説明

電気光学モジュールおよび電子機器

【課題】電気光学パネルで発生した熱を効率よく逃がすことのできる電気光学モジュール、および当該電気光学モジュールを備えた電子機器を提供すること。
【解決手段】電気光学モジュール10では、電気光学パネル40に用いた第1基板51の第2面51b(第2基板52とは反対側の面)に石英ガラスからなる第1透光板56が設けられている。第1透光板56は、第1基板51よりサイズが小さく、第1基板51の端部は第1透光板56から露出している。また、第1基板51の第1透光板56からの露出部分に重なるように金属製の放熱部材70が設けられている。このため、電気光学パネル40で発生した熱を、放熱部材70を介して効率よく逃がすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投射型表示装置等の電子機器に用いられる電気光学モジュール、および該電気光学モジュールを備えた電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
投射型表示装置等の電子機器において画像を表示する際には、液晶パネル等の電気光学パネルによって変調した光を利用する。電気光学パネルは、透光性の第1基板と透光性の第2基板との間に電気光学物質層が設けられた構成を有しており、フレーム等の筐体に接着剤によって固定された状態で用いられる。例えば、特許文献1には、筐体として、ポリカーボネート樹脂等の樹脂体の表面に金属膜を形成した枠体を用い、接着剤として高熱伝導性モールド樹脂を用いた構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−196027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の構成のように、液晶パネルを枠体に固定するための接着剤として高熱伝導性モールド樹脂を用いた場合でも、高熱伝導性モールド樹脂の熱伝導率は、金属等に比して低いため、液晶パネルで発生した熱を効率よく逃がすことができないという問題点がある。また、樹脂体の表面に金属膜を形成した枠体では、枠体の熱伝導率が低いため、液晶パネルで発生した熱を効率よく逃がすことができないという問題点がある。
【0005】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、電気光学パネルで発生した熱を効率よく逃がすことのできる電気光学モジュール、および当該電気光学モジュールを備えた電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る電気光学モジュールは、透光性の第1基板、該第1基板に対向配置された透光性の第2基板、および前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた電気光学物質層を備えた電気光学パネルと、前記第1基板の前記第2基板とは反対側の面の一部を露出させた状態で前記電気光学パネルの少なくとも画像表示領域に前記第1基板の前記第2基板とは反対側で重なる第1透光板と、前記第1基板の前記第1透光板からの露出部分の少なくとも一部に前記第1基板の前記第2基板とは反対側で重なるように設けられ、当該第1透光板より熱伝導率が高い材料からなる放熱部材と、を有していることを特徴とする。
【0007】
なお、本願発明における「透光性」とは、少なくとも、変調すべき光や透過すべき光に対して透光性を有していればよいことを意味する。
【0008】
本発明では、第1基板の第2基板とは反対側の面には、画像表示領域に重なるように第1透光板が設けられているため、電気光学物質層に近い位置(第1基板)に塵が付着することがない。従って、電気光学パネルで生成した画像を投射した場合でも、塵の影響が画像に及びにくい。ここで、第1透光板は、第1基板の第2基板とは反対側の面の一部を露出させるように設けられており、第1基板の第1透光板からの露出部分の少なくとも一部に重なるように、第1透光板より熱伝導率が高い材料からなる放熱部材が設けられている。このため、電気光学パネルで発生した熱を、放熱部材を介して効率よく逃がすことができるので、電気光学パネルの温度上昇に起因する表示品位の低下を抑制することができる。
【0009】
本発明において、前記放熱部材は、金属製であることが好ましい。かかる構成によれば、放熱部材の熱伝導率が高いので、電気光学パネルで発生した熱を、放熱部材を介して効率よく逃がすことができる。
【0010】
本発明において、前記第1透光板は、前記第1基板よりサイズが小さく、平面視で、前記第1透光板の端部は、当該第1透光板の全周において前記第1基板の端部と前記画像表示領域の端部との間に配置され、前記放熱部材は、前記第1透光板を全周で囲むように設けられていることが好ましい。かかる構成によれば、第1基板の第1透光板からの露出部分と放熱部材との重なり面積が広いので、電気光学パネルで発生した熱を、放熱部材を介して効率よく逃がすことができる。
【0011】
本発明において、前記第1透光板と前記放熱部材とにおいて互いに対向する端部同士が離間していることが好ましい。かかる構成によれば、温度が低下して放熱部材が収縮しても放熱部材が第1透光板に余計な負荷を加えないので、第1透光板からの応力が電気光学パネルに加わって電気光学パネルが変形するという事態を回避することができる。
【0012】
本発明において、前記放熱部材は、前記第1透光板の前記第1基板とは反対側の面に重なる見切り部を備えていることが好ましい。
【0013】
この場合、前記見切り部の厚さ寸法は、前記放熱部材において前記第1基板の前記露出部分に重なっている部分の厚さ寸法より小であることが好ましい。かかる構成によれば、冷却空気は、見切り部で囲まれた開口部内にスムーズに入り込んで流れる。従って、電気光学パネルで発生した熱を、第1透光板を介して冷却空気に逃がすことができる。また、冷却空気が開口部内にスムーズに入り込むため、第1透光板に塵が付着することを防止することができるという利点もある。
【0014】
本発明において、前記第1基板の前記第2基板の側には、少なくとも前記画像表示領域と重ならずに前記放熱部材との間に前記電気光学パネルを保持するフレームを備えている構成を採用することができる。本願発明における「保持」とは、放熱部材とフレームとが電気光学パネルを直接、保持している構成に加えて、放熱部材とフレームとが電気光学パネルを他の部材を介して保持している構成を含む意味である。
【0015】
本発明において、前記第2基板の前記第1基板とは反対側の面の一部を露出させた状態で前記電気光学パネルの少なくとも画像表示領域に前記第2基板の前記第1基板とは反対側で重なる第2透光板を備え、当該第2透光板と前記フレームとにおいて互いに対向する端部同士が離間していることが好ましい。
【0016】
本発明において、前記第1基板は、画素電極および該画素電極に対応して設けられたスイッチング素子を備えた素子基板である構成を採用することができる。電気光学パネルを光が透過する際、第2基板よりも、画素電極およびスイッチング素子が形成されている素子基板での発熱が大きいが、かかる構成を採用すれば、第1基板で発生した熱を、放熱部材を介して効率よく逃がすことができる。
【0017】
本発明において、前記電気光学パネルは、例えば、前記電気光学物質層としての液晶層を備えた液晶パネルである。
【0018】
本発明に係る電気光学モジュールは各種電子機器に用いることができる。また、電子機器として投射型表示装置を構成した場合、電子機器は、前記電気光学モジュールに供給される光を出射する光源部と、前記電気光学モジュールによって変調された光を投射する投射光学系と、を有している。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明を適用した電子機器の一例としての投射型表示装置の説明図である。
【図2】本発明を適用した投射型表示装置に用いた光学ユニットの構成を示す説明図である。
【図3】本発明を適用した投射型表示装置に用いた光学ユニットの詳細構成を示す説明図である。
【図4】本発明を適用した電気光学モジュールに用いた電気光学パネルの説明図である。
【図5】本発明を適用した投射型表示装置に用いた電気光学モジュールを光出射側からみたときの斜視図である。
【図6】本発明を適用した投射型表示装置に用いた電気光学モジュールの説明図である。
【図7】本発明を適用した投射型表示装置に用いた電気光学モジュールを分解した様子を光出射側からみたときの分解斜視図である。
【図8】本発明を適用した投射型表示装置に用いた電気光学モジュールの断面構成を拡大して示す説明図である。
【図9】本発明を適用した投射型表示装置に用いた電気光学モジュールの別の構成例を示す説明図である。
【図10】本発明を適用した投射型表示装置に用いた電気光学モジュールのさらに別の構成例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明では、本発明を適用した電子機器として、透過型の電気光学パネル(透過型の液晶パネル)を備えた電気光学モジュールをライトバルブとして用いた投射型表示装置を説明する。また、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0021】
(投射型表示装置(電子機器)の構成)
図1は、本発明を適用した電子機器の一例としての投射型表示装置の説明図であり、図1(a)、(b)は、投射型表示装置の主要部分の平面的な構成を示す説明図、および主要部分を側方からみたときの説明図である。図2は、本発明を適用した投射型表示装置に用いた光学ユニットの構成を示す説明図である。
【0022】
図1に示す投射型表示装置1において、外装ケース2の内部には、その後端側に電源ユニット7が配置され、電源ユニット7に装置前側で隣り合う位置に光源ランプユニット8(光源部)および光学ユニット9が配置されている。また、外装ケース2の内部には、光学ユニット9の前側の中央に投射レンズユニット6の基端側が位置している。光学ユニット9の一方の側には、入出力インターフェース回路が搭載されたインターフェース基板11が装置前後方向に向けて配置され、インターフェース基板11に平行に、ビデオ信号処理回路が搭載されたビデオ基板12が配置されている。光源ランプユニット8および光学ユニット9の上側には装置駆動制御用の制御基板13が配置され、装置前端側の左右の角の各々にはスピーカー14R、14Lが配置されている。
【0023】
光学ユニット9の上方および下方には装置内部冷却用の吸気ファン15A、15Bが配置されている。また、光源ランプユニット8の裏面側である装置側面には排気ファン16が配置されている。さらに、インターフェース基板11およびビデオ基板12の端に面する位置には、吸気ファン15Aからの冷却用空気流を電源ユニット7内に吸引するための補助冷却ファン17が配置されている。これらのファンのうち、吸気ファン15Bは、主に後述する液晶パネルの冷却用ファンとして機能している。
【0024】
図2において、光学ユニット9を構成する各光学素子(要素)は、色光合成手段を構成しているプリズムユニット20を含めて、MgやAl等の金属からなる上ライトガイド21または下ライトガイド22により支持されている。上ライトガイド21および下ライトガイド22は、アッパーケース3およびロアーケース4に固定ねじにより固定されている。
【0025】
(光学ユニット9の詳細構成)
図3は、本発明を適用した投射型表示装置に用いた光学ユニットの詳細構成を示す説明図である。図3に示すように、光学ユニット9は、光源ランプ805と、均一照明光学素子であるインテグレーターレンズ921、922を有する照明光学系923と、この照明光学系923から出射される光束Wを、赤、緑、青の各光束R、G、Bに分離する色光分離光学系924とを有している。また、光学ユニット9は、各色光束を変調する電気光学パネル(ライトバルブ)としての3枚の透過型の電気光学パネル40(R)、40(G)、40(B)と、変調された色光束を合成する色光合成光学系としてのプリズムユニット20と、合成された光束を投射面上に拡大投射する投射レンズユニット6とを有している。また、色光分離光学系924によって分離された各色光束のうち、青色光束Bに対応する電気光学パネル40(B)に導くリレー光学系927を備えている。
【0026】
照明光学系923は、さらに、反射ミラー931を備えており、光源ランプ805からの出射光の光軸1aを装置前方向に向けて直角に折り曲げるようにしている。この反射ミラー931を挟み、インテグレーターレンズ921、922が前後に直交する状態に配置されている。
【0027】
色光分離光学系924は、青緑反射ダイクロイックミラー941と、緑反射ダイクロイックミラー942と、反射ミラー943から構成される。まず、青緑反射ダイクロイックミラー941において、照明光学系923を通った光束Wのうち、そこに含まれている青色光束Bおよび緑色光束Gが直角に反射されて、緑反射ダイクロイックミラー942の側に向かう。赤色光束Rは、この青緑反射ダイクロイックミラー941を通過して、後方の反射ミラー943で直角に反射されて、赤色光束の出射部944から色光合成光学系の側に出射される。次に、緑反射ダイクロイックミラー942において、青緑反射ダイクロイックミラー941において反射された青および緑の光束B、Gのうち、緑色光束Gのみが直角に反射されて、緑色光束の出射部945から色光合成光学系の側に出射される。緑反射ダイクロイックミラー942を通過した青色光束Bは、青色光束の出射部946からリレー光学系927の側に出射される。本形態では、照明光学系923の光束の出射部から色光分離光学系924における各色光束の出射部944、945、946までの距離が、全てほぼ等しくなるように設定されている。
【0028】
色光分離光学系924の赤色光束および緑色光束の出射部944、945の出射側には、それぞれ集光レンズ951、952が配置されている。従って、各出射部から出射した赤色光束および緑色光束は、これらの集光レンズ951、952に入射して平行化される。
【0029】
平行化された赤色および緑色の光束R、Gは、偏光板160(R)、160(G)によって偏光方向が揃えられた後、電気光学パネル40(R)、40(G)に入射して変調され、各色光に対応した画像情報が付加される。すなわち、これらの電気光学パネル40(R)、40(G)は、図示していない駆動手段によって画像情報に対応する画像信号によってスイッチング制御され、これにより、ここを通過する各色光の変調が行われる。このような駆動手段は、公知の手段をそのまま使用することができる。
【0030】
一方、青色光束Bは、リレー光学系927を介し、さらに、偏光板160(B)によって偏光方向が揃えられた後、対応する電気光学パネル40(B)に導かれて、ここにおいて、同様に画像情報に応じて変調が施される。リレー光学系927は、集光レンズ974と入射側反射ミラー971と、出射側反射ミラー972と、これらのミラー間に配置した中間レンズ973と、電気光学パネル40(B)の手前側に配置した集光レンズ953から構成される。各色光束の光路の長さ、すなわち、光源ランプ805から各液晶パネルまでの距離は、青色光束Bが最も長くなり、従って、この光束の光量損失が最も多くなる。しかし、リレー光学系927を介在させることにより、光量損失を抑制できる。
【0031】
各電気光学パネル40(R)、40(G)、40(B)を通って変調された各色光束は、偏光板161(R)、161(G)、161(B)に入射し、これを透過した光がプリズムユニット20(クロスダイクロイックプリズム)に入射して合成される。ここで合成されたカラー画像は、投射レンズ系を備えた投射レンズユニット6を介して、所定の位置にあるスクリーン等の被投射面1b上に拡大投射される。
【0032】
(電気光学パネル40の構成)
図4は、本発明を適用した電気光学モジュールに用いた電気光学パネル40の説明図であり、図4(a)、(b)は各々、電気光学パネル40を各構成要素と共に第2基板の側から見た平面図、およびそのH−H′断面図である。
【0033】
なお、図4および後述する図5〜図8において、光源光の進行方向については矢印L11で示し、電気光学パネル40によって光源光を変調した後の表示光の進行方向については矢印L12で示し、図1に示す吸気ファン15B等によって電気光学パネル40に供給される冷却空気の流れについては矢印Aで示してある。また、以下の説明では、電気光学パネル40および電気光学モジュールの面内方向で互いに交差する方向の一方をX軸方向とし、他方をY軸方向とし、X軸方向およびY軸方向に交差する方向をZ軸方向とする。また、以下に参照する図面では、X軸方向の一方側(フレキシブル配線基板40iが設けられている側)をX1側とし、他方側をX2側とし、Y軸方向の一方側をY1側とし、他方側をY2側とし、Z軸方向の一方側(光源光が入射する側)をZ1側とし、これと他方側(表示光が出射される側)をZ2側として表してある。
【0034】
図1〜図3を参照して説明した投射型表示装置1において、光学ユニット9に電気光学パネル40(R)、40(G)、40(B)を搭載するにあたっては、電気光学パネル40(R)、40(G)、40(B)を各々、後述する電気光学モジュール10(R)、10(G)、10(B)として搭載する。ここで、電気光学パネル40(R)、40(G)、40(B)は同一の構成を有しており、電気光学パネル40(R)、40(G)、40(B)を備えた電気光学モジュール10(R)、10(G)、10(B)も赤色用(R)、緑色用(G)、青色用(B)で同一の構成を有している。従って、以下の説明では、電気光学パネル40(R)、40(G)、40(B)および電気光学モジュール10(R)、10(G)、10(B)等については、対応する色を示す(R)(G)(B)を付さずに説明する。
【0035】
図4に示すように、電気光学パネル40では、透光性の第1基板51(素子基板)と透光性の第2基板52(対向基板)とが所定の隙間を介してシール材407によって貼り合わされている。第1基板51および第2基板52は石英ガラスや耐熱ガラス等が用いられており、本形態において、第1基板51および第2基板52には石英ガラスが用いられている。本形態において、電気光学パネル40は液晶パネルであり、第1基板51と第2基板52との間においてシール材407によって囲まれた領域内に電気光学物質層450としての液晶層が保持されている。シール材407は、第2基板52の外縁に沿うように枠状に設けられている。シール材407は、光硬化性を備えた接着剤、熱硬化性の接着剤、あるいは光硬化性および熱硬化性の双方を備えた接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー、あるいはガラスビーズ等のギャップ材が配合されている。
【0036】
本形態において、第1基板51は四角形であり、4つの辺からなる端部511、512、513、514を備えている。第2基板52も、第1基板51と同様、四角形であり、4つの辺からなる端部521、522、523、524を備えている。電気光学パネル40の略中央には、変調光を出射する画像表示領域40aが四角形の領域として設けられている。かかる形状に対応して、シール材407も略四角形に設けられ、シール材407の内周縁と画像表示領域40aの外周縁との間には、四角枠状の周辺領域40cが設けられている。
【0037】
本形態において、第1基板51は第2基板52よりサイズが大きく、第1基板51の4つの端部511、512、513、514は各々、第2基板52の端部521、522、523、524より外側に張り出している。このため、第2基板52の周りには、第1基板51と第2基板52の端部521、522、523、524とによって段部40s、40t、40u、40vが形成され、かかる段部40s、40t、40u、40vでは、第1基板51が第2基板52から露出した状態にある。また、4つの端部511、512、513、514のうち、Y軸方向の一方側Y1に位置する端部514は、他の端部511、512、513より第2基板52の端部524から大きく張り出しており、第1基板51には、端部514に沿ってデータ線駆動回路401および複数の端子402が形成されている。また、第1基板51には、端部511、512に沿って走査線駆動回路404が形成されている。端子402には、フレキシブル配線基板40iが接続されており、第1基板51には、フレキシブル配線基板40iを介して各種電位や各種信号が入力される。なお、第1基板51では、端部514とフレキシブル配線基板40iとに跨るように補強用の接着剤41が塗布されている。
【0038】
第1基板51の第1面51aおよび第2面51bのうち、第2基板52と対向する第1面51aには、画像表示領域40aに、透光性の画素電極405aおよび画素電極405aに対応する画素トランジスター(スイッチング素子/図示せず)を備えた画素がマトリクス状に形成されており、かかる画素電極405aの上層側には配向膜416が形成されている。また、第1基板51の第1面51aにおいて、周辺領域40cには、画素電極405aと同時形成されたダミー画素電極405bが形成されている。ダミー画素電極405bについては、ダミーの画素トランジスターと電気的に接続された構成、ダミーの画素トランジスターが設けられずに配線に直接、電気的に接続された構成、あるいは電位が印加されていないフロート状態にある構成が採用される。
【0039】
第2基板52の第1面52aおよび第2面52bのうち、第1基板51と対向する第1面52aには透光性の共通電極421が形成されており、共通電極421の上層には配向膜426が形成されている。共通電極421は、第2基板52の略全面あるいは複数の帯状電極として複数の画素に跨って形成されており、本形態において、共通電極421は、第2基板52の略全面に形成されている。また、第2基板52の第1面52aには、共通電極421の下層側に遮光層408が形成されている。本形態において、遮光層408は、画像表示領域40aの外周縁に沿って延在する額縁状に形成されており、かかる遮光層408の内縁によって画像表示領域40aが規定されている。遮光層408の外周縁は、シール材407の内周縁との間に隙間を隔てた位置にあり、遮光層408とシール材407とは被さっていない。また、第2基板52において、隣り合う画素電極405aにより挟まれた領域と重なる領域等には、遮光層408と同時形成された遮光層がブラックマトリクスあるいはブラックストライプとして形成されることもある。
【0040】
第1基板51には、シール材407より外側において第2基板52の角部分と重なる領域に、第1基板51と第2基板52との間で電気的導通をとるための基板間導通用電極409が形成されている。基板間導通用電極409と第2基板52との間には、導電粒子を含んだ基板間導通材409aが配置されており、第2基板52の共通電極421は、基板間導通材409aおよび基板間導通用電極409を介して、第1基板51側に電気的に接続されている。このため、共通電極421は、第1基板51の側から共通電位が印加されている。シール材407は、略同一の幅寸法をもって第2基板52の外周縁に沿って設けられている。但し、シール材407は、第2基板52の角部分と重なる領域では基板間導通用電極409を避けて内側を通るように設けられている。
【0041】
かかる構成の電気光学パネル40において、本形態では、画素電極405aおよび共通電極421がITO膜等の透光性導電膜により形成されているため、電気光学パネル40は透過型の液晶パネルである。かかる透過型の液晶パネル(電気光学パネル40)の場合、第1基板51および第2基板52のうち、一方側の基板から入射した光が他方側の基板を透過して出射される間に変調される。本形態では、第2基板52から入射した光(矢印L11で示す)が第1基板51を透過して変調光(矢印L12で示す)として出射される構成になっている。このため、第2基板52はZ軸方向の一方側Z1に配置され、第1基板51はZ軸方向の他方側Z2に配置されている。なお、共通電極421を透光性導電膜により形成し、画素電極405aを反射性導電膜により形成すると、反射型の液晶パネルを構成することができる。反射型の液晶パネルの場合、第2基板52の側から入射した光が第1基板51の側で反射して出射される間に変調される。本形態の電気光学パネル40は、前記した投射型表示装置(液晶プロジェクター)において、ライトバルブとして用いられるため、カラーフィルターは形成されない。但し、電気光学パネル40を、モバイルコンピューター、携帯電話機等といった電子機器の直視型のカラー表示装置として用いる場合、第2基板52には、カラーフィルターが形成される。
【0042】
(電気光学モジュール10の全体構成)
図5は、本発明を適用した投射型表示装置1に用いた電気光学モジュールを光出射側からみたときの斜視図である。図6は、本発明を適用した投射型表示装置1に用いた電気光学モジュールの説明図であり、図6(a)、(b)、(c)、(d)は、電気光学モジュールを光出射側からみたときの平面図、Ya−Ya′断面図、Xa−Xa′断面図、および光入射側からみたときの底面図である。図7は、本発明を適用した投射型表示装置1に用いた電気光学モジュールを分解した様子を光出射側からみたときの分解斜視図である。図8は、本発明を適用した投射型表示装置1に用いた電気光学モジュールの断面構成を拡大して示す説明図であり、図8(a)、(b)は、Ya−Ya′断面を拡大して示す説明図、およびXa−Xa′断面を拡大して示す説明図である。
【0043】
図4を参照して説明した電気光学パネル40を、図1〜図3を参照して説明した投射型表示装置1および光学ユニット9に搭載するにあたっては、図5〜図8を参照して以下に説明するように、電気光学パネル40を各々、電気光学モジュール10として搭載する。ここで、電気光学パネル40(R)、40(G)、40(B)は同一の構成を有しており、電気光学パネル40(R)、40(G)、40(B)を備えた電気光学モジュール10も赤色用(R)、緑色用(G)、青色用(B)で同一の構成を有している。従って、以下の説明では、液晶パネル40および電気光学モジュール10等については、対応する色を示す(R)(G)(B)を付さずに説明する。
【0044】
図4〜図8に示すように、投射型表示装置1の光学ユニット9において、電気光学パネル40を搭載するには、補強等を目的に、電気光学パネル40をフレーム60により保持した電気光学モジュール10とする。また、本形態の電気光学モジュール10では、電気光学パネル40およびフレーム60に加えて、後述する放熱部材70や入射側の見切り部材80が用いられている。以下、図8を中心に参照して、電気光学モジュール10の詳細構成を説明する。
【0045】
(第1透光板56および第2透光板57の構成)
図8等に示すように、本形態では、電気光学パネル40を用いて電気光学モジュール10を構成するにあたって、第1基板51の第2面51b(外面/第1基板51の第2基板52と反対側の面)には第1透光板56が接着剤等により貼付され、第2基板52の第2面52b(外面/第2基板52の第1基板51と反対側の面)には第2透光板57が接着剤等により貼付されている。第1透光板56および第2透光板57は各々、防塵ガラスとして構成されており、塵等が第1基板51の外面(第2面51b)および第2基板52の外面(第2面52b)に付着するのを防止する。このため、電気光学パネル40に塵が付着したとしても、塵は電気光学物質層450から離間している。従って、図1等を参照して説明した投射型表示装置1から投射された画像に塵が像として写し出されることを抑制することができる。第1透光板56および第2透光板57には石英ガラスや耐熱ガラス等が用いられており、本形態において、第1透光板56および第2透光板57には、第1基板51および第2基板52と同様、石英ガラスが用いられており、その厚さは1.1〜1.2mmである。
【0046】
ここで、第1透光板56は、第1基板51の第2面51bの一部を露出させた状態で電気光学パネル40の少なくとも画像表示領域40aに重なるように設けられている。より具体的には、第1透光板56は、第1基板51よりサイズが小さい四角形状であり、第1透光板56の端部561、562、563、564は各々、第1透光板56の全周において第1基板51の端部511、512、513、514より内側に位置し、第1基板51の端部511、512、513、514と画像表示領域40aの端部との間に位置している。このため、第1透光板56の周りには、第1透光板56の端部561、562、563、564と第1基板51の第2面51bとによって段部40e、40f、40g、40hが構成されている。
【0047】
また、第2透光板57は、第2基板52の第2面52bの一部を露出させた状態で電気光学パネル40の少なくとも画像表示領域40aに重なるように設けられている。より具体的には、第2透光板57は、第1透光板56とサイズが略同一の四角形であり、第2基板52よりはサイズが小さい。このため、第2透光板57の端部571、572、573、574は各々、第2透光板57の全周において第2基板52の端部521、522、523、524より内側に位置し、第2基板52の端部521、522、523、524と画像表示領域40aの端部との間に位置している。従って、第2透光板57の周りには、第2透光板57の端部571、572、573、574と第2基板52の第2面52bとによって段部40w、40x、40y、40zが構成されている。
【0048】
(フレーム60の構成)
本形態において、フレーム60は、中央に矩形の開口部68(図7参照)を備えた矩形枠状の樹脂製部材あるいは金属製部材であり、電気光学パネル40の周りを囲む4つの枠部61、62、63、64を備えている。4つの枠部61、62、63、64において、隣り合う枠部同士の連結部(角部分)は、角柱状の連結部651、652、653、654になっている。本形態において、フレーム60は金属製部材である。
【0049】
フレーム60において、枠部61、62、63、64の内側面は、電気光学パネル40に第1透光板56および第2透光板57を貼付した状態の端部の形状に対応する多段構造になっている。より具体的には、図8(b)に示すように、X軸方向の他方側X2に位置する枠部61の内側面には、第2透光板57、第2基板52、第1基板51および第1透光板56が配置されているZ軸方向に沿って3つの段部61a、61b、61cが形成されている。ここで、電気光学パネル40側の段部40wは枠部61の段部61aと対峙し、電気光学パネル40側の段部40sは枠部61の段部61bと対峙し、電気光学パネル40側の段部40eは枠部61の段部61cと対峙している。このため、第2透光板57の端部571は枠部61の内側面と隙間を介して離間し、第2基板52の端部521は、枠部61の内側面と極めて狭い隙間を介して離間し、第1基板51の端部511は、枠部61の内側面と隙間を介して離間している。また、第1透光板56の端部561は、枠部61の内側面と十分に広いスペースを介して離間している。これらの離間寸法は、以下の大小関係
第2基板52の端部521と枠部61の内側面との離間寸法
<第2透光板57の端部571と枠部61の内側面との離間寸法
<第1基板51の端部511と枠部61の内側面との離間寸法
≪第1透光板56の端部561と枠部61の内側面との離間寸法
にある。
【0050】
X軸方向の一方側X1に位置する枠部62の内側面には、枠部61の内側面と同様、第2透光板57、第2基板52、第1基板51および第1透光板56が配置されているZ軸方向に沿って3つの段部62a、62b、62cが形成されている。ここで、電気光学パネル40側の段部40xは枠部62の段部62aと対峙し、電気光学パネル40側の段部40tは枠部62の段部62bと対峙し、電気光学パネル40側の段部40fは枠部62の段部62cと対峙している。このため、第2透光板57の端部572は枠部62の内側面と隙間を介して離間し、第2基板52の端部522は、枠部62の内側面と極めて狭い隙間を介して離間し、第1基板51の端部512は、枠部62の内側面と隙間を介して離間している。また、第1透光板56の端部562は、枠部62の内側面と十分に広いスペースを介して離間している。これらの離間寸法は、以下の大小関係
第2基板52の端部522と枠部62の内側面との離間寸法
<第2透光板57の端部572と枠部62の内側面との離間寸法
<第1基板51の端部512と枠部62の内側面との離間寸法
≪第1透光板56の端部562と枠部62の内側面との離間寸法
にある。
【0051】
図8(a)に示すように、Y軸方向の他方側Y2に位置する枠部63の内側面には、枠部61、62の内側面と違って、第2透光板57、第2基板52、第1基板51および第1透光板56が配置されているZ軸方向に沿って2つ段部63a、63bのみが形成されている。ここで、電気光学パネル40側の段部40yは枠部63の段部63aと対峙し、電気光学パネル40側の段部40uは枠部63の段部63bと対峙している。このため、第2透光板57の端部573は枠部63の内側面と隙間を介して離間し、第2基板52の端部523は、枠部63の内側面と極めて狭い隙間を介して離間し、第1基板51の端部513は、枠部63の内側面と隙間を介して離間している。これらの離間寸法は、以下の大小関係
第2基板52の端部523と枠部63の内側面との離間寸法
<第2透光板57の端部573と枠部63の内側面との離間寸法
<第1基板51の端部513と枠部63の内側面との離間寸法
にある。なお、枠部63は、枠部61、62に比してY軸方向の寸法が小であるため、枠部63は、第1透光板56の端部563の外側までには届いていない。
【0052】
Y軸方向の一方側Y1に位置する枠部64の内側面には、枠部61、62、63の内側面と違って、1つ段部64aのみが形成されている。枠部64において、段部64aより外側は、電気光学パネル40の面内方向に広がる板状部64fになっており、段部64aと板状部64fとの間はテーパー面64gになっている。このため、フレキシブル配線基板40iについては、電気光学パネル40の面内方向に沿って延在するようにフレーム60の外側に引き出すことができる。板状部64fにおいてフレキシブル配線基板40i側に位置する面には、2つの突部64hが形成されている。このため、フレキシブル配線基板40iの板状部64f側に向かっての変位は、突部64hによって制限されている。なお、電気光学パネル40側の段部40zは枠部64の段部64aと対峙している。このため、第2透光板57の端部574は枠部64の内側面と隙間を介して離間している。
【0053】
このように構成したフレーム60の内側に電気光学パネル40を収容する際には、電気光学パネル40に第1透光板56および第2透光板57を貼付した後、フレーム60において表示光が出射される側(Z軸方向の他方側Z2)から、第2透光板57側を先行させるようにして電気光学パネル40をフレーム60の内側に設ける。その際、第2基板52の端部521、522、523、524は、第2透光板57より外側に突出している。そこで、本形態では、枠部61において、段部61aと段部61bとの間に位置する角部分をZ軸方向の他方側Z2に向かって斜めに向くテーパー面61gとし、第2基板52の端部521をテーパー面61gで内側にガイドするようになっている。また、枠部62でも、枠部61と同様、段部62aと段部62bとの間に位置する角部分をZ軸方向の他方側Z2に向かって斜めに向くテーパー面62gとし、第2基板52の端部522をテーパー面62gで内側にガイドするようになっている。また、枠部63でも、枠部61と同様、段部63aと段部63bとの間に位置する角部分をZ軸方向の他方側Z2に向かって斜めに向くテーパー面63gとし、第2基板52の端部523をテーパー面63gで内側にガイドするようになっている。なお、枠部64でも、段部64aと板状部64fとの間に位置する角部分をZ軸方向の他方側Z2に向かって斜めに向くテーパー面64gとし、第2基板52の端部524をテーパー面64gで内側にガイドするようになっている。
【0054】
(入射側の見切り部材80の構成)
フレーム60に対して光入射側(Z軸方向の一方側Z1)には、金属板あるいは樹脂板からなる板状の見切り部材80が重ねて配置されている。本形態において、見切り部材80は金属製である。見切り部材80は、フレーム60に対して光入射側で重なる四角形の端板部87を備えており、端板部87には、フレーム60の開口部68に重なる開口部88が形成されている。開口部88は、フレーム60の開口部68に比して小さく、端板部87は、開口部68の全周において開口部68の内側に張り出している。このため、見切り部材80の端板部87は、電気光学パネル40に光が入射する範囲を制限する見切り部として機能する。
【0055】
見切り部材80は、端板部87の外縁から延在する側板部81、82、83、84を備えている。これらの側板部81、82、83、84のうち、Y軸方向の他方側Y2に位置する側板部83は、枠部63のZ軸方向の一方側Z1の面に重なるように延在しており、先端側が枠部63の形状に沿って斜めに屈曲している。また、Y軸方向の一方側Y1に位置する側板部84は、枠部64のZ軸方向の一方側Z1の面に重なるように延在しており、先端側が枠部64の形状に沿って斜めに屈曲している。
【0056】
X軸方向の他方側X2に位置する側板部81は、枠部61の外側面に重なるように端板部87の端部からZ軸方向の他方側Z2に向けて略直角に屈曲している。本形態において、側板部81は、Y軸方向で離間する2個所に設けられており、かかる2枚の側板部81の各々に係合穴810が形成されている。一方、フレーム60の枠部61の外側面には、2つの係合穴810の各々に嵌る突部617が形成されている。また、X軸方向の一方側X1に位置する側板部82は、枠部62の外側面に重なるように端板部87の端部からZ軸方向の他方側Z2に向けて略直角に屈曲している。本形態において、側板部82は、Y軸方向で離間する2個所に設けられており、かかる2枚の側板部82の各々に係合穴820が形成されている。一方、フレーム60の枠部62の外側面には、2つの係合穴820の各々に嵌る突部627が形成されている。従って、見切り部材80は、フレーム60を両側から挟むように設けられた側板部81、82がフレーム60の突部617、627に係合することによってフレーム60に連結され、フレーム60と一体化している。その結果、フレーム60の内側には、見切り部材80の端板部87を底部とするパネル収容部66が構成され、かかるパネル収容部66に、第1透光板56および第2透光板57が貼付された電気光学パネル40が収容される。
【0057】
また、フレーム60の枠部61、62の外側面において、突部617、627に挟まれた位置には突部69が形成されており、かかる突部69は、電気光学モジュール10を組み立てる際、図5を参照して後述する仮止め具90が係合する。
【0058】
なお、本形態では、入射側の見切りとして、見切り部材80の枠状の端板部87を利用したが、第2透光板57において端板部87と重なる領域に遮光層を設け、かかる遮光層および見切り部材80によって、入射側の見切りを行ってもよい。
【0059】
(放熱部材70の構成)
上記したように、本形態において、第1透光板56は、第1基板51よりサイズが小さい四角形状であり、第1基板51の第2面51bは、全周にわたって端部511、512、513、514に沿って第1透光板56から露出している。そこで、本形態では、第1基板51の第2面51bにおいて、第1透光板56から露出する部分の少なくとも一部にZ軸方向の他方側Z2で重なるように放熱部材70が設けられており、かかる放熱部材70は、第1透光板56より熱伝導率が高い材料からなる。より具体的には、放熱部材70は、アルミニウムや銅等の金属製であり、本形態において、放熱部材70は、アルミニウムの鍛造品が用いられている。また、放熱部材70の表面全体には塗装等により黒色化処理が施されている。かかる放熱部材70は、第1基板51の全周にわたって第2面51bの外周領域に重なる矩形枠部分76を備えており、矩形枠部分76は、4つの枠部71、72、73、74からなる。
【0060】
また、放熱部材70は、矩形枠部分76の内縁から内側に張り出した内周側薄板部分77を備えており、かかる内周側薄板部分77は、第1透光板56において電気光学パネル40が位置する側とは反対側の面に重なっている。ここで、内周側薄板部分77には、電気光学パネル40の画像表示領域40aと重なる領域に開口部78が形成されており、内周側薄板部分77は、出射側の見切り部として機能する。このように本形態では、放熱部材70に見切り部(内周側薄板部分77)が一体に形成されている。
【0061】
また、放熱部材70では、矩形枠部分76の枠部71からX軸方向の他方側X2に向けて外周側薄板部分711が形成されており、矩形枠部分76の枠部72からX軸方向の一方側X1に向けて外周側薄板部分721が形成されている。ここで、枠部71のX軸方向の寸法は、第1透光板56の枠部71とフレーム60の枠部61とのX軸方向における離間距離より小であり、枠部72のX軸方向の寸法は、第1透光板56の枠部72とフレーム60の枠部62とのX軸方向における離間距離より小である。
【0062】
枠部73、74は、そのY軸方向の寸法が枠部71、72のX軸方向の寸法より大である。また、枠部73、74には、枠部71、72と違って、外周側薄板部分が形成されておらず、略一定の厚さ寸法(Z軸方向の寸法)をもって形成されている。ここで、フレーム60の枠部63のZ軸方向の寸法が小である。このため、第1透光板56に対してY軸方向の他方側Y2ではフレーム60の枠部63が対向せず、第1透光板56に対してY軸方向の一方側Y1ではフレーム60の枠部64が対向していない。
【0063】
従って、第1透光板56および第2透光板57を貼付した電気光学パネル40をフレーム60の内側に構成されたパネル収容部66に配置した後、電気光学パネル40に対してZ軸方向の他方側Z2に放熱部材70を配置すると、枠部71は、第1透光板56の端部561とフレーム60の枠部61に設けられた板状部619との間に入り込んで、第1基板51の第2面51bのうち、端部511が位置する側に接触した状態で重なる。また、枠部72は、第1透光板56の端部562とフレーム60の枠部62に設けられた板状部629との間に入り込んで、第1基板51の第2面51bのうち、端部512が位置する側に接触した状態で重なる。さらに、枠部73は、フレーム60の枠部63に重なって、第1基板51の第2面51bのうち、端部513が位置する側に接触した状態で重なる。また、枠部74は、フレーム60の枠部64に重なって、第1基板51の第2面51bのうち、端部514が位置する側に接触した状態で重なる。従って、電気光学パネル40で発生した熱を、第1基板51、および放熱部材70の枠部71、72、73、74を介して逃がすことができる。
【0064】
また、電気光学パネル40に対してZ軸方向の他方側Z2に放熱部材70を配置すると、放熱部材70の内周側薄板部分77は、第1透光板56の全周においてZ軸方向の他方側Z2の面に重なり、見切りとして機能する。ここで、内周側薄板部分77の厚さ寸法は、矩形枠部分76の厚さ寸法(Z軸方向の寸法)や外周側薄板部分711、721の厚さ寸法(Z軸方向の寸法)に比してかなり小である。例えば、内周側薄板部分77の厚さ寸法は、0.2mm以下である。このため、矢印Aで示すように、図1に示す吸気ファン15B等によって電気光学パネル40のZ軸方向の他方側Z2の面に沿って冷却空気の流れを形成した際、冷却空気は、放熱部材70の開口部78(内周側薄板部分77(見切り)の開口部78)内にスムーズに入り込んでY軸方向の他方側Y2から一方側Y1に流れる。このため、電気光学パネル40で発生した熱を、第1透光板56を介して冷却空気に逃がすことができる。
【0065】
また、放熱部材70において、Y軸方向の一方側Y1に位置する枠部74の外面(Z軸方向の他方側Z2の面)には、Y軸方向の一方側Y1に位置する端部に複数の凹部747が形成されており、かかる複数の凹部747は、X軸方向に所定の間隔をあけて配列されている。このため、電気光学パネル40のZ軸方向の他方側Z2の面に沿って冷却空気の流れを形成した際、凹部747および凹部747により挟まれた部分は放熱フィンとして機能する。このため、電気光学パネル40で発生した熱を放熱部材70に逃がした際、かかる熱を枠部74から冷却空気に効率よく逃がすことができる。
【0066】
また、電気光学パネル40に対してZ軸方向の他方側Z2に放熱部材70を配置すると、放熱部材70の外周側薄板部分711、721は、フレーム60の枠部61、62のうち、放熱部材70の枠部71、72に対してX軸方向で対向する板状部619、629に重なる。ここで、枠部61において枠部71に対してZ軸方向で対向する面618と枠部71とのZ軸方向における離間距離、枠部62において枠部72に対してZ軸方向で対向する面628と枠部72とのZ軸方向における離間距離、枠部63において枠部73に対してZ軸方向で対向する面638と枠部73とのZ軸方向における離間距離は、枠部64と枠部74とのZ軸方向における離間距離より狭い。従って、放熱部材70を配置する際、枠部61の面618、枠部62の面628、および枠部63の面638に嫌気性や熱硬化性の接着剤79を塗布して硬化させれば、放熱部材70とフレーム60とを接着でき、その結果、放熱部材70およびフレーム60は、フレーム60に連結した見切り部材80の端板部87を介して電気光学パネル40を保持した状態となる。
【0067】
その際、枠部61の面618および枠部62の面628の幅寸法は狭く、塗布した接着剤79が周囲に広がろうとする。この場合でも、枠部61の面618の外側で板状部619が起立し、枠部61の面628の外側では板状部629が起立している。このため、接着剤が面618、628から広がろうとした際、接着剤79の漏れは、フレーム60の板状部619の内側面と放熱部材70の枠部71の外側面との狭い隙間、およびフレーム60の板状部629の内側面と放熱部材70の枠部72の外側面との狭い隙間によって阻止される。それ故、接着剤79がフレーム60の外側に漏れ出ることはない。また、接着剤79がフレーム60の板状部619の内側面と放熱部材70の枠部71の外側面との間、およびフレーム60の板状部629の内側面と放熱部材70の枠部72の外側面との間に侵入した結果、放熱部材70は、フレーム60の板状部619、629の内側面とも接着される。従って、放熱部材70は、フレーム60に強固に接着固定されることになる。
【0068】
なお、枠部63の面638でも、塗布した接着剤79が周囲に広がろうとするが、面638の幅寸法は、面618、面628に比してかなり広い。従って、面638のうち、内縁に沿ってのみ接着剤79を塗布しておけば、接着剤79がフレーム60の外側に漏れ出るまでの距離が大であるため、面638に塗布した接着剤79がフレーム60の外側に漏れ出ることはない。
【0069】
なお、接着剤79によって、放熱部材70とフレーム60とを接着するにあたっては、図5に二点鎖線で示すように、板状の仮止め具90によって接着剤79が硬化するまで、放熱部材70とフレーム60とを保持しておけば、放熱部材70とフレーム60とを接着する工程を容易に行うことができる。ここで、仮止め具90は、放熱部材70に対してZ軸方向の他方側Z2で重なる端板部95と、端板部95のX軸方向の両端からZ軸方向の一方側Z1に向けて屈曲した側板部91とを備えており、側板部91にはフレーム60の突部69に嵌る係合穴910が形成されている。このため、放熱部材70を端板部95が覆うように仮止め具90を配置し、側板部91の係合穴910を突部69に嵌れば、放熱部材70とフレーム60とを仮止めすることができる。また、側板部91の係合穴910を突部69から外すだけで、仮止め具90を容易に外すことができる。
【0070】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の電気光学モジュール10では、第1基板51の第2面51b(第2基板52とは反対側の面)には、画像表示領域40aに重なるように第1透光板56が設けられているため、電気光学物質層450(液晶層)に近い位置(第1基板51)に塵が付着することがない。従って、電気光学パネル40で生成した画像を投射した場合でも、塵の影響が画像に及びにくい。
【0071】
ここで、第1透光板56は、第1基板51の第2面51bの一部を露出させるように設けられており、第1基板51の第1透光板56からの露出部分の少なくとも一部に接触した状態で重なるように、第1透光板56より熱伝導率が高い材料からなる放熱部材70が設けられている。このため、電気光学パネル40で発生した熱を、放熱部材70を介して効率よく逃がすことができる。それ故、電気光学パネル40の温度上昇に起因する表示品位の低下を抑制することができる。また、放熱部材70は、金属製であり、第1透光板56(石英ガラス)より熱伝導率が高い。それ故、電気光学パネル40で発生した熱を、放熱部材70を介して効率よく逃がすことができる。
【0072】
また、第1透光板56は、第1基板51よりサイズが小さく、第1透光板56の端部561、562、563、564は、第1透光板56の全周において第1基板51の端部511、512、513、514と画像表示領域40aの端部との間に重なっている。また、放熱部材70の矩形枠部分76は、第1透光板56を全周で囲むように設けられている。このため、第1基板51の第1透光板56からの露出部分と放熱部材70との重なり面積が広いので、電気光学パネル40で発生した熱を、放熱部材70を介して効率よく逃がすことができる。さらに、第1透光板56として第1基板51より小さな石英ガラス基板を用いているため、第1透光板56のコストを低減することができる。
【0073】
また、本形態において、放熱部材70はアルミニウムの鍛造品であるため、鋳造品等と違って、出射側の見切り部を構成する内周側薄板部分77を薄く形成することができる。より具体的には、鍛造品であれば、内周側薄板部分77を0.2mm以下まで薄く形成することができるが、鋳造品であれば、内周側薄板部分77を0.3mmまで薄くするのが限界である。このため、本形態によれば、矢印Aで示すように、図1に示す吸気ファン15B等によって電気光学パネル40のZ軸方向の他方側Z2の面に沿って冷却空気の流れを形成した際、冷却空気は、放熱部材70の開口部78(内周側薄板部分77(見切り)の開口部78)内にスムーズに入り込んでY軸方向の他方側Y2から一方側Y1に流れる。従って、電気光学パネル40で発生した熱を、第1透光板56を介して冷却空気に逃がすことができる。また、冷却空気が放熱部材70の開口部78内にスムーズに入り込むため、第1透光板56に塵が付着することを防止することができるという利点もある。これに対して、鋳造品であれば、内周側薄板部分77を0.3mmまで薄くするのが限界であるため、上記の効果を十分に得ることが困難である。
【0074】
また、鍛造により放熱部材70を製造する際、放熱フィンとして機能する複数の凹部747を容易に形成することができる。従って、本形態によれば、電気光学パネル40で発生した熱を、第1透光板56を介して冷却空気に逃がすことができる。
【0075】
また、第1透光板56と放熱部材70とにおいて互いに対向する端部同士が離間している。より具体的には、第1透光板56の端部561、562、563、564と放熱部材70の矩形枠部分76(枠部71、72、73、74)の内側面とが離間している。このため、温度が低下して放熱部材70が収縮しても放熱部材70が第1透光板56に負荷を加えないので、第1透光板56からの応力が電気光学パネル40に加わって電気光学パネル40が変形するという事態を回避することができる。
【0076】
さらに、放熱部材70は、第1基板51および第2基板52のうち、画素電極およびスイッチング素子を備えた素子基板である第1基板51の露出部分に重なっている。このため、電気光学パネル40を光が透過する際、第2基板52よりも第1基板51での発熱が大きいが、本形態では、放熱部材70は、発熱が大きい素子基板(第1基板51)の露出部分に重なっているので、電気光学パネル40で発生した熱を効率よく逃がすことができる。
【0077】
(電気光学モジュール10の別の構成例)
図9は、本発明を適用した投射型表示装置1に用いた電気光学モジュール10の別の構成例を示す説明図であり、図9(a)、(b)、(c)は、電気光学モジュールを光出射側からみたときの平面図、Xb−Xb′断面図、およびYb−Yb′断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、図4〜図8を参照して説明した形態と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して、それらの説明を省略する。
【0078】
図4〜図8を参照して説明した形態では、放熱部材70に見切り部(内周側薄板部分77)が一体に形成されていたが、図9に示すように、本形態において、放熱部材70の内周側薄板部分77は、放熱部材70の矩形枠部分76のZ軸方向の他方側Z2に接合された板状の見切り部材75からなる。ここで、見切り部材75は、Z軸方向からみたとき、矩形枠部分76の全体に重なるサイズを有している。かかる構成によれば、放熱部材70の一部として内周側薄板部分77(見切り部)を構成する必要がないので、放熱部材70については、鍛造に限らず、鋳造等によって形成することができる。
【0079】
また、本形態でも、図4〜図8を参照して説明した形態と同様、第1透光板56は、第1基板51よりサイズが小さく、放熱部材70の矩形枠部分76は、第1透光板56を全周で囲むように設けられている。このため、電気光学パネル40で発生した熱を、放熱部材70を介して効率よく逃がすことができる等、図4〜図8を参照して説明した形態と同様な効果を奏する。
【0080】
(電気光学モジュール10のさらに別の構成例)
図10は、本発明を適用した投射型表示装置1に用いた電気光学モジュール10のさらに別の構成例を示す説明図であり、図10(a)、(b)、(c)は、電気光学モジュールを光出射側からみたときの平面図、Xc−Xc′断面図、およびYc−Yc′断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、図4〜図9を参照して説明した形態と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して、それらの説明を省略する。
【0081】
図10に示すように、本形態においても、図9を参照して説明した形態と同様、放熱部材70の内周側薄板部分77は、放熱部材70の矩形枠部分76のZ軸方向の他方側Z2に接合された板状の見切り部材75からなる。ここで、放熱部材70の外形寸法は、第1基板51の外形寸法と同様であり、放熱部材70は、第1基板51の端部511、512、513、514から外側に張り出してない。
【0082】
かかる形態でも、図4〜図8を参照して説明した形態と同様、第1透光板56は、第1基板51よりサイズが小さく、放熱部材70の矩形枠部分76は、第1透光板56を全周で囲むように設けられている。このため、電気光学パネル40で発生した熱を、放熱部材70を介して効率よく逃がすことができる等、図4〜図8を参照して説明した形態と同様な効果を奏する。
【0083】
[電気光学モジュールの他の実施の形態]
上記実施の形態では、透過型の電気光学パネル40を備えた電気光学モジュール10を例示したが、反射型の電気光学パネル40を備えた電気光学モジュール10に本発明を適用してもよい。
【0084】
上記実施の形態では、投射型表示装置として投射像を観察する方向から投射を行う前面投射型表示装置を例示したが、投射像を観察する方向とは反対側から投射を行う背面投射型表示装置に用いる投射型表示装置に本発明を適用してもよい。
【0085】
上記実施の形態では、電気光学パネルとして液晶パネルを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、有機エレクトロルミネッセンス表示用パネル、プラズマディスプレイパネル、FED(Field Emission Display)パネル、SED(Surface-Conduction Electron-Emitter Display)パネル、LED(発光ダイオード)表示パネル、電気泳動表示パネル等を用いた電気光学モジュールに本発明を適用してもよい。
【0086】
[他の電子機器]
本発明を適用した電気光学モジュールについては、上記の電子機器(投射型表示装置)の他にも、携帯電話機、情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)、デジタルカメラ、液晶テレビ、カーナビゲーション装置、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等の電子機器において直視型表示装置として用いてもよい。
【符号の説明】
【0087】
1・・投射型表示装置、10・・電気光学モジュール、40・・電気光学パネル(液晶パネル)、40a・・画像表示領域、51・・第1基板(素子基板)、52・・第2基板(対向基板)、56・・第1透光板、57・・第2透光板、60・・フレーム、70・・放熱部材、75・・見切り部材、77・・内周側薄板部分(見切り部)、80・・見切り部材、450・・電気光学物質層(液晶層)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性の第1基板、該第1基板に対向配置された透光性の第2基板、および前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた電気光学物質層を備えた電気光学パネルと、
前記第1基板の前記第2基板とは反対側の面の一部を露出させた状態で前記電気光学パネルの少なくとも画像表示領域に前記第1基板の前記第2基板とは反対側で重なる第1透光板と、
前記第1基板の前記第1透光板からの露出部分の少なくとも一部に前記第1基板の前記第2基板とは反対側で重なるように設けられ、当該第1透光板より熱伝導率が高い材料からなる放熱部材と、
を有していることを特徴とする電気光学モジュール。
【請求項2】
前記放熱部材は、金属製であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学モジュール。
【請求項3】
前記第1透光板は、前記第1基板よりサイズが小さく、
平面視で、前記第1透光板の端部は、当該第1透光板の全周において前記第1基板の端部と前記画像表示領域の端部との間に配置され、
前記放熱部材は、前記第1透光板を全周で囲むように設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気光学モジュール。
【請求項4】
前記第1透光板と前記放熱部材とにおいて互いに対向する端部同士が離間していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の電気光学モジュール。
【請求項5】
前記放熱部材は、前記第1透光板の前記第1基板とは反対側の面に重なる見切り部を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の電気光学モジュール。
【請求項6】
前記見切り部の厚さ寸法は、前記放熱部材において前記第1基板の前記露出部分に重なっている部分の厚さ寸法より小であることを特徴とする請求項5に記載の電気光学モジュール。
【請求項7】
前記第1基板の前記第2基板の側には、前記画像表示領域と重ならずに前記放熱部材との間に前記電気光学パネルを保持するフレームを備えていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の電気光学モジュール。
【請求項8】
前記第2基板の前記第1基板とは反対側の面の一部を露出させた状態で前記電気光学パネルの少なくとも画像表示領域に前記第2基板の前記第1基板とは反対側で重なる第2透光板を備え、
当該第2透光板と前記フレームとにおいて互いに対向する端部同士が離間していることを特徴とする請求項7に記載の電気光学モジュール。
【請求項9】
前記第1基板は、画素電極および該画素電極に対応して設けられたスイッチング素子を備えた素子基板であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の電気光学モジュール。
【請求項10】
前記電気光学パネルは、前記電気光学物質層としての液晶層を備えた液晶パネルであることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の電気光学モジュール。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れか一項に記載の電気光学モジュールを備えた電子機器であって、
前記電気光学モジュールに供給される光を出射する光源部と、
前記電気光学モジュールによって変調された光を投射する投射光学系と、
を有していることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−68873(P2013−68873A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208668(P2011−208668)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】