説明

電気コネクタ及び電気コネクタ組立体

【課題】簡易な構成で、導電コンタクトと主配線基板との接続部位に関する電磁遮蔽を生産性を損なうことなく良好に行うことを可能とする。
【解決手段】嵌合開放位置から嵌合作用位置まで回動させてコネクタの嵌合状態を維持する嵌合保持部材14に、嵌合保持部材14を嵌合作用位置まで回動したときに、相手コネクタと主配線基板との接続部位を覆う導電性カバー部を設けて接続部位を覆い、当該部位に対する電磁遮蔽(シールド)を両コネクタの嵌合時に行わせることによって製造工程の増大をなくすとともに、嵌合保持部材14を嵌合作用位置まで回動するまでは導電コンタクトと主配線基板との接続部位における接続状態を良好に確認される構成としたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、適宜の信号伝送媒体を主配線基板に電気接続するための嵌合構造を備えた電気コネクタ及び電気コネクタ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に各種電気機器等において、FPC(フレキシブル・プリンテッド・サーキット)や、FFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)、或いは同軸ケーブル等からなる信号伝送媒体の端末部分を主印刷配線基板に接続するにあたって電気コネクタが広く用いられている。その電気コネクタは、主印刷配線基板上に実装される第1コネクタ(リセプタクルコネクタ)に対して、同軸ケーブル等の信号伝送媒体が連結された第2コネクタ(プラグコネクタ)が挿入されるようにして両コネクタどうしの嵌合が行われる構成になされており、本体ハウジングの内部に多極状に配列された導電コンタクト(導電端子)を通して信号の伝送が行われるようになっている。
【0003】
このような電気コネクタでは、伝送信号に対する外部からの電磁波ノイズの影響を低減し、或いは外部に向かって放射される電磁波ノイズを低減するために、本体ハウジングの外表面を金属薄板状の導電性シェルで覆って電磁遮蔽(シールド)を行うようにした構成が従来から採用されている。
【0004】
しかしながら、従来の電気コネクタでは、本体ハウジングの外表面が導電性シェルで覆われているのみの構成になされており、上述した導電コンタクト(導電端子)の端末部、より具体的には主配線基板との接続部位が、導電性シェルで覆われることなく外方に露出した状態になされている。そのため、特に近年のように伝送信号が高周波化されてくるに伴って、主配線基板との接続部位が、外部からの電磁波ノイズの影響を無視できなくなりつつあるとともに、接続部位から電磁波ノイズを外部に放射してしまうおそれも増大しつつある。
【0005】
なお、従来から導電コンタクトと主配線基板との接続部位に導電性のテープを貼り付けたり、導電性シェルを延長して当該部位を覆うようにしたものがあるが、導電性テープを用いる場合には、導電性テープを貼り付けるという比較的手間の掛かる作業工程が付加されるため生産性が低下する傾向となっている。また、導電性シェルを延長して覆う場合には、導電コンタクトと主配線基板との接続部位が目視や画像検査等での確認ができなくなって、接続が支障なく行われているか否かの検査・確認が難しくなるという問題がある。
【0006】
また、従来の電気コネクタでは、多極状に配置された複数本の同軸ケーブルどうしをグランドバーで掛け渡すように接続し、そのグランドバーに導電性シェルの一部を半田接続することがあるが、そのように導電性シェルとグランドバーとを半田接続する際に、半田材を加熱することにより半田材に含まれるフラックスが急激に発泡して半田材やフラックスが飛散し、本来の接続部以外の部位、例えば導電コンタクトの接点部に付着して電気的な障害を発生させるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平2007−73426号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明は、簡易な構成で、主配線基板との接続部位に関する電磁遮蔽を生産性を損なうことなく良好に行うことができるようにした電気コネクタ及び電気コネクタ組立体を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、簡易な構成で、導電コンタクトの接点部に対する半田材等の異物の付着を良好に防止することができるようにした電気コネクタ及び電気コネクタ組立体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため本発明では、信号伝送媒体の端末部が連結される第1コネクタと、主配線基板に接続された実装状態で前記第1コネクタが嵌合される第2コネクタと、を備えたものであって、前記両コネクタのいずれかに設けられた嵌合保持部材が、当該両コネクタの嵌合状態において嵌合開放位置から嵌合作用位置まで回動されることによって前記両コネクタの嵌合状態が維持されるように構成された電気コネクタ組立体において、前記嵌合保持部材には、前記両コネクタの嵌合状態において当該嵌合保持部材が前記嵌合作用位置まで回動されたときに前記第2コネクタと前記主配線基板との接続部位を覆う導電性カバー部が設けられた構成が採用されている。
【0011】
このような構成を備えた本発明によれば、両コネクタの嵌合後に嵌合保持部材を嵌合開放位置から嵌合作用位置まで回動することによって、主配線基板との接続部位が導電性カバー部により覆われるため、両コネクタの嵌合時に嵌合保持部材を回動する作業と同時に、主配線基板との接続部位に対する電磁遮蔽(シールド)が直ちに行われることとなって、製造工程数を増大させることがない。また、嵌合保持部材を嵌合作用位置まで回動するまでは、主配線基板との接続部位が導電性カバー部により覆われることがないため、当該接続部位における接続状態が良好に確認される。
【0012】
また、本発明では、主配線基板に接続されることにより実装される相手コネクタに対して、信号伝送媒体の端末部が連結された状態で嵌合されるものであって、前記相手コネクタとの嵌合状態において嵌合保持部材が嵌合開放位置から嵌合作用位置まで回動されることによって前記相手コネクタとの嵌合状態が維持されるように構成された電気コネクタにおいて、前記嵌合保持部材には、前記相手コネクタとの嵌合状態において当該嵌合保持部材が前記嵌合作用位置まで回動されたときに前記相手コネクタと前記主配線基板との接続部位を覆う導電性カバー部が設けられた構成が採用されている。
【0013】
このような構成を備えた本発明によれば、相手コネクタとの嵌合後に嵌合保持部材を嵌合開放位置から嵌合作用位置まで回動することによって、相手コネクタと主配線基板との接続部位が導電性カバー部により覆われるため、両コネクタの嵌合時に嵌合保持部材を回動する作業と同時に、主配線基板との接続部位に対する電磁遮蔽(シールド)が直ちに行われることとなって、製造工程数を増大させることがない。また、嵌合保持部材を嵌合作用位置まで回動するまでは、相手コネクタと主配線基板との接続部位が導電性カバー部により覆われることがないため、当該接続部位における接続状態が良好に確認される。
【0014】
さらに本発明では、主配線基板に接続されることにより実装される相手コネクタに対して、信号伝送媒体の端末部が連結された状態で嵌合され、その相手コネクタに嵌合された状態で嵌合保持部材が嵌合開放位置から嵌合作用位置まで回動されることによって前記相手コネクタとの嵌合状態が維持されるように構成されたものであって、前記相手コネクタとの嵌合時に前記相手コネクタの導電コンタクトに接触する接点部を有する導電コンタクトが設けられた電気コネクタにおいて、前記嵌合保持部材は、前記相手コネクタに嵌合されていない状態において当該嵌合保持部材が前記嵌合作用位置まで回動されたときに、少なくとも前記導電コンタクトの接点部を覆う構成が採用されている。
【0015】
このような構成を備えた本発明によれば、相手コネクタとの嵌合前に嵌合保持部材を嵌合作用位置まで回動することによって、相手コネクタに接続される導電コンタクトの接点部が導電性カバー部により覆われて保護された状態になされるため、当該接点部に対して半田材などの異物の付着が防止されることとなって、良好な電気接続が確保されるようになっている。
【0016】
さらに本発明における前記嵌合保持部材は、コネクタ長手方向の両端部に設けられた回動軸受け部から延出する一対の連結腕部と、それらの両連結腕部どうしを繋ぐ回動操作部とを有し、前記回動操作部に前記導電性カバー部が設けられた構成とすることが可能である。
【0017】
さらに本発明では、前記導電性カバー部は、前記嵌合保持部材が前記嵌合作用位置まで回動されたときに、コネクタ上面及びコネクタ両側面を覆うように構成されることが可能である。
【0018】
このような構成を備えた本発明によれば、導電性カバー部によりコネクタ全体が覆われることとなって、良好な電磁遮蔽(シールド)機能が得られるとともに、拡大された導電性カバー部によって嵌合保持部材の剛性が高められる。
【発明の効果】
【0019】
以上のように本発明は、嵌合開放位置から嵌合作用位置まで回動させてコネクタ嵌合状態を維持する嵌合保持部材に、相手コネクタとの嵌合状態に嵌合作用位置まで回動したときに相手コネクタと主配線基板との接続部位を覆う導電性カバー部を設けて、両コネクタの嵌合時に導電コンタクトと主配線基板との接続部位を覆って当該接続部位に対する電磁遮蔽(シールド)を直ちに行わせることによって製造工程数の増大をなくすとともに、嵌合保持部材を嵌合作用位置まで回動するまでは主配線基板との接続部位における接続状態が良好に確認される構成としたものであるから、簡易な構成で、主配線基板との接続部位に関する電磁遮蔽を生産性を損なうことなく良好に行うことができ、電気コネクタの信頼性を低廉かつ大幅に高めることができる。
【0020】
また、本発明は、嵌合開放位置から嵌合作用位置まで回動させてコネクタ嵌合状態を維持する嵌合保持部材に、相手コネクタと非嵌合状態で当該嵌合保持部材を嵌合作用位置まで回動したときに導電コンタクトの接点部を覆う導電性カバー部を設けて、相手コネクタとの嵌合前に嵌合保持部材を嵌合作用位置まで回動することによって、相手コネクタに接続される導電コンタクトの接点部を導電性カバー部により覆って保護状態とし、当該接点部に対して半田材などの異物の付着を防止して良好な電気接続を確保するように構成したものであるから、簡易な構成で、導電コンタクトの接点部に対する半田材等の異物の付着を良好に防止し、電気コネクタの信頼性を低廉かつ大幅に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態にかかるプラグコネクタ(第1コネクタ)を、相手コネクタとしてのリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)に嵌合する前の状態における電気コネクタ組立体を表した外観斜視説明図である。
【図2】図1の状態からプラグコネクタ(第1コネクタ)をリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)に嵌合させた後の状態における電気コネクタ組立体を表した外観斜視説明図である。
【図3】図2の「嵌合開放位置」にある嵌合回動アーム(嵌合保持部材)を「嵌合作用位置」まで回動した後の状態における電気コネクタ組立体を表した外観斜視説明図である。
【図4】図1のプラグコネクタ(第1コネクタ)から上側の導電性シェルを取り外した状態の電気コネクタを表した外観斜視説明図である。
【図5】図3の状態におけるプラグコネクタ(第1コネクタ)のみを表した平面説明図である。
【図6】図5中のVI−VI線に沿った横断面説明図である。
【図7】図3中のVII−VII線に沿った横断面説明図である。
【図8】本発明の第2の実施形態にかかるプラグコネクタ(第1コネクタ)の構造を表した外観斜視説明図である。
【図9】図8の状態のプラグコネクタ(第1コネクタ)を、相手コネクタとしてのリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)に嵌合させ、「嵌合開放位置」にある嵌合回動アーム(嵌合保持部材)を「嵌合作用位置」まで回動した後の状態における電気コネクタ組立体を表した外観斜視説明図である。
【図10】図9中のX−X線に沿った横断面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、複数本の同軸ケーブルを印刷配線基板側に接続する電気コネクタに本発明を適用した場合の実施形態に関する説明を図面に基づいて詳細に行う。
【0023】
[電気コネクタ組立体の全体構造の概要]
まず、図1〜図7に表された本発明の第1の実施形態にかかる電気コネクタ組立体は、同軸ケーブルSCの端末部分が連結されたプラグコネクタ1と、主印刷配線基板B上に実装されるリセプタクルコネクタ2とからなる水平嵌合型電気コネクタを構成するものであって、第1コネクタとしてのプラグコネクタ1が、嵌合の相手である第2コネクタとしてのリセプタクルコネクタ2に対して略水平方向に対向配置され、その状態から主印刷配線基板Bの表面に沿って上記プラグコネクタ1が近接するように移動されることによって、図7のようにリセプタクルコネクタ2の開口内部にプラグコネクタ1の先端突部が差し込まれた状態となって、それら両コネクタ1,2どうしの嵌合が行われるようになっている。
【0024】
このように本実施形態では、プラグコネクタ(第1コネクタ)1をリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に差し込む方向、及びその反対方向に抜き出す方向が、主印刷配線基板Bの表面延在方向とほぼ一致しているが、以下において主印刷配線基板Bの表面が延在する方向を水平方向とし、その主印刷配線基板Bの表面に直交する方向を上下方向とする。また、プラグコネクタ1においては、当該プラグコネクタ1を相手コネクタとしてのリセプタクルコネクタ2に差し込む方向を前方向とし、その反対方向に抜き出す方向を後方向とする。さらに、相手コネクタであるリセプタクルコネクタ2においては、当該リセプタクルコネクタ2から上記プラグコネクタ1を抜き出す方向を前方向とし、その反対方向を後方向とする。
【0025】
このような電気コネクタ組立体を構成しているプラグコネクタ(第1コネクタ)1、及びリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2の両コネクタは、細長状に形成された絶縁部材からなる本体ハウジング11,21をそれぞれ備えている。それら絶縁性の本体ハウジング11,21には、当該本体ハウジング11,21の長手方向(図7の紙面垂直方向)に沿って多数の導電コンタクト(導電端子)12,22が適宜のピッチ間隔で多極状をなすように配列されている。
【0026】
また、これら両コネクタ1,2のうち、プラグコネクタ(第1コネクタ)1における後方側の端縁部(以下、後端縁部という。)には、多極状に並列するように配列された複数本の同軸ケーブルSCの端末部分が連結されている。その同軸ケーブルSCの端末部分には、被覆材が皮剥きされることによってケーブル中心導体(信号線)SCa及びケーブル外部導体(シールド線)SCbが同軸状をなすように露出されており、当該同軸ケーブルSCの中心軸線に沿うようにして配置されたケーブル中心導体SCaが、後述する信号伝送用の導電コンタクト(導電端子)に接続されることによって信号回路が構成されるようになっている。このケーブル中心導体SCaに関する接続構造については後段において詳細に説明する。
【0027】
また、ケーブル中心導体SCaの外周側を取り囲むように配置されたケーブル外部導体SCbは、グランド部材を構成している上部グランドバーGUと下部グランドバーGDとの間において上下に挟持されるように配置されており、これらのグランドバーGU,GDが半田付けやカシメや圧接等により接続されることによって、グランド回路が構成されるようになっている。このときの上部グランドバーGU及び下部グランドバーGDは、多極配列方向に沿って長尺状に延在する細長の帯板状部材から形成されており、上述した同軸ケーブルSCの多極配列されたケーブル外部導体(シールド線)SCbの上下各面に沿うように載置された状態で長尺状の半田材等を用いて一括接続されている。また、これらの両グランドバーGU,GDは、後述する導電性シェル等を介してグランド接続される構成になされている。
【0028】
[本体ハウジング及び導電コンタクト]
一方、上述したプラグコネクタ(第1コネクタ)1及びリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2の両コネクタは、細長状に形成された絶縁部材からなる本体ハウジング11,21をそれぞれ備えている。それら絶縁性の本体ハウジング11,21には、コネクタ長手方向(図7の紙面垂直方向)に沿って多数の導電コンタクト(導電端子)12,22が適宜のピッチ間隔で多極状をなすように配列されている。これら複数体の導電コンタクト12,22の各々は、上述した多極配列方向(コネクタ長手方向)に隣接するものどうしが略同一の材質によって略同一の形状をなすように形成されており、本体ハウジング11,21に対してインサート成形または圧入によって埋設された状態にて配置されている。
【0029】
そして、プラグコネクタ(第1コネクタ)1に設けられた導電コンタクト12に、上述した同軸ケーブルSCのケーブル中心導体SCaが半田接続された状態で、当該プラグコネクタ1の導電コンタクト12が、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に設けられた導電コンタクト22に弾性的に接触されることによって信号伝送回路が構成されるようになっている。なお、これらの導電コンタクト12,22は、グランド接続用として構成することも可能である。
【0030】
ここで、上述した両コネクタ1,2の各本体ハウジング11,21のうち、プラグコネクタ(第1コネクタ)1側に設けられた本体ハウジング11は、当該プラグコネクタ1の内部側に配置された本体支持部11aと、その本体支持部11aから前方側に向かって延出する嵌合突部11bとを一体的に備えており、それら本体支持部11aから嵌合突部11bにかけての上表面に沿って、上述した導電コンタクト(導電端子)12が略水平に延在するように配置されている。その導電コンタクト12の後方側部分が配置されている本体支持部11aの上表面には、上述した同軸ケーブルSCとの接続構成部分が配置されていて、当該本体支持部11a上に配置された導電コンタクト12の後方側延在部分に、同軸ケーブルSCのケーブル中心導体(信号線)SCaが上方側から載置するように当接された状態で半田接合されている。この複数体のケーブル中心導体SCaと導電コンタクト12との半田接合は一括的に行われる。
【0031】
また、本体ハウジング11の前端側に設けられた嵌合突部11bの上表面には、導電コンタクト12の前方側部分を構成している端子電極部12aが、適宜のピッチをもって多極状をなすように配置されている。この導電コンタクト12の前方側延在部分を構成している端子電極部12aは、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2側に対して電気的に接触される。
【0032】
また、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2の本体ハウジング21に装着された導電コンタクト(導電端子)22は、その後端部分(図7の左端部分)に側面略逆L字状をなす半田接続部22aが設けられている。この半田接続部22aは、実際の使用時に前述した主印刷配線基板B上の信号導電路又はグランド導電路に載置されてから一括的に半田接合される。
【0033】
本実施形態における導電コンタクト(導電端子)22は、上述した後端側の半田接続部22aから略垂直上方に立ち上げられており、その立ち上がり上端部から前方側(図7の右方側)に向かって片持ち状に延在していて、当該導電コンタクト22の前方側先端部分には下方側に向かって逆山形状に張り出す接点凸部22bが設けられている。この導電コンタクト22に設けられた接点凸部22bの下端側頂部は、前述したようにプラグコネクタ(第1コネクタ)1がリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に嵌合されたときに、プラグコネクタ1側の導電コンタクト12の端子電極部12aに対してバネ弾性的に接触されるように構成されている。このような接触関係によって前記両接点部12a,22bどうしの電気的な接続が行われるようになっている。
【0034】
[第1コネクタの導電性シェル]
一方、プラグコネクタ(第1コネクタ)1及びリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に設けられた各本体ハウジング11,21の上下両表面には、薄板状金属部材を適宜の形状に折曲形成した導電性シェル13及び23によりそれぞれ覆われている。これらの導電性シェル13,23は、各コネクタ1,2の内部に形成される信号伝送回路及びグランド回路を覆うことによって電磁遮蔽性(シールド性)を持たせる部材として装着されたものであるが、グランド回路の一部を構成する部材でもある。
【0035】
このとき、プラグコネクタ(第1コネクタ)1側に設けられた導電性シェル13の下半側部分は、インサート成形により本体ハウジング11と一体的に成形されているが、当該導電性シェル13の上半側部分は、図4のように同軸ケーブルSCに対して両グランドバー(グランド部材)GU,GDが半田接合された後に本体ハウジング11に対して上方側から被せるようにして装着されている。この導電性シェル13の上面側には、多極配列方向であるコネクタ長手方向に沿って複数体のグランド接続舌片13aが切欠き形成されている。それらの各グランド接続舌片13aは、片持ちの板バネ状をなすようにして斜め下方側に向かって切り起こされており、前述した上部グランドバーGUの上面側に対して半田接合又は弾性接触されている。
【0036】
ここで、本実施形態にかかるプラグコネクタ1(第1コネクタ)は、前述したように相手コネクタとしてのリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2が実装された主印刷配線基板Bの表面上に沿って移動されることにより嵌合される構成になされているが、当該プラグコネクタ1に装着された導電性シェル13の底面側後端部分には、前記主印刷配線基板Bの表面上に対して滑動可能に接触する後方支持部13cが複数箇所にわたって設けられている。この後方支持部13cは、プラグコネクタ1の後端部分を当該後方支持部13cの高さ分だけ上方に持ち上げる機能を有している。
【0037】
すなわち、上述したリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に設けられた導電性シェル23の内部側底面上に、前記プラグコネクタ(第1コネクタ)1の嵌合突部11bの下面が接触した際に、そのプラグコネクタ1の後方支持部13cが主印刷配線基板Bの表面上に滑動可能に接触し、それによって当該プラグコネクタ1の全体が主印刷配線基板Bの表面に沿って略水平に維持される構成になされている。本実施形態にかかる後方支持部13cは、例えば当該導電性シェル13を構成している金属板を上方側から反対側の下方側に向かって窪ますことによって底面部から凸状をなすようにした、いわゆるディンプル形状として形成することが可能である。
【0038】
[第2コネクタの導電性シェル]
これに対して、相手コネクタであるリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に設けられた導電性シェル23には、コネクタ長手方向の両端部分及び後端部分の各々に、外方側に向かって突出するように折り曲げ形成されたホールドダウン23aがそれぞれ設けられている。それらの各ホールドダウン23aは、前記主印刷配線基板B上に形成されたグランド導電路(図示省略)に対して半田接合され、それによってグランド回路の電気的な接続が行われるとともに、リセプタクルコネクタ2の全体が強固に固定されるようになっている。
【0039】
[嵌合保持部材]
次に、プラグコネクタ(第1コネクタ)1がリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に嵌合された両コネクタ1,2の嵌合状態は、プラグコネクタ1に嵌合保持部材として設けられた嵌合回動アーム14によって維持されるように構成されているとともに、リセプタクルコネクタ2に嵌合したプラグコネクタ1をリセプタクルコネクタ2から抜去する際に、その嵌合回動アーム14を引っ張ることで抜去できるように構成されている。
【0040】
すなわち、その嵌合回動アーム(嵌合保持部材)14は、上述したプラグコネクタ1の導電性シェル13に回動可能に取り付けられたものであって、当該嵌合回動アーム14のコネクタ長手方向両端部分に設けられた回動軸部14a,14aが、前記導電性シェル13の後端部分におけるコネクタ長手方向両端部分に設けられた軸受け部13d,13dに遊嵌状態で回動可能に挿入されている。この嵌合回動アーム14に設けられた一対の回動軸部14a,14aは、横断面が略矩形状をなすように形成されており、当該各回動軸部14aの外周表面を構成しているいずれかの平坦面に対して、前記軸受け部13dに設けられたバネ規制部材13eの付勢力が付与されるように構成されており、そのバネ規制部材13eの付勢力によって、後述する「嵌合開放位置」及び「嵌合作用位置」に前記回動軸部14aが軽保持される構成になされている。
【0041】
また、上述した回動軸部14aにおけるコネクタ長手方向の外端部分からは、連結腕部14bが、回動半径方向にほぼ沿うようにして延出しており、その連結腕部14bの延出端部分である回動側の先端部分どうしが、コネクタ長手方向に沿って略直線状に延在する回動操作部14cにより一体的に連結されている。そして、その回動操作部14cの一部を作業者が把持して適宜の回動力を付与することによって、前記嵌合回動アーム14の全体が、図2に示された「嵌合開放位置」と、図3に示された「嵌合作用位置」との間で回動されるようになっている。
【0042】
このとき、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に設けられた導電性シェル23には、「嵌合作用位置」に回動された嵌合回動アーム(嵌合保持部材)14の連結腕部14bが軽嵌合されるロック部23bが、コネクタ長手方向の外方に張り出すように設けられている。そして、上述したようにプラグコネクタ(第1コネクタ)1がリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に嵌合された状態で、嵌合回動アーム14が「嵌合作用位置」の近傍まで回動されてくると、その嵌合回動アーム14に設けられた連結腕部14bが、前記ロック部23bの外方張り出し部を乗り越えるようにして回動されることとなる。そのようにして嵌合回動アーム14の連結腕部14bがロック部23bを乗り越えた直後に、前記ロック部23bが嵌合回動アーム14の連結腕部14bの上面側に対して弾性的に圧接し、それによって当該嵌合回動アーム14の全体が「嵌合作用位置」に弾性的に保持されるようになっている。このように、プラグコネクタ(第1コネクタ)1がリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に嵌合された状態で、嵌合回動アーム14を「嵌合開放位置」から「嵌合作用位置」まで回動させれば、両コネクタ1,2どうしが分離することなく嵌合状態に保持される構成になされている。
【0043】
さらに、上述した嵌合回動アーム(嵌合保持部材)14の回動操作部14cには、板状部材からなる導電性カバー部14dが一体的に設けられている。この導電性カバー部14dは、前記回動操作部14cの内周側端縁部から回動半径内方側(図6右方側)に向かって略平板状に延出するように設けられている。そして、特に図3に示されているように、両コネクタ1,2が嵌合された状態において嵌合回動アーム14が「嵌合作用位置」まで回動されたときには、その導電性カバー部14dによって、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2と主配線基板Bとの接続部位、つまり上述した半田接続部22aが上方側から覆われる構成になされている。このように導電性カバー部14dは、半田接続部22aの段差形状に沿った形状になされているとともに、コネクタ長手方向における幅寸法が、半田接続部22aの配置幅に相当する長さに設定されている。
【0044】
また、上述したように導電性カバー部14dは、プラグコネクタ(第1コネクタ)1に設けられた構成になされているが、特に図5に示されているように当該プラグコネクタ1が、相手コネクタとしてのリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に嵌合されていない単独の状態で、嵌合回動アーム(嵌合保持部材)14が「嵌合作用位置」まで回動されたときには、当該嵌合回動アーム14の導電性カバー部14dが、導電コンタクト(導電端子)12の端子電極部12aの略全体を上方側から覆う構成になされている。より具体的には、その導電性カバー部14dを構成している平板状部材において前記回動操作部14cの内周側端縁部から回動半径内方側に延在している内端縁部が、上述した同軸ケーブルSCのケーブル中心導体SCaの先端位置近傍に配置される構成になされており、当該導電性カバー部14dによって導電コンタクト12の端子電極部12aが覆われるようになっている。
【0045】
一方、その導電性カバー部14dは、嵌合回動アーム14が「嵌合作用位置」まで回動された際に、前述した導電性シェル13の上面側に設けられた前記グランド接続舌片13aについては覆うことのない構成になされている。すなわち、上述した導電性カバー部14dの回動半径内方側の内端縁部は、グランド接続舌片13aの手前に相当する位置まで延出するように形成されている。そして、例えば図5に示されているように、本体ハウジング11に、上下両グランドバーGU,GDが接続された同軸ケーブルSC、嵌合回動アーム14及び導電性シェル13が装着された状態で、嵌合回動アーム14が「嵌合作用位置」に回動されると、当該導電性カバー部14dによって導電コンタクト(導電端子)12の端子電極部12aが上方側から覆われる一方、グランド接続舌片13aについては覆うことなく露出した状態のままになされる。これによって、グランド接続舌片13aの上部グランドバーGUに対する半田接合作業が、導電性カバー部14dに邪魔されることなく良好に行われる。また、そのグランド接続舌片13aの上部グランドバーGUに対する半田接続作業時には、導電コンタクト12の端子電極部12aに対して、飛散した半田材等の付着が導電性カバー部14dにより防止されるようになっている。
【0046】
なお、本実施形態では、特に図3及び図7に示されているように、プラグコネクタ(第1コネクタ)1とリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2とが嵌合された際に、両者の導電シェル12,23の開口縁部同士が上下に重なり合うように嵌合される構成になされているが、その両導電性シェル12,23の重合嵌合部を、上述した導電性カバー部14dが覆う構成になされている。より具体的には、前記導電性カバー部14dは、図3及び図7に示すように、プラグコネクタ1とリセプタクルコネクタ2とが嵌合された状態において、嵌合回動アーム14が「嵌合作用位置」まで回動されたときに、プラグコネクタ1の導電性シェル13とリセプタクルコネクタ2の導電性シェル23との重合接合部を上方側から覆う構成となされると好ましい。すなわち、前記導電性カバー部14dの回動半径内方側の内端縁部が、プラグコネクタ1とリセプタクルコネクタ2とが嵌合された状態において、プラグコネクタ1の導電性シェル13とリセプタクルコネクタ2の導電性シェル23とのコネクタ上側の重合接合部まで延出するように形成されている。このような構成とすれば、導電性シェル12,23同士の重合接合箇所に対して、より良好な電磁遮蔽(シールド)機能が得られる。
【0047】
このような構成を備えた本発明にかかる第1の実施形態によれば、両コネクタ1,2の嵌合後に、プラグコネクタ(第1コネクタ)1に設けられた嵌合回動アーム(嵌合保持部材)14を「嵌合開放位置」から「嵌合作用位置」まで回動することによって、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に設けられた導電コンタクト(導電端子)22と主配線基板Bとの接続部位である半田接続部22aが、導電性カバー部14dにより上方側から覆われるようになっている。従って、両コネクタ1,2の嵌合時に嵌合回動アーム14を回動する作業と同時に、半田接続部(接続部位)22aに対する電磁遮蔽(シールド)が行われることとなり、従来のように電磁遮蔽(シールド)のための製造工程数を増大させることがない。
【0048】
また、プラグコネクタ(第1コネクタ)1の嵌合回動アーム(嵌合保持部材)14を「嵌合作用位置」まで回動するまでは、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2の導電コンタクト22と主配線基板Bとの接続部位である半田接続部22aが、導電性カバー部14dにより覆われることがないため、当該接続部位における接続状態等の確認が、導電性カバー部14dに邪魔されることなく良好に行われる。
【0049】
さらに、本実施形態によれば、プラグコネクタ(第1コネクタ)1を相手コネクタであるリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に嵌合する前に、プラグコネクタ1に嵌合保持部材として設けられた嵌合回動アーム(嵌合保持部材)14を、「嵌合開放位置」から「嵌合作用位置」まで回動することによって、当該プラグコネクタ1に設けられた導電コンタクト12のうちの端子電極部12aが導電性カバー部14dにより覆われて保護状態になされる。そのため、当該端子電極部12aに対して半田材などの異物の付着が防止されることとなり、良好な電気接続が確保されるようになっている。
【0050】
次に、上述した第1の実施形態と同一部材に対して同一の符号を付した図8〜図10に示されている第2の実施形態にかかる嵌合保持部材として設けられた嵌合回動アーム(嵌合保持部材)14は、連結腕部14b,14bを一体的に連結した導電性カバー部14d’を有するものであって、該導電性カバー部14d’には、嵌合回動アーム14の回動半径外方側に回動操作部14cが形成されて、プラグコネクタ(第1コネクタ)1の全体を導電性カバー部14d’が覆うように拡大された構造になされている。
【0051】
本実施形態にかかる導電性カバー部14d’は、嵌合保持部材としての嵌合回動アーム14が「嵌合作用位置」まで回動されたときに、当該プラグコネクタ1の上面及び両側面を覆うように構成されている。一方、この導電性カバー部14d’には、上述した第1の実施形態の導電性カバー部14dと同様、グランド接続舌片13aについては覆うことのないようにグランド接続舌片13aの手前まで延出する構成になされている。
【0052】
このような構成を備えた本実施形態によれば、導電性カバー部14d’によりコネクタ全体が覆われることとなるから、より良好な電磁遮蔽(シールド)機能が得られるとともに、導電性カバー部14d’によって連結腕部14b,14bを一体的に連結して構成され、嵌合回動アーム(嵌合保持部材)14の剛性が高められる。
【0053】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0054】
例えば、上述した実施形態では、嵌合保持部材としての嵌合回動アーム14が、第1コネクタであるプラグコネクタ1に設けられているが、第2コネクタであるリセプタクルコネクタ2に設けても良い。
【0055】
また上述した実施形態では、導電性カバー部が、導電コンタクトの半田接続部を覆うように構成されているが、主配線基板との接続部位であれば他の部位を覆う構成とすることもできる。
【0056】
さらに上述した実施形態は、水平嵌合型の電気コネクタに本実施形態を適用したものであるが、垂直嵌合型の電気コネクタに対しても同様に適用することができる。
【0057】
さらにまた本発明は、上述した実施形態のような同軸ケーブル用コネクタに限定されることはなく、絶縁ケーブル用コネクタや、同軸ケーブルと絶縁ケーブルとが複数混合したタイプの電気コネクタや、フレキシブル配線基板等が連結される電気コネクタ、プリント基板同士を接続する基板対基板コネクタ等についても同様に適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0058】
以上のように本実施形態は、各種電気機器に使用される多種多様な電気コネクタに対して広く適用することが可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 プラグコネクタ(第1コネクタ)
11 本体ハウジング
11a 本体支持部
11b 嵌合突部
12 導電コンタクト(導電端子)
12a 端子電極部
13 導電性シェル
13a グランド接続舌片
13c 後方支持部
13d 軸受け部
13e バネ規制部材
14 嵌合回動アーム(嵌合保持部材)
14a 回動軸部
14b 連結腕部
14c 回動操作部
14d 導電性カバー部
14d’ 導電性カバー部
2 リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)
21 本体ハウジング
22 導電コンタクト(導電端子)
22a 半田接続部
22b 接点凸部
23 導電性シェル
23a ホールドダウン
23b ロック部
B 主印刷配線基板
SC 同軸ケーブル
SCa ケーブル中心導体(信号線)
SCb ケーブル外部導体(シールド線)
GU 上部グランドバー
GD 下部グランドバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号伝送媒体の端末部が連結される第1コネクタと、主配線基板に接続された実装状態で前記第1コネクタが嵌合される第2コネクタと、を備えたものであって、
前記両コネクタのいずれかに設けられた嵌合保持部材が、当該両コネクタの嵌合状態において嵌合開放位置から嵌合作用位置まで回動されることによって前記両コネクタの嵌合状態が維持されるように構成された電気コネクタ組立体において、
前記嵌合保持部材には、前記両コネクタの嵌合状態において当該嵌合保持部材が前記嵌合作用位置まで回動されたときに前記第2コネクタと前記主配線基板との接続部位を覆う導電性カバー部が設けられていることを特徴とする電気コネクタ組立体。
【請求項2】
主配線基板に接続されることにより実装される相手コネクタに対して、信号伝送媒体の端末部が連結された状態で嵌合されるものであって、
前記相手コネクタとの嵌合状態において嵌合保持部材が嵌合開放位置から嵌合作用位置まで回動されることによって前記相手コネクタとの嵌合状態が維持されるように構成された電気コネクタにおいて、
前記嵌合保持部材には、前記相手コネクタとの嵌合状態において当該嵌合保持部材が前記嵌合作用位置まで回動されたときに前記相手コネクタと前記主配線基板との接続部位を覆う導電性カバー部が設けられていることを特徴とする電気コネクタ。
【請求項3】
主配線基板に接続されることにより実装される相手コネクタに対して、信号伝送媒体の端末部が連結された状態で嵌合され、その相手コネクタに嵌合された状態で嵌合保持部材が嵌合開放位置から嵌合作用位置まで回動されることによって前記相手コネクタとの嵌合状態が維持されるように構成されたものであって、
前記相手コネクタとの嵌合時に前記相手コネクタの導電コンタクトに接触する接点部を有する導電コンタクトが設けられた電気コネクタにおいて、
前記嵌合保持部材は、前記相手コネクタに嵌合されていない状態において当該嵌合保持部材が前記嵌合作用位置まで回動されたときに、少なくとも前記導電コンタクトの接点部を覆うように構成されていることを特徴とする電気コネクタ。
【請求項4】
前記嵌合保持部材は、コネクタ長手方向の両端部に設けられた回動軸受け部から延出する一対の連結腕部と、それらの両連結腕部どうしを繋ぐ回動操作部と、を有し、
前記回動操作部に、前記導電性カバー部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ組立体、又は至請求項2及び3のいずれかに記載された電気コネクタ。
【請求項5】
前記導電性カバー部は、前記嵌合保持部材が前記嵌合作用位置まで回動されたときに、コネクタ上面及びコネクタ両側面を覆うように構成されていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ組立体、又は至請求項2及び3のいずれかに記載された電気コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−238410(P2011−238410A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−107603(P2010−107603)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(394009278)株式会社アイペックス (148)
【Fターム(参考)】