説明

電源装置

【課題】長短辺比の大きいプリント配線板においても効果的に反りを防止し、チップ部品の実装面積を広く確保しつつ、効率的に放熱することができる、電源装置を提供する。
【解決手段】交流回路部品が実装される第1領域および直流回路部品が実装される第2領域を含み、長手方向を有するように形成されるプリント配線板1と、プリント配線板1上の第1領域に立設される第1放熱板2と、プリント配線板上の第2領域に立設される第2放熱板3とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置に関するものであり、特に、放熱板の形状および放熱板のプリント配線板への取り付け構造に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
電源回路基板は設置する場所により形状および大きさの制約を受けるので、機械的強度が安定する正方形の基板だけではなく長方形の基板も存在する。その中には、たとえば、長短辺比が6:1程度の長細い形状の基板も存在する。このような基板の場合、基板の長辺方向において反りが発生しやすい。反りが発生すると、基板上に搭載されたチップ状の部品はストレスを受けて、割れが発生するため問題となる。そのため、基板の反りの影響を受けにくい挿入部品(リード付き部品)のみを使用する場合もあった。図10は、従来の電源装置において、基板上に一枚の放熱板を配置した状態を示した平面模式図である。図10に示すように、基板の反りを低減するために、基板1上の長辺方向に一枚の長い放熱板70を配置する場合もあった。
【0003】
放熱板を基板上に配置して基板の反りを低減する実装装置を開示した先行文献として、特許文献1および特許文献2がある。特許文献1に記載された発熱部品の実装装置は、配線基板の上面に所定幅の空間を介して放熱板を略平行に配設し、放熱板の上面に発熱素子を平行に実装している。特許文献2に記載された高周波加熱装置用インバータ電源ユニットは、プリント配線基板に対し、肉厚壁を垂直方向に立てる。その肉厚壁に垂直にフィンブレードを形成した放熱フィンを取付けている。さらに、肉厚壁にインバータ電源回路の発熱部品である整流素子、スイッチング素子およびフライホイールダイオードを取付けている。
【特許文献1】特開平6−196837号公報
【特許文献2】実開平5−33497号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
基板上に搭載する部品に挿入部品のみを使用した場合には、挿入部品はチップ状の部品に比べて部品の大きさが大きいため、基板のコンパクト化の妨げになる。また、基板の長辺方向に一枚の長い放熱板を配置する場合には、電気用品安全法(以下、電安法と称す)により絶縁シートを介して放熱板と搭載部品とを接続するなどの処置が必要であった。具体的には、電源装置においては、入力側と出力側とが絶縁されていなければならないという要請があるため、通常、トランスの1次側と2次側とを絶縁することにより、電安法の要件を満たしていた。しかし、交流回路部品と直流回路部品とを同一の放熱板に接続すると、それらは放熱板を介して導通しているとみなされる。そのため、放熱板と交流回路部品または直流回路部品とが直接接続されないように、絶縁シートを介して接続されたいた。この場合には、放熱板からの放熱性が低下してしまう問題があった。
【0005】
特許文献1に記載された発熱部品の実装装置は、放熱板を基板に略平行に配置しているため、基板面積に制限がある場合には、配置できる放熱板の面積も小さくなり、十分な放熱性を確保することができなくなる。特許文献2に記載された高周波加熱装置用インバータ電源ユニットにおいても、基板面積に制限がある場合には、放熱フィンを配置できるスペースが小さくなり、十分な放熱性を確保できなくなる。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みなされたものであって、長短辺比の大きいプリント配線板においても効果的に反りを防止し、チップ部品の実装面積を広く確保しつつ、効率的に放熱することができる、電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電源装置は、交流から直流への変換を行なう電源装置である。この電源装置は、交流回路部品が実装される第1領域および直流回路部品が実装される第2領域を含み、長手方向を有するように形成されるプリント配線板と、プリント配線板上の第1領域に立設される第1放熱板と、プリント配線板上の第2領域に立設される第2放熱板とを備える。第1放熱板および第2放熱板はそれぞれ、平面的に見て、直線状の第1直線部およびこの第1直線部の両端において互いに反対方向に屈曲している2本の第2直線部を有する。また、第1放熱板および第2放熱板の第1直線部同士およびそれぞれの1本の第2直線部同士の少なくとも一部が対向し、かつ、プリント配線板の長手方向に第2直線部がそれぞれ配置される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、プリント配線板上に所定の形状を有する放熱板を立設することにより、長短辺比の大きいプリント配線板においても効果的に反りを防止するとともに、チップ状の部品が実装される面積を広く確保することができる。さらに、放熱板と交流回路部品および直流回路部品とを直接接続することにより、交流回路部品および直流回路部品から発生する熱を効率的に放熱することができる、電源装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に基づいた実施の形態に係る電源装置について、図を参照しながら説明する。
【0010】
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1に係る、電源装置の放熱板の配置を示した平面模式図である。図1に示すように、プリント配線板1の上面に第1放熱板2と第2放熱板3とが立設されている。第1放熱板2が図示されている、プリント配線板の左側の領域は、交流回路部品が実装される第1領域である。第2放熱板3が図示されている、プリント配線板の右側の領域は、直流回路部品が実装される第2領域である。第1放熱板2は、平面的に見て、直線状の第1直線部2aおよびこの第1直線部2aの両端において互いに反対方向に屈曲している2本の第2直線部2bを有している。第2放熱板3は、平面的に見て、直線状の第1直線部3aおよびこの第1直線部3aの両端において互いに反対方向に屈曲している2本の第2直線部3bを有している。第1放熱板2の第1直線部2bと第2放熱板3の第1直線部3bとの少なくとも一部が対向し、第1放熱板2の1本の第1直線部2bと第2放熱板3の1本の第1直線部3bとの少なくとも一部が対向するように配置される。さらに、プリント配線板1の長手方向に、第1放熱板2の第2直線部2bおよび第2放熱板3の第2直線部3bがそれぞれ配置される。
【0011】
このように、プリント配線板1上に放熱板を立設することにより、プリント配線板1の長手方向および長手方向と垂直方向において、全体にわたり略均等に放熱板を配置することができる。その結果、プリント配線板1の反りを放熱板の剛性により効果的に防止することができる。また、第1放熱板2および第2放熱板3は、プリント配線板1上に立設されているため、プリント配線板1上の占有面積が少ない。よって、プリント配線板1上においてチップ状の部品を実装する面積を広く確保することができる。さらに、第1放熱板2と第2放熱板3とを別々の部品にしているため、第1領域に配置される発熱部品を第1放熱板2に、第2領域に配置される発熱部品を第2放熱板3に直接電気的に接続してもよい。この場合にも、第1放熱板2と第2放熱板3とを互いに絶縁することができるため、電気用品安全法の要件を満たしつつ効率的に放熱することができる。
【0012】
以下、本実施の形態に係る放熱板のプリント配線板1への取り付け構造について説明する。図2は、本実施の形態に係る、電源装置の放熱板とプリント配線板との固定箇所を示した平面模式図である。放熱板とプリント配線板1とを固定する箇所は、最もプリント配線板1が反りにくい。逆に言うと、放熱板とプリント配線板1とを固定していない箇所において、半田付け時などにプリント配線板1が反る可能性が高い。そのため、放熱板とプリント配線板1とを固定する箇所が極端に少ない場合、固定されていない部分でプリント配線板1が反りやすくなる。図2に示すように、放熱板の直線部分で数cmのピッチLで固定箇所5,6を設けると、基板反りを効果的に防止することができる。このように固定した場合、プリント配線板1は長手方向の反りが規制されるため、長手方向と垂直方向に反りが発生しやすくなる。図3は、本実施の形態に係る、電源装置の放熱板とプリント配線板との固定箇所を示した平面模式図である。図3に示すように、プリント配線板1の長手方向と垂直方向の反りを防止するためには、図中の二点鎖線で囲んだ、第1直線部の両端部近傍において固定することにより、第1直線部とプリント配線板1との一体性が増し、より反りを防止することができる。
【0013】
実施の形態2
プリント配線板1を長手方向および長手方向と垂直方向のどちらにも反りにくくするためには、放熱板の第2直線部をプリント配線板1の端部に近づけた方がよい。その際、プリント配線板1の下面に形成される回路パターンとの沿面距離が十分にとれない場合がある。図4(A)は、電源装置の一部を示した側面模式図であり、(B)は、電源装置の一部を示した断面模式図である。図4(B)に示すように、放熱板7がプリント配線板1の端部に近づくにつれ、プリント配線板1の下面に形成される回路パターン8と放熱板7との沿面距離が短くなる。図4(B)において、太線で示した区間の間の長さが、回路パターン8と放熱板7との沿面距離である。放熱板7と回路パターン8との電気的絶縁を保つためには、所定の沿面距離を確保する必要がある。図5(A)は、本発明の実施の形態2に係る、電源装置の一部を示した側面模式図であり、(B)は電源装置の一部を示した断面模式図である。本実施の形態に係る電源装置においては、放熱板9をプリント配線板1の端部に近づけるとともに沿面距離を確保している。図5(B)において、太線で示した区間の間の長さが、回路パターン8と放熱板9との沿面距離である。図5(A)に示すように、プリント配線板1の下面に形成される回路パターン8の形成位置に対応する位置の、放熱板9のプリント配線板1と接する側の端部に開口部を設けている。この開口部を設けることにより、図5(B)に示すように、回路パターン8が存在する断面において、沿面距離を確保することができるため、放熱板9と回路パターン8との絶縁を保つことができる。なお、この開口部は第1放熱板および第2放熱板の両方に形成してもよいし、一方にのみ形成してもよい。開口部の形状は、特に限られない。他の構成については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0014】
実施の形態3
放熱板に電界効果トランジスタなどの発熱部品が接続されている場合、電界効果トランジスタは高速でスイッチングするためノイズが発生する。放熱板が電気的に浮いた状態にある場合、放熱板がアンテナの役割を果たし、放熱板を介して空間にノイズが放射される。しかし、放熱板を接地電位と等しくすると、放熱板が安定な電位となり電界効果トランジスタのノイズが放熱板に伝わりにくくなるため輻射ノイズが低減される。また、放熱板を接地電位と等しくしている場合、放熱板をプリント配線板に形成される接地パターンの代わりとして使用することができる。その結果、プリント配線板上に形成される接地パターンの面積を削減することが可能となり、プリント配線板の小型化または他のチップ状部品をさらに実装することができる。本実施の形態に係る電源装置においては、第1放熱板の電位がプリント配線板上の第1領域の接地電位と等しく、第2放熱板の電位が、プリント配線板上の第2領域の接地電位と等しくなるように接続される。他の構成については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0015】
実施の形態4
図6(A)は、本発明の実施の形態3に係る電源装置において、プリント配線板と放熱板の一部を示した斜視図であり、(B)は、プリント配線板と放熱板の接合部の一部を下面から示した背面図である。図6(A)に示すように、放熱板10は、プリント配線板1と接する側の端部に差込み部11を有している。たとえば、差込み部11は図6(A)に示すように、くびれ部を有し、先端に突出部を有する形状にしてもよい。プリント配線板1には、放熱板10の差込み部11に対応する位置に孔部12が形成されている。図6(B)に示すように、放熱板10の差込み部11をプリント配線板1の孔部12に挿入した後、差込み部11と孔部12とを係止することにより、放熱板10をプリント配線板1上に設置している。差込み部11と孔部12との係止の方法として、たとえば、半田付けで行なってもよいし、上述のように、差込み部11にくびれ部が形成されている場合には、差込み部11の突出部をねじることにより係止してもよい。差込み部11の突出部をねじって係止した場合、放熱板10がプリント配線板1に引き付けられて、強固に接続することができる。
【0016】
放熱板10の電位を接地電位にするには、プリント配線板1上の孔部12を含む周囲に接地電位の回路パターンを設けて、この回路パターンに放熱板10を接続することにより、放熱板10の電位を接地電位と等電位とする。第2放熱板をプリント配線板上の第2領域に形成される接地パターンと接続することにより、第2放熱板からの輻射ノイズを低減することができる。さらに、第2放熱板が接地パターンの役割も有するため、プリント配線板上の第2領域に形成される接地パターンの面積を削減することが可能である。また、第1放熱板をプリント配線板上の第1領域に形成される接地パターンと接続し、第2放熱板をプリント配線板上の第2領域に形成される接地パターンと接続することで、輻射ノイズをさらに抑えることができる。この場合も、第1領域の接地パターンおよび第2領域の接地パターンの両方の面積を削減することが可能である。第2領域の接地パターンと図示しないシャーシとを接続した場合、シャーシ内に導電性のゴミが入り、シャーシと第2領域の接地パターンとがショートしたとしても、互いに等電位であるため電気的に問題とはならない。よって、電源装置として、信頼性を高めることができる。
【0017】
実施の形態5
図7は、本発明の実施の形態5に係る電源装置において、放熱板の差込み部を別の部材にした状態を示した図である。図7(A)は、差込み部材の側面模式図、(B)は、放熱板と差込み部材を一体にした状態を示す側面模式図、(C)は、一体とした放熱板をプリント配線板に立設した状態を示した平面模式図である。図7(A)に示すように、差込み部材20には、たとえば、くびれ部を形成し、その先端に突出部を形成してもよい。図7(B)に示すように、放熱板30のプリント配線板1と接する側の端部から、差込み部材20のくびれ部および突出部を含む差込み部21が延設するように、放熱板30と差込み部材20とが接合されている。たとえば、放熱板30と差込み部材20とは、半田付けで接合を行なってもよい。
【0018】
図7(C)は、第1放熱板を示したものであり、第2放熱板の部分の図示は省略している。図7(C)に示すように、差込み部材20は、第1放熱板および第2放熱板よりも薄い板厚で形成されている。そのため、プリント配線板に形成される孔部を小さくすることができ、プリント配線板1の下面において放熱板30が占めるスペースを削減することができる。また、差込み部材20の外側に放熱板30を配置することにより、放熱板30をプリント配線板1上のさらに端部に配置することができるため、チップ状の部品を実装することができる面積が大きくなる。
【0019】
図8は、本実施の形態に係る電源装置における、放熱板の一部を示した側面模式図である。放熱板の材質としては、軽く、加工性の高いアルミニウムなどを用いるのがよい。差込み部を別の部材で構成する場合には、差込み部材の材質としては、半田付け性の良い鉄などを用いるとよい。このようにすると、プリント配線板1上の回路パターンと容易に半田付けすることができ、確実に導通が確保される。図9(A)は、本実施の形態に係る電源装置における、放熱板をプリント配線板上にビス止めした状態を示す断面模式図であり、(B)は、平面模式図である。図9(B)は、電源装置の一部を図示したものである。プリント配線板1上のスペースに余裕がある場合は、放熱板50の接続方法として、図9に示すようにビス60を用いてもよい。放熱板50には、ビス固定用の孔部を有する平板部が形成され、プリント配線板1には、タップが形成されている。この平板部をプリント配線板1と密着するようにビス60を用いて締結することにより、プリント配線板1と放熱板50との接続がより強固にされる。他の構成については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0020】
実施の形態6
図1に示したノイズ発生部品配置領域4にノイズを発生する部品を配置した場合、電源入力部とノイズ発生部品との間に第1領域の接地電位の放熱板2が配置されているため、電源入力部にノイズが漏れるのを防ぐ効果がある。ノイズ発生部品配置領域4は具体的には、第1放熱板2および第2放熱板3の第1直線部2a,3aと、第1放熱板2および第2放熱板3の1本の第2直線部2b,3bとに囲まれるプリント配線板1上の領域である。また、図1の二点鎖線で示した第1放熱板2の第2直線部2bと第2放熱板3の第2直線部3bとが対向している部分の長さを適宜調節することにより、空間に放出されるノイズを閉じ込めて軽減する軽減効果と、通風によって放熱する放熱効果との調節を図ることができる。他の構成については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0021】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態1に係る、電源装置の放熱板の配置を示した平面模式図である。
【図2】同実施の形態に係る、電源装置の放熱板とプリント配線板との固定箇所を示した平面模式図である。
【図3】同実施の形態に係る、電源装置の放熱板とプリント配線板との固定箇所を示した平面模式図である。
【図4】(A)は、電源装置の一部を示した側面模式図であり、(B)は、電源装置の一部を示した断面模式図である。
【図5】(A)は、本発明の実施の形態2に係る、電源装置の一部を示した側面模式図であり、(B)は電源装置の一部を示した断面模式図である。
【図6】(A)は、本発明の実施の形態3に係る電源装置において、プリント配線板と放熱板の一部を示した斜視図であり、(B)は、プリント配線板と放熱板の接合部の一部を下面から示した背面図である。
【図7】(A)は、本発明の実施の形態5に係る電源装置において、差込み部材の側面模式図、(B)は、放熱板と差込み部材を一体にした状態を示す側面模式図、(C)は、一体とした放熱板をプリント配線板に立設した状態を示した平面模式図である。
【図8】同実施の形態に係る電源装置における、放熱板の一部を示した側面模式図である。
【図9】(A)は、同実施の形態に係る電源装置における、放熱板をプリント配線板上にビス止めした状態を示す断面模式図であり、(B)は、平面模式図である。
【図10】従来の電源装置において、基板上に一枚の放熱板を配置した状態を示した平面模式図である。
【符号の説明】
【0023】
1 プリント配線板、2 第1放熱板、2a 第1直線部、2b 第2直線部、3 第2放熱板、3a 第1直線部、3b 第2直線部、4 ノイズ発生部品配置領域、5,6 固定箇所、7,9,10,30,40,50,70 放熱板、8 回路パターン、11 差込み部、12 孔部、20 差込み部材、21,41 差込み部、60 ビス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流から直流への変換を行なう電源装置であって、
交流回路部品が実装される第1領域および直流回路部品が実装される第2領域を含み、長手方向を有するように形成されるプリント配線板と、
前記プリント配線板上の前記第1領域に立設される第1放熱板と、
前記プリント配線板上の前記第2領域に立設される第2放熱板と
を備え、
前記第1放熱板および前記第2放熱板はそれぞれ、平面的に見て、直線状の第1直線部および該第1直線部の両端において互いに反対方向に屈曲している2本の第2直線部を有し、
前記第1放熱板および前記第2放熱板の前記第1直線部同士およびそれぞれの1本の前記第2直線部同士の少なくとも一部が対向し、かつ、前記プリント配線板の長手方向に前記第2直線部がそれぞれ配置される、
電源装置。
【請求項2】
前記第1放熱板が前記第1領域に配置される発熱部品に電気的に接続され、
前記第2放熱板が前記第2領域に配置される発熱部品に電気的に接続される、請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記プリント配線板の裏面に形成される回路パターンの形成位置に対応する位置の、前記第1放熱板および前記第2放熱板の少なくとも一方の、前記プリント配線板と接する側の端部に開口部を設ける、請求項1に記載の電源装置。
【請求項4】
前記第1放熱板の電位が、前記プリント配線板上の前記第1領域の接地電位と等しく、
前記第2放熱板の電位が、前記プリント配線板上の前記第2領域の接地電位と等しい、請求項1に記載の電源装置。
【請求項5】
前記第1放熱板および前記第2放熱板の前記プリント配線板と接する側の端部に差込み部を有し、
前記プリント配線板は前記差込み部に対応する位置に孔部が形成され、
前記差込み部と前記孔部を係止することにより、前記第1放熱板および前記第2放熱板が前記プリント配線板に設置される、請求項1に記載の電源装置。
【請求項6】
前記差込み部が前記第1放熱板および前記第2放熱板よりも薄い別の差込み部材で構成され、
前記第1放熱板および前記第2放熱板の前記プリント配線板と接する側の端部から、前記差込み部材の差込み部が延設するように、前記第1放熱板および前記第2放熱板と前記差込み部材が接合される、請求項5に記載の電源装置。
【請求項7】
前記第1放熱板および前記第2放熱板の前記第1直線部と、前記第1放熱板および前記第2放熱板の前記1本の第2直線部とに囲まれる前記プリント配線板上の領域に、電磁ノイズを発生するノイズ発生部品が配置される、請求項1に記載の電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−110174(P2010−110174A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−281889(P2008−281889)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】