説明

電子黒板、サーバ及びプログラム

【課題】過去の同じ授業の板書と授業中の板書とを比較して、円滑に授業を進める。
【解決手段】電子黒板3は、ユーザから操作を受ける入力部32と、入力部32に対するユーザ指定された指定ページの教科書データD1を教科書エリアKに表示して、表示した教科書データD1についてユーザ入力された板書データDを板書エリアBに表示する表示部31と、表示した教科書データD1の各ページに対応づけて各板書データDを記憶するCPU35とを備える。CPU35は、教科書エリアKに表示した指定ページの教科書データD1について新たにユーザ入力された板書データDと、記憶された過去の授業の板書データDのうちの指定ページに対応する過去の授業の板書データDと、が同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データDが不同であることを報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子黒板、サーバ及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、教育現場においては、電子黒板や生徒端末と呼ばれる情報表示装置が使用されている。これらの情報表示装置を用いた授業では、電子黒板に教師が入力した文字等が生徒端末に送信され、生徒端末で入力した文字等が電子黒板に送信されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、教師の板書内容を項目毎に分けて、教師の説明する音声を対応付けて記録し、板書内容の項目を指定すると、その項目に対応する説明音声を出力する装置が知られている
(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許4001464号
【特許文献2】特開2005−284490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、通常、学校の授業では、同じ内容の授業を複数のクラスで繰り返し行う。そのため、板書が中心の授業を行う場合、教師は同様の内容を複数回、板書しなければならない。一方、授業の進め方によっては、生徒の応答やクラス毎の特性に応じて、臨機応変に板書の内容を変更する必要がある。
しかしながら、上記特許文献2の装置では、教師の板書内容を記憶することができるが、過去の板書を再表示することしかできず、過去の同じ授業の板書と授業中の板書とを比較することができない。そのため、授業中の板書と過去の板書とが同等であるか否かは、教師が常に確認する必要があり、円滑に授業を進めることができない。
本発明の課題は、過去の同じ授業の板書と授業中の板書とを比較して、円滑に授業を進めることができる電子黒板、サーバ及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、
ユーザから操作を受ける入力手段と、
前記入力手段に対するユーザ操作により指定された指定ページの教科書データを教科書エリアに表示して、表示した前記教科書データについてユーザ操作により入力された板書データを板書エリアに表示する表示手段と、
前記教科書エリアに表示した前記教科書データの各ページに対応づけて、当該ページについて板書エリアに入力した各板書データを記憶するページ板書データ記憶手段と、
前記表示手段により前記教科書エリアに表示した指定ページの前記教科書データについて新たにユーザ操作により入力された板書データと、前記ページ板書データ記憶手段によって記憶された過去の授業の板書データのうちの前記指定ページに対応する過去の授業の板書データと、が同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データが不同であることを報知するページ板書不同報知手段と、
を備えることを特徴とする。
【0006】
請求項6の発明は、電子黒板との間で通信可能なサーバであって、
前記電子黒板は、
ユーザから操作を受ける入力手段と、
前記入力手段に対するユーザ操作により指定された指定ページの教科書データを教科書エリアに表示して、表示した前記教科書データについてユーザ操作により入力された板書データを板書エリアに表示する表示手段と、
を備え、
当該サーバは、
前記教科書エリアに表示した前記教科書データの各ページに対応づけて、当該ページについて板書エリアに入力した各板書データを記憶するページ板書データ記憶手段と、
前記表示手段により前記教科書エリアに表示した指定ページの前記教科書データについて新たにユーザ操作により入力された板書データと、前記ページ板書データ記憶手段によって記憶された過去の授業の板書データのうちの前記指定ページに対応する過去の授業の板書データと、が同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データが不同であることを報知するページ板書不同報知手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、過去の同じ授業の板書と授業中の板書とを比較して、円滑に授業を進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】授業支援システムの概略構成を示す図である。
【図2】サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図3】電子黒板の概略構成を示すブロック図である。
【図4】教室サーバ処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】教室サーバ処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】教室サーバ処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】板書データベースを説明するための図である。
【図8】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図9】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図10】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図11】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図12】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図13】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図14】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図15】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図16】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態の一例を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
【0010】
図1は、本実施の形態における授業支援システム1の概略構成を示す図である。
この図に示すように、本実施の形態における授業支援システム1は、サーバ2と、電子黒板3とを備えている。
【0011】
[サーバ]
サーバ2は、複数の学校の電子黒板3に対して機能やデータを提供するものであり、図2に示すように、表示部21と、入力部22と、通信部23と、記憶部24と、CPU25等とを備えて構成されている。
【0012】
表示部21は、ディスプレイ210を備えており、CPU25から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ210に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ210は、いわゆるタッチパネル221と一体的に形成されており、ユーザによるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0013】
入力部22は、キー群220や上述のタッチパネル221を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル221の位置に対応する信号をCPU25に出力するようになっている。
【0014】
通信部23は、複数の電子黒板3との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。
【0015】
記憶部24は、サーバ2の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU25の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部24は、本発明に係る授業支援プログラム240と、書籍データベース241と、板書データベース242と、IDデータベース243等とを記憶している。
【0016】
授業支援プログラム240は、後述の教室サーバ処理(図4〜図6参照)をCPU25に実行させるためのプログラムである。
【0017】
書籍データベース241は、授業で使用される書籍についてデータを記憶しており、例えば、各教科書について教科書データD1を記憶している。なお、本実施の形態における教科書データD1は、教科書をPDF形式で画像化したデータとなっている。
【0018】
IDデータベース243は、サーバ2にアクセスし得る電子黒板3のIDコード(以下、黒板IDとする)と、これら電子黒板3の属する教室のIDコード(以下、教室IDとする)とを対応付けて複数記憶している。
【0019】
板書データベース242は、図7に示すように、電子黒板3で入力される板書の内容(板書データD)と、板書入力された教科書位置Pと、板書番号Nとを、それぞれ対応づけて授業クラス毎(板書実績ファイルF毎)に記憶するようになっている。ここで、教科書位置Pとは、教科書のページ番号や当該ページの上端から何%の位置であるか、また、左端から何%の範囲であるかを示す。例えば、教科書59ページで、上端から23%の位置で、かつ、左端から0−45%の範囲を表す場合には、教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」と記憶するようになっている。
さらに、各板書実績ファイルFに、ファイル名、当該電子黒板3の黒板IDを対応づけて記憶するようになっている。
【0020】
CPU25は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、サーバ2を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU25は、入力部22から入力される操作信号等に応じて記憶部24に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU25は、処理結果を表示部21に適宜出力させる。
【0021】
[電子黒板]
電子黒板3は、教室に設置されて授業に用いられるものであり、図3に示すように、表示部31と、入力部32と、通信部33と、記憶部34と、CPU35等とを備えて構成されている。
【0022】
表示部31は、ディスプレイ310を備えており、CPU35から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ310に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ310は、いわゆるタッチパネル321と一体的に形成されており、ユーザ(教師)によるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0023】
入力部32は、キー群320や上述のタッチパネル321を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル321の位置に対応する信号をCPU35に出力するようになっている。
【0024】
通信部33は、サーバ2との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。
【0025】
記憶部34は、電子黒板3の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU35の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部34は、IDテーブル343等を記憶している。
【0026】
IDテーブル343は、自機の黒板IDと、自機の属する教室の教室IDとを対応付けて記憶している。
【0027】
CPU35は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、電子黒板3を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU35は、入力部32から入力される操作信号等に応じて記憶部34に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU35は、処理結果を表示部31に適宜出力させる。
【0028】
[動作]
続いて、サーバ2による教室サーバ処理について、図4〜図6を参照しつつ説明する。
【0029】
この教室サーバ処理においては、まずCPU25は、図4に示すように、教師の操作によって何れかの電子黒板3が書籍の閲覧要求を受けるか否かを判定し(ステップS1)、受けないと判定した場合(ステップS1;No)には他の処理へ移行する。
【0030】
また、ステップS1において何れかの電子黒板3が書籍の閲覧要求を受けたと判定した場合(ステップS1;Yes)には、CPU25は、閲覧要求を受けた電子黒板3(以下、他の電子黒板3と区別して電子黒板3Sとする)から、当該電子黒板3SのIDテーブル343に記憶された黒板ID及び教室IDを受信する(ステップS2)。
【0031】
次に、CPU25は、受信した教室IDで示される教室での授業用に、電子黒板3Sと、のための作業領域を記憶部24内に作成する(ステップS3)。
【0032】
次に、CPU25は、閲覧する書籍の指定情報を電子黒板3Sから受信した後(ステップS4)、教科書が指定されているか否かを判定し(ステップS5)、指定されていないと判定した場合(ステップS5;No)には他の処理へ移行する。
【0033】
また、ステップS5において教科書が指定されていると判定した場合(ステップS5;Yes)には、CPU25は、閲覧する章番号及びページ番号の指定情報か、或いは前回の教室サーバ処理において最後に表示していたページの指定情報を電子黒板3Sから受信する(ステップS6)。
【0034】
次に、CPU25は、ステップS4で指定された教科書(以下、指定教科書とする)のうち、ステップS6で指定されたページの教科書データD1を電子黒板3Sに送信し、そのディスプレイ310に表示させる(ステップS7)。
【0035】
次に、CPU25は、板書データベース242に、新たな板書データエリアAを設定し、当該新たな板書データエリアAに対して板書番号Nを「1」、現在の教科書位置Pを対応づけて記憶する(図7参照)(ステップS8)。
【0036】
次に、図5に示すように、CPU25は、電子黒板3Sに対する操作を受信したと判定した場合(ステップS9)には、電子黒板3Sで板書機能の指定操作が行われたか否かを判定する(ステップS11)。ここで、板書機能とは、電子黒板3Sのディスプレイ310に板書エリアBを表示させる機能である(図8(b)参照)。また、板書エリアBとは、教師が板書を行うためのエリアである。
【0037】
このステップS11において板書機能の指定操作が行われたと判定した場合(ステップS11;Yes)には、CPU25は電子黒板3Sのディスプレイ310に板書エリアBを作成して表示させる(ステップS12)。より詳細には、これらのステップS12においてCPU25は、ディスプレイ310の上側に教科書エリアK(図8(b)参照)を作成して当該教科書エリアKに教科書を1ページ分表示させるとともに、ディスプレイ310の下側に板書エリアBを作成して現在の日付と、現時点で教科書エリアKに表示されている教科書のページ数とを表示させる。
【0038】
次に、CPU25は、教科書の指定されたページと同じページから始まる過去の板書データDが、板書データベース242にあるか否かを判定し(ステップS13)、当該過去の板書データDがあると判定した場合には(ステップS13;Yes)、当該過去の板書データDが複数あるか否かを判定する(ステップS14)。当該過去の板書データDが複数あると判定した場合には(ステップS14;Yes)、いずれかの板書データDに対するユーザによる選択操作が行われたか否かを判定し、選択操作が行われたと判定した場合には(ステップS15)、板書比較モードをONとし、板書エリアBの板書機能アイコンB1上にエクスクラメーションマーク「!」を重ねて表示させる(ステップS16)。
【0039】
また、上述のステップS11において板書機能の指定操作が行われなかったと判定した場合(ステップS11;No)には、CPU25は、板書エリアBに手書き入力操作が行われたか否かを判定する(ステップS21)。
【0040】
このステップS21において手書き入力操作が行われたと判定した場合(ステップS21;Yes)には、CPU25は、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容を表示させる(ステップS22)。
【0041】
次に、CPU25は、上記入力内容を、電子黒板3Sの黒板ID、板書データベース242の現在の板書番号N及び手書き入力された教科書位置Pに対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶させる(ステップS23)。手書き入力された教科書位置Pとは、手書き入力された教科書ページのことを言う。
ここで、板書データベース242の現在の板書番号Nよりも古い板書番号N(数字の小さい板書番号N)の板書データエリアAに板書データDが記憶されておらず、空である場合には、当該空の板書データエリアAを削除して、現在(最新)の板書番号Nを数字の並び順に変更して、変更した板書番号Nに対応する板書データエリアAに、入力された板書データDを記憶する。
【0042】
次に、CPU25は、板書比較モードがONに操作されているか否かを判定し(ステップS24)、板書比較モードがONに操作されていないと判定した場合(ステップS24;No)には、上述のステップS9に移行する。
【0043】
また、上述のステップS24において板書比較モードがONであると判定した場合(ステップS24;Yes)には、CPU25は、現在の板書データDの教科書位置Pに対応する、過去の板書データDを、板書データベース242から読み出して、過去の板書データDと当該現在の板書データDとを比較する(ステップS25)。
【0044】
次に、CPU25は、現在の板書データDにおいて、読み出した過去の板書データDと、行毎の内容がほぼ同等であるか否かを判定する(ステップS26)。ここで、同等であるか否かを判別とは、例えば、エリアの数、長さ、文字を認識して、「て」「に」「を」「は」等を除く記載の主要部が同一である場合には、同等であると判定する。また、図形の形状が類似である場合にも同等であると判定する。
【0045】
このステップS26において行毎の内容がほぼ同等であると判定した場合(ステップS26;Yes)には、上述のステップS9に移行する。
【0046】
また、上述のステップS26において行毎の内容がほぼ同等でないと判定した場合(ステップS26;No)には、CPU25は、相違を示す報知を行い(ステップS27)、上述のステップS9に移行する。具体的には、現在の板書エリアBにおいて、相違する箇所にエクスクラメーションマーク(!)(不同マーク)を薄く表示させるとともに、小さなアラーム音を鳴らす。
【0047】
また、上述のステップS21において手書き入力操作が行われなかったと判定した場合(ステップS21;No)には、図6に示すように、CPU25は、教科書エリアKにマーカ入力操作が行われたか否かを判定する(ステップS31)。
【0048】
このステップS31においてマーカ入力操作が行われたと判定した場合(ステップS31;Yes)には、CPU25は、教科書エリアKにおけるマーカ入力操作対象位置にマーカM(図9(b)参照)を表示させる(ステップS32)。
【0049】
次に、CPU25は、板書データベース242に新たに板書データエリアAを設定し、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nを1増やすとともに、当該板書番号Nと、マーカ入力された教科書位置Pと、マーカ入力データとを対応づけて記憶し(ステップS33)、上述のステップS31に移行する。マーカ入力された教科書位置Pとは、マーカ入力された教科書のページと、当該マーカ入力された位置がそのページ中の上端から何%の位置であるか、また、そのページ中の左端から何%の範囲であるかを表したマーカ指定箇所のことを言う。マーカ入力データとは、マーカ指定箇所におけるデータのことを言う。
ここで、新たに板書データエリアAを設定する場合に、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nよりも古い板書番号N(数字の小さい板書番号N)の板書データエリアAに、板書データDが記憶されておらず、空である場合には、当該空の板書データエリアAを削除して、新たな板書データエリアAの板書番号Nを数字の並び順に設定して、設定した板書番号Nと、マーカ入力された教科書位置Pと、マーカ入力データとを対応づけて記憶する。
【0050】
また、上述のステップS31においてマーカ入力操作が行われなかったと判定した場合(ステップS31;No)には、CPU25は、教科書ページ移動操作が行われたか否かを判定する(ステップS41)。
【0051】
このステップS41においてページ移動操作が行われたと判定した場合(ステップS41;Yes)には、CPU25は、ページ移動後の教科書エリアKを表示させる(ステップS42)。ここで、ページ移動操作において数ページ移動した場合であっても、途中のページの教科書エリアKの表示は行わずに、数ページ移動後の教科書エリアKを表示させる。
【0052】
次に、CPU25は、板書データベース242に新たに板書データエリアAを設定し、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nを1増やすとともに、移動した教科書位置P(具体的にはページ番号)を対応付けて記憶し(ステップS43)、上述のステップS31に移行する。
【0053】
また、上述のステップS41においてページ移動操作が行われなかったと判定した場合(ステップS41;No)には、CPU25は、教科書エリアKにおいてコピー機能の指定操作が行われ、板書エリアB内に教科書エリアKのコピー部分の貼り付け操作が行われたか否かを判定する(ステップS51)。
【0054】
このステップS51においてコピー部分の貼り付け操作が行われたと判定した場合(ステップS51;Yes)には、CPU25は、教科書エリアKの当該コピー部分を、板書エリアBに表示させ(ステップS52)、上述のステップS22に移行する。
【0055】
また、上述のステップS51においてコピー部分の貼り付け操作が行われなかったと判定した場合(ステップS51;No)には、CPU25は、板書エリアBのエクスクラメーションマーク(!)にタッチ操作(エクスクラメーションマークの指定操作)が行われたか否かを判定する(ステップS61)。
【0056】
このステップS61においてエクスクラメーションマーク(!)にタッチ操作が行われたと判定した場合(ステップS61;Yes)には、CPU25は、当該エクスクラメーションマーク(!)に対応する過去の板書データBを板書データベース242から読み出して、読み出した過去の板書データBを、当該エクスクラメーションマーク(!)の対応位置に表示し(ステップS62)、上述のステップS22に移行する。
【0057】
また、上述のステップS61においてエクスクラメーションマーク(!)にタッチ操作が行われなかったと判定した場合(ステップS61;No)には、CPU25は、板書エリアBのエクスクラメーションマーク(!)の周囲をポインタがなぞるようユーザ操作が行われたか否かを判定する(ステップS71)。
【0058】
このステップS71において板書エリアBのエクスクラメーションマーク(!)の周囲をポインタがなぞるようユーザ操作が行われたと判定した場合(ステップS71;Yes)には、CPU25は、当該エクスクラメーションマーク(!)に対応する過去の板書データDを板書データベース242から読み出して、読み出した過去の板書データDを、ポインタの操作位置に対応して順次表示させ(ステップS72)、上述のステップS23に移行する。ここで、ポインタの操作位置に対応して順次表示とは、ポインタでなぞった位置に対応して徐々に表示させることを言う。
【0059】
また、上述のステップS71において板書エリアBのエクスクラメーションマーク(!)の周囲をポインタがなぞるようユーザ操作が行われなかったと判定した場合(ステップS71;No)には、CPU25は、授業終了の指定操作が行われたか否かを判定する(ステップS81)。
【0060】
このステップS81において授業終了の指定操作が行われた場合(ステップS81;Yes)には、CPU25は、これまでに記憶した板書番号N、教科書位置P及び板書データDに、ファイル名を対応づけて板書実績ファイルFとして保存させ(ステップS82)、上述のステップS22に移行する。
【0061】
また、上述のステップS81において授業終了の指定操作が行われなかったと判定した場合(ステップS81;No)には、CPU25は他の処理へ移行する。
【0062】
続いて、図面を参照しつつ、上述の教室サーバ処理を具体的に説明する。まず、低レベルクラスで行った場合について説明する。
[動作例1]:1回目の授業
まず、教師が電子黒板3で書籍の閲覧要求を行い(ステップS1;Yes)、閲覧する書籍として教科書を指定し(ステップS5;Yes)、閲覧する章番号及びページ番号を指定すると(ステップS6)、図8(a)に示すように、指定教科書の各ページのうち、指定されたページの教科書データD1が電子黒板3に送信され、そのディスプレイ310に表示される(ステップS7)。そして、図7(a)に示すように、板書データベース242に新たな板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAに対して板書番号Nが「1」と、現在の教科書位置Pが「P45」と、が対応づけられて記憶される(ステップS8)。
【0063】
次に、教師が電子黒板3Sに対する操作を行い(ステップS9)、板書機能の指定操作を行うと(ステップS11;Yes)、図8(b)に示すように、電子黒板3Sのディスプレイ310の上側に教科書エリアKが作成されて当該教科書エリアKに教科書1ページ分が表示されるとともに、ディスプレイ310の下側に板書エリアBが教科書エリアKの上に重ねて作成される。そして、現在の日付「20110222(火)」と、現時点で教科書エリアKに表示されている教科書のページ数「P45」とが表示される(ステップS12)。
【0064】
ここで、板書データベース242には、「算数5年P45」から始まる対応の過去の板書データDが無いので(ステップS13;No)、板書機能アイコンB1上にエクスクラメーションマーク(!)は表示されない。
【0065】
次に、教師が板書エリアBに対して「四角形の面積」、面積の考え方の図、「(あ)たて4コ よこ6コ 全部で24コ!」「長方形の面積=たて×よこ」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図8(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図7(a)に示すように、入力内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「1」、教科書位置Pが「P45」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0066】
次に、教師がコピー機能の指定操作を行い(ステップS51;Yes)、図9(a)に示すように、電子黒板3Aのディスプレイ310における教科書エリアK内でコピー部分の範囲指定を行った後に、板書エリアB内で貼付位置(コピー先の位置)の範囲指定を行うと、板書エリアBの貼付位置が赤枠で囲まれてコピー表示エリアCとして設定され、コピー表示エリアCにコピー部分が貼り付けて表示される(ステップS52)。また、このとき電子黒板3Sの教科書エリアKにおけるコピー元部分が赤枠で囲まれて表示される。
そして、図7(a)に示すように、コピー部分の貼り付け内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「1」、教科書位置Pが「P45」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0067】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、59ページに指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図9(b)に示すように、59ページの教科書エリアKが表示される(ステップS42)。そして、図7(a)には図示しないが、板書データベース242に新たな板書データエリアAが設定されるとともに、新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「2」と、移動した教科書位置Pが「P59」と、が対応付けられて記憶される(ステップS43)。
【0068】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、マーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図9(b)に示すように、教科書エリアKにおけるマーカ入力操作対象位置にマーカMが表示される(ステップS32)。そして、図7(a)に示すように、板書データベース242に新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えるとともに、マーカ入力された教科書位置P(マーカ指定箇所)と、マーカ入力データと、が対応付けられて記憶される(ステップS33)。このとき、上記59ページにページ移動した際に手書き入力されなかったことから、板書データベース242の現在の板書番号Nが「2」の板書データエリアAには、板書データDが記憶されておらず空であるので、当該空の板書データエリアAが削除される。そして、図7(a)に示すように、新たな板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAに対して、板書番号Nが数字の並び順になるように板書番号Nが「2」と、教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」と、マーカ入力データの「平行四辺形の面積の公式」と、が対応づけられて記憶される。
【0069】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、「(う)面積=底辺×高さ」等を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図9(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図7(a)に示すように、入力内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「2」、教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0070】
最後に、教師が授業終了の指定操作を行うと(ステップS81;Yes)、記憶した板書データDが板書実績ファイルFとして保存される(ステップS82)。このとき、当該板書実績ファイルFに、教科、授業開始ページ、日付、授業時間等からなるファイル名、例えば図7(a)に示すように「算数5年P45〜:20110222(火)3時限」が対応づけられて記憶される。以下、このファイル名の板書実績ファイルFを他の板書実績ファイルFと区別して板書実績ファイルF1と言う。
【0071】
続いて、上記授業と同じ授業を他のクラス(高レベルクラス)で行った場合について説明する。なお、動作例2及び動作例3において、動作例1と同様の操作については簡略化し、異なる点については詳細に説明する。
[動作例2]:2回目の授業例
まず、教師が電子黒板3で書籍の閲覧要求を行い(ステップS1;Yes)、閲覧する書籍として教科書を指定し(ステップS5;Yes)、閲覧する章番号及びページ番号を指定すると(ステップS6)、図10(a)に示すように、指定教科書の各ページのうち、指定されたページの教科書データD1が電子黒板3に送信され、そのディスプレイ310に表示される(ステップS7)。そして、図7(b)に示すように、板書データベース242に新たな板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAに対して、板書番号Nが「1」と、現在の教科書位置Pが「P45」と、が対応づけられて記憶される(ステップS8)。
【0072】
次に、教師が電子黒板3Sに対する操作を行い(ステップS9)、板書機能の指定操作を行うと(ステップS11;Yes)、図10(b)に示すように、電子黒板3Sのディスプレイ310の上側に教科書エリアKが作成されて教科書1ページ分が表示されるとともに、ディスプレイ310の下側に板書エリアBが作成される。そして、現在の日付「20110222(火)」と、教科書のページ数「P45」とが表示される(ステップS12)。
【0073】
ここで、板書データベース242には、「算数5年P45」から始まる対応の過去の板書データDが、図7(a)に示す板書実績ファイルF1に保存されたデータが1つあるので(ステップS13;Yes、ステップS14;No)、板書比較モードがONとされ、板書機能アイコンB1上にエクスクラメーションマーク(!)が表示される(ステップS16)。
【0074】
次に、教師が板書エリアBに対して「四角形の面積」、「(あ)たて4コ よこ6コ 全部で24コ!」「長方形の面積=たて×よこ」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図10(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図7(b)に示すように、入力内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「1」、教科書位置Pが「P45」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
また、板書比較モードがONであるので(ステップS24;Yes)、現在の教科書位置「P45」に対応する図7(a)の板書実績ファイルF1中の過去の板書データDと、図7(b)の現在の板書データDとが比較され(ステップS25)、板書されていない項目(ここでは、四角形の面積の説明図)があり、行毎の内容がほぼ同等でないので(ステップS26;No)、エクスクラメーションマーク(!)が相違箇所に薄く表示される(ステップS27)。
【0075】
次に、教師がコピー機能の指定操作を行い(ステップS51;Yes)、図11(a)に示すように、教科書エリアK内でコピー部分の範囲指定を行った後に、板書エリアB内で貼付位置(コピー先の位置)の範囲指定を行うと、板書エリアBの貼付位置が赤枠で囲まれてコピー表示エリアCとして設定され、コピー表示エリアCにコピー部分が貼り付けて表示される(ステップS52)。
そして、図7(b)に示すように、コピー部分の貼り付け内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「1」、教科書位置Pが「P45」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0076】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、59ページに指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図11(b)に示すように、59ページの教科書エリアKが表示される(ステップS42)。
【0077】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、マーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図11(b)に示すように、教科書エリアKにおけるマーカ入力操作対象位置にマーカMが表示される(ステップS32)。そして、図7(b)に示すように、板書データベース242に新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「2」と、マーカ入力された教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」と、マーカ入力データの「平行四辺形の面積の公式」と、が対応づけられて記憶される(ステップS33)。
【0078】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、「底辺と高さは直角!どれが底辺でもOK?」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図11(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図7(b)に示すように、入力内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「2」、教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
また、板書比較モードがONであるので(ステップS24;Yes)、現在の教科書位置P「P59、23%、W,0−45%」に対応する図7(a)の板書実績ファイルF1中の過去の板書データDと、図7(b)の現在の板書データDとが比較され(ステップS25)、板書されていない項目(ここでは、「(う)面積=底辺×高さ」)があり、行毎の内容がほぼ同等でないので(ステップS26;No)、エクスクラメーションマーク(!)が相違箇所に薄く表示される(ステップS27)。なお、図7(b)には、「(う)面積=底辺×高さ」が記載されているが、この比較時点では当該板書データエリアAには「(う)面積=底辺×高さ」の板書データDは記憶されていない。後述のエクスクラメーションマーク(!)のタッチ操作により、当該板書データエリアAに記憶されることになるため、ここでは図面の関係上、記載している。
【0079】
次に、教師が板書エリアBに表示されたエクスクラメーションマーク(!)をタッチすると(ステップS61;Yes)、図12(a)に示すように、当該エクスクラメーションマーク(!)に対応する過去の板書データDとして、「(う)面積=高さ×底辺」が、当該エクスクラメーションマーク(!)位置に表示される(ステップS62)。
そして、図7(b)に示すように、表示された内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「2」、教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0080】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、60ページに指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図12(b)に示すように、60ページの教科書エリアAが表示される(ステップS42)。
【0081】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、マーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図12(b)に示すように、教科書エリアKにおけるマーカ入力操作対象位置にマーカMが表示される(ステップS32)。そして、図7(b)に示すように、板書データベース242に新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「3」と、マーカ入力された教科書位置Pが「P60、30%、W,65−70%」と、マーカ入力データの練習問題「(ii)」と、が対応づけられて記憶される(ステップS33)。
【0082】
次に、教師が板書エリアBにおいて、「8×5=40cm」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図12(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図7(b)に示すように、入力内容が、現在の板書番号Nが「3」、教科書位置Pが「P60、30%、W,65−70%」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0083】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、59ページに指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図13(a)に示すように、59ページの教科書エリアKが表示される(ステップS42)。そして、図7(b)に示すように、板書データベース242に新たな板書データエリアAが設定されるとともに、新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「4」と、教科書位置Pが「P59」と、が対応づけられて記憶される(ステップS43)。
【0084】
次に、教師が板書エリアBにおいて、「高さ=面積÷底辺」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図13(a)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図7(b)に示すように、入力内容が、現在の板書番号Nが「4」、教科書位置Pが「P59」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0085】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、60ページに指定してページ移動操作を行うと
(ステップS41;Yes)、図13(b)に示すように、60ページの教科書エリアKが表示される(ステップS42)。そして、図7(b)に示すように、板書データベース242に新たな板書データエリアAが設定されるとともに、新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「5」と、教科書位置Kが「P60」と、が対応づけられて記憶される(ステップS43)。
【0086】
次に、教師が板書エリアBにおいて、「追加:高さh=40÷6=6.67cm」を手書き入力すると(ステップS41;Yes)、図13(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図7(b)に示すように、入力内容が、現在の板書番号Nが「5」、教科書位置Pが「P60」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0087】
最後に、教師が授業終了操作の指定操作を行うと(ステップS81;Yes)、記憶した板書データDが板書実績ファイルFとして保存される(ステップS82)。このとき、当該板書実績ファイルFに、ファイル名として、例えば図7(b)に示すように「算数5年P45〜:20110222(火)5時限」が対応づけられて記憶される。以下、このファイル名の板書実績ファイルFを他の板書実績ファイルFと区別して板書実績ファイルF2と言う。
【0088】
続いて、上記授業と同じ授業を他のクラス(中レベルクラス)で行った場合について説明する。
[動作例3]:3回目の授業例
まず、教師が電子黒板3で書籍の閲覧要求を行い(ステップS1;Yes)、閲覧する書籍として教科書を指定し(ステップS5;Yes)、閲覧する章番号及びページ番号を指定すると(ステップS6)、図14(a)に示すように、指定教科書の各ページのうち、指定されたページの教科書データD1が電子黒板3に送信され、そのディスプレイ310に表示される(ステップS7)。そして、図7(c)に示すように、板書データベース242に新たな板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAに対して、板書番号Nが「1」と、教科書位置Pが「P45」と、が対応づけられて記憶される(ステップS8)。
【0089】
次に、教師が電子黒板3Sに対する操作を行い(ステップS9)、板書機能の指定操作を行うと(ステップS11;Yes)、図14(b)に示すように、電子黒板3Sのディスプレイ310の上側に教科書エリアKが作成されて教科書1ページ分が表示されるとともに、ディスプレイ310の下側に板書エリアBが作成される。そして、現在の日付「20110223(水)」と、教科書のページ数「P45」とが表示される(ステップS12)。
【0090】
ここで、板書データベース242には、「算数5年P45」から始まる対応の過去の板書データDが、図7(a)に示す板書実績ファイルF1に保存されたデータと、図7(b)に示す板書実績ファイルF2に保存されたデータの2つあるので(ステップS13;Yes、ステップS14;Yes)、教師が過去の板書データDの板書実績ファイルF2を指定すると、板書比較モードをONとし、板書機能アイコンB1上にエクスクラメーションマーク(!)が表示される(ステップS16)。
【0091】
次に、教師が板書エリアBに対して「四角形の面積」、「(あ)たて4コ よこ6コ 全部で24コ!」「長方形の面積=たて×よこ」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図14(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図7(c)に示すように、入力内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「1」、教科書位置Pが「P45」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
また、板書比較モードがONであるので(ステップS24;Yes)、現在の教科書位置Pが「P45」に対応する図7(b)に示す板書実績ファイルF2中の過去の板書データDと、現在の板書データDとが比較され(ステップS25)、行毎の内容がほぼ同等であるので(ステップS26;Yes)、板書エリアBにエクスクラメーションマーク(!)は表示されない。
【0092】
次に、教師がコピー機能の指定操作を行い(ステップS51;Yes)、図15(a)に示すように、教科書エリアK内でコピー部分の範囲指定を行った後に、板書エリアB内で貼付位置(コピー先の位置)の範囲指定を行うと、板書エリアBの貼付位置が赤枠で囲まれてコピー表示エリアCとして設定され、コピー表示エリアCにコピー部分が貼り付けて表示される(ステップS52)。
そして、図7(c)に示すように、コピー部分の貼り付け内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「1」、教科書位置Pが「P45」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0093】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、59ページに指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図15(b)に示すように、59ページの教科書エリアKが表示される(ステップS42)。
【0094】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、マーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図15(b)に示すように、教科書エリアKにおけるマーカ入力操作対象位置にマーカMが表示される(ステップS32)。そして、図7(c)に示すように、板書データベース242に新たな板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「2」と、マーカ入力された教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」と、マーカ入力データの「平行四辺形の面積の公式」と、が対応づけられて記憶される(ステップS33)。
【0095】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、「底辺と高さは直角!どれが底辺でもいいよ?」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図15(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図7(c)に示すように、入力内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「2」、教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
また、板書比較モードがONであるので(ステップS24;Yes)、現在の教科書位置Pが板書番号Nが「P59、23%、W,0−45%」に対応する図7(b)の板書実績ファイルF2中の過去の板書データDと、現在の板書データDとが比較され(ステップS25)、板書されていない項目(「(う)面積=底辺×高さ」)があり、行毎の内容がほぼ同等でないので(ステップS26;No)、相違箇所にエクスクラメーションマーク(!)が薄く表示される(ステップS27)。
【0096】
次に、教師が板書エリアBに表示されたエクスクラメーションマーク(!)の周囲をポインタでなぞるように線を入力すると(ステップS71;Yes)、図16(a)に示すように、当該エクスクラメーションマーク(!)に対応する板書実績ファイルF2中の過去の板書データDが、板書データベース242から読み出されて、「(う)面積=底辺×高さ」がポインタの線入力位置に応じて順次表示されていく(ステップS62)。
そして、図7(c)に示すように、表示された内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「2」、教科書位置Pが「P59、23%W,0−45%」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0097】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、60ページに指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図16(b)に示すように、60ページの教科書エリアKが表示される(ステップS42)。
【0098】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、マーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図16(b)に示すように、教科書エリアKにおけるマーカ入力操作対象位置にマーカMが表示される(ステップS32)。そして、図7(c)に示すように、板書データベース242に新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「3」と、マーカ入力された教科書位置Pが「P60、30%、W,20−25%」と、マーカ入力データの練習問題「(i)」と、が対応づけられて記憶される。
【0099】
次に、教師が板書エリアBにおいて、「7×4=28cm」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図16(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図7(c)に示すように、入力内容が、現在の板書番号Nが「3」、教科書位置Pが「P60、30%、W,20−25%」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0100】
さらに、教師が教科書エリアKにおいて、練習問題「(ii)」にマーカ指定し(ステップS31;Yes)、「8×5=40cm」を手書き入力した場合(ステップS21;Yes)においても、上記と同様にして、図7(c)に示すように、板書データベース242に新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「4」と、マーカ入力された教科書位置Pが「P60、30%、W,65−70%」と、マーカMで指定した箇所の練習問題「(ii)」と、が対応づけられるとともに、新たな板書データエリアAに入力内容である「「8×5=40cm」が板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0101】
また、板書比較モードがONであるので(ステップS24;Yes)、現在の教科書位置Pが「P60、30%、W,65−70%」に対応する図7(b)の板書実績ファイルF2中の過去の板書データDと、現在の板書データDとが比較され(ステップS25)、行毎の内容がほぼ同等であるので(ステップS26;No)、板書エリアBにエクスクラメーションマーク(!)は表示されない。
【0102】
最後に、教師が授業終了操作の指定操作を行うと(ステップS81;Yes)、記憶した板書データDが板書実績ファイルFとして保存される(ステップS82)。このとき、当該板書実績ファイルFに、ファイル名として、例えば図7(c)に示すように「算数5年P45〜:20110222(水)2時限」が対応づけられて記憶される。以下、このファイル名の板書実績ファイルFを他の板書実績ファイルFと区別して板書実績ファイルF3と言う。
【0103】
以上のように、本実施形態によれば、図5のステップS21〜S27、図7、図10等に示すように、新たな授業においてユーザ操作により指定されたページの教科書データD1を表示し、板書エリアBに板書した板書データDを教科書の各ページに対応付けて記憶し、指定ページの教科書データD1についてユーザにより新たに板書された場合に、当該指定ページに対応する過去の授業の板書データDと、前記新たにユーザ入力された板書データDとが、同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データDが不同であることが報知されるので、過去の授業の板書と新たに入力した板書とを容易に比較することができる。そのため、教師が同じ授業を複数回行う場合に、過去の授業の板書と新たに入力した板書を常に比較して確認する必要がなく、また、新たに入力した板書に抜けや間違いがあった場合でも容易に把握することができ、円滑に授業を進めることができる。
【0104】
また、図6のステップS31〜S33、図7、図8等に示すように、ユーザ操作により教科書エリアKにマーカ入力された指定箇所をマーカ表示し、マーカ指定箇所について板書した板書データDを、マーカ指定箇所毎に対応づけて記憶し、当該マーカ指定箇所についてユーザにより新たに板書された場合に、当該マーカ指定箇所に対応する過去の授業の板書データDと、前記新たにユーザ入力された板書データDとが、同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データDが不同であることが報知されるので、教科書エリアKにマーカ指定して板書した場合においても、当該マーカ指定箇所における過去の授業の板書と新たに入力した板書とを容易に比較することができる。この点においても、教師が過去の授業の板書と新たに入力した板書を常に比較して確認する必要がなく、また、新たに入力した板書に抜けや間違いがあった場合でも容易に把握することができ、円滑に授業を進めることができる。
【0105】
また、図5のステップS25〜S27、図6のステップS61〜S62、図10等に示すように、新たにユーザ入力された板書データDのうち、指定ページ又はマーカ指定箇所に対応する過去の板書データDと同等でない箇所にエクスクラメーションマーク(!)を表示し、ユーザによるエクスクラメーションマーク(!)のタッチ操作により、前記同等でない箇所に、当該同等でない箇所に対応する部位の過去の板書データDを表示するので、教師が同等でない箇所に過去の板書データDを随時板書する必要がなく、エクスクラメーションマーク(!)のタッチ操作だけで過去の板書が表示され、円滑に授業を進めることができる。
【0106】
また、図6のステップS71〜S72、図16等に示すように、新たにユーザ入力された板書データDのうち、指定ページ又はマーカ指定箇所に対応する過去の板書データDと同等でない箇所にエクスクラメーションマーク(!)を表示し、エクスクラメーションマーク(!)の周囲をポインタがなぞるようユーザ操作が行われることにより、前記同等でない箇所に、当該同等でない箇所に対応する部位の過去の板書データDをポインタの操作位置に応じて順次表示するので、教師が同等でない箇所に過去の板書データDを随時板書する必要がなく、エクスクラメーションマーク(!)の周囲をポインタでなぞるよう操作するだけで過去の板書が表示され、円滑に授業を進めることができる。特に、ポインタの操作位置に応じて板書データDが順次表示されることから、簡単に板書することができ、また、教師が板書しているような動作を表現すことができる。
【0107】
なお、上記の実施形態における電子黒板3の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
【0108】
例えば、上記の実施形態では、サーバ2が電子黒板3での表示内容を制御することとして説明したが、電子黒板3がそれぞれ自機の表示内容を制御することとしても良い。より具体的には、上述の授業支援プログラム240と同様のプログラムを電子黒板3が記憶し、このプログラムに基づいてステップS1〜S82における自機内での処理を行うこととしても良い。これらの場合であっても、過去の授業の板書と新たに入力した板書とを容易に比較することができる。そのため、教師が同じ授業を複数回行う場合に、過去の授業の板書と新たに入力した板書を常に比較して確認する必要がなく、また、新たに入力した板書に抜けや間違いがあった場合でも容易に把握することができ、円滑に授業を進めることができる。
【0109】
また、授業支援プログラム240がサーバ2や電子黒板3に記憶されることとして説明したが、これらに対して着脱可能なメモリカード、CD等の記憶媒体に記憶されることとしても良い。
【0110】
また、電子黒板3はディスプレイ310を有することとして説明したが、代わりにプロジェクターを有することとしても良い。
【0111】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
[付記]
<請求項1>
ユーザから操作を受ける入力手段と、
前記入力手段に対するユーザ操作により指定された指定ページの教科書データを教科書エリアに表示して、表示した前記教科書データについてユーザ操作により入力された板書データを板書エリアに表示する表示手段と、
前記教科書エリアに表示した前記教科書データの各ページに対応づけて、当該ページについて板書エリアに入力した各板書データを記憶するページ板書データ記憶手段と、
前記表示手段により前記教科書エリアに表示した指定ページの前記教科書データについて新たにユーザ操作により入力された板書データと、前記ページ板書データ記憶手段によって記憶された過去の授業の板書データのうちの前記指定ページに対応する過去の授業の板書データと、が同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データが不同であることを報知するページ板書不同報知手段と、
を備えることを特徴とする電子黒板。
<請求項2>
前記教科書エリアに表示した前記教科書データのうちユーザ操作によりマーカ入力された指定箇所をマーカ表示するマーカ表示手段と、
前記教科書エリアにマーカ表示された各マーカ指定箇所に対応づけて、当該マーカ指定箇所について板書エリアに入力した各板書データを記憶する指定箇所板書データ記憶手段と、
前記マーカ表示手段により前記教科書エリアにマーカ表示されたマーカ指定箇所について新たにユーザ操作により入力された板書データと、前記指定箇所板書データ記憶手段によって記憶された過去の授業の板書データのうちの前記マーカ指定箇所に対応する過去の授業の板書データと、が同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データが不同であることを報知する指定箇所板書不同報知手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の電子黒板。
<請求項3>
指定箇所板書不同報知手段は、新たにユーザ操作により入力された板書データのうち同等でない箇所に不同マークを表示する不同マーク表示手段を有し、
ユーザによる前記不同マークの指定操作により、前記マーカ指定箇所に対応する過去の授業の板書データと同等でない箇所に、当該同等でない箇所に対応する部位の過去の板書データを表示する不同板書データ表示手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の電子黒板。
<請求項4>
前記ページ板書不同報知手段は、新たにユーザ操作により入力された板書データのうち同等でない箇所に不同マークを表示する不同マーク表示手段を有し、
ユーザによる前記不同マークの指定操作により、前記指定ページに対応する過去の授業の板書データと同等でない箇所に、当該同等でない箇所に対応する部位の過去の板書データを表示する不同板書データ表示手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子黒板。
<請求項5>
ユーザ操作による前記不同マークの周囲をポインタがなぞるようユーザ操作が行われた場合に、
前記同等でない箇所に、当該同等でない箇所に対応する部位の過去の板書データを前記ポインタの操作位置に応じて順次表示する不同板書データ順次表示手段を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の電子黒板。
<請求項6>
電子黒板との間で通信可能なサーバであって、
前記電子黒板は、
ユーザから操作を受ける入力手段と、
前記入力手段に対するユーザ操作により指定された指定ページの教科書データを教科書エリアに表示して、表示した前記教科書データについてユーザ操作により入力された板書データを板書エリアに表示する表示手段と、
を備え、
当該サーバは、
前記教科書エリアに表示した前記教科書データの各ページに対応づけて、当該ページについて板書エリアに入力した各板書データを記憶するページ板書データ記憶手段と、
前記表示手段により前記教科書エリアに表示した指定ページの前記教科書データについて新たにユーザ操作により入力された板書データと、前記ページ板書データ記憶手段によって記憶された過去の授業の板書データのうちの前記指定ページに対応する過去の授業の板書データと、が同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データが不同であることを報知するページ板書不同報知手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
<請求項7>
ユーザから操作を受ける入力手段と、
前記入力手段に対するユーザ操作により指定された指定ページの教科書データを教科書エリアに表示して、表示した前記教科書データについてユーザ操作により入力された板書データを板書エリアに表示する表示手段と、
を備えるコンピュータに、
前記教科書エリアに表示した前記教科書データの各ページに対応づけて、当該ページについて板書エリアに入力した各板書データを記憶するページ板書データ記憶機能と、
前記表示手段により前記教科書エリアに表示した指定ページの前記教科書データについて新たにユーザ操作により入力された板書データと、前記ページ板書データ記憶機能によって記憶された過去の授業の板書データのうちの前記指定ページに対応する過去の授業の板書データと、が同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データが不同であることを報知するページ板書不同報知機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
<請求項8>
ユーザから操作を受ける入力手段と、前記入力手段に対するユーザ操作により指定された指定ページの教科書データを教科書エリアに表示して、表示した前記教科書データについてユーザ操作により入力された板書データを板書エリアに表示する表示手段と、を備える電子黒板との間で通信可能なコンピュータに、
前記教科書エリアに表示した前記教科書データの各ページに対応づけて、当該ページにつて板書エリアに入力した各板書データを記憶するページ板書データ記憶機能と、
前記表示手段により前記教科書エリアに表示した指定ページの前記教科書データについて新たにユーザ操作により入力された板書データと、前記ページ板書データ記憶機能によって記憶された過去の授業の板書データのうちの前記指定ページに対応する過去の授業の板書データと、が同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データが不同であることを報知するページ板書不同報知機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0112】
2 サーバ
3 電子黒板
240 授業支援プログラム
242 板書データベース
A 板書データエリア
B 板書エリア
D 板書データ
D1 教科書データ
K 教科書エリア
M マーカ
P 教科書位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザから操作を受ける入力手段と、
前記入力手段に対するユーザ操作により指定された指定ページの教科書データを教科書エリアに表示して、表示した前記教科書データについてユーザ操作により入力された板書データを板書エリアに表示する表示手段と、
前記教科書エリアに表示した前記教科書データの各ページに対応づけて、当該ページについて板書エリアに入力した各板書データを記憶するページ板書データ記憶手段と、
前記表示手段により前記教科書エリアに表示した指定ページの前記教科書データについて新たにユーザ操作により入力された板書データと、前記ページ板書データ記憶手段によって記憶された過去の授業の板書データのうちの前記指定ページに対応する過去の授業の板書データと、が同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データが不同であることを報知するページ板書不同報知手段と、
を備えることを特徴とする電子黒板。
【請求項2】
前記教科書エリアに表示した前記教科書データのうちユーザ操作によりマーカ入力された指定箇所をマーカ表示するマーカ表示手段と、
前記教科書エリアにマーカ表示された各マーカ指定箇所に対応づけて、当該マーカ指定箇所について板書エリアに入力した各板書データを記憶する指定箇所板書データ記憶手段と、
前記マーカ表示手段により前記教科書エリアにマーカ表示されたマーカ指定箇所について新たにユーザ操作により入力された板書データと、前記指定箇所板書データ記憶手段によって記憶された過去の授業の板書データのうちの前記マーカ指定箇所に対応する過去の授業の板書データと、が同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データが不同であることを報知する指定箇所板書不同報知手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の電子黒板。
【請求項3】
指定箇所板書不同報知手段は、新たにユーザ操作により入力された板書データのうち同等でない箇所に不同マークを表示する不同マーク表示手段を有し、
ユーザによる前記不同マークの指定操作により、前記マーカ指定箇所に対応する過去の授業の板書データと同等でない箇所に、当該同等でない箇所に対応する部位の過去の板書データを表示する不同板書データ表示手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の電子黒板。
【請求項4】
前記ページ板書不同報知手段は、新たにユーザ操作により入力された板書データのうち同等でない箇所に不同マークを表示する不同マーク表示手段を有し、
ユーザによる前記不同マークの指定操作により、前記指定ページに対応する過去の授業の板書データと同等でない箇所に、当該同等でない箇所に対応する部位の過去の板書データを表示する不同板書データ表示手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子黒板。
【請求項5】
ユーザ操作による前記不同マークの周囲をポインタがなぞるようユーザ操作が行われた場合に、
前記同等でない箇所に、当該同等でない箇所に対応する部位の過去の板書データを前記ポインタの操作位置に応じて順次表示する不同板書データ順次表示手段を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の電子黒板。
【請求項6】
電子黒板との間で通信可能なサーバであって、
前記電子黒板は、
ユーザから操作を受ける入力手段と、
前記入力手段に対するユーザ操作により指定された指定ページの教科書データを教科書エリアに表示して、表示した前記教科書データについてユーザ操作により入力された板書データを板書エリアに表示する表示手段と、
を備え、
当該サーバは、
前記教科書エリアに表示した前記教科書データの各ページに対応づけて、当該ページについて板書エリアに入力した各板書データを記憶するページ板書データ記憶手段と、
前記表示手段により前記教科書エリアに表示した指定ページの前記教科書データについて新たにユーザ操作により入力された板書データと、前記ページ板書データ記憶手段によって記憶された過去の授業の板書データのうちの前記指定ページに対応する過去の授業の板書データと、が同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データが不同であることを報知するページ板書不同報知手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項7】
ユーザから操作を受ける入力手段と、
前記入力手段に対するユーザ操作により指定された指定ページの教科書データを教科書エリアに表示して、表示した前記教科書データについてユーザ操作により入力された板書データを板書エリアに表示する表示手段と、
を備えるコンピュータに、
前記教科書エリアに表示した前記教科書データの各ページに対応づけて、当該ページについて板書エリアに入力した各板書データを記憶するページ板書データ記憶機能と、
前記表示手段により前記教科書エリアに表示した指定ページの前記教科書データについて新たにユーザ操作により入力された板書データと、前記ページ板書データ記憶機能によって記憶された過去の授業の板書データのうちの前記指定ページに対応する過去の授業の板書データと、が同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データが不同であることを報知するページ板書不同報知機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
ユーザから操作を受ける入力手段と、前記入力手段に対するユーザ操作により指定された指定ページの教科書データを教科書エリアに表示して、表示した前記教科書データについてユーザ操作により入力された板書データを板書エリアに表示する表示手段と、を備える電子黒板との間で通信可能なコンピュータに、
前記教科書エリアに表示した前記教科書データの各ページに対応づけて、当該ページにつて板書エリアに入力した各板書データを記憶するページ板書データ記憶機能と、
前記表示手段により前記教科書エリアに表示した指定ページの前記教科書データについて新たにユーザ操作により入力された板書データと、前記ページ板書データ記憶機能によって記憶された過去の授業の板書データのうちの前記指定ページに対応する過去の授業の板書データと、が同等か否かを判別し、同等でない場合に板書データが不同であることを報知するページ板書不同報知機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。






【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−210754(P2012−210754A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−77420(P2011−77420)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】