説明

電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動方法及び装置

【課題】 装置を複雑化させず、IGBT等の電圧駆動型半導体スイッチング素子の損失を低減する。
【解決手段】 ゲート駆動回路231の電源電圧Vgsを、電圧指令装置(マイコン)234からの指令により制御可能とし、素子の温度情報、インバータの直流側電圧Vp情報等に応じて変化させ、IGBT211のゲート電圧Vgを調整する。例えば、素子の冷却水の温度が低く、熱的に余裕がある場合には、ゲート電圧を低く設定しノイズを低減する。他方、インバータ21の直流側電圧Vpが高い場合には、ゲート電圧Vgを高くして、IGBTのスイッチング損失を低減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力変換装置等に用いられる電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インバータやコンバータ等の電力変換装置には、IGBTに代表される電圧駆動型のパワー半導体スイッチング素子が採用される。このスイッチング素子は、ゲート駆動回路で生成された駆動電圧によってオン/オフ制御される。
【0003】
一般的に、半導体スイッチング素子のターンオン/オフの際のスイッチング速度を高くすると、スイッチング損失が低減され、その通電電流を大きくすることができる反面、スイッチングノイズが大きくなるという問題がある。
【0004】
特許文献1は、IGBT等の電圧駆動型半導体スイッチング素子のターンオフ損失を低減するゲート駆動回路を開示している。ここでは、電力変換装置の直流側電圧が基準値以下のとき、IGBTのゲート抵抗の並列数を増やして抵抗値を下げるように切替えることによって、IGBTのターンオフ損失を低減している。
【0005】
【特許文献1】特開2002−125363号公報(全体)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の方法では、電力変換装置の主回路の各アームにゲート抵抗可変構造を用意する必要があり、装置を複雑化させる問題があった。
【0007】
また、半導体スイッチング素子のターンオフ時のみのスイッチング損失を低減するだけに止まっている。
【0008】
本発明の目的は、構造を複雑化させずに、電圧駆動型半導体スイッチング素子の損失を低減できる駆動装置を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、構造を複雑化させず、電圧駆動型半導体スイッチング素子のターンオン時及び/又は導通中の損失を低減できる駆動装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一般的に、電圧駆動型半導体スイッチング素子をオン/オフ制御するためのゲート電圧として、標準的な駆動電圧が設定されている。しかし、この電圧値によっても、電圧駆動型半導体スイッチング素子における損失は変化する。すなわち、ターンオン用ゲート電圧が高い場合には、スイッチング速度が高くなり、ターンオン時のスイッチング損失は小さくなる。また、導通中のゲート電圧が高い場合には、半導体スイッチング素子のコレクタ−エミッタ間電圧が低くなり、導通中の損失が低下する。反対に、ターンオン用ゲート電圧が低い場合には、スイッチング速度が低くなり、ターンオン時のスイッチング損失は大きくなる。また、導通中のゲート電圧が低い場合には、半導体スイッチング素子のコレクタ−エミッタ間電圧が高くなり、導通中の損失が増大する。
【0011】
本発明は、この特性を利用して、電圧駆動型半導体スイッチング素子をターンオンさせるゲート電圧の大きさを、状況に応じて調整することを主特徴とする。
【0012】
本発明の望ましい実施態様においては、電圧駆動型半導体スイッチング素子を含む電力変換装置と、前記電圧駆動型半導体スイッチング素子のゲート−エミッタ間にゲート電圧を印加し前記電圧駆動型半導体スイッチング素子を駆動するゲート駆動回路を備え、前記電圧駆動型半導体スイッチング素子をターンオンさせるゲート電圧の大きさを、前記電力変換装置の状況に応じて調整することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の望ましい実施態様においては、前記電力変換装置の状態情報を入力し前記ゲート電圧に対する電圧指令を出力し、この電圧指令に応じて前記ゲート駆動回路の出力電圧を調整することを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明の望ましい実施態様においては、前記電力変換装置の状態情報を入力し前記ゲート駆動回路の電源の電圧に対する電圧指令を出力するゲート電源電圧指令手段と、この電圧指令に応じて前記ゲート駆動回路の電源の電圧を調整するゲート電源電圧調整手段を備える。
【0015】
本発明の望ましい実施態様においては、前記電圧の調整における電圧指令の大きさを、前記電力変換装置に印加される直流電圧の大きさ、前記電圧駆動型半導体スイッチング素子の温度情報、又は前記電圧駆動型半導体スイッチング素子を冷却する冷却水の温度情報に基いて決定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の望ましい実施態様によれば、主回路装置を複雑化することなく、電圧駆動型半導体スイッチング素子の損失を低減することができる。
【0017】
また、本発明の望ましい実施態様によれば、構造を複雑化することなく、電圧駆動型半導体スイッチング素子のターンオン時及び/又は導通中の損失を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施例による電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動装置を適用したモータ駆動用インバータ装置の構成図である。バッテリ1の直流電圧を、インバータ装置2によって可変電圧・可変周波数の3相交流電圧に変換し、交流モータ3に供給する。インバータ装置2は、インバータ主回路21と、電圧平滑用キャパシタ22、並びにインバータ制御装置23とからなる。インバータ主回路21は、IGBT(電圧駆動型半導体スイッチング素子)211を3相ブリッジ結線して構成され、各IGBT211は、逆並列ダイオード212を備えている。これにより、直流側端子P,N間の直流電圧を、交流端子U,V,W間に可変電圧・可変周波数の3相交流電圧に変換している。
【0020】
このインバータ主回路21は、インバータ制御装置23からの指令に応じて、IGBT211がスイッチング制御され、バッテリ1の直流電圧源から、3相交流電圧を生成し、モータ3を駆動するための電流を通電する。
【0021】
ここで、インバータ制御装置23は、IGBT211にゲート電圧を与え、これらをオン/オフ駆動するゲート駆動回路231を備えている。この部分の詳細については、図2を参照して後述する。この実施例においては、ゲート駆動回路231の出力電圧を調整するために、電圧調整可能なゲート電源回路232を設けている。そしてその出力電圧は、ゲート電源電圧制御回路233によって制御される。このゲート電源電圧制御回路233には、電圧指令装置(マイコン)234から電圧指令が与えられる。この電圧指令装置(マイコン)234は、インバータ主回路21の直流電圧を検出する電圧検出器235及びIGBT211又はこれらIGBTを冷却する冷却水の温度を検出する温度検出器236の出力を入力し、前記電圧指令を決定する。
【0022】
全体を制御するためのコントローラに設けられた電圧指令装置(マイコン)234は、直流電圧検出器235や、冷却水温度又はIGBT211のチップ温度等の温度検出器236等の情報から、電力変換装置としての動作状況を把握し、電圧指令を作成する。例えば、インバータ主回路21の直流側端子P,N間すなわち電圧平滑用キャパシタ22の電圧を電圧検出器235で検出し、この直流電圧が高い場合には、スイッチング損失も大きくなるので、ゲート電圧を高くして、損失を低減することが望ましい。したがって、電圧指令装置(マイコン)234から、高い電圧指令をゲート電源電圧制御回路233に与える。これにより、電圧調整可能なゲート電源回路232の出力であるゲート電源電圧が高くなる。この結果、ゲート駆動回路231からIGBT211のゲート−エミッタ間に印加されるゲート電圧が高くなる。
【0023】
このようにして、直流側P,N間電圧が高い場合には、IGBT211のスイッチング損失も大きくなるので、ゲート電圧を高くして、損失を低減することができる。
【0024】
また、IGBT211又はこれらIGBTを冷却する冷却水の温度を検出する温度検出器236の出力が低く、IGBT211の熱的損失に余裕がある場合には、ゲート電圧を高くして、素子のスイッチングノイズを低減することが望ましい。したがって、電圧指令装置(マイコン)234から、通常より低い電圧指令をゲート電源電圧制御回路233に与える。これにより、電圧調整可能なゲート電源回路232の出力であるゲート電源電圧が低くなる。この結果、ゲート駆動回路231からIGBT211のゲート−エミッタ間に印加されるゲート電圧が低くなる。
【0025】
このようにして、直流側P,N間電圧が高くなく、スイッチング素子に熱的余裕がある場合には、IGBT211に高いゲート電圧を印加し、スイッチングノイズを低減することができる。
【0026】
このように、インバータ装置2の状況に応じて、臨機応変に、電圧駆動型半導体スイッチング素子であるIGBT211のゲート電圧を調整することができる。
【0027】
図2は、電圧駆動型半導体スイッチング素子であるIGBTの駆動原理を説明する駆動回路構成図である。図では、図1におけるインバータ主回路21のW相P側の1アームのIGBT211と逆並列ダイオード212のみを抜き出し、このIGBT211に対するゲート駆動回路231からのゲート電圧の与え方を説明するものである。IGBT211は、そのゲートGとエミッタE間のゲート電圧によって、コレクタCとエミッタE間をオン/オフ制御できる。213は、ゲートGとエミッタE間の浮遊容量を示している。
【0028】
ゲート駆動回路231は、制御用IC2311からのオン/オフ指令によって相補的にオン/オフするターンオン用のNPNバッファトランジスタ2312とターンオフ用のPNPバッファトランジスタ2313と、ゲート抵抗2314を備えている。IGBT211をターンオンさせる場合は、制御用IC2311から、正の電圧を出力し、ターンオン用のNPNトランジスタ9をオンさせ、ターンオフ用のPNPトランジスタ2313をオフさせる。これによって、充電電流Ionにより浮遊容量213を充電して、IGBT211のゲートGとエミッタE間に正の電圧を印加する。一方、IGBT211をターンオフさせるときは、制御用IC2311から、ゼロ電圧を出力し、逆に、ターンオフ用のPNPトランジスタ10をオンさせ、ターンオン用のNPNトランジスタ9をオフさせる。これにより、放電電流Ioffにより浮遊容量213の電荷を放電させて、IGBT211のゲートGとエミッタE間電圧をゼロ[V]とする。
【0029】
このとき、前述したように、ターンオン用のゲートGとエミッタE間のゲート電圧Vgが高いと、IGBT211のスイッチング損失は小さくなり、スイッチングノイズは大きくなる。また、逆に、ゲート電圧Vgが低いと、IGBT211のスイッチング損失は大きくなるが、スイッチングノイズは小さくなる。
【0030】
このゲート電圧Vgの大きさは、ゲート電源回路232(図1)から与えられるゲート駆動回路231の電源電圧Vgsによって調整することができる。
【0031】
図3は、本発明の一実施例による電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動装置の回路構成図である。この図では、3相インバータ主回路21のW相アームのIGBTのみに対するインバータ制御装置23の一部を示しており、他の2相分は省略している。図3において、インバータ主回路21の構成素子であるIGBT211は、インバータ制御装置23によってオン/オフ制御される。インバータ制御装置23は、図1で説明したように、ゲート駆動回路231、ゲート電源回路232、ゲート電源電圧制御回路233、並びに電圧指令装置(マイコン)234を備えている。電圧指令装置(マイコン)234は、インバータ主回路21の直流電圧を検出する電圧検出器235の出力Vpと、IGBT211又はこれらIGBTを冷却する冷却水の温度を検出する温度検出器236の出力Tsを入力し、電圧指令を決定する。その決定の基本的内容は、図1で説明したように、直流電圧Vpが高い場合には、スイッチング損失も大きくなるので、ゲート電圧を高くして、損失を低減する。一方、IGBT211又はこれらIGBTを冷却する冷却水の温度を検出する温度検出器236の出力Tsが低く、IGBT211の熱的損失に余裕がある場合には、ゲート電圧を高くして、素子のスイッチングノイズを低減することである。しかし、そのほかの判断要素を加味して、電力変換装置あるいは交流モータ制御装置としての動作状況に応じて、損失やノイズを考慮しつつ、制御することができる。
【0032】
各アーム用のドライバIC2311の各電源電圧Vgsは、フライバック型のゲート電源回路232により、同じ電圧になるように制御されている。その電源電圧値Vgsは、全体を制御するコントローラの電圧指令装置(マイコン)234からの電源電圧指令に応じて、ゲート電源電圧制御回路233内の電源制御ICが制御する構成としている。
【0033】
ゲート電源電圧制御回路233は、上記のようにして得られた電圧指令と電圧帰還値とが一致するように電源制御用ICによって電圧制御系(AVR)を構成している。ゲート電源電圧制御回路233は、前記電圧指令に応じた電圧を、フライバック型のゲート電源回路232を介して、その後段のゲート駆動回路231の電源電圧Vgsとして供給する。
【0034】
ゲート駆動回路231は、図2を参照して詳細に説明した通りであり、出力するゲート電圧Vgの大きさは、ゲート電源回路232から与えられる電源電圧Vgsによって調整することができる。すなわち、電圧指令装置(マイコン)234にプログラムされたアルゴリズムに従って、ゲート駆動回路231の電源電圧Vgsが変化するので、IGBT211のゲート−エミッタ間に印加されるゲート電圧Vgを変化させることができる。
【0035】
なお、ドライバIC2311は、IGBT211の短絡保護機能をも備えている。
【0036】
図4は、本発明の一実施例による電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動装置の動作を説明する電圧、電流及び損失等の波形図である。時点t1において、IGBT211に対するオン/オフ指令がオンになると、ゲート電圧Vgがゼロから所定値まで立上がる。このとき、インバータ主回路21の直流側電圧Vpが高い場合には、ゲート駆動回路231の電源電圧Vgsが高いため、ゲート電圧Vg1も時点t2までに素早く、かつ、高い電圧まで立上がる。したがって、IGBT211のコレクタ電流Ic1も素早く立上がり、コレクタ電圧Vc1は素早く、かつ、より小さい値まで低下する。したがって、IGBT211のターンオン時のスイッチング損失L1は短い時間(t1〜t2)内で小さく抑えられる。しかも、その後の導通中のゲート電圧Vg1を、図示するように、そのまま高く保持されておれば、導通中の損失L1も小さく抑制することができる。
【0037】
一方、インバータ主回路21の構成素子であるIGBT211の冷却水温が低く、熱的に余裕がある場合には、ゲート駆動回路231の電源電圧Vgsを低く指令する。このため、ゲート電圧Vg3は、時点t4までにゆっくり、かつ、低く抑制された電圧まで立上がる。したがって、IGBT211のコレクタ電流Ic3もゆっくり立上がり、コレクタ電圧Vc3はゆっくり、かつ、より大きな値までしか低下しない。したがって、IGBT211のターンオン時のノイズを小さく抑制することができる。但し、スイッチング損失L3は、比較的長い時間(t1〜t4)に大きく発生する。しかも、その後の導通中のゲート電圧Vg3を、図示するように、そのまま低く保持した場合には、導通中の損失L3も大きくなる。したがって、ノイズを小さく抑制したい場合でも、導通中のゲート電圧は十分に大きく保つことが望ましい。
【0038】
図4におけるゲート電圧Vg2、コレクタ電流Ic2、コレクタ電圧Vc2及び素子損失L2は、前述した2例の中間の値を示す標準値である。
【0039】
この実施例によれば、インバータやコンバータ等の電力変換装置の状況に応じて、臨機応変に電圧駆動型半導体スイッチング素子のゲート電圧を調整することができる。したがって、例えば、冷却水温が低く、熱的に余裕がある場合などには、ノイズを低減するため、ゲート電圧を低く設定し、他方、電力変換装置の直流側電圧が高い場合などには、ゲート電圧を高くして、スイッチング損失を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施例による電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動装置を適用した交流モータ駆動用インバータ装置の構成図。
【図2】電圧駆動型半導体スイッチング素子であるIGBTの駆動原理を説明する駆動回路構成図。
【図3】本発明の一実施例による電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動装置の回路構成図。
【図4】本発明の一実施例による電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動装置の動作を説明する電圧、電流及び損失の波形図。
【符号の説明】
【0041】
1…バッテリ(直流電源)、2…インバータ装置、3…交流モータ、21…インバータ主回路、211…電圧駆動型半導体スイッチング素子(IGBT)、22…電圧平滑用キャパシタ、23…インバータ制御装置、231…ゲート駆動回路、232…ゲート電源回路、233…ゲート電源電圧制御回路、234…電圧指令装置(マイコン)、235…電圧検出器、236…温度検出器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電圧駆動型半導体スイッチング素子を含む電力変換装置と、前記電圧駆動型半導体スイッチング素子のゲート−エミッタ間にゲート電圧を印加し前記電圧駆動型半導体スイッチング素子を駆動するゲート駆動回路を備えた電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動方法において、前記電圧駆動型半導体スイッチング素子をターンオンさせるゲート電圧の大きさを、前記電力変換装置の状況に応じて調整することを特徴とする電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動方法。
【請求項2】
電圧駆動型半導体スイッチング素子を含む電力変換装置と、前記電圧駆動型半導体スイッチング素子のゲート−エミッタ間にゲート電圧を印加し前記電圧駆動型半導体スイッチング素子を駆動するゲート駆動回路を備えた電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動方法において、前記電力変換装置の状態情報を入力し前記ゲート電圧に対する電圧指令を出力するゲート電圧指令ステップと、この電圧指令に応じて前記ゲート駆動回路の出力電圧を調整するゲート電圧調整ステップを備えたことを特徴とする電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動方法。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記電力変換装置に印加される直流電圧の大きさに基いて、前記電圧の調整における電圧指令の大きさを決定するステップを備えたことを特徴とする電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動方法。
【請求項4】
請求項1又は2において、前記電圧駆動型半導体スイッチング素子又はこの半導体スイッチング素子を冷却する冷却水の温度情報に基いて、前記電圧の調整における電圧指令の大きさを決定するステップを備えたことを特徴とする電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動方法。
【請求項5】
電圧駆動型半導体スイッチング素子を含む電力変換装置と、前記電圧駆動型半導体スイッチング素子のゲート−エミッタ間にゲート電圧を印加し前記電圧駆動型半導体スイッチング素子を駆動するゲート駆動回路を備えた電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動装置において、前記電力変換装置の状態情報を入力し前記ゲート電圧に対する電圧指令を出力するゲート電圧指令手段と、この電圧指令に応じて前記ゲート駆動回路の出力電圧を調整するゲート電圧調整手段を備えたことを特徴とする電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動装置。
【請求項6】
電圧駆動型半導体スイッチング素子を含む電力変換装置と、前記電圧駆動型半導体スイッチング素子のゲート−エミッタ間にゲート電圧を印加し前記電圧駆動型半導体スイッチング素子を駆動するゲート駆動回路を備えた電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動装置において、前記ゲート駆動回路に電源を供給するとともにこのゲート電源電圧を調整可能なゲート電源回路と、前記電力変換装置の状態情報を入力し前記ゲート電源電圧に対する電圧指令を出力するゲート電源電圧指令手段を備えたことを特徴とする電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動装置。
【請求項7】
請求項5又は6において、前記電力変換装置に印加される直流電圧の大きさに基いて、前記電圧の調整における電圧指令の大きさを決定する手段を備えたことを特徴とする電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動装置。
【請求項8】
請求項5又は6において、前記電圧駆動型半導体スイッチング素子又はこの半導体スイッチング素子を冷却する冷却水の温度情報に基いて、前記電圧の調整における電圧指令の大きさを決定する手段を備えたことを特徴とする電圧駆動型半導体スイッチング素子の駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−89325(P2007−89325A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−275815(P2005−275815)
【出願日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】