラッチ回路212の出力電圧に比べて高い電圧であり、これに合わせて選択スイッチ201の動作電圧範囲も高く設定されているためである。従って、レベルシフタ213によって選択スイッチ201が閉じられる圧電素子などのアクチュエータ22は駆動パルス選択データSI&SP(選択スイッチ制御データSP)の接続タイミングで駆動信号COM(駆動パルスPCOM)に接続される。また、レジスタ211の駆動パルス選択データSI&SP(選択スイッチ制御データSP)がラッチ回路212に保存された後、次の印刷情報をレジスタ211に入力し、液体の噴射タイミングに合わせてラッチ回路212の保存データを順次更新する。なお、図中の符号HGNDは、圧電素子などのアクチュエータ22のグランド端である。また、この選択スイッチ201により、圧電素子などのアクチュエータ22を駆動信号COM(駆動パルスPCOM)から切り離した後も、当該アクチュエータ22の入力電圧は、切り離す直前の電圧に維持される。
【0025】
図6には、アクチュエータ22の駆動回路の概略構成を示す。このアクチュエータ駆動回路は、前記制御回路内の制御部62及びヘッドドライバ65内に構築されている。本実施形態の駆動回路は、予め記憶されている駆動波形データDWCOMに基づいて、駆動信号COM(駆動パルスPCOM)の元、つまりアクチュエータ22の駆動を制御する信号の基準となる駆動波形信号WCOMを生成する駆動波形信号発生回路25と、駆動波形信号発生回路25で生成された駆動波形信号WCOMと後述する分離器からの負帰還信号との差分、具体的には駆動波形信号WCOMから負帰還信号を減じた差分信号WCOMdefを出力する差分補償器としての加減算器31と、加減算器31からの差分信号WCOMdefをパルス変調して変調信号PWMを出力する変調回路26と、変調回路26からの変調信号PWMを電力増幅して電力増幅変調信号APWMを出力するデジタル電力増幅回路28と、デジタル電力増幅回路28からの電力増幅変調信号APWMを平滑化して、駆動信号COMとして出力する平滑フィルタ29と、駆動信号COMの位相を進めた負帰還信号CPSTSとすると共にデジタル電力増幅回路28の電源電圧VDDを分圧して電源電圧信号VDDSとし、両者を重畳した重畳信号SPPSを出力する補償器32と、補償器32からの重畳信号SPPSを再び電源電圧信号VDDSと負帰還信号CPSTSとに分離し、そのうち負帰還信号CPSTSを前記加減算器31の減算側に入力し、且つ電源電圧信号VDDSを前記変調回路26に入力する分離器33とを備えて構成される。
【0026】
駆動波形信号発生回路25は、CPU62aから出力された駆動波形データDWCOMを所定サンプリング周期分ホールド出力する。
駆動波形信号WCOMをパルス変調する変調回路26には、図7に示すように、周知のパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)回路を用いた。パルス幅変調は、所定周波数の三角波信号を出力する三角波発振器34と、三角波信号と駆動波形信号WCOMを比較し、例えば駆動波形信号WCOMが三角波信号より大きいときにオンデューティとなるパルスデューティの変調信号PWMを出力する比較部35とを備えて構成される。
【0027】
なお、この変調回路26も、前述した駆動波形信号発生回路25も、差分補償器である加減算器31も、実質的にプログラムによる演算処理によって構成される。そして、この変調回路26は、前記分離器33からの電源電圧信号VDDSに応じて、三角波発振器34による三角波信号の波高値、即ち振幅を調整するための演算処理を行う制御部36が備えられている。前記特許文献3に記載されるように、デジタル電力増幅回路28への電源電圧VDDが変化すると、最終出力である駆動信号COMの電圧も変化してしまい、所望する印刷精度が得られない。そのため、その電源電圧VDDに相当する電源電圧信号VDDSを用い、三角波信号の振幅を調整して、本来の駆動信号COMの電圧が得られるように補正を行う。三角波信号の振幅調整による補正方法は、前記特許文献3を参照されたい。また、当該特許文献3に記載されるように、三角波信号の振幅調整に替えて、変調回路26への入力信号の値を補正する方法を採用してもよい。また、変調回路26には、この他にパルス密度変調(PDM)回路などの周知のパルス変調回路を用いることができる。
【0028】
デジタル電力増幅回路28は、図8に示すように、実質的に電力を増幅するためのハイサイド側スイッチング素子Q1及びローサイド側スイッチング素子Q2からなるハーフブリッジ出力段21と、変調回路26からの変調信号PWMに基づいて、ハイサイド側スイッチング素子Q1、ローサイド側スイッチング素子Q2のゲート−ソース間信号GH、GLを調整するためのゲートドライブ回路30とを備えて構成されている。デジタル電力増幅回路28では、変調信号がハイレベルであるとき、ハイサイド側スイッチング素子Q1のゲート−ソース間信号GHはハイレベルとなり、ローサイド側スイッチング素子Q2のゲート−ソース間信号GLはローレベルとなるので、ハイサイド側スイッチング素子Q1はオン状態となり、ローサイド側スイッチング素子Q2はオフ状態となり、その結果、ハーフブリッジ出力段21の出力電圧Vaは、供給電圧VDDとなる。一方、変調信号がローレベルであるとき、ハイサイド側スイッチング素子Q1のゲート−ソース間信号GHはローレベルとなり、ローサイド側スイッチング素子Q2のゲート−ソース間信号GLはハイレベルとなるので、ハイサイド側スイッチング素子Q1はオフ状態となり、ローサイド側スイッチング素子Q2はオン状態となり、その結果、ハーフブリッジ出力段21の出力電圧Vaは0となる。
【0029】
このようにハイサイドスイッチング素子Q1及びローサイド側スイッチング素子Q2がデジタル駆動される場合には、オン状態のスイッチング素子に電流が流れるが、ドレイン−ソース間の抵抗値は非常に小さく、損失は殆ど発生しない。また、オフ状態のスイッチング素子には電流が流れないので損失は発生しない。従って、このデジタル電力増幅回路28の損失そのものは極めて小さく、小型のMOSFET等のスイッチング素子を使用することができる。
平滑フィルタ29には、図9に示すように、1つのコンデンサCと1つのコイルLからなる2次のフィルタを用いた。この平滑フィルタ29によって、前記変調回路26で生じた変調周波数、即ちパルス変調の周波数成分を減衰して除去し、前記選択スイッチ201を介してアクチュエータ22に駆動信号COMを出力する。
【0030】
補償器32は、図10に示すように、後述するハイパスフィルタと分圧器の共通出力端から出力される、アナログ負帰還信号CPSTSAとアナログ電源電圧信号VDDSAのアナログ重畳信号SPPSAを出力するアナログ補償回路38と、前記アナログ補償回路38からのアナログ重畳信号SPPSAをデジタル変換して重畳信号SPPSを出力するA/Dコンバータ37とを備えて構成される。アナログ補償回路38は、1つのコンデンサC1と1つの抵抗R2から構成され、駆動信号COMの位相を進めてアナログ負帰還信号CPSTSAを出力するハイパスフィルタと、前記ハイパスフィルタの1つの抵抗R2ともう1つの抵抗R1とで構成され、電源電圧VDDに応じたアナログ電源電圧信号VDDSAを出力する分圧器との組合せで構成される。アナログ補償回路38では、ハイパスフィルタの抵抗R2と分圧器の抵抗R2を共用化することで、抵抗の数を低減することができ、アナログ重畳信号SPPSAを1つのA/Dコンバータ37でデジタル化することにより、A/Dコンバータの数を低減することができる。
【0031】
分離器33は、図11に示すように、2つの形態をとり得る。デジタル変換された重畳信号SPPSのうち、電源電圧信号VDDSは変動の少ない、所謂低周波成分であり、位相の進められた負帰還信号CPSTSは変動の速い、所謂高周波成分である。そのため、分離器33としては、図11aに示すように、重畳信号SPPSのうちの低周波成分である電源電圧信号VDDSを通過させるローパスフィルタ(LPF)39(平滑フィルタ29と区別する意味で第2の平滑フィルタとも呼ぶ)と、高周波成分である負帰還信号CPSTSを通過させるハイパスフィルタ(HPF)40の組合せと、図11bに示すように、同じく重畳信号VDDSのうちの低周波成分である電源電圧信号VDDSを通過させるローパスフィルタ39と、重畳信号SPPSからローパスフィルタ39の出力である電源電圧信号VDDSを減じて負帰還信号CPSTSを出力する加減算器(差分器)41の組合せの2つの形態が考えられる。このうち、ローパスフィルタ39とハイパスフィルタ40の組合せで分離器33を構成すれば、電源電圧信号VDDSと負帰還信号CPSTSを確実に分離することができるという利点がある。また、ローパスフィルタ39と加減算器41との組合せで分離器33を構成すれば、特に負帰還信号CPSTSの位相進みを回避することができるという利点がある。ちなみに、重畳信号SPPSはデジタル化されているので、電源電圧信号VDDSを通過させるローパスフィルタ39も、負帰還信号CPSTSを通過させるハイパスフィルタ40も、重畳信号SPPSから電源電圧信号VDDSを減じて負帰還信号CPSTSを出力する加減算器41も、全てデジタル化、即ちプログラムによる演算処理で構築することができる。
【0032】
ここで、本実施形態の作用効果をよりわかりやすくするために、デジタル化された電源電圧信号VDDSと負帰還信号CPSTSを個別に抽出して変調回路26及び加減算器31に個々に入力しようとした場合の比較例を示す。比較例では、図12に示すように、当然ながら、2つの信号ラインが必要となる。また、例えばデジタル電力増幅回路28への電源電圧VDDに応じた電源電圧信号VDDSの信号ラインには、例えば前記抵抗R1、R2による分圧器501と、A/Dコンバータ502が必要となり、駆動信号COMの位相を進めた負帰還信号CPSTSの信号ラインには、例えばコンデンサC3と抵抗R3によるハイパスフィルタ503と、A/Dコンバータ504が必要となる。これらは何れも実装であり、その分だけ、回路規模やコストの増大につながる。
【0033】
比較例に対して、本実施形態の電力増幅回路では、変調回路26でパルス変調された変調信号PWMをデジタル電力増幅回路28で電力増幅し、その電力増幅変調信号APWMを平滑フィルタ29で平滑化して、その出力信号(駆動信号COM)を負荷(アクチュエータ22)に印加すると共に、補償器32で、平滑フィルタ29の出力信号(駆動信号COM)の位相を進めると共にデジタル電力増幅回路28の電源電圧VDDを分圧して、両者が重畳された重畳信号SPPSとし、分離器33で、重畳信号SPPSを電源電圧信号VDDSと負帰還信号CPSTSに分離し、差分補償器である加減算器31で、入力信号(駆動波形信号WCOM)と負帰還信号CPSTSとの差分信号WCOMdefを変調回路26に入力し、変調回路26は、電源電圧信号VDDSに応じて変調信号PWMを補正することとしたため、負帰還信号CPSTSによる補償と電源電圧VDDに応じた補償とを行う場合であっても、電源電圧信号VDDSと負帰還信号CPSTSが重畳された重畳信号SPPSを用いることで信号ライン数やA/Dコンバータの数を低減することができ、もって回路規模やコストの低減を可能とし、負帰還信号CPSTSによる補償と電源電圧VDDに応じた補償とを適正に行うことができる。
【0034】
また、補償器32の重畳信号SPPSから電源電圧信号VDDSを出力するローパスフィルタ39と、補償器32の重畳信号SPPSから負帰還信号CPSTSを出力するハイパスフィルタ40とで分離器33を構成することにより、重畳信号SPPSから電源電圧信号VDDSと負帰還信号CPSTSを確実に分離することができる。
また、補償器32の重畳信号SPPSから電源電圧信号VDDSを出力するローパスフィルタ39と、補償器32の重畳信号SPPSとローパスフィルタ39の電源電圧信号VDDSとの差分動作を行い、負帰還信号CPSTSを出力する差分器としての加減算器41とで分離器33を構成することにより、負帰還信号CPSTSの位相進みを回避することができる。
【0035】
また、本実施形態の液体噴射装置では、駆動波形信号発生回路25で駆動波形信号WCOMを発生し、駆動波形信号発生回路25からの信号を変調回路26でパルス変調して変調信号PWMとし、その変調信号PWMをデジタル電力増幅回路28で電力増幅して電力増幅変調信号APWMとし、その電力増幅変調信号APWMを平滑フィルタ29で平滑化してアクチュエータ22の駆動信号COMとすると共に、補償器32で、駆動信号COMの位相を進めると共にデジタル電力増幅回路28の電源電圧VDDを分圧し、両者が重畳された重畳信号SPPSとし、分離器33で、重畳信号SPPSを電源電圧信号VDDSと負帰還信号CPSTSに分離し、差分補償器である加減算器31で、駆動波形信号WCOMと負帰還信号CPSTSとの差分信号WCOMrefを変調回路26への入力信号とし、変調回路26は、電源電圧信号VDDSに応じて変調信号PWMを補正することとしたため、負帰還信号CPSTSによる補償と電源電圧VDDに応じた補償とを行う場合であっても、電源電圧信号VDDSと負帰還信号CPSTSが重畳された重畳信号SPPSを用いることで信号ライン数やA/Dコンバータの数を低減することができ、もって回路規模やコストの低減を可能とし、負帰還信号CPSTSによる補償と電源電圧VDDに応じた補償とを適正に行うことができる。
なお、前記実施形態では、本発明の電力増幅回路及び液体噴射装置をラインヘッド型の液体噴射型印刷装置に用いた場合についてのみ詳述したが、本発明の液体噴射装置は、マルチパス型の液体噴射型印刷装置にも同様に適用可能である。
【0036】
また、本発明の液体噴射装置は、インク以外の他の液体(液体以外にも、機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルなどの流状体を含む)や液体以外の流体(流体として流して噴射できる固体など)を噴射する液体噴射装置に具体化することもできる。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッサンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解の形態で含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられて試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。更に、時計やカメラなどの精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子などに用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するための紫外線硬化樹脂などの透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリなどのエッチング液を噴射する液体噴射装置、ジェルを噴射する流状体噴射装置、トナーなどの粉体を例とする固体を噴射する流体噴射式記録装置であってもよい。さらに、水や食塩水等の液体をパルス状に噴射して生体組織を切開または切除する手術具としての液体噴射装置であってもよい。そして、これらのうち何れか一種の噴射装置に本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0037】
1は印刷媒体、2は液体噴射ヘッド、3は給紙部、4は搬送部、5は給紙ローラ、6は搬送ベルト、7は電動モータ、8は駆動ローラ、9は従動ローラ、10は排紙部、11はヘッド固定プレート、21はハーフブリッジ出力段、22はアクチュエータ、25は駆動波形信号発生回路、26は変調回路、28はデジタル電力増幅回路、29は平滑フィルタ、30はゲートドライブ回路、31は加減算器、32は補償器、33は分離器、34は三角波発振器、35は比較部、36は制御部、37はA/Dコンバータ、38は補償回路、39はローパスフィルタ、40はハイパスフィルタ、41は加減算器、62は制御部、65はヘッドドライバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変調回路でパルス変調された変調信号を電力増幅して電力増幅変調信号とするデジタル電力増幅回路と、
前記電力増幅変調信号を平滑化して、出力信号を負荷に印加する平滑フィルタと、
前記平滑フィルタの出力信号の位相を進めた負帰還信号と前記デジタル電力増幅回路の電源電圧を分圧した電源電圧信号が重畳された重畳信号とする補償器と、
前記重畳信号を前記電源電圧信号と前記負帰還信号に分離する分離器と、
入力信号と前記負帰還信号との差分信号を前記変調回路に入力する差分補償器とを備え、
前記分離器は、前記電源電圧信号を前記変調回路に入力することによって、前記変調回路が変調する前記変調信号を補正させることを特徴とする電力増幅回路。
【請求項2】
前記分離器は、前記重畳信号から前記電源電圧信号を出力する第2の平滑フィルタと、
前記重畳信号から前記負帰還信号を出力するハイパスフィルタとを備えたことを特徴とする請求項1に記載の電力増幅回路。
【請求項3】
前記分離器は、前記重畳信号から前記電源電圧信号を出力する第2の平滑フィルタと、
前記重畳信号と前記電源電圧信号との差分信号を出力することによって、前記負帰還信号を出力する差分器とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の電力増幅回路。
【請求項4】
アクチュエータを駆動することに用いる駆動波形信号をパルス変調して変調信号とする変調回路と、
前記変調信号を電力増幅して電力増幅変調信号とするデジタル電力増幅回路と、
前記電力増幅変調信号を平滑化して前記アクチュエータの駆動信号とする平滑フィルタと、
前記駆動信号の位相を進めた負帰還信号と前記デジタル電力増幅回路の電源電圧を分圧した電源電圧信号とが重畳された重畳信号とする補償器と、
前記重畳信号を前記電源電圧信号と前記負帰還信号に分離する分離器と、
前記駆動波形信号と前記負帰還信号との差分信号を前記変調回路への入力信号とする差分補償器とを備え、
前記変調回路は、前記電源電圧信号に応じて前記変調信号を補正することを特徴とする液体噴射装置。
【請求項5】
請求項4に記載の液体噴射装置を備えた液体噴射型印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−88294(P2011−88294A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−241643(P2009−241643)
【出願日】平成21年10月20日(2009.10.20)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】