説明

電源装置

【課題】並列補償器の補償量を一定にする制御量を与えることで、運転条件によらず安定した電流リプル低減ができる電源装置を得る。
【解決手段】前記交直変換器3の直流出力に含まれる電流リプルを低減する受動フィルタ5と、受動フィルタ5の出力電流の電流リプルをさらに低減するインピーダンス素子及びスイッチ素子を含む並列補償器6と、並列補償器6のスイッチ素子に印加される直流電圧の指令値に対して、並列補償器6に印加される直流電圧及び前記並列補償器の補償電流の大きさが大きいときはゲインを小さくし、並列補償器6に印加される直流電圧及び前記並列補償器の補償電流の大きさが小さいときはゲインを大きくする制御器を備えた電源装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば加速器用電磁石に使用される電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療・物理学研究に用いられる加速器用電磁石電源を例に挙げて説明する。加速器用電磁石電源は、高エネルギーの陽子ビームを生成するために、電磁石コイルを高精度で励磁する必要がある。このため、電源は、定格直流電流Ioに対し、電流リプルΔIrの正規化値(ΔIr/Io)は10-4〜10-6オーダ以下の低減が求められる。
【0003】
このような電流リプルを低減する電源装置の一例としては、並列補償器を設ける方法があり(特許文献1参照)、以下これについて図8を参照して説明する。
【0004】
交流電源1は、変圧器2を介して直流電流出力を可能とする交直変換器3に接続され、この交直変換器3により交直変換器3が直流電力に変換され、この変換された直流電力が負荷例えば電磁石10に供給されるようになっている。電磁石10は、インダクタンス10aと抵抗10bからなっている。
【0005】
交直変換器3と電磁石10の間には、直流リアクトル4を直列に介して受動フィルタ5及び並列補償器6がそれぞれ並列に接続されている。
【0006】
この場合、変圧器2は、交直変換器3に対して所望の変圧比と位相条件を与える。交直変換器3は、自己消弧形素子、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)により構成され、IGBTをオン/オフ制御することで、電磁石10へ直流電流を供給できる。交直変換器3としては、電流型コンバータや電圧型コンバータとチョッパとの組み合わせのいずれであってもよい。
【0007】
直流リアクトル4は、交直変換器3の出力電流を平滑するためのものであり、一般に直流リアクトル4とコンデンサ、抵抗を組合せて2次のローパスフィルタとして利用され、主に高次成分の電流リプルを低減する。
【0008】
また、受動フィルタ5は、抵抗5aとコンデンサ5bからなり、電磁石10へ流れる電流リプルを低減するためのものである。
【0009】
並列補償器6は、抵抗6aと例えばIGBTからなり、後述するゲート制御器24により制御されるスイッチ素子6bとで構成したものである。
【0010】
電磁石10に流れる電流Idは、電流検出器20により検出される。電流基準発生器21は、電流指令値Id* を出力する。減算器11は、電流指令値Id*と電流検出器20により検出された電磁石10の電流Idを入力して電流偏差ΔIを求める。
【0011】
電流リプル検出器22は、例えばBPF(帯域通過フィルタ)を用い、減算器11からの電流偏差ΔIから、所望の周波数成分の電流リプル成分を取り出す。電流リプル検出器22により検出した電流リプルは、例えば比例ゲインからなる電流制御器23を介してゲート制御器24に入力され、ゲート制御器24の内部おいて並列補償器6の操作量を決める。この操作量からゲート制御器24にて並列補償器6のスイッチ素子6bをオン/オフすることで、並列補償器6に流れる電流を制御する。
【0012】
電磁石10は、一般に数十mH〜数Hの大きいインダクタンス値をもっているので、前述のスイッチ素子6aをオン/オフして得られるインピーダンス値と電磁石10とのインピーダンス比で分流する。直流電流に含まれる電流リプルを並列補償器6側に多く流すことにより、電磁石10に流れる電流リプルを低減できる。並列補償器6は、主にローパスフィルタで低減できない低次成分の電流リプルを低減するのに適用される。
【特許文献1】特開2003−18846
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
以上述べた従来の電源装置では、並列補償器6で電流リプルを低減する場合には、電流リプルを検出して電磁石10をバイパスする電流を制御する回路、すなわち並列補償器6が必要である。
【0014】
上述した電源装置では、並列補償器6は抵抗6aとスイッチ素子6bで構成されることから、並列補償器6に印加される直流電圧Vdに電磁石10をバイパスする電流、すなわち、補償量Ic(=Vd/Z)のゲインが依存する。インピーダンスが可変できる範囲の最小値は、使用するインピーダンス機器で一意に決まるため、印加される直流電圧値の高低により補償量に増減が生じる。このため、直流電圧値が高い場合にゲート制御器24を調整すると、直流電圧値が低くなると補償不足になる場合がある。
【0015】
一方、直流電圧値が低い場合にゲート制御器24を調整すると、直流電圧値が高くなると過補償になりノイズの影響を受けやすくなる場合がある。
【0016】
本発明の目的は、並列補償器の補償量を一定にする制御量を与えることで、運転条件によらず安定した電流リプル低減ができる電源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記目的を達成するため、請求項1に対応する発明は、交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を負荷に供給する交直変換器と、前記交直変換器の直流出力に含まれる電流リプルを低減する受動フィルタと、前記受動フィルタの出力電流の電流リプルをさらに低減する可変インピーダンス素子からなる並列補償器と、前記並列補償器に印加される直流電圧の推測値に応じてゲインを可変する制御器とを備えて構成したことを特徴とする電源装置である。
【0018】
前記目的を達成するため、請求項2に対応する発明は、交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を負荷に供給する交直変換器と、前記交直変換器の直流出力に含まれる電流リプルを低減する受動フィルタと、前記受動フィルタの出力電流の電流リプルをさらに低減する可変インピーダンス素子からなる並列補償器と、前記並列補償器に印加される直流電圧の検出値に応じてゲインを可変する制御器とを備えて構成したことを特徴とする電源装置である。
【0019】
前記目的を達成するため、請求項3に対応する発明は、交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を負荷に供給する交直変換器と、前記交直変換器の直流出力に含まれる電流リプルを低減する受動フィルタと、前記受動フィルタの出力電流の電流リプルをさらに低減する可変インピーダンス素子からなる並列補償器と、前記並列補償器に印加される直流電圧に応じてゲインを可変すると共に、前記並列補償器に印加される直流電圧が負のとき前記ゲインを固定値とする制御器とを備えて構成したことを特徴とする電源装置である。
【0020】
前記目的を達成するため、請求項4に対応する発明は、交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を負荷に供給する交直変換器と、前記交直変換器の直流出力に含まれる電流リプルを低減する受動フィルタと、前記受動フィルタの出力電流の電流リプルをさらに低減する可変インピーダンス素子からなる並列補償器と、前記並列補償器に印加される直流電圧を正と負に区分し、負の場合は絶対値に対してゲインを可変する制御器とを備えて構成したことを特徴とする電源装置である。
【0021】
前記目的を達成するため、請求項5に対応する発明は、請求項4記載の電源装置において、前記並列補償器に印加される直流電圧が正の場合と負の場合で重み付けを変えてゲインを可変する制御器を備えて構成したことを特徴とする電源装置である。
【0022】
前記目的を達成するため、請求項6に対応する発明は、交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を負荷に供給する交直変換器と、前記交直変換器の直流出力に含まれる電流リプルを低減する受動フィルタと、前記受動フィルタの出力電流の電流リプルをさらに低減する可変インピーダンス素子からなる並列補償器と、前記並列補償器に印加される直流電圧を直流電流指令と比例ゲインの換算値に置き換えてゲインを可変する制御器とを備えて構成したことを特徴とする電源装置である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、直流電圧に依存せずに安定に電流リプルの低減を可能とする電源装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明に係る電源装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0025】
まず、図1を用いて本発明の第1の実施形態を説明する。図8と同一要素については同一符号を付し、その説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0026】
前述した従来の電源装置に、電圧演算器27と、定数発生器25と、減算器12と、乗算器26を追加し、これにより並列補償器6に印加される直流電圧の指令値に対してゲインを可変できるように構成したものであり、このことについて以下に説明する。
【0027】
電圧演算器27は、電流基準発生器21より得られる電流指令値Id*を入力し、負荷例えば電磁石10のインピーダンス(R+sL)に基づき直流電圧Vd*を演算する。具体的には、電磁石10の抵抗RとインダクタンスLは、予め測定等により求めることは可能で、これらはいずれも定数であり、これらからインピーダンスを求める。そして、この求めたインピーダンスと電流指令値Id* の積により直流電圧Vd*を求める。このようにして求めた直流電圧Vd* は、並列補償器6に印加される直流電圧の予測値に相当する。なお、図1の電圧演算器27に記載されている、s、はラプラス演算子を示している。
【0028】
定数発生器25は定数を出力する。減算器12は、定数発生器25からの定数と、電圧演算器27からの直流電圧Vd*を入力して両者の減算を行い、これにより直流電圧の高低の反転値を得る。
【0029】
乗算器26は、減算器12からの反転値と、電流制御器23からの操作量を入力して両者を乗算することで、直流電圧に応じた可変の制御量を得ることができる。
【0030】
従って、直流電圧が高く並列補償器6の補償電流が増える場合は、電流制御器23からの操作量に対してゲインを小さくできる。一方、直流電圧が低く並列補償器6の補償電流が減る場合は、電流制御器23からの操作量に対してゲインを大きくできるので、直流電圧の高低に関わらず、並列補償器6に安定した補償電流量を確保して電流リプルを低減する電源装置を提供することが可能となる。
【0031】
次に、図2を用いて本発明の第2の実施形態を説明する。
【0032】
本実施形態は、並列補償器6に印加される直流電圧の検出値に対してゲインを可変する制御手段を備えて構成したものである。
【0033】
具体的には、図1の実施形態の電圧演算器27により直流電圧Vd*を演算せずに、この代わりに、受動フィルタ5の出力、すなわち、並列補償器6の入力電圧を電圧検出器28で検出し、この直流電圧検出値を減算器12の一方に入力するようにしたものである。
【0034】
このように電圧検出器28の検出値(実測値)に基づき電流制御器23からのゲイン可変できるので、電磁石10の温度ドリフトやコイル飽和による負荷定数の変化があっても正確に並列補償器に安定した補償電流量を確保して電流リプルを低減する電源装置を提供することが可能となる。
【0035】
さらに、図3及び図4を用いて本発明の第3の実施形態を説明する。
【0036】
本実施形態は、並列補償器6に印加される直流電圧が負になると固定値を与えて制御する制御手段を備えて構成したものである。
【0037】
具体的には、図1の実施形態に新たにリミット回路29を追加したものである。具体的には、電圧演算器27と減算器12の間に、リミット回路29を設け、電圧演算器27からの直流電圧Vd*に基づく電磁石10に印加される直流電圧波形が負となったとき制限を加えるものである。
【0038】
電磁石10に印加される直流電圧Vd、電磁石10に流れる直流電流Id、電磁石10のインピーダンス、すなわち、インダクタンス10a(Lで表現)と抵抗10b(Rで表現)には(1)式の関係がある。
【0039】
Vd=L×(dId/dt)+R×Id …(1)
直流電流Idの減衰(-dId/dt)時、インダクタンスL分が大きい、乃至は、抵抗R分が小さいと、直流電圧が「負」となる場合がある。図4(a)は直流電流基準(電磁石10に対して与える電流基準)と、図4(b)は直流電圧の波形(電磁石10に対して印加される電圧波形)を示している。図4(b)に示す電圧が負電圧となった場合は、図4(c)に示すようにリミット回路29が動作し、電圧演算器27からの直流電圧Vd*に制限を加え、直流電圧の波形を「零」以上に設定する。
【0040】
従って、図4(d)に示すように電流制御器23からの可変ゲインの操作出力は、立下り期間は定数発生器25から得た定数を超える値をとらないので、直流電圧の高低に関わらず、並列補償器6に安定した補償電流量を確保して電流リプルを低減する電源装置を提供することが可能となる。
【0041】
さらに、図5を用いて本発明の第4の実施形態を説明する。
【0042】
本実施形態は、並列補償器6に印加される直流電圧を正と負に区分し、負の場合は絶対値に対してゲインを可変する制御手段を備えて構成したものである。
【0043】
具体的には、図1の実施形態に、電磁石10に抵抗6cと、スイッチ素子6dを追加すると共に、これの追加に伴いゲート制御器24aを追加し、さらにリミット回路29、29a、絶対値回路30、減算器13、乗算器26aを追加したものである。
【0044】
具体的には、電圧演算器27の出力端子と減算器12の一方の入力端子間に、リミット回路29を設け、電圧演算器27からの直流電圧Vd*に基づく電磁石10に印加される直流電圧波形が負となったとき制限を加えるものである。また、ゲート制御器24aの入力側に乗算器26aを設け、乗算器26aの一方の入力端子に電流制御器23の出力を入力し、乗算器26aの他方の入力端子に、減算器13の出力を接続する。電圧演算器27とリミット回路29の接続点と、減算器13の一方の入力端子の間に、リミット回路29aと絶対値回路30の直列回路を接続する。減算器13の他方の入力端子と定数発生器25の出力端子を接続したものである。リミット回路29aは、リミット回路29と同様な動作を行うものである。
【0045】
このように第1の実施形態の、直流電圧Vd*出力後段に、直流電圧の「正」「負」を区分するリミット回路29、29aと「負」側には、絶対値回路30を設ける。併せて、並列補償器6は、抵抗器6aとスイッチ素子6bの構成で直流電圧が「正」で補償できる補償器と抵抗器6cとスイッチ素子6dで直流電圧が「負」で補償できる補償器を組合わせる。スイッチ素子6aとスイッチ素子6b、通電方向が互い違いの構成となる。
【0046】
直流電圧が「正」の場合は、リミット回路29を介してから乗算器26にて電流制御器23の操作量のゲインを可変する。一方、直流電圧が「負」の場合は、リミット回路29aを介した後、直流電圧の大きさを得るため絶対値回路30を通してから乗算器26aにて電流制御器23の操作量のゲインを可変する。
【0047】
従って、双方向の並列補償器6を用いた場合、直流電圧の高低、直流電圧の正負によらず、電流制御器23の操作量のゲインを可変できるので、並列補償器6に安定した補償電流量を確保して電流リプルを低減する電源装置を提供することが可能となる。
【0048】
また、図6を用いて本発明の第5の実施形態を説明する。
【0049】
本実施形態は、並列補償器6に印加される直流電圧が正の場合と負の場合で重み付けを変えてゲインを可変する制御手段を備えて構成したものである。
【0050】
具体的には、図5の実施形態に対して、並列補償器6の抵抗器6aと抵抗器6caの抵抗値が異なった(補償器の重み付けが異なった)場合、乗算器26aの前段に比例器31を設けた構成である。
【0051】
抵抗器6aをR1、抵抗器6bをR2とした場合、比例器31のゲインは抵抗比R2/R1で重み付けをして設定する。
【0052】
従って、補償器の重み付けの相違を直流電圧に応じてゲインを可変する段階で重み付け調整するので、直流電圧の高低、直流電圧の正負、重み付けの相違によらず、並列補償器6に安定した補償電流量を確保して電流リプルを低減する電源装置を提供することが可能となる。
【0053】
図7を用いて本発明の第6の実施形態を説明する。
【0054】
本実施形態は、並列補償器6に印加される直流電圧を直流電流指令と比例ゲインの換算値に置き換えてゲインを可変する制御手段を備えて構成したものである。
【0055】
具体的には、図1の実施形態に対して、電圧演算器27の代わりに、電圧演算器27aを設けたものである。この場合の電圧演算器27aは、電磁石10に存在するインダクタンス10a(Lで表現)分を省略し、電磁石10に存在する抵抗10b(Rで表現)分のみによる構成と扱うようにしたものである。つまり、電圧演算器27では微分演算が含まれていたが、電圧演算器27aにおいては、微分演算がなくなるので、構成の簡素化や演算の高速化が図れる。
【0056】
従って、簡素な構成や高速な制御で、直流電圧の高低によらず、並列補償器6に安定した補償電流量を確保して電流リプルを低減する電源装置を提供することが可能となる。
【0057】
本発明は、以上述べた実施形態に限定されず種々変形して実施できる。すなわち、前述の説明において、並列補償器6をスイッチ素子6b、6dと抵抗6a、6c、6caで構成する例にとって説明したが、可変インピーダンスを構成するものであればなんでもよい。具体的には、トランジスタ等の半導体スイッチ素子の能動領域(線形領域)での動作特性を利用した構成、複数の半導体スイッチ素子を並列接続したもの、複数の半導体スイッチ素子を並列接続すると共に各半導体スイッチ素子に抵抗を直列に接続したものであってもよく、また直流電圧に依存する並列補償器であってもよい。さらに、並列補償器は単独でなく、多直列や多並列して組合せても同様な効果が得られる。
【0058】
前述の実施形態では、電圧推測値を求めるために電圧演算器27、27aの入力側に、電流基準発生器21からの電流指令値(電流基準)Id*を入力した例について説明したが、この代わりに予め与えられる指令値、いわゆる本当の意味の指令値であってもよい。
【0059】
さらに、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、変形例を含めた異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の第1の実施形態の電源装置を示す図。
【図2】本発明の第2の実施形態の電源装置を示す図。
【図3】本発明の第3の実施形態の電源装置を示す図。
【図4】本発明の第3の実施形態の作用効果を説明するための図。
【図5】本発明の第4の実施形態の電源装置を示す図。
【図6】本発明の第5の実施形態の電源装置を示す図。
【図7】本発明の第6の実施形態の電源装置を示す図。
【図8】従来の電源装置を示す図。
【符号の説明】
【0061】
1…交流電源、2…変圧器、3…交直変換器、4…直流リアクトル、5…受動フィルタ
、5a…抵抗、5b…コンデンサ、6…並列補償器、6a…抵抗、6b…スイッチ素子
、6a…スイッチ素子、6c…抵抗、6d…スイッチ素子、6a…抵抗器、6ca…抵抗器、6b…抵抗器、10…電磁石、10a…インダクタンス、10b…抵抗、11…減算器、12…減算器、13…減算器、20…電流検出器、21…電流基準発生器、22…電流リプル検出器、23…電流制御器、24…ゲート制御器、24a…ゲート制御器、25…定数発生器、26…乗算器、26a…乗算器、27…電圧演算器、27a…電圧演算器、28…電圧検出器、29…リミット回路、29a…リミット回路、30…絶対値回路、31…比例器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を負荷に供給する交直変換器と、
前記交直変換器の直流出力に含まれる電流リプルを低減する受動フィルタと、
前記受動フィルタの出力電流の電流リプルをさらに低減する可変インピーダンス素子からなる並列補償器と、
前記並列補償器に印加される直流電圧の推測値に応じてゲインを可変する制御器と、
を備えて構成したことを特徴とする電源装置。
【請求項2】
交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を負荷に供給する交直変換器と、
前記交直変換器の直流出力に含まれる電流リプルを低減する受動フィルタと、
前記受動フィルタの出力電流の電流リプルをさらに低減する可変インピーダンス素子からなる並列補償器と、
前記並列補償器に印加される直流電圧の検出値に応じてゲインを可変する制御器と、
を備えて構成したことを特徴とする電源装置。
【請求項3】
交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を負荷に供給する交直変換器と、
前記交直変換器の直流出力に含まれる電流リプルを低減する受動フィルタと、
前記受動フィルタの出力電流の電流リプルをさらに低減する可変インピーダンス素子からなる並列補償器と、
前記並列補償器に印加される直流電圧に応じてゲインを可変すると共に、前記並列補償器に印加される直流電圧が負のとき前記ゲインを固定値とする制御器と、
を備えて構成したことを特徴とする電源装置。
【請求項4】
交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を負荷に供給する交直変換器と、
前記交直変換器の直流出力に含まれる電流リプルを低減する受動フィルタと、
前記受動フィルタの出力電流の電流リプルをさらに低減する可変インピーダンス素子からなる並列補償器と、
前記並列補償器に印加される直流電圧を正と負に区分し、負の場合は絶対値に対してゲインを可変する制御器と、
を備えて構成したことを特徴とする電源装置。
【請求項5】
請求項4記載の電源装置において、前記並列補償器に印加される直流電圧が正の場合と負の場合で重み付けを変えてゲインを可変する制御器を備えて構成したことを特徴とする電源装置。
【請求項6】
交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を負荷に供給する交直変換器と、
前記交直変換器の直流出力に含まれる電流リプルを低減する受動フィルタと、
前記受動フィルタの出力電流の電流リプルをさらに低減する可変インピーダンス素子からなる並列補償器と、
前記並列補償器に印加される直流電圧を直流電流指令と比例ゲインの換算値に置き換えてゲインを可変する制御器と、
を備えて構成したことを特徴とする電源装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2006−94682(P2006−94682A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−280666(P2004−280666)
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【出願人】(501137636)東芝三菱電機産業システム株式会社 (904)
【Fターム(参考)】