説明

静脈パターン検出装置、静脈認証装置及び静脈パターン検出方法

【課題】反射光を用いつつも装置固有のノイズによる影響を受けることなく、精度よく静脈パターンを検出することを可能とする。
【解決手段】被認証者は、自己の人差し指を静脈認証装置にセットする(ステップS201)。静脈認証装置は、光源オンにし(ステップS202)、この反射光により形成される画像を読み取る(ステップS203)。読み取り画像に基づき、人差し指の輪郭を検出する(ステップS204)。検出した人差し指の輪郭に合わせて拡大、縮小処理し(ステップS205)、固有のリファレンス画像である固有リファレンス画像を生成する(ステップS206)。この固有リファレンス画像で補正した指画像を登録画像データ格納エリアに格納する(ステップS207)。したがって、光源からの反射光を用いつつもこの静脈認証装置固有のノイズによる影響を受けることなく、精度よく静脈パターンを検出して登録することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の静脈パターンを検出する静脈パターン検出装置、静脈認証装置及び静脈パターン検出方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、人の静脈パターンを検出して個人識別を行う生体識別装置が知られている。例えば下記特許文献1記載の装置は、人の指における静脈パターンを検出するものであって、指を透過した透過光と指に反射した反射光とを用いる。これら透過光と反射光とをダイクロイックミラーにより可視光と近赤外光とに分離してレンズに入射し、CCD撮像装置により指の近赤外映像とか可視光映像とを得る。これら両映像から近赤外映像の不要なパターンを除去し、つまり指の汚れや皺等の不要な情報を除去し、指の血管画像を得る。そして、得られた画像とデータベースに登録してある血管画像とを照合し、個人識別を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−255212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述のように指に反射した反射光を用いると、反射光の光束はCCD撮像装置に一様な強度で到達することなく、到達距離の相違によりCCD撮像装置に近い側では強く遠い側では弱くなり、光の強度分布に斑が生ずる。そして、この反射光から映像を得るのであるから、当然に得られる映像にも濃度分布による斑が生ずる。このため、前述のように指の汚れや皺等の不要な情報を除去することは可能であっても、映像から反射光の強度分布における斑等に起因する装置固有のノイズを除去することはできず、精度よく静脈パターンを検出することができない。
【0005】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、反射光を用いつつも装置固有のノイズによる影響を受けることなく、精度よく静脈パターンを検出できる静脈パターン検出装置、静脈認証装置及び静脈パターン検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、請求項1記載の発明に係る静脈パターン検出装置にあっては、光源と、前記光源からの光が生体の所定部位を模倣した疑似体に照射されることにより、その反射光で形成された画像をリファレンス画像データとして記憶するリファレンス画像データ記憶回路と、前記光源からの光が前記生体の所定部位に照射されることにより、その反射光で形成される静脈パターンを含む生体画像を撮像する撮像回路と、前記撮像回路により撮像された静脈パターンを含む生体画像データを前記リファレンス画像データ記憶回路に記憶されているリファレンス画像データで補正する補正回路と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、請求項2記載の発明に係る静脈パターン検出装置にあっては、前記撮像回路は、前記光源からの光が前記疑似体に照射されることにより、その反射光により形成される画像を予め撮像し、前記リファレンス画像データ記憶回路は、前記撮像回路により予め撮像された前記疑似体の前記画像をリファレンス画像データとして記憶することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3記載の発明に係る静脈パターン検出装置にあっては、前記リファレンス画像データ記憶回路に記憶された前記リファレンス画像データは、周囲の明るさが異なる複数のリファレンス画像データであり、前記撮像回路により前記生体画像が撮影された際の明るさを検出する明るさ検出回路と、前記撮像回路により撮像された静脈パターンを含む生体画像データを、前記リファレンス画像データ記憶手段回路に記憶されているリファレンス画像データであって前記明るさ検出手段により検出された明るさに対応するリファレンス画像データで補正する補正回路と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項4記載の発明に係る静脈パターン検出装置にあっては、前記撮像回路は、前記光源からの光が前記疑似体に照射されることにより、その反射光により形成される画像を異なる周囲の明るさ毎に予め撮像し、前記リファレンス画像データ記憶回路は、前記撮像回路により予め撮像された前記周囲の明るさ毎の疑似体の前記画像をリファレンス画像データとして複数記憶することを特徴とする。
【0010】
また、請求項5記載の発明に係る静脈パターン検出装置にあっては、前記撮像回路により撮像された生体画像データにおける前記生体の所定部位の輪郭を検出する輪郭検出回路と、この輪郭検出回路により検出された輪郭に応じて前記リファレンス画像データを拡大縮小処理し、前記リファレンス画像データの輪郭を前記撮像された生体の所定部位の輪郭に合致させた固有リファレンス画像データを生成する固有リファレンス画像データ生成回路を更に備え、前記補正回路は、前記撮像回路により撮像された静脈パターンを含む画像データを前記固有リファレンス画像データで補正することを特徴とする。
【0011】
また、請求項6記載の発明に係る静脈パターン検出装置にあっては、前記補正回路は、前記生体画像データから前記リファレンス画像データ又は固有リファレンス画像データを減算して補正することを特徴とする。
【0012】
また、請求項7記載の発明に係る静脈認証装置にあっては、請求項1から6の何れか一項に記載の静脈パターン検出装置と、この静脈パターン検出装置における前記補正回路により補正された前記画像データを登録生体画像データとして記憶する登録画像データ記憶回路とを備え、前記撮像回路は、前記登録画像データ記憶回路に前記登録生体画像データが記憶された後の認証時において、前記光源からの光が前記生体の所定部位に照射されることにより、その反射光で形成される静脈パターンを含む生体画像を再度撮像し、前記補正回路は、この撮像回路により再度撮像された静脈パターンを含む生体画像データを前記リファレンス画像データ記憶回路に記憶されているリファレンス画像データで補正し、この補正回路により補正された認証生体画像データとして、当該認証生体画像データと前記登録生体画像データとを比較し、認証を実行する認証回路を備えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項8記載の発明に係る静脈パターン検出方法にあっては、光源からの光が生体の所定部位を模倣した疑似体に照射されることにより、その反射光で形成された画像をリファレンス画像データとしてリファレンス画像記憶回路に記憶し、前記光源からの光が前記生体の所定部位に照射されることにより、その反射光で形成される静脈パターンを含む生体画像を撮像し、撮像された静脈パターンを含む生体画像データを前記リファレンス画像データ記憶回路に記憶されているリファレンス画像データで補正することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る静脈パターン検出装置及び静脈パターン検出方法によれば、反射光を用いつつも装置固有のノイズによる影響を受けることなく、精度よく静脈パターンを検出できる。
【0015】
また、本発明に係る個人識別装置及び個人識別方法によれば、装置固有のノイズによる影響を受けることなく、精度よく静脈パターンを検出できることにより、個人を精度よく識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の各実施の形態に共通する静脈認証装置の要部断面図である。
【図2】同静脈認証装置の回路構成図である。
【図3】第1の実施の形態におけるRAMのメモリ構成図である。
【図4】(a)は疑似指を示す側面図であり、(b)疑似指を台座上に載置した状態の断面図であり、(c)は図(b)の下方から見た説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるリファレンス画像データ記憶時の動作を示すフローチャートである。
【図6】同実施の形態における登録時の動作を示すフローチャートである。
【図7】同実施の形態における登録時の遷移を示す説明図である。
【図8】同実施の形態における認証時の動作を示すフローチャートである。
【図9】第2の実施の形態におけるRAMのメモリ構成図である。
【図10】同実施の形態における登録時の動作を示すフローチャートである。
【図11】同実施の形態における登録時の遷移を示す説明図である。
【図12】同実施の形態における認証時の動作を示すフローチャートである。
【図13】第3の実施の形態におけるRAMのメモリ構成図である。
【図14】同実施の形態における登録時の動作を示すフローチャートである。
【図15】同実施の形態における登録時の遷移を示す説明図である。
【図16】同実施の形態における認証時の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の一実施の形態に係る静脈パターン検出装置を用いた静脈認証装置1の要部を示す断面図である。この静脈認証装置1は、例えば手指における人差し指Fの静脈を検出して本人認証を行うものであって、台座2を有している。台座2の先端部には、上面にて露呈する光源としてのLED3が配置されており、このLED3の近傍には、台座2の長手方向に沿った長尺状の凹部4が設けられている。この凹部4の底部全面には、固体撮像デバイス5が敷設されており、固体撮像デバイス5は台座2に沿って長尺な矩形状(図4(c)参照)を有している。
【0018】
図2は、静脈認証装置1の回路構成を示す図である。固体撮像デバイス5は、CPU6と接続されたトップゲートドライバ52、ボトムゲートドライバ51及びパラレル−シリアル変換回路53と接続される。ボトムゲートドライバ51、パラレル−シリアル変換回路53及びトップゲートドライバ52は静脈認証装置1の本体に設けられたCPU6により制御される。
【0019】
ボトムゲートドライバ51、パラレル−シリアル変換回路53及びトップゲートドライバ52は、協同して固体撮像デバイス5を駆動するものである。ボトムゲートドライバ51はボトムゲートライン57に接続され、パラレル−シリアル変換回路53はドレインライン54に接続され、トップゲートドライバ52はトップゲートライン55に接続される。
【0020】
トップゲートドライバ52は、シフトレジスタであり、所定の電圧のリセットパルスを各行のトップゲートライン55に順次印加する。なお、全てのソースライン56は一括して接地されている。
【0021】
ボトムゲートドライバ51は、シフトレジスタであり、トップゲートドライバ52が何れかの行のトップゲートライン55にリセットパルスを出力した後、所定のキャリア蓄積期間を経て、同じ行のボトムゲートライン57に所定の電圧のリードパルスを出力する。このキャリア蓄積期間において、固体撮像デバイス5が有する半導体膜に光が入射すると、入射した光量に従った量の電子−正孔対がチャネル保護膜と半導体膜との界面付近を中心に発生する。この場合、半導体膜側にはキャリアとして正孔が発生し、チャネル保護膜側に電子が発生する。何れかの行のトップゲートライン55へのリセットパルスの入力が開始してから、同じ行のボトムゲートライン57へのリードパルスの入力が終了するまでの期間が、その行の選択期間である。
【0022】
パラレル−シリアル変換回路53は、それぞれの行の選択期間において、リセットパルスが出力されてからリードパルスが出力されるまでの間に、全てのドレインライン54,54・・・にプリチャージパルスを出力する。また、パラレル−シリアル変換回路53は、プリチャージパルスの出力後にドレインライン54,54・・・の電圧を出力し、増幅器58により増幅してCPU6に出力する。
【0023】
CPU6では、パラレル−シリアル変換回路53から入力された電気信号をA/D変換することで、ダブルゲートトランジスタ59の半導体膜に生成されたキャリアの量に応じて二次元の光強度分布を画像データとして取得する。
【0024】
CPU6は、ROM7に格納されたプログラムに従って、RAM8をワークエリアとして使用しつつ、各部を制御する制御部であって、LEDドライバ9が接続されている。LEDドライバ9は、CPU6からの指示に従って動作し、前記LED3を駆動するものでである。
【0025】
図3は、本実施の形態においてRAM8の一部に設けられているデータ格納エリアを示す図である。RAM8の一部には、リファレンス画像データ格納エリア801、読み取り画像データ格納エリア802、固有リファレンス画像データ格納エリア803、及び登録画像データ格納エリア804が設けられている。リファレンス画像データ格納エリア801には後述するリファレンス画像データが格納され、読み取り画像データ格納エリア802には固体撮像デバイス5により読み取った静脈を含む手指の画像が格納される。固有リファレンス画像データ格納エリア803には、リファレンス画像データと手指の画像データとに基づき生成された当該被認証者固有のリファレンス画像データが格納され、登録画像データ格納エリア804には登録された被認証者の静脈パターンを含む指画像が格納される。
【0026】
図4(a)は、本実施の形態においてリファレンス画像データを取得する際に用いられる疑似指Dを示す図である。この疑似指Dは、例えば人の右手における人差し指を模倣したものであって、人の人差し指の平均的な太さ、長さ、形状であり、人工筋肉等の合成樹脂で成形されたものであって、静脈は存在しない物体である。
【0027】
次に、以上の構成に係る本実施の形態の動作について説明する。図5は、リファレンス画像データ記憶時の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、ステップS101は、この静脈認証装置1の管理者、あるいはメーカーの作業者により行われる動作であり、ステップS102以降が静脈認証装置1のCPU6がROM7に格納されているプログラムに従って実行する処理である。
【0028】
すなわち、この静脈認証装置1の管理者、あるいはメーカーの作業者は、疑似指Dを静脈認証装置1の台座2上にセットする(ステップS101)。このとき、図4(b)に示すように、疑似指Dが凹部4上に延在し、かつその先端下面がLED3上に位置するように疑似指Dを台座2上に載置する。
【0029】
一方、静脈認証装置1のCPU6は、前記管理者、あるいはメーカーの作業者による電源オンに応答して、LEDドライバ9に光源オンを指示する(ステップS102)。これにより、LED3が点灯し、LED3からの光は疑似指Dの内部にて乱反射して、その反射光が固体撮像デバイス5上に到来する。したがって、固体撮像デバイス5は、この反射光により形成される画像を読み取り(ステップS103)、この読み取った画像をリファレンス画像データとして、RAM8のリファレンス画像データ格納エリア801に格納する(ステップS104)。
【0030】
ここで、固体撮像デバイス5を図4(b)(c)に示すように、仮にLED3に近い側の領域Aと遠い側の領域Bに大別すると、LED3に近い側の領域Aは遠い側の領域Bよりも、疑似指Dから反射光の到達距離が短い。したがって、LED3に近い側の領域Aは遠い側の領域Bよりも画像が明るく、領域A側から領域Bに向かうに従ってグラデーション的に暗くなる。よって、リファレンス画像データ格納エリア801には、領域Aよりも領域Bの方が暗く、かつ領域A側から領域Bに向かうに従ってグラデーション的に暗くなる疑似指Dからの反射光により形成された画像、つまり図4(c)において鎖線で示した固体撮像デバイス5に対応する領域内の画像がリファレンス画像Rの画像データあるリファレンス画像データとして、格納されることとなる。
【0031】
なお、このリファレンス画像データの格納処理は、静脈認証装置1が販売された後に行われてもよいし、販売前にメーカー側で行ってもよい。前者の場合、静脈認証装置1に疑似指Dを付けて販売し、これらを購入した購入者の管理下においてリファレンス画像データの記憶がなされることになる。また、販売前にメーカー側が行った場合には、予めRAM8のリファレンス画像データ格納エリア801にリファレンス画像Rを表すリファレンス画像データが記憶された状態で、静脈認証装置1が販売されることになる。この場合、各静脈認証装置1毎に付加する多数の疑似指Dを製作する必要がない利点がある。
【0032】
図6は、静脈認証装置1により認証を受ける人物である被認証者が、自己の人差し指における静脈パターンを登録する際の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、ステップS201は、被認証者が行う動作であり、ステップS202以降が静脈認証装置1のCPU6がROM7に格納されているプログラムに従って実行する処理である。
【0033】
すなわち、被認証者は、自己の人差し指を静脈認証装置1の台座2上にセットする(ステップS201)。このとき、図7(a)に示すように、前述した図4(b)の疑似指Dをセットした場合と同様に、凹部4上に延在し、かつその先端下面がLED3上に位置するように人差し指Fを台座2上に載置する。
【0034】
一方、静脈認証装置1のCPU6は、LEDドライバ9に光源オンを指示する(ステップS202)。これにより、LED3が点灯し、LED3からの光は人差し指Fの内部にて乱反射して、その反射光が固体撮像デバイス5上に到来する。したがって、固体撮像デバイス5は、この反射光により形成される画像を読み取り、読み取り画像データ格納エリア802に格納する(ステップS203)。これにより、図7(b)に示すように、鎖線で示した固体撮像デバイス5に対応する領域内の画像が指画像FPとして、格納されることとなる。なお、この指画像FPは、LED3からの光は人差し指Fの内部にて乱反射させて、その反射光による画像を固体撮像デバイス5により撮像したものであるから、図示のように静脈パターンVが含まれている。
【0035】
引き続き、この読み取り画像データ格納エリア802に格納された読み取り画像(指画像FP)に基づき、人差し指の輪郭を検出する(ステップS204)。さらに、前述したリファレンス画像データ格納エリア801にあるリファレンス画像Rを表すリファレンス画像データを読み出し、ステップS204で検出した人差し指の輪郭に合わせて拡大、縮小処理する(ステップS205)。
【0036】
すなわち、前述のように疑似指Dは、例えば人の右手における人差し指を模倣したものであって、人の人差し指の平均的な太さであるが、実際の指の太さは人によって異なる。したがって、リファレンス画像データにより表されるリファレンス画像Rにおける指の太さと、ステップS204で検出した被認証者の指の太さとを合致させるべく、リファレンス画像Rを拡大縮小処理し、図4(c)に示したように、リファレンス画像Rの幅Wを調整して、被認証者の人差し指の太さに合わせる。
【0037】
これにより、図4(c)に示すように、リファレンス画像Rの幅Wを当該被認証者の人差し指の太さに合わせた、読み取り指固有のリファレンス画像である固有リファレンス画像SRを表す固有リファレンス画像データを生成し、この固有リファレンス画像データを固有リファレンス画像データ格納エリア803に格納する(ステップS206)。
【0038】
次に、この固有リファレンス画像データで補正した指画像を登録画像データ格納エリア804に格納する(ステップS207)。すなわち、前記ステップS203の処理により、読み取り画像データ格納エリア802には、図7(b)に示すように、被認証者の指画像FPを表す指画像データが格納されている。ここで、前述と同様に、固体撮像デバイス5を図7(a)(b)に示すように、仮にLED3に近い側の領域Aと遠い側の領域Bに大別すると、LED3に近い側の領域Aは遠い側の領域Bよりも、人差し指Fから反射光の到達距離が短い。したがって、LED3に近い側の領域Aは遠い側の領域Bよりも画像が明るく、領域A側から領域Bに向かうに従ってグラデーション的に暗くなる。よって、読み取り画像データ格納エリア802には、領域Aよりも領域Bの方が暗く、かつ領域A側から領域Bに向かうに従ってグラデーション的に暗くなる指画像FPの指画像データが格納されている。
【0039】
一方、固有のリファレンス画像データ格納エリア801には、前記ステップS206の処理により、図4(c)に示す固有リファレンス画像SRを表す固有リファレンス画像データが格納されている。この固有リファレンス画像SRにあっても、LED3に近い側の領域Aは遠い側の領域Bよりも画像が明るく、領域A側から領域Bに向かうに従ってグラデーション的に暗くなっている。
【0040】
つまり、指画像FPと固有リファレンス画像SRとは共に、LED3に近い側の領域Aは遠い側の領域Bよりも画像が明るく、領域A側から領域Bに向かうに従ってグラデーション的に暗くなっている。したがって、指画像FPを表す指画像データを固有リファレンス画像SRを表す指画像データで補正してグラデーション成分を減算する処理つまり、FP−SRの減算処理により、指画像FPをグラデーションのない状態にすることができる。
【0041】
このとき、図7(b)に示し前述したように、指画像FPには静脈パターンVが含まれているが、図4(b)に示したように固有リファレンス画像SRは、疑似指Dの画像であるから、静脈パターンは含まれていない。したがって、FP−SRの減算処理を行った際に、指画像FPから静脈パターンVが除去されることなく、グラデーションのみが除去され、図7(c)に示すように、静脈パターンVは存在するがグラデーションは存在しない補正後の指画像CFPの画像データが登録画像データ格納エリア804に格納されることとなる。
【0042】
したがって、LED3からの反射光を用いつつもこの静脈認証装置1固有のノイズによる影響を受けることなく、精度よく静脈パターンVを検出して登録することができる。
【0043】
図8は、静脈認証装置1に静脈を登録した被認証者が、認証を受ける際の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、ステップS301は、被認証者が行う動作であり、ステップS302以降が静脈認証装置1のCPU6がROM7に格納されているプログラムに従って実行する処理である。
【0044】
すなわち、被認証者は、自己の人差し指を静脈認証装置1の台座2上にセットする(ステップS301)。指のセット方法は、前述した図7(a)の登録時と同様である。
【0045】
一方、静脈認証装置1のCPU6は、LEDドライバ9に光源オンを指示する(ステップS302)。これにより、LED3が点灯し、LED3からの光は人差し指Fの内部にて乱反射して、その反射光が固体撮像デバイス5上に到来する。したがって、固体撮像デバイス5は、この反射光により形成される画像を読み取り、読み取り画像データ格納エリア802に上書きして格納する(ステップS303)。これにより、前述した図4(c)と同様に、鎖線で示した固体撮像デバイス5に対応する領域内の画像が指画像FPを表す指画像データとして、格納されることとなる。また、この指画像FPは、LED3からの光は人差し指Fの内部にて乱反射させて、その反射光による画像を固体撮像デバイス5により撮像したものであるから、図示のように静脈パターンVが含まれている。
【0046】
引き続き、この指画像データを、前述のステップS306の処理で固有リファレンス画像データ格納エリア803に格納してある図4(c)に示した固有リファレンス画像データで補正する(ステップS304)。すなわち、前記ステップS303の処理により、読み取り画像データ格納エリア802には、図7(b)に示すように、被認証者の指画像FPを表す指画像データが格納されている。ここで、前述と同様に、固体撮像デバイス5を図7(a)(b)に示すように、仮にLED3に近い側の領域Aと遠い側の領域Bに大別すると、LED3に近い側の領域Aは遠い側の領域Bよりも、人差し指Fから反射光の到達距離が短い。したがって、LED3に近い側の領域Aは遠い側の領域Bよりも画像が明るく、領域A側から領域Bに向かうに従ってグラデーション的に暗くなる。よって、読み取り画像データ格納エリア802には、領域Aよりも領域Bの方が暗く、かつ領域A側から領域Bに向かうに従ってグラデーション的に暗くなる指画像FPを表す指画像データが格納されている。
【0047】
一方、固有のリファレンス画像データ格納エリア801には、前記ステップS306の処理により、図4(c)に示す固有リファレンス画像データが格納されている。この固有リファレンス画像データにより表される固有リファレンス画像SRにあっても、LED3に近い側の領域Aは遠い側の領域Bよりも画像が明るく、領域A側から領域Bに向かうに従ってグラデーション的に暗くなっている。
【0048】
つまり、指画像FPと固有リファレンス画像SRとは共に、LED3に近い側の領域Aは遠い側の領域Bよりも画像が明るく、領域A側から領域Bに向かうに従ってグラデーション的に暗くなっている。したがって、指画像データを固有リファレンス画像データで補正してグラデーション成分を減算する処理つまり、FP−SRの減算処理により、指画像FPをグラデーションのない状態にすることができる。
【0049】
このとき、図7(b)に示し前述したように、指画像FPには静脈パターンVが含まれているが、図4(b)に示したように固有リファレンス画像SRは、疑似指Dの画像であるから、静脈パターンは含まれていない。したがって、FP−SRの減算処理を行った際に、指画像FPから静脈パターンVが除去されることなく、グラデーションのみが除去される。
【0050】
次に、このステップS304の処理により得られた、静脈パターンVが除去されることなくグラデーションのみが除去された指画像を、登録画像つまり図7(c)に示した指画像CFPと比較して認証を実施する(ステップS305)。このとき、ステップS304の処理により認証時の指画像にあっては静脈パターンVは除去されることなく、グラデーションのみが除去されており、また、登録画像データ格納エリア804に格納されている指画像CFP(登録画像)の画像データも静脈パターンVは除去されることなく、グラデーションのみが除去されている。
【0051】
したがって、ステップS304で補正された画像と指画像FPとの比較により、精度よく本人認証を行うことができる。
【0052】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態においては、前述した第1の実施の形態と同様の構成に加えて、図1に示すように、CPU6には照明装置ドライバ10が接続されている。この照明装置ドライバ10は、CPU6からの指示に従って動作し、静脈認証装置1が配置されている部屋等の空間に設けられた照明装置11を駆動し、その明るさを調整するものである。本実施の形態において、照明装置ドライバ10により調整される照明装置11の明るさは、最も暗い「明るさ=0」から最も明るい「明るさ=9」の10段階とする。
【0053】
図9は、本実施の形態においてRAM8の一部に設けられている格納エリアを示す図である。RAM8の一部には、リファレンス画像データ格納エリア801、読み取り画像データ格納エリア802、固有リファレンス画像データ格納エリア803、登録画像データ格納エリア804及び明るさデータ格納エリア805が設けられている。リファレンス画像データ格納エリア801は、前記「明るさ=0」から「明るさ=9」の10段階の明るさデータに対応してリファレンス画像データ格納エリア(0)〜(9)に区分されている。また、明るさ格納エリア805は、リファレンス画像データ格納エリア(0)〜(9)に対応する10個のエリア(0)〜(9)で構成されている。
【0054】
次に、以上の構成に係る本実施の形態の動作について説明する。図10は、リファレンス画像記憶時の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、ステップS404及びステップS410は、この静脈認証装置1の管理者により行われる動作であり、ステップS404及びステップS410を除く他のステップが静脈認証装置1のCPU6がROM7に格納されているプログラムに従って実行する処理である。
【0055】
すなわち、CPU6は、明るさ=0〜9を設定するためのカウンタNに初期値「0」を設定する(ステップS401)。次に、照明装置ドライバ10に周囲の明るさの値としてNをセットし、明るさ=Nで照明装置11を駆動させる。したがって、現時点でN=0であるとすると、照明装置11は最も暗い「明るさ=0」で照明動作する。
【0056】
引き続き、周囲の明るさを固体撮像デバイス5で読み取り平均値を明るさ格納エリア(N)に格納する(ステップS403)。つまり、静脈認証装置1の台座2上に疑似指Dや人差し指を載置していない状態においては、固体撮像デバイス5の上方は開放された空間である。したがって、固体撮像デバイス5により周囲空間の明るさを検出することができる。しかし、固体撮像デバイス5は、凹部4の底面に配置された長尺状であることから、部分によって検出される明るさが異なる。このため、ステップS403では、長尺状の固体撮像デバイス5の各部で読み取った明るさの平均値を算出し、この平均値を「明るさ=N」における周囲の明るさとして、明るさ格納エリア(N)に格納する。したがって、現時点でN=0であるとすると、照明装置11は最も暗い「明るさ=0」で照明動作させた際の周囲の明るさが明るさ格納エリア(0)に格納される。
【0057】
また、この静脈認証装置1の管理者は、図4(b)に示すように、疑似指Dをこの静脈認証装置1の台座2上にセットする(ステップS404)。
【0058】
一方、静脈認証装置1のCPU6は、LEDドライバ9に光源オンを指示する(ステップS405)。これにより、LED3が点灯し、LED3からの光は疑似指Dの内部にて乱反射して、その反射光が固体撮像デバイス5上に到来する。したがって、固体撮像デバイス5は、この反射光により形成される画像を読み取り(ステップS406)、この読み取った画像を表す画像データをリファレンス画像データとして、RAM8のリファレンス画像データ格納エリア(N)に格納する(ステップS407)。
【0059】
引き続き、CPU6は、カウンタNの値をインクリメントし(ステップS408)、このインクリメントしたカウンタNの値が“10”未満であるか否かを判断する(ステップS409)。N<10であるならば、ステップS402からの処理を再度実行する。このとき、管理者は疑似指Dをリセットして(ステップS410)、静脈認証装置1の台座2上にある疑似指Dを除去し、CPU6は台座2上から疑似指Dが除去された状態でステップS402からの処理を実行する。
【0060】
したがって、ステップS409におけるN<10の判断がNOとなるまで、ステップS402〜S409処理及び動作が、N=0〜9までの10回繰り返され、管理者は疑似指Dをこの静脈認証装置1の台座2上にセットする動作とリセットする動作とを10回行う。また、ステップS402〜S409処理及び動作が、N=0〜9までの10回繰り返されることにより、図9に示したリファレンス画像データ格納エリア(0)〜(9)には、明るさ=0〜9の照明装置11の明るさデータに対応して各々リファレンス画像が格納され、明るさデータ格納エリア(0)(9)には、各リファレンス画像に対応して周囲の明るさデータが格納される。
【0061】
図11は、本実施の形態において静脈認証装置1により認証を受ける人物である被認証者が、自己の人差し指における静脈パターンを登録する際の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、ステップS502は、被認証者が行う動作であり、ステップS502を除く他のステップが静脈認証装置1のCPU6がROM7に格納されているプログラムに従って実行する処理である。
【0062】
すなわち、CPU6は、台座2に手指が載置されていない状態で、周囲の明るさを固体撮像デバイス5より読み取る(ステップS501)。このとき、前述のステップS403において説明したように、固体撮像デバイス5の各部で読み取った明るさの平均値を算出し、この平均値を登録時における周囲明るさデータとして取得する。
【0063】
被認証者は、自己の人差し指を静脈認証装置1の台座2上にセットする(ステップS502)。
【0064】
静脈認証装置1のCPU6は、LEDドライバ9に光源オンを指示する(ステップS503)。これにより、LED3が点灯し、LED3からの光は人差し指Fの内部にて乱反射して、その反射光が固体撮像デバイス5上に到来する。したがって、固体撮像デバイス5は、この反射光により形成される画像を読み取り、読み取り画像データ格納エリア802に格納する(ステップS504)。これにより、図7(b)に示すように、鎖線で示した固体撮像デバイス5に対応する領域内の画像が指画像FPを表す指画像データとして、格納されることとなる。なお、この指画像FPは、LED3からの光は人差し指Fの内部にて乱反射させて、その反射光による画像を固体撮像デバイス5により撮像したものであるから、図示のように静脈パターンVが含まれている。
【0065】
引き続き、この読み取り画像データ格納エリア802に格納された読み取り画像(指画像FP)データに基づき、人差し指の輪郭を検出する(ステップS505)。さらに、該当明るさのリファレンス画像データ格納エリア801にあるリファレンス画像データを読み出し、ステップS505で検出した人差し指の輪郭に合わせて拡大、縮小処理して、固有のリファレンス画像データを設定し、この固有リファレンス画像データを固有リファレンス画像データ格納エリア803に格納する(ステップS506)。
【0066】
つまり、前記ステップS501で読み取った周囲の明るさが、例えば図9の明るさエリア(5)の明るさであったとすると、対応するリファレンス画像データ格納エリア(5)にあるリファレンス画像を読み出す。これにより、当該明るさつまりこの静脈認証装置1が設置されている部屋等の周囲空間の明るさに応じたリファレンス画像を選択することができる。そして、この周囲空間の明るさに応じて選択されたリファレンス画像を、検出した人差し指の輪郭に合わせて拡大、縮小処理することにより、当該被認証者固有のリファレンス画像データを設定する。これにより、静脈認証装置1が設置されている周囲空間の明るさに対応し、かつ当該被認証者の指の太さに対応する適切な固有リファレンス画像データを設定することができる。
【0067】
引き続き、この固有リファレンス画像データで補正した指画像を登録画像データ格納エリア804に格納する(ステップS507)。このステップS507の処理は、前述したステップS207の処理と同様である。したがって、前述のFP−SRの減算処理を行った際に、指画像FPから静脈パターンVが除去されることなく、グラデーションのみが除去され、図7(c)に示すように、静脈パターンVは存在するがグラデーションは存在しない補正後の指画像FPを表す指画像データが登録画像データ格納エリア804に格納されることとなる。
【0068】
したがって、LED3からの反射光を用いつつもこの静脈認証装置1固有のノイズによる影響を受けることなく、精度よく静脈パターンを検出して登録することができる。しかも本実施の形態においては、周囲の明るさを読み取って、この明るさに応じたリファレンス画像を用いて固有リファレンス画像を設定し、この設定した固有リファレンス画像で補正した指画像を登録する。よって、静脈認証装置1固有のノイズによる影響を受けることなく、かつ、周囲空間の明るさに起因するノイズによる影響も受けることなく、より精度よく静脈パターンを検出して登録することができる。
【0069】
図12は、本実施の形態において静脈認証装置1に静脈を登録した被認証者が、認証を受ける際の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、ステップS602は、被認証者が行う動作であり、ステップS602を除く他のステップが静脈認証装置1のCPU6がROM7に格納されているプログラムに従って実行する処理である。
【0070】
すなわち、CPU6は、台座2に手指が載置されていない状態で、周囲の明るさを固体撮像デバイス5より読み取る(ステップS601)。このとき、前述のステップS403において説明したように、固体撮像デバイス5の各部で読み取った明るさの平均値を算出し、この平均値を登録時における周囲明るさとして取得する。
【0071】
被認証者は、自己の人差し指を静脈認証装置1の台座2上にセットする(ステップS602)。
【0072】
静脈認証装置1のCPU6は、LEDドライバ9に光源オンを指示する(ステップS603)。これにより、LED3が点灯し、LED3からの光は人差し指Fの内部にて乱反射して、その反射光が固体撮像デバイス5上に到来する。したがって、固体撮像デバイス5は、この反射光により形成される画像を読み取り、読み取り画像データ格納エリア802に格納する(ステップS604)。これにより、図7(b)に示すように、鎖線で示した固体撮像デバイス5に対応する領域内の画像が指画像FPを表す指画像データとして、格納されることとなる。
【0073】
引き続き、この読み取り画像データ格納エリア802に格納された読み取り画像(指画像FP)データに基づき、人差し指の輪郭を検出する(ステップS605)。さらに、該当明るさのリファレンス画像データ格納エリア801にあるリファレンス画像を読み出し、ステップS605で検出した人差し指の輪郭に合わせて拡大、縮小処理して、固有のリファレンス画像を設定し、この固有リファレンス画像を表すファレンス画像データを固有リファレンス画像データ格納エリア803に上書きして格納する(ステップS606)。
【0074】
つまり、前記ステップS601で読み取った周囲の明るさが、例えば図9の明るさエリア(7)の明るさであったとすると、対応するリファレンス画像データ格納エリア(7)にある画像を読み出す。これにより、当該明るさつまりこの静脈認証装置1が設置されている部屋等の周囲空間の明るさに応じたリファレンス画像を選択することができる。そして、この周囲空間の明るさに応じて選択されたリファレンス画像を、検出した人差し指の輪郭に合わせて拡大、縮小処理することにより、当該被認証者固有のリファレンス画像データを設定する。これにより、静脈認証装置1が設置されている認証時における周囲空間の明るさに対応し、かつ当該被認証者の指の太さに対応する適切な固有リファレンス画像データを設定することができる。
【0075】
引き続き、前記ステップS604で読み取り格納した指画像データを、前述のステップS306の処理で固有リファレンス画像データ格納エリア803に格納してある固有リファレンス画像データで補正する(ステップS607)。すなわち、前記ステップS604の処理により、読み取り画像データ格納エリア802には、被認証者の指画像の画像データが格納されている。ここで、前述と同様に、固体撮像デバイス5を図7(a)(b)に示すように、仮にLED3に近い側の領域Aと遠い側の領域Bに大別すると、LED3に近い側の領域Aは遠い側の領域Bよりも、人差し指Fから反射光の到達距離が短い。したがって、LED3に近い側の領域Aは遠い側の領域Bよりも画像が明るく、領域A側から領域Bに向かうに従ってグラデーション的に暗くなる。よって、読み取り画像データ格納エリア802には、領域Aよりも領域Bの方が暗く、かつ領域A側から領域Bに向かうに従ってグラデーション的に暗くなる指画像FPを表す指画像データが格納されている。
【0076】
一方、固有のリファレンス画像データ格納エリア801には、前記ステップS606の処理により、固有リファレンス画像データが格納されている。この固有リファレンス画像データにより表される固有リファレンス画にあっても、LED3に近い側の領域Aは遠い側の領域Bよりも画像が明るく、領域A側から領域Bに向かうに従ってグラデーション的に暗くなっている。
【0077】
つまり、指画像と固有リファレンス画像とは共に、LED3に近い側の領域Aは遠い側の領域Bよりも画像が明るく、領域A側から領域Bに向かうに従ってグラデーション的に暗くなっている。したがって、指画像FPの画像データを固有リファレンス画像データで補正してグラデーション成分を減算する処理つまり、FP−SRの減算処理により、指画像FPの画像データをグラデーションのない状態にすることができる。
【0078】
このとき、図7(b)に示し前述したように、指画像FPには静脈パターンVが含まれているが、図4(b)に示したように固有リファレンス画像SRは、疑似指Dの画像であるから、静脈は含まれていない。したがって、FP−SRの減算処理を行った際に、指画像FPから静脈パターンVが除去されることなく、グラデーションのみが除去される。
【0079】
次に、このステップS304の処理により得られた静脈パターンVが除去されることなく、グラデーションのみが除去された指画像データを、登録画像データつまり図7(c)に示した指画像CFPと比較して認証を実施する(ステップS608)。このとき、ステップS607の処理により認証時の指画像にあっては静脈パターンVは除去されることなく、グラデーションのみが除去されており、また、登録画像データ格納エリア804に格納されている指画像FP(登録画像)も静脈パターンVは除去されることなく、グラデーションのみが除去されている。
【0080】
したがって、ステップS304で補正された画像と指画像FPとの比較により、精度よく本人認証を行うことができる。
【0081】
しかも本実施の形態においては、前述のように、周囲の明るさを読み取って、この明るさに応じたリファレンス画像を用いて固有リファレンス画像データを設定し、この設定した固有リファレンス画像データで補正した指画像を登録する。また、認証時においても、周囲の明るさを読み取って、この明るさに応じたリファレンス画像データを用いて固有リファレンス画像データを設定し、この設定した固有リファレンス画像データで補正した指画像を登録した指画像と比較して認証する。
【0082】
よって、静脈認証装置1固有のノイズによる影響を受けることなく、かつ、周囲空間の明るさに起因するノイズによる影響も受けることなく、より精度よく静脈パターンを検出して登録できるのみならず、静脈認証装置1固有のノイズによる影響を受けることなく、かつ、周囲空間の明るさに起因するノイズによる影響も受けることなく、認証を行うことができる。
【0083】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態における静脈認証装置1の回路構成は、前述した第2の実施の形態と同様である。但し、本実施の形態において、照明装置ドライバ10により調整される照明装置11の明るさは、最も暗い「レベル0」と最も明るい「レベル1」の2段階とする。
【0084】
図13は、本実施の形態においてRAM8の一部に設けられている格納エリアを示す図である。RAM8の一部には、リファレンス画像データ格納エリア801、読み取り画像データ格納エリア802、固有リファレンス画像データ格納エリア803、登録画像データ格納エリア804及び明るさデータ格納エリア805が設けられている。リファレンス画像データ格納エリア801は、レベル0とレベル1の2段階の明るさに対応してリファレンス画像データ格納エリア(0)、(1)に区分されている。また、リファレンス画像データ格納エリア(0)、(1)には、リファレンス画像データ格納エリアのみならずその画像の濃度P10、P11がそれぞれ記憶される。
【0085】
明るさデータ格納エリア805は、リファレンス画像データ格納エリア(0)、(1)に対応する2個のエリア(0)、(2)で構成されている。これら明るさデータ格納エリア(1)、(2)には、レベル0における周囲空間の明るさL0と、レベル1における周囲空間の明るさL1を表すデータがそれぞれ記憶される。
【0086】
次に、以上の構成に係る本実施の形態の動作について説明する。図14は、リファレンス画像記憶時の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、ステップS704及びステップS710は、この静脈認証装置1の管理者により行われる動作であり、ステップS704及びステップS710を除く他のステップが静脈認証装置1のCPU6がROM7に格納されているプログラムに従って実行する処理である。
【0087】
すなわち、CPU6は、明るさのレベル0又はレベル1を設定するためのカウンタNに初期値「0」を設定する(ステップS701)。次に、照明装置ドライバ10に周囲の明るさの値としてレベルNをセットし、明るさ=Nで照明装置11を駆動させる。したがって、現時点でN=0であるとすると、照明装置11は最も暗いレベル0で照明動作する。
【0088】
引き続き、周囲の明るさを固体撮像デバイス5で読み取り平均値を表すデータを明るさデータ格納エリア(N)に格納する(ステップS703)。したがって、現時点でN=0であるとすると、照明装置11は最も暗い「レベル」で照明動作させた際の周囲の明るさが明るさ「L0」を表すデータが明るさデータ格納エリア(0)に格納される。
【0089】
また、この静脈認証装置1の管理者は、図4(b)に示すように、疑似指Dを静脈認証装置1の台座2上にセットする(ステップS704)。
【0090】
一方、静脈認証装置1のCPU6は、LEDドライバ9に光源オンを指示する(ステップS705)。これにより、LED3が点灯し、LED3からの光は疑似指Dの内部にて乱反射して、その反射光が固体撮像デバイス5上に到来する。したがって、固体撮像デバイス5は、この反射光により形成される画像を読み取り(ステップS706)、この読み取った画像を表すデータをリファレンス画像データとして、RAM8のリファレンス画像データ格納エリア(N)に格納するとともに、当該リファレンス画像の任意の画素の濃度P10を記憶させる(ステップS707)。
【0091】
引き続き、CPU6は、カウンタNの値をインクリメントし(ステップS708)、このインクリメントしたカウンタNの値が“2”未満であるか否かを判断する(ステップS709)。N<2であるならば、ステップS702からの処理を再度実行する。こととき、管理者は疑似指Dをリセットして、静脈認証装置1の台座2上から疑似指Dを除去し、CPU6は台座2上から疑似指Dが除去された状態でステップS702からの処理を実行する。
【0092】
したがって、ステップS709におけるN<2の判断がNOとなるまで、ステップS702〜S709処理及び動作が、N=0、1の2回繰り返され、管理者は疑似指Dをこの静脈認証装置1の台座2上にセットする動作とリセットする動作とを2回行う。また、ステップS702〜S709処理及び動作が、N=0〜9までの2回繰り返されることにより、図9に示したリファレンス画像データ格納エリア(0)、(1)には、明るさレベル0とレベル1の照明装置11の明るさL0、L1に対応して各々リファレンス画像と前記濃度P10、P11が格納され、明るさデータ格納エリア(0)、(1)には、各リファレンス画像に対応して周囲の明るさL0、L1を表す明るさデータが格納される。
【0093】
図15は、本実施の形態において静脈認証装置1により認証を受ける人物である被認証者が、自己の人差し指における静脈パターンを登録する際の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、ステップS802は、被認証者が行う動作であり、ステップS802を除く他のステップが静脈認証装置1のCPU6がROM7に格納されているプログラムに従って実行する処理である。
【0094】
すなわち、CPU6は、台座2に手指が載置されていない状態で、周囲の明るさを固体撮像デバイス5より読み取る(ステップS801)。
【0095】
被認証者は、自己の人差し指を静脈認証装置1の台座2上にセットする(ステップS802)。
【0096】
また、静脈認証装置1のCPU6は、LEDドライバ9に光源オンを指示する(ステップS803)。これにより、LED3が点灯し、LED3からの光は人差し指Fの内部にて乱反射して、その反射光が固体撮像デバイス5上に到来する。したがって、固体撮像デバイス5は、この反射光により形成される画像を読み取り、読み取り画像データ格納エリア802に格納する(ステップS804)。
【0097】
引き続き、この読み取り画像データ格納エリア802に格納された読み取り画像(指画像FP)データに基づき、人差し指の輪郭を検出する(ステップS805)。しかる後に、下記式を用いて、該当明るさレベルのリファレンス画像データを生成する(ステップS806)。
【0098】
【数1】

【0099】
すなわち、本実施の形態は、前述のように最も暗い明るさをレベル0とし、最も明るい明るさをレベル1として、中間レベルのリファレンス画像は濃度変化のリニア特定による推定する方法により該当明るさレベルのリファレンス画像を生成するものである。任意の画素p1に対するレベル0の場合の濃度P10、レベル1での濃度がP11であるとすると、全ての周囲光のレベルはレベル0とレベル1の間に存在する。レベル0の周囲光レベルをL0、レベル1の周囲光レベルをL1とすると、あるレベルLEでの任意の画素p1の濃度P1Eは周囲光レベルに対しリニアな関係にある。したがって、リファレンス画像データ格納エリア(0)に格納されているリファレンス画像(0)の明るさを前記式に従った明るさとしたリファレンス画像を生成する。
【0100】
そして、この周囲空間の明るさに応じて生成されたリファレンス画像データにより表されるリファレンス画像を、検出した人差し指の輪郭に合わせて拡大、縮小処理することにより、当該被認証者固有のリファレンス画像データを設定する(ステップS807)。したがって、本実施の形態によれば、明るさレベル0とレベル1の二種類のリファレンス画像を記憶しておくのみで、静脈認証装置1が設置されている周囲空間の明るさに対応し、かつ当該被認証者の指の太さに対応する適切な固有リファレンス画像データを設定することができる。
【0101】
引き続き、この固有リファレンス画像データで補正した指画像データを登録画像データ格納エリア804に格納する(ステップS808)。このステップS808の処理は、前述したステップS207の処理と同様である。したがって、前述のFP−SRの減算処理を行った際に、指画像FPから静脈パターンVが除去されることなく、グラデーションのみが除去され、図7(c)に示すように、静脈パターンVは存在するがグラデーションは存在しない補正後の指画像FPが登録画像データ格納エリア804に格納されることとなる。
【0102】
したがって、LED3からの反射光を用いつつもこの静脈認証装置1固有のノイズによる影響を受けることなく、精度よく静脈パターンを検出して登録することができる。しかも本実施の形態においては、周囲の明るさを読み取って、この明るさに応じたリファレンス画像データを用いて固有リファレンス画像データを設定し、この設定した固有リファレンス画像データで補正した指画像データを登録する。よって、静脈認証装置1固有のノイズによる影響を受けることなく、かつ、周囲空間の明るさに起因するノイズによる影響も受けることなく、より精度よく静脈パターンを検出して登録することができる。
【0103】
図16は、本実施の形態において静脈認証装置1に静脈を登録した被認証者が、認証を受ける際の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、ステップS902は、被認証者が行う動作であり、ステップS902を除く他のステップが静脈認証装置1のCPU6がROM7に格納されているプログラムに従って実行する処理である。
【0104】
すなわち、CPU6は、台座2に手指が載置されていない状態で、周囲の明るさを固体撮像デバイス5より読み取る(ステップS901)。
被認証者は、自己の人差し指を静脈認証装置1の台座2上にセットする(ステップS902)。
【0105】
また、静脈認証装置1のCPU6は、LEDドライバ9に光源オンを指示する(ステップS903)。これにより、LED3が点灯し、LED3からの光は人差し指Fの内部にて乱反射して、その反射光が固体撮像デバイス5上に到来する。したがって、固体撮像デバイス5は、この反射光により形成される画像を読み取り、読み取り画像データ格納エリア802に格納する(ステップS904)。
【0106】
引き続き、この読み取り画像データ格納エリア802に格納された読み取り画像(指画像FP)データに基づき、人差し指の輪郭を検出する(ステップS905)。しかる後に、前述したステップS806と同様に、前記[数1]に示した式を用いて、該当明るさレベルのリファレンス画像データを生成する(ステップS906)。
【0107】
そして、この周囲空間の明るさに応じて生成されたリファレンス画像データを、ステップS905で検出した人差し指の輪郭に合わせて拡大、縮小処理して、固有のリファレンス画像を設定し、この固有リファレンス画像を固有リファレンス画像データ格納エリア803に上書きして格納する(ステップS907)。
【0108】
引き続き、前記ステップS904で読み取り格納した指画像FPを表す指画像データを、前述のステップS306の処理で固有リファレンス画像データ格納エリア803に格納してある固有リファレンス画像データで補正する(ステップS908)。次に、このステップS907の処理により得られた静脈パターンVが除去されることなく、グラデーションのみが除去された指画像を、登録画像つまり図7(c)に示した指画像CFPと比較して認証を実施する(ステップS909)。このとき、ステップS908の処理により認証時の指画像にあっては静脈パターンVは除去されることなく、グラデーションのみが除去されており、また、登録画像データ格納エリア804に格納されている指画像FP(登録画像)も静脈パターンVは除去されることなく、グラデーションのみが除去されている。
【0109】
したがって、ステップS908で補正された画像と指画像CFPとの比較により、精度よく本人認証を行うことができる。
【0110】
しかも本実施の形態においては、前述のように、二種類の明るさレベルに対応するリファレンス画像を用いて固有リファレンス画像を設定し、この設定した固有リファレンス画像で補正した指画像を登録する。また、認証時においても、二種類の明るさレベルに対応するリファレンス画像を用いて固有リファレンス画像データを設定し、この設定した固有リファレンス画像データで補正した指画像を登録した指画像と比較して認証する。
【0111】
よって、静脈認証装置1固有のノイズによる影響を受けることなく、かつ、周囲空間の明るさに起因するノイズによる影響も受けることなく、より精度よく静脈パターンを検出して簡便に登録できるのみならず、静脈認証装置1固有のノイズによる影響を受けることなく、かつ、周囲空間の明るさに起因するノイズによる影響も受けることなく、簡便に認証を行うことができる。
【0112】
なお、実施の形態においては手指の人差し指の静脈を検出し、認証を行うものとしたが、これに限ることなく手指の他の指、手の平等の人の他の部位における静脈を検出、認証対象としてもよい。また、実施の形態においては光源として一つのLEDを設ける構成を示したが、光源は複数であってもよい。
【0113】
また、実施の形態においては、リファレンス画像から被認証者の指の輪郭に合わせた固有リファレンス画像データを生成し、この固有リファレンス画像データにより撮像された指画像を補正するようにしたが、固有リファレンス画像データを生成することなく、リファレンス画像データで撮像された指画像を補正するようにしてもよい。この場合、幅を十分に大きく設定した疑似指Dを用いれば、前述した指画像のグラデーションを除去することはできる。
【符号の説明】
【0114】
1 静脈認証装置
2 台座
3 LED
4 凹部
5 固体撮像デバイス
6 CPU
7 ROM
8 RAM
9 LEDドライバ
10 照明装置ドライバ
11 照明装置
801 リファレンス画像データ格納エリア
802 読み取り画像データ格納エリア
803 固有リファレンス画像データ格納エリア
804 登録画像データ格納エリア
805 明るさデータ格納エリア
F 人差し指
FP 指画像
R リファレンス画像
SR 固有リファレンス画像
V 静脈パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源からの光が生体の所定部位を模倣した疑似体に照射されることにより、その反射光で形成された画像をリファレンス画像データとして記憶するリファレンス画像データ記憶回路と、
前記光源からの光が前記生体の所定部位に照射されることにより、その反射光で形成される静脈パターンを含む生体画像を撮像する撮像回路と、
前記撮像回路により撮像された静脈パターンを含む生体画像データを前記リファレンス画像データ記憶回路に記憶されているリファレンス画像データで補正する補正回路と、
を備えることを特徴とする静脈パターン検出装置。
【請求項2】
前記撮像回路は、前記光源からの光が前記疑似体に照射されることにより、その反射光により形成される画像を予め撮像し、
前記リファレンス画像データ記憶回路は、前記撮像回路により予め撮像された前記疑似体の前記画像をリファレンス画像データとして記憶することを特徴とする請求項1記載の静脈パターン検出装置。
【請求項3】
前記リファレンス画像データ記憶回路に記憶された前記リファレンス画像データは、周囲の明るさが異なる複数のリファレンス画像データであり、
前記撮像回路により前記生体画像が撮影された際の明るさを検出する明るさ検出回路と、
前記撮像回路により撮像された静脈パターンを含む生体画像データを、前記リファレンス画像データ記憶手段回路に記憶されているリファレンス画像データであって前記明るさ検出手段により検出された明るさに対応するリファレンス画像データで補正する補正回路と、
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の静脈パターン検出装置。
【請求項4】
前記撮像回路は、前記光源からの光が前記疑似体に照射されることにより、その反射光により形成される画像を異なる周囲の明るさ毎に予め撮像し、
前記リファレンス画像データ記憶回路は、前記撮像回路により予め撮像された前記周囲の明るさ毎の疑似体の前記画像をリファレンス画像データとして複数記憶することを特徴とする請求項3記載の静脈パターン検出装置。
【請求項5】
前記撮像回路により撮像された生体画像データにおける前記生体の所定部位の輪郭を検出する輪郭検出回路と、
この輪郭検出回路により検出された輪郭に応じて前記リファレンス画像データを拡大縮小処理し、前記リファレンス画像データの輪郭を前記撮像された生体の所定部位の輪郭に合致させた固有リファレンス画像データを生成する固有リファレンス画像データ生成回路を更に備え、
前記補正回路は、前記撮像回路により撮像された静脈パターンを含む画像データを前記固有リファレンス画像データで補正することを特徴とする請求項1から4にいずれか一項に記載の静脈パターン検出装置。
【請求項6】
前記補正回路は、前記生体画像データから前記リファレンス画像データ又は固有リファレンス画像データを減算して補正することを特徴とする請求項1から5に何れか一項に記載の静脈パターン検出装置。
【請求項7】
請求項1から6の何れか一項に記載の静脈パターン検出装置と、
この静脈パターン検出装置における前記補正回路により補正された前記画像データを登録生体画像データとして記憶する登録画像データ記憶回路とを備え、
前記撮像回路は、前記登録画像データ記憶回路に前記登録生体画像データが記憶された後の認証時において、前記光源からの光が前記生体の所定部位に照射されることにより、その反射光で形成される静脈パターンを含む生体画像を再度撮像し、
前記補正回路は、この撮像回路により再度撮像された静脈パターンを含む生体画像データを前記リファレンス画像データ記憶回路に記憶されているリファレンス画像データで補正し、
この補正回路により補正された認証生体画像データとして、当該認証生体画像データと前記登録生体画像データとを比較し、認証を実行する認証回路を備えることを特徴とする静脈認証装置。
【請求項8】
光源からの光が生体の所定部位を模倣した疑似体に照射されることにより、その反射光で形成された画像をリファレンス画像データとしてリファレンス画像記憶回路に記憶し、
前記光源からの光が前記生体の所定部位に照射されることにより、その反射光で形成される静脈パターンを含む生体画像を撮像し、
撮像された静脈パターンを含む生体画像データを前記リファレンス画像データ記憶回路に記憶されているリファレンス画像データで補正することを特徴とする静脈パターン検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−79244(P2012−79244A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−226142(P2010−226142)
【出願日】平成22年10月6日(2010.10.6)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】