説明

電子カメラ

【課題】電子カメラで仕上がり画質の特徴をわかりやすく表示する。
【解決手段】電子カメラは、表示手段11と、複数の調整パラメータからなる画質調整を行うためのパラメータ群のうち、所定の2パラメータを表す座標上にパラメータ群を代表するマークを表示させるとともに、2パラメータと異なる他のパラメータの設定内容に応じてマークの態様を徐々に異ならせるように表示装置11の表示を制御する表示制御手段101とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
画像調整をマップ上に表す技術が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特許第3869910号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術では、具体的な仕上がり画質の特徴がわかりにくかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明による電子カメラは、表示手段と、複数の調整パラメータからなる画質調整を行うためのパラメータ群のうち、所定の2パラメータを表す座標上にパラメータ群を代表するマークを表示させるとともに、2パラメータと異なる他のパラメータの設定内容に応じてマークの態様を徐々に異ならせるように表示手段の表示を制御する表示制御手段とを備えることを特徴とする。
(2)請求項1に記載の電子カメラにおいて、パラメータ群は、画像のコントラストを変えるためのパラメータ、および画像の彩度を変えるためのパラメータ、および画像の輪郭強調度合いを変えるためのパラメータを含んでもよい。
(3)請求項1または2に記載の電子カメラにおいて、表示制御手段は、他のパラメータの設定内容に応じてマークの大きさを徐々に異ならせるように表示手段による表示を制御することもできる。
(4)請求項1または2に記載の電子カメラにおいて、表示制御手段は、他のパラメータの設定内容に応じてマークの濃淡を徐々に異ならせるように表示手段による表示を制御することもできる。
(5)請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子カメラはさらに、座標上でマークの位置を移動させる指示に応じて所定の2パラメータの設定内容を変更するパラメータ群変更手段を備えてもよい。この場合の表示制御手段は、マークの位置を移動させる指示に応じて座標上でマークの表示位置を移動するように表示手段を制御することもできる。
(6)請求項5に記載の電子カメラにおいて、パラメータ群変更手段は、座標上のマークの態様を異ならせる指示に応じて他のパラメータの設定内容を変更し、表示制御手段は、座標上のマークの態様を異ならせる指示に応じて座標上のマークの表示態様を異ならせるように表示手段を制御することもできる。
(7)請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子カメラにおいて、表示制御手段は、パラメータ群のうち所定の2パラメータを選択する指示、および2パラメータと異なる他のパラメータを選択する指示のうち少なくとも一方の指示に応じて、2パラメータを表す座標、パラメータ群を代表するマークの表示位置、およびマークの表示態様を更新するように表示手段の表示を制御することもできる。
【発明の効果】
【0006】
本発明による電子カメラでは、仕上がり画質の特徴をわかりやすく表示できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、本発明の一実施の形態による電子カメラ1の背面図である。電子カメラ1の背面には、表示装置11と、メニューボタン21と、第1機能ボタン22と、第2機能ボタン23と、第3機能ボタン24と、OKボタン25と、マルチセレクター26と、メインダイヤル27とが設けられている。メインダイヤル27の反対側(すなわち、電子カメラ1の前面)には、後述するサブダイヤル28(不図示)が設けられている。
【0008】
表示装置11は液晶表示パネルなどによって構成され、撮影画像やメニュー画面などを表示する。メニューボタン21は、表示装置11にメニュー画面を表示させるための操作部材である。表示装置11が消灯しているときにメニューボタン21が押下操作されると、電子カメラ1は表示装置11にメニュー画面を表示させる。表示装置11がメニュー画面を表示しているときにメニューボタン21が押下操作されると、電子カメラ1は表示中のメニュー画面表示を消灯させる。
【0009】
第1機能ボタン22〜第3機能ボタン24は、電子カメラ1に各種処理を行わせるための操作部材である。電子カメラ1は、各機能ボタンの操作に応じて後述する所定処理を行う。OKボタン25は、電子カメラ1に決定処理を指示するための操作部材である。マルチセレクター26は、上下左右方向に対応する十字操作キー(右方向26a、上方向26b、左方向26c、下方向26d)によって構成される。
【0010】
電子カメラ1は、マルチセレクター26の操作内容に応じて、表示装置11に表示中の画面内で選択用カーソルの表示位置を移動させたり、選択用カーソルが示す項目を選択したりする。具体的には、表示装置11にメニュー画面を表示中に操作キー26aが押下操作されると、電子カメラ1は選択用カーソルが示す項目を選ぶ。選択した項目がさらに下層(下位)の選択項目を有する場合には、操作キー26aが押下操作されると選択項目に対応する下層の選択画面を表示装置11に表示させる。選択した項目に関して調整(変更)可能な場合には、操作キー26aが押下操作されると当該設定内容を変更する。
【0011】
電子カメラ1は、表示装置11にメニュー画面を表示中に操作キー26bが押下操作されると、選択用カーソルを上側に隣接する項目へ移動させる。表示装置11にメニュー画面を表示中に操作キー26cが押下操作されると、電子カメラ1は、選択項目の上層(上位)の選択画面を表示装置11に表示させる。選択した項目が調整(変更)可能な場合には、操作キー26cが押下操作されると当該設定内容を変更する。電子カメラ1はさらに、表示装置11にメニュー画面を表示中に操作キー26dが押下操作されると、選択用カーソルを下側に隣接する項目へ移動させる。
【0012】
メインダイヤル27およびサブダイヤル28は回転操作部材である。電子カメラ1は、ユーザによりメインダイヤル27またはサブダイヤル28が回転操作されると、各ダイヤルの回転操作に応じて所定処理を行う。
【0013】
図2は、電子カメラ1のメニュー画面表示に必要な構成を例示するブロック図である。演算回路101はCPUによって構成され、メニュー画面を表示装置11に表示させるために必要な制御を行う。演算回路101には撮像素子を有する撮像装置104も接続される。演算回路101は、表示制御処理の他に撮影処理に関する各種演算やシーケンス制御も行うが、本説明は表示制御処理を中心に行い、撮影処理についての説明を省略する。
【0014】
図2において、演算回路101にはスイッチ211、スイッチ221、スイッチ231、スイッチ241、スイッチ251、スイッチ261〜264、メインダイヤル27、およびサブダイヤル28からの操作信号が入力される。スイッチ211は、メニューボタン21の押下操作によりオンし、メニューボタン21の押下操作の解除によりオフする。
【0015】
スイッチ221は、第1機能ボタン22の押下操作によりオンし、第1機能ボタン22の押下操作の解除によりオフする。スイッチ231は、第2機能ボタン23の押下操作によりオンし、第2機能ボタン23の押下操作の解除によりオフする。スイッチ241は、第3機能ボタン24の押下操作によりオンし、第3機能ボタン24の押下操作の解除によりオフする。
【0016】
スイッチ251は、OKボタン25の押下操作によりオンし、OKボタン25の押下操作の解除によりオフする。スイッチ261は、マルチセレクター26の右方向の操作キー26aの押下操作によりオンし、操作キー26aの押下操作の解除によりオフする。スイッチ262は、マルチセレクター26の上方向の操作キー26bの押下操作によりオンし、操作キー26bの押下操作の解除によりオフする。
【0017】
スイッチ263は、マルチセレクター26の左方向の操作キー26cの押下操作によりオンし、操作キー26cの押下操作の解除によりオフする。スイッチ264は、マルチセレクター26の下方向の操作キー26dの押下操作によりオンし、操作キー26dの押下操作の解除によりオフする。
【0018】
メインダイヤル27およびサブダイヤル28の回転位置は、それぞれエンコーダ(不図示)等により識別されて演算回路101へ出力される。演算回路101は、上述したスイッチ群211、221、231、241、251、261〜264からの入力信号、およびメインダイヤル27、サブダイヤル28のエンコーダからの入力信号に基づいて表示装置11に表示する操作画面の表示制御を行う。
【0019】
ROM102には、表示制御に関する制御プログラムや、電子カメラ1において設定可能な各種のメニューおよび項目の情報が記憶されている。演算回路101は、ROM102に記憶された制御プログラムを読み出してメニュー操作画面の表示制御を実行するとともに、ROM102に記憶された複数の項目情報を読み出して表示装置11に表示させる。メモリ103は不揮発性メモリによって構成され、操作画面中において選択決定した項目の情報を保存するために用いられる。
【0020】
<メニュー表示>
電子カメラ1は、マルチセレクター26の操作に応じて、階層構造で形成された複数の項目を段階的に表示装置11に表示させる。図3は、表示装置11に表示した撮影メニュー画面を例示する図である。図3において、「撮影メニュー」は、「画像モード」、「画質モード」、「画像サイズ」の3項目を含む。これらの項目は、「撮影メニュー」の第1階層に属する項目である。
【0021】
ここで、「画像モード」は、撮像装置104で撮像された画像データに画質調整を行うための項目である。「画質モード」は、画像の圧縮率(画質)を設定するための項目である。「画像サイズ」は、画像ファイルの大きさを設定するための項目である。
【0022】
「撮影メニュー」における第1階層の項目は、それぞれがさらに下層の第2階層に複数の項目を有する。図4は、「画像モード」における第2階層に属する項目についての表示画面を例示する図である。図4において、「画像モード」は、「標準」、「人物」、「風景」、「カスタム」の4項目を含む。これらの項目は、「画像モード」の第2階層に属する項目である。
【0023】
「標準」は、標準的な画質調整を行うパラメータ群を示す項目である。「人物」は、人物撮影に適した画質調整を行うパラメータ群を示す項目である。「風景」は、風景撮影に適した画質調整を行うパラメータ群を示す項目である。「カスタム」は、ユーザが任意にセットした画質調整パラメータ群を示す項目である。
【0024】
「画像モード」における第2階層の項目は、それぞれがさらに下層の第3階層に複数の項目を有する。図5は、「カスタム設定」における第3階層に属する項目についての表示画面を例示する図である。図5において、「カスタム設定」は、「彩度」、「コントラスト」、「輪郭強調」、「ソフトフィルタ」の4項目を含む。これらの項目は、「カスタム設定」の第3階層に属する画質調整パラメータである。
【0025】
「彩度」は、画像の彩度に関する調整パラメータを示す項目である。「コントラスト」は、画像の階調(コントラスト)に関する調整パラメータを示す項目である。「輪郭強調」は、画像の輪郭の強調度合(シャープネス)に関する調整パラメータを示す項目である。「ソフトフィルタ」は、画像の高周波数成分を抑える度合いに関する調整パラメータを示す項目である。
【0026】
<パラメータ調整>
図5に例示したパラメータ群の変更についてさらに詳細に説明する。図5において、「彩度」が選択されている状態で操作キー26cまたは26aが押下操作されると、演算回路101は、調整バーの数値を1(弱)〜5(強)の範囲で変更する。演算回路101は、調整バーの数値が1に近づくほど対応する調整処理を弱く(本例の場合は彩度を下げる)する。反対に、調整バーの数値が5に近づくほど対応する調整処理を強く(本例の場合は彩度を上げる)する。
【0027】
演算回路101は、操作キー26bまたは26dが押下操作されると、「彩度」に代えて上側または下側に隣接する調整パラメータを選択する。上述した「彩度」の場合と同様に、操作キー26cまたは26aが押下操作されると選択されている調整パラメータの調整バーの数値を1(弱)〜5(強)の範囲で変更する。なお、調整範囲は1〜5の範囲に限らず、調整パラメータごとに異なる範囲としてもよい。演算回路101は、OKボタン25が押下操作されると、変更後のパラメータ調整値を演算回路101内に保存して図4に例示した表示画面を表示装置11に表示させる。演算回路101は、以降に画像処理を行う際に保存したパラメータ群を適用する。
【0028】
<マップ表示>
演算回路101は、「画像モード」の第2階層画面(図4)、または下層の第3階層画面(図5)を表示中に第1機能ボタン22が押下操作された場合、画質調整を示すマップ表示を表示装置11に表示させる。図6は、マップ表示画面を例示する図である。マップ表示は、パラメータ群のうち2つ(本例では「コントラスト」と「彩度」)を二次元平面上に表すことによって画質調整の特徴を表すものである。このような二次元平面表示をグリッド表示とも呼ぶ。
【0029】
図6において、二次元平面上に「風景」、「標準」、「人物」および「カスタム」に対応するマーク(本例においては四角形)がそれぞれ表示されている。「風景」マークの位置は「画像モード」において「風景」として設定されているパラメータ群のコントラストおよび彩度を表す。同様に「標準」マークの位置は「画像モード」において「標準」として設定されているパラメータ群のコントラストおよび彩度を表し、「人物」マークの位置は「画像モード」において「人物」として設定されているパラメータ群のコントラストおよび彩度を表す。「カスタム」マークの位置は、「画像モード」において「カスタム」として設定されているパラメータ群のコントラストおよび彩度を表す。二次元平面の横軸は、右側ほど上記調整バーによる数値が高いことを示し、縦軸は上側ほど上記調整バーによる数値が高いことを示す。
【0030】
「風景」マーク、「標準」マーク、「人物」マーク、「カスタム」マークの大きさは、二次元表示されていないパラメータ群のうち「輪郭強調」を表す。マークの大きさが大きいほど上記調整バーによる数値が高い。また、「風景」マーク、「標準」マーク、「人物」マーク、「カスタム」マークの濃淡は、二次元表示されていないパラメータ群のうち「ソフトフィルタ」を表す。マークが濃いほど上記調整バーによる数値が高い。
【0031】
<マップ表示中におけるパラメータ調整>
演算回路101は、図6の表示画面を表示中に第3機能ボタン24が押下操作された場合、たとえば「風景」マークを点滅表示させ、「風景」を選択したことを知らせる。演算回路101は、第3機能ボタン24が押下操作されるごとに、「風景」→「標準」→「人物」→「カスタム」→「風景」…の順にサイクリックに選択マークを切替える。
【0032】
「風景」マークを選択している演算回路101は、操作キー26a〜26dが押下操作された場合、操作キーに対応する方向へ「風景」マークの表示位置を移動させるとともに、「風景」として設定されているパラメータ群のうちコントラストおよび彩度を、移動後のマーク位置に対応させて変更する。
【0033】
「風景」マーク以外の他のマークを選択している場合も同様に、操作キー26a〜26dが押下操作されると、対応するパラメータ群のうちコントラストおよび彩度を移動後のマーク位置に対応させて変更する。
【0034】
また、たとえば「風景」マークを選択している演算回路101は、メインダイヤル27が回転操作されると、回転操作に対応させて「風景」マークの大きさを変化させるとともに、「風景」として設定されているパラメータ群のうち輪郭強調を変更する。演算回路101はさらに、サブダイヤル28が回転操作されると、回転操作に対応させて「風景」マークの濃淡を変化させるとともに、「風景」として設定されているパラメータ群のうちソフトフィルタを変更する。
【0035】
演算回路101は、OKボタン25が押下操作されると、変更後のパラメータ調整値を演算回路101内に保存して図4に例示した表示画面を表示装置11に表示させる。演算回路101は、以降に画像処理を行う際に保存したパラメータ群を適用する。
【0036】
演算回路101は、図6の表示画面を表示中に第1機能ボタン22が押下操作された場合、図6の表示画面に代えて図5の表示画面を表示装置11に表示させる。このとき、「彩度」、「コントラスト」、「輪郭強調」、「ソフトフィルタ」についての各調整パラメータの調整バーによる数値は、マップ表示が表す内容と合致させる。
<マップ表示態様の変更>
【0037】
パラメータ群のうち縦横二軸に対応させるパラメータを変更することも可能に構成される。演算回路101は、図6の表示画面を表示中に第3機能ボタン24が押下操作された場合、図6の表示画面に代えて図7のマップ表示(グリッド表示)設定画面を表示装置11に表示させる。
【0038】
図7において、「グリッド表示設定」画面は、「縦軸」、「横軸」、「大小」、「濃淡」の4項目を含む。「縦軸」は、マップ表示の縦軸で表す調整パラメータに対応する。「横軸」は、マップ表示の横軸で表す調整パラメータに対応する。「大小」は、表示マークの大きさで表す調整パラメータに対応する。「濃淡」は、表示マークの濃淡で表す調整パラメータに対応する。
【0039】
図7において、「横軸」が選択されている状態で操作キー26cまたは26aが押下操作されると、演算回路101は選択バーの内容を、「コントラスト」−「彩度」−「輪郭強調」−「ソフトフィルタ」−「コントラスト」…の順にサイクリックに変更する。
【0040】
演算回路101は、操作キー26bまたは26dが押下操作されると、「横軸」に代えて上側または下側に隣接する項目を選択する。上述した「横軸」の場合と同様に、操作キー26cまたは26aが押下操作されると選択されている項目の選択バーの内容をサイクリックに変更する。ただし、「横軸」について選択された項目を「縦軸」についての選択候補から除外する。一例をあげると、「横軸」がコントラストに設定された場合の「縦軸についての選択候補は、「彩度」−「輪郭強調」−「ソフトフィルタ」−「彩度」…である。
【0041】
同様の操作により、パラメータ群のうちメインダイヤル27またはサブダイヤル28に対応させるパラメータを変更することも可能に構成される。ただし、「縦軸」および「横軸」について選択された項目を除外する。一例をあげると、「横軸」がコントラストに、「縦軸」が彩度に設定された場合の選択候補は、「輪郭強調」または「ソフトフィルタ」のいずれかである。
【0042】
演算回路101は、図7の表示画面を表示中にOKボタン25が押下操作された場合、図7の表示画面に代えて図6の表示画面を表示装置11に表示させる。このとき、マップ表示における二軸、マークの大きさ、マークの濃淡に対応させる各調整パラメータは、図7において設定した内容と合致させる。
【0043】
以上説明した実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。
(1)画質調整パラメータ群を二次元平面上にマップ表示する場合、表示マークの大きさを調整パラメータの設定内容に応じて徐々に異ならせたので、縦軸および横軸で表す2つのパラメータ以外の第3のパラメータの設定状態ををわかりやすく表示できる。
【0044】
(2)画質調整パラメータ群を二次元平面上にマップ表示する場合、表示マークの濃淡を調整パラメータの設定内容に応じて徐々に異ならせたので、縦軸および横軸で表す2つのパラメータ以外の第3のパラメータの設定状態をわかりやすく表示できる。
【0045】
(3)二次元平面上にマップ表示した表示マークの表示位置を移動させる操作に応じて、縦軸および横軸で表す2つのパラメータの設定内容を変更するようにしたので、複数のパラメータをマップ表示中に変更させることができる。
【0046】
(4)二次元平面上にマップ表示した表示マークの大きさを変更させる操作に応じて、対応するパラメータの設定内容を変更するようにしたので、縦軸および横軸で表す2つのパラメータ以外の第3のパラメータをマップ表示中に変更させることができる。
【0047】
(5)二次元平面上にマップ表示した表示マークの濃淡を変更させる操作に応じて、対応するパラメータの設定内容を変更するようにしたので、縦軸および横軸で表す2つのパラメータ以外の第3のパラメータをマップ表示中に変更させることができる。
【0048】
(6)縦軸および横軸で表す2つのパラメータの設定内容をマルチセレクター26の操作に応じて変更し、第3のパラメータの設定内容をダイヤル操作に応じて変更するようにしたので、全パラメータをマルチセレクター26の操作で変更したり、全パラメータを共通のダイヤル操作で変更する場合に比べて、操作誤りや操作の煩雑さを低減できる。
【0049】
(7)複数のパラメータ群のうち、マップ表示における縦軸および横軸に対応させる2つのパラメータを選択自在に構成したので、仕上がり画質の特徴をわかりやすく表示できる。
【0050】
(8)個々のパラメータをリスト表示させて(図5)パラメータを個別に変更操作する調整方式と、マップ表示中(図6)にパラメータを変更操作する調整方式とを選べるようにしたので、ユーザは好きな調整方式でパラメータ群を調整できる。
【0051】
(変形例1)
以上の説明では、二次元平面の縦軸および横軸で表す2つのパラメータ以外に2つのパラメータを表示マークの大きさおよび濃淡でそれぞれ表示したが、表示マークの大きさおよび濃淡のいずれか一方のみを表示させるようにしてもよい。
【0052】
(変形例2)
表示マークの濃淡でパラメメータの設定内容を表示するようにしたが、表示マークの色合いで該パラメメータの設定内容を表示させてもよい。
【0053】
以上の説明はあくまで一例であり、上記の実施形態の構成に何ら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の一実施の形態による電子カメラの背面図である。
【図2】電子カメラのメニュー画面表示に関する構成を例示するブロック図である。
【図3】表示装置に表示した撮影メニュー画面を例示する図である。
【図4】「画像モード」における第2階層の表示画面を例示する図である。
【図5】「カスタム設定」における第3階層の表示画面を例示する図である。
【図6】マップ表示画面を例示する図である。
【図7】マップ表示設定画面を例示する図である。
【符号の説明】
【0055】
11…表示装置
21…メニューボタン
22…第1機能ボタン
23…第2機能ボタン
24…第3機能ボタン
25…OKボタン
26…マルチセレクター
27…メインダイヤル
28…サブダイヤル
101…演算回路
102…ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段と、
複数の調整パラメータからなる画質調整を行うためのパラメータ群のうち、所定の2パラメータを表す座標上に前記パラメータ群を代表するマークを表示させるとともに、前記2パラメータと異なる他のパラメータの設定内容に応じて前記マークの態様を徐々に異ならせるように前記表示手段の表示を制御する表示制御手段とを備えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記パラメータ群は、画像のコントラストを変えるためのパラメータ、および画像の彩度を変えるためのパラメータ、および画像の輪郭強調度合いを変えるためのパラメータを含むことを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電子カメラにおいて、
前記表示制御手段は、前記他のパラメータの設定内容に応じて前記マークの大きさを徐々に異ならせるように前記表示手段による表示を制御することを特徴とする電子カメラ。
【請求項4】
請求項1または2に記載の電子カメラにおいて、
前記表示制御手段は、前記他のパラメータの設定内容に応じて前記マークの濃淡を徐々に異ならせるように前記表示手段による表示を制御することを特徴とする電子カメラ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子カメラにおいて、
前記座標上で前記マークの位置を移動させる指示に応じて前記所定の2パラメータの設定内容を変更するパラメータ群変更手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記マークの位置を移動させる指示に応じて前記座標上で前記マークの表示位置を移動するように前記表示手段を制御することを特徴とする電子カメラ。
【請求項6】
請求項5に記載の電子カメラにおいて、
前記パラメータ群変更手段は、前記座標上の前記マークの態様を異ならせる指示に応じて前記他のパラメータの設定内容を変更し、
前記表示制御手段は、前記座標上の前記マークの態様を異ならせる指示に応じて前記座標上の前記マークの表示態様を異ならせるように前記表示手段を制御することを特徴とする電子カメラ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子カメラにおいて、
前記表示制御手段は、前記パラメータ群のうち所定の2パラメータを選択する指示、および前記2パラメータと異なる他のパラメータを選択する指示のうち少なくとも一方の指示に応じて、前記2パラメータを表す座標、前記パラメータ群を代表するマークの表示位置、および前記マークの表示態様を更新するように前記表示手段の表示を制御することを特徴とする電子カメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−21799(P2010−21799A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−180509(P2008−180509)
【出願日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】