説明

電子部品パッケージ、電子部品パッケージ組立体およびプリント基板ユニット

プリント基板ユニット(11)では、プリント基板(12)の表面に電子部品パッケージ(13)が実装される。電子部品パッケージ(13)では、電子部品(16)の表面よりも大きく広がる熱拡散部材(19)で電子部品(16)は覆われる。熱拡散部材(19)の表面には、電子部品(16)の表面よりも小さな接触面で熱拡散部材(19)の表面に接触する接触体(22)が配置される。熱拡散部材(19)の表面(19c)には放熱部材(22)が重ね合わせられる。放熱部材(22)は、接触体(27)の周囲で熱拡散部材(19)の表面に向き合わせられる平坦面(22c)を有する。熱拡散部材(19)および電子部品(16)の表面の間で剥離は確実に回避されることができる。電子部品(16)から熱拡散部材(19)に確実に熱は伝達されることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、プリント基板と、プリント基板に実装されて、LSI(大規模集積回路)チップといった電子部品の表面よりも大きく広がる熱拡散部材で電子部品を覆う電子部品パッケージとを備えるプリント基板ユニットに関する。
【背景技術】
LSIパッケージでは小型のプリント基板上にLSIチップが実装される。LSIチップの表面には熱拡散部材すなわちヒートスプレッダが受け止められる。LSIチップおよびヒートスプレッダの間には銀ペーストやダイヤモンドペーストといった熱伝導性凝固体が挟み込まれる。こうしてLSIチップの熱は効率的にヒートスプレッダに伝達される。LSIチップの熱はヒートスプレッダで広範囲に拡散することができる。
LSIパッケージのプリント基板には例えば合成樹脂が用いられることができる。こういった場合には、例えばLSIチップの温度が上昇すると、線膨張係数の相違に基づきLSIチップに比べてプリント基板は大きく膨張する。その結果、プリント基板には微妙な反りが引き起こされる。こういった反りはヒートスプレッダから熱伝導性凝固体を剥離させてしまう。LSIチップからヒートスプレッダに向かう熱の伝達は著しく損なわれてしまう。
【特許文献1】 日本国特開2001−168562号公報
【発明の開示】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、確実に電子部品から熱拡散部材に熱を伝達させることができる電子部品パッケージや電子部品パッケージ組立体を提供することを目的とする。本発明は、LSIパッケージといった電子部品パッケージの放熱を促進することができるプリント基板ユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1発明によれば、プリント基板と、プリント基板の表面に実装されて、電子部品の表面よりも大きく広がる熱拡散部材で電子部品を覆う電子部品パッケージと、電子部品の表面よりも小さな接触面で熱拡散部材の表面に接触する接触体と、接触体の周囲で熱拡散部材の表面に向き合わせられる平坦面を有する放熱部材とを備えることを特徴とするプリント基板ユニットが提供される。
こうしたプリント基板ユニットでは、接触体から熱拡散部材に押し付け力が伝達されると、熱拡散部材では、接触体との接触域に集中的に押し付け力は作用する。こうして熱拡散部材は確実に電子部品の表面に押し付けられることができる。
いま、電子部品が発熱する場面を想定する。電子部品の熱は熱拡散部材に伝達される。熱拡散部材は、電子部品の表面よりも大きく広がることから、広い範囲に電子部品の熱を拡散する。こうして拡散した熱は放熱部材に伝達される。放熱部材は大気中に熱を放散する。こうして電子部品の温度上昇は効果的に抑制される。
電子部品の熱は同時に電子部品パッケージの変形を引き起こす。このとき、熱拡散部材や電子部品には接触体から集中的に押し付け力が作用することから、熱拡散部材や電子部品の反りは確実に阻止される。こうして熱拡散部材と電子部品との剥離は回避される。熱拡散部材および電子部品が確実に接触し続けることから、電子部品パッケージの放熱は促進されることができる。電子部品の温度上昇は十分に抑制されることができる。
こうしたプリント基板ユニットでは、接触体は、電子部品の投影像に基づき熱拡散部材の表面に区画される投影像領域内で熱拡散部材の表面に接触すればよい。こうして接触体が投影像領域内で熱拡散部材の表面に接触すれば、熱拡散部材では電子部品の表面に向けて集中的に押し付け力は作用する。こうして熱拡散部材は確実に電子部品の表面に押し付けられる。こういった接触体は、放熱部材に一体に形成されてもよく、放熱部材から分離した金属片として形成されてもよい。
熱拡散部材の表面および放熱部材の間には熱伝導性の流動体が挟まれればよい。こうした熱伝導性の流動体には、流動体中に分散する熱伝導性微小粒子と、熱伝導性微小粒子よりも大きな粒径で形成されて流動体中で接触体を構成する接触用粒子とが含まれてもよい。電子部品の表面および熱拡散部材の間には熱伝導性の凝固体が挟まれればよい。
こういったプリント基板ユニットは、一端で放熱部材の表面に支持され、放熱部材から他端を遠ざける弾力を発揮するばねと、プリント基板に向かってばねの他端を拘束する拘束部材をさらに備えてもよい。こうしたばねおよび拘束部材によれば、放熱部材から接触体に十分な押し付け力が伝達されることができる。接触体から熱拡散部材に集中的に押し付け力が作用することができる。
以上のようなプリント基板ユニットの組み立てにあたって、電子部品の表面に受け止められて、電子部品の表面よりも大きく広がる熱拡散部材と、電子部品の表面よりも小さな接触面で熱拡散部材の表面に接触する接触体とを備える電子部品パッケージ組立体は用いられることができる。接触体は、前述と同様に、電子部品の投影像に基づき熱拡散部材の表面に区画される投影像領域内で熱拡散部材の表面に接触すればよい。
電子部品パッケージ組立体には、接触体の周囲で熱拡散部材の表面に向き合わせられる平坦面を有する放熱部材が組み込まれてもよい。接触体は、放熱部材に一体に形成されてもよく、金属片から形成されてもよい。熱拡散部材の表面および放熱部材の間には熱伝導性の流動体が挟まれればよい。こうした流動体には、流動体中に分散する熱伝導性微小粒子と、熱伝導性微小粒子よりも大きな粒径で形成されて流動体中で接触体を構成する接触用粒子とが含まれてもよい。電子部品の表面および熱拡散部材の間には熱伝導性の凝固体が挟まれればよい。電子部品パッケージ組立体は、接触体に連結されて、電子部品の表面に向けて接触体に押し付け力を伝達する押し付け機構をさらに備えてもよい。
第2発明によれば、プリント基板と、プリント基板の表面に実装されて、電子部品の表面よりも大きく広がる熱拡散部材で電子部品を覆う電子部品パッケージと、熱拡散部材に規定される上向きの平坦面に平坦な対向面で向き合わせられる放熱部材と、熱拡散部材上の平坦面から盛り上がる接触体とを備えることを特徴とするプリント基板ユニットが提供される。
こうしたプリント基板ユニットでは、接触体から熱拡散部材に押し付け力が伝達されると、熱拡散部材では接触体に集中的に押し付け力は作用する。こうして熱拡散部材は確実に電子部品の表面に押し付けられる。熱拡散部材や電子部品には接触体から集中的に押し付け力が作用することから、熱拡散部材や電子部品の反りは確実に阻止される。こうして熱拡散部材と電子部品との剥離は回避される。熱拡散部材および電子部品が確実に接触し続けることから、電子部品パッケージの放熱は促進されることができる。電子部品の温度上昇は十分に抑制されることができる。
こうしたプリント基板ユニットでは、接触体は電子部品の表面よりも小さく形成されればよい。接触体は、電子部品の投影像に基づき熱拡散部材の平坦面に区画される投影像領域内に配置されればよい。電子部品の表面および熱拡散部材の間には熱伝導性の凝固体が挟まれてもよい。
以上のようなプリント基板ユニットの組み立てにあたって、基板と、基板の表面に実装される電子部品と、基板上で電子部品の表面に受け止められて、1仮想平面内で延びる外周で規定される上向き面を有する熱拡散部材と、熱拡散部材の上向き面に一体に形成されて、仮想平面よりも上側に接触端を配置する接触体とを備える電子部品パッケージは利用されることができる。
こうした電子部品パッケージでは、接触端は電子部品の表面よりも小さく形成されればよい。接触端は、電子部品の投影像に基づき熱拡散部材の上向き面に区画される投影像領域内に配置されればよい。熱拡散部材では接触体の周囲に平坦面が形成されればよい。電子部品の表面および熱拡散部材の間には熱伝導性の凝固体が挟まれればよい。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1実施形態に係るプリント基板ユニットの構造を示す拡大垂直断面図である。
図2は、図1の2−2線に沿った拡大断面図である。
図3は、本発明の第2実施形態に係るプリント基板ユニットの構造を示す拡大部分垂直断面図である。
図4は、本発明の第3実施形態に係るプリント基板ユニットの構造を示す拡大部分垂直断面図である。
図5は、本発明の第4実施形態に係るプリント基板ユニットの構造を示す拡大部分垂直断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係るプリント基板ユニット11の構造を概略的に示す。プリント基板ユニット11は樹脂製のプリント基板12を備える。プリント基板12の表面には電子部品パッケージすなわちLSIパッケージ13が実装される。LSIパッケージ13は複数個の端子バンプ14でプリント基板12に固定される。端子バンプ14は例えばはんだといった導電材料から構成されればよい。
LSIパッケージ13は、プリント基板12の表面に実装される樹脂製基板すなわちパッケージ基板15を備える。パッケージ基板15の表面には1個の電子部品すなわちLSIチップ16が実装される。LSIチップ16は複数個の端子バンプ17でパッケージ基板15に固定される。端子バンプ17は例えばはんだといった導電材料から構成されればよい。パッケージ基板15の表面にはLSIチップ16の周囲で複数個のキャパシタ18が実装されてもよい。その他、パッケージ基板15には例えばセラミック基板が用いられてもよい。
LSIパッケージ13は熱拡散部材すなわちヒートスプレッダ19を備える。ヒートスプレッダ19はLSIチップ16の表面に受け止められる。ヒートスプレッダ19は、パッケージ基板15の表面から垂直に立ち上がって、LSIチップ16およびキャパシタ18を取り囲む周壁19aと、周壁19aの上端に連結される平板19bとを備える。周壁19aの下端はパッケージ基板15の表面に接着剤に基づき強固に固定される。平板19bには上向きの平坦面19cが規定される。こうした周壁19aおよび平板19bに基づき収容空間が形成される。
ヒートスプレッダ19の平板19bはパッケージ基板15上でLSIチップ16の表面よりも大きく広がる。すなわち、LSIチップ16はヒートスプレッダ19に覆われる。ヒートスプレッダ19は、例えば銅やアルミニウム、炭化アルミニウム、炭化珪素、アルミニウムシリコンカーバイド(AlSiC)といった熱伝導性材料から構成されればよい。
図1から明らかなように、LSIチップ16の表面およびヒートスプレッダ19の間には熱伝導性の凝固体21が挟み込まれる。凝固体21には例えば銀ペーストやダイヤモンドペーストが用いられればよい。ここで、ヒートスプレッダ19の下向き面には、下向き面から盛り上がる突部19dが形成されてもよい。突部19dの働きでヒートスプレッダ19の下向き面はキャパシタ18との接触を回避しつつLSIチップ16に十分に接近することができる。
ヒートスプレッダ19すなわちLSIパッケージ13の表面には放熱部材すなわちヒートシンク22が受け止められる。ヒートシンク22には、平板状の本体すなわち受熱部22aと、この受熱部22aから垂直方向に立ち上がる複数枚のフィン22bとが形成される。受熱部22aは平坦な下向き面すなわち対向面22cでヒートスプレッダ19の平坦面19cに向き合わせられる。隣接するフィン22b同士の間には同一方向に延びる通気路23が区画される。ヒートシンク22は例えばアルミニウムや銅といった金属材料から成型されればよい。
ヒートシンク22には、垂直方向に伸縮する巻きばね24が連結される。巻きばね24は下端でヒートシンク22の表面に支持される。巻きばね24は、ヒートシンク22から他端を遠ざける弾力を発揮する。巻きばね24の他端には、プリント基板12に向かって巻きばね24の他端を拘束する拘束部材25が連結される。巻きばね24の伸張力の働きで、ヒートシンク22にはプリント基板12に向かって押し付け力が加えられる。このとき、拘束部材25は、プリント基板12およびヒートシンク22を貫通する例えば4本の取り付け軸25aを備えればよい。取り付け軸25aの先端にはナット25bが結合される。各ナット25bは、ヒートシンク22に向き合う対向面で巻きばね24の他端を支持する。取り付け軸25aはプリント基板12の裏面で枠形の留め部材25cに結合される。ヒートシンク22、巻きばね24および拘束部材25は本発明の押し付け機構を構成する。
ヒートスプレッダ19の平坦面19cおよびヒートシンク22の対向面22cの間には熱伝導性の流動体すなわちサーマルグリース26が挟み込まれる。サーマルグリース26は、例えばシリコーングリースと、このシリコーングリース中に分散する熱伝導性微小粒子すなわち熱伝導性フィラーとから構成される。熱伝導性フィラーには例えばセラミック粒子や金属粒子が用いられればよい。その他、ヒートスプレッダ19の平坦面19cおよびヒートシンク22の対向面22cの間には例えば熱伝導シートや熱伝導ゲルが挟み込まれてもよい。
ヒートスプレッダ19の平坦面19cおよびヒートシンク22の対向面22cの間には接触体27が挟み込まれる。ヒートシンク22の対向面22cは接触体27の周囲でヒートスプレッダ19の平坦面19cに向き合わせられる。接触体27は、LSIチップ16の表面よりも小さな接触面でヒートスプレッダ19の平坦面19cに接触すればよい。同様に、接触体27は、LSIチップ16の表面よりも小さな接触面でヒートシンク22の対向面22cに接触すればよい。
接触体27は例えば金属片から構成されればよい。こうした金属片は、例えば1mm四方で厚さ100μm程度の薄板から構成されればよい。その他、金属片は円盤や球形に形成されてもよい。金属片には例えばアルミニウムや銅といった金属材料が用いられればよい。LSIパッケージ13および接触体27の組立体は本発明の電子部品パッケージ組立体を構成する。
接触体27は、図2に示されるように、LSIチップ16の投影像に基づきヒートスプレッダ19の平坦面19cに区画される投影像領域28内でヒートスプレッダ19の平坦面19cに接触すればよい。投影像領域28は、LSIチップ16の外周形状に基づきヒートスプレッダ19の平坦面19cに垂直方向に投影される投影像で規定される。
前述のようにヒートシンク22に押し付け力が加えられると、その押し付け力は接触体27からヒートスプレッダ19に伝達される。ヒートスプレッダ19では、接触体27との接触域に集中的に押し付け力は作用する。ヒートスプレッダ19の平板19bでは、周壁19aから十分に離れた位置で押し付け力が集中することから、ヒートスプレッダ19は確実にLSIチップ16の表面に押し付けられる。
LSIチップ16の動作中にLSIチップ16は発熱する。LSIチップ16の熱は凝固体21からヒートスプレッダ19に伝達される。ヒートスプレッダ19は広い範囲にLSIチップ16の熱を拡散する。こうして拡散した熱はサーマルグリース26からヒートシンク22に伝達される。ヒートシンク22は大きな表面積の表面から大気中に熱を放散する。こうしてLSIチップ16の温度上昇は効果的に抑制される。
LSIチップ16の熱は同時にパッケージ基板15に伝達される。パッケージ基板15はLSIチップ16やヒートスプレッダ19に比べて大きく熱膨張する。このとき、ヒートスプレッダ19やLSIチップ16には接触体27から集中的に押し付け力が作用することから、ヒートスプレッダ19やLSIチップ16の反りは確実に阻止される。こうしてヒートスプレッダ19と凝固体21との剥離は回避される。ヒートスプレッダ19および凝固体21が確実に接触し続けることから、LSIチップ16の温度上昇は十分に抑制されることができる。従来のようにヒートスプレッダ19の平坦面19cとヒートシンク22の対向面22cとが単純に向き合う場合には、LSIチップ16の発熱が増大するにつれてヒートスプレッダ19やLSIチップ16に反りが引き起こされる。こういった反りの影響でヒートスプレッダ19が凝固体21から剥離すると、LSIチップ16の温度は動作保証温度域外まで急激に上昇してしまうことが発明者の検証で確認された。
以上のようなプリント基板ユニット11では、例えば図3に示されるように、前述の接触体27はヒートシンク22に一体に形成されてもよい。前述の第1実施形態と均等な構造や構成には同一の参照符号が付される。ここでは、接触体27はヒートシンク22の平坦面22cに形成される。接触体27は、前述と同様に、LSIチップ16の表面よりも小さな接触面でヒートスプレッダ19の平坦面19cに接触する。接触体27は、LSIチップ16の投影像に基づきヒートスプレッダ19の表面に区画される投影像領域内でヒートスプレッダ19の平坦面19cに接触すればよい。こうした接触体27の形成にあたって例えば機械加工が実施されればよい。その他、例えばエッチング処理が実施されてもよい。
例えば図4に示されるように、接触体27はヒートスプレッダ19に一体に形成されてもよい。前述の第1実施形態と均等な構造や構成には同一の参照符号が付される。ここでは、ヒートスプレッダ19の平坦面19cに形成される。平坦面19cは、1仮想平面内で延びる外周で規定される上向き面を構成する。接触体27では、前述の仮想平面よりも上側に接触端27aが配置される。接触端27aは平坦面19cから盛り上がる。接触端27aはLSIチップ16の表面よりも小さく形成される。接触端27aは、LSIチップ16の投影像に基づきヒートスプレッダ19の対向面19cに区画される投影像領域内でヒートスプレッダ19の平坦面19cに配置されればよい。接触端27aは、LSIチップ16の投影像に基づきヒートシンク22の対向面22cに区画される投影像領域内でヒートシンク22の対向面22cに接触する。こうした接触体27の形成にあたって例えば機械加工が実施されればよい。その他、例えばエッチング処理が実施されてもよい。
その他、例えば図5に示されるように、前述の接触体27として接触用粒子31が用いられてもよい。前述の第1実施形態と均等な構造や構成には同一の参照符号が付される。こういった接触用粒子31は熱伝導性フィラー32よりも大きな粒径で形成されればよい。接触用粒子31には、前述と同様に、例えばセラミック粒子や金属粒子が用いられればよい。接触用粒子31は、LSIチップ16の表面よりも小さな接触面でヒートスプレッダ19の表面に接触する。接触用粒子31は、例えばLSIチップ16の投影像に基づきヒートスプレッダ19の表面に区画される投影像領域内でヒートスプレッダ19の平坦面19cに接触すればよい。同様に、接触用粒子31は、LSIチップ16の表面よりも小さな接触面でヒートシンク22の対向面22cに接触すればよい。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品の表面に受け止められて、電子部品の表面よりも大きく広がる熱拡散部材と、電子部品の表面よりも小さな接触面で熱拡散部材の表面に接触する接触体とを備えることを特徴とする電子部品パッケージ組立体。
【請求項2】
請求の範囲第1項に記載の電子部品パッケージ組立体において、前記接触体は、前記電子部品の投影像に基づき前記熱拡散部材の表面に区画される投影像領域内で前記熱拡散部材の表面に接触することを特徴とする電子部品パッケージ組立体。
【請求項3】
請求の範囲第1項または第2項に記載の電子部品パッケージ組立体において、前記接触体の周囲で熱拡散部材の表面に向き合わせられる平坦面を有する放熱部材をさらに備えることを特徴とする電子部品パッケージ組立体。
【請求項4】
請求の範囲第3項に記載の電子部品パッケージ組立体において、前記接触体は前記放熱部材に一体に形成されることを特徴とする電子部品パッケージ組立体。
【請求項5】
請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の電子部品パッケージ組立体において、前記接触体は金属片であることを特徴とする電子部品パッケージ組立体。
【請求項6】
請求の範囲第3項〜第5項のいずれかに記載の電子部品パッケージ組立体において、前記熱拡散部材の表面および前記放熱部材の間には熱伝導性の流動体が挟まれることを特徴とする電子部品パッケージ組立体。
【請求項7】
請求の範囲第3項に記載の電子部品パッケージ組立体において、前記熱拡散部材の表面および前記放熱部材の間に挟まれる流動体と、流動体中に分散する熱伝導性微小粒子と、熱伝導性微小粒子よりも大きな粒径で形成されて流動体中で前記接触体を構成する接触用粒子とを備えることを特徴とする電子部品パッケージ組立体。
【請求項8】
請求の範囲第1項〜第7項のいずれかに記載の電子部品パッケージ組立体において、前記接触体に連結されて、前記電子部品の表面に向けて前記接触体に押し付け力を伝達する押し付け機構をさらに備えることを特徴とする電子部品パッケージ組立体。
【請求項9】
請求の範囲第1項〜第8項のいずれかに記載の電子部品パッケージ組立体において、前記電子部品の表面および前記熱拡散部材の間には熱伝導性の凝固体が挟まれることを特徴とする電子部品パッケージ組立体。
【請求項10】
基板と、基板の表面に実装される電子部品と、基板上で電子部品の表面に受け止められて、1仮想平面内で延びる外周で規定される上向き面を有する熱拡散部材と、熱拡散部材の上向き面に一体に形成されて、仮想平面よりも上側に接触端を配置する接触体とを備えることを特徴とする電子部品パッケージ。
【請求項11】
請求の範囲第10項に記載の電子部品パッケージにおいて、前記接触端は前記電子部品の表面よりも小さいことを特徴とする電子部品パッケージ。
【請求項12】
請求の範囲第11項に記載の電子部品パッケージにおいて、前記接触端は、前記電子部品の投影像に基づき前記熱拡散部材の上向き面に区画される投影像領域内に配置されることを特徴とする電子部品パッケージ。
【請求項13】
請求の範囲第10項〜第12項のいずれかに記載の電子部品パッケージにおいて、前記熱拡散部材は前記接触体の周囲に平坦面を有することを特徴とする電子部品パッケージ。
【請求項14】
請求の範囲第10項〜第13項のいずれかに記載の電子部品パッケージにおいて、前記電子部品の表面および前記熱拡散部材の間には熱伝導性の凝固体が挟まれることを特徴とする電子部品パッケージ。
【請求項15】
プリント基板と、プリント基板の表面に実装されて、電子部品の表面よりも大きく広がる熱拡散部材で電子部品を覆う電子部品パッケージと、電子部品の表面よりも小さな接触面で熱拡散部材の表面に接触する接触体と、接触体の周囲で熱拡散部材の表面に向き合わせられる平坦面を有する放熱部材とを備えることを特徴とするプリント基板ユニット。
【請求項16】
請求の範囲第15項に記載のプリント基板ユニットにおいて、前記接触体は、前記電子部品の投影像に基づき前記熱拡散部材の表面に区画される投影像領域内で前記熱拡散部材の表面に接触することを特徴とするプリント基板ユニット。
【請求項17】
請求の範囲第15項または第16項に記載のプリント基板ユニットにおいて、一端で放熱部材の表面に支持され、放熱部材から他端を遠ざける弾力を発揮するばねと、プリント基板に向かってばねの他端を拘束する拘束部材とをさらに備えることを特徴とするプリント基板ユニット。
【請求項18】
プリント基板と、プリント基板の表面に実装されて、電子部品の表面よりも大きく広がる熱拡散部材で電子部品を覆う電子部品パッケージと、熱拡散部材に規定される上向きの平坦面に平坦な対向面で向き合わせられる放熱部材と、熱拡散部材上の平坦面から盛り上がる接触体とを備えることを特徴とするプリント基板ユニット。

【国際公開番号】WO2004/093187
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【発行日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−570891(P2004−570891)
【国際出願番号】PCT/JP2003/004852
【国際出願日】平成15年4月16日(2003.4.16)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】