説明

電子式腕時計

【課題】発電部と二次電池とを有する電子腕時計に対し、僅かな変更で電波時計なみの高精度を実現する。
【解決手段】外部から非接触でエネルギーを与えられて電圧を誘起する発電部である受信用コイル105と、受信用コイル105で誘起される電圧で充電される二次電池11と、受信用コイル105で誘起される電圧の変化を二値化エンコード信号として取り込むための入力回路と、二次電池11から給電される制御回路部と、を有する。制御回路部には、二値化エンコード信号を所定のコード化規則にしたがってデコードすることにより現在時刻情報を取得するデコード手段と、基準振動子に基づいて時刻情報を生成する計時手段と、計時手段にて生成された時刻情報をデコード手段にて取得された現在時刻情報に基づいて修正する時刻修正手段とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁電変換コイルやソーラーセル等の発電部と充電可能な二次電池とを有する電子式腕時計に係り、特に、低価格および小型化を維持しつつ、電波時計と同じ精度を達成できるようにした電子式腕時計に関する。
【背景技術】
【0002】
磁電変換コイルやソーラーセル等の発電部と充電可能な二次電池とを有する電子式腕時計は、従来より知られている(特許文献1参照)。この種の発電部と二次電池とを内蔵する電子式腕時計によれば、面倒な電池の交換等を要することなく、長期間の使用が可能となる利点がある。
【0003】
標準時刻電波(JJY電波)の受信により時刻情報を修正する機能を備えたクォーツ式電子置き時計と、通常のクォーツ式腕時計との間を光通信で結ぶことにより、クォーツ式腕時計の精度を電波時計並に向上させるようにした時計システムについても、従来より知られている(特許文献2参照)。このような時計システムに適用されるクォーツ式腕時計によれば、標準時刻電波の受信のためのアンテナやコンデンサ等が不要であるため、高精度を達成しつつも、小型に構成できると言う利点がある。
【特許文献1】特開平11−040182号公報
【特許文献2】特開平09−113647号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献2に記載の時計システムに使用されるクォーツ式腕時計にあっては、クォーツ式電波置き時計側から時刻情報を光受信するのみのために、受光素子を含む光受信回路等を備え付けねばならないことから、通常のクォーツ式腕時計に比べればかなりのコストアップを来すと言う問題点がある。
【0005】
この発明は、上述の問題点に着目してなされてものであり、その目的とするところは、磁電変換コイルやソーラーセル等の発電部と充電可能な二次電池とを有する電子式腕時計に対して僅かの改変を加えるのみで、電波時計なみの高精度を実現することができる電子式腕時計を提供することにある。
【0006】
この発明のさらに他の目的並びに作用効果については、明細書の以下の記述や添付図面を参照することにより、当業者であれば容易に理解される筈である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電子式腕時計は、外部から非接触でエネルギを与えられて電圧を誘起する発電部と、発電部で誘起される電圧で充電される二次電池と、二次電池から給電される制御回路部と、発電部で誘起される電圧の変化を二値化エンコード信号として取り込むための入力回路とを有する。回路部には、入力回路を介して取り込まれた二値化エンコード信号を所定のコード化規則に従ってデコードすることにより現在時刻情報を取得するデコード手段と、基準振動子に基づいて時刻情報を生成する計時手段と、計時手段にて生成された時刻情報をデコード手段にて取得された現在時刻情報に基づいて修正する時刻修正手段とを具備する。
【0008】
このような構成によれば、外部から非接触で与えられるエネルギを時刻情報を表すエンコード信号で変調するだけで、当該電子式腕時計に対して正確な時刻情報を教示することができると共に、こうして教示された現在時刻情報に基づいて時刻修正操作を行わせることにより、標準時刻電波受信機能を設けることなく、この種の電子式腕時計の高精度化を達成することができる。加えて、発電部と二次電池とを有する既存の電子式腕時計に対して、入力回路とデコード手段と時刻修正手段とを付加するだけで、高精度化を実現することができるため、充電式腕時計に対しては格別のコストアップを来すことがないという利点もある。
【0009】
ここで、発電部としては、外部から光が与えられて電圧を誘起するソーラーセルであったり、外部から交番磁界が与えられて電圧を誘起する磁電変換コイルであったりしてもよい。
【0010】
また、好ましい実施の形態においては、時刻修正を指示するための操作子が操作されたことを少なくとも条件として、所定時間に限り又は所定時間内であって受信完了に至るまでの間に限り、入力回路を介して二値化エンコード信号の取り込みを行う入力取込制御手段とをさらに具備するようにしてもよい。このような構成によれば、発電電圧(例えば、ソーラーセルからの発電電圧)に混入する虞のある疑似二値化エンコード信号による誤動作を確実に防止することができる。
【0011】
さらに、入力取込制御手段は、操作子が操作されたことに加えて、過去所定時間内に時刻修正が行われていないことを条件として、所定時間に限り又は所定時間内であって受信完了までの間に限り、入力回路を介して二値化エンコード信号の取り込み並びに解読を行う、ようにしてもよい。このような構成によれば、頻繁な時刻修正動作により、二次電池を無駄に消耗させることがない。
【0012】
別の一面から見た本発明は、電子式腕時計側の発電部を介して現在時刻情報を的確に教示させることができる置き時計と捉えることもできる。このような置き時計にあっては、基準振動子に基づいて時刻情報を生成する機能と、標準時刻電波の受信により取得された標準時刻情報により基準振動子に基づいて生成された時刻情報を修正する機能とを有する。さらに、この置き時計にあっては、所定の操作子が操作されるのに応答して、または所定の検出器により腕時計が所定位置にセットされたことが検出されるのに応答して、送信開始トリガ信号を発生するトリガ手段と、電磁変換コイルと、腕時計を充電するための交流電源と、現在時刻情報を所定のコード化規則に従ってエンコードすることによりエンコード信号を生成するエンコード手段と、トリガ手段から送信開始トリガ信号が発生されるのに応答して、エンコード信号により交流電源を振幅変調して電磁コイルに給電することにより、エンコード信号を送信用交番磁界に乗せてサイクリックに送信する電磁送信回路とを具備するようにしてもよい。
【0013】
このとき、エンコード信号を電磁送信中であることを示す表示器を設けてもよい。このような構成によれば、時刻情報が送信されていることを確認した上で、腕時計を置き時計にセットできるから、時刻修正操作を誤ることがない。
【0014】
さらに、時刻電波の受信中に送信トリガ信号が発生したときには、標準時刻電波の受信を中断または停止して、電磁送信回路によるエンコード信号の電磁送信を優先するようにしてもよい。このような構成によれば、時刻電波の受信中に腕時計側から時刻送信要求が来た場合には、電波時計の受信に必要な2〜3分もユーザを待たせることなく、直ちに時刻送信動作に切り替えることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、磁電変換コイルやソーラーセル等の発電部と充電可能な二次電池とを有する充電式の電子式腕時計に対して僅かの改変を加えるのみで、電波時計なみの高精度を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、この発明の好適な実施の一形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
電波置き時計2に本発明に係るクォーツ式腕時計1がセットされた状態を示す正面図が図1に、同電波置き時計2の外観構成図が図2に、クォーツ式腕時計1の構成図(その1)が図3にそれぞれ示されている。
【0018】
この電波置き時計2は、水晶振動子に基づいて時刻情報を生成する機能と、標準時刻電波(JJY電波)の受信により取得された標準時刻情報により、水晶振動子に基づいて生成された時刻情報を修正する機能とを有する。また、この電波置き時計2は、後に詳細に説明するように、所定の操作子が操作されるのに応答して、または所定の検出器により腕時計が所定位置にセットされたことが検出されるのに応答して、送信開始トリガ信号を発生するトリガ手段と、電磁変換コイルと、腕時計を充電するための交流電源と、現在時刻情報を所定のコード化規則に従ってエンコードすることによりエンコード信号を生成するエンコード手段と、トリガ手段から送信開始トリガ信号が発生されるのに応答して、エンコード信号により交流電源を振幅変調して電磁コイルに給電することにより、エンコード信号を送電用交番磁界に乗せてサイクリックに送信する電磁送信回路とを具備して構成される。
【0019】
一方、この電波置き時計2と対をなすクォーツ式腕時計1は、外部から非接触でエネルギを与えられて電圧を誘起する発電部と、発電部で誘起される電圧で充電される二次電池と、発電部で誘起される電圧の変化を二値化エンコード信号として取り込むための入力回路と、二次電池から給電される制御回路部(CPU)とを有する。制御回路部(CPU)には、入力回路を介して取り込まれた二値化エンコード信号を所定のコード化規則に従ってデコードすることにより現在時刻情報を取得するデコード手段と、基準振動子に基づいて時刻情報を生成する計時手段と、計時手段にて生成された時刻情報をデコード手段にて取得された現在時刻情報に基づいて修正する時刻修正手段とを具備している。
【0020】
より具体的には、図2に示されるように、電波置き時計2は、台座部201と、台座部201の後部より直立する支柱部202と、支柱部202の上部より前方へ突出する本体部203とを有する。本体部203の前面には、図1に示されるように、現在時刻情報を送信中であることを示す送信表示灯204と、時刻情報を表示するための時刻表示部205と、日付情報を表示するための日付表示部206と、現在時刻情報の送信を開始させるための送信開始ボタン207と、手動による時刻設定を行うための時刻設定ボタン208と、強制的にJJY電波の受信を行わせるための強制受信ボタン209とが設けられている。
【0021】
本体部203の下面側には空所212が設けられると共に、上面側にはクォーツ式腕時計1をセットするための載置台部210が設けられている。この載置台部210の内部には、図2(b)に示されるように、交番磁界を発生させるための送電コイル213が内蔵されている。載置台部210の左右両脇には、図2(a)に示されるように、くびれ部211,211が設けられており、クォーツ式腕時計1が載置台部210の上にセットされる際に、くびれ部211,211には時計バンド108(図3(a)参照)がはまり込み、これによりクォーツ式腕時計1と電波置き時計2の側の載置台部210との位置決めが行われる。
【0022】
尚、空所212は、腕輪状の時計バンドが使用される際に、時計バンドを本体部203の周囲に巻き付けるために利用される。
【0023】
一方、クォーツ式腕時計1は、図3に示されるように、円環状のケース101と、ケース101の前面開口を塞ぐカバーガラス102と、ケース101の背面開口を塞ぐ裏蓋103と、文字盤104と裏蓋103との間の適所に収容される図示しない電子時計ムーブメントと、ケース101の裏蓋に近い側に配置される磁電変換用の受電コイル105とを有する。この受電コイル105は回路基板108によって支持されている。尚、その他図において、106は受信開始ボタン、107は時刻設定ボタン、108は時計バンドである。
【0024】
次に、クォーツ式腕時計1と電波置き時計2とで構成された時計システムの電気的ハードウェア構成を示す回路図(その1)が図4に示されている。この回路図は、クォーツ式腕時計1に対応する部分と、電波置き時計2に対応する部分とを含んでいる。
【0025】
まず、電波置き時計2に対応する部分について説明すると、この回路全体は、電源となる電池21と、JJY電波受信用のアンテナ22と、コンデンサ23と、フロントエンド回路24と、マイクロコンピュータ(CPU)25と、送信駆動用トランジスタ26と、交流電源として機能する発振回路27と、送信用コイル213と、バイパススイッチ28と、抵抗29と、押しボタン207,208,209のそれぞれに対応する押しボタンスイッチ207a,208a,209aと、送信表示灯204として機能する送信表示用LED204aとを含んでいる。
【0026】
アンテナ22とコンデンサ23とはJJY電波受信のための共振回路を構成する。フロントエンド回路24は、アンテナの受信出力を増幅する増幅回路と、その増幅出力を包絡線検波して、JJYコード信号を抽出する検波回路等を含んでいる。
【0027】
マイクロコンピュータ(CPU)25は、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、入出力インタフェースを含んでおり、マイクロプロセッサはROMに格納されたシステムプログラムを実行することによって、電波置き時計として必要な各種の機能を実現するようになされている。尚、ROMに格納されたシステムプログラムのうちで、本発明の要部に相当する部分については、後に図9のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
【0028】
送信用トランジスタ26は発振回路27に対する通電をオンオフ制御するためのものであり、トランジスタ26がオン状態のとき発振回路27は発振状態となるのに対し、オフのときには発振回路27は発振停止状態となる。
【0029】
発振回路27の発振出力は、抵抗29を介して送信用コイル213へと供給される。抵抗29はバイパススイッチ28を介してバイパスされており、このバイパススイッチ28はマイクロコンピュータ25によってオンオフ制御される。バイパススイッチ28がオン状態のとき、送信用コイル213に対しては比較的大なる電流が流れるのに対し、オフのときには比較的小なる電流が流れる。そのため、マイクロコンピュータ25から時刻情報に相当するエンコード信号をバイパススイッチ28に与えることによって、発振回路27から出力される発振出力は振幅変調を受け、図5に示されるように、デジタル信号で振幅変調された交流電流が流れることとなる。これにより、送電用コイル213からはエンコード信号で振幅変調された交番磁界が発生する。
【0030】
次に、クォーツ式腕時計1の側の回路について説明すると、この回路は、充電可能な二次電池11と、マイクロコンピュータ(CPU)12と、全波整流回路13と、平滑用コンデンサ14と、降圧用抵抗15と、クリッピング用ツェナーダイオード17と、逆流阻止用ダイオード16と、押しボタン106,107のそれぞれに相当する押しボタンスイッチ106a,107aとを含んでいる。
【0031】
マイクロコンピュータ12は、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、入出力インタフェースなどを含んでおり、ROMに格納されたシステムプログラムをマイクロプロセッサが実行することによって、クォーツ式腕時計として必要な各種の機能を実現するようになっている。受信用コイル105は、送信用コイル213から発生する交番磁界と鎖交して電圧を誘起し、この誘起された電圧によって、全波整流回路13、平滑用コンデンサ14、逆流阻止ダイオード16を介して、二次電池11に対する充電が行われる。
【0032】
受信用コイル105が交番磁界と鎖交していないとき、マイクロコンピュータ12は二次電池11から給電されて動作する。受信用コイル105で発生された電圧は、全波整流回路13、平滑用コンデンサ14で整流平滑(検波)されたのち、抵抗15で降圧されかつツェナーダイオード17でクリッピングされて、マイクロコンピュータ12へと取り込まれる。抵抗15とツェナーダイオード17とにより入力回路が構成される。マイクロコンピュータ12は、抵抗15とツェナーダイオード17とにより構成される入力回路を介して、受信用コイル105で誘起された電圧の変化を二値化エンコード信号として取り込む。その後、マイクロコンピュータ12では、抵抗15とツェナーダイオード17とで構成される入力回路を介して取り込まれた二値化エンコード信号を所定のコード化規則(図11〜図13参照)に従ってデコードすることにより現在時刻情報を取得する。さらに、マイクロコンピュータ12は、基準振動子に基づいて時刻情報を生成し、生成された時刻情報をデコード手段にて取得された現在時刻情報に基づいて修正することによって、クォーツ式腕時計1の側の高精度化を実現するのである。
【0033】
次に、置き時計側の処理を示すフローチャートが図9に、腕時計側の処理を示すフローチャートが図10にそれぞれ示されている。
【0034】
図9に示されるように、電池21の装着により電源が投入されると、初回の受信動作(ステップ901)及び時刻修正処理(ステップ902)が実行されて、JJY電波を介して受信された現在時刻情報に基づき、正確な現在時刻が求められる。その後、時計(計時)処理(ステップ903)が実行されて、時刻修正処理(ステップ902)にて求められた現在時刻を基準として、これに水晶振動子を介して求められた基準クロックの計数値を加算することで、現在時刻が逐次更新されていき、こうして更新された現在時刻が時刻表示処理(ステップ903−1)の実行によって、図1に示される時刻表示部205及び日付表示部206に表示される。同時に、自動受信時刻の到来の判定処理(ステップ903−2)及び送信開始ボタンが押されたことの確認(ステップ903−3)が繰り返し実行される。この間に、自動受信時刻の到来が確認されれば(ステップ903−2YES)、再び受信動作(ステップ901)及び時刻修正処理(ステップ902)が行われ、現在時刻はJJY電波で受信された正確な標準時刻情報に基づき逐次修正される。
【0035】
一方、クォーツ式腕時計1の側においては、二次電池11の装着により電源が投入されると、表示時刻の初期設定のために、12時合わせ処理を実行した後(ステップ1001)、時計(計時)処理(ステップ1002)を実行する。この時計(計時)処理(ステップ1002)では、水晶振動子に基づいて生成された基準クロックを計数することによって、逐次現在時刻を更新すると共に、こうして更新された現在時刻情報を時刻表示処理(ステップ1002−1)を実行することによって、図示しない指針セットを駆動することによって、時針、分針、秒針を用いて表示する。以後、時刻信号受信動作を行いつつ(ステップ1002−2)、時刻信号が受信されるのを待機する(ステップ1002−3)。
【0036】
以上の状態において、図1に示されるように、クォーツ式腕時計1が電波置き時計2の上にセットされた後、電波置き時計2の側において送信開始ボタン207が操作されると、図9のフローチャートに示されるように、電波置き時計2の側においては、現在時刻送信処理(ステップ908)が実行される。この現在時刻送信処理(ステップ908)においては、先に説明したように、トランジスタ26をオンさせて発振回路27を発振状態とすると共に、バイパススイッチ28をエンコード信号で駆動することによって、図5に示されるように発振回路27から出力される交流信号をデジタル信号で変調する。すると、送信用コイル213からエンコード信号で変調された交番磁界が発生し、これが受信用コイル105と鎖交する。そのため、受信用コイル105からはエンコード信号の波形に従った起電力が誘起され、そのときの電圧の変化が、抵抗15とツェナーダイオード17とからなる入力回路を介して、マイクロコンピュータ12へと取り込まれる。同時に、このとき、送信表示用LED204aが駆動されて、図1に示される送信表示灯204が点灯する。
【0037】
もっとも、現在時刻送信処理(ステップ908)を実行するに先立ち、自動受信動作中であるかどうかの判定が行われ(ステップ904)、自動受信動作中であれば(ステップ904YES)、受信動作を中断または停止させる(ステップ905)。これは、通常JJY電波の受信には2〜3分もの時間がかかるため、これを中断または停止することによって、クォーツ式腕時計1の側の時刻修正を優先させているのである。また、現在時刻送信処理(ステップ908)に先立ち、タイマ始動処理(ステップ906)を実行することによって、送信継続時間を決定する。タイマが動作完了してタイマ時間の経過が確認されたならば(ステップ907YES)、自動受信動作中断中であるかどうかの判定を行う(ステップ909)。ここで自動受信動作が中断中であれば(ステップ909YES)、受信動作(ステップ901)及び時刻修正動作(ステップ902)を再開して、時刻修正を行った後、時計(計時)処理(ステップ903)に復帰する。これに対して、自動受信動作中断中でなければ(ステップ909NO)、それら受信動作及び時刻修正処理は行うことなく、直ちに時計(計時)処理(ステップ903)へと復帰する。
【0038】
このように、電波置き時計2は、水晶振動子に基づいて時刻情報を生成する機能(ステップ903)と、標準時刻電波(JJY電波)の受信により取得された標準時刻情報により水晶振動子に基づいて生成された時刻情報を修正する機能(ステップ901,902)とを有すると共に、送信開始ボタン207が操作されるのに応答して、または所定の検出器により腕時計1が所定位置にセットされたことが検出されるのに応答して、送信開始トリガ信号を発生するトリガ手段(ステップ903−3)と、電磁変換コイル(送電コイル213)と、腕時計を充電するための交流電源(発振回路27)と、現在時刻情報を所定のコード化規則に従ってエンコードすることによりエンコード信号を生成するエンコード手段(ステップ908)と、トリガ手段から送信開始トリガ信号が発生されるのに応答して、エンコード信号により交流電源を振幅変調して電磁コイルに給電することにより、エンコード信号を送信用交番磁界に乗せてサイクリックに送信する電磁送信回路(バイパススイッチ28と抵抗29などで構成)とを具備するものである。
【0039】
加えて、電波置き時計2の側には、エンコード信号を電磁送信中であることを示す表示器(送信表示灯204)を有すると共に、標準時刻電波の受信中に送信トリガ信号が発生したときには、標準時刻電波の受信を中断または停止して、電磁送信回路によるエンコード信号の電磁送信を優先する処理(ステップ904,905)を含んでいるのである。
【0040】
一方、クォーツ式腕時計1を電波置き時計2の所定位置にセットしたことに基づいて、時刻信号が受信できた場合には(ステップ1002−3YES)、こうして得られた現在時刻情報に基づき時計(計時)処理(ステップ1002)で計時された計時時刻を修正し(ステップ1003)、その後秒針を0秒位置に移動させ一定時間停止させ(ステップ1004)、しかる後計時時刻に表示時刻を合わせる(ステップ1005)。その結果、電波置き時計2の側において送信開始ボタン207を操作した状態において、クォーツ式腕時計1を電波置き時計2の上の所定位置にセットするだけで、クォーツ式腕時計1の時刻は電波時計の精度に合わせて自動的に修正されることとなる。
【0041】
すなわち、クォーツ式腕時計1は、外部から非接触でエネルギが与えられて電圧を誘起する発電部(受電コイル105)と、発電部で誘起された電圧で充電される二次電池(二次電池11)と、発電部で誘起される電圧の変化を二値化エンコード信号として取り込むための入力回路(抵抗15とツェナーダイオード17)と、二次電池から給電される制御回路部(マイクロコンピュータ12)と、入力回路を介して取り込まれた二値化エンコード信号を所定のコード化規則に従ってデコードすることにより現在時刻情報を取得するデコード手段(ステップ1002−2,1002−3)と、水晶振動子に基づいて時刻情報を生成する計時手段(ステップ1002)と、計時手段にて生成された時刻情報をデコード手段にて取得された現在時刻情報に基づいて修正する時刻修正手段(ステップ1003)とを具備するものである。
【0042】
マイクロコンピュータ25からバイパススイッチ28に与えられるエンコード信号の送信フォーマットを示す図が図11に、エンコード信号の一具体例を示す図が図12に、エンコード信号の二値化規則の説明図が図13にそれぞれ示されている。
【0043】
それらの図から明らかなように、エンコード信号の1サイクル分は、スタートコードに割り当てられた134ms、『秒』に割り当てられた40ms、『分』に割り当てられた40ms、『時』に割り当てられた40ms、『日』に割り当てられた40ms、『月・タイミング』に割り当てられた40ms、『年』に割り当てられた40ms、『冬夏時間・曜日』に割り当てられた40ms、『パリティ』に割り当てられた40ms、エンドコードに割り当てられた44msとから構成される。また、図13に示されるように、エンコード信号の二値化規則としては、各ビットの立ち上がりから2ms後の状態が“H”ならば“1”、“L”ならば“0”とするRZ(Return to Zero)信号形式である。図12には、このような送信フォーマット並びに二値化規則に従って表されたエンコード信号の一具体例(2004年4月27日・13時21分32.5秒・冬時間・火曜日)が表されている。なお、上記フォーマットのエンコード信号では、各ビットのパルス幅が狭すぎて追従困難な回路部品の組み合わせとなるような場合には、パルス幅をより広くして、エンコード信号の1サイクルを長く設定すればよいことは当業者であれば容易に想到するであろう。
【0044】
次に、受信動作時における指針表示態様の説明図(その1)が図14に示されている。先にフローチャートを参照しながら説明したように、通常運針中(この例では1時25分20秒)(0−0)において、受信に成功した場合には、秒針表示を0秒にして一定時間停止させ(3−0)、しかる後受信した時刻に針表示を合わせる(3−1)。そのため、秒針の挙動に基づいて、受信に成功したことなどを容易に確認することができる。
【0045】
次に、クォーツ式腕時計側の処理を示すフローチャート(その2)が図15に示されている。図15において、図10に示されるフローチャートと相違する部分は、受信回路(抵抗15とツェナーダイオード17とで構成される)からの信号取込制御(ステップ1502−2,1505,1507)の部分にある。すなわち、この例にあっては、受信開始ボタン106が押された場合に限り(ステップ1502−2YES)、受信回路を介してエンコード信号の読み取り並びに解読を行う(ステップ1506)ようにした点にある。このような構成によれば、疑似エンコード信号が発電電圧に混入した場合にも、それによる誤動作の可能性を軽減することができる。
【0046】
この図15に示されるフローチャートに対応する受信動作時における指針表示態様の説明図(その2)が図16に示されている。通常運針中(0−0)において、受信開始ボタン106が操作されると(ステップ1502−2YES)、無条件に受信動作への移行が行われ、秒針が30秒で運針を一定時間停止する(2−0)(ステップ1503,1504,1505)。その後、受信に成功した場合には(ステップ1507YES)、秒針表示を0秒にして一定時間停止した後(3−0)(ステップ1509)、受信した時刻に針表示を合わせる(3−1)(ステップ1510)。これに対して、受信に失敗した場合には(ステップ1505YES)、秒針表示を0秒にすることはなく、直ちに針表示を内部時計に合わせる(2−1)(ステップ1511)。このような指針表示態様によれば、受信開始ボタンの操作が受け付けられたこと、受信に成功したこと、受信に失敗したことなどを、秒針の挙動に基づいて容易に理解することができる。
【0047】
次に、クォーツ式腕時計側の処理を示すフローチャート(その3)が図17に、また同フローチャートに対応する受信動作時における指針表示態様の説明図(その2)が図18にそれぞれ示されている。この図17に示されるフローチャートにおいて、先に説明した図15に示されるフローチャートとの相違点は、以前の信号読み取り完了から規定の時間が経過しない限り(ステップ1703NO)、受信動作への移行を禁止した点にある。このような構成によれば、受信開始ボタン106が頻繁に操作されたとしても、以前の信号読み取り完了から規定の時間が経過しない限り、受信動作は行われないから、時刻修正の必要もないのに無駄に時刻修正処理が行われて、二次電池11が消耗する事態を未然に防止することができる。
【0048】
図18に示される受信動作時における指針表示態様の説明図によれば、通常運針中(0−0)において、受信開始ボタン106が操作されたとしても(ステップ1702−2)、規定時間以内に既に受信している場合には(ステップ1703NO)、秒針が0秒で運針停止中となり(1−0)(ステップ1710)、受信動作へと移行することなく、直ちに内部時計と針表示との一致がなされ(ステップ1711)、通常運針状態へと復帰する(1−1)。その他の指針表示態様については、図16に示した例と同様であるから説明は省略する。
【0049】
以上の時計システムにあっては、電波置き時計2からクォーツ式腕時計1に対する時刻情報の送信は、交番磁界を介して行われたが、これは光信号を介して行うこともできる。このように光信号を介して、電波置き時計2からクォーツ式腕時計1へと時刻情報を送信するための構成が図6〜図8に示されている。
【0050】
すなわち、電波置き時計にクォーツ式腕時計がセットされた状態などを示す正面図が図6に、電波置き時計の外観構成図が図7に、時計システムの電気的ハードウェア構成を示す回路図(その2)が図8にそれぞれ示されている。
【0051】
図6(a)に示されるように、この例にあっては、クォーツ式腕時計3の文字盤の表面にはソーラーセル304が被着されており、これによりクォーツ式腕時計3は、太陽光線を受けて常時発電可能な状態とされている。なお図において、301はケース、302は受信開始ボタン、303は時刻設定ボタン、304はソーラーセル、305は時計バンドである。
【0052】
これに対して、電波置き時計4の側の構成については、特に図7(b)に示されるように、発光素子413と漏斗状反射鏡414を備える点が、電磁送電の場合と大きく異なっている。尚、図6及び図7において、401は台座部、402は支柱部、403は本体部、404は送信表示灯、405は時刻表示部、406は日付表示部、407は送信開始ボタン、408は時刻設定ボタン、409は強制受信ボタン、410は載置台部、411はくびれ部、412は空所、413は発光素子、414は漏斗状反射鏡である。
【0053】
このように、この実施形態においては、図6(b)に示されるように、クォーツ式腕時計3はその文字盤を下向きにして、電波置き時計4の載置台部410の上に乗せられてセットされる。この状態で発光素子413が点灯すると、反射鏡414の作用とも相俟って、発光素子413から出射された光は、文字盤の上に被着されたソーラーセル304(図6(a)参照)に照射される。そこで、この発光素子413からの光の強さを強弱二段制御することによって、現在時刻情報を示すエンコード信号をクォーツ式腕時計3の側に伝達することができるのである。
【0054】
すなわち、図8に示されるように、電波置き時計4の側の回路は、電池41と、アンテナ42と、コンデンサ43と、フロントエンド回路44と、マイクロコンピュータ(CPU)45と、送信用トランジスタ46と、送信表示灯として機能するLED404aと、送信用発光素子として機能するLED413aと、押しボタンスイッチ407a〜409aとから構成されている。尚、アンテナ42、コンデンサ43、フロントエンド回路44、マイクロコンピュータ45の各構成並びに作用については先に説明したものと同様である。マイクロコンピュータ45は送信用トランジスタ46のベースに対してエンコード信号を供給する。そのため、LED404a及び413aは双方同時にエンコード信号によって駆動される。
【0055】
一方、クォーツ式腕時計側の回路については、二次電池31と、マイクロコンピュータ(CPU)32と、抵抗33及びツェナーダイオード35で構成される入力回路と、逆流阻止用のダイオード34と、受光用のソーラーセル304とを含んでいる。尚、マイクロコンピュータ32の構成並びに作用については、先に図10、図15、及び図17を参照して説明した内容と同様である。
【0056】
特に、図17に示される処理を採用すれば、太陽光線下にあって、疑似エンコード信号が発電出力に混入したとしても、受信ボタンが押されたとき以外には(ステップ1702−2YES)、エンコード信号の取込並びに解読を行わないため、誤動作の虞を可及的に軽減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明によれば、磁電変換コイルやソーラーセルなどの発電部と充電可能な二次電池とを有する電子式腕時計に対して僅かな改変を加えるのみで、電波時計なみの高精度を実現することができ、この種の電子式腕時計の広く一般への普及にも資するものである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】電波置き時計にクォーツ式腕時計がセットされた状態を示す正面図である。
【図2】電波置き時計の外観構成図である。
【図3】腕時計の構成図(その1)である。
【図4】時計システムの電気的ハードウェア構成を示す回路図(その1)である。
【図5】送信コイルを流れる電流の波形図である。
【図6】電波置き時計にクォーツ式腕時計がセットされた状態などを示す正面図である。
【図7】電波置き時計の外観構成図である。
【図8】時計システムの電気的ハードウェア構成を示す回路図(その2)である。
【図9】電波置き時計側の処理を示すフローチャートである。
【図10】クォーツ式腕時計側の処理を示すフローチャートである。
【図11】エンコード信号の送信フォーマットを示す図である。
【図12】エンコード信号の一具体例を示す図である。
【図13】エンコード信号の二値化規則の説明図である。
【図14】受信動作時における指針表示態様の説明図(その1)である。
【図15】腕時計側の処理を示すフローチャート(その2)である。
【図16】受信動作時における指針表示態様の説明図(その2)である。
【図17】腕時計側の処理を示すフローチャート(その3)である。
【図18】受信動作時における指針表示態様の説明図(その2)である。
【符号の説明】
【0059】
1 クォーツ式腕時計
2. 電波置き時計
3 クォーツ式腕時計
4 電波置き時計
11 二次電池
12 マイクロコンピュータ
13 全波整流回路
14 平滑用コンデンサ
15 降圧用抵抗
16 逆流阻止用ダイオード
17 クリッピング用ツェナーダイオード
21 電池
22 アンテナ
23 コンデンサ
24 フロントエンド回路
25 マイクロコンピュータ
26 送信用トランジスタ
27 発振回路
28 バイパススイッチ
29 抵抗
31 二次電池
32 マイクロコンピュータ
33 降圧用抵抗
34 逆流阻止用ダイオード
35 クリッピング用ツェナーダイオード
41 電池
42 アンテナ
43 コンデンサ
44 フロントエンド回路
45 マイクロコンピュータ
46 送信用トランジスタ
101 ケース
102 カバーガラス
103 裏板
104 文字盤
105 受電コイル
106 受信開始ボタン
106a,107a 押しボタンスイッチ
107 時刻設定ボタン
108 時計バンド
201 台座部
202 支柱部
203 本体部
204 送信表示灯
204a 送信表示用LED
205 時刻表示部
206 日付表示部
207 送信開始ボタン
208 時刻設定ボタン
209 強制受信ボタン
207a〜209a 押しボタンスイッチ
210 載置台部
211 くびれ部
212 空所
213 送電コイル
301 ケース
302 受信開始ボタン
303 時刻設定ボタン
302a,303a 押しボタンスイッチ
304 ソーラーセル
305 時計バンド
401 台座部
402 支柱部
403 本体部
404 送信表示灯
404a 送信表示用LED
405 時刻表示部
406 日付表示部
407 送信開始ボタン
408 時刻設定ボタン
409 強制受信ボタン
407a〜409a 押しボタンスイッチ
410 載置台部
411 くびれ部
412 空所
413 発光素子
414 反射鏡
413a 送信用LED

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から非接触でエネルギーを与えられて電圧を誘起する発電部と、発電部で誘起される電圧で充電される二次電池と、二次電池から給電される制御回路部と、発電部で誘起される電圧の変化を二値化エンコード信号として取り込むための入力回路と、を有し、
制御回路部には、
入力回路を介して取り込まれた二値化エンコード信号を所定のコード化規則にしたがってデコードすることにより現在時刻情報を取得するデコード手段と、
基準振動子に基づいて時刻情報を生成する計時手段と、
計時手段にて生成された時刻情報をデコード手段にて取得された現在時刻情報に基づいて修正する時刻修正手段とを具備する、ことを特徴とする電子式腕時計。
【請求項2】
発電部が、外部から光が与えられて電圧を誘起するソーラーセルである、ことを特徴とする請求項1に記載の電子式腕時計。
【請求項3】
発電部が、外部から交番磁界が与えられて電圧を誘起する磁電変換コイルである、ことを特徴とする請求項1に記載の電子式腕時計。
【請求項4】
時刻修正を指示するための操作子と、
操作子が操作されたことを少なくとも条件として、所定時間に限り又は所定時間内であって受信完了に至るまでの間に限り、入力回路を介して二値化エンコード信号の取り込みを行う入力取込制御手段とをさらに具備する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子式腕時計。
【請求項5】
入力取込制御手段は、操作子が操作されたことに加えて、過去所定時間内に時刻修正が行われていないことを条件として、所定時間に限り又は所定時間内であって受信完了までの間に限り、入力回路を介して二値化エンコード信号の取り込みを行う、ことを特徴とする請求項4に記載の電子式腕時計。
【請求項6】
基準振動子に基づいて時刻情報を生成する機能と、標準時刻電波の受信により取得された標準時刻情報により基準振動子に基づいて生成された時刻情報を修正する機能と、を有する置き時計であって、
所定の操作子が操作されるのに応答して、又は所定の検出器により腕時計が所定位置にセットされたことが検出されるのに応答して、送信開始トリガ信号を発生するトリガ手段と、
電磁変換コイルと、
腕時計を充電するための交流電源と、
現在時刻情報を所定のコード化規則に従ってエンコードすることによりエンコード信号を生成するエンコード手段と、
トリガ手段から送信開始トリガ信号が発生されるのに応答して、エンコード信号により交流電源を振幅変調して電磁コイルに給電することにより、エンコード信号を送電用交番磁界に載せてサイクリックに送信する電磁送信回路とを具備する、ことを特徴とする置き時計。
【請求項7】
エンコード信号を電磁送信中であることを示す表示器を有する、ことを特徴とする請求項6に記載の置き時計。
【請求項8】
標準時刻電波の受信中に送信トリガ信号が発生したときには、標準時刻電波の受信を中断又は停止して、電磁送信回路によるエンコード信号の電磁送信を優先する、ことを特徴とする置き時計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−105826(P2006−105826A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−294069(P2004−294069)
【出願日】平成16年10月6日(2004.10.6)
【出願人】(300023361)株式会社トリガー (4)
【Fターム(参考)】