電子カメラ
【課題】地図画像上の撮影地点表示を用いてプリント指示を受け付ける電子カメラを提供する。
【解決手段】電子カメラ10は、画像を表示する表示手段110、111と、撮影画像の撮影地点を示す表示を含む地図画像を表示するように表示手段110、111を制御する表示制御手段108と、指示された撮影地点で撮影された画像を所定処理の対象とする制御手段108とを備える。
【解決手段】電子カメラ10は、画像を表示する表示手段110、111と、撮影画像の撮影地点を示す表示を含む地図画像を表示するように表示手段110、111を制御する表示制御手段108と、指示された撮影地点で撮影された画像を所定処理の対象とする制御手段108とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
GPS衛星からの信号を受信して撮影位置を測定するカメラが知られている(特許文献1参照)。従来技術によれば、カメラは撮影地点と被写体位置とを地図画像上に表示する。
【0003】
【特許文献1】特開2006−148514号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
撮影画像のプリント指示などを、地図画像の表示画面を用いて行いたいという要求があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明による電子カメラは、画像を表示する表示手段と、撮影画像の撮影地点を示す表示を含む地図画像を表示するように表示手段を制御する表示制御手段と、指示された撮影地点で撮影された画像を所定処理の対象とする制御手段とを備えることを特徴とする。
(2)請求項1に記載の電子カメラにおいて、制御手段は、地図画像上で指示された範囲に含まれる撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることもできる。
(3)請求項1に記載の電子カメラにおいて、制御手段は、地図画像上で指示された範囲外の撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることもできる。
(4)請求項1に記載の電子カメラにおいて、制御手段は、地図画像上に表示中の全ての撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることもできる。
(5)請求項4に記載の電子カメラにおいて、制御手段は、地図画像上に表示中の全ての撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とする/しないを切替えることもできる。
(6)請求項1に記載の電子カメラにおいて、制御手段は、地図画像上に同種のマークで示される撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることもできる。
(7)請求項6に記載の電子カメラにおいて、制御手段は、指示されたマークと同種のマークで地図画像上に示される撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることもできる。
(8)請求項6または7に記載の電子カメラにおいて、制御手段は、地図画像上に同種のマークで示される撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とする/しないを切替えることもできる。
(9)請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の電子カメラにおいて、所定処理は、画像のファイル送信、画像のプリント、画像のスライドショー表示、画像のファイルプロテクト、画像のサイズ変換処理、画像のファイル削除の少なくとも1つを含めてよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明による電子カメラでは、地図画像上の撮影地点表示を用いてプリント指示などを受付けできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(第一の実施形態)
図1は、本発明の第一の実施形態による電子カメラ10の要部構成を説明するブロック図である。図1において、タイミングジェネレータ(TG)105は、メインCPU108から送出される指示に応じて、タイミング信号をドライバ104、AFE(Analog Front End)回路102、A/D変換回路103および画像処理回路106へ供給する。ドライバ104は、撮像素子101で必要とされる駆動信号を供給する。
【0008】
撮影レンズLは、撮像素子101の撮像面に被写体像を結像させる。撮像素子101は、画素に対応する複数の光電変換素子を備えたCCDイメージセンサなどによって構成され、撮像面上に結像されている被写体像を撮像し、被写体像の明るさに応じた光電変換信号を出力する。撮像素子101の撮像面には、それぞれR(赤)、G(緑)およびB(青)のカラーフィルタが画素位置に対応するように設けられている。撮像素子101がカラーフィルタを通して被写体像を撮像するため、撮像素子101から出力される光電変換信号は、RGB表色系の色情報を有する。
【0009】
AFE回路102は、撮像素子101から出力される光電変換信号に対するアナログ処理(ゲインコントロールなど)を行う。A/D変換回路103は、アナログ処理後の撮像信号をディジタル信号に変換する。
【0010】
メインCPU108は、各ブロックから出力される信号を入力して所定の演算を行い、演算結果に基づく制御信号を各ブロックへ出力する。画像処理回路106は、たとえばASICとして構成され、A/D変換回路103から入力されるディジタル画像信号に対する画像処理を行う。画像処理には、たとえば、輪郭強調や色温度調整(ホワイトバランス調整)処理、画像信号に対するフォーマット変換処理が含まれる。
【0011】
画像圧縮回路107は、画像処理回路106による処理後の画像信号に対して、JPEG方式で所定の圧縮比率の画像圧縮処理を行う。表示画像作成回路110は、撮像画像を液晶モニタ111に表示させるための表示データを作成する。液晶モニタ111は、表示画像作成回路110から入力される表示データによる再生画像を表示する。表示画像作成回路110は画像表示用データの他、メッセージやメニュー、マークなどを表示するためのデータの作成も行う。これにより、液晶モニタ111に画像以外の情報も表示される。
【0012】
記録媒体10Aは、電子カメラ10に対して着脱可能なメモリカードなどで構成される。記録媒体10Aには、メインCPU108からの指示によって撮影画像のデータ、およびその撮影情報を含む画像ファイルが記録される。記録媒体10Aにはさらに、メインCPU108からの指示によって地図データが記録される。記録媒体10Aに記録された画像ファイル、地図データは、それぞれメインCPU108からの指示によって読み出しが可能である。
【0013】
バッファメモリ109は、画像処理前後および画像処理途中のデータを一時的に格納する他、記録媒体10Aへ記録する前の画像ファイルを格納したり、記録媒体10Aから読み出した画像ファイルを格納したり、地図データによる地図画像を生成したりするワークメモリとして使用される。
【0014】
操作部材113は、電子カメラ10のレリーズボタン、メニュースイッチ、ダイヤル、決定スイッチなどを含み、各スイッチ類の押下もしくは回転操作に対応する操作信号をメインCPU108へ出力する。レンズ駆動装置117は、メインCPU18から送出される指示に応じて撮影レンズLを構成するフォーカスレンズを光軸方向に進退駆動させることにより、撮影レンズLによるフォーカス調節を行う。
【0015】
無線インターフェイス116は、メインCPU108からの指示により外部機器との間で無線LAN通信、赤外線通信、および光通信などのいずれかの通信方式によってデータを送受信する。外部インターフェイス112は、メインCPU108からの指示により外部機器(パーソナルコンピュータやクレードル等)との間で不図示のケーブルを介してデータを送受信する。
【0016】
GPS装置114は、メインCPU108からの指示に応じてGPS衛星からの電波を受信し、受信信号をメインCPU108へ出力する。メインCPU108は、GPS装置114からの受信信号に基づいて所定の演算を行い、電子カメラ10の測位情報(緯度、経度、高度)を検出する。
【0017】
姿勢センサ115は、メインCPU108からの指示に応じて電子カメラ10の姿勢を検出し、検出信号をメインCPU108へ出力する。メインCPU108は、姿勢検出信号に基づいて電子カメラ10が構えられている向き、すなわち、縦位置か横位置かを判定する。
【0018】
上記電子カメラ10は、撮影時に撮像素子101で取得された画像信号に所定の画像処理および圧縮処理を施し、圧縮処理後の画像データに、測位情報、後述するマークの種類を示す情報、および当該撮影画像に関する情報などを含む付加情報を付加した画像ファイルを生成するように構成されている。具体的には、JPEG形式の画像データを画像データ部に格納し、付加情報を付加情報部に格納したExif形式の画像ファイルを生成する。生成した画像ファイルは、記録媒体10A内に保存される。
【0019】
本実施形態は、電子カメラ10が画像ファイルを用いて液晶モニタ111に情報を表示する再生動作に特徴を有するので、以降の説明は液晶モニタ111表示を中心に説明する。
【0020】
図2は、電子カメラ10を液晶モニタ111(背面)側から見た図である。図2において、電子カメラ10の背面に液晶モニタ111が配設され、液晶モニタ111の横にズームスイッチ113b、メニュースイッチ113c、その他操作スイッチ113d、113e、113gおよびダイヤル113fが設けられている。リング状に構成されたダイヤル113fは、回転操作に応じた回転操作信号と、押下操作に応じた押下位置信号とを発生する。決定スイッチ113gの配設位置はダイヤル113fの中央部である。また、電子カメラ10の上面にはレリーズボタン113aが配設される。
【0021】
液晶モニタ111には地図画像が表示されている。電子カメラ10は、たとえば、次の5項目のうち、メニュー設定によって指示されている項目に対応するエリアの地図を液晶モニタ111に表示する。
1.電子カメラ10の現在地(GPS装置114からの受信信号に基づいて演算した位置)を含む地図
2.最後に(前回)液晶モニタ111に表示したエリアの地図
3.最後の(前回)撮影時に測位した(GPS装置114からの受信信号に基づいて演算した)位置を含む地図
4.あらかじめ定められているエリアの地図
5.操作部材113からの操作信号によって指示されるエリアの地図
【0022】
地図画像表示に必要な地図情報は、無線インターフェイス116または外部インターフェイス112を介して外部機器から受信可能に構成されている。受信した地図のデータは、記録媒体10Aに記録することも可能である。
【0023】
図2に例示した液晶モニタ111の表示画像には、地図画像に重ねてマーク21〜マーク26、ポインタ31、およびコマ数表示32がそれぞれ表示されている。マーク21〜マーク26は、各マークに対応する位置で撮影された画像が電子カメラ10内に存在することを示す。具体的には、マーク21〜マーク26の表示位置に対応する測位情報を関連づけて保存された画像ファイルが記録媒体10A内に記録されている場合に、電子カメラ10が測位情報で示される位置(撮影位置)にマークを表示する。
【0024】
マークは、通常の丸印マークの他にレストランマーク21やハートマーク22など、形状や色が異なる複数種類の中から撮影位置ごとに選択されたマークが表示される。電子カメラ10は、撮影画像に関連づけて記録媒体10A内に記録されているマークの種類を示す情報を読み出し、この読み出し情報が示す種類のマークを液晶モニタ111上の地図画像に重ねて表示させる。
【0025】
マークの大きさは、当該マークに対応する位置で撮影された画像数に応じて変化するように表示制御される。電子カメラ10は、たとえば、近接するマークが重なってしまう場合や、同位置で撮影された画像数が多い場合にはマークを大きく表示させる。
【0026】
液晶モニタ111に表示する地図画像の表示範囲(すなわち、地図の縮尺率)は、ズームスイッチ113bからの操作信号に応じて変化する。電子カメラ10は、ズームスイッチ113bがテレ側(T)に操作されると縮尺率を下げ(拡大表示)、ワイド側(W)に操作されると縮尺率を高める(縮小表示)ように表示制御する。
【0027】
電子カメラ10は、地図画像の縮尺率を下げたことによって近接するマークの重なりを解消できる場合に、拡大表示前に大きく表示していたマークを小さな複数のマークに分けて表示させる。
【0028】
ポインタ31は、液晶モニタ111の表示画面内を移動自在に表示制御される。電子カメラ10は、ダイヤル113fからの押下位置信号に応じて、ポインタ31を押下位置方向へなめらかに移動させる。たとえば、ダイヤル113fの右側が押下される場合、ポインタ31を現表示位置より右方向へ移動させる。ダイヤル113fの右側が押下され続ける場合はポインタ31をさらに右側へ移動させ、ポインタ31が表示画面の右側へ到達した状態でダイヤル113fの右側がさらに押下される場合、表示する地図画像を左方向へスクロールさせる。これにより、地図画像の表示されていなかった右側部分が新たに液晶モニタ111に表示される。
【0029】
電子カメラ10は、ダイヤル113fの上側、左側、下側が押下される場合もそれぞれ同様に表示制御を行う。なお、ダイヤル113fの斜め上側、斜め下側が押下される場合には、それぞれの方向に地図画像がスクロールするように表示制御を行う。
【0030】
電子カメラ10はさらに、ダイヤル113fが回転操作された場合にもポインタ31を移動させる。この場合のポインタ31の移動は、液晶モニタ111に表示されているマーク間をジャンプするように直接移動する。電子カメラ10は、たとえば、ダイヤル113fが右回りに回転操作される場合、ポインタ31を現表示位置から最寄りのマーク上へ移動させる。ダイヤル113fがさらに右回りに回転操作される場合、ポインタ31を現表示位置から右寄りのマーク上へ直接移動させる。反対に、ダイヤル113fが左回りに回転操作される場合、ポインタ31を現表示位置から左寄りのマーク上へ直接移動させる。なお、メニュー設定操作に応じて、撮影地を示すマークに対応する画像の撮影順に、ポインタ31を現表示位置から他のマークへ移動させるように構成してもよい。ダイヤル113fが右回りに回転操作される場合、後に撮影された画像の撮影地を示すマーク上へポインタ31を移動させ、ダイヤル113fが左回りに回転操作される場合、先に撮影された画像の撮影地を示すマーク上へポインタ31を移動させる。
【0031】
電子カメラ10は、ポインタ31がマーク上に重ねられた状態で所定時間(たとえば0.5秒)が経過する場合、当該マークに対応する位置で撮影されたサムネイル画像を記録媒体10Aから読み出して液晶モニタ111に表示する。図3は、この場合の液晶モニタ111上の表示画像を例示する図である。図3において、マーク23上にポインタ31が重ねられ、マーク23およびポインタ31を隠さない位置にサムネイル画像および撮影日時が地図画像上に重ね表示される。
【0032】
サムネイル画像41を表示した状態で決定スイッチ113gが押下操作された場合、電子カメラ10は、当該サムネイル画像41の表示サイズを大きく伸ばして液晶モニタ111の表示範囲いっぱいに表示させる(全画面表示)。全画面表示中にズームスイッチ113bが押下操作された場合、電子カメラ10は全画面表示前のサムネイル画像表示(図3)に戻す。
【0033】
ポインタ31が大きなマーク(同位置で撮影された画像数が多い)上に所定時間重ねられた場合、電子カメラ10は当該マークに対応する位置で撮影された複数のサムネイル画像を記録媒体10Aからそれぞれ読み出して液晶モニタ111に表示する。図4は、この場合の液晶モニタ111上の表示画像を例示する図である。図4において、マーク26上にポインタ31が重ねられ、マーク26およびポインタ31を隠さない位置に複数のサムネイル画像42〜44および撮影日時が地図画像上に重ねてリスト表示される。
【0034】
複数のサムネイル画像42〜44を表示した状態で決定スイッチ113gが押下操作された場合、電子カメラ10は、たとえばサムネイル画像42を選択し、他のサムネイル画像と異なる態様で表示する。異なる態様表示は、たとえば、撮影日時表示部の色を選択画像と非選択画像とで異ならせたり、選択サムネイル画像をカラー表示して非選択サムネイル画像をモノクロ表示したりする。
【0035】
電子カメラ10は、ダイヤル113fからの押下位置信号に応じて、複数のサムネイル画像中の選択位置を上下方向へなめらかに移動させる。たとえば、ダイヤル113fの下側が押下される場合、選択位置を下方向へ移動させる。ダイヤル113fの下側が押下され続ける場合は選択位置をさらに下側へ移動させ、選択位置が表示画面の下側(図4においてサムネイル画像44)へ到達した状態でダイヤル113fの下側がさらに押下される場合、表示するサムネイル画像を上方向へスクロールさせる。これにより、表示されていなかったサムネイル画像が新たに液晶モニタ111に表示され、このサムネイル画像が選択される。
【0036】
いずれかのサムネイル画像を選択している状態で決定スイッチ113gが押下操作された場合、電子カメラ10は、当該サムネイル画像の表示サイズを大きく伸ばして液晶モニタ111の表示範囲いっぱいに表示させる(全画面表示)。全画面表示中にズームスイッチ113bが押下操作された場合、電子カメラ10は全画面表示前のサムネイル画像表示に戻す。この場合、選択位置は維持される。
【0037】
さらにズームスイッチ113bが押下操作された場合、電子カメラ10はリスト表示しているサムネイル画像のいずれも非選択とし、図4のサムネイル画像表示に戻す。これによりダイヤル113fからの押下位置信号は、ポインタ31の移動指示として扱われる。
【0038】
<再生モード処理>
図5は、電子カメラ10のメインCPU108が行う再生モード処理の流れを説明するフローチャートである。図5によるプログラムはメインCPU108内のメモリ(不図示)に格納されており、再生モードへの変更操作が電子カメラ10に行われると起動する。再生モードへの変更操作は、たとえば操作部材113を構成するモード切替スイッチ113eによって行われる。
【0039】
図5のステップS11において、メインCPU108は地図情報を表示するか否かを判定する。メインCPU108は、メニュー設定によって地図情報表示が指示されている場合にステップS11を肯定判定してステップS12へ進み、メニュー設定によって地図情報表示が指示されていない場合にはステップS11を否定判定してステップS22へ進む。
【0040】
ステップS12において、メインCPU108は地図データがあるか否かを判定する。メインCPU108は、表示するエリアの地図データが記録媒体10Aに格納されている場合にステップS12を肯定判定してステップS14へ進む。この場合は地図画像表示に必要な地図情報を記録媒体10Aから読み出す。一方、メインCPU108は、表示するエリアの地図データが記録媒体10Aに存在しない場合にはステップS12を否定判定し、ステップS13へ進む。なお、地図を表示するエリアはメニュー設定によって指示されている。
【0041】
ステップS13において、メインCPU108は無線インターフェイス116または外部インターフェイス112へ指示を送り、地図画像表示に必要な地図情報を外部機器から受信させてステップS14へ進む。
【0042】
ステップS14において、メインCPU108は表示画像作成回路110へ指示を送り、地図情報に基づいて所定範囲の地図画像を液晶モニタ111に表示させてステップS15へ進む。ステップS15において、メインCPU108は、液晶モニタ111上の表示範囲に対応する画像ファイルが記録媒体10Aに記録されているか否かを判定する。メインCPU108は、表示範囲内で撮影された画像が電子カメラ10内に存在する場合にステップS15を肯定判定してステップS16へ進み、表示範囲内で撮影された画像が電子カメラ10内に存在しない場合にはステップS15を否定判定してステップS20へ進む。
【0043】
ステップS16において、メインCPU108は、表示範囲内で撮影された画像ファイルの付加情報を記録媒体10Aから読み出してステップS17へ進む。ステップS17において、メインCPU108は、図2に例示したように地図画像上の対応位置にマークを表示させてステップS18へ進む。メインCPU108は、ポインタおよびコマ数表示もそれぞれ表示させる。
【0044】
ステップS18において、メインCPU108は、マークにポインタが重ねられた場合には当該マークに対応するサムネイル画像を記録媒体10Aから読み出し、読み出したサムネイル画像を地図画像上に表示(図3)させてステップS19へ進む。
【0045】
ステップS19において、メインCPU108は、サムネイル画像表示中に決定(OK)スイッチ113gが押下操作された場合には、当該サムネイル画像の表示サイズを大きく伸ばし、伸ばした画像を液晶モニタ111に全画面表示(図7)させてステップS20へ進む。
【0046】
ステップS20において、メインCPU108はタイムアウトか否かを判定する。メインCPU108は、操作部材113から操作信号が入力されない状態が所定時間継続されるとステップS20を肯定判定して図5による処理を終了する。一方、メインCPU108は、操作信号が入力されている、もしくは操作信号が入力されない状態が所定時間に満たない場合にはステップS20を否定判定し、ステップS21へ進む。
【0047】
ステップS21において、メインCPU108は、撮影モードへモード変更操作されたか否かを判定する。メインCPU108は、モード切替スイッチ113eからモード変更を指示する操作信号が入力された場合にステップS21を肯定判定して図5による処理を終了する。メインCPU108は、モード切替スイッチ113eからモード変更を指示する操作信号が入力されない場合にはステップS21を否定判定し、ステップS11へ戻る。
【0048】
ステップS11を否定判定して進むステップS22において、メインCPU108は、地図画像を表示しない通常の再生表示処理を行ってステップS20へ進む。通常の再生表示では、ダイヤル113fからの押下操作信号によって指示されたコマの画像を液晶モニタ111の表示範囲いっぱいに表示させる(全画面表示)。たとえば、ダイヤル113fの右操作信号をコマ送りに、ダイヤル113fの左操作信号をコマ戻しにそれぞれ対応させる。また、1コマの画像を表示する上記全画面表示と、複数コマ(たとえば4コマ)のサムネイル画像を並べて表示する複数コマ表示とを切り換えることも可能に構成される。
【0049】
ステップS15を否定判定して進むステップS23において、メインCPU108は表示画像作成回路110へ指示を送り、地図画像に重ねて以下のメッセージをオーバレイ表示させる。メインCPU108は、たとえば、「この地図範囲で撮影された画像はありません。」のメッセージを液晶モニタ111に表示させてステップS20へ進む。
【0050】
<撮影モード処理>
撮影モード処理の詳細について、図6のフローチャートを参照して説明する。図6によるプログラムはメインCPU108内のメモリ(不図示)に格納されており、撮影モードへの変更操作が電子カメラ10に行われると起動する。撮影モードへの変更操作はモード切替スイッチ113eによって行われる。
【0051】
図6のステップS51において、メインCPU108は、撮像部を構成するブロック(撮像素子101やドライバ104など)へ通電を開始させてステップS52へ進む。ステップS52において、メインCPU108は、初期設定および測位を行ってステップS53へ進む。初期設定はデフォルトの撮影モード、表示、画像処理などのための設定である。測位は、GPS装置114による受信信号に基づいて測位情報を取得する。
【0052】
ステップS53において、メインCPU108はレリーズボタン113aが半押し操作されたか否かを判定する。メインCPU108は、半押し操作信号が入力されるとステップS53を肯定判定してステップS54へ進み、半押し操作信号が入力されていない場合にはステップS53を否定判定し、ステップS66へ進む。
【0053】
ステップS54において、メインCPU108は不図示の焦点検出装置およびレンズ駆動装置117へ指示を送り、レンズLによる焦点調節状態の検出および焦点調節を行わせてステップS55へ進む。ステップS55において、メインCPU108は撮像素子101による撮像を開始させる(電荷蓄積を開始させる)。メインCPU108は、所定時間が経過すると撮像を終了させ、撮像素子101から蓄積電荷を掃き出させる。
【0054】
ステップS56において、メインCPU108は、撮像素子101からの画像信号を用いて露光演算を行い、ステップS57へ進む。ステップS57において、メインCPU108はレリーズボタン113aが全押し操作されたか否かを判定する。メインCPU108は、全押し操作信号が入力されるとステップS57を肯定判定してステップS58へ進み、全押し操作信号が入力されていない場合にはステップS57を否定判定し、ステップS66へ進む。
【0055】
ステップS58において、メインCPU108は撮像素子101を初期化(不要電荷を掃き出させる)してステップS59へ進む。ステップS59において、メインCPU108は撮像素子101による本撮像を開始させる(電荷蓄積を開始させる)。メインCPU108は、ステップS56において得られている制御露出に基づいてシャッタ(不図示)および絞り(不図示)を駆動制御し、制御シャッタ秒時が経過すると撮像を終了させるとともに、撮像素子101から蓄積電荷を掃き出させる。
【0056】
ステップS60において、メインCPU108は画像処理回路106へ指示を送り、撮像素子101からの画像信号に対して所定の画像処理を行わせてステップS61へ進む。ステップS61において、メインCPU108は表示画像作成回路110へ指示を送り、画像処理後のディジタル画像信号を用いて表示データを作成させてステップS62へ進む。これにより、撮影画像が液晶モニタ111に再生表示される。
【0057】
ステップS62において、メインCPU108は表示画像作成回路110へ指示を送り、再生表示中の撮影画像に重ねて、以下のメッセージをオーバレイ表示させる。メインCPU108は、たとえば、「マーク編集しますか?」のメッセージを液晶モニタ111に所定時間表示させてステップS63へ進む。
【0058】
ステップS63において、メインCPU108はマーク編集を指示された場合にステップS63を肯定判定してステップS64へ進み、マーク編集を指示されない場合にはステップS63を否定判定してステップS65へ進む。メインCPU108は、たとえば、上記メッセージ表示中に決定(OK)スイッチ113gが押下操作された場合にマーク編集指示されたと判定し、決定(OK)スイッチ113gが押下操作されない場合にはマーク編集指示されないと判定する。
【0059】
ステップS64において、メインCPU108はマーク選択処理を行う。具体的には、表示画像作成回路110へ指示を送り、あらかじめ登録されている複数のマークを並べたマークリストを撮影画像に重ねて表示させる。メインCPU108は、ダイヤル113fからの押下位置信号に応じて、マークリスト中の選択位置を上下方向へなめらかに移動させる。たとえば、ダイヤル113fの下側が押下される場合、選択位置を下方向へ移動させ、ダイヤル113fの上側が押下される場合は選択位置を上方向へ移動させる。決定スイッチ113gが押下操作された場合、その時点で選択しているマークを選択決定してステップS65へ進む。ステップS65へ進む場合はマークリスト表示を終了させる。
【0060】
ステップS65において、メインCPU108は、バッファメモリ109内の画像ファイルを記録媒体10Aに記録してステップS66へ進む。画像ファイルには、測位情報およびマーク情報を含む付加情報が画像データとともに格納されている。なお、ステップS63が否定判定された場合のマークは、メインCPU108によって通常の丸印マークが自動的に決定される。
【0061】
ステップS66において、メインCPU108はタイムアウトか否かを判定する。メインCPU108は、半押し操作信号が入力されない状態が所定時間継続されるとステップS66を肯定判定し、撮像部を構成するブロックへの通電オフ処理を行って図6による処理を終了する。一方、メインCPU108は、半押し操作信号が入力されている、もしくは半押し操作信号が入力されない状態が所定時間に満たない場合にはステップS66を否定判定し、ステップS67へ進む。
【0062】
ステップS67において、メインCPU108は、モード変更操作されたか否かを判定する。メインCPU108は、モード切替スイッチ113eからモード変更を指示する操作信号が入力された場合にステップS67を肯定判定して図6による処理を終了する。メインCPU108は、モード切替スイッチ113eからモード変更を指示する操作信号が入力されない場合にはステップS67を否定判定し、ステップS53へ戻る。
【0063】
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)電子カメラ10は、液晶モニタ111に表示する地図画像に重ねてマーク21〜マーク26をそれぞれ表示することにより、マーク21〜マーク26の表示位置に対応する撮影地点で撮影した画像、すなわち、撮影地点の測位情報を関連づけて保存した撮影画像のファイルが記録媒体10A内に記録されていることを示す。これにより、ユーザは、複数の撮影画像がある場合にも複数の撮影位置を共通の地図上で確認できる。
【0064】
(2)電子カメラ10は、液晶モニタ111に表示する地図画像に重ねてコマ数表示32をさらに表示するので、ユーザは、マークの数をカウントしなくても表示している地図範囲で撮影した撮影画像数を確認できる。
【0065】
(3)電子カメラ10は、液晶モニタ111に表示する地図画像に重ねて移動自在のポインタ31をさらに表示し、ポインタ31がマーク21〜マーク26のいずれかに重なる場合、対応するサムネイル画像を表示するようにした。これにより、ユーザは、地図表示させながら簡単に撮影画像を確認できる。
【0066】
(4)電子カメラ10は、サムネイル画像を表示中に決定(OK)スイッチ113gが押下操作されると当該サムネイル画像を液晶モニタ111に全画面表示するようにしたので、ユーザは簡単にサムネイル画像の詳細を確認できる。
【0067】
(5)電子カメラ10は、通常の丸印マークの他にレストランマーク21やハートマーク22など、形状や色が異なる複数種類の中から撮影位置ごとに選択され、撮影画像に関連づけられているマークを表示する。これにより、ユーザは、地図画像上に表示されるマークの種類から、その撮影地点で撮影した画像を区別することができる。
【0068】
(6)電子カメラ10は、マークに対応する位置で撮影された画像数に応じてマークの大きさを変えるように表示制御するたので、ユーザは、地図画像上に表示されるマークの大きさから、その撮影地点で撮影した画像数の大小がわかる。
【0069】
(7)ポインタ31がマーク21〜26間を直接移動するように構成したので、ユーザは、地図表示させた状態で、素早く各マークに対応するサムネイル画像を確認できる。
【0070】
(変形例1)
上述した説明では、近接するマークが重なる状況ではマークを大きく表示するようにした。重なるマークの種類が異なる場合には、一方のマークのみを表示させるようにしてもよい。この場合、あらかじめマーク間に優先順位を定めておき、両方のマークをそれぞれ単独で表示できない場合に、優先順位が高いマークを表示させる。
【0071】
(変形例2)
液晶モニタ111上の表示範囲に対応する画像ファイルが記録媒体10Aに記録されていれば、記録されている画像の全てに対応するマークを地図上に表示させるようにした。この代わりに、あらかじめ表示することが許可されているマークのみを選択的に表示させるようにしてもよい。たとえば、レストランマークを表示させるなどの表示許可は、メニュー設定によってマークごとに設定可能に構成される。変形例2の構成とすることにより、ユーザが表示を希望するマークのみを表示させることができる。
【0072】
(変形例3)
また、あらかじめ表示することが禁止されているマークのみを選択的に表示させないようにしてもよい。たとえば、ハートマークを表示させないなどの表示禁止は、メニュー設定によってマークごとに設定可能に構成される。変形例3の構成とすることにより、ユーザが表示を希望しないマークのみを表示させないようにできる。
【0073】
(変形例4)
変形例2または変形例3の表示許可、表示禁止は、それぞれ定められた期間のみ表示許可または表示禁止をするようにしてもよい。たとえば、1ヶ月の表示許可が設定されたマークは、1ヶ月が経過するまで表示を行い、1ヶ月が経過後は表示しないように表示制御される。マークごとの期間の設定は、上記表示許可、表示禁止とともにメニュー設定によって行われる。
【0074】
(変形例5)
マークの種類と別にお気に入り情報を登録するようにしてもよい。この場合のマーク情報には、マーク選択処理で選択されたマークを示す情報に加えて、お気に入り登録の有無を示すフラグが格納される。お気に入り登録はメニュー設定によって画像ファイルごとに設定可能にされる。メインCPU108は、お気に入り登録されているマークのみを選択的に表示させるようにメニュー設定された場合、マークの種類にかかわらず、お気に入り登録されているマークのみを選択的に地図上に表示させる。変形例5の構成とすることにより、ユーザが望むものだけを表示させることができる。
【0075】
(変形例6)
ステップS63(図6)が否定判定された場合にメインCPU108が自動的に決定する丸印マークは、マークの色、形などの態様を日にちごとに異ならせてもよい。これにより、マーク選択処理が行われない場合でも撮影日が異なる場合は異なる態様でマーク表示されるようになり、ユーザにとってわかりやすく表示できる。また、マークの態様を撮影した電子カメラ10ごとに異ならせてもよい。たとえば、設定メニューによってあらかじめ登録されたマークを用いる。
【0076】
(変形例7)
モード切替スイッチ113eからの操作信号によって撮影モードおよび再生モード間の切り換えを行う例を説明したが、再生モード中にレリーズボタン113aが半押し操作された場合に撮影モードを起動させてもよい。この場合のメインCPU108は、レリーズボタン113aによる半押し操作信号が入力されると再生モードを終了して撮影モードを起動させる。具体的には、図6のステップS51へ進んで撮影モードの処理を行い、撮影モード処理を終了後は、再生モードを起動させる。なお、撮影モードへ移行してもレリーズボタン113aが全押し操作されない場合はタイムアウト判定(ステップS66を肯定)後に自動的に再生モードへ戻るのが好ましい。また、撮影モードへ移行後レリーズボタン113aが全押し操作されて撮影処理を行った場合は、画像記録(ステップS65)後に自動的に再生モードへ戻るのが好ましい。変形例7の構成とすることにより、地図画像を表示中にも素早く撮影準備を行うことが可能になる。
【0077】
(変形例8)
ステップS19(図5)において全画面表示(図7)を行っている場合、ダイヤル113fからの押下位置信号に応じて全画面表示中の画像のコマ送りまたはコマ戻しを行う構成にしてもよい。たとえば、ダイヤル113fの右操作信号をコマ送りに、左操作信号をコマ戻しに対応させる。メインCPU108はさらに、全画面表示中にズームスイッチ113bが押下操作された場合、この時点で全画面表示している画像を撮影した地点を表示する地図画像表示をさせる。
【0078】
具体的には、メインCPU108が全画面表示している画像ファイルの付加情報を読み込み、当該画像が撮影された位置を示す測位情報およびマーク情報を取得する。メインCPU108は、表示画像作成回路110へ指示を送り、測位情報で示される位置(撮影位置)を含む所定範囲の地図画像を液晶モニタ111に表示させた上で、撮影位置を示すマーク表示を行わせる。変形例8の構成とすることにより、全画面表示するコマを選択してから、当該画像の撮影位置を含む図2の地図画像表示を行わせることができる。なお、他の撮影位置を示すマーク、ポインタおよびコマ数表示をそれぞれ表示させる点は、図2の場合と同様である。
【0079】
(変形例9)
電子カメラ10は、地図画像上でポインタ31がマーク21〜マーク26のいずれかに重なる場合に対応するサムネイル画像を表示し、さらにサムネイル画像を表示中に決定(OK)スイッチ113gが押下操作されると当該サムネイル画像を液晶モニタ111に全画面表示するようにした。この代わりに、ポインタ31がマーク21〜マーク26のいずれかに重なる時点で対応するサムネイル画像を全画面表示してもよい。ユーザは、簡単にサムネイル画像の詳細を確認できる。
【0080】
(変形例10)
姿勢センサ115による検出情報に応じて液晶モニタ111に表示させる地図画像の向きを変えてもよい。メインCPU108は表示画像作成回路110へ指示を送り、電子カメラ10の姿勢(横位置または縦位置)に応じて液晶モニタ111に表示させる地図画像の向きを変える。変形例9の構成とすることにより、電子カメラ10の向きにかかわらず、地図画像をユーザの見やすい向きで表示できる。
【0081】
(変形例11)
電子機器として電子カメラ10を例に説明したが、カメラ付き携帯電話機、カメラ付きPDAであってもよい。
【0082】
(第二の実施形態)
図7は、ステップS19(図5)の処理において液晶モニタ111上に表示される画像を例示する図である。メインCPU108は、以下のように表示内容を切替えてもよい。再生画像を液晶モニタ111に全画面表示させているメインCPU108は、スイッチ113dが操作されると、図7に例示する全画面表示から図3に例示した地図画像上のサムネイル表示に戻す。
【0083】
また、再生画像を液晶モニタ111に全画面表示させているメインCPU108は、ズームスイッチ113bが操作されると、全画面表示させている再生画像の表示倍率(電子ズーム倍率)をズーム操作信号に応じて変更する。図8は、ズームスイッチ113bがズームアップ方向(T側)に操作されてズームアップした再生画像(全画面表示)を例示する図である。メインCPU108は、図8に例示する再生画像を表示中にズームスイッチ113bがズームダウン方向(W側)に操作されると、再生画像の表示倍率(電子ズーム倍率)をズーム操作信号に応じてズームダウンさせる。
【0084】
一方、再生画像を地図画像上にサムネイル表示(図3に例示したピクチャー・イン・ピクチャー表示)させているメインCPU108は、ズームスイッチ113bが操作されると、サムネイル表示させている再生画像の表示倍率(電子ズーム倍率)をズーム操作信号に応じて変更する。図9は、ズームスイッチ113bがズームアップ方向(T側)に操作されてズームアップされた再生画像(サムネイル表示)を例示する図である。メインCPU108は、図9の再生画像を表示中にズームスイッチ113bがズームダウン方向(W側)に操作されると、サムネイル画像の表示倍率(電子ズーム倍率)をズーム操作信号に応じてズームダウンさせる。
【0085】
再生画像を地図画像上にサムネイル表示させているメインCPU108はさらに、スイッチ113dが操作されると、再生画像上に地図画像を縮小表示(図10に例示するピクチャー・イン・ピクチャー表示)させる。つまり、再生画像と地図画像との大小関係を切替る。図10に例示するピクチャー・イン・ピクチャー表示をさせているメインCPU108は、ズームスイッチ113bが操作されると、縮小表示させている地図画像の縮尺率をズーム操作信号に応じて変更する。
【0086】
なお、ダイヤル113fからの押下位置信号に応じて表示中の再生画像のコマ送りまたはコマ戻しを行う点については、変形例8の場合と同様である。すなわち、ダイヤル113fの右操作信号をコマ送りに、左操作信号をコマ戻しに対応させる。コマ送りおよびコマ戻しの対象は、記録媒体10Aに記録されている全ての画像ファイルとする。ただし、メニュー設定操作に応じて、撮影地を示すマークが同種類である画像ファイルのみ、もしくは測位情報を有している画像ファイルのみを、コマ送りおよびコマ戻しの対象とするように構成してもよい。
【0087】
以上説明した第二の実施形態によれば、再生画像を液晶モニタ111に全画面表示させている場合(図7)、および再生画像を地図画像上にサムネイル表示させている場合(図3)のそれぞれにおいて、再生画像の表示倍率(電子ズーム倍率)を変えて表示することができる。
【0088】
また、ピクチャー・イン・ピクチャー表示時に重ね表示しているサムネイル画像の表示倍率(電子ズーム倍率)、または重ね表示している地図画像の縮尺率をズーム操作信号に応じて変更することができる。
【0089】
さらにまた、スイッチ113dからの操作信号に応じて、地図画像上にサムネイル画像を表示させている状態と、再生画像上に地図画像を縮小表示させている状態とを切替るようにしたので、ユーザが詳しく見たい画像を大きく表示させることができる。
【0090】
(第三の実施形態)
変形例2、変形例3および変形例4に関してさらに詳細に説明する。図11は、メニュースイッチ113cが操作された場合にメインCPU108が液晶モニタ11に表示させる設定メニュー画面を例示する図である。メインCPU108は、ダイヤル113fからの回転操作信号に応じて選択項目を変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点で選択している項目に関するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0091】
<撮影地マーク>
撮影モード(図6)において選択決定された撮影地マークは、選択決定後もメニュー設定操作によって変更可能にされている。図12は、撮影地を示すマークに関する設定操作を行うためのメニュー画面を例示する図である。メインCPU108は、図12に例示した項目のうち「撮影地マークを選ぶ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図13に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。本実施形態では、撮影地マークの形状や色を、その撮影地で撮影された画像ごとに選んだり、その撮影地マークを表示する地図上で選んだり、全ての画像を対象に共通の撮影地マークを選んだりすることが可能に構成される。
【0092】
図14は、撮影地マークの種類を画像ごとに選ぶ場合の操作画面を例示する図である。メインCPU108は、図13に例示した項目のうち「画像ごとに選ぶ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図14の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0093】
図14において、記録媒体10Aに記録されている画像ファイルのサムネイル画像41A〜41Cが並べて液晶モニタ111に表示されている。メインCPU108は、ダイヤル113fからの回転操作信号に応じて、表示するサムネイル画像ならびに表示中のサムネイル画像の中から選択する画像を変更する。本例では画面の中央に他より大きなサイズで表示するサムネイル画像41Bが選択画像である。メインCPU108は、ダイヤル113fからの回転操作信号に応じてサムネイル画像を左右にスクロールさせる。つまり、ダイヤル113fの回転操作信号がコマ送り、コマ戻しに対応する。撮影地マークを「画像ごとに選ぶ」場合のメインCPU108は、選択画像41Bの撮影地を示すマークを選択対象とする。
【0094】
メインCPU108はさらに、形状や色を異ならせた複数の撮影地マークリスト27を上記サムネイル画像と別に表示させる。メインCPU108は、マークリスト27の中から選択するマークをダイヤル113fから入力される上方向または下方向の操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点で選択しているマークを上記選択画像41Bの撮影地を示すマーク272とする。なお、撮影地マークを非表示とする「表示なし」もマークリスト27に含む。決定(変更)した撮影地マーク272の情報は、選択画像41Bの画像ファイルに格納されているマーク情報に記録される。
【0095】
図15は、撮影地マークの種類を地図上で選ぶ場合の操作画面を例示する図である。メインCPU108は、図13に例示した項目のうち「地図上で選ぶ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図15の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0096】
図15において、図2に例示した地図画像と同様の地図画像の上に撮影地マークが表示されている。これら撮影地マークは、記録媒体10Aに記録されている画像ファイルのうち、撮影地が表示中の地図範囲に含まれる画像の撮影地を示す。また、地図画像と別に、形状や色を異ならせた複数の撮影地マークリスト27が表示されている。
【0097】
メインCPU108は、ポインタ31によって示される四角形28を表示する。たとえば、スイッチ113dが押下された時点のポインタ31の表示位置を1点とし、スイッチ113dの押下が解除された時点におけるポインタ31の表示位置を他の1点とし、これら2点を対角とする四角形28を表示する。撮影地マークを「地図上で選ぶ」場合のメインCPU108は、四角形28内に含まれる撮影地を示すマークを選択対象とする。
【0098】
メインCPU108は、マークリスト27の中から選択するマークをダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点で選択しているマークを上記四角形28内の撮影地を示すマークにする。撮影地マークを非表示とする「表示なし」をマークリスト27に含む点、決定(変更)した撮影地マークの情報をそれぞれ対応する画像ファイルに格納されているマーク情報に記録する点は、「画像ごとに選ぶ」場合と同様である。
【0099】
図16は、撮影地マークの種類を全画像に対して共通に選ぶ場合の操作画面を例示する図である。メインCPU108は、図13に例示した項目のうち「全画像共通に選ぶ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図16の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0100】
図16において、形状や色を異ならせた複数の撮影地マークリスト27が表示されている。メインCPU108は、マークリスト27の中から選択するマークをダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点で選択しているマークを全画像ファイルに対する共通のマークにする。撮影地マークを「全画像共通に選ぶ」場合のメインCPU108は、記録媒体10Aに記録されている全ての画像ファイルの撮影地を示すマークを一括して選択対象とする。
【0101】
撮影地マークを非表示とする「表示なし」をマークリスト27に含む点、決定(変更)した撮影地マークの情報をそれぞれ対応する画像ファイルに格納されているマーク情報に記録する点は、上述した場合と同様である。
【0102】
<撮影地マークの表示切替>
メインCPU108は、図12に例示した項目のうち「表示切替」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図17に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。メインCPU108は、選択項目をダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点の選択内容に応じて撮影地マークの表示に必要な内部設定を行う。
【0103】
メインCPU108は上記内部設定に基づいて、「設定内容で表示する」場合は本実施形態において設定(変更)した撮影地マークを地図画像に重ねて表示する。この場合、「表示なし」が設定されている撮影地マークは表示しない。一方、「全撮影地マークを表示する」場合は本実施形態において設定(変更)した撮影地マークを地図画像に重ねて表示するとともに、「表示なし」が設定されている撮影地についてもデフォルトマーク(たとえば通常の丸印マーク)で表示する。
【0104】
<撮影地マークの方向表示>
メインCPU108は、図12に例示した項目のうち「撮影方向表示」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図18に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。メインCPU108は、選択項目をダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点の選択内容に応じて撮影方向表示をするか否かの内部設定を行う。
【0105】
メインCPU108は上記内部設定に基づいて、撮影方向表示が「オン」の場合は本実施形態において設定(変更)した撮影地マークに代えて、方向性を有する形状のマークを地図画像に重ねて表示する。図19は、方向性を有する撮影地マーク33〜37を表示した地図画像を例示する図である。撮影地マーク33を例にとれば、CGタワーにカメラを向けて撮影したことを示す。撮影方向表示が「オフ」の場合のメインCPU108は、本実施形態において設定(変更)した撮影地マークを地図画像に重ねて表示する。
【0106】
なお、撮影方向表示が「オン」の場合に方向性を有する撮影地マーク33〜37を表示するのは、地図画像の縮尺率が所定値より小さい場合に限るのが好ましい。縮尺率が大きい広域表示の場合は、被写体とする建造物などが地図の表示範囲に比べて小さすぎて地図上に表れないことが多く、撮影方向を示す利便性が低いからである。
【0107】
<撮影地マーク設定の有効期間>
メインCPU108は、図12に例示した項目のうち「有効期間」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図20に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。メインCPU108は、選択項目をダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点の選択内容に応じて撮影地マーク設定の有効期間の内部設定を行う。
【0108】
メインCPU108は上記内部設定に基づいて、有効期間が「1日」の場合は本実施形態において設定(変更)した撮影地マークに関する設定内容の保持(不図示の不揮発性メモリで保存)期限を1日とする。保持期限の開始時は、有効期間を設定するために決定スイッチ113gが操作された時点、または撮影地マークに関して何らかの変更操作が行われた時点である。メインCPU108は、保持期限経過後は撮影地マークについて設定された内容を消去し、撮影地マークは全てデフォルトマーク(たとえば通常の丸印マーク)に変更する。
【0109】
メインCPU108は、有効期間が「1週間」または「1ヶ月」の場合は、それぞれ本実施形態において設定(変更)した内容の保持(不図示の不揮発性メモリで保存)期限を1週間または1ヶ月とする。保持期限の開始時が有効期間に関する設定操作時点または撮影地マークに関する変更操作時点である点は上記と同様である。
【0110】
メインCPU108は、有効期間が「無期限」の場合は、本実施形態において設定(変更)した撮影地マークに関する設定内容を無期限に保持(不図示の不揮発性メモリで保存)する。
【0111】
<撮影地マーク設定の取消>
メインCPU108は、図12に例示した項目のうち「取消」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図21に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。メインCPU108は、選択項目をダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点の選択内容に応じて撮影地マークに関する設定内容を取消すか否かの内部設定を行う。
【0112】
メインCPU108は上記内部設定に基づいて、選択項目が「はい」の場合は本実施形態において設定(変更)した撮影地マークに関する設定内容を消去し、撮影地マークは全てデフォルトマーク(たとえば通常の丸印マーク)に変更する。一方、メインCPU108は、選択項目が「いいえ」の場合は本実施形態において設定(変更)した撮影地マークに関する設定内容の保持を継続する。
【0113】
<グループ>
電子カメラ10は、地図画像上に表示される撮影地マークを用いて当該マークに対応する画像をグルーピングする。グルーピングした複数の画像は、印刷(プリント)やスライドショーなどの対象画像とする。図22は、グループに関する設定操作を行うためのメニュー画面を例示する図である。メインCPU108は、図11に例示した項目のうち「グループ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図22に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。図22において、外部のプリンタに画像をプリントさせる場合(プリント指定)、外部機器へ画像データファイルを送信する場合(送信指定)、液晶モニタ111に画像を順番に再生表示させる場合(スライドショー指定)、および画像データファイルを記録媒体10Aから消去しないようにプロテクトをかける場合(プロテクト指定)のそれぞれにおいて、対象画像をグルーピングすることが可能に構成される。
【0114】
<プリント指定>
図23は、プリント指定する場合の操作画面を例示する図である。メインCPU108は、図23に例示した項目のうち「地図上で選ぶ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図24の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。図24は、対象画像を地図上で選ぶ場合の操作画面を例示する図である。
【0115】
図24において、図15に例示した操作画面と同様の地図画像上に撮影地マークが表示されている。これら撮影地マークは、記録媒体10Aに記録されている画像ファイルのうち、撮影地が表示中の地図範囲に含まれる画像の撮影地を示す。図15と異なる点は、撮影地マークリスト27を表示しない点である。対象画像を「地図上で選ぶ」場合のメインCPU108は、決定スイッチ113gが操作されると、その時点の四角形28内の撮影地で撮影された画像をまとめてプリント対象とする。
【0116】
メインCPU108は、図23に例示した項目のうち「画像ごとに選ぶ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図25の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。図25において、図14に例示した操作画面と同様に、記録媒体10Aに記録されている画像ファイルのサムネイル画像41A〜41Cが並べて表示される。図14と異なる点は、撮影地マークリスト27を表示しない点である。
【0117】
対象画像を「画像ごとに選ぶ」場合のメインCPU108は、図14の場合と同様に、ダイヤル113fからの回転操作信号に応じてサムネイル画像を左右にスクロールさせる。また、メインCPU108は、ダイヤル113fから入力される上方向または下方向の操作信号に応じて、選択画像(図25の場合は中央のサムネイル画像41B)に対してプリントマーク273を表示するか否かを切替る。プリントマーク273を表示する場合、そのサムネイル画像41Bに対応する画像ファイルがプリント対象であることを示す。
【0118】
メインCPU108は、図23に例示した項目のうち「対象マークを選ぶ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図26の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。図26において、形状や色を異ならせた複数のマークリスト29が表示されている。メインCPU108は、マークリスト29の中から選択するマークをダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更する。メインCPU108はさらに、ダイヤル113fから入力される上方向または下方向の操作信号に応じて、選択マークに対してプリント「する」/「しない」を切替る。
【0119】
メインCPU108は、決定スイッチ113gが操作されると、その時点で「する」が設定されている全てのマークをプリント対象マークとする。この場合のメインCPU108は、プリント対象マークと同じ撮影地マークを有する画像ファイルのみをまとめてプリント対象とする。
【0120】
なお、「全プリント」は全ての画像ファイルに対して一括設定するための項目である。メインCPU108は、マークリスト29の「全プリント」を選択した状態で「する」に切替られると、撮影地マークごとの設定内容にかかわらず、全ての画像ファイルをまとめてプリント対象とする。反対に、マークリスト29の「全プリント」を選択した状態で「しない」に切替られると、撮影地マークごとの設定内容にかかわらず、全ての画像ファイルをプリント対象としない。
【0121】
以上説明したようにプリント対象が設定された状態でプリント指示されると、メインCPU108はプリント対象とされている画像ファイルを記録媒体10Aから順次読み出し、読み出したデータを外部プリンタ(不図示)へ送信する。
【0122】
図22における「スライドショー指定」および「プロテクト指定」についても、以上説明した「プリント指定」と同様の操作画面、操作メニューを用いることにより、スライドショーの対象とする画像ファイル、およびプロテクト対象とする画像ファイルをそれぞれ設定できる。
【0123】
<送信指定>
図27は、送信に関して設定する場合の操作メニューを例示する図である。メインCPU108は、図22に例示した項目のうち「送信指定」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図27のメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。メインCPU108はさらに、選択項目をダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点の選択項目のメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0124】
<送信先に応じて制限>
電子カメラ10は、外部機器へ画像ファイルを送信する場合に、送信内容を制限することが可能である。図28は、送信先に応じて制限する場合の設定操作を行うためのメニュー画面を例示する図である。メインCPU108は、図27に例示した項目のうち「送信先で制限する」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図28に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。電子カメラ10は、送信先に関するデータリスト(たとえば、宛先人のメールアドレスと、住所と、郵便番号とを含む)があらかじめ不図示の不揮発性メモリに格納されている。メインCPU108は、後述する設定内容が上記データリストにおける画像ファイルの送信先情報と合致する場合、送信内容を制限する。
【0125】
図29は、メールアドレスを設定する場合の操作画面を例示する図である。メインCPU108は、図28に例示した項目のうち「メールアドレスから」という項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図29の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0126】
メインCPU108は、ダイヤル113fからの回転操作信号に応じて文字等を選択し、ダイヤル113fから入力される右方向または左方向の操作信号に応じて、カーソル位置(図29において四角形で示す)を右または左へ移動させる。メインCPU108はさらに、決定スイッチ113gが操作されると、送信内容を制限するための送信先情報としてその時点で入力されているメールアドレスを不揮発性メモリ(不図示)に登録する。
【0127】
図30は、郵便番号を設定する場合の操作画面を例示する図である。メインCPU108は、図28に例示した項目のうち「郵便番号から」という項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図30の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0128】
メインCPU108は、ダイヤル113fからの回転操作信号に応じて数字を選択し、ダイヤル113fから入力される右方向または左方向の操作信号に応じて、カーソル位置(図30において四角形で示す)を右または左へ移動させる。メインCPU108はさらに、決定スイッチ113gが操作されると、送信内容を制限する送信先情報としてその時点で入力されている郵便番号を不揮発性メモリ(不図示)に登録する。
【0129】
図31は、所在地名を設定する場合の操作画面を例示する図である。メインCPU108は、図28に例示した項目のうち「所在地名から」という項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図31の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0130】
メインCPU108は、ダイヤル113fから入力される上方向または下方向の操作信号に応じて都道府県名を表示させる。メインCPU108はさらに、決定スイッチ113gが操作されると、送信内容を制限する送信先情報としてその時点で表示されている都道府県名を不揮発性メモリ(不図示)に登録する。
【0131】
図32は、制限内容の設定操作を行うためのメニュー画面を例示する図である。メインCPU108は、図27に例示した項目のうち「制限内容」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図32に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0132】
メインCPU108は、選択項目をダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点の選択内容に応じて制限内容の内部設定を行う。メインCPU108は上記内部設定に基づいて、「撮影地情報を含める」場合は上述した付加情報(測位情報およびマーク情報を含む)を有する画像ファイルの送信を許可する。一方、「撮影地情報を含めない」場合は上述した付加情報(測位情報およびマーク情報を含む)を有する画像ファイルの送信を許可しない。この場合、少なくとも測位情報を付加情報から削除した上で当該画像ファイルを送信するように送信内容を制限する。
【0133】
<送信元に応じて制限>
電子カメラ10は、外部機器へ画像ファイルを送信する場合に、送信元に応じて送信内容を制限することも可能である。図33は、送信元に応じて制限する場合の設定操作を行うためのメニュー画面を例示する図である。メインCPU108は、図27に例示した項目のうち「送信元で制限する」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図33に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0134】
メインCPU108は、後述する設定内容が現在の測位情報と合致する場合に送信内容を制限する。現在の測位情報は電子カメラ10の現在地に対応する。メインCPU108は、図33に例示した項目のうち「郵便番号から」という項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図30と同様の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。郵便番号の入力手順は図30を参照して上述した通りである。
【0135】
メインCPU108は、送信内容を制限する送信元情報としてその時点で表示されている郵便番号を不揮発性メモリ(不図示)に登録する。メインCPU108は、電子カメラ10の現在地が不揮発性メモリ(不図示)に登録した郵便番号が示すエリアに対応する場合は、上述した「制限内容」の設定内容(図32)に基づいて、「撮影地情報を含める」または「撮影地情報を含めない」を決定する。
【0136】
メインCPU108は、図33に例示した項目のうち「所在地名から」という項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図31と同様の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。都道府県名の入力手順は上述した通りである。
【0137】
メインCPU108は、送信内容を制限する送信元情報としてその時点で表示されている都道府県名を不揮発性メモリ(不図示)に登録する。メインCPU108は、電子カメラ10の現在地が不揮発性メモリ(不図示)に登録した都道府県名に対応する場合は、上述した「制限内容」の設定内容(図32)に基づいて、「撮影地情報を含める」または「撮影地情報を含めない」を決定する。
【0138】
<送信内容に応じて制限>
電子カメラ10は、外部機器へ画像ファイルを送信する場合に、送信する画像ファイルの内容に応じて送信内容を制限することも可能である。図34は、送信内容に応じて制限する場合の設定操作を行うためのメニュー画面を例示する図である。メインCPU108は、図27に例示した項目のうち「送信内容で制限する」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図34に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0139】
メインCPU108は、後述する設定内容が送信する画像ファイルの測位情報もしくは撮影時の撮影モード情報と合致する場合に送信内容を制限する。メインCPU108は、図34に例示した項目のうち「撮影地情報から」という項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図35に例示する操作画面を液晶モニタ111に表示させる。都道府県名を入力し、不揮発性メモリ(不図示)に登録する手順は図31の場合と同様である。
【0140】
メインCPU108は、送信する画像ファイルの測位情報が不揮発性メモリ(不図示)に登録した都道府県名と合致する場合は、上述した「制限内容」の設定内容(図32)に基づいて、送信内容に「撮影地情報を含める」または「撮影地情報を含めない」を決定する。
【0141】
メインCPU108は、図34に例示した項目のうち「撮影モードから」という項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図36に例示する操作画面を液晶モニタ111に表示させる。メインCPU108は、ダイヤル113fからの回転操作信号に応じて「ポートレートモード」または「風景モード」のいずれかを選択する。メインCPU108はさらに、ダイヤル113fから入力される上方向または下方向の操作信号に応じて、選択した撮影モードに対して「制限する」/「制限しない」をそれぞれ切替る。
【0142】
メインCPU108は、決定スイッチ113gが操作されると、その時点で「制限する」が指示されている撮影モードで撮影された画像ファイルを制限対象とする。一方、「制限しない」が指示されている撮影モードで撮影された画像ファイルを制限対象から除外する。メインCPU108は、送信する画像ファイルの撮影モードをチェックし、上記指示内容に基づいて、測位情報を含めたまま画像ファイルを送信するか、測位情報を除いて画像ファイルを送信するかを決定する。
【0143】
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)プリント指定のように処理対象画像を指示する際、地図上の撮影地マークを用いて選べるようにしたので(図24)、ユーザが地図上で撮影地点を確認しながらプリント対象を指示することができる。なお、指示した画像ファイルを用いて行う処理として、上述したファイルプリント、ファイル送信、スライドショー表示およびファイルプロテクトの他に、ファイルのコピー、画像サイズ変換(スモールピクチャ化)、ファイル削除を含めてもよい。
【0144】
(2)プリントなどの処理対象画像を指示する際、画像ごとに選べるようにしたので(図25)、ユーザが撮影画像を確認しながらプリント対象を指示することができる。
(3)プリントなどの処理対象画像を指示する際、全撮影地点で撮影された画像を一括して選べるようにしたので(図26)、全画像をプリントさせたい場合に好適である。また、全撮影地点の画像をプリントしない項目も設けたので(図26)、全画像ともプリントさせたくない場合に好適である。
【0145】
(4)プリントなどの処理対象画像を指示する際、撮影地マーク別にプリントする/しないを選べるようにしたので、撮影地マークの種類によってプリントさせたい/させたくない場合に好適である。
(5)プリントなどの処理対象画像を指示する際、同種の撮影地マークに対応する画像を一括して選べるようにしたので、個別に指示する場合に比べて作業性がよい。
【0146】
(6)プリントなどの処理対象画像を指示する際、枠28を用いて指示した撮影地点で撮影された画像のみを対象に選択的に指示するようにしたので、複数の撮影地点で撮影された画像についてまとめてプリントさせたい場合に好適である。
【0147】
(変形例12)
プリントなどの処理対象画像を地図上で選ぶ際、枠28内に位置する撮影地マークに対応する撮影画像のみを選ぶことの他に、枠28の外に位置する撮影地マークに対応する画像のみを選ぶようにしてもよい。また、枠28内を選択対象とする/枠28外を選択対象とするを切替可能に構成してもよい。
【0148】
(第四の実施形態)
撮影モード(図6)において地図画像を表示するように構成してもよい。この場合の電子カメラ10は、撮影モードを起動後、たとえばステップS65およびステップS66間において、電子カメラ10の現在地(GPS装置114からの受信信号に基づいて演算した位置)を含む地図画像と、撮影地マーク(現在地に対応する)とを地図画像に重ねて液晶モニタ111にそれぞれ表示させる。この地図画像を表示するための地図情報は、作成日が最新の地図情報を無線インターフェイス116または外部インターフェイス112を介して外部機器から取得するのが好ましい。最新の地図情報を用いることにより、古い地図上に撮影値マークを表示することを防止できる。
【0149】
一方、再生モード(図5)において地図画像を表示する場合(ステップS11を肯定判定)であって、撮影時に測位した位置(すなわち、記録媒体10Aに記録されている画像ファイルの撮影地)を含む地図画像を表示するための地図情報は、当該画像の撮影日直近で当該撮影日前に作成された地図情報を用いるのが好ましい。撮影当時の地図情報を用いることにより、年代が異なる地図上に撮影値マークを表示することを防止できる。なお、撮影当時の地図画像を表示するための地図情報が記録媒体10Aに記録されていない場合、無線インターフェイス116または外部インターフェイス112を介して外部機器から取得するのが好ましい。
【0150】
地図画像上に複数の撮影地マークを表示する場合において、複数の撮影地のそれぞれで撮影された画像の撮影日が異なる場合は、複数の画像の撮影日の中で最も遅い撮影日に近く、かつ当該撮影日前に作成された地図情報を用いるのが好ましい。
【0151】
さらに、地図画像上に複数の撮影地マークを表示する場合において、記録媒体10Aの所定フォルダ内に記録されている全ての画像の撮影地マークを液晶モニタ111の表示範囲に含むように地図情報の縮尺を決定し、決定した縮尺の地図情報を外部機器から取得するのが好ましい。これにより、表示する地図画像上に全ての画像の撮影地マークを表示させることができる。
【0152】
ただし、上述したように決定した縮尺が所定値以下の場合は、所定値より大の縮尺を有する地図情報を、複数個に分けて外部機器から取得するのが好ましい。この場合、複数の撮影地マークを複数個の地図画像上に分けて表示させることになる。一般に、縮尺が小さい広域の地図に撮影地マークを表示させるよりも、地図上の建物等が識別できる程度に縮尺を大きくした地図に撮影地マークを表示させる方が利便性が高い。建物等を特定できれば、ユーザにとって、当該撮影地で何を撮影したかを思い出しやすいからである。
【0153】
以上の説明はあくまで一例であり、上記の実施形態の構成に何ら限定されるものではない。説明に用いた第一の実施形態〜第四の実施形態および変形例1〜変形例12は、それぞれを適宜組合わせて構成しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】図1は、本発明の一実施形態による電子カメラの要部構成を説明するブロック図である。
【図2】電子カメラを背面側から見た図である。
【図3】液晶モニタ上の表示画像を例示する図である。
【図4】液晶モニタ上の表示画像を例示する図である。
【図5】メインCPUが行う再生モード処理の流れを説明するフローチャートである。
【図6】メインCPUが行う撮影モード処理の流れを説明するフローチャートである。
【図7】液晶モニタ上の表示画像(全画面表示)を例示する図である。
【図8】ズームアップした表示画像(全画面表示)を例示する図である。
【図9】ズームアップした表示画像(サムネイル表示)を例示する図である。
【図10】再生画像上における地図画像の縮小表示を例示する図である。
【図11】設定メニュー画面を例示する図である。
【図12】メニュー画面を例示する図である。
【図13】メニュー画面を例示する図である。
【図14】操作画面を例示する図である。
【図15】操作画面を例示する図である。
【図16】操作画面を例示する図である。
【図17】メニュー画面を例示する図である。
【図18】メニュー画面を例示する図である。
【図19】方向性を有する撮影地マークを表示した地図画像を例示する図である。
【図20】メニュー画面を例示する図である。
【図21】メニュー画面を例示する図である。
【図22】メニュー画面を例示する図である。
【図23】操作画面を例示する図である。
【図24】操作画面を例示する図である。
【図25】操作画面を例示する図である。
【図26】操作画面を例示する図である。
【図27】操作画面を例示する図である。
【図28】メニュー画面を例示する図である。
【図29】操作画面を例示する図である。
【図30】操作画面を例示する図である。
【図31】操作画面を例示する図である。
【図32】メニュー画面を例示する図である。
【図33】メニュー画面を例示する図である。
【図34】メニュー画面を例示する図である。
【図35】操作画面を例示する図である。
【図36】操作画面を例示する図である。
【符号の説明】
【0155】
10…電子カメラ
21〜26…マーク
31…ポインタ
32…コマ数表示
41〜44…サムネイル画像
10A…記録媒体
101…撮像素子
108…メインCPU
109…バッファメモリ
110…表示画像作成回路
111…液晶モニタ
113…操作部材
114…GPS装置
116…無線インターフェイス
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
GPS衛星からの信号を受信して撮影位置を測定するカメラが知られている(特許文献1参照)。従来技術によれば、カメラは撮影地点と被写体位置とを地図画像上に表示する。
【0003】
【特許文献1】特開2006−148514号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
撮影画像のプリント指示などを、地図画像の表示画面を用いて行いたいという要求があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明による電子カメラは、画像を表示する表示手段と、撮影画像の撮影地点を示す表示を含む地図画像を表示するように表示手段を制御する表示制御手段と、指示された撮影地点で撮影された画像を所定処理の対象とする制御手段とを備えることを特徴とする。
(2)請求項1に記載の電子カメラにおいて、制御手段は、地図画像上で指示された範囲に含まれる撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることもできる。
(3)請求項1に記載の電子カメラにおいて、制御手段は、地図画像上で指示された範囲外の撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることもできる。
(4)請求項1に記載の電子カメラにおいて、制御手段は、地図画像上に表示中の全ての撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることもできる。
(5)請求項4に記載の電子カメラにおいて、制御手段は、地図画像上に表示中の全ての撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とする/しないを切替えることもできる。
(6)請求項1に記載の電子カメラにおいて、制御手段は、地図画像上に同種のマークで示される撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることもできる。
(7)請求項6に記載の電子カメラにおいて、制御手段は、指示されたマークと同種のマークで地図画像上に示される撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることもできる。
(8)請求項6または7に記載の電子カメラにおいて、制御手段は、地図画像上に同種のマークで示される撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とする/しないを切替えることもできる。
(9)請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の電子カメラにおいて、所定処理は、画像のファイル送信、画像のプリント、画像のスライドショー表示、画像のファイルプロテクト、画像のサイズ変換処理、画像のファイル削除の少なくとも1つを含めてよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明による電子カメラでは、地図画像上の撮影地点表示を用いてプリント指示などを受付けできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(第一の実施形態)
図1は、本発明の第一の実施形態による電子カメラ10の要部構成を説明するブロック図である。図1において、タイミングジェネレータ(TG)105は、メインCPU108から送出される指示に応じて、タイミング信号をドライバ104、AFE(Analog Front End)回路102、A/D変換回路103および画像処理回路106へ供給する。ドライバ104は、撮像素子101で必要とされる駆動信号を供給する。
【0008】
撮影レンズLは、撮像素子101の撮像面に被写体像を結像させる。撮像素子101は、画素に対応する複数の光電変換素子を備えたCCDイメージセンサなどによって構成され、撮像面上に結像されている被写体像を撮像し、被写体像の明るさに応じた光電変換信号を出力する。撮像素子101の撮像面には、それぞれR(赤)、G(緑)およびB(青)のカラーフィルタが画素位置に対応するように設けられている。撮像素子101がカラーフィルタを通して被写体像を撮像するため、撮像素子101から出力される光電変換信号は、RGB表色系の色情報を有する。
【0009】
AFE回路102は、撮像素子101から出力される光電変換信号に対するアナログ処理(ゲインコントロールなど)を行う。A/D変換回路103は、アナログ処理後の撮像信号をディジタル信号に変換する。
【0010】
メインCPU108は、各ブロックから出力される信号を入力して所定の演算を行い、演算結果に基づく制御信号を各ブロックへ出力する。画像処理回路106は、たとえばASICとして構成され、A/D変換回路103から入力されるディジタル画像信号に対する画像処理を行う。画像処理には、たとえば、輪郭強調や色温度調整(ホワイトバランス調整)処理、画像信号に対するフォーマット変換処理が含まれる。
【0011】
画像圧縮回路107は、画像処理回路106による処理後の画像信号に対して、JPEG方式で所定の圧縮比率の画像圧縮処理を行う。表示画像作成回路110は、撮像画像を液晶モニタ111に表示させるための表示データを作成する。液晶モニタ111は、表示画像作成回路110から入力される表示データによる再生画像を表示する。表示画像作成回路110は画像表示用データの他、メッセージやメニュー、マークなどを表示するためのデータの作成も行う。これにより、液晶モニタ111に画像以外の情報も表示される。
【0012】
記録媒体10Aは、電子カメラ10に対して着脱可能なメモリカードなどで構成される。記録媒体10Aには、メインCPU108からの指示によって撮影画像のデータ、およびその撮影情報を含む画像ファイルが記録される。記録媒体10Aにはさらに、メインCPU108からの指示によって地図データが記録される。記録媒体10Aに記録された画像ファイル、地図データは、それぞれメインCPU108からの指示によって読み出しが可能である。
【0013】
バッファメモリ109は、画像処理前後および画像処理途中のデータを一時的に格納する他、記録媒体10Aへ記録する前の画像ファイルを格納したり、記録媒体10Aから読み出した画像ファイルを格納したり、地図データによる地図画像を生成したりするワークメモリとして使用される。
【0014】
操作部材113は、電子カメラ10のレリーズボタン、メニュースイッチ、ダイヤル、決定スイッチなどを含み、各スイッチ類の押下もしくは回転操作に対応する操作信号をメインCPU108へ出力する。レンズ駆動装置117は、メインCPU18から送出される指示に応じて撮影レンズLを構成するフォーカスレンズを光軸方向に進退駆動させることにより、撮影レンズLによるフォーカス調節を行う。
【0015】
無線インターフェイス116は、メインCPU108からの指示により外部機器との間で無線LAN通信、赤外線通信、および光通信などのいずれかの通信方式によってデータを送受信する。外部インターフェイス112は、メインCPU108からの指示により外部機器(パーソナルコンピュータやクレードル等)との間で不図示のケーブルを介してデータを送受信する。
【0016】
GPS装置114は、メインCPU108からの指示に応じてGPS衛星からの電波を受信し、受信信号をメインCPU108へ出力する。メインCPU108は、GPS装置114からの受信信号に基づいて所定の演算を行い、電子カメラ10の測位情報(緯度、経度、高度)を検出する。
【0017】
姿勢センサ115は、メインCPU108からの指示に応じて電子カメラ10の姿勢を検出し、検出信号をメインCPU108へ出力する。メインCPU108は、姿勢検出信号に基づいて電子カメラ10が構えられている向き、すなわち、縦位置か横位置かを判定する。
【0018】
上記電子カメラ10は、撮影時に撮像素子101で取得された画像信号に所定の画像処理および圧縮処理を施し、圧縮処理後の画像データに、測位情報、後述するマークの種類を示す情報、および当該撮影画像に関する情報などを含む付加情報を付加した画像ファイルを生成するように構成されている。具体的には、JPEG形式の画像データを画像データ部に格納し、付加情報を付加情報部に格納したExif形式の画像ファイルを生成する。生成した画像ファイルは、記録媒体10A内に保存される。
【0019】
本実施形態は、電子カメラ10が画像ファイルを用いて液晶モニタ111に情報を表示する再生動作に特徴を有するので、以降の説明は液晶モニタ111表示を中心に説明する。
【0020】
図2は、電子カメラ10を液晶モニタ111(背面)側から見た図である。図2において、電子カメラ10の背面に液晶モニタ111が配設され、液晶モニタ111の横にズームスイッチ113b、メニュースイッチ113c、その他操作スイッチ113d、113e、113gおよびダイヤル113fが設けられている。リング状に構成されたダイヤル113fは、回転操作に応じた回転操作信号と、押下操作に応じた押下位置信号とを発生する。決定スイッチ113gの配設位置はダイヤル113fの中央部である。また、電子カメラ10の上面にはレリーズボタン113aが配設される。
【0021】
液晶モニタ111には地図画像が表示されている。電子カメラ10は、たとえば、次の5項目のうち、メニュー設定によって指示されている項目に対応するエリアの地図を液晶モニタ111に表示する。
1.電子カメラ10の現在地(GPS装置114からの受信信号に基づいて演算した位置)を含む地図
2.最後に(前回)液晶モニタ111に表示したエリアの地図
3.最後の(前回)撮影時に測位した(GPS装置114からの受信信号に基づいて演算した)位置を含む地図
4.あらかじめ定められているエリアの地図
5.操作部材113からの操作信号によって指示されるエリアの地図
【0022】
地図画像表示に必要な地図情報は、無線インターフェイス116または外部インターフェイス112を介して外部機器から受信可能に構成されている。受信した地図のデータは、記録媒体10Aに記録することも可能である。
【0023】
図2に例示した液晶モニタ111の表示画像には、地図画像に重ねてマーク21〜マーク26、ポインタ31、およびコマ数表示32がそれぞれ表示されている。マーク21〜マーク26は、各マークに対応する位置で撮影された画像が電子カメラ10内に存在することを示す。具体的には、マーク21〜マーク26の表示位置に対応する測位情報を関連づけて保存された画像ファイルが記録媒体10A内に記録されている場合に、電子カメラ10が測位情報で示される位置(撮影位置)にマークを表示する。
【0024】
マークは、通常の丸印マークの他にレストランマーク21やハートマーク22など、形状や色が異なる複数種類の中から撮影位置ごとに選択されたマークが表示される。電子カメラ10は、撮影画像に関連づけて記録媒体10A内に記録されているマークの種類を示す情報を読み出し、この読み出し情報が示す種類のマークを液晶モニタ111上の地図画像に重ねて表示させる。
【0025】
マークの大きさは、当該マークに対応する位置で撮影された画像数に応じて変化するように表示制御される。電子カメラ10は、たとえば、近接するマークが重なってしまう場合や、同位置で撮影された画像数が多い場合にはマークを大きく表示させる。
【0026】
液晶モニタ111に表示する地図画像の表示範囲(すなわち、地図の縮尺率)は、ズームスイッチ113bからの操作信号に応じて変化する。電子カメラ10は、ズームスイッチ113bがテレ側(T)に操作されると縮尺率を下げ(拡大表示)、ワイド側(W)に操作されると縮尺率を高める(縮小表示)ように表示制御する。
【0027】
電子カメラ10は、地図画像の縮尺率を下げたことによって近接するマークの重なりを解消できる場合に、拡大表示前に大きく表示していたマークを小さな複数のマークに分けて表示させる。
【0028】
ポインタ31は、液晶モニタ111の表示画面内を移動自在に表示制御される。電子カメラ10は、ダイヤル113fからの押下位置信号に応じて、ポインタ31を押下位置方向へなめらかに移動させる。たとえば、ダイヤル113fの右側が押下される場合、ポインタ31を現表示位置より右方向へ移動させる。ダイヤル113fの右側が押下され続ける場合はポインタ31をさらに右側へ移動させ、ポインタ31が表示画面の右側へ到達した状態でダイヤル113fの右側がさらに押下される場合、表示する地図画像を左方向へスクロールさせる。これにより、地図画像の表示されていなかった右側部分が新たに液晶モニタ111に表示される。
【0029】
電子カメラ10は、ダイヤル113fの上側、左側、下側が押下される場合もそれぞれ同様に表示制御を行う。なお、ダイヤル113fの斜め上側、斜め下側が押下される場合には、それぞれの方向に地図画像がスクロールするように表示制御を行う。
【0030】
電子カメラ10はさらに、ダイヤル113fが回転操作された場合にもポインタ31を移動させる。この場合のポインタ31の移動は、液晶モニタ111に表示されているマーク間をジャンプするように直接移動する。電子カメラ10は、たとえば、ダイヤル113fが右回りに回転操作される場合、ポインタ31を現表示位置から最寄りのマーク上へ移動させる。ダイヤル113fがさらに右回りに回転操作される場合、ポインタ31を現表示位置から右寄りのマーク上へ直接移動させる。反対に、ダイヤル113fが左回りに回転操作される場合、ポインタ31を現表示位置から左寄りのマーク上へ直接移動させる。なお、メニュー設定操作に応じて、撮影地を示すマークに対応する画像の撮影順に、ポインタ31を現表示位置から他のマークへ移動させるように構成してもよい。ダイヤル113fが右回りに回転操作される場合、後に撮影された画像の撮影地を示すマーク上へポインタ31を移動させ、ダイヤル113fが左回りに回転操作される場合、先に撮影された画像の撮影地を示すマーク上へポインタ31を移動させる。
【0031】
電子カメラ10は、ポインタ31がマーク上に重ねられた状態で所定時間(たとえば0.5秒)が経過する場合、当該マークに対応する位置で撮影されたサムネイル画像を記録媒体10Aから読み出して液晶モニタ111に表示する。図3は、この場合の液晶モニタ111上の表示画像を例示する図である。図3において、マーク23上にポインタ31が重ねられ、マーク23およびポインタ31を隠さない位置にサムネイル画像および撮影日時が地図画像上に重ね表示される。
【0032】
サムネイル画像41を表示した状態で決定スイッチ113gが押下操作された場合、電子カメラ10は、当該サムネイル画像41の表示サイズを大きく伸ばして液晶モニタ111の表示範囲いっぱいに表示させる(全画面表示)。全画面表示中にズームスイッチ113bが押下操作された場合、電子カメラ10は全画面表示前のサムネイル画像表示(図3)に戻す。
【0033】
ポインタ31が大きなマーク(同位置で撮影された画像数が多い)上に所定時間重ねられた場合、電子カメラ10は当該マークに対応する位置で撮影された複数のサムネイル画像を記録媒体10Aからそれぞれ読み出して液晶モニタ111に表示する。図4は、この場合の液晶モニタ111上の表示画像を例示する図である。図4において、マーク26上にポインタ31が重ねられ、マーク26およびポインタ31を隠さない位置に複数のサムネイル画像42〜44および撮影日時が地図画像上に重ねてリスト表示される。
【0034】
複数のサムネイル画像42〜44を表示した状態で決定スイッチ113gが押下操作された場合、電子カメラ10は、たとえばサムネイル画像42を選択し、他のサムネイル画像と異なる態様で表示する。異なる態様表示は、たとえば、撮影日時表示部の色を選択画像と非選択画像とで異ならせたり、選択サムネイル画像をカラー表示して非選択サムネイル画像をモノクロ表示したりする。
【0035】
電子カメラ10は、ダイヤル113fからの押下位置信号に応じて、複数のサムネイル画像中の選択位置を上下方向へなめらかに移動させる。たとえば、ダイヤル113fの下側が押下される場合、選択位置を下方向へ移動させる。ダイヤル113fの下側が押下され続ける場合は選択位置をさらに下側へ移動させ、選択位置が表示画面の下側(図4においてサムネイル画像44)へ到達した状態でダイヤル113fの下側がさらに押下される場合、表示するサムネイル画像を上方向へスクロールさせる。これにより、表示されていなかったサムネイル画像が新たに液晶モニタ111に表示され、このサムネイル画像が選択される。
【0036】
いずれかのサムネイル画像を選択している状態で決定スイッチ113gが押下操作された場合、電子カメラ10は、当該サムネイル画像の表示サイズを大きく伸ばして液晶モニタ111の表示範囲いっぱいに表示させる(全画面表示)。全画面表示中にズームスイッチ113bが押下操作された場合、電子カメラ10は全画面表示前のサムネイル画像表示に戻す。この場合、選択位置は維持される。
【0037】
さらにズームスイッチ113bが押下操作された場合、電子カメラ10はリスト表示しているサムネイル画像のいずれも非選択とし、図4のサムネイル画像表示に戻す。これによりダイヤル113fからの押下位置信号は、ポインタ31の移動指示として扱われる。
【0038】
<再生モード処理>
図5は、電子カメラ10のメインCPU108が行う再生モード処理の流れを説明するフローチャートである。図5によるプログラムはメインCPU108内のメモリ(不図示)に格納されており、再生モードへの変更操作が電子カメラ10に行われると起動する。再生モードへの変更操作は、たとえば操作部材113を構成するモード切替スイッチ113eによって行われる。
【0039】
図5のステップS11において、メインCPU108は地図情報を表示するか否かを判定する。メインCPU108は、メニュー設定によって地図情報表示が指示されている場合にステップS11を肯定判定してステップS12へ進み、メニュー設定によって地図情報表示が指示されていない場合にはステップS11を否定判定してステップS22へ進む。
【0040】
ステップS12において、メインCPU108は地図データがあるか否かを判定する。メインCPU108は、表示するエリアの地図データが記録媒体10Aに格納されている場合にステップS12を肯定判定してステップS14へ進む。この場合は地図画像表示に必要な地図情報を記録媒体10Aから読み出す。一方、メインCPU108は、表示するエリアの地図データが記録媒体10Aに存在しない場合にはステップS12を否定判定し、ステップS13へ進む。なお、地図を表示するエリアはメニュー設定によって指示されている。
【0041】
ステップS13において、メインCPU108は無線インターフェイス116または外部インターフェイス112へ指示を送り、地図画像表示に必要な地図情報を外部機器から受信させてステップS14へ進む。
【0042】
ステップS14において、メインCPU108は表示画像作成回路110へ指示を送り、地図情報に基づいて所定範囲の地図画像を液晶モニタ111に表示させてステップS15へ進む。ステップS15において、メインCPU108は、液晶モニタ111上の表示範囲に対応する画像ファイルが記録媒体10Aに記録されているか否かを判定する。メインCPU108は、表示範囲内で撮影された画像が電子カメラ10内に存在する場合にステップS15を肯定判定してステップS16へ進み、表示範囲内で撮影された画像が電子カメラ10内に存在しない場合にはステップS15を否定判定してステップS20へ進む。
【0043】
ステップS16において、メインCPU108は、表示範囲内で撮影された画像ファイルの付加情報を記録媒体10Aから読み出してステップS17へ進む。ステップS17において、メインCPU108は、図2に例示したように地図画像上の対応位置にマークを表示させてステップS18へ進む。メインCPU108は、ポインタおよびコマ数表示もそれぞれ表示させる。
【0044】
ステップS18において、メインCPU108は、マークにポインタが重ねられた場合には当該マークに対応するサムネイル画像を記録媒体10Aから読み出し、読み出したサムネイル画像を地図画像上に表示(図3)させてステップS19へ進む。
【0045】
ステップS19において、メインCPU108は、サムネイル画像表示中に決定(OK)スイッチ113gが押下操作された場合には、当該サムネイル画像の表示サイズを大きく伸ばし、伸ばした画像を液晶モニタ111に全画面表示(図7)させてステップS20へ進む。
【0046】
ステップS20において、メインCPU108はタイムアウトか否かを判定する。メインCPU108は、操作部材113から操作信号が入力されない状態が所定時間継続されるとステップS20を肯定判定して図5による処理を終了する。一方、メインCPU108は、操作信号が入力されている、もしくは操作信号が入力されない状態が所定時間に満たない場合にはステップS20を否定判定し、ステップS21へ進む。
【0047】
ステップS21において、メインCPU108は、撮影モードへモード変更操作されたか否かを判定する。メインCPU108は、モード切替スイッチ113eからモード変更を指示する操作信号が入力された場合にステップS21を肯定判定して図5による処理を終了する。メインCPU108は、モード切替スイッチ113eからモード変更を指示する操作信号が入力されない場合にはステップS21を否定判定し、ステップS11へ戻る。
【0048】
ステップS11を否定判定して進むステップS22において、メインCPU108は、地図画像を表示しない通常の再生表示処理を行ってステップS20へ進む。通常の再生表示では、ダイヤル113fからの押下操作信号によって指示されたコマの画像を液晶モニタ111の表示範囲いっぱいに表示させる(全画面表示)。たとえば、ダイヤル113fの右操作信号をコマ送りに、ダイヤル113fの左操作信号をコマ戻しにそれぞれ対応させる。また、1コマの画像を表示する上記全画面表示と、複数コマ(たとえば4コマ)のサムネイル画像を並べて表示する複数コマ表示とを切り換えることも可能に構成される。
【0049】
ステップS15を否定判定して進むステップS23において、メインCPU108は表示画像作成回路110へ指示を送り、地図画像に重ねて以下のメッセージをオーバレイ表示させる。メインCPU108は、たとえば、「この地図範囲で撮影された画像はありません。」のメッセージを液晶モニタ111に表示させてステップS20へ進む。
【0050】
<撮影モード処理>
撮影モード処理の詳細について、図6のフローチャートを参照して説明する。図6によるプログラムはメインCPU108内のメモリ(不図示)に格納されており、撮影モードへの変更操作が電子カメラ10に行われると起動する。撮影モードへの変更操作はモード切替スイッチ113eによって行われる。
【0051】
図6のステップS51において、メインCPU108は、撮像部を構成するブロック(撮像素子101やドライバ104など)へ通電を開始させてステップS52へ進む。ステップS52において、メインCPU108は、初期設定および測位を行ってステップS53へ進む。初期設定はデフォルトの撮影モード、表示、画像処理などのための設定である。測位は、GPS装置114による受信信号に基づいて測位情報を取得する。
【0052】
ステップS53において、メインCPU108はレリーズボタン113aが半押し操作されたか否かを判定する。メインCPU108は、半押し操作信号が入力されるとステップS53を肯定判定してステップS54へ進み、半押し操作信号が入力されていない場合にはステップS53を否定判定し、ステップS66へ進む。
【0053】
ステップS54において、メインCPU108は不図示の焦点検出装置およびレンズ駆動装置117へ指示を送り、レンズLによる焦点調節状態の検出および焦点調節を行わせてステップS55へ進む。ステップS55において、メインCPU108は撮像素子101による撮像を開始させる(電荷蓄積を開始させる)。メインCPU108は、所定時間が経過すると撮像を終了させ、撮像素子101から蓄積電荷を掃き出させる。
【0054】
ステップS56において、メインCPU108は、撮像素子101からの画像信号を用いて露光演算を行い、ステップS57へ進む。ステップS57において、メインCPU108はレリーズボタン113aが全押し操作されたか否かを判定する。メインCPU108は、全押し操作信号が入力されるとステップS57を肯定判定してステップS58へ進み、全押し操作信号が入力されていない場合にはステップS57を否定判定し、ステップS66へ進む。
【0055】
ステップS58において、メインCPU108は撮像素子101を初期化(不要電荷を掃き出させる)してステップS59へ進む。ステップS59において、メインCPU108は撮像素子101による本撮像を開始させる(電荷蓄積を開始させる)。メインCPU108は、ステップS56において得られている制御露出に基づいてシャッタ(不図示)および絞り(不図示)を駆動制御し、制御シャッタ秒時が経過すると撮像を終了させるとともに、撮像素子101から蓄積電荷を掃き出させる。
【0056】
ステップS60において、メインCPU108は画像処理回路106へ指示を送り、撮像素子101からの画像信号に対して所定の画像処理を行わせてステップS61へ進む。ステップS61において、メインCPU108は表示画像作成回路110へ指示を送り、画像処理後のディジタル画像信号を用いて表示データを作成させてステップS62へ進む。これにより、撮影画像が液晶モニタ111に再生表示される。
【0057】
ステップS62において、メインCPU108は表示画像作成回路110へ指示を送り、再生表示中の撮影画像に重ねて、以下のメッセージをオーバレイ表示させる。メインCPU108は、たとえば、「マーク編集しますか?」のメッセージを液晶モニタ111に所定時間表示させてステップS63へ進む。
【0058】
ステップS63において、メインCPU108はマーク編集を指示された場合にステップS63を肯定判定してステップS64へ進み、マーク編集を指示されない場合にはステップS63を否定判定してステップS65へ進む。メインCPU108は、たとえば、上記メッセージ表示中に決定(OK)スイッチ113gが押下操作された場合にマーク編集指示されたと判定し、決定(OK)スイッチ113gが押下操作されない場合にはマーク編集指示されないと判定する。
【0059】
ステップS64において、メインCPU108はマーク選択処理を行う。具体的には、表示画像作成回路110へ指示を送り、あらかじめ登録されている複数のマークを並べたマークリストを撮影画像に重ねて表示させる。メインCPU108は、ダイヤル113fからの押下位置信号に応じて、マークリスト中の選択位置を上下方向へなめらかに移動させる。たとえば、ダイヤル113fの下側が押下される場合、選択位置を下方向へ移動させ、ダイヤル113fの上側が押下される場合は選択位置を上方向へ移動させる。決定スイッチ113gが押下操作された場合、その時点で選択しているマークを選択決定してステップS65へ進む。ステップS65へ進む場合はマークリスト表示を終了させる。
【0060】
ステップS65において、メインCPU108は、バッファメモリ109内の画像ファイルを記録媒体10Aに記録してステップS66へ進む。画像ファイルには、測位情報およびマーク情報を含む付加情報が画像データとともに格納されている。なお、ステップS63が否定判定された場合のマークは、メインCPU108によって通常の丸印マークが自動的に決定される。
【0061】
ステップS66において、メインCPU108はタイムアウトか否かを判定する。メインCPU108は、半押し操作信号が入力されない状態が所定時間継続されるとステップS66を肯定判定し、撮像部を構成するブロックへの通電オフ処理を行って図6による処理を終了する。一方、メインCPU108は、半押し操作信号が入力されている、もしくは半押し操作信号が入力されない状態が所定時間に満たない場合にはステップS66を否定判定し、ステップS67へ進む。
【0062】
ステップS67において、メインCPU108は、モード変更操作されたか否かを判定する。メインCPU108は、モード切替スイッチ113eからモード変更を指示する操作信号が入力された場合にステップS67を肯定判定して図6による処理を終了する。メインCPU108は、モード切替スイッチ113eからモード変更を指示する操作信号が入力されない場合にはステップS67を否定判定し、ステップS53へ戻る。
【0063】
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)電子カメラ10は、液晶モニタ111に表示する地図画像に重ねてマーク21〜マーク26をそれぞれ表示することにより、マーク21〜マーク26の表示位置に対応する撮影地点で撮影した画像、すなわち、撮影地点の測位情報を関連づけて保存した撮影画像のファイルが記録媒体10A内に記録されていることを示す。これにより、ユーザは、複数の撮影画像がある場合にも複数の撮影位置を共通の地図上で確認できる。
【0064】
(2)電子カメラ10は、液晶モニタ111に表示する地図画像に重ねてコマ数表示32をさらに表示するので、ユーザは、マークの数をカウントしなくても表示している地図範囲で撮影した撮影画像数を確認できる。
【0065】
(3)電子カメラ10は、液晶モニタ111に表示する地図画像に重ねて移動自在のポインタ31をさらに表示し、ポインタ31がマーク21〜マーク26のいずれかに重なる場合、対応するサムネイル画像を表示するようにした。これにより、ユーザは、地図表示させながら簡単に撮影画像を確認できる。
【0066】
(4)電子カメラ10は、サムネイル画像を表示中に決定(OK)スイッチ113gが押下操作されると当該サムネイル画像を液晶モニタ111に全画面表示するようにしたので、ユーザは簡単にサムネイル画像の詳細を確認できる。
【0067】
(5)電子カメラ10は、通常の丸印マークの他にレストランマーク21やハートマーク22など、形状や色が異なる複数種類の中から撮影位置ごとに選択され、撮影画像に関連づけられているマークを表示する。これにより、ユーザは、地図画像上に表示されるマークの種類から、その撮影地点で撮影した画像を区別することができる。
【0068】
(6)電子カメラ10は、マークに対応する位置で撮影された画像数に応じてマークの大きさを変えるように表示制御するたので、ユーザは、地図画像上に表示されるマークの大きさから、その撮影地点で撮影した画像数の大小がわかる。
【0069】
(7)ポインタ31がマーク21〜26間を直接移動するように構成したので、ユーザは、地図表示させた状態で、素早く各マークに対応するサムネイル画像を確認できる。
【0070】
(変形例1)
上述した説明では、近接するマークが重なる状況ではマークを大きく表示するようにした。重なるマークの種類が異なる場合には、一方のマークのみを表示させるようにしてもよい。この場合、あらかじめマーク間に優先順位を定めておき、両方のマークをそれぞれ単独で表示できない場合に、優先順位が高いマークを表示させる。
【0071】
(変形例2)
液晶モニタ111上の表示範囲に対応する画像ファイルが記録媒体10Aに記録されていれば、記録されている画像の全てに対応するマークを地図上に表示させるようにした。この代わりに、あらかじめ表示することが許可されているマークのみを選択的に表示させるようにしてもよい。たとえば、レストランマークを表示させるなどの表示許可は、メニュー設定によってマークごとに設定可能に構成される。変形例2の構成とすることにより、ユーザが表示を希望するマークのみを表示させることができる。
【0072】
(変形例3)
また、あらかじめ表示することが禁止されているマークのみを選択的に表示させないようにしてもよい。たとえば、ハートマークを表示させないなどの表示禁止は、メニュー設定によってマークごとに設定可能に構成される。変形例3の構成とすることにより、ユーザが表示を希望しないマークのみを表示させないようにできる。
【0073】
(変形例4)
変形例2または変形例3の表示許可、表示禁止は、それぞれ定められた期間のみ表示許可または表示禁止をするようにしてもよい。たとえば、1ヶ月の表示許可が設定されたマークは、1ヶ月が経過するまで表示を行い、1ヶ月が経過後は表示しないように表示制御される。マークごとの期間の設定は、上記表示許可、表示禁止とともにメニュー設定によって行われる。
【0074】
(変形例5)
マークの種類と別にお気に入り情報を登録するようにしてもよい。この場合のマーク情報には、マーク選択処理で選択されたマークを示す情報に加えて、お気に入り登録の有無を示すフラグが格納される。お気に入り登録はメニュー設定によって画像ファイルごとに設定可能にされる。メインCPU108は、お気に入り登録されているマークのみを選択的に表示させるようにメニュー設定された場合、マークの種類にかかわらず、お気に入り登録されているマークのみを選択的に地図上に表示させる。変形例5の構成とすることにより、ユーザが望むものだけを表示させることができる。
【0075】
(変形例6)
ステップS63(図6)が否定判定された場合にメインCPU108が自動的に決定する丸印マークは、マークの色、形などの態様を日にちごとに異ならせてもよい。これにより、マーク選択処理が行われない場合でも撮影日が異なる場合は異なる態様でマーク表示されるようになり、ユーザにとってわかりやすく表示できる。また、マークの態様を撮影した電子カメラ10ごとに異ならせてもよい。たとえば、設定メニューによってあらかじめ登録されたマークを用いる。
【0076】
(変形例7)
モード切替スイッチ113eからの操作信号によって撮影モードおよび再生モード間の切り換えを行う例を説明したが、再生モード中にレリーズボタン113aが半押し操作された場合に撮影モードを起動させてもよい。この場合のメインCPU108は、レリーズボタン113aによる半押し操作信号が入力されると再生モードを終了して撮影モードを起動させる。具体的には、図6のステップS51へ進んで撮影モードの処理を行い、撮影モード処理を終了後は、再生モードを起動させる。なお、撮影モードへ移行してもレリーズボタン113aが全押し操作されない場合はタイムアウト判定(ステップS66を肯定)後に自動的に再生モードへ戻るのが好ましい。また、撮影モードへ移行後レリーズボタン113aが全押し操作されて撮影処理を行った場合は、画像記録(ステップS65)後に自動的に再生モードへ戻るのが好ましい。変形例7の構成とすることにより、地図画像を表示中にも素早く撮影準備を行うことが可能になる。
【0077】
(変形例8)
ステップS19(図5)において全画面表示(図7)を行っている場合、ダイヤル113fからの押下位置信号に応じて全画面表示中の画像のコマ送りまたはコマ戻しを行う構成にしてもよい。たとえば、ダイヤル113fの右操作信号をコマ送りに、左操作信号をコマ戻しに対応させる。メインCPU108はさらに、全画面表示中にズームスイッチ113bが押下操作された場合、この時点で全画面表示している画像を撮影した地点を表示する地図画像表示をさせる。
【0078】
具体的には、メインCPU108が全画面表示している画像ファイルの付加情報を読み込み、当該画像が撮影された位置を示す測位情報およびマーク情報を取得する。メインCPU108は、表示画像作成回路110へ指示を送り、測位情報で示される位置(撮影位置)を含む所定範囲の地図画像を液晶モニタ111に表示させた上で、撮影位置を示すマーク表示を行わせる。変形例8の構成とすることにより、全画面表示するコマを選択してから、当該画像の撮影位置を含む図2の地図画像表示を行わせることができる。なお、他の撮影位置を示すマーク、ポインタおよびコマ数表示をそれぞれ表示させる点は、図2の場合と同様である。
【0079】
(変形例9)
電子カメラ10は、地図画像上でポインタ31がマーク21〜マーク26のいずれかに重なる場合に対応するサムネイル画像を表示し、さらにサムネイル画像を表示中に決定(OK)スイッチ113gが押下操作されると当該サムネイル画像を液晶モニタ111に全画面表示するようにした。この代わりに、ポインタ31がマーク21〜マーク26のいずれかに重なる時点で対応するサムネイル画像を全画面表示してもよい。ユーザは、簡単にサムネイル画像の詳細を確認できる。
【0080】
(変形例10)
姿勢センサ115による検出情報に応じて液晶モニタ111に表示させる地図画像の向きを変えてもよい。メインCPU108は表示画像作成回路110へ指示を送り、電子カメラ10の姿勢(横位置または縦位置)に応じて液晶モニタ111に表示させる地図画像の向きを変える。変形例9の構成とすることにより、電子カメラ10の向きにかかわらず、地図画像をユーザの見やすい向きで表示できる。
【0081】
(変形例11)
電子機器として電子カメラ10を例に説明したが、カメラ付き携帯電話機、カメラ付きPDAであってもよい。
【0082】
(第二の実施形態)
図7は、ステップS19(図5)の処理において液晶モニタ111上に表示される画像を例示する図である。メインCPU108は、以下のように表示内容を切替えてもよい。再生画像を液晶モニタ111に全画面表示させているメインCPU108は、スイッチ113dが操作されると、図7に例示する全画面表示から図3に例示した地図画像上のサムネイル表示に戻す。
【0083】
また、再生画像を液晶モニタ111に全画面表示させているメインCPU108は、ズームスイッチ113bが操作されると、全画面表示させている再生画像の表示倍率(電子ズーム倍率)をズーム操作信号に応じて変更する。図8は、ズームスイッチ113bがズームアップ方向(T側)に操作されてズームアップした再生画像(全画面表示)を例示する図である。メインCPU108は、図8に例示する再生画像を表示中にズームスイッチ113bがズームダウン方向(W側)に操作されると、再生画像の表示倍率(電子ズーム倍率)をズーム操作信号に応じてズームダウンさせる。
【0084】
一方、再生画像を地図画像上にサムネイル表示(図3に例示したピクチャー・イン・ピクチャー表示)させているメインCPU108は、ズームスイッチ113bが操作されると、サムネイル表示させている再生画像の表示倍率(電子ズーム倍率)をズーム操作信号に応じて変更する。図9は、ズームスイッチ113bがズームアップ方向(T側)に操作されてズームアップされた再生画像(サムネイル表示)を例示する図である。メインCPU108は、図9の再生画像を表示中にズームスイッチ113bがズームダウン方向(W側)に操作されると、サムネイル画像の表示倍率(電子ズーム倍率)をズーム操作信号に応じてズームダウンさせる。
【0085】
再生画像を地図画像上にサムネイル表示させているメインCPU108はさらに、スイッチ113dが操作されると、再生画像上に地図画像を縮小表示(図10に例示するピクチャー・イン・ピクチャー表示)させる。つまり、再生画像と地図画像との大小関係を切替る。図10に例示するピクチャー・イン・ピクチャー表示をさせているメインCPU108は、ズームスイッチ113bが操作されると、縮小表示させている地図画像の縮尺率をズーム操作信号に応じて変更する。
【0086】
なお、ダイヤル113fからの押下位置信号に応じて表示中の再生画像のコマ送りまたはコマ戻しを行う点については、変形例8の場合と同様である。すなわち、ダイヤル113fの右操作信号をコマ送りに、左操作信号をコマ戻しに対応させる。コマ送りおよびコマ戻しの対象は、記録媒体10Aに記録されている全ての画像ファイルとする。ただし、メニュー設定操作に応じて、撮影地を示すマークが同種類である画像ファイルのみ、もしくは測位情報を有している画像ファイルのみを、コマ送りおよびコマ戻しの対象とするように構成してもよい。
【0087】
以上説明した第二の実施形態によれば、再生画像を液晶モニタ111に全画面表示させている場合(図7)、および再生画像を地図画像上にサムネイル表示させている場合(図3)のそれぞれにおいて、再生画像の表示倍率(電子ズーム倍率)を変えて表示することができる。
【0088】
また、ピクチャー・イン・ピクチャー表示時に重ね表示しているサムネイル画像の表示倍率(電子ズーム倍率)、または重ね表示している地図画像の縮尺率をズーム操作信号に応じて変更することができる。
【0089】
さらにまた、スイッチ113dからの操作信号に応じて、地図画像上にサムネイル画像を表示させている状態と、再生画像上に地図画像を縮小表示させている状態とを切替るようにしたので、ユーザが詳しく見たい画像を大きく表示させることができる。
【0090】
(第三の実施形態)
変形例2、変形例3および変形例4に関してさらに詳細に説明する。図11は、メニュースイッチ113cが操作された場合にメインCPU108が液晶モニタ11に表示させる設定メニュー画面を例示する図である。メインCPU108は、ダイヤル113fからの回転操作信号に応じて選択項目を変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点で選択している項目に関するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0091】
<撮影地マーク>
撮影モード(図6)において選択決定された撮影地マークは、選択決定後もメニュー設定操作によって変更可能にされている。図12は、撮影地を示すマークに関する設定操作を行うためのメニュー画面を例示する図である。メインCPU108は、図12に例示した項目のうち「撮影地マークを選ぶ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図13に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。本実施形態では、撮影地マークの形状や色を、その撮影地で撮影された画像ごとに選んだり、その撮影地マークを表示する地図上で選んだり、全ての画像を対象に共通の撮影地マークを選んだりすることが可能に構成される。
【0092】
図14は、撮影地マークの種類を画像ごとに選ぶ場合の操作画面を例示する図である。メインCPU108は、図13に例示した項目のうち「画像ごとに選ぶ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図14の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0093】
図14において、記録媒体10Aに記録されている画像ファイルのサムネイル画像41A〜41Cが並べて液晶モニタ111に表示されている。メインCPU108は、ダイヤル113fからの回転操作信号に応じて、表示するサムネイル画像ならびに表示中のサムネイル画像の中から選択する画像を変更する。本例では画面の中央に他より大きなサイズで表示するサムネイル画像41Bが選択画像である。メインCPU108は、ダイヤル113fからの回転操作信号に応じてサムネイル画像を左右にスクロールさせる。つまり、ダイヤル113fの回転操作信号がコマ送り、コマ戻しに対応する。撮影地マークを「画像ごとに選ぶ」場合のメインCPU108は、選択画像41Bの撮影地を示すマークを選択対象とする。
【0094】
メインCPU108はさらに、形状や色を異ならせた複数の撮影地マークリスト27を上記サムネイル画像と別に表示させる。メインCPU108は、マークリスト27の中から選択するマークをダイヤル113fから入力される上方向または下方向の操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点で選択しているマークを上記選択画像41Bの撮影地を示すマーク272とする。なお、撮影地マークを非表示とする「表示なし」もマークリスト27に含む。決定(変更)した撮影地マーク272の情報は、選択画像41Bの画像ファイルに格納されているマーク情報に記録される。
【0095】
図15は、撮影地マークの種類を地図上で選ぶ場合の操作画面を例示する図である。メインCPU108は、図13に例示した項目のうち「地図上で選ぶ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図15の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0096】
図15において、図2に例示した地図画像と同様の地図画像の上に撮影地マークが表示されている。これら撮影地マークは、記録媒体10Aに記録されている画像ファイルのうち、撮影地が表示中の地図範囲に含まれる画像の撮影地を示す。また、地図画像と別に、形状や色を異ならせた複数の撮影地マークリスト27が表示されている。
【0097】
メインCPU108は、ポインタ31によって示される四角形28を表示する。たとえば、スイッチ113dが押下された時点のポインタ31の表示位置を1点とし、スイッチ113dの押下が解除された時点におけるポインタ31の表示位置を他の1点とし、これら2点を対角とする四角形28を表示する。撮影地マークを「地図上で選ぶ」場合のメインCPU108は、四角形28内に含まれる撮影地を示すマークを選択対象とする。
【0098】
メインCPU108は、マークリスト27の中から選択するマークをダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点で選択しているマークを上記四角形28内の撮影地を示すマークにする。撮影地マークを非表示とする「表示なし」をマークリスト27に含む点、決定(変更)した撮影地マークの情報をそれぞれ対応する画像ファイルに格納されているマーク情報に記録する点は、「画像ごとに選ぶ」場合と同様である。
【0099】
図16は、撮影地マークの種類を全画像に対して共通に選ぶ場合の操作画面を例示する図である。メインCPU108は、図13に例示した項目のうち「全画像共通に選ぶ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図16の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0100】
図16において、形状や色を異ならせた複数の撮影地マークリスト27が表示されている。メインCPU108は、マークリスト27の中から選択するマークをダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点で選択しているマークを全画像ファイルに対する共通のマークにする。撮影地マークを「全画像共通に選ぶ」場合のメインCPU108は、記録媒体10Aに記録されている全ての画像ファイルの撮影地を示すマークを一括して選択対象とする。
【0101】
撮影地マークを非表示とする「表示なし」をマークリスト27に含む点、決定(変更)した撮影地マークの情報をそれぞれ対応する画像ファイルに格納されているマーク情報に記録する点は、上述した場合と同様である。
【0102】
<撮影地マークの表示切替>
メインCPU108は、図12に例示した項目のうち「表示切替」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図17に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。メインCPU108は、選択項目をダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点の選択内容に応じて撮影地マークの表示に必要な内部設定を行う。
【0103】
メインCPU108は上記内部設定に基づいて、「設定内容で表示する」場合は本実施形態において設定(変更)した撮影地マークを地図画像に重ねて表示する。この場合、「表示なし」が設定されている撮影地マークは表示しない。一方、「全撮影地マークを表示する」場合は本実施形態において設定(変更)した撮影地マークを地図画像に重ねて表示するとともに、「表示なし」が設定されている撮影地についてもデフォルトマーク(たとえば通常の丸印マーク)で表示する。
【0104】
<撮影地マークの方向表示>
メインCPU108は、図12に例示した項目のうち「撮影方向表示」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図18に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。メインCPU108は、選択項目をダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点の選択内容に応じて撮影方向表示をするか否かの内部設定を行う。
【0105】
メインCPU108は上記内部設定に基づいて、撮影方向表示が「オン」の場合は本実施形態において設定(変更)した撮影地マークに代えて、方向性を有する形状のマークを地図画像に重ねて表示する。図19は、方向性を有する撮影地マーク33〜37を表示した地図画像を例示する図である。撮影地マーク33を例にとれば、CGタワーにカメラを向けて撮影したことを示す。撮影方向表示が「オフ」の場合のメインCPU108は、本実施形態において設定(変更)した撮影地マークを地図画像に重ねて表示する。
【0106】
なお、撮影方向表示が「オン」の場合に方向性を有する撮影地マーク33〜37を表示するのは、地図画像の縮尺率が所定値より小さい場合に限るのが好ましい。縮尺率が大きい広域表示の場合は、被写体とする建造物などが地図の表示範囲に比べて小さすぎて地図上に表れないことが多く、撮影方向を示す利便性が低いからである。
【0107】
<撮影地マーク設定の有効期間>
メインCPU108は、図12に例示した項目のうち「有効期間」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図20に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。メインCPU108は、選択項目をダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点の選択内容に応じて撮影地マーク設定の有効期間の内部設定を行う。
【0108】
メインCPU108は上記内部設定に基づいて、有効期間が「1日」の場合は本実施形態において設定(変更)した撮影地マークに関する設定内容の保持(不図示の不揮発性メモリで保存)期限を1日とする。保持期限の開始時は、有効期間を設定するために決定スイッチ113gが操作された時点、または撮影地マークに関して何らかの変更操作が行われた時点である。メインCPU108は、保持期限経過後は撮影地マークについて設定された内容を消去し、撮影地マークは全てデフォルトマーク(たとえば通常の丸印マーク)に変更する。
【0109】
メインCPU108は、有効期間が「1週間」または「1ヶ月」の場合は、それぞれ本実施形態において設定(変更)した内容の保持(不図示の不揮発性メモリで保存)期限を1週間または1ヶ月とする。保持期限の開始時が有効期間に関する設定操作時点または撮影地マークに関する変更操作時点である点は上記と同様である。
【0110】
メインCPU108は、有効期間が「無期限」の場合は、本実施形態において設定(変更)した撮影地マークに関する設定内容を無期限に保持(不図示の不揮発性メモリで保存)する。
【0111】
<撮影地マーク設定の取消>
メインCPU108は、図12に例示した項目のうち「取消」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図21に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。メインCPU108は、選択項目をダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点の選択内容に応じて撮影地マークに関する設定内容を取消すか否かの内部設定を行う。
【0112】
メインCPU108は上記内部設定に基づいて、選択項目が「はい」の場合は本実施形態において設定(変更)した撮影地マークに関する設定内容を消去し、撮影地マークは全てデフォルトマーク(たとえば通常の丸印マーク)に変更する。一方、メインCPU108は、選択項目が「いいえ」の場合は本実施形態において設定(変更)した撮影地マークに関する設定内容の保持を継続する。
【0113】
<グループ>
電子カメラ10は、地図画像上に表示される撮影地マークを用いて当該マークに対応する画像をグルーピングする。グルーピングした複数の画像は、印刷(プリント)やスライドショーなどの対象画像とする。図22は、グループに関する設定操作を行うためのメニュー画面を例示する図である。メインCPU108は、図11に例示した項目のうち「グループ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図22に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。図22において、外部のプリンタに画像をプリントさせる場合(プリント指定)、外部機器へ画像データファイルを送信する場合(送信指定)、液晶モニタ111に画像を順番に再生表示させる場合(スライドショー指定)、および画像データファイルを記録媒体10Aから消去しないようにプロテクトをかける場合(プロテクト指定)のそれぞれにおいて、対象画像をグルーピングすることが可能に構成される。
【0114】
<プリント指定>
図23は、プリント指定する場合の操作画面を例示する図である。メインCPU108は、図23に例示した項目のうち「地図上で選ぶ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図24の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。図24は、対象画像を地図上で選ぶ場合の操作画面を例示する図である。
【0115】
図24において、図15に例示した操作画面と同様の地図画像上に撮影地マークが表示されている。これら撮影地マークは、記録媒体10Aに記録されている画像ファイルのうち、撮影地が表示中の地図範囲に含まれる画像の撮影地を示す。図15と異なる点は、撮影地マークリスト27を表示しない点である。対象画像を「地図上で選ぶ」場合のメインCPU108は、決定スイッチ113gが操作されると、その時点の四角形28内の撮影地で撮影された画像をまとめてプリント対象とする。
【0116】
メインCPU108は、図23に例示した項目のうち「画像ごとに選ぶ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図25の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。図25において、図14に例示した操作画面と同様に、記録媒体10Aに記録されている画像ファイルのサムネイル画像41A〜41Cが並べて表示される。図14と異なる点は、撮影地マークリスト27を表示しない点である。
【0117】
対象画像を「画像ごとに選ぶ」場合のメインCPU108は、図14の場合と同様に、ダイヤル113fからの回転操作信号に応じてサムネイル画像を左右にスクロールさせる。また、メインCPU108は、ダイヤル113fから入力される上方向または下方向の操作信号に応じて、選択画像(図25の場合は中央のサムネイル画像41B)に対してプリントマーク273を表示するか否かを切替る。プリントマーク273を表示する場合、そのサムネイル画像41Bに対応する画像ファイルがプリント対象であることを示す。
【0118】
メインCPU108は、図23に例示した項目のうち「対象マークを選ぶ」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図26の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。図26において、形状や色を異ならせた複数のマークリスト29が表示されている。メインCPU108は、マークリスト29の中から選択するマークをダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更する。メインCPU108はさらに、ダイヤル113fから入力される上方向または下方向の操作信号に応じて、選択マークに対してプリント「する」/「しない」を切替る。
【0119】
メインCPU108は、決定スイッチ113gが操作されると、その時点で「する」が設定されている全てのマークをプリント対象マークとする。この場合のメインCPU108は、プリント対象マークと同じ撮影地マークを有する画像ファイルのみをまとめてプリント対象とする。
【0120】
なお、「全プリント」は全ての画像ファイルに対して一括設定するための項目である。メインCPU108は、マークリスト29の「全プリント」を選択した状態で「する」に切替られると、撮影地マークごとの設定内容にかかわらず、全ての画像ファイルをまとめてプリント対象とする。反対に、マークリスト29の「全プリント」を選択した状態で「しない」に切替られると、撮影地マークごとの設定内容にかかわらず、全ての画像ファイルをプリント対象としない。
【0121】
以上説明したようにプリント対象が設定された状態でプリント指示されると、メインCPU108はプリント対象とされている画像ファイルを記録媒体10Aから順次読み出し、読み出したデータを外部プリンタ(不図示)へ送信する。
【0122】
図22における「スライドショー指定」および「プロテクト指定」についても、以上説明した「プリント指定」と同様の操作画面、操作メニューを用いることにより、スライドショーの対象とする画像ファイル、およびプロテクト対象とする画像ファイルをそれぞれ設定できる。
【0123】
<送信指定>
図27は、送信に関して設定する場合の操作メニューを例示する図である。メインCPU108は、図22に例示した項目のうち「送信指定」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図27のメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。メインCPU108はさらに、選択項目をダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点の選択項目のメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0124】
<送信先に応じて制限>
電子カメラ10は、外部機器へ画像ファイルを送信する場合に、送信内容を制限することが可能である。図28は、送信先に応じて制限する場合の設定操作を行うためのメニュー画面を例示する図である。メインCPU108は、図27に例示した項目のうち「送信先で制限する」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図28に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。電子カメラ10は、送信先に関するデータリスト(たとえば、宛先人のメールアドレスと、住所と、郵便番号とを含む)があらかじめ不図示の不揮発性メモリに格納されている。メインCPU108は、後述する設定内容が上記データリストにおける画像ファイルの送信先情報と合致する場合、送信内容を制限する。
【0125】
図29は、メールアドレスを設定する場合の操作画面を例示する図である。メインCPU108は、図28に例示した項目のうち「メールアドレスから」という項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図29の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0126】
メインCPU108は、ダイヤル113fからの回転操作信号に応じて文字等を選択し、ダイヤル113fから入力される右方向または左方向の操作信号に応じて、カーソル位置(図29において四角形で示す)を右または左へ移動させる。メインCPU108はさらに、決定スイッチ113gが操作されると、送信内容を制限するための送信先情報としてその時点で入力されているメールアドレスを不揮発性メモリ(不図示)に登録する。
【0127】
図30は、郵便番号を設定する場合の操作画面を例示する図である。メインCPU108は、図28に例示した項目のうち「郵便番号から」という項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図30の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0128】
メインCPU108は、ダイヤル113fからの回転操作信号に応じて数字を選択し、ダイヤル113fから入力される右方向または左方向の操作信号に応じて、カーソル位置(図30において四角形で示す)を右または左へ移動させる。メインCPU108はさらに、決定スイッチ113gが操作されると、送信内容を制限する送信先情報としてその時点で入力されている郵便番号を不揮発性メモリ(不図示)に登録する。
【0129】
図31は、所在地名を設定する場合の操作画面を例示する図である。メインCPU108は、図28に例示した項目のうち「所在地名から」という項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図31の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0130】
メインCPU108は、ダイヤル113fから入力される上方向または下方向の操作信号に応じて都道府県名を表示させる。メインCPU108はさらに、決定スイッチ113gが操作されると、送信内容を制限する送信先情報としてその時点で表示されている都道府県名を不揮発性メモリ(不図示)に登録する。
【0131】
図32は、制限内容の設定操作を行うためのメニュー画面を例示する図である。メインCPU108は、図27に例示した項目のうち「制限内容」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図32に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0132】
メインCPU108は、選択項目をダイヤル113fからの回転操作信号に応じて変更し、決定スイッチ113gが操作されると、その時点の選択内容に応じて制限内容の内部設定を行う。メインCPU108は上記内部設定に基づいて、「撮影地情報を含める」場合は上述した付加情報(測位情報およびマーク情報を含む)を有する画像ファイルの送信を許可する。一方、「撮影地情報を含めない」場合は上述した付加情報(測位情報およびマーク情報を含む)を有する画像ファイルの送信を許可しない。この場合、少なくとも測位情報を付加情報から削除した上で当該画像ファイルを送信するように送信内容を制限する。
【0133】
<送信元に応じて制限>
電子カメラ10は、外部機器へ画像ファイルを送信する場合に、送信元に応じて送信内容を制限することも可能である。図33は、送信元に応じて制限する場合の設定操作を行うためのメニュー画面を例示する図である。メインCPU108は、図27に例示した項目のうち「送信元で制限する」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図33に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0134】
メインCPU108は、後述する設定内容が現在の測位情報と合致する場合に送信内容を制限する。現在の測位情報は電子カメラ10の現在地に対応する。メインCPU108は、図33に例示した項目のうち「郵便番号から」という項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図30と同様の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。郵便番号の入力手順は図30を参照して上述した通りである。
【0135】
メインCPU108は、送信内容を制限する送信元情報としてその時点で表示されている郵便番号を不揮発性メモリ(不図示)に登録する。メインCPU108は、電子カメラ10の現在地が不揮発性メモリ(不図示)に登録した郵便番号が示すエリアに対応する場合は、上述した「制限内容」の設定内容(図32)に基づいて、「撮影地情報を含める」または「撮影地情報を含めない」を決定する。
【0136】
メインCPU108は、図33に例示した項目のうち「所在地名から」という項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図31と同様の操作画面を液晶モニタ111に表示させる。都道府県名の入力手順は上述した通りである。
【0137】
メインCPU108は、送信内容を制限する送信元情報としてその時点で表示されている都道府県名を不揮発性メモリ(不図示)に登録する。メインCPU108は、電子カメラ10の現在地が不揮発性メモリ(不図示)に登録した都道府県名に対応する場合は、上述した「制限内容」の設定内容(図32)に基づいて、「撮影地情報を含める」または「撮影地情報を含めない」を決定する。
【0138】
<送信内容に応じて制限>
電子カメラ10は、外部機器へ画像ファイルを送信する場合に、送信する画像ファイルの内容に応じて送信内容を制限することも可能である。図34は、送信内容に応じて制限する場合の設定操作を行うためのメニュー画面を例示する図である。メインCPU108は、図27に例示した項目のうち「送信内容で制限する」項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図34に例示するメニュー画面を液晶モニタ111に表示させる。
【0139】
メインCPU108は、後述する設定内容が送信する画像ファイルの測位情報もしくは撮影時の撮影モード情報と合致する場合に送信内容を制限する。メインCPU108は、図34に例示した項目のうち「撮影地情報から」という項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図35に例示する操作画面を液晶モニタ111に表示させる。都道府県名を入力し、不揮発性メモリ(不図示)に登録する手順は図31の場合と同様である。
【0140】
メインCPU108は、送信する画像ファイルの測位情報が不揮発性メモリ(不図示)に登録した都道府県名と合致する場合は、上述した「制限内容」の設定内容(図32)に基づいて、送信内容に「撮影地情報を含める」または「撮影地情報を含めない」を決定する。
【0141】
メインCPU108は、図34に例示した項目のうち「撮影モードから」という項目を選択している状態で決定スイッチ113gが操作されると、図36に例示する操作画面を液晶モニタ111に表示させる。メインCPU108は、ダイヤル113fからの回転操作信号に応じて「ポートレートモード」または「風景モード」のいずれかを選択する。メインCPU108はさらに、ダイヤル113fから入力される上方向または下方向の操作信号に応じて、選択した撮影モードに対して「制限する」/「制限しない」をそれぞれ切替る。
【0142】
メインCPU108は、決定スイッチ113gが操作されると、その時点で「制限する」が指示されている撮影モードで撮影された画像ファイルを制限対象とする。一方、「制限しない」が指示されている撮影モードで撮影された画像ファイルを制限対象から除外する。メインCPU108は、送信する画像ファイルの撮影モードをチェックし、上記指示内容に基づいて、測位情報を含めたまま画像ファイルを送信するか、測位情報を除いて画像ファイルを送信するかを決定する。
【0143】
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)プリント指定のように処理対象画像を指示する際、地図上の撮影地マークを用いて選べるようにしたので(図24)、ユーザが地図上で撮影地点を確認しながらプリント対象を指示することができる。なお、指示した画像ファイルを用いて行う処理として、上述したファイルプリント、ファイル送信、スライドショー表示およびファイルプロテクトの他に、ファイルのコピー、画像サイズ変換(スモールピクチャ化)、ファイル削除を含めてもよい。
【0144】
(2)プリントなどの処理対象画像を指示する際、画像ごとに選べるようにしたので(図25)、ユーザが撮影画像を確認しながらプリント対象を指示することができる。
(3)プリントなどの処理対象画像を指示する際、全撮影地点で撮影された画像を一括して選べるようにしたので(図26)、全画像をプリントさせたい場合に好適である。また、全撮影地点の画像をプリントしない項目も設けたので(図26)、全画像ともプリントさせたくない場合に好適である。
【0145】
(4)プリントなどの処理対象画像を指示する際、撮影地マーク別にプリントする/しないを選べるようにしたので、撮影地マークの種類によってプリントさせたい/させたくない場合に好適である。
(5)プリントなどの処理対象画像を指示する際、同種の撮影地マークに対応する画像を一括して選べるようにしたので、個別に指示する場合に比べて作業性がよい。
【0146】
(6)プリントなどの処理対象画像を指示する際、枠28を用いて指示した撮影地点で撮影された画像のみを対象に選択的に指示するようにしたので、複数の撮影地点で撮影された画像についてまとめてプリントさせたい場合に好適である。
【0147】
(変形例12)
プリントなどの処理対象画像を地図上で選ぶ際、枠28内に位置する撮影地マークに対応する撮影画像のみを選ぶことの他に、枠28の外に位置する撮影地マークに対応する画像のみを選ぶようにしてもよい。また、枠28内を選択対象とする/枠28外を選択対象とするを切替可能に構成してもよい。
【0148】
(第四の実施形態)
撮影モード(図6)において地図画像を表示するように構成してもよい。この場合の電子カメラ10は、撮影モードを起動後、たとえばステップS65およびステップS66間において、電子カメラ10の現在地(GPS装置114からの受信信号に基づいて演算した位置)を含む地図画像と、撮影地マーク(現在地に対応する)とを地図画像に重ねて液晶モニタ111にそれぞれ表示させる。この地図画像を表示するための地図情報は、作成日が最新の地図情報を無線インターフェイス116または外部インターフェイス112を介して外部機器から取得するのが好ましい。最新の地図情報を用いることにより、古い地図上に撮影値マークを表示することを防止できる。
【0149】
一方、再生モード(図5)において地図画像を表示する場合(ステップS11を肯定判定)であって、撮影時に測位した位置(すなわち、記録媒体10Aに記録されている画像ファイルの撮影地)を含む地図画像を表示するための地図情報は、当該画像の撮影日直近で当該撮影日前に作成された地図情報を用いるのが好ましい。撮影当時の地図情報を用いることにより、年代が異なる地図上に撮影値マークを表示することを防止できる。なお、撮影当時の地図画像を表示するための地図情報が記録媒体10Aに記録されていない場合、無線インターフェイス116または外部インターフェイス112を介して外部機器から取得するのが好ましい。
【0150】
地図画像上に複数の撮影地マークを表示する場合において、複数の撮影地のそれぞれで撮影された画像の撮影日が異なる場合は、複数の画像の撮影日の中で最も遅い撮影日に近く、かつ当該撮影日前に作成された地図情報を用いるのが好ましい。
【0151】
さらに、地図画像上に複数の撮影地マークを表示する場合において、記録媒体10Aの所定フォルダ内に記録されている全ての画像の撮影地マークを液晶モニタ111の表示範囲に含むように地図情報の縮尺を決定し、決定した縮尺の地図情報を外部機器から取得するのが好ましい。これにより、表示する地図画像上に全ての画像の撮影地マークを表示させることができる。
【0152】
ただし、上述したように決定した縮尺が所定値以下の場合は、所定値より大の縮尺を有する地図情報を、複数個に分けて外部機器から取得するのが好ましい。この場合、複数の撮影地マークを複数個の地図画像上に分けて表示させることになる。一般に、縮尺が小さい広域の地図に撮影地マークを表示させるよりも、地図上の建物等が識別できる程度に縮尺を大きくした地図に撮影地マークを表示させる方が利便性が高い。建物等を特定できれば、ユーザにとって、当該撮影地で何を撮影したかを思い出しやすいからである。
【0153】
以上の説明はあくまで一例であり、上記の実施形態の構成に何ら限定されるものではない。説明に用いた第一の実施形態〜第四の実施形態および変形例1〜変形例12は、それぞれを適宜組合わせて構成しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】図1は、本発明の一実施形態による電子カメラの要部構成を説明するブロック図である。
【図2】電子カメラを背面側から見た図である。
【図3】液晶モニタ上の表示画像を例示する図である。
【図4】液晶モニタ上の表示画像を例示する図である。
【図5】メインCPUが行う再生モード処理の流れを説明するフローチャートである。
【図6】メインCPUが行う撮影モード処理の流れを説明するフローチャートである。
【図7】液晶モニタ上の表示画像(全画面表示)を例示する図である。
【図8】ズームアップした表示画像(全画面表示)を例示する図である。
【図9】ズームアップした表示画像(サムネイル表示)を例示する図である。
【図10】再生画像上における地図画像の縮小表示を例示する図である。
【図11】設定メニュー画面を例示する図である。
【図12】メニュー画面を例示する図である。
【図13】メニュー画面を例示する図である。
【図14】操作画面を例示する図である。
【図15】操作画面を例示する図である。
【図16】操作画面を例示する図である。
【図17】メニュー画面を例示する図である。
【図18】メニュー画面を例示する図である。
【図19】方向性を有する撮影地マークを表示した地図画像を例示する図である。
【図20】メニュー画面を例示する図である。
【図21】メニュー画面を例示する図である。
【図22】メニュー画面を例示する図である。
【図23】操作画面を例示する図である。
【図24】操作画面を例示する図である。
【図25】操作画面を例示する図である。
【図26】操作画面を例示する図である。
【図27】操作画面を例示する図である。
【図28】メニュー画面を例示する図である。
【図29】操作画面を例示する図である。
【図30】操作画面を例示する図である。
【図31】操作画面を例示する図である。
【図32】メニュー画面を例示する図である。
【図33】メニュー画面を例示する図である。
【図34】メニュー画面を例示する図である。
【図35】操作画面を例示する図である。
【図36】操作画面を例示する図である。
【符号の説明】
【0155】
10…電子カメラ
21〜26…マーク
31…ポインタ
32…コマ数表示
41〜44…サムネイル画像
10A…記録媒体
101…撮像素子
108…メインCPU
109…バッファメモリ
110…表示画像作成回路
111…液晶モニタ
113…操作部材
114…GPS装置
116…無線インターフェイス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示手段と、
撮影画像の撮影地点を示す表示を含む地図画像を表示するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、
指示された撮影地点で撮影された画像を所定処理の対象とする制御手段とを備えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記制御手段は、前記地図画像上で指示された範囲に含まれる撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記制御手段は、前記地図画像上で指示された範囲外の撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることを特徴とする電子カメラ。
【請求項4】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記制御手段は、前記地図画像上に表示中の全ての撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることを特徴とする電子カメラ。
【請求項5】
請求項4に記載の電子カメラにおいて、
前記制御手段は、前記地図画像上に表示中の全ての撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とする/しないを切替えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項6】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記制御手段は、前記地図画像上に同種のマークで示される撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることを特徴とする電子カメラ。
【請求項7】
請求項6に記載の電子カメラにおいて、
前記制御手段は、指示されたマークと同種のマークで前記地図画像上に示される撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることを特徴とする電子カメラ。
【請求項8】
請求項6または7に記載の電子カメラにおいて、
前記制御手段は、前記地図画像上に同種のマークで示される撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とする/しないを切替えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項9】
請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の電子カメラにおいて、
前記所定処理は、画像のファイル送信、画像のプリント、画像のスライドショー表示、画像のファイルプロテクト、画像のサイズ変換処理、画像のファイル削除の少なくとも1つを含むことを特徴とする電子カメラ。
【請求項1】
画像を表示する表示手段と、
撮影画像の撮影地点を示す表示を含む地図画像を表示するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、
指示された撮影地点で撮影された画像を所定処理の対象とする制御手段とを備えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記制御手段は、前記地図画像上で指示された範囲に含まれる撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記制御手段は、前記地図画像上で指示された範囲外の撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることを特徴とする電子カメラ。
【請求項4】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記制御手段は、前記地図画像上に表示中の全ての撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることを特徴とする電子カメラ。
【請求項5】
請求項4に記載の電子カメラにおいて、
前記制御手段は、前記地図画像上に表示中の全ての撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とする/しないを切替えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項6】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記制御手段は、前記地図画像上に同種のマークで示される撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることを特徴とする電子カメラ。
【請求項7】
請求項6に記載の電子カメラにおいて、
前記制御手段は、指示されたマークと同種のマークで前記地図画像上に示される撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とすることを特徴とする電子カメラ。
【請求項8】
請求項6または7に記載の電子カメラにおいて、
前記制御手段は、前記地図画像上に同種のマークで示される撮影地点で撮影された画像をまとめて所定処理の対象とする/しないを切替えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項9】
請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の電子カメラにおいて、
前記所定処理は、画像のファイル送信、画像のプリント、画像のスライドショー表示、画像のファイルプロテクト、画像のサイズ変換処理、画像のファイル削除の少なくとも1つを含むことを特徴とする電子カメラ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【公開番号】特開2008−283346(P2008−283346A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−124288(P2007−124288)
【出願日】平成19年5月9日(2007.5.9)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月9日(2007.5.9)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
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