電子回路部品実装構造及びその製造方法
【課題】 プリント基板とバスバーとの線膨張係数差に基づく熱応力を良好に吸収する電子部品実装構造を提供すること。
【解決手段】 基板上に絶縁シートを介してバスバー3Aが固定され、バスバー3Aに樹脂モールドICが接合される。バスバー3AはX方向に延在する平行主部31と、平行主部31の先端から屈曲されてプリント基板6に達して先端がプリント基板6にはんだ接合される屈曲端部32とを有する。
屈曲端部32は、厚さ方向がX方向すなわちバスバー3Aの平行主部31の長手方向に一致する第1ベンド部と、厚さ方向がY向すなわちバスバー3Aの平行主部31の幅方向に一致する第2ベンド部とを有する。
このようにすれば、プリント基板とバスバーとの線膨張係数差に基づく熱応力を良好に吸収することができるため、プリント基板6とバスバー3Aとのはんだ接合部の冷熱サイクル寿命を向上することができる。
【解決手段】 基板上に絶縁シートを介してバスバー3Aが固定され、バスバー3Aに樹脂モールドICが接合される。バスバー3AはX方向に延在する平行主部31と、平行主部31の先端から屈曲されてプリント基板6に達して先端がプリント基板6にはんだ接合される屈曲端部32とを有する。
屈曲端部32は、厚さ方向がX方向すなわちバスバー3Aの平行主部31の長手方向に一致する第1ベンド部と、厚さ方向がY向すなわちバスバー3Aの平行主部31の幅方向に一致する第2ベンド部とを有する。
このようにすれば、プリント基板とバスバーとの線膨張係数差に基づく熱応力を良好に吸収することができるため、プリント基板6とバスバー3Aとのはんだ接合部の冷熱サイクル寿命を向上することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント基板と平行に延設されて端部が前記プリント基板に向けて屈曲されて前記プリント基板に接合される多数のバスバーをもつ電子部品実装構造及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子回路装置では、多数の電子回路部品が実装される。電子回路部品には、電力消費が小さいタイプと電力消費が大きいタイプとがあり、前者は、配線が容易でコンパクト配置が可能なプリント基板に実装するのが有利であり、後者は放熱及び配線損失の低減のためにバスバーに接合するのが有利である。
【0003】
このバスバープリント基板実装構造では、大電力消費タイプの電子回路部品及びその端子に接合される多数のバスバーアセンブリと、プリント基板とを平行に配置する二階建て構造が、コンパクト実装のために有利である。
【0004】
バスバーとプリント基板との電気的接続のため、バスバーの一端部は、プリント基板へ向かう方向(この明細書では高さ方向又はH方向と言う)へ折り曲げられて屈曲端部とされ、この屈曲端部の先端部はプリント基板の端子挿入孔に挿通されてはんだ接合される。上記バスバーアセンブリとプリント基板との平行配置構造を二階建て型電子部品実装構造と称する。この種の二階建て型電子部品実装構造が下記の特許文献1に記載されている。
【0005】
プリント基板と平行に配列される多数のバスバーは、たとえば絶縁シートを介して冷却用の金属基板(ヒートシンクとも呼ばれる)にそれぞれ固定されることが好適である。
【0006】
しかしながら、従来の二階建て型電子部品実装構造では、金属基板に固定されたバスバーとプリント基板との熱膨張量の差により応力が発生するという問題があった。この応力は、各部のはんだ接合部、たとえばプリント基板とバスバーの先端部とのはんだ接合部に作用して、その冷熱サイクル寿命を低下させる。更に具体的に説明すると、高温となったバスバーがその長手方向(X方向)に膨張し、プリント基板をX方向に引っ張ると、プリント基板とバスバーの先端部とのはんだ接合部に応力を加えることになる。
【0007】
バスバーとプリント基板との間の線膨張率の差を吸収するために、バスバーの屈曲端部を曲げることは公知である。この従来のバスバーの屈曲端部は、バスバーの長手方向への伸縮による屈曲端部の高さ方向(H方向)への上下変位を吸収するためにバスバーの屈曲端部の根本部に湾曲部を与えている。
【0008】
しかしながら、金属基板上に配列され、それぞれ金属基板に固定された多数のバスバーの屈曲端部にプリント基板がはんだ接合される場合、金属基板の面方向への熱膨張の影響により、バスバーを通じてプリント基板との接合部にプリント基板の面方向すなわちバスバーの長手方向(X方向)及びバスバーの幅方向(Y方向)に引っ張り応力が作用し、それにより、このはんだ接合部に冷熱サイクル疲労が生じることがわかった。
【特許文献1】特開2002−93995号公報
【発明の開示】
【0009】
(発明の目的)
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、冷熱サイクルによりプリント基板とバスバーとのはんだ接合部に掛かるプリント基板の面方向への熱応力を軽減可能な二階建て型電子部品実装構造及びその製造方法を提供することをその目的としている。
【0010】
(発明の要約)
上記目的を達成する本発明は、プリント基板と、プリント基板と平行に延設される平行主部と、平行主部の一端からプリント基板に向けて屈曲されて先端が前記プリント基板にはんだ接合される屈曲端部と、平行主部の他端にはんだ接合される端子を有してバスバーに固定される電子回路部品と、バスバーが電気絶縁可能に固定されるとともにバスバー以上の線膨張率をもつ良熱伝導性の金属基板とを有する電子回路構造に適用される。
【0011】
本発明では特に、屈曲端部が、厚さ方向が前記平行主部の延設方向であるX方向に略一致する第1ベンド部と、厚さ方向が前記平行主部の延設方向と直角かつ前記プリント基板と平行な方向であるY方向に略一致する第2ベンド部と、前記第2ベンド部の先端部から略直角に立ち上がって前記プリント基板に達する先端部とを有することをその特徴としている。
【0012】
すなわち、この発明では、多数のバスバーは、それらの長手方向が一致するように各バスバーの幅方向へ所定ピッチで平行に配列され、各バスバーの先端部はプリント基板にはんだ接合される。各バスバーの互いに平行に配列された平行主部の一端から曲げられた後、その先端部に達する屈曲端部を有する。
【0013】
この発明の屈曲端部は、厚さ方向が平行主部の延設方向であるX方向に略一致する第1ベンド部と、厚さ方向が平行主部の延設方向と直角かつプリント基板と平行な方向であるY方向に略一致する第2ベンド部とをもつ。すなわち、第2ベンド部の厚さ方向はY方向に略一致する。
【0014】
このようにすれば、バスバーの厚さ方向がX方向に略一致する第1ベンド部はX方向へ容易に弾性変形することができ、バスバーの厚さ方向がY方向に略一致する第2ベンド部はY方向へ容易に弾性変形することができるので、基板に固定されたバスバーとプリント基板との間の線膨張係数差により生じてバスバー各部のはんだ接合部に作用する曲げ応力をこの両ベンド部の変形に吸収することができ、上記したバスバーのはんだ接合部に掛かる応力集中を緩和して、その冷熱サイクル寿命を大幅に向上することができる。なお、上記したはんだ接合部としては、バスバーと電子回路部品の端子とのはんだ接合部や、バスバーとプリント基板との間のはんだ接合部を含む。
【0015】
以下、更に詳しく説明する。
【0016】
金属基板上にそれぞれ平行に配列されている複数のバスーからなるバスバー群において、バスバーの長手方向をX方向とし、バスバーの幅方向をY方向とする。
【0017】
電子回路部品で発生した熱は、バスバー群をその長手方向へ膨張させる。バスバー群は金属基板に固定されているため、プリント基板に固定されるバスバー群の先端は、プリント基板にバスバーの長手方向(X方向)への引っ張り応力を与える。プリント基板の線膨張率は、通常、たとえば銅などの比抵抗が小さい導電材料を素材とするバスバーのそれよりも小さい。バスバーの熱膨張は、バスバーが金属基板に固定されることにより増大される。これは、通常、アルミニウムのように高熱伝導性をもつ安価な金属基板の線膨張率がバスバーのそれよりも大きいためである。
【0018】
また、バスバー群が固定された金属基板は、温度上昇によりバスバーの幅方向(Y方向)にも膨張する。これにより、金属基板に固定された各バスバー、特にそのY方向両端側のバスバーは、互いに離れる方向へ変形しようとし、その結果、これらバスバーの先端部が固定されたプリント基板は、Y方向にも引っ張られることになる。
【0019】
これに対して、本発明では、第1ベンド部の厚さ方向すなわちその最も薄い方向がX方向となっているため、第1ベンド部はX方向へ変形しやすくなっている。同じく第2ベンド部の厚さ方向すなわちその最も薄い方向がY方向となっているため、第2ベンド部はY方向へ変形しやすくなっている。これにより、既述したバスバーの屈曲端部の先端がプリント基板をX方向へ引っ張る力もY方向へ引っ張る力も同時に軽減され、その結果として、バスバーとプリント基板とのはんだ接合部の冷熱サイクル寿命を延長することができる。
【0020】
好適な態様において、第1ベンド部は、平行主部の端部から略直角に立ち上がった後、前記平行主部の幅方向に延在し、第2ベンド部は、第1ベンド部の先端部から平行主部の長手方向へ略直角に曲がった後、第1ベンド部の厚さ方向に延在する。このようにすれば、厚さ方向がX方向となる第1ベンド部と、厚さ方向がY方向となる第2ベンド部とをたとえばプレス成形などにより容易に屈曲端部に設けることができる。
【0021】
好適な態様において、第1ベンド部は、平行主部の端部から略上方かつ前記平行主部の幅方向へ斜めに立ち上がり、第2ベンド部は、第1ベンド部の先端部から上方かつ平行主部の長手方向へ斜めに立ち上がる。このようにすれば、展開形状の屈曲端部を端部にもつバスバー群を高歩留まりで金属平板から打ち抜くことができる。
【0022】
好適な態様において、第1ベンド部は、平行主部の端部から平行主部と略平行な折り曲げ線で折り曲げられて前記平行主部と平行に延在し、第2ベンド部は、複数回折り曲げられるか湾曲させられた第1ベンド部の先端部から上方かつ平行主部の幅方向へ延在する。このようにすれば、展開形状の屈曲端部を端部にもつバスバー群を高歩留まりで金属平板から打ち抜くことができる。
【0023】
好適な態様において、平板状の金属板から平行主部が互いに平行する複数の前記バスバーを打ち抜くと同時に各バスバーの屈曲端部の展開形状を打ち抜き、次に各バスバーを連ねるタイバーを切断し、その後、屈曲端部を曲げて前記第1ベンド部及び第2ベンド部を形成する。このようにすれば、各バスバーを同時に必要な相対位置関係にて打ち抜くことができるため、基板への組み付けが容易となる。すなわち、各バスバーがタイバーにより一体に形成されてリードフレーム構造をもつバスバーアセンブリを金属基板に固定した後で、タイバーを切断し、その後、各バスバーの端部を屈曲させて第1ベンド部、第2ベンド部を形成することができる。このようにすれば、製造、組み付けが容易となる。
【0024】
なお、本明細書で言う方向の略一致とは、方向が+30〜−30度の範囲でずれている場合を含むものとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の電子部品実装構造の好適実施形態を図面を参照して説明する。なお、本発明は下記の実施形態に限定解釈されるべきではなく、その他の公知技術の組み合わせにより本発明を技術思想を実現してもよいことは当然である。
【0026】
(実施形態1)
この実施形態の電子部品実装構造を図1〜図6を参照して説明する。図1は電子回路部品近傍を示す部分縦断面図、図2は図1の電子部品実装構造の一部省略斜視図、図3は図1のバスバーの展開平面図、図4はバスバーの屈曲端部をX方向に見た正面図、図5はバスバーの屈曲端部をH方向に見下ろした平面図、図6はバスバーの屈曲端部の斜視図である。
【0027】
(全体構成)
図1において、1は本発明で言う電子回路部品をなすDIP構造の樹脂モールドIC、2は基板、3A、3B、3Cはバスバー、4は樹脂モールドIC1のリード端子、5は電気絶縁用の樹脂フィルムである。バスバー3A、3B、3C及びリード端子4は銅製である。
【0028】
基板2の上面には絶縁シート5を介して多数のバスバーが配列されている。バスバー3Cの一部の上面にははんだにより樹脂モールドIC1が接合されている。3A、3Bには樹脂モールドIC1のリード端子4がはんだにより接合されている。バスバー3A、3B、3Cは、ねじ7により基板2に電気絶縁可能に固定されている。
【0029】
図2において、6はプリント基板であり、図1に示すバスバー3A、3B、3Cを含む多数のバスバーからなるバスバーアセンブリ3の上方に基板2と平行に延設されている。プリント基板6の上面には図略の多くの小電力回路部品が実装され、それらは導電層パターンにより接続されている。プリント基板6のX方向両端部には、5つの端子挿入孔61がそれぞれY方向一列に設けられている。
【0030】
バスバーアセンブリ3の各バスバーは、この実施形態では、なるべくX方向に延存し、各バスバーの他端部は、プリント基板6のX方向両端部の直下に達している。図2では、第1のバスバー群をなすバスバー3A、3D、3E、3F、3Gがプリント基板6の左端部直下に達している。図略の第2のバスバー群をなす各バスバーもプリント基板6の右端部直下に達している。各バスバーは、X方向に延在する平行主部31と、平行主部31の他端部から上方へ屈曲されてプリント基板6の端子挿入孔61に達する屈曲端部32とを有している。
【0031】
たとえば、バスバー3Aの平行主部31は左方向に延設された後、直角に屈曲されて上方へ突出して屈曲端部32をなし、屈曲端部32の先端がプリント基板6の端子挿入孔61に挿入され、端子挿入孔61周囲の導電パターンにはんだ接合されている。また、バスバー3Bの図略の他端部は右方向に延設された後、直角に屈曲されて上方へ突出して屈曲端部をなし、この屈曲端部の先端がプリント基板6の端子挿入孔61に挿入され、端子挿入孔61周囲の導電パターンにはんだ接合されている。
【0032】
(屈曲端部32の構造)
この実施形態の特徴をなす屈曲端部32の形状について、図3を参照して詳しく説明する。図3はバスバー3Aの屈曲端部32の斜視図である。
【0033】
屈曲端部32は、バスバー3Aの長手方向(X方向)に延在する平行主部31の左端から直角に立ち上がる突出部321と、突出部321の先端部からY方向へ延在する突出部322と、突出部322の先端部からX方向右向きに延在する突出部323と、突出部323の先端部から上方へ突出する突出部324と、突出部324の先端から更に上方へ突出してプリント基板6の端子挿入孔61に挿通される端子部325とを有している。突出部321、322の厚さ方向はX方向に一致し、本発明で言う第1ベンド部33を構成している。突出部323、324の厚さ方向はY方向に一致し、本発明で言う第2ベンド部34を構成している。なお、Y方向はバスバー又は平行主部31の幅方向とも呼ばれ、X方向はバスバー又は平行主部31の長手方向とも呼ばれる。
【0034】
(バスバーの製造)
屈曲端部32を含むバスバーの製造方法を図4〜図6を参照して以下に説明する。図4は、バスバー3A、3Dの展開形状を示す。展開形状のバスバー3A、3Dは他のバスバーとともに、図4の打ち抜きパターンで銅平板から打ち抜かれる。打ち抜かれた各バスバーはそれぞれ分離され、個別に基板2に締結され、電子回路部品をハンダリフロー固定し、そのリード端子をバスバーに接合した後、折り曲げにより屈曲端部32が形成される。正面から見た屈曲端部32の形状を図5に示し、屈曲端部32の平面図を図6に示す。なお、この実施形態では、各バスバーは個別に基板2に固定したが、後述する実施形態2と同様に各バスバーをタイバーで結合した一体形状に打ち抜き、基板2に固定した後、タイバーを切断することも可能である。ただし、この場合には、銅平板の歩留まりが低下する。
【0035】
(効果)
上記したこの実施形態の形状の屈曲端部32を採用すると、次の効果を奏することができる。
【0036】
突出部321、322からなる第1ベンド部33の厚さ方向がX方向に一致するため、第1ベンド部33は容易にX方向に変形することができる。すなわち、突出部322の先端と突出部321の基端との間の相対的なX方向変位が容易となる。これにより、バスバーアセンブリ3及び基板2とプリント基板6との線膨張係数差によるバスバーアセンブリ3及び基板2に対するプリント基板6のX方向への相対変位は、この第1ベンド部33のX方向への変形により吸収される。これにより、バスバーの先端部とプリント基板6の端子挿入孔61におけるはんだ接合部のX方向の熱応力を軽減することができる。
【0037】
同様に、突出部323、324からなる第2ベンド部34の厚さ方向がY方向に一致するため、第2ベンド部34は容易にY方向に変形することができる。すなわち、突出部324の先端と突出部323の基端との間の相対的なY方向変位が容易となる。これにより、バスバーアセンブリ3及び基板2とプリント基板6との線膨張係数差によるバスバーアセンブリ3及び基板2に対するプリント基板6のY方向への相対変位は、この第2ベンド部33のY方向への変形により吸収される。これにより、バスバーの先端部とプリント基板6の端子挿入孔61におけるはんだ接合部のY方向の熱応力を軽減することができる。上記の結果として、これらのはんだ接合部の冷熱サイクル寿命を延長することができる。
【0038】
(実施形態2)
実施形態2の屈曲端部35について、図7を参照して説明する。図7はバスバー3A、3D、3Eの屈曲端部35の展開図である。
【0039】
展開形状において、屈曲端部35は、バスバー3A、3D、3Eの長手方向(X方向)に延在する平行主部31の左端から斜めに延在する第1ベンド部351と、第1ベンド部351の先端から斜めかつ逆向きに延在する第2ベンド部352と、第2ベンド部352の先端から略左方に延在する先端部353と、先端部353の先端から更に略左方に突出する端子挿入孔挿通用の端子部354とを有している。したがって、展開形状において、第1ベンド部351と第2ベンド部352とは略V字形状に配置されている。
【0040】
バスバー3A、3D、3Eは、互いに平行に配列されており、各先端部353はタイバー320により一体化されている。破線で示す355は平行主部31と第1ベンド部351との境界をなす屈曲線であり、破線で示す356は第1ベンド部351と第2ベンド部352との境界をなす屈曲線である。
【0041】
屈曲後の屈曲端部35の形状を図8、図9に示す。図8は屈曲端部35の平面図であり、図9は屈曲端部35をX方向左側から右側に見た側面図である。
【0042】
第1ベンド部351は、平行主部31の先端から平行主部31の幅方向(Y方向)へ斜めに立ち上がっており、その厚さ方向はX方向となっている。第2ベンド部352は、第1ベンド部351の先端部から上方かつ平行主部31の長手方向(X方向)へ斜めに立ち上がっており、その厚さ方向はY方向となっている。先端部353は第2ベンド部352の上端からH方向へ垂直に立ち上がっており、端子挿入孔挿通用の端子部354は先端部353の上端からH方向へ垂直に立ち上がってプリント基板6の端子挿入孔61に挿通されている。
【0043】
(効果)
この実施形態2の屈曲端部35は、厚さ方向がX方向に一致する第1ベンド部351と、厚さ方向がY方向と一致する第2ベンド部352とを有するので、これら第1ベンド部351のX方向への変形及び第2ベンド部352のY方向への変形により、基板2及びバスバーアセンブリ3に対するプリント基板6のX、Y方向への相対変位を確保することができる。このため、屈曲端部35は、実施形態1の屈曲端部32と同じくプリント基板6のはんだ接合部の冷熱サイクル寿命を改善することができる。
【0044】
この実施形態2の屈曲端部35は、図7と図3とを比較すれば容易にわかるように、実施形態1の屈曲端部32に対して平行主部31の左端部のX方向位置を揃えることができるため、一体に打ち抜かれた各バスバーをタイバー320により一体に基板2に固定することができ、その後のタイバー320の切断により、作業性を向上することができる。更に、銅平板の歩留まりも改善される。
【0045】
その他の点は、実施形態1と同じである。
【0046】
(実施形態3)
実施形態3の屈曲端部36について図10を参照して説明する。図10はバスバー3A、3Dの展開図である。
【0047】
展開形状において、屈曲端部36は、バスバー3A、3Dの長手方向(X方向)に延在する平行主部31の左端からX方向左方に延在する第1ベンド部361と、第1ベンド部361の先端から長手方向(X方向)に延在する第2ベンド部362と、第1ベンド部361と第2ベンド部362との間に介在される三角形(台形でもよい)の第3ベンド部363と、第2ベンド部362の先端から斜めに延在する先端部364とを有する。先端部364の先端から端子挿入孔挿通用の端子部が更に斜めに延在している。バスバー3A、3Dは、互いに平行に配列されており、各先端部364はタイバー360により一体化されている。破線で示す365は平行主部31と第1ベンド部361との境界をなす屈曲線であり、破線で示す366は第1ベンド部361と第3ベンド部363との境界をなす屈曲線であり、破線で示す367は第3ベンド部363と第2ベンド部362との境界をなす屈曲線である。
【0048】
第1ベンド部361は平行主部31の先端部の長手方向へ延在する側端から高さ方向に立ち上がっており、第1ベンド部361はこの姿勢でX方向左方に延在している。これにより、第1ベンド部361の厚さ方向はY方向に一致している。
【0049】
屈曲線366、367での所定角度での屈曲により、第2ベンド部362はY方向かつ上方へ斜めに延在している。これにより、第2ベンド部362の厚さ方向はX方向に一致している。先端部364は第2ベンド部362の先端から垂直に立ち上がっており、端子部は先端部364の上端から垂直に立ち上がっている。
【0050】
このようにすれば、第1、第2実施形態と同様に、厚さ方向がX方向に一致する第2ベンド部362と、厚さ方向がY方向と一致する第1ベンド部361とを有するので、基板2及びバスバーアセンブリ3に対するプリント基板6のX、Y方向への相対変位を確保することができる。
【0051】
更に、この実施形態によれば、屈曲端部36の展開形状をほぼ平行主部31を延長した形状とすることができるため、銅平板からの歩留まりを向上しつつ高密度でバスバーアセンブリ3を組み立てることができる。
【0052】
(実施形態4)
実施形態4の屈曲端部37について図11を参照して説明する。図11はバスバー3Aの展開図である。
【0053】
展開形状において、屈曲端部37は、バスバー3Aの長手方向(X方向)に延在する平行主部31の左端からX方向左方に延在する第1ベンド部371と、第1ベンド部371の先端から長手方向(X方向)右方へ延在する第2ベンド部372と、第2ベンド部372の先端から長手方向(X方向)左方へ延在する第3ベンド部373とをもち、第3ベンド部373の先端からX方向左方へ端子部374が突出している。したがって、屈曲端部37は、つづら折れ状の展開形状を有している。屈曲端部37は、図略の隣のバスバーの屈曲端部37と図略のタイバーにより一体化されている。
【0054】
破線で示す375は平行主部31と第1ベンド部371との境界をなす屈曲線であり、破線で示す376は第1ベンド部371と第2ベンド部372との境界をなす屈曲線であり、破線で示す377は第2ベンド部372と第3ベンド部373との境界をなす屈曲線である。屈曲線375は、Y方向に延在し、屈曲線376、377は、X方向に延在している。これら屈曲線375〜377における屈曲は、直角になされる。これにより、第1ベンド部371は平行主部31の先端部から直角に立ち上がっており、第1ベンド部371の厚さ方向はX方向に一致している。屈曲線376での屈曲により、第2ベンド部372は下方に垂下しており、第2ベンド部372の厚さ方向はY方向に一致している。屈曲線377での屈曲により、第3ベンド部373は上方に立ち上がっており、第3ベンド部373の厚さ方向はX方向に一致している。
【0055】
このようにすれば、第1、第2実施形態と同様に、厚さ方向がX方向に一致する第1ベンド部371、第3ベンド部373と、厚さ方向がY方向と一致する第2ベンド部371とを有するので、基板2及びバスバーアセンブリ3に対するプリント基板6のX、Y方向への相対変位を確保することができる。
【0056】
更に、この実施形態によれば、屈曲端部37の展開形状をほぼ平行主部31を延長した形状とすることができるため、銅平板からの歩留まりを向上しつつ高密度でバスバーアセンブリ3を組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】実施形態1の電子回路部品近傍を示す部分縦断面図である。
【図2】図1の電子部品実装構造の一部省略斜視図である。
【図3】図1のバスバーの展開平面図である。
【図4】図3のバスバーの屈曲端部をX方向に見た正面図である。
【図5】図3のバスバーの屈曲端部をH方向に見下ろした平面図である。
【図6】図3のバスバーの屈曲端部の斜視図である。
【図7】実施形態2の屈曲端部の展開図である。
【図8】図7の屈曲端部の屈曲形状を示す平面図である。
【図9】図7の屈曲端部の屈曲形状を示す側面図である。
【図10】実施形態3の屈曲端部の展開図である。
【図11】実施形態4の屈曲端部の展開図である。
【符号の説明】
【0058】
(実施形態1)
1 樹脂モールドIC
2 基板
3 バスバーアセンブリ
3A バスバー
3B バスバー
3C バスバー
4 リード端子
5 絶縁シート
6 プリント基板
31 平行主部
32 屈曲端部
33 第1ベンド部
34 第2ベンド部
61 端子挿入孔
321 突出部
322 突出部
323 突出部
324 突出部
325 端子部
(実施形態2)
3 バスバーアセンブリ
3A バスバー
3D バスバー
3E バスバー
6 プリント基板
31 平行主部
35 屈曲端部
320 タイバー
351 第1ベンド部
352 第2ベンド部
353 先端部
354 端子部
355 屈曲線
356 屈曲線
(実施形態3)
3 バスバーアセンブリ
3A バスバー
3D バスバー
6 プリント基板
31 平行主部
36 屈曲端部
360 タイバー
361 第1ベンド部
362 第2ベンド部
363 第3ベンド部
364 先端部
365 屈曲線
366 屈曲線
367 屈曲線
(実施形態4)
3 バスバーアセンブリ
3A バスバー
31 平行主部
37 屈曲端部
371 第1ベンド部
372 第2ベンド部
373 第3ベンド部
374 端子部
375 屈曲線
376 屈曲線
377 屈曲線
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント基板と平行に延設されて端部が前記プリント基板に向けて屈曲されて前記プリント基板に接合される多数のバスバーをもつ電子部品実装構造及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子回路装置では、多数の電子回路部品が実装される。電子回路部品には、電力消費が小さいタイプと電力消費が大きいタイプとがあり、前者は、配線が容易でコンパクト配置が可能なプリント基板に実装するのが有利であり、後者は放熱及び配線損失の低減のためにバスバーに接合するのが有利である。
【0003】
このバスバープリント基板実装構造では、大電力消費タイプの電子回路部品及びその端子に接合される多数のバスバーアセンブリと、プリント基板とを平行に配置する二階建て構造が、コンパクト実装のために有利である。
【0004】
バスバーとプリント基板との電気的接続のため、バスバーの一端部は、プリント基板へ向かう方向(この明細書では高さ方向又はH方向と言う)へ折り曲げられて屈曲端部とされ、この屈曲端部の先端部はプリント基板の端子挿入孔に挿通されてはんだ接合される。上記バスバーアセンブリとプリント基板との平行配置構造を二階建て型電子部品実装構造と称する。この種の二階建て型電子部品実装構造が下記の特許文献1に記載されている。
【0005】
プリント基板と平行に配列される多数のバスバーは、たとえば絶縁シートを介して冷却用の金属基板(ヒートシンクとも呼ばれる)にそれぞれ固定されることが好適である。
【0006】
しかしながら、従来の二階建て型電子部品実装構造では、金属基板に固定されたバスバーとプリント基板との熱膨張量の差により応力が発生するという問題があった。この応力は、各部のはんだ接合部、たとえばプリント基板とバスバーの先端部とのはんだ接合部に作用して、その冷熱サイクル寿命を低下させる。更に具体的に説明すると、高温となったバスバーがその長手方向(X方向)に膨張し、プリント基板をX方向に引っ張ると、プリント基板とバスバーの先端部とのはんだ接合部に応力を加えることになる。
【0007】
バスバーとプリント基板との間の線膨張率の差を吸収するために、バスバーの屈曲端部を曲げることは公知である。この従来のバスバーの屈曲端部は、バスバーの長手方向への伸縮による屈曲端部の高さ方向(H方向)への上下変位を吸収するためにバスバーの屈曲端部の根本部に湾曲部を与えている。
【0008】
しかしながら、金属基板上に配列され、それぞれ金属基板に固定された多数のバスバーの屈曲端部にプリント基板がはんだ接合される場合、金属基板の面方向への熱膨張の影響により、バスバーを通じてプリント基板との接合部にプリント基板の面方向すなわちバスバーの長手方向(X方向)及びバスバーの幅方向(Y方向)に引っ張り応力が作用し、それにより、このはんだ接合部に冷熱サイクル疲労が生じることがわかった。
【特許文献1】特開2002−93995号公報
【発明の開示】
【0009】
(発明の目的)
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、冷熱サイクルによりプリント基板とバスバーとのはんだ接合部に掛かるプリント基板の面方向への熱応力を軽減可能な二階建て型電子部品実装構造及びその製造方法を提供することをその目的としている。
【0010】
(発明の要約)
上記目的を達成する本発明は、プリント基板と、プリント基板と平行に延設される平行主部と、平行主部の一端からプリント基板に向けて屈曲されて先端が前記プリント基板にはんだ接合される屈曲端部と、平行主部の他端にはんだ接合される端子を有してバスバーに固定される電子回路部品と、バスバーが電気絶縁可能に固定されるとともにバスバー以上の線膨張率をもつ良熱伝導性の金属基板とを有する電子回路構造に適用される。
【0011】
本発明では特に、屈曲端部が、厚さ方向が前記平行主部の延設方向であるX方向に略一致する第1ベンド部と、厚さ方向が前記平行主部の延設方向と直角かつ前記プリント基板と平行な方向であるY方向に略一致する第2ベンド部と、前記第2ベンド部の先端部から略直角に立ち上がって前記プリント基板に達する先端部とを有することをその特徴としている。
【0012】
すなわち、この発明では、多数のバスバーは、それらの長手方向が一致するように各バスバーの幅方向へ所定ピッチで平行に配列され、各バスバーの先端部はプリント基板にはんだ接合される。各バスバーの互いに平行に配列された平行主部の一端から曲げられた後、その先端部に達する屈曲端部を有する。
【0013】
この発明の屈曲端部は、厚さ方向が平行主部の延設方向であるX方向に略一致する第1ベンド部と、厚さ方向が平行主部の延設方向と直角かつプリント基板と平行な方向であるY方向に略一致する第2ベンド部とをもつ。すなわち、第2ベンド部の厚さ方向はY方向に略一致する。
【0014】
このようにすれば、バスバーの厚さ方向がX方向に略一致する第1ベンド部はX方向へ容易に弾性変形することができ、バスバーの厚さ方向がY方向に略一致する第2ベンド部はY方向へ容易に弾性変形することができるので、基板に固定されたバスバーとプリント基板との間の線膨張係数差により生じてバスバー各部のはんだ接合部に作用する曲げ応力をこの両ベンド部の変形に吸収することができ、上記したバスバーのはんだ接合部に掛かる応力集中を緩和して、その冷熱サイクル寿命を大幅に向上することができる。なお、上記したはんだ接合部としては、バスバーと電子回路部品の端子とのはんだ接合部や、バスバーとプリント基板との間のはんだ接合部を含む。
【0015】
以下、更に詳しく説明する。
【0016】
金属基板上にそれぞれ平行に配列されている複数のバスーからなるバスバー群において、バスバーの長手方向をX方向とし、バスバーの幅方向をY方向とする。
【0017】
電子回路部品で発生した熱は、バスバー群をその長手方向へ膨張させる。バスバー群は金属基板に固定されているため、プリント基板に固定されるバスバー群の先端は、プリント基板にバスバーの長手方向(X方向)への引っ張り応力を与える。プリント基板の線膨張率は、通常、たとえば銅などの比抵抗が小さい導電材料を素材とするバスバーのそれよりも小さい。バスバーの熱膨張は、バスバーが金属基板に固定されることにより増大される。これは、通常、アルミニウムのように高熱伝導性をもつ安価な金属基板の線膨張率がバスバーのそれよりも大きいためである。
【0018】
また、バスバー群が固定された金属基板は、温度上昇によりバスバーの幅方向(Y方向)にも膨張する。これにより、金属基板に固定された各バスバー、特にそのY方向両端側のバスバーは、互いに離れる方向へ変形しようとし、その結果、これらバスバーの先端部が固定されたプリント基板は、Y方向にも引っ張られることになる。
【0019】
これに対して、本発明では、第1ベンド部の厚さ方向すなわちその最も薄い方向がX方向となっているため、第1ベンド部はX方向へ変形しやすくなっている。同じく第2ベンド部の厚さ方向すなわちその最も薄い方向がY方向となっているため、第2ベンド部はY方向へ変形しやすくなっている。これにより、既述したバスバーの屈曲端部の先端がプリント基板をX方向へ引っ張る力もY方向へ引っ張る力も同時に軽減され、その結果として、バスバーとプリント基板とのはんだ接合部の冷熱サイクル寿命を延長することができる。
【0020】
好適な態様において、第1ベンド部は、平行主部の端部から略直角に立ち上がった後、前記平行主部の幅方向に延在し、第2ベンド部は、第1ベンド部の先端部から平行主部の長手方向へ略直角に曲がった後、第1ベンド部の厚さ方向に延在する。このようにすれば、厚さ方向がX方向となる第1ベンド部と、厚さ方向がY方向となる第2ベンド部とをたとえばプレス成形などにより容易に屈曲端部に設けることができる。
【0021】
好適な態様において、第1ベンド部は、平行主部の端部から略上方かつ前記平行主部の幅方向へ斜めに立ち上がり、第2ベンド部は、第1ベンド部の先端部から上方かつ平行主部の長手方向へ斜めに立ち上がる。このようにすれば、展開形状の屈曲端部を端部にもつバスバー群を高歩留まりで金属平板から打ち抜くことができる。
【0022】
好適な態様において、第1ベンド部は、平行主部の端部から平行主部と略平行な折り曲げ線で折り曲げられて前記平行主部と平行に延在し、第2ベンド部は、複数回折り曲げられるか湾曲させられた第1ベンド部の先端部から上方かつ平行主部の幅方向へ延在する。このようにすれば、展開形状の屈曲端部を端部にもつバスバー群を高歩留まりで金属平板から打ち抜くことができる。
【0023】
好適な態様において、平板状の金属板から平行主部が互いに平行する複数の前記バスバーを打ち抜くと同時に各バスバーの屈曲端部の展開形状を打ち抜き、次に各バスバーを連ねるタイバーを切断し、その後、屈曲端部を曲げて前記第1ベンド部及び第2ベンド部を形成する。このようにすれば、各バスバーを同時に必要な相対位置関係にて打ち抜くことができるため、基板への組み付けが容易となる。すなわち、各バスバーがタイバーにより一体に形成されてリードフレーム構造をもつバスバーアセンブリを金属基板に固定した後で、タイバーを切断し、その後、各バスバーの端部を屈曲させて第1ベンド部、第2ベンド部を形成することができる。このようにすれば、製造、組み付けが容易となる。
【0024】
なお、本明細書で言う方向の略一致とは、方向が+30〜−30度の範囲でずれている場合を含むものとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の電子部品実装構造の好適実施形態を図面を参照して説明する。なお、本発明は下記の実施形態に限定解釈されるべきではなく、その他の公知技術の組み合わせにより本発明を技術思想を実現してもよいことは当然である。
【0026】
(実施形態1)
この実施形態の電子部品実装構造を図1〜図6を参照して説明する。図1は電子回路部品近傍を示す部分縦断面図、図2は図1の電子部品実装構造の一部省略斜視図、図3は図1のバスバーの展開平面図、図4はバスバーの屈曲端部をX方向に見た正面図、図5はバスバーの屈曲端部をH方向に見下ろした平面図、図6はバスバーの屈曲端部の斜視図である。
【0027】
(全体構成)
図1において、1は本発明で言う電子回路部品をなすDIP構造の樹脂モールドIC、2は基板、3A、3B、3Cはバスバー、4は樹脂モールドIC1のリード端子、5は電気絶縁用の樹脂フィルムである。バスバー3A、3B、3C及びリード端子4は銅製である。
【0028】
基板2の上面には絶縁シート5を介して多数のバスバーが配列されている。バスバー3Cの一部の上面にははんだにより樹脂モールドIC1が接合されている。3A、3Bには樹脂モールドIC1のリード端子4がはんだにより接合されている。バスバー3A、3B、3Cは、ねじ7により基板2に電気絶縁可能に固定されている。
【0029】
図2において、6はプリント基板であり、図1に示すバスバー3A、3B、3Cを含む多数のバスバーからなるバスバーアセンブリ3の上方に基板2と平行に延設されている。プリント基板6の上面には図略の多くの小電力回路部品が実装され、それらは導電層パターンにより接続されている。プリント基板6のX方向両端部には、5つの端子挿入孔61がそれぞれY方向一列に設けられている。
【0030】
バスバーアセンブリ3の各バスバーは、この実施形態では、なるべくX方向に延存し、各バスバーの他端部は、プリント基板6のX方向両端部の直下に達している。図2では、第1のバスバー群をなすバスバー3A、3D、3E、3F、3Gがプリント基板6の左端部直下に達している。図略の第2のバスバー群をなす各バスバーもプリント基板6の右端部直下に達している。各バスバーは、X方向に延在する平行主部31と、平行主部31の他端部から上方へ屈曲されてプリント基板6の端子挿入孔61に達する屈曲端部32とを有している。
【0031】
たとえば、バスバー3Aの平行主部31は左方向に延設された後、直角に屈曲されて上方へ突出して屈曲端部32をなし、屈曲端部32の先端がプリント基板6の端子挿入孔61に挿入され、端子挿入孔61周囲の導電パターンにはんだ接合されている。また、バスバー3Bの図略の他端部は右方向に延設された後、直角に屈曲されて上方へ突出して屈曲端部をなし、この屈曲端部の先端がプリント基板6の端子挿入孔61に挿入され、端子挿入孔61周囲の導電パターンにはんだ接合されている。
【0032】
(屈曲端部32の構造)
この実施形態の特徴をなす屈曲端部32の形状について、図3を参照して詳しく説明する。図3はバスバー3Aの屈曲端部32の斜視図である。
【0033】
屈曲端部32は、バスバー3Aの長手方向(X方向)に延在する平行主部31の左端から直角に立ち上がる突出部321と、突出部321の先端部からY方向へ延在する突出部322と、突出部322の先端部からX方向右向きに延在する突出部323と、突出部323の先端部から上方へ突出する突出部324と、突出部324の先端から更に上方へ突出してプリント基板6の端子挿入孔61に挿通される端子部325とを有している。突出部321、322の厚さ方向はX方向に一致し、本発明で言う第1ベンド部33を構成している。突出部323、324の厚さ方向はY方向に一致し、本発明で言う第2ベンド部34を構成している。なお、Y方向はバスバー又は平行主部31の幅方向とも呼ばれ、X方向はバスバー又は平行主部31の長手方向とも呼ばれる。
【0034】
(バスバーの製造)
屈曲端部32を含むバスバーの製造方法を図4〜図6を参照して以下に説明する。図4は、バスバー3A、3Dの展開形状を示す。展開形状のバスバー3A、3Dは他のバスバーとともに、図4の打ち抜きパターンで銅平板から打ち抜かれる。打ち抜かれた各バスバーはそれぞれ分離され、個別に基板2に締結され、電子回路部品をハンダリフロー固定し、そのリード端子をバスバーに接合した後、折り曲げにより屈曲端部32が形成される。正面から見た屈曲端部32の形状を図5に示し、屈曲端部32の平面図を図6に示す。なお、この実施形態では、各バスバーは個別に基板2に固定したが、後述する実施形態2と同様に各バスバーをタイバーで結合した一体形状に打ち抜き、基板2に固定した後、タイバーを切断することも可能である。ただし、この場合には、銅平板の歩留まりが低下する。
【0035】
(効果)
上記したこの実施形態の形状の屈曲端部32を採用すると、次の効果を奏することができる。
【0036】
突出部321、322からなる第1ベンド部33の厚さ方向がX方向に一致するため、第1ベンド部33は容易にX方向に変形することができる。すなわち、突出部322の先端と突出部321の基端との間の相対的なX方向変位が容易となる。これにより、バスバーアセンブリ3及び基板2とプリント基板6との線膨張係数差によるバスバーアセンブリ3及び基板2に対するプリント基板6のX方向への相対変位は、この第1ベンド部33のX方向への変形により吸収される。これにより、バスバーの先端部とプリント基板6の端子挿入孔61におけるはんだ接合部のX方向の熱応力を軽減することができる。
【0037】
同様に、突出部323、324からなる第2ベンド部34の厚さ方向がY方向に一致するため、第2ベンド部34は容易にY方向に変形することができる。すなわち、突出部324の先端と突出部323の基端との間の相対的なY方向変位が容易となる。これにより、バスバーアセンブリ3及び基板2とプリント基板6との線膨張係数差によるバスバーアセンブリ3及び基板2に対するプリント基板6のY方向への相対変位は、この第2ベンド部33のY方向への変形により吸収される。これにより、バスバーの先端部とプリント基板6の端子挿入孔61におけるはんだ接合部のY方向の熱応力を軽減することができる。上記の結果として、これらのはんだ接合部の冷熱サイクル寿命を延長することができる。
【0038】
(実施形態2)
実施形態2の屈曲端部35について、図7を参照して説明する。図7はバスバー3A、3D、3Eの屈曲端部35の展開図である。
【0039】
展開形状において、屈曲端部35は、バスバー3A、3D、3Eの長手方向(X方向)に延在する平行主部31の左端から斜めに延在する第1ベンド部351と、第1ベンド部351の先端から斜めかつ逆向きに延在する第2ベンド部352と、第2ベンド部352の先端から略左方に延在する先端部353と、先端部353の先端から更に略左方に突出する端子挿入孔挿通用の端子部354とを有している。したがって、展開形状において、第1ベンド部351と第2ベンド部352とは略V字形状に配置されている。
【0040】
バスバー3A、3D、3Eは、互いに平行に配列されており、各先端部353はタイバー320により一体化されている。破線で示す355は平行主部31と第1ベンド部351との境界をなす屈曲線であり、破線で示す356は第1ベンド部351と第2ベンド部352との境界をなす屈曲線である。
【0041】
屈曲後の屈曲端部35の形状を図8、図9に示す。図8は屈曲端部35の平面図であり、図9は屈曲端部35をX方向左側から右側に見た側面図である。
【0042】
第1ベンド部351は、平行主部31の先端から平行主部31の幅方向(Y方向)へ斜めに立ち上がっており、その厚さ方向はX方向となっている。第2ベンド部352は、第1ベンド部351の先端部から上方かつ平行主部31の長手方向(X方向)へ斜めに立ち上がっており、その厚さ方向はY方向となっている。先端部353は第2ベンド部352の上端からH方向へ垂直に立ち上がっており、端子挿入孔挿通用の端子部354は先端部353の上端からH方向へ垂直に立ち上がってプリント基板6の端子挿入孔61に挿通されている。
【0043】
(効果)
この実施形態2の屈曲端部35は、厚さ方向がX方向に一致する第1ベンド部351と、厚さ方向がY方向と一致する第2ベンド部352とを有するので、これら第1ベンド部351のX方向への変形及び第2ベンド部352のY方向への変形により、基板2及びバスバーアセンブリ3に対するプリント基板6のX、Y方向への相対変位を確保することができる。このため、屈曲端部35は、実施形態1の屈曲端部32と同じくプリント基板6のはんだ接合部の冷熱サイクル寿命を改善することができる。
【0044】
この実施形態2の屈曲端部35は、図7と図3とを比較すれば容易にわかるように、実施形態1の屈曲端部32に対して平行主部31の左端部のX方向位置を揃えることができるため、一体に打ち抜かれた各バスバーをタイバー320により一体に基板2に固定することができ、その後のタイバー320の切断により、作業性を向上することができる。更に、銅平板の歩留まりも改善される。
【0045】
その他の点は、実施形態1と同じである。
【0046】
(実施形態3)
実施形態3の屈曲端部36について図10を参照して説明する。図10はバスバー3A、3Dの展開図である。
【0047】
展開形状において、屈曲端部36は、バスバー3A、3Dの長手方向(X方向)に延在する平行主部31の左端からX方向左方に延在する第1ベンド部361と、第1ベンド部361の先端から長手方向(X方向)に延在する第2ベンド部362と、第1ベンド部361と第2ベンド部362との間に介在される三角形(台形でもよい)の第3ベンド部363と、第2ベンド部362の先端から斜めに延在する先端部364とを有する。先端部364の先端から端子挿入孔挿通用の端子部が更に斜めに延在している。バスバー3A、3Dは、互いに平行に配列されており、各先端部364はタイバー360により一体化されている。破線で示す365は平行主部31と第1ベンド部361との境界をなす屈曲線であり、破線で示す366は第1ベンド部361と第3ベンド部363との境界をなす屈曲線であり、破線で示す367は第3ベンド部363と第2ベンド部362との境界をなす屈曲線である。
【0048】
第1ベンド部361は平行主部31の先端部の長手方向へ延在する側端から高さ方向に立ち上がっており、第1ベンド部361はこの姿勢でX方向左方に延在している。これにより、第1ベンド部361の厚さ方向はY方向に一致している。
【0049】
屈曲線366、367での所定角度での屈曲により、第2ベンド部362はY方向かつ上方へ斜めに延在している。これにより、第2ベンド部362の厚さ方向はX方向に一致している。先端部364は第2ベンド部362の先端から垂直に立ち上がっており、端子部は先端部364の上端から垂直に立ち上がっている。
【0050】
このようにすれば、第1、第2実施形態と同様に、厚さ方向がX方向に一致する第2ベンド部362と、厚さ方向がY方向と一致する第1ベンド部361とを有するので、基板2及びバスバーアセンブリ3に対するプリント基板6のX、Y方向への相対変位を確保することができる。
【0051】
更に、この実施形態によれば、屈曲端部36の展開形状をほぼ平行主部31を延長した形状とすることができるため、銅平板からの歩留まりを向上しつつ高密度でバスバーアセンブリ3を組み立てることができる。
【0052】
(実施形態4)
実施形態4の屈曲端部37について図11を参照して説明する。図11はバスバー3Aの展開図である。
【0053】
展開形状において、屈曲端部37は、バスバー3Aの長手方向(X方向)に延在する平行主部31の左端からX方向左方に延在する第1ベンド部371と、第1ベンド部371の先端から長手方向(X方向)右方へ延在する第2ベンド部372と、第2ベンド部372の先端から長手方向(X方向)左方へ延在する第3ベンド部373とをもち、第3ベンド部373の先端からX方向左方へ端子部374が突出している。したがって、屈曲端部37は、つづら折れ状の展開形状を有している。屈曲端部37は、図略の隣のバスバーの屈曲端部37と図略のタイバーにより一体化されている。
【0054】
破線で示す375は平行主部31と第1ベンド部371との境界をなす屈曲線であり、破線で示す376は第1ベンド部371と第2ベンド部372との境界をなす屈曲線であり、破線で示す377は第2ベンド部372と第3ベンド部373との境界をなす屈曲線である。屈曲線375は、Y方向に延在し、屈曲線376、377は、X方向に延在している。これら屈曲線375〜377における屈曲は、直角になされる。これにより、第1ベンド部371は平行主部31の先端部から直角に立ち上がっており、第1ベンド部371の厚さ方向はX方向に一致している。屈曲線376での屈曲により、第2ベンド部372は下方に垂下しており、第2ベンド部372の厚さ方向はY方向に一致している。屈曲線377での屈曲により、第3ベンド部373は上方に立ち上がっており、第3ベンド部373の厚さ方向はX方向に一致している。
【0055】
このようにすれば、第1、第2実施形態と同様に、厚さ方向がX方向に一致する第1ベンド部371、第3ベンド部373と、厚さ方向がY方向と一致する第2ベンド部371とを有するので、基板2及びバスバーアセンブリ3に対するプリント基板6のX、Y方向への相対変位を確保することができる。
【0056】
更に、この実施形態によれば、屈曲端部37の展開形状をほぼ平行主部31を延長した形状とすることができるため、銅平板からの歩留まりを向上しつつ高密度でバスバーアセンブリ3を組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】実施形態1の電子回路部品近傍を示す部分縦断面図である。
【図2】図1の電子部品実装構造の一部省略斜視図である。
【図3】図1のバスバーの展開平面図である。
【図4】図3のバスバーの屈曲端部をX方向に見た正面図である。
【図5】図3のバスバーの屈曲端部をH方向に見下ろした平面図である。
【図6】図3のバスバーの屈曲端部の斜視図である。
【図7】実施形態2の屈曲端部の展開図である。
【図8】図7の屈曲端部の屈曲形状を示す平面図である。
【図9】図7の屈曲端部の屈曲形状を示す側面図である。
【図10】実施形態3の屈曲端部の展開図である。
【図11】実施形態4の屈曲端部の展開図である。
【符号の説明】
【0058】
(実施形態1)
1 樹脂モールドIC
2 基板
3 バスバーアセンブリ
3A バスバー
3B バスバー
3C バスバー
4 リード端子
5 絶縁シート
6 プリント基板
31 平行主部
32 屈曲端部
33 第1ベンド部
34 第2ベンド部
61 端子挿入孔
321 突出部
322 突出部
323 突出部
324 突出部
325 端子部
(実施形態2)
3 バスバーアセンブリ
3A バスバー
3D バスバー
3E バスバー
6 プリント基板
31 平行主部
35 屈曲端部
320 タイバー
351 第1ベンド部
352 第2ベンド部
353 先端部
354 端子部
355 屈曲線
356 屈曲線
(実施形態3)
3 バスバーアセンブリ
3A バスバー
3D バスバー
6 プリント基板
31 平行主部
36 屈曲端部
360 タイバー
361 第1ベンド部
362 第2ベンド部
363 第3ベンド部
364 先端部
365 屈曲線
366 屈曲線
367 屈曲線
(実施形態4)
3 バスバーアセンブリ
3A バスバー
31 平行主部
37 屈曲端部
371 第1ベンド部
372 第2ベンド部
373 第3ベンド部
374 端子部
375 屈曲線
376 屈曲線
377 屈曲線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント基板と、
前記プリント基板と平行に延設される平行主部と、前記平行主部の一端から前記プリント基板に向けて曲げられて先端部が前記プリント基板にはんだ接合される屈曲端部と、
前記主部の他端にはんだ接合される端子を有して前記バスバーに固定される電子回路部品と、
前記バスバーが電気絶縁可能に固定されるとともに前記バスバー以上の線膨張率をもつ良熱伝導性の金属基板と、
を備える電子部品実装構造において、
前記屈曲端部は、
厚さ方向が前記平行主部の延設方向であるX方向に略一致する第1ベンド部と、
厚さ方向が前記平行主部の延設方向と直角かつ前記プリント基板と平行な方向であるY方向に略一致する第2ベンド部と、
前記第2ベンド部の先端部から略直角に立ち上がって前記プリント基板に達する先端部と、
を有することを特徴とする電子部品実装構造。
【請求項2】
請求項1記載の電子部品実装構造において、
前記第1ベンド部は、
前記平行主部の端部から略直角に立ち上がった後、前記平行主部の幅方向に延在し、
前記第2ベンド部は、前記第1ベンド部の先端部から前記平行主部の長手方向へ略直角に曲がった後、前記第1ベンド部の厚さ方向に延在する電子部品実装構造。
【請求項3】
請求項1記載の電子部品実装構造において、
前記第1ベンド部は、前記平行主部の端部から略上方かつ前記平行主部の幅方向へ斜めに立ち上がり、
前記第2ベンド部は、前記第1ベンド部の先端部から上方かつ前記平行主部の長手方向へ斜めに立ち上がる電子部品実装構造。
【請求項4】
請求項1記載の電子部品実装構造において、
前記第1ベンド部は、前記平行主部の端部から前記平行主部と略平行な折り曲げ線で折り曲げられて前記平行主部と平行に延在し、
前記第2ベンド部は、複数回折り曲げられるか湾曲させられた前記第1ベンド部の先端部から上方かつ前記平行主部の幅方向へ延在する電子部品実装構造。
【請求項5】
請求項1乃至4記載の電子部品実装構造の製造方法において、
平板状の金属板から前記平行主部が互いに平行する複数の前記バスバーを打ち抜くと同時に前記各バスバーの屈曲端部の展開形状を打ち抜き、次に前記各バスバーを連ねるタイバーを切断し、その後、前記屈曲端部を曲げて前記第1ベンド部及び第2ベンド部を形成する電子部品実装構造の製造方法。
【請求項1】
プリント基板と、
前記プリント基板と平行に延設される平行主部と、前記平行主部の一端から前記プリント基板に向けて曲げられて先端部が前記プリント基板にはんだ接合される屈曲端部と、
前記主部の他端にはんだ接合される端子を有して前記バスバーに固定される電子回路部品と、
前記バスバーが電気絶縁可能に固定されるとともに前記バスバー以上の線膨張率をもつ良熱伝導性の金属基板と、
を備える電子部品実装構造において、
前記屈曲端部は、
厚さ方向が前記平行主部の延設方向であるX方向に略一致する第1ベンド部と、
厚さ方向が前記平行主部の延設方向と直角かつ前記プリント基板と平行な方向であるY方向に略一致する第2ベンド部と、
前記第2ベンド部の先端部から略直角に立ち上がって前記プリント基板に達する先端部と、
を有することを特徴とする電子部品実装構造。
【請求項2】
請求項1記載の電子部品実装構造において、
前記第1ベンド部は、
前記平行主部の端部から略直角に立ち上がった後、前記平行主部の幅方向に延在し、
前記第2ベンド部は、前記第1ベンド部の先端部から前記平行主部の長手方向へ略直角に曲がった後、前記第1ベンド部の厚さ方向に延在する電子部品実装構造。
【請求項3】
請求項1記載の電子部品実装構造において、
前記第1ベンド部は、前記平行主部の端部から略上方かつ前記平行主部の幅方向へ斜めに立ち上がり、
前記第2ベンド部は、前記第1ベンド部の先端部から上方かつ前記平行主部の長手方向へ斜めに立ち上がる電子部品実装構造。
【請求項4】
請求項1記載の電子部品実装構造において、
前記第1ベンド部は、前記平行主部の端部から前記平行主部と略平行な折り曲げ線で折り曲げられて前記平行主部と平行に延在し、
前記第2ベンド部は、複数回折り曲げられるか湾曲させられた前記第1ベンド部の先端部から上方かつ前記平行主部の幅方向へ延在する電子部品実装構造。
【請求項5】
請求項1乃至4記載の電子部品実装構造の製造方法において、
平板状の金属板から前記平行主部が互いに平行する複数の前記バスバーを打ち抜くと同時に前記各バスバーの屈曲端部の展開形状を打ち抜き、次に前記各バスバーを連ねるタイバーを切断し、その後、前記屈曲端部を曲げて前記第1ベンド部及び第2ベンド部を形成する電子部品実装構造の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−71071(P2009−71071A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−238524(P2007−238524)
【出願日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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