電子部品の保護カバーとその保護構造
【課題】リードを覆うリードカバー部と回路基板との間からの塵や埃,不純物の侵入を防止する。
【解決手段】回路基板4に実装した電子部品1と、この電子部品1のリード3を覆う筒状のリードカバー部12を有する保護カバー1を備える。前記リードカバー部11に蛇腹部14を設け、リードカバー部11を伸縮自在に構成する。そして、リードカバー部12を伸縮することにより、回路基板4と間の隙間の発生を防止することができ、保護カバー1内への塵や埃,不純物の侵入を防止することができる。また、電子部品1の本体2を覆う本体カバー部13を設けることにより、電子部品1の本体2も保護することができる。さらに、保護カバー11は絶縁性を有するから、電子部品1と外部との絶縁を図ることができる。
【解決手段】回路基板4に実装した電子部品1と、この電子部品1のリード3を覆う筒状のリードカバー部12を有する保護カバー1を備える。前記リードカバー部11に蛇腹部14を設け、リードカバー部11を伸縮自在に構成する。そして、リードカバー部12を伸縮することにより、回路基板4と間の隙間の発生を防止することができ、保護カバー1内への塵や埃,不純物の侵入を防止することができる。また、電子部品1の本体2を覆う本体カバー部13を設けることにより、電子部品1の本体2も保護することができる。さらに、保護カバー11は絶縁性を有するから、電子部品1と外部との絶縁を図ることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板に実装した電子部品のリードを覆う筒状のリードカバー部を備えた電子部品の保護カバーとその保護構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものとして、基板上に立設された電子部品と、この電子部品から発生する熱を放熱するために電子部品と接して立設された放熱板との間の絶縁を保つために、前記電子部品にチューブを被せるようにした電子部品の絶縁構造(例えば特許文献1)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−182840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記電子部品の絶縁構造では、電子部品にチューブを被せることにより絶縁を保つことはできるが、チューブの下端と基板との間の隙間から、塵や埃,不純物等が侵入して電子部品のリードに付着すると、端子間が短絡する虞がある。
【0005】
本発明は上記の各問題点に着目してなされたもので、リードを覆うリードカバー部と回路基板との間からの塵や埃,不純物の侵入を防止することができる電子部品の保護構造を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の保護カバーは、上記目的を達成するために、回路基板に実装した電子部品のリードを覆う筒状のリードカバー部を備えた保護カバーであって、前記リードカバー部が伸縮自在である。
【0007】
また、上記の保護カバーにおいて、前記リードカバー部が弾性を有する。
【0008】
また、上記の保護カバーにおいて、前記リードカバー部が蛇腹部を有する。
【0009】
また、上記の保護カバーにおいて、前記電子部品の本体の少なくとも一部を覆う本体カバー部を有する。
【0010】
また、上記の保護カバーにおいて、絶縁性を有する。
【0011】
本発明の電子部品の保護構造は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の保護カバーを用い、前記回路基板に実装した前記電子部品と、この電子部品のリードを覆う前記リードカバー部とを備える。
【0012】
また、上記の電子部品の保護構造において、前記リードカバー部の端部を前記回路基板に弾発的に当接する。
【0013】
また、上記の電子部品の保護構造において、前記電子部品の本体の少なくとも一部を覆う本体カバー部を備え、この本体カバー部を前記リードカバー部に一体に設けた。
【0014】
また、上記の電子部品の保護構造において、前記回路基板にヒートシンクを設け、前記本体カバー部が絶縁性を有し、前記ヒートシンクと前記電子部品の本体との間に前記本体カバー部を介在した。
【0015】
また、上記の電子部品の保護構造において、前記回路基板にヒートシンクを設け、前記本体カバー部が筒状をなし、前記電子部品に前記保護カバーを装着し、前記保護カバーと前記電子部品と前記ヒートシンクとを固定手段により固定した。
【0016】
また、上記の電子部品の保護構造において、前記固定手段が挟着手段である。
【0017】
また、上記の電子部品の保護構造において、前記リードカバー部を前記回路基板に接着した。
【発明の効果】
【0018】
本発明の電子部品の保護カバーとその保護構造によれば、リードカバー部を伸縮することにより回路基板と間の隙間の発生が防止され、塵や埃,不純物等の付着による端子間の短絡を防止することができる。
【0019】
上記電子部品の保護カバーにおいては、リードカバー部を伸縮することにより、回路基板と間の隙間の発生を防止することができる。
【0020】
また、リードカバー部が弾性を有するから、リードカバー部を伸縮することができる。
【0021】
また、リードカバー部が蛇腹部を有するから、リードカバー部が伸縮自在となる。
【0022】
また、本体カバー部により電子部品の本体を保護することができる。
【0023】
また、絶縁性を有するから、保護カバーにより外部との絶縁を図ることができる。
【0024】
上記電子部品の保護構造においては、回路基板に実装した電子部品のリードをリードカバー部により保護することができる。
【0025】
また、リードカバー部の端部が回路基板に弾発的に当接することにより、回路基板との隙間の発生を効果的に防止することができる。
【0026】
また、電子部品の本体の少なくとも一部を覆う本体カバー部を備え、この本体カバー部を前記リードカバー部に一体に設けたから、リード以外にも本体の一部を保護することができる。
【0027】
また、回路基板にヒートシンクを設け、前記本体カバー部が絶縁性を有し、前記ヒートシンクと前記電子部品の本体との間に前記本体カバー部を介在したから、ヒートシンクと本体との絶縁を確保することができる。
【0028】
また、電子部品を保護カバーにより保護し、保護カバーを装着した電子部品をヒートシンクに固定して電子部品から発生した熱をヒートシンクから放熱することができる。
【0029】
また、固定手段が挟着手段であるから、前記保護カバーと前記電子部品と前記ヒートシンクとを挟着して固定することができる。
【0030】
また、リードカバー部を回路基板に接着することにより、隙間の発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施例1を示す側面図であり、図1(A)は分解側面図、図1(B)は保護構造の側面図である。
【図2】本発明の実施例2を示す図面であり、図2(A)は側面図、図2(B)は正面図である。
【図3】同上、取付け前の保護カバーの側面図である。
【図4】本発明の実施例3を示す図面であり、図4(A)は側面図、図4(B)は正面図である。
【図5】同上、取付け前の保護カバーの側面図である。
【図6】本発明の実施例4を示す図面であり、図4(A)は側面図、図4(B)は正面図である。
【図7】本発明の実施例5を示す正面図である。
【図8】同上、取付け前の保護カバーを分解した状態の正面図である。
【図9】本発明の実施例6を示す保護カバーの正面図あり、図9(A)は使用前、図9(B)は使用状態を示す。
【図10】同上、使用状態を示し、図10(A)は側面図、図10(B)は正面図である。
【図11】本発明の実施例7を示す保護カバーの正面図あり、図10(A)は使用前、図10(B)は使用状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施例について説明する。
【実施例1】
【0033】
図1は、実施例1で提案する電子部品の保護構造を示したものである。同図に示すように、1は半導体素子などの電子部品であり、発熱源となる本体2の下部に、導電性部材からなる複数のリード3を並設している。また、前記リード3を回路基板4のスルーホール5に挿通し、図示しない半田付け部によりリード3を半田付けして前記電子部品1を回路基板4に実装している。
【0034】
前記本体2には放熱端子7が設けられている。また、前記回路基板4には、ヒートシンク8が設けられ、このヒートシンク8は熱伝導性に優れた銅板などからなり、前記本体2の熱が前記放熱端子7から前記ヒートシンク8に伝わり、該ヒートシンク8により外部に放出される。
【0035】
11は前記電子部品1を覆う保護カバーであり、この保護カバー11は角型の筒状をなし、前記リード端子3を覆うリードカバー部12と、前記本体2を覆う本体カバー部13とを一体に有する。前記リードカバー部12は、そのほぼ全長に山と谷が交互に形成された蛇腹部14を有し、この蛇腹部14により伸縮自在な構造になっている。また、本体カバー部13は本体2より大きく、装着状態で、本体カバー部13と本体2との間に隙間が形成され、同様に、リードカバー部12はリード3より大きく、装着状態で、リードカバー部12とリード3との間に隙間が形成され、回路基板4上の電子部品1は、保護カバー11内に収納される。さらに、前記保護カバー11は、使用条件により、電気的絶縁性を備えた材料、熱伝導率の高い材料、断熱性を備え且つ熱伝導率の高い材料が用いられ、シリコーン樹脂等が例示される。また、前記保護カバー11は、使用状態より長く形成されており、収縮後、伸長しようとする弾性復元力を有する。尚、リードカバー部12を形状記憶材料、例えば形状記憶樹脂から形成し、使用前の温度より使用状態の温度において、リードカバー部12が延びるように構成してもよい。
【0036】
15は挟着部材たるクランプであり、バネ材などを略コ字形に形成してバネ性を有し、前記電子部品1に前記保護カバー11を被せた状態で、前記クランプ15により、前記保護カバー11を被せた電子部品1と前記ヒートシンク8とが挟着固定される。
【0037】
そして、電子部品1に保護カバー11を外装し、この保護カバー11の下端を回路基板4に当接し、さらに回路基板4側に押し付けることにより、蛇腹部14を収縮した状態にする。これにより、リードカバー部12の下端と回路基板4との間に隙間が発生することがなく、リードカバー部12と回路基板4との間からの塵や埃,不純物の侵入を防止することができる。また、本実施例では、リードカバー部12の端部と回路基板4とを接着している。尚、以下の各実施例でも、リードカバー部12の端部と回路基板4とを接着してもよい。このようにリードカバー部12の端部と回路基板4との間を確実に塞ぐことができるから、保護カバー11と電子部品1との間にモールド材を充填する必要もなくなる。
【0038】
上記のように保護カバー11を装着した状態で電子部品1とヒートシンク8とをクランプ15により挟着固定する。これにより本体カバー部13を介してヒートシンクに電子部品1の本体2が密着する。また、クランプ15に保護カバー11の上端を当接することにより、蛇腹部14の弾性復元力が加わっても保護カバー11が上方にずれることを確実に防止できる。
【0039】
以上のように本実施例では、回路基板4に実装した電子部品1のリード3を覆う筒状のリードカバー部12を備えた保護カバー11であって、リードカバー部12が伸縮自在であるから、リードカバー部12を伸縮することにより、回路基板4と間の隙間の発生を防止することができる。
【0040】
また、本実施例では、リードカバー部12が弾性を有するから、リードカバー部12を伸縮することができる。
【0041】
また、本実施例では、リードカバー部12が蛇腹部14を有するから、蛇腹部14により、リードカバー部12が伸縮自在となる。
【0042】
また、本実施例では、電子部品1の本体2の少なくとも一部を覆う本体カバー部13を有するから、電子部品1の本体2の少なくとも一部も保護することができる。
【0043】
また、本実施例では、保護カバー11が絶縁性を有するから、電子部品1と外部との絶縁を図ることができる。
【0044】
また、本実施例では、上記保護カバー11を用い、回路基板4に実装した電子部品1と、この電子部品1のリード3を覆うリードカバー部12とを備えるから、回路基板4に実装した電子部品1のリード3をリードカバー部12により保護することができる。
【0045】
また、本実施例では、リードカバー部12の端部を回路基板4に弾発的に当接したから、リードカバー部12と回路基板4との隙間の発生を効果的に防止することができる。
【0046】
また、本実施例では、電子部品1の本体2の少なくとも一部を覆う本体カバー部13を備え、この本体カバー部13をリードカバー部12に一体に設けたから、リード3以外にも本体2の一部を保護することができる。
【0047】
また、本実施例では、回路基板4にヒートシンク8を設け、本体カバー部13が絶縁性を有し、ヒートシンク8と電子部品1の本体2との間に本体カバー部13を介在したから、ヒートシンク8と本体2との絶縁を確保することができる。
【0048】
また、本実施例では、回路基板4にヒートシンク8を設け、本体カバー部13が筒状をなし、電子部品1に保護カバー11を装着し、保護カバー11と電子部品1とヒートシンク8とを固定手段たるクランプ15により固定したから、電子部品1を保護カバー11により保護し、保護カバー11を装着した電子部品1をヒートシンク8に固定して電子部品1から発生した熱をヒートシンク8から放熱することができる。
【0049】
また、本実施例では、固定手段が挟着手段たるクランプ15であるから、保護カバー11と電子部品1とヒートシンク8とを挟着して固定することができる。
【0050】
また、本実施例では、リードカバー部12を回路基板4に接着したから、リードカバー部12を回路基板4に接着することにより、回路基板4との間の隙間の発生を確実に防止することができる。
【実施例2】
【0051】
図2〜図3は、本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。
【0052】
この例では、保護カバー11は、リードカバー部12と、本体2の一部を覆う本体カバー部13Aとを一体に有し、絶縁性を有すると共に、高い熱伝導率を有する。
【0053】
また、前記本体カバー部13Aは、前記ヒートシンク8と本体2との間に配置するシート部21と、このシート部21とリードカバー部12とを連結する連結部22とを一体に備え、この連結部22には、前記リード3を挿通する挿通孔23が開口している。
【0054】
図3は取付け前の保護カバー11を示し、図2に示すように、前記リードカバー部12を回路基板4と本体2との間に挟むことにより、該リードカバー部12を収縮した状態で取付けており、その弾性復元力により、リードカバー部12の下端が回路基板4の上面に弾発的に当接している。
【0055】
電子部品1の本体2は、固定手段であるクランプ24によりヒートシンク8に固定されており、クランプ24は略L形の押え部24Aと、この押え部24Aに一体に設けられた取付部24Bとを備え、前記取付部24Bをビス25によりヒートシンク8に固定することにより、押え部24Aが本体2をヒートシンク8に押し付けて固定する。
【0056】
このように本実施例においても、上記実施例と同様に、リードカバー部12が伸縮自在であるから、リードカバー部12を伸縮することにより、回路基板4と間の隙間の発生を防止することができ、また、この例では、本体カバー部12のシート部21により、本体2とヒートシンク8との絶縁を図ることができると共に、熱伝導率の高いシート部21により本体2の熱をヒートシンク8に逃がすことができる。
【実施例3】
【0057】
図4〜図5は、本発明の実施例3を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。
【0058】
この例では、保護カバー11は、リードカバー部12からなり、このリードカバー部12の下端が回路基板4の上面に段発的に当接している。この場合、リードカバー部12の上端を本体2に接着し、リードカバー部12の下端を回路基板4に接着することが好ましく、各実施例でリードカバー部の上端と下端を接着してもよい。
【0059】
また、前記本体2は絶縁性を備え、その本体2をヒートシンク8に当接した状態で、本体8に挿通したビス26をヒートシンク8に螺着することにより、ヒートシンク8に本体2を固定している。この場合、前記ビス26が固定手段である。
【0060】
このように本実施例においても、上記実施例と同様に、リードカバー部12が伸縮自在であるから、リードカバー部12を伸縮することにより、回路基板4と間の隙間の発生を防止することができ、また、このようにリードカバー部12からなる保護カバー11を、本体2と回路基板4の間に挟んで隙間の発生を防止することができる。
【実施例4】
【0061】
図6は、本発明の実施例4を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。
【0062】
この例では、上記実施例3と同様に、保護カバー11はリードカバー部12Sからなり、複数並んだリード3,3,3のうち中央のリード3をリードカバー部12Sにより覆っている。尚、リードカバー部12Sは、1本のリード3を覆うものであり、リードカバー部12は複数のリード3を覆うものである。
【0063】
このように本実施例においても、上記実施例と同様に、リードカバー部12Sが伸縮自在であるから、リードカバー部12Sを伸縮することにより、回路基板4と間の隙間の発生を防止することができ、また、このようにリード3,3の間にあるリード3を保護カバー11により覆うことにより、リード3,3間における短絡を防止することができる。
【実施例5】
【0064】
図7〜図8は、本発明の実施例5を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。
【0065】
この例では、複数の保護カバー11,11を用い、これら保護カバー11,11はリードカバー部12,12Sからなり、実施例4で示した保護カバー11により複数並んだリード3のうち中央のリード3を覆い、さらに、複数のリード3,3,3を前記保護カバー11により覆い、保護カバー11,11のリードカバー部12,12Sが二重構造になっている。
【0066】
また、リードカバー部12,12Sの上端を本体2に接着し、リードカバー部12,12Sの下端を回路基板4に接着することが好ましく、各実施例でリードカバー部の上端と下端を接着してもよい。
【0067】
このように本実施例においても、上記実施例と同様に、リードカバー部12が伸縮自在であるから、リードカバー部12を伸縮することにより、回路基板4と間の隙間の発生を防止することができ、また、このように保護カバー11,11のリードカバー部12,12Sが二重構造により防塵効果が向上する。
【実施例6】
【0068】
図9〜図10は、本発明の実施例6を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。
【0069】
この例では、リードカバー部12を、伸縮性を有する材料から形成し、そのリードカバー部12は使用状態より長く形成され、蛇腹部は設けていない。
【0070】
そして、図9(A)の使用前のリードカバー部12を、本体2と回路基板4との間に挟んで収縮することにより、図9(B)及び図10の使用状態のように、リードカバー部12を収縮し、回路基板4との隙間の発生を防止することができる。
【0071】
このように本実施例においても、リードカバー部12が伸縮自在であるから、上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
【実施例7】
【0072】
図11は、本発明の実施例7を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。
【0073】
この例では、リードカバー部12を、伸縮性を有する材料から形成し、そのリードカバー部12は使用状態より短く形成され、蛇腹部は設けていない。
【0074】
そして、図11(A)の使用前のリードカバー部12によりリード3を覆い、図11(B)のようにリードカバー部3を引っ張り、これによりリードカバー部12の下端と回路基板4との隙間を塞ぎ、リードカバー部3の下端を回路基板4に接着する。尚、リードカバー部12の使用状態は、実施例6の図10と同一となる。
【0075】
このように本実施例においても、リードカバー部12が伸縮自在であるから、上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
【0076】
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、保護カバーは、角型以外でも、楕円形などでもよい。また、実施例では、谷と山を交互に有する蛇腹部を示したが、蛇腹部は波形状のものでもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 電子部品
2 本体
3 リード
4 回路基板
8 ヒートシンク
11 保護カバー
12,12S リードカバー部
13 本体カバー部
14 蛇腹部
15 クランプ(挟着手段・固定手段)
24 クランプ(挟着手段・固定手段)
26 ビス(固定手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板に実装した電子部品のリードを覆う筒状のリードカバー部を備えた電子部品の保護カバーとその保護構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものとして、基板上に立設された電子部品と、この電子部品から発生する熱を放熱するために電子部品と接して立設された放熱板との間の絶縁を保つために、前記電子部品にチューブを被せるようにした電子部品の絶縁構造(例えば特許文献1)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−182840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記電子部品の絶縁構造では、電子部品にチューブを被せることにより絶縁を保つことはできるが、チューブの下端と基板との間の隙間から、塵や埃,不純物等が侵入して電子部品のリードに付着すると、端子間が短絡する虞がある。
【0005】
本発明は上記の各問題点に着目してなされたもので、リードを覆うリードカバー部と回路基板との間からの塵や埃,不純物の侵入を防止することができる電子部品の保護構造を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の保護カバーは、上記目的を達成するために、回路基板に実装した電子部品のリードを覆う筒状のリードカバー部を備えた保護カバーであって、前記リードカバー部が伸縮自在である。
【0007】
また、上記の保護カバーにおいて、前記リードカバー部が弾性を有する。
【0008】
また、上記の保護カバーにおいて、前記リードカバー部が蛇腹部を有する。
【0009】
また、上記の保護カバーにおいて、前記電子部品の本体の少なくとも一部を覆う本体カバー部を有する。
【0010】
また、上記の保護カバーにおいて、絶縁性を有する。
【0011】
本発明の電子部品の保護構造は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の保護カバーを用い、前記回路基板に実装した前記電子部品と、この電子部品のリードを覆う前記リードカバー部とを備える。
【0012】
また、上記の電子部品の保護構造において、前記リードカバー部の端部を前記回路基板に弾発的に当接する。
【0013】
また、上記の電子部品の保護構造において、前記電子部品の本体の少なくとも一部を覆う本体カバー部を備え、この本体カバー部を前記リードカバー部に一体に設けた。
【0014】
また、上記の電子部品の保護構造において、前記回路基板にヒートシンクを設け、前記本体カバー部が絶縁性を有し、前記ヒートシンクと前記電子部品の本体との間に前記本体カバー部を介在した。
【0015】
また、上記の電子部品の保護構造において、前記回路基板にヒートシンクを設け、前記本体カバー部が筒状をなし、前記電子部品に前記保護カバーを装着し、前記保護カバーと前記電子部品と前記ヒートシンクとを固定手段により固定した。
【0016】
また、上記の電子部品の保護構造において、前記固定手段が挟着手段である。
【0017】
また、上記の電子部品の保護構造において、前記リードカバー部を前記回路基板に接着した。
【発明の効果】
【0018】
本発明の電子部品の保護カバーとその保護構造によれば、リードカバー部を伸縮することにより回路基板と間の隙間の発生が防止され、塵や埃,不純物等の付着による端子間の短絡を防止することができる。
【0019】
上記電子部品の保護カバーにおいては、リードカバー部を伸縮することにより、回路基板と間の隙間の発生を防止することができる。
【0020】
また、リードカバー部が弾性を有するから、リードカバー部を伸縮することができる。
【0021】
また、リードカバー部が蛇腹部を有するから、リードカバー部が伸縮自在となる。
【0022】
また、本体カバー部により電子部品の本体を保護することができる。
【0023】
また、絶縁性を有するから、保護カバーにより外部との絶縁を図ることができる。
【0024】
上記電子部品の保護構造においては、回路基板に実装した電子部品のリードをリードカバー部により保護することができる。
【0025】
また、リードカバー部の端部が回路基板に弾発的に当接することにより、回路基板との隙間の発生を効果的に防止することができる。
【0026】
また、電子部品の本体の少なくとも一部を覆う本体カバー部を備え、この本体カバー部を前記リードカバー部に一体に設けたから、リード以外にも本体の一部を保護することができる。
【0027】
また、回路基板にヒートシンクを設け、前記本体カバー部が絶縁性を有し、前記ヒートシンクと前記電子部品の本体との間に前記本体カバー部を介在したから、ヒートシンクと本体との絶縁を確保することができる。
【0028】
また、電子部品を保護カバーにより保護し、保護カバーを装着した電子部品をヒートシンクに固定して電子部品から発生した熱をヒートシンクから放熱することができる。
【0029】
また、固定手段が挟着手段であるから、前記保護カバーと前記電子部品と前記ヒートシンクとを挟着して固定することができる。
【0030】
また、リードカバー部を回路基板に接着することにより、隙間の発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施例1を示す側面図であり、図1(A)は分解側面図、図1(B)は保護構造の側面図である。
【図2】本発明の実施例2を示す図面であり、図2(A)は側面図、図2(B)は正面図である。
【図3】同上、取付け前の保護カバーの側面図である。
【図4】本発明の実施例3を示す図面であり、図4(A)は側面図、図4(B)は正面図である。
【図5】同上、取付け前の保護カバーの側面図である。
【図6】本発明の実施例4を示す図面であり、図4(A)は側面図、図4(B)は正面図である。
【図7】本発明の実施例5を示す正面図である。
【図8】同上、取付け前の保護カバーを分解した状態の正面図である。
【図9】本発明の実施例6を示す保護カバーの正面図あり、図9(A)は使用前、図9(B)は使用状態を示す。
【図10】同上、使用状態を示し、図10(A)は側面図、図10(B)は正面図である。
【図11】本発明の実施例7を示す保護カバーの正面図あり、図10(A)は使用前、図10(B)は使用状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施例について説明する。
【実施例1】
【0033】
図1は、実施例1で提案する電子部品の保護構造を示したものである。同図に示すように、1は半導体素子などの電子部品であり、発熱源となる本体2の下部に、導電性部材からなる複数のリード3を並設している。また、前記リード3を回路基板4のスルーホール5に挿通し、図示しない半田付け部によりリード3を半田付けして前記電子部品1を回路基板4に実装している。
【0034】
前記本体2には放熱端子7が設けられている。また、前記回路基板4には、ヒートシンク8が設けられ、このヒートシンク8は熱伝導性に優れた銅板などからなり、前記本体2の熱が前記放熱端子7から前記ヒートシンク8に伝わり、該ヒートシンク8により外部に放出される。
【0035】
11は前記電子部品1を覆う保護カバーであり、この保護カバー11は角型の筒状をなし、前記リード端子3を覆うリードカバー部12と、前記本体2を覆う本体カバー部13とを一体に有する。前記リードカバー部12は、そのほぼ全長に山と谷が交互に形成された蛇腹部14を有し、この蛇腹部14により伸縮自在な構造になっている。また、本体カバー部13は本体2より大きく、装着状態で、本体カバー部13と本体2との間に隙間が形成され、同様に、リードカバー部12はリード3より大きく、装着状態で、リードカバー部12とリード3との間に隙間が形成され、回路基板4上の電子部品1は、保護カバー11内に収納される。さらに、前記保護カバー11は、使用条件により、電気的絶縁性を備えた材料、熱伝導率の高い材料、断熱性を備え且つ熱伝導率の高い材料が用いられ、シリコーン樹脂等が例示される。また、前記保護カバー11は、使用状態より長く形成されており、収縮後、伸長しようとする弾性復元力を有する。尚、リードカバー部12を形状記憶材料、例えば形状記憶樹脂から形成し、使用前の温度より使用状態の温度において、リードカバー部12が延びるように構成してもよい。
【0036】
15は挟着部材たるクランプであり、バネ材などを略コ字形に形成してバネ性を有し、前記電子部品1に前記保護カバー11を被せた状態で、前記クランプ15により、前記保護カバー11を被せた電子部品1と前記ヒートシンク8とが挟着固定される。
【0037】
そして、電子部品1に保護カバー11を外装し、この保護カバー11の下端を回路基板4に当接し、さらに回路基板4側に押し付けることにより、蛇腹部14を収縮した状態にする。これにより、リードカバー部12の下端と回路基板4との間に隙間が発生することがなく、リードカバー部12と回路基板4との間からの塵や埃,不純物の侵入を防止することができる。また、本実施例では、リードカバー部12の端部と回路基板4とを接着している。尚、以下の各実施例でも、リードカバー部12の端部と回路基板4とを接着してもよい。このようにリードカバー部12の端部と回路基板4との間を確実に塞ぐことができるから、保護カバー11と電子部品1との間にモールド材を充填する必要もなくなる。
【0038】
上記のように保護カバー11を装着した状態で電子部品1とヒートシンク8とをクランプ15により挟着固定する。これにより本体カバー部13を介してヒートシンクに電子部品1の本体2が密着する。また、クランプ15に保護カバー11の上端を当接することにより、蛇腹部14の弾性復元力が加わっても保護カバー11が上方にずれることを確実に防止できる。
【0039】
以上のように本実施例では、回路基板4に実装した電子部品1のリード3を覆う筒状のリードカバー部12を備えた保護カバー11であって、リードカバー部12が伸縮自在であるから、リードカバー部12を伸縮することにより、回路基板4と間の隙間の発生を防止することができる。
【0040】
また、本実施例では、リードカバー部12が弾性を有するから、リードカバー部12を伸縮することができる。
【0041】
また、本実施例では、リードカバー部12が蛇腹部14を有するから、蛇腹部14により、リードカバー部12が伸縮自在となる。
【0042】
また、本実施例では、電子部品1の本体2の少なくとも一部を覆う本体カバー部13を有するから、電子部品1の本体2の少なくとも一部も保護することができる。
【0043】
また、本実施例では、保護カバー11が絶縁性を有するから、電子部品1と外部との絶縁を図ることができる。
【0044】
また、本実施例では、上記保護カバー11を用い、回路基板4に実装した電子部品1と、この電子部品1のリード3を覆うリードカバー部12とを備えるから、回路基板4に実装した電子部品1のリード3をリードカバー部12により保護することができる。
【0045】
また、本実施例では、リードカバー部12の端部を回路基板4に弾発的に当接したから、リードカバー部12と回路基板4との隙間の発生を効果的に防止することができる。
【0046】
また、本実施例では、電子部品1の本体2の少なくとも一部を覆う本体カバー部13を備え、この本体カバー部13をリードカバー部12に一体に設けたから、リード3以外にも本体2の一部を保護することができる。
【0047】
また、本実施例では、回路基板4にヒートシンク8を設け、本体カバー部13が絶縁性を有し、ヒートシンク8と電子部品1の本体2との間に本体カバー部13を介在したから、ヒートシンク8と本体2との絶縁を確保することができる。
【0048】
また、本実施例では、回路基板4にヒートシンク8を設け、本体カバー部13が筒状をなし、電子部品1に保護カバー11を装着し、保護カバー11と電子部品1とヒートシンク8とを固定手段たるクランプ15により固定したから、電子部品1を保護カバー11により保護し、保護カバー11を装着した電子部品1をヒートシンク8に固定して電子部品1から発生した熱をヒートシンク8から放熱することができる。
【0049】
また、本実施例では、固定手段が挟着手段たるクランプ15であるから、保護カバー11と電子部品1とヒートシンク8とを挟着して固定することができる。
【0050】
また、本実施例では、リードカバー部12を回路基板4に接着したから、リードカバー部12を回路基板4に接着することにより、回路基板4との間の隙間の発生を確実に防止することができる。
【実施例2】
【0051】
図2〜図3は、本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。
【0052】
この例では、保護カバー11は、リードカバー部12と、本体2の一部を覆う本体カバー部13Aとを一体に有し、絶縁性を有すると共に、高い熱伝導率を有する。
【0053】
また、前記本体カバー部13Aは、前記ヒートシンク8と本体2との間に配置するシート部21と、このシート部21とリードカバー部12とを連結する連結部22とを一体に備え、この連結部22には、前記リード3を挿通する挿通孔23が開口している。
【0054】
図3は取付け前の保護カバー11を示し、図2に示すように、前記リードカバー部12を回路基板4と本体2との間に挟むことにより、該リードカバー部12を収縮した状態で取付けており、その弾性復元力により、リードカバー部12の下端が回路基板4の上面に弾発的に当接している。
【0055】
電子部品1の本体2は、固定手段であるクランプ24によりヒートシンク8に固定されており、クランプ24は略L形の押え部24Aと、この押え部24Aに一体に設けられた取付部24Bとを備え、前記取付部24Bをビス25によりヒートシンク8に固定することにより、押え部24Aが本体2をヒートシンク8に押し付けて固定する。
【0056】
このように本実施例においても、上記実施例と同様に、リードカバー部12が伸縮自在であるから、リードカバー部12を伸縮することにより、回路基板4と間の隙間の発生を防止することができ、また、この例では、本体カバー部12のシート部21により、本体2とヒートシンク8との絶縁を図ることができると共に、熱伝導率の高いシート部21により本体2の熱をヒートシンク8に逃がすことができる。
【実施例3】
【0057】
図4〜図5は、本発明の実施例3を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。
【0058】
この例では、保護カバー11は、リードカバー部12からなり、このリードカバー部12の下端が回路基板4の上面に段発的に当接している。この場合、リードカバー部12の上端を本体2に接着し、リードカバー部12の下端を回路基板4に接着することが好ましく、各実施例でリードカバー部の上端と下端を接着してもよい。
【0059】
また、前記本体2は絶縁性を備え、その本体2をヒートシンク8に当接した状態で、本体8に挿通したビス26をヒートシンク8に螺着することにより、ヒートシンク8に本体2を固定している。この場合、前記ビス26が固定手段である。
【0060】
このように本実施例においても、上記実施例と同様に、リードカバー部12が伸縮自在であるから、リードカバー部12を伸縮することにより、回路基板4と間の隙間の発生を防止することができ、また、このようにリードカバー部12からなる保護カバー11を、本体2と回路基板4の間に挟んで隙間の発生を防止することができる。
【実施例4】
【0061】
図6は、本発明の実施例4を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。
【0062】
この例では、上記実施例3と同様に、保護カバー11はリードカバー部12Sからなり、複数並んだリード3,3,3のうち中央のリード3をリードカバー部12Sにより覆っている。尚、リードカバー部12Sは、1本のリード3を覆うものであり、リードカバー部12は複数のリード3を覆うものである。
【0063】
このように本実施例においても、上記実施例と同様に、リードカバー部12Sが伸縮自在であるから、リードカバー部12Sを伸縮することにより、回路基板4と間の隙間の発生を防止することができ、また、このようにリード3,3の間にあるリード3を保護カバー11により覆うことにより、リード3,3間における短絡を防止することができる。
【実施例5】
【0064】
図7〜図8は、本発明の実施例5を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。
【0065】
この例では、複数の保護カバー11,11を用い、これら保護カバー11,11はリードカバー部12,12Sからなり、実施例4で示した保護カバー11により複数並んだリード3のうち中央のリード3を覆い、さらに、複数のリード3,3,3を前記保護カバー11により覆い、保護カバー11,11のリードカバー部12,12Sが二重構造になっている。
【0066】
また、リードカバー部12,12Sの上端を本体2に接着し、リードカバー部12,12Sの下端を回路基板4に接着することが好ましく、各実施例でリードカバー部の上端と下端を接着してもよい。
【0067】
このように本実施例においても、上記実施例と同様に、リードカバー部12が伸縮自在であるから、リードカバー部12を伸縮することにより、回路基板4と間の隙間の発生を防止することができ、また、このように保護カバー11,11のリードカバー部12,12Sが二重構造により防塵効果が向上する。
【実施例6】
【0068】
図9〜図10は、本発明の実施例6を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。
【0069】
この例では、リードカバー部12を、伸縮性を有する材料から形成し、そのリードカバー部12は使用状態より長く形成され、蛇腹部は設けていない。
【0070】
そして、図9(A)の使用前のリードカバー部12を、本体2と回路基板4との間に挟んで収縮することにより、図9(B)及び図10の使用状態のように、リードカバー部12を収縮し、回路基板4との隙間の発生を防止することができる。
【0071】
このように本実施例においても、リードカバー部12が伸縮自在であるから、上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
【実施例7】
【0072】
図11は、本発明の実施例7を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。
【0073】
この例では、リードカバー部12を、伸縮性を有する材料から形成し、そのリードカバー部12は使用状態より短く形成され、蛇腹部は設けていない。
【0074】
そして、図11(A)の使用前のリードカバー部12によりリード3を覆い、図11(B)のようにリードカバー部3を引っ張り、これによりリードカバー部12の下端と回路基板4との隙間を塞ぎ、リードカバー部3の下端を回路基板4に接着する。尚、リードカバー部12の使用状態は、実施例6の図10と同一となる。
【0075】
このように本実施例においても、リードカバー部12が伸縮自在であるから、上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
【0076】
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、保護カバーは、角型以外でも、楕円形などでもよい。また、実施例では、谷と山を交互に有する蛇腹部を示したが、蛇腹部は波形状のものでもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 電子部品
2 本体
3 リード
4 回路基板
8 ヒートシンク
11 保護カバー
12,12S リードカバー部
13 本体カバー部
14 蛇腹部
15 クランプ(挟着手段・固定手段)
24 クランプ(挟着手段・固定手段)
26 ビス(固定手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板に実装した電子部品のリードを覆う筒状のリードカバー部を備えた保護カバーであって、前記リードカバー部が伸縮自在なことを特徴とする電子部品の保護カバー。
【請求項2】
前記リードカバー部が弾性を有することを特徴とする請求項1記載の電子部品の保護カバー。
【請求項3】
前記リードカバー部が蛇腹部を有することを特徴とする請求項2記載の電子部品の保護カバー。
【請求項4】
前記電子部品の本体の少なくとも一部を覆う本体カバー部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子部品の保護カバー。
【請求項5】
絶縁性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子部品の保護カバー。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の保護カバーを用い、前記回路基板に実装した前記電子部品と、この電子部品のリードを覆う前記リードカバー部とを備えることを特徴とする電子部品の保護構造。
【請求項7】
前記リードカバー部の端部を前記回路基板に弾発的に当接したことを特徴とする請求項6記載の電子部品の保護構造。
【請求項8】
前記電子部品の本体の少なくとも一部を覆う本体カバー部を備え、この本体カバー部を前記リードカバー部に一体に設けたことを特徴とする請求項6又は7記載の電子部品の保護構造。
【請求項9】
前記回路基板にヒートシンクを設け、前記本体カバー部が絶縁性を有し、前記ヒートシンクと前記電子部品の本体との間に前記本体カバー部を介在したことを特徴とする請求項8記載の電子部品の保護構造。
【請求項10】
前記回路基板にヒートシンクを設け、前記本体カバー部が筒状をなし、前記電子部品に前記保護カバーを装着し、前記保護カバーと前記電子部品と前記ヒートシンクとを固定手段により固定したことを特徴とする請求項8記載の電子部品の保護構造。
【請求項11】
前記固定手段が挟着手段であることを特徴とする請求項10記載の電子部品の保護構造。
【請求項12】
前記リードカバー部を前記回路基板に接着したことを特徴とする請求項6〜11のいずれか1項に記載の電子部品の保護構造。
【請求項1】
回路基板に実装した電子部品のリードを覆う筒状のリードカバー部を備えた保護カバーであって、前記リードカバー部が伸縮自在なことを特徴とする電子部品の保護カバー。
【請求項2】
前記リードカバー部が弾性を有することを特徴とする請求項1記載の電子部品の保護カバー。
【請求項3】
前記リードカバー部が蛇腹部を有することを特徴とする請求項2記載の電子部品の保護カバー。
【請求項4】
前記電子部品の本体の少なくとも一部を覆う本体カバー部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子部品の保護カバー。
【請求項5】
絶縁性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子部品の保護カバー。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の保護カバーを用い、前記回路基板に実装した前記電子部品と、この電子部品のリードを覆う前記リードカバー部とを備えることを特徴とする電子部品の保護構造。
【請求項7】
前記リードカバー部の端部を前記回路基板に弾発的に当接したことを特徴とする請求項6記載の電子部品の保護構造。
【請求項8】
前記電子部品の本体の少なくとも一部を覆う本体カバー部を備え、この本体カバー部を前記リードカバー部に一体に設けたことを特徴とする請求項6又は7記載の電子部品の保護構造。
【請求項9】
前記回路基板にヒートシンクを設け、前記本体カバー部が絶縁性を有し、前記ヒートシンクと前記電子部品の本体との間に前記本体カバー部を介在したことを特徴とする請求項8記載の電子部品の保護構造。
【請求項10】
前記回路基板にヒートシンクを設け、前記本体カバー部が筒状をなし、前記電子部品に前記保護カバーを装着し、前記保護カバーと前記電子部品と前記ヒートシンクとを固定手段により固定したことを特徴とする請求項8記載の電子部品の保護構造。
【請求項11】
前記固定手段が挟着手段であることを特徴とする請求項10記載の電子部品の保護構造。
【請求項12】
前記リードカバー部を前記回路基板に接着したことを特徴とする請求項6〜11のいずれか1項に記載の電子部品の保護構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−159754(P2011−159754A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−19535(P2010−19535)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(390013723)TDKラムダ株式会社 (272)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(390013723)TDKラムダ株式会社 (272)
【Fターム(参考)】
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