説明

非構造組換えポリマーおよびその使用

本発明は、非構造組換えポリマー(URP)および1種以上のURPを含むタンパク質を提供する。本発明は、マイクロプロテイン、トキシンおよび他の関連するタンパク質性実体、ならびにこれらの実体をディスプレイする遺伝子パッケージもまた提供する。本発明は、本発明のタンパク質性実体をコードする組換えポリペプチド含有ベクター、ならびにそれらのベクターを含む宿主細胞もまた提供する。本発明の組成物は、一定の範囲の薬学的適用を含む種々の有用性を有する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも40個の連続するアミノ酸を含む非構造組換えポリマー(URP)であって、該URPは血清タンパク質への非特異的結合が実質的に不可能であり、そして、
(a)該URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または
(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、
ポリマー。
【請求項2】
少なくとも40個の連続するアミノ酸を含む非構造組換えポリマー(URP)であって、該URPは約24時間より長いインビトロ血清分解半減期を有し、そして、
(a)該URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または
(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、
ポリマー。
【請求項3】
前記URPが非天然アミノ酸配列を含む、請求項1または2に記載のURP。
【請求項4】
前記URPが異種タンパク質への取り込みのために選択され、異種タンパク質への該URPの取り込みの際に、該異種タンパク質は、該URPが欠損している対応するタンパク質と比較して、より長い血清半減期および/またはより高い溶解性を示す、請求項1または2に記載のURP。
【請求項5】
異種タンパク質への前記URPの取り込みの際に、該異種タンパク質は、該URPが欠損している対応するタンパク質と比較して、少なくとも2倍長い血清分泌半減期を示す、請求項1または2に記載のURP。
【請求項6】
異種タンパク質への前記URPの取り込みにより、サイズ排除クロマトグラフィによって概算したとき見かけのタンパク質の分子量の少なくとも2倍の増加をもたらす、請求項1または2に記載のURP。
【請求項7】
−4未満のTエピトープスコアを有する、請求項1または2に記載の前記URP。
【請求項8】
アミノ酸は大部分が親水性残基である、請求項1または2に記載のURP。
【請求項9】
前記URPの少なくとも50%のアミノ酸が、Chou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、請求項1または2に記載のURP。
【請求項10】
前記URPに含まれるグリシン残基が、該URPの全体のアミノ酸の少なくとも約50%を構成する、請求項1または2に記載のURP。
【請求項11】
グリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)からなる群より単独で選択されるアミノ酸の任意の1つの型が、該URPの全体のアミノ酸の約20%より多くを構成する、請求項1または2に記載のURP。
【請求項12】
グリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)からなる群より単独で選択されるアミノ酸の任意の1つの型が、前記URPの全体のアミノ酸の約40%より多くを構成する、請求項1または2に記載のURP。
【請求項13】
前記URPが約100個より多くの連続するアミノ酸を含む、請求項1または2に記載のURP。
【請求項14】
前記URPが約200個より多くの連続するアミノ酸を含む、請求項1または2に記載のURP。
【請求項15】
反復配列を含む、請求項1または2に記載のURP。
【請求項16】
グリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)からなる群より単独で選択されるアミノ酸の任意の1つの型が、前記URPの全体のアミノ酸の50%より多くを構成する、請求項1または2に記載のURP。
【請求項17】
前記1種以上のURPがタンパク質に関して異種である、請求項1または2に記載の1種以上のURPを含むタンパク質。
【請求項18】
エフェクターモジュールを含む、請求項17に記載のタンパク質。
【請求項19】
結合モジュールを含む、請求項17に記載のタンパク質。
【請求項20】
エフェクターモジュールおよび結合モジュールを含む、請求項17に記載のタンパク質。
【請求項21】
複数の結合モジュールを含み、個々の該結合モジュールが同じまたは異なる標的に対する結合特異性を示す、請求項17に記載のタンパク質。
【請求項22】
凝集体中のURPの全長が約150アミノ酸を超える、請求項17に記載のタンパク質。
【請求項23】
1個以上の結合モジュールを含み、該結合モジュールが、システインの骨格内対合によって形成されるジスルフィド含有骨格を含む、請求項17に記載のタンパク質。
【請求項24】
細胞傷害性であるエフェクターモジュールを含む、請求項17に記載のタンパク質。
【請求項25】
標的分子に特異的な結合モジュールを含み、該標的が、細胞表面タンパク質、分泌タンパク質、細胞質ゾルタンパク質、および核タンパク質からなる群より選択される、請求項17に記載のタンパク質。
【請求項26】
標的分子に特異的な結合モジュールを含み、該標的がイオンチャネルである、請求項17に記載のタンパク質。
【請求項27】
前記URPが欠損している対応するタンパク質と比較して、少なくとも2倍長い血清分泌半減期を示す、請求項17に記載のタンパク質。
【請求項28】
少なくとも3反復単位のアミノ酸配列を含む非天然タンパク質であって、各反復単位が少なくとも6アミノ酸を含み、少なくとも3反復単位の約6個〜約15個の連続するアミノ酸を含むセグメントの大部分が1つ以上のネイティブヒトタンパク質に存在する、非天然タンパク質。
【請求項29】
前記反復単位内に約9個〜約15個の連続するアミノ酸を含むセグメントの大部分が1つ以上のネイティブヒトタンパク質に存在する、請求項28に記載のタンパク質。
【請求項30】
前記タンパク質中に約6個〜約15個の連続するアミノ酸を含む各セグメントが少なくとも1つのネイティブヒトタンパク質中に存在する、請求項28に記載のタンパク質。
【請求項31】
前記タンパク質中に約9個〜約15個の連続するアミノ酸を含む各セグメントが少なくとも1つのネイティブヒトタンパク質中に存在する、請求項28に記載のタンパク質。
【請求項32】
前記少なくとも3つの反復単位が約80%より多くの配列同一性を共有する、請求項28に記載のタンパク質。
【請求項33】
前記各反復単位が約6個〜約15個の連続するアミノ酸を含む、請求項28に記載のタンパク質。
【請求項34】
前記各反復単位が約9個の連続するアミノ酸を含む、請求項28に記載のタンパク質。
【請求項35】
結合モジュール、エフェクターモジュール、多量体化モジュール、C末端モジュール、およびN末端モジュールからなる群より選択される1つ以上のモジュールを含む、請求項28に記載のタンパク質。
【請求項36】
個々の反復単位が非構造組換えポリマー(URP)を含む、請求項28に記載のタンパク質。
【請求項37】
前記URPは少なくとも40個の連続するアミノ酸を含み、該URPは血清タンパク質への非特異的結合が実質的に不可能であり、そして、
(a)該URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または
(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、
請求項36に記載のタンパク質。
【請求項38】
前記URPは約24時間より長いインビトロ血清分解半減期を有し、そして、
(a)該URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または
(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、
請求項36に記載のタンパク質。
【請求項39】
請求項1または2に記載のURPをコードするコード配列を含む組換えポリヌクレオチド。
【請求項40】
請求項17に記載のタンパク質をコードするコード配列を含む組換えポリヌクレオチド。
【請求項41】
請求項28に記載のタンパク質をコードするコード配列を含む組換えポリヌクレオチド。
【請求項42】
請求項40に記載の組換えポリヌクレオチドを含む宿主細胞。
【請求項43】
請求項41に記載の組換えポリヌクレオチドを含む宿主細胞。
【請求項44】
請求項40に記載の組換えポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項45】
請求項41に記載の組換えポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項46】
請求項44に記載のベクターの1つより多くを含む発現ベクターの選択ライブラリー。
【請求項47】
請求項45に記載のベクターの1つより多くを含む発現ベクターの選択ライブラリー。
【請求項48】
請求項46に記載のライブラリーをディスプレイする遺伝子パッケージ。
【請求項49】
請求項47に記載のライブラリーをディスプレイする遺伝子パッケージ。
【請求項50】
非構造組換えポリマー(URP)を含むタンパク質を産生する方法であって:
(i)該タンパク質をコードする組換えポリヌクレオチドを含む宿主細胞を提供する工程であって、該タンパク質は1つ以上のURPを含み、該URPは少なくとも40個の連続するアミノ酸を含み、該URPは血清タンパク質への非特異的結合が実質的に不可能であり、そして、
(a)該URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または
(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、工程と;
(ii)該ポリヌクレオチドからの該タンパク質の発現をもたらすための条件下で、適切な培養培地中で該宿主細胞を培養する工程と
を包含する方法。
【請求項51】
前記URPが約24時間よりも長いインビトロ血清分解半減期を有する、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記宿主細胞が真核細胞である、請求項50に記載の方法。
【請求項53】
前記宿主細胞がCHO細胞である、請求項50に記載の方法。
【請求項54】
前記宿主細胞が原核細胞である、請求項50に記載の方法。
【請求項55】
タンパク質の血清分泌半減期を増加させる方法であって:
該タンパク質を1つ以上の非構造組換えポリマー(URP)と融合させる工程であって、該URPは少なくとも約40個の連続するアミノ酸を含み、そして、
(a)該URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または
(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いており、該URPは血清タンパク質への非特異的結合が実質的に不可能である、工程
を包含する方法。
【請求項56】
タンパク質の血清分泌半減期を少なくとも2倍延長する、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
遺伝子パッケージ上にディスプレイされる、標的と外因性タンパク質との間の特異的相互作用の存在または不在を検出する方法であって、該タンパク質は、1つ以上の非構造組換えポリマー(URP)を含み、該方法は:
(a)1つ以上の非構造組換えポリマー(URP)を含むタンパク質をディスプレイする遺伝子パッケージを提供する工程;
(b)安定なタンパク質−標的複合体を産生するために適切な条件下で、遺伝子パッケージを該標的と接触させる工程;および
(c)該遺伝子パッケージ上での安定なタンパク質−標的複合体の形成を検出し、それによって、特異的相互作用の存在を検出する工程
を包含する方法。
【請求項58】
前記外因性タンパク質をコードする前記遺伝子パッケージからヌクレオチド配列を得る工程をさらに包含する、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記特異的相互作用の存在または不在が、前記URPと血清タンパク質を含む標的との間である、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記特異的相互作用の存在または不在が、前記URPと血清プロテアーゼを含む標的との間である、請求項57に記載の方法。
【請求項61】
前記標的または前記タンパク質が、細胞表面タンパク質、分泌タンパク質、細胞質ゾルタンパク質、および核タンパク質からなる群より選択される、請求項57に記載の方法。
【請求項62】
前記遺伝子パッケージがファージである、請求項57に記載の方法。
【請求項63】
前記URPが少なくとも約40個の連続するアミノ酸を含み、該URPは血清タンパク質への非特異的結合が実質的に不可能であり、そしてさらに、
(a)URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または
(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、
請求項57に記載の方法。
【請求項64】
前記URPが少なくとも約40個の連続するアミノ酸を含み、該URPが約24時間よりも長いインビトロ血清分解半減期を有する、請求項57に記載の方法。
【請求項65】
前記URPが非天然アミノ酸配列を含む、請求項50、55、または57に記載の方法。
【請求項66】
前記URPが−4以下のTエピトープスコアを有する、請求項50、55、または57に記載の方法。
【請求項67】
前記URPがChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、請求項50、55、または57に記載の方法。
【請求項68】
前記URPに含まれるグリシン残基が、該URPの全体のアミノ酸の少なくとも約50%を構成する、請求項50、55、または57に記載の方法。
【請求項69】
前記URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約60%より多くを構成する、請求項50、55、または57に記載の方法。
【請求項70】
グリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)からなる群より選択されるアミノ酸の1つの型が、前記URPの全体のアミノ酸の50%より多くを構成する、請求項50または51に記載のURP。
【請求項71】
前記URPが100個より多くの連続するアミノ酸を含む、請求項50、55、または57に記載の方法。
【請求項72】
前記URPが反復配列を含む、請求項50、55、または57に記載の方法。
【請求項73】
前記タンパク質が治療タンパク質である、請求項50、55、または57に記載の方法。
【請求項74】
前記タンパク質が、結合モジュール、エフェクターモジュール、多量体化モジュール、C末端モジュール、およびN末端モジュールからなる群より選択される1つ以上のモジュールを含む、請求項50、55、または57に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate

【図43】
image rotate

【図44】
image rotate

【図45】
image rotate

【図46】
image rotate

【図47】
image rotate


【公表番号】特表2009−543541(P2009−543541A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558403(P2008−558403)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【国際出願番号】PCT/US2007/005952
【国際公開番号】WO2007/103515
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(508091410)アムニクス, インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】