説明

非乳非大豆含有食品とその製造方法

微細に粉砕した種実類成分、液化物質および塩を含む食品組成物または食品であって、(a)重曹およびデンプン、(b)少なくとも1つの甘味料、または、(c)重曹、デンプンおよび少なくとも1つの甘味料と混合した食品組成物または食品が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は食品に関連し、具体的には、非乳製品に関連する。
【0002】
多くの成人が乳糖不耐症に悩まされているが、乳糖不耐症とは、ラクターゼとして知られている特定の消化酵素の不足の結果、乳製品に含まれる主たる糖分であるラクトースを分解できない症状である。このような状態に対処するために、乳製品ベースではない食品であって、従来の乳製品に類似する、満足感のある味および粘度を有する食品が求められている。乳製品に加えて、大豆含有食品もよく知られており、多くの食品が乳製品の代用として大豆を含んでいる。本質的に大豆も含まない食品も、大豆含有食品を控えたいと望む人々にとって有益であり得る。
【0003】
加えて、多くの人が食生活において糖質および他の甘味料の量および種類を綿密に管理している。乳製品および/または甘味料の摂取に関して厳密な食事制限が必要な人々に、健康的かつ満足のいく代替品をもたらすことができる新たな食品に対する要求が以前から存在している。
【発明の概要】
【0004】
ある実施形態によれば、液化物質と、種実類成分と、塩と、重曹と、任意には、デンプンを含む食品組成物であって、
約43重量%〜約92重量%の液化物質と、
約7重量%〜約55重量%の種実類成分と、
任意には、約0.04重量%〜約6重量%のデンプンと、
約0.000075重量%〜約0.1重量%の塩と、
約0.000075重量%〜約0.1重量%の重曹とを含み、液化物質と種実類成分が適当にクリーム状に一体化している食品組成物が提供される。
【0005】
他の実施形態によれば、約43重量%〜約92重量%の液化物質と、約7重量%〜約55重量%の種実類成分と、任意には約0.04重量%〜約6重量%のデンプンと、約0.000075重量%〜約0.1重量%の塩と、約0.000075重量%〜約0.1重量%の重曹とを含む食品組成物を製造する方法であって、
(a)種実成分を粉砕して、液化物質を加えてクリームにするステップと、
(b)ステップ(a)においてクリームにしたものに塩および重曹と、任意にはデンプンを加えて、食品組成物を作成するステップを含む方法が提供される。
【0006】
他の実施形態によれば、水、アーモンド、カシュー、塩、重曹、および、任意にはデンプンを含む食品組成物であって、
約60重量%〜約76重量%の液化物質、
約11重量%〜約19重量%のアーモンド、
約12重量%〜約20重量%のカシュー、
を含み、前記液化物質、アーモンドおよびカシューはクリームとなるように適切に混合されており、また、
約0.1重量%の塩、
約0.1重量%の重曹、
任意には、約1.4重量%〜1.6重量%のデンプン、
を含み、前記クリーム、塩、重曹、および任意にはデンプンがベースを形成するように適当に混合されている食品組成物が提供される。
【0007】
従属実施形態によれば、前記液化物質は水である。
【0008】
他の実施形態によれば、液化物質と、種実類成分、塩、少なくとも1つの甘味料、任意には重曹およびデンプンを含む食品組成物であって、
前記液化物質は量にして約33重量%〜84重量%存在し、
前記種実類成分は量にして約4重量%〜約47重量%存在し、
前記塩は量にして約0.000075重量%〜約0.1重量%存在し、
前記甘味料は量にして約6重量%〜約48重量%存在し、
任意には、前記重曹は量にして約0.000075重量%〜約0.1重量%存在し、
さらに、前記液化物質および種実類成分がクリームとなるように適切に混合されていることを特徴とする食品組成物が提供される。
【0009】
他の実施形態においては、約33重量%〜約84重量%の液化物質と、約4重量%〜約47重量%の種実類成分と、約0.000075重量%〜約0.1重量%の塩と、任意には、約0.000075重量%〜約0.1重量%の重曹と、約0.01重量%〜約5重量%のデンプンとを含む食品組成物を製造する方法であって、
(a)種実成分を粉砕して、液化物質を加えてクリームにするステップと、
(b)ステップ(a)においてクリームにしたものに、塩、甘味料、任意には重曹およびデンプンを加え食品組成物とするステップを含む方法が提供される。
【0010】
上記の方法および組成物の従属実施形態では、液化物質は水である。そのような液化物質には、例えば、沸騰寸前の水が挙げられる。
【0011】
上記の方法および組成物において用いられた種実類成分はアーモンドおよびカシューの少なくともいずれか一方を含む。他の実施形態によれば、種実類成分はアーモンドおよびカシューを含む。従属実施形態によれば、そのようなアーモンドおよびカシューは、アーモンドおよびカシューが重量比1対1の割合で混合されたものであり得る。
【0012】
上記の組成物は冷凍であっても良い。種実類成分および液化物質より作られたクリームは、その中に粒子状物質が含まれている場合には、裏ごしされてそれらの粒子状物質が除去される。
【0013】
本発明による方法および組成物に用いられる甘味料は、砂糖および砂糖の代用品を含むが、必ずしもこれらに限定されない。
【0014】
他の実施形態においては、約23重量%〜約42重量%のアーモンドおよびカシューからなる群のうちの少なくとも1つと、約27重量%〜約65重量%のアーモンドおよび/またはカシューと混合した場合にクリームを形成できる液化物質と、約10重量%〜約19重量%の少なくとも1つの甘味料と、約0.0003重量%〜約0.0006重量%の塩を含む食品組成物が提供される。アーモンドおよびカシューは、重量比1対1の割合で混合されていても良い。液化物質は、例えば、水である。甘味料は、例えば、砂糖およびキシリトール結晶からなる群から選択され得る。
【0015】
他の実施形態においては、約42重量%の、アーモンドおよびカシューからなる群のうちの少なくとも1つと、約47重量%のアーモンドおよび/またはカシューと混合した場合にクリームを形成できる液化物質と、約10.5重量%の少なくとも1つの甘味料と、約0.000054重量%の塩とを含む食品組成物が提供される。アーモンドおよび/またはカシューは、アーモンドおよびカシューが重量比1対1の割合で混合されたものであっても良い。液化物質は、例えば、水である。甘味料は、例えば、砂糖およびキシリトール結晶からなる群から選択され得る。
【0016】
他の実施形態においては、凍結の、非乳製品、非大豆製品のデザート用組成物が提供され、該組成物は、細かい粉末状にされている約42重量%のアーモンドおよびカシューと、そのアーモンドおよびカシューと混合された場合にクリームを形成できる約47重量%の水と、約10.5重量%の少なくとも1つの甘味料と、約0.00054重量%の塩とを含む。アーモンドおよびカシューは、例えば、重量比1対1の割合で混合され得る。液化物質は、例えば、水である。甘味料は、例えば、砂糖およびキシリトール結晶からなる群から選択され得る。
【0017】
他の実施形態において、食品組成物を製造する方法が提供され、該方法は、約23重量%〜約42重量%の、アーモンドおよびカシューからなる一群の少なくとも1つを粉砕して、約27重量%〜約65重量%の液化物質を加えて、クリームにすることを含む。このクリームに、約10重量%〜約19重量%の少なくとも1つの甘味料と、約0.0003重量%〜約0.0006重量%の塩を加え、混合する。混合物は冷凍であっても良い。このクリームを濾して、粒子状物質を除去する。粉砕するアーモンドおよび/またはカシューは、例えば、1対1の割合でアーモンドおよびカシューを混合した混合物であってもよい。加える液化物質は、例えば、沸騰寸前の水であっても良い。加える甘味料は、例えば、砂糖およびキシリトール結晶からなる群から選択され得る。
【0018】
他の実施形態においても、食品組成物を生成するための方法が提供され、該方法は、約42重量%の、アーモンドおよびカシューからなる群のうちの少なくとも1つを粉砕して、約47重量%の液化物質を加えてクリームにすることを含む。このクリームに、約10.5重量%の少なくとも1つの甘味料と、約0.000054重量%の塩とを加え混合物とする。この混合物は冷凍であっても良い。このクリームを濾し、粒子状物質を除去する。粉砕するアーモンドおよび/またはカシューは、例えば、1対1の割合でアーモンドおよびカシューを混合した混合物であってもよい。加える液化物質は、例えば、沸騰寸前の水であっても良い。加える甘味料は、例えば、砂糖およびキシリトール結晶からなる一群から選択され得る。
【0019】
他の実施形態においても、冷凍の、非乳製品、非大豆製品のデザート混合物を作成する方法が提供され、該方法は、約42重量%のアーモンドおよびカシューを粉砕し、約47重量%の沸騰寸前の水を加えて、クリームとすることを含む。このクリームに約10.5重量%の少なくとも1つの甘味料と、約0.00054重量%の塩とが加えられ混合物とされる。この混合物は冷凍であっても良い。このクリームを裏ごしして、粒子状物質を除去する。粉砕されるアーモンドおよび/またはカシューは、例えば、1対1の割合でアーモンドおよびカシューが混合された混合物であってもよい。加える液化物質は、例えば、沸騰寸前の水であっても良い。加える甘味料は、例えば、砂糖およびキシリトール結晶からなる群から選択され得る。
【0020】
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細は、下記の記載に詳細に説明する。他の特徴、目的および本発明の有利な点が下記および特許請求の範囲の記載から明らかである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
概して、本願に記載した食品組成物または食品は、例えば、細かく粉砕されたアーモンドおよびカシューのいずれか一方または両方のような種実成分を使用したものであり、それらは、例えば、水などの液化物質、塩および
(a)重曹と、デンプン(任意)
(b)少なくとも1つの甘味料と、重曹(任意)と、デンプン(任意)
のいずれか一方と適当に混合され、クリームのベースとなる食品組成物を形成している。
【0022】
一つの実施例では、食品組成物からは実質的にアーモンドおよびカシューの粒子が除去されており、その「口当たり」を乳製品または大豆ベースの製品と近いものにしている。本願で用いている「口当たり」とは、食物または飲料が人の口でどのように感じられるかということと、口蓋における触感の知覚評価を指す。多様な追加香味料をベースに加え、対応するあらゆる風味の食品組成物を創出できる。
【0023】
食品組成物の若干の実施形態は冷凍であってもよい。若干の実施形態では、食品組成物は、冷菓用組成物、擬似アイスクリーム、フローズンヨーグルト、カスタード、または他の乳製品ベースの冷凍または半冷凍デザート、同様にして、大豆ベースの前記いずれかの代用品を形成する。
【0024】
若干の実施形態によると、食品組成物は実質的に乳製品または他のラクトース含有成分を一切含まない。若干の実施形態によると、食品組成物は実質的に大豆または大豆ベースの成分を含まない。若干の実施形態によると、アーモンド、カシュー、または、アーモンドとカシューの混合物が、実質的に乳製品および大豆成分の両方を代替し、実質的に一方では乳製品もラクトースも含まず、他方では大豆も含まない組成物の製造を可能にする。
【0025】
このように、食品組成物の特定の実施形態は、非限定的に、ヘビークリーム、ライトクリーム、ハーフアンドハーフ、全乳、無糖練乳、加糖練乳、アイスクリーム、フローズンヨーグルト等に匹敵する味および粘度を有する食品を含む、多くの所望の食品の製造において有利である。
【0026】
カシューは、植物学的にはAnacardium occidentaleとして知られており、マンゴー、ピスタチオ、ツタウルシなどと同じグループに属する熱帯常緑樹の種子である。アーモンドはバラ、プラム、サクラおよびモモ等と同じグループに属する樹木(Prunus dulcis)の長円体の仁であり、ナッツとして食用とされ、また、香味料のための油の搾油に用いられる。ある実施形態において、アーモンドおよびカシューの両方がベース作りに用いられる。(本願では組成物の「種実類成分」として示されている)アーモンドとカシューの両方が共に用いられることで、多様な風味付けに十分な程度に中間的な味のベースが作成できる。例えば、甘味料および追加の香味料が加えられた場合に、それに対応する多様な風味を有する多岐にわたる食品が作成できるので、この態様は特に有効である。
【0027】
組成物の種実類成分は、甘味料含有量の下限が、例えば、約7重量%、約24重量%、約32重量%、約37重量%または約38重量%であり、上限が、例えば、約32重量%、約38重量%、約46重量%または約55重量%である。例えば、組成物の種実類成分は甘味料含有量が、約7重量%〜約55重量%、約24重量%〜約46重量%、約24重量%〜約38重量%、約24重量%〜約32重量%、約32重量%〜約38重量%、約37重量%〜約46重量%または約37重量%〜約38重量%であり得る。
【0028】
組成物の種実類成分は、甘味料含有量の下限が、例えば約4重量%、約16重量%、約23重量%または約27重量%であり、上限が、例えば、約31重量%、約39重量%、約42重量%または約47重量%である。例えば、組成物の種実類成分は甘味料含有量が、約4重量%〜約47重量%、約23重量%〜約42重量%、約16重量%〜約39重量%、約27重量%〜約39重量%または約27重量%〜約31重量%であり得る。
【0029】
種実類成分は、アーモンドおよびカシューを含むが、必ずしもこれらに限定されない。例えば、アーモンドおよびカシューに加えて混合され得る他の材料としては、マカダミアナッツ、ひまわりの種子、ペカン、ブラジルナッツ、松の実、ビターナッツ、ヒッコリーナッツ、胡桃、胡麻などが挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。
【0030】
若干の実施形態では、アーモンドは有機栽培アーモンドである。若干の実施形態では、出発原料として用いられるアーモンドは皮むきしたアーモンドである。若干の実施形態では、出発原料として用いられるアーモンドはアーモンド全体のうち1つまたは複数であり、アーモンドの破片またはみじん切りしたアーモンドまたはアーモンドの粗挽きである。若干の実施形態では、出発原料として用いられるカシューは生のカシューである。若干の実施形態では、出発原料として用いられるカシューは有機栽培のカシューである。若干の実施形態では、出発材料として用いられるカシューはカシュー全体のうち1つまたは複数であり、カシューの破片またはみじん切りしたカシューまたはカシューの粗挽きである。ここで用いたように、「皮むき」、「生の」、「有機栽培の」といった用語は、関連技術における当業者に周知の定義に一致する。若干の実施形態では、種実類成分はアーモンドおよびカシューを重量比1対1の割合で含んでいる。若干の実施形態では、種実類成分はアーモンドおよびカシューを重量比2対1(アーモンド対カシュー)の割合で含んでいる。
【0031】
一つの好適な実施形態では、液化アーモンド(「アーモンドクリーム」)および液化カシュー(「カシュークリーム」)を実質的に等量用いてベースを形成する。これらの実施形態では、ベース中の種実類成分が乳製品または大豆ベースの成分を実質的に置き換えているので、作成された食品組成物は、乳糖不耐性の人々や大豆含有製品を控えたい人々にも適した代用食品となる。
【0032】
液化物質は滑らかさおよび粘度に寄与しており、液体を加える量を調節することで最終的な食品の年度を調節できる。
【0033】
液化物質は、甘味料を含まない組成物については、存在量の下限が、例えば約43重量%、約54重量%、約60重量%、約67重量%または約72重量%であり、上限が、例えば、約61重量%、約67重量%、約75重量%または約92重量%である。例えば、甘味料を含まない組成物についての液化物質の含有量は、約43重量%〜約92重量%、約54重量%〜約75重量%、約54重量%〜約61重量%、約60重量%〜約61重量%、約60重量%〜約75重量%、約60重量%〜約67重量%または約67重量%〜約75重量%であり得る。
【0034】
液化物質は、甘味料を含む組成物については、存在量の下限が、例えば約27重量%、約33重量%、約36重量%、約41重量%、約43重量%、約61重量%または約68重量%であり、上限が、例えば、約48重量%、約57重量%、約65重量%、約68重量%、約76重量%または約84重量%。例えば、甘味料を含む組成物についての液化物質の含有量は、約33重量%〜約84重量%、約27重量%〜約65重量%、約41重量%〜約57重量%、約43重量%〜約57重量%、約36重量%〜約48重量%、約61重量%〜約76重量%、約61重量%〜約68重量%または約68重量%〜約76重量%であり得る。
【0035】
多様な液化物質のいずれかが用いられ得る。いくつかの例としては、純浄水、浄化逆浸透処理水、蒸留水、水道水、牛乳または牛乳代用物が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。
【0036】
水を液化物質として用いるいくつかの実施形態において、水は華氏約175度〜約190度(約79℃〜約88℃)に熱せられ、すなわち、「沸騰寸前」にされ、このような沸騰寸前の水がアーモンドおよび/またはカシューと混合される。他の実施形態においては、高温の水が用いられ、例えば約45℃〜約60℃である。
【0037】
組成物に用いられる塩も風味の特徴に寄与する。塩は、甘味料を含む組成物および甘味料を含まない組成物の両方に対して、例えば、約0.000075重量%〜約0.003重量%、約0.0003重量%〜約0.0006重量%または約0.00086重量%〜約0.00094重量%含まれ得る。例えば、海塩、コーシャーソルト、食卓塩のような、あらゆる種類の塩が用いられ得る。
【0038】
任意にデンプンが組成物に加えられる。ある実施形態では、もち米デンプンおよびタピオカデンプンの少なくともいずれか一方がデンプンとして選択される。
【0039】
甘味料を含まない組成物については、デンプンの含有量の下限は、例えば、約0.04重量%、約0.66重量%、約0.9重量%または約1.4重量%であって、上限は、例えば、約0.73重量%、約1.0重量%、約1.6重量%、約1.9重量%、約2.4重量%または約6.0重量%である。甘味料を含まない組成物についてのデンプン成分の含有量は、例えば、約0.04重量%〜約6重量%、約0.66重量%〜約0.73重量%、約0.9重量%〜約2.4重量%、約0.9重量%〜約1.9重量%、約0.9重量%〜約1.0重量%または約1.4重量%〜約1.6重量%であり得る。
【0040】
甘味料を含む組成物のデンプン成分の含有量は、例えば、約0重量%から、約1.4重量%〜約5重量%の上限まで、例えば、約0.01重量%〜約5重量%、約0.04重量%〜約2重量%、約0.9重量%〜約1.9重量%または約0.9重量%〜約1.4重量%であり得る。
【0041】
任意に重曹が組成物に加えられる。ここでは、「重曹」とは重炭酸ナトリウムを意味する。
【0042】
甘味料を含まない組成物における重曹成分の含有量は、例えば、約0.000075重量%〜約0.1重量%、約0.09重量%〜約0.1重量%または約0.003重量%〜約0.006重量%である。
【0043】
甘味料を含む組成物における重曹成分の含有量は、例えば、約0重量%から約0.000075重量%〜0.1重量%の上限まで、例えば、約0.09重量%〜約0,1重量%または約0.003重量%〜0.006重量%である。
【0044】
若干の実施形態は、少なくとも1つの甘味料を更に含んでいる。その甘味料は一部の組成物に一定の満足感のある風味を付与できる。
【0045】
少なくとも1つの甘味料を含む組成物における甘味料の含有量の下限は、例えば、約6重量%、約10重量%、約11重量%または約23重量%であり、上限は、例えば、約19重量%、約34重量%、約38重量%または約48重量%である。例えば、甘味料を含む組成物において、甘味料は量にして、約6重量%〜約48重量%、約11重量%〜約38重量%、約23重量%〜約38重量%、約23重量%〜約34重量%または約10重量%〜約19重量%である。
【0046】
適当な甘味料は、砂糖(ショ糖)および砂糖の代用品を含むが、必ずしもこれらに限定されるものではない。このように、「砂糖」という用語は一般的に特定の甘味料、ショ糖の意味において用いられている。しかし、「砂糖」という用語は、更に広範囲には、ショ糖、乳糖、果糖、麦芽糖、ブドウ糖およびガラクトースのような水溶性の結晶性炭水化物の化学分類を指す。あらゆる多様な種類の砂糖が用いられ得る。いくつかの例としては、甜菜糖、純(pure)甘蔗糖、濃縮(evaporated)甘蔗糖、濃縮甘蔗液、精製糖、有機濃縮甘蔗糖、米ぬか糖蜜、タピオカ糖蜜、果糖糖蜜、結晶果糖等が含まれるが、必ずしもこれらに限定されない。
【0047】
砂糖代用品には、スクラロース(スプレンダ(米国登録商標))、アスパルテーム、サッカリン、アセサルフェームカリウム、ブラゼイン、クルクリン、マビンリン、エリトリトール、フルクトース、グリチルリチン、グリセロール、水素化デンプン加水分解物、イソマルト、モネリン、ペンタジン、ステビア、タガトース、タウマチン、アリテーム、シクラメート、ズルチン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ネオテーム、および、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、マンニトール、および、キシリトール(例えば、キシリトール結晶)のような糖アルコール類が含まれるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。ある実施形態では、甘味料は糖およびキシリトール結晶の少なくとも1つより選択される。
【0048】
甘味料はそれぞれの甘さの度合いにおいて大きく異なる。蔗糖以外の甘味料には、蔗糖と比較してより甘いものと甘さの少ないものがある。下表は、よく知られているいくつかの甘味料の相対的な甘さについて、蔗糖を基準として示したものであり、例えば、スクラロースは係数600xを有し、従ってスクラロースは等重量で蔗糖の600倍甘いとみなされる。

【0049】
それぞれの甘味料の甘さがかなり異なるため、甘味料を用いる本明細書中の組成物および方法についての甘味料の重量パーセントは、蔗糖の甘さを基準としている。従って、例えば20重量%の甘味料を含む組成物は、20重量%の蔗糖を含有するか、例えば、10重量%の蔗糖の2倍の甘さの甘味料を含有するか、さらには、0.033%の蔗糖の600倍の甘さの甘味料を含有し得る。甘味料の混合物が用いられても良い。例えば、少量の、スクラロースのような非常に甘い砂糖代用品が蔗糖に混合され、甘味料の物理的および知覚的特性を調節するために用いられ得る。
【0050】
ある実施形態では、約60.4重量%の水、約18.6重量%のアーモンド、約19.3重量%のカシュー、約1.5重量%のデンプン、約0.1重量%の塩および約0.1重量%の重曹を含む組成物が提供される。
【0051】
他の実施形態においては、約66.7重量%の水、約15.6重量%のアーモンド、約15.9重量%のカシュー、約1.6重量%のデンプン、約0.1重量%の塩および約0.1重量%の重曹を含む組成物が提供される。
【0052】
他の実施形態においては、約74.8重量%の水、約11.6重量%のアーモンド、約12.0重量%のカシュー、約1.4重量%のデンプン、約0.1重量%の塩および約0.1重量%の重曹を含む組成物が提供される。
【0053】
他の実施形態においては、約61.3重量%の水、約18.8重量%のアーモンド、約19.6重量%のカシュー、約0.09重量%の塩および約0.09重量%の重曹を含む組成物が提供される。
【0054】
他の実施形態においては、約67.8重量%の水、約15.8重量%のアーモンド、約16.2重量%のカシュー、約0.1重量%の塩および約0.1重量%の重曹を含む組成物が提供される。
【0055】
他の実施形態においては、約75.9重量%の水、約11.7重量%のアーモンド、約12.2重量%のカシュー、約0.1重量%の塩および約0.1重量%の重曹を含む組成物が提供される。
【0056】
若干の実施形態では、香味料が組成物に添加される。一般的に、香味料の添加は、食品組成物を多様な香味料の用途に応じたいずれかの風味とすることが所望されるような用途において行われる。添加する香味料の量は、約0.00032重量%〜0.0019重量%であり、この量は使用される香味料に応じて異なる。
【0057】
訴求力があり、人気の高い風味が食品組成物に適しており、そのような風味には、バニラエッセンス、バニラビーン、チョコレート、未加工の粉末新鮮果物(raw ground fresh fruit)、ヘーゼルナッツ、ミントエキス(ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン)、レモンジュース、レモンの皮、オレンジジュース、オレンジの皮および細かく刻んだ甘くないココナッツが含まれるが、必ずしもこれらに限定されない。利用され得るチョコレートのいくつかの例としては、チョコレート、ココア、甘くないチョコレート、やや甘めのチョコレート、ほろ苦いチョコレート、ココアマスト(cocoa mast)、ココアニブおよび甘くないココアが含まれるが、必ずしもこれらに限定されない。利用され得る未加工の粉末新鮮果物(raw ground fresh fruit)には、イチゴ、桃、キイチゴ、ブルーベリー、ブラックベリー、クラウドベリー、バナナ、パパイア、マンゴー、ネクタリンおよびサクランボが含まれるが、必ずしもこれらに限定されない。
【0058】
若干の実施形態では、最初に食品組成物はアーモンドおよびカシューを(個別または一緒に)適した大きさに粉砕することにより作成される。アーモンドおよび/またはカシューを十分に「液化」するように、水は粉砕前、粉砕中または粉砕後のいずれかの時点にアーモンドおよびカシューに加えられ、対応する「クリーム」を形成する。若干の実施形態では、粉砕により「口当たり」で識別できるような粒子状物質は含まないクリームが作成できる。そのような粉砕は、例えば、ロスミキサー社(1249 SE Industrial Blvd. Port St. Lucie, Florida)により製造されている、アタッチメントHSMおよびHSDを有するロスミキサーHSM100LCI型のような商用等級の粉砕機により達成できる。他の実施形態では、作成されたクリームが「口当たり」により識別可能な粒子状物質を含む。若干の実施形態では、アーモンドクリームおよび/またはカシュークリームになめらかな粘性をもたらすために、クリームは裏ごしされて、「口当たり」により識別可能な粒子状物質が除去される。ある実施形態では、粉砕段階中に混合状態とされなかった場合には、ベースはアーモンドクリームとカシュークリームを混合することにより作成される。(甘味料を含む組成物を作成する際には)クリームは少なくとも1つの甘味料および塩と混合される。任意には、重曹およびデンプンが組成物に加えられる。そして、多様な香味料が任意にベースに添加され、そのベースは任意には更に加工され得る(例えば、凍結または冷蔵)。
【0059】
上記の食品組成物は、従来の乳製品ベースのヘビークリーム、ライトクリーム、ハーフアンドハーフ、全乳等の食感、味および粘度を模倣した食品として加工される。上記食品組成物は特に甘味料を含み、従来の乳製品ベースのアイスクリーム、フローズンヨーグルト、シャーベット、カスタードならびに大豆ベースの他のタイプのアイスクリーム代用品等の食感、味および粘度を模倣した食品として凍結状態で加工され得る。
【0060】
本明細書に記載した組成物および方法において用いた成分の分量は、概して、重量パーセント(重量%)単位で記載し、すなわち、成分の質量を組成物全体の質量で割った値が、その成分の分量としてパーセント表示されている。開示の成分分量および成分分量の範囲は概算値として理解されたい。
【0061】
以下に続く実施例は上記食品組成物の異なる実施形態を示すが、必ずしもこれらに限定されるものではない。実施例に示される全ての重量および分量は、概算値である。また、実施例中に挙げた、ろ過により除去される粉砕済素材、クリームおよび粒子状素材の量については、これらの素材の密度が多様なため可変であることは理解されたい。
【実施例1】
【0062】

【0063】
2カップの有機栽培カシューが、プロセッサーまたはジューサーにおいて細かく粉砕される。細かく粉砕されたカシューを、(ワーリングまたはオステライザーのような)料理用ミキサーに入れ、2カップの沸騰寸前の純浄水を加える。高出力でこの混合物を、約1分間または高粘度のクリームとなるまで攪拌し、約4カップのクリームを得る。
【0064】
2層の目の細かい「ゼリーバッグ」布により、滑らかなクリームのみが残るまで、クリームを濾し、口当たりで識別されるような粒子状物質を除去する。
【0065】
上記の混合および濾す手順を、皮むきしたアーモンドについて繰り返し、約4カップのアーモンドクリームを得る。
【0066】
1カップのカシュークリームと1カップのアーモンドクリームを小さじ1/8のコーシャーソルトおよび約1/2〜3/4カップの純粋な濃縮甘蔗糖と混合し、「アイスクリーム」ベースを作る。このベースから、他の組成物も調理し得る。
【0067】
このベースに、様々な香味料が添加され得る。香味料には、例えば、バニラエッセンス、純粋カカオ/チョコレート、イチゴならびにモモのような未加工の粉末新鮮果物(raw ground fresh fruit)、および細かく刻んだ甘くないココナッツ等が含まれるが、必ずしもこれらに限定されない。
【実施例2】
【0068】

【0069】
4カップの皮むきしたアーモンドの全量を、ビタミックスホールフードマシーン(Whole Food Machine)(可変速型、ビタミックス社(8615 Usher Road, Cleveland, OH 44138) 製)、若しくは、高出力の混合性能を有するあらゆる商用または家庭用の料理用ミキサーの、ホッパーまたはコンテナに入れる。4カップの(好ましくは逆浸透による)精製水を加え、混合物を低出力(I)、設定番号4で約30秒間攪拌してピューレにする。設定番号を10まで上げて、混合物を更に約1分間攪拌する。2カップのアーモンドピューレを別の容器に保存する。
【0070】
料理用ミキサーに残っている2カップのアーモンドピューレに、更に2カップの精製水を加える。混合物は高出力(II)、設定番号0にて液化される。出来上がったアーモンドクリームを保存容器に注ぎこむ。
【0071】
保存された2カップのアーモンドピューレを取り出し、ビタミックスブレンダーのコンテナに注ぎ込む。ここに、2カップの精製水を加え、高出力(II)、設定番号0にて約1分間攪拌して液化する。出来上がった液化アーモンドクリームを、既に作成した液化アーモンドクリームが保持されている保存容器に注ぎ込み、冷蔵保存する。
【0072】
4カップの生カシューの全量をビタミックスホールフードマシーン(Whole Food Machine)(可変速型、ビタミックス社(8615 Usher Road, Cleveland, OH 44138)製)、若しくは、高出力の混合性能を有するあらゆる商用または家庭用の料理用ミキサーの、ホッパーまたはコンテナに入れる。4カップの(好ましくは逆浸透による)精製水を加え、混合物を低出力(I)、設定番号4で約30秒間攪拌してピューレにする。設定番号を10まで上げて、混合物を更に約30秒間攪拌拌する。変速機能を設定番号0まで落とし、高出力(II)まで上げ更に約1分間攪拌して、混合物を液化させる。液化したカシュークリームは保存容器に注ぎ込まれ、冷蔵保存される。全体として、8カップのカシュークリームが得られる。
【0073】
カシュークリーム1カップと、アーモンドクリーム1カップを、小さじ1/8のコーシャーソルトおよび約1/2〜3/4カップの純粋な濃縮甘蔗糖と混合し、組成物全ての加工の素となる「アイスクリーム」ベースを作る。
【0074】
このベースに、様々な香味料が添加され得る。香味料には、例えば、バニラエッセンス、純粋カカオ/チョコレート、イチゴならびにモモのような未加工の粉末新鮮果物(raw ground fresh fruit)、および細かく刻んだ甘くないココナッツ等が含まれるが、必ずしもこれらに限定されない。
【実施例3】
【0075】

【0076】
2カップのアーモンドを、ビタミックスホールフードマシーンのホッパーに入れる。4カップの純水をホッパー内のアーモンドに加え、この混合物を低出力(I)、設定番号4で約30秒間攪拌してピューレにする。設定番号を10まで上げて、混合物を更に約1分間攪拌する。変速を設定番号0まで落とし、高出力(II)まで上げ更に約1分間攪拌して、混合物を更に液化させる。液化したアーモンドクリームを保存容器に注ぎ込み、取っておく。さらに2カップのアーモンドを、ビタミックスホールフードマシーンのホッパーに入れろ。6と2/3カップ(6.66カップ)の純水をホッパー内のアーモンドに加え、この混合物を低出力(I)、設定番号4で約30秒間攪拌してピューレにする。設定番号を10まで上げて、混合物を更に約1分間攪拌する。変速を設定番号0まで落とし、高出力(II)まで上げ更に約1分間攪拌して、混合物を更に液化させる。液化したアーモンドクリームを既に作成した液化アーモンドクリームが保持されている保存容器に注ぎ込む。約12カップのアーモンドクリームが得られる。この12カップのクリームは微細メッシュスクリーンまたはフィルターファブリックFF−4003(フィルターファブリッス社(Jefferson St., Goshen Indiana 46528)製)のようなろ過布を通じて濾され、粒子状アーモンドマスト(mast)(約4カップ)が除去される。濾した後のアーモンドクリームの収量は約8カップである。
【0077】
4カップのカシューの全量を、ビタミックスホールフードマシーンのホッパーに入れる。4カップの純水をホッパー内のアーモンドに加え、この混合物を低出力(I)、設定番号4で約30秒間攪拌してピューレにする。マシーンの設定番号を10まで上げて、混合物を更に約30秒間攪拌する。変速を設定番号0まで落とし、小さじ1杯の塩(食卓塩またはコーシャーソルト)、小さじ1杯の重曹、2.24オンスのもち米デンプンをそのホッパーに加える。マシーンを高出力(II)に切り替え、混合物を約1分間液化する。液化したカシュークリームを保存容器に注ぎ込み、冷蔵保存する。カシュークリームの収量は約8カップである。
【0078】
このようにして用意したカシュークリームを容器の中で混合し、蓋をして十分に振り混ぜる。
【実施例4】
【0079】

【0080】
2カップのアーモンドを、ビタミックスホールフードマシーンのホッパーに入れる。8カップの純水をホッパー内のアーモンドに加え、この混合物を低出力(I)、設定番号4で約30秒間攪拌してピューレにする。マシーンの設定番号を10まで上げて、混合物を更に約1分間攪拌する。変速を設定番号0まで落とし、高出力(II)まで上げ、更に約1分間攪拌する。液化したアーモンドクリームを保存容器に注ぎ込み、取っておく。アーモンドクリームの収量は約9カップである。この9カップのクリームを微細メッシュスクリーンまたはフィルターファブリックFF−4003のようなろ過布を通じて濾し、アーモンドマスト(mast)と称される粒子状物質(約2カップ)を除去する。濾した後のアーモンドクリームの収量は約7カップである。
【0081】
2カップのカシューの全量を、ビタミックスホールフードマシーンのホッパーに入れる。8カップの純水を加え、この混合物を低出力(I)、設定番号4で約30秒間攪拌してピューレにする。マシーンの設定番号を10まで上げて、混合物を更に約30秒間攪拌する。変速を設定番号0まで落とし、小さじ1杯の塩(食卓塩またはコーシャーソルト)、小さじ1杯の重曹、2.24オンスのもち米デンプンをそのホッパーに加える。マシーンを高出力(II)に切り替え、混合物を約1分間液化する。液化したカシュークリームを保存容器に注ぎ込み、冷蔵保存する。カシュークリームの収量は約8カップである。
【0082】
このようにして用意したカシュークリームを容器の中で混合し、蓋をして十分に振り混ぜる。
【実施例5】
【0083】

【0084】
アーモンド(0.5カップ)を、ビタミックスホールフードマシーンのホッパーに入れる。純水(0.5カップ)をホッパー内のアーモンドに加え、この混合物を低出力(I)、設定番号4で約30秒間攪拌してピューレにする。マシーンの設定を番号10まで上げて、混合物を更に約1分間攪拌する。変速を設定番号0まで落とし、高出力(II)まで上げ、更に約1分間攪拌して液化する。液化したアーモンドクリームを保存容器に注ぎ込み、取っておく。アーモンドクリームの収量は約1カップである。この1カップのクリームを微細メッシュスクリーンまたはフィルターファブリックFF−4003のようなろ過布を通じて濾し、微細粒子状アーモンドマスト(mast)(約0.5カップ)を除去する。濾した後のアーモンドクリームの収量は約0.5カップである。
【0085】
カシューの全量(0.5カップ)を、ビタミックスホールフードマシーンのホッパーに入れる。純水(0.5カップ)を加え、この混合物を低出力(I)、設定番号4で約30秒間攪拌してピューレにする。マシーンの設定番号を10まで上げて、混合物を更に約30秒間攪拌する。変速を設定番号0まで落とし、小さじ1杯の塩(食卓塩またはコーシャーソルト)、小さじ1杯の重曹、2.24オンスのもち米デンプンをそのホッパーに加える。マシーンを高出力(II)に切り替え、混合物を約1分間液化する。液化したカシュークリームを保存容器に注ぎ込み、冷蔵保存する。カシュークリームの収量は約0.75カップである。
【0086】
このようにして用意したカシュークリームを容器の中で混合し、蓋をして十分に振り混ぜる。
【実施例6】
【0087】

【0088】
アーモンド(0.25カップ)を、ビタミックスホールフードマシーンのホッパーに入れる。純水(0.5カップ)をホッパー内のアーモンドに加え、この混合物を低出力(I)、設定番号4で約30秒間攪拌してピューレにする。マシーンの設定を番号10まで上げて、混合物を更に約1分間攪拌する。変速を設定番号0まで落とし、高出力(II)まで上げ、更に約1分間攪拌して液化する。液化したアーモンドクリームを保存容器に注ぎ込み、取っておく。アーモンドクリームの収量は約0.75カップである。この1カップのクリームを微細メッシュスクリーンまたはフィルターファブリックFF−4003のようなろ過布を通じて濾す。濾した後のアーモンドクリームの収量は約0.5カップである。
【0089】
カシューの全量(0.25カップ)を、ビタミックスホールフードマシーンのホッパーに入れる。純水(0.5カップ)を加え、この混合物を低出力(I)、設定番号4で約30秒間攪拌してピューレにする。マシーンの設定番号を10まで上げて、混合物を更に約30秒間攪拌する。変速を設定番号0まで落とし、小さじ1杯の塩(食卓塩またはコーシャーソルト)、小さじ1杯の重曹、2.24オンスのもち米デンプンをそのホッパーに加える。マシーンを高出力(II)に切り替え、混合物を約1分間液化する。液化したカシュークリームを保存容器に注ぎ込み、冷蔵保存する。カシュークリームの収量は約0.5カップである。
【0090】
このようにして用意したカシュークリームを容器の中で混合し、蓋をして十分に振り混ぜる。
【0091】
本発明に従う多くの実施形態を記載したが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正が可能であることは理解されたい。例えば、本明細書に記載した食品を加工して、従来のアイスクリームのような比較的高粘度からフローズンカスタードのような比較的低粘度まで、多岐に渡る硬度および粘度を有する様々な冷菓が作られ得る。本明細書に記載した食品を加工して、例えば、ヘビークリーム、ライトクリームまたはハーフアンドハーフのような粘度を有する液体製品から、ホイップクリームの粘度を有する半固体製品まで、多岐に渡る物理的形状および密度の冷菓以外の食品が作られ得る。また、当該技術分野においては、増粘剤または乳化剤として機能して氷晶形成を阻害することが知られている、例えば、グァーガム、レシチン、ローカストビーンガム、キサンタンガムおよびカラギーナンのような薬品を含む添加物が組成物に任意に加えられ得る。
【0092】
従って、他の実施形態も以下に特許請求の範囲内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品組成物であって、
約43重量%〜約92重量%の液化物質と、
約7重量%〜約55重量%の種実類成分と、
約0.000075重量%〜約0.1重量%の塩と、
約0.000075重量%〜約0.1重量%の重曹とを含み、液化物質と種実類成分が適当にクリーム状に一体化している食品組成物。
【請求項2】
前記種実類成分がアーモンドまたはカシューのうち少なくともいずれか一方を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
デンプンを更に含む請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記デンプンが量にして約0.04重量%〜約6重量%存在している請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
実質的に大豆ベース成分を含まず、かつ、ラクトース含有成分を含まない請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記種実類成分がアーモンドおよびカシューの混合物である請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記アーモンドおよびカシューの混合物が、実質的に重量比1対1のアーモンドおよびカシューである請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記アーモンドが皮むきしたアーモンドを含み、かつ、前記カシューが生カシューを含む請求項2に記載の組成物。
【請求項9】
前記液化物質が水である請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記デンプンがもち米デンプンおよびタピオカデンプンの少なくともいずれか1方から選択される請求項3に記載の組成物。
【請求項11】
食品組成物であって、
約60重量%〜約76重量%の液化物質、
約11重量%〜約19重量%のアーモンド、
約12重量%〜約20重量%のカシュー
を含み、前記液化物質、アーモンドおよびカシューはクリームになるように適切に混合されており、かつ、
約0.1重量%の塩、
約0.1重量%の重曹、
任意には、約1.4重量%〜1.6重量%のデンプン
を含み、前記クリーム、塩、重曹、および任意にはデンプンがベースを形成するように適当に混合されている食品組成物。
【請求項12】
前記アーモンドが皮むきしたアーモンドを含み、かつ、前記カシューが生カシューを含む請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記デンプンがもち米デンプンおよびタピオカデンプンの少なくともいずれか1方から選択される請求項11に記載の組成物。
【請求項14】
約43重量%〜約92重量%の液化物質と、約7重量%〜約55重量%のアーモンドおよびカシューの少なくともいずれか一方を含む種実類成分と、約0.000075重量%〜約0.1重量%の塩と、約0.000075重量%〜約0.1重量%の重曹とを含む食品組成物を製造する方法であって、
(a)種実成分を粉砕して、液化物質を加えてクリームにするステップと、
(b)前記クリームに塩および重曹を加え、食品組成物を形成するステップ
を含む方法。
【請求項15】
約0.04重量%〜約6重量%のデンプンを加えることを更に含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
口当たりによって識別可能な粒子状物質を除去するために前記クリームを濾すことを含む請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記アーモンドおよびカシューを共に粉砕し、液化物質を前記アーモンドおよびカシューに加えてクリームにすることを含む請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記液化物質を加えるステップが、粉砕中に沸騰寸前の水を加えるステップを含む請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記種実類成分を粉砕して、前記液化物質を加えてクリームにするステップは、
(a)前記アーモンドを粉砕するステップと、
(b)前記粉砕ステップ(a)の前、最中または後に液化物質を加えてアーモンドクリームを形成するステップと、
(c)前記カシューを粉砕するステップと、
(d)前記粉砕ステップ(c)の前、最中または後に液化物質を加えてカシュークリームを形成するステップと、
(e)ステップ(d)で形成された前記カシュークリームをステップ(b)で形成されたアーモンドクリームと混合するステップ
を含む請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記アーモンドおよびカシュークリームを混合するステップが、実質的に等量のアーモンドおよびカシュークリームを混合するステップを含む請求項19に記載の方法。
【請求項21】
液化物質、種実類成分、少なくとも1つの甘味料、塩ならびに任意には重曹およびデンプンを含む食品組成物であって、
約33重量%〜約84重量%の液化物質と、
約4重量%〜約47重量%の種実類成分と、
任意には約0.01重量%〜約5重量%のデンプンと、
約0.000075重量%〜約0.1重量%の塩と、
任意には、約0.000075重量%〜約0.1重量%の重曹と
約6重量%〜約48重量%の甘味料と
を含み前記液化物質および前記種実類成分は適切に混合されてクリームになっている食品組成物。
【請求項22】
大豆ベース成分およびラクトース含有成分を実質的に含まない請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記種実類成分がアーモンドおよびカシューの混合物である請求項21に記載の組成物。
【請求項24】
前記アーモンドおよびカシューの混合物は実質的に重量比1対1のアーモンドおよびカシューである請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
前記アーモンドが皮むきしたアーモンドを含み、かつ、前記カシューが生カシューを含む請求項23に記載の組成物。
【請求項26】
前記液化物質が水である請求項21に記載の組成物。
【請求項27】
前記デンプンがもち米デンプンおよびタピオカデンプンの少なくともいずれか1方から選択される請求項21に記載の組成物。
【請求項28】
前記甘味料が砂糖またはキシリトール結晶の少なくともいずれか一方より選択される請求項21に記載の組成物。
【請求項29】
約33重量%〜約84重量%の液化物質と、約4重量%〜約47重量%のアーモンドおよびカシューの少なくともいずれか一方を含む種実類成分と、約0.000075重量%〜約0.1重量%の塩と、約6重量%〜約48重量%の甘味料とを含む食品組成物を製造する方法であって、
(a)前記種実類成分を粉砕して、液化物質を加えてクリームにするステップと、
(b)ステップ(a)で作成したクリームに、前記塩および前記甘味料を加え、食品組成物を形成するステップ
を含む方法。
【請求項30】
前記ステップ(b)で形成されたクリームに、約0.01重量%〜約5重量%のデンプンおよび約0.000075重量%〜約0.1重量%の重曹を加えることを含む請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記種実類成分はアーモンドおよびカシューの混合物である請求項29に記載の方法。
【請求項32】
口当たりによって識別可能な粒子状物質を除去するために前記クリームを濾すことを含む請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記アーモンドおよびカシューを共に粉砕し、液化物質を前記アーモンドおよびカシューに加えてクリームにすることを含む請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記液化物質を加えるステップが、粉砕中に沸騰寸前の水を加えるステップを含む請求項29に記載の方法。
【請求項35】
前記種実類成分を粉砕して、前記液化物質を加えてクリームにするステップは、
(a)前記アーモンドを粉砕するステップと、
(b)前記粉砕ステップ(a)の前、最中または後に、アーモンドに液化物質を加えてアーモンドクリームを形成するステップと、
(c)前記カシューを粉砕するステップと、
(d)前記粉砕ステップ(c)の前、最中または後に、カシューに液化物質を加えてカシュークリームを形成するステップと、
(e)ステップ(d)で形成された前記カシュークリームをステップ(b)で形成されたアーモンドクリームと混合するステップ
を含む請求項29に記載の方法。
【請求項36】
前記アーモンドおよびカシュークリームを混合するステップが、実質的に等量のアーモンドおよびカシュークリームを混合するステップを含む請求項19に記載の方法。
【請求項37】
口当たりによって識別可能な粒子状物質を除去するために前記クリームを濾すことを含む請求項35に記載の方法。

【公表番号】特表2009−538143(P2009−538143A)
【公表日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−512201(P2009−512201)
【出願日】平成19年5月2日(2007.5.2)
【国際出願番号】PCT/US2007/068029
【国際公開番号】WO2007/140074
【国際公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(508346435)グリーン ラビット エルエルシー (2)
【Fターム(参考)】