説明

電気炊飯器

【課題】時間が経過しても水蒸気と空気との高い混合効率を維持できる。
【解決手段】内鍋13内で発生した水蒸気は、蒸気穴31を通って蓋体2の蒸気排気室39内に侵入し、蒸気排出口2a,2aから外部に排出される。これに対し、シロッコファン32は、蓋体2におけるファン収納室44内に設置されており、発生された上記冷却用の空気は、空気吹出口2bから蒸気排出口2a側に向けて外部に吹き出される。このように、上記水蒸気の排出通路と上記冷却用の空気の吹き出し通路とは炊飯器本体1内では完全に分離されており、互いに独立した通路を介して炊飯器本体1外に放出された上記水蒸気と上記冷却用の空気とは、開放された空間で混合される。したがって、時間が経過しても上記水蒸気を上記冷却用の空気と効率良く混合することができ、水蒸気を容易に希釈し、水蒸気の熱を分散させて温度を急速に低下させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電気炊飯器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、炊飯器本体内に鍋を収納し、上記炊飯器本体の上部に蓋体をヒンジで開閉可能に軸支している電気炊飯器において、上記蓋体に上記鍋から発生した蒸気を上記炊飯器本体の外部に排出するための蒸気排出路を設けている。その際に、上記蒸気排出路をできるだけ長くして、上記蒸気排出路内で蒸気を結露させ、排出される蒸気量が少なくなるようにしている。
【0003】
ところが、このような蒸気排出機構の場合には、上記蒸気排出路の壁自体が熱を持つと凝縮能力が低下し、結露されずに蒸気の状態で排気されるようになる。そして、上記電気炊飯器の背後の壁面や上方の棚等で結露し、上記壁面や上記棚に結露水が付着して黴発生の原因になるという問題がある。
【0004】
そこで、特開昭63‐135108号公報(特許文献1)に開示されているように、炊飯器本体内で蒸気を外気と混ぜて希釈する炊飯装置が提案されている。この炊飯装置においては、炊飯器本体内に鍋を収納し、上記炊飯器本体の上部に蓋体をヒンジで開閉可能に軸支しており、上記蓋体内に両端が上記炊飯器本体外に開口している排気通路を設け、上記排気通路内に送風装置を設けている。そして、炊飯時に発生する蒸気は、上記蓋体内の上記排気通路内に導かれ、上記送風装置によって上記一方の開口である吸気口から吸引された空気と混合されて一部が結露する。そして、残りの蒸気は、低温となって上記他方の開口である排気口から排出されるようになっている。
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来の炊飯装置においては、以下のような問題がある。
【0006】
すなわち、上記排気通路は上記蓋体内に設けられている。したがって、上記排気通路の容積を大きく取ることが困難である。したがって、上記蓋体を大型化しない限り、時間と共に蒸気が空気と混ざる効率が低くなり、蒸気が空気と混ざる前に排気されるようになって、空気と混合されず単に風に蒸気が乗った状態で勢いよく排出されるだけとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開昭63‐135108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、この発明の課題は、時間が経過しても水蒸気と空気の高い混合効率を維持し、蒸気を希釈し易く、水蒸気の温度を低下できる電気炊飯器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、この発明の電気炊飯器は、
被加熱物を収容する内鍋と、
上記内鍋が収納される本体と、
上記本体の上部に開閉自在に取り付けられると共に、閉鎖された場合に上記内鍋を覆う蓋体と
を備え、
上記蓋体は、
上記本体の上部後側に回動自在に取り付けられた外蓋と、
この外蓋における上記内鍋に対向する側に設けられた内蓋と、
上記内鍋内で発生して排気される水蒸気が通過する蒸気排気室と、
この蒸気排気室とは壁で分離されたファン収納室と、
上記ファン収納室内に設けられると共に、上記水蒸気を希釈して冷却する冷却用の空気を送るファンと、
上記外蓋に設けられると共に、上記蒸気排気室内の水蒸気を外部に排出するための蒸気排出口と、
上記外蓋に設けられると共に、上記ファンから送られた上記冷却用の空気を、上記蒸気排出口から排出された水蒸気に向かって外部に吹き出すための空気吹出口と
を有し、
上記水蒸気の排出経路と上記冷却用の空気の吹出通路とは、上記蓋体内では分離されている
ことを特徴としている。
【0010】
上記構成によれば、排気される水蒸気が通過する上記蒸気排気室から上記外蓋に設けられた上記蒸気排出口に至る上記水蒸気の排出経路と、上記冷却用の空気を送るファンが設けられた上記ファン収納室から上記外蓋に設けられた上記空気吹出口に至る上記冷却用の空気の吹出通路とは、上記蓋体内では分離されている。そして、互いに独立した通路を介して上記蓋体の外に放出された上記水蒸気と上記冷却用の空気とは、開放された広い空間において混合される。
【0011】
したがって、時間が経過しても上記水蒸気を上記冷却用の空気と効率良く混合することができ、水蒸気を容易に希釈し、水蒸気の熱を分散させて温度を急速に低下させることができる。
【0012】
また、1実施の形態の電気炊飯器では、
上記蒸気排出口から外部に排出される水蒸気の排出方向と、上記空気吹出口から外部に吹き出される上記冷却用の空気の吹出方向とは、上記蓋体の外部空間で交差するようになっている。
【0013】
この実施の形態によれば、上記蒸気排出口から外部に排出された水蒸気と、上記空気吹出口から外部に吹き出された上記冷却用の空気とは、上記蓋体の外部空間でぶつかり合って、効率良く混合される。
【0014】
また、1実施の形態の電気炊飯器では、
上記冷却用の空気の吹出方向は、前向きあるいは斜め上方前向きである。
【0015】
この実施の形態によれば、上記冷却用の空気の吹出方向は、前向きあるいは斜め上方前向きであるため、上記冷却用の空気によって撹拌・分散された水蒸気にも、前向きあるいは斜め上方前向きの方向性を持たせることができる。したがって、上記冷却用の空気によって撹拌・分散された水蒸気が、当該電気炊飯器の後方や上部に配置されている壁や棚の表面に接触することを極力避けることができ、上記表面が変形したり変色したりすることを防止することができる。
【0016】
また、1実施の形態の電気炊飯器では、
上記水蒸気の排出方向は、略上方あるいは斜め上方後向きである。
【0017】
この実施の形態によれば、上記蒸気排出口から略上方あるいは斜め上方後向きに排出される水蒸気に対して、上記冷却用の空気を横方向から前向きあるいは斜め上方前向きに吹き付けられる。したがって、上記水蒸気と上記冷却用の空気とを効率良く容易に混ぜることができ、水蒸気を分散させ易く、温度を急速に低下させることができる。
【0018】
さらに、上記水蒸気の排出方向が斜め上方後向きであり、上記冷却用の空気の吹出方向が斜め上方前向きである場合には、上記水蒸気の排出方向と上記冷却用の空気の吹き付け方向とが逆方向となるため、上記水蒸気を略上方に排出する場合に比べて、上記水蒸気と上記冷却用の空気とをさらに強く混ぜることができ、上記水蒸気をより広く分散させて、温度をさらに急速に低下させることができる。
【0019】
さらに、上記水蒸気の排出方向が略上方であり、上記冷却用の空気の吹出方向が前向きである場合には、上記蒸気排出口から排出された直後の水蒸気が、上記外蓋の外面に沿うように前方に向かって吹き出された上記冷却用の空気と上記蒸気排出口近傍でぶつかり合うため、上記水蒸気における略上方への流速が適度に設定されている場合には、上記冷却用の空気によって撹拌・分散された水蒸気は、上記外蓋の外面に沿って前側に向かって進むことになる。したがって、上記冷却用の空気によって撹拌・分散された水蒸気の排出方向が前方のみに限られる場合に適している。
【0020】
また、1実施の形態の電気炊飯器では、
上記水蒸気の排出方向は、斜め上方前向きである。
【0021】
この実施の形態によれば、上記水蒸気の排出方向と上記冷却用の空気の吹き付け方向とが同じ前方向となるため、上記水蒸気を略上方に排出する場合に比べて、上記水蒸気と上記冷却用の空気との混合の度合が弱くなり、水蒸気が分散され難く、温度の低下も緩やかになる。
【0022】
しかしながら、上記水蒸気の排出方向と上記冷却用の空気の吹き付け方向とが同じ前方向となるため、上記冷却用の空気によって撹拌・分散された水蒸気における前向きの方向性が強く現れる。したがって、上記冷却用の空気によって撹拌・分散された水蒸気を前方および上方のみに排出する必要がある場合に適している。
【0023】
また、1実施の形態の電気炊飯器では、
上記外蓋の外面には、上記空気吹出口よりも後方から上記外蓋の外側に向かって斜めに延在する天板と、この天板の両側を塞ぐ側板とを有して、上記空気吹出口を覆うと共に前側に開口を有して、上記空気吹出口から吹き出された上記冷却用の空気の流れを斜め上方前向きに整流する整流用フードが形成されている。
【0024】
この実施の形態によれば、上記空気吹出口から吹き出された上記冷却用の空気が、上記整流用フードによって斜め上方前向きに整流される。したがって、上記冷却用の空気の流れの方向が、斜め上方前向きに確実に向けられ、上記蒸気排出口から排出された水蒸気に向かって吹き出すことができる。
【発明の効果】
【0025】
以上より明らかなように、この発明の電気炊飯器は、蒸気排気室から蒸気排出口に至る水蒸気の排出経路と、ファン収納室から空気吹出口に至る冷却用の空気の吹出通路とは、蓋体内では分離されているので、互いに独立した通路を介して上記蓋体の外に放出された上記水蒸気と上記冷却用の空気とは、開放された広い空間において混合される。したがって、時間が経過しても上記水蒸気を上記冷却用の空気と効率良く混合することができる。そのため、上記水蒸気を容易に希釈し、水蒸気の熱を分散させて温度を急速に低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の電気炊飯器における斜視図である。
【図2】図1におけるA‐A'矢視断面図である。
【図3】図1におけるB‐B'矢視断面図である。
【図4】上記電気炊飯器の制御ブロック図である。
【図5】図2とは異なる断面図である。
【図6】図2および図5とは異なる断面図である。
【図7】図2,図5および図6とは異なる断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0028】
図1は、本実施の形態の電気炊飯器における斜め上方から見た斜視図である。この電気炊飯器は、図1に示すように、炊飯器本体1と、炊飯器本体1に開閉自在に取り付けられた蓋体2とを含んでいる。炊飯器本体1は、前面側に設けられた表示操作部3、前面側上部に設けられたフックボタン4、後面側に回動自在に取り付けられた本体ハンドル5、後面側下部に収納される電源コード6を含んでいる。また、蓋体2の頂部には、2つの蒸気排出口2a,2aを設けている。さらに、蒸気排出口2aの後方には、蒸気排出口2aから排出された蒸気と混合して蒸気を希釈・冷却する冷却用の空気を吹き出す空気吹出口2bを設けている。
【0029】
上記表示操作部3は、液晶ディスプレイと複数の操作ボタンとを含んでおり、調理メニューや調理状況等の表示とボタン操作とが可能になっている。蓋体2は、炊飯器本体1に設けられたラッチ機構(図示せず)によって係脱可能に係止されて閉じられており、フックボタン4を押すことによって上記ラッチ機構が外れて、スプリング27a(図2参照)の付勢力で蓋体2が開くようになっている。
【0030】
図2は、図1におけるA‐A'矢視断面図である。図2に示すように、上記炊飯器本体1は、外ケース11と、その外ケース11内に配置されて内鍋13を収納する内ケース12とを含んでいる。ここで、内ケース12は、耐熱性と電気絶縁性とを有する材料で形成されている。
【0031】
上記外ケース11と内ケース12との間の空間における後側(図2の右側)には、電源回路やインバータ回路等を含む電源部14を配置し、電源部14の下側に電源部14等を冷却する冷却ファン15を配置している。さらに、冷却ファン15の下側における外ケース11の底部に電源コード6を巻き取るコードリール16を配置している。
【0032】
また、上記内鍋13の底部には、内側に突出している有蓋の円筒形状を成す凸部13aを設けている。この内鍋13の凸部13aには、概略円板形状を有する攪拌翼17に設けられた有底の円筒形状を成す凹部17aが回転自在に嵌合しており、攪拌翼17は凸部13aの周りを回転可能になっている。この攪拌翼17には、凹部17aを囲むように、環状のヨーク18と、そのヨーク18の内側に周方向に等間隔に配列された複数の磁石19とを設けている。一方、内ケース12における内鍋13の凸部13aに対向する領域には、円形の開口部12aを設けている。そして、この開口部12aには、内鍋13の底部の下側に配置された攪拌モータ22の回転軸22aによって回転駆動されるロータ21が挿通されており、さらに、ロータ21の先端部は内鍋13の凸部13a内に挿入されている。そして、ロータ21の先端には、周方向に等間隔に複数の磁石20が配列されている。このロータ21の磁石20と攪拌翼17の磁石19とはラジアル型の磁気カップリングによって連結されており、攪拌モータ22によってロータ21が回転駆動されると、上記磁気カップリングを介して攪拌翼17が回転されるようになっている。
【0033】
また、上記外ケース11と内ケース12との間の空間の前側(図2の左側)に、表示操作部3(図1参照)と、電源部14のインバータ回路と、冷却ファン15と、攪拌モータ22等を制御する制御部23を設置している。
【0034】
また、上記炊飯器本体1内の内ケース12における外側下面には、内鍋13を誘導加熱するための誘導コイル24を設置している。この誘導コイル24は、耐熱性を有する樹脂等によって内ケース12の外面に接着されている。尚、誘導コイル24の下側には、誘導コイル24の漏れ磁束を防止するフェライト部材45を配置している。さらに、炊飯器本体1内の内ケース12における上部側面を囲むように横ヒータ25を周方向に配設している。また、内ケース12の下側には、内ケース12を貫通して内鍋13の底部近傍に先端部が当接し、内鍋13の底部温度を検出する底温度センサ26を設置している。また、蓋体2内には、蓋ヒータ46(図3参照)と蓋温度センサ(図示せず)とを設置している。
【0035】
そして、上記誘導コイル24,横ヒータ25および蓋ヒータ46で、内鍋13全体を加熱する加熱部を構成している。
【0036】
上記内鍋13は、例えばアルミニウム等の高熱伝導部材で形成され、その外面には加熱効率を向上させるために例えばステンレス等の磁性体が貼り付けられている一方、内面には被加熱物の付着を防ぐためにフッ素樹脂がコーティングされている。
【0037】
上記蓋体2は、炊飯器本体1の上部後側に設けられたヒンジ軸27によって回動自在に支持された外蓋28と、この外蓋28における内鍋13に対向する側に着脱自在に取り付けられた内蓋29とを有する。この内蓋29の外周には環状の耐熱ゴム製のパッキン30を着脱自在に取り付けており、蓋体2が閉じられた際に、パッキン30が内鍋13のフランジ部13bの上面に密着して、内鍋13と内蓋29との間をシールするようになっている。また、31は内蓋29に設けられた蒸気穴である。
【0038】
さらに、上記外蓋28における中央部には、上述したように2つの蒸気排出口2a,2aが設けられており、この蒸気排出口2a,2aは蒸気穴31に連通している。したがって、内鍋13内で発生した水蒸気は、内蓋29の蒸気穴31を通って蓋体2内に侵入し、蒸気排出口2a,2aから外部に排出される。
【0039】
また、上記外蓋28における2つの蒸気排出口2a,2aの後方には、上述したように蒸気を希釈・冷却する冷却用の空気を吹き出す空気吹出口2bが設けられている。さらに、上記外蓋28内における後方ヒンジ軸27近傍には、シロッコファン32が設置されている。そして、後に詳述するように、このシロッコファン32で発生された上記冷却用の空気が、空気吹出口2bから外部に吹き出され、蒸気排出口2a,2aから外部に排出された蒸気を希釈・冷却するようになっている。
【0040】
図3は、図1におけるB‐B'矢視断面図である。図3に示すように、炊飯器本体1の外ケース11における上面の左右2箇所に設けられた凹部11a,11aに、内鍋13の内鍋把手33,33が夫々嵌合している。こうして、炊飯器本体1に収納された内鍋13が炊飯器本体1に対して位置決めされるようになっている。
【0041】
図4は、上記電気炊飯器の制御ブロック図を示す。上記制御部23は、マイクロコンピュータおよび入出力回路等を含み、表示操作部3からの操作信号と、炊飯器本体1内に内鍋13を収納して蓋体2を閉じた場合にオンするリードスイッチ34,底温度センサ26,蓋温度センサ35からの信号等とに基づいて、表示操作部3,攪拌モータ22,冷却ファン15,誘導コイル用インバータ回路36,横ヒータ用回路37および蓋ヒータ用回路38を制御する。ここで、誘導コイル用インバータ回路36は、誘導コイル24に交番磁界を発生させる。
【0042】
尚、上記誘導コイル用インバータ回路36,横ヒータ用回路37および蓋ヒータ用回路38は、電源部14(図2参照)に含まれている。
【0043】
上記構成の電気炊飯器は、米と適量の水とを入れた内鍋13を炊飯器本体1内に収納した後、使用者が表示操作部3を操作して、加熱調理(炊飯)を開始すると、制御部23は、先ずリードスイッチ34がオンか否かを判定する。すなわち、炊飯器本体1内に内鍋13が収納された状態で蓋体2が閉じられているか否かを判定するのである。そして、制御部23は、リードスイッチ34がオンしていると判定すると、誘導コイル24,横ヒータ25,蓋ヒータ46を制御して加熱調理(炊飯)を開始する。
【0044】
この加熱調理運転においては、上記制御部23は、「予熱運転モード」,「立ち上げ運転モード」,「炊き上げ運転モード」,「蒸らし運転モード」,「保温運転モード」の順に加熱調理(炊飯)制御を行う。以下、各運転モードについて、順次説明する。
【0045】
〔予熱運転モード〕
先ず、上記予熱運転モードでは、攪拌モータ22によって攪拌翼17を回転駆動して、内鍋13内を攪拌する。この状態で、誘導コイル用インバータ回路36から誘導コイル24に小電力を供給し、誘導コイル24によって内鍋13を誘導加熱する。そして、底温度センサ26によって検出された内鍋13内の温度を60℃に保つように、誘導コイル24の電力を制御することによって、予熱運転を所定時間行う。その際に、攪拌翼17によって内鍋13内を攪拌することにより、内鍋13内の被加熱物(米および水)を安定して目標温度(60℃)に保った状態で米に吸水させて、うまみ成分であるグルコースを生成するのである。
【0046】
この予熱運転モードにおいては、澱粉分解酵素が最も有効に働く温度である60℃に上記目標温度が設定されており、内鍋13内の温度が15分〜20分の間上記60℃に保たれる。本実施の形態においては、予熱運転モードの目標温度を60℃としているが、これに限定されるものではなく、諸条件に応じて適宜設定すればよい。
【0047】
〔立ち上げ運転モード〕
次に、上記攪拌モータ22の運転を停止して攪拌翼17を止めた後、誘導コイル用インバータ回路36から誘導コイル24に大電力を供給して、誘導コイル24によって内鍋13を誘導加熱する。さらに、横ヒータ用回路37および蓋ヒータ用回路38を制御して、横ヒータ25および蓋ヒータ46によって内鍋13を側方と上側とから加熱する。こうして、内鍋13内の温度を100℃に立ち上げる立ち上げ運転が行われる。ここで、内鍋13内の温度は、底温度センサ26と蓋温度センサ35とによって検出される。
【0048】
〔炊き上げ運転モード〕
次に、上記内鍋13内の温度が100℃に達してから内鍋13内の温度が120℃に至るまで、誘導コイル24,横ヒータ25および蓋ヒータ46による加熱量を調整して、沸騰を維持した炊き上げ運転を行う。その際に、内鍋13内の水が無くなって沸騰しなくなると、内鍋13内の温度が100℃から上昇し始める。
【0049】
上記炊き上げ運転によって、米に熱と水とが加わって米に含まれるβ澱粉がα澱粉へと変化する糊化と呼ばれる化学反応が起こり、美味しいご飯ができるのである。
【0050】
〔蒸らし運転モード〕
上記炊き上げ運転中において、内鍋13内の温度が120℃に到達すると、誘導コイル24,横ヒータ25および蓋ヒータ46による加熱量を調整して、蒸らし運転を所定時間行う。そうした後、加熱調理(炊飯)を終了して保温運転モードに移行する。
【0051】
ところで、上記加熱調理(炊飯)における特に「立ち上げ運転モード」および「炊き上げ運転モード」では、内鍋13内の水が沸騰して水蒸気が発生する。この水蒸気は、上述したように、内蓋29の蒸気穴31を通って蓋体2の蒸気排気室39内に侵入し、外蓋28における蒸気排気室39の箇所に設けられた蒸気排出口2a,2aから外部に排出される。その際に、外蓋28における蒸気排出口2a,2aの縁は外側に略直角に折り曲げられ(バーリング部)ており、蒸気排出口2a,2aから外部に排出される水蒸気に、図2において白抜きの矢印(イ)で示すように、外蓋28に対して略直角の方向性が付与される。
【0052】
これに対して、上記外蓋28における蒸気排出口2aの後方に設けられた空気吹出口2bは、空気吹出口2bにおける蒸気排出口2a側の縁は、外蓋28の内面に対して鋭角の断面形状を有する一方、空気吹出口2bにおけるシロッコファン32側の縁は、外蓋28の内面に対して鈍角に折り曲げられている。また、外蓋28の外面には、空気吹出口2bよりも後方から外蓋28の外側に向かって斜めに延在する天板40と、この天板40の両側を塞ぐ2つの側板41,41(図1参照)とを有して、空気吹出口2bを覆うと共に蒸気排出口2a側に開口を有する整流用フード42が形成されている。さらに、シロッコファン32は、図2に示すように、その回転軸が内蓋29の面に対して垂直な方向から反蒸気排出口2a側に傾斜しており、シロッコファン32で発生された上記冷却用の空気は、空気吹出口2b側に向かって斜め上方に吹き上げられるようになっている。
【0053】
上述したような上記空気吹出口2bの縁部の構造と、整流用フード42の構造と、シロッコファン32の設置構造とによって、シロッコファン32で発生された上記冷却用の空気は、空気吹出口2bおよび整流用フード42の上記開口を介して、図2において黒塗り矢印(ロ)で示すように、外蓋28の外側に向かって斜めに吹き出される。
【0054】
その結果、上記空気吹出口2bおよび整流用フード42の上記開口を介して、外蓋28の外側に向かって斜めに吹き出された冷却用の空気は、蒸気排出口2a,2aから外蓋28に対して略直角の方向に排出された水蒸気と、開放された外部空間でぶつかり合うことになる。こうして、広いスペースで水蒸気と冷却用の空気とを効率良く混ぜることにより、時間が経過しても混合効率が低下することなく水蒸気を容易に希釈し、水蒸気の熱を分散させて温度を急速に低下させることができる。そのため、使用者が、電気炊飯器外に排出される水蒸気によって火傷を負うことはないのである。
【0055】
これに対し、例えば、上記内蓋29の蒸気穴31を通って蓋体2の蒸気排気室39内に侵入した水蒸気を、ファンから蒸気排気室39内に供給される冷却用の空気と、狭い蒸気排気室39内で混合する場合には、水蒸気は狭い空間内で効率良く冷却用の空気と混ざることができず、時間の経過と共に水蒸気と空気との混合効率が低下し、水蒸気の希釈が不十分になるため熱が分散されることがない。したがって、水蒸気は温度が十分に低下する前に蒸気排出口2a,2aから外部に排出されることになる。
【0056】
さらに、本実施の形態においては、上記蒸気排出口2a,2aから外蓋28に対して略直角の方向に排出される水蒸気に対して、冷却用の空気を後方(横方向)から斜めに吹き付けるようにしている。したがって、水蒸気の排出方向と冷却用の空気の吹き付け方向とを同方向とする場合に比べて、水蒸気と冷却用の空気とを効率良く容易に混ぜることができ、水蒸気を分散させ易く、温度を急速に低下させることができる。
【0057】
さらに、上記空気吹出口2bにおける縁部の構造と、整流用フード42の構造と、シロッコファン32の設置構造とによって、シロッコファン32で発生された上記冷却用の空気の向きに、蒸気排出口2a側向き、つまり、前向きの方向性を持たせている。したがって、冷却用の空気によって撹拌・分散された水蒸気にも、図2にハッチング矢印(ハ)で示すように、前向きの方向性を持たせることができる。したがって、冷却用の空気によって撹拌・分散された水蒸気が本電気炊飯器の後方や上部の壁面に接触することを極力避けることができ、上記壁面が変形したり変色したりすることを防止することができる。また、冷却用の空気によって撹拌・分散された水蒸気は、前向きに吹き出されるため、使用者と接触する場合が生ずる。その場合でも、上述したように、水蒸気の温度は、使用者が火傷を負うことがない程度に十分に低下されているので、火傷等の問題は発生しない。
【0058】
ところで、図2においては、上記蒸気排出口2a,2aから外蓋28に対して略直角の方向に排出される水蒸気に対して、冷却用の空気を後方(横方向)から斜めに吹き付けるようにしている。しかしながら、上記蒸気排出口2a,2aから排出される水蒸気における外蓋28に対する排出角度は、上記略垂直に限定されるものではなく、水蒸気を冷却用の空気によって分散させる度合や、水蒸気と冷却用の空気とを混ぜる位置等によって、最適に設定しても差し支えない。
【0059】
図5は、上記蒸気排出口2a,2aから空気吹出口2b側に向って水蒸気を吹き上げる場合における電気炊飯器の断面図である。図5においては、蒸気排出口2aにおける空気吹出口2b側の縁は、外蓋28の内面に対して鋭角の断面形状を有する一方、蒸気排出口2aにおける空気吹出口2b側とは反対側の縁は、外蓋28の内面に対して鈍角に折り曲げられている。但し、空気吹出口2bにおける縁部の構造と、整流用フード42の構造と、シロッコファン32の設置構造とは、図1の場合と同様である。
【0060】
図5に示す上記蒸気排出口2aにおける縁部の構造によれば、内蓋29の蒸気穴31を通って蓋体2の蒸気排気室39内に侵入した水蒸気は、白抜きの矢印(ニ)で示すように、蒸気排出口2a,2aから空気吹出口2b側に向って外側に吹き上げられることになる。そして、黒塗り矢印(ロ)で示すように、整流用フード42の開口から蒸気排出口2a側に向かって外側に吹き出される冷却用の空気と、開放された外部空間でぶつかり合う。したがって、この場合には、蒸気排出口2aから後方に向って排出される水蒸気に対して、冷却用の空気を前方に向かって吹き付けることになる。
【0061】
すなわち、水蒸気の排出方向と冷却用の空気の吹き付け方向とが逆方向となり、図2に示すように水蒸気を外蓋28に対して略直角方向に排出する場合に比べて、水蒸気と冷却用の空気とをさらに強く混ぜることができ、水蒸気をより広く分散させて、温度をさらに急速に低下させることができる。尚、図5に示す上記蒸気排出口2aの縁部の構造の場合には、互いに逆方向に吹き出される水蒸気と冷却用の空気とが外部空間で激しくぶつかり合うため、本電気炊飯器の上部に気流の乱れが生ずる。そのため、本電気炊飯器よりも上側には、棚等がなく、広い空間を確保できることが望ましい。
【0062】
図6は、上記蒸気排出口2a,2aから空気吹出口2b側とは反対側(前側)に向って水蒸気を吹き上げる場合における電気炊飯器の断面図である。図6においては、蒸気排出口2aにおける空気吹出口2b側の縁は、外蓋28の内面に対して鈍角に折り曲げられている一方、蒸気排出口2aにおける空気吹出口2b側とは反対側の縁は、外蓋28の内面に対して鋭角の断面形状を有している。但し、空気吹出口2bにおける縁部の構造と、整流用フード42の構造と、シロッコファン32の設置構造とは、図2の場合と同様である。
【0063】
図6に示す上記蒸気排出口2aの縁部の構造によれば、内蓋29の蒸気穴31を通って蓋体2の蒸気排気室39内に侵入した水蒸気は、白抜きの矢印(ホ)で示すように、蒸気排出口2a,2aから空気吹出口2b側とは反対側に向って外側に吹き上げられることになる。そして、黒塗り矢印(ロ)で示すように、整流用フード42の開口から蒸気排出口2a側に向かって外側に吹き出される冷却用の空気と、開放された外部空間でぶつかり合う。したがって、この場合には、蒸気排出口2aから前方に向って排出される水蒸気に対して、冷却用の空気を前方に向かって吹き付けることになる。
【0064】
すなわち、上記水蒸気の排出方向と冷却用の空気の吹き付け方向とが同方向となり、図2に示すように水蒸気を外蓋28に対して略直角方向に排出する場合に比べて、水蒸気と冷却用の空気との混合の度合が弱くなり、水蒸気が分散されにくく、温度の低下も緩やかになる。そこで、図2に示す蒸気排出口2aの縁部の構造の場合と同等の水蒸気の希釈効果を得るには、空気吹出口2bにおける幅および長さの少なくとも一方を大きくして、あるいは、シロッコファン32の回転速度を上げて、空気吹出量の増大を図ることが望ましい。
【0065】
また、図6に示す蒸気排出口2aの縁部の構造においては、水蒸気の排出方向と冷却用の空気の吹き付け方向とが同方向となるため、ハッチング矢印(ハ)で示す冷却用の空気によって撹拌・分散された水蒸気における前向きの方向性が、図2あるいは図5に示す蒸気排出口2aの縁部の構造の場合よりも強く現れる。したがって、電気炊飯器の後方近くに壁等がある場合のごとく、冷却用の空気によって撹拌・分散された水蒸気を前方および上方のみに排出する場合に適している。
【0066】
図7は、上記空気吹出口2bから外蓋28に沿うように吹き出す場合における電気炊飯器の断面図である。図7において、蒸気排出口2a,2aの縁は外側に略直角に折り曲げられ(バーリング部)ており、白抜きの矢印(ヘ)で示すように、水蒸気は蒸気排出口2a,2aから外蓋28に対して略直角の方向に排出される。
【0067】
これに対して、上記空気吹出口2bにおける蒸気排出口2a側の縁は、外蓋28の内面に対して略直角の断面形状を有している。一方、空気吹出口2bにおける蒸気排出口2a側とは反対側の縁は、外蓋28の内面に対して略直角に折り曲げられ、さらに途中から外蓋28の外面に対して略並行に折り曲げられて、先端側は外蓋28の外面に対して略並行に延在している。こうして、空気吹出口2bを覆う庇部43を形成している。尚、この場合には、図2における整流用フード42に相当するものは設けられていない。さらに、シロッコファン32は、図2の場合と同様に、シロッコファン32で発生された上記冷却用の空気が、空気吹出口2b側に向かって斜め上方に吹き上げられるように設置されている。
【0068】
図7に示す上記蒸気排出口2aおよび空気吹出口2bの縁部の構造によれば、内蓋29の蒸気穴31を通って蓋体2の蒸気排気室39内に侵入した水蒸気は、白抜きの矢印(ヘ)で示すように、蒸気排出口2a,2aから外蓋28に対して略直角の方向に排出される。これに対して、シロッコファン32で発生された上記冷却用の空気は、空気吹出口2bから空気吹出口2b側に向かって斜め上方に吹き出された直後、庇部43の内壁に沿って方向を変えて、黒塗り矢印(ト)で示すように、外蓋28に沿うように前方に向かって吹き出される。そして、蒸気排出口2aから略直角の方向に排出された水蒸気と、外蓋28に沿うように前方に向かって吹き出された冷却用の空気とは、蒸気排出口2a,2a近傍の外部空間でぶつかり合う。
【0069】
その場合、上記蒸気排出口2a,2aから排出された直後の水蒸気は、外蓋28に対して略直角の方向への流速が速い場合には、蒸気排出口2a,2a近傍で外蓋28に沿うように吹き出された冷却用と空気にぶつかっても、容易に撹拌・希釈され、水蒸気の温度が容易に低下することはない。そこで、蒸気排出口2a,2aの幅を広くして、略直角の方向への流速を遅くすることが望ましい。
【0070】
このように、図7に示す上記蒸気排出口2aおよび空気吹出口2bの縁部の構造においては、蒸気排出口2aから排出された直後の水蒸気が、外蓋28に沿うように蒸気排出口2a側に向かって吹き出された冷却用の空気と蒸気排出口2a,2a近傍でぶつかり合うため、上記水蒸気における外蓋28に対する略直角の方向への流速が適度に設定されている場合には、冷却用の空気によって撹拌・分散された水蒸気は、ハッチング矢印(チ)で示すように、外蓋28に沿って前側に向かって進むことになる。したがって、電気炊飯器の後方近くおよび上方近くに壁等がある場合のごとく、冷却用の空気によって撹拌・分散された水蒸気の排出方向が前方のみに限られる場合に適している。
【0071】
以上のごとく、本実施の形態においては、上記内鍋13内で発生した水蒸気は、内蓋29の蒸気穴31を通って蓋体2の蒸気排気室39内に侵入し、外蓋28における蒸気排気室39の箇所に設けられた蒸気排出口2a,2aから外部に排出される。これに対し、上記水蒸気を希釈・冷却する冷却用の空気を発生させるシロッコファン32は、蓋体2における蒸気排気室39とは壁で分離されたファン収納室44内に設置されている。そして、このシロッコファン32で発生された上記冷却用の空気は、外蓋28におけるファン収納室44の箇所に設けられた空気吹出口2bから外部に吹き出される。
【0072】
このように、上記内鍋13内で発生した水蒸気の排出通路と、上記冷却用の空気の吹き出し通路とは、炊飯器本体1内では完全に分離されている。そして、互いに独立した通路を介して炊飯器本体1外に放出された上記水蒸気と上記冷却用の空気とは、開放された広い空間において混合されるようになっている。
【0073】
したがって、時間が経過しても上記水蒸気を上記冷却用の空気と効率良く混合することができ、水蒸気を容易に希釈し、水蒸気の熱を分散させて温度を急速に低下させることができるのである。
【0074】
尚、上記実施の形態においては、水蒸気を冷却する冷却用の空気をシロッコファン32で発生させるようにしている。しかしながら、この発明はこれに限定されるものでなく、例えばクロスフローファンやプロペラファンであっても差し支えない。
【0075】
また、上記蒸気排出口2a,2aから排出される水蒸気の排出方向を設定するための蒸気排出口2a,2aの縁部の構造、および、空気吹出口2bから吹き出される上記冷却用の空気の吹出方向を設定するための空気吹出口2bの縁部の構造は、上記実施の形態による構造に限定されるものではない。あるいは、上記縁部の構造以外の構成(例えばルーバー等)によって設定しても差し支えない。
【0076】
また、上記実施の形態においては、図7に示す上記空気吹出口2bの縁部の構造においては、図2における整流用フード42は設けないようにしている。しかしながら、整流用フード42を設けても一向に差し支えない。その場合には、空気吹出口2bから吹き出される上記冷却用の空気に、整流用フード42によって前方への方向性をより強く持たせることができる。
【符号の説明】
【0077】
1…炊飯器本体、
2…蓋体、
2a…蒸気排出口、
2b…空気吹出口
3…表示操作部、
11…外ケース、
12…内ケース、
13…内鍋、
17…攪拌翼、
19,20…磁石、
21…ロータ、
22…攪拌モータ、
23…制御部、
24…誘導コイル、
25…横ヒータ、
28…外蓋、
29…内蓋、
31…蒸気穴、
32…シロッコファン、
39…蒸気排気室、
42…整流用フード、
43…庇部、
44…ファン収納室、
45…フェライト部材、
46…蓋ヒータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加熱物を収容する内鍋と、
上記内鍋が収納される本体と、
上記本体の上部に開閉自在に取り付けられると共に、閉鎖された場合に上記内鍋を覆う蓋体と
を備え、
上記蓋体は、
上記本体の上部後側に回動自在に取り付けられた外蓋と、
この外蓋における上記内鍋に対向する側に設けられた内蓋と、
上記内鍋内で発生して排気される水蒸気が通過する蒸気排気室と、
この蒸気排気室とは壁で分離されたファン収納室と、
上記ファン収納室内に設けられると共に、上記水蒸気を希釈して冷却する冷却用の空気を送るファンと、
上記外蓋に設けられると共に、上記蒸気排気室内の水蒸気を外部に排出するための蒸気排出口と、
上記外蓋に設けられると共に、上記ファンから送られた上記冷却用の空気を、上記蒸気排出口から排出された水蒸気に向かって外部に吹き出すための空気吹出口と
を有し、
上記水蒸気の排出経路と上記冷却用の空気の吹出通路とは、上記蓋体内では分離されている
ことを特徴とする電気炊飯器。
【請求項2】
請求項1に記載の電気炊飯器において、
上記蒸気排出口から外部に排出される水蒸気の排出方向と、上記空気吹出口から外部に吹き出される上記冷却用の空気の吹出方向とは、上記蓋体の外部空間で交差するようになっている
ことを特徴とする電気炊飯器。
【請求項3】
請求項2に記載の電気炊飯器において、
上記冷却用の空気の吹出方向は、前向きあるいは斜め上方前向きである
ことを特徴とする電気炊飯器。
【請求項4】
請求項3に記載の電気炊飯器において、
上記水蒸気の排出方向は、略上方あるいは斜め上方後向きである
ことを特徴とする電気炊飯器。
【請求項5】
請求項3に記載の電気炊飯器において、
上記水蒸気の排出方向は、斜め上方前向きである
ことを特徴とする電気炊飯器。
【請求項6】
請求項3から請求項5までの何れか一つに記載の電気炊飯器において、
上記外蓋の外面には、上記空気吹出口よりも後方から上記外蓋の外側に向かって斜めに延在する天板と、この天板の両側を塞ぐ側板とを有して、上記空気吹出口を覆うと共に前側に開口を有して、上記空気吹出口から吹き出された上記冷却用の空気の流れを斜め上方前向きに整流する整流用フードが形成されている
ことを特徴とする電気炊飯器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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