説明

電池管理システム

【課題】電池管理システムを提供する。
【解決手段】電池管理システムは、複数のセルを有する電池と、前記電池に連結される複数の装置と、前記複数の装置の内の第1の装置と連結される制御装置とを備える。前記複数の装置は、前記セルの状態を判断することができる。前記制御装置は、初期設定の経路を介して前記複数の装置の内の送信先装置と通信すると共に、もし前記初期設定の経路に好ましくない状況が発生するならば、予備の経路を介して前記送信先装置と通信することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
この出願は、2009年1月6日に出願されると共に、その全体における参照によりここに組み込まれた米国仮特許出願番号第61/142,689号に対する優先権を主張する。
【0003】
現在は、リチウムイオン電池が、電気自動車(EV)、及びハイブリッド電気自動車(HEV)のような環境に優しい乗り物(車)において用いられている。リチウムイオン電池における1つのセルの有効な電圧は、約3〜4ボルトであるが、しかし、EV及びHEVは、通常、最大で100ボルトを超えるような更に高い電圧を必要とする。通常、EV及びHEVを動かすために、複数のセルがお互いと直列に連結される。
【0004】
電池管理においては、複数のセルが1つ以上の電池パックとして配置されると共に、アナログフロントエンド(analog front end:AFE)装置が、それらの電圧及び温度のような、電池パックまたはセルの状態を判断するために、各電池パックに連結される。電池パックまたはセルの状態を表しているデジタルデータは、電池保護のような様々な目的のために、マイクロプロセッサに転送される。マイクロプロセッサと各AFE装置との間の通信バスが、更に必要とされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図1は、オプトカプラをベースにした縦方向バスを備える従来の電池管理システム100を示す。AFE装置122、124、及び126は、電池パックにおける各セルの状態にアクセスするために、それぞれ、電池パック112、114、及び116に連結される。オプトカプラブロック132、134、及び136は、AFE装置122、124、及び126と、中央電気制御装置(CECU)140との間の通信バスを確立する。各オプトカプラブロックは、バスの各線のために、2つのオプトカプラを備える。
【0006】
オプトカプラをベースにした縦方向バスを備える従来の電池管理システム100は、オプトカプラが相対的に高価であると共に、それらの駆動能力がミリアンペア単位の電流を要求するので、高コスト及び高電力消費であるという弱点がある。現在は、コストを減少させるために、デイジーチェーン(daisy chain)構造の縦方向バスを備える電池管理システムが広く使用される。しかしながら、もしデイジーチェーン構造の縦方向バスに不通部分が存在する場合、AFE装置とCECUとの間の通信が遮断される可能性がある。その結果、電池管理システムの信頼性が減少する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施例において、電池管理システムは、複数のセルを有する電池と、前記電池に連結される複数の装置と、前記複数の装置の内の第1の装置に連結される制御装置とを備える。前記複数の装置は、前記セルの状態を判断することができる。前記制御装置は、初期設定の経路を介して前記複数の装置の内の送信先装置と通信すると共に、もし前記初期設定の経路に好ましくない状態が存在するならば、予備の経路を介して前記送信先装置と通信することができる。その結果、電池管理システムの信頼性は向上し得る。
【0008】
主題の実施例の特徴及び利点は、以下の詳細な説明の進行、及び同等の符号が同等の構成要素を描写する図面の参照に従って、明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】オプトカプラをベースにした縦方向バスを備える従来の電池管理システムを示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例による縦方向バス回路を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例による縦方向バス回路を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例による電池管理システムのための縦方向バス回路を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施例による電池管理システムのための縦方向バスの接続形態を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施例による電池管理システムを示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施例による電池管理システムにおけるAFE装置を示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施例による電池管理システムを示すブロック図である。
【図9】本発明の別の実施例による電池管理システムを示すブロック図である。
【図10】本発明の一実施例による電池管理システムにおける通信を可能にするための方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
これから本発明の実施例に対して詳細に言及する。本発明がこれらの実施例と共に説明されることになる一方、それらが本発明をこれらの実施例に制限することを意図していないということが理解されるであろう。それどころか、本発明は、本発明の精神および範囲内に含まれる可能性のある代替物、修正物および同等物を含むことを意図する。
【0011】
ここで説明された実施例は、1つ以上のコンピュータまたは他の装置によって実行されるプログラムモジュールのような、何らかのコンピュータ読み取り可能な媒体上に存在するコンピュータが実行可能な命令の一般的な文脈において論じられ得る。一般的に、プログラムモジュールは、特別なタスクを行うか、もしくは特別な抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等含む。様々な実施例における要求通りに、プログラムモジュールの機能性は、併有され得るか、もしくは分散され得る。
【0012】
以下の詳細な説明のいくらかの部分は、コンピュータメモリ内のデータビットに対する操作の手順、論理ブロック、処理、及び他の記号表現の観点から提示される。これらの記述及び表現は、データ処理技術に熟練した当業者によって、彼らの業績の趣旨を他の当業者に最も効果的に伝達するために使用される手段である。本願において、手順、論理ブロック、プロセス等は、望ましい結果につながるステップまたは命令の首尾一貫した系列であると考えられる。それらのステップは、物理量の物理的操作を必要とするステップである。通常、必ずではないが、これらの量は、コンピュータシステムにおいて、格納されて、転送されて、結合されて、比較されて、そして他の場合は操作されることが可能である電気信号もしくは磁気信号の形式をとる。
【0013】
しかしながら、これら及び同様の用語全ては、適切な物理量と関連付けられるべきであり、そして、単にこれらの量に適用された便利なラベルであるということが留意されるべきである。以下の討論から明白であるので、明確に別の方法で表明されない限り、本願の初めから終わりまで、“判定する”、“可能にする”、“検出する”等の用語を使用する討論は、コンピュータシステムまたは同様の電子計算装置の動作または処理(例えば図10のフローチャート1000)のことを指すと共に、コンピュータシステムまたは同様の電子計算装置は、コンピュータシステムのレジスタまたはメモリの中の物理的な(電子的な)量として表されたデータを、コンピュータシステムのメモリまたはレジスタあるいは他のそのような情報記憶装置、転送装置、または表示装置の中の同様に物理的な量として表された他のデータに、処理して変換する、ということが理解される。
【0014】
限定ではなく、一例として、コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含み得る。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータのような情報の記憶のためのあらゆる方法または技術において実現された、揮発性媒体及び不揮発性媒体、取り外し可能な媒体または取り外し不可能な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、電気的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、コンパクトディスクROM(CDROM)、デジタル汎用ディスク(DVD)または他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置、もしくは所望の情報を格納するために使用され得る他の媒体、を含むが、しかしそれに制限されない。
【0015】
通信媒体は、搬送波のような変調されたデータ信号もしくは他の伝送機構において、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータを具体化し得ると共に、あらゆる情報送達媒体を含む。用語“変調されたデータ信号”は、信号内の符号化情報に応じるような方法で設定または変更される1つ以上のその特性を有する信号を意味する。限定ではなく、一例として、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接的な配線接続のような有線媒体、そして音波、無線周波数(RF)、赤外線、及び他の無線媒体のような無線媒体を含む。上記のうちのあらゆるものの組み合わせが、コンピュータ読み取り可能な媒体の範囲内に同様に含まれるべきである。
【0016】
更に、本発明の以下の詳細な説明において、多数の具体的な詳細が本発明の完全な理解を提供するために説明される。しかしながら、本発明はそれらの具体的な詳細がなくても実施され得るということが当業者によって識別されることになる。他の例では、よく知られた方法、手順、コンポーネント、および回路は、本発明の態様を不必要に曖昧にしないように詳細に説明されていない。
【0017】
本発明による実施例は、電池管理システムを提供する。一実施例において、制御装置は、初期設定の経路を介して、システム内の送信先フロントエンド装置と通信することができると共に、もし初期設定の経路に好ましくない状態が存在するならば、予備の経路を介して送信先装置と通信することができる。有利に、システムの信頼性は、向上し得る。
【0018】
図2は、本発明の一実施例による縦方向バス回路200を示す。縦方向バス回路200は、3つのバスブロック220、230、及び240と、複数の抵抗器262、264、266、及び268とを備える。図2において示されるように、バスブロック220、230、及び240は、お互いに類似している。図2において、3つのバスブロックが示されるが、本発明はそのように限定されない。他の実施例において、縦方向バス回路200は、3つより多いバスブロックまたは3つ未満のバスブロックを含み得る。
【0019】
バスブロック220、230、及び240は、それぞれ異なる電圧を利用し得る。バスブロック220を一例として考えると、バス信号は、バスブロック220の入力ポート212に入力されると共に、バスブロック230に対して伝送される。バスブロック220の入力ポート212において、低いレベルの電圧はVであり、そして高いレベルの電圧はVである。バス信号がノード214においてバスブロック230に伝送されるとき、低いレベルの電圧はVであり、そして高いレベルの電圧はVであると共に、ここでV及びVは、それぞれV及びVとは異なる。同様に、バス信号は、バスブロック230からバスブロック240に伝送され得る。
【0020】
バスブロック220、230、及び240は、バス信号を(図2の方向性に対して)上向きの方向に伝送する。例えば、縦方向バス回路200において、バスブロック220は、一番下のバスブロックであり、そしてバスブロック240は、一番上のバスブロックである。バス信号は、バスブロック220の入力ポート212に入力されると共に、バス信号は、バスブロック240に伝送され、そしてバスブロック240の出力ポート218から出力される。
【0021】
一実施例において、バスブロック220は、上向きの信号経路222、インバータゲート272及び294、そしてFET284を備える。一実施例において、上向きの信号経路222は、FET223、224、225、226、227、及び228、そしてインバータゲート229を備える。バスブロック230は、上向きの信号経路232、インバータゲート274及び296、そしてFET286を備える。上向きの信号経路232は、FET233、234、235、236、237、及び238、そしてインバータゲート239を備える。バスブロック240は、上向きの信号経路242、インバータゲート276及び298、そしてFET288を備える。上向きの信号経路242は、FET243、244、245、246、247、及び248、そしてインバータゲート249を備える。
【0022】
バスブロック220、230、及び240における上向きの信号経路222、232、及び242は、バス信号を低電圧レベルから高電圧レベルに変換する(増加させる、シフトする)。例えば、バスブロック220における信号経路222は、バス信号を、低電圧レベル(VDD=V、GND=V)から、高電圧レベル(VDD=V、GND=V)に変換する。
【0023】
一実施例において、バスブロック220のインバータゲート294及びFET284、そしてバスブロック230の抵抗器264及びインバータゲート274は、バス信号を、バスブロック220からバスブロック230に伝送する。同様に、一実施例において、バスブロック230のインバータゲート296及びFET286、そしてバスブロック240の抵抗器266及びインバータゲート276は、バス信号を、バスブロック230からバスブロック240に伝送する。
【0024】
バスブロック220の入力ポート212に入力されたバス信号が“ハイ(high)”の状態であるか、もしくは入力ポート212に入力されたバス信号の電圧がVであるとき、その場合に、FET227がターンオフされると共に、FET228がターンオンされ、従って、ノード252における電圧は“ロウ(low)”に駆動される。FET223のゲート電圧は、FET223をターンオンするために、“ロウ(low)”に駆動される。そのようにして、FET223のドレインのノード256における電圧は、“ハイ(high)”に駆動されると共に、FET284のゲートの電圧は、FET284をターンオフするために、インバータゲート294によって“ロウ(low)”に駆動される。FET284は、ノード214においてバス信号を出力するために、抵抗器264に連結されると共に、ノード214における電圧は、“ハイ(high)”の状態になる(その電圧はVである)。
【0025】
一方、入力ポート212から入力されたバス信号が“ロウ(low)”の状態であるか、もしくは入力ポート212において入力されたバス信号の電圧がVであるとき、その場合に、FET228がターンオフされると共に、FET227がターンオンされ、従って、ノード256における電圧は“ロウ(low)”に駆動される。そして、FET284のゲート電圧は、FET284をターンオンするために、“ハイ(high)”に駆動される。FET284は、ノード214においてバス信号を出力するために、抵抗器264に連結されると共に、ノード214における電圧は、“ロウ(low)”の状態になる(その電圧はVである)。
【0026】
一実施例において、FET225及び226は、それぞれ、ノード256及び252における電圧の最大振幅(full swing:最大変化量)を減少させるために組み込まれ得る。従って、ノード256及び252における電圧は、VからVまでの最大振幅を有している。その結果、電力消費が削減され得ると共に、バス信号速度が増加し得る。
【0027】
従って、バス信号は、入力ポート212からノード214まで、バスブロック220を通って伝送され得る。同様の方法において、バス信号は、ノード214からノード216までバスブロック230を通って伝送されると共に、次にバスブロック240を通って伝送され、そして出力ポート218において出力される。すなわち、バス信号は、低電圧レベル(VDD=V、GND=V)から高電圧レベル(VDD=V、GND=V)に変換される。従って、入力ポート212において入力されたバス信号が“ハイ(high)”の状態であるとき、出力ポート218の出力バス信号は、“ハイ(high)”の状態、すなわち「OUT=1」になる。入力ポート212において入力されたバス信号が“ロウ(low)”の状態であるとき、出力ポート218の出力バス信号は、“ロウ(low)”の状態、すなわち「OUT=0」になる。
【0028】
図3は、本発明の一実施例による縦方向バス回路300を示す。縦方向バス回路300は、3つのバスブロック320、330、及び340、そして複数の抵抗器362、364、366、及び368を備える。図3において示されたように、バスブロック320、330、及び340は、お互いに類似している。図3において、3つのバスブロックが示されるが、本発明はそのように限定されない。
【0029】
バスブロック320、330、及び340は、異なる電圧を利用する。バスブロック320を一例として考えると、バス信号は、バスブロック320の入力ポート312に入力されると共に、バスブロック330に対して伝送される。バスブロック320の入力ポート312において、低いレベルの電圧はVであり、そして高いレベルの電圧はVである。バス信号がノード314においてバスブロック330に伝送されるとき、低いレベルの電圧はVであり、そして高いレベルの電圧はVである。同様に、バス信号は、バスブロック330からバスブロック340に伝送され得る。
【0030】
バスブロック320、330、及び340は、バス信号を(図3の方向性を考えに入れると)下向きの方向に伝送する。例えば、縦方向バス回路300において、バスブロック320は、一番上のバスブロックであり、そしてバスブロック340は、一番下のバスブロックである。バス信号は、バスブロック320の入力ポート312に入力されると共に、バス信号は、バスブロック340に伝送され、そしてバスブロック340の出力ポート318から出力される。
【0031】
一実施例において、バスブロック320は、下向きの信号経路322、インバータゲート372及び394、そしてFET384を備える。一実施例において、下向きの信号経路322は、FET323、324、325、326、327、及び328、そしてインバータゲート329を備える。バスブロック330は、下向きの信号経路332、インバータゲート374及び396、そしてFET386を備える。下向きの信号経路332は、FET333、334、335、336、337、及び338、そしてインバータゲート339を備える。バスブロック340は、下向きの信号経路342、インバータゲート376及び398、そしてFET388を備える。下向きの信号経路342は、FET343、344、345、346、347、及び348、そしてインバータゲート349を備える。
【0032】
バスブロック320、330、及び340における下向きの信号経路322、332、及び342は、バス信号を高電圧レベルから低電圧レベルに変換する。例えば、バスブロック320における信号経路322は、バス信号を、高電圧レベル(VDD=V、GND=V)から、低電圧レベル(VDD=V、GND=V)に変換する。
【0033】
一実施例において、バスブロック320のインバータゲート394及びFET384、そしてバスブロック330の抵抗器364及びインバータゲート374は、バス信号を、バスブロック320からバスブロック330に伝送する。同様に、一実施例において、バスブロック330のインバータゲート396及びFET386、そしてバスブロック340の抵抗器366及びインバータゲート376は、バス信号を、バスブロック330からバスブロック340に伝送する。
【0034】
バスブロック320の入力ポート312に入力されたバス信号が“ハイ(high)”の状態、すなわち「IN=1」であるか、もしくは入力ポート312に入力されたバス信号の電圧がVであるとき、その場合に、FET328がターンオフされると共に、FET327がターンオンされ、従って、ノード356における電圧は“ハイ(high)”に駆動される。そして、FET384のゲート電圧は、FET384をターンオフするために、“ロウ(low)”に駆動される。FET384は、ノード314においてバス信号を出力するために、抵抗器364に連結されると共に、ノード314における電圧は、“ハイ(high)”の状態になる(その電圧はVである)。
【0035】
一方、入力ポート312において入力されたバス信号が“ロウ(low)”の状態、すなわち「IN=0」であるか、もしくは入力ポート312において入力されたバス信号の電圧がVであるとき、その場合に、FET327がターンオフされると共に、FET328がターンオンされ、従って、ノード352における電圧は“ハイ(high)”に駆動される。FET323のゲート電圧は、FET323をターンオンするために、“ハイ(high)”に駆動される。そのようにして、FET323のドレインのノード356における電圧は、“ロウ(low)”に駆動されると共に、FET384のゲートの電圧は、FET384をターンオンするために、インバータゲート394によって“ハイ(high)”に駆動される。FET384は、ノード314においてバス信号を出力するために、抵抗器364に連結されると共に、ノード314における電圧は、“ロウ(low)”の状態になる(その電圧はVである)。
【0036】
一実施例において、FET325及び326は、それぞれ、ノード356及び352における電圧の最大振幅を減少させるために組み込まれ得る。従って、ノード356及び352における電圧は、それぞれ、VからVまでの最大振幅を有している。その結果、電力消費が削減され得ると共に、バス信号速度が増加し得る。
【0037】
従って、バス信号は、入力ポート312からノード314まで、バスブロック320を通って伝送され得る。同様の方法において、バス信号は、その場合に、ノード314からノード316までバスブロック330を通って伝送されると共に、次にバスブロック340を通って伝送され、そして出力ポート318において出力される。従って、入力ポート312において入力されたバス信号が“ハイ(high)”の状態であるとき、出力ポート318の出力バス信号は、“ハイ(high)”の状態、すなわち「OUT=1」になる。入力ポート312において入力されたバス信号が“ロウ(low)”の状態であるとき、出力ポート318の出力バス信号は、“ロウ(low)”の状態、すなわち「OUT=0」になる。
【0038】
図4は、本発明の一実施例による電池管理システムのための縦方向バス回路400を示す。電池410は、3つの電池パック412、414、及び416を備える。縦方向バス回路400は、1線式バス用に構成されると共に、3つのバスブロック420、430、及び440、そして複数の抵抗器462、464、及び466を備える。一実施例において、バスブロック420、430、及び440のそれぞれは同じであると共に、集積回路(IC)チップとして形成され得る。図4において、3つのバスブロックが示されるが、本発明はそのように限定されない。
【0039】
バスブロック420は、上向きの信号経路422、下向きの信号経路424、そしてI/O(入力/出力)装置426及び428を備える。同様に、バスブロック430は、上向きの信号経路432、下向きの信号経路434、そしてI/O(入力/出力)装置436及び438を備える。バスブロック440は、上向きの信号経路442、下向きの信号経路444、そしてI/O(入力/出力)装置446及び448を備える。上向きの信号経路422、432、及び442は、図2に示される上向きの信号経路222、232、及び242と同類である。下向きの信号経路424、434、及び444は、図3に示される下向きの信号経路342、332、及び322と同類である。
【0040】
別の実施例において、縦方向バス回路400は、2線式(2-wire)バスのための、2つの上向き信号経路と、2つの下向き信号経路と、4つのI/O装置とをそれぞれが有するバスブロックを備え得る。
【0041】
I/O装置426は、図2に示されるインバータゲート272と同類であるインバータゲート472、そしてそれぞれが図3に示されるインバータゲート398及びFET388と同類であるインバータゲート498及びFET488を備える。I/O装置428、I/O装置436、I/O装置438、I/O装置446、及びI/O装置448は、I/O装置426と同類であり、従って更には説明されない。
【0042】
バスブロック420、430、及び440は、それぞれ、更に、複数の電圧調整器を備える。この実施例において、複数の電圧調整器は、複数の低電圧降下(LDO:low drop-out)電圧調整器452、454、及び456であり得る。
【0043】
電池パック412、414、及び416のそれぞれにおける1つのセルの正極(positive terminal)における電圧、及びLDOのぞれぞれの出力電圧は、バスブロックを介したバス信号伝送を可能にするために提供される。例えば、電圧Vは、電池パック414におけるセル494の正極の電圧であり、そして、電圧Vは、電池パック412におけるセル492の正極の電圧である。バスブロック430において、電圧VがLDO454に供給され、そして、LDO454によって出力電圧Vが出力される。そのようにして、出力電圧V、及び電圧Vは、バスブロック430とバスブロック420との間でバス信号伝送を可能にするために供給される。このように、電圧V、V、V、V、V、及びVは、縦方向バス回路400におけるバス信号伝送を可能にするために供給される。すなわち、一実施例において、バスブロックによって共有された共通の電圧レベルが、ブロック間でバス信号伝送を可能にするために使用されると共に、共通の電圧レベルは、電池パック内のセルの正極における電圧、及びLDOの出力電圧によって提供され得る。
【0044】
相対的に安定しているLDO452、454、及び456の出力電圧は、縦方向バス回路400におけるバス信号伝送を可能にするための電源を供給する。従って、縦方向バス回路400は、急速な充電または放電の間のセル電圧変動によって影響を受けず、従って相対的に信頼できる。
【0045】
ノード402、404、406は、バスブロック420、430、及び440のI/Oポートとして機能する。上記で説明されたように、各ノードにおけるバス信号は、上向き方向及び下向き方向に伝送され得る。例えば、ノード402におけるバス信号は、ノード404、406に伝送され得ると共に、バス信号は、ノード404、406から伝送されて、ノード402において受信され得る。従って、バスブロック420、430、及び440のそれぞれは、1線式(1-wire)バスのための2つのI/Oポート(例えば、バスブロック420のノード402及び404)を使用する。別の実施例において、そのバスブロックは、2線式(2-wire)バスのための4つのI/Oポート(図示せず)を使用する。従って、バスブロックのICチップのピン数が削減され得る。
【0046】
I/O装置はオープンドレインであると共に、従って、I/O装置は相対的に適応性があり、そして、IC(Inter-Integrated Circuit)、SPI(Serial Peripheral Interface)、または他の種類のバスとして構成され得る。更に、縦方向バス回路400は、静的な状態において電力消費を必要としない。縦方向バス回路400の各バスブロックにおいて伝送されたバス信号は、差動信号であり、例えば、信号経路422において、FET423がターンオンされるか、もしくはFET423がターンオフされるかどうかは、ノード452における電圧とノード456における電圧との間の電圧差によって決定される。従って、相対的に高いバス信号速度と、相対的に良い耐性(tolerance)が獲得され得る。
【0047】
ノード402、404、及び406は、各ノードの動作電圧がそのI/O装置の電源電圧の範囲内にあるので、過電圧の過渡信号を受けることはないであろう。例えば、ノード402の動作電圧は、VからVまでである。
【0048】
電池パック412、414、及び416のそれぞれにおけるセルの最大数は、電池パックに連結されたバスブロックにおけるFETの最大許容“Vds”、及びこのバスブロックの一番上のバスブロックにおけるLDOの出力電圧によって決定される。例えば、図4において示されたように、バスブロック420におけるFET425/427の最大許容“Vds”は、VとVとの間の電圧差に電池パック412によって供給された電圧を加えたものに等しく、ここで、VとVとの間の電圧差は、バスブロック430におけるLDO454の出力電圧である。従って、電池パック412におけるセルの最大数は、以下の(1)式で与えられ得る。
【0049】
N=(Vds−VLDO)/Vcell ・・・(1)
【0050】
“N”は、電池パック412におけるセルの最大数であり、“Vds”は、FET425/427の最大許容“Vds”であり、VLDOは、バスブロック430におけるLDO454の出力電圧であり、そして、Vcellは、セル電圧である。
【0051】
図5は、本発明の一実施例による電池管理システムのための縦方向バスの接続形態500を示す。縦方向バスの接続形態500は、ICバスアプリケーションのために使用される。縦方向バスの接続形態500は、バスブロック520、530、及び540を備える。バスブロック520、530、及び540は、電池パック512、514、及び516に連結される。複数の電圧調整器が、それぞれ、バスブロック520、530、及び540に含まれている。この実施例において、複数の電圧調整器は、LDO552、554、及び556であり得る。
【0052】
図5において、3つのバスブロックが示されるが、本発明はそのように限定されない。
【0053】
電池パック512、514、及び516のそれぞれにおける1つのセルの正極(positive terminal)における電圧、及びLDOの出力電圧は、バスブロック520、530、及び540を介したバス信号伝送を可能にするために提供される。例えば、電池パック514におけるセル504の正極の電圧は、LDO554に供給されると共に、LDO554によって出力電圧が出力される。従って、LDO554によって出力された出力電圧、及びセル502の正極における電圧は、バスブロック530とバスブロック520との間でバス信号伝送を可能にするために供給される。上記で説明されたように、バスブロック520、530、及び540のぞれぞれは、例えばICバスプロトコルを使用して、他のバスブロックと通信することができる。
【0054】
図6は、本発明の一実施例による電池管理システム600を示す。電池管理システム600は、電池610、AFE装置620、630、及び640、そしてCECU660を備える。電池610は、電池パック612、614、及び616を備える。電池610に連結されるAFE装置620、630、及び640は、電池610におけるセルの状態にアクセスすることができる。AFE装置620に連結されるCECU660は、AFE装置620、630、及び640の送信先AFE装置と通信し得る。
【0055】
図6において、3つのバスブロックが示されるが、本発明はそのように限定されない。
【0056】
一実施例において、AFE装置620、630、及び640は同じであると共に、同じ集積回路(IC)チップとして形成され得る。一実施例において、AFE装置620は、監視ブロック622、バスブロック624、アナログ/デジタル変換器(ADC)626、バスエンジン628、LDO652、及びI/O装置(図示せず)を備える。同様に、AFE装置630は、監視ブロック632、バスブロック634、ADC636、バスエンジン638、LDO654、及びI/O装置(図示せず)を備える。AFE装置640は、監視ブロック642、バスブロック644、ADC646、バスエンジン648、LDO656、及びI/O装置(図示せず)を備える。一実施例において、バスブロック624、634、及び644のそれぞれは、バス信号を上向き方向と下向き方向にそれぞれ伝送するために、上向きの信号経路(例えば、図4に示される上向きの信号経路422)と、下向きの信号経路(例えば、図4に示される下向きの信号経路424)とを備える。
【0057】
一実施例において、電池パック612、614、及び616のぞれぞれにおける1つのセルの正極の電圧、及びLDO652、654、及び656の出力電圧は、AFE装置620、630、及び640を介したバス信号伝送を可能にするための共通の電圧レベルを提供する。例えば、電池パック612におけるセル682の正極の電圧、及びバスブロック630におけるLDO654の出力電圧は、AFE装置620及び630を介したバス信号伝送を可能にするための共通の電圧レベルを提供する。
【0058】
AFE装置620、630、及び640は、電池パックにおける各セルの状態を監視すると共に、バスブロック624、634、及び644、バスエンジン628、638、及び648、そしてI/O装置(図示せず)によって構成される縦方向バスを通してCECU660と通信するために使用される。
【0059】
一実施例において、AFE装置620を一例として考えると、AFE装置620における監視ブロック622は、電池の状態、例えば電池電圧、セル電圧、セル温度、電池電流を監視すると共に、電池の状態を表している監視信号をADC626に対して送信するために使用される。AFE装置620におけるADC626は、アナログ信号である電池の状態を、デジタル信号に変換すると共に、そのデジタル信号をバスエンジン628に対して送信する。バスエンジン628は、AFE装置620における制御装置であると共に、CECU660と通信し得る。
【0060】
AFE装置620、630、及び640のそれぞれは、CECU660と通信するために、マスターモードまたはスレーブモードにおいて動作することができる。AFE装置がマスターモードにおいて動作するとき、AFE装置におけるバスエンジンは、CECU660との通信のための信号を発することができる。例えば、AFE装置640がマスターモードにおいて動作するとき、バスエンジン648は、警報信号をCECU660に対して発する。警報信号は、縦方向バスによってバスエンジン638及び628に伝送され、その後、CECU660に伝送される。AFE装置がスレーブモードにおいて動作するとき、CECU660は、AFE装置のバスエンジンとの通信のための信号を発する。例えば、AFE装置640がスレーブモードにおいて動作するとき、CECU660が提供する信号は、AFE装置620におけるバスエンジン628に伝送され、その後、縦方向バスによってAFE装置640におけるバスエンジン648に伝送される。
【0061】
2線式バスプロトコルが構造600において使用されるとき、各バスエンジンは、相対的に良いエラー耐性(error tolerance)を求めて、3つのバスラインを使用する。図6において示されたように、バスエンジン628は、バスエンジン628の左側に3つのポートA、B、及びCを備えると共に、バスエンジン628の右側に3つのポートA、B、及びCを備える。例えば、もしポートA、B、A、及びBがバス信号を伝送するための初期設定のポートとして与えられると共に、もしポートBに誤りがあるならば、その場合に、ポートCが、バス信号を伝送するための予備ポートとして使用され得る。従って、相対的に良いエラー耐性が獲得され得る。一実施例において、1線式バスプロトコルが構造600において使用される場合、各バスエンジンは、相対的に良いエラー耐性を求めて、2つのバスラインを使用する。
【0062】
一実施例において、LDO652、654、及び656は、オンライン診断及び較正のための基準電圧を提供する。一実施例において、CECU660は、更に、オンライン診断及び較正のための正確な内部ADC(図示せず)を備える。LDO652の出力電圧は、CECU660における正確な内部ADCと、AFE装置620におけるADC626とによって変換される。もし2つの変換された結果が等しくないならば、その場合に、ADC626が較正されることになる。同様に、LDO654の電圧は、AFE装置630におけるADC636を診断して較正するために、較正されたADC626と、AFE装置630におけるADC636とによって変換される。その結果、AFE装置620、630、及び640におけるADCの全てが、診断されて較正され得る。従って、電池管理システム600においてオンライン診断及び較正を実行することは、相対的に容易である。
【0063】
ADCのオンライン診断及び較正のために、外部の正確な基準電圧(図示せず)が、LDO652、654、及び656によって供給される基準電圧として使用され得る。
【0064】
図7は、本発明の一実施例によるAFE装置700を示す。図4における構成要素と同じ参照符号が付けられた構成要素は、類似の機能を有している。図7の実施例において、AFE装置700は、上向きの信号経路422、下向きの信号経路424、I/O装置426及び428、LDO452、そしてバスエンジン728を備える。I/O装置426は、インバータゲート472及び498を備え得る。同様に、I/O装置428は、2つのインバータゲート772及び798を備え得る。
【0065】
有利に、AFE装置700は、セルフテスト機能を実行し得る。一実施例において、より具体的には、I/O装置428及び426におけるインバータゲート772、798、472、及び498を制御することによって、もし上向きの信号経路422または下向きの信号経路424に好ましくない状態が存在するならば、その場合に、それは検出され得る。
【0066】
一実施例において、制御信号“上方向入力イネーブル(UIE:upward input enable)”が、インバータゲート472に対して入力され得ると共に、制御信号“下方向出力イネーブル(DOE:downward output enable)”が、インバータゲート498に対して入力され得る。同様に、制御信号“上方向出力イネーブル(UOE:upward output enable)”が、インバータゲート798に対して入力され得ると共に、制御信号“下方向入力イネーブル(DIE:downward input enable)”が、インバータゲート772に対して入力され得る。一実施例において、制御信号は、インバータゲート472、798、772、及び498を制御するために使用される。
【0067】
バスエンジン728は、インバータゲート498、472、772、及び798を制御することによって、信号経路422及び424に好ましくない状態が存在するかどうかを判定し得る。一実施例において、論理“0”である制御信号DOE及びUIE、そして論理“1”である制御信号DIE及びUOEが、インバータゲート498、472、772、及び798をそれぞれ制御するために、バスエンジン728から送信され得る。従って、一実施例において、インバータゲート498及び472が無効にされ得ると共に、インバータゲート772及び798が有効にされ得る。バスエンジン728は、テスト信号を上向きの信号経路422に送信することができる。もし好ましくない状態が存在しないならば、テスト信号は、上向きの信号経路422、インバータゲート798、FET788、インバータゲート772、及び下向きの信号経路424によって形成されるループを経由して、バスエンジン728に対してフィードバックされ得る。従って、もしバスエンジン728がテスト信号を受信しないならば、好ましくない状態が検出され得る。
【0068】
一実施例において、バスエンジン728は、更に、例えば上向きの信号経路422の中の、または下向きの信号経路424の中の好ましくない状態の場所を判定し得る。この場合に、バスブロック420(図4)は、更に、複数の上向きの信号経路及び複数の下向きの信号経路(図示せず)を備え得る。一度好ましくない状態の存在が検出されれば、バスエンジン728は、異なる上向きの信号経路に沿ってテスト信号を送信することができる。もしバスエンジン728がそのテスト信号を受信し得るならば、好ましくない状態は、上向きの信号経路422に存在する。他の場合は、好ましくない状態は、下向きの信号経路424に存在する。
【0069】
一実施例において、好ましくない状態の場所が判定されるとき、好ましくない状態の場所を表しているフラグが、バスエンジン728に設定され得る。
【0070】
図8は、本発明の一実施例による電池管理システム800を示す。図6における構成要素と同じ参照符号が付けられた構成要素は、類似の機能を有している。
【0071】
図8の実施例において、電池管理システム800は、電池610、AFE装置820、830、及び840、そしてCECU660を備える。電池610は、電池パック612、614、及び616を備える。電池610に連結されるAFE装置820、830、及び840は、電池610におけるセルの状態にアクセスすることができる。CECU660は、AFE装置820、830、及び840のAFE装置と連結されると共に、送信先AFE装置と通信し得る。有利に、CECU660は、送信先AFE装置と初期設定の経路を介して通信し得ると共に、好ましくない状態が初期設定の経路に存在するならば、送信先AFE装置と予備の経路を介して通信し得る。一実施例において、好ましくない状態は、初期設定の経路の不通状態を含む。
【0072】
図8において、3つのAFE装置が示されるが、本発明はそのように限定されない。
【0073】
図8の実施例において、CECU660は、電池610におけるセルの中で最も低い電圧レベルを有するセル818によって電力を供給されるAFE装置820に連結される。
【0074】
一実施例において、AFE装置820、830、及び840は同じであると共に、同じ集積回路(IC)チップとして形成され得る。図8の実施例において、AFE装置820は、監視ブロック622、バスブロック824、ADC626、バスエンジン628、LDO652、及びI/O装置(図示せず)を備える。監視ブロック622は、それぞれのセルの状態を示す監視信号を出力し得る。バスブロック824は、バスブロック824内部に、監視信号を伝送するための内部信号経路(例えば内部の初期設定の信号経路827及び内部の予備の信号経路825)を備え得る。一実施例において、内部の初期設定の信号経路827は、上向きの信号経路(例えば、図4に示される上向きの信号経路422)と、下向きの信号経路(例えば、図4に示される下向きの信号経路424)とを備え得る。内部の予備の信号経路825は、もし好ましくない状態が内部の初期設定の信号経路827に存在するならば、予備として機能するように、図4に示される上向きの信号経路422と、図4に示される下向きの信号経路424とを備え得る。
【0075】
同様に、AFE装置830は、監視ブロック632、バスブロック834、ADC636、バスエンジン638、LDO654、及びI/O装置(図示せず)を備え得る。バスブロック834は、内部の初期設定の信号経路837及び内部の予備の信号経路835を備え得る。AFE装置840は、監視ブロック642、バスブロック844、ADC646、バスエンジン648、LDO656、及びI/O装置(図示せず)を備え得る。バスブロック844は、内部の初期設定の信号経路847及び内部の予備の信号経路845を備え得る。
【0076】
装置の外側の外部信号経路は、AFE装置820、830、及び840の間に連結されると共に、監視信号をAFE装置の間で伝送することができる。一実施例において、外部信号経路は、外部の初期設定の信号経路及び外部の予備の信号経路を備え得る。外部の予備の信号経路は、もし好ましくない状態が外部の初期設定の信号経路に存在するならば、予備として機能し得る。
【0077】
図8の実施例において、電池管理システム800は、1線式バス用に構成されると共に、外部の初期設定の信号経路“SD_1”、及び外部の予備の信号経路“SPA_1”が、AFE装置820とAFE装置830との間に連結される。外部の予備の信号経路“SPA_1”は、もし好ましくない状態が外部の初期設定の信号経路“SD_1”に存在するならば、予備として機能し得る。同様に、外部の初期設定の信号経路“SD_2”、及び外部の予備の信号経路“SPA_2”が、AFE装置830とAFE装置840との間に連結される。
【0078】
図8において、それぞれの2つのAFE装置の間に1つの外部の初期設定の信号経路と1つの外部の予備の信号経路とが示されるが、本発明はそのように限定されない。
【0079】
制御装置660は、送信先AFE装置と、初期設定の経路を介して通信し得る。一実施例において、初期設定の経路は、CECU660を経由した経路と、AFE装置820における内部の初期設定の信号経路827と、AFE装置の内部の複数の内部の初期設定の信号経路と、AFE装置820と送信先AFE装置との間の複数の外部の初期設定の信号経路と、を含み得る。例えば、AFE装置840が送信先AFE装置であり、そして制御装置660から信号が送信される場合に、信号をAFE装置840に伝送するための初期設定の経路は、制御装置660と、バスエンジン628と、内部の初期設定の信号経路827における上向きの信号経路と、外部の初期設定の信号経路SD_1と、バスエンジン638と、内部の初期設定の信号経路837における上向きの信号経路と、外部の初期設定の信号経路SD_2と、バスエンジン648とを経由し得る。
【0080】
CECU660は、好ましくない状態が初期設定の経路に存在するかどうかを判定し得る。一実施例において、各AFE装置がCECU660から送信される信号を受信するとき、フィードバック信号がAFE装置によって生成され、そしてCECU660に対して伝送され得る。そのようにして、信号がCECU660から送信された後に、もしCECU660がバスエンジン628及びバスエンジン638からフィードバック信号を受信すると共に、バスエンジン648からフィードバック信号を受信しないならば、好ましくない状態が、内部の初期設定の信号経路837における上向きの信号経路、外部の初期設定の信号経路SD_2、またはバスエンジン648に存在し得る。その場合に、上述のように、バスエンジン638は、セルフテストを実行することができる。
【0081】
一実施例において、もしバスエンジン638が、好ましくない状態が内部の初期設定の信号経路837における上向きの信号経路に存在することを検出するならば、その信号は、もう一度CECU660から送信され得ると共に、内部の初期設定の信号経路837における上向きの信号経路が、内部の予備の信号経路835における上向きの信号経路に切り替えられるという点で、初期設定の経路とは異なる予備の経路を介してAFE装置840に伝送され得る。一実施例において、そうでない場合は、その信号は、外部の初期設定の信号経路SD_2が、AFE装置830とAFE装置840との間に配置された外部の予備の信号経路SPA_2に切り替えられるという点で、初期設定の経路とは異なる予備の経路を介してAFE装置840に伝送され得る。その結果、システム800の信頼性が向上し得る。
【0082】
図8において、各AFE装置内に1つの内部の予備の信号経路が示されるが、本発明はそのように限定されない。複数の内部の予備の信号経路が各AFE装置に含まれ得ると共に、従ってシステム800の更に高い信頼性が獲得され得る。
【0083】
図9は、本発明の別の実施例による電池管理システム900を示す。図6における構成要素と同じ参照符号が付けられた構成要素は、類似の機能を有している。
【0084】
図9の実施例において、電池管理システム900は、電池610、AFE装置620、630、及び640、CECU660、アイソレータ(isolator:断路器)920、そしてマルチプレクサ(MUX)910を備える。アイソレータ920は、変圧器、オプトカプラ等であり得る。電池610は、電池パック612、614、及び616を備える。電池610に連結されるAFE装置620、630、及び640は、電池610におけるセルの状態にアクセスすることができる。少なくとも2つのAFE装置に連結されたCECU660は、送信先AFE装置と通信し得る。図9の実施例において、CECU660は、AFE装置620及びAFE装置640に連結される。AFE装置620は、電池610におけるセルの中で最も低い電圧レベルを有するセル918によって電力を供給される。AFE装置640は、電池610におけるセルの中で最も高い電圧レベルを有するセル919によって電力を供給される。
【0085】
図9において、3つのAFE装置が示されるが、本発明はそのように限定されない。
【0086】
有利に、制御装置660は、送信先AFE装置と、初期設定の経路を介して通信し得ると共に、もし好ましくない状態が初期設定の経路に存在するならば、送信先AFE装置と、予備の経路を介して通信し得る。一実施例において、初期設定の経路は、複数のAFE装置の第1のセットを含み、予備の経路は、複数のAFE装置の第2のセットを含むと共に、複数のAFE装置の第1のセットと複数のAFE装置の第2のセットとは異なる。一実施例において、好ましくない状態は、初期設定の経路の不通状態を含む。
【0087】
図9の実施例において、CECU660は、1つのバスインタフェース(バスI/F)を備え、従って、MUX910は、通信を可能にするように初期設定の経路または予備の経路を選択するように、CECU660によって使用されると共に制御され得る。アイソレータ920は、CECU660から送信される信号の電圧レベルを変換し得ると共に、従って、その信号は、予備の経路を介して伝送され得る。
【0088】
一実施例において、AFE装置620、630、及び640は同じであると共に、同じ集積回路(IC)チップとして形成され得る。図9の実施例において、AFE装置620は、監視ブロック622、バスブロック624、ADC626、バスエンジン628、LDO652、及びI/O装置(図示せず)を備える。監視ブロック622は、それぞれのセルの状態を示す監視信号を出力し得る。バスブロック624は、監視信号を伝送するための内部信号経路を備え得る。一実施例において、内部の信号経路は、上向きの信号経路(例えば、図4に示される上向きの信号経路422)と、下向きの信号経路(例えば、図4に示される下向きの信号経路424)とを備え得る。
【0089】
同様に、AFE装置630は、監視ブロック632、バスブロック634、ADC636、バスエンジン638、LDO654、及びI/O装置(図示せず)を備える。AFE装置640は、監視ブロック642、バスブロック644、ADC646、バスエンジン648、LDO656、及びI/O装置(図示せず)を備える。
【0090】
図9の実施例において、電池管理システム900は、1線式バス用に構成される。一実施例において、AFE装置620とAFE装置630とは、外部の信号経路“SD_1”を介して連結される。同様に、一実施例において、AFE装置630とAFE装置640とは、外部の信号経路“SD_2”を介して連結される。図9において、それぞれの2つのAFE装置の間に1つの外部の信号経路が示されるが、本発明はそのように限定されない。
【0091】
上述のように、制御装置660は、送信先AFE装置と、初期設定の経路を介して通信し得ると共に、もし好ましくない状態が最初の経路に存在するならば、送信先AFE装置と、予備の経路を介して通信し得る。一実施例において、初期設定の経路は、制御装置660と、AFE装置620における内部の信号経路と、AFE装置の内部の複数の内部の信号経路と、AFE装置620と送信先AFE装置との間の複数の外部の信号経路と、を経由し得る。予備の経路は、CECU660と、AFE装置640における内部の信号経路と、AFE装置の内部の複数の内部の信号経路と、AFE装置640と送信先AFE装置との間の複数の外部の信号経路と、を経由し得る。すなわち、CECU660が提供する信号は、送信先AFE装置に対して上向き方向に伝送され得ると共に、もし好ましくない状態が上向き方向の経路に存在するならば、送信先AFE装置に対して下向き方向に伝送され得る。
【0092】
AFE装置640が送信先AFE装置であり、そしてCECU660から信号が送信される場合に、信号をAFE装置640に伝送するための初期設定の経路は、制御装置660と、バスエンジン628と、バスブロック624における内部の信号経路と、外部の信号経路SD_1と、バスエンジン638と、バスブロック634における内部の信号経路と、外部の信号経路SD_2と、バスエンジン648とを経由し得る。
【0093】
CECU660は、初期設定の経路に好ましくない状態が存在するかどうかを判定し得る。一実施例において、各AFE装置がCECU660から送信される信号を受信するとき、フィードバック信号が、AFE装置によって生成され得ると共に、CECU660に対して伝送され得る。そのようにして、信号がCECU660から送信された後に、もしCECU660がバスエンジン628及びバスエンジン638からフィードバック信号を受信すると共に、バスエンジン648からフィードバック信号を受信しないならば、好ましくない状態が、初期設定の経路に存在する。従って、その信号は、もう一度CECU660から送信され得ると共に、予備の経路を介して伝送され得る。この場合において、予備の経路は、制御装置660とバスエンジン648とを経由する。その結果、システム900の信頼性が向上し得る。
【0094】
一実施例において、CECU660は、少なくとも2つのAFE装置と連結され得る。その結果、システム900の更に高い信頼性が獲得され得る。
【0095】
一実施例において、電池管理システム900における各AFE装置は、上述のように、もし好ましくない状態が存在するならば、予備として使用され得る内部の予備の信号経路と外部の予備の信号経路とを、更に備え得る。その結果、システム900の更に高い信頼性が獲得され得る。
【0096】
図10は、本発明の一実施例による電池管理システムにおける通信を可能にするための方法のフローチャート1000を示す。図10は、図8及び図9と組み合わせて説明される。
【0097】
ブロック1002において、CECU660は、CECU660と送信先装置との間の通信を可能にするように機能する初期設定の経路に好ましくない状態が存在するかどうかを判定し得る。図8の実施例において、初期設定の経路は、CECU660を経由した経路と、AFE装置820における内部の初期設定の信号経路827と、AFE装置の内部の複数の内部の初期設定の信号経路と、AFE装置820と送信先AFE装置との間の複数の外部の初期設定の信号経路と、を含み得る。図9の実施例において、初期設定の経路は、制御装置660を経由した経路と、バスブロック624における内部の信号経路と、AFE装置の内部の複数の内部の信号経路と、AFE装置620と送信先AFE装置との間の複数の外部の信号経路と、を含み得る。上述のように、CECU660は、初期設定の経路に好ましくない状態が存在するかどうかを判定し得る。
【0098】
ブロック1004において、もし好ましくない状態が検出されるならば、予備の経路を介して通信が可能にされ得ると共に、そうでなければ、初期設定の経路を介して通信が可能にされ得る。図8の実施例において、もし好ましくない状態が初期設定の経路における内部の初期設定の信号経路に存在するならば、予備の経路は、上述のような経路であり得る。図8の実施例において、もし好ましくない状態が初期設定の経路における外部の初期設定の信号経路に存在するならば、予備の経路は、上述のような経路であり得る。図9の実施例において、予備の経路は、上述のような経路であり得る。
【0099】
上述の説明および図面は本発明の実施形態を表すが、本発明の原理の精神および範囲から逸脱することなしに、様々な追加、修正および置換がこれらの実施形態に加えられる可能性があることは、理解されるであろう。当業者は理解することであろうが、本発明の実施において形、構造、配列、割合、材料、要素、およびコンポーネントおよびその他についての多くの修正が使用された状態で、本発明が使用される可能性があり、これらの多くの修正は、本発明の原理から逸脱することなしに、特に、特定の環境および動作要件に適合されている。したがって、ここで開示された実施形態は、全ての点において例示であり限定でないと考えられるべきであり、上述の説明に限定されない。
【符号の説明】
【0100】
100 従来の電池管理システム
112、114、116 電池パック
122、124、126 AFE装置
132、134、136 オプトカプラブロック
140 中央電気制御装置(CECU)
200 縦方向バス回路
212 入力ポート
218 出力ポート
220、230、240 バスブロック
222、232、242 上向きの信号経路
229、239、249 インバータゲート
223、224、225、226、227、228 FET
233、234、235、236、237、238 FET
243、244、245、246、247、248 FET
252、256 ノード
262、264、266、268 抵抗器
272、274、276、294、296、298 インバータゲート
284、286、288 FET
300 縦方向バス回路
312 入力ポート
314、316 ノード
318 出力ポート
320、330、340 バスブロック
322、332、342 下向きの信号経路
329、339、349 インバータゲート
323、324、325、326、327、328 FET
333、334、335、336、337、338 FET
343、344、345、346、347、348 FET
352、356 ノード
362、364、366、368 抵抗器
372、374、376、394、396、398 インバータゲート
384、386、388 FET
400 電池管理システムのための縦方向バス回路
402、404、406 ノード
410 電池
412、414、416 電池パック
420、430、440 バスブロック
423 FET
462、464、466 抵抗器
422、432、442 上向きの信号経路
424、434、444 下向きの信号経路
426、428、436、438、446、448 I/O(入力/出力)装置
452、454、456 低電圧降下(LDO)電圧調整器
462、464、466 抵抗器
472 インバータゲート
488 FET
492、494 セル
498 インバータゲート
500 縦方向バスの接続形態
502、504 セル
512、514、516 電池パック
520、530、540 バスブロック
552、554、556 LDO
600 電池管理システム
610 電池
612、614、616 電池パック
620、630、640 AFE装置
622、632、642 監視ブロック
624、634、644 バスブロック
626、636、646 アナログデジタル変換器(ADC)
628、638、648 バスエンジン
652、654、656 LDO
660 CECU
682 セル
700 AFE装置
728 バスエンジン
772、798 インバータゲート
788 FET
800 電池管理システム
818 セル
820、830、840 AFE装置
824、834、844 バスブロック
825、835、845 内部の予備の信号経路
827、837、847 内部の初期設定の信号経路
900 電池管理システム
910 マルチプレクサ(MUX)
918、919 セル
920 アイソレータ(isolator:断路器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池管理システムであって、
複数のセルを有する電池と、
前記電池に連結されると共に、前記セルの状態を判断するように機能する複数の装置と、
前記複数の装置の内の第1の装置に連結されると共に、初期設定の経路を介して前記複数の装置の内の送信先装置と通信すると共に、もし前記初期設定の経路に好ましくない状態が存在するならば、予備の経路を介して前記送信先装置と通信するように機能する制御装置と
を備えることを特徴とする電池管理システム。
【請求項2】
前記好ましくない状態が、前記初期設定の経路の不通状態を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記制御装置が、更に、前記複数の装置の内の第2の装置に連結される
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記初期設定の信号経路が、第1の複数の前記装置を備えると共に、前記予備の信号経路が、第2の複数の前記装置を備え、
前記第1の複数の前記装置と前記第2の複数の前記装置とが異なる
ことを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数の装置が、前記セルによって電力を供給されると共に、前記セルによって供給された複数の共通の電圧レベルを共有する
ことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の装置が、前記セルの中で最も低い電圧レベルを有するセルによって電力を供給される装置から成る
ことを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記第2の装置が、前記セルの中で最も高い電圧レベルを有するセルによって電力を供給される装置から成る
ことを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
電池管理システムであって、
複数のセルを有する電池と、
前記電池に連結されると共に、前記セルの状態を判断するように機能する複数の装置と、
前記複数の装置の内の第1の装置に連結されると共に、初期設定の経路を介して前記複数の装置の内の送信先装置と通信すると共に、もし前記初期設定の経路に好ましくない状態が存在するならば、予備の経路を介して前記送信先装置と通信するように機能する制御装置とを備え、
前記複数の装置のそれぞれが、
それぞれのセルの状態を示す監視信号を出力するように機能する監視ブロックと、
前記監視ブロックに連結されると共に、前記監視信号を伝送するように機能するバスブロックとを備え、
前記バスブロックが、前記バスブロック内部に内部信号経路を備え、
前記複数の装置の外部の外部信号経路が、前記装置間に連結されると共に、前記装置間で前記監視信号を伝送するように機能する
ことを特徴とする電池管理システム。
【請求項9】
前記好ましくない状態が、前記初期設定の経路の不通状態を含む
ことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記内部信号経路が、内部の初期設定の信号経路を含み、前記外部信号経路が、外部の初期設定の信号経路を含む
ことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記初期設定の経路が、
前記制御装置を経由する経路と、
前記第1の装置における内部の初期設定の信号経路と、
第1の複数の前記装置内部の第1の複数の内部の初期設定の信号経路と、
前記第1の装置と前記送信先装置との間の第1の複数の外部の初期設定の信号経路と
を含むことを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記内部信号経路が、更に、内部の予備の信号経路を含む
ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
もし前記第1の装置における内部の初期設定の信号経路に前記好ましくない状態が存在するならば、その場合に、前記第1の装置における前記内部の初期設定の信号経路が、前記第1の装置内に配置された内部の予備の信号経路に切り替えられるという点で、前記予備の経路が、前記初期設定の経路とは異なる経路を含む
ことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記外部信号経路が、更に、外部の予備の信号経路を含む
ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1の装置と前記送信先装置との間の前記第1の複数の外部の初期設定の信号経路における外部の初期設定の信号経路に前記好ましくない状態が存在するならば、その場合に、前記外部の初期設定の信号経路が、前記第1の装置と前記送信先装置との間に配置された外部の予備の信号経路に切り替えられるという点で、前記予備の経路が、前記初期設定の経路とは異なる経路を含む
ことを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記制御装置が、更に、前記複数の装置の内の第2の装置に連結されると共に、
前記予備の経路が、
前記制御装置を経由する経路と、
前記第2の装置における内部の初期設定の信号経路と、
第2の複数の前記装置内部の第2の複数の内部の初期設定の信号経路と、
前記第2の装置と前記送信先装置との間の第2の複数の外部の初期設定の信号経路と、を含む
ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記複数の装置が、前記セルによって電力を供給されると共に、前記セルによって供給された複数の共通の電圧レベルを共有する
ことを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第2の装置が、前記セルの中で最も高い電圧レベルを有するセルによって電力を供給される装置から成る
ことを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記複数の装置が、前記セルによって電力を供給されると共に、前記セルによって供給された複数の共通の電圧レベルを共有する
ことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項20】
前記第1の装置が、前記セルの中で最も低い電圧レベルを有するセルによって電力を供給される装置から成る
ことを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記制御装置が、前記好ましくない状態が存在するかどうかを判定する
ことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項22】
電池管理システムにおける通信を可能にするための方法であって、
制御装置と送信先フロントエンド装置との間の前記通信を可能にするように機能する初期設定の経路に好ましくない状態が存在するかどうかを判定する段階と、
前記好ましくない状態が検出されたならば、予備の経路を介して前記通信を可能にし、そうでなければ、前記初期設定の経路を介して前記通信を可能にする段階と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
前記システムが、複数のフロントエンド装置を備えると共に、
前記複数のフロントエンド装置のそれぞれが、内部の初期設定の信号経路を備え、
前記複数の装置の外部の初期設定の信号経路が、前記複数の装置間に連結される
ことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記制御装置が、前記システムの第1のフロントエンド装置に連結されると共に、
前記初期設定の経路が、
前記制御装置を経由する経路と、
前記第1の装置における内部の初期設定の信号経路と、
第1の複数の前記装置内部の第1の複数の内部の初期設定の信号経路と、
前記第1の装置と前記送信先装置との間の第1の複数の外部の初期設定の信号経路と、を含む
ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
もし前記第1の装置における内部の初期設定の信号経路に前記好ましくない状態が存在するならば、その場合に、前記第1の装置における前記内部の初期設定の信号経路が、前記第1の装置内に配置された内部の予備の信号経路に切り替えられるという点で、前記予備の経路が、前記初期設定の経路とは異なる経路を含む
ことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の装置と前記送信先装置との間の前記第1の複数の外部の初期設定の信号経路における外部の初期設定の信号経路に前記好ましくない状態が存在するならば、その場合に、前記外部の初期設定の信号経路が、前記第1の装置と前記送信先装置との間に配置された外部の予備の信号経路に切り替えられるという点で、前記予備の経路が、前記初期設定の経路とは異なる経路を含む
ことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記制御装置が、更に、前記複数の装置の内の第2の装置に連結されると共に、
前記予備の経路が、
前記制御装置を経由する経路と、
前記第2の装置における内部の初期設定の信号経路と、
第2の複数の前記装置内部の第2の複数の内部の初期設定の信号経路と、
前記第2の装置と前記送信先装置との間の第2の複数の外部の初期設定の信号経路と、を含む
ことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記好ましくない状態が、前記初期設定の経路の不通状態を含む
ことを特徴とする請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−161918(P2010−161918A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−270623(P2009−270623)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(500521843)オーツー マイクロ, インコーポレーテッド (138)
【Fターム(参考)】