説明

電気光学装置の検査用プローブおよびその製造方法、検査装置

【課題】コンタクト性が良好で耐久性を向上させることのできる電気光学装置の検査用プローブおよびその製造方法、検査装置を提供する。
【解決手段】基板2と、基板2に設けられ電気光学装置と電気的に接続される接続部と、を有してなる電気光学装置の検査用プローブである。接続部が、基板2の貫通孔7内に配置された下地樹脂9と、基板2の第1面2Aから突出した下地樹脂9を部分的に覆う複数の導電膜15とからなる複数のコンタクト端子11を有し、貫通孔7は、内壁面7aの少なくとも一部が基板2の第2面2B側に向かって貫通孔7の内径を狭めるテーパー形状となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気光学装置の検査用プローブおよびその製造方法、検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、液晶表示装置の製造工程においては、短絡や断線、あるいは表示特性等に関して検査する検査工程が設けられており、そのような検査工程においては、検査用プローブを有する検査装置が使用される。このような検査用プローブは、検査対象機器である液晶表示装置の外部接続端子や走査線端子、データ線端子に接続する複数のコンタクト端子を含む導電部(接続部)を有しており、その接続端子間の距離に対応している。下記特許文献1では、検査用プローブは、ポリイミド(PI)やポリエチレンテレフタレート(PET)等からなる可撓性基板上に、上記接続端子を含む導電部(接続部)を設けたものである。しかしながら、可撓性基板を使用しているため、狭ピッチ配線化が困難であり、製造コストの上昇が予測される。
【0003】
そこで、特許文献2のような下地樹脂バンプを用いた検査用プローブが提案されている。ここでは、シリコン基板に設けられた樹脂突起上の複数の配線部が電気光学装置の配線とのコンタクト部となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−56285号公報
【特許文献2】特開2006−78319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2では、シリコン基板を用いているため狭ピッチ配線化が可能であり、樹脂突起によるコンタクト性も良好となった。しかしながら、シリコン基板の表面上からのみの樹脂突起の変形だけでは、条件によってはコンタクト性が十分ではなく、また耐久性が低いという問題があった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、コンタクト性が良好で耐久性を向上させることのできる電気光学装置の検査用プローブおよびその製造方法、検査装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の電気光学装置の検査用プローブは、基板と、前記基板に設けられ電気光学装置と電気的に接続される接続部と、を有してなる電気光学装置の検査用プローブであって、前記接続部が、前記基板の貫通孔内に配置された下地樹脂と、前記基板の第1面から突出した前記下地樹脂を部分的に覆う複数の導電膜とからなる複数のコンタクト端子を有し、前記貫通孔は、内壁面の少なくとも一部が前記基板の第2面側に向かって当該貫通孔の内径を狭めるテーパー形状となっていることを特徴とする。
【0008】
本発明の電気光学装置の検査用プローブによれば、基板の第1面から複数のコンタクト端子を有した接続部が部分的に突出しており、電気光学装置に接続する場合には、コンタクト端子を構成している導電膜の内側にある下地樹脂の樹脂変形を利用した接続となる。このため、後に接続される電気光学装置側の端子に対するコンタクト端子の接触面積が広がって接続信頼性が良好となる。さらに、本発明の下地樹脂は貫通孔内に配置されたものであり、従来基板上に設けられた樹脂突起を有してなる端子構造よりも電気光学装置側の端子との接続強度がより向上するとともに圧着も樹脂のみで十分可能となる。これにより、接続部分におけるコンタクト性が良好で耐久性を向上させることができる。さらに、貫通孔の内壁面のテーパー形状により下地樹脂が保持されるため、検査時にコンタクト端子が第2面側に抜けてしまう(突出してしまう)といった不具合の発生が防止され、高信頼性の検査を行うことができる。
【0009】
本発明の電気光学装置の検査用プローブは、基板と、前記基板に設けられ電気光学装置と電気的に接続される接続部と、を有してなる電気光学装置の検査用プローブであって、前記接続部が、前記基板の貫通孔内に配置された下地樹脂と、前記基板の第1面から突出した前記下地樹脂を部分的に覆う複数の導電膜とからなる複数のコンタクト端子を有し、前記貫通孔の内壁の少なくとも一部に凹部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明の電気光学装置の検査用プローブによれば、基板の第1面から複数のコンタクト端子を有した接続部が部分的に突出しており、電気光学装置に接続する場合には、コンタクト端子を構成している導電膜の内側にある下地樹脂の樹脂変形を利用した接続となる。このため、後に接続される電気光学装置側の端子に対するコンタクト端子の接触面積が広がって接続信頼性が良好となる。さらに、本発明の下地樹脂は貫通孔内に配置されたものであり、従来基板上に設けられた樹脂突起を有してなる端子構造よりも電気光学装置側の端子との接続強度がより向上するとともに圧着も樹脂のみで十分可能となる。これにより、接続部分におけるコンタクト性が良好で耐久性を向上させることができる。さらに、貫通孔の内壁面の凹部により下地樹脂が保持されるため、検査時にコンタクト端子が第2面側に抜けてしまう(突出してしまう)といった不具合の発生が防止され、高信頼性の検査を行うことができる。
【0011】
また、上記電気光学装置の検査用プローブにおいては、前記コンタクト端子の先端が、外方に向かって凸になる曲面状になっているのが好ましい。
この構成によれば、電気光学装置側の端子との接続時におけるコンタクト端子の変形が容易になる。
【0012】
また、上記電気光学装置の検査用プローブにおいては、前記複数の導電膜間で前記下地樹脂の一部が露出しているのが好ましい。
この構成によれば、端子間のショートを回避することができる。
【0013】
また、上記電気光学装置の検査用プローブにおいては、前記複数の導電膜間において露出している前記下地樹脂の表面が、前記複数の導電膜の表面よりも低くなるように形成されているのが好ましい。
この構成によれば、接続部における各コンタクト端子が、電気光学装置側の各端子と確実且つ良好に接続されるようになる。
【0014】
また、上記電気光学装置の検査用プローブにおいては、前記導電膜が、展延性を有する単体または複数の金属膜により形成されているのが好ましい。
この構成によれば、延展性を有する単体または複数の金属膜により形成された導電膜であれば、下地樹脂とともに変形しやすい。
【0015】
また、上記電気光学装置の検査用プローブにおいては、前記貫通孔内に設けられるとともに前記基板の前記第1面から突出する下地層によって、前記コンタクト端子の基部側の側面が覆われているのが好ましい。
この構成によれば、変形したコンタクト端子と基板との間のショートを回避することができる。
【0016】
また、上記電気光学装置の検査用プローブにおいては、前記基板上に、前記複数のコンタクト端子と電気的に接続される検査用電子部品が実装されているのが好ましい。
この構成によれば、電気光学装置側の端子と接続する複数のコンタクト端子を介して電気光学装置に駆動信号を供給することができるので、電気光学装置の電気特性検査を良好に行える。
【0017】
また、上記電気光学装置の検査用プローブにおいては、前記検査用電子部品は、前記基板の前記第2面にフェースダウン実装されてなるのが好ましい。
この構成によれば、検査用電子部品は、コンタクト端子を介して電気光学装置にフェースダウン状態で電気的に接続可能となる。よって、実際に電気光学装置上にフェースダウン状態で実装される電子部品を検査用電子部品として利用可能となり、検査用電子部品を別途用意する必要が無くなるため、低コスト化を実現できる。
【0018】
また、上記電気光学装置の検査用プローブにおいては、前記コンタクト端子には、前記基板とは異なる別基板に実装された前記検査用電子部品が接続されているのが好ましい。
この構成によれば、電気光学装置側の端子と接続する複数のコンタクト端子を介して電気光学装置に駆動信号を供給することができるので、電気光学装置の電気特性検査を良好に行える。
【0019】
また、上記電気光学装置の検査用プローブにおいては、前記基板に配設された配線パターン上には絶縁層が設けられているのが好ましい。
この構成によれば、配線パターンを保護することができるので、断線などが生じにくい。
【0020】
本発明の電気光学装置の検査用プローブの製造方法は、基板の第2面側からビアを形成する工程と、前記ビアの内面に下地層を形成する工程と、前記下地層上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜を複数の領域にパターニングする工程と、前記ビア内に樹脂を充填する工程と、前記基板を薄くして前記ビアを貫通させる工程と、前記基板の前記第2面と反対の第1面から突出した前記下地層を除去して複数の前記導電膜を露出させる工程と、を備え、前記ビアを形成する工程において、前記ビアの内壁面の少なくとも一部が前記基板の第2面側に向かって当該ビアの内径を狭めるテーパー状に形成することを特徴とする。
【0021】
本発明の電気光学装置の検査用プローブの製造方法によれば、基板の第1面から突出する樹脂コアバンプ構造の検査用プローブを得ることができる。本発明では、貫通孔内に配置した樹脂とその表面を覆う導電膜とによってコンタクト端子が構成される。電気光学装置に接続する際は、接続部におけるコンタクト端子が電気光学装置の端子と接触して変形することによって接続される。コンタクト端子は貫通孔内に配置された樹脂が変形することから、基板上に設けられた樹脂突起とその表面を覆う導電膜とからなる従来のコンタクト端子の変形よりも、十分なコンタクト性を得ることができる。これにより、電気光学装置に対して信頼性の高い検査が可能な検査用プローブを提供することができる。さらに、貫通孔の内壁面のテーパー形状により樹脂が保持されるため、検査時にコンタクト端子が第2面側に抜けてしまう(突出してしまう)といった不具合の発生が防止され、高信頼性の検査を行うことができる。
【0022】
また、電気光学装置の検査用プローブの製造方法は、基板の第2面側からビアを形成する工程と、前記ビアの内面に下地層を形成する工程と、前記下地層上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜を複数の領域にパターニングする工程と、前記ビア内に樹脂を充填する工程と、前記基板を薄くして前記ビアを貫通させる工程と、前記基板の前記第2面と反対の第1面から突出した前記下地層を除去して複数の前記導電膜を露出させる工程と、を備え、前記ビアを形成する工程において、前記ビアの内壁面の少なくとも一部に凹部を形成することを特徴とする。
【0023】
本発明の検査用プローブの製造方法によれば、基板の第1面から突出する樹脂コアバンプ構造の検査用プローブを得ることができる。本発明では、貫通孔内に配置した樹脂とその表面を覆う導電膜とによってコンタクト端子が構成される。電気光学装置に接続する際は、接続部におけるコンタクト端子が電気光学装置の端子と接触して変形することによって接続される。コンタクト端子は貫通孔内に配置された樹脂が変形することから、基板上に設けられた樹脂突起とその表面を覆う導電膜とからなる従来のコンタクト端子の変形よりも、十分なコンタクト性を得ることができる。これにより、電気光学装置に対して信頼性の高い検査が可能な検査用プローブを提供することができる。さらに、貫通孔の内壁面の凹部により樹脂が保持されるため、検査時にコンタクト端子が第2面側に抜けてしまう(突出してしまう)といった不具合の発生が防止され、高信頼性の検査を行うことができる。
【0024】
また、上記電気光学装置の検査用プローブの製造方法においては、前記ビアを形成する工程において、前記ビアの底面を曲面状に形成するのが好ましい。
この構成によれば、コンタクト端子の先端を曲面状に形成することができるので、接続時に変形し且つ接続強度も確実に得られるようになる。
【0025】
また、上記電気光学装置の検査用プローブの製造方法においては、パターニングされた複数の前記導電膜間で露出する前記下地樹脂の表面が、前記複数の前記導電膜の表面よりも低くなるように形成するのが好ましい。
この構成によれば、電気光学装置側の端子に対する各コンタクト端子の接続が良好に行える。
【0026】
また、上記電気光学装置の検査用プローブの製造方法においては、前記下地層を除去する工程において、前記コンタクト端子の基部側に前記下地層が部分的に残るようにするのが好ましい。
この構成によれば、コンタクト端子の基部側が下地層によって覆われた状態となるので、電気光学装置側との接続時に変形したコンタクト端子が基板とショートしてしまうのを回避することができる。
【0027】
また、上記電気光学装置の検査用プローブの製造方法においては、前記基板上に、前記複数の導電膜と電気的に接続される検査用電子部品を実装する工程を有するのが好ましい。
この構成によれば、検査用プローブと一体にすることで取り扱いが容易になる。
このとき、前記検査用電子部品を前記基板の前記第2面側にフェースダウン状態で実装するのがより好ましい。
このようにすれば、検査用電子部品は、コンタクト端子を介して電気光学装置にフェースダウン状態で電気的に接続可能となる。よって、実際に電気光学装置上にフェースダウン状態で実装される電子部品を検査用電子部品として利用可能となり、検査用電子部品を別途用意する必要が無くなるため、低コスト化を実現できる。
【0028】
また、上記電気光学装置の検査用プローブの製造方法においては、別基板に実装された検査用電子部品を前記複数の導電膜と電気的に接続する工程を有するのが好ましい。
この構成によれば、検査用電子部品の交換作業が容易となり、信頼性の高い検査を行える。
【0029】
また、上記電気光学装置の検査用プローブの製造方法においては、前記基板に配設された配線パターン上に絶縁膜を形成する工程を有するのが好ましい。
この構成によれば、配線パターンが保護できるので断線などを防止できる。
【0030】
本発明の検査装置は、上記電気光学装置の検査用プローブを備えたことを特徴とする。
【0031】
本発明の検査装置によれば、上記した検査用プローブにより電気光学装置との接続不具合が解消されるので、電気光学装置のプローブ検査の検査精度を向上させえることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】検査用プローブの第1の実施形態を示す斜視図である。
【図2】検査用プローブの断面図である。
【図3】検査装置の一実施形態を示す模式図である。
【図4】検査用プローブを用いた電気特性検査方法を説明するための図である。
【図5】液晶表示装置の概略構成を示す図である。
【図6】検査用プローブの製造工程のフローチャートを示す図である。
【図7】検査用プローブの製造工程の一例を説明するための図である。
【図8】検査用プローブの製造工程の一例を説明するための図である。
【図9】検査用プローブの第2の実施形態を示す概略構成図である。
【図10】検査用プローブの第3の実施形態を示す概略構成図である。
【図11】検査用プローブの第4の実施形態を示す概略構成図である。
【図12】第1変形例の検査用プローブの概略構成図を示す図である。
【図13】第2変形例の検査用プローブの概略構成図を示す図である。
【図14】第3変形例の検査用プローブの概略構成図を示す図である。
【図15】第4変形例の検査用プローブの概略構成図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0034】
(第1実施形態の検査用プローブ)
図1は、本発明の一実施形態に係る検査用プローブの概略構成を示す斜視図であって、(a)は第1面2A側から見た図、(b)は第2面2B側から見た図である。図2は、図1(a)におけるA−A断面図である。図1および図2において符号1は検査用プローブであり、この検査用プローブ1は、各種の電気的特性を検出・測定するテスター(図示せず)に電気的に接続されて、用いられるものである。
【0035】
図1(a),(b)に示すように、検査用プローブ1は、基板2と、基板2の第1面2Aから突出する接続部3と、第1面2Aと反対側の第2面2B上に形成された配線パターン4,5と、駆動用IC6(検査用電子部品)と、を備えている。さらに、下地層12、金属層13、導電膜15、下地樹脂9とを有して構成されている。
【0036】
基板2は、例えば矩形のシリコン基板からなっている。基板2としては、他にもセラミックス基板や樹脂基板などが挙げられる。このような基板2には、その厚さ方向、すなわち第1面2Aと第2面2Bとを貫通する平面視矩形状の貫通孔7が形成されている。貫通孔7は、内壁面7aの少なくとも一部が第2面2B側に向かって、該貫通孔7の内径を狭めるテーパー形状を有している(図2参照)。具体的に本実施形態では、貫通孔7は、基板2の第1面2A側から基板の中央部に向かって内径が曲面状に拡がるテーパー形状と、基板中央部から第2面2B側に向かって内径を曲面状に狭めるテーパー形状とを連続させた略太鼓状から構成されている。
【0037】
接続部3は、基板2の第1面2Aに突出する複数のバンプ電極11(コンタクト端子)を有している。これらバンプ電極11は、上記貫通孔7内に配置された下地樹脂9と、下地樹脂9を部分的に覆う複数の帯状の導電膜15とからなるものである。具体的には、複数の導電膜15と、これら複数の導電膜15によって覆われた下地樹脂9(端部9A)の一部分とによって複数のバンプ電極11が形成されている。すなわち、各導電膜15の露出部分とその内側に位置する下地樹脂9(端部9A)とともにそれぞれが独立してバンプ電極11として機能するようになっている。これらバンプ電極11が、検査対象となる図5に示す液晶表示装置100(電気光学装置)の外部回路実装用の端子202と電気的に接続されることにより検査が可能となる。
【0038】
下地層12は、SiO(酸化シリコン)からなるもので、これに限らず、窒化膜、エポキシなどの樹脂系材料からからなるものでもよい。下地層12は、金属層13と基板2との電流リークの発生、および酸素や水分などによる基板2の浸食などを防止するために設けられるもので、貫通孔7の内壁面7aだけでなく第2面2Bの略全体を覆うようにして形成されている。この下地層12の端部12eは、貫通孔7の開口7Aから外方へ所定量突出するように延設されている。この端部12eによって各バンプ電極11の基部の側面が覆われている。
【0039】
金属層13は、TiW(チタンタングステン)などの金属材料からなり、導電膜15や配線パターン4,5と同時にパターン形成されたものである。この金属層13は、下地層12に対する導電膜15および配線パターン4,5の密着性を確保して各々を良好に接着させるように機能する。このため、金属層13は、下地層12と導電膜15および配線パターン4,5との間に各々介在するようにして、少なくとも下地層12と導電膜15および配線パターン4,5とがそれぞれ平面視で重なる領域を含む大きさで設けられている(図2)。
【0040】
また、各金属層13の端部13eは、貫通孔7の第1面2A側の開口7Aから突出し、下地層12の端部12eと同じ位置にまで延設されている。
【0041】
導電膜15および配線パターン4、5は、例えばAu、TiW、Cu、Cr、Ni、Ti、W、NiV、Al、Pd、鉛フリーハンダなどの展延性を有する金属膜の単層あるいは複数種を積層したものからなる。特に導電膜15は、後述する液晶表示装置100側の端子202に接続することで下地樹脂9とともに弾性変形することから、特に展延性に優れたAuを用いるのが好ましい。
【0042】
下地樹脂9は、貫通孔7内を埋め込むようにしてその中央に配置され、ポリイミド樹脂やアクリル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂などの感光性絶縁樹脂や熱硬化性絶縁樹脂などで形成されている。下地樹脂9の材質(硬度)や形状については、バンプ電極11の形状などによって適宜選択、設計される。貫通孔7内における金属層13同士の間にはこの下地樹脂9が介在している。
【0043】
配線パターン4および配線パターン5は、基板2の第2面2B側、すなわち接続部3が形成された第1面2Aとは反対側の面に配設されている。これら配線パターン4,5の下層には、各配線4a,5aに対応した複数の配線状の金属層13が形成されている。すなわち本実施形態では、上述したように、配線パターン4,5と下地層12とが平面的に重なる領域、及び上記した導電膜15と下地層12とが平面的に重なる領域を含むようにして設けられた金属層13により、下地層12に対する導電膜15、各配線パターン4、5の密着性がそれぞれ確保されたものとなっている。
【0044】
また、これら配線パターン4,5は、基板2上の所定位置において駆動用IC6と電気的に接続されている。配線パターン4,5は、基板2の第2面2B上に設けられた絶縁層17によって部分的に覆われており、開口17aから露出する各配線4a,5aの端部上に駆動用IC6が実装される。この絶縁層17によって配線パターン4,5が保護されている。
【0045】
配線パターン4は、各配線4aの駆動用IC6と反対側の端部が貫通孔7内の各導電膜15にそれぞれ接続されている。
配線パターン5には、駆動用IC6と反対側の端部にてテスター(不図示)と電気的に接続するためのコネクタ8が接続されている。このコネクタ8は、例えばフレキシブル基板からなるもので、ACFなどを介して基板2に対して機械的に接続されている。
【0046】
このような構成のもとに、下地樹脂9の表面に設けられた複数の導電膜15が、それぞれ独立して駆動用IC6およびコネクタ8に接続(導通)するものとなっている。
したがって、各導電膜15は、その内側に位置する下地樹脂9とともに、それぞれが独立して本発明に係るバンプ電極11として機能するようになっている。
【0047】
駆動用IC6は、基板2に対してフェースダウン構造で実装されており、その複数の端子のうち、被検査対象物(液晶表示装置100:図5)に対して駆動信号を出力する端子6aは、バンプ電極11に接続する配線パターン4の端部に接続され、テスター等からの信号が入力される端子6bは、配線パターン5の端部に接続されている。なお、駆動用IC6と基板2との間に樹脂を配置して、各端子6a,6bと各配線パターン4,5との接続部分を封止するようにしてもよい。
【0048】
基板2の第2面2B上には、配線パターン4の一部、および貫通孔7の開口7Bにおいて露出する下地樹脂9上を覆うようにして補強部材16が設けられている。この補強部材16は、少なくとも貫通孔7の開口7Bよりも大きい面積を有する所定厚さの板状部材からなり、接着材などを介して第2面2B上に貼り付けられている。この補強部材16によって検査用プローブ1の機械的強度が高められている。なお、補強部材16は必要に応じて設ければよく、必須の構成要件ではない。
【0049】
本実施形態の検査用プローブ1では、バンプ電極11の先端が半球状(曲面状)とされており、液晶表示装置100側の端子202と接続する際にバンプ電極11が変形することで液晶表示装置側の端子との電気的な接続が良好に行われる。また、本実施形態では、導電膜15間で露出する下地樹脂9の表面よりも各導電膜15の表面の方が突出しており、液晶表示装置100側の端子202との接続を確実に行える構成となっている。
【0050】
<検査装置>
図3は上述した検査用プローブ1を備えた検査装置70の一例を示す概略図である。
図3において、検査装置70は、検査対象機器である液晶表示装置100を保持するホルダ72と、ホルダ72の位置及び姿勢を調整可能な調整機構71とを備えている。ホルダ72は、液晶表示装置100のうち端子202が設けられた所定領域204以外の領域を保持している。ホルダ72に保持された液晶表示装置100の所定領域204と対向する位置には、検査用プローブ1のうち接続部3が配置されている。また、接続部3と液晶表示装置100を挟んで上方側には弾性体からなる押圧部材73が設けられている。検査装置70においては、液晶表示装置100の各端子202と検査用プローブ1の接続部3における各バンプ電極11とが位置合わせされた状態で、弾性体からなる押圧部材73によって、検査用プローブ1に対して液晶表示装置100が押圧される。これにより、端子202とバンプ電極11とが密着され、電気的な接続が得られる。液晶表示装置100における複数の端子202には、駆動用IC6(図1)によって液晶表示装置100の各端子202部分にCOG実装された場合と同じ駆動信号が供給される状態となる。したがって、この状態における液晶表示をCCD等による画像解析や目視等により判別すれば、画素欠陥等の表示検査を行うことが可能となる。
【0051】
<電気特性検査方法>
次に、上記検査装置70を用いた液晶表示装置100の電気特性検査方法について述べる。図4(a),(b)は、電気特性検査方法を説明するための側断面図である。
電気特性検査を行うには、まず、図4(a)に示すように検査用プローブ1の接続部3上に、液晶表示装置100の端子(外部回路実装端子)202を対向させてバンプ電極11と端子202との位置合わせを行う。そして、各端子202を接続部3における各バンプ電極11に接触させ、さらにその状態で不図示の押圧手段によって接続部3に端子202を所定圧以上で相対的に押し付ける。
【0052】
すると、図4(b)に示すように、バンプ電極11が液晶表示装置100側の基板に圧迫されて圧縮変形する。ここで、バンプ電極11は、その先端が曲面状とされていることから容易に変形する。また、変形したバンプ電極11は、端子202に対する接触面積が広がった状態となるので、双方の電気的な接続が確保されて良好な接続が行える。また、下地樹脂9の弾性復元力(反発力)によって、その表面の導電膜15が端子202に対して高い強度で接続されることになる。ここで、下地樹脂9の変形応力は、基板2の厚さ方向中央部から第2面2B側に向かって内径が狭まるテーパー形状を呈する貫通孔7の内壁面7aによって受け止められるようになる。よって、貫通孔7の内部の下地樹脂9が第2面2B側に抜けてしまう(突出してしまう)といった不具合の発生を防止することができる。このような状態で検査を行う。
【0053】
(液晶表示装置)
次に、本発明の検査用プローブ1によって検査される液晶表示装置の一例について説明する。図5(a)は、液晶表示装置の概略構成を示す平面図であり、図5(b)は、(a)のH−H’線に沿う断面図である。
液晶表示装置100は、図5(a)及び(b)に示すように、画素スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, 以下、TFTと記す)が備えられたTFTアレイ基板30と、対向基板40とがシール材52によって貼り合わされ、このシール材52の内側に液晶層50が封入されたものである。シール材52の形成領域の内側には、遮光性材料からなる遮光膜(周辺見切り)53が形成されている。シール材52の外側の周辺回路領域には、データ線駆動回路201がTFTアレイ基板30の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路104が形成されている。
【0054】
TFTアレイ基板30の残る一辺には、表示領域の両側に設けられた2つの走査線駆動回路104を相互に接続するための複数の配線105が設けられている。対向基板40の角部においては、TFTアレイ基板30と対向基板40との間で電気的導通をとるための基板間導通材106が配設されている。
【0055】
TFTアレイ基板30上のデータ線駆動回路201の外側に、多数の外部回路実装用の端子202が一列に配置されている。図5(b)に示すように、TFTアレイ基板30の外形は対向基板40の外形よりも大きく、TFTアレイ基板30の縁部の端子202が設けられた領域は、対向基板40の縁部から外側にはみ出すように配置されている。
【0056】
このような構成からなる液晶表示装置100は、例えばTFTアレイ基板30と対向基板40とがシール材52を介して貼り合わされ、空の液晶セルが作製された後、真空注入法によって液晶セル内に液晶が注入される。その後、液晶注入口が封止材で封止されることにより、製造される。
【0057】
そして、完成した液晶表示装置100に対して、その電気特性が規定を満足しているか否かを調べるために上述したような電気特性検査が行われる。
【0058】
本実施形態の液晶表示装置100の検査用プローブ1およびこれを備えた検査装置70は、図4(b)に示したように、変形したバンプ電極11が端子202に対して接触面積が広がった状態となるので、双方の電気的な接続が確保されて良好な接続が行える。また、下地樹脂9の弾性復元力(反発力)により、その表面の導電膜15が端子202に対して高い強度で接続されることになる。これにより、接続部分における耐久性や接続信頼性を向上させることができるので、電気的特性検査そのものの信頼性が向上する。
【0059】
また、本実施形態におけるバンプ電極11は、貫通孔7内に配置された下地樹脂9と下地樹脂9の表面を部分的に覆う導電膜15とによって構成されているため、液晶表示装置100との接続時にかかる負荷を下地樹脂9全体の変形によって好適に吸収することができるとともに、従来、基板面上に配置される樹脂突起とその表面を覆う導電膜とからなるバンプ電極よりも、接続時における変形が十分なものとなるのでコンタクト性を向上させることができる。
【0060】
さらに、貫通孔7の内壁面7aのテーパー形状により下地樹脂9の変形応力が受け止められるので、検査時におけるバンプ電極11の第2面2B側への抜けを防止でき、検査時のバンプ電極11と端子202との接触信頼性を向上できる。
【0061】
さらに、本実施形態では、一つの貫通孔7(開口7A)内に複数のバンプ電極11を配列形成することができるので、およそ20μm以下のさらなる狭ピッチ化が可能となる。
これによって装置全体の大幅な小型化が見込めるようになる。
【0062】
なお、本実施形態では、貫通孔7の開口7Aから突出する下地層12によって、変形したバンプ電極11と基板2との電気的なショートが回避されるようになっている。
【0063】
<検査用プローブの製造方法>
次に、本実施形態の検査用プローブ1の製造方法について述べる。図6は、検査用プローブの製造工程のフローを示す図であって、図7および図8は、検査用プローブの製造工程を示す断面図である。ここで、本実施形態においては、検査用プローブ1を形成するに際して、W−CSP(Wafer level Chip Scale Package)技術を用いることで、シリコンウェハ300上に複数の検査用プローブ1を同時に一括して形成し、再配置配線を形成した後に、検査用プローブ1に個片化する製造方法について説明する。
【0064】
なお、検査用プローブ1を製造する途中工程を示す図7および図8においては、図を簡略化し、シリコンウェハ300上に形成した1つの検査用プローブ1を示している。なお、以下の製造工程の説明に用いるシリコンウェハ300と検査用プローブ1とは同じものとする。
【0065】
まず、図7(a)に示すように、基板2の第2面2B側からビア7bを形成する(S1)。本実施形態では、板厚が625μmのシリコン基材の所定の位置に、直径50μm、深さ100μmのビア7bをドライエッチングにより形成した。この際、ボッシュプロセス法を用い、ビア中央部が70μmの太鼓状となるように調整した。さらに、ビア7bの底面が曲面となるように調整した。ボッシュプロセス法は、SFのようなフッ化硫黄系のガスによるドライエッチングプロセスと、CHF、Cのようなフッ化炭素系ガスによる側壁保護膜の形成(パッシベーション)工程とを繰り返す方法であり、異方性の高いエッチングができるという特徴を有する。また、エッチングには、フォトレジストマスクや、ハードマスクとしてSiO膜を用いても良く、フォトレジストマスク及びハードマスクを併用しても良い。また、エッチング方法としてはドライエッチングに限らず、ウェットエッチング、レーザ加工、あるいはこれらを併用しても良い。
【0066】
次に、基板2の第2面2Bおよびビア7bの内面を覆う下地層12を形成する(S2)。ここでは、CVD法を用いてSiO膜を3000Å以上の膜厚となるように成膜する。なお、本実施形態ではSiOを用いたが、PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)を用いて形成した正珪酸四エチル(Tetra Ethyl Ortho Silicate:Si(OC:以下、TEOSという)、すなわちPE−TEOS、及びオゾンCVDを用いて形成したTEOS(O−TEOS)を用いることもできる。
【0067】
次に、図7(b)に示すように、下地層12上にTiW膜13Aを形成する(S3)。
ここでは、基板2の第2面2Bおよび貫通孔7内に、スパッタ法を用いてTiW膜13Aを1000Åの膜厚で成膜する。
続けて、金属層13上にAu膜15Aを形成する(S4)。ここでは、基板2の第2面2Bおよび貫通孔7内に、スパッタ法を用いてAu膜15Aを5000Åの膜厚で成膜する。
【0068】
その後、図7(c)に示すように、周知のフォトリソグラフィおよびエッチング法によりAu膜15AとTiW膜13Aとを同時にパターニングする(S5)。これにより、貫通孔7内を部分的に覆う帯状の複数の導電膜15と、第2面2B上に複数の導電膜15と電気的に接続する配線パターン4と、コネクタと電気的に接続される配線パターン5と、が形成される。また同時に、導電膜15および配線パターン4,5の下層にはこれらと同じ形状の金属層13が複数、パターン形成される。これら金属層13によって、下地層12と導電膜15または配線パターン4,5の密着性が確保されたものとなっている。なお、必要であれば、Auめっきなどで抵抗値を下げる手立てをしても良い。また、後の工程において貫通孔7内に充填される樹脂材料との密着性を確保するためにさらに別の金属層を形成してもよい。
【0069】
次に、図7(d)に示すように、貫通孔7の内部に樹脂材料を充填し、下地樹脂9を形成する(S6)。ここでは、ポリイミドを用いた。本実施形態では、貫通孔7の底面が曲面状になっているので気泡などを樹脂内に混入させることなく充填できる。
【0070】
次に、図7(e)に示すように、基板2の第2面2B上に配線パターン4,5よりも厚い絶縁層17を形成する(S7)。ここでは、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などの感光性樹脂を第2面2B上に塗布し、露光、現像することで、感光性樹脂層に配線パターン4,5の対向する双方の端部を露出させる開口17aを形成する。また、ドライエッチングなどを用いて開口17aを形成しても良い。このようにして、第2面2B上に絶縁層17を形成する。
【0071】
次に、図8(f)に示すように、基板2の第2面2B側を、接着剤121を介して設けたガラス基板などからなる支持部材120によって支持する。そして、支持部材120に基板2を貼り付けた状態で、基板2の第2面2B側から、例えばCMP(化学的機械的研磨)を行うことにより、基板2を所定の厚さになるまで研磨し、基板2の厚みを薄くするする(S8)。具体的には、下地層12が露出する直前まで加工する。支持部材120によって補強しておくことにより、基板2の反りを矯正し、且つ加工またはハンドリング時に発生するクラックを防止することができる。
【0072】
次に、ドライエッチングあるいはウェットエッチングなどにより、基板2を選択的に薄くすることでビア7bを貫通させて、第2面2B側から下地層12を所定の突出量で突出させる(S9)。エッチングには、シリコンに対する下地層12のエッチング速度が十分遅いものを使用することが望ましい。ドライエッチングの場合には誘導結合プラズマエッチング(Inductive-Coupling Plasma:ICP)などが利用でき、ウェットエッチングの場合には、エッチャントとしてHF、HNOやそれらの混合液およびKOHなどを使用することによって下地層12の突出が可能となる。下地層12の突出量L1としては、ポスト長さLの2%〜20%程度とすることが好ましい。なお、この工程により、基板2の厚さ方向を貫通する貫通孔7が形成される。
【0073】
次に、図8(g)に示すように、下地層12の露出部分を除去して下層の金属層13を露出させる(S10)。下地層12の除去には、ドライエッチングあるいはウェットエッチングなどを用いて行う。ドライエッチングの場合には、リアクティブイオンエッチング(RIE)が利用でき、その場合のガスとしてはCF、Oなどを使用する。ウェットエッチングの場合、TiW層を侵さずに下地層12を除去できるエッチャントを選定する必要がある。下地層12がSiOの場合には、希フッ酸を使用する。
【0074】
また、前工程において下地層12をシリコン基材から突出させる際、ウェットエッチングによって金属層13が露出するまで下地層12を除去してもよい。この場合、一つの工程で、下地層12の除去および金属層13の露出を行うことが可能である。
【0075】
次に、図8(h)に示すように、再度シリコンエッチングを行って基板2を選択的に薄くすることにより、下地層12の端部12eを所定量突出させる(S11)。ドライエッチングの場合には、ICP、RIEを用いて行う。この際、下地層12の突出量L2としては、ポスト長さLの2%〜20%程度とした。
【0076】
次に、図8(i)に示すように、金属層13を除去して導電膜15を露出させる(S12)。金属層13がTiWからなることからウェットエッチングを用いて除去し、導電膜15を露出させる。Auは酸化膜が形成されないため、使用時(液晶表示装置に接続する)まで露出させた状態であっても、液晶表示装置100側の端子202との接続信頼性を確保できる。これにより、基板2の第2面2Bに突出する複数のバンプ電極11(接続部3)が形成される。
【0077】
次に、図8(j)に示すように、基板2を支持している支持部材120を剥離した後、基板2の第1面2A上に駆動用IC6を実装する。本実施形態では、駆動用IC6を第1面2Aに対してフリップチップボンディング(フェースダウン実装)し、その複数の端子のうち、液晶表示装置100に対して駆動用信号を出力する端子6aをバンプ電極11に接続する配線パターン4の端部に接続させ、テスターなどからの信号が入力される端子6bを配線パターン5の端部に接続させる。ここで、各配線パターン4,5と端子6a,6bとの接続部分を保持するためにこれらを樹脂29によってモールドしておく。
【0078】
このように本実施形態に係る検査用プローブ1は、基板2の第1面2Aに駆動用IC6が実装されるので、液晶表示装置100に種々の駆動信号を供給可能となり、液晶表示装置100の電気特性検査を良好に行うことができる。また、駆動用IC6は、バンプ電極11を介して液晶表示装置100の端子202にフェースダウン状態で電気的に接続可能とされる。そのため、実際に液晶表示装置100にフェースダウン状態で実装されるICを上記駆動用IC6として利用でき、駆動用IC6を別途用意する必要を無くすことができ、低コスト化を実現している。
【0079】
次に、その後、ダイシングラインDに沿ってシリコンウェハ300を切断することで、複数の検査用プローブ1に個片化する。
このようにして、本実施形態の検査用プローブ1が得られる。
【0080】
本実施形態の検査用プローブ1の製造方法では、貫通孔7の直上(延長上に)にバンプ電極11を形成することから、バンプ電極11の形成と同時に基板2の表裏導通が得られるため製造工程数を削減でき、コストを抑えることができる。さらに貫通孔7の内壁面7aのテーパー形状により下地樹脂9が保持されるため、検査時にバンプ電極11が第2面2B側に抜けてしまうことが防止された高い接続信頼性を備えた検査用プローブ1を提供できる。
【0081】
(第2実施形態)
次に、本発明の検査用プローブの第2実施形態について図9を用いて説明する。図9(a)は、第2実施形態の検査用プローブの概略構成を示す断面図、(b)は、(a)の要部を拡大して示す斜視図である。以下に示す本実施形態の検査用プローブの基本的な構造は、先の第1実施形態と略同様であるが、バンプ電極11と駆動用IC6とが貫通電極を介して接続されている点において異なる。よって、以下の説明では、先の実施形態と異なる構成について詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。また、説明に用いる各図面において、図1および図2と共通の構成要素には同一の符号を付すものとする。
【0082】
本実施形態の検査用プローブ20は、図9(a)に示すように、基板2の第1面2A側に、接続部3と、駆動用IC6と、配線パターン24,25と、が設けられている。さらに、本実施形態の検査用プローブ20には、基板2の略中央であって接続部3と駆動用IC6との間に、バンプ電極11の各々に対応する複数の貫通電極21を有した電極部22が設けられている。そして、複数のバンプ電極11と駆動用IC6とが配線パターン24及び複数の貫通電極21を介して接続された構成となっている。
【0083】
貫通電極21は、基板2の第1面2Aおよび第2面2Bを貫通する貫通孔23を利用して形成されている。貫通孔23は貫通孔7と平行に設けられており、貫通孔7の内壁面7aが第1実施形態同様、略太鼓形状とされているのに対して、貫通孔23の内面はストレート形状とされている。貫通孔23の内側には、内面23a側から下地層12b、金属層13b、導電膜15bが順に設けられており、それぞれが第2面2B上の部分12c,13c,10cを介して、接続部3側の下地層12a、金属層13a、導電膜15aの各々と一体に形成されている。
【0084】
貫通孔23の中央には、貫通電極21のコアとなる樹脂26が埋め込まれている。この樹脂材料には、バンプ電極11側の下地樹脂9と同じ樹脂材料が用いられる。そして、貫通孔23の開口23A側の導電膜15bの一部に、配線24aの駆動用IC6側の端部とは反対側の端部が接続されている。なお、各貫通電極21は、基板2から突出する下地層12bによって基板2と導通しないようになっている。
【0085】
貫通電極21は、その一端側が、基板2の第1面2A上の配線パターン24を介して駆動用IC6と接続されており、また、その他端側が基板2の第2面2B上に引き廻された配線(図9(b)中の符号15c)を介して第1面2A側のバンプ電極11(導電膜15)と接続されている。これら貫通電極21によって、接続部3における複数の導電膜15aが、それぞれ独立して駆動用IC6に接続(導通)するものとなっている。そして、このような構成のもと、接続部3における複数の導電膜15各々が内部の下地樹脂9とともに本発明に係るバンプ電極11として機能するようになっている。
【0086】
基板2の第2面2B上には、配線パターン24と同工程で形成された配線パターン25が配設されており、この配線パターン25も駆動用IC6と電気的に接続されている。
さらに、配線パターン25には、駆動用IC6と反対側の端部においてテスター(不図示)と電気的に接続するためのコネクタ(不図示)が接続されている。
【0087】
基板2の第1面2Aの所定領域には、樹脂などの絶縁材料からなる下地層12dが所定の膜厚で設けられている。下地層12dは、少なくとも配線パターン24,25の形成領域を含んでおり、配線パターン24,25と基板2との絶縁性を確保しているとともに各配線24a,25aを保護している。
【0088】
また、下地層12dと各配線24a,25aとの間には、各配線24a,25aとともにパターン形成された配線状の金属層13dが介在している。これら金属層13dによって下地層12に対する配線24a,25aの密着性が向上したものとなっている。
【0089】
そして、基板2の第2面2B側には、接着材27を介して補強部材28が設けられている。補強部材28は、貫通孔7,23の開口を含む第2面2Bの略全てを覆う大きさに形成されており、液晶表示装置100側の端子202との接続時に接続部3にかかる負荷によって基板2の破損が生じてしまうのを防止するために設けられる。
【0090】
本実施形態の検査用プローブ20によれば、基板2の第1面2A側に、複数のバンプ電極11を有した接続部3と駆動用IC6とが設けられているので、取り扱いが容易になる。また、補強部材28によって基板2の一面側が覆われていることから、検査用プローブ20全体の機械的強度も向上したものとなっている。また、第1実施形態同様、貫通孔7の内壁面7aのテーパー形状により下地樹脂9の変形応力が受け止められるので、検査時におけるバンプ電極11の第2面2B側への抜けを防止でき、検査時のバンプ電極11と端子202との接触信頼性を向上できる。
【0091】
(第3実施形態)
次に、本発明の検査用プローブの第3実施形態について図10を用いて説明する。図10は、第3実施形態の検査用プローブの概略構成を示す斜視図である。以下に示す本実施形態の検査用プローブは、駆動用IC6がバンプ電極11とは別の基板上に設けられている点において上記第1実施形態と異なる。よって、以下の説明では、第1実施形態と異なる構成について詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。また、説明に用いる各図面において、図1〜図9と共通の構成要素には同一の符号を付すものとする。
【0092】
本実施形態の検査用プローブ41は、プローブ部品42と、電子部品43と、これらを接続するフレキシブル基板44と、を有して構成されている。
【0093】
プローブ部品42は、基板45、接続部3、配線パターン4および補強部材16などを備えており、基板45の大きさが基板2よりも小さいということ以外、その他各構成要素は先の第1実施形態と略共通の構成となっている。
【0094】
電子部品43は、基板46と、基板46の一面上に形成された絶縁層47と、絶縁層47上に整列配置された複数の端子48と、駆動用IC6と、を有している。駆動用IC6は、入力側の複数の端子6bが各端子48と接続され、出力側の複数の端子6aが、基板46上に機械的に接続されたフレキシブル基板44の各配線に接続されている。
【0095】
フレキシブル基板44は、電子部品43側とは反対側の端部が、プローブ部品42の基板45上に設けられた配線パターン4の端部と電気的に接続されている。これにより、下地樹脂9を覆っている複数の導電膜15が駆動用IC6と電気的に導通し、各導電膜15とその内側に位置する下地樹脂9とともに、それぞれが独立して本実施形態に係るバンプ電極11として機能するようになっている。
【0096】
本実施形態の構成によれば、プローブ部品42と電子部品43とを別々に製造することが可能となり、製造効率が向上する。また、第1実施形態同様、貫通孔7の内壁面7aのテーパー形状により下地樹脂9の変形応力が受け止められるので、検査時におけるバンプ電極11の第2面2B側への抜けを防止でき、検査時のバンプ電極11と端子202との接触信頼性を向上できる。
【0097】
(第4実施形態)
次に、本発明の検査用プローブの第4実施形態について図11を用いて説明する。図11は、第4実施形態の検査用プローブの概略構成を示す斜視図である。以下に示す本実施形態の検査用プローブは、駆動用IC6がバンプ電極11とは別の基板上に設けられている点において上記第2実施形態と異なる。よって、以下の説明では、第2実施形態と異なる構成について詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。また、説明に用いる各図面において、図1〜図10と共通の構成要素には同一の符号を付すものとする。
【0098】
本実施形態の検査用プローブ61は、プローブ部品62と、電子部品43と、これらを接続するフレキシブル基板44と、を有して構成されている。
【0099】
プローブ部品62は、基板65、接続部3、配線パターン24および補強部材16などを備えており、基板65の大きさが基板2よりも小さいということ以外、その他各構成要素は先の第2実施形態と略共通の構成となっている。
【0100】
プローブ部品62と電子部品43とはフレキシブル基板44を介して接続されており、フレキシブル基板44の電子部品43側と反対側の端部が、プローブ部品62の基板65上に設けられている配線パターン24の端部と電気的に接続されている。これにより、下地樹脂9を覆っている複数の導電膜15が対応する複数の貫通電極21を介して駆動用IC6と導通し、各導電膜15とその内側に位置する下地樹脂9とともに、それぞれが独立して本実施形態に係るバンプ電極11として機能するようになっている。
【0101】
本実施形態の構成においても、プローブ部品62と電子部品43とを別々に製造することが可能となるため、製造効率が向上する。また、第2実施形態同様、貫通孔7の内壁面7aのテーパー形状により下地樹脂9の変形応力が受け止められるので、検査時におけるバンプ電極11の第2面2B側への抜けを防止でき、検査時のバンプ電極11と端子202との接触信頼性を向上できる。
【0102】
(変形例)
次に、本発明の変形例について説明する。以下に述べる変形例は、バンプ電極の形状が上述の実施形態と異なっており、それ以外の構成は共通となっている。よって、以下の説明では、バンプ電極の形状について詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。また、説明に用いる各図面において、図2と共通の構成要素には同一の符号を付すものとする。
【0103】
図12は第1変形例の検査用プローブを示すものである。本変形例の貫通孔7は、内壁面7aの少なくとも一部が第2面2B側に向かって、該貫通孔7の内径を狭めるテーパー形状を有している。具体的に貫通孔7は、図12に示すように、基板2の第1面2A側から基板の中央部に向かって内径が直線状に拡がるテーパー形状と、基板中央部から第2面2B側に向かって内径を直線状に狭めるテーパー形状とを連続させた略菱形形状から構成されている。
【0104】
第1変形例によれば、基板中央部から第2面2B側に向かって内径を直線状に狭めるテーパー形状を呈する貫通孔7の内壁面7aにより下地樹脂9の変形応力が受け止められるようになる。よって、貫通孔7の内部の下地樹脂9(バンプ電極11)が第2面2B側に抜けてしまうといった不具合を防止するとともに、上記実施形態と同様、信頼性の高い検査を行うことができる。
【0105】
図13は第2変形例の検査用プローブを示すものである。本変形例の貫通孔7は、内壁面7aの少なくとも一部が第2面2B側に向かって、該貫通孔7の内径を狭めるテーパー形状を有している。具体的に貫通孔7は、図13に示すように、基板2の基板中央部から第1面2A側に向かって内径が直線状に拡がるテーパー形状と、基板中央部から第2面2B側に向かって内径が直線状に拡がるテーパー形状とを連続させた略逆菱形形状から構成されている。
【0106】
第2変形例によれば、第1面2A側から基板中央部側に向かって内径を直線状に狭めるテーパー形状を呈する貫通孔7の内壁面7aにより下地樹脂9の変形応力が受け止められるようになる。よって、貫通孔7の内部の下地樹脂9(バンプ電極11)が第2面2B側に抜けてしまうといった不具合を防止するとともに、上記実施形態と同様、信頼性の高いプローブ検査を行うことができる。
【0107】
図14は第3変形例の検査用プローブを示すものである。本変形例の貫通孔7は、図14に示すように、第1面2Aから基板厚さ方向に垂直に延びる垂直穴形状と、基板2の基板中央部付近から第2面2B側に向かって内径が直線状に狭まるテーパー形状と、を連続させた形状から構成されている。
【0108】
第3変形例によれば、基板中央部付近から第2面2B側に向かって内径が直線状に狭まるテーパー形状を呈する貫通孔7の内壁面7aにより下地樹脂9の変形応力が受け止められるようになる。よって、貫通孔7の内部の下地樹脂9(バンプ電極11)が第2面2B側に抜けてしまうといった不具合を防止するとともに、上記実施形態と同様、信頼性の高いプローブ検査を行うことができる。
【0109】
図15は第4変形例の検査用プローブを示すものである。本変形例の貫通孔7は、図15に示すように、貫通孔7の内壁面7aの少なくとも一部に凹部200が形成されている。そして、貫通孔7には、内壁面7a側から順に下地層12、金属層13、導電膜15が配置されているとともに、内部に下地樹脂9が埋め込まれている。すなわち、下地層12、金属層13、及び導電膜15は、凹部200の形状に沿って形成されたものとなっている。したがって、貫通孔7の内部に埋め込まれた下地樹脂9は、凹部200に嵌り込んだ状態に形成されている。このような凹部200は、上述の実施形態と同様、ボッシュプロセス法を用いることで形成することができる。
【0110】
第4変形例によれば、下地樹脂9が凹部200に嵌り込んだ状態で保持されるため、下地樹脂9の変形応力を受け止めることができる。よって、貫通孔7の内部の下地樹脂9(バンプ電極11)が第2面2B側に抜けてしまうといった不具合を防止するとともに、上記実施形態と同様、信頼性の高いプローブ検査を行うことができる。
なお、下地樹脂9の位置に応じて硬度が異なる複数種類の材料を用いて下地樹脂9を形成するようにしてもよい。具体的には、第1面2Aから突出する部分は弾性変形し易い硬度の低い材料を用い、下地樹脂9の変形応力が最も加わる凹部200近傍には硬度の高い材料を用いる。このようにすれば、バンプ電極11を良好に変形させることができ、且つバンプ電極11全体としての機械的強度を向上させることができ、貫通電極11の抜けをより確実に防止できる。
【0111】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもなく、上記各実施形態を組み合わせても良い。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0112】
1…検査用プローブ、2…基板、2A…第1面、2B…第2面、3…接続部、11…バンプ電極(コンタクト端子)、4…配線パターン、5…配線パターン、7…貫通孔、7b…ビア、9…下地樹脂、15…導電膜、6…駆動用IC(検査用電子部品)、17…絶縁層、100…液晶表示装置(電気光学装置)、200…凹部、206…走査線端子、70…検査装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、前記基板に設けられ電気光学装置と電気的に接続される接続部と、を有してなる電気光学装置の検査用プローブであって、
前記接続部が、前記基板の貫通孔内に配置された下地樹脂と、前記基板の第1面から突出した前記下地樹脂を部分的に覆う複数の導電膜とからなる複数のコンタクト端子を有し、
前記貫通孔は、内壁面の少なくとも一部が前記基板の第2面側に向かって当該貫通孔の内径を狭めるテーパー形状となっていることを特徴とする電気光学装置の検査用プローブ。
【請求項2】
基板と、前記基板に設けられ電気光学装置と電気的に接続される接続部と、を有してなる電気光学装置の検査用プローブであって、
前記接続部が、前記基板の貫通孔内に配置された下地樹脂と、前記基板の第1面から突出した前記下地樹脂を部分的に覆う複数の導電膜とからなる複数のコンタクト端子を有し、
前記貫通孔の内壁の少なくとも一部に凹部が形成されていることを特徴とする電気光学装置の検査用プローブ。
【請求項3】
前記コンタクト端子の先端が、外方に向かって凸になる曲面状になっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置の検査用プローブ。
【請求項4】
前記複数の導電膜間で前記下地樹脂の一部が露出していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の電気光学装置の検査用プローブ。
【請求項5】
前記複数の導電膜間において露出している前記下地樹脂の表面が、前記複数の導電膜の表面よりも低くなるように形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の電気光学装置の検査用プローブ。
【請求項6】
前記導電膜が、展延性を有する単体または複数の金属膜により形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の電気光学装置の検査用プローブ。
【請求項7】
前記貫通孔内に設けられるとともに前記基板の前記第1面から突出する下地層によって、前記コンタクト端子の基部側の側面が覆われていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の電気光学装置の検査用プローブ。
【請求項8】
前記基板上に、前記複数のコンタクト端子と電気的に接続される検査用電子部品が実装されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の電気光学装置の検査用プローブ。
【請求項9】
前記検査用電子部品は、前記基板の前記第2面にフェースダウン実装されてなることを特徴とする請求項8に記載の電気光学装置の検査用プローブ。
【請求項10】
前記コンタクト端子には、前記基板とは異なる別基板に実装された前記検査用電子部品が接続されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の電気光学装置の検査用プローブ。
【請求項11】
前記基板に配設された配線パターン上には絶縁層が設けられていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載の電気光学装置の検査用プローブ。
【請求項12】
基板の第2面側からビアを形成する工程と、
前記ビアの内面に下地層を形成する工程と、
前記下地層上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜を複数の領域にパターニングする工程と、
前記ビア内に樹脂を充填する工程と、
前記基板を薄くして前記ビアを貫通させる工程と、
前記基板の前記第2面と反対の第1面から突出した前記下地層を除去して複数の前記導電膜を露出させる工程と、を備え、
前記ビアを形成する工程において、前記ビアの内壁面の少なくとも一部が前記基板の第2面側に向かって当該ビアの内径を狭めるテーパー状に形成することを特徴とする電気光学装置の検査用プローブの製造方法。
【請求項13】
基板の第2面側からビアを形成する工程と、
前記ビアの内面に下地層を形成する工程と、
前記下地層上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜を複数の領域にパターニングする工程と、
前記ビア内に樹脂を充填する工程と、
前記基板を薄くして前記ビアを貫通させる工程と、
前記基板の前記第2面と反対の第1面から突出した前記下地層を除去して複数の前記導電膜を露出させる工程と、を備え、
前記ビアを形成する工程において、前記ビアの内壁面の少なくとも一部に凹部を形成することを特徴とする電気光学装置の検査用プローブの製造方法。
【請求項14】
前記ビアを形成する工程において、前記ビアの底面を曲面状に形成することを特徴とする請求項12又は13記載の電気光学装置の検査用プローブの製造方法。
【請求項15】
パターニングされた複数の前記導電膜間で露出する前記下地樹脂の表面が、前記複数の前記導電膜の表面よりも低くなるように形成することを特徴とする請求項12ないし14のいずれか一項に記載の電気光学装置の検査用プローブの製造方法。
【請求項16】
前記下地層を除去する工程において、前記コンタクト端子の基部側に前記下地層が部分的に残るようにすることを特徴とする請求項12ないし15のいずれか一項に記載の電気光学装置の検査用プローブの製造方法。
【請求項17】
前記基板上に、前記複数の導電膜と電気的に接続される検査用電子部品を実装する工程を有することを特徴とする請求項12ないし16のいずれか一項に記載の電気光学装置の検査用プローブの製造方法。
【請求項18】
前記検査用電子部品を前記基板の前記第2面側にフェースダウン状態で実装することを特徴とする請求項17記載の電気光学装置の検査用プローブの製造方法。
【請求項19】
別基板に実装された検査用電子部品を前記複数の導電膜と電気的に接続する工程を有することを特徴とする請求項12ないし18のいずれか一項に記載の電気光学装置の検査用プローブの製造方法。
【請求項20】
前記基板に配設された配線パターン上に絶縁膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項12ないし19のいずれか一項に記載の電気光学装置の検査用プローブの製造方法。
【請求項21】
請求項1ないし11のいずれか一項に記載の電気光学装置の検査用プローブを備えたことを特徴とする検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−181176(P2010−181176A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−22675(P2009−22675)
【出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】