需要予測表示方法、需要予測表示システム、無線端末およびプログラム
【課題】 設備導入費用の低減を図るとともに、需要予測効果を確実に高めることができる需要予測表示方法、需要予測表示システム、無線端末およびプログラムを提供する。
【解決手段】 需要予測手段4で予測される車両配車の需要の大きさを、各車両に対し他の車両の位置情報とともにマーク表示させる。
【解決手段】 需要予測手段4で予測される車両配車の需要の大きさを、各車両に対し他の車両の位置情報とともにマーク表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばタクシーの空車時間を極力少なくし、需要予測効果を高める需要予測表示方法、需要予測表示システム、無線端末およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
タクシー、バスなどの営業用車両の需要を予測し表示する技術が種々提案され、実用に供されている(たとえば特許文献1参照)。従来の需要予測表示システムでは、センタに設けられる集計用のパーソナルコンピュータで需要予測を算出した後、需要予測結果を(1)〜(3)のように表示する従来技術が提案されている。(1)需要予測結果を移動局毎つまり各車両毎に、ナビゲーション装置の地図データを用いて出力表示する。(2)需要予測結果のうち需要予測地点を各車両毎に文字だけで表示する。(3)需要予測結果のうち需要の大小に関するデータのみを各車両に出力表示する。
【0003】
【特許文献1】特開2002−342890号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術(1)では、各車両毎にナビゲーション装置を導入しなければならないので、たとえば大量配車を行いたい事業者にとって設備導入費用が嵩む。従来技術(2)では、需要予測地点を文字だけで表示するので、需要予測地点の地理に不慣れな車両運転手は需要予測地点がわかり難い。従来技術(3)では、需要大の場所に需要予測を超える複数の車両が集中してしまい、需要予測効果が低くなるなどの問題がある。
【0005】
本発明の目的は、設備導入費用の低減を図るとともに、需要予測効果を確実に高めることができる需要予測表示方法、需要予測表示システム、無線端末およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明(1)に従えば、予測工程において、複数の車両の位置情報および実空車情報に基づいて、車両配車の需要を予測する。表示工程では、予測工程で予測される需要の大きさを、各車両に対し他の車両の位置情報とともにマーク表示させるので、各車両の運転手は需要予測地点までの距離、大きさなどを容易に認識する。
【発明の効果】
【0007】
本発明(1)によれば、需要の大きさを、各車両に対し、他の車両の位置情報とともにマーク表示させるので、需要予測ポイントに需要予測を超える複数の車両が集中することを極力防止することができる。需要の大きさをマーク表示させることで、需要予測地点までの距離、大きさなどを容易に認識し得るので、各車両にナビゲーション装置などの高価な装置を導入する必要がなく、その分設備導入費用の低減を図ることができる。したがって設備導入費用の低減を図るとともに、需要予測効果を確実に高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を、複数の形態について説明する。以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。本実施形態に係る需要予測表示システムは、タクシーの需要予測表示システムに適用される。以下の説明は、需要予測表示方法の説明をも含む。
【0009】
図1は、本発明の実施形態に係る需要予測表示システム1の電気的構成を表すブロック図である。需要予測表示システム1は、運行管理者のセンタに設けられる機器2(以下、「センタ機器」という)と、移動局である各車両に設けられる車載機器3とを含む。センタ機器2は、需要計算装置である需要予測手段4、通信手段としてのセンタ側通信装置5、記憶手段に記憶される地図データベース6、および各車両の位置を集計する位置集計装置7を含んで構成される。センタ側通信装置5は、位置集計装置7、需要予測手段4、地図データベース6にそれぞれ電気的に接続されている。前記地図データベース6は、少なくともタクシー会社の営業エリアを含むデータベースである。
【0010】
センタ側通信装置5により、車両に設けられる車載機器3から現在の車両の位置情報および実空車情報などの車両情報を、随時収集する。前記実空車情報とは、車両が実車中であるか空車待ちであるかを区別する情報と同義であり、たとえばタクシーメータが課金状態にあるか否かによって判断される。基本的に車両から任意に発信される信号を受信し、車両情報を収集する。センタ側からの(手動)指令、または各車両の運転手からの要求によって、車両情報を収集することも可能である。車両情報は、前記位置情報および実空車情報に限定されず、たとえば車両速度、車両に作用する重力加速度などを含んでもよい。
【0011】
位置集計装置7は、センタ側通信装置5を介して全車両の位置情報を集計する。需要予測手段4は、たとえば中央演算処理装置(略称CPU:Central Processing Unit)によって実現される。需要予測手段4は、位置集計装置7に集計される全車両の位置情報および実空車情報に基づいて、車両配車の需要を予測する。前記センタ機器2では、タクシー会社の営業エリアを一定の範囲で任意に分割した地区を特定するための情報である地区割情報などが、予め記憶されている。
【0012】
車載機器3は、車両側通信装置8、処理装置9、表示手段としての表示装置10、操作装置11、各車両の向き情報を取得するジャイロ12、および各車両の位置情報を取得するGPS13(GPS:Global Positioning System)を含んで構成される。これらのうち車両側無線装置8、処理装置9、表示装置10および操作装置11を含む、無線端末が構成される。処理装置9は、車両側通信装置8、操作装置11、ジャイロ12、GPS13、表示装置10(表示端末)にそれぞれ電気的に接続されている。
【0013】
センタ機器の需要予測手段で予測される需要予測データを、センタ側通信装置からたとえば400MHz帯域のデジタル式無線周波数を用いて車両側通信装置に送信し、さらに処理装置を介して表示装置に送信する。ただし適用する無線周波数は400MHz帯域に必ずしも限定されるものではない。たとえば携帯電話機用に割り当てられた周波数帯域を適用する場合もある。デジタル式無線周波数ではなく、アナログ式無線周波数を適用する場合もあり得る。車載機器3の制御主体である処理装置9は、中央演算処理装置(略称CPU)によって実現される。
【0014】
表示端末10に車両配車の需要予測結果を表示する形態について説明する。本実施形態では、処理装置9にたとえばROM(ROM:Read Only Memory)が格納され、前記ROMに、需要の大きさを他車の位置情報とともにマーク表示させるプログラムが格納されている。該プログラムは前記CPUによって実行可能である。前記プログラムは記録媒体に書き込まれ(または通信回線を介して)車載機器3にインストール可能に構成されてもよい。この場合には、プログラムが予めROMに格納されている車載機器よりも、プログラムの更新を容易にし、ユーザの利便性を高めることができる。
【0015】
図6は、各車両の表示端末10の表示形態(1)を表す図である。表示端末10に需要予測結果を表示する形態として、自らの車両位置(自車位置)を表示端末10の中心cpとして、需要予測地点、特定時間内に空車から実車になった場所を、たとえば円、文字およびマークなどで示し(これを「マーク表示」と称す)、需要予測地点の位置関係、需要の大きさを示す。表示端末10には、自車位置と需要予測地点との距離を目測するスケール、目印となるような目標物もそれぞれ表示する。前記スケールSCは、たとえば操作装置11によって変更可能になっている。またスケールを変更するのに同期して、表示端末10に表示させる営業エリアの縮尺を変更する制御を行ってもよい。この場合には、需要予測地点の絞り込みを容易にし、運転者の利便性をさらに高めることができる。
【0016】
各車両の運転手は、前記営業エリア内の地図を把握しているので、自車位置から需要予測地点までの距離と、自車位置から需要予測地点への方向とを認識することで、移動しようとする需要予測地点の大体の場所が把握できる。表示端末10は、特定の需要予測地点を選ぶ参考材料として、全車両あるいは特定の車両(売上金額優秀者の車両など)を表示する。このとき、処理装置は、需要予測地点における需要の大きさを次のように表示端末に表示させる。
【0017】
(i)車両配車の需要が大きければ大きい程、円の直径を大きくし、需要が小さければ小さい程、円の直径を小さくする。
【0018】
(ii)車両配車の需要が大きい順に数字(整数)を、たとえば円内に表示させる。具体的には、営業エリア内において、需要が最も多い需要予測地点の円内に、整数「1」を表示させる。次に需要が多い需要予測地点の円内に、前記整数「1」に1を加えた整数「2」を表示させる。このように需要が大きい順に数字を表示させる。ただし表示させるべき数字は、必ずしも円内に入っていなくてもよく、需要予測地点の円近傍に配設させてもよい。
【0019】
(iii)車両配車の需要の大小を、円内の色の濃度値によって区別して表示させる。具体的には、営業エリア内において、需要が最も多い需要予測地点の円内の濃度値を最も濃くし、需要が最も少ない需要予測地点の円内の濃度値を最も薄くする。需要の大小に従って、円内の濃度値を段階的に変えるように表示させる。逆に需要が最も多い需要予測地点の円内の濃度値を最も薄くし、需要が最も少ない需要予測地点の円内の濃度値を最も濃くするように表示してもよい。
【0020】
(iv)図形で表現される需要の大きさを、予め定めておき(例:〇>□>△)、需要の大きさに応じて表示させる。図6で示す表示端末では、説明の都合上、「需要予測地点」、「実車地点」、「自車」、「他車」と表示しているが、図6において「」で囲まれた文字については実際には表示端末に表示しない。
【0021】
図7は、各車両の表示端末の表示形態(2)を表す図である。図7において「」で囲まれた文字については実際には表示端末に表示しない。タクシーの場合、車両配車の需要が大きくても実績の良さには開きがある。前記「実績の良さ」とは、売上金額が多い、移動距離が長い、乗客がタクシーに乗り込むまでの待ち時間(つまり空車時から実車時までの待ち時間)が短い、ことと同義である。
【0022】
そのため処理装置9は、需要の大きさと実績の良さとを併せて表示端末10に表示させている。本表示形態(2)では需要予測地点において実績の良さを表す場合、需要の大きさとは異なる態様で表示するようになっている。一例として、たとえば需要の大小を円直径の大小で示すとするならば、実績の良さはその色の濃度値の濃淡で違いを付ける。ただしこのような態様に限定されない。需要の大きさと実績の良さとを併せて表示端末10に表示させる場合には、現実により近い車両配車の需要を得ることができる。換言すれば、需要予測効果を一層高めることができる。
【0023】
図8は、各車両の表示端末の表示形態(3)を表す図である。営業エリアが広い、または表示端末10に表示させる営業エリアの地図の縮尺によっては、表示端末10の画面に他車が収まりきれない。この場合には、処理装置9は、方向毎に予め定める一定距離に何台の他車が位置しているか、つまり方向毎の他車台数を表示端末10に表示させている。具体的に図8に示す一例では、自車位置に対し矢符Y1方向に「13台」、矢符Y2方向に「20台」、矢符X1方向に「8台」、矢符X2方向に「10台」の他車が位置している旨表示されている。
【0024】
したがって各車両の運転手は、営業エリアが広い、または表示端末10に表示させる営業エリアの地図の縮尺によって表示端末10の画面に他車が収まりきれない場合であっても、次のような効果を奏する。自車位置から需要予測地点までの距離、実車位置から需要予測地点への方向、および他車と自車との位置関係を認識することができる。各車両の運転手は、地図の縮尺を一々切り替えることなく他車と自車との位置関係を即座に認識できる。
【0025】
図9は、各車両の表示端末10の表示形態(4)を表す図である。各車両の運転手は、効率よく複数の需要予測地点をまわる(移動する)必要がある。そのため処理装置9は、需要の大きさ順または自車に近い順に、需要予測地点をまわるルートを表示端末10に表示させて矢印などで案内する。道順について、センタ機器2で当該車両の位置を地図で把握させ、分岐点にさしかかる毎に移動局に右左折直進のいずれかの指示を出し、音声などでその運転手に知らせる。これら車両の位置把握、分岐点での方向指示、音声出力の一連の処理を需要予測手段を制御主体として実行させることができる。したがって各車両の運転手は、自動的にかつ効率よく複数の需要予測地点を迷うことなくスムースにまわることが可能となる。
【0026】
図10は、各車両の表示端末10の表示形態(5)を表す図である。処理装置9は、国道などの主要道路14、線路15、海岸線などを表示端末10に「線」で表示させる。線路15、道路14、海岸線はそれぞれ異なる線で表示するように規定されている。たとえば線路15は、長尺の線15aに単尺の線分15bが長手方向一定間隔おきに交差するように表示する。これによって線路、道路、海岸線のいずれかを容易に特定することができる。詳細な地図を表示させるのではなく、道路、線路、海岸線などを「線」で表示させるだけで、需要予測効果を高め得る。したがって各車両にナビゲーション装置などの設備を導入することなく、需要予測地点をわかり易く表示することができる。このように設備導入費用の低減を図るとともに、需要予測効果を確実に高めることができる。
【0027】
図11は、需要予測更新前後の需要の大きさの違いを説明する図である。センタ機器2のうち需要予測手段4は、車両配車の需要予測値をセンタ側通信装置5から車両側通信装置8に送信する。その後、需要予測地点で実車があった場合、センタ側通信装置5、位置集計装置7などからの情報に基づいて、需要予測手段4は需要予測値から実車回数分を減じる演算を実行する。その値をセンタ側通信装置5から車両側通信装置8に送信する。
【0028】
車両側の処理装置9は、前記実車回数分を減じた分、車両配車の需要の大きさに比例して円の直径を小さくするように表示端末10に表示させる。一例として、需要予測地点であるB地点の需要予測値が50回とする。一定時間経過する間に前記B地点で40回、空車が実車になったとすると、需要予測手段4は、前回の需要予測値である50回から今回の需要予測値である40回を減じた10回をB地点における最新の需要予測値とする。処理装置9は、前記最新の「10回」の需要予測値に比例する円の直径となるように表示端末10に表示させる。
【0029】
図12は、需要予測表示する方法を段階的に表すフローチャートであり、図12(a)はセンタ機器2で需要予測する方法を表すフローチャート、図12(b)は、自車位置等を送信する方法を表すフローチャート、図12(c)は需要の大きさを表示させる方法を表すフローチャートである。センタ機器2側では図12(a)に示すように、たとえばセンタ機器2の主電源をオンにする条件で本処理が開始する。開始後ステップa1に移行して、位置集計装置7は複数の車両位置等を収集する。次にステップa2に移行して、需要予測手段4は車両配車の需要を予測する。次にステップa3に移行して需要予測手段4は、需要予測値をセンタ側通信装置5から車両側通信装置8に送信する。その後本処理を終了する。
【0030】
車両側では図12(b)に示すように、車両のたとえばACCスイッチをオフからオンにする条件で本処理が開始する。開始後ステップb1に移行し、処理装置9は、ジャイロ12およびGPS13から得られる情報に基づいて自車位置、自車の向き(自車位置等と称す)を車両側通信装置8からセンタ側通信装置5に送信する。その後本処理を終了する。また車両側では図12(c)に示すように、車両のたとえばACCスイッチをオフからオンにする条件で本処理が開始する。開始後ステップc1に移行し、処理装置9は、車両側通信装置8への受信信号の有無を判断する。受信なしとの判断でステップc1に戻る。受信ありとの判断ステップc2に移行し、処理装置9は、需要の大きさなどを表示端末に表示させる。その後本処理を終了する。
【0031】
以上説明した需要予測表示システム1および需要予測表示方法によれば、予測される車両配車の需要の大きさを、各車両に対し他の車両の位置情報とともにマーク表示させるので、各車両の運転手は需要予測地点までの距離、大きさなどを容易に認識する。需要予測地点に需要予測を超える複数の車両が集中することを極力防止することができる。換言すれば、車両の運転手は、他車の動向を考慮しつつ需要予測地点へ向かうことができる。需要の大きさをマーク表示させることで、需要予測地点までの距離、大きさなどを容易に認識し得るので、各車両にナビゲーション装置などの高価な装置を導入する必要がなく、その分設備導入費用の低減を図ることができる。したがって設備導入費用の低減を図るとともに、需要予測効果を確実に高めることができる。それ故、タクシー事業者の全車両の実績を高めることが可能となる。
【0032】
本発明の実施形態に係る需要予測表示方法では、地図データを有しない車載機器の表示装置に、自車を中心に需要予測地点がある方向に、需要の大きさをマーク表示する。本需要予測表示方法によれば、各車両にナビゲーション装置など高価な装置を導入する必要がなくなり、設備導入コストの低減を図ることができる。
【0033】
さらに本発明の実施形態に係る需要予測表示方法では、センタ機器の位置集計装置で全車両の位置情報を収集し、全車両に前記位置情報を、センタ機器の需要予測手段で算出された需要予測値とともに同時に全車両の車両側通信装置に送信して、各車両の表示端末で併せて表示する。本需要予測表示方法によれば、需要予測で好結果を残した地点へ他車が集中することを解消できる。
【0034】
さらに本発明の実施形態に係る需要予測表示方法では、位置集計装置で全車両の位置情報を収集し、全車両に前記位置情報を需要予測手段で算出された需要予測値とは個別に全車両の車両側通信装置に送信して、需要予測よりも前記位置情報を頻繁に送信し表示装置で表示する。本需要予測表示方法によれば、他車の動向をより考慮することができる。したがって需要予測地点への過度の集中を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態に係る需要予測表示システム1の電気的構成を表すブロック図である。
【図2】車両配車の流れを表す図である。
【図3】センタ機器において、車両の位置情報などを表示させた態様を表す図である。
【図4】車両に表示装置、操作装置などを搭載した状態を示す斜視図である。
【図5】表示装置、操作装置、通信装置および処理装置を表す図である。
【図6】各車両の表示端末10の表示形態(1)を表す図である。
【図7】各車両の表示端末10の表示形態(2)を表す図である。
【図8】各車両の表示端末10の表示形態(3)を表す図である。
【図9】各車両の表示端末10の表示形態(4)を表す図である。
【図10】各車両の表示端末10の表示形態(5)を表す図である。
【図11】需要予測更新前後の需要の大きさの違いを説明する図である。
【図12】需要予測表示する方法を段階的に表すフローチャートであり、図12(a)はセンタ機器2で需要予測する方法を表すフローチャート、図12(b)は、自車位置等を送信する方法を表すフローチャート、図12(c)は需要の大きさを表示させる方法を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0036】
1 需要予測表示システム
2 センタ機器
3 車載機器
4 需要予測手段
5 センタ側通信装置
7 位置集計装置
8 車両側通信装置
9 処理装置
10 表示装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばタクシーの空車時間を極力少なくし、需要予測効果を高める需要予測表示方法、需要予測表示システム、無線端末およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
タクシー、バスなどの営業用車両の需要を予測し表示する技術が種々提案され、実用に供されている(たとえば特許文献1参照)。従来の需要予測表示システムでは、センタに設けられる集計用のパーソナルコンピュータで需要予測を算出した後、需要予測結果を(1)〜(3)のように表示する従来技術が提案されている。(1)需要予測結果を移動局毎つまり各車両毎に、ナビゲーション装置の地図データを用いて出力表示する。(2)需要予測結果のうち需要予測地点を各車両毎に文字だけで表示する。(3)需要予測結果のうち需要の大小に関するデータのみを各車両に出力表示する。
【0003】
【特許文献1】特開2002−342890号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術(1)では、各車両毎にナビゲーション装置を導入しなければならないので、たとえば大量配車を行いたい事業者にとって設備導入費用が嵩む。従来技術(2)では、需要予測地点を文字だけで表示するので、需要予測地点の地理に不慣れな車両運転手は需要予測地点がわかり難い。従来技術(3)では、需要大の場所に需要予測を超える複数の車両が集中してしまい、需要予測効果が低くなるなどの問題がある。
【0005】
本発明の目的は、設備導入費用の低減を図るとともに、需要予測効果を確実に高めることができる需要予測表示方法、需要予測表示システム、無線端末およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明(1)に従えば、予測工程において、複数の車両の位置情報および実空車情報に基づいて、車両配車の需要を予測する。表示工程では、予測工程で予測される需要の大きさを、各車両に対し他の車両の位置情報とともにマーク表示させるので、各車両の運転手は需要予測地点までの距離、大きさなどを容易に認識する。
【発明の効果】
【0007】
本発明(1)によれば、需要の大きさを、各車両に対し、他の車両の位置情報とともにマーク表示させるので、需要予測ポイントに需要予測を超える複数の車両が集中することを極力防止することができる。需要の大きさをマーク表示させることで、需要予測地点までの距離、大きさなどを容易に認識し得るので、各車両にナビゲーション装置などの高価な装置を導入する必要がなく、その分設備導入費用の低減を図ることができる。したがって設備導入費用の低減を図るとともに、需要予測効果を確実に高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を、複数の形態について説明する。以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。本実施形態に係る需要予測表示システムは、タクシーの需要予測表示システムに適用される。以下の説明は、需要予測表示方法の説明をも含む。
【0009】
図1は、本発明の実施形態に係る需要予測表示システム1の電気的構成を表すブロック図である。需要予測表示システム1は、運行管理者のセンタに設けられる機器2(以下、「センタ機器」という)と、移動局である各車両に設けられる車載機器3とを含む。センタ機器2は、需要計算装置である需要予測手段4、通信手段としてのセンタ側通信装置5、記憶手段に記憶される地図データベース6、および各車両の位置を集計する位置集計装置7を含んで構成される。センタ側通信装置5は、位置集計装置7、需要予測手段4、地図データベース6にそれぞれ電気的に接続されている。前記地図データベース6は、少なくともタクシー会社の営業エリアを含むデータベースである。
【0010】
センタ側通信装置5により、車両に設けられる車載機器3から現在の車両の位置情報および実空車情報などの車両情報を、随時収集する。前記実空車情報とは、車両が実車中であるか空車待ちであるかを区別する情報と同義であり、たとえばタクシーメータが課金状態にあるか否かによって判断される。基本的に車両から任意に発信される信号を受信し、車両情報を収集する。センタ側からの(手動)指令、または各車両の運転手からの要求によって、車両情報を収集することも可能である。車両情報は、前記位置情報および実空車情報に限定されず、たとえば車両速度、車両に作用する重力加速度などを含んでもよい。
【0011】
位置集計装置7は、センタ側通信装置5を介して全車両の位置情報を集計する。需要予測手段4は、たとえば中央演算処理装置(略称CPU:Central Processing Unit)によって実現される。需要予測手段4は、位置集計装置7に集計される全車両の位置情報および実空車情報に基づいて、車両配車の需要を予測する。前記センタ機器2では、タクシー会社の営業エリアを一定の範囲で任意に分割した地区を特定するための情報である地区割情報などが、予め記憶されている。
【0012】
車載機器3は、車両側通信装置8、処理装置9、表示手段としての表示装置10、操作装置11、各車両の向き情報を取得するジャイロ12、および各車両の位置情報を取得するGPS13(GPS:Global Positioning System)を含んで構成される。これらのうち車両側無線装置8、処理装置9、表示装置10および操作装置11を含む、無線端末が構成される。処理装置9は、車両側通信装置8、操作装置11、ジャイロ12、GPS13、表示装置10(表示端末)にそれぞれ電気的に接続されている。
【0013】
センタ機器の需要予測手段で予測される需要予測データを、センタ側通信装置からたとえば400MHz帯域のデジタル式無線周波数を用いて車両側通信装置に送信し、さらに処理装置を介して表示装置に送信する。ただし適用する無線周波数は400MHz帯域に必ずしも限定されるものではない。たとえば携帯電話機用に割り当てられた周波数帯域を適用する場合もある。デジタル式無線周波数ではなく、アナログ式無線周波数を適用する場合もあり得る。車載機器3の制御主体である処理装置9は、中央演算処理装置(略称CPU)によって実現される。
【0014】
表示端末10に車両配車の需要予測結果を表示する形態について説明する。本実施形態では、処理装置9にたとえばROM(ROM:Read Only Memory)が格納され、前記ROMに、需要の大きさを他車の位置情報とともにマーク表示させるプログラムが格納されている。該プログラムは前記CPUによって実行可能である。前記プログラムは記録媒体に書き込まれ(または通信回線を介して)車載機器3にインストール可能に構成されてもよい。この場合には、プログラムが予めROMに格納されている車載機器よりも、プログラムの更新を容易にし、ユーザの利便性を高めることができる。
【0015】
図6は、各車両の表示端末10の表示形態(1)を表す図である。表示端末10に需要予測結果を表示する形態として、自らの車両位置(自車位置)を表示端末10の中心cpとして、需要予測地点、特定時間内に空車から実車になった場所を、たとえば円、文字およびマークなどで示し(これを「マーク表示」と称す)、需要予測地点の位置関係、需要の大きさを示す。表示端末10には、自車位置と需要予測地点との距離を目測するスケール、目印となるような目標物もそれぞれ表示する。前記スケールSCは、たとえば操作装置11によって変更可能になっている。またスケールを変更するのに同期して、表示端末10に表示させる営業エリアの縮尺を変更する制御を行ってもよい。この場合には、需要予測地点の絞り込みを容易にし、運転者の利便性をさらに高めることができる。
【0016】
各車両の運転手は、前記営業エリア内の地図を把握しているので、自車位置から需要予測地点までの距離と、自車位置から需要予測地点への方向とを認識することで、移動しようとする需要予測地点の大体の場所が把握できる。表示端末10は、特定の需要予測地点を選ぶ参考材料として、全車両あるいは特定の車両(売上金額優秀者の車両など)を表示する。このとき、処理装置は、需要予測地点における需要の大きさを次のように表示端末に表示させる。
【0017】
(i)車両配車の需要が大きければ大きい程、円の直径を大きくし、需要が小さければ小さい程、円の直径を小さくする。
【0018】
(ii)車両配車の需要が大きい順に数字(整数)を、たとえば円内に表示させる。具体的には、営業エリア内において、需要が最も多い需要予測地点の円内に、整数「1」を表示させる。次に需要が多い需要予測地点の円内に、前記整数「1」に1を加えた整数「2」を表示させる。このように需要が大きい順に数字を表示させる。ただし表示させるべき数字は、必ずしも円内に入っていなくてもよく、需要予測地点の円近傍に配設させてもよい。
【0019】
(iii)車両配車の需要の大小を、円内の色の濃度値によって区別して表示させる。具体的には、営業エリア内において、需要が最も多い需要予測地点の円内の濃度値を最も濃くし、需要が最も少ない需要予測地点の円内の濃度値を最も薄くする。需要の大小に従って、円内の濃度値を段階的に変えるように表示させる。逆に需要が最も多い需要予測地点の円内の濃度値を最も薄くし、需要が最も少ない需要予測地点の円内の濃度値を最も濃くするように表示してもよい。
【0020】
(iv)図形で表現される需要の大きさを、予め定めておき(例:〇>□>△)、需要の大きさに応じて表示させる。図6で示す表示端末では、説明の都合上、「需要予測地点」、「実車地点」、「自車」、「他車」と表示しているが、図6において「」で囲まれた文字については実際には表示端末に表示しない。
【0021】
図7は、各車両の表示端末の表示形態(2)を表す図である。図7において「」で囲まれた文字については実際には表示端末に表示しない。タクシーの場合、車両配車の需要が大きくても実績の良さには開きがある。前記「実績の良さ」とは、売上金額が多い、移動距離が長い、乗客がタクシーに乗り込むまでの待ち時間(つまり空車時から実車時までの待ち時間)が短い、ことと同義である。
【0022】
そのため処理装置9は、需要の大きさと実績の良さとを併せて表示端末10に表示させている。本表示形態(2)では需要予測地点において実績の良さを表す場合、需要の大きさとは異なる態様で表示するようになっている。一例として、たとえば需要の大小を円直径の大小で示すとするならば、実績の良さはその色の濃度値の濃淡で違いを付ける。ただしこのような態様に限定されない。需要の大きさと実績の良さとを併せて表示端末10に表示させる場合には、現実により近い車両配車の需要を得ることができる。換言すれば、需要予測効果を一層高めることができる。
【0023】
図8は、各車両の表示端末の表示形態(3)を表す図である。営業エリアが広い、または表示端末10に表示させる営業エリアの地図の縮尺によっては、表示端末10の画面に他車が収まりきれない。この場合には、処理装置9は、方向毎に予め定める一定距離に何台の他車が位置しているか、つまり方向毎の他車台数を表示端末10に表示させている。具体的に図8に示す一例では、自車位置に対し矢符Y1方向に「13台」、矢符Y2方向に「20台」、矢符X1方向に「8台」、矢符X2方向に「10台」の他車が位置している旨表示されている。
【0024】
したがって各車両の運転手は、営業エリアが広い、または表示端末10に表示させる営業エリアの地図の縮尺によって表示端末10の画面に他車が収まりきれない場合であっても、次のような効果を奏する。自車位置から需要予測地点までの距離、実車位置から需要予測地点への方向、および他車と自車との位置関係を認識することができる。各車両の運転手は、地図の縮尺を一々切り替えることなく他車と自車との位置関係を即座に認識できる。
【0025】
図9は、各車両の表示端末10の表示形態(4)を表す図である。各車両の運転手は、効率よく複数の需要予測地点をまわる(移動する)必要がある。そのため処理装置9は、需要の大きさ順または自車に近い順に、需要予測地点をまわるルートを表示端末10に表示させて矢印などで案内する。道順について、センタ機器2で当該車両の位置を地図で把握させ、分岐点にさしかかる毎に移動局に右左折直進のいずれかの指示を出し、音声などでその運転手に知らせる。これら車両の位置把握、分岐点での方向指示、音声出力の一連の処理を需要予測手段を制御主体として実行させることができる。したがって各車両の運転手は、自動的にかつ効率よく複数の需要予測地点を迷うことなくスムースにまわることが可能となる。
【0026】
図10は、各車両の表示端末10の表示形態(5)を表す図である。処理装置9は、国道などの主要道路14、線路15、海岸線などを表示端末10に「線」で表示させる。線路15、道路14、海岸線はそれぞれ異なる線で表示するように規定されている。たとえば線路15は、長尺の線15aに単尺の線分15bが長手方向一定間隔おきに交差するように表示する。これによって線路、道路、海岸線のいずれかを容易に特定することができる。詳細な地図を表示させるのではなく、道路、線路、海岸線などを「線」で表示させるだけで、需要予測効果を高め得る。したがって各車両にナビゲーション装置などの設備を導入することなく、需要予測地点をわかり易く表示することができる。このように設備導入費用の低減を図るとともに、需要予測効果を確実に高めることができる。
【0027】
図11は、需要予測更新前後の需要の大きさの違いを説明する図である。センタ機器2のうち需要予測手段4は、車両配車の需要予測値をセンタ側通信装置5から車両側通信装置8に送信する。その後、需要予測地点で実車があった場合、センタ側通信装置5、位置集計装置7などからの情報に基づいて、需要予測手段4は需要予測値から実車回数分を減じる演算を実行する。その値をセンタ側通信装置5から車両側通信装置8に送信する。
【0028】
車両側の処理装置9は、前記実車回数分を減じた分、車両配車の需要の大きさに比例して円の直径を小さくするように表示端末10に表示させる。一例として、需要予測地点であるB地点の需要予測値が50回とする。一定時間経過する間に前記B地点で40回、空車が実車になったとすると、需要予測手段4は、前回の需要予測値である50回から今回の需要予測値である40回を減じた10回をB地点における最新の需要予測値とする。処理装置9は、前記最新の「10回」の需要予測値に比例する円の直径となるように表示端末10に表示させる。
【0029】
図12は、需要予測表示する方法を段階的に表すフローチャートであり、図12(a)はセンタ機器2で需要予測する方法を表すフローチャート、図12(b)は、自車位置等を送信する方法を表すフローチャート、図12(c)は需要の大きさを表示させる方法を表すフローチャートである。センタ機器2側では図12(a)に示すように、たとえばセンタ機器2の主電源をオンにする条件で本処理が開始する。開始後ステップa1に移行して、位置集計装置7は複数の車両位置等を収集する。次にステップa2に移行して、需要予測手段4は車両配車の需要を予測する。次にステップa3に移行して需要予測手段4は、需要予測値をセンタ側通信装置5から車両側通信装置8に送信する。その後本処理を終了する。
【0030】
車両側では図12(b)に示すように、車両のたとえばACCスイッチをオフからオンにする条件で本処理が開始する。開始後ステップb1に移行し、処理装置9は、ジャイロ12およびGPS13から得られる情報に基づいて自車位置、自車の向き(自車位置等と称す)を車両側通信装置8からセンタ側通信装置5に送信する。その後本処理を終了する。また車両側では図12(c)に示すように、車両のたとえばACCスイッチをオフからオンにする条件で本処理が開始する。開始後ステップc1に移行し、処理装置9は、車両側通信装置8への受信信号の有無を判断する。受信なしとの判断でステップc1に戻る。受信ありとの判断ステップc2に移行し、処理装置9は、需要の大きさなどを表示端末に表示させる。その後本処理を終了する。
【0031】
以上説明した需要予測表示システム1および需要予測表示方法によれば、予測される車両配車の需要の大きさを、各車両に対し他の車両の位置情報とともにマーク表示させるので、各車両の運転手は需要予測地点までの距離、大きさなどを容易に認識する。需要予測地点に需要予測を超える複数の車両が集中することを極力防止することができる。換言すれば、車両の運転手は、他車の動向を考慮しつつ需要予測地点へ向かうことができる。需要の大きさをマーク表示させることで、需要予測地点までの距離、大きさなどを容易に認識し得るので、各車両にナビゲーション装置などの高価な装置を導入する必要がなく、その分設備導入費用の低減を図ることができる。したがって設備導入費用の低減を図るとともに、需要予測効果を確実に高めることができる。それ故、タクシー事業者の全車両の実績を高めることが可能となる。
【0032】
本発明の実施形態に係る需要予測表示方法では、地図データを有しない車載機器の表示装置に、自車を中心に需要予測地点がある方向に、需要の大きさをマーク表示する。本需要予測表示方法によれば、各車両にナビゲーション装置など高価な装置を導入する必要がなくなり、設備導入コストの低減を図ることができる。
【0033】
さらに本発明の実施形態に係る需要予測表示方法では、センタ機器の位置集計装置で全車両の位置情報を収集し、全車両に前記位置情報を、センタ機器の需要予測手段で算出された需要予測値とともに同時に全車両の車両側通信装置に送信して、各車両の表示端末で併せて表示する。本需要予測表示方法によれば、需要予測で好結果を残した地点へ他車が集中することを解消できる。
【0034】
さらに本発明の実施形態に係る需要予測表示方法では、位置集計装置で全車両の位置情報を収集し、全車両に前記位置情報を需要予測手段で算出された需要予測値とは個別に全車両の車両側通信装置に送信して、需要予測よりも前記位置情報を頻繁に送信し表示装置で表示する。本需要予測表示方法によれば、他車の動向をより考慮することができる。したがって需要予測地点への過度の集中を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態に係る需要予測表示システム1の電気的構成を表すブロック図である。
【図2】車両配車の流れを表す図である。
【図3】センタ機器において、車両の位置情報などを表示させた態様を表す図である。
【図4】車両に表示装置、操作装置などを搭載した状態を示す斜視図である。
【図5】表示装置、操作装置、通信装置および処理装置を表す図である。
【図6】各車両の表示端末10の表示形態(1)を表す図である。
【図7】各車両の表示端末10の表示形態(2)を表す図である。
【図8】各車両の表示端末10の表示形態(3)を表す図である。
【図9】各車両の表示端末10の表示形態(4)を表す図である。
【図10】各車両の表示端末10の表示形態(5)を表す図である。
【図11】需要予測更新前後の需要の大きさの違いを説明する図である。
【図12】需要予測表示する方法を段階的に表すフローチャートであり、図12(a)はセンタ機器2で需要予測する方法を表すフローチャート、図12(b)は、自車位置等を送信する方法を表すフローチャート、図12(c)は需要の大きさを表示させる方法を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0036】
1 需要予測表示システム
2 センタ機器
3 車載機器
4 需要予測手段
5 センタ側通信装置
7 位置集計装置
8 車両側通信装置
9 処理装置
10 表示装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の車両の位置情報および車両が実車か空車かを区別する実空車情報を収集する収集工程と、
収集された前記位置情報および実空車情報に基づいて、車両配車の需要を予測する予測工程と、
前記予測工程で予測される需要の大きさを、各車両に対し他の車両の位置情報とともにマーク表示させる表示工程と、を有することを特徴とする需要予測表示方法。
【請求項2】
前記表示工程において、前記他の車両が予め定める特定の運転手が乗務する車両か否かを判断し、「否」との判断でマーク表示を禁止し、特定の運転手が乗務する車両であるとの判断でマーク表示させることを特徴とする請求項1記載の需要予測表示方法。
【請求項3】
複数の車両の位置情報および車両が実車か空車かを区別する実空車情報を収集する収集手段と、
収集された位置情報および実空車情報に基づいて、車両配車の需要を予測する需要予測手段と、
前記需要予測手段で予測される需要の大きさを、各車両に対し他の車両の位置情報とともにマーク表示させる表示手段と、を備えることを特徴とする需要予測表示システム。
【請求項4】
車両配車の需要予測結果を表示させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
予測される車両配車の需要の大きさを、各車両に対しマーク表示させる機能、
前記需要の大きさとともに、他の車両の位置情報をマーク表示させる機能、を実現するためのプログラム。
【請求項5】
車両に設けられる無線端末であって、
予測される車両配車の需要予測データを受信する通信手段と、
前記通信手段で受信される需要予測データに基づいて、車両配車の需要予測の大きさを、当該車両に対し他の車両の位置情報とともにマーク表示させるように制御する処理手段と、を備えることを特徴とする無線端末。
【請求項1】
複数の車両の位置情報および車両が実車か空車かを区別する実空車情報を収集する収集工程と、
収集された前記位置情報および実空車情報に基づいて、車両配車の需要を予測する予測工程と、
前記予測工程で予測される需要の大きさを、各車両に対し他の車両の位置情報とともにマーク表示させる表示工程と、を有することを特徴とする需要予測表示方法。
【請求項2】
前記表示工程において、前記他の車両が予め定める特定の運転手が乗務する車両か否かを判断し、「否」との判断でマーク表示を禁止し、特定の運転手が乗務する車両であるとの判断でマーク表示させることを特徴とする請求項1記載の需要予測表示方法。
【請求項3】
複数の車両の位置情報および車両が実車か空車かを区別する実空車情報を収集する収集手段と、
収集された位置情報および実空車情報に基づいて、車両配車の需要を予測する需要予測手段と、
前記需要予測手段で予測される需要の大きさを、各車両に対し他の車両の位置情報とともにマーク表示させる表示手段と、を備えることを特徴とする需要予測表示システム。
【請求項4】
車両配車の需要予測結果を表示させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
予測される車両配車の需要の大きさを、各車両に対しマーク表示させる機能、
前記需要の大きさとともに、他の車両の位置情報をマーク表示させる機能、を実現するためのプログラム。
【請求項5】
車両に設けられる無線端末であって、
予測される車両配車の需要予測データを受信する通信手段と、
前記通信手段で受信される需要予測データに基づいて、車両配車の需要予測の大きさを、当該車両に対し他の車両の位置情報とともにマーク表示させるように制御する処理手段と、を備えることを特徴とする無線端末。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−65396(P2008−65396A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−239621(P2006−239621)
【出願日】平成18年9月4日(2006.9.4)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月4日(2006.9.4)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
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