説明

電源タップ

【課題】子供のテレビやゲーム機器による遊戯時間を効果的に制限することができる電源タップを提供する。
【解決手段】電源プラグ11とコンセント12とが接続スイッチ19を介して接続される。接続スイッチ19のONまたはOFFは、制御回路20により制御されている。制御回路20は、接続スイッチ19をONまたはOFFとする設定時刻となった時に、パスワードの入力を求め、入力されたパスワードが設定されたものと一致すると、接続スイッチ19を設定とは異なる状態とし、不一致の場合は、接続スイッチ19を設定の状態とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源プラグとコンセントとの間に接続スイッチが設けられた電源タップに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビやゲーム機器の普及により、子供のそれらによる遊戯時間が長くなってきている。子供に1日におけるそれらの利用時間を決めるなどして守らせることが望ましいが、テレビやゲームに夢中になってしまうとなかなか難しい。そこで、予め設定した時間のみにテレビやゲーム機器に通電をし、利用できる時間を制限する方法が考えられる。例えば、電源タップには、待機電力を抑えるために、コンセントに対する通電をONまたはOFFにする接続スイッチを設け、タイマーにより設定時刻に接続スイッチを自動的にONまたはOFFにするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような電源タップを用いれば、設定した時刻にのみ通電して利用する時間を制限することも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−222170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、テレビやゲーム機器は、親の監督下において利用させたい場合も多いのに対して、特許文献1に記載の電源タップでは予め設定された時間になると通電してしまうので、親の監督とは関係なく利用できる状態となってしまうという問題があった。また、その時に応じて、設定とは異なる動作をさせたい場合もあるのに対して、特許文献1に記載の電源タップでは設定をそのつど変更しなければならず、面倒であるという問題もあった。更に、特許文献1に記載の電源タップでは、設定時間を子供が自由に変えることも可能であり、利用時間を制限することが難しかった。
【0005】
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、子供のテレビやゲーム機器による遊戯時間を効果的に制限することができる電源タップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電源タップは、電源プラグと、この電源プラグに接続スイッチを介して接続されたコンセントと、接続スイッチのONまたはOFFを制御する制御手段とを備えたものであって、制御手段は、接続スイッチをONまたはOFFにする時刻を設定するON・OFF時刻設定手段と、パスワードを設定するパスワード設定手段と、接続スイッチをONまたはOFFにする設定時刻となった時にパスワードの入力を求め、パスワードの入力により接続スイッチのONまたはOFFを制御するON・OFF判定手段とを有するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の電源タップによれば、接続スイッチをONまたはOFFにする設定時刻となった時にパスワードの入力を求めるようにしたので、パスワードの入力により接続スイッチのONまたはOFFを制御することができる。よって、予め設定した時刻に親の監督下において通電し、テレビやゲーム機器を利用させることができると共に、待機電力を削減することができる。
【0008】
また、パスワード入力の求めに応じて入力されたパスワードが設定されたものと一致する場合には接続スイッチを設定とは異なる状態とし、不一致の場合または何も入力されない場合には接続スイッチを設定の状態とするようにすれば、その時に応じて、設定とは異なる動作をさせたい場合であっても簡単に設定を変更することができ、目的に応じて使い分けることができる。
【0009】
更に、接続スイッチをONまたはOFFにする時刻を変更する際に、パスワードの入力を求め、パスワードの入力により接続スイッチをONまたはOFFとする時刻の変更を制御するようにすれば、通電時刻を子供が勝手に変更することができず、子供にテレビやゲーム機器の利用時間を効果的に守らせることができる。
【0010】
加えて、コンセントに差し込んだ電気機器のプラグが抜けないように施錠する施錠機構を備えるようにすれば、子供が勝手にテレビやゲーム機器のプラグを電源タップから抜いて利用することを防止することができ、子供にテレビやゲーム機器の利用時間を効果的に守らせることができる。
【0011】
更にまた、設定されたパスワードまたは接続スイッチをONまたはOFFにする設定時刻を初期化する初期化スイッチを備えるようにすれば、設定の変更を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電源タップの外観構成を表わす図である。
【図2】図1に示した施錠機構の構成例を表わす図である。
【図3】図1に示した施錠機構の他の構成例を表わす図である。
【図4】図1に示した電源タップの回路構成を表わす図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施の形態に係る電源タップ10の外観構成を表わすものである。この電源タップ10は、例えば、電力供給源の外部コンセント(図示せず)に接続する電源プラグ11と、電力供給先の電気機器のプラグPが接続される少なくとも1つのコンセント12とを有している。電源プラグ11は、例えば、筺体13から引き出されて設けられている。筺体13の内部には、例えば、プラグPを収納する収納部13Aが設けられており、コンセント12は収納部13Aに配設されている。収納部13Aには、開閉可能な蓋13Bが設けられており、プラグPをコンセント12に差し込んだり、抜いたりできるようになっている。収納部13Aの例えば側面には、プラグPのコードP1を通すための貫通孔13Cが、コンセント12に対応して設けられている。
【0015】
また、電源タップ10には、例えば、情報を表示する液晶パネルなどよりなる表示パネル14と、情報を入力するための入力スイッチ15と、スピーカー16とが、筺体13の表面にそれぞれ設けられている。更に、電源タップ10には、内部に設定されているデータを初期化する初期化スイッチ17が設けられていることが好ましい。設定の変更を容易に行うことができるからである。初期化スイッチ17は、例えば、収納部13A、すなわち蓋13Bにより覆われた筺体13の内部に設けられることが好ましい。間違って動作させてしまったり、子供がいたずらなどにより動作させてしまうことを防止するためである。
【0016】
加えて、電源タップ10には、例えば、コンセント12に差し込んだプラグPが抜けないように施錠する施錠機構18が設けられていることが好ましい。子供が勝手にテレビやゲーム機器などのプラグを電源タップ10から抜いて利用することを防止することができるからである。施錠機構18の構造はどのようなものでもよいが、例えば、図2または図3に示したような構造が挙げられる。
【0017】
図2に示した施錠機構18は、例えば、施錠口18Aから施錠を行うと、一対の固定フック18B,18CがプラグPの先端部に設けられている穴P2に差し込まれてプラグPが抜けなくなるものである。固定フック18B,18Cは、例えば、固定フックドライバー18D,18Eにそれぞれ配設されており、固定フックドライバー18D,18Eが施錠および開錠に連動して移動することにより、固定フック18B,18CがプラグPの穴P2に差し込まれたり引き抜かれたりするように構成されている。
【0018】
図3に示した施錠機構18は、例えば、蓋13Bを閉め、施錠口18Aから施錠を行うと、蓋13Bが筺体本体13Dに固定され、蓋13Bを開けることができなくなるように構成されている。蓋13Bを開けてコンセント12にプラグPを差し込み、蓋13Bを閉めてプラグPを収納部13Aに収納することにより、プラグPを抜くことをできなくするものである。
【0019】
図4は、図1に示した電源タップ10の回路構成を表わすものである。この電源タップ10は、筺体13の内部において、電源プラグ11とコンセント12とが接続スイッチ19を介して接続されている。接続スイッチ19のONまたはOFFは、筺体13の内部に設けられた制御手段である制御回路20により制御されている。制御回路20は、例えば、入力スイッチ制御回路21と、パスワード管理回路22と、ON・OFF時刻管理回路23と、表示制御回路24と、電源制御回路25と、電波時計レシーバ回路26とを有している。
【0020】
入力スイッチ制御回路21は、入力スイッチ15から入力された情報を制御するものであり、入力スイッチ15、パスワード管理回路22、ON・OFF時刻管理回路および表示制御回路24とそれぞれ接続されている。入力スイッチ制御回路21は、具体的には、入力スイッチ15から入力されたパスワード情報をパスワード管理回路22に出力し、接続スイッチ19をONまたはOFFにする時刻情報をON・OFF時刻管理回路23に出力し、カーソル情報を表示制御回路24に通知するようになっている。
【0021】
パスワード管理回路22は、パスワードを管理するものであり、入力スイッチ制御回路21、ON・OFF時刻管理回路23、表示制御回路24、電源制御回路25、スピーカー16および初期化スイッチ17とそれぞれ接続されている。パスワード管理回路22は、具体的には、パスワード設定時に入力スイッチ制御回路21から入力されたパスワードを設定するパスワード設定手段としての機能を有している。なお、パスワード管理回路22により設定されたパスワードは、初期化スイッチ17により初期化されるようになっている。
【0022】
また、パスワード管理回路22は、ON・OFF時刻管理回路23から接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻である旨の通知がされると、表示制御回路24にパスワードの入力を求めるように通知すると共に、スピーカー16に通知し、入力されたパスワードにより接続スイッチ19のONまたはOFFを制御するON・OFF判定手段としての機能も有している。このON・OFF判定手段では、例えば、パスワード入力の求めに応じて入力されたパスワードが設定されたものと一致する場合には、接続スイッチ19を設定とは異なる状態とし、不一致の場合または所定時間内に何も入力されない場合には、接続スイッチ19を設定の状態とする指示を電源制御回路25に通知するように設定されていることが好ましい。すなわち、ONとする時刻である旨の通知がされた時には、パスワードが一致した場合に、接続スイッチ19を設定とは異なるOFFとし、パスワードが不一致または入力されない場合に、接続スイッチ19を設定のONとし、OFFとする時刻である旨の通知がされた時には、その逆とするように設定されていることが好ましい。その時に応じて、設定とは異なる動作をさせたい場合であっても簡単に設定を変更することができ、目的に応じて使い分けることができるからである。
【0023】
更に、パスワード管理回路22は、入力スイッチ制御回路21から接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻を変更する旨の通知がされると、表示制御回路24にパスワードの入力を求めるように通知し、入力されたパスワードにより接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻の変更を制御する時刻変更判定手段としての機能も有している。この時刻変更判定手段では、例えば、パスワード入力の求めに応じて入力されたパスワードが設定されたものと一致する場合には、表示制御回路24に接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻の入力を求めるように通知するように設定されていることが好ましい。
【0024】
ON・OFF時刻管理回路23は、接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻を管理するものであり、入力スイッチ制御回路21、パスワード管理回路22、電波時計レシーバ回路26および初期化スイッチ17とそれぞれ接続されている。ON・OFF時刻管理回路23は、具体的には、入力スイッチ制御回路21から入力された接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻を設定するON・OFF時刻設定手段としての機能を有している。接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻は、必要に応じて、月、日、曜日、時、分などにより設定することができる。また、接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻は、例えば、基準となる時刻からの範囲で設定することができるようになっていることが好ましい。具体的には、例えば、接続スイッチ19を○時○分にONとし、2時間後にOFFとするというような場合が挙げられる。範囲は、月、日、曜日、時、または分についてそれぞれ指定できるようになっていることが好ましい。なお、ON・OFF時刻管理回路23により設定された接続スイッチ19をONまたはOFFにする設定時刻は、初期化スイッチ17により初期化されるようになっている。
【0025】
また、ON・OFF時刻管理回路23は、接続スイッチ19をONまたはOFFとする設定時刻と、電波時計レシーバ回路26から通知される時計情報とを比較し、一致した時にパスワード管理回路22に通知するON・OFF時刻通知手段としての機能も有している。
【0026】
表示制御回路24は、表示パネル14に表示する情報を制御するものであり、入力スイッチ制御回路21、パスワード管理回路22、電波時計レシーバ回路26および表示パネル14とそれぞれ接続されている。表示制御回路24は、例えば、入力スイッチ制御回路21から入力された入力パネルのカーソル情報、パスワード管理回路22から通知されたパスワードの入力を求める表示、パスワード管理回路22から通知された接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻の入力を求める表示、または電波時計レシーバ回路26から通知された時計情報を表示パネル14に表示させるようになっている。
【0027】
電源制御回路25は、接続スイッチ19を制御するものであり、パスワード管理回路22および接続スイッチ19と接続されている。電源制御回路25は、例えば、パスワード管理回路22からの指示に従って、接続スイッチ19をONまたはOFFとするようになっている。
【0028】
電波時計レシーバ回路26は、ON・OFF時刻管理回路23および表示制御回路24とそれぞれ接続されており、それらに時刻を通知するものである。
【0029】
この電源タップ10は、例えば、次のようにして用いられる。
【0030】
(初期設定時)
まず、利用者は、例えば、表示パネル14の表示内容に従い、入力スイッチ15を操作して、パスワードを入力する。入力されたパスワードは、入力スイッチ制御回路21からパスワード管理回路22に通知され保存される。これにより、パスワード管理回路22にパスワードが設定される。
【0031】
次いで、利用者は、例えば、表示パネル14の表示内容に従い、入力スイッチ15を操作して、接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻を入力する。その際、必要に応じて、月、日、曜日、時、分、または基準となる時刻からの範囲などを入力する。入力された時刻は、入力スイッチ制御回路21からON・OFF時刻管理回路23に通知され保存される。これにより、ON・OFF時刻管理回路23に接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻が設定される。
【0032】
(通常使用時)
パスワードおよび接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻が設定されると、ON・OFF時刻管理回路23では、常時、電波時計レシーバ回路26から通知される現時刻と、接続スイッチ19をONまたはOFFとする設定時刻とを比較する。
【0033】
例えば、現時刻と接続スイッチ19をONとする設定時刻が一致すると、ON・OFF時刻管理回路23はパスワード管理回路22に通知し、パスワード管理回路23は表示制御回路24を通じて表示パネル14にパスワードの入力を求める旨の表示をすると共に、スピーカー16に通知してアラームを鳴らす。表示パネル14にパスワードの入力を求める表示がされると、利用者は、必要に応じて、入力スイッチ15を操作してパスワードの入力を行う。入力されたパスワードは、入力スイッチ制御回路21からパスワード管理回路22に通知され、パスワード管理回路22において設定したパスワードと比較される。
【0034】
パスワードが一致した場合には、パスワード管理回路22は電源制御回路25に設定と異なる状態のOFFとする旨を通知し、電源制御回路25は接続スイッチ19をOFFとする。一方、パスワードが不一致の場合には、パスワード管理回路22は電源制御回路25に設定の状態であるONとする旨を通知し、電源制御回路25は接続スイッチ19をONとする。また、表示パネル14にパスワードの入力を求める旨の表示がされても所定時間内に利用者が何も入力しない場合には、パスワード管理回路22は電源制御回路25に設定の状態であるONとする旨を通知し、電源制御回路25は接続スイッチ19をONとする。すなわち、パスワードを入力しなければ設定通り通電されるが、設定通りに通電させたくない場合には、正しいパスワードを入力すればよい。
【0035】
また例えば、現時刻と接続スイッチ19をOFFとする設定時刻が一致すると、ON・OFF時刻管理回路23はパスワード管理回路22に通知し、パスワード管理回路23は表示制御回路24を通じて表示パネル14にパスワードの入力を求める旨の表示をすると共に、スピーカー16に通知してアラームを鳴らす。表示パネル14にパスワードの入力を求める表示がされると、利用者は、入力スイッチ15を操作してパスワードの入力を行う。入力されたパスワードは、入力スイッチ制御回路21からパスワード管理回路22に通知され、パスワード管理回路22において設定したパスワードと比較される。
【0036】
パスワードが一致した場合には、パスワード管理回路22は電源制御回路25に設定とは異なる状態のONとする旨を通知し、電源制御回路25は接続スイッチ19をONとする。一方、パスワードが不一致の場合、または、表示パネル14にパスワードの入力を求める旨の表示がされても所定時間内に利用者が何も入力しない場合には、パスワード管理回路22は電源制御回路25に設定の状態であるOFFとする旨を通知し、電源制御回路25は接続スイッチ19をOFFとする。すなわち、正しいパスワードを入力すれば、通電状態を続けることができるが、正しくないパスワードが入力された場合およびパスワードが入力されない場合には、設定通り通電が遮断される。
【0037】
なお、コンセント12に電力供給先の電気機器のプラグPを接続したのち、施錠機構18により施錠すると、コンセント12からプラグPを抜くことができなくなる。プラグPを抜く場合には、施錠機構18を開錠する。
【0038】
(設定変更時)
接続スイッチ19をONまたはOFFとする設定時刻を変更する場合には、利用者は、例えば、表示パネル14の表示内容に従い、入力スイッチ15を操作して、接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻を変更する旨の要求を入力する。時刻変更の要求が入力されると、入力スイッチ制御回路21はパスワード管理回路22に通知し、パスワード管理回路22は表示制御回路24を通じて表示パネル14にパスワードの入力を求める旨の表示をする。表示パネル14にパスワードの入力を求める表示がされると、利用者は、入力スイッチ15を操作してパスワードの入力を行う。入力されたパスワードは、入力スイッチ制御回路21からパスワード管理回路22に通知され、パスワード管理回路22において設定したパスワードと比較される。
【0039】
パスワードが不一致の場合には、パスワード管理回路22は表示制御回路24を通じて表示パネル14にパスワードの再入力を求める旨の表示をする。また、パスワードが一致した場合には、パスワード管理回路22は表示制御回路24を通じて表示パネル14に接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻の入力を求める。利用者は、入力スイッチ15を操作して、接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻を入力する。入力された時刻は、入力スイッチ制御回路21からON・OFF時刻管理回路23に通知され上書き保存される。これにより、接続スイッチ19をONまたはOFFとする時刻が変更される。
【0040】
なお、設定を初期化する場合には、初期化スイッチ17を押すと、パスワード管理回路22およびON・OFF時刻管理回路23に通知され、保存されていたパスワードおよび接続スイッチ19をONまたはOFFとする設定時刻が消去され、初期化される。
【0041】
このように本実施の形態によれば、接続スイッチ19をONまたはOFFにする設定時刻となった時にパスワードの入力を求めるようにしたので、パスワードの入力により接続スイッチ19のONまたはOFFを制御することができる。よって、予め設定した時刻に親の監督下において通電し、テレビやゲーム機器を利用させることができると共に、待機電力を削減することができる。
【0042】
また、パスワード入力の求めに応じて入力されたパスワードが設定されたものと一致する場合には接続スイッチを設定とは異なる状態とし、不一致の場合または何も入力されない場合には接続スイッチを設定の状態とするようにすれば、その時に応じて、設定とは異なる動作をさせたい場合であっても簡単に設定を変更することができ、目的に応じて使い分けることができる。よって、パスワードを入力することにより、今日はゲームをしてはいけませんとか、今日はゲームを1時間長くやってもいいですなどの調節を簡単にすることができる。
【0043】
更に、接続スイッチ19をONまたはOFFにする時刻を変更する際に、パスワードの入力を求め、パスワードの入力により接続スイッチをONまたはOFFとする時刻の変更を制御するようにすれば、通電時刻を子供が勝手に変更することができず、子供にテレビやゲーム機器の利用時間を効果的に守らせることができる。
【0044】
加えて、コンセントに差し込んだ電気機器のプラグが抜けないように施錠する施錠機構18を備えるようにすれば、子供が勝手にテレビやゲーム機器のプラグを電源タップから抜いて利用することを防止することができ、子供にテレビやゲーム機器の利用時間を効果的に守らせることができる。
【0045】
更にまた、設定されたパスワードまたは接続スイッチ19をONまたはOFFにする設定時刻を初期化する初期化スイッチ17を備えるようにすれば、設定の変更を容易に行うことができる。
【0046】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、電源タップ10の構成を具体的に説明したが、全ての構成要素を備えていなくてもよく、また、他の構成要素を備えていてもよい。
【0047】
また、上記実施の形態では、入力スイッチ15として数字を入力できる場合を具体的に図示したが、アルファベットなどの文字も入力できるように構成してもよい。
【0048】
更に、上記実施の形態では、接続スイッチ19を3個設ける場合を具体的に図示したが、接続スイッチ19の数はいくつでもよく、1つでもよい。また、接続スイッチ19をONまたはOFFにする時刻は、各接続スイッチ19毎に設定可能としてもよく、全ての接続スイッチ19について統一して設定するようにしてもよい。
【0049】
加えて、上記実施の形態では、接続スイッチ19をONまたはOFFにする時刻を変更する際に、パスワードの入力を求めるようにしたが、初期設定において、接続スイッチ19をONまたはOFFにする時刻を設定する際にも、同様に、パスワードの入力を求めるようにしてもよい。
【0050】
更にまた、上記実施の形態では、施錠機構18の構成を具体的に説明したが、他の構成を有するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0051】
電源タップに用いることができる。
【符号の説明】
【0052】
10…電源タップ、11…電源プラグ、12…コンセント、13…筺体、13A…収納部、13B…蓋、13C…貫通孔、13D…筺体本体、14…表示パネル、15…入力スイッチ、16…スピーカー、17…初期化スイッチ、18…施錠機構、18A…施錠口、18B,18C…固定フック、18D,18E…固定フックドライバー、19…接続スイッチ、20…制御回路、21…入力スイッチ制御回路、22…パスワード管理回路、23…ON・OFF時刻管理回路、24…表示制御回路、25…電源制御回路、26…電波時計レシーバ回路、P…プラグ、P1…コード、P2…穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源プラグと、この電源プラグに接続スイッチを介して接続されたコンセントと、前記接続スイッチのONまたはOFFを制御する制御手段とを備えた電源タップであって、
前記制御手段は、前記接続スイッチをONまたはOFFにする時刻を設定するON・OFF時刻設定手段と、パスワードを設定するパスワード設定手段と、前記接続スイッチをONまたはOFFにする設定時刻となった時にパスワードの入力を求め、パスワードの入力により前記接続スイッチのONまたはOFFを制御するON・OFF判定手段とを有する
ことを特徴とする電源タップ。
【請求項2】
前記ON・OFF判定手段は、パスワード入力の求めに応じて入力されたパスワードが設定されたものと一致する場合には、前記接続スイッチを設定とは異なる状態とし、不一致の場合または何も入力されない場合には、前記接続スイッチを設定の状態とする
ことを特徴とする請求項1記載の電源タップ。
【請求項3】
前記制御手段は、前記接続スイッチをONまたはOFFにする時刻を変更する際に、パスワードの入力を求め、パスワードの入力により前記接続スイッチをONまたはOFFとする時刻の変更を制御する時刻変更判定手段を有する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電源タップ。
【請求項4】
前記ON・OFF時刻設定手段は、前記接続スイッチをONまたはOFFする時刻を、基準となる時刻からの範囲で設定可能である
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載の電源タップ。
【請求項5】
更に、情報を入力するための入力スイッチと、情報を表示するための表示パネルとを有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1に記載の電源タップ。
【請求項6】
更に、前記コンセントに差し込んだ電気機器のプラグが抜けないように施錠する施錠機構を備えたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1に記載の電源タップ。
【請求項7】
更に、設定されたパスワードまたは前記接続スイッチをONまたはOFFにする設定時刻を初期化する初期化スイッチを備えたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1に記載の電源タップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−2343(P2011−2343A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−145866(P2009−145866)
【出願日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【出願人】(508122998)匠ソリューションズ株式会社 (4)
【Fターム(参考)】