説明

電子流動学的又は磁性流動学的に制御された液圧絞り

液圧流体の流路はその流路内に配置された制御された絞りを有する。絞りは、第1フィルタ、第2フィルタ、2つのフィルタ内に配置された複数の粒子とからなる。粒子は誘電粒子であるか、磁性粒子である。誘電粒子はフィルタ間に電子流動学的流体を形成し、磁性粒子はフィルタ間に磁性流動学的流体を形成する。誘電粒子に対する配置は電界により制御され、磁性粒子に対する配置は磁界により制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絞り(restriction)を通る液圧流体流れ(hydraulic fluid flow)の制御に関する。さらに詳しくは、本発明は、電子流動学的流体(electro-rheological fluid)又は磁性流動学的流体(magneto--rheological fluid)を使用する絞りを通る液圧流体流れの制御に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の多くの分野では、絞りを通る液圧流体流れを制御することが必要である。最も簡単な制御のタイプは、特定の大きさの絞り及び/又は特定の粘度を有する液圧流体を使用することである。より精巧な方法は、いくつかの特定のパラメータに関して絞りの大きさを制御することを含む。特定のパラメータの範囲(spectrum)の一端で、絞りは最小の大きさとなり、特定のパラメータの範囲の他端で、絞りは最大の大きさとなる。
【0003】
可変絞りを使用する一つの適用は、車両懸架装置内に配置された衝撃吸収装置すなわち制振器である。一般に、車両懸架装置は路面の凹凸から車体を濾過(filter)すなわち隔絶し、車体と車輪の運動を制御するために設けられている。従来の非インテリジェントな懸架装置は、この目的を達成するために、スプリングと衝撃吸収装置のような制振装置が平行に設けられている。スプリングと制振装置は、車両の弾性質量(sprung mass)と非弾性質量(non-sprung mass)の間に平行に配置されている。
【0004】
衝撃吸収装置及び/又は支柱(strut)のような制振装置は、従来の非インテリジェント又は受動的な装置と関連して使用され、運転中に生じる望まれない振動を吸収する。これらの望まれない振動を吸収するために、従来の制振装置又は液圧アクチュエータはピストンを有する。ピストンは圧力チューブ内に配置され、ピストンロッドを介して車両の車体に接続されている。圧力チューブは車両の懸架装置に接続されている。制振器が入れ子式に配置されるとピストンは圧力チューブの作業チャンバ内の制振流体の流れを制限することができるため、制振器は車両懸架装置から車体に直接伝達されるであろう振動を打ち消す制振力を生成することができる。作業チャンバ内の制振流体の流れがピストンにより制限される程度が大きければ大きいほど、制振器により発生する制振力は大きい。従って、小さな大きさの絞りは高い制振力を発生し、大きな大きさの絞りは低い制振力を発生する。
【0005】
車両速度、制振器の変位の大きさ、制振器の加速度、車両の重量、その他の車両動作特性に関して可変制振力を発生する種々のタイプの調整機構が開発されている。これらの調整機構は、主に、車両の通常安定走行状態中は比較的小さなすなわち低い制振特性を提供し、懸架装置の伸長した移動を必要とする車両の操縦状態では比較的大きなすなわち高い制振特性を提供するように開発されている。車両の通常安定走行状態は、非弾性質量の小さな細かい振動により達成され、これらの小さいな振動から弾性質量を隔絶する軟らかい乗り心地すなわち懸架装置の低制振特性が必要である。旋回又は制動操縦中、一例として、車両の弾性質量は、比較的遅く及び/又は大きな移動又は振動に耐えるようにするので、弾性質量を支持し、車両に対する安定したハンドリング特性を提供するために、硬い乗り心地すなわち懸架装置の高制振特性が必要である。衝撃吸収装置の制振速度に対する調整可能な機構は、典型的には、衝撃吸収装置の種々のチャンバの間の流体流れの量を制御することにより機能する。調整可能な機構は、非弾性質量の高周波数/小振幅の励振を隔絶することにより滑らかで安定した状態の乗り心地の利点があるが、弾性質量の低周波数/大振幅の励振を生じる車両の操縦中に、懸架装置に対して制振すなわち硬い乗り心地にする必要性がある。
【0006】
衝撃吸収装置のその後の発展は調整装置である。その調整装置は、車両設計者に連続可変装置を与える。連続可変装置は、車両とその懸架装置の種々の監視状態に関して特定の量の制振を与えるように、車両に特別に作ることができる。
【発明の開示】
【0007】
本発明は、液圧流体流路に対して制御された絞りに関する技術を提供する。例示目的のみのため、制御された絞りが車両用の衝撃吸収装置と関連して説明されている。絞りの大きさと流路を通る流体の流量の制御は、電子流動学的流体又は流路に配置された磁性流動学的流体絞りの使用により行われる。絞りを通る流体の流量は、電界又は磁界を特定の方向に印加することで制御される。電界又は磁界の印加と流体流れの方向に関する方向は絞りの量と流体の流量を決定する。
【0008】
本発明の利用可能な分野は以下の詳細な説明から明らかになる。詳細な説明と特定の実施形態は本発明の好ましい実施形態を示しているが、例示目的のみを意図しており、本発明の範囲を限定するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、以下の詳細な説明と添付図面からより十分に理解される。
【0010】
以下の好ましい実施形態の説明は例示にすぎず、本発明、その適用、使用を限定するものではない。
【0011】
図を参照すると、各図を通して同一の参照符号は同一又はそれに相当する部材を示す。図1−3には、参照符号10で全体的に示す本発明による制御された液圧絞り(controlled hydraulic restriction)が示されている。液圧絞り10はハウジング12により形成され、該ハウジング12は第1チャンバ14と第2チャンバ16を規定している。液圧絞り10は第1チャンバ14と第2チャンバ16の間に配置され、これらの2つのチャンバの間の流体の流れを制御している。
【0012】
液圧絞り10内には、第1フィルタ20、第2フィルタ22及び複数の粒子24が配置されている。フィルタ20と22は、粒子24のサイズ以下の濾過等級を有するが、チャンバ14と16の間の流体の流れを許容する。したがって、第1チャンバ14内の流体は粒子がなく、液圧絞り10内の流体は複数の粒子24を含み、チャンバ16内の液体は粒子がない。
【0013】
粒子24は、フィルタ20と22の間に電子流動学的流体を生成する誘電粒子か、フィルタ20と22の間に磁性流動学的流体を生成するミクロンサイズの磁化可能粒子のいずれでもよい。
【0014】
電子流動学的流体は、電気的絶縁油中における誘電粒子の分散である。誘電粒子は所謂分散相であり、絶縁油は所謂分散媒体である。電界が印加されないとき、電子流動学的分散は図1に示すように挙動する。粒子24は流体流れの方向に応じてフィルタ20と22の一方の隣接して位置する。粒子24がフィルタ20と22の一方の隣接して位置することで、絞り10を通過する流体流れは大いに制限される。電界が流体流れの方向に印加されると、分散粒子が電気的に分極される。分極粒子は静電相互作用によりお互いに引き寄る。その結果、図2に示すように粒子群鎖(cluster chains)が電極30と32の間に生じる。図2に示すように粒子24が群がることで、液圧絞り10を通る流体流れは絞りが少ない。電界が流体流れに垂直な方向に印加されると、分散粒子は再び電気的に分極される。分極粒子は静電相互作用によりお互いに引き寄る。この結果、図3に示すように粒子群鎖が電極34と36の間に生じる。図3に示すように粒子24が群がることで、液圧絞り10を通る流体流れは図1に示す配置より絞りが少ないが、図2に示す配置よりも絞りが大きくなる。このように、電界を制御することで、粒子24が群がり、流体流れに大きな絞り(図1)、小さな絞り(図2)、中間の絞り(図3)を与えることができる。
【0015】
磁性流動学的流体は、油におけるミクロンサイズの磁化可能な粒子の縣濁である。磁界が印加されないとき、磁性流動学的縣濁は図1に示すように挙動する。粒子24は流体流れの方向に応じてフィルタ20と22の一方の隣接して位置する。粒子24がフィルタ20と22の一方の隣接して位置することで、絞り10を通過する流体流れは大いに制限される。磁界が流体流れの方向に印加されると、縣濁粒子が磁性的に分極される。分極粒子は磁性相互作用によりお互いに引き寄る。その結果、図2に示すように粒子群鎖(cluster chains)が磁極40と42の間に生じる。図2に示すように粒子24が群がることで、液圧絞り10を通る流体流れは絞りが少ない。磁界が流体流れに垂直な方向に印加されると、縣濁粒子は再び磁性的に分極される。分極粒子は磁性相互作用によりお互いに引き寄る。この結果、図3に示すように粒子群鎖が磁極44と46の間に生じる。図3に示すように粒子24が群がることで、液圧絞り10を通る流体流れは図1に示す配置より絞りが少ないが、図2に示す配置よりも絞りが大きくなる。このように、磁界を制御することで、粒子24が群がり、流体流れに大きな絞り(図1)、小さな絞り(図2)、中間の絞り(図3)を与えることができる。
【0016】
図4を参照すると、本発明による流動学的に制御された液圧絞りを組み込んだ車両110の概略が示されている。図では本発明は自動車と関連して示されているが、本発明の流動学的に制御された液圧絞りを他の形式の車両に組み込む事は本発明の範囲内である。さらに、ここで使用されている「衝撃吸収装置」の用語は、一般的な意味における衝撃吸収装置に言及しており、このためマックファーソンストラット(Macpherson struts)やその他の制振装置を含む。
【0017】
車両110は、車体112、後部懸架装置アセンブリ114及び前部懸架装置アセンブリ116を有する。後部懸架装置アセンブリ114は、一対の後輪118を動作可能に支持するようにされた横方向に延びる後部懸架装置アセンブリである。後部懸架装置アセンブリ114は、一対の衝撃吸収装置120と一対のばね122により、車体112に動作可能に接続されている。前部懸架装置116は、一対の前輪124を動作k可能に支持するようにされた横方向に延びる後部懸架装置アセンブリを含む。前部懸架装置116は、一対の衝撃吸収装置126と他の一対のスプリング128により、車体112に動作可能に接続されている。衝撃吸収装置120と126は、車両110の非弾性部分(前部懸架装置アセンブリ116と後部懸架装置アセンブリ114)と弾性部分(車体112)の相対運動を緩衝(dampen)するのに役立つ。
【0018】
いま図5と6を参照すると、衝撃吸収装置120が詳細に示されている。図5は衝撃吸収装置を示すが、衝撃吸収装置126は本発明による流動学的に制御された液圧絞りを含むことを理解すべきである。衝撃吸収装置126は、車両110に組み込むようになっている点で衝撃吸収装置120と異なる。衝撃吸収装置120は、圧力チューブ140、ピストンアセンブリ142及びピストンロッド144からなる。
【0019】
圧力チューブ140は、作業チャンバ146を規定する。ピストンアセンブリ142は、圧力チューブ140内にスライド可能に配置され、圧力チューブ140を上部作業チャンバ148と下部作業チャンバ150に分割している。ピストンアセンブリ142と圧力チューブ140の間にシールが配置され、該シールは過度の摩擦力を生じることなくピストンアセンブリ142のスライド移動を許容するとともに、上部作業チャンバ148を下部作業チャンバ150からシールしている。ピストンロッド144がピストンアセンブリ142に取り付けられ、上部作業チャンバ148を通り、圧力チューブ140の上端を閉じる上部エンドキャップ152まで延びている。上部エンドキャップ152と関連するシールシステムは、上部エンドキャップ152とピストンロッド144の間の界面をシールしている。ピストンアセンブリ142と反対側のピストンロッド144の端部は、車両110の弾性部分に固定されるようになっている。圧力チューブ140は、液圧油で満たされ、車両110の非弾性部分に取り付けるためのエンドキャップ154を有する。圧力チューブ140内に配置された液圧油は、粒子24が電子流動性流体を形成するか、磁性流動性流体を形成するかにかかわらず、粒子24と親和性がある。
【0020】
車両110の懸架装置の移動により、圧縮チューブ140に対するピストンアセンブリ142の伸長又は圧縮移動が生じる。ピストンアセンブリ142が圧力チューブ140に対してスライドするので、液圧油は上部作業チャンバ148と下部作業チャンバ150の間で流動しなければならない。衝撃吸収装置120は、チャンバ148と150の間の流体流れの量を制御することにより、性振力を発生する。
【0021】
ピストンアセンブリ142は、少なくとも1つの圧縮流体流路160と少なくとも1つの伸長流体流路162を規定するピストン本体156を有する。圧縮弁アセンブリ164は、衝撃吸収装置120の圧縮行程中に流路160を通る流体流れを許容し、衝撃吸収装置120の伸長行程中に流路160を通る流体流れを禁止する。伸長弁アセンブリ166は、衝撃吸収装置120の伸長行程中に流路162を通る流体流れを許容し、衝撃吸収装置120の圧縮行程中に流路162を通る流体流れを禁止する。
【0022】
流路160と162の各々は、それぞれの流動学的に制御された液圧絞り10を組み込んでいる。ピストン本体156は液圧絞り10のハウジング12として役立ち、上部作業チャンバ148は液圧絞り10の第1チャンバ14として役立ち、下部作業チャンバ150は液圧絞り10の第2チャンバ16として役立つ。第1フィルタ20、第2フィルタ22及び粒子24は、流路160と162の各々の内部に配置されている。粒子24が電子流動学的に制御される粒子であれば、電極30−36が衝撃吸収装置120に組み込まれ、粒子24が磁性流動学的に制御される粒子であれば、磁極40−46が衝撃吸収装置120に組み込まれる。
【0023】
圧縮行程中、液圧流体は下部作業チャンバ150から上部作業チャンバ148に流れなければならない。伸長弁アセンブリ166は伸長流体流路162を通る流体流れを禁止し、これによりチャンバ148と150の間の全ての流体流れは圧縮流体流路160を通る。流路160を通る流体流量は、流路160内に配置された流動学的に制御された液圧絞り10により決定される。電界又は磁界が印加されなければ、液圧絞り10により大きく制限された流体流れが形成され、これにより衝撃吸収装置120によって硬い乗り心地すなわち高減衰荷重が提供される(図1)。電極30と32又は磁極40と42により電界又は磁界が印加されると、液圧絞り10により低絞り流体流れが形成され、これにより衝撃吸収装置120によって軟らかな乗り心地すなわち低減衰荷重が提供される(図2)。電極34と36又は磁極44と46により電界又は磁界が印加されると、液圧絞り10により中間絞り流体流れが形成され、これにより衝撃吸収装置120によって中間の乗り心地すなわち中間減衰荷重が提供される(図2)。
【0024】
伸長行程中、液圧流体は上部作業チャンバ148から下部作業チャンバ150に流れなければならない。圧縮弁アセンブリ164は圧縮流体流路160を通る流体流れを禁止し、これによりチャンバ148と150の間の全ての流体流れは伸長流体流路162を通る。流路162を通る流体流量は、流路162内に配置された流動学的に制御された液圧絞り10により決定される。電界又は磁界が印加されなければ、液圧絞り10により大きく制限された流体流れが形成され、これにより衝撃吸収装置120によって硬い乗り心地すなわち高減衰荷重が提供される(図1)。電極30と32又は磁極40と42により電界又は磁界が印加されると、液圧絞り10により低絞り流体流れが形成され、これにより衝撃吸収装置120によって軟らかな乗り心地すなわち低減衰荷重が提供される(図2)。電極34と36又は磁極44と46により電界又は磁界が印加されると、液圧絞り10により中間絞り流体流れが形成され、これにより衝撃吸収装置120によって中間の乗り心地すなわち中間減衰荷重が提供される(図2)。
【0025】
このように、流路160と162に関して電界又は磁界を制御することにより、衝撃吸収装置120に対する減衰特性は、衝撃吸収装置120に対する圧縮移動と伸張移動の両方において、硬い、軟らかい、又は中間となるように制御することができる。
【0026】
前述の説明は衝撃吸収装置に対して単一チューブ設計を利用したが、液圧絞り10を二重チューブ衝撃吸収装置や、バイパス流れ衝撃吸収装置(衝撃吸収装置のチューブの内側と外側の両方)、その他当業者に知られた制振器の設計に組み込むことは本発明の範囲内である。また、本発明は衝撃吸収装置に組み込まれるように説明したが、本発明は衝撃吸収装置に限定されるものではなく、制御可能な絞りを含む分野にも適用することができる。それは異なるバージョンのサーボ弁技術を含むがこれに限定されない。
【0027】
本発明の説明は例示にすぎず、本は発明の要部から逸脱しない変形は本発明の範囲内である。そのような変形は本発明の精神及び範囲からの逸脱とはみなされない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】絞りに適用される領域がない本発明による流動学的絞りの概略図である。
【図2】流体流れの方向に適用される領域を備えた図1に示す流動学的絞りの概略図である。
【図3】流体流れの垂直な方向に適用される領域を備えた図1に示す流動学的絞りの概略図である。
【図4】本発明による流動学的絞りを含む衝撃吸収装置を組み込んだ自動車の概略図である。
【図5】本発明による流動学的絞りを組み込んだ図4に示す衝撃吸収装置の一つ側面断面図である。
【図6】図4と図5に示す衝撃吸収装置のピストンアセンブリの拡大図である。
【符号の説明】
【0029】
10 液圧絞り
14 第1チャンバ
16 第2チャンバ
20 第1フィルタ
22 第2フィルタ
24 粒子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のものからなる制御可能な絞り:
第1チャンバ;
第2チャンバ;
前記第1チャンバと前記第2チャンバの間に配置された流路;
前記流路内に配置された第1フィルタ;
前記流路内に配置された第2フィルタ;
前記第1と第2フィルタの間に配置された複数の粒子;該複数の粒子は前記流路を通る流体の流量を制御するように選択的に配置されている。
【請求項2】
前記複数の粒子は誘電粒子である請求項1に記載の制御可能絞り。
【請求項3】
前記複数の粒子は電界により配置される請求項2に記載の制御可能絞り。
【請求項4】
前記複数の粒子は磁化可能粒子である請求項1に記載の制御可能絞り。
【請求項5】
前記複数の粒子は磁界により配置される請求項4に記載の制御可能絞り。
【請求項6】
前記複数の粒子は第1流量を与える第1配置と第2流量を与える第2配置とに選択的に配置され、前記第2流量は前記第1流量より大きい請求項1に記載の制御可能絞り。
【請求項7】
前記複数の粒子は第3流量を与える第3配置に選択的に配置され、前記第3流量は前記第1流量と第2流量の間である請求項6に記載の制御可能絞り。
【請求項8】
以下のものからなる衝撃吸収装置:
作業チャンバを規定する圧力チューブ;
前記作業チャンバ内にスライド可能に配置されたピストンアセンブリ;前記ピストンは前記作業チャンバを上部作業チャンバと下部作業チャンバに分割し、
前記上部と下部作業チャンバの間に配置された第1流路;該第1流路は前記上部と下部作業チャンバの間の流体流れを許容する;
前記第1流路内に配置された第1制御可能絞り;該第1制御可能絞りは、前記第1流路内に配置された第1フィルタと、前記第1流路内に配置された第2フィルタと、前記第1と第2フィルタの間に配置された第1の複数の粒子とからなり、前記第1の複数の粒子は前記第1流路を通る流体の流量を制御するように選択的に配置される。
【請求項9】
前記第1の複数の粒子は誘電粒子である請求項8に記載の衝撃吸収装置。
【請求項10】
前記第1の複数の粒子は電界により配置される請求項9に記載の衝撃吸収装置。
【請求項11】
前記第1の複数の粒子は磁化可能粒子である請求項8に記載の衝撃吸収装置。
【請求項12】
前記第1の複数の粒子は磁界により配置される請求項11に記載の衝撃吸収装置。
【請求項13】
前記第1の複数の粒子は第1流量を与える第1配置と第2流量を与える第2配置とに選択的に配置され、前記第2流量は前記第1流量より大きい請求項8に記載の衝撃吸収装置。
【請求項14】
前記第1の複数の粒子は第3流量を与える第3配置に選択的に配置され、前記第3流量は前記第1流量と第2流量の間である請求項13に記載の衝撃吸収装置。
【請求項15】
前記ピストンに取り付けられた弁をさらに有し、前記弁は第1方向における前記第1流路を通る流体流れを許容し、第2方向における前記ピストンを通る流体流れを制限する請求項8に記載の衝撃吸収装置。
【請求項16】
以下のものをさらに有する請求項8に記載の衝撃吸収装置:
前記上部と下部作業チャンバの間に配置された第2流路;該第2流路は前記上部と下部作業チャンバの間の流体流れを許容する;
前記第2流路内に配置された第2制御可能絞り;該第2制御可能絞りは、前記第2流路内に配置された第3フィルタと、前記第2流路内に配置された第4フィルタと、前記第3フィルタと前記第4フィルタの間に配置された第2の複数の粒子とからなり、前記第2の複数の粒子は、前記第2流路を通る流体の流量を制御するように選択的に配置される。
【請求項17】
前記第1と第2の複数の粒子は誘電粒子である請求項16に記載の衝撃吸収装置。
【請求項18】
前記第1と第2の複数の粒子は電界により配置される請求項17に記載の衝撃吸収装置。
【請求項19】
前記第1と第2の複数の粒子は磁化可能粒子である請求項16に記載の衝撃吸収装置。
【請求項20】
前記第1と第2の複数の粒子は磁界により配置される請求項19に記載の衝撃吸収装置。
【請求項21】
前記第1と第2の複数の粒子は第1流量を与える第1配置と第2流量を与える第2配置とに選択的に配置され、前記第2流量は前記第1流量より大きい請求項16に記載の衝撃吸収装置。
【請求項22】
前記第1と第2の複数の粒子は第3流量を与える第3配置に選択的に配置され、前記第3流量は前記第1流量と第2流量の間である請求項21に記載の衝撃吸収装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−506923(P2007−506923A)
【公表日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−528003(P2006−528003)
【出願日】平成16年8月23日(2004.8.23)
【国際出願番号】PCT/US2004/027251
【国際公開番号】WO2005/036021
【国際公開日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【出願人】(505318721)テネコ オートモティブ オペレーティング カンパニー インコーポレイテッド (62)
【氏名又は名称原語表記】Tenneco Automotive Operating Company Inc.
【住所又は居所原語表記】500 North Field Drive,Lake Forest,Illinois,The United States of America
【Fターム(参考)】