電子機器
【課題】文字入力の際の誤操作を低減したソフトウエアキーボードを有した電子機器を提供する。
【解決手段】文字キー311の山形部MPに対向する長辺を底辺BLとして、該底辺が直線上に並ぶように配列されて、上段および下段のキー配列を構成し、上段および下段のキー配列のそれぞれは、山形部MPを構成する2つの斜辺SLが、隣り合う文字キー311の斜辺との間で谷間を構成し、山と谷とが相補的に並んだ輪郭を有し、上段および下段のキー配列を、山と谷とが相補的に並んだ輪郭を有する側が向かい合うとともに、文字キー311が上と下とで互い違いとなるように配列され、上段のキー配列と、下段のキー配列とで、それぞれの山と谷とが隙間を空けて噛み合うように配置する。
【解決手段】文字キー311の山形部MPに対向する長辺を底辺BLとして、該底辺が直線上に並ぶように配列されて、上段および下段のキー配列を構成し、上段および下段のキー配列のそれぞれは、山形部MPを構成する2つの斜辺SLが、隣り合う文字キー311の斜辺との間で谷間を構成し、山と谷とが相補的に並んだ輪郭を有し、上段および下段のキー配列を、山と谷とが相補的に並んだ輪郭を有する側が向かい合うとともに、文字キー311が上と下とで互い違いとなるように配列され、上段のキー配列と、下段のキー配列とで、それぞれの山と谷とが隙間を空けて噛み合うように配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関し、特にソフトウエアキーボードを有した電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
文字入力機能を有する電子機器においては、例えばスマートフォン形式の携帯電話機のように、ハードウエアとしてのキーボードを有さず、タッチパネルに表示したソフトウエアキーボードにより文字入力を行う構成が急速に広まっている。この場合、日本の携帯電話機に見られるダイヤルキー方式のキー配列を除けば、殆どの場合、パソコンのキーボードと同じ、いわゆる、QWERTY配列で文字が配列された構成を採っている。
【0003】
QWERTY配列とは、キーボードの文字配列が、左上から順に「Q」、「W」、「ER」、「T」、「Y」・・と並ぶ配列であり、キーボードにおける文字配列の標準配列の1つである。英語圏においては、この配列は変え難いものであり、パソコンにおいても、携帯電話機においてもこの配列が使用されている。
【0004】
例えば、特許文献1の図1には、表示面にQWERTY配列のソフトウエアキーボードが表示された携帯端末が開示されているが、QWERTY配列の場合、最大で横一列に10文字を並べる必要があるため、機器の筐体のサイズとの関係で、必然的に1つのキーの幅(キーの配列方向の長さ)が狭くなってしまう。しかも、タッチパネルに表示されたキーボードではハードウエアキーボードのように、凹凸の手触りで接触を確認できないため、隣り合うキーとの押し間違いが発生しやすく、また、キーを押すのではなく、キーに触れて指を離すことでキー認識が行われるので、ハードウエアキーボードのようにキー認識に力が必要な場合に比べて、誤操作が起きやすいものと考えられる。
【0005】
特に、携帯電話機での文字入力のように、携帯電話機を持った手の親指で入力を行う場合には、誤操作がより顕著になることが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−79441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上説明したように、従来のソフトウエアキーボードを有した電子機器においては、文字配列にQWERTY配列を使用するため、キーの幅が制限され、文字入力の際の誤操作が発生しやすいという問題があった。
【0008】
本発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、文字入力の際の誤操作を低減したソフトウエアキーボードを有した電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明に係る電子機器は、表示部と、前記表示部に付加されたタッチパネル機能と、前記表示部の表示を制御するとともに、前記タッチパネル機能を制御する制御部とを備え、前記制御部によって制御されたソフトウエアキーボードから文字入力を行う電子機器であって、前記ソフトウエアキーボードは、キーボードの文字キーの標準配列における1列分の文字キーの少なくとも1部が、配列の順に上下2段に交互に分けられて配列され、1つのキー群を構成する。
【0010】
本発明に係る電子機器の一態様は、前記上段および下段の文字キーの配列が、文字を、前記上段の文字キーについては前記下段の文字キー寄りの位置に表示し、前記下段の文字キーについては前記上段の文字キー寄りの位置に表示する。
【0011】
本発明に係る電子機器の一態様は、前記上段および下段の文字キーの配列が、前記上段の文字キーについては前記下段の文字キー寄りの領域が不感知領域として設定され、前記下段の文字キーについては前記上段の文字キー寄りの領域が不感知領域として設定される。
【0012】
本発明に係る電子機器は、表示部と、前記表示部に付加されたタッチパネル機能と、前記表示部の表示を制御するとともに、前記タッチパネル機能を制御する制御部とを備え、前記制御部によって制御されたソフトウエアキーボードから文字入力を行う電子機器であって、前記ソフトウエアキーボードは、キーボードの文字キーの標準配列における1列分の文字キーの少なくとも1部が、前記文字キーを構成する直線のうち最も長さの長い直線が、前記文字キーの前記標準配列の順に上下2段で交互に並ぶように、互い違いに配列されて1つのキー群を構成することを特徴とする。
【0013】
本発明に係る電子機器の一態様は、前記文字キーの標準配列が、QWERTY配列を含んでいる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る電子機器によれば、文字キーの標準配列に比べて、文字キーの最大部分の幅を倍以上に設定することが可能となる。
【0015】
本発明に係る電子機器の一態様によれば、操作者には、文字の配列が視覚的に文字キーの標準配列と同じように見えることとなり、文字キーの標準配列に慣れた操作者にとって違和感の少ないキー操作が可能となる。
【0016】
本発明に係る電子機器の一態様によれば、キー操作者の指が、上下の位置にある他の文字キーの不感知領域に接触したとしても感知されることはなく、上と下の文字キーを誤って操作することを防止できる。
【0017】
本発明に係る電子機器によれば、文字キーの標準配列を維持した状態で、文字キーの最大部分の幅を広くすることが可能である。
【0018】
本発明に係る電子機器の一態様によれば、QWERTY配列に比べて、文字キーの最大部分の幅を倍以上に設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る実施の形態の携帯無線端末の閉じた状態の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る実施の形態の携帯無線端末の閉じた状態の外観を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る実施の形態の携帯無線端末の開いた状態の外観を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る実施の形態の携帯無線端末の開いた状態の外観を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る実施の形態の携帯無線端末の電気的な構成を示す図である。
【図6】本発明に係る実施の形態の携帯無線端末における表示面での表示の一例を示す図である。
【図7】本発明に係る実施の形態の携帯無線端末に表示されたソフトウエアキーボードの構成を示す図である。
【図8】キーの感知領域を説明する図である。
【図9】AZERTY配列に対応したソフトウエアキーボードの構成を示す図である。
【図10】ソフトウエアキーボードの変形例1の構成を示す図である。
【図11】ソフトウエアキーボードの変形例2の構成を示す図である。
【図12】ソフトウエアキーボードの変形例3の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<実施の形態>
以下、本発明に係る実施の形態として、本発明を2面のタッチパネルを有する開閉式の携帯無線端末に適用した例について説明する。なお、本発明の適用はこれに限定されるものではなく、少なくとも1つのタッチパネルを有し、そこに表示されたソフトウエアキーボードにより入力を行う携帯無線端末であれば適用可能であるし、また、ポータブルゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯電子機器にも適用可能である。
【0021】
<外観構成>
図1および図2は、本発明を適用した携帯無線端末100の外観形状を示す図であり、図1は、携帯無線端末100を閉じた状態で第1筐体10側から見た場合の図であり、図2は、携帯無線端末100を閉じた状態で第2筐体20側から見た場合の図である。
【0022】
ここで、閉じた状態とは、図1および図2に示すように、第1表示部11が露出した状態で、第1筐体10と第2筐体20とが互いに重なるように配置された状態である。この場合、第1筐体10の第1表示部11と、第2筐体20の第2表示部12(図3)とは、間を開けて重なり合った状態となるので、両者のなす角度は0度と言うことができる。
【0023】
また、図3および図4は、携帯無線端末100を開いた状態で第1表示部11および第2表示部12側から見た場合の図であり、図3は、第1表示部11および第2表示部12が同一平面を構成するように完全に開いた状態を示し、図3は、第1表示部11および第2表示部12が、180度よりも小さい角度をなすように所定の角度で開いた状態を示している。
【0024】
ここで、開いた状態とは、図3および図4に示すように、第1筐体10の第1表示部11と、第2筐体20の第2表示部12とが、0度よりも大きい角度をなすように第1筐体10と第2筐体20とが配置された状態を指し、図3および図4に示す状態に移行する途中の状態も開いた状態と言う。
【0025】
図1〜図4に示されるように、第1筐体10と第2筐体20とは、ヒンジ部4およびアーム部5を介して連結されており、第2筐体20側に設けられたヒンジ部4は、アーム部5を第2筐体20に対して、角度変更可能に連結しており、アーム部5に第1筐体10が角度変更可能に連結している。これにより、図1に示されるように、第1筐体10が第1表示部11を露出させた状態で第2筐体20上に位置する状態から、図3に示されるように、第1筐体10の第1表示部11と、第2筐体20の第2表示部12とが同一平面を構成するように、第1筐体10を移動させることが可能となる。
【0026】
ここで、ヒンジ部4およびアーム部5の構成について説明する。図3に示すように、第2筐体20は、その外面がフロントケース21およびリアケース22を組み合わせて構成されている。第2側筐体20は、フロントケース21側に、第2表示部12を有するとともに、図2に示すように、ヒンジ部4と、ヒンジ部4を回転軸方向両側から把持する第1把持部4aおよび第2把持部4bを有している。この、第1把持部4aおよび第2把持部4bの回転軸方向外側には、それぞれ第1アーム5aおよび第2アーム5bがヒンジ部4の回転軸に同軸をなすように係合している。なお、第1アーム5aおよび第2アーム5bは図示されないビーム(梁)と一体をなし、第1アーム5a、第2アーム5bおよびビームを含んでアーム部5が構成されている。
【0027】
ここで、第1筐体10は、第1表示部11を有するフロントケース1と、第1表示部11が設けられた面とは反対の面(これを裏面と呼称する)を有するリアケース(図示せず)とを組み合わせて構成されており、図視されないビームは、第1筐体10のリアケース側において、第1筐体10の長手方向に延在するように設けられている。
【0028】
第1アーム5aおよび第2アーム5bの、第1把持部4aおよび第2把持部4bとの係合部とは反対側の部分は、第1筐体10の裏面において第1筐体10と係合するが、当該係合部分は第1筐体10を回動可能に構成されることで、第1筐体10が角度変更可能となっている。
【0029】
なお、第1筐体10には、音声入力部としてのマイク19や音声出力部としてのスピーカ18が格納されており、マイク19およびスピーカ18は、第1表示部11が露出する面の長手方向の両端部近傍に設けられている。
【0030】
また、第1表示部11および第2表示部12は、それぞれタッチパネル機能を有しており、その機能は携帯無線端末100内部の電気的な構成によって実現される。
【0031】
<電気的構成>
図5は携帯無線端末100の電気的な構成を示すブロック図である。図5に示されるように、携帯無線端末100は、第1表示部11、第2表示部12、音声入力部(マイク)19、音声出力部(スピーカ)18、制御部130、無線通信部131、第1タッチパネル123および第2タッチパネル124を備えている。なお、制御部130および無線通信部131は、例えば第2筐体20内に収められている。
【0032】
制御部130は、CPU130aおよび記憶部130b等を備えており、携帯無線端末100の他の構成要素を制御することによって、携帯無線端末100の動作を統括的に管理する。記憶部130bは、ROMおよびRAM等で構成されている。制御部130の各種機能は、CPU130aが記憶部130b内の各種プログラムを実行することによって実現される。
【0033】
無線通信部131は、携帯無線端末100とは別の携帯無線端末や、インターネットに接続されたWebサーバ等の通信装置からの無線信号をアンテナ131aで受信し、受信信号に対して増幅処理やダウンコンバートを行って制御部130に出力する。また無線通信部131は、制御部130で生成された送信信号に対してアップコンバートや増幅処理を行って、処理後の送信信号をアンテナ131aを通じて、携帯無線端末100とは別の携帯無線端末や、インターネットに接続された通信装置に対して無線送信する。
【0034】
音声入力部19は、外部から入力される音声を音声データに変換して制御部130に出力する。音声出力部18は、制御部130からの音声データを音声に変換して外部に出力する。
【0035】
第1表示部11および第2表示部12は、制御部130によって制御されることによって、文字、記号、図形などの各種情報を表示する。
【0036】
また、第1タッチパネル123および第2タッチパネル124は、それぞれ第1表示部11および第2表示部12のタッチパネル機能を実現するための構成を表している。第1表示部11は、第1タッチパネル123を有しており、第1タッチパネル123によるタッチパネル機能を介して、ユーザの指等の指示体による操作を検出して制御部130に出力する。第2表示部12は、第2タッチパネル124を有しており、第2タッチパネル124によるタッチパネル機能を介して、ユーザの指等の指示体による操作を検出して制御部130に出力する。
【0037】
なお、CPU130aが、記憶部130b内のソフトウエアキーボードのプログラムを実行した場合、第1表示部11または第2表示部12のどちらか、あるいは両方にソフトウエアキーボードが表示され、そこにユーザの指等が触れることでタッチパネル機能を介して文字等が入力され、それをCPU130aが処理して表示部に表示を行うことで、ユーザが入力した文字等が表示される。
【0038】
<キーボードの表示例>
次に、携帯無線端末100の第1表示部11におけるキーボードの表示例を図6に示す。図6は、図5を用いて説明したCPU130aが、記憶部130b内のソフトウエアキーボードのプログラムを実行することで、第1表示部11上にソフトウエアキーボード30を表示した状態を示している。なお、この状態は携帯無線端末100を閉じた状態で使用しており、マイク19が設けられた側が下側となるように使用している。
【0039】
図6において、第1表示部11の下側にソフトウエアキーボード30が表示されており、この領域が入力領域IRとなっている。そして、入力領域IR以外の部分が表示領域DRとなっており、ソフトウエアキーボード30から入力された文字等が、表示領域DRに表示される。
【0040】
なお、この表示例は一例であり、携帯無線端末100は、加速度センサ等により自機の使用角度を検出する機能を有しており、マイク19が設けられた側を下側として使用する場合には、マイク19が設けられた側寄りにソフトウエアキーボード30が表示され、また、第1筐体10の一方の長辺が下側となるように使用する場合には、その長辺側寄りに、幅広のソフトウエアキーボード30が表示されることになる。なお、以下では、図6に示すように、第1筐体10の短辺が下側となるように使用する場合について説明する。
【0041】
<ソフトウエアキーボードの構成>
図7は、図6における入力領域IRに表示されるソフトウエアキーボード30の構成を示す図である。
【0042】
図7に示すようにソフトウエアキーボード30は、いわゆるQWERTY配列における1列分の文字キーを上下2段に分けて配列することで、1つのキーの幅(キーの配列方向の長さ)を広くし、文字入力の際の誤操作を低減するものである。
【0043】
より具体的には、QWERTY配列における最上段の文字の配列のうち、「q」、「e」、「t」、「u」および「o」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように上段に配置し、「w」、「r」、「y」、「i」、および「p」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように下段に配置して第1キー群1Gとする。
【0044】
また、QWERTY配列における中段の文字の配列のうち、「a」、「d」、「g」、「j」および「l」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように上段に配置し、「s」、「f」、「h」および「k」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように下段に配置して第2キー群2Gとする。また、第2キー群2Gの下段の右端にはハイフォンを入力する記号キー314を配置している。なお、ここは、ハイフォンを入力する記号キー314の代わりに、他の記号キーを配置しても良いし、機能キーを配置しても良い。
【0045】
また、QWERTY配列における下段の文字の配列のうち、「x」、「v」および「n」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように上段に配置し、「z」、「c」、「b」および「m」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように下段に配置して第3キー群3Gとする。また、第3キー群3Gの上段の左端および右端には、それぞれシフトキー312および削除キー317を配置している。なお、ここは、シフトキー312および削除キー317に限定されるものではなく、他の機能キーや記号キーを配置しても良い。
【0046】
また、最下段には、数字を入力する数字キー313、カンマやピリオドを入力する記号キー314、スペースキー315およびリターンキー316が配置されているが、これらのキーの並びに限定はない。
【0047】
第1〜第3キー群1G〜3Gにおいて、文字キー311は、左右端に配置されるものを除いて、5角形の平面形状を有し、上段と下段で互い違いとなるように配列されている。
【0048】
より具体的には、文字キー311は、矩形の長辺の1つが中央部で折れ曲がって外側に突出して山形部MPとなった5角形の平面形状を有し、山形部MPに対向する長辺を底辺BLとして、当該底辺BLが直線上に並ぶように配列されて、上段および下段の配列を構成している。この結果、山形部MPを構成する2つの斜辺SLが、隣り合う斜辺SLとの間で谷間を構成し、山と谷とが相補的に並んだ輪郭が形成される。
【0049】
そして、1つのキー群における上段と下段とを、山と谷とが相補的に並んだ輪郭を有する側が向かい合うように配置し、さらに文字キー311が互い違いとなるように配列することで、上段の配列の谷間に下段の配列の1つの文字キー311の山形部MPが入り込んで、上段と下段とで、それぞれの山と谷とが一定の隙間を空けて噛み合った配置となっている。
【0050】
また、第1キー群1Gにおいては、左端に配置されている「q」を入力する文字キー311は、隣り合う「e」を入力する文字キー311の斜辺との間で谷間を形成する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、下段側の文字キー311の底辺BLの位置と同じ位置まで延在する延在部を有している。これは、右端に配置されている「p」を入力する文字キー311においても同じであり、隣り合う「i」を入力する文字キー311の斜辺との間で谷間を形成する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、上段側の文字キー311の底辺BLの位置と同じ位置まで延在する延在部を有している。
【0051】
第2キー群2Gにおいても、上段と下段のキー配列における文字キー311の形状は第1キー群1Gと同じである。なお、右端に配置されているのは記号キー314であるが、その形状は、第1キー群1Gの右端に配置されている文字キー311と同じである。
【0052】
第3キー群3Gにおいては、第1および第2キー群1Gおよび2Gに比べて文字キー311の個数が少ないがその形状は同じである。また、左端に配置されているシフトキー312は、隣り合う「x」を入力する文字キー311の斜辺との間で谷間を形成する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、下段側の文字キー311の底辺BLの位置と同じ位置まで延在する延在部を有している。また、右端に配置されている削除キー317においては、隣り合う「n」を入力する文字キー311の斜辺との間で谷間を形成する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、下段側の文字キー311の底辺BLの位置と同じ位置まで延在する延在部を有している。
【0053】
なお、最下段のキー配列においては、各キーの形状は矩形となっているが、この領域に配置可能で、操作しやすい形状であれば、これに限定されるものではない。また、大きさや配置も任意であり、図7に図示するキー以外のキーを配置しても良い。
【0054】
以上説明したソフトウエアキーボード30においては、QWERTY配列における1列分の文字キーを、配列の順に、上下2段に分けて交互に配列することで、1つのキーの幅(キーの配列方向の長さ)を広くしたので、文字入力の際の誤操作を低減することができる。
【0055】
すなわち、文字キー311は、第1表示部11の平面上に表示されるが、それを操作する人間の手指は、平面に接する部分では横に広い楕円のような形状になるものと考えられる。これは、より狭い領域に接触するために指先の先端を使う場合ほど顕著になる。従って、キーの高さよりも、キーの幅を広げることで、隣り合うキーに接触する可能性が低くなり、文字入力の際の誤操作を低減することができる。
【0056】
なお、実際には、文字キー311の最大部分の幅は、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の倍以上に設定することが可能となる。
【0057】
なお、文字キー311に限定されず他のキーであっても、文字キー311のような形状とすることで、誤操作を低減できることは言うまでもない。
【0058】
また、ソフトウエアキーボード30で使用する文字キー311は、矩形の長辺の1つが中央部で折れ曲がって外側に突出して山形部MPとなった5角形の平面形状を有しており、これを、山形部MPを構成する2つの斜辺SLが、隣り合う斜辺SLとの間で谷間を構成し、山と谷とが相補的に並んだ輪郭が形成されるように配列し、1つのキー群における上段と下段とで、それぞれの山と谷とが一定の隙間を空けて噛み合った配置としている。このため、山形部MPの頂点部分に着目すれば、各文字キー311の頂点部分はキー群のほほ中央部に位置することとなる。
【0059】
ここで、1つのキー群の縦方向の長さを、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の1つのキーの縦方向の長さと等しいものとすれば、各文字キー311の頂点部分は従来のキーの中央部分にほぼ一致することとなる。そして、図7に示されるように、各文字キー311においては、文字の表示を、山形部MPの頂点寄りの位置に表示することで、各文字は従来のキーの文字とほぼ同じ位置に表示されることとなり、上下に位置するキーで、上と下の文字キーを誤って操作することを防止できる。
【0060】
また、各文字キー311においては、文字の表示を、山形部MPの頂点寄りの位置に表示することで、操作者には、文字の配列が視覚的にQWERTY配列と同じように見えることとなり、QWERTY配列に慣れた操作者にとって違和感の少ないキー操作が可能となる。
【0061】
また、文字キー311の縦方向の長さを、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の1つのキーの縦方向の長さの半分程度とし、1つのキー群の縦方向の長さを、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の1つのキーの縦方向の長さと等しいものとすることで、ソフトウエアキーボード30の縦方向の長さは、従来のQWERTY配列でのキーボードの縦方向の長さと同じにすることができる。
【0062】
<感知領域の限定>
ソフトウエアキーボードにおいては、視覚的に表示されるキー形状と、タッチ操作の実際の感知領域とを異なったものとすることができる。これをソフトウエアキーボード30の文字キー311に適用することで、誤操作をさらに低減することが可能となる。
【0063】
図8は、キー群の一部の文字キー311を拡大して示した図であり、各文字キー311内に破線で示す矩形領域が感知領域SRである。感知領域SRは、文字キー311の底辺BLを長辺とし、それに垂直な辺を短辺として規定される矩形領域に設定されており、山形部MPの部分はタッチ操作の不感知領域となっている。このため、キー操作者の指が、上下の位置にある他の文字キー311の山形部MPに接触したとしても感知されることはないので、上と下の文字キーを誤って操作することを防止できる。
【0064】
<AZERTY配列への適用>
図7に示したソフトウエアキーボード30は、QWERTY配列における1列分の文字キーを上下2段に分けて配列した構成であったが、この構成はQWERTY配列への適用に限定されるものではなく、例えば、フランス語圏で使用される文字配列の標準配列であるAZERTY配列に適用しても良いし、ドイツ語圏で使用される文字配列の標準配列であるQWERTZ配列に使用しても良く、その他の文字配列の標準配列に使用しても良い。
【0065】
キーボードにおける 図9には、AZERTY配列に対応したソフトウエアキーボード30Aを示す。図9において、AZERTY配列における最上段の文字の配列のうち、「a」、「e」、「t」、「u」および「o」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように上段に配置し、「z」、「r」、「y」、「i」、および「p」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように下段に配置して第1キー群1Gとする。
【0066】
また、AZERTY配列における中段の文字の配列のうち、「q」、「d」、「g」、「j」および「l」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように上段に配置し、「s」、「f」、「h」、「k」および「m」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように下段に配置して第2キー群2Gとする。
【0067】
また、AZERTY配列における下段の文字の配列のうち、「x」、「v」および「n」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように上段に配置し、「w」、「c」および「b」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように下段に配置して第3キー群3Gとする。また、第3キー群3Gの下段の右端にはハイフォンを入力する記号キー314を配置している。なお、ここは、ハイフォンを入力する記号キー314の代わりに、他の記号キーを配置しても良いし、機能キーを配置しても良い。また、第3キー群3Gの上段の左端および右端には、それぞれシフトキー312および削除キー317を配置している。なお、ここは、シフトキー312および削除キー317に限定されるものではなく、他の機能キーや記号キーを配置しても良い。
【0068】
また、最下段には、数字を入力する数字キー313、カンマやピリオドを入力する記号キー314、スペースキー315およびリターンキー316が配置されているが、これらのキーの並びに限定はない。
【0069】
<変形例1>
図7に示したソフトウエアキーボード30で使用する文字キー311は、矩形の長辺の1つが中央部で折れ曲がって外側に突出して山形部MPとなった5角形の平面形状を有していたが、単純な矩形の平面形状としても良い。
【0070】
図10には、QWERTY配列における1列分の文字キーを上下2段に分けて、上下で互い違いとなるように配列し、文字キー311が矩形の平面形状を有し、長辺の1つを底辺BLとして、当該底辺BLが直線上に並ぶように配列して、上段および下段の配列を構成するソフトウエアキーボード30Bを示している。
【0071】
なお、ソフトウエアキーボード30Bは、キーの形状が異なるだけで、キーの配置はソフトウエアキーボード30と同じである。
【0072】
このようなソフトウエアキーボード30Bにおいても、1つのキー群の縦方向の長さを、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の1つのキーの縦方向の長さと等しいものとし、文字キー311の縦方向の長さを、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の1つのキーの縦方向の長さの半分程度とする。そして、図10に示されるように、各文字キー311においては、文字の表示を、底辺BLとは反対側の長辺点寄りの位置に表示することで、各文字は従来のキーの文字とほぼ同じ位置に表示されることとなり、上下に位置するキーで、上と下の文字キーを誤って操作することを防止できる。
【0073】
また、各文字キー311においては、文字の表示を、底辺BLとは反対側の長辺点寄りの位置に表示することで、操作者には、文字の配列が視覚的にQWERTY配列と同じように見えることとなり、QWERTY配列に慣れた操作者にとって違和感の少ないキー操作が可能となる。
【0074】
<変形例2>
図7を用いて説明したソフトウエアキーボード30では、QWERTY配列における1列分の文字キーを上下2段に分けて配列することで、1つのキーの幅(キーの配列方向の長さ)を広くする構成を示したが、文字キーの形状を変更することで、QWERTY配列を維持した状態で、文字キーの最大部分の幅を広くすることも可能である。
【0075】
図11には、文字キーの平面形状を3角形としたソフトウエアキーボード30Cを示す。ソフトウエアキーボード30Cにおいては、QWERTY配列における最上段の文字、すなわち、「q」、「w」、「e」、「r」、「t」、「y」、「u」、「i」、「o」および「p」を入力する文字キー321を左側からこの順となるように最上段に配置して、第1キー配列1Kとする。
【0076】
また、次の段には、QWERTY配列における中段の文字、すなわち「a」、「s」、「d」、「f」、「g」、「h」、「j」、「k」および「l」を入力する文字キー321を左側からこの順となるように配置して第2キー配列2Kとする。また、第2キー配列2Kの右端にはハイフォンを入力する記号キー324を配置している。なお、ここは、ハイフォンを入力する記号キー324の代わりに、他の記号キーを配置しても良いし、機能キーを配置しても良い。
【0077】
また、次の段には、QWERTY配列における下段の文字、すなわち、「z」、「x」、「c」、「v」、「b」、「n」および「m」を入力する文字キー321を左側からこの順となるように配置して第3キー配列3Kとする。また、第3キー群3Kの左端および右端には、それぞれシフトキー322および削除キー327を配置している。なお、ここは、シフトキー322および削除キー327に限定されるものではなく、他の機能キーや記号キーを配置しても良い。
【0078】
また、最下段には、数字を入力する数字キー323、カンマやピリオドを入力する記号キー324、スペースキー325およびリターンキー326が配置されているが、これらのキーの並びに限定はない。
【0079】
第1〜第3キー配列1K〜3Kにおいて、文字キー321は、左右端に配置されるものを除いて、3角形の平面形状を有し、隣り合うキーでは頂点の向きが互い違いとなるように配列されている。
【0080】
より具体的には、文字キー321は、3角形の頂点とは反対側の底辺BLが上側となるように配列されたものと、3角形の底辺BLが下側となるように配列されたものとが交互に配置されることで、隣り合う文字キー321において、斜辺SLどうしが対向することとなる。この結果、QWERTY配列を維持した状態で、文字キーの最大部分の幅を広げることができる。
【0081】
なお、文字キー321の最大部分の幅は、底辺BLの長さで規定されるが、その長さは、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の倍以上に設定することが可能となる。
【0082】
第1キー配列1Kにおいては、左端に配置されている「q」を入力する文字キー321は、隣り合う「w」を入力する文字キー321の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。これは、右端に配置されている「p」を入力する文字キー321においても同じであり、隣り合う「o」を入力する文字キー321の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。
【0083】
第2キー配列2Kにおいても文字キー321の形状は第1キー配列1Kと同じである。なお、右端に配置されているのは記号キー324であるが、その形状は、第1キー配列1Kの右端に配置されている文字キー321と同じである。
【0084】
第3キー配列3Kにおいては、第1および第2キー配列1Kおよび2Kに比べて文字キー321の個数が少ないがその形状は同じである。また、左端に配置されているシフトキー322は、隣り合う「z」を入力する文字キー321の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。また、右端に配置されている削除キー327においては、隣り合う「m」を入力する文字キー321の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。
【0085】
また、最下段には、数字を入力する数字キー313、カンマやピリオドを入力する記号キー314、スペースキー315およびリターンキー316が配置されているが、これらのキーの並びに限定はない。
【0086】
なお、最下段のキー配列においては、各キーの形状は矩形となっているが、この領域に配置可能で、操作しやすい形状であれば、これに限定されるものではない。また、大きさや配置も任意であり、図11に図示するキー以外のキーを配置しても良い。
【0087】
<変形例3>
図7を用いて説明したソフトウエアキーボード30では、QWERTY配列における1列分の文字キーを上下2段に分けて配列することで、1つのキーの幅(キーの配列方向の長さ)を広くする構成を示したが、文字キーの形状を変更することで、QWERTY配列を維持した状態で、文字キーの最大部分の幅を広くすることも可能である。
【0088】
図12には、文字キーの平面形状を波頭形としたソフトウエアキーボード30Cを示す。ソフトウエアキーボード30Cにおいては、QWERTY配列における最上段の文字、すなわち、「q」、「w」、「e」、「r」、「t」、「y」、「u」、「i」、「o」および「p」を入力する文字キー331を左側からこの順となるように最上段に配置して、第1キー配列1Kとする。
【0089】
また、次の段には、QWERTY配列における中段の文字、すなわち「a」、「s」、「d」、「f」、「g」、「h」、「j」、「k」および「l」を入力する文字キー331を左側からこの順となるように配置して第2キー配列2Kとする。また、第2キー配列2Kの右端にはハイフォンを入力する記号キー334を配置している。なお、ここは、ハイフォンを入力する記号キー334の代わりに、他の記号キーを配置しても良いし、機能キーを配置しても良い。
【0090】
また、次の段には、QWERTY配列における下段の文字、すなわち、「z」、「x」、「c」、「v」、「b」、「n」および「m」を入力する文字キー331を左側からこの順となるように配置して第3キー配列3Kとする。また、第3キー群3Kの左端および右端には、それぞれシフトキー332および削除キー337を配置している。なお、ここは、シフトキー332および削除キー337に限定されるものではなく、他の機能キーや記号キーを配置しても良い。
【0091】
また、最下段には、数字を入力する数字キー333、カンマやピリオドを入力する記号キー334、スペースキー335およびリターンキー336が配置されているが、これらのキーの並びに限定はない。
【0092】
第1〜第3キー配列1K〜3Kにおいて、文字キー331は、左右端に配置されるものを除いて、波頭形の平面形状を有し、隣り合うキーでは頂点の向きが互い違いとなるように配列されている。
【0093】
より具体的には、文字キー331は、波頭の頂点とは反対側の底辺BLが上側となるように配列されたものと、3角形の底辺BLが下側となるように配列されたものとが交互に配置されることで、隣り合う文字キー331において、斜辺SLどうしが対向することとなる。この結果、QWERTY配列を維持した状態で、文字キーの最大部分の幅を広げることができる。なお、文字キー331の最大部分の幅は、底辺BLの長さで規定されるが、その長さは、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の倍以上に設定することが可能となる。
【0094】
なお、図12においては、波頭形の文字キー331は、底辺BLが上側となるように配列されたものどうしで波頭の基部において連続するように構成されているが、各個に独立した形状としても良い。
【0095】
第1キー配列1Kにおいては、左端に配置されている「q」を入力する文字キー331は、隣り合う「w」を入力する文字キー331の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。これは、右端に配置されている「p」を入力する文字キー331においても同じであり、隣り合う「o」を入力する文字キー321の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。
【0096】
第2キー配列2Kにおいても文字キー331の形状は第1キー配列1Kと同じである。なお、右端に配置されているのは記号キー334であるが、その形状は、第1キー配列1Kの右端に配置されている文字キー331と同じである。
【0097】
第3キー配列3Kにおいては、第1および第2キー配列1Kおよび2Kに比べて文字キー331の個数が少ないがその形状は同じである。また、左端に配置されているシフトキー332は、隣り合う「z」を入力する文字キー331の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。また、右端に配置されている削除キー337においては、隣り合う「m」を入力する文字キー331の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。
【0098】
また、最下段には、数字を入力する数字キー333、カンマやピリオドを入力する記号キー334、スペースキー335およびリターンキー336が配置されているが、これらのキーの並びに限定はない。
【0099】
なお、最下段のキー配列においては、各キーの形状は矩形となっているが、この領域に配置可能で、操作しやすい形状であれば、これに限定されるものではない。また、大きさや配置も任意であり、図12に図示するキー以外のキーを配置しても良い。
【符号の説明】
【0100】
11 第1表示部
12 第2表示部
30,30A,30B,30C ソフトウエアキーボード
130 制御部
MP 山形部
BL 底辺
SL 斜辺
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関し、特にソフトウエアキーボードを有した電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
文字入力機能を有する電子機器においては、例えばスマートフォン形式の携帯電話機のように、ハードウエアとしてのキーボードを有さず、タッチパネルに表示したソフトウエアキーボードにより文字入力を行う構成が急速に広まっている。この場合、日本の携帯電話機に見られるダイヤルキー方式のキー配列を除けば、殆どの場合、パソコンのキーボードと同じ、いわゆる、QWERTY配列で文字が配列された構成を採っている。
【0003】
QWERTY配列とは、キーボードの文字配列が、左上から順に「Q」、「W」、「ER」、「T」、「Y」・・と並ぶ配列であり、キーボードにおける文字配列の標準配列の1つである。英語圏においては、この配列は変え難いものであり、パソコンにおいても、携帯電話機においてもこの配列が使用されている。
【0004】
例えば、特許文献1の図1には、表示面にQWERTY配列のソフトウエアキーボードが表示された携帯端末が開示されているが、QWERTY配列の場合、最大で横一列に10文字を並べる必要があるため、機器の筐体のサイズとの関係で、必然的に1つのキーの幅(キーの配列方向の長さ)が狭くなってしまう。しかも、タッチパネルに表示されたキーボードではハードウエアキーボードのように、凹凸の手触りで接触を確認できないため、隣り合うキーとの押し間違いが発生しやすく、また、キーを押すのではなく、キーに触れて指を離すことでキー認識が行われるので、ハードウエアキーボードのようにキー認識に力が必要な場合に比べて、誤操作が起きやすいものと考えられる。
【0005】
特に、携帯電話機での文字入力のように、携帯電話機を持った手の親指で入力を行う場合には、誤操作がより顕著になることが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−79441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上説明したように、従来のソフトウエアキーボードを有した電子機器においては、文字配列にQWERTY配列を使用するため、キーの幅が制限され、文字入力の際の誤操作が発生しやすいという問題があった。
【0008】
本発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、文字入力の際の誤操作を低減したソフトウエアキーボードを有した電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明に係る電子機器は、表示部と、前記表示部に付加されたタッチパネル機能と、前記表示部の表示を制御するとともに、前記タッチパネル機能を制御する制御部とを備え、前記制御部によって制御されたソフトウエアキーボードから文字入力を行う電子機器であって、前記ソフトウエアキーボードは、キーボードの文字キーの標準配列における1列分の文字キーの少なくとも1部が、配列の順に上下2段に交互に分けられて配列され、1つのキー群を構成する。
【0010】
本発明に係る電子機器の一態様は、前記上段および下段の文字キーの配列が、文字を、前記上段の文字キーについては前記下段の文字キー寄りの位置に表示し、前記下段の文字キーについては前記上段の文字キー寄りの位置に表示する。
【0011】
本発明に係る電子機器の一態様は、前記上段および下段の文字キーの配列が、前記上段の文字キーについては前記下段の文字キー寄りの領域が不感知領域として設定され、前記下段の文字キーについては前記上段の文字キー寄りの領域が不感知領域として設定される。
【0012】
本発明に係る電子機器は、表示部と、前記表示部に付加されたタッチパネル機能と、前記表示部の表示を制御するとともに、前記タッチパネル機能を制御する制御部とを備え、前記制御部によって制御されたソフトウエアキーボードから文字入力を行う電子機器であって、前記ソフトウエアキーボードは、キーボードの文字キーの標準配列における1列分の文字キーの少なくとも1部が、前記文字キーを構成する直線のうち最も長さの長い直線が、前記文字キーの前記標準配列の順に上下2段で交互に並ぶように、互い違いに配列されて1つのキー群を構成することを特徴とする。
【0013】
本発明に係る電子機器の一態様は、前記文字キーの標準配列が、QWERTY配列を含んでいる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る電子機器によれば、文字キーの標準配列に比べて、文字キーの最大部分の幅を倍以上に設定することが可能となる。
【0015】
本発明に係る電子機器の一態様によれば、操作者には、文字の配列が視覚的に文字キーの標準配列と同じように見えることとなり、文字キーの標準配列に慣れた操作者にとって違和感の少ないキー操作が可能となる。
【0016】
本発明に係る電子機器の一態様によれば、キー操作者の指が、上下の位置にある他の文字キーの不感知領域に接触したとしても感知されることはなく、上と下の文字キーを誤って操作することを防止できる。
【0017】
本発明に係る電子機器によれば、文字キーの標準配列を維持した状態で、文字キーの最大部分の幅を広くすることが可能である。
【0018】
本発明に係る電子機器の一態様によれば、QWERTY配列に比べて、文字キーの最大部分の幅を倍以上に設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る実施の形態の携帯無線端末の閉じた状態の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る実施の形態の携帯無線端末の閉じた状態の外観を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る実施の形態の携帯無線端末の開いた状態の外観を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る実施の形態の携帯無線端末の開いた状態の外観を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る実施の形態の携帯無線端末の電気的な構成を示す図である。
【図6】本発明に係る実施の形態の携帯無線端末における表示面での表示の一例を示す図である。
【図7】本発明に係る実施の形態の携帯無線端末に表示されたソフトウエアキーボードの構成を示す図である。
【図8】キーの感知領域を説明する図である。
【図9】AZERTY配列に対応したソフトウエアキーボードの構成を示す図である。
【図10】ソフトウエアキーボードの変形例1の構成を示す図である。
【図11】ソフトウエアキーボードの変形例2の構成を示す図である。
【図12】ソフトウエアキーボードの変形例3の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<実施の形態>
以下、本発明に係る実施の形態として、本発明を2面のタッチパネルを有する開閉式の携帯無線端末に適用した例について説明する。なお、本発明の適用はこれに限定されるものではなく、少なくとも1つのタッチパネルを有し、そこに表示されたソフトウエアキーボードにより入力を行う携帯無線端末であれば適用可能であるし、また、ポータブルゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯電子機器にも適用可能である。
【0021】
<外観構成>
図1および図2は、本発明を適用した携帯無線端末100の外観形状を示す図であり、図1は、携帯無線端末100を閉じた状態で第1筐体10側から見た場合の図であり、図2は、携帯無線端末100を閉じた状態で第2筐体20側から見た場合の図である。
【0022】
ここで、閉じた状態とは、図1および図2に示すように、第1表示部11が露出した状態で、第1筐体10と第2筐体20とが互いに重なるように配置された状態である。この場合、第1筐体10の第1表示部11と、第2筐体20の第2表示部12(図3)とは、間を開けて重なり合った状態となるので、両者のなす角度は0度と言うことができる。
【0023】
また、図3および図4は、携帯無線端末100を開いた状態で第1表示部11および第2表示部12側から見た場合の図であり、図3は、第1表示部11および第2表示部12が同一平面を構成するように完全に開いた状態を示し、図3は、第1表示部11および第2表示部12が、180度よりも小さい角度をなすように所定の角度で開いた状態を示している。
【0024】
ここで、開いた状態とは、図3および図4に示すように、第1筐体10の第1表示部11と、第2筐体20の第2表示部12とが、0度よりも大きい角度をなすように第1筐体10と第2筐体20とが配置された状態を指し、図3および図4に示す状態に移行する途中の状態も開いた状態と言う。
【0025】
図1〜図4に示されるように、第1筐体10と第2筐体20とは、ヒンジ部4およびアーム部5を介して連結されており、第2筐体20側に設けられたヒンジ部4は、アーム部5を第2筐体20に対して、角度変更可能に連結しており、アーム部5に第1筐体10が角度変更可能に連結している。これにより、図1に示されるように、第1筐体10が第1表示部11を露出させた状態で第2筐体20上に位置する状態から、図3に示されるように、第1筐体10の第1表示部11と、第2筐体20の第2表示部12とが同一平面を構成するように、第1筐体10を移動させることが可能となる。
【0026】
ここで、ヒンジ部4およびアーム部5の構成について説明する。図3に示すように、第2筐体20は、その外面がフロントケース21およびリアケース22を組み合わせて構成されている。第2側筐体20は、フロントケース21側に、第2表示部12を有するとともに、図2に示すように、ヒンジ部4と、ヒンジ部4を回転軸方向両側から把持する第1把持部4aおよび第2把持部4bを有している。この、第1把持部4aおよび第2把持部4bの回転軸方向外側には、それぞれ第1アーム5aおよび第2アーム5bがヒンジ部4の回転軸に同軸をなすように係合している。なお、第1アーム5aおよび第2アーム5bは図示されないビーム(梁)と一体をなし、第1アーム5a、第2アーム5bおよびビームを含んでアーム部5が構成されている。
【0027】
ここで、第1筐体10は、第1表示部11を有するフロントケース1と、第1表示部11が設けられた面とは反対の面(これを裏面と呼称する)を有するリアケース(図示せず)とを組み合わせて構成されており、図視されないビームは、第1筐体10のリアケース側において、第1筐体10の長手方向に延在するように設けられている。
【0028】
第1アーム5aおよび第2アーム5bの、第1把持部4aおよび第2把持部4bとの係合部とは反対側の部分は、第1筐体10の裏面において第1筐体10と係合するが、当該係合部分は第1筐体10を回動可能に構成されることで、第1筐体10が角度変更可能となっている。
【0029】
なお、第1筐体10には、音声入力部としてのマイク19や音声出力部としてのスピーカ18が格納されており、マイク19およびスピーカ18は、第1表示部11が露出する面の長手方向の両端部近傍に設けられている。
【0030】
また、第1表示部11および第2表示部12は、それぞれタッチパネル機能を有しており、その機能は携帯無線端末100内部の電気的な構成によって実現される。
【0031】
<電気的構成>
図5は携帯無線端末100の電気的な構成を示すブロック図である。図5に示されるように、携帯無線端末100は、第1表示部11、第2表示部12、音声入力部(マイク)19、音声出力部(スピーカ)18、制御部130、無線通信部131、第1タッチパネル123および第2タッチパネル124を備えている。なお、制御部130および無線通信部131は、例えば第2筐体20内に収められている。
【0032】
制御部130は、CPU130aおよび記憶部130b等を備えており、携帯無線端末100の他の構成要素を制御することによって、携帯無線端末100の動作を統括的に管理する。記憶部130bは、ROMおよびRAM等で構成されている。制御部130の各種機能は、CPU130aが記憶部130b内の各種プログラムを実行することによって実現される。
【0033】
無線通信部131は、携帯無線端末100とは別の携帯無線端末や、インターネットに接続されたWebサーバ等の通信装置からの無線信号をアンテナ131aで受信し、受信信号に対して増幅処理やダウンコンバートを行って制御部130に出力する。また無線通信部131は、制御部130で生成された送信信号に対してアップコンバートや増幅処理を行って、処理後の送信信号をアンテナ131aを通じて、携帯無線端末100とは別の携帯無線端末や、インターネットに接続された通信装置に対して無線送信する。
【0034】
音声入力部19は、外部から入力される音声を音声データに変換して制御部130に出力する。音声出力部18は、制御部130からの音声データを音声に変換して外部に出力する。
【0035】
第1表示部11および第2表示部12は、制御部130によって制御されることによって、文字、記号、図形などの各種情報を表示する。
【0036】
また、第1タッチパネル123および第2タッチパネル124は、それぞれ第1表示部11および第2表示部12のタッチパネル機能を実現するための構成を表している。第1表示部11は、第1タッチパネル123を有しており、第1タッチパネル123によるタッチパネル機能を介して、ユーザの指等の指示体による操作を検出して制御部130に出力する。第2表示部12は、第2タッチパネル124を有しており、第2タッチパネル124によるタッチパネル機能を介して、ユーザの指等の指示体による操作を検出して制御部130に出力する。
【0037】
なお、CPU130aが、記憶部130b内のソフトウエアキーボードのプログラムを実行した場合、第1表示部11または第2表示部12のどちらか、あるいは両方にソフトウエアキーボードが表示され、そこにユーザの指等が触れることでタッチパネル機能を介して文字等が入力され、それをCPU130aが処理して表示部に表示を行うことで、ユーザが入力した文字等が表示される。
【0038】
<キーボードの表示例>
次に、携帯無線端末100の第1表示部11におけるキーボードの表示例を図6に示す。図6は、図5を用いて説明したCPU130aが、記憶部130b内のソフトウエアキーボードのプログラムを実行することで、第1表示部11上にソフトウエアキーボード30を表示した状態を示している。なお、この状態は携帯無線端末100を閉じた状態で使用しており、マイク19が設けられた側が下側となるように使用している。
【0039】
図6において、第1表示部11の下側にソフトウエアキーボード30が表示されており、この領域が入力領域IRとなっている。そして、入力領域IR以外の部分が表示領域DRとなっており、ソフトウエアキーボード30から入力された文字等が、表示領域DRに表示される。
【0040】
なお、この表示例は一例であり、携帯無線端末100は、加速度センサ等により自機の使用角度を検出する機能を有しており、マイク19が設けられた側を下側として使用する場合には、マイク19が設けられた側寄りにソフトウエアキーボード30が表示され、また、第1筐体10の一方の長辺が下側となるように使用する場合には、その長辺側寄りに、幅広のソフトウエアキーボード30が表示されることになる。なお、以下では、図6に示すように、第1筐体10の短辺が下側となるように使用する場合について説明する。
【0041】
<ソフトウエアキーボードの構成>
図7は、図6における入力領域IRに表示されるソフトウエアキーボード30の構成を示す図である。
【0042】
図7に示すようにソフトウエアキーボード30は、いわゆるQWERTY配列における1列分の文字キーを上下2段に分けて配列することで、1つのキーの幅(キーの配列方向の長さ)を広くし、文字入力の際の誤操作を低減するものである。
【0043】
より具体的には、QWERTY配列における最上段の文字の配列のうち、「q」、「e」、「t」、「u」および「o」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように上段に配置し、「w」、「r」、「y」、「i」、および「p」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように下段に配置して第1キー群1Gとする。
【0044】
また、QWERTY配列における中段の文字の配列のうち、「a」、「d」、「g」、「j」および「l」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように上段に配置し、「s」、「f」、「h」および「k」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように下段に配置して第2キー群2Gとする。また、第2キー群2Gの下段の右端にはハイフォンを入力する記号キー314を配置している。なお、ここは、ハイフォンを入力する記号キー314の代わりに、他の記号キーを配置しても良いし、機能キーを配置しても良い。
【0045】
また、QWERTY配列における下段の文字の配列のうち、「x」、「v」および「n」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように上段に配置し、「z」、「c」、「b」および「m」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように下段に配置して第3キー群3Gとする。また、第3キー群3Gの上段の左端および右端には、それぞれシフトキー312および削除キー317を配置している。なお、ここは、シフトキー312および削除キー317に限定されるものではなく、他の機能キーや記号キーを配置しても良い。
【0046】
また、最下段には、数字を入力する数字キー313、カンマやピリオドを入力する記号キー314、スペースキー315およびリターンキー316が配置されているが、これらのキーの並びに限定はない。
【0047】
第1〜第3キー群1G〜3Gにおいて、文字キー311は、左右端に配置されるものを除いて、5角形の平面形状を有し、上段と下段で互い違いとなるように配列されている。
【0048】
より具体的には、文字キー311は、矩形の長辺の1つが中央部で折れ曲がって外側に突出して山形部MPとなった5角形の平面形状を有し、山形部MPに対向する長辺を底辺BLとして、当該底辺BLが直線上に並ぶように配列されて、上段および下段の配列を構成している。この結果、山形部MPを構成する2つの斜辺SLが、隣り合う斜辺SLとの間で谷間を構成し、山と谷とが相補的に並んだ輪郭が形成される。
【0049】
そして、1つのキー群における上段と下段とを、山と谷とが相補的に並んだ輪郭を有する側が向かい合うように配置し、さらに文字キー311が互い違いとなるように配列することで、上段の配列の谷間に下段の配列の1つの文字キー311の山形部MPが入り込んで、上段と下段とで、それぞれの山と谷とが一定の隙間を空けて噛み合った配置となっている。
【0050】
また、第1キー群1Gにおいては、左端に配置されている「q」を入力する文字キー311は、隣り合う「e」を入力する文字キー311の斜辺との間で谷間を形成する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、下段側の文字キー311の底辺BLの位置と同じ位置まで延在する延在部を有している。これは、右端に配置されている「p」を入力する文字キー311においても同じであり、隣り合う「i」を入力する文字キー311の斜辺との間で谷間を形成する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、上段側の文字キー311の底辺BLの位置と同じ位置まで延在する延在部を有している。
【0051】
第2キー群2Gにおいても、上段と下段のキー配列における文字キー311の形状は第1キー群1Gと同じである。なお、右端に配置されているのは記号キー314であるが、その形状は、第1キー群1Gの右端に配置されている文字キー311と同じである。
【0052】
第3キー群3Gにおいては、第1および第2キー群1Gおよび2Gに比べて文字キー311の個数が少ないがその形状は同じである。また、左端に配置されているシフトキー312は、隣り合う「x」を入力する文字キー311の斜辺との間で谷間を形成する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、下段側の文字キー311の底辺BLの位置と同じ位置まで延在する延在部を有している。また、右端に配置されている削除キー317においては、隣り合う「n」を入力する文字キー311の斜辺との間で谷間を形成する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、下段側の文字キー311の底辺BLの位置と同じ位置まで延在する延在部を有している。
【0053】
なお、最下段のキー配列においては、各キーの形状は矩形となっているが、この領域に配置可能で、操作しやすい形状であれば、これに限定されるものではない。また、大きさや配置も任意であり、図7に図示するキー以外のキーを配置しても良い。
【0054】
以上説明したソフトウエアキーボード30においては、QWERTY配列における1列分の文字キーを、配列の順に、上下2段に分けて交互に配列することで、1つのキーの幅(キーの配列方向の長さ)を広くしたので、文字入力の際の誤操作を低減することができる。
【0055】
すなわち、文字キー311は、第1表示部11の平面上に表示されるが、それを操作する人間の手指は、平面に接する部分では横に広い楕円のような形状になるものと考えられる。これは、より狭い領域に接触するために指先の先端を使う場合ほど顕著になる。従って、キーの高さよりも、キーの幅を広げることで、隣り合うキーに接触する可能性が低くなり、文字入力の際の誤操作を低減することができる。
【0056】
なお、実際には、文字キー311の最大部分の幅は、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の倍以上に設定することが可能となる。
【0057】
なお、文字キー311に限定されず他のキーであっても、文字キー311のような形状とすることで、誤操作を低減できることは言うまでもない。
【0058】
また、ソフトウエアキーボード30で使用する文字キー311は、矩形の長辺の1つが中央部で折れ曲がって外側に突出して山形部MPとなった5角形の平面形状を有しており、これを、山形部MPを構成する2つの斜辺SLが、隣り合う斜辺SLとの間で谷間を構成し、山と谷とが相補的に並んだ輪郭が形成されるように配列し、1つのキー群における上段と下段とで、それぞれの山と谷とが一定の隙間を空けて噛み合った配置としている。このため、山形部MPの頂点部分に着目すれば、各文字キー311の頂点部分はキー群のほほ中央部に位置することとなる。
【0059】
ここで、1つのキー群の縦方向の長さを、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の1つのキーの縦方向の長さと等しいものとすれば、各文字キー311の頂点部分は従来のキーの中央部分にほぼ一致することとなる。そして、図7に示されるように、各文字キー311においては、文字の表示を、山形部MPの頂点寄りの位置に表示することで、各文字は従来のキーの文字とほぼ同じ位置に表示されることとなり、上下に位置するキーで、上と下の文字キーを誤って操作することを防止できる。
【0060】
また、各文字キー311においては、文字の表示を、山形部MPの頂点寄りの位置に表示することで、操作者には、文字の配列が視覚的にQWERTY配列と同じように見えることとなり、QWERTY配列に慣れた操作者にとって違和感の少ないキー操作が可能となる。
【0061】
また、文字キー311の縦方向の長さを、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の1つのキーの縦方向の長さの半分程度とし、1つのキー群の縦方向の長さを、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の1つのキーの縦方向の長さと等しいものとすることで、ソフトウエアキーボード30の縦方向の長さは、従来のQWERTY配列でのキーボードの縦方向の長さと同じにすることができる。
【0062】
<感知領域の限定>
ソフトウエアキーボードにおいては、視覚的に表示されるキー形状と、タッチ操作の実際の感知領域とを異なったものとすることができる。これをソフトウエアキーボード30の文字キー311に適用することで、誤操作をさらに低減することが可能となる。
【0063】
図8は、キー群の一部の文字キー311を拡大して示した図であり、各文字キー311内に破線で示す矩形領域が感知領域SRである。感知領域SRは、文字キー311の底辺BLを長辺とし、それに垂直な辺を短辺として規定される矩形領域に設定されており、山形部MPの部分はタッチ操作の不感知領域となっている。このため、キー操作者の指が、上下の位置にある他の文字キー311の山形部MPに接触したとしても感知されることはないので、上と下の文字キーを誤って操作することを防止できる。
【0064】
<AZERTY配列への適用>
図7に示したソフトウエアキーボード30は、QWERTY配列における1列分の文字キーを上下2段に分けて配列した構成であったが、この構成はQWERTY配列への適用に限定されるものではなく、例えば、フランス語圏で使用される文字配列の標準配列であるAZERTY配列に適用しても良いし、ドイツ語圏で使用される文字配列の標準配列であるQWERTZ配列に使用しても良く、その他の文字配列の標準配列に使用しても良い。
【0065】
キーボードにおける 図9には、AZERTY配列に対応したソフトウエアキーボード30Aを示す。図9において、AZERTY配列における最上段の文字の配列のうち、「a」、「e」、「t」、「u」および「o」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように上段に配置し、「z」、「r」、「y」、「i」、および「p」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように下段に配置して第1キー群1Gとする。
【0066】
また、AZERTY配列における中段の文字の配列のうち、「q」、「d」、「g」、「j」および「l」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように上段に配置し、「s」、「f」、「h」、「k」および「m」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように下段に配置して第2キー群2Gとする。
【0067】
また、AZERTY配列における下段の文字の配列のうち、「x」、「v」および「n」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように上段に配置し、「w」、「c」および「b」を入力する文字キー311を左側からこの順となるように下段に配置して第3キー群3Gとする。また、第3キー群3Gの下段の右端にはハイフォンを入力する記号キー314を配置している。なお、ここは、ハイフォンを入力する記号キー314の代わりに、他の記号キーを配置しても良いし、機能キーを配置しても良い。また、第3キー群3Gの上段の左端および右端には、それぞれシフトキー312および削除キー317を配置している。なお、ここは、シフトキー312および削除キー317に限定されるものではなく、他の機能キーや記号キーを配置しても良い。
【0068】
また、最下段には、数字を入力する数字キー313、カンマやピリオドを入力する記号キー314、スペースキー315およびリターンキー316が配置されているが、これらのキーの並びに限定はない。
【0069】
<変形例1>
図7に示したソフトウエアキーボード30で使用する文字キー311は、矩形の長辺の1つが中央部で折れ曲がって外側に突出して山形部MPとなった5角形の平面形状を有していたが、単純な矩形の平面形状としても良い。
【0070】
図10には、QWERTY配列における1列分の文字キーを上下2段に分けて、上下で互い違いとなるように配列し、文字キー311が矩形の平面形状を有し、長辺の1つを底辺BLとして、当該底辺BLが直線上に並ぶように配列して、上段および下段の配列を構成するソフトウエアキーボード30Bを示している。
【0071】
なお、ソフトウエアキーボード30Bは、キーの形状が異なるだけで、キーの配置はソフトウエアキーボード30と同じである。
【0072】
このようなソフトウエアキーボード30Bにおいても、1つのキー群の縦方向の長さを、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の1つのキーの縦方向の長さと等しいものとし、文字キー311の縦方向の長さを、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の1つのキーの縦方向の長さの半分程度とする。そして、図10に示されるように、各文字キー311においては、文字の表示を、底辺BLとは反対側の長辺点寄りの位置に表示することで、各文字は従来のキーの文字とほぼ同じ位置に表示されることとなり、上下に位置するキーで、上と下の文字キーを誤って操作することを防止できる。
【0073】
また、各文字キー311においては、文字の表示を、底辺BLとは反対側の長辺点寄りの位置に表示することで、操作者には、文字の配列が視覚的にQWERTY配列と同じように見えることとなり、QWERTY配列に慣れた操作者にとって違和感の少ないキー操作が可能となる。
【0074】
<変形例2>
図7を用いて説明したソフトウエアキーボード30では、QWERTY配列における1列分の文字キーを上下2段に分けて配列することで、1つのキーの幅(キーの配列方向の長さ)を広くする構成を示したが、文字キーの形状を変更することで、QWERTY配列を維持した状態で、文字キーの最大部分の幅を広くすることも可能である。
【0075】
図11には、文字キーの平面形状を3角形としたソフトウエアキーボード30Cを示す。ソフトウエアキーボード30Cにおいては、QWERTY配列における最上段の文字、すなわち、「q」、「w」、「e」、「r」、「t」、「y」、「u」、「i」、「o」および「p」を入力する文字キー321を左側からこの順となるように最上段に配置して、第1キー配列1Kとする。
【0076】
また、次の段には、QWERTY配列における中段の文字、すなわち「a」、「s」、「d」、「f」、「g」、「h」、「j」、「k」および「l」を入力する文字キー321を左側からこの順となるように配置して第2キー配列2Kとする。また、第2キー配列2Kの右端にはハイフォンを入力する記号キー324を配置している。なお、ここは、ハイフォンを入力する記号キー324の代わりに、他の記号キーを配置しても良いし、機能キーを配置しても良い。
【0077】
また、次の段には、QWERTY配列における下段の文字、すなわち、「z」、「x」、「c」、「v」、「b」、「n」および「m」を入力する文字キー321を左側からこの順となるように配置して第3キー配列3Kとする。また、第3キー群3Kの左端および右端には、それぞれシフトキー322および削除キー327を配置している。なお、ここは、シフトキー322および削除キー327に限定されるものではなく、他の機能キーや記号キーを配置しても良い。
【0078】
また、最下段には、数字を入力する数字キー323、カンマやピリオドを入力する記号キー324、スペースキー325およびリターンキー326が配置されているが、これらのキーの並びに限定はない。
【0079】
第1〜第3キー配列1K〜3Kにおいて、文字キー321は、左右端に配置されるものを除いて、3角形の平面形状を有し、隣り合うキーでは頂点の向きが互い違いとなるように配列されている。
【0080】
より具体的には、文字キー321は、3角形の頂点とは反対側の底辺BLが上側となるように配列されたものと、3角形の底辺BLが下側となるように配列されたものとが交互に配置されることで、隣り合う文字キー321において、斜辺SLどうしが対向することとなる。この結果、QWERTY配列を維持した状態で、文字キーの最大部分の幅を広げることができる。
【0081】
なお、文字キー321の最大部分の幅は、底辺BLの長さで規定されるが、その長さは、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の倍以上に設定することが可能となる。
【0082】
第1キー配列1Kにおいては、左端に配置されている「q」を入力する文字キー321は、隣り合う「w」を入力する文字キー321の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。これは、右端に配置されている「p」を入力する文字キー321においても同じであり、隣り合う「o」を入力する文字キー321の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。
【0083】
第2キー配列2Kにおいても文字キー321の形状は第1キー配列1Kと同じである。なお、右端に配置されているのは記号キー324であるが、その形状は、第1キー配列1Kの右端に配置されている文字キー321と同じである。
【0084】
第3キー配列3Kにおいては、第1および第2キー配列1Kおよび2Kに比べて文字キー321の個数が少ないがその形状は同じである。また、左端に配置されているシフトキー322は、隣り合う「z」を入力する文字キー321の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。また、右端に配置されている削除キー327においては、隣り合う「m」を入力する文字キー321の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。
【0085】
また、最下段には、数字を入力する数字キー313、カンマやピリオドを入力する記号キー314、スペースキー315およびリターンキー316が配置されているが、これらのキーの並びに限定はない。
【0086】
なお、最下段のキー配列においては、各キーの形状は矩形となっているが、この領域に配置可能で、操作しやすい形状であれば、これに限定されるものではない。また、大きさや配置も任意であり、図11に図示するキー以外のキーを配置しても良い。
【0087】
<変形例3>
図7を用いて説明したソフトウエアキーボード30では、QWERTY配列における1列分の文字キーを上下2段に分けて配列することで、1つのキーの幅(キーの配列方向の長さ)を広くする構成を示したが、文字キーの形状を変更することで、QWERTY配列を維持した状態で、文字キーの最大部分の幅を広くすることも可能である。
【0088】
図12には、文字キーの平面形状を波頭形としたソフトウエアキーボード30Cを示す。ソフトウエアキーボード30Cにおいては、QWERTY配列における最上段の文字、すなわち、「q」、「w」、「e」、「r」、「t」、「y」、「u」、「i」、「o」および「p」を入力する文字キー331を左側からこの順となるように最上段に配置して、第1キー配列1Kとする。
【0089】
また、次の段には、QWERTY配列における中段の文字、すなわち「a」、「s」、「d」、「f」、「g」、「h」、「j」、「k」および「l」を入力する文字キー331を左側からこの順となるように配置して第2キー配列2Kとする。また、第2キー配列2Kの右端にはハイフォンを入力する記号キー334を配置している。なお、ここは、ハイフォンを入力する記号キー334の代わりに、他の記号キーを配置しても良いし、機能キーを配置しても良い。
【0090】
また、次の段には、QWERTY配列における下段の文字、すなわち、「z」、「x」、「c」、「v」、「b」、「n」および「m」を入力する文字キー331を左側からこの順となるように配置して第3キー配列3Kとする。また、第3キー群3Kの左端および右端には、それぞれシフトキー332および削除キー337を配置している。なお、ここは、シフトキー332および削除キー337に限定されるものではなく、他の機能キーや記号キーを配置しても良い。
【0091】
また、最下段には、数字を入力する数字キー333、カンマやピリオドを入力する記号キー334、スペースキー335およびリターンキー336が配置されているが、これらのキーの並びに限定はない。
【0092】
第1〜第3キー配列1K〜3Kにおいて、文字キー331は、左右端に配置されるものを除いて、波頭形の平面形状を有し、隣り合うキーでは頂点の向きが互い違いとなるように配列されている。
【0093】
より具体的には、文字キー331は、波頭の頂点とは反対側の底辺BLが上側となるように配列されたものと、3角形の底辺BLが下側となるように配列されたものとが交互に配置されることで、隣り合う文字キー331において、斜辺SLどうしが対向することとなる。この結果、QWERTY配列を維持した状態で、文字キーの最大部分の幅を広げることができる。なお、文字キー331の最大部分の幅は、底辺BLの長さで規定されるが、その長さは、従来のQWERTY配列で矩形のキーを縦置きで配置する場合の倍以上に設定することが可能となる。
【0094】
なお、図12においては、波頭形の文字キー331は、底辺BLが上側となるように配列されたものどうしで波頭の基部において連続するように構成されているが、各個に独立した形状としても良い。
【0095】
第1キー配列1Kにおいては、左端に配置されている「q」を入力する文字キー331は、隣り合う「w」を入力する文字キー331の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。これは、右端に配置されている「p」を入力する文字キー331においても同じであり、隣り合う「o」を入力する文字キー321の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。
【0096】
第2キー配列2Kにおいても文字キー331の形状は第1キー配列1Kと同じである。なお、右端に配置されているのは記号キー334であるが、その形状は、第1キー配列1Kの右端に配置されている文字キー331と同じである。
【0097】
第3キー配列3Kにおいては、第1および第2キー配列1Kおよび2Kに比べて文字キー331の個数が少ないがその形状は同じである。また、左端に配置されているシフトキー332は、隣り合う「z」を入力する文字キー331の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。また、右端に配置されている削除キー337においては、隣り合う「m」を入力する文字キー331の斜辺と対向する斜辺は有するものの、入力領域IRの端縁側においては斜辺は有さず、当該端縁まで延在して台形状の平面形状となっている。
【0098】
また、最下段には、数字を入力する数字キー333、カンマやピリオドを入力する記号キー334、スペースキー335およびリターンキー336が配置されているが、これらのキーの並びに限定はない。
【0099】
なお、最下段のキー配列においては、各キーの形状は矩形となっているが、この領域に配置可能で、操作しやすい形状であれば、これに限定されるものではない。また、大きさや配置も任意であり、図12に図示するキー以外のキーを配置しても良い。
【符号の説明】
【0100】
11 第1表示部
12 第2表示部
30,30A,30B,30C ソフトウエアキーボード
130 制御部
MP 山形部
BL 底辺
SL 斜辺
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部に付加されたタッチパネル機能と、
前記表示部の表示を制御するとともに、前記タッチパネル機能を制御する制御部と、を備え、前記制御部によって制御されたソフトウエアキーボードから文字入力を行う電子機器であって、
前記ソフトウエアキーボードは、
キーボードの文字キーの標準配列における1列分の文字キーの少なくとも1部が、配列の順に上下2段に交互に分けられて配列され、1つのキー群を構成することを特徴とする、電子機器。
【請求項2】
前記上段および下段の文字キーの配列は、
文字を、前記上段の文字キーについては前記下段の文字キー寄りの位置に表示し、前記下段の文字キーについては前記上段の文字キー寄りの位置に表示する、請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記上段および下段の文字キーの配列は、
前記上段の文字キーについては前記下段の文字キー寄りの領域が不感知領域として設定され、
前記下段の文字キーについては前記上段の文字キー寄りの領域が不感知領域として設定される、請求項1記載の電子機器。
【請求項4】
表示部と、
前記表示部に付加されたタッチパネル機能と、
前記表示部の表示を制御するとともに、前記タッチパネル機能を制御する制御部と、を備え、前記制御部によって制御されたソフトウエアキーボードから文字入力を行う電子機器であって、
前記ソフトウエアキーボードは、
キーボードの文字キーの標準配列における1列分の文字キーの少なくとも1部が、前記文字キーを構成する直線のうち最も長さの長い直線が前記文字キーの前記標準配列の順に上下2段で交互に並ぶように、互い違いに配列されて1つのキー群を構成することを特徴とする、電子機器。
【請求項5】
前記文字キーの標準配列は、QWERTY配列を含む、請求項1または請求項4記載の電子機器。
【請求項1】
表示部と、
前記表示部に付加されたタッチパネル機能と、
前記表示部の表示を制御するとともに、前記タッチパネル機能を制御する制御部と、を備え、前記制御部によって制御されたソフトウエアキーボードから文字入力を行う電子機器であって、
前記ソフトウエアキーボードは、
キーボードの文字キーの標準配列における1列分の文字キーの少なくとも1部が、配列の順に上下2段に交互に分けられて配列され、1つのキー群を構成することを特徴とする、電子機器。
【請求項2】
前記上段および下段の文字キーの配列は、
文字を、前記上段の文字キーについては前記下段の文字キー寄りの位置に表示し、前記下段の文字キーについては前記上段の文字キー寄りの位置に表示する、請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記上段および下段の文字キーの配列は、
前記上段の文字キーについては前記下段の文字キー寄りの領域が不感知領域として設定され、
前記下段の文字キーについては前記上段の文字キー寄りの領域が不感知領域として設定される、請求項1記載の電子機器。
【請求項4】
表示部と、
前記表示部に付加されたタッチパネル機能と、
前記表示部の表示を制御するとともに、前記タッチパネル機能を制御する制御部と、を備え、前記制御部によって制御されたソフトウエアキーボードから文字入力を行う電子機器であって、
前記ソフトウエアキーボードは、
キーボードの文字キーの標準配列における1列分の文字キーの少なくとも1部が、前記文字キーを構成する直線のうち最も長さの長い直線が前記文字キーの前記標準配列の順に上下2段で交互に並ぶように、互い違いに配列されて1つのキー群を構成することを特徴とする、電子機器。
【請求項5】
前記文字キーの標準配列は、QWERTY配列を含む、請求項1または請求項4記載の電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−113611(P2012−113611A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263647(P2010−263647)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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