説明

電子機器用情報表示紙の作成方法

【課題】簡単に様々なデザインの電子機器に使用できる情報表示紙を作成できる電子機器用情報表示紙の作成方法を提供する。
【解決手段】サーバ1には、多種多様なボタン配置の電話機に対応できるよう、電話機用の様々なレイアウトや絵柄などの表示情報を有する構成とされた電子データが記録されている。電話機用の情報表示紙を作成しようとする者は、パーソナルコンピュータ2を使用して、インターネット4を介してサーバ1にアクセスして、サーバ1に記録された電子データをダウンロードする。印刷用紙は、電話機の回線ボタンに対応する位置に形成された貫通孔と、印刷領域とを有する紙を使用する。次に、ダウンロードした電子データに、パーソナルコンピュータ2によって文字や画像を入力する。そして、電子データをパーソナルコンピュータ2からプリンタ3に送信して、印刷用紙の印刷領域に印刷する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子機器用情報表示紙の作成方法に関する。詳しくは、電話機などの電子機器に取付けられて電話機のボタンの番号や機能を表示するいわゆる示名紙を作成する電子機器用情報表示紙の作成方法に係るものである。
【背景技術】
【0002】
会社等で利用する業務用電話機は、家庭用電話機と比較して多機能である場合が多く、電話機が多機能になると、こうした機能を活用するためにボタンの数も増えてくる。そして、ボタンの数が増えると、各ボタンがどのような機能であるかを表示する必要性が生じ、こうした必要性に対応した表示をするために、文字などが書き込まれた「示名紙」と呼ばれる情報表示紙が使用されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、図3に示すような電話機が記載されており、具体的には、筐体101の上面に発信用の数字ボタン102と、回線ボタン103A、103Bと、機能ボタン104A、104Bと、筐体101の上面に形成された凹部106とを備える電話機が記載されている。
【0004】
そして、特許文献1に記載の電話機の凹部106には、示名紙107が装着されており、示名紙の上には板状の透明カバー108が装着されている。
【0005】
ここで、業務用電話機の多くは、電話をかける頻度が高い相手先の電話番号を電話機に記憶させ、電話機の回線ボタン103Aや103Bを押すことで登録された電話番号に電話がかかる様に設定を行っている。その場合には、示名紙107に回線ボタン103Aや103Bを押すことで電話がかかる相手先の名前(企業名、個人名等)を表示することで、電話機の使用者は登録した相手先の情報を把握することとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平6−7344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、電話機の各ボタンの機能が変更になった場合には示名紙の表示も変更する必要があり、例えば、電話がかかる相手先が変更となった場合には当然に示名紙の表示をも変更する必要がある。
【0008】
例えば、人事異動等で電話機の使用者が変更となった場合には、登録する相手先の電話番号が大幅に変更になることが考えられ、こうした場合には、示名紙の表示は全面的に修正する必要が生じることは経験則からも明らかである。
【0009】
しかしながら、示名紙の表示は、(1)手書きで示名紙に必要な文字等を記入する、(2)文字等が刻印されたラベル(テープ)を示名紙に貼り付ける、等で行っていることから、見栄えが悪く、また、示名紙の表示の修正も困難であった。
【0010】
また、電話機は、電話機開発会社によってデザインが異なり、また、同じ電話機開発会社の電話機でもデザインが異なるというように、多種多様な電話機が存在しており、使用者が見栄えの良い示名紙を作成して、それを使い続けたいと思っても、電話機を買い換えるごとに、一から示名紙を作成し直さなければならず、大きな負担となっていた。
【0011】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、簡単に様々なデザインの電子機器に使用できる情報表示紙を作成できる電子機器用情報表示紙の作成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するために、本発明の電子機器用情報表示紙の作成方法は、印刷用紙に印刷可能に設定されると共に電子機器用の表示情報を有する構成とされた電子データをダウンロードするダウンロード工程と、該ダウンロード工程においてダウンロードした前記電子データを前記印刷用紙に印刷する印刷工程とを備える。
【0013】
ここで、印刷用紙に印刷可能に設定されると共に電子機器用の表示情報を有する構成とされた電子データをダウンロードするダウンロード工程によって、様々なレイアウトなどの表示情報を有する構成とされた電子データが記録されたサーバにアクセスして、このような電子データを、印刷の為にダウンロードすることができる。
【0014】
また、本発明の電子機器用情報表示紙の作成方法では、印刷用紙として、電子機器のボタンに対応する位置に形成された貫通孔と、印刷領域とを有する印刷用紙を用い、印刷工程において、電子データを印刷用紙の印刷領域に印刷することにしてもよい。
【0015】
この場合、印刷後にボタン用の穴を切取る作業を省略できるので、作成時間を短縮することができる。
【0016】
さらに、本発明の電子機器用情報表示紙の作成方法は、ダウンロード工程においてダウンロードした電子データに、文字を入力する文字入力工程を備えることにしてもよい。
また、本発明の電子機器用情報表示紙の作成方法は、ダウンロード工程においてダウンロードした前記電子データに、画像を入力する画像入力工程を備えることにしてもよい。
【0017】
これらの場合、電子機器用情報表示紙の作成の自由度を向上させることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る電子機器用情報表示紙の作成方法は、簡単に様々なデザインの電子機器に使用できる情報表示紙を作成できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の電子機器用情報表示紙の作成方法を実施する上での構成例を示す概略図である。
【図2】本発明の電子機器用情報表示紙の作成方法で印刷された電話機用情報表示紙の一例を示す概略図である。
【図3】従来の示名紙が装着された電話機を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1は、本発明の電子機器用情報表示紙の作成方法を実施する上での構成例を示す概略図である。
【0021】
サーバ1には、多種多様なボタン配置の電話機(電子機器の一例である。)に対応できるよう、電話機用の様々なレイアウトや絵柄などの表示情報を有する構成とされた電子データが記録されている。
【0022】
電話機用の情報表示紙を作成しようとする者(作成者)は、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」とする。)2を使用して、インターネット4を介してサーバ1にアクセスして、サーバ1に記録された電子データをダウンロードする(ダウンロード工程)。具体的には例えば、サーバ1が提供する専用ウェブサイトにアクセスして、印刷用紙に印刷可能に設定されると共にサーバ1に記録された電子データをダウンロードする。
【0023】
また、印刷用紙は、電話機の回線ボタンに対応する位置に形成された貫通孔と、印刷領域とを有する紙を使用する。
【0024】
また、電子データは、各電話機開発会社の電話機に対応する様々なレイアウトを有するので、作成者は、その中から、所望のレイアウトを有する電子データを選択してダウンロードする。
【0025】
次に、ダウンロードした電子データに、PC2によって文字や画像を入力する(文字入力工程および画像入力工程)。具体的には例えば、印刷用紙に印刷されるべき状態がPC2の画面上に表示され、作成者は、キーボードやマウスを使って、適切な箇所に文字や画像を入力していく。
【0026】
例えば、会社で使用する電話機用の情報表示紙の場合は、「広報」、「営業」、「企画」、「経理」、「総務」および「人事」という部署名を、回線ボタンに対応する番号の横に入力する。なお、回線ボタンに対応する番号や、貫通孔付近に印刷される番号(回線ボタン番号)は、予め電子データ内に表示情報として含まれているが、これらの番号も入力するよう設定してもよい。
【0027】
また、貫通孔に対応する領域の周囲に、色彩画像を挿入して、貫通孔に対応する領域の周囲を着色する。
ここで、予めPC2内に記録されていた画像を入力することもできるし、サーバ1に記録された画像をダウンロードして入力することもできる。
【0028】
また、電子データのレイアウトにおける、印刷用紙の貫通孔に対応する位置には、文字や画像が入力できないよう設定されていてもよいし、また、貫通孔である旨が表示されるよう設定されていてもよい。
【0029】
そして、電子データをPC2からプリンタ3に送信して、印刷用紙の印刷領域に印刷する(印刷工程)。印刷された電話機用情報表示紙の一例を図2に示す。
【0030】
図2は、A4サイズの印刷用紙7に、同じレイアウトの電話機用情報表示紙5が4つ印刷された例である。また、切取り線であることが判るように、電話機用情報表示紙5の外形線として、破線が印刷されている。
【0031】
最後に、電話機用情報表示紙5の外形線である破線に沿って、電話機用情報表示紙5を印刷用紙7から切り離し、電話機に使用する。
【0032】
ここで、A4サイズの印刷用紙を使用した例を挙げたが、必ずしもA4サイズでなくてもよく、例えばA3サイズやB5サイズの印刷用紙を使用することもできる。
また、1枚の印刷用紙に4つの電話機用情報表示紙を印刷した例を挙げたが、必ずしも4つでなくてもよく、例えば6つの電話機用情報表示紙を1枚の印刷用紙に印刷してもよいし、1つの電話機用情報表示紙を1枚の印刷用紙に印刷してもよい。
【0033】
また、本発明の方法が、印刷用紙に印刷可能に設定されると共に電子機器用の表示情報を有する構成とされた電子データをダウンロードするダウンロード工程と、ダウンロード工程においてダウンロードした電子データを印刷用紙に印刷する印刷工程を備えていれば、必ずしも文字入力工程や画像入力工程を備えていなくてもよい。
【0034】
しかし、本発明の方法が、文字入力工程や画像入力工程を備えていれば、電子機器用情報表示紙の作成の自由度を向上させることができ、好ましい。
【0035】
また、本発明の方法が、印刷用紙に印刷可能に設定されると共に電子機器用の表示情報を有する構成とされた電子データをダウンロードするダウンロード工程と、ダウンロード工程においてダウンロードした電子データを印刷用紙に印刷する印刷工程を備えていれば、必ずしも電話機のボタンに対応する位置に形成された貫通孔を有する印刷用紙を使用しなくてもよい。
【0036】
しかし、電話機のボタンに対応する位置に形成された貫通孔を有する印刷用紙を使用すれば、印刷後にボタン用の穴を切取る作業を省略できるので、作成時間を短縮することができ、好ましい。
【0037】
以上のように、本発明の電子機器用情報表示紙の作成方法は、印刷用紙に印刷可能に設定されると共に電話機用の表示情報を有する構成とされた電子データをダウンロードするダウンロード工程を備えるので、様々なレイアウトなどの表示情報を有する構成とされた電子データが記録されたサーバにアクセスして、このような電子データを、印刷の為にダウンロードすることができる。
【0038】
よって、簡単に様々なデザインの電子機器に使用できる情報表示紙を作成できる。
【0039】
また、電話機の回線ボタンに対応する位置に形成された貫通孔と、印刷領域を有する印刷用紙を用い、印刷領域に電子データを印刷するので、印刷後にボタン用の穴を切取る作業を省略できるので、作成時間を短縮することができる。
【0040】
また、ダウンロードした電子データに文字や画像を入力できるので、好みの背景画像などを有する情報表示紙を作成でき、情報表示紙作成の自由度も高まる。
【符号の説明】
【0041】
1 サーバ
2 パーソナルコンピュータ
3 プリンタ
4 インターネット
5 電話機用情報表示紙
6 貫通孔
7 印刷用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷用紙に印刷可能に設定されると共に電子機器用の表示情報を有する構成とされた電子データをダウンロードするダウンロード工程と、
該ダウンロード工程においてダウンロードした前記電子データを前記印刷用紙に印刷する印刷工程とを備える
電子機器用情報表示紙の作成方法。
【請求項2】
前記印刷用紙として、電子機器のボタンに対応する位置に形成された貫通孔と、印刷領域とを有する印刷用紙を用い、
前記印刷工程において、前記電子データを前記印刷用紙の前記印刷領域に印刷する
請求項1に記載の電子機器用情報表示紙の作成方法。
【請求項3】
前記ダウンロード工程においてダウンロードした前記電子データに、文字を入力する文字入力工程を備える
請求項1または請求項2に記載の電子機器用情報表示紙の作成方法。
【請求項4】
前記ダウンロード工程においてダウンロードした前記電子データに、画像を入力する画像入力工程を備える
請求項1〜3のいずれか1つに記載の電子機器用情報表示紙の作成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−223329(P2011−223329A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−90628(P2010−90628)
【出願日】平成22年4月9日(2010.4.9)
【出願人】(501087412)
【Fターム(参考)】