説明

電気メッキ処理におけるイン・シトゥープロファイル測定

【課題】半導体の電気メッキ処理において、基板状に形成される導電性シード層の厚さをリアルタイムに測定し、基板状に均一なプロファイルを作り出す方法を提供する。
【解決手段】基板が電解液に接触するときに電気メッキを始めるステップと;その電解液で一連のセル電流分布を測定するステップと;一連のセル電流分布からリアルタイム厚さプロファイルを作成するステップと;そのプロファイルに従い処理パラメータを調整するステップを備える。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
発明の分野
[0001]本発明の実施形態は、電気化学的メッキセル内部の微分電圧をイン・シトゥー(原位置で、本来の位置で)測定することにより表わされる空間メッキセル電流分布測定に関する。
【0002】
関連技術の説明
[0002]半導体処理において、電気化学的メッキ(ECP)は、一般に、基板上に形成された特徴部を導電性材料で充填する為に好ましい技術である。典型的なECP処理は、導電性材料(通常、銅)のイオンが豊富な電解溶液中に基板を浸すステップ、その後、基板表面上に形成された導電性シード層と電解液中に位置するアノードとの間に電気的バイアスを印加するステップを含む。シード層とアノード間の電気的バイアスは、電気化学的反応を促進させ、導電性材料のイオンがシード層上にメッキされる。
【0003】
[0003]しかし、従来のECP処理及びシステムを使用すると、基板上に形成される導電性シード層は、一般に非常に薄く、そのため、電気抵抗が高い。シード層の抵抗特性は、シード層との電気接触が一般に行われる基板周辺付近で、メッキ処理におけるアノードとシード層との間を通る電界密度を高くする。基板周辺付近の電界密度が高いと、基板の周辺付近のメッキ速度が比例して高くなる。この現象は、「ターミナル効果」として一般に知られており、従来のメッキシステムに伴う望ましくない特性である。
【0004】
[0004]ターミナル効果は、半導体処理において特別な懸念事項である。なぜなら、特徴部の大きさが減少し続けるにつれて、シード層の厚さも減少するからである。シード層の厚さが減少すると層の抵抗が増加するので、シード層の厚さの減少によりターミナル効果も更に増加する。
【0005】
[0005]電気化学的処理における他の難題は、メッキ槽に基板を浸す間、基板の一部の特徴部が、望ましくなく充填または完全に充填されてしまうことである。液浸処理中の順方向又はメッキバイアスは、一般に酸性溶液であるメッキ溶液による基板上のシード層のエッチングを打ち消す為に一般に印加される。わずか0.25秒であるかもしれないが、この時間間隔中、基板上の一定領域内の一部の特徴部は、充填されるかもしれず、これが、貧弱な均一性および変動デバイス歩留まり性能になる場合がある。
【0006】
[0006]したがって、メッキの厚さプロファイルがモニタされ、リアルタイムで制御される導電性材料の半導体基板上のメッキ用電気化学的メッキセル及び方法が必要である。
【発明の概要】
【0007】
[0007]本発明の実施形態は、電解液中にセンサアセンブリが配置された電気化学的メッキシステム、そのセンサに接続された制御ユニットを一般に提供する。
【0008】
[0008]本発明の実施形態は、電気化学的処理中に原位置でメッキの厚さプロファイルを測定する為の方法を更に提供可能である。メッキ槽内の空間微分電圧は、そのメッキ槽内に配置されたセンサ列を介して測定される。その後、微分電圧値を伴う電流値を積分することにより、リアルタイムメッキプロファイルが作成される。
【0009】
[0009]本発明の実施形態は、電気化学的メッキ処理中に原位置でメッキの厚さプロファイルを作成する為の方法および装置を更に提供可能である。この方法は、電解液中の微分電圧により表されるメッキセル電流分布を測定するステップと、その電流値を時間で積分することによりリアルタイム厚さプロファイルを作成するステップを備える。銅の厚さは、時間で積分された電流値と正比例する。
【0010】
[0010]本発明の実施形態は、電気化学的メッキにより基板上に均一なプロファイルを作り出す方法を更に提供可能である。この方法は:基板が電解液に接触するときに電気メッキを始めるステップと;上記電解液で一連のセル電流分布を測定するステップと;一連のセル電流分布からリアルタイム厚さプロファイルを作成するステップと;上記リアルタイム厚さプロファイルに従い一以上の処理パラメータを調整するステップと;を一般に備える。
【0011】
[0011]本発明の実施形態は、電気メッキにより基板上に所望のプロファイルを作り出す為の方法を更に提供可能である。この方法は:基板が電解液に接触しているとき、電気メッキを始めるステップと;上記電解液で一連のセル電流分布を測定するステップと;上記一連のセル電流分布からリアルタイム厚さプロファイルを作成するステップと;上記リアルタイム厚さプロファイルと所望の厚さプロファイルとを比較し、エラープロファイルを得るステップと;上記リアルタイム厚さプロファイルに応じて一以上の処理パラメータを調整するステップと;上記エラープロファイルが所定誤差プロファイル内であるとき上記電気メッキ処理を終了するステップと;を一般的に備える。
【0012】
[0012]本発明の実施形態は、電気化学的メッキの為に電解液への基板の液浸をモニタする為の方法を更に提供可能である。この方法は:基板と、電解液中に配置されたアノードアセンブリとの間にバイアス電圧を印加するステップと;その電解液に上記基板を浸すステップと;液浸中、その電解液のセル電流分布をモニタするステップと;セル電流分布から液浸状態を決定するステップと;その液浸状態に対応したバイアス電圧を調整するステップと;を一般に備える。
【0013】
[0013]一以上の実施の詳細は、添付図面と説明書に記載されている。本発明の他の特徴と利点は、その説明書と図面から明らかである。
【0014】
[0014]本発明の上記特徴が詳細に理解できるように、簡単に前述された本発明の具体的な説明は、一部が添付図面で参照される実施形態を参考にしてもよい。しかし、添付図面は、本発明の典型的な実施形態だけを例示するので、本発明の範囲を限定するものではなく、他の同様に有効な実施形態を許容することに留意されたい。
【好ましい実施形態の詳細な説明】
【0015】
[0038]本発明は、半導体基板上に金属をメッキするように構成された電気化学的メッキセルを一般に提供する。本発明のメッキセルは、流体容積セル、接触リング、アノード、流体容積内に配置されたセンサ列を一般に含む。流体容積中に位置するセンサ列は、メッキ中、セル電流分布を測定するように構成される。メッキされた金属の厚さプロファイルは、本発明により提供された方法を使用して、セル電流分布から作成可能である。
【0016】
[0039]図1は、典型的なメッキセル100の概略図を例示する。メッキセル100は、外部槽101、外部槽101内に位置する内部槽102を一般に含む。内部槽102は、電気化学的メッキ処理中、基板上に、金属(例えば、銅)をメッキする為に使用されるメッキ溶液を含むように一般に構成されている。メッキ処理中、メッキ溶液は、内部槽102に一般に連続して(例えば、1ガロン/分で)供給されるので、メッキ溶液は、内部槽102の(一般に「堰」と呼ばれる)最下点を連続して溢れだし、外部槽101により集められる。外部槽101により集められた溶液は、その後、再循環および/または化学処理の為、そこから排出される。
【0017】
[0040]図1で例示されたように、メッキセルは、ある傾斜角度で一般に位置決めされる(例えば、メッキセル100のフレーム部分103は、メッキセル100の構成要素が約3度から約30度で傾斜するように一側部で一般に持ち上げられる)。したがって、メッキ作業中、内部槽102内に十分な深さのメッキ溶液を含む為に、内部槽102の最上点は、メッキセル100の一側部で上方に延びることができ、内部槽102の最上点が一般に水平になり、そこに供給されるメッキ溶液は、内部槽102の周辺付近で溢れ続ける。しかし、本発明の実施形態は、傾斜されたメッキセルに限定されるものではなく、例えばゼロを含む水平に対する角度でメッキセル100を位置決めすることも本発明の範囲内であることが意図されている。
【0018】
[0041]メッキセル100のフレーム部材103は、フレーム部材103に固着された環状ベース部材104を一般に含む。フレーム部材103は、一側部で持ち上げられるので、ベース部材104の上面は、水平位置に対して、フレーム部材103の角度で水平から一般に傾斜される。ベース部材104は、内部に形成された環状又は円盤状の凹部を含み、環状凹部は、円盤状アノード部材105を受容するように構成されている。ベース部材104は、その下面に位置決めされる複数の流体入口/ドレイン109を更に含む。流体入口/ドレイン109の各々は、一般に、メッキセル100のアノードコンパーメント又はカソードコンパーメントのいずれか一方に/から、別個に流体を供給/排出するように構成されている。アノード部材105は、一般に、貫通して形成された複数のスロット107を含み、ここで、スロット107は、アノード105の表面を横切り、互いに平行配向で位置する。平行配向により、アノード表面で生成される濃密な流体を、アノード表面を横切って下方に、スロット107の一つに流すことができる。
【0019】
[0042]メッキセル100は、更に膜支持体アセンブリ106を含む。膜支持体アセンブリ106は、一般に、その外部周辺部でベース部材104に固着され、流体を通過させるように構成された内側領域を含む。膜108は、支持体106を横切って伸ばされ、一般に(メッキされる基板付近に位置する)陰極液室と(セル内のアノード電極付近に位置する)陽極液室とを流体的に分離するように動作する。膜支持体アセンブリ106は、膜108の周辺近くに位置するOリング型シールを含んでもよく、シールは、流体が、膜支持体106に固着された膜108の一側部から膜108の他の側部まで移動することを妨げるように構成されている。このように、膜108は、一般に、メッキセル100のアノード部分とカソード部分との間で流体分離を提供する。2003年7月24日に出願され、"Electrochemical Processing Cell"と題し、全体が参考として組み入れられる、共通に譲渡された米国特許第10/627336号には、陰極液から陽極液を流体的に分離する為に使用可能な典型的な膜が例示されている。また、膜108は、流体を通過させる浸透性フィルタ型膜でもよい。一実施形態において、メッキセルの費用や複雑性を減じる為に、どの膜又はフィルタ型膜もメッキセルに使用されない。
【0020】
[0043]通常、多孔性セラミックディスク部材又は他の流体浸透性電気抵抗性部材である拡散プレート110は、膜108の上方に位置する。いったん、メッキ溶液がカソードプレート110内に導入されると、メッキ溶液は、拡散プレート110を通って上方に移動する。通常、セラミック又は他の多孔性ディスク状部材である拡散プレートは、一般に、流体の流れの絞り弁として作動し、基板の表面を横切る流体パターンを均等にする。さらに、拡散プレート110は、メッキ均一性を減じることが知られている膜108の表面またはアノード105の電気化学的に活性な領域における電気的変動を、抵抗的に減衰させるように作動する。
【0021】
[0044]2002年7月24日に出願された米国仮出願第60/398345号の優先権を主張し、2002年10月9日に発明の名称"Electrochemical Processing Cell"で出願され、共通に譲渡された米国特許出願第10/268284号に、図1に例示された典型的なメッキセルの追加の実施形態は例示されているが、両出願の全ては参考の為に本願に組み入れられている。2003年7月24日に発明の名称"Electrochemical Processing Cell"で出願され、共通に譲渡された米国特許出願第10/627336号にも、メッキセルの追加の実施形態が例示されているが、その全体は本願に参考の為に組み入れられる。
【0022】
[0045]図2は、電気化学的メッキセル200およびメッキ処理が基板215上で実施されているときに内部で生成される電気力線の概略図を例示するが、電気化学的メッキセル200は、図1に示された電気化学的メッキセル100に類似する。メッキセル200は、一般に流体槽アセンブリ201を含むが、流体槽アセンブリ201は、流体容積216を含むように構成され、流体容積216は、一般に、電解液メッキ溶液である。アノード205は、流体槽アセンブリ201の下部に位置決めされるが、メッキされる基板215は、一般に、セル200の上部開口部を横切って位置決めされる。基板215は、接触リング214により支持されているが、接触リング214は、一以上の電気接触素子213を介して基板215の周辺付近で、基板215のメッキ表面215Aと電気的に接触するように構成されている。基板のメッキ表面215Aは、内部に導電性シード層が堆積されている。電気接触素子213は、電源221の第1端子と電気的に接続されており、電源221の第2端子221Bは、アノード205と電気的に接続されている。環状形状のコリメータ212は、一般に、拡散プレート210の上方、接触リング214の下方に配置される。コリメータ212は、一般に、基板215の直径より小さい直径を有し、流体容積216内の電界を導く。
【0023】
[0046]図2も、メッキセル200内のメッキ処理中に生成される電気力線を例示する。
前述したように、メッキ表面215Aは、内部に導電層が堆積される。メッキ表面215Aに形成される導電層は、ある状況では、一般に非常に薄く、高抵抗の導電性シード層である場合がある。シード層の抵抗性特性は、アノード205とメッキ表面215Aとの間に形成される電気力線を、メッキ表面215Aとの電気的接触が一般に行われるメッキ表面215Aの周辺近くで、高密度にさせる。電気力線220は、本来的に、高電圧(カソードバイアス)が接触素子213に近い導電層内に形成される電圧降下の結果、電気接触素子213に向かって収束する。その後、接触素子213近くの高電圧は、最小抵抗経路を形成する。メッキセルの幾つかの製造は、実質的に増加する電解液の抵抗により収束問題を解決しようと試みたが、これは、許容できないメッキ速度の減少を引き起こし、十分に電界収束効果を減少させないことが示されてきた。
【0024】
[0047]図3は、本発明の典型的なメッキセル300の概略断面図である。メッキセル300は、一般に電解液メッキ溶液である流体容積316を含むように構成された流体槽アセンブリ301を含む。アノード305は、流体槽アセンブリ301の下部に位置決めされ、メッキされる基板315は、一般に、セル300の上部開口部を横切って位置決めされている。基板315は、接触リング314により支持され、接触リング314は、一以上の電気接触素子313を介して基板315の周辺近くで基板315のメッキ表面315Aと電気的に接触するように構成されている。電気接触素子313は、電源321の第1端子321Aと電気的に接続されており、電源321の第2端子321Bは、アノード305と電気的に接続されている。拡散プレート310は、一般に、基板315とアノード305との間に位置している。環状形状を有するコリメータ312は、一般に、拡散プレート310の上方、接触リング314の下方に配置されている。コリメータ312は、一般に、基板315の直径より小さい直径を有し、流体容積316内の電界を導くように構成されている。一態様において、拡散プレート310は、基板に密接して(例えば、2〜3ミリ以内に)置かれてもよいが、コリメータは、その必要はない。
【0025】
[0048]図3を参照すると、センサ331の列を有するセンサアセンブリ330は、一般に、メッキセル300内に配置される。センサ331は、基準電極と接続されていないので、それらは、メッキセル300内でフロート状態にある。センサ331は、銅または貴金属(例えば、白金、金、パラジウム、イリジウム、ルテニウムまたは貴金属上にメッキされた銅)で形成されたワイヤでもよい。2以上のセンサ331は、メッキ容積316内に位置決めされるセンサ331間の局部電圧レベルを感知するように構成可能である。センサアセンブリ330は、センサアセンブリ330が配置される流体容積316内の局部セル電流分布を得るように構成された信号サンプリング及び処理回路332に適合されている。図3は、処理回路332の一実施形態の概略構成であるが、処理回路332は、複数の高入力インピーダンス微分増幅器333、一以上のマルチプレクサ334,A/Dコンバータ335を備えている。複数の高入力インピーダンス微分増幅器は、一般にセンサ331の列に接続され、各々の高入力インピーダンス微分増幅器の2つの入力ピンが2つの異なるセンサ331と電気的に接続されている。このように、高入力インピーダンス微分増幅器333は、2つのセンサ331の間の微分電圧を出力する。高入力インピーダンス微分増幅器333は、一以上のマルチプレクサ334に接続可能であり、これらは、複数の入力ラインの任意の一つを選択し、選択された入力を出力ライン334Aに供給する機能を実施する。マルチプレクサ334の出力ライン334Aは、A/Dコンバータ335に接続可能であり、A/Dコンバータ335は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/Dコンバータ335は、コンピュータ336に接続可能であり、コンピュータ336は、微分電圧データを処理し、流体容積316内の電界の情報を提供するプログラムを有する。一態様において、リアルタイム厚さプロファイルは、微分電圧に伴う電流値を積分することにより作成可能である。コンピュータ336は、測定された微分電圧データとメッキ溶液の特性の知識から電流値を計算し、厚さプロファイルを得る為にメッキ時間に関して電流値を積分し、その後、厚さプロファイルをプロット又は/及び表示するように構成可能である。流体容積316内の微分電圧を受けて処理するとき、コンピュータ336は、電界の局所化された強度を調整する為に電源321及び/又はメッキセル300内の他の構成要素に制御信号を更に出力可能であるので、メッキ処理の閉回路制御を実施する。
【0026】
[0049]図3を参照すると、一実施形態において、センサアセンブリ330は、全長を横切って分布したセンサ331の列を備えた矩形プリント回路板である。センサアセンブリ330は、メッキ表面315Aに対し垂直に位置決め可能である。センサアセンブリ330の一端は、メッキ表面315Aの中心近くに位置決めされ、センサアセンブリ330の他端はメッキ表面315Aの周辺近くに位置している。一態様において、センサ331は、メッキ表面315Aの半径を横切って分布しているので、基板315の半径を横切るメッキ厚さに対応する電界がモニタ可能である。図3に示されるように、一態様において、センサアセンブリ330は、拡散プレート310の上方、メッキ表面315Aの下方に位置決め可能である。一態様において、センサアセンブリ331は、一定位置に配置可能であり、センサ331は、約1mmから約15mmだけメッキ表面315Aから離れている。
【0027】
[0050]図示されていない一態様において、センサアセンブリ330は、プリント回路板に形成されるというより、拡散プレート310内に組み込み可能である。他の実施形態において、センサは、堅い要素から既知の距離だけ離れて位置しており、そこに取り付けられていない。一つの実施形態において、センサは、陰極液室及び陽極液室の両方を含むメッキセル全体の、どこにでも配置可能である。一態様において、センサは、メッキセル内にアノード又はカソード(すなわち、接触ピン)を含んでもよい。一実施態様において、センサは接触ピンを含み、その接触ピンと電解液中の他のセンサとの間の微分電圧が測定可能である。
【0028】
[0051]図3Aは、図3に示されるメッキセル300の典型的なセンサアセンブリ330Aの正面図を例示する。センサアセンブリ330Aは、一般に、高さが異なる延長部分を備えたプリント回路板である。センサアセンブリ330Aの高い部分は、2列のセンサ331Aを有する。一態様において、各列のセンサ331Aは、センサアセンブリ330Aの高い部分の長さに沿って均一に分布され、互いに距離D1を有する。この構成において、第1列のセンサ331Aは、センサアセンブリの高い部分の最上縁に近く位置決めされ、これにより、メッキ表面に非常に近い領域を測定可能になる。第2列のセンサ331Aの各々は、第1列のセンサ331Aの真下に位置決めされ、第1列の、各センサ331Aから距離D2を有する。一態様において、距離D1は、約7.5mmであり、距離D2は、約7.5mmである。他の図示されない実施形態において、各列のセンサ331Aは、センサアセンブリ330Aの長さに沿って不規則に分布可能である。一態様において、複数の接点341Aは、センサアセンブリ330Aの短い部分に配置可能である。各々の接点341Aは、一つのセンサ331Aと電気的に接続されており、対応するセンサを他の回路(例えば、図3の信号サンプリング及び処理回路332)に接続するように構成されている。
【0029】
[0052]一態様において、センサ331Aとセンサ331Bは、互いに他の配置で位置決め可能であり、例えば、一定角度(垂直または水平でなく)、基板またはメッキセルの他の要素に関して、これらの場所に応じて、垂直、水平、角度配置の任意の組合せがある。一態様において、センサアセンブリは、座標系で形成可能であり、例えば、3D座標系、極座標系、楕円座標系があり、これらは、メッキセル内の電界を記述可能である。
【0030】
[0053]図3Bは、図3に示されるメッキセル300の典型的センサアセンブリ330Bの正面図を例示する。センサアセンブリ330Bは、一般に、高さが異なる延長部を備えたプリント回路板である。センサアセンブリ330Bは、3列のセンサ331Bを有する。
一態様において、各列のセンサ331Bは、センサアセンブリ330Bの高い部分の長さに沿って均一に分布され、互いに距離D3で離間されている。一態様において、第1列のセンサ331Bは、センサアセンブリの高い部分の最上縁に近く位置決めされており、これにより、センサ331Aは、メッキ表面に非常に近い領域を測定可能である。第2列及び第3列のセンサ331Bの各々は、第1列の各センサ331Bの真下に位置決めされ、上の列の各センサから距離D4だけ離間されている。一態様において、距離D3は、約3.75mm、距離D4は、約3.75mmでもよい。他の図示されていない実施形態において、各列のセンサ331Bは、センサアセンブリ330Bの長さに沿って不規則に分布されてもよい。一態様において、複数の接点341Bは、一般に、センサアセンブリ330Aの短い部分に配置されている。各々の接点341Bは、一つのセンサ331Bと電気的に接続されており、他の回路(例えば、図3の信号サンプリング及び処理回路332)に接続するように構成されている。
【0031】
[0054]センサのグループ及び/又は個々のセンサの場所に対する他の配列も使用可能である。
【0032】
[0055]図3Cは、メッキされる基板315Cに関するセンサアセンブリ330Cの典型的配列の平面図を例示する。一実施形態において、センサアセンブリ330Cの一端は、基板315Cの中心近くに位置し、センサアセンブリ330Cの他端は、基板315Cの周辺近くに位置している。センサアセンブリ331C内のセンサは、基板315Cの半径を横切って直線に分布され、基板315Cを横切るメッキ厚さに対応する電界がモニタ可能である。図3Dに示されるように、他の実施形態において、複数のセンサアセンブリ330Dは、基板315Dを横切って螺旋パターンで分布されている。この配列は、基板315Dの半径を横切る電界と、メッキ流体の異なる区分内の電界との両方のモニタを可能にする。図3Cで示される配列と比較して、この配列も、特に基板315Dの周辺付近で、高いセンサ密度を可能にする。図3Eは、本発明のセンサアセンブリ330Eの他の典型的配列の平面図を例示する。図3Eで5つだけが示されるように、複数のセンサアセンブリ330Eは、基板315Eの中心から半径方向に分布されている。この配列は、基板315Eの半径を横切る電界と、メッキ溶液の異なる区分内の電界との両方のモニタを可能にする。
【0033】
[0056]図4Aは、均一な電界を有するメッキセル400Aの概略図を例示する。メッキセル400Aは、一般に、アノード405、導電性シード層425を有する基板、電解液容積416、電源421、電解液容積416内で局部電圧レベルを測定するように構成されたセンサ4311−4の列を備える。電源421は、導電性シード層425とアノード405とに結合されている。アノード405と導電層425の両方は、電解液容積416内に保持されたメッキ溶液と接触している。均一な電界は、電源421が導電層425とアノード405との間に電圧を供給するとき、電解液容積416内で生成される。電界の強さは、iso-電圧ラインV1、V2、V3と電気力線420により表される。iso-電圧ラインV1、V2、V3は、電解液容積416内の電圧レベルを表示し、シード層425に対し平行である。電気力線は、電解液容積416内のイオン・フラックスまたは電流を表示する電圧ラインに対し垂直に移動する。開示している電圧ラインに、垂直に通っている。図4Aに示されるように、センサ431,431は、同一の電圧ラインV2に位置決めされているので、電圧差ΔVはV2−V2であることから、一般に、431と431間で測定された電圧は、ゼロに等しい。他方、センサ431と431は、それぞれiso-電圧ラインV2、V3、内に位置決めされるので、一般に、V2−V3を反映する電圧値を出力する。センサ431と431は、同一の電気力線420内に位置し、431と431との間の微分電圧は、式1の形式で電気力線420Aの電流値を伴う。
【0034】

局部電圧密度=(センサ間の微分電圧)/{(幾何学的係数)×(電解液抵抗)×(センサ間の距離)}…(式1)

この場合、メッキセル400Aが均一の電気力線を有するとき、電解液容積416内で2つのセンサを位置決めすることにより、センサ間の電圧降下の測定は、局部電流密度の推定を可能にする。その後、局部電流密度は、全電荷および局部メッキ厚さに、相互に関連可能である。
【0035】
[0057]図2に関して説明されるように、メッキセル内の電界は、特にメッキ表面の周辺近くで、不均一電界であるかもしれない。図4Bは、不均一電界を有するメッキセル400Bの概略図を例示する。メッキセル400Bは、一般に、アノード405B、導電性シード層425Bを有する基板415B、電解液容積416B、電源421B、電解液容積416B内で局部電圧レベルを測定するように構成されたセンサ4315−12の列を備える。電源421Bは、導電性シード層425Bとアノード405Bとに結合されている。アノード405Bと導電層425Bの両方は、電解液容積416B内に保持されたメッキ溶液と接触している。ある状況で不均一になるかもしれない電界は、電源421が導電層425Bとアノード405Bとの間に電圧を供給するとき、電解液容積416B内で生成される。電界は、iso-電圧ラインV1B−V6Bおよび電気力線420Bにより表される。この実施例において、基板の表面から一定距離離れた電気力線420Bは、導電層425Bに対し垂直ではない。このように、局部電流密度は、導電層425Bに垂直なセンサの電圧測定から簡単に予測できない場合がある。微分電圧の付加的水平成分は、電流密度を計算する為に測定可能である。図4Bに示されるように、センサ431,431,431,43111は、メッキ表面425Bに対し平行な水平線に位置決めされ、これらの位置間で測定された電圧レベルは、電界の不均一性に起因して異なる。このように、微分電圧の水平成分は、2つのセンサ間の電圧差を測定することにより得られる。たとえば、センサ431とセンサ431間、更に、センサ431とセンサ431間で測定された電圧レベルは、この領域内の電流密度の大きさと方向を計算する為に使用可能である。
水平成分dVhは、以下の式で計算可能である。dVh=431の電圧レベル−431の電圧レベル垂直成分dVnは、以下の式で計算可能である。
【0036】

dVn=431の電圧レベル−431の電圧レベル

その後、431の微分電圧dVは、図3Cに示されるように、dVnとdVhのベクトル総和により計算可能である。その後、局部電流密度は、式1を使用して計算可能である。
【0037】
[0058]しかし、図4Cに示されるように、dVnとdVhから計算される微分電圧dVは、センサ間の有限距離のため、不均一電界内の実際の微分電圧ΣdVと比較して部分的に変化し得る。一態様において、このバラツキは、一連の幾何学的係数(例えば、水平幾何学的係数C1,垂直幾何学的係数C2)を導入することにより補償可能である。水平成分dVhと垂直成分dVnは、最初にC1とC2により、それぞれが掛け算され、その後、一緒に合計されて実際の微分電圧ΣdVを得る。式2は、この計算の数量形式を与える:

ΣdV=√{CdVh)+(CdVn)}…(式2)

不平等電界の微分電圧を獲得する際に幾何学係数を行使することは効果的であることを証明された、そして、幾何学係数を識別する方法は記載される。
【0038】
[0059]図4Bを参照すると、電解液容積416Bの中間部における局部電流密度は、導電層425B付近の局部電流密度と著しく異なっているかもしれない。そのため、センサ431により測定される微分電圧からメッキ厚さを計算する為に、導電層425Bに密接してセンサ431を位置決めすることが望ましい。
【0039】
[0060]図4Dは、測定された微分電圧から厚さプロファイル測定値を作成する方法の典型的実施形態を例示する。厚さプロファイル測定値は、2次元曲線を使用することにより描写可能であり、X軸は、基板の中心部または縁部を表示し、y軸は、メッキされる材料の厚さを表示する。ステップ454では、測定された微分電圧から、x軸にわたる電流が計算される。このステップは、2つの部分で接触可能である。最初に、各々のサンプリング地点に対し、2以上のセンサ間の、測定された水平電圧および垂直電圧から実際の微分電圧が計算され、一連の幾何学的係数が、数学的モデル(例えば、式2)を使用することにより計算される。その後、式1を使用して局部電流密度が計算される。各々のサンプリング地点における電圧レベルは、メッキ処理の経過中、周期的にサンプリングされる。このように、一連の局部電流密度値が、各々のサンプリング地点に対して得られる。
【0040】
[0061]図4Dのステップ456において、各々のサンプリング地点に対し、局部電流をメッキ時間で積分することにより、全電荷が得られる。その積分は、合計により近似可能である。
【0041】

全電荷(t)=Σ{i(t)・Δt}ΔA…(式3)

ここで、ΔAは、各々のサンプリング地点に対する半径に沿った距離または基板上の対応領域を表示し、iは、各々のサンプリング地点における局部電流密度である。
【0042】
[0062]ステップ458において、各々のサンプリング地点における全電荷は、計算により、或いは、経験的なルックアップテーブルを介して、メッキされた材料の厚さに関連付けられる。たとえば、Cu2+イオンは、一定処理で基板上にメッキされている。
銅結晶に対し、a=b=c=361.49pm=3.6149Åであることが知られている。このように、単一のセルの容積は、47.23Å3である。単一のセルには、4つの原子、一つの原子当たり2つの電荷があるので、単一のセルを堆積するに必要な全電荷は:4つの原子*2つの電荷*1.6e−19クーロンである。サンプリング領域において、3.6149Åの厚さ(例えば、単一のセルの層)を堆積するのに必要な全電荷は、4つの原子*2つの電荷*1.6e−19*サンプリング領域/3.6149Åクーロンである。
【0043】
[0063]ステップ460において、厚さプロファイルは、ステップ458からメッキされた材料の、計算された厚さから作成される。一態様において、厚さプロファイルは、当初の厚さに、メッキされた厚さを加えることにより計算可能である。
【0044】

厚さ=当初の厚さ+メッキされた材料の厚さ…(式4)

[0064]厚さプルファイルは、メッキ時間で電解液中の電流を積分することにより作成可能である。現在値は、電解液中の微分電圧から計算可能である。微分電圧は、微分電圧デバイスを使用しセンサ間の電圧差を測定することにより得ることができる。図5に示されるように微分電圧測定器の一実施は、センサ間の電圧差を感知し増幅させ、その後、増幅された微分電圧をデジタル信号に変換する。この実施において、複数の高入力インピーダンス微分増幅器503が、センサ間の電圧差を測定及び増幅するために使用される。各々の高入力インピーダンス微分増幅器503にとって、2つの入力ピンの各々は、抵抗器501に接続され、抵抗器501は、センサに接続しており;抵抗器502は、503のマイナス入力ピンを503の出力ピンに接続し;503のプラス入力ピン503は、抵抗器502を介してグランドに接続している。入力ピンに対応する、センサ331間の電圧差は、R502/R501倍だけ増幅される。たとえば、抵抗器502は、100kΩの抵抗、抵抗器501は、1kΩの抵抗を有する場合がある。入力ピン間の電圧差は、100倍に増幅可能である。図5で示されるように、高入力インピーダンス微分増幅器503は、微分電圧の水平成分と垂直成分を感知及び増幅する為に使用可能である。高入力インピーダンス微分増幅器503の出力は、それから、一以上のマルチプレクサ504の入力ピンに接続され、A/Dコンバータ505に対し配列されて入力される。一態様において、A/Dコンバータ505は、12ビットA/Dコンバータでもよい。A/Dコンバータ506は、それから、データバスを介してコンピュータ506に接続されている。コンピュータ506は、リアルタイム厚さプロファイルを作成する為に測定された微分電圧を使用可能なプログラムを有し、一連の幾何学的係数を識別し、メッキ処理を制御し、メッキ処理を最適化する。電気化学的処理における微分電圧を利用する方法及び装置の実施形態は、図6〜図11に示されている。
【0045】
[0065]図6は、一連の幾何学係数を識別する典型的な実施形態を例示する。この実施形態において、(シード層の)当初の厚さは、(例えば、表面抵抗率またはX線反射率測定を介して)厚さ測定装置を使用して測定可能である。その後、電解液中に配置されたセンサ列を備えたメッキセル内でメッキ処理が始まる。微分電圧は、メッキ処理の最後まで、図3〜図5との関係で前述されたデータ収集装置とセンサを使用して、周期的に測定される。最終的な厚さプロファイルは、その後、厚さ測定装置を使用して測定可能である。初期値は、その後、一連の幾何学的係数の為に選択可能である。次に、ステップ620において、図4Dに記述されたように、当初の厚さプロファイル、幾何学的係数、測定された微分電圧から、作成された厚さプロファイルを得ることができる。ステップ622において、作成された厚さプロファイルは、ステップ616で得られた、測定された厚さプロファイルと比較される。作成された厚さプロファイルと測定された厚さプロファイルとの間の差を表示するパラメータ又はエラープロファイルは、ステップ624で評価される。エラー又は差が、所定の許容範囲(たとえば最大エラー)の限界を超えるならば、ステップ626が実行され、新たな幾何学的係数が与えられる。エラー又は差が所定の許容範囲の限界以内になるまで、ステップ620,622,624,626が反復的に実行される。その後、処理は停止し、幾何学的係数が識別される。観察結果は、幾何学的係数が、主に電解液の導電率に依存することを示した。
基板の当初の固有抵抗は、また、幾何学的係数への影響は小さいかもしれない。このように、一旦識別されると、一連の幾何学的係数は、同一の電解液導電率と同様の基板初期抵抗を有するメッキ処理に対する厚さプロファイルを作成する為に適用可能である。
【0046】
[0066]
図7は、メッキ処理中にリアルタイム厚さプロファイルを作成する為の、本発明の実施形態を例示する。ステップ710において記述されたように、メッキ処理前にプローブにより、当初の厚さプロファイルが測定可能である。一態様において、ステップ710は、後に続く層が、あまり変わらない場合、基板の一括処理の為に一度だけ行うことができる。ステップ720において、電気化学的メッキ処理は、電解液中に配置されたセンサ列を有するメッキセル内で始められる。メッキ処理を始めた後、ステップ730〜ステップ780は、周期的あるいは、処理パラメータに依存した変更可能な回数で実施可能である。ステップ730は、例えば、水平微分電圧(dVh)および垂直微分電圧(dVn)のような微分電圧データをサンプリングすることを伴う。ステップ740は、一連の幾何学的係数を使用して微分電圧データから実際の微分電圧を計算すること、更に、実際の微分電圧から電流密度を計算することを備えてもよい。ステップ750は、一般に、全電荷を得る為にサンプリング時間にわたり電流密度を積分することを含む。ステップ760は、一般に、全電荷の値をメッキされた厚さの値に関連付けることを含む。ステップ770は、一般に、メッキされた厚さの値を加えることにより、厚さプロファイルを更新することを含む。ステップ780において、更新された厚さプロファイルは、プロットまたは他の方法で提示可能であるので、自動または対話的にメッキ処理を調整することができる。
【0047】
[0067]図8は、電気化学的メッキ処理中に均一な厚さを達成する為の、本発明の実施形態を例示する。ステップ810において、電気化学的メッキ処理は、センサ列が内部に配置されたメッキセル内で実施される。メッキ処理が始められると、ステップ820〜ステップ850は、周期的に、或いは、処理パラメータに依存して変更し得る回数で実施可能である。ステップ820は、微分電圧(例えば、水平微分電圧、垂直微分電圧)をサンプリングすることを伴う。ステップ830では、リアルタイム厚さプロファイルが作成される。一態様において、このステップは、図7におけるステップ740〜ステップ770で説明されたように実施可能である。ステップ840は、一般に、リアルタイム厚さプロファイルを分析すること、更に、メッキされた表面の均一性を決定することを含む。均一性を決定する際に、厚さプロファイルの幾何学的特徴部(例えば平坦度)が計算可能であり、プロファイルの高低地点に印が付けられてもよい。ステップ850において、一以上の処理パラメータは、表面の均一性に応じて調整されてもよい。均一性が満足できる場合、処理パラメータは調整不要であることに注意されたい。調整し得る処理パラメータは、電流設定点、アノードのタイミング、すて材電流(thief current)、ヘッド間隔、アノード素子の電流とタイミングに限定されてないが、これらの一つ以上を含む。アノード素子の詳細な情報は、"Electroplating apparatus based on an array of anodes"と題する2005年5月25日に出願された米国特許出願に説明されており、その全部が本願に参考の為に取り入れられる。
【0048】
[0068]図9は、電気化学的処理中に所望の厚さプロファイルを達成する為の、本発明の実施形態を例示する。ステップ910において、電気化学的メッキ処理は、センサ列が内部に配置されたメッキセル内で実施される。メッキ処理が始まった後、ステップ920〜ステップ960は周期的に、或いは、処理パラメータに応じて変更し得る回数で実施可能である。ステップ920は、微分電圧(例えば、水平微分電圧、垂直微分電圧)データのサンプリングを伴う。ステップ930では、リアルタイム厚さプロファイルが作成される。一態様において、このステップは、図7のステップ740〜ステップ770に説明されたように実施可能である。ステップ940において、得られた所望の厚さプロファイルとリアルタイム厚さプロファイルが比較され、リアルタイムプロファイル及び所望の厚さプロファイルの差を表示するパラメータ又はエラープロファイルが得られる。エラー又は差が所定の許容範囲の限界(例えば、決定的エラー)を超える場合、ステップ960が実際される。
誤差または差が予め定められた許容範囲の限界の範囲内であるとき、メッキ処理は止まる。ステップ960は、処理パラメータの調整が必要かを決定する。一態様において、決定する処理は、エラープロファイルを分析することを含んでもよい。ステップ970において、一以上の処理パラメータは、エラープロファイルに応じて調整可能である。調整する処理パラメータは、電流設定点、アノードタイミング、すて材電流、ヘッド間隔、アノード素子の電流及びタイミングのうち一つ以上でもよい。
【0049】
[0069]図10は、メッキセルのメッキ溶液中に基板を浸す処理をモニタする為の、本発明の実施形態を例示する。ステップ1010の間、カソード電圧バイアスは、一般に、基板とアノードバイアス電極(アノード)との間に印加される。ステップ1020の間、基板は、内部にセンサ列が配置されたメッキセル内で浸される。ステップ1030において、メッキ溶液の微分電圧は、センサからの信号をサンプリングし処理することによりモニタされる。ステップ1040は、一般に、基板の液浸状態を決定すること、更に/又は、厚さプロファイルを作成することを含む。基板はメッキ溶液中に浸されるので、電気的通信が確立され、センサ列内の一以上のセンサは、基板の様々な領域間の差が処理中に補償可能であるように注意深く観察される。また、リアルタイムプロファイルは、例えば、ステップ740〜ステップ770で説明された処理により作成可能である。ステップ1050において、液浸状態に応じてバイアスは調整可能である。アノードが区分される場合、アノードの各区分のバイアスは、独立して調整されてもよい。図10で説明された処理は、図7〜図9で説明された処理に追加されてもよい。
【0050】
[0070]図11は、本発明の電気化学的メッキシステム1100の典型的な実施形態を例示する。システム1100は、一般に、電気化学的メッキセル1110と、メッキセル1110に結合された制御ユニット1120を備え、様々な処理変数が制御ユニット1120によりモニタ可能であり、制御ユニット1120は、制御信号をメッキセル1110に送信可能であり、メッキの結果を制御する為に処理変数を調整する。制御ユニット1120は、一般に、データサンプリングおよび処理デバイス1130、リアルタイム厚さプロファイル作成装置1122、処理最適化モジュール1124を備える。メッキセル1110は、複数のセンサ、制御ユニット1120のデータサンプリングおよび処理デバイス1130を有することができる。複数のセンサは、メッキセル1110の電解液中に配置され電解液中の微分電圧を測定するように構成されたセンサ列を含んでもよい。データサンプリングおよび処理デバイス1130は、複数のセンサからの信号をサンプリングおよび処理し、処理された処理変数を処理最適化モジュール1124に出力するように構成されている。処理変数は、微分電圧、槽温度、ウエハの高さ、酸性、ヘッド回転、傾斜角度、アノードの状態を備えてもよいが、これらに限定されない。一態様において、データサンプリングおよび処理デバイス1130は、リアルタイム厚さプロファイルを作成し処理最適化モジュール1124に出力するように構成されたリアルタイム厚さプロファイル作成装置1122に微分電圧測定値を出力してもよい。リアルタイム厚さプロファイル作成装置1122は、図7〜図10に説明された処理を実施する為のソフトウェア及び/又はハードウェアを備えてもよい。処理最適化モジュール1124は、例えば、電流設定点、アノードのタイミング、アノード区分制御信号、すて材電流、ヘッド間隔を含み得る複数の制御信号を送信することにより、メッキセル1110内で行われるメッキ処理を最適化する為のソフトウェア及び/又はハードウェアを含めてもよい。図11Aは、図11に示される電気化学的メッキシステムの処理最適化モジュールの典型的な実施形態を例示する。処理最適化モジュール1124Aは、複数の入力変数と複数の出力変数を有してもよい。入力変数は、たとえば、リアルタイム厚さプロファイル、槽の温度、ウエハの高さ、酸性、ヘッドの回転、傾斜角度、アノードの状態を含んでもよい。出力変数は、たとえば、電流設定点、アノードのタイミング、アノード区分制御信号、すて材電流、ヘッド間隔を含んでもよい。一実施形態において、処理最適化モジュール1124Aは、複数の入力変数に応じて所望のメッキ結果に収束するために必要な複数の出力変数を決定する予報的なアルゴリズムを使用する複数入力複数出力ソフトウェアモデルでもよい。
【0051】
[0071]図12は、本発明の特性試験工具1200の典型的な実施形態を例示する。
特性試験工具1200は、ウエハ1200の異なる半径で金属パッチ1201を有する特殊なウエハである。各々のパッチ1201は、ウエハ上の金属トレース1202によりウエハ1200の周辺の接触点1203に接続される。ウエハ1200が電解液と接触しているとき、金属トレース1202は、電解液と接触しないように、金属トレース1202は、誘電材料により覆われている。一態様において、電気メッキセルの接触リング上で接触ピンに整列された接触点1203を備えた電気メッキセル内でメッキされるようにウエハ1200は配置可能である。各々の金属パッチ1201上の電流は、対応する接触リングより下流側で測定可能である。一態様において、接触リングから測定された電流値は、同一半径に沿った対応センサにより測定された電流値と比較可能である。一態様において、センサ精度は、特徴付けられてもよい。一態様において、比較結果は、センサの読みを較正および訂正する為に使用可能である。ウエハ1200は、同様に、メッキセルまたはアノードアセンブリを特徴付ける為にも使用可能である。一実施形態において、パッチ1201、トレース1202、接触点1203は、銅で形成される。一態様において、パッチ1201は、2mm2の大きさでもよい。パッチ1201と接触点1203は、異なる方式で配列可能である。
【0052】
[0072]前述したことは、本発明の実施形態に関するが、本発明の他の更なる実施形態は、添付請求項により決定される範囲と基本的範囲から逸脱することなく案出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】[0015]図1は、典型的なメッキセルの概略図を例示する。
【図2】[0016]図2は、典型的なメッキセルおよび内部に作成される電気力線の概略図を例示する。
【図3】[0017]図3は、本発明の典型的なメッキセルの概略断面図を例示する。
【図3A】[0018]図3Aは、図3に示されたメッキセルの典型的なセンサアセンブリを例示する。
【図3B】[0019]図3Bは、図3で示されたメッキセルの典型的なセンサアセンブリを例示する。
【図3C】[0020]図3Cは、本発明のセンサアセンブリの典型的な配列の平面図を例示する。
【図3D】[0021]図3Dは、本発明のセンサアセンブリの典型的な配列の平面図を例示する。
【図3E】[0022]図3Eは、本発明のセンサアセンブリの典型的な配列の平面図を例示する。
【図4A】[0023]図4Aは、均一な電解と共に典型的なメッキセルの断面図を例示する。
【図4B】[0024]図4Bは、不均一な電解と共に典型的なメッキセルの断面図を例示する。
【図4C】[0025]図4Cは、典型的な幾何学的要素の集団を例示する。
【図4D】[0026]図4Dは、セル電流分布から厚さプロファイルを作成する典型的な実施形態を例示する。
【図5】[0027]図5は、本発明におけるセンサ列の為の処理回路およびデータサンプリングの典型的な実施形態を例示する。
【図6】[0028]図6は、幾何学的な要素を識別する典型的な実施形態を例示する。
【0054】
[0029]
[0030]
【図7】[0031]図7は、リアルタイム厚さプロファイルの典型的な実施形態を例示する。
【図8】[0032]図8は、電気化学的メッキ処理中に均一な厚さを達成する典型的な実施形態を例示する。
【図9】[0033]図9は、電気化学的メッキ処理中に所望の厚さプロファイルを達成する典型的な実施形態を例示する。
【図10】[0034]図10は、メッキ溶液への基板の液浸をモニタする典型的な実施形態を例示する。
【図11】[0035]図11は、本発明の電気化学的メッキシステムの典型的な実施形態を例示する。
【図11A】[0036]図11Aは、図11に示された電気化学的メッキシステムの最適化ソフトウェアの典型的な実施形態を例示する。
【図12】[0037]図12は、本発明の特性試験工具の典型的な実施形態を例示する。
【符号の説明】
【0055】
100…メッキセル、101…外部槽、102…内部槽、103…フレーム部分、104…環状ベース部材、105…円盤状アノード部材、106…支持体、107…スロット、108…膜、109…流体入口/ドレイン、110…拡散プレート、200…電気化学的メッキセル、201…流体槽アセンブリ、205…アノード、210…拡散プレート、212…コリメータ、213…電気接触素子、214…接触リング、215…基板、215A…メッキ表面、216…流体容積、220…電気力線、221…電源、221A…第1端子、221B…第2端子、300…メッキセル、301…流体槽アセンブリ、310…拡散プレート、312…コリメータ、313…電気接触素子、314…接触リング、315…基板、315A…メッキ表面、316…流体容積、321…電源、321A…第1端子,321B…第2端子、330…センサアセンブリ、331…センサ、333…高入力インピーダンス微分増幅器、334…マルチプレクサ、334A…出力ライン、335…A/Dコンバータ、341A、B…接点、400A、B…メッキセル、405、405B…アノード、415、415B…基板、416B…電解液容積、420、420B、420C…電気力線、421…電源、425、425B…導電性シード層、431…センサ、501、502…抵抗器、503…微分増幅器、1200…特性試験工具、1201…金属パッチ、1202…金属トレース、1203…接触点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解液中で行われる電気化学的メッキ処理中に、リアルタイム厚さプロファイルを作成する方法であって:
前記電解液中に配列されたセンサ列を使用して一連の電流を測定するステップと;
一連の電荷データを得る為に一定の時間間隔で前記一連の電流を積分するステップと;
前記一連の電荷データを、メッキされた厚さの値と関連付けるステップと;
前記メッキされた厚さの値から前記リアルタイム厚さプロファイルを作成するステップと;
を備える、前記方法。
【請求項2】
基板は、当初の厚さプロファイルを有し、前記リアルタイム厚さプロファイルを作成するステップは、前記メッキされた厚さの値を前記当初の厚さプロファイルに加える工程を更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記一連の電流を測定するステップは:
前記センサ列を使用して一連の微分電圧を測定する工程と;
前記一連の微分電圧から前記一連の電流を計算する工程と;を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記一連の微分電圧の各々は、第1座標の第1成分と第2座標の第2成分を備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1座標は、水平であり、前記第2座標は垂直である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記一連の電流を計算するステップは:
前記一連の微分電圧の各々に対し、第1係数で前記第1成分を掛け算する工程と;
前記一連の微分電圧の各々に対し、第2係数で前記第2成分を掛け算する工程と;
を備える、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記基板は、当初の厚さプロファイルを有し、前記リアルタイム厚さプロファイルを作成するステップは、メッキされた厚さの値を前記当初の厚さプロファイルに加える工程を更に備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
電気化学的処理中に電解液中でメッキされる材料のリアルタイム局部厚さを測定する方法であって:
前記電解液中に配置された第2センサと第1センサを使用して局部電流を測定するステップと;
電荷を得る為に一定時間間隔で前記局部電流を積分するステップと;
前記一定時間間隔中にメッキされた厚さに前記電荷を関連付けるステップと;
前記一定時間間隔中にメッキされた厚さから前記リアルタイム局部厚さを作成するステップと;
を備える、前記方法。
【請求項9】
前記リアルタイム局部厚さを作成するステップは、前記一定時間間隔中にメッキされた厚さに当初の厚さを加える工程を備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記局部電流を測定するステップは:
前記第1センサと第2センサ間の第1微分電圧を測定する工程と;
前記第1微分電圧から前記局部電流を計算する工程と;を備える、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記局部電流を測定するステップは:
前記第1センサと第2センサとの間の第1微分電圧を測定する工程と;
前記電解液中に配置された第3センサと前記第1センサとの間の第2微分電圧を測定する工程と;
所定の第1係数を前記第1微分電圧に掛け算する工程と;
所定の第2係数を前記第2微分電圧に掛け算する工程と;
を備える、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記リアルタイム局部厚さを作成するステップは、前記時間間隔中にメッキされた厚さに当初の厚さを加える工程を備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
電気化学的メッキにより基板上に均一プロファイルを作り出す方法であって:
電解液に接触している前記基板上で前記電気メッキ処理を始めるステップと;
リアルタイム厚さプロファイルを作成するステップと;
前記リアルタイムプロファイルに応じて一以上の処理パラメータを調整するステップと;を備える、前記方法。
【請求項14】
前記リアルタイム厚さプロファイルを作成するステップは:
前記電解液中に配置されたセンサ列を使用して前記電解液中で一連の電流を測定する工程と;
一連の電荷データを得る為に一定の時間間隔で前記一連の電流を積分する工程と;
メッキされた厚さの値に、前記一連の電荷データを関連付ける工程と;
を更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記一連の電流を測定するステップは、前記電解液中に配置されたセンサ列を使用して微分電圧を測定する工程を備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記一以上の処理パラメータは、電流設定点、アノードのタイミング、すて材電流(thief current)、ヘッド間隔のうち少なくとも一つを備える、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記一以上の処理パラメータを調整するステップは、前記リアルタイム厚さプロファイルで反映される局部厚さに対応した局部電圧設定点を調整する工程を備える、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記一以上の処理パラメータを調整するステップは、前記一以上の処理パラメータの調整を決定する為に予示するアルゴリズムを使用する工程を備える、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
電気化学的メッキにより基板上に所望の厚さプロファイルを作り出す方法であって:
電解液と接触している前記基板上で電気メッキ処理を始めるステップと;
リアルタイム厚さプロファイルを作成するステップと;
エラープロファイルを得る為に、前記所望の厚さプロファイルと前記リアルタイム厚さプロファイルとを比較するステップと;
前記エラープロファイルに応じて一以上の処理パラメータを調整するステップと;
前記エラープロファイルが所定の許容範囲プロファイル内にあるとき、前記電気メッキ処理を終了させるステップと;
を備える、前記方法。
【請求項20】
前記リアルタイム厚さプロファイルを作成するステップは:
前記電解液中に配置されたセンサ列を使用して前記電解液中で一連の電流を測定する工程と;
一連の電荷データを得る為に、一定の時間間隔で前記一連の電流データを積分する工程と;
メッキされた厚さの値を前記一連の電荷データと関連付ける工程と;を備える、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
一連の電流を測定する工程は、前記電解液中に配置されたセンサ列間の微分電圧を測定することを備える、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記一以上の処理パラメータは、電流設定点、アノードのタイミング、すて材電流、ヘッド間隔のうち少なくとも一つを備える、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記一以上の処理パラメータを調整するステップは、前記リアルタイム厚さプロファイルで反映される局部厚さに対応した局部電流設定点を調整する工程を備える、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記一以上の処理パラメータを調整するステップは、前記一以上の処理パラメータの調整を決定する為に予示的アルゴリズムを使用する工程を備える、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
電気化学的メッキ用電解液へ基板を浸す為の方法であって:
前記電解液中に配置されたアノードアセンブリと前記基板との間にバイアス電圧を印加するステップと;
前記電解液中に配置されたセンサ列を使用して前記電解液の電流をモニタすると同時に前記電解液中に前記基板を浸すステップと;
前記電流から液浸状態を決定するステップと;
前記液浸状態に対応した前記バイアス電圧を調整するステップと;を備える、前記方法。
【請求項26】
前記アノードアセンブリは、区分され、前記バイアス電圧を調整するステップは、区分された前記アノードアセンブリの各々を調整する工程を備える、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
電気化学的メッキセル内の電流分布を特徴付ける方法において:
パターン化された基板をメッキするステップであって、前記パターン化された基板は、互いに絶縁され前記パターン化された基板の半径を横切って分布された複数の導電性パッチと、互いに絶縁され前記パターン化された基板の縁に沿って分布された複数の接触点とを備え、前記複数の接触点の各々は、電気化学的メッキ処理中に電源に接続するように構成された電気化学的メッキセルの接触ピンに整列可能であり、前記複数の導電性パッチの各々は、保護されたトレースを介して前記複数の接触点の対応する接触点と電気的に通じている、前記ステップと;
前記接触ピンより下流側で電流を測定するステップと;
を備える、前記方法。
【請求項28】
電気化学的メッキセル中で電流を測定する為のセンサを較正する方法であって:
メッキセル中にセンサを配置するステップと;
パターン化された基板をメッキするステップであって、前記パターン化された基板は、
導電性パッチであって、前記パターン化された基板の中心を通る中心軸まで前記センサと前記導電性パッチが同一距離を有するように位置決めされた、前記導電性パッチ、
電気化学的メッキ処理中に電源と接触するように構成された電気化学的メッキセルの接触ピンに整列された前記パターン化された基板の縁上の接触点であって、前記導電性パッチは、保護されたトレースを介して前記接触点と電気的に通じている、前記接触点、を備える、前記ステップと;
前記接触ピンより下流側でセル電流を測定するステップと;
前記センサを使用してセンサ電流を測定するステップと;
前記センサ電流と前記セル電流とを比較することにより前記センサ電流を較正するステップと;
を備える、前記方法。
【請求項29】
電気化学的メッキシステムであって:基板が電解液と接触する場合に前記基板に接触するように構成された接触ピンと;
前記電解液中に配置されたアノードと;
前記接触ピンと前記アノード間にバイアスを印加するように構成された電源と;
センサアセンブリが少なくとも第1センサおよび第2センサを備える場合に前記電解液中に配置されるセンサアセンブリと;
前記センサに接続された制御ユニットであって、前記第1センサ及び前記第2センサ間の第1微分電圧を決定するように構成されている、前記制御ユニットと;
を備える、前記システム。
【請求項30】
前記センサアセンブリは、第3センサを更に備え、前記制御ユニットは、前記第1センサ及び前記第3センサ間の第2微分電圧を決定するように構成されている、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記第1センサ及び前記第2センサは、前記基板に対し垂直なラインで位置決めされ、前記第1センサ及び前記第3センサは、前記基板に対し平行なラインで位置決めされる、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記センサアセンブリは、センサ列を備え、前記センサ列は、前記基板の中心点の近くから前記基板の縁点の近くまでに分布されている、請求項29に記載のシステム。
【請求項33】
前記センサ列は、プリント回路板上に配置されている、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記センサ列は、前記基板の中心点から放射方向に分布された複数のプリント回路板上に配置されている、請求項32に記載のシステム。
【請求項35】
前記センサ列は、螺旋パターンで配置されている、請求項32に記載のシステム。
【請求項36】
前記制御ユニットは、前記接触ピンに接続され、前記接触ピンと少なくとも前記第1センサ間の電圧差を測定するように構成されている、請求項29に記載の電気化学的メッキシステム。
【請求項37】
前記電解液中に配置された拡散プレートを更に備え、前記センサアセンブリは、前記拡散プレート内に組み込まれている、請求項29に記載のシステム。
【請求項38】
前記制御ユニットは:
前記センサアセンブリに接続された電気回路と;
前記電気回路に接続されたコンピュータであって、前記電気回路は、前記センサアセンブリの入力をサンプリングし処理するように構成され、前記コンピュータは、前記センサアセンブリの前記入力からメッキ厚さを計算する為のソフトウェアを備える、前記コンピュータと;
を備える、請求項29に記載のシステム。
【請求項39】
電気化学的処理システムであって:
複数のセンサを備える電気化学的メッキセルと;
前記複数のセンサから入力を受けるように構成された制御ユニットであって、
前記複数のセンサからの入力を処理するように構成された電気デバイス、
複数の入力変数と複数の出力変数を有する処理最適化モジュール、を備える、前記制御ユニットと;
を備える、前記システム。
【請求項40】
前記複数のセンサは、電気化学的メッキセル内に含まれる電解液中に配置されたセンサ列を備え、前記センサ列は、前記電解液中の微分電圧を測定するように構成され、前記制御ユニットは、プロファイル作成装置を更に備え、前記プロファイル作成装置は、前記微分電圧からリアルタイムメッキ厚さプロファイルを作成するように構成されている、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
電気化学的メッキセルを特徴付ける為のパターン化された基板であって:
第1導電性パッチと;
前記パターン化された基板の縁に位置決めされ、前記電気メッキセルの接触ピンに接触するように構成された第1接触点であって、前記第1導電性パッチは、保護されたトレースを介して前記第1接触点と電気的に通じている、前記第1接触点と;を備える、前記パターン化された基板。
【請求項42】
パターン化された基板であって:
互いに絶縁された複数の導電性パッチと;
互いに絶縁され、前記パターン化された基板の前記縁に位置決めされた、複数の接触点であって、
前記複数の接触点の各々は、前記電気メッキセルの個々の接触ピンに整列可能であり、前記複数の導電性パッチの各々は、前記複数の接触点の対応する接触点と電気的に通じている、前記複数の接触点と;
を更に備える、請求項41に記載のパターン化された基板。
【請求項43】
前記複数のパッチは前記パターン化された基板の半径を横切って分布されている、請求項42に記載のパターン化された基板。
【請求項44】
前記複数のパッチは、前記パターン化された基板の半径を横切って直線に分布されている、請求項42に記載のパターン化された基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図11A】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−328537(P2006−328537A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−145754(P2006−145754)
【出願日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】