説明

電源装置および画像処理装置

【課題】電源回路と出力端との間に流れる電流の経路を遮断する遮断手段を備えることにより、トランジスタを安定して自励発信させることができる電源装置を提供する。
【解決手段】電源装置300は、出力端Voutから負荷へ電力を供給する第1電源回路310および第2電源回路320を備え、第1電源回路310および第2電源回路320と出力端Voutとの間に流れる電流の経路を遮断するトランジスタTrを備える。第1電源回路310は、第1トランスT1と、第1トランスT1の1次側に接続され自励発振する第1トランジスタTr1と、第1トランスT1の2次側に接続された第1整流回路310bとを備える。第2電源回路320は、第2トランスT2と、第2トランスT2の1次側に接続され自励発振する第2トランジスタTr2と、第2トランスT2の2次側に接続された第2整流回路320bとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置に関し、また、電源装置を備えた画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの、電子写真方式の画像処理装置において、異なる極性の電圧を適宜切り替えて出力できる電源装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図4は、従来の電源装置200の回路構成図である。
【0004】
従来の電源装置200は、1次側入力を昇圧して、マイナス出力を発生させる第1のトランス201および半波整流回路203と、1次側入力を昇圧してプラス出力を発生させる第2のトランス202および半波整流回路204とを備えている。半波整流回路203および半波整流回路204は、抵抗211、212を介して並列に接続されている。マイナス出力とプラス出力とを切り替える正負出力切り替え回路205は、フォトMOSリレー構成を有し、抵抗211に並列に接続された構成である。
【0005】
第1のトランス201の1次側には、スイッチングトランジスタ206およびスイッチングトランジスタ制御回路208が接続され、第2のトランス202の1次側には、スイッチングトランジスタ207およびスイッチングトランジスタ制御回路209が接続されている。それぞれのスイッチングトランジスタ制御回路208、209にON/OFF信号を入力してスイッチングトランジスタ206、207の動作制御を行う。
【0006】
従来例の電源装置200は、スイッチングトランジスタ制御回路208、209により、スイッチングトランジスタ206、207を発振させてプラス出力およびマイナス出力を発生させる構成である。したがって、スイッチングトランジスタ制御回路208、209は複雑な回路構成となる。そのため、回路設計への厳しい要求、高コスト化などが問題になる。
【0007】
そこで、スイッチングトランジスタを自励発信させる回路構成が考えられている。スイッチングトランジスタを簡単な回路構成によって自励発振させることで、スイッチングのための制御回路や、信号入力を不要としてある。
【0008】
図5は、自励発信型の電源装置301の回路構成図である。
【0009】
電源装置301は、出力端Voutから負荷へ電力を供給する第1電源回路310および第2電源回路320と、電源Eに接続された切替回路330とを備える。
【0010】
第1電源回路310および第2電源回路320は、切替回路330に並列に接続されている。出力端Voutは第1電源回路310に接続され、第1電源回路310は第2電源回路320に接続されている。
【0011】
切替回路330は、電源Eに接続された第1切替スイッチSW1および第2切替スイッチSW2を備える。第1切替スイッチSW1は、第1電源回路310に接続され、第2切替スイッチSW2は、第2電源回路320に接続されている。第1切替スイッチSW1および第2切替スイッチSW2は、切替制御IC331によって、それぞれオンとオフとを制御されている。
【0012】
第1電源回路310は、第1トランスT1と、第1トランスT1の1次側に接続され自励発振する第1トランジスタTr1と、第1トランスT1の2次側に接続された第1整流回路310bとを備える。つまり、第1電源回路310は、自励発振する第1トランジスタTr1を備えた第1自励発振回路310aと第1整流回路310bとで構成される。
【0013】
第1自励発振回路310aは、第1トランジスタTr1と、ダイオードD3と、第1トランスT1と、第1トランジスタTr1のベース電極に印加する電圧を設定するための抵抗Rs1および抵抗RB1とで構成された自励式フライバック回路(RCC回路)である。
【0014】
第1トランスT1は、1次側に端子Np11および端子Np12を有する1次巻線Np1と、端子NB11および端子NB12を有するベース巻線NB1とを備えており、2次側に端子Ns11および端子Ns12を有する2次巻線Ns1を備える。
【0015】
第1整流回路310bは、整流ダイオードD1と平滑コンデンサCd1とで構成されている。第1電源回路310は、第1整流回路310bによって、プラス電圧を出力する構成とされている。
【0016】
第2電源回路320は、第2トランスT2と、第2トランスT2の1次側に接続され自励発振する第2トランジスタTr2と、第2トランスT2の2次側に接続された第2整流回路320bとを備える。つまり、第2電源回路320は、自励発振する第2トランジスタTr2を備えた第2自励発振回路320aと第2整流回路320bとで構成される。
【0017】
第2自励発振回路320aは、第2トランジスタTr2と、ダイオードD4と、第2トランスT2と、第2トランジスタTr2のベース電極に印加する電圧を設定するための抵抗Rs2および抵抗RB2とで構成されたRCC回路である。つまり、第2自励発振回路320aは、第1自励発振回路310aと同様の構成とされている。
【0018】
第2トランスT2は、1次側に端子Np21および端子Np22を有する1次巻線Np2と、端子NB21および端子NB22を有するベース巻線NB2とを備えており、2次側に端子Ns21および端子Ns22を有する2次巻線Ns2を備える。
【0019】
第2整流回路320bは、整流ダイオードD2と平滑コンデンサCd2とで構成でされている。第2電源回路320は、第2整流回路320bによって、マイナス電圧を出力する構成とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】特開2002−78329号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
しかしながら、自励発信型の電源装置301においては、出力端Voutに接続された負荷から電流が流入することがあった。流入した電流によって、トランスが磁気的に飽和し、トランジスタのベース電極に電流が流れ続ける。そのため、トランジスタがオン状態からオフ状態に切り替わらないので、トランジスタは発振しない。トランジスタがオンし続けると、発生した熱によって、素子が破損するという課題がある。
【0022】
そこで、自励発信型の電源装置301においては、電力を出力する際に、第1電源回路310または第2電源回路320のいずれか一方に、常に電流を供給している。それによって、負荷からの電流の流入を防いでいる。つまり、マイナス電圧を出力する際には、第2電源回路320に電流を供給し、プラス電圧を出力する際には、第1電源回路310および第2電源回路320の両方に電流を供給している。ここで、電源装置301から+3kVのプラス電圧を出力するとき、第2電源回路320から出力される−3kVのマイナス電圧を打ち消すように、第1電源回路310から+6kVの高電圧を出力しなければならない。したがって、高電圧を出力するために、第1トランスT1を大型化している。また、第1電源回路310および第2電源回路320の両方に電流を供給しているため、過剰にエネルギーを消費している。
【0023】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、電源回路と出力端との間に流れる電流の経路を遮断する遮断手段を備えることにより、トランジスタを安定して自励発信させることができる電源装置を提供することを目的とする。
【0024】
また、本発明は、素子の破損を防止できる電源装置を備えることにより、安定した動作をする画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明に係る電源装置は、出力端に接続され、前記出力端から負荷へ電力を供給する第1電源回路および第2電源回路を備えた電源装置であって、前記第1電源回路および前記第2電源回路と前記出力端との間に流れる電流の経路を遮断する遮断手段を備え、前記第1電源回路は、第1トランスと、該第1トランスの1次側に接続され自励発振する第1トランジスタと、該第1トランスの2次側に接続された第1整流回路とを備え、前記第2電源回路は、第2トランスと、該第2トランスの1次側に接続され自励発振する第2トランジスタと、該第2トランスの2次側に接続された第2整流回路とを備えることを特徴とする。
【0026】
したがって、遮断手段を備えることによって、負荷からの電流が遮断されるので、第1トランジスタおよび第2トランジスタを、安定して自励発振させることができる。また、第1トランジスタおよび第2トランジスタが、確実に自励発振するので、素子の破損を防止できる。
【0027】
本発明に係る電源装置では、前記第1電源回路は、前記第1整流回路によって、第1電圧を出力する構成とされ、前記第2電源回路は、前記第2整流回路によって、前記第1電圧とは極性の異なる第2電圧を出力する構成とされ、前記第1電源回路または前記第2電源回路に供給する電力を制御する切替回路を備えることを特徴とする。
【0028】
したがって、第1電源回路または第2電源回路のいずれか一方に電力を供給することで、適切な極性の電圧を得ることができる。また、一方の電圧が、他方の電圧からの干渉によって低減されることが無いので、トランスを小型化することができる。
【0029】
本発明に係る電源装置は、前記第1トランジスタまたは前記第2トランジスタが、自励発振していることを検知する検知手段を備えることを特徴とする。
【0030】
したがって、第1トランジスタまたは第2トランジスタが自励発振していることを確実に検知できる。
【0031】
本発明に係る電源装置では、前記検知手段は、前記第1トランジスタの出力端子または前記第2トランジスタの出力端子に生じる電圧を検知することを特徴とする。
【0032】
したがって、トランジスタの出力端子に生じる電圧を検知することにより、高度な検知が可能となる。
【0033】
本発明に係る電源装置は、前記遮断手段および前記検知手段に接続されたタイミング調整部を備え、前記タイミング調整部は、前記検知手段で検知した結果に基づいて、前記遮断手段を制御する構成とされていることを特徴とする。
【0034】
したがって、検知手段で検知した結果に基づいて、負荷へ供給する電力を制御できる。
【0035】
本発明に係る電源装置では、前記遮断手段は、トランジスタにより構成され、前記第1トランジスタまたは前記第2トランジスタが自励発振していることを検知したときに、前記出力端から負荷へ電力を供給する構成とされていることを特徴とする。
【0036】
上記の構成により、高度な電力供給が可能となる。
【0037】
本発明に係る画像処理装置は、本発明に係る電源装置を備えたことを特徴とする。
【0038】
したがって、素子の破損を防止できる電源装置を備えるので、安定した動作をする画像処理装置を提供できる。
【発明の効果】
【0039】
本発明に係る電源装置は、遮断手段を備えることによって、負荷からの電流が遮断されるので、第1トランジスタおよび第2トランジスタを、安定して自励発振させることができる。また、第1トランジスタおよび第2トランジスタが、確実に自励発振するので、素子の破損を防止できる。
【0040】
また、本発明に係る画像処理装置は、素子の破損を防止できる電源装置を備えるので、安定した動作をする。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施の形態に係る電源装置の回路構成図である。
【図2】電源装置の出力特性図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る画像処理装置の概略構成図である。
【図4】従来の電源装置の回路構成図である。
【図5】自励発信型の電源装置の回路構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
<電源装置>
以下、本発明の実施の形態に係る電源装置300について、図面に基づいて説明する。
【0043】
図1は、本発明の実施の形態に係る電源装置300の回路構成図である。電源装置300は、後述するタイミング調整部340、電圧検知抵抗R1、電圧検知抵抗R2およびトランジスタTrが図5に示した構成に追加されている。
【0044】
本発明の実施の形態に係る電源装置300は、出力端Voutに接続され、出力端Voutから負荷へ電力を供給する第1電源回路310および第2電源回路320を備え、第1電源回路310および第2電源回路320と出力端Voutとの間に流れる電流の経路を遮断する遮断手段(トランジスタTr)を備える。第1電源回路310は、第1トランスT1と、第1トランスT1の1次側に接続され自励発振する第1トランジスタTr1と、第1トランスT1の2次側に接続された第1整流回路310bとを備える。第2電源回路320は、第2トランスT2と、第2トランスT2の1次側に接続され自励発振する第2トランジスタTr2と、第2トランスT2の2次側に接続された第2整流回路320bとを備える。
【0045】
したがって、遮断手段を備えることによって、負荷からの電流が遮断されるので、第1トランジスタTr1および第2トランジスタTr2を、安定して自励発振させることができる。また、第1トランジスタTr1および第2トランジスタTr2が、確実に自励発振するので、素子の破損を防止できる。
【0046】
第1電源回路310は、第1整流回路310bによって、第1電圧を出力する構成とされ、第2電源回路320は、第2整流回路320bによって、第1電圧とは極性の異なる第2電圧を出力する構成とされている。電源装置300は、第1電源回路310または第2電源回路320に供給する電力を制御する切替回路330を備える。したがって、第1電源回路310または第2電源回路320のいずれか一方に電力を供給することで、適切な極性の電圧を得ることができる。また、一方の電圧が、他方の電圧からの干渉によって低減されることが無いので、トランスを小型化することができる。なお、本実施の形態では、第1電圧は+3kVのプラス電圧であって、第2電圧は−3kVのマイナス電圧であるが、本発明はこれに限定されず、第1電圧をマイナス電圧とし、第2電圧をプラス電圧としてもよい。
【0047】
切替回路330は、電源Eに接続され、第1電源回路310および第2電源回路320は、切替回路330に並列に接続されている。出力端Voutは第1電源回路310に接続され、第1電源回路310は第2電源回路320に接続されている。
【0048】
切替回路330は、第1電源回路310に接続された第1切替スイッチSW1と、第2電源回路320に接続された第2切替スイッチSW2とを備える。第1切替スイッチSW1によって第1電源回路310に供給する電力を制御し、第2切替スイッチSW2によって第2電源回路320に供給する電力を制御する構成とされている。
【0049】
第1切替スイッチSW1および第2切替スイッチSW2は、切替制御IC331によって、それぞれオンとオフとを制御されている。第1切替スイッチSW1および第2切替スイッチSW2には、トランジスタが適用されている。
【0050】
電源装置300では、プラス電圧を出力するときは、第1切替スイッチSW1をオンにし、第2切替スイッチSW2をオフにする。また、マイナス電圧を出力するときは、第2切替スイッチSW2をオンにし、第1切替スイッチSW1をオフにする。
【0051】
第1電源回路310は、自励発振する第1トランジスタTr1を備えた第1自励発振回路310aと第1整流回路310bとで構成される。
【0052】
第1自励発振回路310aは、第1トランジスタTr1と、ダイオードD3と、第1トランスT1と、第1トランジスタTr1のベース電極に印加する電圧を設定するための抵抗Rs1および抵抗RB1とで構成された自励式フライバック回路(RCC回路)である。
【0053】
第1トランスT1は、1次側に端子Np11および端子Np12を有する1次巻線Np1と、端子NB11および端子NB12を有するベース巻線NB1とを備えており、2次側に端子Ns11および端子Ns12を有する2次巻線Ns1を備える。
【0054】
第1切替スイッチSW1は、端子Np11と、抵抗Rs1を介して第1トランジスタTr1のベース電極とに接続されている。端子Np12は、第1トランジスタTr1のコレクタ電極に接続されている。端子NB11は、抵抗RB1を介して第1トランジスタTr1のベース電極に接続されている。端子NB12は、第1トランジスタTr1のエミッタ電極に接続され、接地されている。ダイオードD3は、アノードが第1トランジスタTr1のエミッタ電極に接続され、カソードが第1トランジスタTr1のコレクタ電極に接続されている。
【0055】
第1整流回路310bは、整流ダイオードD1と平滑コンデンサCd1とを有する構成である。整流ダイオードD1のアノードと端子Ns11とが接続され、整流ダイオードD1のカソードと平滑コンデンサCd1のプラス側とが出力端Voutに接続されている。平滑コンデンサCd1のマイナス側と端子Ns12とが第2電源回路320に接続されている。
【0056】
第2電源回路320は、自励発振する第2トランジスタTr2を備えた第2自励発振回路320aと第2整流回路320bとで構成される。
【0057】
第2自励発振回路320aは、第2トランジスタTr2と、ダイオードD4と、第2トランスT2と、第2トランジスタTr2のベース電極に印加する電圧を設定するための抵抗Rs2および抵抗RB2とで構成されたRCC回路である。つまり、第2自励発振回路320aは、第1自励発振回路310aと同様の構成とされている。
【0058】
第2トランスT2は、1次側に端子Np21および端子Np22を有する1次巻線Np2と、端子NB21および端子NB22を有するベース巻線NB2とを備えており、2次側に端子Ns21および端子Ns22を有する2次巻線Ns2を備える。
【0059】
第2切替スイッチSW2は、端子Np21と、抵抗Rs2を介して第2トランジスタTr2のベース電極とに接続されている。端子Np22は、第2トランジスタTr2のコレクタ電極に接続されている。端子NB21は、抵抗RB2を介して第2トランジスタTr2のベース電極に接続されている。端子NB22は、第2トランジスタTr2のエミッタ電極に接続され、接地されている。ダイオードD4は、アノードが第2トランジスタTr2のエミッタ電極に接続され、カソードが第2トランジスタTr2のコレクタ電極に接続されている。
【0060】
第2整流回路320bは、整流ダイオードD2と平滑コンデンサCd2とを有する構成である。整流ダイオードD2のカソードと端子Ns21とが接続され、整流ダイオードD2のアノードと平滑コンデンサCd2のプラス側とが第1電源回路310に接続されている。平滑コンデンサCd2のマイナス側と端子Ns22とは、トランジスタTrに接続されている。
【0061】
電源装置300は、遮断手段としてトランジスタTrを備える。トランジスタTrは、コレクタ電極が平滑コンデンサCd2のマイナス側と端子Ns22とに接続され、エミッタ電極が接地され、ベース電極がタイミング調整部340に接続されている。トランジスタTrをオフすることによって、負荷から流入する電流の経路は遮断される。なお、本発明はこれに限定されず、遮断手段は、出力端Voutからの電流の流入を阻止するように構成されていればよい。例えば、第1ダイオードD1と出力端Voutとの間にトランジスタを備えていてもよい。
【0062】
第1トランジスタTr1または第2トランジスタTr2が、自励発振していることを検知する検知手段(電圧検知抵抗R1、電圧検知抵抗R2)を備える。したがって、第1トランジスタTr1または第2トランジスタTr2が自励発振していることを確実に検知できる。
【0063】
検知手段は、第1トランジスタTr1の出力端子または第2トランジスタTr2の出力端子に生じる電圧を検知する。したがって、トランジスタの出力端子に生じる電圧を検知することにより、高度な検知が可能となる。
【0064】
電圧検知抵抗R1は、一端を第1トランジスタTr1のコレクタ電極に接続され、他端を第1トランジスタTr1のエミッタ電極に接続され、第1トランジスタTr1の出力端子に生じる電圧V1を検知する。
【0065】
電圧検知抵抗R2は、一端を第2トランジスタTr2のコレクタ電極に接続され、他端を第2トランジスタTr2のエミッタ電極に接続され、第2トランジスタTr2の出力端子に生じる電圧V2を検知する。
【0066】
電源装置300は、遮断手段および検知手段に接続されたタイミング調整部340を備える。タイミング調整部340は、検知手段で検知した結果に基づいて、遮断手段を制御する構成とされている。したがって、検知手段で検知した結果に基づいて、負荷へ供給する電力を制御できる。
【0067】
タイミング調整部340は、例えば、制御ICであって、電圧検知抵抗R1および電圧検知抵抗R2の両端の電圧を検知するように接続されている。本実施の形態におけるタイミング調整部340では、電圧V1または電圧V2の生じる回数を検知している。つまり、第1トランジスタTr1がオン状態であれば、電圧V1は発生せず、第1トランジスタTr1がオフ状態に切り替わると、電圧V1が発生する。電圧V1が繰り返し発生していることを検知すれば、第1トランジスタTr1が発振していることを検知できる。第2トランジスタTr2も、第1トランジスタTr1と同様に検知できる。
【0068】
上述のように、遮断手段は、トランジスタTrにより構成されている。第1トランジスタTr1または第2トランジスタTr2が自励発振していることを検知したときに、出力端Voutから負荷へ電力を供給する構成とされている。上記の構成により、高度な電力供給が可能となる。
【0069】
次に、電源装置300の動作を説明する。ここでは、第1自励発振回路310aに注目して動作を説明する。
【0070】
電源Eから第1自励発振回路310aに電圧が印加されると、抵抗Rs1の電流が第1トランジスタTr1のベース電極に流れ、第1トランジスタTr1はオン状態になる。第1トランジスタTr1がオンすると、1次巻線Np1に電圧が印加され、それによって、ベース巻線NB1に電圧が発生する。ベース巻線NB1に発生した電圧は、第1トランジスタTr1のベース電極に流れるので、第1トランジスタTr1をさらに導通させる正帰還の電圧として働く。そのため、第1トランジスタTr1は急速にオン状態になり、1次巻線Np1に電圧が印加される。
【0071】
第1トランジスタTr1では、コレクタ電極に流れるコレクタ電流は飽和するまで増加し、それに伴って、ベース電流が減少する。ベース電流が減少すると、第1トランジスタTr1はオフ状態になる。
【0072】
第1トランジスタTr1がオフ状態になると、第1トランスT1の各巻線に逆起電力が発生して、2次巻線Ns1に発生した逆起電力が出力される。第1トランスT1に蓄積されたエネルギーを全て放出すると、各巻線の電圧はゼロになり、最初の状態に戻る。
【0073】
そして、第1トランジスタTr1はオフ状態なので、再び、第1トランジスタTr1のベース電極に電流が流れる。上記のように、第1トランジスタTr1は、オンとオフとを繰り返して自励発振するので、制御ICなどからの信号入力を必要としない。
【0074】
第2自励発振回路320aは、第1自励発振回路310aと同様の構成とされ、同様の動作をするので、説明は省略する。
【0075】
次に、図2に基づいて、タイミング調整部340の動作について説明する。
【0076】
図2は、電源装置300の出力特性図である。SW1は、第1切替スイッチSW1がオン、オフのどちらなのかを示す。Tr1は、第1トランジスタTr1がオン、オフのどちらなのかを示す。Trは、トランジスタTrがオン、オフのどちらなのかを示す。Voutは、出力端Voutにおける出力電圧を示す。
【0077】
まず、第1切替スイッチSW1がオンされると、第1自励発振回路310aに電圧が印加される。このとき、第1トランジスタTr1が自励発振していることは検知されないので、トランジスタTrはオフされており、出力端Voutからは電力を出力されない。第1自励発振回路310aに電圧が印加されると、第1トランジスタTr1はオン、オフを繰り返して発振する。電圧検知抵抗R1によって、第1トランジスタTr1の出力端子に生じる電圧を3回検知したとき、タイミング調整部340は、第1トランジスタTr1が自励発振していると判断して、トランジスタTrをオンにする。トランジスタTrがオンされると、出力端Voutから電力が出力され、負荷に電圧が印加される。
【0078】
本実施の形態では、第1トランジスタTr1の出力端子に生じる電圧を3回検知したときに、タイミング調整部340によって、第1トランジスタTr1が自励発振していると判断されたが、本発明はこれに限定されず、第1トランジスタTr1の出力端子に生じる電圧を検知する回数は、適宜選択すればよい。また、タイミング調整部340では積分回路を用いて、第1トランジスタTr1の出力端子に生じる電圧を積分し、閾値と比較することによって、第1トランジスタTr1が自励発振していると検知することもできる。
【0079】
また、図2では、第1自励発振回路310aについて説明したが、第2自励発振回路320aも同様に、第2トランジスタTr2の出力端子に生じる電圧を検知して、タイミング調整部340はトランジスタTrのオン、オフを切り替える。
【0080】
出力する電圧の極性を切り替える際に、タイミング調整部340によって、トランジスタTrをオフにしてもよい。したがって、負荷から流入する電流が遮断されるので、第1トランジスタTr1または第2トランジスタTr2を、安定して自励発振させることができる。
【0081】
<画像処理装置>
次に、本発明の実施の形態に係る画像処理装置について、図面に基づいて説明する。
【0082】
図3は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置100の概略構成図である。
【0083】
本実施の形態に係る画像処理装置100は電源装置300を備える。したがって、素子の破損を防止できる電源装置を備えるので、安定した動作をする画像処理装置を提供できる。
【0084】
画像処理装置100は、外部から伝達された画像データに応じて、所定のシートP(記録用紙)に対して多色および単色の画像を形成するもので、装置本体110と、自動原稿処理装置120とにより構成されている。装置本体110は、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5、中間転写ベルトユニット6、定着ユニット7、給紙カセット81、排紙トレイ91等を有して構成されている。
【0085】
装置本体110の上部には、原稿の画像を読み取る原稿読取装置90が設けられている。原稿読取装置90の上側には、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台92が設けられ、原稿載置台92の上側には自動原稿処理装置120が取り付けられている。自動原稿処理装置120は、原稿読取装置90上へ自動で原稿を搬送する。また原稿処理装置120は、原稿搬送方向に沿った枢支軸回りに回動自在に構成され、原稿載置台92の上を開放することにより原稿を手置きで置くことができるようになっている。これにより、原稿読取装置90は、自動原稿処理装置120にて搬送される原稿の画像、又は原稿載置台92上に載置される原稿の画像を読み取ることができるようになっている。
【0086】
画像処理装置100において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたものである。従って、現像器2、感光体ドラム3、帯電器5、クリーナユニット4は、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローに設定され、これらによって4つの画像ステーションが構成されている。
【0087】
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、図3に示すようなチャージャ型の他、接触型のローラ型やブラシ型の帯電器が用いられることもある。
【0088】
露光ユニット1は、帯電された感光体ドラム3を入力された画像データに応じて露光することにより、その表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有する。詳しくは、露光ユニット1は、レーザ出射部および反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成される。
【0089】
露光ユニット1は、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム3に導くためのレンズやミラー等の光学要素が配置されている。また、露光ユニット1としては、発光素子をアレイ状に並べた例えばELやLED書込みヘッドを用いる手法も採用できる。
【0090】
現像器2は、それぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を4色(Y、M、C、K)のトナーにより顕像化するものである。クリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを、除去・回収するものである。
【0091】
中間転写ベルトユニット6は、感光体ドラム3の上方に配置されており、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64、および中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。中間転写ローラ64は、YMCK用の各色に対応して4本設けられている。
【0092】
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、および中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して支持し、中間転写ベルト61の表面を所定方向(図中矢印D方向)に移動させ得るように構成されている。
【0093】
中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を間にして感光体ドラム3とは反対側に回転可能に支持されている。中間転写ローラ64は、感光体ドラム3のトナー像を、中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。
【0094】
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている、そして、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上にカラーのトナー像(多色トナー像)を形成する機能を有している。中間転写ベルト61は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0095】
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。中間転写ローラ64には、トナー像を中間転写ベルト61に転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われているローラである。中間転写ローラ64は、この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施の形態では転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシなども用いることが可能である。なお、中間転写ローラ64に印加される高電圧の転写バイアスは、電源装置300から供給される。
【0096】
上述の様に感光体ドラム3上で各色のトナーにより顕像化されたトナー像は、中間転写ベルト61に積層される。中間転写ベルト61が回転して、中間転写ベルト61に積層された各色のトナー像は、シートPと中間転写ベルト61との接触位置に配置された転写ローラ10によってシートP上に転写される。
【0097】
このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10とは所定ニップで圧接され、転写ローラ10には、中間転写ベルト61上のトナー像をシートPに転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ10もしくは中間転写ベルト駆動ローラ62の何れか一方を硬質材料(金属等)のものとし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ、または発泡性樹脂ローラ等々)のものとしている。なお、転写ローラ10に印加される電圧は、電源装置300から供給される。
【0098】
ところで、感光体ドラム3に接触することによって、中間転写ベルト61にトナーが付着したり、また、転写ローラ10によってシートP上に転写されず、中間転写ベルト61上にトナーが残存したりすることがある。中間転写ベルト61に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となる。
【0099】
そのため、中間転写ベルトクリーニングユニット65は、残存したトナーを除去・回収するように構成されている。例えば、中間転写ベルトクリーニングユニット65は、クリーニング部材として中間転写ベルト61に接触するクリーニングブレードを備えている。このクリーニングブレードは、中間転写ベルト従動ローラ63と対向する位置において中間転写ベルト61の裏側(すなわち、中間転写ベルト61の従動ローラ63とは反対側)で支持されている。
【0100】
給紙カセット81は、画像形成に使用するシートPを蓄積しておくためのトレイであり、装置本体110の下側に設けられている。また、手差し給紙カセット82にも画像形成に使用するシートを置くことができる。また、装置本体110の上方に設けられている排紙トレイ91は、印刷済みのシートPをフェイスダウンで集積するためのトレイである。
【0101】
また、装置本体110には、給紙カセット81または手差し給紙カセット82のシートPを転写ローラ10や定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送るための、略S字形状の主搬送路S1が設けられている。
【0102】
さらに、給紙カセット81又は手差し給紙カセット82から排出部91までの主搬送路S1に沿って、ピックアップローラ11a,11b、レジストローラ13、2次転写ユニット10及び定着装置7が配設されている。
【0103】
搬送ローラ12a〜12dは、例えば、シートPの搬送を促進、補助するための小型のローラとされており、搬送路Sに沿って設けられている。なお、搬送路Sは、主搬送路S1の他、スイッチバック搬送路S2及び反転搬送路S3によって構成されている。
【0104】
ピックアップローラ11a,11bは、それぞれ、給紙カセット81及び手差し給紙カセット82の端部近傍に設けられ、給紙カセット81及び手差し給紙カセット82からシートPを1枚ずつ主搬送路S1に供給する呼び込みローラである。
【0105】
また、レジストローラ13は、給紙カセット81から搬送されてくるシートPを一旦停止させて、シートPの先端を揃えるものである。また、レジストローラ13は、シートPを中間転写ベルト61上のトナー像と同期をとってタイミングよく搬送する機能を有している。
【0106】
定着ユニット7は、ヒートローラ71および加圧ローラ72を備えており、ヒートローラ71および加圧ローラ72は、シートを挟んで回転するようになっている。またヒートローラ71は、図示しない温度検出器からの信号に基づいて制御部によって所定の定着温度となるように設定されており、加圧ローラ72とともにトナーをシートに熱圧着することにより、シートに転写された多色トナー像を溶融・混合・圧接し、シートに対して熱定着させる機能を有している。またヒートローラ71を外部から加熱するための外部加熱ベルト73が設けられている。
【0107】
画像処理装置100では、片面画像形成の要求の際には、まず、給紙カセット81又は手差し給紙カセット82から搬送されるシートPが、主搬送路S1中の搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送される。次に、レジストローラ13によってシートPが中間転写ベルト61上のトナー像と同期をとって転写部位に搬送される。この転写部位に搬送されたシートP上に、2次転写ユニット10に印加される転写電界にて中間転写ベルト61上のトナー像が転写される。その後、シートPは、定着装置7を通過することによって、シートP上に転写された未定着トナーが熱量と加圧力とを受け、溶融、固着され、シート上に定着される。トナー像が定着されたシートPは、その後、搬送ローラ12bを経て、排出部91上に排出される。
【0108】
一方、両面画像形成の要求の際には、前記したように片面画像形成が終了し、定着装置7を通過したシートPは、スイッチバック搬送路S2で搬送ローラ12bにてチャックされた状態で、搬送ローラ12bが逆回転することによって、停止前の搬送方向上流側端部が前になるように搬送ローラ12c,12dにて反転搬送路S3に搬送される。そして反転搬送路S3に搬送されたシートPは、搬送ローラ12c、12dにて転写部位より搬送方向上流側に導かれた後、レジストローラ13を経て、裏面に画像形成され、排出部91に排出される。
【符号の説明】
【0109】
300 電源装置
310 第1電源回路
310a 第1自励発振回路
310b 第1整流回路
320 第2電源回路
320a 第2自励発振回路
320b 第2整流回路
330 切替回路
331 切替制御IC
340 タイミング調整部
E 電源
T1 第1トランス
T2 第2トランス
Tr トランジスタ(遮断手段)
Tr1 第1トランジスタ
Tr2 第2トランジスタ
SW1 第1切替スイッチ
SW2 第2切替スイッチ
R1、R2 電圧検知抵抗(検知手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力端に接続され、前記出力端から負荷へ電力を供給する第1電源回路および第2電源回路を備えた電源装置であって、
前記第1電源回路および前記第2電源回路と前記出力端との間に流れる電流の経路を遮断する遮断手段を備え、
前記第1電源回路は、第1トランスと、該第1トランスの1次側に接続され自励発振する第1トランジスタと、該第1トランスの2次側に接続された第1整流回路とを備え、
前記第2電源回路は、第2トランスと、該第2トランスの1次側に接続され自励発振する第2トランジスタと、該第2トランスの2次側に接続された第2整流回路とを備えること
を特徴とする電源装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電源装置であって、
前記第1電源回路は、前記第1整流回路によって、第1電圧を出力する構成とされ、
前記第2電源回路は、前記第2整流回路によって、前記第1電圧とは極性の異なる第2電圧を出力する構成とされ、
前記第1電源回路または前記第2電源回路に供給する電力を制御する切替回路を備えること
を特徴とする電源装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の電源装置であって、
前記第1トランジスタまたは前記第2トランジスタが、自励発振していることを検知する検知手段を備えること
を特徴とする電源装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電源装置であって、
前記検知手段は、前記第1トランジスタの出力端子または前記第2トランジスタの出力端子に生じる電圧を検知すること
を特徴とする電源装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の電源装置であって、
前記遮断手段および前記検知手段に接続されたタイミング調整部を備え、
前記タイミング調整部は、前記検知手段で検知した結果に基づいて、前記遮断手段を制御する構成とされていること
を特徴とする電源装置。
【請求項6】
請求項5に記載の電源装置であって、
前記遮断手段は、トランジスタにより構成され、
前記第1トランジスタまたは前記第2トランジスタが自励発振していることを検知したときに、前記出力端から負荷へ電力を供給する構成とされていること
を特徴とする電源装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1つに記載の電源装置を備えた画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−172451(P2011−172451A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−36330(P2010−36330)
【出願日】平成22年2月22日(2010.2.22)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】