説明

電池充電器

【課題】 現在のリチウムイオン二次電池およびニッケル水素/カドミウム蓄電池用充電器の欠点を改善するために、電池充電器を提供する。
【解決手段】 電池充電器10は、筺体11、入力電源、手動スイッチ30、充電制御回路、放電制御スイッチおよび少なくとも一つのUSB出力ポート60を備える。筺体11は、充電用部品の格納に用いられ、表面に充電座12を有し、充電座12は内部に複数の単三または単四型電池の装着に用いる充電スロットC1〜C4を有し、充電スロットC1〜C4は一端が正極端であり、他端が負極端である。筺体11は外部電源に接続できるプラグ13を有する。手動スイッチ30は、切り換え可能な絶縁操作インターフェース31を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池充電器に関し、詳しくは充電式単三または単四型電池の充電、放電および給電に対応して構成され、手動スイッチの同調制御によって「分離して独立する充電回路」、および、「直列接続により合併される放電回路」の回路構造を統合する電池充電器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
3Cモバイル型電子製品が日増しに普及するのに対し、電池の需要が増加する。一次電池は使い捨てであるため、使用コストを増加させるだけでなく、環境汚染問題を引き起こす。一次電池に対し、充電式電池(二次電池)は費用の節約になるだけでなく、廃棄電池からの汚染を減少させることができるため、使用量が持続的に増加し、充電器の需要は日増しに高まる。
【0003】
現在の二次電池は、リチウムイオン二次電池(Li−ion)、ニッケル水素蓄電池(Ni−MH)、ニッケルカドミウム蓄電池(Ni−Cd)などを含む。充電式アルカリ(Alkaline)電池も二次電池の一種である。特に有機電解反応ユニットを有するリチウムイオン二次電池は高エネルギー密度、低温特性および安定した保存容量が特徴であるため、モバイル型電子機器に広汎に使用されている。
【0004】
しなしながら、リチウムイオン二次電池は次の欠点を抱えている。
一は、同じメーカーの電子製品でも、電子製品に対応するリチウムイオン二次電池の規格が異なることである。例えば、N系列の携帯電話の場合、それに対応するリチウムイオン二次電池の種類は数十種類があるかもしれないため、ユーザーに使用上の不便を感じさせる。
【0005】
二は、リチウムイオン二次電池は電解反応ユニットが過流状態下で爆発する可能性があるため使用上の安全性を配慮する必要があることである。
【0006】
三は、現在の携帯用電源(Portable Power)は内蔵されたリチウムイオン二次電池を蓄電ユニットとして使用することが殆どであるが、コンシューマー向け製品の規格および基準に応じないため、充電後でも取り出して単独に使用することはできない。取り出すことができるとしても、リチウムイオン二次電池の規格はあまりにも多いため、実用性があまり高くない。
【0007】
ニッケル水素蓄電池(Ni−MH)、ニッケルカドミウム蓄電池(Ni−Cd)または充電式アルカリ(Alkaline)電池は、蓄電密度がリチウムイオン二次電池には劣るが、それらの単三または単四型電池は最も広汎に使用され、世界の統一規格であり、それが未だに広汎に使用されている理由でもある。しかしながら、次の欠点を抱えている。
【0008】
一は、従来の単三または単四型電池用充電器は、充電および放電機能を有するが、充電モードは複数の電池を充電スロットに直列に接続し、同一充電回路を介してそれぞれの電池に充電を行うことであるため、過熱、漏液(Leak)および充電不足などの現象が起こりやすい。
【0009】
二は、従来の単三および単四型電池用充電器によって充電スロット内の複数の電池(四つが一般である)の電力を飽和させ、そののち放電によってモバイル型電子製品に給電する際、電池の電圧は僅か1.2Vから1.5Vであるため、電池を直列に接続し、(1.2Vから1.5V)*4=4.8Vから6VのDC電圧を獲得して放電する必要がある。先行技術によって電池を直列に接続して放電する技術は、半導体ユニットから構成された電子スイッチまたは継電器の開閉操作によって複数の電池の正極および負極を直列に接続し、そののち充電電源に放電を合併して供給する。しかしながら、電子スイッチは大電流を放電させる際、内部抵抗が存在するという欠点があるため、オフ(OFF)およびオン(ON)の操作を行う際、電気エネルギーを消耗してしまい、かつ電圧と電流が位相差を呈するため、切り替える際に生じた損失現象またはサージ現象(Surge)を発生させる。上述した影響は蓄電・放電器として使用された充電器の機能を低下させてしまうため、電池を直列に接続するスイッチユニットとして電子スイッチを使用することは最も好ましい選択肢ではない。従って改善の余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、現在のリチウムイオン二次電池およびニッケル水素/カドミウム蓄電池用充電器の欠点を改善するために、電池充電器を提供することを主な目的とする。
【0011】
本発明は、単一の電池または複数の電池を別々に充電することによって複数の電池を直列に接続し充電する際に生じる過熱、漏液および充電不足などの現象を避け、かつ同一本体を介して直接電池を直列に接続し、出力を合併して放電し、回路に昇圧・降圧処理を行うことによって安定したDC5.0Vの標準的なUSB出力電源を供給することが可能な電池充電器を提供することをもう一つの目的とする。
【0012】
本発明は、充電器(Charger)として電池を独立・分離させて充電し、取り出して電子製品に使用し、かつ放電器(Discharger)として手動スイッチを介して直列接続によって放電を合併するモードに切り替え、定電圧処理を行うことによってモバイル型電子製品にDC電源を出力して充電を行い、かつアダプター(Adaptor)として電池が配置されていないか装置の電力が足りない際、直接DC充電電源を供給することが可能な電池充電器を提供することをもう一つの目的とする。また本発明による電池充電器は、外出に携帯される時に携帯用電源(Portable Power)となり、電力が足りない時に予備用二次電池またはアルカリ一次電池を入れて放電させれば緊急給電器となる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の目的を達成するために、本発明による電池充電器は、筺体、入力電源、手動スイッチ、充電制御回路、放電制御スイッチおよび少なくとも一つのUSB出力ポートを備える。
【0014】
筺体は、充電用部品の格納に用いられ、表面に充電座を有し、充電座は内部に複数の単三または単四型電池の装着に用いる充電スロットを有し、充電スロットは一端が正極端であり、他端が負極端である。筺体は外部電源に接続できるプラグを有する。
【0015】
入力電源は、外部電源(ACまたはDC)をDC電源に変換し、充電座上の任意の一つの電池を充電し、かつ充電制御ユニットに基準電圧源を供給する
【0016】
充電制御ユニットは、入力電源に接続される入力端、および、正極端に接続される出力端を有し、入力端と入力電源との間に電圧制御ユニットおよび電流制御ユニットが接続されることで第1充電回路を構成し、かつ出力端と正極端との間に複数の充電電流制御回路が配置されることで充電座に複数の独立の第2充電回路を構成する。
【0017】
手動スイッチは、切り換え可能な絶縁操作インターフェース、充電座のn個の第2充電回路に対応するn組の第1機械式切り替えユニット(SW1からSWn−1)および、第2機械式切り替えユニット(SWn)を有する。絶縁操作インターフェースは筺体の表面に露出し、第1機械式切り替えユニットは二つの隣り合う第2充電回路の間に配置される。第2機械式切り替えユニットSWnは独立の充放電制御機構である。第1機械式切り替えユニット(SW1からSWn−1)および第2機械式切り替えユニット(SWn)はそれぞれ三つの接点a、b、cを有する。第1機械式切り替えユニットSW1からSWn−1は接点aで接地されるか電流感知抵抗によって接地され、接点bは隣り合う充電回路の正極端に接続され、接点cは充電スロットの負極端に電気的に接続される。充放電制御機構となる第2機械式切り替えユニットSWnは、接点aで充電制御端と接続し、接点bで放電制御端と接続し、接点cで電源制御端に接続する。絶縁操作インターフェースによって切替を行う際、底面に配置されたn枚の独立の導電端子を同調移動させる。導電端子が任意の一つの位置に切り替えられる際、その一端は始点cに電気的に接続するように維持され、他端は接点aまたは接点bのいずれか一つに電気的に接続される。
【0018】
充電制御回路は、第2機械式切り替えユニット(SWn)の接点aおよび接点cから構成され、かつ入力電源に電気的に接続されることで入力電源を開閉するか充電電源を充電座に出力することを制御する。
【0019】
放電制御スイッチは、入力端、出力端および制御端を有する。入力端は充電座内の第一充電スロットの正極端に接続され、出力端は定電圧回路に接続され、制御端は第2機械式切り替えユニット(SWn)の接点bに電気的に接続されることで入力端および出力端のオンまたはオフを制御し、直列接続によって充電座内の電池を合併して生じた放電電流を定電圧回路に出力する。
【0020】
定電圧回路は、入力された電源を所定のDC電圧まで昇圧または降圧する。
少なくとも一つのUSB出力ポートは、定電圧回路の出力端に接続され、差し込み孔が筺体に露出する。
【0021】
手動スイッチを充電モードに切り替えると、第1機械式切り替えユニット(SW1からSWn−1)および第2機械式切り替えユニット(SWn)は、接点cおよび接点aを同調導通させ、第2充電回路上の電池を単独で充電するモードを呈すると同時に放電制御スイッチEをオフ(OFF)にし、充電制御回路をオン(ON)に制御する。このとき充電電流は電池を充電する。手動スイッチを放電モードに切り替えると、第1機械式切り替えユニット(SW1からSWn−1)および第2機械式切り替えユニット(SWn)は接点cおよび接点bを同調導通させ、第2充電回路上の電池を直列に接続して放電するモードを呈すると同時に充電制御スイッチAをオフ(OFF)にし、放電制御スイッチEをオン(ON)にする。このとき電池は直列に接続され、放電電流を出力する。それにより、本発明は単一の手動スイッチによって充電および放電回路との間に単独で充電することまたは直列接続によって放電を合併することを統合し、充電電流および放電電流の開閉(ON/OFF)を同調制御することができる。
また、本発明による電池充電器は、充電スロット内の電池の充電または放電モードを切り替える際、手動スイッチで所定の位置に同調切り替え、制御を達成することによって操作の利便性を有し、かつ電子スイッチに内部抵抗または切り替える際に生じた損失現象が存在するという問題がないため、充電および放電機能を増進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態による充電器の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態による電池充電器の回路を示す模式図である。
【図3A】本発明の一実施形態による電池充電器の四つの独立の充電モードを示す模式図である。
【図3B】本発明の一実施形態による電池充電器の四つの直列接続による放電モードを示す模式図である。
【図4A】本発明の一実施形態による電池充電器の二つの独立の充電モードを示す模式図である。
【図4B】本発明の一実施形態による電池充電器の二つの独立の放電モードを示す模式図である。
【図5A】本発明の一実施形態による電池充電器の充電制御を示す模式図である。
【図5B】本発明の一実施形態による電池充電器の放電制御を示す模式図である。
【図6A】本発明の一実施形態による電池充電器において手動スイッチが充電状態を呈する構造を示す模式図である。
【図6B】本発明の一実施形態による電池充電器において手動スイッチが放電状態を呈する構造を示す模式図である。
【図6C】本発明の一実施形態による電池充電器において手動スイッチが充電状態を呈する別の一つの構造を示す模式図である。
【図6D】本発明の一実施形態による電池充電器において手動スイッチが放電状態を呈する別の一つの構造を示す模式図である。
【図7】本発明の一実施形態による電池充電器の操作手順を示すプロセスである。
【図8】本発明の一実施形態による電池充電器が外部電源に接続された使用状態を示す模式図である。
【図9】本発明の一実施形態による電池充電器が充電器として使用された状態を示す模式図である。
【図10】本発明の一実施形態による電池充電器が放電器として使用された状態を示す模式図である。
【図11】本発明の一実施形態による電池充電器が変圧器として使用された状態を示す模式図である。
【図12】本発明の一実施形態による電池充電器が同時にアダプターおよび充電器として使用された状態を示す模式図である。
【図13】本発明の一実施形態による電池充電器が外出に携帯され、携帯用電源として使用された状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明による電池充電器を図面に基づいて説明する。
(一実施形態)
図1は本発明の一実施形態による電池充電器10の外観である。電池充電器10は図に示すように、筺体11、入力電源20、電流感知ユニット27、手動スイッチ30、充電制御回路A、放電制御スイッチEおよび少なくとも一つのUSB出力ポート60を備える。筺体11は、充電用部品(例えば交換式電源、充電回路など)の格納に用いられ、表面に充電座12を有する。充電座12は複数の単三または単四型電池B1からB4の装着に用いる充電スロットC1からC4を有する。本実施形態において、充電スロットC1からC4は四つであるが、これに限らない。小型充電器に二つの充電スロットを配置することができる。以下の実施形態および図面は四つの充電スロットに基づいて説明を進める。また筺体11は外部電源に接続できるプラグ13を有する。本実施形態において、プラグ13は筺体11の底部に配置され、かつ収納できる状態を呈し、かつ電源コード131によって延長するか、プラグ13の取り替えことによって外部電源に接続することが可能である。
【0024】
筺体11は、側辺に少なくとも一つのUSB出力ポート60を有する。USB出力ポート60は差し込み孔が外部のDC電力供給・出力端子として筺体11に露出する。手動スイッチ30の絶縁操作インターフェース31は筺体11に露出する。本実施形態において手動スイッチ30は二段式スライドスイッチ(Slide Switch)であるが、これに限らずボタン式またはレバー式スイッチを使用することができる。本発明の充電座12内の独立の充電回路に対応するために、図6Aに示すように手動スイッチ30の内部に二組以上の機械式切り替えユニットSW1からSWnを配置する、即ち手動スイッチ30に複数の接続ピン33を配置し、かつ少なくとも三つの接点から一組の機械式切り替えユニットSW1からSWnを構成する必要がある。その構造は後ほど充電電路と合わせて説明する。
【0025】
図1に示した充電座12は上方に蓋が配置されていないが、これに限らず蓋を増設することができる。筺体11は表面に複数の表示ユニット29を有する。表示ユニット29はLEDから構成され、充電スロットC1からC4の充電状態を表示する。充電スロットC1からC4は正極端121およびそれに対応する負極端122を有する。
【0026】
図2は本発明の一実施形態の回路構築を示す模式図である。回路構築の大部分の部品は筺体11内に格納され、僅かの部品は筺体11の表面に露出する。
【0027】
入力電源20は、ACまたはDC電源をDC電源に変換し、充電座12上の充電式電池B1からB4を充電し、かつ充電制御ユニット22に基準電圧源21を供給する。充電制御ユニット22はマイクロコンピューターを有し、所定のプログラムによって充電回路の部品の操作を制御する制御器(MCU)である。
【0028】
充電制御ユニット22は、入力端と入力電源20との間に電流制御ユニット23および電圧制御ユニット24を有し、かのその間にスイッチ28を有する。上述した部品から構成された充電回路14は先行技術(Prior Art)であるため、説明を省略する。
【0029】
本実施形態において、充電制御ユニット22の出力端は、複数の独立の充電電流制御回路25を有する。充電電流制御回路25は回路スイッチまたはユニット例えばPWM駆動回路から構成されるが、これに限らない。出力端は逆流防止ユニット251に接続される。逆流防止ユニット251はダイオードD1からD4またはMOSFETから構成されることで充電座12に四つの独立の充電回路26を形成する。図3Aに示すように、充電回路26は第一充電スロットC1から第四充電スロットC4に対応して形成される第一充電回路から第四充電回路26である。この回路を構築する目的は、充電座12内の四つの充電スロットC1からC4によって四つの電池(B1からB4)を分離させて充電する独立の充電モードを構成し、充電座12内に一つの二次電池を入れても充電を実行できることである。
【0030】
電流感知ユニット27は、充電座12の負極に接続され、抵抗Rから構成され、かつ電流制御ユニット23および電圧制御ユニット24に接続されることで電流が充電座12を通って充電することを感知し、かつ電圧フィードバックによる電流制御を調整することができる。別の充電制御方式は、充電電流制御回路25を介して電流を設定することによって充電電流を一定にすることができる。
【0031】
手動スイッチ30は、図1に示すように本体に切り換えができる絶縁操作インターフェース31を有し、絶縁操作インターフェース31は筺体11の表面に露出する。図3Aに示すように、手動スイッチ30は内部に充電座12の複数の充電回路nに対応するn−1組の機械式切り替えユニットSW1からSWn−1を有する。機械式切り替えユニットは二つの隣り合う充電回路の間に配置される。手動スイッチ30の最後の一組の機械式切り替えユニットSWnは独立の充放電制御機構40である。機械式切り替えユニットSW1からSWnはそれぞれ三つの接点a、b、cを有する。第一組からn−1組の機械式切り替えユニットSW1からSWn−1の接点aは接地されるか電流感知抵抗Rによって接地される。接点bは次の一つの充電回路の正極端に接続される。例えばSW1はB2の正極端に接続され、SW3はB4の正極端に接続される。接点cは充電スロットC1からC3の負極端に電気的に接続され、最後の一つの充電スロットC4の負極端122に接地される。充放電制御機構40となる第n組の機械式切り替えユニットSWnは接点aが充電制御端であり、接点bが放電制御端であり、接点cが入力電源20に接続または接地されて制御回路を構成する電源制御端(CONTROL H/L)である。図6Aおよび図6Bに示すように、手動スイッチ30の絶縁操作インターフェース31によって切替を行う際、底面に配置されたn枚の独立の導電端子32を同調移動させる。導電端子32が任意の一つの位置に切り替えられる際、その一端は始終接点cに電気的に接続するように維持され、他端は接点aまたは接点bのいずれか一つに電気的に接続される。本実施形態において、nが4であれば、本実施形態は四つの充電回路および四つの機械式切り替えユニットを有するが、これに限らない。
【0032】
充電制御回路Aは、充放電制御機構40の充電接点aおよび接点cから構成され、かつ入力電源20に電気的に接続されることで入力電源20を開閉するか充電電源を充電座12に出力することを制御する。
【0033】
放電制御スイッチEは、入力端d、出力端eおよび制御端fを有する。入力端dは充電座12内の第一充電スロットC1の正極端121に接続され、出力端eは定電圧回路50に接続され、制御端fは充放電制御機構40の接点bに電気的に接続されることで入力端dおよび出力端eのオン(ON)またはオフ(OFF)を制御し、かつ直列接続によって充電座12内の電池B1からBnを合併して生じた放電電流Idを定電圧回路50に出力する。放電制御スイッチEは、充放電制御機構40の接点bとともに連動する機械式スイッチまたは電子式スイッチから構成される。放電制御スイッチEは定電圧回路50の外部に接続されるか、定電圧回路50の内部に内蔵される。
【0034】
定電圧回路50は、入力された電源を所定のDC電圧まで昇圧または降圧する。
少なくとも一つのUSB出力ポート60は、定電圧回路50の出力端に接続され、差し込み孔が筺体11に露出する。
【0035】
手動スイッチ30を充電モードに切り替えると、あらゆるn組の機械式切り替えユニットSW1からSWnは接点cおよび接点aを同調導通させ、充電回路26上の電池B1からBnを単独で充電するモードを呈すると同時に放電制御スイッチEをオフ(OFF)にし、充電制御回路Aをオン(ON)に制御する。このとき充電電流Icは電池を充電する。手動スイッチ30を放電モードに切り替えると、あらゆるn組の機械式切り替えユニットSW1からSWnは接点cおよび放電の接点bを同調導通させ、充電回路26上の電池B1からBnを直列に接続して放電を合併するモードを呈すると同時に充電制御スイッチAをオフ(OFF)にし、放電制御スイッチEをオン(ON)にする。このとき電池は直列に接続され、放電電流Idを出力するため、本発明は単一の手動スイッチ30によって充電および放電回路との間に単独で充電することまたは直列接続によって放電を合併することを統合し、充電電流Icおよび放電電流Idの開閉(ON/OFF)を同調制御することができる。
【0036】
本実施形態において、最も下の機械式切り替えユニットSWn(n=4)は充放電制御機構40となる。機械式切り替えユニットSWnの接点bは放電制御スイッチEに接続され、ほかの機械式切り替えユニット(SW1からSW3)の接点bは次の一つの充電スロットC2からC4の正極端に電気的に接続されるため、図3Aおよび図6Aに示すように、手動スイッチ30の絶縁操作インターフェース31を下に切り替えると、接点C上の導電端子32を下に同調移動させる。このとき第一充電回路の充電スロットC1から第四充電回路の充電スロットC4の負極端は接地され、充電スロットC1からC4は独立の充電回路を構成することができるため、任意の一つの充電スロットC1からC4に一つの充電式電池を入れれば充電電流(Ic1からIc4)によって電池を単独で充電することができる。従って、本発明による電池充電器10は、四つまたは二つの電池を一組とする充電モードを採用する従来の充電器とは異なり、一つの電池でも充電できるため、使用に便利であるだけでなく、過熱または充電不足などの欠陥が発生しにくい。
【0037】
上述した充電スロットC1からC4中の電池B1からB4は何本でも充電できるだけでなく、満充電になったものを先に取り出して使用することができる。
第一充電スロットから第四充電スロットC1からC4内の満充電になった電池B1からB4を放電させ、電力を出力する際、図3Bおよび図6Bに示すように手動スイッチ30を上に切り換え、図1に示すように露出した絶縁操作インターフェース31を別の一側に移動させる。このとき接点c上の導電端子32は上に同調移動すると同時に機械式切り替えユニットSW1からSW4の接点bとともに導通する。充電座12内の電池B1からB4は直列接続によって放電を合併する回路を呈し、放電制御スイッチEをオン(ON)にし、放電電流Idを出力する。
【0038】
定電圧回路50は、入力端が放電制御スイッチEの出力端42に接続されることで放電電流Idに定電圧処理を行う。本実施形態において定電圧回路50は同調昇降圧DC/DC変換器から構成される。このような昇降圧IC技術は安定した正確な出力電圧を提供することができ、かつ広範に使用されているため、内部回路についての説明は省略する。
【0039】
四つのニッケル水素/カドミウム蓄電池B1からB4が直列に接続されて放電して生じた電圧は、僅か1.2V*4=4.8Vであり、DC5.0Vの標準的なUSB出力電源に足りないため、昇圧処理が必要である。またアルカリ一次電池の電圧は1.5Vであり、四つで合計6Vになるため、昇圧処理が必要な二次電池とは反対に放電電流を6Vから5Vまで降圧する必要がある。従って、本発明は上述した定電圧回路50を介して異なる電池の放電に昇圧または降圧の定電圧処理を行うことによってUSB出力ポート60から供給された電力を安定した正確な電圧に維持する
【0040】
図5Aおよび図5Bに示すように、本発明の技術手段は上述した技術手段によって判明した。つまり本発明は手動スイッチ30の第n組の機械式切り替えユニットSWnを介して放電制御機構40を構成し、接点aを介して充電制御回路Aを導通させ、接点bを介して放電制御スイッチEを導通させることによって二つの反対の機能を制御することを達成するため、手動スイッチ30を充電モードに切り替えると、機械式切り替えユニットSW1からSWnの接点cおよび接点aはオン(ON)になる。充電座12内の電池は単独の充電回路を呈する。充電制御回路Aはオン(ON)になり、充電電流Icを充電座12に流入させる。同時に放電制御スイッチEは自動的にオフ(OFF)になり、図5Aに示した充電状態を呈する。逆に図5Bに示すように、手動スイッチ30を放電モードに切り替えると、機械式切り替えユニットSW1からSWnの接点cおよび接点bはオン(ON)になる。充電座12内の電池は直列接続によって放電を合併する回路を呈する。充電制御回路Aはオフ(OFF)になる。放電制御スイッチEはオン(ON)になり、放電電流Idを出力する。充/放電回路およびスイッチを同調切り替え・制御する本発明の特徴は、充電座12によって電池を充電する際、放電電流Idの出力を自動的に遮断することによって出力回路が充電に干渉することを避け、かつ放電の際、充電回路を自動的に遮断することによって放電を妨害することを避ける。充電制御回路Aおよび放電制御スイッチEはそれぞれ充放電制御機構40の接点aおよび接点bによって制御されることが最も好ましい実施形態である。本実施形態において、充放電制御機構40の接点cおよび接点aは充電制御回路Aの接点cおよび接点aである。接点bは放電制御スイッチEに電気的に接続される。つまり、電気的接続により、接点cおよび接点aを導通させる際、充電制御回路Aがオン(ON)となる。接点cおよび接点bを導通させる際、信号が出力され、放電制御スイッチEをオン(ON)にする。充電制御回路Aおよび放電制御スイッチ40Bの形は図によって提示された形に限らず、充放電制御機構40の接点aおよび接点bによってON/OFFを同調切り替える導通方式でさえあればよい。接点aおよび接点bは同時に導通することなく、互いの切り替えによって制御されるため、一つの接点が導通すれば別の一つの接点が遮断される。本発明は上述した技術手段によって迅速に切り替えを達成するため、多種の機能を一つの本体に統合することができるだけでなく、体積または構造上の困難度を増加させることなく本発明の目的を実現させることができる。
【0041】
本発明の手段特徴は、前述したように「単独で充電し、直列接続によって放電を合併すること」、「充電および放電モードを所定の位置に同調切り替えて制御すること」のほかに、さらに手動スイッチ30を採用することであるため、先行技術のように電子式スイッチに内部抵抗が存在することが原因で消耗現象および降圧が生じ、パフォーマンスを低下させ、時間を遅延させることによって充電に影響を与えてしまうという問題がない。
【0042】
本発明は、手動スイッチ30によって「単独で充電し、直列接続によって放電を合併する」、「充電および放電モードを所定の位置に同調切り替えて制御する」などの特徴を実現させる。スライドスイッチ(Slide Switch)は従来の技術であるため、切替原理についての説明を省略する。それに対し、本発明は図6Aおよび図6Bに示すようにさらに複数の接続ピンを有する二段式スライドスイッチを提示した。本実施形態において、手動スイッチ30は内部に12個の接点と、それらから伸びて形成された12本の接続ピン33とを有し、三つの接点a、b、cで一組にすれば四組の機械式切り替えユニット(SW1からSW4)が形成される。四つの導電端子32は絶縁インターフェース31に伴って移動すると同時に接点cおよび接点aを同調導通させるか、あるいは接点cおよび接点bを同調導通させる。切替作動は同調完了するため、時間遅延、内部抵抗および降圧などは発生しない。従って、本発明は従来の電子スイッチの問題点を確実に解決し、放電および充電機能を向上させることができる。
【0043】
図6Aおよび図6bに示すように、手動スイッチ30は四組の機械式切り替えユニット(SW1からSWn、n=4)を有する。数は充電回路26によって設定される。例えば充電回路26の数がnであれば機械式切り替えユニットの数をn組に設定する。第n組の機械式切り替えユニットSWnは充放電制御機構40となる。この原理に基づいて本発明は充電回路を四組から八組まで増設することができる。同様に図4A、図4B、図6Cおよび図6Dに示すように充電回路26を二組に設定することもできる。それに対し、手動スイッチ30は二つの機械式切り替えユニット(SW1からSWn、n=2)を有する。第n組(即ち第2組)の機械式切り替えユニットSW2は充放電制御機構40となる。その原理および接点の接続方法は上述した四組の機械式切り替えユニットSW1からSW4と同じであるため、説明を省略する。
【0044】
充電スロットC1からC4はそれぞれ充電式電池(B1からB4)を格納できる。図6Aおよび図6Bに示すように充電座12に四つの独立の充電回路が形成される際、四つの独立の充電電流(Ic1からIc4)が生じる。図6Cおよび図6Dに示すように、本発明は二つずつ充電スロットC1、C2および二つの充電スロットC3、C4を電気的に接続することによって二つの独立の充電電流Ic1、Ic2を生成することができ、それが本発明の実施形態でもある。
【0045】
本発明の比較的好ましい実施形態において、充電座はn組の充電回路を有し、n組は2組、4組または8組である。手動スイッチ30に対応するn−1組の機械式切り替えユニットSW1からSWn−1は1組、3組または7組である。1組、3組または7組のほかに加えた最後の第n組の独立の機械式切り替えユニットSWnは充放電制御機構40を構成する。
【0046】
図2に示すように、本発明は交換式電源20と給電補助電源70とを接続し、それらを定電圧回路50に接続し、定電圧処理を行い、そののちUSB出力ポート60によって標準のUSB電源を供給する。
【0047】
具体的な実施形態において、充電制御ユニット22によって制御される操作手順は図7に示した通りである。ステップS1は入力電源20が入っているか否かを判断する。入力電源20が入っていると判断されると、ステップS2に進み、手動スイッチ30が充電モードおよび放電モードのどちらに切り替えられたかを判断する。手動スイッチ30が充電モードに切り替えられたと判明すると、ステップS3に進み、充電座12内の電池を独立・分離させて充電するモードを呈する。このとき充放電制御機構40は放電制御スイッチEをオフ(OFF)にし、充電制御回路Aをオン(ON)にすることによって充電モードを構成する。続いてステップ4に進み、充電座12内に充電式電池が入れてあるか否かを判断する。
【0048】
ステップS4において、充電式電池が入っていると判断されると、ステップS5に進み、独立・分離充電回路を稼働させ、そののちステップS6に進み、充電が完了するか否かを判断する。充電がまだ完了していないと判断されると充電を継続する。充電が完了したと判断されるとステップS7に進み、充電を停止させる。充電が停止しても微量充電を進むことができる。詳しい説明は省略する。
【0049】
ステップS2において、手動スイッチ30が放電モードに切り替えられたと判明するとステップS8に進み、充電座12内の電池を直列に接続して放電を合併するモードを呈する。このとき充放電制御機構40は充電制御回路Aをオフ(OFF)にし、入力電源20を遮断し、放電制御スイッチEをオン(ON)にすることによって放電モードを構成する。続いてステップS9に進み、電池が入っているか否かを判断する。電池が入っていると判断されると、ステップS10に進み、直列接続によって放電を合併する回路を稼働させることによって電池を直列に接続して放電させる。電池が電圧の比較的低い4.8V二次電池である場合、ステップS11に進み、定電圧処理を行う。このとき定電圧回路50は昇圧処理を自動的に進める。電池が6V一次電池である場合、ステップS11に進み、降圧処理を行う。ステップS11は、定電圧回路50によって昇圧または降圧を処理し、安定したDC5.0Vの標準的なUSB電圧をステップ21に出力し、外部の電子製品に電力を供給する。
【0050】
ステップS1において、入力電源20が入っていないと判断されると、ステップS14に進み、手動スイッチ30が放電モードおよび充電モードのどちらに切り替えられたかを判断する。手動スイッチ30が充電モードに切り替えられたと判明すると前進が停止する。手動スイッチ30が放電モードに切り替えられたと判明するとステップS15に進み、充電座12内の回路を直列に接続して放電を合併するモードを呈する。このとき携帯した緊急用予備電池を入れると、ステップ16に進み、充電座12内に電池が入れてあるか否かを判断する。電池が入っていると判断されるとステップS17に進む。後続のステップS17およびステップ18はステップS10およびステップS11と同じである。最後、ステップS12に進み、USB出力ポート60によって電圧が標準の電力を出力する。
【0051】
ステップS1において、入力電源20が入っていると判断されると、ステップS2に進むと同時に別のプログラムは入力電源20によってステップS13においての給電補助電源70に進み、ステップS11によって給電補助電源70に定電圧処理を行い、そののちステップS12に進み、USB出力ポート60によって電圧が標準の電力を出力する。給電補助電源70が電力を供給する際、ステップS8においての放電モードがオフになる。
【0052】
上述した制御手順により、本発明による電池充電器10は使用の際に下記のモードを呈することができる。
a)、外部の電源に接続される場合、
i)手動スイッチ30の絶縁操作インターフェース31を充電モードに切り替えると、図8および図9の使用状態に示すように、充電回路26は充電座12内の複数の電池Bを分離させて独立充電する回路を呈する。充放電制御機構40は充電制御回路Aをオン(ON)にし、放電制御スイッチEをオフ(OFF)にすることによって充電装置10Aを構成する。本発明を充電器として使用する際、一つまたは二つの電池でも充電できる。
ii)手動スイッチ30の絶縁操作インターフェース31を放電モードに切り替えると、図10の使用状態に示すように、充電座12内の複数の電池B1からB4は直列接続によって放電を合併する回路を呈する。充放電制御機構40は充電制御回路Aをオフ(OFF)にし、放電制御スイッチEをオン(ON)にするするため、直列接続によって生成した放電電流Idは定電圧回路50によって定電圧処理され、USB出力ポート60によって必要な電力を供給することで放電器10Bを構成する。
iii)図11に示すように、充電座12内の電池の電力が足りないか電池が入っていない場合、給電補助電源70によって供給される給電電流Ipは、定電圧回路50を通ってUSB出力ポート60まで流れるため、電池充電器10は出力電源20を獲得したうえでアダプター10Cに変わることができる。図12に示すように、電池充電器10は、充電座12内の電池Bに充電を行うと同時にUSB出力ポート60に電力を供給することによってアダプター/電池充電器10Dに変わり、充電中でも電子製品に必要な電力を持続的に供給することができる。
【0053】
b)、外部電源に接続されていない場合、
i)手動スイッチ30を充電モードに切り替えると、充電回路26に充電電流が流れている。このとき充電器は未使用状態である。
ii)手動スイッチ30を放電モードに切り替えると、充電座12内の充電済みの予備用二次電池または一次電池B1からB4は直列接続によって放電を合併する回路を呈し、放充電制御機構40は同調制御によって放電制御スイッチEをオン(ON)にし、直列接続によって生じた放電電流Idは定電圧回路50によって定電圧処理され、USB出力ポート60およびケーブル61によってモバイル型電子製品90に必要な電力を供給するため、図13に示すように携帯用電源または緊急給電装置10Eが構成される。
【0054】
上述した通り、本発明は、手動スイッチによって「独立・分離充電回路」と「直列接続によって放電を合併する回路」を統合し、充電スロットの充電と放電回路の変換およびON/OFFを同調制御するため、操作上の利便性を有し、従来の充電器の問題点を確実に解決し、充放電効果を向上させることができるだけでなく、多種の機能を一つの本体に統合し、実用効果を確実に増進することができる。
【符号の説明】
【0055】
10 ・・・充電器
10A ・・・充電装置
10B ・・・放電器
10C ・・・アダプター
10D ・・・アダプター/充電器
10E ・・・携帯用電源/緊急給電装置
11 ・・・筺体
12 ・・・充電座
121 ・・・正極端
122 ・・・負極端
13 ・・・プラグ
131 ・・・電源コード
14 ・・・充電回路
20 ・・・入力電源
21 ・・・基準電圧源
22 ・・・充電制御ユニット
23 ・・・電流制御ユニット
24 ・・・電圧制御ユニット
25 ・・・充電電流制御回路
251 ・・・逆流防止ユニット
26 ・・・充電回路(第2充電回路)
27 ・・・電流検知ユニット
28 ・・・スイッチ
29 ・・・表示ユニット
30 ・・・手動スイッチ
31 ・・・絶縁操作インターフェース
32 ・・・導電端子
33 ・・・接続ピン
40 ・・・充放電制御機構
50 ・・・定電圧回路
60 ・・・USB出力ポート
61 ・・・ケーブル
70 ・・・給電補助電源
80 ・・・外部電源
90 ・・・電子製品
A ・・・充電制御回路
B1〜B4 ・・・電池
C1〜C4 ・・・充電スロット
D1〜D4 ・・・ダイオード
E ・・・放電制御スイッチ
Ic ・・・充電電流
Id ・・・放電電流
Ip ・・・給電電流
SW1〜SWn−1・・・機械式切り替えユニット(第1機械式切り替えユニット)
SWn ・・・機械式切り替えユニット(第2機械式切り替えユニット)
a ・・・充電制御端
b ・・・放電制御端
c ・・・電源制御端
d ・・・入力端
e ・・・出力端
f ・・・制御端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筺体、入力電源、充電制御ユニット、手動スイッチ、充電制御回路、放電制御スイッチ、定電圧回路、および、少なくとも一つのUSB出力ポートを備え、
前記筺体は、充電用部品の格納に用いられ、表面に充電座を有し、前記充電座は内部に複数の単三または単四型電池の装着に用いる充電スロットを有し、前記充電スロットは一端が正極端であり、他端が負極端であり、前記筺体は外部電源に接続できるプラグを有し、
前記入力電源は、外部電源をDC電源に変換し、前記充電座上の任意の一つの電池を充電し、かつ前記充電制御ユニットに基準電圧源を供給し、
前記充電制御ユニットは、前記入力電源に接続される入力端、および、前記正極端に接続される出力端を有し、前記入力端と前記入力電源との間に電圧制御ユニットおよび電流制御ユニットが接続されることで第1充電回路を構成し、前記出力端と前記正極端との間に複数の充電電流制御回路が配置されることで前記充電座に複数の独立の第2充電回路を構成し、
前記手動スイッチは、切り換え可能な絶縁操作インターフェース、前記充電座のn個の前記第2充電回路に対応するn組の第1機械式切り替えユニット(SW1からSWn−1)および、第2機械式切り替えユニット(SWn)を有し、前記絶縁操作インターフェースは、前記筺体の表面に露出し、前記第1機械式切り替えユニットは、二つの隣り合う前記第2充電回路の間に配置され、前記第2機械式切り替えユニット(SWn)は独立の充放電制御機構であり、前記第1機械式切り替えユニット(SW1からSWn−1)および前記第2機械式切り替えユニット(SWn)はそれぞれ三つの接点(a)、(b)、(c)を有し、第1機械式切り替えユニット(SW1からSWn−1)は接点(a)で接地されるか電流感知抵抗によって接地され、接点(b)は隣り合う前記第2充電回路の前記正極端に接続され、接点(c)は前記充電スロットの前記負極端に電気的に接続され、充放電制御機構となる第2機械式切り替えユニット(SWn)は、接点(a)で充電制御端と接続し、接点(b)で放電制御端と接続し、接点(c)で前記入力電源に接続されるか接地される電源制御端(CONTROL H/L)に接続され、前記絶縁操作インターフェースに切替を行う際、底面に配置されたn枚の独立の導電端子を同調移動させ、前記導電端子が任意の一つの位置に切り替えられる際、その一端は接点(c)に電気的に接続するように維持され、他端は接点(a)または接点(b)のいずれか一つに電気的に接続され、
前記充電制御回路は、前記第2機械式切り替えユニット(SWn)の接点(a)および接点(c)から構成され、かつ前記入力電源に電気的に接続されることで前記入力電源を開閉するか充電電源を前記充電座に出力することを制御し、
前記放電制御スイッチは、入力端、出力端、および、制御端を有し、前記入力端は前記充電座内の第一充電スロットの前記正極端に接続され、前記出力端は前記定電圧回路に接続され、前記制御端は前記第2機械式切り替えユニット(SWn)の接点(b)に電気的に接続されることで入力端および出力端のオンまたはオフを制御し、かつ直列接続によって充電座内の電池を合併して生じた放電電流を前記定電圧回路に出力し、
前記定電圧回路は、入力された電源を所定のDC電圧まで昇圧または降圧し、
少なくとも一つの前記USB出力ポートは、前記定電圧回路の出力端に接続され、差し込み孔が前記筺体に露出し、
前記手動スイッチを充電モードに切り替えると、前記第1機械式切り替えユニット(SW1からSWn−1)および前記第2機械式切り替えユニット(SWn)は接点(c)および接点(a)を同調導通させ、第2充電回路上の電池を単独で充電するモードを呈すると同時に前記放電制御スイッチ(E)をオフ(OFF)にし、前記充電制御回路をオン(ON)に制御し、このとき充電電流は電池を充電し、前記手動スイッチを放電モードに切り替えると、前記第1機械式切り替えユニット(SW1からSWn−1)および前記第2機械式切り替えユニット(SWn)は接点(c)および接点(b)を同調導通させ、前記第2充電回路上の電池を直列に接続して放電するモードを呈すると同時に充電制御スイッチAをオフ(OFF)にし、前記放電制御スイッチ(E)をオン(ON)にし、このとき電池は直列に接続され、放電電流を出力するため、単一の前記手動スイッチによって充電および放電回路との間に単独で充電すること、または、直列接続によって放電を合併することを統合し、充電電流および放電電流の開閉を同調制御することができることを特徴とする電池充電器。
【請求項2】
前記充電座は、n組の前記第2充電回路を有し、n組は2組、4組または8組であり、前記手動スイッチに対応するn−1組の前記第1機械式切り替えユニット(SW1からSWn−1)は1組、3組または7組であり、かつ1組、3組または7組のほかに加えた最後の第n組の独立の前記第2機械式切り替えユニット(SWn)は充放電制御機構を構成することを特徴とする請求項1に記載の電池充電器。
【請求項3】
前記手動スイッチは、スライドスイッチ、ボタン式またはレバー式スイッチから構成され、前記第1機械式切り替えユニットおよび前記第2機械式切り替えユニットは少なくとも三つの接続ピンを有することを特徴とする請求項2に記載の電池充電器。
【請求項4】
電池充電器は、下記の使用モードを有し、
a)、外部の電源に接続される場合、
i)前記手動スイッチを充電モードに切り替えると、前記充電座内の複数の電池は独立・分離充電回路を呈し、前記第2機械式切り替えユニットは前記充電制御回路(A)をオンにし、前記放電制御スイッチ(E)をオフにすることによって充電装置を構成し、
ii)前記手動スイッチを放電モードに切り替えると、前記充電座内の電池は直列接続によって放電を合併する回路を呈し、前記第2機械式切り替えユニットは前記充電制御回路(A)をオフにし、前記放電制御スイッチ(E)をオンにするするため、直列接続によって生成した放電電流は前記定電圧回路によって定電圧処理され、前記USB出力ポートによって必要な電力を供給することで放電器を構成し、
b)、外部電源に接続されていない場合、
i)前記手動スイッチを充電モードに切り替え、前記第1充電回路に充電電流が流れていない際、充電器は未使用状態であり、
ii)前記手動スイッチを放電モードに切り替えると、前記充電座内の充電済みの予備用二次電池または一次電池は直列接続によって放電を合併する回路を呈し、前記第2機械式切り替えユニットは同調制御によって前記放電制御スイッチ(E)をオンにし、直列接続によって生じた放電電流は前記定電圧回路によって定電圧処理され、前記USB出力ポートによってモバイル型電子製品に必要な電力を供給することで携帯用電源または緊急給電装置を構成することを特徴とする請求項1に記載の電池充電器。
【請求項5】
前記入力電源は、給電補助電源に接続され、前記給電補助電源は前記定電圧回路に接続され、前記定電圧回路は前記入力電源に対し定電圧処理し、そののち前記USB出力ポートに給電するため、充電器は電池を独立・分離させて充電すると同時にUSB電力を出力することで充電器にアダプターを加える二重機能性の装置を構成し、かつ電池の充電および電子製品の給電を同時に行うことができることを特徴とする請求項4に記載の電池充電器。
【請求項6】
前記入力電源は、給電補助電源に接続され、前記給電補助電源は前記定電圧回路に接続され、前記定電圧回路は前記入力電源に対し定電圧処理し、そののち前記USB出力ポートに給電するため、充電器は電池を入れて充電する作動がなくてもUSB電力を出力することでアダプターを構成し、直接電子製品に給電することができることを特徴とする請求項4に記載の電池充電器。
【請求項7】
前記充電座は、前記負極端に電流感知ユニットを有し、前記電流感知ユニットは抵抗から構成され、かつ電流制御ユニットに接続され、充電電流制御回路は出力端に逆流防止ユニットを有し、前記入力電源と電流および前記電圧制御ユニットとの間にはスイッチを有することを特徴とする請求項1に記載の電池充電器。
【請求項8】
前記逆流防止ユニットは、ダイオードまたはMOSFETから構成されることを特徴とする請求項7に記載の電池充電器。
【請求項9】
前記放電制御スイッチ(E)は、前記第2機械式切り替えユニットの接点(b)とともに連動する機械式スイッチまたは電子式スイッチから構成され、前記放電制御スイッチ(E)は前記定電圧回路の外部に接続されるか、あるいは前記定電圧回路の内部に内蔵されることを特徴とする請求項1に記載の電池充電器。
【請求項10】
前記充電制御ユニットは、表示ユニットに接続され、前記表示ユニットは前記筺体の表面に装着されることを特徴とする請求項1に記載の電池充電器。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7】
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【図8】
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【図11】
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【図13】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−200126(P2012−200126A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−91054(P2011−91054)
【出願日】平成23年4月15日(2011.4.15)
【出願人】(506046436)祥業科技股▲分▼有限公司 (2)
【Fターム(参考)】