説明

電子機器、接続機器、電子機器システムおよびプログラム

【課題】ホスト電子機器から給電して、接続機器の小型化を図る。
【解決手段】電子機器10は、接続機器と接続される接続端子および給電用端子を有する接続部40と、接続端子の電位を検出する検出部220と、接続端子の電位変化が検出された場合に、給電用端子を介して電力供給を開始する電源制御部210と、電力供給を開始した後における接続端子の電位の検出結果に基づいて、接続機器の種類を認識する機器認識部とを備える。電子機器システムは、上記電子機器と、電源部を省いた接続機器とで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、接続機器、電子機器システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
USBのOn−The−Go規格のAデバイスとしての動作時に、VBUSラインと電源回路とを接続し、所与の切替信号に基づいて、VBUSラインおよび電源回路のいずれかからデータ転送処理回路に対して電源を供給する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2004−94495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電子機器に接続される接続機器が電子機器と通信するために、接続機器側から電力を供給する必要がある場合、接続機器側に電源部を設ける必要がある。接続機器に電源部を設けると、接続機器を小型化することができないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様においては、電子機器は、接続機器と接続される接続端子および給電用端子を有する接続部と、接続端子の電位を検出する検出部と、接続端子の電位変化が検出された場合に、給電用端子を介して電力供給を開始する電源制御部と、電力供給を開始した後における接続端子の電位の検出結果に基づいて、接続機器の種類を認識する機器認識部とを備える。
【0005】
本発明の第2の態様においては、接続機器は、電子機器の接続端子と電気的に接続される被接続端子および給電用端子を有する接続部と、被接続端子と接続端子とが電気的に接続された場合に、被接続端子の電位を第1電位レベルから第2電位レベルに変化させ、電子機器から給電用端子を介して電力が供給された場合に、被接続端子の電位を第2電位レベルから第1電位レベルに変化させる第1回路部とを備える。
【0006】
本発明の第3の態様においては、電気機器システムは、上記接続機器と、電子機器とを備え、電子機器は、接続端子の電位を検出する検出部と、接続端子の電位変化が検出された場合に、給電用端子を介して電力供給を開始する電源制御部と、電力供給を開始した後における接続端子の電位の検出結果に基づいて、接続機器の種類を認識する機器認識部とを有する。
【0007】
本発明の第4の態様においては、プログラムは、接続機器と接続される接続端子の電位を検出する検出ステップと、接続端子の電位変化が検出された場合に、接続機器との接続部が有する給電用端子を介して電力供給を開始する電源制御ステップと、電力供給を開始した後における接続端子の電位の検出結果に基づいて、接続機器の種類を認識する機器認識ステップとをコンピュータに実行させる。
【0008】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】一実施形態にかかる電気機器システムの利用場面の一例を示す。
【図2】撮像装置10のブロック構成の一例を示す。
【図3】無線機器100のブロック構成の一例を示す。
【図4】撮像装置10と無線機器100とが接続された状態を模式的に示す。
【図5】接続部40に無線機器100が接続された場合の各部のタイムシーケンスの一例を示す。
【図6】接続部40に周辺機器140が接続された場合のタイムシーケンスを示す。
【図7】接続機器を検出し通信を開始するまでの処理フローを示す。
【図8】接続部40の変形例を模式的に示す。
【図9】接続部40にAVケーブル110が接続された状態を模式的に示す。
【図10】AVケーブル110が接続された場合のタイムシーケンスの一例を示す。
【図11】本変形例において接続機器を検出し出力を開始するまでの処理フローを示す。
【図12】無線機器100の他の例としての無線機器1200を示す。
【図13】接続部40に無線機器1200が接続された場合の各部のタイムシーケンスの一例を示す。
【図14】接続部40に周辺機器140が接続された場合のタイムシーケンスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0011】
図1は、一実施形態にかかる電気機器システムの利用場面の一例を示す。電子機器の一例としての撮像装置10は、無線機器100、周辺機器140、通信ケーブル120、AVケーブル110と接続するための接続部40を有している。無線機器100は、第1の種類の接続機器の一例であり、他の機器は、第2の種類の接続機器の一例である。
【0012】
周辺機器140は、USB(Universal Serial Bus)規格のデバイスとして動作する。周辺機器140としては、ハードディスク装置等の外部記録装置などを例示することができる。撮像装置10は、周辺機器140が有するUSB接続部が接続部40に接続された場合、周辺機器140に電力を供給するとともに、USB規格のホストとしてデータ通信を行う。周辺機器140は、USB規格のデバイスとしてデータ通信を行う。以下の説明において、用語「ホスト」および「デバイス」は、それぞれUSB規格におけるホストおよびデバイスを示す。
【0013】
無線機器100は、ホストとしてデータ通信を行うが、撮像装置10から電力供給を受ける。無線機器100が有する接続部が接続部40に接続された場合、無線機器100は、ホストとしてデータ通信を行うが電力供給を受ける接続機器である旨を、接続部40が有する接続端子の電位を変化させることで、撮像装置10に通知する。例えば、無線機器100は、撮像装置10に接続された後にID端子の電位を一時的に変化させることで撮像装置10に通知する。撮像装置10は、当該接続端子の電位変化を検出した場合に、無線機器100がホストとしてデータ通信を行うが電力供給を受ける接続機器である旨を認識する。この場合、撮像装置10は、デバイスとして無線機器100とデータ通信を行うが、無線機器100に電力供給を行う。
【0014】
無線機器100は、例えば無線通信用の接続機器である。無線機器100は、IEEE802.11等の無線通信規格に準拠して無線通信を行う機器であってよい。無線機器100は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信規格に準拠して無線通信を行う機器であってよい。無線機器100は、撮像装置10から転送された画像データを、パーソナルコンピュータ130、TV160等に無線通信で送信する。
【0015】
通信ケーブル120は、USB規格に準拠する通信ケーブルである。通信ケーブル120は、ホストとして動作する接続機器の一例としてのパーソナルコンピュータ130と撮像装置10とを接続する。撮像装置10は、接続部40に通信ケーブル120が接続された場合、デバイスとして動作する。すなわち、撮像装置10は、パーソナルコンピュータ130から電力供給を受け、デバイスとしてデータ通信を行う。例えば、撮像装置10は、パーソナルコンピュータ130の要求により、画像データをパーソナルコンピュータ130に転送する。
【0016】
AVケーブル110は、TV160等のオーディオビジュアル機器と撮像装置10とを接続する。撮像装置10は、オーディオビジュアル信号(AV信号)を外部出力する旨の指示をユーザから受け付けた場合、AVケーブル110を介してTV160にAV信号を出力する。AV信号としては、静止画データ、動画データ、音声データの信号を含む。
【0017】
撮像装置10によると、無線機器100に電力供給をしつつ、デバイスとして無線機器100とデータ通信を行うことができる。したがって、無線機器100は、ホストとして撮像装置10と通信する必要がある場合でも、内部電源を備えなくてよい。このため、無線機器100を小型化することができる。また、無線機器100を低コストで提供することが可能になる。
【0018】
図2は、撮像装置10のブロック構成の一例を示す。撮像装置10は、CPU(central processing unit:中央処理装置)12と、撮像素子14と、表示部18と、測光センサ20と、焦点検出センサ22と、入力部24と、ASIC26と、給電スイッチ部30と、接続部40と、電池80とを備える。ASIC26は、画像処理部16と、給電制御部210、給電検出部220、データ入出力部230、接続検出部240、過電流検出部270、外部出力部280および出力制御部290を有する。
【0019】
CPU12は、撮像装置10の制御全般を司る。CPU12には、撮像素子14と、表示部18と、測光センサ20と、焦点検出センサ22と、入力部24と、ASIC26とが信号を入出力可能に接続されている。
【0020】
撮像素子14は、CCD(charge−coupled device:電荷結合素子)またはCMOS(complementary metal-oxide semiconductor:相補型金属酸化膜半導体)等を有する。撮像素子14は、被写体像を光電変換することによって生成した撮像信号をASIC26へと出力する。撮像素子14は、撮像部として機能する。
【0021】
画像処理部16は、撮像素子14から入力された撮像信号をアナログ/デジタル変換した後、画像データへと変換する。表示部18は、液晶ディプレイ等の表示デバイスを有する。表示部18は、CPU12の制御に従って、画像データを用いて被写体像、設定情報等の情報を表示する。
【0022】
測光センサ20は、被写体光束の光路の経路上に配置される。測光センサ20は、レンズユニットを通じて入射した被写体光束の一部を受光する。測光センサ20は、受光した被写体光束から被写体輝度を検出してCPU12へと出力する。CPU12は、撮像素子14の感度、シャッタ速度、絞り開度等を算出して、各部に指示を発信する。
【0023】
焦点検出センサ22は、レンズユニットの光学系が形成した被写体像からデフォーカス量を検出して、レンズユニットを合焦させる。この過程で、焦点検出センサ22は、撮像素子14から被写体までの距離に関する情報も取得する。
【0024】
接続部40には、AVケーブル110、通信ケーブル120、無線機器100が有する接続部、周辺機器140が有する接続部が接続される。接続部40は、接続機器と接続される接続端子および給電用端子を有する。接続端子および給電用端子の具体例については後述する。
【0025】
入力部24は、レリーズボタン、ダイアル、十字キー、押しボタン等による使用者の操作を入力として受け付け、入力した指示、設定値等を保持する。CPU12は、入力部24を参照して、動作条件を決定する。電池80は、撮像装置10の各部に電力を供給する。
【0026】
ASIC26は、画像データ等の情報を、接続部40に接続された接続機器に出力する。また、ASIC26は、接続部40に接続された接続機器から、画像データ等の情報を取得する。
【0027】
データ入出力部230は、データを接続部40を通じて接続機器に出力する。また、データ入出力部230は、接続機器からデータを取得する。また、外部出力部280は、CPU12によって入力されるデータを、データ入出力部230とは異なる方式で接続機器に出力する。例えば、データ入出力部230は、デジタル信号として接続機器に出力し、外部出力部280はアナログ信号として接続機器に出力する。
【0028】
接続検出部240は、接続部40が有する接続端子の電位を検出する。給電制御部210および給電スイッチ部30は、接続端子の電位変化が検出された場合に、給電用端子を介して電力供給を開始する。具体的には、給電スイッチ部30が、給電制御部210の制御に従って、撮像装置10を駆動する電池から給電用端子へ電力を供給する。給電制御部210および給電スイッチ部30は、電源制御部として機能する。
【0029】
出力制御部290は、電力供給を開始した後における接続端子の電位の検出結果に基づいて、接続機器の種類を認識する。具体的には、出力制御部290は、接続検出部240が検出した接続端子の電位に基づいて、接続機器の種類を認識する。具体的には、電力供給を開始してから予め定められた期間内における接続端子の電位の検出結果に基づいて、接続機器の種類を認識する。なお、出力制御部290は、予め定められた期間が経過した後に、接続端子の電位が第2電位レベルから第1電位レベルに変化した場合には、給電制御部210を制御して電力供給を停止させる。
【0030】
より具体的には、接続端子の電位は、接続機器が接続されていない場合に第1電位レベルにある。出力制御部290は、接続端子の電位が第2電位レベルに変化した場合に、接続機器への電力供給を開始する。そして、出力制御部290は、予め定められた期間内に接続端子の電位が第1電位レベルに変化し、かつ、予め定められた期間が経過した後に接続端子の電位が第2電位レベルに変化した場合に、第1の種類の接続機器が接続されたことを認識し、予め定められた期間内に接続端子の電位が第1電位レベルに変化しなかった場合に、第2の種類の接続機器が接続されたことを認識する。
【0031】
接続機器がUSBに準拠した機器である場合、接続部40は、デバイスおよびホストのいずれも接続可能なUSB接続部を有する。例えば、接続部40は、USB2.0規格のミニABレセプタブルまたはマイクロABレセプタブルであってよい。第1の種類の接続機器としては、撮像装置10からの電力供給を要し、ホストとして通信する機器を例示することができる。第2の種類の接続機器としては、デバイスとして動作する機器を例示することができる。デバイスとして動作する機器とは、撮像装置10から電力供給を要し、かつ、デバイスとして通信する機器を意味する。
【0032】
接続端子は、ミニABレセプタブルまたはマイクロABレセプタブルにおけるID端子を適用できる。この場合、接続端子の電位は、接続機器が接続されていない場合には、接地電位よりも高いHレベルにある。Hレベルは、第1電位レベルの一例である。そして、給電制御部210および給電スイッチ部30は、接続端子の電位が第2電位レベルの一例としてのLレベルに変化した場合に、接続機器への電力供給を開始する。出力制御部290は、予め定められた期間内に接続端子の電位がLレベルからHレベルに変化した場合に、接続機器がホストとして通信し、かつ、電力供給を要する機器であると認識する。出力制御部290は、予め定められた期間内に接続端子の電位がLレベルからHレベルに変化しなかった場合に、接続機器がデバイスとして通信し、かつ、電力供給を要する機器であると認識する。すなわち、通常のデバイスとして動作すると認識する。出力制御部290は、データ入出力部230を制御して、予め定められた期間内に接続端子の電位がLレベルからHレベルに変化した場合に、デバイスとして接続機器と通信させ、予め定められた期間内に接続端子の電位がLレベルからHレベルに変化しなかった場合に、ホストとして接続機器と通信させる。具体的には、データ入出力部230は、出力制御部290の制御に従って、撮像素子14により撮像された画像を、画像データとして接続機器に送信する。
【0033】
ここで、ホストは、バスの使用権を占有する機器である。デバイスは、バスの使用権をホストから受け取ったことを条件として、データを送信することができる。したがって、接続機器がホストとして通信することができる場合、撮像装置10は、画像データを接続機器からの要求に基づいて送信する。一方、接続機器がデバイスとして通信する場合、撮像装置10は接続機器に画像データを送信する旨を接続機器に通知する。すなわち、出力制御部290は、電力供給を開始した後における接続端子の電位の検出結果に基づいて、画像データを接続機器からの要求に基づいて送信すべきか否かを認識する。そして、データ入出力部230は、画像データを接続機器からの要求に基づいて送信すべき旨が認識された場合に、画像データを接続機器からの要求に基づいて送信し、画像データを接続機器からの要求に基づいて送信すべきでない旨が認識された場合に、画像データを送信する旨を接続機器に通知する。
【0034】
なお、ホストは、デバイスが処理を要求するか否か予め定められた時間間隔で問い合わせるポーリング処理を行う。また、ホストは、ブロードキャストでデバイスにデータを送信してよい。デバイスは、受信したデータが自分宛のデータであるか否かを判断して、自分宛のデータであると判断した場合に、当該データを処理する。
【0035】
給電検出部220は、接続部40が有する給電用端子の電位を検出する。出力制御部290は、接続端子の電位が変化することなく給電用端子の電位が変化した場合に、第1の種類の接続機器とは異なる方式で画像データを送信すべき機器であると認識する。具体的には、出力制御部290は、ID端子としての接続端子の電位が変化することなく、給電用端子の電位が変化した場合に、接続機器がホストとして動作する機器であると認識する。この場合、出力制御部290は、デバイスとして接続機器と通信するようデータ入出力部230を制御する。また、ASIC26は、給電用端子から供給される電力で各部を動作させる。
【0036】
過電流検出部270は、接続機器に供給される電流が予め定められた値を超えるか否かを検出する。具体的には、過電流検出部270は、過電流であるか否かを示す信号を給電スイッチ部30から受信する。給電制御部210は、接続機器に供給される電流が予め定められた値を超えると判断した場合、給電スイッチ部30を制御して接続機器への給電を停止する。
【0037】
外部出力部280は、画像データをアナログ信号で外部に出力する。より具体的には、外部出力部280は、アナログのAV信号を外部に出力する。出力制御部290は、アナログ信号で出力すべき接続機器である旨を認識した場合、外部出力部280を制御してアナログ信号を接続機器に出力させる。例えば、出力制御部290は、接続部40にAVケーブル110が接続されたことを検出した場合に、外部出力部280を制御してアナログのAV信号を接続機器に出力させる。
【0038】
図3は、無線機器100のブロック構成の一例を示す。無線機器100は、マイクロコントロールユニットであるMCU310と、アンテナ部390と、機器通知回路320と、接続部370とを有する。MCU310には、接続部370に接続された給電ライン380を通じて、MCU310に接続された電子機器から電力が供給される。
【0039】
接続部370は、撮像装置10の接続端子と電気的に接続される被接続端子および給電用端子を有する。機器通知回路320は、被接続端子と接続端子とが電気的に接続された場合に、被接続端子の電位を第1電位レベルから第2電位レベルに変化させ、電子機器から給電用端子を介して電力が供給された場合に、被接続端子の電位を第2電位レベルから第1電位レベルに変化させる。例えば、機器通知回路320は、電力供給をトリガとして、被接続端子の電位レベルを第2電位レベルから第1電位レベルに変化させる。これにより、撮像装置10は、無線機器100が第1の種類の接続機器である旨を検出することができる。なお、機器通知回路320の具体例については、図4等に関連して説明する。
【0040】
MCU310は、被接続端子の電位を第1電位レベルから第2電位レベルに変化させた後に、電子機器との通信を開始させる。具体的には、MCU310は、給電ライン380を通じて供給される電力を用いて動作しつつ、ホストとして撮像装置10と通信する。すなわち、MCU310は、撮像装置10との間の通信においてUSBホストコントローラとしての機能を有する。具体的には、MCU310は、アンテナ部390で受信した信号を、接続部370が有するデータ端子を通じて、撮像装置10に送信する。
【0041】
図4は、撮像装置10と無線機器100とが接続された状態を模式的に示す。本図の例では、接続部40は、接続部470aおよび接続部470bを有する。接続部470aには、USB端子である接続部を有する接続機器が接続される。接続部470bには、AVケーブル110が接続される。本図では、接続部370および接続部470が有する接地端子を省略して示す。また、接続部370が有するシールド端子を省略して示す。
【0042】
接続部470bは、ビデオ信号を出力するビデオ出力端子475、Lchのオーディオ信号を出力するオーディオL端子476およびRchのオーディオ信号を出力するオーディオR端子477を有する。外部出力部280は、外部出力ライン409を通じて、ビデオ出力端子475、オーディオL端子476およびオーディオR端子477を有する。本図では省略するが、AVケーブル110が接続部470bに接続された場合、AVケーブル110が有するビデオ入力端子、オーディオL端子およびオーディオR端子は、それぞれビデオ出力端子475、オーディオL端子476およびオーディオR端子と接触する。
【0043】
接続部470aは、一例として、USB2.0規格のミニABレセプタブルまたはマイクロABレセプタブルである。接続部470aは、VBUS端子471、D−端子472、D+端子473およびID端子474を有する。
【0044】
接続端子の一例としてのID端子474は、検出ライン404に接続される。検出ライン404の電位は、ASIC26に入力される。検出ライン404は、抵抗410によりプルアップされる。ASIC26において、接続検出部240が、検出ライン404の電位を検出する。
【0045】
データ端子としてのD−端子472およびD+端子473は、データライン402に接続を介してASIC26に接続される。接続検出部240は、データライン402を通じてデータを入出力する。
【0046】
VBUS端子471は、ダイオード450を介して給電スイッチ部30に接続される。給電スイッチ部30は、USBパワースイッチであり、ASIC26の指示に応じて、電池80からの電力ラインと給電ライン400とを接続する。給電スイッチ部30は、給電制御ライン406を介してASIC26に接続される。給電制御ライン406は、抵抗430を介してプルダウンされる。給電制御部210は、給電制御ライン406の電位レベルをHレベルにすることにより、給電スイッチ部30に対して、VBUS端子471を介して電力供給するよう指示する。給電スイッチ部30は、給電制御ライン406がHレベルになると、電池80からの電力ラインと給電ライン400とを接続する。したがって、給電制御ライン406がHレベルになると、給電スイッチ部30は、給電ライン400およびVBUS端子471を介して、電池80から接続機器へ電力を供給する。
【0047】
給電スイッチ部30は、抵抗440でプルアップされた過電流通知ライン407を介して、ASIC26に接続される。給電スイッチ部30は、電池80から給電ライン400への過電流を検出した場合に、過電流通知ライン407の電位をLレベルにする。過電流検出部270は、過電流通知ライン407の電位を検出することにより、過電流を検出する。給電制御部210は、過電流検出部270が過電流通知ライン407の電位がLレベルに変化したことを検出した場合に、給電制御ライン406の電位をLレベルにすることにより、給電スイッチ部30に給電を停止させる。
【0048】
給電ライン400は、抵抗462を介してトランジスタ460のベース端子に接続される。トランジスタ460のベース端子は、抵抗464を介して接地される。トランジスタ460のベース端子は抵抗464を介して接地される。トランジスタ460のコレクタ端子は、抵抗420でプルアップされた給電検出ライン408に接続される。給電ライン400を通じて電力が供給されると、給電ライン400の電圧によりトランジスタ460がONとなり、給電検出ライン408の電位がLレベルとなる。給電検出部220は、給電検出ライン408の電位を検出することにより、給電ライン400を介して電力供給されていることを検出する。
【0049】
無線機器100の接続部370は、VBUS端子371、D−端子372、D+端子373およびID端子374を含む。ID端子374は被接続端子の一例である。撮像装置10の接続部40に接続された場合、VBUS端子371、D−端子372、D+端子373およびID端子374は、それぞれVBUS端子471、D−端子472、D+端子473およびID端子474と接触する。
【0050】
無線機器100において、MCU310は、VBUS端子371に接続された給電ライン380を通じて供給された電力で動作する。MCU310は、データライン302を通じてD−端子372およびD+端子373に接続される。したがって、MCU310は、データライン302を通じて撮像装置10と通信をすることができる。
【0051】
機器通知回路320は、第1トランジスタ330および第2トランジスタ340を含む。第1トランジスタ330はPNPトランジスタである。第1トランジスタ330は、給電ライン380の電圧によりスイッチング動作する。具体的には、第1トランジスタ330のベース端子は、ダイオード350を介して給電ライン380に接続される。また、第1トランジスタ330のベース端子は、抵抗332を介して接地される。第1トランジスタ330のエミッタ端子はIDライン304を介してID端子374に接続され、第1トランジスタ330のコレクタ端子は接地される。第1トランジスタ330は、給電ライン380から電力が供給されている場合に、給電ライン380の電圧によりOFFとなる。
【0052】
第2トランジスタ340は、MCU310の制御により、スイッチング動作する。第2トランジスタ340は、NPNトランジスタであり、第2トランジスタ340のベース端子は、抵抗342を介して制御ライン305に接続される。また、第2トランジスタ340のベース端子は、抵抗344を介して接地される。第2トランジスタ340のコレクタ端子はIDライン304に接続され、第2トランジスタ340のエミッタ端子は接地される。第2トランジスタ340は、MCU310の制御により制御305ラインの電位がHレベルになった場合にONとなり、IDライン304を接地する。MCU310は、給電用端子を介して電力供給が開始されてから予め定められた期間が経過した場合に、第2トランジスタをオン動作させる。すなわち、第2トランジスタ340は、給電用端子を介して電力供給が開始されてから予め定められた期間が経過した場合に、被接続端子の電位をHレベルからLレベルに変化させる第2回路部として機能する。
【0053】
図5は、接続部40に無線機器100が接続された場合の要部のタイムシーケンスの一例を示す。無線機器100が接続されていない場合、検出ライン404は抵抗410でプルアップされて電位はHレベルにあり、給電制御ライン406の電位は抵抗430にプルダウンされてLレベルにある。また、MCU310内では、制御ライン305に接続された出力端子はハイ・インピーダンス状態にあるが、制御ライン305は抵抗342および抵抗344によりプルダウンされて電位はLレベルにある。
【0054】
無線機器100が接続部40に接続されると、検出ライン404は、ON状態の第1トランジスタ330によって、ID端子474およびID端子374を介して接地される。このため、検出ライン404の電位は、HレベルからLレベルに変化する(t1)。接続検出部240が検出ライン404の電位変化を検出すると、給電制御部210は、給電スイッチ部30をONすべく給電制御ライン406の電位をHレベルに変化させる(t2)。
【0055】
給電スイッチ部30がONすると、電池80からの電力ラインが給電ライン400に接続されて、給電ライン400、VBUS端子471、VBUS端子371、給電ライン380を介してMCU310に電力が供給される。MCU310は、電力が供給されると内部の初期化を開始する。MCU310は、初期化処理の一部として、制御ライン305に接続された出力端子の電位をLレベルにする。したがって、第2トランジスタ340はOFF状態を維持する。
【0056】
ここで、給電ライン380に電力が供給され、第1トランジスタ330のベース端子に給電ライン380の電源電圧に対応する電圧が印可されると、第1トランジスタ330はOFFとなり、検出ライン404の電位はLレベルからHレベルに変化する(t3)。
【0057】
MCU310は、初期化が完了してから予め定められた時間が経過すると、制御ライン305をHレベルに変化させる(t4)。これにより、検出ライン404の電位はHレベルからLレベルに変化する。このように、無線機器100は、時刻t3からt4までの期間T1だけ、検出ライン404の電位を一時的にHレベルにすることにより、無線機器100が接続されたことを撮像装置10に通知する。
【0058】
出力制御部290は、給電制御部210が給電制御ライン406をHレベルにした後に検出ライン404の電位がHレベルに変化した場合に、無線機器100が接続されたと認識する。具体的には、出力制御部290は、給電制御部210が給電制御ライン406をHレベルにした後の予め定められた期間内に検出ライン404の電位がHレベルに変化した場合に、無線機器100が接続されたと認識する。予め定められた期間は、給電スイッチ部30が電力供給を開始してから、MCU310が初期化され制御ライン305の電位をHレベルにするまでの時間の時間長さを考慮して、定められる。
【0059】
出力制御部290は、検出ライン404がHレベルに変化したことを検出した後、検出ライン404がLレベルに変化するのを待つ。検出ライン404がLレベルに変化したことを検出すると(t5)、出力制御部290は無線機器100が接続されたと認識して、無線機器100と通信を開始すべくASIC26の各部を制御する。具体的には、出力制御部290は、給電制御部210に無線機器100への電力供給を維持させ、かつ、デバイスとして無線機器100と通信するようデータ入出力部230を制御する。具体的には、データ入出力部230は、無線機器100からのデータパケットを待つ。
【0060】
無線機器100が接続部40から脱着されると、検出ライン404は再び抵抗410でプルアップされた状態となり、検出ライン404の電位はLレベルからHレベルに変化する(t6)。出力制御部290は、検出ライン404の電位がLレベルからHレベルに変化した場合に、接続部40から無線機器100が脱着されたと認識する。そして出力制御部290は、VBUS端子471を介した電力供給を停止すべく、給電制御部210を制御して、給電制御ライン406の電位をLレベルにさせる(t7)。
【0061】
図6は、接続部40に周辺機器140が接続された場合のタイムシーケンスを示す。デバイスに接続されるUSBケーブルでは、ID端子は接地されている。また、周辺機器140は機器通知回路320のような回路を持たない。したがって、本タイムシーケンスでは、検出ライン404と給電制御ライン406の電位変化を説明する。給電スイッチ部30がONされる時刻t2までは図5と同様のタイムシーケンスで進行するので、説明を省略する。
【0062】
給電スイッチ部30がONされると、電池80からの電力ラインが給電ライン400に接続されて、給電ライン400、VBUS端子471、VBUS端子371、給電ライン380を介して周辺機器140に電力が供給される。USBケーブル内でID端子は接地されているので、接続部40から周辺機器140のUSBケーブルが脱着されるまで、検出ライン404の電位は変化しない。
【0063】
出力制御部290は、給電制御部210が給電制御ライン406をHレベルにした後の予め定められた期間内に検出ライン404の電位がHレベルに変化しないことを検出すると、接続部40にデバイスが接続されたと認識して、周辺機器140との通信を開始する(t5)。具体的には、出力制御部290は、デバイスとして動作するようASIC26の各部を制御する。より具体的には、給電制御部210に周辺機器140への電力供給を維持させ、デバイスとして周辺機器140と通信するようデータ入出力部230を制御する。データ入出力部230は、周辺機器140との通信を開始すべく、周辺機器140にデータパケットを送信する。なお、周辺機器140が接続部40から脱着された時刻t6以降の場合の動作は、図5と同様であるので、説明を省略する。
【0064】
以上に説明したように、無線機器100は、周辺機器140のようなデバイスと同様、接続部40に接続されたときに検出ライン404をLレベルに変化させるので、無線機器100は撮像装置10から電力供給を受けることができる。無線機器100は、周辺機器140のようなデバイスとは異なり、電力供給を受けることで検出ライン404の電位を一時的にHレベルに変化させる。このため、撮像装置10は、無線機器100が電力供給を受けつつ、ホストとしてデータ通信する機器であることを認識することができる。このため、撮像装置10は、無線機器100との間でネゴシエートすることなく無線機器100を速やかに認識して通信を開始することができる。また、MCU310には、ホストとして通信するホストコントローラの機能を持たせればよい。このため、上記ネゴシエートする機能をMCU310にも撮像装置10にも実装する必要がない。
【0065】
図7は、接続機器を検出し通信を開始するまでの処理フローを示す。本フローは、特に、デバイスとして通信する接続機器を認識して通信を開始するための処理フローを示す。本フローは、接続部40に接続機器が接続されていないと判断された場合に、開始される。
【0066】
ステップS702において、出力制御部290は、検出ライン404がLレベルに変化したか否かを判断する。検出ライン404がLレベルに変化した場合、ステップS704に処理を進める。検出ライン404がLレベルである場合、ステップS702の判断を繰り返し行う。
【0067】
ステップS704において、出力制御部290は、デバイスとして通信する接続機器が接続されたと判断し、ステップS706においてUSBパワースイッチである給電スイッチ部30をONする。
【0068】
ステップS708において、予め定められた期間ウェイトする。本期間は、給電スイッチ部30をONしてから、給電ライン400および給電ライン380を介して第1トランジスタ330のベース端子に電源電圧が印可されるまでに要する時間を考慮して、定められる。
【0069】
ステップS710において、出力制御部290は、検出ライン404がHレベルであるか否かを判断する。検出ライン404がHレベルである場合、ホストとして通信する接続機器が接続部40に接続されたと認識し、予め定められた時間だけウェイトする(ステップS714)。本期間は、第2トランジスタ340がONされるまでの時間の時間長さ等を考慮して、定められる。第2トランジスタ340がONされるまでに要する時間の個体誤差等を考慮して、十分な時間だけウェイトすることが好ましい。
【0070】
ステップS716において、検出ライン404がLレベルであるか否かを判断する。検出ライン404がLレベルである場合、出力制御部290は、デバイスとして通信を開始するようデータ入出力部230を制御して、処理を終了する。ステップS716で検出ライン404がLレベルでないと判断された場合、出力制御部290は、接続部40を介して通信を開始せずに、エラーを通知する。例えば、ASIC26は、エラーメッセージを表示部18に表示するよう、CPU12に通知してよい。
【0071】
ステップS710で検出ライン404がHレベルでないと判断された場合、ステップS730において、出力制御部290は接続部40にデバイスが接続された旨を認識する。続いて、ステップS732において、出力制御部290はホストとして通信を開始するようデータ入出力部230を制御して、処理を終了する。VBUS端子471を通じて電力の供給は継続する。すなわち、撮像装置10はホストとして動作し、接続部40に接続された接続機器はデバイスとして動作する。
【0072】
なお、本フローでは、ステップS716およびステップS720において、検出ライン404がLレベルでないと判断された場合にエラーを通知するとした。しかし、エラーを通知せずにデバイスとして通信を開始してもよい。出力制御部290は、接続部40から接続機器が脱着されたか否かを、給電スイッチ部30から給電ライン400へ供給される電力量に基づいて判断してよい。例えば、給電スイッチ部30から給電ライン400へ供給される電力量が予め定められた値より小さくなった場合に、接続部40から接続機器が脱着されたと判断してよい。
【0073】
以上に説明したように、出力制御部290は、電力供給を開始した後におけるID端子474の電位の検出結果に基づいて、接続機器が画像データを送信すべき第1の種類の接続機器であるか否かを認識する。具体的には、出力制御部290は、無線機器100であるか否かを認識する。そして、例えば無線通信により画像データを送信する機器であると認識された場合、データ入出力部230は画像データを接続機器に送信する。
【0074】
図8は、接続部40の変形例を模式的に示す。本変形例において、接続部40は、AVケーブルおよび無線機器100を接続することができる複合コネクタである。接続部40および接続部370は、図4とは異なる配列の接続端子を有する。なお、本図において図4に示した部材と同じ符号が付された部材は、互いに同様の機能および動作を有する。
【0075】
接続部40は、VBUS端子871、D−端子872、D+端子873、検出端子874、ビデオ出力端子875、オーディオL端子876およびオーディオR端子877を含む。本図は、無線機器100が接続された状態を模式的に示す。ビデオ出力端子875、オーディオL端子876およびオーディオR端子877は、それぞれ図4に関連して説明したビデオ出力端子475、オーディオL端子476およびオーディオR端子477に対応する。これらのAV端子は、接続部40にAVケーブル110が接続された場合に使用される。接続部40にAVケーブル110が接続された状態は、図9に関連して説明する。
【0076】
無線機器100が有する接続部370は、本変形例の接続部40に接続可能な形状を持つ。接続部370は、VBUS端子881、D−端子882、D+端子883およびID端子884を含む。接続部370が接続部40に接続された場合、VBUS端子881、D−端子882、D+端子883およびID端子884は、それぞれVBUS端子871、D−端子872、D+端子873および検出端子874と接触する。接続部40に無線機器100が接続された場合、検出端子874は、図4に関連して説明したID端子474と同様に機能する。また、D−端子872およびD+端子873は、それぞれD−端子472およびD+端子473と同様に機能し、VBUS端子871はVBUS端子471と同様に機能する。
【0077】
また、無線機器100が有するVBUS端子881、D−端子882、D+端子883およびID端子884は、それぞれ図4から図7に関連して説明したVBUS端子371、D−端子372、D+端子373およびID端子374と同様に機能する。したがって、本変形例においても、無線機器100が接続部40に接続された場合、撮像装置10および無線機器100は図5に関連して説明したタイムシーケンスと同様のタイムシーケンスによって動作する。また、周辺機器140が接続部40に接続された場合、撮像装置10は、図6に関連して説明したタイムシーケンスと同様のタイムシーケンスによって動作する。
【0078】
図9は、接続部40にAVケーブル110が接続された状態を模式的に示す。AVケーブル110は、接続部40に接続可能な形状の接続部980を有する。接続部980は、ビデオ出力端子985、オーディオL端子986およびオーディオR端子987を含む。接続部980が接続部40に接続された場合、ビデオ出力端子985、オーディオL端子986、オーディオR端子987および検出端子874は、それぞれビデオ出力端子875、オーディオL端子876、オーディオR端子877および検出端子984と接触する。
【0079】
ビデオ出力端子985、オーディオL端子986およびオーディオR端子987は、AVケーブル110のケーブル部内に設けられたAV信号線を通じて、TV160等に接続される。したがって、接続部40にAVケーブル110が接続された場合、外部出力部280が出力したAV信号は、AVケーブル110を介してTV160に出力される。
【0080】
一方、検出端子984は、例えばAVケーブル110のコネクタ部の内部で接地される。したがって、接続部40にAVケーブル110が接続された場合、無線機器100が接続された場合と同様に、検出ライン404の電位はLレベルに変化する。このため、出力制御部290は、検出ライン404の電位変化を検出することで、AVケーブル110または無線機器100が接続部40に接続されたことを認識することができる。
【0081】
図10は、AVケーブル110が接続された場合のタイムシーケンスの一例を示す。AVケーブル110では検出端子984が接地されているので、無線機器100が接続された場合と同様に、検出ライン404の電位はLレベルに変化する。したがって、出力制給電スイッチ部30がONされる時刻t2までは、図5と同様のタイムシーケンスで制御が進行する。
【0082】
給電スイッチ部30がONされると、電池80からの電力ラインが給電ライン400に接続される。AVケーブル110はVBUS端子871を介してTV160に電力を提供する給電ラインを有さない。例えば、AVケーブル110は、VBUS端子871と接触する端子を有さない。このため、AVケーブル110へは電力は実質的に供給されない。
【0083】
出力制御部290は、給電制御部210が給電制御ライン406をHレベルにした後の予め定められた期間内に検出ライン404の電位がHレベルに変化しないことを検出すると、接続部40にデバイスまたはAVケーブル110が接続されたと認識して、外部出力部280が外部出力ライン409にAV信号を伝送することを可能にする(t5)。したがってユーザが撮像装置10を操作してTV160等の外部機器にAV信号を出力することが可能とされる。また、出力制御部290は、給電制御部210に給電制御ライン406の電位をLレベルにさせて、電池80からの電力ラインと給電ライン400との接続を切断する(t5)。
【0084】
そして、AVケーブル110が接続部40から脱着されると、検出ライン404は再び抵抗410でプルアップされた状態となり、検出ライン404の電位はLレベルからHレベルに変化する(t6)。出力制御部290は、検出ライン404の電位がLレベルからHレベルに変化した場合に、接続部40からAVケーブル110が脱着されたと認識する(t7)。
【0085】
図11は、本変形例において接続機器を検出し出力を開始するまでの処理フローを示す。本フローは、特に、ホストとして通信する接続機器またはAVケーブル110が接続されたことを認識して出力を開始するための処理フローを示す。本フローは、接続部40に何も接続されていないと判断された場合に、開始される。
【0086】
ステップS1102において、出力制御部290は、検出ライン404がLレベルに変化したか否かを判断する。検出ライン1104がLレベルに変化した場合、ステップS1104に処理を進める。検出ライン1104がLレベルである場合、ステップS1102の判断を繰り返し行う。
【0087】
ステップS1104において、出力制御部290は、ホストとして通信する接続機器またはAVケーブル110が接続されたと判断し、ステップS1106においてUSBパワースイッチである給電スイッチ部30をONする。
【0088】
ステップS1108において、予め定められた期間ウェイトする。本期間は、給電スイッチ部30をONしてから、給電ライン400および給電ライン380を介して第1トランジスタ330のベース端子に電源電圧が印可されるまでに要する時間を考慮して、定められる。
【0089】
ステップS1110において、出力制御部290は、検出ライン404がHレベルであるか否かを判断する。検出ライン404がHレベルである場合、ホストとして通信する接続機器が接続部40に接続されたと認識し、予め定められた時間だけウェイトする(ステップS1114)。本期間は、第2トランジスタ340がONされるまでの時間の時間長さを考慮して、定められる。ここでは、第2トランジスタ340がONされるまでに要する時間の個体誤差等を考慮して、十分な時間だけウェイトすることが好ましい。
【0090】
ステップS1116において、検出ライン404がLレベルであるか否かを判断する。検出ライン404がLレベルである場合、出力制御部290は、デバイスとして通信を開始するようデータ入出力部230を制御して、処理を終了する。ステップS1116で検出ライン404がLレベルでないと判断された場合、出力制御部290は、接続部40を介して通信を開始せずに、エラーを通知する。例えば、ASIC26は、エラーメッセージを表示部18に表示するよう、CPU12に通知してよい。
【0091】
ステップS1110で検出ライン404がHレベルでないと判断された場合、ステップS1130において、出力制御部290は接続部40にAVケーブル110が接続された旨を認識する。続いて、ステップS1132において、ASIC26はAV機器用の処理を開始して、処理を終了する。AV機器用の処理としては、AV信号を外部出力させるためのメニューを表示部18に表示するようCPU12に通知する処理を含むことができる。
【0092】
なお、本フローでは、ステップS1116およびステップS1120において、検出ライン404がLレベルでないと判断された場合にエラーを通知するとした。しかし、エラーを通知せずにデバイスとして通信を開始してもよい。出力制御部290は、接続部40から接続機器が抜かれたか否かを、給電スイッチ部30から給電ライン400へ供給される電力量に基づいて判断してよい。例えば、給電スイッチ部30から給電ライン400へ供給される電力量が予め定められた値より小さくなった場合に、接続部40から接続機器が抜かれたと判断してよい。
【0093】
図8から図11に関連して説明したように、出力制御部290は、電力供給を開始した後に検出端子874の電位が変化した場合に、接続機器に画像をデータとして送信すべと認識し、電力供給を開始した後に検出端子874の電位が変化しなかった場合に、接続機器にアナログ信号として画像を送信すべきと認識する。外部出力部280は、出力制御部290の制御に従って、接続機器にアナログ信号として画像を送信すべきと認識された場合に、画像データをアナログ信号で接続機器に出力する。
【0094】
図12は、無線機器100の他の例としての無線機器1200を示す。無線機器1200は、機器通知回路320の他の例としての機器通知回路1220を有する点、およびMCU310の他の例としてのMCU1210が機器通知回路1220を制御する構成を有しない点を除いて、無線機器100と同様の構成を有する。このため、これらの差異を中心に無線機器1200の機能および動作を説明する。
【0095】
機器通知回路1220は、IDライン304をスイッチングするトランジスタ1230を含む。トランジスタ1230は、PNPトランジスタである。トランジスタ1230のベース端子は、直列接続されたダイオード1260、抵抗1240および抵抗1232を介して、給電ライン380に接続される。トランジスタ1230のベース端子は、抵抗1234を介して接地される。トランジスタ1230のエミッタ端子はIDライン304を介してID端子374に接続され、トランジスタ1230のコレクタ端子は接地される。機器通知回路1220は、無線機器1200であることを撮像装置10に通知すべく検出ライン404の電位を制御するためのキャパシタ1250が、抵抗1240に並列に設けられる。
【0096】
接続部40に接続部370が接続された直後は、トランジスタ1230は、図5に関連して説明した第1トランジスタ330と同様に動作する。したがって、接続部40に接続部370が接続された場合、検出ライン404の電位はHレベルからLレベルに変化する。ここで、撮像装置10の制御により給電ライン380に電力供給が開始された瞬間に、キャパシタ1250のダイオード1260側の一端の電位は、電源電圧に相当する電位まで比較的に早い立ち上がりで変化する。したがって、キャパシタ1250の他端に電源電圧に相当する立ち上がりの早い電位変化が現れる。このため、トランジスタ1230はOFFされる。
【0097】
給電ライン380から供給された電流によってキャパシタ1250が充電されるにつれて、抵抗1240を流れる電流が増加し、キャパシタ1250の他端の電位は低下していく。したがって、トランジスタ1230のベース端子の電位は徐々に低下していく。トランジスタ1230のベース端子の電位が、トランジスタ1230がONとなる電位まで低下すると、IDライン304は接地される。この結果、撮像装置10において検出ライン404の電位はLレベルに変化する。このように、トランジスタ1230は、給電ライン380に電源電圧が印加されることで一旦OFFされ、その後再びONされる。
【0098】
図13は、接続部40に無線機器1200が接続された場合の各部のタイムシーケンスの一例を示す。上述したように、給電スイッチ部30がONされる時刻t2までは図5と同様のタイムシーケンスで進行するので、説明を省略する。
【0099】
時刻t2において給電スイッチ部30がONすると、電池80からの電力ラインが給電ライン400に接続されて、給電ライン400、VBUS端子471、VBUS端子371、給電ライン380を介してMCU310に電力が供給される。MCU310は、電力が供給されると内部の初期化を開始する。
【0100】
ここで、給電ライン380に電力が供給されると、図12に関連して説明したようにトランジスタ1230は一旦OFFとなり、検出ライン404の電位はLレベルからHレベルに変化する(t3)。そして、図12に関連して説明したようにキャパシタ1250の充電が進むことで、検出ライン404の電位はHレベルからLレベルに変化する。このように、無線機器1200は、時刻t3からt4までの期間T2に、検出ライン404の電位を一時的にHレベルにすることにより、無線機器100が接続されたことを撮像装置10に通知する。
【0101】
出力制御部290は、給電制御部210が給電制御ライン406をHレベルにした後に検出ライン404の電位がHレベルに変化した場合に、無線機器100が接続されたと認識する。具体的には、出力制御部290は、給電制御部210が給電制御ライン406をHレベルにした後の予め定められた期間内に検出ライン404の電位がHレベルに変化した場合に、無線機器100が接続されたと認識する。予め定められた期間は、給電スイッチ部30が電力供給を開始してから、キャパシタ1250が予め定められたレベルまで充電されるまでの時間の時間長さを考慮して、定められる。
【0102】
出力制御部290は、検出ライン404がHレベルに変化したことを検出した後、検出ライン404がLレベルに変化するのを待つ。検出ライン404がLレベルに変化したことを検出すると(t5)、出力制御部290は無線機器1200が接続されたと認識して、無線機器1200と通信を開始すべくASIC26の各部を制御する。具体的には、出力制御部290は、給電制御部210に無線機器1200への電力供給を維持させ、かつ、デバイスとして無線機器1200と通信するようデータ入出力部230を制御する。
【0103】
無線機器1200が接続部40から脱着されると、検出ライン404は再び抵抗410でプルアップされた状態となり、検出ライン404の電位はLレベルからHレベルに変化する(t6)。出力制御部290は、検出ライン404の電位がLレベルからHレベルに変化した場合に、接続部40から脱着されたと認識して、VBUS端子471を介した電力供給を停止すべく、給電制御部210に給電制御ライン406の電位をLレベルにさせる(t7)。
【0104】
図14は、接続部40に周辺機器140が接続された場合のタイムシーケンスを示す。デバイスに接続されるUSBケーブルでは、ID端子は接地されている。したがって、給電スイッチ部30がONされる時刻t2までは図13と同様のタイムシーケンスで進行するので、説明を省略する。
【0105】
給電スイッチ部30がONされると、電池80からの電力ラインが給電ライン400に接続されて、給電ライン400、VBUS端子471、VBUS端子371、給電ライン380を介して周辺機器140に電力が供給される。USBケーブル内でID端子は接地されているので、接続部40から周辺機器140のUSBケーブルが脱着されるまで、検出ライン404の電位は変化しない。
【0106】
出力制御部290は、給電制御部210が給電制御ライン406をHレベルにした後の予め定められた期間内に検出ライン404の電位がHレベルに変化しないことを検出すると、接続部40にデバイスが接続されたと認識して、周辺機器140との通信を開始する(t5)。具体的には、出力制御部290は、ホストとして動作するようASIC26の各部を制御する。より具体的には、給電制御部210に周辺機器140への電力供給を維持させ、ホストとして周辺機器140と通信するようデータ入出力部230を制御する。なお、周辺機器140が接続部40から脱着された時刻t6以降の場合の動作は、図13と同様であるので、説明を省略する。
【0107】
なお、無線機器1200および周辺機器140を検出し通信を開始するまでの処理フローとして、図7と略同様のフローを適用することができる。例えば、ステップS708でウェイトする時間およびステップS714でウェイトする時間に、無線機器1200全体のスイッチング動作の応答時間を考慮した値を適用する点を除いて、図7と同様のフローを適用することができる。
【0108】
以上に説明したように、無線機器1200は、周辺機器140のようなデバイスと同様、接続部40に接続されたときに検出ライン404をLレベルに変化させるので、撮像装置10から電力供給を受けることができる。無線機器1200は、無線機器100と同様、電力供給を受けることで一時的に検出ライン404の電位をHレベルに変化させるので、撮像装置10は、無線機器100が電力供給を受けつつ、ホストとしてデータ通信する機器であることを認識することができる。特に、無線機器1200は、電力供給を受けることで受動的かつ一時的に検出ライン404の電位をHレベルに変化させる。このため、給電が開始されてから検出ライン404をLレベルに低下させるための機能をMCU1210に実装する必要がない。このため、無線機器1200をより小型化することが可能になる。
【0109】
なお、図8、図9に関連して説明した変形例を、図12に関連して説明した接続部40および接続部370の変形例として適用することができる。この場合、無線機器1200が接続された場合のタイムシーケンスとしては、図13と同様のタイムシーケンスを適用できる。また、AVケーブル110が接続された場合のタイムシーケンスとしては、図10と略同様のタイムシーケンスを適用できる。例えば、時刻t3から時刻t4の期間として、無線機器1200全体のスイッチング動作の応答時間を考慮した期間T2を適用する点を除いて、同様のタイムシーケンスを適用できる。また、接続機器を検出し出力を開始するまでの処理フローとして、図11と略同様の処理フローを適用することができる。具体的には、ステップS1108でウェイトする時間およびステップS1114でウェイトする時間に、無線機器1200全体のスイッチング動作の応答時間を考慮した値を適用する点を除いて、図11と同様のフローを適用することができる。
【0110】
以上の説明において、撮像装置10がASIC26およびCPU12を有するとして説明した。しかし、1つのプロセッサで、上述したASIC26およびCPU12の機能を実装することができる。
【0111】
本実施形態の撮像装置10に関連して説明した処理は、撮像装置10の各部、例えばプロセッサ等が、プログラムに従って動作することにより、実現することができる。すなわち、当該処理を、いわゆるコンピュータ装置によって実現することができる。コンピュータ装置は、上述した処理の実行を制御するプログラムをロードして、読み込んだプログラムに従って動作して、当該処理を実行してよい。コンピュータ装置は、当該プログラムを記憶しているコンピュータ読取可能な記録媒体を読み込むことによって、当該プログラムをロードすることができる。
【0112】
本実施形態において、撮像装置10を取り上げて電子機器の一例を説明した。撮像装置しては、レンズ交換式の一眼レフカメラ、コンパクトデジタルカメラ、ミラーレス一眼カメラ、ビデオカメラ、医用画像装置、撮像機能付きの携帯電話機、撮像機能付きの携帯情報端末、撮像機能付きのゲーム機器等の娯楽装置、スキャナ、ファクシミリ等、撮像機能を有する機器を適用の対象とすることができる。また、電子機器としては、テレビ、ビデオ、デジタルフォトフレーム、プロジェクタ装置、ゲーム機器等の娯楽装置等の電子画像装置として実現されてよい。また、電子機器は、録音装置等の電子音声装置として実現されてよい。電子機器は、電子画像装置や音声装置等に限らず、種々の機器に実装することができる。
【0113】
また、電子機器に接続される接続機器は、無線機器に限られず、種々の機器に適用することができる。例えば、GPS機器等に適用することができる。
【0114】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0115】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0116】
10 撮像装置、12 CPU、14 撮像素子、16 画像処理部、18 表示部、20 測光センサ、22 焦点検出センサ、24 入力部、26 ASIC、30 給電スイッチ部、40 接続部、80 電池、100 無線機器、110 AVケーブル、120 通信ケーブル、130 パーソナルコンピュータ、140 周辺機器、160 TV、210 給電制御部、220 給電検出部、230 データ入出力部、240 接続検出部、270 過電流検出部、280 外部出力部、290 出力制御部、302 データライン、304 IDライン、305 制御ライン、310 MCU、320 機器通知回路、330 第1トランジスタ、332 抵抗、340 第2トランジスタ、342 抵抗、344 抵抗、350 ダイオード、370 接続部、371 VBUS端子、372 D−端子、373 D+端子、374 ID端子、380 給電ライン、390 アンテナ部、400 給電ライン、402 データライン、404 検出ライン、406 給電制御ライン、407 過電流通知ライン、408 給電検出ライン、409 外部出力ライン、410 抵抗、420 抵抗、430 抵抗、440 抵抗、450 ダイオード、460 トランジスタ、462 抵抗、464 抵抗、470 接続部、471 VBUS端子、472 D−端子、473 D+端子、474 ID端子、476 オーディオL端子、477 オーディオR端子、1232、1234、1240 抵抗、871 VBUS端子、872 D−端子、873 D+端子、874 検出端子、876 オーディオL端子、877 オーディオR端子、881 VBUS端子、882 D−端子、883 D+端子、884 ID端子、980 接続部、984 検出端子、986 オーディオL端子、987 オーディオR端子、1104 検出ライン、1200 無線機器、1210 MCU、1220 機器通知回路、1230 トランジスタ、1240 抵抗、1250 キャパシタ、1260 ダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続機器と接続される接続端子および給電用端子を有する接続部と、
前記接続端子の電位を検出する検出部と、
前記接続端子の電位変化が検出された場合に、前記給電用端子を介して電力供給を開始する電源制御部と、
前記電力供給を開始した後における前記接続端子の電位の検出結果に基づいて、前記接続機器の種類を認識する機器認識部と
を備える電子機器。
【請求項2】
前記機器認識部は、前記電力供給を開始してから予め定められた期間内における前記接続端子の電位の検出結果に基づいて、前記接続機器の種類を認識する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記接続端子の電位は、前記接続機器が接続されていない場合に第1電位レベルにあり、
前記電源制御部は、前記接続端子の電位が第2電位レベルに変化した場合に、前記接続機器への電力供給を開始し、
前記機器認識部は、前記予め定められた期間内に前記接続端子の電位が第1電位レベルに変化し、かつ、前記予め定められた期間が経過した後に前記接続端子の電位が第2電位レベルに変化した場合に、第1の種類の接続機器が接続されたことを認識し、前記予め定められた期間内に前記接続端子の電位が第1電位レベルに変化しなかった場合に、第2の種類の接続機器が接続されたことを認識する
請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記電源制御部は、前記予め定められた期間が経過した後に、前記接続端子の電位が第2電位レベルから第1電位レベルに変化した場合に、前記電力供給を停止させる
請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記接続部は、USBデバイスおよびUSBホストのいずれも接続可能なUSB接続部であり、
前記接続端子は、前記USB接続部のID端子であり、
前記接続端子の電位は、前記接続機器が接続されていない場合にHレベルにあり、
前記電源制御部は、前記接続端子の電位がLレベルに変化した場合に、前記接続機器への電力供給を開始し、
前記機器認識部は、前記予め定められた期間内に前記接続端子の電位がLレベルからHレベルに変化した場合に、前記接続機器がUSBホストとして通信し、かつ、電力供給を要する機器であると認識する
請求項2から4のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記予め定められた期間内に前記接続端子の電位がLレベルからHレベルに変化した場合に、USBデバイスとして前記接続機器と通信し、前記予め定められた期間内に前記接続端子の電位がLレベルからHレベルに変化しなかった場合に、USBホストとして前記接続機器と通信する通信制御部
をさらに備える請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記電源制御部は、前記電子機器を駆動する電池から前記給電用端子へ電力を供給する
請求項1から6のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項8】
画像を撮像する撮像部と、
前記画像を前記接続機器に画像データとして出力する画像出力部と
をさらに備え、
前記機器認識部は、前記電力供給を開始した後における前記接続端子の電位の検出結果に基づいて、前記接続機器に前記画像データとして送信すべき第1の種類の接続機器であるか否かを認識し、
前記画像データとして送信すべきと認識された場合、前記画像出力部は前記画像を画像データとして送信する
請求項1から7のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記機器認識部は、前記電力供給を開始した後における前記接続端子の電位の検出結果に基づいて、前記画像データを前記接続機器からの要求に基づいて送信すべきか否かを認識し、
前記画像出力部は、前記画像データを前記接続機器からの要求に基づいて送信すべき旨が認識された場合に、前記画像データを前記接続機器からの要求に基づいて送信し、前記画像データを前記接続機器からの要求に基づいて送信すべきでない旨が認識された場合に、前記画像データを送信する旨を前記接続機器に通知する
請求項8に記載の電子機器。
【請求項10】
前記機器認識部は、前記電力供給を開始した後に前記接続端子の電位が変化した場合に、前記接続機器に前記画像データとして送信すべと認識し、前記電力供給を開始した後に前記接続端子の電位が変化しなかった場合に、前記接続機器にアナログ信号として前記画像を送信すべきと認識し、
前記画像出力部は、前記接続機器にアナログ信号として前記画像を送信すべきと認識された場合に、前記画像データをアナログ信号で前記接続機器に出力する
請求項8に記載の電子機器。
【請求項11】
前記機器認識部は、前記接続端子の電位が変化することなく前記給電用端子の電位が変化した場合に、前記第1の種類の接続機器とは異なる方式で画像データを送信すべき機器であると認識する
請求項8から10のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項12】
電子機器の接続端子と電気的に接続される被接続端子および給電用端子を有する接続部と、
前記被接続端子と前記接続端子とが電気的に接続された場合に、前記被接続端子の電位を第1電位レベルから第2電位レベルに変化させ、前記電子機器から前記給電用端子を介して電力が供給された場合に、前記被接続端子の電位を第2電位レベルから第1電位レベルに変化させる第1回路部と
を備える接続機器。
【請求項13】
前記給電用端子を介して電力供給が開始されてから予め定められた期間が経過した場合に、前記被接続端子の電位を第1電位レベルから第2電位レベルに変化させる第2回路部
をさらに備える請求項12に記載の接続機器。
【請求項14】
前記第2回路部が前記被接続端子の電位を第1電位レベルから第2電位レベルに変化させた後に、前記電子機器との通信を開始させる通信制御部
をさらに備える請求項13に記載の接続機器。
【請求項15】
前記第1回路部は、前記給電用端子に入力された電源電圧によってスイッチング動作する第1トランジスタを有する
請求項13または14に記載の接続機器。
【請求項16】
前記第1電位レベルは、接地電位よりも高い電位レベルであり、
前記第1トランジスタは、前記被接続端子に接続されたコレクタ端子と、接地されたエミッタ端子と、前記給電用端子に接続されたベース端子とを有する
請求項15に記載の接続機器。
【請求項17】
前記第2回路部は、
前記被接続端子に接続されたコレクタ端子と、接地されたエミッタ端子とを有する第2トランジスタと、
前記第2トランジスタのベース端子に接続され、前記給電用端子を介して電力供給が開始されてから前記予め定められた期間が経過した場合に、前記第2トランジスタをオン動作させる制御回路と
を有する請求項16に記載の接続機器。
【請求項18】
前記第1電位レベルは、接地電位よりも高い電位レベルであり、
前記第1回路部は、
前記被接続端子に接続されたコレクタ端子、接地されたエミッタ端子、および、前記給電用端子に抵抗を介して接続されたベース端子を有するトランジスタ
を有し、
前記第2回路部は、
前記抵抗に並列に接続されたキャパシタ
を有する請求項13に記載の接続機器。
【請求項19】
前記接続部は、USB接続部であり、
前記電子機器に対してUSBホストとして通信するUSBホストコントローラ
をさらに備える請求項12から18のいずれか一項に記載の接続機器。
【請求項20】
アンテナ部
をさらに備え、
前記USBホストコントローラは、前記アンテナ部で受信した信号を、前記USB接続部が有するデータ端子を通じて前記電子機器に送信する
請求項19に記載の接続機器。
【請求項21】
請求項12から20のいずれか一項に記載の接続機器と、
前記電子機器と
を備え、
前記電子機器は、
前記接続端子の電位を検出する検出部と、
前記接続端子の電位変化が検出された場合に、前記給電用端子を介して電力供給を開始する電源制御部と、
前記電力供給を開始した後における前記接続端子の電位の検出結果に基づいて、前記接続機器の種類を認識する機器認識部と
を有する電子機器システム。
【請求項22】
接続機器と接続される接続端子の電位を検出する検出ステップと、
前記接続端子の電位変化が検出された場合に、前記接続機器との接続部が有する給電用端子を介して電力供給を開始する電源制御ステップと、
前記電力供給を開始した後における前記接続端子の電位の検出結果に基づいて、前記接続機器の種類を認識する機器認識ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−215993(P2012−215993A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79860(P2011−79860)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】