説明

電子機器およびそのプログラム

【課題】W−CDMAの通信規格に対応した通信機器に作業者の労力をかけなくとも電子機器の接続先の設定登録をおこなうことができ、また、その通信機器の接続先情報の記憶データ量の制限を考慮することなく接続することができる電子機器を提供する。
【解決手段】複数の接続先の接続先情報を、所定の数の登録番号のうちの何れかの登録番号に対応付けて携帯型無線通信機が記憶する。そして電子機器は、登録番号を携帯型無線通信機に通知することにより当該携帯型無線通信機を介して、その通知した登録番号に対応する接続先情報の示す接続先へ通信することができる。電子機器は、接続先を示す接続先情報を記憶しており、通信の処理の開始時に、携帯型無線通信機の記憶する接続先情報を読み出す。電子機器は、自装置で記憶する接続先情報、または読み出した接続先情報の何れかに基づいて登録番号を特定し、その登録番号を携帯型無線通信機に通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信機器に接続して通信要求を依頼する電子機器およびそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、日本の通信キャリアの独自規格の無線通信規格であるPDC(Personal Digital Cellular)を用いて無線通信を処理する通信機器に接続されている電子機器では、その通信機器に対して通信要求を行う場合、接続先のアドレスなどの接続先情報を通信機器に通知する。そして、通信機器は通知を受けた接続先情報を用いて通信機器が接続先に通信している。また、接続先情報を通信機に登録する技術として特許文献1が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−290509
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、無線通信システムの世代交代により、第3世代の無線通信システムの通信規格であるW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)を通信機器に採用することが必要となり、これにより、通信機器に接続されている電子機器を、通信機器に対して通信要求を行う場合の処理を、W−CDMAの通信規格に合わせることが必要となった。具体的にはW−CDMAの通信規格においては、通信機器に対して接続先情報と登録番号とを予め設定登録しておき、電子機器は、接続されている通信機器に対して接続先情報を通知するのではなく、接続先情報に対応付けて登録されている登録番号を通信機器に通知することにより、通信要求を行うことが規定されている。
【0005】
しかしながら、このようなW−CDMAの通信規格に対応させようとすると、通信機器に多くの電子機器を接続するようなシステムであって、かつ各電子機器が別々の通信接続先の装置に接続するようなシステムの場合、通信機器に各電子機器の接続先情報と、それら各接続先情報に対して別々の登録番号を対応付けて設定登録する人的作業が発生し、システムの出荷時や設置時に労力がかかってしまう。
また、このような設定登録の作業が発生することにより、人的な誤設定や設定漏れが発生する可能性があり、信頼性の低いシステムを納入する可能性が高くなる。
また、通信機器に登録できる接続先情報の件数には制限がある場合が多く、そのような通信機器に接続先の異なる電子機器を制限されている数以上に接続させることができないという問題がある。
【0006】
そこでこの発明は、W−CDMAの通信規格に対応した通信機器に電子機器を接続する際に、作業者の労力をかけなくとも電子機器の接続先の設定登録をおこなうことができ、また、その通信機器の接続先情報の記憶データ量の制限を考慮することなく接続することができる電子機器およびそのプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、複数の接続先の接続先情報を所定の数の異なる登録番号にそれぞれ対応付けて記憶する通信機器に接続され、前記登録番号を前記通信機器に通知することにより当該通信機器を介して前記通知した登録番号に対応する前記接続先情報の示す接続先へ通信する電子機器であって、接続先を示す接続先情報を記憶する接続先情報記憶手段と、前記通信機器の記憶する接続先情報を読み出す接続先情報読出手段と、前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報、または前記読み出した接続先情報の何れかに基づいて登録番号を特定し、当該特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う通信要求処理手段と、を備えることを特徴とする電子機器である。
【0008】
また本発明は、上述の電子機器において、前記通信要求処理手段が、前記読み出した接続先情報と、前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報とが一致する場合には、前記読み出した接続先情報に対応付けられて前記通信機器が記憶する登録番号を特定し、当該特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行うことを特徴とする。
【0009】
また本発明は、上述の電子機器において、前記通信要求処理手段が、前記読み出した接続先情報と、前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報とが一致しない場合には、前記通信機器において接続先情報が対応付けられて登録されていない登録番号を特定し、当該登録番号に前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報を対応付けて前記通信機器に書き込み、前記特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行うことを特徴とする。
【0010】
また本発明は、上述の電子機器において、前記通信要求処理手段が、前記読み出した接続先情報と、前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報とが一致しない場合には、前記通信機器において前記読み出した接続先情報に対応付けられて登録されている登録番号を特定し、当該登録番号に前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報を対応付けて前記通信機器に書き込み、前記特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行うことを特徴とする。
【0011】
また本発明は、上述の電子機器において、前記通信要求処理手段は、前記通信要求に基づく通信の終了を検出すると、前記書き込んだ接続先情報を、書き込む前の接続先情報に書き換えることを特徴とする。
【0012】
また本発明は、上述の電子機器において、予備の接続先情報を記憶する予備接続先情報記憶手段を備え、前記通信要求処理手段は、前記通信機器が前記特定した登録番号の通知に基づく通信ができないと判定した場合には、前記特定した登録番号に対応付けられて前記通信機器が記憶する接続先情報を、前記予備接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報に書き換えて、前記特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行うことを特徴とする。
【0013】
また本発明は、複数の接続先の接続先情報を所定の数の異なる登録番号にそれぞれ対応付けて記憶する通信機器に接続され、前記登録番号を前記通信機器に通知することにより当該通信機器を介して前記通知した登録番号に対応する前記接続先情報の示す接続先へ通信する電子機器を、前記通信機器の記憶する接続先情報を読み出す接続先情報読出手段、接続先情報記憶手段で記憶する接続先を示す接続先情報、または前記読み出した接続先情報の何れかに基づいて登録番号を特定し、当該特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う通信要求処理手段、として実行させるプログラムである。
【0014】
また本発明は、前記通信要求処理手段として、さらに、前記読み出した接続先情報と、前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報とが一致する場合には、前記読み出した接続先情報に対応付けられて前記通信機器が記憶する登録番号を特定し、当該特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う処理を実行させることを特徴とするプログラムである。
【0015】
また本発明は、前記通信要求処理手段として、さらに、前記読み出した接続先情報と、前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報とが一致しない場合には、前記通信機器において接続先情報が対応付けられて登録されていない登録番号を特定し、当該登録番号に前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報を対応付けて前記通信機器に書き込み、前記特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う処理を実行させることを特徴とするプログラムである。
【0016】
また本発明は、前記通信要求処理手段として、さらに、前記読み出した接続先情報と、前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報とが一致しない場合には、前記通信機器において前記読み出した接続先情報に対応付けられて登録されている登録番号を特定し、当該登録番号に前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報を対応付けて前記通信機器に書き込み、前記特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う処理を実行させることを特徴とするプログラムである。
【0017】
また本発明は、前記通信要求処理手段として、さらに、前記通信要求に基づく通信の終了を検出すると、前記書き込んだ接続先情報を、書き込む前の接続先情報に書き換える処理を実行させることを特徴とするプログラムである。
【0018】
また本発明は、前記通信要求処理手段として、さらに、前記通信機器が前記特定した登録番号の通知に基づく通信ができないと判定した場合には、前記特定した登録番号に対応付けられて前記通信機器が記憶する接続先情報を、予備の接続先情報を記憶する予備接続先情報記憶手段で記憶する該接続先情報に書き換えて、前記特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う処理を実行させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、W−CDMAの通信規格に対応した通信機器に作業者の労力をかけなくとも電子機器の接続先の設定登録をおこなうことができ、また、その通信機器の接続先情報の記憶データ量の制限を考慮することなく電子機器を接続することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】電子機器と携帯型無線通信機の構成を示すブロック図である。
【図2】携帯型無線通信機の機能構成を示すブロック図である。
【図3】電子機器の機能構成を示すブロック図である。
【図4】携帯型無線通信機と電子機器の具体例を示す図である。
【図5】電子機器の処理フローを示す第1の図である。
【図6】電子機器の処理フローを示す第2の図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態による電子機器とその電子機器に通信機能を備えるための携帯型無線通信機を、図面を参照して説明する。
図1は同実施形態による電子機器と携帯型無線通信機の構成を示すブロック図である。
この図において、符号1は携帯型無線通信機(通信機器)である。また符合2は電子機器である。そしてこの図が示すように携帯型無線通信機1には複数の電子機器2が接続される。図1では複数の電子機器2のそれぞれを、電子機器2a〜電子機器2cとして示している。また図示するように電子機器2a〜電子機器2cは、携帯型無線通信機を用いた通信接続先が、例えば、電子機器2aは接続先1、電子機器2bは接続先2、電子機器2cは接続先3である。このような場合、携帯型無線通信機1には、接続先1〜3に対して異なる登録番号が対応付けられて登録される。そして、電子機器2は携帯型無線通信機1に対して通信要求を行う場合、接続先の情報が対応付けられて登録されている登録番号を携帯型無線通信機1に通知する。これにより携帯型無線通信機1は登録番号を受信すると、その登録番号に対応付けられて自装置で記憶する接続先情報を用いてその接続先に通信する処理を開始することとなる。
【0022】
次に各機器の機能構成について説明する。
図2は携帯型無線通信機の機能構成を示すブロック図である。
この図が示すように、携帯型無線通信機1は、無線通信の処理を行う無線通信部11、各種制御の処理を行う通信制御部12、電子機器2との間の通信を行う機器間通信部13、接続先情報等を記憶するメモリ部14を備えている。なおメモリ部14では、図1に示したように登録番号それぞれに対して異なる接続先情報を対応付けて記憶することができる。なお接続先情報とは、接続先のIPアドレスや、APN(Access Point name)などである。
【0023】
図3は電子機器の機能構成を示すブロック図である。
この図が示すように、電子機器2は、携帯型無線通信機1と通信を行う機器間通信部21、各種制御の処理を行う制御部22、接続先情報や制御プログラムを記憶するメモリ部23を備えている。なお、本実施形態においては、電子機器2はメモリ部23に、主に利用する接続先情報(以下、主接続先情報と呼ぶ)と、予備の接続先情報(予備接続先情報と呼ぶ)を記憶するものとする。携帯型無線通信機1が主接続先情報を用いて通信接続できない場合には、電子機器2は主接続先情報に代えて、予備接続先情報を用いた通信接続を、登録番号を用いて携帯型無線通信機1に指示する。
【0024】
そして、本実施形態の電子機器2は、複数の接続先それぞれ接続先情報を所定の数の登録番号のうちの何れかの登録番号に対応付けて記憶する携帯型無線通信機(通信機器)1に接続されており、また、登録番号を携帯型無線通信機1に通知することにより当該携帯型無線通信機1を介して、その通知した登録番号に対応する接続先情報の示す接続先へ通信することができる。そして、電子機器2は、接続先を示す接続先情報を記憶しており、通信の処理の開始時に、携帯型無線通信機1の記憶する接続先情報を読み出す。そして電子機器2は、自装置で記憶する接続先情報、または読み出した接続先情報の何れかに基づいて登録番号を特定し、当該特定した登録番号を携帯型無線通信機1に通知することにより通信要求を行う。
【0025】
例えば、電子機器2は、携帯型無線通信機から読み出した接続先情報と、自装置で記憶する接続先情報とが一致する場合には、読み出した接続先情報に対応付けられて携帯型無線通信機1が記憶する登録番号を特定し、当該特定した登録番号を携帯型無線通信機1に通知することにより通信要求を行う。
【0026】
または、電子機器2は、携帯型無線通信機1から読み出した接続先情報と、自装置で記憶する接続先情報とが一致しない場合には、携帯型無線通信機1において接続先情報が対応付けられて登録されていない登録番号を特定し、当該登録番号に自装置で記憶する接続先情報を対応付けて携帯型無線通信機1のメモリ部14に書き込み、特定した登録番号を携帯型無線通信機1に通知することにより通信要求を行う。
【0027】
または、電子機器2は、任意の登録番号に対応する接続先情報を携帯型無線通信機1より読み出し、その携帯型無線通信機1から読み出した接続先情報と、自装置で記憶する接続先情報とが一致する場合には、読み出した接続先情報に対応付けられて携帯型無線通信機1が記憶する登録番号を特定し、当該特定した登録番号を携帯型無線通信機1に通知することにより通信要求を行う。
【0028】
または、電子機器2は、携帯型無線通信機1から読み出した接続先情報と、自装置で記憶する接続先情報とが一致しない場合には、携帯型無線通信機1より読み出した接続先情報に対応付けられて登録されている登録番号を特定し、当該登録番号に自装置で記憶する接続先情報を対応付けて携帯型無線通信機1に書き込み、前記特定した登録番号を携帯型無線通信機1に通知することにより通信要求を行う
【0029】
電子機器2がこのような処理を行うことで、W−CDMAの通信規格に対応した通信機器に作業者の労力をかけなくとも電子機器の接続先の設定登録をおこなうことができ、また、その通信機器の接続先情報の記憶データ量の制限を考慮することなく接続することができるようになる。
【0030】
図4は携帯型無線通信機と電子機器の具体例を示す図である。
この図では、タクシー内部に設置される通信システムにおいて、本実施形態による携帯型無線通信機1と電子機器2が用いられる場合の例を示している。電子機器2としては、クレジット決済端末、非接触ICカード決済端末、配車システムが接続される。そしてこのような通信システムにおいて携帯型無線通信機1には、クレジット決済端末の接続先を示す接続先情報と、非接触ICカード決済端末の接続先を示す接続先情報と、配車システムの接続先を示す接続先情報とが、異なる登録番号に対応付けられて登録されている。そして、例えばクレジット決済端末が、接続先となる決済センターのサーバと通信を行いたい場合には、その決済センターのサーバを示す接続先情報に対応付けられて携帯型無線通信機1に登録されている登録番号を、当該携帯型無線通信機1送信することとなる。これにより携帯型無線通信機1は受信した登録番号に対応して記憶する決済センターを示す接続先情報を特定し、その接続先情報を用いて決済センターへ通信接続することとなる。なお電子機器2は携帯型無線通信機1とはRS−232cケーブルやLANケーブルなどで接続される。
【0031】
次に、本実施形態による電子機器の第1の処理フローについて説明する。
図5は電子機器の処理フローを示す第1の図である。
まず、電子機器2の制御部22が、通信接続先の装置と通信接続するための通信処理を開始する(ステップS101)。すると電子機器2の制御部22は、携帯型無線通信機1に接続先情報の送信要求を送信する(ステップS102)。携帯型無線通信機1の通信制御部12は機器間通信部13を介して接続先情報の送信要求を受信すると、メモリ部14に記録されている全ての登録番号と接続先情報の組を、機器間通信部13を介して電子機器2へ送信する。電子機器2の制御部22は、登録番号と接続先情報の組を1つまたは複数受信する(ステップS103)。
【0032】
次に電子機器2の制御部22は、異なる登録番号それぞれに同じ接続先情報が対応付けられている組が複数ある場合には、1つの組以外を除いた全ての組の削除を携帯型無線通信機1に要求する(ステップS104)。そして、受信した接続先情報と、自装置のメモリ部23に記録されている主接続先情報とを比較し、一致する接続先情報を含む登録番号と接続先情報の組があるかを判定する(ステップS105)。そして、一致する接続先情報を含む組がある場合には、その組の登録番号を格納した通信要求を携帯型無線通信機1に送信する(ステップS106)。これにより携帯型無線通信機1は通信要求に格納されている登録番号を検出し、その登録番号に対応付けられてメモリ部14に記録されている接続先情報を読み取り、該接続先情報を用いて接続先に通信接続の処理を行う。そして携帯型無線通信機1の通信制御部12は、通信接続完了、または通信接続不可の情報を、機器間通信部13を介して電子機器2へ送信する。
【0033】
次に、電子機器2の制御部22は、携帯型無線通信機1から送信された通信接続完了、または通信接続不可の情報に基づいて、携帯型無線通信機1が接続先と通信接続できたかを判定する(ステップS107)。そして制御部22は通信接続完了の情報の受信に基づいて、通信接続できたと判定した場合には、その後のデータ通信の処理を行い(ステップS108)、通信終了と判定した場合には、その通信終了の処理を行う(ステップS109)。
【0034】
以上の処理によれば、電子機器1の接続すべき接続先の装置を示す接続先情報が、既に携帯型無線通信機1に登録番号に対応付けられて登録されている状態であれば、その登録番号を用いて携帯型無線通信機1に通信要求を行えばよい。したがって、電子機器1の接続すべき接続先の装置を示す接続先情報が、既に携帯型無線通信機1に登録番号に対応付けられて登録されている場合には、携帯型無線通信機1に対して電子機器1の接続先情報の設定登録を行う必要がないため、電子機器2と携帯型無線通信機1を接続した通信システムの出荷時や設定時における作業者の労力を軽減することができる。
【0035】
また電子機器2の制御部22は、ステップS107の処理において、携帯型無線通信機1から送信された通信接続不可の情報に基づき通信接続ができなかったと判定した場合には、メモリ部23に記録されている再接続回数の情報を0から1へと設定変更し、メモリ部23から予備接続先情報を読み取る。そして制御部22は再接続回数と閾値とに基づいて再接続を行うかを判定する(ステップS110)。このとき再接続回数の閾値が1であるとすると(メモリ部23等に記録されている)再接続回数が閾値を上回っていないと判定し、これにより、予備接続先情報を用いて再接続すると決定する(ステップS111)。そして、制御部22は、ステップS106における1回目の通信要求に格納した登録番号に対応付けて予備接続先情報を格納するよう要求する予備接続先情報登録要求を携帯型無線通信機1へ送信する(ステップS112)。携帯型無線通信機1の通信制御部12は、予備接続先情報登録要求を受信すると、その登録要求に格納されている登録番号と予備接続先情報とを対応付けて、メモリ部14に格納する。また、電子機器2は予備接続先情報登録要求によって、登録番号と予備接続先情報が対応付けられて携帯型無線通信機1に登録されると、その登録番号を格納した通信要求を携帯型無線通信機1に送信する(ステップS113)。これにより携帯型無線通信機1は通信要求に格納されている登録番号を検出し、その登録番号に対応付けられてメモリ部14に記録されている予備接続先情報を読み取り、該予備接続先情報を用いて接続先に通信接続の処理を行う。
【0036】
そして、電子機器2の制御部22は、上述のステップS107の処理により、再度、携帯型無線通信機1が接続先と通信接続できたかを判定する処理を行い、通信接続できた場合には、ステップS108,S109の処理によりデータ通信の処理を行う。またステップS107において再度、携帯型無線通信機1が接続先と通信接続できないと判定した場合には、制御部22は再接続回数を0から2へと設定変更し、これにより、再接続回数が閾値を上回ったと判定する。したがって、再接続回数オーバーと判定して接続エラーを例えば電子機器2の表示部に出力する(ステップS114)。
【0037】
以上の処理によれば、携帯型無線通信機1が主接続先情報を用いた通信接続ができないと判定した場合には、電子機器2は、予備接続先情報が示す予備の接続先に再度、通信接続をトライさせることができるため、接続先との間で通信接続できる確度を高めることができる。また電子機器2は、携帯型無線通信機1に対して予備接続先情報が示す接続先に再度通信接続させる際に、携帯型無線通信機1が既に記憶している主接続先情報を示す接続先情報と登録番号の組の情報において、その接続先情報と予備接続先情報とを書き換える動作を行っている。このため、予備接続先情報と登録番号を新たに登録する記憶容量がメモリ部14にない場合でも、予備接続先情報への通信接続の要求を、強制的に登録させた予備接続先情報に対応する登録番号を用いて行うことができるようになり、携帯型無線通信機1の記憶データ容量の制限を考慮する必要がなくなる。
【0038】
なお、上述のステップS104において、受信した接続先情報と、自装置のメモリ部23に記録されている主接続先情報とを比較し、一致する接続先情報を含む登録番号と接続先情報の組がないと判定した場合には、電子機器2の制御部22は、携帯型無線通信機1のメモリ部14にデータ空き容量があるかを確認する(ステップS115)。これは、当該携帯型無線通信機1にデータ空き容量の有無を問い合わせる、または、ステップS102において携帯型無線通信機1に、登録・未登録に関わらず全登録番号に対応する接続先情報を送信させ、ステップS103においてそれらを受信しておき、接続先情報が対応付けられていない登録番号が存在するかを確認する、等の方法で実現できる。データ空き容量がある場合、つまり新たな登録番号に対応付けて接続先情報を対応付けて格納できる場合には、主接続先情報の登録要求を携帯型無線通信機1に送信する(ステップS116)。これにより、携帯型無線通信機1の通信制御部12は、主接続先情報と空いている登録番号とを対応付けてメモリ部14に記録し、その登録番号を電子機器2へ通知する。すると、ステップS106において、電子機器2は、その通知を受けた登録番号を格納した通信要求を携帯型無線通信機1に送信する(ステップS117)。また電子機器2の制御部22は、ステップS115の結果データ空き容量がないと判定した場合には、接続先情報の設定領域がないとして、表示部などにエラーを表示する(ステップS118)。
【0039】
次に、本実施形態による電子機器の第2の処理フローについて説明する。
図6は電子機器の処理フローを示す第2の図である。
まず、電子機器2の制御部22が、通信接続先の装置との通信接続するための通信処理を開始する(ステップS201)。すると電子機器2の制御部22は、任意の登録番号を特定し、その登録番号を格納した接続先情報の送信要求を携帯型無線通信機1に送信する(ステップS202)。任意の登録番号は、例えば携帯型無線通信機1が記憶する登録番号のうちの何れかをランダムに選択して決定する、登録番号を昇順または降順に選択して決定する、などすればよい。携帯型無線通信機1の通信制御部12は、機器間通信部13を介して接続先情報の送信要求を受信すると、その接続先情報に格納されている登録番号に対応付けられてメモリ部14に記録されている、登録番号と接続先情報の組を、機器間通信部13を介して電子機器2へ送信する。電子機器2の制御部22は、登録番号と接続先情報の組を1つ受信する(ステップS203)。
【0040】
次に電子機器2の制御部22は、受信した情報のうちの接続先情報と、自装置のメモリ部23に記録されている主接続先情報とを比較し、一致するかを判定する(ステップS204)。そして、受信した情報のうちの接続先情報が、自装置で記憶する主接続先情報と一致する場合には、その読み出した接続先情報と組で読み出した登録番号を、通信要求に格納して携帯型無線通信機1に送信する(ステップS205)。これにより携帯型無線通信機1は通信要求に格納されている登録番号を検出し、その登録番号に対応付けられてメモリ部14に記録されている接続先情報を読み取り、該接続先情報を用いて接続先に通信接続の処理を行う。そして携帯型無線通信機1の通信制御部12は、通信接続完了、または通信接続不可の情報を、機器間通信部13を介して電子機器2へ送信する。
【0041】
次に、電子機器2の制御部22は、携帯型無線通信機1から送信された通信接続完了、または通信接続不可の情報に基づいて、携帯型無線通信機1が接続先と通信接続できたかを判定する(ステップS206)。そして制御部22は通信接続完了の情報の受信に基づいて、通信接続できたと判定した場合には、その後のデータ通信の処理を行い(ステップS207)、通信終了と判定した場合には、その通信終了の処理を行う(ステップS208)。なお、電子機器の制御部22は、通信終了の後、携帯型無線通信機1の記憶する接続先情報を自装置が書き換えたかを判定する(ステップS209)。この書き換えが発生する処理については後述するが、上述のステップS201〜ステップS208においては、書き換えの処理が発生していないので、このまま通信処理を終了する。
【0042】
以上の処理によれば、電子機器1の接続すべき接続先の装置を示す接続先情報が、電子機器が送信した任意の登録番号に対応付けられて、既に携帯型無線通信機1に登録されている状態であれば、その登録番号を用いて携帯型無線通信機1に通信要求を行えばよい。したがって、電子機器1の接続すべき接続先の装置を示す接続先情報が、既に携帯型無線通信機1に登録番号に対応付けられて登録されている場合には、携帯型無線通信機1に対して電子機器1の接続先情報の設定登録を行う必要がないため、電子機器2と携帯型無線通信機1を接続した通信システムの出荷時や設定時における作業者の労力を軽減することができる。
【0043】
また電子機器2の制御部22は、ステップS206の処理において、携帯型無線通信機1から送信された通信接続不可の情報に基づき通信接続ができなかったと判定した場合には、メモリ部23に記録されている再接続回数の情報を0から1へと設定変更し、メモリ部23から予備接続先情報を読み取る。そして制御部22は再接続回数と閾値とに基づいて再接続を行うかを判定する(ステップS210)。このとき再接続回数の閾値が1であるとすると(メモリ部23等に記録されている)再接続回数が閾値を上回っていないと判定し、これにより、予備接続先情報を用いて再接続すると決定する(ステップS211)。そして、制御部22は、ステップS205における1回目の通信要求に格納した登録番号に対応付けて予備接続先情報を格納するよう要求する予備接続先情報登録要求を携帯型無線通信機1へ送信する(ステップS212)。携帯型無線通信機1の通信制御部12は、予備接続先情報登録要求を受信すると、その登録要求に格納されている登録番号と予備接続先情報とを対応付けて、メモリ部14に格納する。また、電子機器2は予備接続先情報登録要求によって、登録番号と予備接続先情報が対応付けられて携帯型無線通信機1に登録されると、その登録番号を格納した通信要求を携帯型無線通信機1に送信する(ステップS213)。これにより携帯型無線通信機1は通信要求に格納されている登録番号を検出し、その登録番号に対応付けられてメモリ部14に記録されている予備接続先情報を読み取り、該予備接続先情報を用いて接続先に通信接続の処理を行う。
【0044】
そして、電子機器2の制御部22は、上述のステップS206の処理により、再度、携帯型無線通信機1が接続先と通信接続できたかを判定する処理を行い、通信接続できた場合には、ステップS207,S208の処理によりデータ通信の処理を行う。またステップS206において再度、携帯型無線通信機1が接続先と通信接続できないと判定した場合には、制御部22は再接続回数を0から2へと設定変更し、これにより、再接続回数が閾値を上回ったと判定する。したがって、再接続回数オーバーと判定して接続エラーを例えば電子機器2の表示部に出力する(ステップS214)。
【0045】
以上の処理によれば、携帯型無線通信機1が主接続先情報を用いた通信接続ができないと判定した場合には、電子機器2は、予備接続先情報が示す予備の接続先に再度、通信接続をトライさせることができるため、接続先との間で通信接続できる確度を高めることができる。また電子機器2は、携帯型無線通信機1に対して予備接続先情報が示す接続先に再度通信接続させる際に、携帯型無線通信機1が既に記憶している主接続先情報を示す接続先情報と登録番号の組の情報において、その接続先情報と予備接続先情報とを書き換える動作を行っている。このため、予備接続先情報と登録番号を新たに登録する記憶容量がメモリ部14にない場合でも、予備接続先情報への通信接続の要求を、強制的に登録させた予備接続先情報に対応する登録番号を用いて行うことができるようになり、携帯型無線通信機1の記憶データ容量の制限を考慮する必要がなくなる。
【0046】
また、上述のステップS204において、受信した接続先情報と、自装置のメモリ部23に記録されている主接続先情報とを比較し、一致しないと判定した場合には、電子機器2の制御部22は、ステップS202で接続先情報の送信要求に格納した任意の登録番号と、主接続先情報とを格納した登録要求を生成し、携帯型無線通信機1に送信し、これにより、電子機器2は、既に携帯型無線通信機に記録されている接続先情報を、電子機器2自身が保持する主接続先情報に強制的に書き換える処理を行う(ステップS215)。そして、携帯型無線通信機1の通信制御部12は、ステップS202で送信される接続先情報の送信要求に格納した任意の登録番号と、主接続先情報とを対応付けてメモリ部14に記録する。また、電子機器2の制御部22は、携帯型無線通信機1に送信した主接続先情報の登録要求に格納したものと同じ番号の登録番号を格納した通信要求を生成して、ステップS205と同様に、携帯型無線通信機1に送信する(ステップS216)。これにより携帯型無線通信機1は通信処理を開始する。以降の処理(ステップS206以降の処理)は上記したとおりである。ここで、ステップS215の処理により、既に携帯型無線通信機に記録されている接続先情報を、電子機器2自身が保持する主接続先情報に強制的に書き換えた場合には、電子機器の制御部22は、通信終了の後、ステップS209の処理により、携帯型無線通信機1の記憶する接続先情報を自装置が書き換えたかを判定し、この結果Yesと判定する。そしてこの場合には、書き換え前の接続先情報を用いて通信を行う他の電子機器2に影響が無いように、携帯型無線通信機1が上記任意の登録番号に対応付けて記憶する主接続先情報を、ステップS215の処理の書き換え前の接続先情報に、再度書き換える(ステップS217)。
【0047】
以上の処理によれば、任意の登録番号に対応付けられて携帯型無線通信機1に記録されている接続先情報が、電子機器2が接続すべき接続先の装置を示す接続先情報でない場合には、直ちに、その任意の登録番号に対応付けて電子機器2が保持する主接続先情報へ書き換えて、その主接続先情報に対応する登録番号を用いて携帯型無線通信機1に対して接続要求を行っている。このため、新たな接続先情報を登録する記憶容量が携帯型無線通信機1のメモリ部14にない場合でも、強制的に登録させた主接続先情報に対応する登録番号を用いた通信要求を行うことができるようになり、携帯型無線通信機1の記憶データ容量の制限を考慮する必要がなくなる。
【0048】
なお、図6で示した処理は、図5で示した処理におけるステップS115の結果、携帯型無線通信機1のメモリ部14にデータ空き容量がないと判定した場合に、電子機器2が行うようにしても良い。つまり携帯型無線通信機1のメモリ部14に電子機器2が保持する主接続先情報を書き込むことができないような場合には、ステップS215以降にあるように、既に携帯型無線通信機1に格納されている接続先情報を、電子機器2が保持する主接続先情報へと強制的に書き換えてしまう。これにより、データ空き容量がなくても、接続すべき接続先の装置を示す主接続先情報を書き込むことが可能となり、その主接続先情報に対応付けられて登録されている登録番号を用いた通信要求を携帯型無線通信機1にできるようになり、W−CDMAの仕様を用いた通信を行うことが可能となる。
【0049】
また、ステップS111、S211において予備接続情報に書き換えて再接続を行った場合、通信終了の後、書き換え前の主接続先情報に、再度書き換える処理を行うようにしてもよい。これにより、当該主接続情報を使用する電子機器が次に通信を行う場合、新たに主接続情報を登録しなくて済み、処理負荷の低減が図れる他、同一接続先に対して複数件の情報が登録されることで、記憶データ容量が無駄に占有されることを防止することができる。
【0050】
なお、本発明は、W−CDMAの通信規格に対応した通信機器に電子機器を接続する際に、作業者の労力をかけなくとも電子機器の接続先の設定登録をおこなうことができ、また、その通信機器の接続先情報の記憶データ量の制限を考慮することなく接続することができる電子機器およびそのプログラムを提供することを目的とした発明であるが、W−CDMAの通信規格と同等の方法で、通信機器に電子機器を接続する通信規格であれば、それにも本願発明を採用することができる。
【0051】
上述の電子機器や携帯型無線通信機は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0052】
ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0053】
1・・・携帯型無線通信機、2・・・電子機器、11・・・無線通信部、12・・・通信制御部、13,21・・・機器間通信部、14,23・・・メモリ部、22・・・制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の接続先の接続先情報を所定の数の異なる登録番号にそれぞれ対応付けて記憶する通信機器に接続され、前記登録番号を前記通信機器に通知することにより当該通信機器を介して前記通知した登録番号に対応する前記接続先情報の示す接続先へ通信する電子機器であって、
接続先を示す接続先情報を記憶する接続先情報記憶手段と、
前記通信機器の記憶する接続先情報を読み出す接続先情報読出手段と、
前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報、または前記読み出した接続先情報の何れかに基づいて登録番号を特定し、当該特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う通信要求処理手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記通信要求処理手段は、前記読み出した接続先情報と、前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報とが一致する場合には、前記読み出した接続先情報に対応付けられて前記通信機器が記憶する登録番号を特定し、当該特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記通信要求処理手段は、前記読み出した接続先情報と、前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報とが一致しない場合には、前記通信機器において接続先情報が対応付けられて登録されていない登録番号を特定し、当該登録番号に前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報を対応付けて前記通信機器に書き込み、前記特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記通信要求処理手段は、前記読み出した接続先情報と、前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報とが一致しない場合には、前記通信機器において前記読み出した接続先情報に対応付けられて登録されている登録番号を特定し、当該登録番号に前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報を対応付けて前記通信機器に書き込み、前記特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記通信要求処理手段は、前記通信要求に基づく通信の終了を検出すると、前記書き込んだ接続先情報を、書き込む前の接続先情報に書き換える
ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
予備の接続先情報を記憶する予備接続先情報記憶手段を備え、
前記通信要求処理手段は、前記通信機器が前記特定した登録番号の通知に基づく通信ができないと判定した場合には、前記特定した登録番号に対応付けられて前記通信機器が記憶する接続先情報を、前記予備接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報に書き換えて、前記特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う
ことを特徴とする請求項2から請求項4の何れかに記載の電子機器。
【請求項7】
複数の接続先の接続先情報を所定の数の異なる登録番号にそれぞれ対応付けて記憶する通信機器に接続され、前記登録番号を前記通信機器に通知することにより当該通信機器を介して前記通知した登録番号に対応する前記接続先情報の示す接続先へ通信する電子機器を、
前記通信機器の記憶する接続先情報を読み出す接続先情報読出手段、
接続先情報記憶手段で記憶する接続先を示す接続先情報、または前記読み出した接続先情報の何れかに基づいて登録番号を特定し、当該特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う通信要求処理手段、
として実行させるプログラム。
【請求項8】
前記通信要求処理手段として、さらに、前記読み出した接続先情報と、前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報とが一致する場合には、前記読み出した接続先情報に対応付けられて前記通信機器が記憶する登録番号を特定し、当該特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う処理を実行させる
ことを特徴とする請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記通信要求処理手段として、さらに、前記読み出した接続先情報と、前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報とが一致しない場合には、前記通信機器において接続先情報が対応付けられて登録されていない登録番号を特定し、当該登録番号に前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報を対応付けて前記通信機器に書き込み、前記特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う処理を実行させる
ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記通信要求処理手段として、さらに、前記読み出した接続先情報と、前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報とが一致しない場合には、前記通信機器において前記読み出した接続先情報に対応付けられて登録されている登録番号を特定し、当該登録番号に前記接続先情報記憶手段で記憶する接続先情報を対応付けて前記通信機器に書き込み、前記特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う処理を実行させる
ことを特徴とする請求項7に記載のプログラム。
【請求項11】
前記通信要求処理手段として、さらに、前記通信要求に基づく通信の終了を検出すると、前記書き込んだ接続先情報を、書き込む前の接続先情報に書き換える処理を実行させる
ことを特徴とする請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記通信要求処理手段として、さらに、前記通信機器が前記特定した登録番号の通知に基づく通信ができないと判定した場合には、前記特定した登録番号に対応付けられて前記通信機器が記憶する接続先情報を、予備の接続先情報を記憶する予備接続先情報記憶手段で記憶する該接続先情報に書き換えて、前記特定した登録番号を前記通信機器に通知することにより通信要求を行う処理を実行させる
ことを特徴とする請求項8から請求項10の何れかに記載のプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−171498(P2010−171498A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−9756(P2009−9756)
【出願日】平成21年1月20日(2009.1.20)
【出願人】(304048735)エスアイアイ・データサービス株式会社 (126)
【Fターム(参考)】