説明

非導電材料内でのカチオン―電子の侵入及び衝突のためのシステム

本発明は、低エネルギでHイオンと電子との衝突が生じるのを促進するために、Hイオンと電子を非導電性材料(2)内に侵入する装置に関する。具体的には、本発明は、水素含有化合物(3)及び少なくとも1個のカソード(4)から出る少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置に関し、その装置は、前記水素含有化合物(3)から前記Hイオンを引き抜き、かつ、前記Hイオンを前記カソード(4)に向かって移行させるための少なくとも1つの電磁界発生器、及び、前記水素含有化合物の少なくとも一部分と前記カソード(4)との間に配置された少なくとも1つの非導電性材料、と含み、前記衝突は前記非導電性材料内で起こることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物質内で、電界、磁界、及び電磁界によって粒子を操作する分野に関する。
【0002】
具体的には、本発明は、Hイオン及び電子を非導電材料中に侵入させて、それらの低エネルギでの衝突を促進する装置に関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術は、水素を発生する電気分解の原理を開示している。図1は、電気分解の一般的な原理を示している。カソードは、たとえば、酸性水溶液中に配置される。電流が流れる作用で、その水溶液中のHイオンはカソードに引き付けられる。それから、カソードは電子を放出し、その電子は、Hと一緒に水素原子を形成し、次いで水素分子を形成する。水素が存在することは、液体中の泡の発生で見ることができる。この水素の一部は、カソードの物理化学特性に応じて、カソードに侵入する。
【0004】
米国特許第4,466,820号では、セラミックスからイオンを引き抜くのに電気分解が用いられている。そこで、様々な帯電イオンが、その電荷に応じて、カソード又はアノードに向かって引き付けられる。
【0005】
【特許文献1】米国特許第4,466,820号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
水素を発生させるための、あるいは、粒子を移行させるための、これらの従来技術の電気分解法による欠点は、水素原子を発生させた後で保存することができず、それらは、たとえば、微小な気泡の形で逃げてしまうことである。
本発明は、なかんずく、電気分解の原理を用いる従来技術の欠点を克服し、従来の加圧ガスタンク以外で水素を吸蔵する用途を含むものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
金属水素化物に水素を吸蔵する実験は、すでに、フランス国立科学研究センター(CNRS laboratories)(http://ulysse.glvt−cnrs.fr/lcmtr/hydrures.html)によって行なわれた。
【0008】
これらの実験の根底にある基本的な考えは、多数の金属及び金属間化合物が、雰囲気圧及び周囲温度に近い条件で、可逆的に水素を吸蔵することができるということである。それらは、金属原子当たり少なくとも1個の水素原子の、水素吸蔵容量の水素化物を形成する。比較すると、その容量は、容量分析で液体水素の容量の倍である。複数の金属水素化物が、それらの基本的な特性及び用途の両観点から検討された。金属間化合物が、高周波誘導炉、アーク炉、又は機械的合成によって、制御された雰囲気中で、複数の純粋成分を共融合して得られる。これら化合物の水素化物は、容積分析装置で、気体水素との反応で合成される(ジーベルツ法(Sievert’s method))。前記実験装置は、水素化反応の熱力学特性(形成の、平衡圧、容積、エンタルピー、及びエントロピー)を決めることができる。水素化物は、水分子を解離することによって、電気化学反応で合成してもよく、その方法は、アルカリNi−MH型電池で広く用いられている。金属間化合物及びその水素化物の構造は、X線及び中性子回折によって特性が明らかにされる。これらの物理的特性は、磁気測定、メスバウア分光法及びX線吸収によって調べられる。
【0009】
より一般的にいえば、先行技術は、多孔質材料内でのイオンの転送プロセスも開示している。O. Amiri,A. Ait-Mokhtar,A. Seigneurin,A. Ammar-B等による表題が「コンクリート内での塩化物の拡散に対する電界の作用に関する理論的及び実験的考察」(Etude theorique et experimentale de l’action d’un champ electrique sur la diffusion des chlorures dans les betons)、第15回土木工学・大学会議、ストラスブール(15th Rencontres Universitaires de Genie Civil, Strasbourg)、pp259-265, 9-10 May 1997、なる発表によれば、たとえば、多孔構造に含まれる電解液の電気毛管吸着層と相互作用する、主たるイオン移送のメカニズムを取り上げている。
【0010】
本発明の装置は、非導電性材料(たとえば、水晶又はセラミックス)内に、水素化反応ではなく、カソード及び転送電界の存在下(図4)で、Hイオンを材料中に挿入することによって水素を吸蔵することができる。
【0011】
本発明は、少なくとも1個のHイオンと1個の電子の低エネルギの衝突(数電子ボルトから数百電子ボルト)に特に適していて、それは、所定の選択した電界及び磁界条件及び非導電性材料の選択を考えて、たとえば、中性子を作って、低エネルギ中性子源を得ることができる。
【0012】
本発明は、1個のHイオンと1個の電子の低エネルギの衝突にも特に適していて、それは、所定の選択した電界及び磁界条件及び非導電性材料の選択を考えて、たとえば、非導電性材料内で水素原子を作って、水素吸蔵装置を形成することができる。
【0013】
この目的達成のため、本発明は、前記の形式のものであり、かつ顕著なものであり、広義の態様において、水素含有化合物及び少なくとも1個のカソードから出る少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置を提供するもので、その装置は、
・前記水素含有化合物から前記Hイオンを引き抜き、前記Hイオンを前記カソードに向かって移行させるための少なくとも1つの電磁界発生器と、及び、
・前記水素含有化合物の少なくとも一部分と前記カソードとの間に配置された少なくとも1つの非導電性材料とを含み、
前記衝突は前記非導電性材料内で起こる、ことを特徴とする。
【0014】
好ましくは、前記電磁界発生器は、電位の異なる位置に配置された2個の導電板から構成される。
【0015】
一実施例では、前記カソードは、前記導電板のうちの1個と一体である。
【0016】
一実施例では、前記水素含有化合物は、酸性電解質水溶液である。
【0017】
実施例の一つでは、前記水素含有化合物は、液体、固体、若しくは気体化合物、又はプラズマである。
【0018】
都合がよいのは、前記非導電性材料はセラミックスである。
【0019】
好ましくは、前記非導電性材料は少なくとも1つのセラミックス層で構成される。
【0020】
都合がよいのは、前記非導電性材料は、少なくとも1つの水晶層及び少なくとも1つのセラミックス層から構成される。
【0021】
一実施例では、前記セラミックスは六方晶系窒化ホウ素(HBN)を含む。
【0022】
変形例では、前記非導電性材料は前記カソードの少なくとも一部分を覆う。
【0023】
別な変形例では、前記非導電性材料は前記カソード全体を覆う。
【0024】
好ましくは、前記非導電性材料は、前記水素含有化合物と前記カソード間の接触を阻止する。
【0025】
好ましくは、装置はアノードも含む。
【0026】
一実施例では、前記非導電性材料内での前記Hイオンのエネルギは、前記衝突が中性子を発生させるものである。
【0027】
別な実施例では、前記非導電性材料内での前記Hイオンのエネルギは、前記衝突が水素原子を発生させるものである。
【0028】
本発明は、水素含有化合物及び少なくとも1個のカソードから少なくとも1個の水素原子を発生する方法でもあって、その方法は、少なくとも、
・前記水素含有化合物の少なくとも一部分と前記カソードとの間に、少なくとも1つの非導電性材料を配置し、
・前記水素含有化合物から少なくとも1個のHイオンを引き抜き、そして、
・前記Hイオンを前記非導電性材料内に入れ、前記非導電性材料内で、前記Hイオンが前記カソードから供給される少なくとも1個の電子と衝突する、
ことを含んでいる。
【0029】
好ましくは、前記水素含有化合物から少なくとも1個のHイオンを引き抜くことが電磁界によって行われる。
【0030】
都合がよいのは、前記プロトンを前記非導電性材料内に入れることが、イオン移行によって行われる。
【0031】
本発明は、添付の図面を参照してされる本発明の実施例の、単に例示的な説明としてされる次の記載から、より良く理解することができる。
【実施例1】
【0032】
図2に示す実施例において、本発明の装置は、状況に応じて磁界発生器が付設される電界発生器1、イオン、プラズマ、気体、液体、若しくは固体状の水素を一部あるいは全部を含む、固体、液体、若しくは気体形状素子3、及び、カソード板4を含み、非導電性材料2が、カソード板4と前記形状の少なくとも1つの水素を含有する素子3との間に配置されるようにされる。任意であるが、カソード板4及び電磁界発生器は、単一素子に一体化することができる。
【0033】
前記装置の一般的な原理は、発生器1によって生じた電磁界が、素子3に含まれる水素の異なる状態からHイオン(プロトン、又は、デューテロン若しくはトリトンのような水素の同位体のイオン)を発生し、加速し、そして、方向付けをする。それら電磁界の作用下で、Hイオン(プロトン)が、カソードに接触する前に、その材料内に入るように、非導電性材料2が配置される。
【0034】
材料2は非導電性であるから、カソードによって放された電子はその材料を貫通しないで、たとえば、水中のように通常の電気分解反応を惹き起こすかもしれないような、水素系物質と一緒になる。したがって、この材料の存在は、電子を「保持」するように働いて、電子は電解液を通過することなく、したがって、Hイオンと電子間の反応に都合のよい場所を作り出す。
【0035】
非導電性材料内で、それから、カソード板4によって電子e-がHイオン(プロトン)に供給される。このようにして、Hイオン(プロトン)がこれら電子を捕獲して、水素に転換し、したがって、非導電性材料2内に水素吸蔵装置を形成する。
【0036】
電子が非導電性材料内に入ることは、システム内に電流が生じることによって、実験的に明らかになることに注意されたい。
【0037】
従来の電気分解システムと比較すると、材料2は非導電性であるから、単に電流の作用で電子はHイオンと一緒になることはできない。したがって、発電機によって生じる電界は、これらHイオンを非導電性材料2を通してカソード板に向かって移動させる。
【0038】
イオンがカソード板に近づくと、イオンの静電効果のために、電子はカソード板から離され、非導電性材料を通ってそれらのイオンに向かわされる。これらの現象の背後にある物理的原理は良く知られた―量子力学的トンネル効果、電子的ミクロブレークダウン、又は、場の理論の静電放出である。
【0039】
最後に、物質内で反応が生じるのを避けるために、カソード板は、水素含有化合物と多少なりとも接触する領域があってはならない。したがって、たとえば、装置は図1に示すように穴を含んでいて、Hイオンを通過させることができるが、それらとカソード間のいかなる接触も妨げている。
【0040】
さらに、外部の環境とは異なる電位差のところに配置されているカソードを、その環境から隔離するために、たとえば、大気を通してのイオンの移動を妨げ、したがって、衝突反応に必要な電子の損失を防ぐ絶縁体で部分的に被覆する。絶縁体は、たとえば、非導電性材料2それ自身か、又は、他の絶縁材料である。
【0041】
電磁界及び使用される材料に対する各種のパラメータが完全に制御されるならば、前記の一般的な原理が明らかに単に当てはまるものである。
【0042】
非導電性セラミックス又は水晶の種類の材料に水素を吸蔵するという前記装置の各種のパラメータを定めることによって、以下に、具体的な実施例を説明する。
【0043】
本発明は、使用される非導電性材料の種類に依存しないことを了解されたい。
【0044】
特に、本装置は、同じ種類のセラミックス層、若しくは、異なる種類のセラミックス層の連続層に、又は、セラミックス及び水晶の連続層にでも、適合できるよう構成することができる。
【0045】
2個の板間の、3mm(ミリメートル)の距離“d”及び1000ボルトと30000ボルトの間で変えることができる高電圧に対して、得られる最大電界は、
E=ΔV/D=10V/m
である。
【0046】
図3に示すように、使用する非導電子材料2は、たとえば、水素を含有するのに適した物理化学的特性を有する六方晶窒化ホウ素、HBN、である。その原子に対するファンデルワールス半径を用いる格子モデルは、第一近似で、水素が占めることができる実際の空間を計算することを可能にする。この空間は、原子又は分子の水素のファンデルワールス半径によく適合している。
【0047】
水素の原子状態及び分子状態のファンデルワールス半径は等しいので、非導電性材料内で水素原子のみならず、分子状態の水素も形成できることに注意されたい。
【0048】
水素源3は、十分な量のHイオンを供給できる水性酸性溶液Hである。例として、それは、硫酸(HSO)から次の反応によって得られる。
SO+2HO → SO2−+2H
【0049】
適切な電磁場の強度による十分な量のエネルギを利用して、Hイオンを、電気的な力(水素結合)によって拘束された水分子から切り離すことができる。電気装置の端子板の電圧を増加させなければならないとしても、電界Eは、すくなくとも統計的には、水溶液からHイオン(プロトン)のいくらかを引き離すことができる。
【0050】
装置の電界(10V/m)によって発生した力は、理論的には、水のプロトンの水素結合エネルギよりかなり低い。しかし、Hイオンは分子間又は水分子の凝集体間を移動できるので、水素結合よりも低い電界から得られる力でもこれらイオンの一部分を引き抜くことができる。
【0051】
好ましくは、装置は、媒質を中和することができるアノードを含むこともできることにも注意されたい。Hイオンが硫酸から引き抜かれると、圧倒的に多数の負に帯電したSO2−によって生じる電荷の差は、静電引力によりHイオンを保持し、非導電性材料に向かうのを阻止する傾向がある。負に帯電したSO2−イオンを引き付けることによって、したがって、アノードは媒質を中和することができ、それは、水素を発生するためのHイオンの移動には都合がよい。この特定の態様では、電磁界は、高電圧に上げられるアノードとカソード板によって発生される。
【0052】
この実施例において、カソード板(4)は、電界Eの作用下で、Hイオンの移動方向に対応して、高電圧板(1)と一体化してもよい。
【0053】
装置によって発生した電界は、そして、周知のイオン移行様式のメカニズムによって、Hイオンをセラミックスに引き込む。
【0054】
セラミックスHBNは電気絶縁物であるから、Hイオンはセラミックスを通ってカソード板に近づく。それがカソード板から数ナノメートルのときに、図3に示すように、カソード板から得られた電子を捕獲して水素に転換する。
【0055】
セラミックスは、したがって、水素吸蔵装置を構成し、これは、たとえば、燃料電池内のエネルギベクトルとして、たとえば用いることができる。
【0056】
特に、燃料電池内で、本発明に使用する非導電性材料は再充填可能な水素タンクとなる。
【0057】
たとえば、300Kの温度の作用で、水素原子に運動エネルギが与えられ、これで、水素原子が吸蔵されている非導電性材料内で、水素原子は格子から格子へと移動することができる。したがって、セラミックスは、拡散により、かつ、電池動作による加熱で、含有している水素を少しずつ放出する。拡散時間は、非導電材料の格子の大きさに応じて制御することもできる。セラミックスの密度が高くなるほど、水素の拡散時間が長くなる。
【0058】
最後に、Hイオンに供給されるエネルギ、したがって、水素含有化合物にかかる電磁界の力に応じて、非導電材料内のH+イオン及び電子の反応は、中性子を生じる核反応であることに注意されたい。
【0059】
非導電材料は、したがって、低エネルギのプロトンとカソードから放出される電子間の衝突の後で中性子供給源となる。
【0060】
本発明の前述の記載は例示としてしたものである。当業者ならば、本特許の範囲から何ら離れることなく、本発明の別の変更例を自由になしうることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】従来技術の、電気分解の原理及び水素の生成を示す。
【図2】本発明の実施例を示す。
【図3】水晶格子内へ水素原子が侵入することを示す。
【図4】非導電性材料内で、カソードに近づくと、水素原子が形成されることに関するメカニズムを示す。
【符号の説明】
【0062】
1 電界発生器、高電圧板
2 非導電性材料
3 水素含有化合物
4 カソード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素含有化合物及び少なくとも1個のカソードから出る少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置であって、前記装置は、
前記水素含有化合物から前記Hイオンを引き抜き、前記Hイオンを前記カソードに向かって移行させるための少なくとも1つの電磁界発生器と、及び、
前記水素含有化合物の少なくとも一部分と前記カソードとの間に配置された少なくとも1つの非導電性材料とを含み、
前記衝突は前記非導電性材料内で起こる、ことを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記電磁界発生器は、電位の異なる位置に配置された2個の導電板から構成されることを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項2に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記カソードが前記導電板のうちの1個と一体であることを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記水素含有化合物が酸性電解質水溶液であることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記水素含有化合物は液体化合物であることを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記水素含有化合物は固体化合物であることを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記水素含有化合物は気体化合物であることを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記水素含有化合物はプラズマであることを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記非導電性材料はセラミックスであることを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記非導電性材料はセラミックスの少なくとも1つの層から構成されることを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記非導電性材料は水晶の少なくとも1つの層及びセラミックスの少なくとも1つの層から構成されることを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項9に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記セラミックスは六方晶系窒化ホウ素(HBN)を含むことを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記非導電性材料は前記カソードの少なくとも一部分を覆うことを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記非導電性材料は前記カソードの全部分を覆うことを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記非導電性材料は、前記水素含有化合物と前記カソード間の接触を阻止することを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置が、さらにアノードを含むことを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記非導電性材料内での前記Hイオンのエネルギは、前記衝突が少なくとも1個の水素原子を発生させるものであることを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項1に記載の、少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる装置において、前記非導電性材料内での前記Hイオンのエネルギは、前記衝突が少なくとも1個の中性子を発生させるものであることを特徴とする装置。
【請求項19】
水素含有化合物及び少なくとも1個のカソードから出る少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる方法であって、少なくとも下記の工程、
・前記水素含有化合物の少なくとも一部分と前記カソードとの間に、少なくとも1つの非導電性材料を配置し、
・前記水素含有化合物から前記少なくとも1個の前記Hイオンを引き抜き、そして、
・前記少なくとも1個のHイオンを前記非導電性材料内に入れ、前記非導電性材料内で、前記Hイオンは前記カソードから供給される少なくとも1個の電子と衝突する、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項19に記載の、水素含有化合物及び少なくとも1個のカソードから出る少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる方法であって、前記水素含有化合物から少なくとも1個のHイオンを引き抜く工程が、電磁界を使用して行われることを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項19に記載の、水素含有化合物及び少なくとも1個のカソードから出る少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる方法であって、前記プロトンを前記非導電性材料内に入れる工程が、イオン移行によって行われことを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項19に記載の、水素含有化合物及び少なくとも1個のカソードから出る少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる方法であって、前記非導電性材料内での前記Hイオンのエネルギは、前記衝突が水素原子を発生させるものであることを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項19に記載の、水素含有化合物及び少なくとも1個のカソードから出る少なくとも1個のHイオンと少なくとも1個の電子を衝突させる方法であって、前記非導電性材料内での前記Hイオンのエネルギは、前記衝突が中性子を発生させるものであることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−502568(P2008−502568A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516000(P2007−516000)
【出願日】平成17年6月15日(2005.6.15)
【国際出願番号】PCT/FR2005/001499
【国際公開番号】WO2006/003328
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(506415104)
【出願人】(506415137)
【出願人】(506415182)
【Fターム(参考)】