電気溶接金属ネットから形成される複合かごの自動組立方法及び装置
本発明は、ネット状複合かごを自動的に生産し且つ組立てる方法及び機械に関する。ネット状複合かごは、単純かごによって形成され、単純かごを、外側包囲かごによって収容し且つ包囲する。この方法を実行する自動機械は、コンピュータシステムによって協働する種々の機械装置のグループからなる。機械装置は、電気溶接金属ネットのための折曲げ用組立部(3)を有する。金属ネットは、2つの自動可動式トロリーによって供給され、プログラムされた折曲げ工程中に金属ネットを位置決めするために、一方(2)は上流側に配置され、他方は下流側(6)に配置される。機械装置はさらに、単純かごのための一時的停止領域(41)及びその下流側の最終排出経路(42)と、複数の自動可動式頭上トロリー(44)を有し、頭上トロリーは、単純かご及び/又は複合かごを搬送し且つ位置決めするための自動把持具(5)を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には製造物分野において、又は、建物の予め製造された製造物において、又は、建物の耐震用製造物において、コンクリート成形物の補強構造物として使用されるネット状三次元構造物を形成する自動システムの実現において特に有用な、直交型電気溶接金属ネットから形成される複合かご又は複合ケージ(cage)を自動的に組立てる連続的な生産方法及びそれに関連した機械又は一群の機械に関する。
【0002】
本発明の方法及びそれに関連した機械は、種々の機械組立部の動作を、協働させ且つ調和させることにより自動的に最適化し、かかる機械組立部は、例えば、折曲げ用組立部、マニピュレータ、及び単純かご及び/又は直線状及び/又は適切に折曲げられた金属バー又はロッドの最初の形成のための停止領域であり、引き続いて単純かご及び又は金属バー又はロッドを、形成工程中すなわち包囲工程中、1つ又は2つ以上のかごに挿入し、それにより、複数のかご及び/又はバーから形成されたネット状複合金属構造物を形成する。この複合製品は、次の処理又は直後の据え付けのための輸送に適合した単一の本体を形成する。
【0003】
自動分野における既知の技術のおかげで、本発明は、種々の幾何学形状を有する複合かごを連続的に生産することが可能であり、この生産方法において、特別に折曲げられた平坦な電気溶接金属ネットから、独立した単純構造物を連続的に形成して、単純構造物を互いに組立て、単一の複合構造物を形成する。
【背景技術】
【0004】
現在の技術状態では、電気溶接ネットから形成されるかごの形成のための、すなわち、手動システムを含むネット状三次元金属構造物の製造のための自動システムの分野において、基本的なかごの自動生産に続く工程で、複合かごを手動で生産している。実際、最初に、任意の断面形態を有する金属単純かごを自動的に製造し、次いで、金属単純かごを特別な組立て領域に搬送し、組立て領域において、オペレータが金属単純かごを手で互いに組合せ、結合させ、又は溶接することによって、複合構造物を形成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらのすべては、多くの製造時間を費やし、その理由は、複合かごの形成は、自動システムを採用しないで、かごの生産システムから離れた領域で組立てを行うオペレータによる手作業の介入を採用するからである。最終的には、高額な生産コストを生じさせると同時に、より大きい領域の使用を必要とし、かかる領域は、他の目的で使用されるのがよい。
【0006】
従って、本発明の介入により、有利な仕方で、複合かごの連続製造時間を大幅に短縮し、結果として、後工程の手作業及び工場の床空間のさらなる使用を回避する。
【0007】
従って、本発明の目的は、電気溶接金属ネット及び/又はこの目的のために折曲げられた金属バーによって形成された複数の基本的なかごからネット状三次元複合構造物を自動的かつ連続的に製造するための方法及びそれと関連したインテリジェント機械を提供することにあり、かかる方法及び機械は、以下の主要な特徴を有している。
【0008】
平坦な電気溶接金属ネットの形成のための自動システムは、任意の幾何学的断面形態及び寸法のネット状かごの生産のためのインテリジェントプログラムシステムを有し、このプログラムシステムは、全体的に自動的であり人間の介入が無く、第1の工程では、下流側に一時的に停止させられる小さい構造物を生産し、第2の工程では、予め生産された構造物を収容又は収納するように構成された大きい開放形ネット状三次元構造物を生産し、最後の工程では、予め生産された構造物を閉じて、互いに包囲して、複合構造物を形成する。
【0009】
上述した方法を実行するための機械は、既知のコンピュータ制御システムによって管理され、電気溶接金属ネットの両方向、左側及び/又は右側の折曲げを実行することが可能な二方向折曲げ用組立部と、折曲げ用組立部の下流側で製造されるかごの搬送及び正しい位置決めのために、折曲げ用組立部と協働し且つ把持用の複数の自動把持具を有するインテリジェントトロリーと、折曲げ用組立部の上流側に配置され且つ上記トロリーに類似したトロリーと、下流側の一時的な停止領域と、最終排出用組立部と、頭上レベルで移動させることができ且つ前述のすべての組立部に使用する自動把持具を有する複数の組立体と、を有する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的は、特許請求の範囲の独立請求項及び/又は任意その他の従属請求項の特徴に従って、任意の形状及び寸法を有する複数の単純かご及び/又は直線状の及び/又は折曲げられた金属バーによって形成されたネット状複合金属構造物の自動組立てのための方法及びそれに関連した機械又は一群の機械を発明することによって達成される。
【0011】
本発明は、本質的には、例えば耐震用製造物分野における製造物に使用されるように構成された複合かごの自動生産のための特定の方法からなる。
【0012】
この方法は、ネット状金属複合かごの製造に関わり、任意の形状及び寸法を有し且つ互いに同一の及び/又は互いに異なる1又は2つ以上の単純かごから開始してもよいし、複合構造物の形成中に本目的のために追加されるべき、平坦な又は折曲げられたバー又は部分ネットから単に開始してもよい。
【0013】
最初、単純かごを製造し、単純かごを下流の特別な停止領域に一時的に搬送し、後で(最終工程で)自動的に操縦されるように正確に位置決めし、包装又は最終的な包囲用の最後のかごを形成するために折曲げ領域を空のままにしておく。包囲かごのベースを(開いたままの状態で)形成し、この時点で、予め製造し且つ下流側に配置しておいた単純かごを正確な位置に挿入する。続いて、単純かごを包囲かごの中に(堅固な仕方で)包囲することによって包囲かごの形成を完了させ、それにより、輸送及び/又は据付けの準備が整った単一の複合かごを形成する。
【0014】
複合かごを自動的に生産するのに必要な機械は、種々の組立体のための自動的なコンピュータ制御システムに加えて、電気溶接金属ネットのための二方向折曲げ用組立部と、複数の上部可動組立部とを有し、折曲げ用組立部は、平坦であり且つ水平な電気溶接金属ネットの進行方向に対して直角に配置され、電気溶接金属ネットは、生産中のかごを折曲げ用組立部から上流側及び下流側に搬送する2つの別々のトロリーによって搬送され、上部可動組立部の各々は、形成された単純かご又は複合かごを、一時的な停止のための領域及び/又はさらに下流側に配置された排出のための領域に搬送する複数の自動把持具を有する。
【0015】
本発明は、本質的には、ネット状複合かごが製造のために1組の単純かごによって構成され、1組の単純かごは、それを包囲する大きいかご(全体包囲かごと称する)によって互いに一緒にされ且つ一体に接合されるという概念に基づく。これを行うために、最初、単純かごを製造し、連続生産サイクルを中断させない下流で一時的に停止させ、次いで、包囲かごの製造工程中、包囲かごがまだ開かれているときに単純かごを包囲かごの中に挿入し、最後に、包囲かごを完全に閉じ、それにより、すべての単純かごを包囲かごの内側に安定した仕方で包囲する。
【0016】
システムは、種々の幾何学的形状及び寸法を有する複合かごを、連続的にすなわち自動的に且つ中断することなしに、生産することが可能である。
【0017】
本発明の別の特徴によれば、三次元複合構造物の製造工程は、さらに、直線状の又は折曲げられたバー、又は、平坦な又は折曲げられたネットの一部分を、単純かごの内側又は外側に挿入して、複合かごの形成中に包囲する工程を含む。これらのバー又は折曲げられたネットの一部分の目的は、生産中の包囲かごの内側における単純かごの挿入高さを変化させることにある。
【0018】
本発明の変形例は、特定の形状を有する複数の電気溶接金属ネットによって形成された複合かごの形成により、更なる複雑レベルを有する形態を決定することを含み、このことを正確に実行することが可能である理由は、電気溶接金属ネットの構造的特徴にあり、かかる構造的特徴は、電気溶接金属ネットが、一定の直交メッシュを有する伝統的なタイプではなく、その代わりに、正確に特定された不規則に直交するメッシュであること、生産の進行方向と平行に延びるバー又はロッドと、幅全体又は幅の一部に影響を及ぼすいくつかの横断方向バーを有することである。このように、複数の単純かごは、外側包囲かごの内側に挿入され、互いに貫通するように製造される。
【0019】
さらに、上述したことから気づくように、上述した可動式摺動把持具は、正確且つ自動的に位置決めされ、水平方向レベルを正確に移動可能であり、それにより、規則的な又は不規則な直交メッシュの金属ネットから得られた包囲かごを最終的に閉じる前、単純かごの上方からの正確な挿入を可能にする。
【0020】
本発明の別の有利な変形例は、上述したように製造されたより多くの複合かごを、他の大きいネット状包囲かごの中に収容することを含む。
【0021】
本発明のさらに別の有利な変形例は、ネット状金属複合かごを形成する機械が、下流側で、規則的な又は不規則なメッシュを有する平坦な電気溶接金属ネットを連続的に形成する自動システムを使用すること、又は、下流側で、種々の幾何学的形状及び/又は寸法の電気溶接金属ネットを搬送する複数のトロリーを有する可動式自動供給マガジンを使用することを含む。
【0022】
従って、本発明は、意図した目的を完全に達成することができ、かかる意図した目的は、自動制御及びコンピュータ制御を有する適当な機械の助けを用いて、一定の又は不定のメッシュを有する電気溶接金属ネットからネット状金属複合かごを生産することを可能にするシステム又は方法を提供することである。基本的な原理に従い且つシステム自体の外部の中間停止領域を使用しない連続生産は、最初、単純かごを製造し、その後、最後のかごの形成中、単純かごを最後のかごの内側に挿入した後、最後のかごを閉じる。このように、耐震用製造物分野における最も進んだ要求を完全に満足するハイテク製品が自動的に製造される。
【0023】
本発明の上記特徴及びその他の特徴は、非限定的であるが好ましい例として添付図面に示された実施形態の説明から更に明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明における最終包囲ネットに優先的に使用される、一定のメッシュを有する伝統的な種類の平坦な電気溶接金属ネットの平面図である。
【図2】互いに結合されるように互いに挟まれることを可能にする単純かごの製造に優先的に使用される、不均一なメッシュを有する平坦な電気溶接金属ネットの平面図である。
【図3】ネット状複合かごの製造中、折曲げ用組立部の上流側に位置決めされたトロリーを使用して包囲ネットを折曲げのために位置決めする第1工程を示す概略的な端面図である。
【図4】包囲ネットの端部を折曲げると同時に、特別な可動式頭上把持具によって搬送され且つ支持され且つ予め組立てられた単純かごを所定位置に挿入する、製造方法の第2工程を示す概略的な側面図である。
【図5】折曲げ用組立部の上流側に位置するトロリーを前進させて包囲ネットを正しく位置決めすることを可能にした後で包囲ネットの第2の折曲げを実行する、製造方法の第3工程を示す側面図である。
【図6】包囲ネットを折曲げて、包囲体の第1側面を形成する第4工程を示す側面図である。
【図7】完了した図6の折曲げ工程を示す側面図である。
【図8】折曲げ用組立部の下流側に位置し且つ包囲ネットを把持する第2の位置決めトロリーの介入を示す側面図である。
【図9】包囲ネットの他方の端部の折曲げ工程を示す側面図である。
【図10】包囲体の最後の側面の折曲げを可能にするように、折曲げ用組立部に向かって前進させた下流側トロリーを示す側面図である。
【図11】ネット状金属複合かごを形成する工程において予め組立てられた単純かごを完全に閉じる包囲体の最後から2番目の側面の折曲げを可能にするように、折曲げ用組立部に向かってさらに前進させた下流側トロリーを示す側面図である。
【図12】最後から2番目の側面を閉じている、2つの単純かごと外側包囲かごとからなる複合かごの例を示す側面図である。
【図13】閉じ終わった図12の複合かごの例を示す側面図である。
【図14】閉じる工程において、単純かごを外側包囲かごの内側の所定位置に係止させるように、折曲げたロッド又は折り曲げられ且つ不規則なメッシュを有するネットが挿入された2つの同一の単純かごによって形成された複合かごの例を示す側面図である。
【図15】完全に仕上げた図14の複合かごを示す側面図又は断面図である。
【図16】外側包囲ネットを閉じる前における、2つの異なる単純かごと、端部が折曲げられたロッド又は端部が折曲げられ且つ不規則なメッシュを有するネットとによって形成された複合かごの別の例を示す側面図である。
【図17】完成させた図16の複合かごを示す側面図である。
【図18】包囲かごを閉じる工程の前における、2つが同一で1つが矩形である3つの単純かごによって形成されたネット状複合かごの別の例を示す側面図である。
【図19】完成させた図18の複合かごを示す側面図である。
【図20】3つの単純かごと包囲かごの形態に含まれるかごとによって形成された複合かごの製造の別の例を示す側面図である。
【図21】閉じ終わって仕上げた複合かごを示す側面図である。
【図22】分割された配列を形成するように互いに様々に結合され且つ異なる寸法を有する4つの単純かごと外側包囲体とによって形成された複合かごの別の形態を示す側面図である。
【図23】完成させた図22の複合かごを示す側面図である。
【図24】2つが同一で1つがそれよりも大きい3つの単純かごを断面全体にわたって分布するように互いに貫通させた後、それを外側包囲ネットによって囲むことによって形成された複合かごの別の形態を示す側面図である。
【図25】完成させた図24の複合かごを示す側面図である。
【図26】予め組立てられ且つ閉じる工程において外側包囲ネットの内側に互いに間隔をあけて配置される小さい寸法の2つの単純かごとによって形成された複合かごの最後の形態を示す側面図である。
【図27】完成させた図26の複合かごを示す側面図である。
【図28】折曲げ用組立部の下流側に位置し且つ単純かごの挿入を実行しながら折曲げを継続する事前組立領域を示す概略的な側面図である。
【図29】次の工程、すなわち、予め組立てられたかごを、折曲げ用組立部が作動している間に、各トロリーが有する自動把持具によって把持する工程を示す側面図である。
【図30】次の工程、すなわち、予め組立てておいたかごを搬送して、最終閉じ工程中の包囲かごの内側に位置決めする工程を示す側面図である。
【図31】規則的な又は不規則な直交メッシュを有する電気溶接金属ネットから複合かごを製造する自動システムの最終部分を示す側面図である。
【図32】ネット状複合かごを製造する図31の自動システムの最終部分を示す平面図である。
【図33】を有する、平坦な電気溶接金属ネットを形成するシステム全体と、その最終部分に設けられ且つ複合かごを形成する本願発明による組立部を示す平面図である。
【図34】図33のシステムを示す側面図である。
【図35】種々の幾何学的形状及び/又は様々に異なる寸法の種々の電気溶接金属ネットを有する可動供給マガジンを上流側に有する、複合ネットを形成する組立部の使用例を示す平面図である。
【図36】図35のシステムを示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
種々の図面から分かるように、本発明の方法は、ネット状金属複合ネットの連続製造に関わり、一定の直交メッシュ1又は不規則な直交メッシュ1.1を有する平坦な電気溶接金属ネットから始まり、電気溶接金属ネットは、金属ロッド48が種々の金属ロッドコイルによって供給される電気溶接用組立体45によって形成される(図33及び図34参照)。金属ロッド49を、所定長さで切断し、長手方向金属ロッド50に対して横断方向に挿入し、それにより、最終金属ネットを形成する。複合かごを、1つ又は2つ以上の単純かご46、47から製造する。包囲かごを形成すると同時に、1つ又は複数の単純かご46、47を下流側の停止領域41で自動的に予め組立て又は準備し、予め組立てた又は予め準備したかご4を包囲かごに挿入した後、包囲かごを閉じ、それにより、ネット状複合かごを形成する。
【0026】
方法は、連続的であり、詳細には、かごを折曲げ用組立部3によって製造したらすぐに、かごを、下流側の予備組立領域41まで、自動把持具5を有する頭上可動式トロリー44によって搬送する。予備組立領域41において、複数の単純かごを、単に横方向に並べ、又は、互いに対して挿入して結合し、その後、外側包囲かごを製造するとき、複数の単純かごを折曲げ領域に戻して挿入し、作業レベルからわずかに上方に持上げた状態に保持し、その後、外側包囲かごを完全に閉じる。
【0027】
本発明の方法の基本部分を図3〜図11に図式的に例示し、最初、上流側トロリー2が、金属包囲ネット1を位置決めし、端部の第1の折曲げを折曲げ用組立部3によって行い、次いで、予め組立てておいたかご4を、自動把持具5を有する頭上トロリー44によって挿入する。予め組立てておいたかご4は、単純かごで構成され、単純かごは、予め製造され、停止領域4に一時的に停止されている。従って、下流側のトロリー6を用いて、包囲ネット1、1.1の側面の折曲げを、完全に閉じるまで行い、それにより、予め組立てておいた単純かご4を包囲し、単一の複合かごを形成する。頭上トロリー44を再び用いて、仕上がり製品を排出経路42の上に配置することによって、複合かごは排出の準備が整う。
【0028】
また、複合かごの多数の実施形態9、13、18、22、27、32、36、40を示し、これらの複合かごは、単純かごの挿入を基礎とし、単純かごは、同一タイプのもの7、11、20、28、34、対称タイプのもの24、25、37、38、異なる形状及び寸法のタイプのもの10、14、15、16、19、23、29、30、33のうちの1つである。外側包囲金属ネットは、周囲がすべて平らであり且つ端部だけが折曲げられたもの12、17、31、35、39であってもよいし、かごの一部分を構成するもの8、21、26であってもよい。
【0029】
複合かごを、オペレータの介入なしに、連続的に且つ自動的に製造する方法を実行するように構成された機械は、コンピュータシステムによって制御される複数の組立部又はユニットから構成される。まず、機械は、上流側の可動トロリーを含む折曲げ用組立部3を有し、上流側の可動トロリーは、規則的なタイプの金属ネット1又は不規則なタイプの金属ネット1.1を把持して移動させる自動把持具を有している。同様のトロリー6が、下流側に設けられている。さらに下流側に、包囲ネットの形成及び閉じ工程中に包囲ネットに搬送され且つ挿入される単純かごのための一時的な停止領域すなわち予備組立領域41が設けられている。また、さらに下流側には、仕上げた複合かごのための最終排出経路42が設けられている。これらのすべての組立部の上方において、複数の可動組立体44が、適当な頭上構造物43の上で作動し、下の作業レベルと平行に移動することが可能であり、すべてのかごを種々のサービスステーション内で移動させる自動把持具5を有している。図34に示すように、自動把持具5を、可動組立部44に沿って移動させ且つ可動組立部44対して垂直方向に上昇又は下降させる。
【0030】
ネット状複合かごを生産する方法及びそれと関連した自動製造機械は、図33及び図34の電気溶接金属ネットの自動生産システムの下流側、より詳しくは、電気溶接用自動組立体45の下流側において使用されてもよいし、いくつかの可動式トロリー52を有する図35及び図36の可動式自動マガジンの下流側において使用しされてもよく、可動式トロリー52は、レール51の上を摺動し、種々の形状及び寸法の金属ネット53、54、55、56を搬送する。
【0031】
本発明の好ましい側面によれば、一定の直交メッシュ1及び/又は不規則な直交メッシュ1.1を有する電気溶接金属ネットから形成されるネット状複合かごを自動的に且つ連続的に製造して組立てる方法を提供し、ネット状複合かごは、耐震用製造構造物のコンクリート成形物の補強材として使用することができ、上記方法は、最初、種々の形状及び寸法の1つ又は2つ以上のかご、又は、単純な直線状の及び/又は折曲げられたバーを製造し、それらを、適当な把持具によって常に自動的に取扱い、連続的な製造を可能にするために一時的に下流側41のところで停止させて、停止領域において組立て、互いに対して横並びに配置し、互いに上下に配置し、及び/又は、互いに貫通させ、引続いて、外側包囲かご1、1.1の形成中、予め組立てた形態4で折曲げ用組立部3に搬送し、作業が完了したときに外側包囲かごを閉じ、それにより、ネット状三次元複合構造物を形成する。
【0032】
好ましくは、上述した方法において、外側包囲かごの形成中、横並びに配置し及び/又は互いに貫通させて予め組立てておいたかご又は複数の単純かご4を、自動把持具5によって、外側包囲かご1、1.1用の電気溶接金属ネットの摺動平面から持上げたまま保持し、それにより、外側包囲かごを折曲げて及完全に閉じることを可能にし、かくして、予め組立てておいたかごを包囲する。
【0033】
上述した方法のさらに好ましい側面によれば、外側包囲ネット又はかごで包囲すべき複数のかごは、複合型であってもよいし、及び/又は、それらを予め組立て且つ下流側のところで停止させた後、形成中の最終包囲かごの中に挿入する。
【0034】
明らかに、本発明は、上述した機械の実施形態に限定されず、上述した機械の実施形態から、他の形態及び他の方法の実施形態を特定することができ、任意の場合、実施の詳細を、特許請求の範囲に記載された本発明の本質から逸脱することなしに変更してもよい。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には製造物分野において、又は、建物の予め製造された製造物において、又は、建物の耐震用製造物において、コンクリート成形物の補強構造物として使用されるネット状三次元構造物を形成する自動システムの実現において特に有用な、直交型電気溶接金属ネットから形成される複合かご又は複合ケージ(cage)を自動的に組立てる連続的な生産方法及びそれに関連した機械又は一群の機械に関する。
【0002】
本発明の方法及びそれに関連した機械は、種々の機械組立部の動作を、協働させ且つ調和させることにより自動的に最適化し、かかる機械組立部は、例えば、折曲げ用組立部、マニピュレータ、及び単純かご及び/又は直線状及び/又は適切に折曲げられた金属バー又はロッドの最初の形成のための停止領域であり、引き続いて単純かご及び又は金属バー又はロッドを、形成工程中すなわち包囲工程中、1つ又は2つ以上のかごに挿入し、それにより、複数のかご及び/又はバーから形成されたネット状複合金属構造物を形成する。この複合製品は、次の処理又は直後の据え付けのための輸送に適合した単一の本体を形成する。
【0003】
自動分野における既知の技術のおかげで、本発明は、種々の幾何学形状を有する複合かごを連続的に生産することが可能であり、この生産方法において、特別に折曲げられた平坦な電気溶接金属ネットから、独立した単純構造物を連続的に形成して、単純構造物を互いに組立て、単一の複合構造物を形成する。
【背景技術】
【0004】
現在の技術状態では、電気溶接ネットから形成されるかごの形成のための、すなわち、手動システムを含むネット状三次元金属構造物の製造のための自動システムの分野において、基本的なかごの自動生産に続く工程で、複合かごを手動で生産している。実際、最初に、任意の断面形態を有する金属単純かごを自動的に製造し、次いで、金属単純かごを特別な組立て領域に搬送し、組立て領域において、オペレータが金属単純かごを手で互いに組合せ、結合させ、又は溶接することによって、複合構造物を形成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらのすべては、多くの製造時間を費やし、その理由は、複合かごの形成は、自動システムを採用しないで、かごの生産システムから離れた領域で組立てを行うオペレータによる手作業の介入を採用するからである。最終的には、高額な生産コストを生じさせると同時に、より大きい領域の使用を必要とし、かかる領域は、他の目的で使用されるのがよい。
【0006】
従って、本発明の介入により、有利な仕方で、複合かごの連続製造時間を大幅に短縮し、結果として、後工程の手作業及び工場の床空間のさらなる使用を回避する。
【0007】
従って、本発明の目的は、電気溶接金属ネット及び/又はこの目的のために折曲げられた金属バーによって形成された複数の基本的なかごからネット状三次元複合構造物を自動的かつ連続的に製造するための方法及びそれと関連したインテリジェント機械を提供することにあり、かかる方法及び機械は、以下の主要な特徴を有している。
【0008】
平坦な電気溶接金属ネットの形成のための自動システムは、任意の幾何学的断面形態及び寸法のネット状かごの生産のためのインテリジェントプログラムシステムを有し、このプログラムシステムは、全体的に自動的であり人間の介入が無く、第1の工程では、下流側に一時的に停止させられる小さい構造物を生産し、第2の工程では、予め生産された構造物を収容又は収納するように構成された大きい開放形ネット状三次元構造物を生産し、最後の工程では、予め生産された構造物を閉じて、互いに包囲して、複合構造物を形成する。
【0009】
上述した方法を実行するための機械は、既知のコンピュータ制御システムによって管理され、電気溶接金属ネットの両方向、左側及び/又は右側の折曲げを実行することが可能な二方向折曲げ用組立部と、折曲げ用組立部の下流側で製造されるかごの搬送及び正しい位置決めのために、折曲げ用組立部と協働し且つ把持用の複数の自動把持具を有するインテリジェントトロリーと、折曲げ用組立部の上流側に配置され且つ上記トロリーに類似したトロリーと、下流側の一時的な停止領域と、最終排出用組立部と、頭上レベルで移動させることができ且つ前述のすべての組立部に使用する自動把持具を有する複数の組立体と、を有する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的は、特許請求の範囲の独立請求項及び/又は任意その他の従属請求項の特徴に従って、任意の形状及び寸法を有する複数の単純かご及び/又は直線状の及び/又は折曲げられた金属バーによって形成されたネット状複合金属構造物の自動組立てのための方法及びそれに関連した機械又は一群の機械を発明することによって達成される。
【0011】
本発明は、本質的には、例えば耐震用製造物分野における製造物に使用されるように構成された複合かごの自動生産のための特定の方法からなる。
【0012】
この方法は、ネット状金属複合かごの製造に関わり、任意の形状及び寸法を有し且つ互いに同一の及び/又は互いに異なる1又は2つ以上の単純かごから開始してもよいし、複合構造物の形成中に本目的のために追加されるべき、平坦な又は折曲げられたバー又は部分ネットから単に開始してもよい。
【0013】
最初、単純かごを製造し、単純かごを下流の特別な停止領域に一時的に搬送し、後で(最終工程で)自動的に操縦されるように正確に位置決めし、包装又は最終的な包囲用の最後のかごを形成するために折曲げ領域を空のままにしておく。包囲かごのベースを(開いたままの状態で)形成し、この時点で、予め製造し且つ下流側に配置しておいた単純かごを正確な位置に挿入する。続いて、単純かごを包囲かごの中に(堅固な仕方で)包囲することによって包囲かごの形成を完了させ、それにより、輸送及び/又は据付けの準備が整った単一の複合かごを形成する。
【0014】
複合かごを自動的に生産するのに必要な機械は、種々の組立体のための自動的なコンピュータ制御システムに加えて、電気溶接金属ネットのための二方向折曲げ用組立部と、複数の上部可動組立部とを有し、折曲げ用組立部は、平坦であり且つ水平な電気溶接金属ネットの進行方向に対して直角に配置され、電気溶接金属ネットは、生産中のかごを折曲げ用組立部から上流側及び下流側に搬送する2つの別々のトロリーによって搬送され、上部可動組立部の各々は、形成された単純かご又は複合かごを、一時的な停止のための領域及び/又はさらに下流側に配置された排出のための領域に搬送する複数の自動把持具を有する。
【0015】
本発明は、本質的には、ネット状複合かごが製造のために1組の単純かごによって構成され、1組の単純かごは、それを包囲する大きいかご(全体包囲かごと称する)によって互いに一緒にされ且つ一体に接合されるという概念に基づく。これを行うために、最初、単純かごを製造し、連続生産サイクルを中断させない下流で一時的に停止させ、次いで、包囲かごの製造工程中、包囲かごがまだ開かれているときに単純かごを包囲かごの中に挿入し、最後に、包囲かごを完全に閉じ、それにより、すべての単純かごを包囲かごの内側に安定した仕方で包囲する。
【0016】
システムは、種々の幾何学的形状及び寸法を有する複合かごを、連続的にすなわち自動的に且つ中断することなしに、生産することが可能である。
【0017】
本発明の別の特徴によれば、三次元複合構造物の製造工程は、さらに、直線状の又は折曲げられたバー、又は、平坦な又は折曲げられたネットの一部分を、単純かごの内側又は外側に挿入して、複合かごの形成中に包囲する工程を含む。これらのバー又は折曲げられたネットの一部分の目的は、生産中の包囲かごの内側における単純かごの挿入高さを変化させることにある。
【0018】
本発明の変形例は、特定の形状を有する複数の電気溶接金属ネットによって形成された複合かごの形成により、更なる複雑レベルを有する形態を決定することを含み、このことを正確に実行することが可能である理由は、電気溶接金属ネットの構造的特徴にあり、かかる構造的特徴は、電気溶接金属ネットが、一定の直交メッシュを有する伝統的なタイプではなく、その代わりに、正確に特定された不規則に直交するメッシュであること、生産の進行方向と平行に延びるバー又はロッドと、幅全体又は幅の一部に影響を及ぼすいくつかの横断方向バーを有することである。このように、複数の単純かごは、外側包囲かごの内側に挿入され、互いに貫通するように製造される。
【0019】
さらに、上述したことから気づくように、上述した可動式摺動把持具は、正確且つ自動的に位置決めされ、水平方向レベルを正確に移動可能であり、それにより、規則的な又は不規則な直交メッシュの金属ネットから得られた包囲かごを最終的に閉じる前、単純かごの上方からの正確な挿入を可能にする。
【0020】
本発明の別の有利な変形例は、上述したように製造されたより多くの複合かごを、他の大きいネット状包囲かごの中に収容することを含む。
【0021】
本発明のさらに別の有利な変形例は、ネット状金属複合かごを形成する機械が、下流側で、規則的な又は不規則なメッシュを有する平坦な電気溶接金属ネットを連続的に形成する自動システムを使用すること、又は、下流側で、種々の幾何学的形状及び/又は寸法の電気溶接金属ネットを搬送する複数のトロリーを有する可動式自動供給マガジンを使用することを含む。
【0022】
従って、本発明は、意図した目的を完全に達成することができ、かかる意図した目的は、自動制御及びコンピュータ制御を有する適当な機械の助けを用いて、一定の又は不定のメッシュを有する電気溶接金属ネットからネット状金属複合かごを生産することを可能にするシステム又は方法を提供することである。基本的な原理に従い且つシステム自体の外部の中間停止領域を使用しない連続生産は、最初、単純かごを製造し、その後、最後のかごの形成中、単純かごを最後のかごの内側に挿入した後、最後のかごを閉じる。このように、耐震用製造物分野における最も進んだ要求を完全に満足するハイテク製品が自動的に製造される。
【0023】
本発明の上記特徴及びその他の特徴は、非限定的であるが好ましい例として添付図面に示された実施形態の説明から更に明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明における最終包囲ネットに優先的に使用される、一定のメッシュを有する伝統的な種類の平坦な電気溶接金属ネットの平面図である。
【図2】互いに結合されるように互いに挟まれることを可能にする単純かごの製造に優先的に使用される、不均一なメッシュを有する平坦な電気溶接金属ネットの平面図である。
【図3】ネット状複合かごの製造中、折曲げ用組立部の上流側に位置決めされたトロリーを使用して包囲ネットを折曲げのために位置決めする第1工程を示す概略的な端面図である。
【図4】包囲ネットの端部を折曲げると同時に、特別な可動式頭上把持具によって搬送され且つ支持され且つ予め組立てられた単純かごを所定位置に挿入する、製造方法の第2工程を示す概略的な側面図である。
【図5】折曲げ用組立部の上流側に位置するトロリーを前進させて包囲ネットを正しく位置決めすることを可能にした後で包囲ネットの第2の折曲げを実行する、製造方法の第3工程を示す側面図である。
【図6】包囲ネットを折曲げて、包囲体の第1側面を形成する第4工程を示す側面図である。
【図7】完了した図6の折曲げ工程を示す側面図である。
【図8】折曲げ用組立部の下流側に位置し且つ包囲ネットを把持する第2の位置決めトロリーの介入を示す側面図である。
【図9】包囲ネットの他方の端部の折曲げ工程を示す側面図である。
【図10】包囲体の最後の側面の折曲げを可能にするように、折曲げ用組立部に向かって前進させた下流側トロリーを示す側面図である。
【図11】ネット状金属複合かごを形成する工程において予め組立てられた単純かごを完全に閉じる包囲体の最後から2番目の側面の折曲げを可能にするように、折曲げ用組立部に向かってさらに前進させた下流側トロリーを示す側面図である。
【図12】最後から2番目の側面を閉じている、2つの単純かごと外側包囲かごとからなる複合かごの例を示す側面図である。
【図13】閉じ終わった図12の複合かごの例を示す側面図である。
【図14】閉じる工程において、単純かごを外側包囲かごの内側の所定位置に係止させるように、折曲げたロッド又は折り曲げられ且つ不規則なメッシュを有するネットが挿入された2つの同一の単純かごによって形成された複合かごの例を示す側面図である。
【図15】完全に仕上げた図14の複合かごを示す側面図又は断面図である。
【図16】外側包囲ネットを閉じる前における、2つの異なる単純かごと、端部が折曲げられたロッド又は端部が折曲げられ且つ不規則なメッシュを有するネットとによって形成された複合かごの別の例を示す側面図である。
【図17】完成させた図16の複合かごを示す側面図である。
【図18】包囲かごを閉じる工程の前における、2つが同一で1つが矩形である3つの単純かごによって形成されたネット状複合かごの別の例を示す側面図である。
【図19】完成させた図18の複合かごを示す側面図である。
【図20】3つの単純かごと包囲かごの形態に含まれるかごとによって形成された複合かごの製造の別の例を示す側面図である。
【図21】閉じ終わって仕上げた複合かごを示す側面図である。
【図22】分割された配列を形成するように互いに様々に結合され且つ異なる寸法を有する4つの単純かごと外側包囲体とによって形成された複合かごの別の形態を示す側面図である。
【図23】完成させた図22の複合かごを示す側面図である。
【図24】2つが同一で1つがそれよりも大きい3つの単純かごを断面全体にわたって分布するように互いに貫通させた後、それを外側包囲ネットによって囲むことによって形成された複合かごの別の形態を示す側面図である。
【図25】完成させた図24の複合かごを示す側面図である。
【図26】予め組立てられ且つ閉じる工程において外側包囲ネットの内側に互いに間隔をあけて配置される小さい寸法の2つの単純かごとによって形成された複合かごの最後の形態を示す側面図である。
【図27】完成させた図26の複合かごを示す側面図である。
【図28】折曲げ用組立部の下流側に位置し且つ単純かごの挿入を実行しながら折曲げを継続する事前組立領域を示す概略的な側面図である。
【図29】次の工程、すなわち、予め組立てられたかごを、折曲げ用組立部が作動している間に、各トロリーが有する自動把持具によって把持する工程を示す側面図である。
【図30】次の工程、すなわち、予め組立てておいたかごを搬送して、最終閉じ工程中の包囲かごの内側に位置決めする工程を示す側面図である。
【図31】規則的な又は不規則な直交メッシュを有する電気溶接金属ネットから複合かごを製造する自動システムの最終部分を示す側面図である。
【図32】ネット状複合かごを製造する図31の自動システムの最終部分を示す平面図である。
【図33】を有する、平坦な電気溶接金属ネットを形成するシステム全体と、その最終部分に設けられ且つ複合かごを形成する本願発明による組立部を示す平面図である。
【図34】図33のシステムを示す側面図である。
【図35】種々の幾何学的形状及び/又は様々に異なる寸法の種々の電気溶接金属ネットを有する可動供給マガジンを上流側に有する、複合ネットを形成する組立部の使用例を示す平面図である。
【図36】図35のシステムを示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
種々の図面から分かるように、本発明の方法は、ネット状金属複合ネットの連続製造に関わり、一定の直交メッシュ1又は不規則な直交メッシュ1.1を有する平坦な電気溶接金属ネットから始まり、電気溶接金属ネットは、金属ロッド48が種々の金属ロッドコイルによって供給される電気溶接用組立体45によって形成される(図33及び図34参照)。金属ロッド49を、所定長さで切断し、長手方向金属ロッド50に対して横断方向に挿入し、それにより、最終金属ネットを形成する。複合かごを、1つ又は2つ以上の単純かご46、47から製造する。包囲かごを形成すると同時に、1つ又は複数の単純かご46、47を下流側の停止領域41で自動的に予め組立て又は準備し、予め組立てた又は予め準備したかご4を包囲かごに挿入した後、包囲かごを閉じ、それにより、ネット状複合かごを形成する。
【0026】
方法は、連続的であり、詳細には、かごを折曲げ用組立部3によって製造したらすぐに、かごを、下流側の予備組立領域41まで、自動把持具5を有する頭上可動式トロリー44によって搬送する。予備組立領域41において、複数の単純かごを、単に横方向に並べ、又は、互いに対して挿入して結合し、その後、外側包囲かごを製造するとき、複数の単純かごを折曲げ領域に戻して挿入し、作業レベルからわずかに上方に持上げた状態に保持し、その後、外側包囲かごを完全に閉じる。
【0027】
本発明の方法の基本部分を図3〜図11に図式的に例示し、最初、上流側トロリー2が、金属包囲ネット1を位置決めし、端部の第1の折曲げを折曲げ用組立部3によって行い、次いで、予め組立てておいたかご4を、自動把持具5を有する頭上トロリー44によって挿入する。予め組立てておいたかご4は、単純かごで構成され、単純かごは、予め製造され、停止領域4に一時的に停止されている。従って、下流側のトロリー6を用いて、包囲ネット1、1.1の側面の折曲げを、完全に閉じるまで行い、それにより、予め組立てておいた単純かご4を包囲し、単一の複合かごを形成する。頭上トロリー44を再び用いて、仕上がり製品を排出経路42の上に配置することによって、複合かごは排出の準備が整う。
【0028】
また、複合かごの多数の実施形態9、13、18、22、27、32、36、40を示し、これらの複合かごは、単純かごの挿入を基礎とし、単純かごは、同一タイプのもの7、11、20、28、34、対称タイプのもの24、25、37、38、異なる形状及び寸法のタイプのもの10、14、15、16、19、23、29、30、33のうちの1つである。外側包囲金属ネットは、周囲がすべて平らであり且つ端部だけが折曲げられたもの12、17、31、35、39であってもよいし、かごの一部分を構成するもの8、21、26であってもよい。
【0029】
複合かごを、オペレータの介入なしに、連続的に且つ自動的に製造する方法を実行するように構成された機械は、コンピュータシステムによって制御される複数の組立部又はユニットから構成される。まず、機械は、上流側の可動トロリーを含む折曲げ用組立部3を有し、上流側の可動トロリーは、規則的なタイプの金属ネット1又は不規則なタイプの金属ネット1.1を把持して移動させる自動把持具を有している。同様のトロリー6が、下流側に設けられている。さらに下流側に、包囲ネットの形成及び閉じ工程中に包囲ネットに搬送され且つ挿入される単純かごのための一時的な停止領域すなわち予備組立領域41が設けられている。また、さらに下流側には、仕上げた複合かごのための最終排出経路42が設けられている。これらのすべての組立部の上方において、複数の可動組立体44が、適当な頭上構造物43の上で作動し、下の作業レベルと平行に移動することが可能であり、すべてのかごを種々のサービスステーション内で移動させる自動把持具5を有している。図34に示すように、自動把持具5を、可動組立部44に沿って移動させ且つ可動組立部44対して垂直方向に上昇又は下降させる。
【0030】
ネット状複合かごを生産する方法及びそれと関連した自動製造機械は、図33及び図34の電気溶接金属ネットの自動生産システムの下流側、より詳しくは、電気溶接用自動組立体45の下流側において使用されてもよいし、いくつかの可動式トロリー52を有する図35及び図36の可動式自動マガジンの下流側において使用しされてもよく、可動式トロリー52は、レール51の上を摺動し、種々の形状及び寸法の金属ネット53、54、55、56を搬送する。
【0031】
本発明の好ましい側面によれば、一定の直交メッシュ1及び/又は不規則な直交メッシュ1.1を有する電気溶接金属ネットから形成されるネット状複合かごを自動的に且つ連続的に製造して組立てる方法を提供し、ネット状複合かごは、耐震用製造構造物のコンクリート成形物の補強材として使用することができ、上記方法は、最初、種々の形状及び寸法の1つ又は2つ以上のかご、又は、単純な直線状の及び/又は折曲げられたバーを製造し、それらを、適当な把持具によって常に自動的に取扱い、連続的な製造を可能にするために一時的に下流側41のところで停止させて、停止領域において組立て、互いに対して横並びに配置し、互いに上下に配置し、及び/又は、互いに貫通させ、引続いて、外側包囲かご1、1.1の形成中、予め組立てた形態4で折曲げ用組立部3に搬送し、作業が完了したときに外側包囲かごを閉じ、それにより、ネット状三次元複合構造物を形成する。
【0032】
好ましくは、上述した方法において、外側包囲かごの形成中、横並びに配置し及び/又は互いに貫通させて予め組立てておいたかご又は複数の単純かご4を、自動把持具5によって、外側包囲かご1、1.1用の電気溶接金属ネットの摺動平面から持上げたまま保持し、それにより、外側包囲かごを折曲げて及完全に閉じることを可能にし、かくして、予め組立てておいたかごを包囲する。
【0033】
上述した方法のさらに好ましい側面によれば、外側包囲ネット又はかごで包囲すべき複数のかごは、複合型であってもよいし、及び/又は、それらを予め組立て且つ下流側のところで停止させた後、形成中の最終包囲かごの中に挿入する。
【0034】
明らかに、本発明は、上述した機械の実施形態に限定されず、上述した機械の実施形態から、他の形態及び他の方法の実施形態を特定することができ、任意の場合、実施の詳細を、特許請求の範囲に記載された本発明の本質から逸脱することなしに変更してもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐震用製造物計画におけるコンクリート成形物の補強材として使用され且つ電気溶接金属ネットから構成されるネット状三次元複合構造物を自動的且つ連続的に製造して組立てる方法であって、
少なくとも1つのかご(4)を、連続的な製造を可能にするために、折曲げ用組立部(3)の下流側に位置する領域(41)で予め組立てる工程と、
予め組立てられた前記少なくとも1つのかご(4)を、外側包囲かご(1、1.1)の形成のための前記折曲げ用組立部(3)に搬送する工程と、
予め組立てた前記少なくとも1つのかご(4)を、折曲げられて外側包囲かご(1、1.1)になる電気溶接金属ネットの摺動平面から自動把持具(5)によって持上げる工程と、
外側包囲かご(1、1.1)とその蓋を折曲げて、予め組立てた前記少なくとも1つのかご(4)を包囲する工程と、を有し、かくして、ネット状三次元複合構造物を形成する、方法。
【請求項2】
予め組立てる前記工程は、折曲げ用組立部(3)の下流側に位置する領域(41)に一時的に配置された複数のかご(4)を予め組立てる工程を有し、この工程において、複数のかご(4)を、前記自動把持具(5)の操作によって、互いに横に並ぶように配置し、及び/又は、互いに上下に配置し、及び/又は、互いに貫通するように配置して、予め組立てた形成体(4)を製造し、
搬送する前記工程は、予め組立てた前記形成体(4)を搬送する工程を有し、
持上げる前記工程は、予め組立てた前記形成体(4)を持上げる工程を有し、
包囲する前記工程は、予め組立てた前記形成体(4)を包囲する工程を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
電気溶接金属ネットは、規則的に直交したメッシュ(1)、及び/又は、不規則に直交したメッシュ(1.1)である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのかご(4)は、単純な直線状のバー及び/又は折曲げられたバーによって補強される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法を実行するように、電気溶接金属ネットによって形成されるネット状三次元複合構造物を自動的に組立てる機械であって、
(a)電気溶接金属ネットの進行方向に対する横断方向に配置された、電気溶接金属ネットのための両方向の水平方向折曲げ用組立部(3)と、
(b)折曲げ用組立部(3)と平行に且つその上流側に配置され、電気溶接金属ネットの搬送のために電気溶接金属ネットを把持する自動把持具を有する水平方向トロリー(2)と、
(c)折曲げ用組立部(3)と平行に且つその下流側に配置され、電気溶接金属ネットの搬送のために電気溶接金属ネットを把持する自動把持具を有する水平方向トロリー(6)と、
(d)前記水平方向トロリー(6)の下流側に位置し、少なくとも1つのかご(4)の予め組立てた組立体を水平方向に停止させる領域(41)と、
(e)前記領域(41)よりも下流側に位置し、仕上げた製品を排出する領域(42)と、
(f)頭上レベルで移動可能であり、ガイド及びフレーム(43)によって支持され、予め組立てた組立体を操作するために電気溶接金属ネット又はかごを把持する自動把持具(5)を有する複数の移動用組立部(44)と、を有し、
前記(a)〜(f)は、互いに連携するように協働し、適当なコンピュータシステムによって制御される、機械。
【請求項6】
折曲げ用組立部(3)の上流側に配置された前記水平方向トロリー(2)は、前記進行方向に対して直交し、電気溶接金属ネットの進行レベルよりも上方で且つそれと平行なレベルで移動する、請求項5に記載の機械。
【請求項7】
折曲げ用組立部(3)の下流側に配置された前記水平方向トロリー(6)は、前記進行方向に対して直交し、電気溶接金属ネットの進行レベルと同じレベルで移動する、請求項5又は6に記載の機械。
【請求項8】
自動把持具(5)を有する頭上移動用組立部(44)は、作業レベルよりも上方で且つそれと平行なレベル(43)に配置され、命令に従って前記レベル(43)で移動可能であり且つ外側包囲かご(1、1.1)の形成中に複数のかご(4)を互いの内側に挿入して正しく位置決めすることが可能であり、及び/又は、複数のかご(4)を外側包囲かご(1、1.1)の中に挿入することが可能であるインテリジェントタイプのものである、請求項5〜7のいずれか1項に記載の機械。
【請求項9】
前記機械は、自立型のものであり、平坦な電気溶接金属ネットを供給することができ、電気溶接金属ネットはこの目的のために予め製造され、特別な可動式自動マガジンによって分配され、前記可動式自動マガジンは、種々の寸法及び/又は幾何学的形状の電気溶接金属ネットを搬送するトロリー(52)を有する、請求項5〜8のいずれか1項に記載の機械。
【請求項10】
前記機械は、電気溶接金属ネットを形成のための自動システムの下流側に位置し、前記電気溶接金属ネットは、平らであり、規則的なメッシュ(1)及び/又は不規則なメッシュ(1.1)を有し、詳しくは自動電気溶接用組立部(45)の下流側で、順番に且つ命令に従って生産される、請求項5〜9のいずれか1項に記載の機械。
【請求項1】
耐震用製造物計画におけるコンクリート成形物の補強材として使用され且つ電気溶接金属ネットから構成されるネット状三次元複合構造物を自動的且つ連続的に製造して組立てる方法であって、
少なくとも1つのかご(4)を、連続的な製造を可能にするために、折曲げ用組立部(3)の下流側に位置する領域(41)で予め組立てる工程と、
予め組立てられた前記少なくとも1つのかご(4)を、外側包囲かご(1、1.1)の形成のための前記折曲げ用組立部(3)に搬送する工程と、
予め組立てた前記少なくとも1つのかご(4)を、折曲げられて外側包囲かご(1、1.1)になる電気溶接金属ネットの摺動平面から自動把持具(5)によって持上げる工程と、
外側包囲かご(1、1.1)とその蓋を折曲げて、予め組立てた前記少なくとも1つのかご(4)を包囲する工程と、を有し、かくして、ネット状三次元複合構造物を形成する、方法。
【請求項2】
予め組立てる前記工程は、折曲げ用組立部(3)の下流側に位置する領域(41)に一時的に配置された複数のかご(4)を予め組立てる工程を有し、この工程において、複数のかご(4)を、前記自動把持具(5)の操作によって、互いに横に並ぶように配置し、及び/又は、互いに上下に配置し、及び/又は、互いに貫通するように配置して、予め組立てた形成体(4)を製造し、
搬送する前記工程は、予め組立てた前記形成体(4)を搬送する工程を有し、
持上げる前記工程は、予め組立てた前記形成体(4)を持上げる工程を有し、
包囲する前記工程は、予め組立てた前記形成体(4)を包囲する工程を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
電気溶接金属ネットは、規則的に直交したメッシュ(1)、及び/又は、不規則に直交したメッシュ(1.1)である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのかご(4)は、単純な直線状のバー及び/又は折曲げられたバーによって補強される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法を実行するように、電気溶接金属ネットによって形成されるネット状三次元複合構造物を自動的に組立てる機械であって、
(a)電気溶接金属ネットの進行方向に対する横断方向に配置された、電気溶接金属ネットのための両方向の水平方向折曲げ用組立部(3)と、
(b)折曲げ用組立部(3)と平行に且つその上流側に配置され、電気溶接金属ネットの搬送のために電気溶接金属ネットを把持する自動把持具を有する水平方向トロリー(2)と、
(c)折曲げ用組立部(3)と平行に且つその下流側に配置され、電気溶接金属ネットの搬送のために電気溶接金属ネットを把持する自動把持具を有する水平方向トロリー(6)と、
(d)前記水平方向トロリー(6)の下流側に位置し、少なくとも1つのかご(4)の予め組立てた組立体を水平方向に停止させる領域(41)と、
(e)前記領域(41)よりも下流側に位置し、仕上げた製品を排出する領域(42)と、
(f)頭上レベルで移動可能であり、ガイド及びフレーム(43)によって支持され、予め組立てた組立体を操作するために電気溶接金属ネット又はかごを把持する自動把持具(5)を有する複数の移動用組立部(44)と、を有し、
前記(a)〜(f)は、互いに連携するように協働し、適当なコンピュータシステムによって制御される、機械。
【請求項6】
折曲げ用組立部(3)の上流側に配置された前記水平方向トロリー(2)は、前記進行方向に対して直交し、電気溶接金属ネットの進行レベルよりも上方で且つそれと平行なレベルで移動する、請求項5に記載の機械。
【請求項7】
折曲げ用組立部(3)の下流側に配置された前記水平方向トロリー(6)は、前記進行方向に対して直交し、電気溶接金属ネットの進行レベルと同じレベルで移動する、請求項5又は6に記載の機械。
【請求項8】
自動把持具(5)を有する頭上移動用組立部(44)は、作業レベルよりも上方で且つそれと平行なレベル(43)に配置され、命令に従って前記レベル(43)で移動可能であり且つ外側包囲かご(1、1.1)の形成中に複数のかご(4)を互いの内側に挿入して正しく位置決めすることが可能であり、及び/又は、複数のかご(4)を外側包囲かご(1、1.1)の中に挿入することが可能であるインテリジェントタイプのものである、請求項5〜7のいずれか1項に記載の機械。
【請求項9】
前記機械は、自立型のものであり、平坦な電気溶接金属ネットを供給することができ、電気溶接金属ネットはこの目的のために予め製造され、特別な可動式自動マガジンによって分配され、前記可動式自動マガジンは、種々の寸法及び/又は幾何学的形状の電気溶接金属ネットを搬送するトロリー(52)を有する、請求項5〜8のいずれか1項に記載の機械。
【請求項10】
前記機械は、電気溶接金属ネットを形成のための自動システムの下流側に位置し、前記電気溶接金属ネットは、平らであり、規則的なメッシュ(1)及び/又は不規則なメッシュ(1.1)を有し、詳しくは自動電気溶接用組立部(45)の下流側で、順番に且つ命令に従って生産される、請求項5〜9のいずれか1項に記載の機械。
【図1】
【図2】
【図3−6】
【図7−8】
【図9−10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図2】
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【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【公表番号】特表2013−510720(P2013−510720A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538279(P2012−538279)
【出願日】平成22年11月3日(2010.11.3)
【国際出願番号】PCT/EP2010/066672
【国際公開番号】WO2011/057923
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(512122056)エー.ダブリュ.エム. ソシエタ ペル アチオニ (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月3日(2010.11.3)
【国際出願番号】PCT/EP2010/066672
【国際公開番号】WO2011/057923
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(512122056)エー.ダブリュ.エム. ソシエタ ペル アチオニ (1)
【Fターム(参考)】
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