説明

電動車両用ロック装置、電動車両及び貸出システム

【課題】 バッテリを備えた電動車両に用いて、充電中でも車両の盗難を防止するとともに確実に充電すること。
【解決手段】 充電管理装置200の充電ユニット210は、充電ケーブル250を備え、この充電ケーブル250を介して充電される電動補助自転車300のバッテリ302を充電する。電動補助自転車300は、後輪308を施錠自在なサークルロック装置400を備える。サークルロック装置400は、電動補助自転車300の後輪308を旋錠自在な車輪ロック部410と、充電ケーブル250が取り外し可能に接続され、充電ケーブル250とバッテリ302とを電気的に接続する充電コネクタ部450とを備える。また、サークルロック装置400では、固定板437が、車輪ロック部410による後輪308の施錠に連動して、充電ケーブル250を充電コネクタ部450に接続した状態で固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリからの電力により駆動するモータを有する電動車両に用いられる電動車両用ロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、AC電源から専用のバッテリを充電して人間の踏力の負荷を軽減する電動補助自転車や、自走式電動二輪車等の電動車両の貸出システムとして、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。
【0003】
この特許文献1に開示の電動車両の貸出システムは、互いに接続されている貸出制御装置と、充電制御装置と、バッテリ供給装置と、バッテリ内蔵型の電動車両を充電するためのコンセントとを有する。
【0004】
この従来の貸出システムにおいては、ユーザが電動車両を借りる際には、原則、上記バッテリ供給装置から充電済みのバッテリを取り外し、借り受ける電動車両まで持ち運ぶ。一方、ユーザが借りた電動車両を返却する際、原則、電動車両からバッテリを取り外してバッテリ供給装置まで持ち運び、次のユーザのためにバッテリをバッテリ供給装置に設置して充電する。
【0005】
ところで、従来の貸出システムにおいて、充電したバッテリを電動車両に搭載することにより電動車両の貸出を行う場合、ユーザは、電動車両の貸借の際に、原則、バッテリを持ち運ぶ必要があり、作業が面倒であるという問題が生じる。このため、電動車両を、車両本体にバッテリを取り外し不能に備えた構成にすることが望ましい。
【0006】
この点について、特許文献1には、バッテリ内蔵型とした電動車両が記載されている。この電動車両を返却した際には、バッテリを充電するために、バッテリとコンセントとを接続する必要があると考えられるが、特許文献1では、この点についての配慮は一切なされていない。
【0007】
このようにユーザの作業負担を減らすため、利用時においてバッテリを取り外し不能に備えた電動車両を充電するシステムとしては、例えば、特許文献2に記載のものが知られている。
【0008】
特許文献2では、駐輪場などに設置される充電制御装置及び充電端末装置を介して電動補助自転車が備えるバッテリを充電する。詳細には、充電端末装置は、電動補助自転車に接続される充電用コードと、電動補助自転車の盗難を防止する盗難防止錠を有し、盗難防止錠が自転車を施錠することにより充電を開始する。
【特許文献1】特開平10−307952号公報
【特許文献2】特許第3469908号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、特許文献2は、盗難防止錠により駐輪場において駐車状態である電動補助自転車の盗難を防止できるが、バッテリ充電中に、悪戯等の外力によって充電用コードが車両側から引き抜かれる等、充電経路が遮断されることにより充電不能となる場合については想定していない。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、バッテリを着脱不能に備えた電動車両に用いて、充電中でも車両の盗難を防止するとともに確実に充電させることができる電動車両用ロック装置、電動車両、及び貸出システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の電動車両用ロック装置は、充電ユニットが有する充電ケーブルを介して前記充電ユニットにより充電されるバッテリを備えた電動車両に取り付けられ、前記電動車両の車輪を施錠自在な電動車両用ロック装置であって、前記電動車両の車輪を旋錠自在な車輪ロック部と、前記充電ケーブルが取り外し可能に接続され、前記充電ケーブルと前記バッテリとを電気的に接続する接続部と、前記車輪ロック部による前記車輪の施錠に連動して、前記充電ケーブルを前記接続部に接続した状態で固定するケーブル固定部とを有する構成を採る。
【0012】
この構成によれば、バッテリを有する電動車両に取り付けて、車輪ロック部が車輪を旋錠すると同時に、ケーブル固定部が接続部に接続された充電ケーブルを接続部に接続した状態で固定する。したがって、接続部に充電ケーブルを接続することによって充電ユニットとバッテリとを電気的に接続する際に、車輪ロック部が車輪を施錠することにより、充電ケーブルと接続部とを接続した状態で固定することができる。
【0013】
これにより、電動車両用ロック装置を取り付けた電動車両自体の盗難を防止できる。加えて、充電ユニットの充電ケーブルを介して行うバッテリの充電中において、充電ケーブルが、悪戯等の外力により接続部から外れることがなく、確実にバッテリを充電させることができる。
【0014】
本発明の電動車両は、充電ユニットが有する充電ケーブルを介して前記充電ユニットにより充電されるバッテリを備え、前記バッテリからの供給電力により走行する電動車両において、車輪を旋錠自在な車輪ロック部と、前記充電ケーブルが取り外し可能に接続され、前記充電ケーブルと前記バッテリとを電気的に接続する接続部と、前記車輪ロック部による前記車輪の施錠に連動して、前記充電ケーブルを前記接続部に接続した状態で固定するケーブル固定部とを有する構成を採る。
【0015】
この構成によれば、車輪ロック部が車輪を旋錠すると同時に、ケーブル固定部が接続部に接続された充電ケーブルを接続部に接続した状態で固定する。したがって、接続部に充電ケーブルを接続することによって充電ユニットとバッテリとを電気的に接続する際に、車輪ロック部が車輪を施錠することにより、充電ケーブルと接続部とを接続した状態で固定することができる。
【0016】
これにより、電動車両自体の盗難を防止できるとともに、充電ユニットの充電ケーブルを介して行うバッテリの充電中において、充電ケーブルが、悪戯等の外力により接続部から外れることがなく、確実にバッテリを充電することができる。
【0017】
本発明の電動車両の貸出システムは、上記構成の電動車両と、前記電動車両の前記接続部に接続される充電ケーブルを有し、前記接続部に前記接続される充電ケーブルを介して、前記バッテリを充電する充電装置とを備える構成を採る。
【0018】
この構成によれば、車輪を旋錠自在な車輪ロック部、接続部、ケーブル固定部を有する電動車両と、電動車両の接続部に接続される充電ケーブルを有する充電装置とを備える。このため、充電装置により行われる電動車両のバッテリへの充電作業の最中に、電動車両の盗難や、接続部と充電ケーブルとの断絶を防ぐことができる。これにより、この電動車両を、盗難に遭うことなく、バッテリが確実に充電された状態で次のユーザに貸し出すことができる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、バッテリを備えた電動車両に用いて、充電中でも車両の盗難を防止するとともに確実に充電させることができる電動車両用ロック装置、電動車両、及び貸出システムを提供することを目的とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施の形態に係る電動車両を有する貸出システムの全体構成を示す図である。
【0022】
図1に示す貸出システム100は、充電管理装置200と、充電ケーブル250、290を介して充電管理装置200により充電されるバッテリを備える電動車両(例えば、電動補助自転車300、電動二輪車300A)とを有する。なお、電動車両とは、バッテリと、バッテリからの供給電力により駆動するモータとを備え、モータの回転により走行する車両である。この電動車両は、モータを用いて電動走行する車両であればどのような車両でもよく、例えば、電動二輪車、電動三輪車さらに電動四輪車等であってもよい。また、電動補助自転車に限らず、モータの出力を補助的に使用して走行するものであってもよい。
【0023】
この実施の形態では、貸出システム100を構成する電動車両を、モータの回転駆動によってユーザがペダルにかける負荷を軽減する電動補助自転車300、モータの回転駆動によって走行する電動二輪車300Aとしている。以下では、主に、電動補助自転車300について説明する。また、本実施の形態では、前、後、左、右とは、電動車両のシートに着座した状態で見た場合の前,後、左,右を意味する。
【0024】
図2は、図1における電動補助自転車を示す図である。図1及び図2に示す電動補助自転車300は、バッテリ302及びバッテリ302からの供給電力により駆動するモータ303とともに、盗難防止のためのロック装置の一例であるサークルロック装置400を備える。
【0025】
バッテリ302は、シートチューブ311とリアフェンダ313との間において、シートチューブ311に沿って配置された収納部306内に収納されている。また、モータ303は収納部306の下部で、且つ、チェーンホイールの近傍に配置されている。
【0026】
この電動補助自転車300では、シートステイ315がシートチューブ311の上端部から後方に下りながら伸び、その後端部315bでリアエンド317に接続されている。このシートステイ315の前端部、つまり、シートチューブ311との接合部分側の端部315aにリアフェンダ313を跨いでサークルロック装置400が取り付けられている。
【0027】
このサークルロック装置400は、車両本体301に固定された車輪ロック部410と、車輪ロック部410に一体的に形成されるとともにバッテリに接続される充電コネクタ部450とを有する。
【0028】
図3は、電動補助自転車におけるロック装置の一例としてのサークルロック装置400を示す正面図であり、サークルロック装置の解錠状態を示す。車輪ロック部410は、シートステイ315の前端部315a(図2参照)に固定されるロックハウジング部420と、ロックハウジング部420から突出して、後輪308をロック(施錠)するスライドバー430とを有する。図4は、図3に示すサークルロック装置の施錠状態を示す正面図である。
【0029】
ロックハウジング部420は、この実施の形態では、筒状部材をC字状に湾曲した形状を有し、自由端である両端部420a、420bはそれぞれ開口している。なお、このロックハウジング部420は、前端部315aに、C字状の筒状部材の内周面に架設されたリブ420cの取付穴420dに、ビスまたはボルト等の止着部材を挿通することによって固定される(図3及び図4参照)。
【0030】
また、ロックハウジング部420は、両端部420a、420bを下方に向け、両端部420a、420b間に後輪308の一部を位置させて、シートステイ315の前端部315aに取り付けられている(図1〜図3参照)。つまり、ロックハウジング部420の両端部420a、420bは後輪308を挟んで略対向して配置されている。
【0031】
また、このロックハウジング部420には、一端部420a側の部位に、外方に突出するフランジ部421が形成され、このフランジ部421には、充電コネクタ部450と、キーシリンダ440とが配設されている。
【0032】
さらに、ロックハウジング部420内部には、ロックハウジング部420に対応して形成されたC字状をなすスライドバー430がスライド自在に設けられている。なお、以下では、スライドバー430の両端部を、ロックハウジング部420から突出する側の端部を先端部431、反対側の端部を基端部432という。
【0033】
ここでは、スライドバー430の少なくとも基端部432側は筒状に形成されるとともに、外周部433の一部にスライドバー430の筒状部432aの内面と外面とを連通する円弧状のスリット434が形成されている。
【0034】
このスリット434には、ロックハウジング部420内周面の所定の位置からスライドバー430の筒状部432a内に突出して設けられた掛止ピン422(図4参照)が挿入されている。ここでは、掛止ピン422は、ロックハウジング部420の略中央部分から他端部420bよりの位置に形成されている。
【0035】
この掛止ピン422には、他端部461がスライドバー430の基端部432に掛止された付勢部材であるコイルバネ460の一端部462が掛止されている。
【0036】
コイルバネ460は、後輪308をロックしない状態において、掛止ピン422とスライドバー430の基端部432との間に伸びた状態で懸架され、スライドバー430の先端部431を後輪308から離れて位置させている。
【0037】
このコイルバネ460の状態、つまり、スライドバー430の筒状部内において掛止ピン422とスライドバー430の基端部432との間で伸び切り、スライドバー430を時計回りに押圧して、後輪308から退避させた状態が、常態となっている。つまり、このコイルバネ460は、スライドバー430を基端部432側、つまり、ロックハウジング部420内で、ロックハウジング部420の他端部420b側に時計回りに付勢している。
【0038】
このサークルロック装置400では、図3に示すように、コイルバネ460の常態時には、スライドバー430は、その先端部431が、後輪308から離間されるとともに、ロックハウジング部420の一端部420aから所定の長さ突出した位置に配置される。
【0039】
スライドバー430は、ロックハウジング部420内を、ここでは反時計回りにスライドして円弧状に移動することにより、先端部431が、ロックハウジング部420の一端部420aから突出する。このようにロックハウジング部420の一端部420aから突出した先端部431は、後輪308のスポークの間を通って、他端部420bの開口に挿入する(図4参照)。
【0040】
これにより、スライドバー430は、ロックハウジング部420とで環状をなし、後輪308はロック(施錠)される。
【0041】
また、このスライドバー430には、フランジ部421内に配置されたレバー470の係止片472に係合する係止溝部435が設けられている。
【0042】
係止溝部435は、スライドバー430において、スライドバー430の先端部431がロックハウジング部420の他端部420b開口に挿入された状態、つまり施錠状態(図4参照)の際に係止片472に係合する位置に形成されている。
【0043】
レバー470は、フランジ部421内に設けられた回動軸424に揺動自在に軸支され、押圧されることにより係止片472をスライドバー430の移動通路内から退避させる被押圧片474を有する。ここでは、レバー470は、略中央部で、回動軸424により軸支される断面L字状に形成され、それぞれの端部を係止片472、被押圧片474としてなる。つまり、係止片472、被押圧片474は、互いに回動軸424を中心に略直交する位置に配置されている。
【0044】
係止片472は常時、図示しないコイルスプリング等の付勢部材によってスライドバー430の移動通路内に突出するように付勢されている。
【0045】
また、被押圧片474の近傍には、キーシリンダ440の押圧部442が配置され、キーシリンダ440の回動により被押圧片474を押圧して、係止片472と係止溝部435との係合状態を解除する。
【0046】
押圧部442は、キーシリンダ440に一体的に形成され、鍵穴444に差し込まれた鍵445(図5参照)を回動させることにより、鍵445の回動軸と同軸方向の軸を中心に回動する。この押圧部442の回動により外周面の一部(ここでは、円弧状の周面部分)は被押圧片474を押圧する。これにより、係止片472はスライドバー430の移動通路内から退避する。
【0047】
ここでは、押圧部442は断面半円状をなし、円弧状の周面で被押圧片474を押圧し、平滑な外面部分では被押圧片474に当接せず、この平滑な外面部分では被押圧片474と接触しない構成となっている。つまり、平滑な外面部分が被押圧片474に対峙した際には、係止片472はスライドバー430の移動経路から退避して、係止溝部435との係止状態を解除した状態を保持できる。
【0048】
なお、キーシリンダ440は、鍵445(図5参照)が挿入される鍵穴444を有し、鍵穴444に挿入される鍵445の回動操作により、スライドバー430による後輪308の解錠を行う。また、キーシリンダ440は、スライドバー430によって後輪308の解錠が行われた際に、鍵445を引き抜き可能に構成されている。
【0049】
さらに、スライドバー430には、外部に露出するスライド摘み部436と、ケーブルを固定する固定板437とが一体的に形成されている。
【0050】
スライド摘み部436は、ロックハウジング部420の表面に形成された円弧状のスリット425を介してスライドバー430に固定されている。つまり、スライド摘み部436は、ロックハウジング部420の表面に露出しており、ユーザは、スライド摘み部436を摘み操作できる。
【0051】
これにより、スライドバー430は、ロックハウジング部420の一端部420a側に円弧状に移動可能となっている。このようにスライド摘み部436を移動させることにより、スライドバー430は、コイルバネ460に抗して一端部420a側に移動される。
【0052】
固定板437は、ロックハウジング部420の表面上部に配置される固定板本体438と、固定板本体438の裏面から突出して、ロックハウジング部420の表面のスリット425内に配置される図示しないリブとを備える。このリブを介して固定板本体438は、ロックハウジング部420内のスライドバー430に接合されている。
【0053】
固定板本体438は、スリット425内のリブに、ロックハウジング部420を断面視して接線方向に伸びるように取り付けられている。詳細には、固定板本体部438は、スライドバー430に対し、スライドバー430の先端部431がロックハウジング部420の他端部420bに挿入した際に、充電コネクタ部450の開口部451を覆う位置に取り付けられている。つまり、固定板本体438は、スライドバー430の移動に伴い、ロックハウジング420の外周に沿って円弧状に移動する。
【0054】
固定板本体438には、スライドバー430の突出方向に向かって開口する切欠部439が設けられている。この切欠部439は、充電コネクタ部450に接続される充電ケーブル250のケーブル本体250aに外嵌する。
【0055】
充電コネクタ部450は、充電器ユニット230の充電ケーブル250においてケーブル本体250aの先端部に設けられた充電プラグ255(図1参照)に対応して形成されている。充電コネクタ部450は、充電プラグ255が挿入されることにより、バッテリ302と充電器ユニット230とを電気的に接続する。
【0056】
また、充電コネクタ部450には、固定板437が充電コネクタ部450の開口部451を覆う位置に配置された状態を検出し、その検出信号を接続される充電ケーブル250を介して、充電管理装置200に出力する固定状態検出部480が設けられている。
【0057】
固定状態検出部480の構成としては、例えば、近接センサ等を設けて、開口部451を覆う位置にある固定板437を検出する構成としてもよい。
【0058】
ここでは、充電コネクタ450に隣接して、固定状態検出部480の本体部481を設け、この本体部481から、充電コネクタ450の開口部451方向に進退自在なスイッチ部483を設けている。このスイッチ部483は、常態時には、突出方向に付勢され、固定板437の軌道面と交差する位置に位置される。つまり、固定板437が円弧の軌跡を描いて移動した際に、スイッチ部483は、上方から固定板437により押圧される。この押圧動作により、スイッチ部483は後退し、固定状態検出部480では、スイッチ483の後退信号(固定状態信号)を出力する。
【0059】
次に、電動補助自転車300を、充電管理装置200が設置された駐輪場に駐輪する動作、つまり、駐輪場に返却する動作を説明する。
【0060】
図5及び図6は、サークルロック装置を介してバッテリとプラグとを接続する状態を示すサークルロック装置の斜視図である。図5は、プラグを接続していない状態のサークルロック装置を示し、図6はプラグを接続した状態のサークルロック装置を示す。
【0061】
上述したように構成された電動補助自転車300では、充電管理装置200が設置された駐輪場に駐輪する際、サークルロック装置400は、図5に示すように、鍵穴444に鍵445が差し込まれた状態となっている。
【0062】
停車させた電動補助自転車300に対して、ユーザは、充電管理装置200から導出される充電ケーブル250の充電プラグ255をサークルロック装置400の充電コネクタ部450に挿入して(図5で示す矢印A方向)接続する。
【0063】
次いで、サークルロック装置400のスライド摘み部436を反時計回りにスライド移動(図5で示す矢印B方向)する。これにより、スライドバー430の先端部431は、ロックハウジング部420の一端部420aから後輪308側に向かって移動し、後輪308のスポーク間を挿通して、ロックハウジング部420の他端部420b開口に挿入する。
【0064】
このように、スライドバー430の先端部431がロックハウジング部420における他端部の420bの開口に挿入するとともに、係止溝部435にレバー470の係止片472が係止される(図4参照)。係止溝部435に係止片472が係止されることによって、スライドバー430による施錠状態、つまり、ロックハウジング部420とスライドバー430とで後輪308をロックした状態が維持される。このとき、キーシリンダ440の鍵穴444に差し込まれた鍵445(図5参照)は鍵穴444から引き抜き可能となる。
【0065】
また、固定板437が施錠位置に配置された際に、固定板本体438がスイッチ部483を押圧する。これにより固定状態検出部480は、固定状態信号を充電ケーブル250を介して充電器ユニット230に出力する。
【0066】
すなわち、ユーザが、電動補助自転車300を充電するために、充電ケーブル250と充電コネクタ部450と接続する動作を行う場合、充電コネクタ部450が一体的に設けられたサークルロック装置400の車輪ロック部410を必然的に視認することになる。
【0067】
これにより、電動補助自転車300自体の施錠を忘れることがなく、充電コネクタ部450への充電プラグ255の接続を確実に行うことができるとともに、サークルロック装置400の施錠を行い、電動補助自転車300の盗難防止を図ることができる。
【0068】
また、電動補助自転車300を駐輪する際に、ユーザが充電プラグ255と充電コネクタ部450との接続を忘れている場合でも、車輪ロック部410による後輪308の施錠を行う際に、充電コネクタ部450が必然的に視認される。
【0069】
これにより、電動補助自転車300の駐輪時に、後輪308の施錠ととともに、充電ケーブル250の接続を行うことができる。よって、盗難防止を図ることができるとともに、電動補助自転車300のバッテリ302への充電も行うことができる。
【0070】
さらに、スライドバー430が後輪308を施錠する場合、レバー470の係止片472がスライドバー430の係止溝部435に係合する動作に伴い、被押圧片474は回動軸424を中心に揺動し、キーシリンダ440の押圧部442を押圧する。これにより、断面半円状の押圧部442は回動して被押圧片474への押圧状態が解除される。この押圧状態の解除により、図6に示すように、キーシリンダ440の鍵穴444から鍵445を矢印C方向に引き抜くことができる。
【0071】
また、スライドバー430による後輪308の施錠と同時に、固定板437が充電コネクタ部450の開口部451を覆う位置に移動する。つまり、固定板437では、切欠部439がケーブル本体のプラグとの接続部分に外嵌し、固定板本体438が充電プラグ255に対して充電ケーブル250の軸方向で隣接配置する。
【0072】
この位置に配置された固定板437は、充電コネクタ450に対する充電プラグ255の引き抜き方向(充電コネクタ部450に対する挿入方向と逆方向)への移動の邪魔をする。つまり、充電プラグ255は、充電コネクタ450と固定板437との間に介在して固定された状態となる。これにより充電プラグ255が引き抜き方向に移動する際には、その後端面に固定板437が係止し、その移動は抑止される。
【0073】
よって、電動補助自転車300では、ロック装置400は後輪308をロックするとともに、サークルロック装置400の充電コネクタ部450に接続された充電ケーブル250を、充電コネクタ部450に固定することができる。
【0074】
したがって、電動補助自転車300によれば、充電管理装置200を備えた駐輪場に返却する際に、充電のための接続作業と電動補助自転車300の施錠作業とを行うことができる。さらに充電中においても、充電ケーブル250が、悪戯等の外的負荷により充電コネクタ部450から抜けることを防止できる。
【0075】
また、充電装置により充電された電動補助自転車300は、駐輪場とは異なる道中に駐車する場合でも、スライド摘み部436をスライド移動させ、スライドバー430をロックハウジング部420から突出させて後輪308をロックできる。つまり、上記構成のサークルロック装置400により、充電プラグ255を充電コネクタ部450に接続することなく、スライドバー430を移動させて後輪308を施錠することができる。したがって、電動補助自転車300は、充電管理装置から貸し出されている最中でも、後輪308をロックして盗難防止を図ることができる。
【0076】
ここで、充電ケーブルを介して電動車両が備えるバッテリ302を充電する充電管理装置の一例について説明する。なお、充電管理装置200は、充電ケーブル250、290を有し、これら充電ケーブル250、290を介して電動車両のバッテリを充電するものであれば、どのように構成されてもよい。
【0077】
充電管理装置200は、電力入出力部と、電力入出力部に接続される充電器と、充電器をバッテリに接続する充電ケーブルと、を有する充電器ユニットを複数直列に連結し、ユニット間で電力の授受可能な構成を採る。
【0078】
図1に示す充電管理装置200は、管理ユニット210と、電動補助付自転車用の充電器ユニット230−1〜230−3と、充電器ユニット230に対して形状の異なる電動二輪車用の充電器ユニット280−1〜280−2とを有する。
【0079】
これら管理ユニット210及び充電器ユニット230は、接続アダプタ262、264、266、268を介して直列に一体的に連結されているとともに、スタンド202に略水平に延びるように固定されている。
【0080】
これら管理ユニット210及び充電器ユニット230はスタンド202に固定されることにより、ユーザが取り扱い易い高さに保持されている。なお、このスタンド202は、管理ユニット210及び充電器ユニット230をユーザが取り扱い易い高さに保持するものであれば、どのように構成されてもよい。図1では、スタンド202は、駐輪場を仕切る側壁に固定された板状のものとして図示されている。
【0081】
また、充電管理装置200の両端部は、他のユニットと接続されていない管理ユニット210の左端面及び充電器ユニット280−2の右端面に、それぞれ終端アダプタ260及び終端アダプタ270を嵌合することにより、水の進入などが防止されている。
【0082】
図1に示す管理ユニット210は、カード読取装置211、鍵情報読取装置212及び鍵制御装置213を備え、さらに制御装置215(図7参照)を有する。
【0083】
図7は、本発明の実施の形態に係る電動車両の充電管理装置の機能を説明するためのブロック図である。なお、図7では、管理ユニット210、充電器ユニット230及び充電器ユニット280が、各々が有するコネクタを介して、この順番で直列的に接続されている。また、図7では、充電器ユニット230には電動補助付自転車300が搭載するバッテリが接続され、充電器ユニット280には電動二輪車が駐車されていない状態を示している。
【0084】
カード読取装置211は、ユーザを識別するためのユーザIDなどが記憶されたICカードからそのユーザIDを読み取り、制御装置215へ与える。
【0085】
鍵情報読取装置212(図1参照)は、鍵を近づけると、鍵に備えられたICタグなどに記憶された鍵の識別情報を読み取り、制御装置215に与える。
【0086】
鍵制御装置213は、ユーザが貸出可能な車両の中から貸出を希望する車両を選択すると、その車両のための鍵を排出する制御を行う。
【0087】
図8は、管理ユニット210の要部構成を示す斜視図である。管理ユニット210は、カード読取装置211、鍵情報読取装置212及び鍵制御装置213の他に、左右の端面に内部と連通する開口部220a及び220bが形成された中空直方体状の管理ユニット筐体210aを有する。この管理ユニット筐体210a内部には、交流直流電源214、制御装置215、電源コネクタ216a、216b、信号コネクタ217a、217b、電源コード218a、218b及び信号コード219a、219bが配設されている。
【0088】
交流直流電源214には、電源コード218a及び218bの基端部が接続され、これら電源コード218a及び218bの先端部には電源コネクタ216a及び216bが接続されている。電源コネクタ216、216bは、管理ユニット筐体210aの左右端面の開口部220a、220bから、それぞれ外側に出され、隣接するユニットが備えるコネクタと連結される。
【0089】
交流直流電源214は、図示していないケーブルから受け取る交流電力を直流電力に変換し、電源コード218及び電源コネクタ216を介して、その直流電力を管理ユニット210に隣接するユニットへ供給する。
【0090】
制御装置215には、信号コード219a及び219bの基端部が接続され、これら信号コード219a及び219bの先端部には信号コネクタ217a、217bが接続されている。これら信号コネクタ217a、217bは、管理ユニット筐体210aの左右端面の開口部220a、220bから、それぞれ外側に出され、隣接するユニットが備えるコネクタと連結される。
【0091】
制御装置215は、信号コード219及び信号コネクタ217を介して、制御信号などを隣接するユニットへ与えるとともに、バッテリからの情報及び各充電器ユニットからの情報を受け取る。
【0092】
また、制御装置215は、バッテリからの情報及び各充電器ユニットからの情報に基づいて、予め記憶しているユーザIDと、ICカードから読み取ったユーザIDを照合することにより、ユーザの適正を判断する。
【0093】
さらに、制御装置215は、充電状態信号を送ってきた充電器ユニットを識別し、その充電状態信号がバッテリの満充電を示している時には、その充電器ユニットのコントローラ装置に対して、充電を終了する命令信号を送信する。また、制御装置215は、充電状態信号を基に、充電が終了しているバッテリが接続されている充電器ユニットを識別し、その充電器ユニットをユーザに知らせるための制御を行う。
【0094】
また、制御装置215は、貸出車両の返却時に、その車両に搭載されているバッテリから受け取ったバッテリ識別情報及び鍵情報読取装置212から受け取った鍵の識別情報と、貸出の際に記憶しておいたバッテリ識別情報及び鍵の識別情報と、を照合することにより、適正に返却されたことを確認する。
【0095】
次に、充電器ユニット230、280について説明する。
【0096】
図1及び図7に示す充電器ユニット230及び充電器ユニット280は、各々が充電器231、281に加えて、各充電器231、281と電動車両に搭載されたバッテリ302、302Aとを接続して電力を供給する電力供給手段を備える。これら充電器ユニット230、280の電力供給手段は、具体的には、充電ケーブル250と充電プラグ255及び充電ケーブル290と充電プラグ295である。
【0097】
このため、ユーザは、充電プラグ255、295をバッテリ302、302Aに接続する簡単な作業で電動補助自転車300、300Aの充電を行うことができるので、ユーザの作業負担が軽減される。なお、これら充電器ユニット230、280における筐体230a、280aのそれぞれの幅は、電動補助自転車300及び電動二輪車300Aの車幅にそれぞれ応じた長さとなっている。これにより、図1に示すように充電器ユニット230、280を連結するだけで、その前方に駐輪するためのスペースが規定され、設置者は、特に設置間隔などを意識することなく容易に充電管理装置を構築することができる。
【0098】
図9は、電動補助付自転車用の充電器ユニット230の要部構成を示す斜視図である。充電器ユニット230は、連結方向における幅が電動補助付自転車300の車幅に応じた長さである筐体230aを有し、この筐体230aの内部には、充電器231、コントローラ装置232が配設されている。この筐体230aの長手方向で離間する左右の端面には、筐体内部と連通する開口部237a及び237bが形成されている。
【0099】
充電器231は、コード238を介してコントローラ装置232に接続されている。なお、コード238は、電源線及び信号線を内包している。
【0100】
また、充電器231からは、充電ケーブル250が延びており、この充電ケーブル250の先端部には、上記の通り、充電プラグ255が接続されている。
【0101】
この充電器231は、充電ケーブル250を介して収納部306内のバッテリ302の充電を行うとともに、充電器の識別情報、充電の有無又は充電の進行状況などを示す充電状態信号を、一定時間ごとにコントローラ装置232を介して制御装置215へ送信する。また、充電器231は、充電コネクタ部450に充電ケーブル250を挿した段階で、コントローラ装置232がCPU間で通信を行い、バッテリ302の状態を検知し、必要に応じて充電を開始する。
【0102】
また、充電器231は、固定状態検出部480からの固定状態信号を受けることによって電動補助自転車300の固定状態を検知できる。この固定状態情報を用いて、充電管理装置200では、図示しない報知手段を介して、ユーザに対して報知できる。報知手段の一例としては、警告音発生器や、荊棘表示器などが挙げられる。また、充電器231または充電ユニット230の備えるタイマを用い、充電プラグ255が充電アダプタ450に差し込まれた後、所定時間経過しても固定状態信号が検出されない場合を判断できる。
つまり、ユーザが、充電プラグ255を充電アダプタ450に差し込んだ後、鍵の返却を忘れて帰宅してしまう場合、貸出終了処理が行われず、課金され続けることになるため、ユーザに対し警告を発し、鍵の返却を促すことができる。
【0103】
コントローラ装置232は、コード238の他に、電源コード235a、235bおよび信号コード236a、236bが接続され、その先には各々電源コネクタ233a、233b及び信号コネクタ234a、234bが接続されている。
【0104】
なお、これら電源コネクタ233a、233b及び信号コネクタ234a、234bは、開口部237a、237bから筐体230aの外側に出され、隣接するユニットが備えるコネクタと連結される。
【0105】
この電源コネクタ233a、233bは、隣接するユニットから電力を受け取り、充電器231に電力を与える給電手段、または、隣接するユニットへ電力を供給する配電手段として機能する。
【0106】
コントローラ装置232は、収納部306内のバッテリ302から受け取るバッテリ識別情報、故障情報、充電器制御情報及び充電頻度・使用情報に所定の処理を施し、充電器231及び管理ユニット210に与える。また、コントローラ装置232は、管理ユニット210からの表示信号、充電器制御情報及び時間信号を受け取り、所定の処理を施して出力する。
【0107】
さらに、コントローラ装置232は、充電器231から受け取る充電状態信号に所定の処理を施して、管理ユニット210に与える。また、コントローラ装置232は、制御装置215から充電を終了する命令信号を受け取ると、充電器231のバッテリに対する充電を終了させる制御を行う。
【0108】
充電器ユニット280は、充電器ユニット230に比べて筐体280aの奥行きが異なっている(図1参照)。これは、充電器ユニット230による電力供給の対象が、運転者がペダルをこぐ力をモータ303でアシストする電動補助付自転車300であるのに対し、充電器ユニット280の対象がバッテリの電力のみで走行する電動二輪車300Aであるためである。このように、管理ユニット210に接続される充電器ユニットは、車種によってバッテリの種類が異なり、バッテリの大きさに対応して充電器の大きさが異なる。
【0109】
このため、充電器ユニット230と充電器ユニット280とは、充電器の大きさのみ異なり、主たる構成及び作用は同様のものである。従って、充電器ユニット280については、充電器ユニット230と同様の名称を付して説明は省略する。
【0110】
充電器ユニット280は、図7に示すように、充電器ユニット230と基本的に同様の構成を有し、充電器281及びコントローラ装置282を具備している。
【0111】
そして、充電器281は、電源線及び信号線を内包するコードを介してコントローラ装置282に接続されている。また、充電器281には、先端部に充電プラグ295を有する充電ケーブル290(図1参照)の基端部が接続されている。
【0112】
この充電器281は、充電器231と同様、充電ケーブル290を介してバッテリ306Aの充電を行うとともに、充電器の識別情報、充電の有無又は充電の進行状況などを示す充電状態信号を、一定時間ごとにコントローラ装置282を介して制御装置215へ送信する。
【0113】
また、コントローラ装置282には、先端部に電源コネクタ283a、283b及び信号コネクタ284a、284bが接続された電源コードおよび信号コードが接続されている。なお、これら電源コネクタ283a、283b及び信号コネクタ284a、284bは、電源コネクタ233a、233b及び信号コネクタ234a、234bと同様に、筐体280aの両端部に形成された開口部から外部に延びている。
【0114】
なお、電源コネクタ283a、283b及び信号コネクタ284a、284bは、電源コネクタ233a、233b及び信号コネクタ234a、234bと同様に、隣接するユニットが備えるコネクタと連結される。この電源コネクタ283a、283bも、隣接するユニットから電力を受け取り、充電器281に電力を与える給電手段、または、隣接するユニットへ電力を供給する配電手段として機能する。
【0115】
このコントローラ装置282も、コントローラ装置232と同様の機能を有する。つまりコントローラ装置282は、バッテリ306Aから受け取るバッテリ識別情報、故障情報、充電器制御情報及び充電頻度・使用情報に所定の処理を施し、充電器281及び管理ユニット210に与える。
【0116】
また、コントローラ装置282は、管理ユニット210からの表示信号、充電器制御情報及び時間信号を受け取り、所定の処理を施して出力する。さらに、コントローラ装置282は、充電器281から受け取る充電状態信号に所定の処理を施して、管理ユニット210に与える。また、コントローラ装置282は、制御装置215から充電を終了する命令信号を受け取ると、充電器281のバッテリに対する充電を終了させる制御を行う。
【0117】
なお、上記管理ユニット筐体210a、充電器ユニット230の筐体230a及び充電器ユニット280の筐体280aの材質は、特に限定されるものではなく、金属、樹脂などを用いることができる。
【0118】
次に、電動車両の充電管理装置200のユーザが電動車両を借り受け及び返却する際の充電管理装置200の動作について説明する。
【0119】
まず、ユーザは、ユーザを識別するためのユーザIDなどが記憶されたICカードをカード読取装置211に近づける。そうすると、カード読取装置211は、ICカードからそのユーザIDを読み取り、制御装置215へ与える。制御装置215は、受け取ったユーザIDと予め記憶しているユーザIDとを照合して、適正なユーザであるかの確認を行う。
【0120】
適正なユーザであることが確認できた時には、制御装置215は、車両が繋がれている充電器(ここでは、充電器231)から受け取る充電状態信号を基に、充電が終了しているバッテリ302が接続されている充電器ユニット(ここでは、充電器ユニット230)を識別する。そして、制御装置215は、その充電器ユニットが備える表示ランプを点灯させるための信号を、その充電器ユニットに対し、信号コードを介して送信する。この信号を受け取った充電器ユニットのコントローラ装置は、その充電器ユニットが備える表示ランプを光らせる制御を行う。
【0121】
また、この時、制御装置215は、鍵制御装置213が収納している鍵の近傍に管理ユニット210が備えている表示ランプの内、満充電を示す充電状態信号を送ってきた上記充電器ユニットに繋がれた電動車両に対応する鍵の近傍の表示ランプを光らせる制御を行う。
【0122】
次に、ユーザは、上記表示ランプが光っている貸出可能な車両の中から貸出を希望する車両(ここでは、電動補助付自転車300)のボタンを押して車両を選択する(ここでは、鍵制御装置213の鍵収納ポケットに挿入されている鍵の背中を押すことで選択することができる。)と、鍵制御装置213の制御により、その車両のための鍵が排出されて、借りる車両の鍵を入手することができる。このとき、貸し出した鍵の識別情報、借りる車両に搭載されたバッテリ識別情報、ユーザの情報及び貸し出された時間などが、管理ユニットが備える図示していない記憶装置に記憶される。
【0123】
次に、以上の動作を経て、ユーザは、電動補助付自転車300が搭載する収納部306内のバッテリ302から充電プラグ255を取り外すとともに、入手した鍵により解錠して電動補助付自転車300を利用することができる。
【0124】
ここで、上記の動作において適正なユーザであることが確認できなかった時、又は、ユーザIDのチェック自体を受けていない時に、ユーザが収納部306内のバッテリ302から充電プラグ255を取り外すと、管理ユニット210は、異常を感知し警報を鳴らす。これにより、貸出電動車両の盗難などの不正な行為を防止することができる。
【0125】
次に、ユーザが電動補助付自転車300を返却する際には、まず、ユーザは、電動補助付自転車300を充電器ユニット230の前に駐車する。そして、充電コネクタ部450に充電プラグ255を繋ぐ。これにより、充電プラグ255及び充電コネクタ部450を介して、充電器231と収納部306内のバッテリ302とを電気的に接続する。そして、サークルロック装置400により電動補助自転車300を施錠して鍵穴444から鍵445を抜く。
【0126】
なお、充電コネクタ部450と充電プラグ255とを繋いだ際には、収納部306内のバッテリ302が備えるCPUが、バッテリに関する情報を充電器ユニット230のコントローラ装置232に対し、充電ケーブル250及び充電器231を介して送信する。ここでバッテリに関する情報とは、例えば、バッテリ識別情報、バッテリの故障情報、充電器制御情報及び充電頻度・使用情報等である。
【0127】
コントローラ装置232は、受け取った信号に所定の処理を施して、管理ユニット210の制御装置215へ送信する。また、充電器231は、充電ケーブル250を介してバッテリ302の充電を開始し、充電中であることを示す充電状態信号を、一定時間ごとにコントローラ装置232を介して制御装置215へ送信する。
【0128】
なお、ユーザが上記収納部306内のバッテリ302に充電プラグ255を繋ぐ作業を行わない時には、以下の鍵の返却動作を管理ユニット210は受け付けない。
【0129】
次に、ユーザは、電動補助付自転車300から抜き取った鍵445を鍵情報読取装置212に近づける。すると、鍵情報読取装置212は、鍵445に備えられたICタグなどに記憶された鍵445の識別情報を読み取り、制御装置215に与える。
【0130】
制御装置215は、収納部306内のバッテリ302から受け取ったバッテリ識別情報及び鍵情報読取装置212から受け取った鍵445の識別情報と、貸出の際に記憶しておいたバッテリ識別情報及び鍵445の識別情報と、を照合する。照合の結果、合致する時には、管理ユニット210は、車両が返却された場所に相当する鍵制御装置213の鍵収納ポケットを明示し、ユーザに鍵445の収納を促す。
【0131】
ユーザが、明示された鍵制御装置213の鍵収納ポケットに鍵445を差し込むとそのまま保持されて、返却したことが鍵445の識別情報とともに図示していない記憶装置に記憶される。これにより、鍵445の返却動作が終了する。
【0132】
この充電管理装置200によれば、電動補助自転車300のバッテリ302を取り外して持ち運ぶことが不要であり、電動補助自転車300を借り受ける時には充電器ユニット230が備える充電プラグ255を充電コネクタ450から取り外すという簡単な作業を行えばよい。また、電動補助自転車300を返却する時にはプラグを差し込むという簡単な作業を行えばよいので、ユーザの作業負担を軽減することができる。
【0133】
なお、上記実施の形態におけるサークルロック装置400では、後輪308の施錠は、ユーザのスライド摘み部436の操作による構成としたが、これに限らず、後輪308を施錠するスライドバー430を、電磁ソレノイドにより構成してもよい。
【0134】
つまり、キーシリンダ440を備えることなく、ソレノイドを後輪308側に出没自在に構成し、充電コネクタ部450に充電プラグ255を挿入することにより接続される充電ケーブル250を介して、充電管理装置200側から行うようにする。一方、充電管理装置200側は、充電プラグ255が充電コネクタ部450に接続された後、充電ケーブル250を介して施錠信号を電磁ソレノイドに出力する構成とする。
【0135】
例えば、充電管理装置200側に、充電プラグ255と充電コネクタ部450とが接続された状態を検出する検出部と、この検出部により接続状態を検出した際に、充電ケーブル250を介して電磁ソレノイドに施錠信号を送信する施錠信号送信部を設けた構成などが挙げられる。
【0136】
この施錠信号を受けた電磁ソレノイドは、後輪308の施錠を行う。このように構成すれば、充電ケーブルの充電プラグ255を充電コネクタ部450に挿入して接続するだけで、充電できるととともに、電動補助自転車300自体の施錠を行うことができる。なお、電磁ソレノイドのソレノイド自体をユーザの操作により移動自在に構成してもよい。
【0137】
また、本実施の形態におけるサークルロック装置400は、車輪ロック部410に充電コネクタ部450を一体的に設けた構成としたが、これに限らない。すなわち、車輪ロック部410による車輪の施錠に連動して、固定板437が充電ケーブル250を充電コネクタ450に接続した状態で固定する構成であればどのように構成してもよい。例えば、ロック装置を備える電動車両において、車輪ロック部410と充電コネクタ部450とを離間して設けた構成とする。
【0138】
そして、サークルロック装置400における固定板437をスライドバー430と別体にし、スライドバー430の動作に連動して、固定板437が充電コネクタ部450に充電ケーブル250の充電プラグ255を接続した状態で固定する構造とする。このとき、固定板437の動作をスライドバー430の動作に連動させる機構としては、機械的に連動させる連動機構を用いても良いし、電気的に連動させる連動機構としてもよい。
【0139】
また、サークルロック装置400において、充電ケーブル250の充電プラグ255を充電コネクタ部450に挿入して電気的に接続した際に、スライドバー430がロックハウジング部420から突出して車輪308を施錠する構成としてもよい。この場合、スライドバー430には固定板437が一体的に設けられていることから、ユーザが、充電プラグ255を充電コネクタ部450に差し込むと、車輪308のロックとともに、充電プラグ255と充電コネクタ450とが解除不能に接続される。
【0140】
また、本実施の形態では、固定状態検出部480を充電コネクタ部450に設けた構成としたが、これに限らず、充電プラグ255に設けた構成としてもよい。この例を図10に示す。
【0141】
図10は、固定状態検出部の変形例を示す図である。ここでは、サークルロック装置400において、固定状態検出部480の本体部481を充電プラグ257と一体化し、充電プラグ257の後面から突出して、スイッチ部281を設けている。つまり、充電プラグ257は、固定状態検出部480を有する点を除いて、充電プラグ255と同様の構成及び作用を有する。よって、充電プラグ257を充電コネクタ部450に差し込んだ際に、スイッチ部281Aは、固定板437の軌道面と交差する位置に配置される。そして、固定板437が、充電コネクタ部450に差し込まれた充電プラグ257の後面側で隣接する位置に移動した際に、スイッチ部281Aを押圧する。これにより、固定状態信号は充電ケーブル250を介して、充電管理装置200に出力される。
【0142】
本発明の第1の態様に係る電動車両用ロック装置は、充電ユニットが有する充電ケーブルを介して前記充電ユニットにより充電されるバッテリを備えた電動車両に取り付けられ、前記電動車両の車輪を施錠自在な電動車両用ロック装置であって、前記電動車両の車輪を旋錠自在な車輪ロック部と、前記充電ケーブルが取り外し可能に接続され、前記充電ケーブルと前記バッテリとを電気的に接続する接続部と、前記車輪ロック部による前記車輪の施錠に連動して、前記充電ケーブルを前記接続部に接続した状態で固定するケーブル固定部とを有する構成を採る。
【0143】
この構成によれば、バッテリを有する電動車両に取り付けて、車輪ロック部が車輪を旋錠すると同時に、ケーブル固定部が接続部に接続された充電ケーブルを接続部に接続した状態で固定する。したがって、接続部に充電ケーブルを接続することによって充電ユニットとバッテリとを電気的に接続する際に、車輪ロック部が車輪を施錠することにより、充電ケーブルと接続部とを接続した状態で固定することができる。
【0144】
これにより、電動車両用ロック装置を取り付けた電動車両自体の盗難を防止できる。加えて、充電ユニットの充電ケーブルを介して行うバッテリの充電中において、充電ケーブルが、悪戯等の外力により接続部から外れることがなく、確実にバッテリを充電させることができる。
【0145】
本発明の第2の態様に係る電動車両用ロック装置は、上記構成において、前記接続部は、前記車輪ロック部近傍に配置されている構成を採る。
【0146】
この構成によれば、接続部が車輪ロック部近傍に配置されているため、充電ユニットの充電ケーブルを介して、本電動車両用ロック装置を取り付けた電動車両のバッテリを充電する際に、充電ケーブルを接続部に接続する際に車輪ロック部を確認させることができる。または、車輪をロックする際に接続部を確認させることができる。
【0147】
つまり、充電ユニットを備える駐輪場において、電動車両を駐車する際に、ユーザは、車輪のロック状態と、接続部への充電ケーブルの接続との双方の状態を確認することができる。これにより、ユーザは、盗難防止が図られ、且つ、確実にバッテリに充電可能な状態で電動車両を駐車できる。
【0148】
本発明の第3の態様に係る電動車両用ロック装置は、上記構成において、前記車輪ロック部は、車両本体に取り付けられるロック本体部と、前記ロック本体部から前記車輪側に移動自在に設けられ、前記車輪側に移動して前記車輪を施錠する移動部とを有し、前記接続部は、前記ロック本体部近傍に配置され、前記ケーブル固定部は、前記移動部に一体的に形成され、前記移動部が前記車輪の施錠位置に移動した際に、前記接続部側に移動して、前記接続部に接続された充電ケーブルを前記接続部に固定する構成を採る。
【0149】
この構成によれば、ケーブル固定部は、ロック本体部から車輪側に移動して車輪を施錠する移動部に一体的に形成され、この移動部が車輪の施錠位置に移動した際に、ロック本体部近傍に配置された接続部側に移動して充電ケーブルを接続部に固定する。
【0150】
このため、本電動車両用ロック装置が取り付けられた電動車両では、移動部と固定部とを一体にした簡易な構造により、車輪の旋錠と同時に、接続部に対する充電ケーブルの固定を簡単な構成で実現することができる。
【0151】
さらに、接続部がロック本体部近傍に配置されていることにより、充電ユニットの充電ケーブルを接続部に接続する際に、ロック本体部に対する移動部の移動状態を確認させることができる。または、車輪をロックする際に接続部を確認させることができる。つまり、充電ユニットを備える駐輪場において、電動車両を駐車する際に、ユーザは、車輪のロック状態と、接続部への充電ケーブルの接続との双方の状態を確認することができる。これにより、ユーザは、盗難防止が図られ、且つ、確実にバッテリに充電可能な状態で電動車両を駐車できる。
【0152】
本発明の第4の態様に係る電動車両用ロック装置は、上記構成において、前記車輪ロック部は、回動して前記車輪を解錠自在なキーシリンダを有し、前記ケーブル固定部は、前記キーシリンダの解錠動作に連動して前記接続部に対する前記充電ケーブルの固定状態を解除する構成を採る。
【0153】
この構成によれば、ケーブル固定部は、回動して車輪を解錠自在なキーシリンダの解錠動作に連動して接続部に対する充電ケーブルの固定状態を解除するため、キーシリンダの解錠動作より簡単に、車輪の解錠と、充電ケーブルの接続状態の解除とを同時に行うことができる。
【0154】
本発明の第5の態様に係る電動車両は、充電ユニットが有する充電ケーブルを介して前記充電ユニットにより充電されるバッテリを備え、前記バッテリからの供給電力により走行する電動車両において、車輪を旋錠自在な車輪ロック部と、前記充電ケーブルが取り外し可能に接続され、前記充電ケーブルと前記バッテリとを電気的に接続する接続部と、前記車輪ロック部による前記車輪の施錠に連動して、前記充電ケーブルを前記接続部に接続した状態で固定するケーブル固定部とを有する構成を採る。
【0155】
この構成によれば、車輪ロック部が車輪を旋錠すると同時に、ケーブル固定部が接続部に接続された充電ケーブルを接続部に接続した状態で固定する。したがって、接続部に充電ケーブルを接続することによって充電ユニットとバッテリとを電気的に接続する際に、車輪ロック部が車輪を施錠することにより、充電ケーブルと接続部とを接続した状態で固定することができる。
【0156】
これにより、電動車両自体の盗難を防止できるとともに、充電ユニットの充電ケーブルを介して行うバッテリの充電中において、充電ケーブルが、悪戯等の外力により接続部から外れることがなく、確実にバッテリを充電することができる。
【0157】
本発明の第6の態様に係る電動車両の貸出システムは、上記構成の電動車両と、前記電動車両の前記接続部に接続される充電ケーブルを有し、前記接続部に前記接続される充電ケーブルを介して、前記バッテリを充電する充電装置とを備える構成を採る。
【0158】
この構成によれば、車輪を旋錠自在な車輪ロック部、接続部、ケーブル固定部を有する電動車両と、電動車両の接続部に接続される充電ケーブルを有する充電装置とを備える。このため、充電装置により行われる電動車両のバッテリへの充電作業の最中に、電動車両の盗難や、接続部と充電ケーブルとの断絶を防ぐことができる。これにより、この電動車両を、盗難に遭うことなく、バッテリが確実に充電された状態で次のユーザに貸し出すことができる。
【0159】
本発明の第7の態様に係る電動車両の貸出システムは、上記構成において、前記充電装置は、前記接続部に対する前記充電ケーブルの固定状態を検出する固定状態検出部と、前記固定状態検出部が検出する前記固定状態を示す信号に基づいて前記充電ケーブルを介して前記バッテリに電力を供給する配電制御部とをさらに有する構成を採る。
【0160】
この構成によれば、充電装置では、固定状態検出部が、接続部に対する充電ケーブルの固定状態を検出し、検出する固定状態を示す信号に基づいて、配電制御部が、充電ケーブルを介してバッテリに電力を供給する。
【0161】
このため、本貸出システムにおいて、電動車両が返却される場合等、充電ケーブルを電動車両の接続部に接続した後、車輪ロック部により車輪を施錠する際に、この車輪の施錠に連動してバッテリの充電を開始できる。詳細には、車輪ロック部による車輪の施錠に連動して、ケーブル固定部は、充電ケーブルを接続部に電気的接続が維持された状態で固定する。このケーブル固定部の作用に伴い、充電装置は、充電ケーブルを介してバッテリへの充電を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0162】
本発明は、ユーザの作業負担を減らすため、利用時に取り外し不能なバッテリを備えた電動車両に用い、この電動車両を充電する際に、盗難に遭うことが無く確実に充電させる電動車両用ロック装置、これを備える電動車両及び貸出システムとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電動車両を有する貸出システムの全体構成の一例を示す図
【図2】図1における電動補助自転車を示す図
【図3】図1に示す電動補助自転車におけるロック装置の一例としてのサークルロック装置を示す正面図
【図4】図3に示すサークルロック装置の施錠状態を示す正面図
【図5】サークルロック装置を介してバッテリとプラグとを接続する状態を示すサークルロック装置の斜視図
【図6】サークルロック装置を介してバッテリとプラグとを接続する状態を示すサークルロック装置の斜視図
【図7】電動車両の充電管理装置の機能を説明するための図
【図8】管理ユニットの構成を示す図
【図9】電動補助付自転車用の充電器ユニットの構成を示す図
【図10】固定状態検出部の変形例を示す図
【符号の説明】
【0164】
100 貸出システム
200 充電管理装置
210 管理ユニット
230、280 充電器ユニット
231、281 充電器
250、290 充電ケーブル
250a ケーブル本体
255、295 充電プラグ
300 電動補助自転車
301 車両本体
302 バッテリ
308 後輪
400 サークルロック装置
410 車輪ロック部
420 ロックハウジング部
421 フランジ部
422 掛止ピン
430 スライドバー
431 先端部
432 基端部
433 外周部
434 スリット
436 スライド摘み部
437 固定板
440 キーシリンダ
444 鍵穴
450 充電コネクタ部
460 コイルバネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電ユニットが有する充電ケーブルを介して前記充電ユニットにより充電されるバッテリを備えた電動車両に取り付けられ、前記電動車両の車輪を施錠自在な電動車両用ロック装置であって、
前記電動車両の車輪を旋錠自在な車輪ロック部と、
前記充電ケーブルが取り外し可能に接続され、前記充電ケーブルと前記バッテリとを電気的に接続する接続部と、
前記車輪ロック部による前記車輪の施錠に連動して、前記充電ケーブルを前記接続部に接続した状態で固定するケーブル固定部と、
を有することを特徴とする電動車両用ロック装置。
【請求項2】
前記接続部は、前記車輪ロック部近傍に配置されていることを特徴とする請求項1記載の電動車両用ロック装置。
【請求項3】
前記車輪ロック部は、
車両本体に取り付けられるロック本体部と、
前記ロック本体部から前記車輪側に移動自在に設けられ、前記車輪側に移動して前記車輪を施錠する移動部とを有し、
前記接続部は、前記ロック本体部近傍に配置され、
前記ケーブル固定部は、前記移動部に一体的に形成され、前記移動部が前記車輪の施錠位置に移動した際に、前記接続部側に移動して、前記接続部に接続された充電ケーブルを前記接続部に固定することを特徴とする請求項1記載の電動車両用ロック装置。
【請求項4】
前記車輪ロック部は、回動して前記車輪を解錠自在なキーシリンダを有し、
前記ケーブル固定部は、前記キーシリンダの解錠動作に連動して前記接続部に対する前記充電ケーブルの固定状態を解除することを特徴とする請求項1記載の電動車両用ロック装置。
【請求項5】
充電ユニットが有する充電ケーブルを介して前記充電ユニットにより充電されるバッテリを備え、前記バッテリからの供給電力により走行する電動車両において、
車輪を旋錠自在な車輪ロック部と、
前記充電ケーブルが取り外し可能に接続され、前記充電ケーブルと前記バッテリとを電気的に接続する接続部と、
前記車輪ロック部による前記車輪の施錠に連動して、前記充電ケーブルを前記接続部に接続した状態で固定するケーブル固定部と、
を有することを特徴とする電動車両。
【請求項6】
請求項5記載の電動車両と、
前記電動車両の前記接続部に接続される充電ケーブルを有し、前記接続部に接続される前記充電ケーブルを介して、前記バッテリを充電する充電装置と、
を備えることを特徴とする電動車両の貸出システム。
【請求項7】
前記充電装置は、前記接続部に対する前記充電ケーブルの固定状態を検出する固定状態検出部と、
前記固定状態検出部が検出する前記固定状態を示す信号に基づいて前記充電ケーブルを介して前記バッテリに電力を供給する配電制御部とをさらに有することを特徴とする請求項6記載の電動車両の貸出システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−1480(P2006−1480A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−181832(P2004−181832)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【出願人】(000010076)ヤマハ発動機株式会社 (3,045)
【Fターム(参考)】