説明

電離箱型X線異物検出装置および筒状電離箱

【課題】筒状電離箱を用いて高い測定感度および分解能を共に改善できるように構成した電離箱型X線異物検出装置を提案すること。
【解決手段】電離箱型X線異物検出装置1の検査面5の真下には幅方向に一定のピッチで2列に筒状電離箱24(1)〜24(m)、25(1)〜25(n)が配列されている。各筒状電離箱は、その中心軸線がX線発生源12に向く姿勢となるように配置してある。検査面上の検査対象物Wを透過したX線は各筒状電離箱の中心軸線に沿って各筒状電離箱に封入されている電離ガスを通過するので、直径方向に通過する場合に比べて、X線が通過する電離ガスの容積が格段に多い。よって、測定感度の高い電離箱型X線異物検出装置を実現でき、測定の分解能を高めるために各筒状電離箱を細くして細かいピッチで配列した場合においても、各筒状電離箱を軸線方向に長くすることにより、所望の測定感度を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査位置に配置した衣類などの検査対象物にX線を照射し、その透過量を複数の電離箱によって測定することにより、検査対象物に針などの異物が混入しているか否かを検出する電離箱型X線異物検出装置に関する。さらに詳しくは、測定感度および分解能の双方を高めることのできる電離箱型X線異物検出装置および筒状電離箱に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電離箱型X線異物検出装置としては特許文献1に開示されたものが知られている。ここに開示されている異物検出装置では、ベルトコンベアによって搬送される検査対象物にX線を照射し、X線透過成分を照射方向とは反対側に配置されている複数の筒状電離箱で測定している。筒状電離箱は、検査位置において搬送方向とは直交する幅方向に横向き状態で上下二段に千鳥状に配列されている。
【特許文献1】特開2007−3247号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の特許文献に開示の異物検出装置では、検査位置において筒状電離箱が横向き状態で配列されており、各筒状電離箱の直径方向にX線透過成分が通過する。各筒状電離箱の測定感度を高めるためには、X線が横切る筒状電離箱の容積、すなわち、封入電離ガスの通過容積を多くする必要がある。したがって、各筒状電離箱として直径の大きなものを用いることが必要である。筒状電離箱の直径を大きくすると、検査位置の幅方向に配列可能な筒状電離箱の個数が少なくなり、測定の分解能が低下してしまう。
【0004】
本発明の課題は、この点に鑑みて、筒状電離箱を用いて高い測定感度および分解能を共に改善できるように構成した電離箱型X線異物検出装置、および筒状電離箱を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明の電離箱型X線異物検出装置は、
検査対象物に照射したX線の透過量を複数の筒状電離箱によって測定し、各筒状電離箱の測定結果に基づき検査対象物に混在している異物などを検出する電離箱型X線異物検出装置において、
検査対象物が配置される検査面と、
この検査面の一方の側に配置されたX線照射源と、
前記検査面の他方の側に配置された複数本の前記筒状電離箱とを有し、
前記筒状電離箱は前記検査面の幅方向に所定のピッチで配列されており、
各筒状電離箱は、その中心軸線が前記検査面に直交する状態、あるいは、その中心軸線が前記X線照射源に向かって延びる状態に配置されていることを特徴としている。
【0006】
本発明の電離箱型X線異物検出装置では、筒状電離箱を、検査面に直交する状態、あるいは、X線照射源に向く姿勢となるように配置してある。したがって、照射されたX線は各筒状電離箱の中心軸線に沿って各筒状電離箱に封入されている電離ガスを通過する。各筒状電離箱を直径方向にX線が横切る場合に比べて、その軸線方向にX線が通過する場合の方が、単位照射面積当たりのX線が通過する電離ガス容積が多い。よって、測定感度の高い電離箱型X線異物検出装置を実現できる。
【0007】
また、測定の分解能を高めるために各筒状電離箱を細くして細かいピッチで配列した場合においても、各筒状電離箱を軸線方向に長くすることにより、所望の測定感度を得ることができる。したがって、測定感度および分解能の高い電離箱型X線異物検出装置を実現できる。
【0008】
ここで、一般的には、検査対象物を検査面を経由する搬送路に沿って搬送しながら異物検出動作が行われる。逆に、X線照射源および筒状電離箱からなる検出ユニットを、検査面に置いた検査対象物に対して移動させることにより検出動作を行うことも可能である。
【0009】
また、検出の分解能を高めるためには、筒状電離箱を、検査面の幅方向に2列分配列し、これら2列の筒状電離箱を幅方向に半ピッチ分だけ相対的にオフセットさせた千鳥状の配列状態となるようにすることが望ましい。
【0010】
次に、本発明で用いる各筒状電離箱は、
一端が封鎖端となっている外側電極筒と、
この外側電極筒の他端側の開口部から同心状に挿入されている両端が開口状態の内側電極筒と、
前記外側電極筒の前記開口部を気密状態で封鎖し、前記内側電極筒を前記外側電極筒の内部において同心状態に保持している絶縁性プラグと、
この絶縁性プラグに気密状態で同心状に取り付けられている電極管とを備えており、
前記電極管は、その一端が前記絶縁性プラグから外部に突出している封鎖突出端であり、その他端が前記内側電極筒に導通しており、
前記外側電極筒の内部に、キセノンガスなどの電離気体が封入されており、
各外側電極筒は、前記封鎖端が前記検出面を向く状態で配列されていることを特徴としている。
【0011】
この構成の筒状電離箱は、外側電極筒の一端が封鎖端とされているので、この封鎖端が検査面を向く状態に配列すれば、X線を中心軸線方向に通すことができる。従来の筒状電離箱では、一方の端からは電極が突出し、他方の端には電離ガス封入用の栓などが取り付けられているので、X線を中心軸線方向に通す状態に配置することができない。これに対して、本発明の筒状電離箱では、外側電極筒の端から突出している電極管の中空部を利用して電離ガスを内部に注入し、当該電極管の先を封鎖することにより電離ガスが外側電極筒内に封入された状態を形成でき、電極およびガス封止部分を外側電極筒の一方の側に配置できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の電離箱型X線異物検出装置では、検査対象物が置かれる検査面の幅方向に配列した各筒状電離箱を、それらの中心軸線に沿った方向、あるいは、中心軸線に実質的に沿った方向に、X線が横切る。したがって、各筒状電離箱を、それらの中心軸線に直交する方向にX線が横切る場合に比べて、X線の電離ガス通過体積を増加させることができ、測定感度を高めることができる。また、各筒状電離箱を細くして配列ピッチを狭くすることにより測定の分解能を高めることができ、細くしても軸長を調整することにより所望の測定感度を得ることができる。よって、測定感度および分解能の高い電離箱型X線異物検出装置を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した電離箱型X線異物検出装置の実施の形態を説明する。
【0014】
図1は本実施の形態に係る電離箱型X線異物検出装置を示す図であり、図1(a)は側方から見た場合の概略構成図であり、図1(b)は前方から見た場合の概略構成図である。電離箱型X線異物検出装置1は装置架台2を有しており、装置架台2には、前後方向に向けて水平に検査対象物Wを搬送するためのベルトコンベヤ式の搬送機構3が取り付けられている。搬送機構3によって、検査対象物Wを搬送するための水平な搬送路4が規定されており、搬送路4の前後方向の中央の部位が検査対象物Wの検査面5とされている。この検査面5の真上にはX線照射ユニット6が取り付けられており、検査面5の真下には筒状電離箱を備えたX線測定ユニット7が取り付けられている。
【0015】
図2(a)はX線照射ユニット6およびX線測定ユニット7を示す説明図であり、図2(b)はX線測定ユニット7の信号処理部を示すブロック図である。図1および図2を参照して説明すると、X線照射ユニット6はX線発生器11を備えており、X線発生器11におけるX線発生源12は検査面5の中心の真上に位置しており、ここから所定の広がり角で円錐状にX線が下向きに照射される。X線発生源12の下向きの射出開口部12aには、検出面5に向けてX線を導くためのガイド用遮蔽筒13が垂直姿勢で取り付けられている。ガイド用遮蔽筒13は、検査対象物Wの搬送方向の幅が一定であり、搬送方向に直交する幅方向には、上から下に向けて一定の広がり角で台形状に広がっている。このガイド用遮蔽筒13の下端開口部13aには、検査面5に照射されるX線を一定幅の2条の光線にするための絞り機構14が取り付けられている。絞り機構14は光線幅を調整するための絞り間隔調整板15を備えている。絞り機構14を介して、所定幅で所定の広がりのある状態で2条のX線が検査面5を真上から照射する。
【0016】
検査面5の真下に配置されているX線測定ユニット7は、図2(a)から分かるように、検査面5の裏面に配置されている受光幅規制用の前後の外側規制板21、22および内側規制板23を備えている。前側の外側規制板21と内側規制板23との間に、検査面5の幅方向(搬送方向に直交する方向)に延びる一定幅の受光幅規制用の隙間が形成され、後側の外側規制板22と内側規制板23との間に、同一方向に延びる一定幅の受光幅規制用の隙間が形成されている。
【0017】
各隙間の真下には、複数本の筒状電離箱24(1)〜24(m)の列と、複数本の筒状電離箱25(1)〜25(n)の列が形成されている(m、n:正の整数)。搬送方向の上流側に配置されている筒状電離箱24(1)〜24(m)は一定のピッチで配列されていると共に、各筒状電離箱は、その中心軸線がX線照射源12に向かう姿勢となるように配置されている。下流側に配置されている筒状電離箱25(1)〜25(n)も同一ピッチで配列されていると共に、各筒状電離箱は、その中心軸線がX線照射源12に向かう姿勢となるように配置されている。さらに、上流側の筒状電離箱の列と下流側の筒状電離箱の列の間においては、各筒状電離箱が検出面5の幅方向に向けて半ピッチだけ相互にオフセットした千鳥配列となっている。これら上流側の筒状電離箱の数mと下流側の筒状電離箱の数nは同一、あるいは1個違いとされている。千鳥状に配列されている上流側の筒状電離箱および下流側の筒状電離箱は、図1(b)、(c)に示すように、千鳥整列矯正板26に取り付けられている。
【0018】
各筒状電離箱24(1)〜24(m)、25(1)〜25(n)はX線の透過量に応じた電流を発生し、発生電流はそれぞれプリアンプ27で増幅されて電圧変換された後に、AD変換器28を介してデジタル信号に変換されて制御装置29に供給される。制御装置29はCPU、ROM、RAMなどを含むコンピュータから構成されており、供給されたデジタル信号に基づき公知の信号処理を行って、検査対象物Wに異物が混入しているか否かを検出する。検出結果は、例えば、制御装置29に接続されている表示装置29aに表示される。また、異物が混入していることが検出された場合には、搬送機構3が確認用停止状態される。または、搬送機構3が止められて、異物混入部品の取り出しのための待機状態とされる。
【0019】
図3は筒状電離箱を示す概略構成図である。筒状電離箱24(1)〜24(m)および25(1)〜25(n)は同一構成であるので、以下においては、筒状電離箱30として説明する。
【0020】
筒状電離箱30は外側電極円筒31を備えており、この外側電極円筒31は、一端が封鎖端31aとされ、他端が開口端31bとなっている細長い円筒であり、負側電極として機能する。この外側電極円筒31の開口端31bには絶縁性の円筒状のプラグ32が気密状態で装着されている。プラグ32は、外側電極円筒31を内方にかしめることにより形成した開口端縁31cおよび円環状溝部31dによって当該外側電極円筒31に固定されている。外側電極円筒31の内部には、キセノンガスやアルゴンガスなどの電離効率の高い電離ガスが封入されている。
【0021】
このプラグ32には中心に貫通穴32aが形成されており、貫通穴32aにおける外側電極円筒31の内部に位置している開口側の部位には、同軸状態で内側電極円筒33の開口端33aが装着されている。これらプラグ32および内側電極円筒33の間には同軸状態で円筒状のカプラ34が装着され、相互に連結固定されている。
【0022】
プラグ32の先端部32bは外側電極円筒31の開口端31bから突出しており、この先端部32bの先端面からは細い円管状の電極管35が同軸状に突出している。電極管35の先端部は封鎖端35aとされている。電極管35は、プラグ32の貫通穴32aから内部のカプラ34の中空部34a内まで差し込まれており、これらの部位に気密状態で固定されている。電極管35は正側電極として機能する。
【0023】
この構成の筒状電離箱30は次のように組み立てることができる。まず、内側電極円筒33を用意し、この開口端33aに円筒状のカプラ34の一端を差し込み、固定する。次に、先端が開口状態の電極管35をカプラ34に先端側から差し込み、固定する。次に、プラグ32の後側から、組み付けた内側電極円筒33の開口端33a、カプラ34および電極管35を差し込み、これらをプラグ32に固定する。この後は、外側電極円筒31の開口端31bから、内側電極円筒33、カプラ34および電極管35が組み付けられた状態のカプラ34をはめ込み、外側電極円筒31をかしめることにより、外側電極円筒31を気密状態にする。次に、電極管35の先端開口からアルゴンガスなどの電離ガスを外側電極円筒31の内部に注入する。注入後に、電極管35の先端開口を封鎖して封鎖端35aとする。
【0024】
このように、本例の筒状電離箱30は一方の側から各部品を順次に組み付けることにより構成できる。また、筒状電離箱30の一方の端には、電極管、封鎖用のプラグなどが無い封鎖端31aが形成される。したがって、この構造の筒状電離箱30は、封鎖端31aの側から受けたX線を、その中心軸線30aの方向に通過させて、当該X線の照射量を検出することができる。本例では、この封鎖端31aが検査面5を向く(上側に位置する姿勢となる)ように配置されている。
【0025】
本例の電離箱型X線異物検出装置1では、X線発生器11から円錐状に投射されたX線が、空気により僅かに減衰しながらガイド用遮蔽筒13の中を通過し、絞り装置14により2条の列になって通過し、検査面5を移動する検査対象物Wで更に減衰し、受光幅規制板21、22、23を通過して筒状電離箱24(1)〜24(m)、および、25(1)〜25(n)に到達する。
【0026】
図4に示すように、検査対象物Wに異物a、b、cなどがある場合、筒状電離箱のX線照射量が急激に変化する。筒状電離箱を通過するX線によって、そこに封入されている圧縮キセノンガスから電離した電子が内側電極円筒(電離受けパイプ)33に集まり、イオンが外側電極円筒31に集まり、X線照射量に対応する電流が電極間に流れる。この発生電流が取り出される。
【0027】
各筒状電離箱30は、その中心軸線がX線発生源12に向くように、封鎖端31aが上向きに配置されている。したがって、検査対象物Wを通過した後のX線透過成分は、各筒状電離箱30内に封入されているアルゴンガスを中心軸線方向に横切る。筒状電離箱30の中心軸線方向の長さを長くしておけば、十分な測定感度で異物の検出を行うことができる。また、各筒状電離箱30を細くすれば、検査面5の幅方向に配列可能な筒状電離箱の本数を多くして配列ピッチを狭くできるので、分解能も高めることができる。
【0028】
(その他の実施の形態)
上記の例では、各筒状電離箱30をX線の照射方向に沿う方向に整列させている。すなわち、図5(a)に示すように整列させている(図5においては、搬送方向の前後の筒状電離箱列の配列関係を理解しやすくするために、それらの列を上下に描いてある。)。
【0029】
この代わりに、図5(b)に示すように、各筒状電離箱30を検査面5に直交する方向に整列させることも可能である。このように配列した場合においても、X線は実質的に各筒状電離箱30の中心軸線に沿った方向に通過するので、十分な電離ガス通過体積を確保できる。
【0030】
また、上記の例では、検査対象物Wを搬送路4に沿って搬送し、X線照射ユニット6およびX線測定ユニット7は固定した位置に配置されている。この代わりに、検査対象物Wの検査位置を固定し、X線照射ユニット6およびX線測定ユニット7の側を移動させて検査対象物Wを走査するようにしてもよい。
【0031】
さらに、筒状電離箱を多数の列となるように広い範囲に配置した場合などにおいては、検査対象物Wおよび、X線照射ユニット6、X線測定ユニット7の双方を移動させることなく検査を行うことが可能な場合もある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明を適用した電離箱型X線異物検出装置を示す図であり、(a)は側方から見た場合の概略構成図であり、(b)は前方から見た場合の概略構成図であり、(c)は千鳥整列矯正板を取り出して示す平面図である。
【図2】(a)はX線照射ユニットおよびX線測定ユニットを示す説明図であり、(b)はX線測定ユニットの信号処理部を示すブロック図である。
【図3】筒状電離箱を示す概略構成図である。
【図4】検査対象物の通過に伴う筒状電離箱の測定電流の一例を示す説明図である。
【図5】筒状電離箱の配列方法の別の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0033】
1 電離箱型X線異物検出装置
2 装置架台
3 搬送機構
4 搬送路
5 検査面
6 X線照射ユニット
7 X線測定ユニット
11 X線発生器
12 X線発生源
12a 射出開口部
13 ガイド用遮蔽筒
13a 下端開口部
14 絞り機構
15 絞り間隔調整板
21、22 外側規制板
23 内側規制板
24(1)〜24(m)、25(1)〜25(n)、30 筒状電離箱
26 千鳥整列矯正板
27 プリアンプ
28 AD変換器
29 制御装置
29a 表示装置
30 筒状電離箱
30a 中心軸線
31 外側電極円筒
31a 封鎖端
31b 開口端
32 プラグ
32a 貫通穴
32b 先端部
33 内側電極円筒
33a 開口端
34 カプラ
34a 中空部
35 電極管
35a 封鎖端
W 検査対象物
a、b、c 異物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象物に照射したX線の透過量を複数の筒状電離箱によって測定し、各筒状電離箱の測定結果に基づき検査対象物に混在している異物などを検出する電離箱型X線異物検出装置において、
検査対象物が配置される検査面と、
当該検査面の一方の側に配置したX線照射源と、
当該検査面の他方の側に配置した複数本の前記筒状電離箱とを有し、
前記筒状電離箱は所定のピッチで前記検査面の幅方向に配列されており、
各筒状電離箱は、その中心軸線が前記検査面に直交する状態、あるいは、その中心軸線が前記X線照射源に向かって延びる状態に配置されていることを特徴とする電離箱型X線異物検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電離箱型X線異物検出装置において、
前記検査面を経由する搬送路に沿って検査対象物を搬送しながら検査が行われることを特徴とする電離箱型X線異物検出装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電離箱型X線検出装置において、
前記筒状電離箱は、前記検査面の幅方向に2列分配列されており、これら2列の前記筒状電離箱は前記幅方向に半ピッチ分だけ相対的にオフセットした千鳥状の配列状態となっていることを特徴とする電離箱型X線異物検出装置。
【請求項4】
請求項1、2または3に記載の電離箱型X線検出装置において、
各筒状電離箱は、
一端が封鎖端となっている外側電極筒と、
この外側電極筒の他端側の開口部から同心状に挿入されている両端が開口状態の内側電極筒と、
前記外側電極筒の前記開口部を気密状態で封鎖し、前記内側電極筒を前記外側電極筒の内部において同心状態に保持している絶縁性プラグと、
この絶縁性プラグに気密状態で同心状に取り付けられている電極管とを備えており、
前記電極管は、その一端が前記絶縁性プラグから外部に突出している封鎖突出端であり、その他端が前記内側電極筒に導通しており、
前記外側電極筒の内部に、キセノンガスなどの電離気体が封入されており、
各外側電極筒は、前記封鎖端が前記検出面を向く状態で配列されていることを特徴とする電離箱型X線異物検出装置。
【請求項5】
請求項1、2または3に記載の電離箱型X線異物検出装置に用いる筒状電離箱であって、
一端が封鎖端となっている外側電極筒と、
この外側電極筒の他端側の開口部から同心状に挿入されている両端が開口状態の内側電極筒と、
前記外側電極筒の前記開口部を気密状態で封鎖し、前記内側電極筒を前記外側電極筒の内部において同心状態に保持している絶縁性プラグと、
この絶縁性プラグに気密状態で同心状に取り付けられている電極管とを備えており、
前記電極管は、その一端が前記絶縁性プラグから外部に突出している封鎖突出端であり、その他端が前記内側電極筒に導通しており、
前記外側電極筒の内部に、キセノンガスなどの電離気体が封入されていることを特徴とする電離箱型X線異物検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−98095(P2009−98095A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−272356(P2007−272356)
【出願日】平成19年10月19日(2007.10.19)
【出願人】(507346812)
【Fターム(参考)】